説明

ドライアイス噴射装置

【課題】広い範囲に亘ってドライアイス粒子を均一に噴射でき、しかも簡単な構造で安価に実施できるようにする。
【解決手段】ガス導入室(5)内の液化炭酸ガスをオリフィス弁(6)から出口路(19)へ流出させてドライアイス粒子を生成し、このドライアイス粒子を噴射筒(3)先端の噴射口(26)から噴出させるドライアイス噴射装置である。出口路(19)と噴射筒(3)先端との間に複数本の細管(20)を配置し、各細管(20)内に噴射通路を形成する。細管(20)の一方の端部(21)を互いに束ね合わせて出口路(19)へ接続し、噴射通路を出口路(19)内に連通させる。細管(20)の他方の端部(23)を任意の形状に配置し、この端部(23)に噴射通路の開口端を噴射口(26)として開口する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドライアイス粒子を生成して噴射するドライアイス噴射装置に関し、さらに詳しくは、広い範囲に亘ってドライアイス粒子を均一に噴射でき、しかも簡単な構造で安価に実施できる、ドライアイス噴射装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子部品などの洗浄には、洗浄後の乾燥が不要である等の利点から、ドライアイスの粒子を吹付けて異物等を除去するドライアイス噴射装置が利用されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
上記のドライアイス噴射装置は、噴射筒を備えたハウジングの外面にガス入口を開口してあり、ガス入口と噴射筒先端との間に入口路とオリフィス弁と出口路とを順に設けてある。上記の入口路へガス容器から液化炭酸ガスが供給されると、この液化炭酸ガスがオリフィス弁から出口路へ流出することで、出口路内での断熱膨張によりドライアイス粒子が生成され、このドライアイス粒子が上記の噴射筒の先端から噴出される。
【0004】
【特許文献1】特開2002−143731号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の従来技術では、上記の出口路の断面が略円形であり、噴射筒の先端に開口した噴射口は円形である。このため、この噴射口から噴射されたドライアイスの粒子は、対象物の狭い範囲へ点状に吹付けられ、対象物の表面を走査して洗浄するのに長時間を要する問題がある。これを解消するため、上記の噴射口を偏平状に形成することが提案されているが、噴射口を偏平に形成しても噴射ガスの広がりには限度があり、幅広く噴射できないうえ、幅方向両端での噴射量が少なくなるなど噴射ムラを生じ易く、噴射幅の全体に亘って均一に噴射することが容易でない。
【0006】
また、上記の噴射筒の先端側にブロック状のマニホールドを設けて、このマニホールド内の入口室に上記の出口路に連通させ、この入口室とマニホールドの先端との間に複数本の細い噴射通路を並列に設け、この噴射通路の端部からドライアイス粒子を広幅に噴射することが考えられる。しかしこの場合は、マニホールドに上記の細い噴射通路を複数形成することが容易でなく、安価に実施できないうえ、次の理由からドライアイス粒子を均一に噴射することが容易でない問題がある。即ち、出口路の通路断面積に対し上記の入口室がかなり広く形成されることから、オリフィス弁から流出した液化炭酸ガスが、この広い入口室やこれに達する出口路内で、断熱膨張によりドライアイス粒子を生成することとなり、この結果、このドライアイス粒子が細い噴射通路の入口で詰って、複数の噴射通路から均一にドライアイス粒子を噴射することが容易でなく、特に噴射量を少なくした場合に一層不均一に噴射され易い問題がある。
【0007】
本発明の技術的課題は、上記の問題点を解消し、広い範囲に亘ってドライアイス粒子を均一に噴射でき、しかも簡単な構造で安価に実施できる、ドライアイス噴射装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は上記の課題を解決するために、例えば、本発明の実施の形態を示す図1から図6に基づいて説明すると、次のように構成したものである。
