ネットワークゲームシステム、ネットワークゲームシステムの制御方法、ゲーム制御装置、及びプログラム
【課題】複数のユーザの操作対象である複数の第1ゲームキャラクタと、一又は複数の第2ゲームキャラクタと、が行動するゲームを実行するネットワークゲームシステムにおいて、複数のユーザ間のチャット内容を一又は複数の第2ゲームキャラクタの行動に反映させることが可能なネットワークゲームシステムを提供すること。
【解決手段】第1ゲームキャラクタ制御手段(92)は、ユーザの操作に基づいて、該ユーザの操作対象である第1ゲームキャラクタの行動を制御する。第2ゲームキャラクタ制御手段(93)は、行動制御データに基づいて、前記一又は複数の第2ゲームキャラクタの行動を制御する。行動制御データ変更手段(94)は、いずれかのゲーム装置において他のゲーム装置のユーザへのチャットメッセージが入力された場合、該チャットメッセージに基づいて、行動制御データを変更する。
【解決手段】第1ゲームキャラクタ制御手段(92)は、ユーザの操作に基づいて、該ユーザの操作対象である第1ゲームキャラクタの行動を制御する。第2ゲームキャラクタ制御手段(93)は、行動制御データに基づいて、前記一又は複数の第2ゲームキャラクタの行動を制御する。行動制御データ変更手段(94)は、いずれかのゲーム装置において他のゲーム装置のユーザへのチャットメッセージが入力された場合、該チャットメッセージに基づいて、行動制御データを変更する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はネットワークゲームシステム、ネットワークゲームシステムの制御方法、ゲーム制御装置、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
複数のユーザの操作対象である複数の第1ゲームキャラクタと、一又は複数の第2ゲームキャラクタと、が行動するゲームが知られている。例えば、複数のユーザが協力して操作するサッカーチーム(ユーザチーム)と、対戦相手チームと、の間の対戦サッカーゲームを実行するネットワークゲームシステムが知られている。このようなネットワークゲームシステムでは、例えば三名のユーザが協力してユーザチームを操作する場合、ユーザチームに属する選手キャラクタのうちの三名の選手キャラクタ(第1ゲームキャラクタ)が三名のユーザによって操作され、残りの選手キャラクタ(第2ゲームキャラクタ)はコンピュータ(CPU)によって操作されることになる。
【0003】
また、ネットワークゲームシステムはチャット機能を備える場合がある(例えば特許文献1)。例えば、上述のような、複数のユーザが協力してユーザチームを操作するネットワークゲームシステムがチャット機能を備える場合、複数のユーザはチャット機能を利用することによって、ユーザチームの戦術に関して意思疎通を図りつつ、ゲームをプレイすることが可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−39305号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
例えば、上述のように、複数のユーザが協力してユーザチームを操作する場合、複数のユーザが各々の操作対象である選手キャラクタをチャット内容(例えば、チャットを通じて決定した戦術など)に従って操作することによって、これらの選手キャラクタの行動にはチャット内容が反映されることになる。しかしながら、コンピュータによって操作される選手キャラクタの行動にはユーザ達の間のチャット内容が反映されなかった。その結果、コンピュータによって操作される選手キャラクタはチャット内容に沿った行動を行わない場合があり、ユーザ達が不満を感じてしまう場合があった。
【0006】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、複数のユーザの操作対象である複数の第1ゲームキャラクタと、一又は複数の第2ゲームキャラクタと、が行動するゲームを実行するネットワークゲームシステムにおいて、複数のユーザ間のチャット内容を一又は複数の第2ゲームキャラクタの行動に反映させることが可能なネットワークゲームシステム、ネットワークゲームシステムの制御方法、ゲーム制御装置、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明に係るネットワークゲームシステムは、複数のゲーム装置を含むネットワークゲームシステムであって、複数のユーザの操作対象である複数の第1ゲームキャラクタと、一又は複数の第2ゲームキャラクタと、が行動するゲームを実行するネットワークゲームシステムにおいて、前記複数のゲーム装置の各々は、他のゲーム装置のユーザへのチャットメッセージの入力を受け付ける入力受付手段と、入力されたチャットメッセージに関する情報を送信する送信手段と、他のゲーム装置において入力されたチャットメッセージに関する情報を受信する受信手段と、他のゲーム装置において入力されたチャットメッセージに関する情報が受信された場合、該チャットメッセージを出力させる出力制御手段と、を含み、前記ネットワークゲームシステムは、ユーザの操作に基づいて、該ユーザの操作対象である第1ゲームキャラクタの行動を制御する第1ゲームキャラクタ制御手段と、前記一又は複数の第2ゲームキャラクタの行動制御の基礎として用いられる行動制御データを記憶する行動制御データ記憶手段と、前記行動制御データに基づいて、前記一又は複数の第2ゲームキャラクタの行動を制御する第2ゲームキャラクタ制御手段と、いずれかのゲーム装置において他のゲーム装置のユーザへのチャットメッセージが入力された場合、該チャットメッセージに基づいて、前記行動制御データを変更する行動制御データ変更手段と、を含むことを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係るネットワークゲームシステムの制御方法は、複数のユーザの操作対象である複数の第1ゲームキャラクタと、一又は複数の第2ゲームキャラクタと、が行動するゲームを実行するネットワークゲームシステムの制御方法において、ユーザの操作に基づいて、該ユーザの操作対象である第1ゲームキャラクタの行動を制御する第1ゲームキャラクタ制御ステップと、前記一又は複数の第2ゲームキャラクタの行動制御の基礎として用いられる行動制御データを記憶してなる行動制御データ記憶手段に記憶される前記行動制御データを取得するステップと、前記行動制御データに基づいて、前記一又は複数の第2ゲームキャラクタの行動を制御する第2ゲームキャラクタ制御ステップと、前記複数のユーザのうちのいずれかのユーザによって前記複数のユーザのうちの他のユーザへのチャットメッセージが入力された場合、該チャットメッセージに基づいて、前記行動制御データを変更する行動制御データ変更ステップと、を含むことを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係るゲーム制御装置は、複数のユーザの操作対象である複数の第1ゲームキャラクタと、一又は複数の第2ゲームキャラクタと、が行動するゲームを制御するためのゲーム制御装置において、ユーザの操作に基づいて、該ユーザの操作対象である第1ゲームキャラクタの行動を制御する第1ゲームキャラクタ制御手段と、前記一又は複数の第2ゲームキャラクタの行動制御の基礎として用いられる行動制御データを記憶してなる行動制御データ記憶手段に記憶される前記行動制御データを取得する手段と、前記行動制御データに基づいて、前記一又は複数の第2ゲームキャラクタの行動を制御する第2ゲームキャラクタ制御手段と、前記複数のユーザのうちのいずれかのユーザによって前記複数のユーザのうちの他のユーザへのチャットメッセージが入力された場合、該チャットメッセージに基づいて、前記行動制御データを変更する行動制御データ変更手段と、を含むことを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係るプログラムは、複数のユーザの操作対象である複数の第1ゲームキャラクタと、一又は複数の第2ゲームキャラクタと、が行動するゲームを制御するためのゲーム制御装置として、家庭用ゲーム装置、携帯用ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)、パーソナルコンピュータ、又はサーバコンピュータなどのコンピュータを機能させるためのプログラムであって、ユーザの操作に基づいて、該ユーザの操作対象である第1ゲームキャラクタの行動を制御する第1ゲームキャラクタ制御手段、前記一又は複数の第2ゲームキャラクタの行動制御の基礎として用いられる行動制御データを記憶してなる行動制御データ記憶手段に記憶される前記行動制御データを取得する手段、前記行動制御データに基づいて、前記一又は複数の第2ゲームキャラクタの行動を制御する第2ゲームキャラクタ制御手段、及び、前記複数のユーザのうちのいずれかのユーザによって前記複数のユーザのうちの他のユーザへのチャットメッセージが入力された場合、該チャットメッセージに基づいて、前記行動制御データを変更する行動制御データ変更手段、として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0011】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0012】
本発明によれば、複数のユーザの操作対象である複数の第1ゲームキャラクタと、一又は複数の第2ゲームキャラクタと、が行動するゲームを実行するネットワークゲームシステムにおいて、複数のユーザ間のチャット内容を一又は複数の第2ゲームキャラクタの行動に反映させることが可能になる。
【0013】
また、本発明の一態様では、前記行動制御データ変更手段は、同一又は類似のチャットメッセージを入力したユーザの人数と、該同一又は類似のチャットメッセージと、に基づいて、前記行動制御データを変更する手段を含むようにしてもよい。
【0014】
また、本発明の一態様では、前記行動制御データ変更手段は、いずれかのゲーム装置においてチャットメッセージが入力された場合、前記第2ゲームキャラクタの行動制御の基礎として用いられる行動制御データを、該チャットメッセージと、該チャットメッセージを入力したユーザの操作対象である第1ゲームキャラクタと該第2ゲームキャラクタとの間の距離と、に基づいて変更する手段を含むようにしてもよい。
【0015】
また、本発明の一態様では、前記行動制御データ変更手段は、前記距離が基準距離より長い場合、前記第2ゲームキャラクタの行動制御の基礎として用いられる行動制御データの変更を制限する手段と、前記チャットメッセージを入力したユーザの操作対象である前記第1ゲームキャラクタと前記第2ゲームキャラクタとの少なくとも一方のパラメータに基づいて、前記基準距離を制御する手段と、を含むようにしてもよい。
【0016】
また、本発明の一態様では、前記行動制御データ変更手段は、いずれかのゲーム装置においてチャットメッセージが入力された場合、前記第2ゲームキャラクタの行動制御の基礎として用いられる行動制御データを、該チャットメッセージと、該チャットメッセージを入力したユーザの操作対象である第1ゲームキャラクタと該第2ゲームキャラクタとの少なくとも一方のパラメータと、に基づいて、前記行動制御データを変更する手段を含むようにしてもよい。
【0017】
また、本発明の一態様では、前記入力受付手段は、複数のチャットメッセージのうちの少なくとも一つを他のゲーム装置のユーザへのチャットメッセージとして選択するための選択画面を表示させ、前記送信手段は、選択されたチャットメッセージに関する情報を送信し、前記受信手段は、他のゲーム装置において選択されたチャットメッセージに関する情報を受信し、前記入力受付手段は、他のゲーム装置において選択されたチャットメッセージに関する情報が受信された場合、該チャットメッセージ、又は該チャットメッセージと所定関係を有するチャットメッセージを前記選択画面において区別表示又は優先表示させる手段を含むようにしてもよい。
【0018】
また、本発明の一態様では、前記入力受付手段は、複数のチャットメッセージのうちの少なくとも一つを他のゲーム装置のユーザへのチャットメッセージとして選択するための選択画面を表示させ、前記送信手段は、選択されたチャットメッセージに関する情報を送信し、前記受信手段は、他のゲーム装置において選択されたチャットメッセージに関する情報を受信し、前記入力受付手段は、他のゲーム装置において選択されたチャットメッセージに関する情報が受信された場合、前記選択画面において、該チャットメッセージ、又は該チャットメッセージと所定関係を有するチャットメッセージを所定のチャットメッセージに置き換える手段を含むようにしてもよい。
【0019】
また、本発明の一態様では、いずれかのゲーム装置において入力されたチャットメッセージに基づいて前記行動制御データが更新された後の前記ゲームキャラクタグループの行動を評価することによって、該チャットメッセージを入力したユーザを評価する手段を含み、前記行動制御データ変更手段は、いずれかのゲーム装置においてチャットメッセージが入力された場合、該チャットメッセージと、該チャットメッセージを入力したユーザの評価結果と、に基づいて、前記行動制御データを変更する手段を含むようにしてもよい。
【0020】
