ナノロッドを利用した電界発光素子
【課題】駆動電圧が低く、輝度及び発光効率が高い無機電界発光素子を提供する。
【解決手段】一定の間隔で互いに対向するように配置された第1電極及び第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に形成された無機発光層と、前記第2電極の内面に形成された誘電体層と、前記無機発光層の少なくとも一方の面に形成された、ナノロッドからなる電界放出層と、を具備する電界発光素子である。
【解決手段】一定の間隔で互いに対向するように配置された第1電極及び第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に形成された無機発光層と、前記第2電極の内面に形成された誘電体層と、前記無機発光層の少なくとも一方の面に形成された、ナノロッドからなる電界放出層と、を具備する電界発光素子である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電界発光素子に係り、さらに詳細には、駆動電圧を下げることができ、輝度及び発光効率を向上させることができる無機電界発光素子(inorganic electroluminescence device)に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、無機電界発光素子は、平面発光型素子として注目されている。無機有機電界発光素子では、無機材料からなる発光層に高電界を作用させ、電子をこの高電界中で加速して発光中心に衝突させることにより、発光中心を励起させて発光させる(例えば、特許文献1〜5)。
【0003】
図1には、従来の一般的な無機電界発光素子の断面が概略的に図示されている。図1を参照すれば、従来の電界発光素子1は、第1基板10上にITO(Indium Tin Oxide)からなる透明な第1電極12が設けられ、この第1電極12上には、電界発光がなされる無機発光層31が形成される。そして、前記無機発光層31上には、誘電体層24及び第2電極22が順次積層され、前記第2電極22の上面には、第2基板20が設けられている。かような無機電界発光素子は、交流により駆動される。
【0004】
前記のような電界発光素子において、第1電極12と第2電極22との間に所定の電圧が印加されれば、無機発光層31内に電界が形成され、このように形成された電界によって加速された電子が無機発光層31内の発光材料に衝突することによって発光材料が励起される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、図1に示されるような無機発光素子が高い輝度を実現し、かつ駆動電圧を下げるためには、無機発光層の内部に強い電界を形成することにより、多量の電子をさらに高いエネルギーで加速させる必要がある。
【0006】
本発明は、駆動電圧を下げることができ、輝度及び発光効率を向上させることができる電界発光素子を提供するところにその目的がある。
【特許文献1】特開平11−307269号公報
【特許文献2】大韓民国特許出願公開2005−0037180号明細書
【特許文献3】大韓民国特許出願公開2000−0036321号明細書
【特許文献4】大韓民国特許出願公開1999−0025514号明細書
【特許文献5】大韓民国特許出願公開2002−0091640号明細書
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記の目的を達成するために、本発明の第1実施形態による電界発光素子は、一定の間隔で互いに対向するように配置された第1電極及び第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に形成された無機発光層と、前記第2電極の内面に形成された誘電体層と、前記無機発光層の少なくとも一方の面に形成された、ナノロッドからなる電界放出層とを具備する。
【0008】
本発明の第2実施形態による電界発光素子は、一定の間隔で互いに対向するように配置された第1電極及び第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に形成され、ナノロッドからなる電界放出物質と無機発光物質とが混合されてなる電界放出発光層と、前記第2電極の内面に形成された誘電体層とを具備する。
【発明の効果】
【0009】
本発明による電界発光素子は、ナノロッドからなる電界放出物質を利用して無機発光層の内部に形成される電界の強さを増大させることにより、無機発光層から放出される可視光の輝度を大きく向上させることができ、また発光効率も向上させることができる。そして、電極間に印加する電圧が低い場合であっても、所望の可視光の輝度を得ることができるようになり、駆動電圧を下げることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、添付された図面を参照しつつ、本発明による好ましい実施形態を詳細に説明する。図面での各構成要素の厚さは、説明の明瞭性のために誇張されていることがある。
【0011】
図2は、本発明の第1実施形態による電界発光素子の断面を概略的に図示したものである。図2を参照すれば、本発明の第1実施形態による電界発光素子100は、一定の間隔で互いに対向するように配置された第1電極112及び第2電極122と、前記第1電極112と前記第2電極122との間に形成された無機発光層(inorganic light emissionlayer)131と、前記第2電極122の下面(内面)に形成された誘電体層124と、前記無機発光層131の下面(第1電極112側の面)に形成された電界放出層132とを具備する。
【0012】
一方、前記第1電極112の下面(外面)には、下部基板としての第1基板110が設けられうる。前記第1基板110は好ましくは透明基板であり、例えばガラス基板またはプラスチック基板でありうる。そして、前記第2電極122の上面(外面)には、上部基板としての第2基板120がさらに設けられうる。前記第2基板120は、第1基板110と同様に、ガラス基板またはプラスチック基板でありうる。
