説明

ドリップシートの製造方法

【課題】ドリップの残量を少なくするために有孔樹脂フィルム表面の高い撥水性を保持しつつ、その製造工程における静電気の発生を抑制して生産性を高めることのできるドリップシートの製造方法を提供する。
【解決手段】肉又は魚から出る血液又は体液であるドリップを透過させる複数の孔部を有する有孔樹脂フィルムと、吸液層とが積層されているドリップシート10の製造方法において、有孔樹脂フィルムに1から3質量%の界面活性剤が含有されており、有孔樹脂フィルム表面側に対して非接触の除電処理を行なう。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、肉又は魚等の血液又は体液(以下ドリップという)が出る食品の下に敷かれるドリップシートの製造方法に関し、とりわけ、冬場の乾燥した環境の中で静電気の発生が多い悪条件で、高速加工しても安定して裁断と積層を行うことが可能となるドリップシートの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
スーパーマーケット等の食品売り場では、魚や肉等の食品を定量ずつトレイに取り分け、透明なフィルムで包装した状態で販売している。こうした販売形態をとる際には、食品が陳列棚に長時間放置された状態となり、ドリップがトレイに溜まり易い。トレイに溜まったドリップは、見た目を損ねるだけでなく、食品の傷みを早める原因にもなるので、肉や魚といったようなドリップが出る食品が載置されるトレイには、通常はドリップを吸収させるためのドリップシートが敷かれている。
【0003】
ドリップシートについては、吸液層の表面に有孔樹脂フィルムを張ったタイプのドリップシートが知られている。液体吸収性を有する吸液層の表面に、多数の立体孔を備えた不透明の多孔質プラスチックシートが張られているこれらのドリップシートによれば、多数の開孔を備えるシートによって、吸液層に吸収されたドリップと食品とが離間させられ、ドリップシートの表面にドリップが残らない。このため、トレイ上に載せられた食品の見た目もよくなり、ドリップが原因で生ずる食品の傷みの進行からも護られる。
【0004】
ところで、有孔樹脂フィルムの表面にドリップが残りにくくするためには、面積の大きい開孔を有する有孔樹脂フィルムを使用することが考えられる。しかし、前記開孔面積を広くすると、吸液層に吸収されたドリップが樹脂フィルムの表面に戻り易くなる。又面積率の広い開孔を通じて吸液層に吸収されたドリップの色が見え易くなる。
【0005】
開孔の面積を小さくし、且つ、有孔樹脂フィルム表面の残留ドリップを少なくさせるためには、有孔樹脂フィルム表面の撥水機能を高くすることで対応することができる。フィルム表面の撥水機能を高くすると、表面に触れたドリップが前記表面を流れて開孔部分から吸液層へ毛細管現象により引き込まれ易くなるからである。
【0006】
しかしながら、有孔樹脂フィルム表面の撥水機能を高くすると、有孔樹脂フィルム表面が静電気を帯電し易くなる。その結果、例えば、冬場の乾燥した環境の中等の悪条件下でのドリップシートの製造工程においては、有孔樹脂フィルム表面に静電気が頻繁に発生する。すると、吸着ミスによる2枚送り等のトラブルが発生し、高速で安定したドリップシートの製造は困難となる。
【0007】
上記の有孔樹脂フィルム表面の撥水性の保持と静電気の発生の抑制とは相反する機能であるために両立困難な課題である。この問題を解決するために、吸液層側の繊維層に例えば界面活性剤を塗布することで、液透過層の表面の帯電電荷を調整して静電気の発生を適度に抑制するドリップシートが開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2002−240179号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、前記公報記載のドリップシートは、吸液層の帯電性を低くするために、その製造工程において、吸液層を特定の素材、例えば、導電性樹脂等で構成するか、或いは、吸液層を構成する繊維の表面に界面活性剤等を塗布する煩雑な工程を経ることを必須の要件とする。これら素材の限定、或いは工程の追加は、いずれもドリップシートの製造工程においてコストアップの要因となる。
【0010】
本発明は、静電気の発生を抑制することにより、高速で安定的に、ドリップ残量が少ないドリップシートを低コストで製造することができるドリップシートの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者らは、ドリップシートの有孔樹脂フィルムに、ごく限られた範囲の特定の割合で界面活性剤を含有させ、一方、ドリップシートの製造工程において、有孔樹脂フィルム表面側に対して非接触の除電処理を行なうことで、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0012】