また、本発明の一態様では、いずれかのゲーム装置において入力されたチャットメッセージに基づいて前記行動制御データが更新された後の前記ゲームキャラクタグループの行動を評価することによって、該チャットメッセージを入力したユーザを評価する手段を含み、前記出力制御手段は、他のゲーム装置において入力されたチャットメッセージに関する情報が受信された場合、該チャットメッセージを入力したユーザの評価結果に基づいて、該チャットメッセージを出力させる手段を含むようにしてもよい。
【0021】
また、本発明の一態様では、前記ユーザの操作対象を、いずれかの第2ゲームキャラクタに切り替える手段と、いずれかのゲーム装置において入力されたチャットメッセージに基づいて前記行動制御データが更新された後において、該チャットメッセージに対応する行動を行っている第2ゲームキャラクタに前記ユーザの操作対象を切り替えることを制限する手段と、を含むようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本実施形態に係るネットワークゲームシステムの全体構成を示す図である。
【図2】ゲーム管理装置のハードウェア構成を示す図である。
【図3】ゲーム装置のハードウェア構成を示す図である。
【図4】ゲーム空間の一例を示す図である。
【図5】ゲーム空間を共通化するために実行される処理の一例を示す図である。
【図6】ゲーム画面の一例を示す図である。
【図7】チャット機能について説明するための図である。
【図8】チャット機能について説明するための図である。
【図9】本実施形態に係るネットワークゲームシステムの機能ブロック図である。
【図10】行動制御データの一例を示す図である。
【図11】チャットメッセージテーブルの一例を示す図である。
【図12】行動制御データを変更するためのデータの一例を示す図である。
【図13】ネットワークゲームシステムで実行される処理の一例を示すフロー図である。
【図14】行動制御データを変更するためのデータの一例を示す図である。
【図15】行動制御データを変更するためのデータの一例を示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態の一例について図面に基づき詳細に説明する。
【0024】
[構成]
図1は、本発明の実施形態に係るネットワークゲームシステムの全体構成を示す図である。図1に示すように、本実施形態に係るネットワークゲームシステム10は、ゲーム管理装置20と、複数のゲーム装置30と、を含む。ゲーム管理装置20と複数のゲーム装置30とは、例えばLAN(Local Area Network)やインターネットなどを含んで構成される通信ネットワーク12に接続される。ゲーム管理装置20とゲーム装置30との間で相互にデータ通信が可能であり、ゲーム装置30と他のゲーム装置30との間でも相互にデータ通信が可能である。
【0025】
ゲーム管理装置20は公知のサーバコンピュータによって実現される。ゲーム管理装置20は各ゲーム装置30の情報(例えばIPアドレスなど)を管理しており、各ゲーム装置30に他のゲーム装置30の情報を提供する役割を果たす。
【0026】
図2はゲーム管理装置20のハードウェア構成を示す図である。図2に示すように、ゲーム管理装置20は、制御部21と、主記憶部22と、補助記憶部23と、光ディスク読み取り部24と、通信インタフェース25と、を含む。
【0027】
制御部21は例えばCPU(Central Processing Unit)であり、オペレーティングシステムやその他のプログラムに従って各種情報処理を実行する。主記憶部22は例えばRAM(Random Access Memory)を含んで構成される。主記憶部22には、補助記憶部23又は光ディスク(情報記憶媒体)から読み出されたプログラムやデータが記憶される。また主記憶部22は、処理の過程で必要なデータを記憶するワークメモリとしても用いられる。
【0028】
補助記憶部23は例えばハードディスク装置を含んで構成される。光ディスク読み取り部24には光ディスクが装着され、光ディスク読み取り部24は光ディスクに記憶されたプログラムやデータを読み取る。通信インタフェース25はゲーム管理装置20を通信ネットワーク12に接続するためのインタフェースである。
【0029】
ゲーム装置30はユーザがゲームをプレイするための装置であり、例えば家庭用ゲーム機(据置型ゲーム機)、携帯用ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)、又はパーソナルコンピュータによって実現される。ここでは、ゲーム装置30が家庭用ゲーム機によって実現される場合について説明する。
【0030】
図3はゲーム装置30のハードウェア構成を示す図である。図3に示すように、ゲーム装置30は、制御部31と、主記憶部32と、補助記憶部33と、光ディスク読み取り部34と、通信インタフェース35と、操作部36と、表示部37と、音声出力部38と、を含む。
【0031】
制御部31は、例えばCPU、GPU(Graphics Processing Unit)及びSPU(Sound Processing Unit)などを含み、オペレーティングシステムやその他のプログラムに従って各種情報処理を実行する。主記憶部32は例えばRAMを含んで構成される。主記憶部32には、補助記憶部33又は光ディスクから読み出されたプログラムやデータが記憶される。また主記憶部32は、処理の過程で必要なデータを記憶するワークメモリとしても用いられる。
【0032】
補助記憶部33は、例えば、ハードディスク装置(情報記億媒体)、又はメモリカード(情報記憶媒体)が装着されたメモリカードスロットを含む。光ディスク読み取り部34には光ディスクが装着され、光ディスク読み取り部34は光ディスクに記憶されたプログラムやデータを読み取る。
【0033】
通信インタフェース35はゲーム装置30を通信ネットワーク12に通信接続するためのインタフェースである。操作部36は例えばコントローラ又はタッチパネルなどを含み、ユーザの操作を受け付ける。表示部37は例えば家庭用テレビ受像機又は液晶表示パネルなどであり、制御部31の指示に従って画面を表示する。音声出力部38は例えばスピーカ又はヘッドホンなどを含み、補助記憶部33又は光ディスクから読み出されたゲーム音楽、ゲーム効果音、又はメッセージなどの各種音声データを制御部31の指示に従って出力する。
【0034】
なお、例えば、プログラムやデータは光ディスクを介してゲーム管理装置20又はゲーム装置30に供給される。または、プログラムやデータは通信ネットワーク12を介して遠隔地からゲーム管理装置20又はゲーム装置30に供給されるようにしてもよい。
【0035】
[ゲーム]