【0013】
前記第1電極112は、好ましくは、透明な導電性物質、例えば、ITOから形成されうる。そして、前記第2電極122は、好ましくは、ITOのような透明な導電性物質やAgのような金属から形成されうる。
【0014】
前記無機発光層131は電界発光がなされる物質の層であり、その内部に印加された電界によって加速された電子が発光物質に衝突し、高いエネルギーレベルに励起された発光物質が、低いエネルギーレベルに安定化される際に可視光を放出させる。前記無機発光層131には、好ましくは、無機電界発光素子に一般的に使われる電界発光型蛍光体(EL型蛍光体)が含まれうる。または、本実施形態での前記無機発光層131には、CRT、FEDのようなディスプレイ素子に使われる陰極線発光型蛍光体(CL型蛍光体)が含まれうる。前記第2電極122と無機発光層131との間には、誘電体層124が形成されており、かような誘電体層124は、例えば、SiO2から形成されうる。
【0015】
前記無機発光層131と第1電極112との間には、電界放出層132が形成されている。ここで、前記電界放出層132は、好ましくは、無機発光層131の下面(第1電極112側の面)に接触するように形成される。本実施形態での前記電界放出層132は、アスペクト比の大きいナノ物質のナノロッドからなることが好ましい。本明細書中で、ナノロッドは、ナノワイヤやカーボンナノチューブなどを含み、他の一般の物質より大きいアスペクト比を有する物質を指す。かようなナノロッドからなる電界放出層132は、外部で印加された電界を強く集束することにより、無機発光層131内部に形成される電界の強さを増大させる役割を担う。これにより、無機発光層131の内部では、多量の電子がさらに高いエネルギーを有するように加速されうる。
【0016】
前記電界放出層132は、例えば、スクリーンプリンティング法、化学気相蒸着法(CVD)または物理気相蒸着法(PVD)、電着(electrodeposition)法、ドクターブレード(doctor blade)法などを利用して形成されうる。
【0017】
前記ナノロッドは、好ましくはナノワイヤである。ナノワイヤは、直径が数十nmであり、5以上のアスペクト比を有する。前記ナノワイヤは、例えば、ZnO、TiO2、SiCなどから形成されうる。前記ナノワイヤは、無機発光層131の内部に形成される電界をさらに集中させるために、好ましくは、電界放出層132の内部で前記電界放出層の面方向に対してほぼ垂直に整列するように形成されうる。しかし、前記ナノワイヤは、垂直に整列しなくともよい。
【0018】
また、前記ナノロッドは、前記電界放出層の面方向に対してほぼ垂直に整列したカーボンナノチューブ(CNT)でありうる。カーボンナノチューブは、数nmの直径を有し、数mmまでの長さを有する。図3Aないし図4Bは、基板に対して垂直に整列したカーボンナノチューブを示すSEM写真である。具体的には、図3Aは、化学気相蒸着法(CVD)によって成長されて形成された多層ナノチューブ(MWNT:Multi Walled Nanotube)を撮ったSEM写真(6.00μmスケール)であり、図3Bは、図3Aを拡大した写真(600nmスケール)である。そして、図4Aは、CNTペーストを利用して形成された単層ナノチューブ(SWNT:Single Walled Nanotube)を撮ったSEM写真(10.0μmスケール)であり、図4Bは、図4Aを拡大した写真(3.00μmスケール)である。
【0019】
前記のような構造の電界発光素子100において、第1電極112と第2電極122との間に所定の電圧を印加すれば、ナノロッドからなる電界放出層132が第1電極112と第2電極122との間に印加される電界を強く集束し、これにより無機発光層131の内部に形成される電界の強さは大きく増大する。ここで、前記第1電極112と第2電極122との間には、交流電圧が印加されることが好ましい。一般的に、無機発光層131の内部に形成される電界の強さが強いほど、多量の電子がさらに高いエネルギーを有するように加速される。その結果、無機発光層131から放出される可視光の輝度が向上する。従って、本実施形態では、ナノロッドからなる電界放出層132により、無機発光層131の内部に強い電界が形成され、これにより、前記無機発光層131から高い輝度を有する可視光が放出されうる。このように放出された可視光は、透明な第1基板110を介して外部に出射されて画像を形成する。このように、本発明の第1実施形態による電界発光素子100は、従来の電界発光素子より輝度及び発光効率を増大させることができ、また駆動電圧を下げることができる。
【0020】
以上の第1実施形態では、ナノロッドからなる電界放出層132が第1電極112と無機発光層131との間に形成される場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明では、ナノロッドからなる電界放出層132が第2電極122と無機発光層131との間に形成されることも可能である。その場合、前記電界放出層132は、無機発光層131の上面(第2電極122側の面)に接触するように形成されることが好ましい。そして、前記電界放出層132は、第1電極112と無機発光層131との間、及び第2電極122と無機発光層131との間の双方に形成されてもよい。その場合、前記電界放出層132は、無機発光層131の下面及び上面にそれぞれ接触するように形成されることが好ましい。また、以上の第1実施形態では、第2電極122の内面にだけ誘電体層124が形成される場合を例に挙げて説明したが、第1電極112の内面にも誘電体層(図示せず)がさらに形成されうる。
【0021】
図5は、本発明の第2実施形態による電界発光素子の断面を概略的に図示したものである。図5を参照すれば、本発明の第2実施形態による電界発光素子は、一定の間隔で互いに対向するように配置された第1電極212及び第2電極222と、前記第1電極212と前記第2電極222との間に形成された電界放出発光層230と、前記第2電極222の下面(内面)に形成された誘電体層224とを具備する。
【0022】