(1)肉又は魚から出る血液又は体液であるドリップを透過させる複数の孔部を有し、1から3質量%の界面活性剤を含有する有孔樹脂フィルムと、吸液層とが積層されているドリップシートの製造方法であって、前記有孔樹脂フィルムと吸液層とを積層する積層工程と、前記積層工程で得られた積層体を所定の製品サイズに裁断する裁断工程と、前記裁断工程後の枚葉状態の製品を複数毎積み重ねる製品スタッキング工程と、を少なくとも備え、前記裁断工程及び/又は前記製品スタッキング工程において、前記有孔樹脂フィルム表面側に対して非接触の除電処理を行なうことを特徴とするドリップシートの製造方法。
【0013】
(2)前記非接触の除電処理を、コロナ放電方式のイオン発生装置によって行なう(1)記載のドリップシートの製造方法。
【0014】
(3)前記有孔樹脂フィルムがポリエチレンフィルムである(1)又は(2)記載のドリップシートの製造方法。
【0015】
(4)前記吸液層がパルプを主体とする繊維である(1)から(3)いずれか記載のドリップシートの製造方法。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、静電気の発生を抑制することにより、高速で安定的に、ドリップ残量が少ないドリップシートを低コストで製造することができる、ドリップシートの製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本実施形態に係るドリップシートの構成を示す図であり、本実施形態に係るドリップシートの上面図を示した図である。
【図2】本実施形態に係るドリップシートの構成を示す図であり、本実施形態に係るドリップシートの側面図を示した図である。
【図3】本実施形態に係るドリップシートの製造方法のプロセスを模式的に示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
【0019】
<ドリップシートの基本構成>
以下、本発明に係るドリップシートの基本構成について、図面を参照しながら説明する。まず、図1〜図2は、本実施形態に係るドリップシートの構成を示す図であり、図1は上面図、図2は側面図、を示している。
【0020】
図1、図2に示されるように、本実施形態に係るドリップシート10は、液体吸収性の吸液層12の表面に多数の開孔11aを有する有孔樹脂フィルム11が被覆されて構成されている。
【0021】
本実施の形態に係るドリップシートにおいて、液体吸収性の吸液層12は、食品から出る血汁(ドリップ)を吸収することができる。一方、有孔樹脂フィルム11は、多孔性の樹脂フィルムからなる。このような本実施形態に係るドリップシート10によれば、肉等の食品から出た血汁(ドリップ)は、有孔樹脂フィルム11の開孔11aを通って吸液層12に吸収される。この場合において、有孔樹脂フィルム11は食品との接触面積が少ないために、その表面にドリップが残留せず、ドリップシート10の上に置かれた食品は、ドリップと完全に分離されることとなり、ドリップが原因で生ずる食品の傷みの進行を防止することができる。
【0022】
<ドリップシートの製造方法>
本実施形態のドリップシート10の製造方法では、有孔樹脂フィルム11と吸液層12とを積層する積層工程、積層工程で得られた積層体100を所定の製品サイズに裁断する裁断工程が順次施され、ドリップシート10が製造される。更に裁断工程後の枚葉状態のドリップシート10を複数毎積み重ねる製品スタッキング工程が施され、ドリップシート10は、最終的にスタックされた状態で出荷される。そして、本実施形態の製造方法においては、裁断工程及び/又は製品スタッキング工程において、有孔樹脂フィルム11の表面側に対して非接触の除電処理を行なうことがその特徴となっている。以下、積層工程、裁断工程、製品スタッキング工程、及び除電処理について説明する。
【0023】
[積層工程]
まず、積層工程(図示せず)について説明する。この工程は、有孔樹脂フィルム11と吸液層12とを積層することにより、積層体100を製造する工程である。積層体100はドリップシート10の構成要素を全て備え、製品サイズに裁断することによりドリップシート10となる製品材料である。
【0024】
有孔樹脂フィルム11のフィルム材料としては、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)等の単層フィルム又は多層フィルムが用いられる。なかでも柔らかさとコストの点からポリエチレンフィルムが好ましい。
【0025】
有孔樹脂フィルム11の成形においては、まず、上記のフィルム材料に界面活性剤を混入する。混入する界面活性剤の量は、有孔樹脂フィルム11に対して、界面活性剤が1から3質量%の割合で含有されるようになる量であることが好ましい。界面活性剤の含有量が1質量%未満であると、静電気の発生を抑制できず、又、界面活性剤の含有量が3%を超えると、有孔樹脂フィルム11表面の浸水性が強くなり、撥水機能が不十分となる。
【0026】
本実施形態の製造方法においては、このように界面活性剤の含有量を少量に抑えることによりコストダウンを図ることができる。又、資材となる樹脂フィルムに界面活性剤をあらかじめ混入する工程は、不織布等の繊維に界面活性剤を塗布する工程と比較して簡便であり、その面からも生産性の向上に寄与しうる。