ネットワークゲームシステム10では、複数のゲームキャラクタが所属するゲームキャラクタグループを、お互いに離れた場所にいる複数のユーザが協力して操作するゲームが実行される。以下では、三名のユーザA,B,Cが協力して操作するサッカーチーム(以下「ユーザチーム」と呼ぶ。)と、対戦相手チームと、の間の対戦サッカーゲームがネットワークゲームシステム10で実行される場合について説明する。
【0036】
[ゲーム空間・ゲーム画面]
対戦サッカーゲームを実現するために、共通のゲーム空間が、ユーザAのゲーム装置30(以下「ゲーム装置A」と呼ぶ。)と、ユーザBのゲーム装置30(以下「ゲーム装置B」と呼ぶ。)と、ユーザCのゲーム装置30(以下「ゲーム装置C」と呼ぶ。)との主記憶部32に構築される。
【0037】
図4は共通のゲーム空間の一例を示す図である。図4に示すゲーム空間40は仮想三次元空間である。図4に示すように、ゲーム空間40には、サッカーのフィールドを表すオブジェクトであるフィールド41が配置される。フィールド41上にはゴールライン42、タッチライン43、ハーフウェーライン44、及びセンターサークル45などが表されている。なお、ピッチ46は二本のゴールライン42と二本のタッチライン43とに囲まれた領域である。
【0038】
また、フィールド41上には、ゴールを表すオブジェクトであるゴール47と、ユーザチームに所属するサッカー選手を表すオブジェクトである選手キャラクタ48と、対戦相手チームに所属するサッカー選手を表すオブジェクトである選手キャラクタ49と、サッカーボールを表すオブジェクトであるボール50と、が配置される。図4では省略されているが、ゲーム空間40には、ユーザチームに所属する11体の選手キャラクタ48と、対戦相手チームに所属する11体の選手キャラクタ49と、が配置される。
【0039】
ユーザチームには、ユーザAの操作対象である選手キャラクタ48(以下「ユーザキャラクタA」と呼ぶ。)と、ユーザBの操作対象である選手キャラクタ48(以下「ユーザキャラクタB」と呼ぶ。)と、ユーザCの操作対象である選手キャラクタ48(以下「ユーザキャラクタC」と呼ぶ。)と、いずれのユーザの操作対象にもなっていない選手キャラクタ48(以下「味方キャラクタ」と呼ぶ。)とが含まれる。
【0040】
ユーザキャラクタAはユーザAの操作に従って行動する。同様に、ユーザキャラクタBはユーザBの操作に従って行動し、ユーザキャラクタCはユーザCの操作に従って行動する。また、味方キャラクタはコンピュータ(CPU)の操作に従って行動する。言い換えれば、味方キャラクタはAI(人工知能)に従って行動する。
【0041】
なお、ユーザAの操作対象(ユーザキャラクタA)はユーザチームに所属する選手キャラクタ48のうちで切り替えられる。例えば、ユーザAがコントローラ(操作部36)の所定の切り替えボタンを押すと、いずれかの味方キャラクタがユーザAの新たな操作対象となり、それまでユーザAの操作対象であった選手キャラクタ48が味方キャラクタとなる。同様に、ユーザB,Cの操作対象もユーザチームに所属する選手キャラクタ48のうちで切り替えられる。
【0042】
ゴール47はいずれかのチームに関連づけられており、一方のチームに関連づけられたゴール47内にボール50が移動すると、他方のチームの得点イベントが発生する。
【0043】
ここで、ゲーム装置A〜Cの間でゲーム空間40を共通化するための方法の一例について説明する。本実施形態では、ゲーム装置A〜Cのうちのいずれかがゲームサーバ(ゲーム制御装置)の役割を担うことによって、ゲーム装置A〜Cの間でゲーム空間40が共通化される。ここでは、ゲーム装置Aがゲームサーバの役割を担う場合について説明する。この場合、最新のゲーム状況を示すゲーム状況データがゲーム装置Aの主記憶部32に記憶され、そのゲーム状況データの複製がゲーム装置B,Cの主記憶部32に記憶される。
【0044】
ゲーム状況データは、ゲーム空間40の現在の状態を示すデータと、試合経過を示すデータと、を含む。例えば、ゲーム空間40の現在の状態を示すデータは下記に示すデータを含む。
(a)選手キャラクタ48,49の状態(位置、姿勢及び移動速度など)を示すデータ
(b)ボール50の状態(位置及び移動速度など)を示すデータ
(c)ボール50を保持している選手キャラクタ48,49を示すデータ
(d)ユーザA〜Cの操作対象になっている選手キャラクタ48を示すデータ
【0045】
図5は、ゲーム装置A〜Cの間でゲーム空間40を共通化するために実行される処理の一例を示す図である。図5に示す処理は試合中に繰り返し実行される。
【0046】
図5に示すように、ゲーム装置Aがゲームサーバとしての役割を担っている場合、ゲーム装置Bは、ユーザBが行った操作内容を取得し(S101)、ユーザBが行った操作に関する操作データをゲーム装置Aに送信する(S102)。同様に、ゲーム装置Cも、ユーザCが行った操作内容を取得し(S101)、ユーザCが行った操作に関する操作データをゲーム装置Aに送信する(S102)。
【0047】
一方、ゲーム装置Aは、ユーザAが行った操作に関する操作データを取得し(S103)、ゲーム装置Aにおいて記憶されるゲーム状況データを、ステップS103で取得した操作データ(ユーザAが行った操作)と、ゲーム装置B,Cから受信した操作データ(ユーザB,Cが行った操作)と、に基づいて更新する(S104)。
【0048】
その後、ゲーム装置Aは、ゲーム状況データの更新内容をゲーム装置B,Cに伝えるための更新データをゲーム装置B,Cに送信する(S105)。ゲーム装置Bは、ゲーム装置Bにおいて記憶されるゲーム状況データを、ゲーム装置Aから受信した更新データに基づいて更新する(S106)。同様に、ゲーム装置Cは、ゲーム装置Cにおいて記憶されるゲーム状況データを、ゲーム装置Aから受信した更新データに基づいて更新する(S106)。
【0049】
なお、ゲーム装置Aでは、ゲーム装置Aにおいて記憶されるゲーム状況データに基づいてゲーム画面が更新される(S107)。同様に、ゲーム装置B,Cでは、ゲーム装置B,Cにおいて記憶されるゲーム状況データに基づいてゲーム画面が更新される(S108)。
【0050】
図6はゲーム画面の一例を示す。ゲーム画面には、仮想カメラ51からゲーム空間40を見た様子を表す画像が表示される。なお、仮想カメラ51は各ユーザごとに設定される。言い換えれば、仮想カメラ51は各ゲーム装置30ごとに設定される。例えば、ゲーム装置Aの表示部37には、ユーザA(ゲーム装置A)に対応する仮想カメラ51からゲーム空間40を見た様子を表すゲーム画面が表示される。ユーザAに対応する仮想カメラ51は、ユーザキャラクタAを常にゲーム画面に表示するべく、ユーザキャラクタAの位置に基づいて移動する。
【0051】