前記第1電極212の下面(外面)には、下部基板としての第1基板210が設けられうる。前記第1基板210は好ましくは透明基板であり、例えばガラス基板またはプラスチック基板である。そして、前記第2電極222の上面(外面)には、上部基板としての第2基板220がさらに設けられうる。前記第2基板220は、第1基板210と同様に、好ましくはガラス基板またはプラスチック基板でありうる。
【0023】
前記第1電極212は、好ましくは、透明な導電性物質、例えばITOから形成されうる。そして、前記第2電極222は、好ましくは、ITOのような透明な導電性物質やAgのような金属から形成されうる。
【0024】
前記電界放出発光層230は、無機発光物質と電界放出物質とが混合されて形成される。ここで、前記無機発光物質は電界発光する物質であり、電界放出物質層230の内部に印加された電界によって加速された電子が発光物質に衝突し、高いエネルギーレベルに励起された発光物質が、低いエネルギーレベルに安定化される際に可視光を放出させる。かような無機発光物質は、無機電界発光素子に一般的に使われる電界発光型蛍光体を含みうる。または、本実施形態での前記無機発光物質は、CRT、FEDのようなディスプレイ素子に使われる陰極線発光型蛍光体を含みうる。
【0025】
前記電界放出物質は、アスペクト比の大きいナノ物質であるナノロッドからなることが好ましい。かようなナノロッドからなる電界放出物質は、外部で印加される電界を強く集束することにより、無機発光物質の内部に形成される電界の強さを増大させる役割を行う。これにより、無機発光物質内部では、多量の電子がさらに高いエネルギーを有するように加速されうる。
【0026】
前記ナノロッドは、ナノワイヤでありうる。前記ナノワイヤは、例えば、ZnO、TiO2、SiCなどから形成されうる。前記ナノワイヤは、好ましくは、電界放出発光層230の内部に形成される電界をさらに集中させるために、電界放出発光層230の内部で前記電界放出発光層の面方向に対してほぼ垂直に整列するように形成されうる。しかし、前記ナノワイヤは、垂直に整列しなくともよい。また、前記ナノロッドは、好ましくは、前記電界放出発光層の面方向に対してほぼ垂直に整列したカーボンナノチューブである。
【0027】
このように、無機発光物質とナノロッドからなる電界放出物質との混合物からなる電界放出発光層230において、前記無機発光物質に対する前記電界放出物質(ナノロッド)の含有量は、約0.01〜10質量%であることが好ましい。ここで、質量%は、無機発光物質の質量に対するナノロッドの質量の比率をいい、以下でも同様である。ナノロッドの含有量が10質量%より多くなれば、ナノロッドの体積がかなり大きくなってしまい、ペーストに製作しにくくなる場合がある。また、前記ナノロッドがカーボンナノチューブである場合には、カーボンナノチューブが黒色を呈しているために、輝度が落ちる場合がある。
【0028】
前記電界放出発光層230は、好ましくは、ナノロッドからなる電界放出物質と無機発光物質とを混合した後、これをプリンティング方法やドクターブレード法により、第1電極212の上面に塗布することにより形成されうる。図6は、蛍光体と2質量%ZnOナノワイヤとを混合して形成した電界放出発光層を撮ったSEM写真である。
【0029】
前記第2電極222と電界放出発光層230との間には、誘電体層224が形成されており、かような誘電体層224は、例えば、SiO2から形成されうる。
【0030】
前記のような構造の電界発光素子200において、第1電極212と第2電極222との間に所定の電圧を印加すれば、電界放出発光層230に含まれた電界放出物質が第1電極212と第2電極222との間に印加される電界を強く集束させる。これにより、無機発光物質の内部に形成される電界の強さが大きく増加することにより、多量の電子がさらに高いエネルギーを有するように加速される。ここで、前記第1電極212と第2電極222との間には、交流電圧が印加されることが好ましい。その結果、前記電界放出発光層230に含まれた無機発光物質から高い輝度を有する可視光が放出されうる。このように放出された可視光は、透明な第1基板210を介して外部に出射されて画像を形成する。
【0031】
以上の第2実施形態では、第2電極222の内面だけに誘電体層224が形成される場合を例にあげて説明したが、第1電極212の内面にも誘電体層(図示せず)がさらに形成されうる。
【0032】
図7は、従来の電界発光素子の輝度と本発明による電界発光素子の輝度とを比較して図示したグラフである。図7に示した結果は、図1に示した無機発光層(bare phosphor)だけを具備する従来の電界発光素子と、図2に示した電界放出層を具備する本発明の第1実施形態による電界発光素子と、図5に示した電界放出発光層を具備する本発明の第2実施形態による電界発光素子とを利用して得られた結果である。そして、図2に示す第1実施形態による電界発光素子で、電界放出層としては、化学気相蒸着法(CVD)によって形成したCNT(具体的には、前記電界放出層の面方向に対してほぼ垂直に整列した多層ナノチューブ(MWNT))とCNTペーストを利用して形成したCNT(具体的には、前記電界放出層の面方向に対してほぼ垂直に整列した単層ナノチューブ(SWNT))とを使用した。そして、図5に示す第2実施形態による電界発光素子において、電界放出発光層としては、蛍光体と2質量%ZnOナノワイヤとを混合した物質を使用した。
【0033】
図7を参照すれば、本発明による電界発光素子の輝度は、従来の電界発光素子より大きく増大したということが分かる。そして、蛍光体と2質量%ZnOナノワイヤとが混合された電界放出発光層を具備した第2実施形態による電界発光素子の輝度は、カーボンナノチューブからなる電界放出層を具備した第1実施形態による電界発光素子の輝度よりさらに高いということが分かる。また、多層ナノチューブよりは単層ナノチューブからなる電界放出層を具備した電界発光素子の輝度がさらに高いということが分かる。
【0034】