即ち、本発明はドライアイス噴射装置に関し、ガス導入室(5)内の液化炭酸ガスをオリフィス弁(6)から出口路(19)へ流出させてドライアイス粒子を生成し、このドライアイス粒子を噴射筒(3)先端の噴射口(26)から噴出するように構成したドライアイス噴射装置であって、上記の出口路(19)と噴射筒(3)先端との間に複数本の細管(20)を配置して、各細管(20)内に噴射通路(22)を形成し、上記の細管(20)の一方の端部(21)を互いに束ね合わせて上記の出口路(19)へ接続することにより、上記の噴射通路(22)をこの出口路(19)内に連通させ、上記の細管(20)の他方の端部(23)を任意の形状に配置して、この他方の端部(23)に上記の噴射通路(22)の開口端を上記の噴射口(26)として開口したことを特徴とする。
【0009】
上記の細管は一方の端部を互いに束ね合わせて上記の出口路へ接続してあるので、上記のオリフィス弁から出口路へ流出した液化炭酸ガスは、液状のまま上記の各噴射通路内へ均等に流入する。この噴射通路は他方の端部が噴射口として開口してあるので、この各噴射通路内で上記の液化炭酸ガスはドライアイス粒子を生成し、このドライアイス粒子が細い噴射通路を円滑に通過して上記の噴射口から噴出される。上記の器細管の他方の端部は、例えば平面状など任意の形状に配列してあるので、上記の各噴射通路内を通過したドライアイス粒子は、このその任意形状の噴射口から噴射ムラを生じることなく、噴射幅の全体に亘って均一に噴射される。
【0010】
上記の細管は、ステンレス鋼などの金属製パイプが用いられるが、他の材質であってもよい。この細管は一端側を束ね、他端側を任意の形状に配列できるものであればよく、例えば金属製パイプであればその可撓性により容易に配列できるが、材質によっては加熱処理などで曲げ加工してもよい。
【0011】
上記の複数の細管が接続される上記の出口路は、その接続部等で僅かに拡径することがあってもよいが、大きく拡径するとこの出口路内でドライアイス粒子が生成される虞があるので、好ましくは、実質的に殆ど拡径することなく上記の噴射通路に連通される。
【0012】
また、上記の出口路内をできるだけ高圧状態にして上記の炭酸ガスを液状に維持するため、上記の噴射通路の通路断面積の総計は、上記の出口路の通路断面積よりも小さく形成され、例えば、噴射通路の通路断面積の総計は出口路の通路断面積の30%以下に形成され、より好ましくは20%以下に形成される。
【0013】
上記の細管と上記の出口路とは、任意の構造で接続することができるが、この細管の互いに束ねた一方の端部を出口路内へ保密状に挿入すると、簡単な構成でコンパクトに形成することができ、安価に実施できて好ましい。
【0014】
また上記の細管は、上記のオリフィス弁や出口路へ着脱不能に接続してもよいが、この細管と上記のオリフィス弁とを互いに着脱可能に接続した場合は、上記の他方の端部の配列形状が異なる細管と容易に交換することができ、対象物の形状に応じてこれを交換することで、例えば曲面などを効率よく洗浄できるので好ましい。
【0015】
上記の細管の他方の端部の配列形状は特定の形状に限定されない。例えばこの端部を平面内に、並列状に配列させることができ、これにより広い範囲に亘ってドライアイス粒子を噴射できるが、放射状や複数列など他の形状に配列してもよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明は上記のように構成され作用することから、次の効果を奏する。
【0017】
(1) オリフィス弁から出口路へ流出した液化炭酸ガスは、液状のまま各噴射通路内へ均等に流入し、この各噴射通路内で生成されたドライアイス粒子はこの細い噴射通路を円滑に通過して上記の噴射口から噴出されることから、噴射量を少なくした場合であっても噴射ムラを生じることがなく、しかも細管の他端側を任意の形状に、例えばこれらを拡げて配列することで、広い範囲に亘ってドライアイス粒子を均一に噴射することができる。
【0018】
(2) マニホールド等の部材を必要とせず、装置全体を小形で軽量に形成できるうえ、複数の細管を配列して出口路に接続するだけの簡略な構造で、所望の本数の噴射通路と所望の形状の噴射口を簡単に形成でき、安価に実施することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1から図5は本発明の実施形態を示し、図1はドライアイス噴射装置の一部破断正面図、図2はドライアイス噴射装置の、噴射筒近傍の一部破断正面図、図3は、噴射筒近傍の横断平面図、図4は出口路に接続した細管の拡大断面図、図5は噴射筒先端の端面図である。
