説明

ネコCD80、ネコCTLA−4またはネコCD86をコードする外来DNAを発現する組換えウイルスおよびその使用

【課題】 ネコCD80、ネコCTLA−4またはネコCD86をコードする外来DNAを発現する組換えウイルスおよびその使用
【解決手段】 本発明は、各外来核酸がタンパク質をコードする、ウイルスのウイルス性ゲノムの非必須領域内に挿入される少なくとも1つの外来核酸を含む組換えウイルスに関する。コードされるタンパク質は、ネコCD28タンパク質またはその免疫原部分、ネコCD80タンパク質またはその免疫原部分、またはネコCTLA−4タンパク質またはその免疫原部分から構成される群から選択される。そのタンパク質は、組換えウイルスを、適切な宿主に導入するときに発現される能力がある。本発明は、さらに、病原体から由来する免疫原をコードする外来核酸を含む組換えウイルスにも関する。本発明は、ネコにおける免疫応答を増強する能力がある組換えウイルスも含む。本発明は、ネコにおける免疫応答を抑制する能力がある組換えウイルスをも含む。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウイルスのウイルス性ゲノムにおける非必須領域内に挿入された少なくとも1つの外来核酸を含む組換えウイルスであって、このような外来核酸のそれぞれが、(a)ネコCD28タンパク質またはその免疫原部分、ネコCD80タンパク質またはその免疫原部分、ネコCD86タンパク質またはその免疫原部分、またはネコCTLA−4タンパク質またはその免疫原部分の群から選択されるタンパク質をコードし、そして(b)前記組換えウイルスが適切な宿主に導入されたときに発現される能力があることを特徴とする組換えウイルス。
【請求項2】
少なくとも2つの外来核酸を含み、その各々が、前記ウイルス性ゲノムの非必須領域内に挿入される請求項1に記載の組換えウイルス。
【請求項3】
少なくとも3つの外来核酸を含み、その各々が、前記ウイルス性ゲノムの非必須領域内に挿入される請求項2に記載の組換えウイルス。
【請求項4】
少なくとも4つの外来核酸を含み、その各々が、前記ウイルス性ゲノムの非必須領域内に挿入される請求項3に記載の組換えウイルス。
【請求項5】
前記ウイルスが、アライグマ痘ウイルス、豚痘ウイルスまたはネコヘルペスウイルスである請求項1に記載の組換えウイルス。
【請求項6】
1つ以上の外来核酸を含み、その各外来核酸が、同じ非必須領域に挿入される請求項1〜5の何れか1項に記載の組換えウイルス。
【請求項7】
1つ以上の前記外来核酸を含み、その全ての外来核酸が同じ非必須領域に挿入される請求項1〜5の何れか1項に記載の組換えウイルス。
【請求項8】
さらに、病原体に由来する免疫原をコードする外来核酸を含む請求項1〜7の何れか1項に記載の組換えウイルス。
【請求項9】
前記病原体が、ネコ病原体、狂犬病ウイルス、クラミジア、タキソプラスモシス・ゴンジ(Taxoplasmosis gondii)、ジロフィラリア・イミチス(Dirofilaria immitis)、ノミ、または細菌性病原体である請求項8に記載の組換えウイルス。
【請求項10】
前記ネコ病原体が、ネコ免疫不全ウイルス(FIV)、ネコ白血病ウイルス(FeLV)、ネコ感染性腹膜炎ウイルス(FIP)、ネコ汎白血球減少症、ネコカルシウイルス、ネコレオウイルス3型、ネコロタウイルス、ネココロナウイルス、ネコシンチウムウイルス、ネコ肉腫ウイルス、ネコヘルペスウイルス、ネコボロン病ウイルス、またはネコ寄生生物である請求項9に記載の組換えウイルス。
【請求項11】
少なくとも1つの前記外来核酸が、該外来核酸を発現するためのプロモーターを含む請求項1〜7の何れか1項に記載の組換えウイルス。
【請求項12】
少なくとも1つの前記外来核酸の発現が、前記ウイルスに対して内因性のプロモーターの制御下にある請求項1〜7の何れか1項に記載の組換えウイルス。
【請求項13】
さらに、検出可能なマーカーをコードする外来核酸を含む、請求項1〜10の何れか1項に記載の組換えウイルス。
【請求項14】
前記検出可能なマーカーが、E.coliベータ・ガラクトシダーゼである請求項13に記載の組換えウイルス。
【請求項15】
前記ネコ病原体から得られる免疫原が、FIVgagプロテアーゼ、FIVエンベロープタンパク質、FeLVgagプロテアーゼ、またはFeLVエンベロープタンパク質である請求項10に記載の組換えウイルス。
【請求項16】
前記ウイルスがネコヘルペスウイルスであり、前記非必須領域がネコヘルペスウイルスの糖タンパク質G遺伝子である、請求項1〜7の何れか1項に記載の組換えウイルス。
【請求項17】
S−FHV−031(ATTC受託番号VR−2604)と称される、請求項12に記載の組換えネコヘルペスウイルス。
【請求項18】
前記ウイルスが豚痘ウイルスであり、前記非必須領域が、豚痘ウイルスのHindIIIM断片の大型HindIIIからBglIIまでの副断片である請求項1〜7の何れか1項に記載の組換えウイルス。