以上、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、多様な変形及び均等な他の実施形態が可能である。従って、本発明の真の技術的範囲は、特許請求の範囲によってのみ決まるものである。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明のナノロッドを利用した電界発光素子は、例えば、発光素子関連の技術分野に効果的に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】従来電界発光素子の断面を概略的に図示した図面である。
【図2】本発明の第1実施形態による電界発光素子の断面を概略的に図示した図面である。
【図3A】化学気相蒸着法(CVD)によって形成されたカーボンナノチューブを示すSEM写真である。
【図3B】化学気相蒸着法(CVD)によって形成されたカーボンナノチューブを示すSEM写真である。
【図4A】CNTペーストを利用して形成されたカーボンナノチューブを示すSEM写真である。
【図4B】CNTペーストを利用して形成されたカーボンナノチューブを示すSEM写真である。
【図5】本発明の第2実施形態による電界発光素子の断面を概略的に図示した図面である。
【図6】2質量%ZnOナノワイヤと蛍光体とが混合された様子を示すSEM写真である。
【図7】従来の電界発光素子の輝度と本発明による電界発光素子の輝度とを比較して図示したグラフである。
【符号の説明】
【0037】
1、100、200 電界発光素子、
10、110、210 第1基板、
12、112、212 第1電極、
20、120、220 第2基板、
22、122、222 第2電極、
24、124、224 誘電体層、
31、131 無機発光層、
132 電界放出層、
230 電界放出発光層。
【技術分野】
【0001】
本発明は、電界発光素子に係り、さらに詳細には、駆動電圧を下げることができ、輝度及び発光効率を向上させることができる無機電界発光素子(inorganic electroluminescence device)に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、無機電界発光素子は、平面発光型素子として注目されている。無機有機電界発光素子では、無機材料からなる発光層に高電界を作用させ、電子をこの高電界中で加速して発光中心に衝突させることにより、発光中心を励起させて発光させる(例えば、特許文献1〜5)。
【0003】
図1には、従来の一般的な無機電界発光素子の断面が概略的に図示されている。図1を参照すれば、従来の電界発光素子1は、第1基板10上にITO(Indium Tin Oxide)からなる透明な第1電極12が設けられ、この第1電極12上には、電界発光がなされる無機発光層31が形成される。そして、前記無機発光層31上には、誘電体層24及び第2電極22が順次積層され、前記第2電極22の上面には、第2基板20が設けられている。かような無機電界発光素子は、交流により駆動される。
【0004】
前記のような電界発光素子において、第1電極12と第2電極22との間に所定の電圧が印加されれば、無機発光層31内に電界が形成され、このように形成された電界によって加速された電子が無機発光層31内の発光材料に衝突することによって発光材料が励起される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、図1に示されるような無機発光素子が高い輝度を実現し、かつ駆動電圧を下げるためには、無機発光層の内部に強い電界を形成することにより、多量の電子をさらに高いエネルギーで加速させる必要がある。
【0006】
本発明は、駆動電圧を下げることができ、輝度及び発光効率を向上させることができる電界発光素子を提供するところにその目的がある。
【特許文献1】特開平11−307269号公報
【特許文献2】大韓民国特許出願公開2005−0037180号明細書
【特許文献3】大韓民国特許出願公開2000−0036321号明細書
【特許文献4】大韓民国特許出願公開1999−0025514号明細書
【特許文献5】大韓民国特許出願公開2002−0091640号明細書
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記の目的を達成するために、本発明の第1実施形態による電界発光素子は、一定の間隔で互いに対向するように配置された第1電極及び第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に形成された無機発光層と、前記第2電極の内面に形成された誘電体層と、前記無機発光層の少なくとも一方の面に形成された、ナノロッドからなる電界放出層とを具備する。
【0008】
本発明の第2実施形態による電界発光素子は、一定の間隔で互いに対向するように配置された第1電極及び第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に形成され、ナノロッドからなる電界放出物質と無機発光物質とが混合されてなる電界放出発光層と、前記第2電極の内面に形成された誘電体層とを具備する。
【発明の効果】
【0009】
本発明による電界発光素子は、ナノロッドからなる電界放出物質を利用して無機発光層の内部に形成される電界の強さを増大させることにより、無機発光層から放出される可視光の輝度を大きく向上させることができ、また発光効率も向上させることができる。そして、電極間に印加する電圧が低い場合であっても、所望の可視光の輝度を得ることができるようになり、駆動電圧を下げることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、添付された図面を参照しつつ、本発明による好ましい実施形態を詳細に説明する。図面での各構成要素の厚さは、説明の明瞭性のために誇張されていることがある。
【0011】
図2は、本発明の第1実施形態による電界発光素子の断面を概略的に図示したものである。図2を参照すれば、本発明の第1実施形態による電界発光素子100は、一定の間隔で互いに対向するように配置された第1電極112及び第2電極122と、前記第1電極112と前記第2電極122との間に形成された無機発光層(inorganic light emissionlayer)131と、前記第2電極122の下面(内面)に形成された誘電体層124と、前記無機発光層131の下面(第1電極112側の面)に形成された電界放出層132とを具備する。