【0027】
界面活性剤としては非イオン系のポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル等、アニオン系のアルキルスルホネート、アルキルベンゼンスルホネート、アルキルサルフェート、アルキルフォスフェート等、カチオン系の第4級アンモニウムクロライド、第4級アンモニウムサルフェート、第4級アンモニウムナイトレート、又は、両性系のアルキルベタイン型、アルキルイミダゾリン型、アルキルアラニン型等を用いることができる。
【0028】
上記の通りの割合で界面活性剤を含有させたフィルム材料を、押し出し成形法等によりフィルム状に成形する。成形された有孔樹脂フィルム11の厚さは1〜70μm、好ましくは30〜70μmとする。
【0029】
有孔樹脂フィルム11には、押し出し成形時又は成形後に従来公知の方法で開孔部を成形する。この開孔径は、5.0mm以下、より好ましくは0.1〜2.0mm程度の大きさとする。これに関し、開孔11aが大きすぎると開孔部分から吸液層12に吸収されたドリップが視認されるようになってしまうので好ましくない。この一方で、開孔が小さすぎると、ドリップが開孔11aを通って吸液層12に吸収されるのが困難となってしまう。
【0030】
吸液層12を構成するものとしては、エアレイド不織布、サーマルボンド不織布といった不織布、紙、ウレタン、或いはパルプを主体とする繊維等、例えば、エアレイドパルプで構成することができる。なかでも肉や魚から出るドリップ吸収性の点からパルプを主体とする繊維を用いることが好ましい。パルプとしては針葉樹を原料とするN材等の木材系のパルプの他、ケナフ、アバカ等非木材のパルプを用いることもできる。又、植物由来の高吸水性高分子を用いて吸液層12を構成することもできる。吸液層12を構成する繊維等の目付や厚みは、食品から滲出したドリップを十分に吸収することができるように決定される。エアレイドパルプについて言えば、目付は10〜120g/m、厚みは0.3〜3mm程度であることが好ましく、0.5〜2mm程度であることがより好ましい。
【0031】
積層工程では、上記の有孔樹脂フィルム11と吸液層12とを積層し接着することにより積層体100を成形する。有孔樹脂フィルム11と吸液層12との接着方法としては、熱接着、又は、熱ラミネートが挙げられる。又、吸液層12の表面の全面に点在する接着部(図示せず)において、ホットメルト接着剤によって接着してもよい。或いは、吸液層12の表面に有孔樹脂フィルム11の材料樹脂を溶融押出ししてその後に有孔樹脂フィルム11を開孔することにより樹脂フィルムを成形することもできる。
【0032】
[裁断工程]
次に、図3を参照しながら、裁断工程について説明する。この工程は、積層工程で製造した積層体100を製品サイズに裁断し、ドリップシート10とする工程である。図3に示す通り、この裁断工程は、積層工程で製造された積層体100をロール状にしたものを適度な張力をかけながら引っ張り出して行く裁断準備工程(a)、第一裁断カッター20によってシートの長さ方向に沿って切り込みを入れる第一裁断工程(b)、第二裁断カッター25によって、シートの幅方向に裁断する第二裁断工程(c)とからなる。
【0033】
第一裁断工程(b)、第二裁断工程(c)において、適当なサイズに裁断された積層体100は、ドリップシート10となる。裁断工程は、最終的に製品として適当なサイズとすることができる裁断方法であればよく、上記の2つの工程を経る方法に限らない。
【0034】
[製品スタッキング工程]
次に、図3を参照しながら、製品スタッキング工程(d)について説明する。この工程は、裁断工程で得た枚葉状態の製品を複数毎積み重ねて出荷状態に梱包する工程である。この工程を経て複数毎にスタックされた状態でドリップシート10は最終的に出荷される。製品スタッキング工程を行う方法については、従来公知の様々な方法を含め、製品を適切に積み重ねられる方法であればいずれの方法であってもよい。
【0035】
[除電処理]
以上説明した工程のうち、裁断工程と製品スタッキング工程のうちの少なくともいずれかの工程において、積層体100或いはドリップシート10を構成する有孔樹脂フィルム11の表面側に対して非接触の除電処理を行なう。上記の通り、本発明の有孔樹脂フィルム11にはごく少量の界面活性剤しか含有されていないが、この除電処理を行うことにより、積層体100又はドリップシート10における静電気の発生を抑制することができる。図3においては、一例として製品スタッキング工程(d)において、イオン発生装置30を配置し、製品スタッキング工程(d)内で除電処理が行われる例を図示したが、除電処理が行われるのはこの工程内に限られない。裁断工程中の裁断準備工程(a)、第一裁断工程(b)、第二裁断工程(c)及び製品スタッキング工程(d)のいずれか、或いはそれら全ての工程において、上記の有孔樹脂フィルム11の表面側に対して、上記除電処理を行うドリップシート10の製造方法についても、本発明の範囲内である。
【0036】