【請求項19】
S−SPV−246(ATTC受託番号VR−2603)と称される、請求項14に記載の組換えネコ豚痘ウイルス。
【請求項20】
CD28、CD80またはCD86タンパク質の一部が、そのタンパク質の可溶性部分である請求項1〜7の何れか1項に記載の組換えウイルス。
【請求項21】
前記外来核酸が、ネコCTLA−4タンパク質をコードする請求項1〜7の何れか1項に記載の組換えウイルス。
【請求項22】
請求項1〜19の何れか1項に記載の組換えウイルスの免疫感作有効量、および適切な担体を含むことを特徴とするワクチン。
【請求項23】
前記組換えウイルスの免疫感作有効量が、約1×10pfu/mlと約1×10cfu/mlの間の量である請求項22に記載のワクチン。
【請求項24】
さらに、前記組換えウイルスとの混合物と混合された、免疫感作有効量の第二の免疫原を含む請求項22に記載のワクチン。
【請求項25】
ネコに、免疫感作有効量の請求項1〜19の何れか1項の組換えウイルスを投与することを特徴とする、ネコでの免疫応答を増強する方法。
【請求項26】
ネコに、免疫感作有効量の請求項1〜19の何れか1項の組換えウイルスを投与することを特徴とする、ネコを免疫化する方法。
【請求項27】
ネコに、免疫感作有効量の請求項20または21の組換えウイルスを投与することを特徴とする、ネコにおける免疫応答を抑制する方法。
【請求項28】
前記投与が、静脈、皮下、筋肉内、経筋肉、局所、経口または腹膜組織内投与を含む請求項24〜26の何れか1項の方法。
【請求項29】
ネコが、移殖臓器または組織のレシピエントであるか、または免疫応答に悩まされている請求項27に記載の方法。
【請求項30】
(a)ネコCD28mRNA転写物、(b)ネコCD80転写物、または(c)ネコCD86mRNA転写物に対してハイブリダイズし、その翻訳を阻害する能力のあるアンチセンス核酸をネコに投与することを含み、前記アンチセンス核酸は前記翻訳を阻害するのに有効な量で存在し、それによりネコにおける免疫応答を抑制する、ネコにおける免疫応答を抑制する方法。
【請求項31】
ネコにおける腫瘍に請求項1の組換えウイルスを投与することを含み、前記核酸は腫瘍を減少または排除するのに有効な量で、ネコCD80タンパク質、ネコCD86タンパク質またはその組合せをコードする、ネコにおける腫瘍を減少または排除する方法。
【請求項32】
前記組換えウイルスがさらに、ネコ腫瘍に関連した抗原を含み且つこれを発現する能力があり、そしてその投与が全身投与で行われる、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
さらに、ネコ免疫不全ウイルスゲノムまたはその部分をコードする核酸を含む、請求項1に記載の組換えウイルス。
【請求項34】
さらに、ネコ白血病ウイルスゲノムまたはその一部をコードする核酸を含む、請求項1に記載の組換えウイルス。
【請求項35】
さらに、ネコIL12、p35またはp40をコードする核酸を含む、請求項33または34に記載の組換えウイルス。
【請求項36】
請求項33または34の組換えウイルスの免疫感作有効量、および適切な担体を含むワクチン。

【図1A−1】
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【図1A−2】
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【図1B】
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【図2A−1】
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【図2A−2】
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【図2B】
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【図3A−1】
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【図3A−2】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【公開番号】特開2009−178163(P2009−178163A)
【公開日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−91649(P2009−91649)
【出願日】平成21年4月6日(2009.4.6)
【分割の表示】特願2000−547248(P2000−547248)の分割
【原出願日】平成11年4月30日(1999.4.30)
【出願人】(500507353)シャリング−プルーフ・リミテッド (1)
【出願人】(500507397)ザ・テキサス・エー・アンド・エム・ユニバーシテイ・システム (4)
【Fターム(参考)】