【0012】
一方、前記第1電極112の下面(外面)には、下部基板としての第1基板110が設けられうる。前記第1基板110は好ましくは透明基板であり、例えばガラス基板またはプラスチック基板でありうる。そして、前記第2電極122の上面(外面)には、上部基板としての第2基板120がさらに設けられうる。前記第2基板120は、第1基板110と同様に、ガラス基板またはプラスチック基板でありうる。
【0013】
前記第1電極112は、好ましくは、透明な導電性物質、例えば、ITOから形成されうる。そして、前記第2電極122は、好ましくは、ITOのような透明な導電性物質やAgのような金属から形成されうる。
【0014】
前記無機発光層131は電界発光がなされる物質の層であり、その内部に印加された電界によって加速された電子が発光物質に衝突し、高いエネルギーレベルに励起された発光物質が、低いエネルギーレベルに安定化される際に可視光を放出させる。前記無機発光層131には、好ましくは、無機電界発光素子に一般的に使われる電界発光型蛍光体(EL型蛍光体)が含まれうる。または、本実施形態での前記無機発光層131には、CRT、FEDのようなディスプレイ素子に使われる陰極線発光型蛍光体(CL型蛍光体)が含まれうる。前記第2電極122と無機発光層131との間には、誘電体層124が形成されており、かような誘電体層124は、例えば、SiO2から形成されうる。
【0015】
前記無機発光層131と第1電極112との間には、電界放出層132が形成されている。ここで、前記電界放出層132は、好ましくは、無機発光層131の下面(第1電極112側の面)に接触するように形成される。本実施形態での前記電界放出層132は、アスペクト比の大きいナノ物質のナノロッドからなることが好ましい。本明細書中で、ナノロッドは、ナノワイヤやカーボンナノチューブなどを含み、他の一般の物質より大きいアスペクト比を有する物質を指す。かようなナノロッドからなる電界放出層132は、外部で印加された電界を強く集束することにより、無機発光層131内部に形成される電界の強さを増大させる役割を担う。これにより、無機発光層131の内部では、多量の電子がさらに高いエネルギーを有するように加速されうる。
【0016】
前記電界放出層132は、例えば、スクリーンプリンティング法、化学気相蒸着法(CVD)または物理気相蒸着法(PVD)、電着(electrodeposition)法、ドクターブレード(doctor blade)法などを利用して形成されうる。
【0017】
前記ナノロッドは、好ましくはナノワイヤである。ナノワイヤは、直径が数十nmであり、5以上のアスペクト比を有する。前記ナノワイヤは、例えば、ZnO、TiO2、SiCなどから形成されうる。前記ナノワイヤは、無機発光層131の内部に形成される電界をさらに集中させるために、好ましくは、電界放出層132の内部で前記電界放出層の面方向に対してほぼ垂直に整列するように形成されうる。しかし、前記ナノワイヤは、垂直に整列しなくともよい。
【0018】
また、前記ナノロッドは、前記電界放出層の面方向に対してほぼ垂直に整列したカーボンナノチューブ(CNT)でありうる。カーボンナノチューブは、数nmの直径を有し、数mmまでの長さを有する。図3Aないし図4Bは、基板に対して垂直に整列したカーボンナノチューブを示すSEM写真である。具体的には、図3Aは、化学気相蒸着法(CVD)によって成長されて形成された多層ナノチューブ(MWNT:Multi Walled Nanotube)を撮ったSEM写真(6.00μmスケール)であり、図3Bは、図3Aを拡大した写真(600nmスケール)である。そして、図4Aは、CNTペーストを利用して形成された単層ナノチューブ(SWNT:Single Walled Nanotube)を撮ったSEM写真(10.0μmスケール)であり、図4Bは、図4Aを拡大した写真(3.00μmスケール)である。
【0019】
前記のような構造の電界発光素子100において、第1電極112と第2電極122との間に所定の電圧を印加すれば、ナノロッドからなる電界放出層132が第1電極112と第2電極122との間に印加される電界を強く集束し、これにより無機発光層131の内部に形成される電界の強さは大きく増大する。ここで、前記第1電極112と第2電極122との間には、交流電圧が印加されることが好ましい。一般的に、無機発光層131の内部に形成される電界の強さが強いほど、多量の電子がさらに高いエネルギーを有するように加速される。その結果、無機発光層131から放出される可視光の輝度が向上する。従って、本実施形態では、ナノロッドからなる電界放出層132により、無機発光層131の内部に強い電界が形成され、これにより、前記無機発光層131から高い輝度を有する可視光が放出されうる。このように放出された可視光は、透明な第1基板110を介して外部に出射されて画像を形成する。このように、本発明の第1実施形態による電界発光素子100は、従来の電界発光素子より輝度及び発光効率を増大させることができ、また駆動電圧を下げることができる。
【0020】
以上の第1実施形態では、ナノロッドからなる電界放出層132が第1電極112と無機発光層131との間に形成される場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明では、ナノロッドからなる電界放出層132が第2電極122と無機発光層131との間に形成されることも可能である。その場合、前記電界放出層132は、無機発光層131の上面(第2電極122側の面)に接触するように形成されることが好ましい。そして、前記電界放出層132は、第1電極112と無機発光層131との間、及び第2電極122と無機発光層131との間の双方に形成されてもよい。その場合、前記電界放出層132は、無機発光層131の下面及び上面にそれぞれ接触するように形成されることが好ましい。また、以上の第1実施形態では、第2電極122の内面にだけ誘電体層124が形成される場合を例に挙げて説明したが、第1電極112の内面にも誘電体層(図示せず)がさらに形成されうる。