同様に、ゲーム装置Bの表示部37には、ユーザB(ゲーム装置B)に対応する仮想カメラ51からゲーム空間40を見た様子を表すゲーム画面が表示され、ユーザBに対応する仮想カメラ51は、ユーザキャラクタBを常にゲーム画面に表示するべく、ユーザキャラクタBの位置に基づいて移動する。ゲーム装置Cの表示部37には、ユーザC(ゲーム装置C)に対応する仮想カメラ51からゲーム空間40を見た様子を表すゲーム画面が表示され、ユーザCに対応する仮想カメラ51は、ユーザキャラクタCを常にゲーム画面に表示するべく、ユーザキャラクタCの位置に基づいて移動する。
【0052】
図6に示すゲーム画面には、ユーザキャラクタA48aと、ユーザキャラクタB48bと、ユーザキャラクタC48cと、味方キャラクタ48dと、対戦相手チームに所属する選手キャラクタ49とが表示されている。また、ゲーム画面にはカーソル60a,60b,60cが表示されている。カーソル60aは、ユーザAが操作している選手キャラクタ48(すなわち、ユーザキャラクタA48a)を案内する。同様に、カーソル60bは、ユーザBが操作している選手キャラクタ48(すなわち、ユーザキャラクタB48b)を案内し、カーソル60cは、ユーザCが操作している選手キャラクタ48(すなわち、ユーザキャラクタC48c)を案内する。
【0053】
[チャット機能]
ネットワークゲームシステム10はチャット機能を備えている。すなわち、ユーザは他のユーザにチャットメッセージを送ることができるようになっている。図7及び図8はチャット機能について説明するための図である。
【0054】
ネットワークゲームシステム10では、例えば、ユーザがコントローラ(操作部36)の所定ボタンを押下すると、図7に示すように、チャットメッセージを選択するためのメニュー61がゲーム画面に表示される。図7に示すメニュー61では、「ナイスプレイ!」、「すみません」、「もっとサイドを使おう」、及び「もっと中央を使おう」の四つのチャットメッセージが他のユーザへのチャットメッセージの候補として表示されている。
【0055】
「もっとサイドを使おう」というチャットメッセージは、ピッチ46内のタッチライン43付近の領域を主に使用して攻撃を行うことを他のユーザに提案するためのチャットメッセージである。一方、「もっと中央を使おう」というチャットメッセージは、ピッチ46内の中央領域を主に使用して攻撃を行うことを他のユーザに提案するためのチャットメッセージである。
【0056】
ユーザは、他のゲーム装置30のユーザへのチャットメッセージを選択する場合、まずコントローラ(操作部36)を用いて指示操作を行うことによって、所望のチャットメッセージが指示された状態にする。図7に示す例では、「もっとサイドを使おう」が区別表示されており、「もっとサイドを使おう」が指示された状態であることを示している。その後、ユーザはコントローラ(操作部36)を用いて決定操作を行うことによって、指示された状態になっているチャットメッセージを、他のユーザへのチャットメッセージとして決定(選択)する。このように、ユーザは上記のような指示操作及び決定操作を行うことによって、他のユーザへのチャットメッセージを選択する。
【0057】
ユーザが他のユーザへのチャットメッセージを選択すると、その選択されたチャットメッセージが他のユーザに伝えられる。例えばユーザAが「もっとサイドを使おう」を選択した場合、ゲーム装置B,Cのゲーム画面では、例えば図8に示すように、ユーザAが選択したチャットメッセージがユーザキャラクタAの台詞として表示される。すなわち、ユーザAが選択したチャットメッセージが、ユーザキャラクタAに関連づけて表示される吹き出し62内に表示される。このようにして、ユーザB,CはユーザAのチャット内容(チャットメッセージの内容)を把握でき、ユーザA〜CはユーザキャラクタA〜Cをそれぞれ操作して、ユーザAのチャット内容に沿った攻撃を協力して行うことが可能になる。
【0058】
[機能ブロック]
以下、ネットワークゲームシステム10において、ユーザA〜Cのチャット内容を味方キャラクタの行動に反映させるための技術について説明する。
【0059】
図9はネットワークゲームシステム10で実現される機能を示す機能ブロック図である。図9に示すように、ネットワークゲームシステム10は、ゲームデータ記憶部70と、表示制御部75と、チャット制御部80と、メインゲーム制御部90と、行動制御データ記憶部95と、を含む。例えば、ゲームデータ記憶部70、表示制御部75、及びチャット制御部80はゲーム装置A,B,Cの各々に備えられ、メインゲーム制御部90及び行動制御データ記憶部95は、ゲームサーバの役割を担っているゲーム装置30(ゲーム制御装置)に備えられる。
【0060】
ゲームデータ記憶部70は、例えば主記憶部32、補助記憶部33、及び光ディスク読み取り部34に装着された光ディスクによって実現される。ゲームデータ記憶部70はゲームを実行するために必要なデータを記憶する。
【0061】
例えば、ゲームデータ記憶部70はゲーム状況データ記憶部71及びチームデータ記憶部72を含む。ゲーム状況データ記憶部71は上述のゲーム状況データを記憶する。
【0062】
チームデータ記憶部72はユーザチーム及び対戦相手チームに関するデータを記憶する。例えば、チームデータ記憶部72は、ユーザチームに所属する選手キャラクタ48や対戦相手チームに所属する選手キャラクタ49のパラメータ(例えば能力パラメータなど)を記憶する。
【0063】
行動制御データ記憶部95は、例えば主記憶部32又は補助記憶部33によって実現される。行動制御データ記憶部95は、味方キャラクタ(第2ゲームキャラクタ)の行動制御の基礎として用いられる行動制御データを記憶する。行動制御データとは、例えば、ユーザチームのフォーメーションデータや戦術データなどである。
【0064】
図10は行動制御データの一例を示す図である。図10に示す行動制御データは、「攻撃/守備」パラメータと、「中央/サイド」パラメータと、を含んでいる。「攻撃/守備」パラメータや「中央/サイド」パラメータは、例えば試合の開始前やハーフタイムにおいて、ユーザA〜Cのうちの代表者によって設定される。また、「中央/サイド」パラメータは、後述の行動制御データ変更部94によって変更される。
【0065】
「攻撃/守備」パラメータは、攻撃又は守備のいずれを重視するかを示すパラメータである。例えば、「攻撃/守備」パラメータは0〜100の値をとる。「攻撃/守備」パラメータが大きいほど、攻撃を重視することを示している。言い換えれば、「攻撃/守備」パラメータが小さいほど、守備を重視することを示している。
【0066】
「中央/サイド」パラメータは、ピッチ46の中央領域、又はタッチライン43付近の領域のいずれを主に用いて攻撃を行うかを示すパラメータである。例えば、「中央/サイド」パラメータも0〜100の値をとる。「中央/サイド」パラメータが大きいほど、ピッチ46の中央領域を主に用いて攻撃を行うことを示している。言い換えれば、「中央/サイド」パラメータが小さいほど、タッチライン43付近の領域を主に用いて攻撃を行うことを示している。