【0020】
図1に示すように、このドライアイス噴射装置(1)は、装置本体(2)と、その装置本体(2)の一側部に付設した噴射筒(3)と、この装置本体(2)の下部に組みつけた握り部(4)とを備えている。上記の装置本体(2)内には、ガス導入室(5)とオリフィス弁(6)と出口室(7)とが順に設けてある。上記の噴射筒(3)は装置本体(2)の一側部に凹設した装着穴(8)に付設してあり、装置本体(2)の一側部の下方位置に加熱ガス供給路(9)が、上記の装着穴(8)へ連通する状態に形成してある。この加熱ガス供給路(9)には加熱ガス供給管(10)が接続される。
【0021】
上記の握り部(4)内にはガス導入管(11)が配設してあり、このガス導入管(11)を介して図外の炭酸ガス貯蔵容器が上記のガス導入室(5)に接続される。また、この握り部(4)の外面には操作スイッチ(12)が付設してあり、この操作スイッチ(12)を上記のオリフィス弁(6)の弁ステム(13)に連係させてある。この操作スイッチ(12)を操作することで弁ステム(13)が進退移動してオリフィス弁(6)が開閉される。この弁ステム(13)の開弁位置は、上記の装置本体(2)の他側部に設けた調量つまみ(14)で調整され、これにより上記のオリフィス弁(6)の開弁度が調整される。
【0022】
図2と図3に示すように、上記の噴射筒(3)内には、接続部材(15)で互いに着脱可能に連結された第1出口管(16)と第2出口管(17)とが軸方向へ直列状に配置してある。この第1出口管(16)は取付部材(18)を介して上記の装置本体(2)へ接続してあり、これにより、この両出口管(16・17)内に形成した出口路(19)が上記の出口室(7)内に連通してある。
【0023】
上記の出口路(19)と噴射筒(3)の先端との間には、複数本の、例えば7本の細管(20)が配置してある。この細管(20)の一方の端部(21)は、図4に示すように、互いに束ね合わせて、上記の第2出口管(17)内へ保密状に挿入してある。各細管(20)内には噴射通路(22)が形成してあり、これらの噴射通路(22)は、図2と図3に示すように、上記の出口路(19)に連通してある。
【0024】
図2に示すように、上記の出口路(19)は、実質的に殆ど拡径することなく上記の噴射通路(22)に連通される。この各噴射通路(22)の通路断面積の総計は、上記の出口路(19)の通路断面積に対し、30%以下となるように、好ましくは20%以下となるように設定してある。具体的には、例えば上記の出口路(19)の内径が2.6mmに設定され、上記の噴射通路(22)の内径が0.42mmに設定されている。この場合、7本の噴射通路(22)の通路断面積の総計は、出口路(19)の通路断面積の約18%に相当する。
【0025】
上記の細管(20)の他方の端部(23)は、平面状に拡げて並列配置してあり、噴射筒(3)先端でノズル部(24)に装着したセパレータ(25)により等間隔に支持してある。この他方の端部(23)に開口した噴射通路(22)の開口端である噴射口(26)が、図5に示すように、広幅に並べて形成してある。
【0026】
上記の噴射筒(3)内には、筒壁(27)内面と上記の両出口管(16・17)及び細管(20)の外側との間に、加熱ガス放出路(28)が形成してある。この加熱ガス放出路(28)の上流端は前記の加熱ガス供給路(9)に連通してあり、下流端は噴射筒(3)の先端で上記の噴射口(26)の周囲に開口した加熱ガス放出口(29)に連通してある。
【0027】
なお、この実施形態では、細管(20)の他方の端部(23)を平面状に拡げて配列してある。しかし本発明ではこの他方の端部(23)を任意の形状に配列することができ、例えばこの他方の端部を多段に配列したり、或いは放射状に配列することも可能である。特に対象物が凹溝や穴などの凹曲面を備える場合は、細管の他方の端部を放射状に配列するとともに、噴射口をこの凹曲面に沿って形成すると、ドライアイス粒子をこの凹曲面へ均一に吹き付けることができて好ましい。
【0028】