【0021】
図5は、本発明の第2実施形態による電界発光素子の断面を概略的に図示したものである。図5を参照すれば、本発明の第2実施形態による電界発光素子は、一定の間隔で互いに対向するように配置された第1電極212及び第2電極222と、前記第1電極212と前記第2電極222との間に形成された電界放出発光層230と、前記第2電極222の下面(内面)に形成された誘電体層224とを具備する。
【0022】
前記第1電極212の下面(外面)には、下部基板としての第1基板210が設けられうる。前記第1基板210は好ましくは透明基板であり、例えばガラス基板またはプラスチック基板である。そして、前記第2電極222の上面(外面)には、上部基板としての第2基板220がさらに設けられうる。前記第2基板220は、第1基板210と同様に、好ましくはガラス基板またはプラスチック基板でありうる。
【0023】
前記第1電極212は、好ましくは、透明な導電性物質、例えばITOから形成されうる。そして、前記第2電極222は、好ましくは、ITOのような透明な導電性物質やAgのような金属から形成されうる。
【0024】
前記電界放出発光層230は、無機発光物質と電界放出物質とが混合されて形成される。ここで、前記無機発光物質は電界発光する物質であり、電界放出物質層230の内部に印加された電界によって加速された電子が発光物質に衝突し、高いエネルギーレベルに励起された発光物質が、低いエネルギーレベルに安定化される際に可視光を放出させる。かような無機発光物質は、無機電界発光素子に一般的に使われる電界発光型蛍光体を含みうる。または、本実施形態での前記無機発光物質は、CRT、FEDのようなディスプレイ素子に使われる陰極線発光型蛍光体を含みうる。
【0025】
前記電界放出物質は、アスペクト比の大きいナノ物質であるナノロッドからなることが好ましい。かようなナノロッドからなる電界放出物質は、外部で印加される電界を強く集束することにより、無機発光物質の内部に形成される電界の強さを増大させる役割を行う。これにより、無機発光物質内部では、多量の電子がさらに高いエネルギーを有するように加速されうる。
【0026】
前記ナノロッドは、ナノワイヤでありうる。前記ナノワイヤは、例えば、ZnO、TiO2、SiCなどから形成されうる。前記ナノワイヤは、好ましくは、電界放出発光層230の内部に形成される電界をさらに集中させるために、電界放出発光層230の内部で前記電界放出発光層の面方向に対してほぼ垂直に整列するように形成されうる。しかし、前記ナノワイヤは、垂直に整列しなくともよい。また、前記ナノロッドは、好ましくは、前記電界放出発光層の面方向に対してほぼ垂直に整列したカーボンナノチューブである。
【0027】
このように、無機発光物質とナノロッドからなる電界放出物質との混合物からなる電界放出発光層230において、前記無機発光物質に対する前記電界放出物質(ナノロッド)の含有量は、約0.01〜10質量%であることが好ましい。ここで、質量%は、無機発光物質の質量に対するナノロッドの質量の比率をいい、以下でも同様である。ナノロッドの含有量が10質量%より多くなれば、ナノロッドの体積がかなり大きくなってしまい、ペーストに製作しにくくなる場合がある。また、前記ナノロッドがカーボンナノチューブである場合には、カーボンナノチューブが黒色を呈しているために、輝度が落ちる場合がある。
【0028】
前記電界放出発光層230は、好ましくは、ナノロッドからなる電界放出物質と無機発光物質とを混合した後、これをプリンティング方法やドクターブレード法により、第1電極212の上面に塗布することにより形成されうる。図6は、蛍光体と2質量%ZnOナノワイヤとを混合して形成した電界放出発光層を撮ったSEM写真である。
【0029】
前記第2電極222と電界放出発光層230との間には、誘電体層224が形成されており、かような誘電体層224は、例えば、SiO2から形成されうる。
【0030】
前記のような構造の電界発光素子200において、第1電極212と第2電極222との間に所定の電圧を印加すれば、電界放出発光層230に含まれた電界放出物質が第1電極212と第2電極222との間に印加される電界を強く集束させる。これにより、無機発光物質の内部に形成される電界の強さが大きく増加することにより、多量の電子がさらに高いエネルギーを有するように加速される。ここで、前記第1電極212と第2電極222との間には、交流電圧が印加されることが好ましい。その結果、前記電界放出発光層230に含まれた無機発光物質から高い輝度を有する可視光が放出されうる。このように放出された可視光は、透明な第1基板210を介して外部に出射されて画像を形成する。
【0031】
以上の第2実施形態では、第2電極222の内面だけに誘電体層224が形成される場合を例にあげて説明したが、第1電極212の内面にも誘電体層(図示せず)がさらに形成されうる。
【0032】
図7は、従来の電界発光素子の輝度と本発明による電界発光素子の輝度とを比較して図示したグラフである。図7に示した結果は、図1に示した無機発光層(bare phosphor)だけを具備する従来の電界発光素子と、図2に示した電界放出層を具備する本発明の第1実施形態による電界発光素子と、図5に示した電界放出発光層を具備する本発明の第2実施形態による電界発光素子とを利用して得られた結果である。そして、図2に示す第1実施形態による電界発光素子で、電界放出層としては、化学気相蒸着法(CVD)によって形成したCNT(具体的には、前記電界放出層の面方向に対してほぼ垂直に整列した多層ナノチューブ(MWNT))とCNTペーストを利用して形成したCNT(具体的には、前記電界放出層の面方向に対してほぼ垂直に整列した単層ナノチューブ(SWNT))とを使用した。そして、図5に示す第2実施形態による電界発光素子において、電界放出発光層としては、蛍光体と2質量%ZnOナノワイヤとを混合した物質を使用した。
【0033】