【0067】
表示制御部75は、ゲームデータ記憶部70に記憶されるデータに基づいて、仮想カメラ51からゲーム空間40を見た様子を表すゲーム画面を表示部37に表示させる。
【0068】
メインゲーム制御部90は、サッカーゲームの試合を進行させるための処理(メインゲーム処理)を実行する。メインゲーム制御部90は、制御部31がプログラムを実行することによって実現される。
【0069】
メインゲーム制御部90はゲーム状況データ更新部91を含む。ゲーム状況データ更新部91は、ゲーム装置A〜Cのゲーム状況データ記憶部71に記憶されるゲーム状況データを更新する。
【0070】
例えば、ゲーム装置Aがゲームサーバの役割を担っている場合、ゲーム状況データ更新部91は、ゲーム装置Aのゲーム状況データ記憶部71に記憶されるゲーム状況データを、ゲーム装置A〜CにおいてユーザA〜Cによって行われた操作に基づいて更新する(図5のS104参照)。その後、ゲーム状況データ更新部91は、その更新内容を伝えるための更新データをゲーム装置B,Cに送信することによって、ゲーム装置B,Cのゲーム状況データ記憶部71に記憶されるゲーム状況データを更新する(図5のS105,S106参照)。
【0071】
ゲーム状況データ更新部91は第1ゲームキャラクタ制御部92及び第2ゲームキャラクタ制御部93を含む。
【0072】
第1ゲームキャラクタ制御部92は、ユーザの操作に基づいて、そのユーザが操作しているユーザキャラクタ(第1ゲームキャラクタ)の行動を制御する。例えば、ユーザAがゲーム装置Aにおいて行った操作に基づいて、ユーザキャラクタAの状態(例えば位置や姿勢など)が制御される。同様に、ユーザBがゲーム装置Bにおいて行った操作に基づいて、ユーザキャラクタBの状態が制御される。また、ユーザCがゲーム装置Cにおいて行った操作に基づいて、ユーザキャラクタCの状態が制御される。
【0073】
第2ゲームキャラクタ制御部93は、行動制御データ記憶部95に記憶される行動制御データに基づいて、味方キャラクタ(第2ゲームキャラクタ)の行動を制御する。例えば、「攻撃/守備」パラメータの値が50よりも大きい場合には、守備よりも攻撃を重視するようにして、味方キャラクタの行動が制御される。また例えば、「攻撃/守備」パラメータの値が50よりも小さい場合には、攻撃よりも守備を重視するようにして、味方キャラクタの行動が制御される。
【0074】
同様に、「中央/サイド」パラメータの値が50よりも大きい場合には、主にピッチ46の中央領域を用いて攻撃を行うようにして、味方キャラクタの行動が制御される。「中央/サイド」パラメータの値が50よりも小さい場合には、主にタッチライン43付近の領域を用いて攻撃を行うようにして、味方キャラクタの行動が制御される。
【0075】
なお、図9では省略されているが、ゲーム状況データ更新部91は、対戦相手チームに属する選手キャラクタ49の行動を制御するための機能ブロックや、ボール50の挙動を制御するための機能ブロックも含む。さらに、ゲーム状況データ更新部91は、ユーザの切り替え操作に基づいて、そのユーザの操作対象を切り替えるための機能ブロックも含む。
【0076】
また、メインゲーム制御部90は行動制御データ変更部94も含む。行動制御データ変更部94の詳細については後述する。
【0077】
チャット制御部80はチャット機能に関する機能ブロックである。チャット制御部80は、制御部31がプログラムを実行することによって実現される。チャット制御部80は、入力受付部81、送信部82、受信部83、及び出力制御部84を含む。
【0078】
入力受付部81は、他のゲーム装置30のユーザへのチャットメッセージの入力を受け付ける。送信部82は、入力されたチャットメッセージに関する情報を送信する。ここで、「チャットメッセージに関する情報」とは、チャットメッセージ自体であってもよいし、チャットメッセージの識別情報であってもよい。
【0079】
本実施形態の場合、チャットメッセージの候補がゲームデータ記憶部70に記憶されている。図11は、ゲームデータ記憶部70に記憶されるチャットメッセージテーブルの一例を示している。図11に示すチャットメッセージテーブルは、ユーザが選択可能なチャットメッセージのリストを示すデータである。図11において、「ID」はチャットメッセージを一意に識別するための識別情報である。
【0080】
入力受付部81は、ゲームデータ記憶部70に記憶されるチャットメッセージテーブルを取得し、取得したチャットメッセージテーブルに基づいて、例えば図7に示すようなメニュー61をゲーム画面に表示させる。送信部82は、ユーザによって選択されたチャットメッセージのIDを他のゲーム装置30に送信する。
【0081】
なお、入力受付部81は、キーボード又はソフトウェアキーボードを用いて行われるチャットメッセージの入力を受け付けるようにしてもよいし、チャットメッセージの音声入力を受け付けるようにしてもよい。また、送信部82は、入力されたチャットメッセージ自体を他のゲーム装置30に送信するようにしてもよい。
【0082】
受信部83は、他のゲーム装置30において入力されたチャットメッセージに関する情報を受信する。出力制御部84は、他のゲーム装置30において入力されたチャットメッセージに関する情報を受信した場合、該チャットメッセージを出力させる。ここで、「出力」には、チャットメッセージを表示することや、チャットメッセージを表す音声を出力することが含まれる。
【0083】
本実施形態の場合、出力制御部84は、例えば図8に示すように、他のゲーム装置30において入力されたチャットメッセージをゲーム画面に表示させる。この場合、出力制御部84は表示制御部75の一部ということができる。
【0084】
ここで、行動制御データ変更部94について詳しく説明する。行動制御データ変更部94は、いずれかのゲーム装置30において、他のゲーム装置30のユーザへのチャットメッセージが入力された場合、該チャットメッセージに基づいて、行動制御データ記憶部95に記憶される行動制御データを変更する。
【0085】
上述したように、本実施形態の場合、行動制御データ変更部94は、ゲームサーバの役割を担っているゲーム装置30において実現される。例えば、ゲームサーバの役割を担っているゲーム装置30においてチャットメッセージが入力された場合に、行動制御データ変更部94は、入力されたチャットメッセージに基づいて、行動制御データを変更する。また、ゲームサーバの役割を担っていないゲーム装置30において入力されたチャットメッセージが、ゲームサーバの役割を担っているゲーム装置30において受信された場合に、行動制御データ変更部94は、受信されたチャットメッセージに基づいて、行動制御データを変更する。