上記の噴射筒(3)は、上記の両出口管(16・17)が接続部材(15)で互いに着脱可能に固定してある。従って、上記の細管(20)はオリフィス弁(6)に対し着脱可能となっており、対象物の形状等に応じて上記の細管(20)が所定の形状に配列された別の噴射筒と、容易に交換することができる。
【0029】
次に、上記のドライアイス噴射装置の作動について説明する。
最初に、上記の加熱ガス供給管(10)から加熱された乾燥空気を供給し、上記の加熱ガス供給路(9)と加熱ガス放出路(28)を順に流通させて、上記の加熱ガス放出口(29)から吹出させる。次に、上記の握り部(4)に付設された操作スイッチ(12)を押し込むと、これに連係して上記の弁ステム(13)が開弁移動し、オリフィス弁(6)が開弁する。これにより、図外の炭酸ガス貯蔵容器から液化炭酸ガスがガス導入管(11)とガス導入室(5)とオリフィス弁(6)とを順に経て、上記の出口室(7)から出口路(19)へ流出する。この液化炭酸ガスの流出量は、上記の調量つまみ(14)により調整される。
【0030】
上記の出口路(19)内は、下流端が上記の噴射通路(22)で絞られており、液化炭酸ガスの圧力で高圧となるので、この出口路(19)内の炭酸ガスは液状に維持されている。この液化炭酸ガスは、出口路(19)の下流で各細管(20)の噴射通路(22)内へ略均等に流入する。この噴射通路(22)は下流端が噴射口(26)として外気に開口してあるので、この噴射通路(22)内は急速に圧力が低下し、炭酸ガスは一部が気化するとともに、断熱膨張により温度が低下してドライアイス粒子が生成される。この生成されたドライアイス粒子は、気化した炭酸ガスとともに噴射通路(22)を通過して上記の噴射口(26)から吹出され、対象物の表面に吹き付けられる。このとき、上記の各噴射通路(22)内へは液化炭酸ガスが均等に流入しているので、この各噴射通路(22)内でそれぞれドライアイス粒子が略均等に生成され、このドライアイス粒子は広幅に配置された各噴射口(26)から、ムラなく略均等に噴射される。
【0031】
上記の噴射口(26)から吹き出されたドライアイス粒子の噴流の周囲には、前記の加熱ガス放出口(29)から吹き出される加熱ガスが流れている。このため、対象物の表面にドライアイス粒子が吹き付けられても、冷却による結露の発生が防止される。
【0032】
上記の実施形態では、7本の細管の一方の端部を出口路へ直接に接続した。しかし本発明で用いる細管は、6本以下や8本以上であってもよく、また、連結管を介して細管を出口路に接続してもよい。
【0033】
例えば、図6に示す変形例では、8本の細管(20)を出口路(19)に2本の連結管(30)を介して接続したものである。
即ち、図6(a)と図6(b)に示すように、出口路(19)を形成した出口管(16)に、並列配置した2本の連結管(30)の一方の端部を保密状に挿入してある。この各連結管(30)の他方の端部には、それぞれ一方の端部(21)を束ね合せた4本の細管(20)が保密状に挿入してある。この合計で8本の細管(20)の他方の端部(23)は、平面状に拡げて等間隔に配列してある。そしてこの各細管(20)内の噴射通路(22)が、上記の連結管(30)内を介して上記の出口路(19)に連通してある。その他の構成は上記の実施形態と同様であり、同様に作用するので説明を省略する。
【0034】
上記の出口路(19)や噴射通路(22)の内径は、上記の実施形態と同様、特定の寸法に限定されない。具体的には、例えば出口路(19)の内径が8.0mmに設定され、連結管(30)の内径が3.0mmに設定され、噴射通路(22)の内径が0.8mmに設定される。この場合、2本の連結管(30)の通路断面積の総計は出口路(19)の通路断面積の約28%に相当し、8本の噴射通路(22)の通路断面積の総計は出口路(19)の通路断面積の約8%に相当する。
【0035】
上記の実施形態や変形例で説明したドライアイス噴射装置は、本発明の技術的思想を具体化するために例示したものであり、各部材の構造や配置などをこの実施形態や変形例のものに限定するものではなく、本発明の特許請求の範囲内において種々の変更を加え得るものである。
【0036】