図7を参照すれば、本発明による電界発光素子の輝度は、従来の電界発光素子より大きく増大したということが分かる。そして、蛍光体と2質量%ZnOナノワイヤとが混合された電界放出発光層を具備した第2実施形態による電界発光素子の輝度は、カーボンナノチューブからなる電界放出層を具備した第1実施形態による電界発光素子の輝度よりさらに高いということが分かる。また、多層ナノチューブよりは単層ナノチューブからなる電界放出層を具備した電界発光素子の輝度がさらに高いということが分かる。
【0034】
以上、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、多様な変形及び均等な他の実施形態が可能である。従って、本発明の真の技術的範囲は、特許請求の範囲によってのみ決まるものである。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明のナノロッドを利用した電界発光素子は、例えば、発光素子関連の技術分野に効果的に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】従来電界発光素子の断面を概略的に図示した図面である。
【図2】本発明の第1実施形態による電界発光素子の断面を概略的に図示した図面である。
【図3A】化学気相蒸着法(CVD)によって形成されたカーボンナノチューブを示すSEM写真である。
【図3B】化学気相蒸着法(CVD)によって形成されたカーボンナノチューブを示すSEM写真である。
【図4A】CNTペーストを利用して形成されたカーボンナノチューブを示すSEM写真である。
【図4B】CNTペーストを利用して形成されたカーボンナノチューブを示すSEM写真である。
【図5】本発明の第2実施形態による電界発光素子の断面を概略的に図示した図面である。
【図6】2質量%ZnOナノワイヤと蛍光体とが混合された様子を示すSEM写真である。
【図7】従来の電界発光素子の輝度と本発明による電界発光素子の輝度とを比較して図示したグラフである。
【符号の説明】
【0037】
1、100、200 電界発光素子、
10、110、210 第1基板、
12、112、212 第1電極、
20、120、220 第2基板、
22、122、222 第2電極、
24、124、224 誘電体層、
31、131 無機発光層、
132 電界放出層、
230 電界放出発光層。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一定の間隔で互いに対向するように配置された第1電極及び第2電極と、
前記第1電極と前記第2電極との間に形成された無機発光層と、
前記第2電極の内面に形成された誘電体層と、
前記無機発光層の少なくとも一方の面に形成された、ナノロッドからなる電界放出層と、
を具備することを特徴とする電界発光素子。
【請求項2】
前記ナノロッドは、ナノワイヤを含むことを特徴とする請求項1に記載の電界発光素子。
【請求項3】
前記ナノワイヤは、ZnO、TiO2、またはSiCからなることを特徴とする請求項2に記載の電界発光素子。
【請求項4】
前記ナノワイヤは、前記電界放出層の面方向に対してほぼ垂直に整列していることを特徴とする請求項2または3に記載の電界発光素子。
【請求項5】
前記ナノロッドは、前記電界放出層の面方向に対してほぼ垂直に整列したカーボンナノチューブを含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電界発光素子。
【請求項6】
前記無機発光層は、電界発光型蛍光体または陰極線発光型蛍光体を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の電界発光素子。
【請求項7】
前記第1電極は、透明な導電性物質からなることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の電界発光素子。
【請求項8】
前記透明な導電性物質は、ITOを含むことを特徴とする請求項7に記載の電界発光素子。
【請求項9】
前記第2電極は、透明な導電性物質または金属からなることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の電界発光素子。
【請求項10】
前記誘電体層は、SiO2からなることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の電界発光素子。
【請求項11】
前記第1電極の内面上に誘電体層がさらに形成されていることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の電界発光素子。
【請求項12】
前記第1電極と前記第2電極との間には、交流電圧が印加されることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の電界発光素子。
【請求項13】
一定の間隔で互いに対向するように配置された第1電極及び第2電極と、
前記第1電極と前記第2電極との間に形成された、ナノロッドからなる電界放出物質と無機発光物質とが混合されてなる電界放出発光層と、
前記第2電極の内面に形成された誘電体層と、
を具備することを特徴とする電界発光素子。
【請求項14】
前記ナノロッドは、ナノワイヤを含むことを特徴とする請求項13に記載の電界発光素子。
【請求項15】
前記ナノワイヤは、ZnO、TiO2、またはSiCからなることを特徴とする請求項14に記載の電界発光素子。
【請求項16】
前記ナノワイヤは、前記電界放出発光層の面方向に対してほぼ垂直に整列していることを特徴とする請求項14または15に記載の電界発光素子。
【請求項17】
前記ナノロッドは、前記電界放出発光層の面方向に対してほぼ垂直に整列したカーボンナノチューブを含むことを特徴とする請求項13〜15のいずれか1項に記載の電界発光素子。
【請求項18】
前記無機発光物質は、電界発光型蛍光体または陰極線発光型蛍光体を含むことを特徴とする請求項13〜17のいずれか1項に記載の電界発光素子。
【請求項19】
前記第1電極は、透明な導電性物質からなることを特徴とする請求項13〜18のいずれか1項に記載の電界発光素子。
【請求項20】