【0086】
本実施形態の場合、チャットメッセージに基づいて行動制御データを変更するためのデータがゲームデータ記憶部70に記憶される。図12は、チャットメッセージに基づいて行動制御データを変更するためのデータの一例を示している。このデータでは、チャットメッセージと、行動制御データの変更内容に関する情報と、が対応づけられる。図12に示す例では、チャットメッセージのIDと、行動制御データの変更内容(変更すべきパラメータと増減量)と、が対応づけられている。図12に示すデータに基づいて、行動制御データ変更部94は行動制御データを変更する。詳細については後述する(図13のステップS203,S206参照)。
【0087】
[処理]
ネットワークゲームシステム10で実行される処理について説明する。図13はネットワークゲームシステム10で実行される処理の一例を示すフロー図である。図13に示す処理は、試合中に、ゲームサーバの役割を担っているゲーム装置30で所定時間(例えば1/60秒)ごとに実行される処理の一部である。図13に示す処理は図5に示す処理と並行して実行される。制御部31がプログラムに従って、図13に示す処理を実行する。
【0088】
図13に示すように、制御部31(入力受付部81)は、ゲームサーバの役割を担っているゲーム装置30において、他のゲーム装置30のユーザへのチャットメッセージが入力されたか否かを判定する(S201)。具体的には、制御部31は、チャットメッセージを入力するためのメニュー61においていずれかのチャットメッセージが指示された状態で決定操作が行われたか否かを、操作部36から供給される操作信号に基づいて判定する。
【0089】
他のゲーム装置30のユーザへのチャットメッセージが入力されたと判定された場合、制御部31(送信部82)は、入力されたチャットメッセージのIDを他のゲーム装置30(すなわち、ゲームサーバの役割を担っていないゲーム装置30)に送信する(S202)。
【0090】
また、制御部31(行動制御データ変更部94)は、入力されたチャットメッセージに基づいて、行動制御データを変更する(S203)。具体的には、制御部31は図12に示すデータを参照し、入力されたチャットメッセージに対応する行動制御データの変更内容を取得する。そして、制御部31は行動制御データを変更する。例えば、入力されたチャットメッセージが「もっとサイドを使おう」である場合、制御部31は「中央/サイド」パラメータの値を10だけ減少させる。また例えば、入力されたチャットメッセージが「もっと中央を使おう」である場合、制御部31は「中央/サイド」パラメータの値を10だけ増加させる。
【0091】
ステップS203の処理が実行された場合、又はステップS201においてチャットメッセージが入力されていないと判定された場合、制御部31(受信部83)は、他のゲーム装置30(すなわち、ゲームサーバの役割を担っていないゲーム装置30)において入力されたチャットメッセージのIDを受信したか否かを判定する(S204)。
【0092】
ゲームサーバの役割を担っていないゲーム装置30においても、ステップS201及びS202の処理と同様の処理が実行される。すなわち、チャットメッセージが入力されたか否かが判定され、チャットメッセージが入力された場合には、そのチャットメッセージのIDが他のゲーム装置30に送信される。ステップS204では、このようにしてゲームサーバの役割を担っていないゲーム装置30から送信されたチャットメッセージのIDが受信されたか否かが判定される。
【0093】
他のゲーム装置30において入力されたチャットメッセージのIDが受信されたと判定された場合、制御部31(出力制御部84)は、受信されたチャットメッセージのIDに基づいて、チャットメッセージをゲーム画面に表示する(S205)。
【0094】
また、制御部31(行動制御データ変更部94)は、受信されたチャットメッセージのIDに基づいて、行動制御データを変更する(S206)。ステップS206の処理は、ステップS203の処理と同様に実行される。
【0095】
[効果]
以上説明したネットワークゲームシステム10では、いずれかのゲーム装置30において他のゲーム装置30のユーザへのチャットメッセージが入力された場合、味方キャラクタの行動制御の基礎として用いられる行動制御データが、入力されたチャットメッセージに基づいて変更される。その結果として、ユーザA〜Cの間のチャット内容が味方キャラクタの行動にも反映されるようになる。
【0096】
なお、ユーザA〜Cの間のチャット内容を味方キャラクタの行動に反映させる方法としては、ユーザA〜Cの代表者が、ユーザA〜Cの間のチャット内容を踏まえて、行動制御データを変更する方法も考えられる。しかしながら、この方法を採用した場合、ユーザA〜Cの代表者の手間がかかってしまう。この点、ネットワークゲームシステム10によれば、ユーザA〜Cの手間を軽減することが可能になる。
【0097】
[変形例]
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではない。
【0098】
(1)例えば、「攻撃を重視しよう」又は「守備を重視しよう」を他のゲーム装置30のユーザへのチャットメッセージとして入力できるようにしてもよい。そして、これらのチャットメッセージが入力された場合には「攻撃/守備」パラメータが変更されるようにしてもよい。
【0099】
(2)また例えば、以上では、ゲーム装置A〜Cのいずれかがゲームサーバの役割を担うこととして説明したが、ゲーム装置A〜Cとは別体のサーバコンピュータがゲームサーバの役割を担うようにしてもよい。このサーバコンピュータのハードウェア構成はゲーム管理装置20と同様である(図2参照)。
【0100】
この変形例(2)の場合、下記に説明するようにして、ゲーム装置A〜Cでゲーム空間が共有される。すなわち、変形例(2)では、最新のゲーム状況を示すゲーム状況データがサーバコンピュータの補助記憶部23に記憶される。また、そのゲーム状況データの複製がゲーム装置A〜Cの主記憶部32にそれぞれ記憶される。
【0101】
そして、変形例(2)では、ゲーム装置A〜Cが、それぞれ、操作データをサーバコンピュータに送信する。サーバコンピュータは、ゲーム装置A〜Cから受信した操作データに基づいて、サーバコンピュータにおいて記憶されるゲーム状況データを更新する。そして、サーバコンピュータは、ゲーム状況データの更新内容を伝えるための更新データをゲーム装置A〜Cに送信する。そして、ゲーム装置Aは、サーバコンピュータから受信した更新データに基づいて、ゲーム装置Aにおいて記憶されるゲーム状況データを更新し、更新後のゲーム状況データに基づいて、ゲーム装置Aの表示部37にゲーム画面を表示する。ゲーム装置B,Cについても同様である。