例えば、上記の実施形態では、細管の他方の端部を平面状に拡げた場合について説明したが、放射状など他の形状に配列してもよく、或いは集束させて噴射による洗浄力を高めても良い。また上記の実施形態では噴射筒を交換可能に構成したが、この噴射筒は交換不能に装置本体へ固定したものであってもよい。また上記の加熱ガスは加熱ガス供給管から供給したが、オリフィス弁から流出した液化炭酸ガスの一部を加熱して利用してもよい。さらに、上記の操作スイッチと弁ステムは機械的に連係させてもよく、或いは電磁的に連係させてもよい。なお、細管や出口路の断面形状は、上記の実施形態のように円形にすると炭酸ガスが均一に流れて好ましいが、これらは偏平形状など、他の断面形状であってもよいことはいうまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明のドライアイス噴射装置は、広い範囲に亘ってドライアイス粒子を均一に噴射でき、しかも簡単な構造で安価に実施できるので、電子部品や機械部品など各種対象物の洗浄装置として特に好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の実施形態を示す、ドライアイス噴射装置の一部破断正面図である。
【図2】ドライアイス噴射装置の、噴射筒近傍の一部破断正面図である。
【図3】ドライアイス噴射装置の、噴射筒近傍の横断平面図である。
【図4】ドライアイス噴射装置の、出口路に接続した細管の拡大断面図である。
【図5】ドライアイス噴射装置の、噴射筒先端の端面図である。
【図6】本発明のドライアイス噴射装置の変形例を示し、図6(a)は出口路と細管との接続構造を示す断面図であり、図6(b)は図6(a)のB−B線矢視拡大断面図である。
【符号の説明】
【0039】
1…ドライアイス噴射装置
3…噴射筒
5…ガス導入室
6…オリフィス弁
19…出口路
20…細管
21…細管(20)の一方の端部
22…噴射通路
23…細管(20)の他方の端部
26…噴射口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガス導入室(5)内の液化炭酸ガスをオリフィス弁(6)から出口路(19)へ流出させてドライアイス粒子を生成し、このドライアイス粒子を噴射筒(3)先端の噴射口(26)から噴出するように構成したドライアイス噴射装置であって、
上記の出口路(19)と噴射筒(3)先端との間に複数本の細管(20)を配置して、各細管(20)内に噴射通路(22)を形成し、
上記の細管(20)の一方の端部(21)を互いに束ね合わせて上記の出口路(19)へ接続することにより、上記の噴射通路(22)をこの出口路(19)内に連通させ、
上記の細管(20)の他方の端部(23)を任意の形状に配置して、この他方の端部(23)に上記の噴射通路(22)の開口端を上記の噴射口(26)として開口したことを特徴とする、ドライアイス噴射装置。
【請求項2】
上記の出口路(19)を拡径することなく上記の噴射通路(22)に連通した、請求項1に記載のドライアイス噴射装置。
【請求項3】
上記の複数の噴射通路(22)の通路断面積の総計を、上記の出口路(19)の通路断面積よりも小さく形成した、請求項1または請求項2に記載のドライアイス噴射装置。
【請求項4】
上記の細管(20)の互いに束ねた一方の端部(21)を、上記の出口路(19)内へ保密状に挿入した、請求項1から3のいずれか1項に記載のドライアイス噴射装置。
【請求項5】
上記の細管(20)と上記のオリフィス弁(6)とを互いに着脱可能に接続した、請求項1から4のいずれか1項に記載のドライアイス噴射装置。
【請求項6】
上記の細管(20)の他方の端部(23)を、平面状に拡げて配列した、請求項1から5のいずれか1項に記載のドライアイス噴射装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−131743(P2009−131743A)
【公開日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−308170(P2007−308170)
【出願日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【出願人】(598084895)株式会社アイテック (24)
【Fターム(参考)】