前記第2電極は、透明な導電性物質または金属からなることを特徴とする請求項13〜19のいずれか1項に記載の電界発光素子。
【請求項21】
前記第1電極の内面上に誘電体層がさらに形成されていることを特徴とする請求項13〜20のいずれか1項に記載の電界発光素子。
【請求項22】
前記第1電極と前記第2電極との間には、交流電圧が印加されることを特徴とする請求項13〜21のいずれか1項に記載の電界発光素子。
【請求項23】
前記無機発光物質に対する前記電界放出物質の含有量が0.01〜10質量%であることを特徴とする請求項13〜22のいずれか1項に記載の電界発光素子。
【請求項1】
一定の間隔で互いに対向するように配置された第1電極及び第2電極と、
前記第1電極と前記第2電極との間に形成された無機発光層と、
前記第2電極の内面に形成された誘電体層と、
前記無機発光層の少なくとも一方の面に形成された、ナノロッドからなる電界放出層と、
を具備することを特徴とする電界発光素子。
【請求項2】
前記ナノロッドは、ナノワイヤを含むことを特徴とする請求項1に記載の電界発光素子。
【請求項3】
前記ナノワイヤは、ZnO、TiO2、またはSiCからなることを特徴とする請求項2に記載の電界発光素子。
【請求項4】
前記ナノワイヤは、前記電界放出層の面方向に対してほぼ垂直に整列していることを特徴とする請求項2または3に記載の電界発光素子。
【請求項5】
前記ナノロッドは、前記電界放出層の面方向に対してほぼ垂直に整列したカーボンナノチューブを含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電界発光素子。
【請求項6】
前記無機発光層は、電界発光型蛍光体または陰極線発光型蛍光体を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の電界発光素子。
【請求項7】
前記第1電極は、透明な導電性物質からなることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の電界発光素子。
【請求項8】
前記透明な導電性物質は、ITOを含むことを特徴とする請求項7に記載の電界発光素子。
【請求項9】
前記第2電極は、透明な導電性物質または金属からなることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の電界発光素子。
【請求項10】
前記誘電体層は、SiO2からなることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の電界発光素子。
【請求項11】
前記第1電極の内面上に誘電体層がさらに形成されていることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の電界発光素子。
【請求項12】
前記第1電極と前記第2電極との間には、交流電圧が印加されることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の電界発光素子。
【請求項13】
一定の間隔で互いに対向するように配置された第1電極及び第2電極と、
前記第1電極と前記第2電極との間に形成された、ナノロッドからなる電界放出物質と無機発光物質とが混合されてなる電界放出発光層と、
前記第2電極の内面に形成された誘電体層と、
を具備することを特徴とする電界発光素子。
【請求項14】
前記ナノロッドは、ナノワイヤを含むことを特徴とする請求項13に記載の電界発光素子。
【請求項15】
前記ナノワイヤは、ZnO、TiO2、またはSiCからなることを特徴とする請求項14に記載の電界発光素子。
【請求項16】
前記ナノワイヤは、前記電界放出発光層の面方向に対してほぼ垂直に整列していることを特徴とする請求項14または15に記載の電界発光素子。
【請求項17】
前記ナノロッドは、前記電界放出発光層の面方向に対してほぼ垂直に整列したカーボンナノチューブを含むことを特徴とする請求項13〜15のいずれか1項に記載の電界発光素子。
【請求項18】
前記無機発光物質は、電界発光型蛍光体または陰極線発光型蛍光体を含むことを特徴とする請求項13〜17のいずれか1項に記載の電界発光素子。
【請求項19】
前記第1電極は、透明な導電性物質からなることを特徴とする請求項13〜18のいずれか1項に記載の電界発光素子。
【請求項20】
前記第2電極は、透明な導電性物質または金属からなることを特徴とする請求項13〜19のいずれか1項に記載の電界発光素子。
【請求項21】
前記第1電極の内面上に誘電体層がさらに形成されていることを特徴とする請求項13〜20のいずれか1項に記載の電界発光素子。
【請求項22】
前記第1電極と前記第2電極との間には、交流電圧が印加されることを特徴とする請求項13〜21のいずれか1項に記載の電界発光素子。
【請求項23】
前記無機発光物質に対する前記電界放出物質の含有量が0.01〜10質量%であることを特徴とする請求項13〜22のいずれか1項に記載の電界発光素子。
【図1】
【図2】
【図5】
【図7】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図6】
【図2】
【図5】
【図7】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図6】
【公開番号】特開2007−242613(P2007−242613A)
【公開日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−46038(P2007−46038)
【出願日】平成19年2月26日(2007.2.26)
【出願人】(590002817)三星エスディアイ株式会社 (2,784)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年2月26日(2007.2.26)
【出願人】(590002817)三星エスディアイ株式会社 (2,784)
【Fターム(参考)】
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