一般に除電処理は、帯電防止スプレーの噴霧、又は、その他の接触方式の除電処理によって行うことも可能である。しかし、食品の下に敷かれるドリップシートの衛生上の理由から、それらの除電処理は好ましくない。ドリップシートの製造工程における除電処理は、非接触方式であることが好ましい。そのような除電処理として、イオン発生装置(イオナイザ)による除電処理が挙げられる。
【0037】
イオナイザはイオンエアを対象物に当て、対象物の帯電状態を緩和して静電気を除去する装置である。このイオナイザには、コロナ放電式、放射線方式、軟X線方式、紫外線方式等がある。本発明の製造方法においては、特にコロナ放電式のイオナイザを好適に用いることができる。
【0038】
コロナ放電式イオナイザは、放電針に高圧電源から高電圧を印加し、放電針の先端からコロナ放電を発生させることにより、放電針の周りにある空気を電気的に分解しイオンを発生させ、このイオンを帯電物に与えることで、静電気が中和され除電を行うことができるものである。
【0039】
本実施形態のドリップシート10の製造方法は、有孔樹脂フィルム11への界面活性剤の含有量の極めて限定された範囲の量への調整、及び、製造工程における除電処理を併せて行うことを特徴とし、そのことにより、ドリップ残量の少ないドリップシート10を高速で安定的に低コストで生産することができる。
【実施例】
【0040】
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
【0041】
<実施例1、2、比較例1〜4>
実施例、比較例いずれにおいても、上記の積層工程、裁断工程、製品スタッキング工程を施すことによりドリップシートを製造した。いずれの実施例、比較例についても、有孔樹脂フィルムは、目付25μmのポリエチレンを主材料とし、又、吸液層は、目付52g/mのエアレイドパルプを主材料とした。有孔樹脂フィルムに混入する界面活性剤としては、グリセリン脂肪酸エステルを用いた。そして、それらを熱ラミネートにより積層して積層体を成形し、該積層体を裁断カッターにより、65mm×120mmのサイズに裁断してドリップシートとした。そして更に、それらを、100枚毎に梱包ケースの中に積み重ねた。ただし、各実施例、比較例における界面活性剤の含有量については、表1の通り、それぞれ異なる含有量とした。又、イオナイザによる除電処理については、表1に示す通り、実施例1、2及び比較例4においては、図3における製品スタッキング工程(d)の箇所で行なった。それ以外の比較例1から3においてはイオナイザを停止して除伝処理行わずにドリップシートの製造を行った。
【0042】
製造した各実施例、比較例について、製造されたドリップシートにおける有孔樹脂フィルム表面の撥水性、及び、ドリップシートの製造工程における静電気発生の抑制について測定した結果を表1に示す。評価については、◎:非常によい、○:よい、△:どちらともいえない、×:悪い、に分けて評価した。
【0043】
【表1】

【0044】
実施例、比較例より、有孔樹脂フィルムに対する界面活性剤の含有量を1〜3質量%に限定し、且つ、除電処理を行った場合にのみ、有孔樹脂フィルム表面の撥水性の保持と、製造工程における静電気発生の抑制という二つの課題を同時に解決できることが分かる。
【符号の説明】
【0045】
10 ドリップシート
11 有孔樹脂フィルム
11a 開孔
12 吸液層
100 積層体
20 第一裁断カッター
25 第二裁断カッター
30 イオン発生装置
(a) 裁断準備工程
(b) 第一裁断工程
(c) 第二裁断工程
(d) 製品スタッキング工程

【特許請求の範囲】
【請求項1】
肉又は魚から出る血液又は体液であるドリップを透過させる複数の孔部を有し、1から3質量%の界面活性剤を含有する有孔樹脂フィルムと、吸液層とが積層されているドリップシートの製造方法であって、
前記有孔樹脂フィルムと吸液層とを積層する積層工程と、
前記積層工程で得られた積層体を所定の製品サイズに裁断する裁断工程と、
前記裁断工程後の枚葉状態の製品を複数毎積み重ねる製品スタッキング工程と、
を少なくとも備え、
前記裁断工程及び/又は前記製品スタッキング工程において、前記有孔樹脂フィルム表面側に対して非接触の除電処理を行なうことを特徴とするドリップシートの製造方法。
【請求項2】
前記非接触の除電処理を、コロナ放電方式のイオン発生装置によって行なう請求項1記載のドリップシートの製造方法。
【請求項3】
前記有孔樹脂フィルムがポリエチレンフィルムである請求項1又は2記載のドリップシートの製造方法。
【請求項4】
前記吸液層がパルプを主体とする繊維である請求項1から3いずれか記載のドリップシートの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−76341(P2012−76341A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−223034(P2010−223034)
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(000115108)ユニ・チャーム株式会社 (1,219)
【Fターム(参考)】