【0102】
なお、変形例(2)の場合、ゲーム装置30で入力されたチャットメッセージがサーバコンピュータを介して他のゲーム装置30に送信されるようにしてもよい。すなわち、送信部82は、入力されたチャットメッセージに関する情報をサーバコンピュータに送信するようにしてもよい。そして、サーバコンピュータは、ゲーム装置30から受信したチャットメッセージに関する情報を他のゲーム装置30に送信するようにしてもよい。また、受信部83は、チャットメッセージに関する情報をサーバコンピュータから受信するようにしてもよい。
【0103】
ところで、変形例(2)の場合、ゲームデータ記憶部70はサーバコンピュータ及びゲーム装置A〜Cの各々において実現される。表示制御部75及びチャット制御部80はゲーム装置A〜Cの各々において実現される。そして、メインゲーム制御部90及び行動制御データ記憶部95はサーバコンピュータ(ゲーム制御装置)において実現される。
【0104】
(3)また例えば、ゲーム装置A〜Cが操作データを相互に送信し合うようにしてもよい。この場合、ゲーム装置A〜Cのいずれかにゲームサーバの役割を担わせる必要や、ゲームサーバの役割を担うサーバコンピュータを用意する必要がなくなる。
【0105】
この変形例(3)の場合、下記に説明するようにして、ゲーム装置A〜Cでゲーム空間が共有される。すなわち、変形例(3)では、最新のゲーム状況を示すゲーム状況データがゲーム装置A〜Cの主記憶部32にそれぞれ記憶される。また、ゲーム装置Aは、ゲーム装置Aにおいて行われた操作に関する操作データをゲーム装置B,Cに送信する。同様に、ゲーム装置Bは、ゲーム装置Bにおいて行われた操作に関する操作データをゲーム装置A,Cに送信し、ゲーム装置Cは、ゲーム装置Cにおいて行われた操作に関する操作データをゲーム装置A,Bに送信する。
【0106】
そして、ゲーム装置Aは、ゲーム装置Aにおいて行われた操作に関する操作データと、ゲーム装置B,Cから受信した操作データと、に基づいて、ゲーム装置Aにおいて記憶されるゲーム状況データを更新し、更新されたゲーム状況データに基づいて、ゲーム装置Aの表示部37にゲーム画面を表示させる。ゲーム装置B,Cについても同様である。
【0107】
なお、変形例(3)の場合、ゲームデータ記憶部70、表示制御部75、及びチャット制御部80がゲーム装置A〜Cの各々において実現される。さらに、メインゲーム制御部90及び行動制御データ記憶部95もゲーム装置A〜C(ゲーム制御装置)の各々において実現される。
【0108】
(4)また例えば、同一又は/及び類似のチャットメッセージを入力したユーザの人数に基づいて、行動制御データを変更するようにしてもよい。すなわち、行動制御データ変更部94は、同一又は/及び類似のチャットメッセージを入力したユーザの人数と、該同一又は/及び類似のチャットメッセージと、に基づいて、行動制御データを変更するようにしてもよい。
【0109】
(4−1)より具体的には、行動制御データ変更部94は、同一又は/及び類似のチャットメッセージを入力したユーザの人数が所定条件を満足するか否かを判定し、所定条件が満足された場合に、該同一又は/及び類似のチャットメッセージに基づいて行動制御データを変更するようにしてもよい。
【0110】
例えば、行動制御データ変更部94は、同じチャットメッセージをユーザA〜Cの全員が入力したか否かを判定し、同じチャットメッセージをユーザA〜Cの全員が入力した場合にのみ、該チャットメッセージに基づいて行動制御データを変更するようにしてもよい。例えば、「もっとサイドを使おう」をユーザA〜Cの全員が入力した場合に、行動制御データ変更部94は図12に示すデータに従って、「中央/サイド」パラメータの値を減少させるようにしてもよい。
【0111】
なお、「所定条件」は、同一又は/及び類似のチャットメッセージを入力したユーザの人数が基準人数(例えば、全人数の1/2)より多いか否かの条件としてもよい。
【0112】
このようにすれば、同一又は/及び類似のチャットメッセージを入力したユーザの人数によって、行動制御データの変更を抑止できるようになる。
【0113】
(4−2)または、行動制御データ変更部94は、同一又は/及び類似のチャットメッセージを入力したユーザの人数に基づいて、行動制御データの変更の程度を制御するようにしてもよい。
【0114】
例えば、行動制御データ変更部94は、入力されたチャットメッセージに基づいて行動制御データを変更する場合、同じチャットメッセージを入力したユーザの人数に基づいて、行動制御データの変更の程度を制御するようにしてもよい。この場合、同じチャットメッセージを入力したユーザの人数に基づいて行動制御データの変更の程度を制御するためのデータがゲームデータ記憶部70に記憶される。図14はこのデータの一例を示す図である。図14に示すデータでは、チャットメッセージと、そのチャットメッセージを入力したユーザの人数と、の組合せに、行動制御データの変更内容に関する情報が対応づけられている。図14に示すデータでは、チャットメッセージを入力したユーザの数が多いほど、「中央/サイド」パラメータの増減量が大きくなるようになっている。
【0115】
このようにすれば、同一又は/及び類似のチャットメッセージを入力したユーザの人数によって、行動制御データの変更の程度を変化させることが可能になる。
【0116】
(5)例えば、いずれかのユーザによってチャットメッセージが入力された場合、チャットメッセージを入力したユーザが操作している選手キャラクタ48(ユーザキャラクタ)と味方キャラクタXとの間の距離に基づいて、味方キャラクタXの行動制御の基礎として用いられる行動制御データが変更されるようにしてもよい。
【0117】
具体的には、チャットメッセージを入力したユーザが操作している選手キャラクタ48と味方キャラクタXとの間の距離が基準距離よりも長いか否かに基づいて、味方キャラクタXの行動制御の基礎として用いられる行動制御データの変更が制限されるようにしてもよい。
【0118】
ここで、「行動制御データの変更を制限する」とは、例えば、行動制御データの変更を行わないことである。また例えば、「行動制御データの変更を制限する」とは、チャットメッセージを入力したユーザが操作している選手キャラクタ48と味方キャラクタXとの間の距離が基準距離よりも長い場合における行動制御データの変更の程度を、上記距離が基準距離より短い場合における行動制御データの変更の程度よりも小さく設定することである。
【0119】
この変形例(5)の場合、行動制御データ(「中央/サイド」パラメータなど)が各味方キャラクタごとに記憶される。そして、例えばユーザBによってゲーム装置Bにおいてチャットメッセージが入力された場合、行動制御データ変更部94は、所定タイミングにおけるユーザキャラクタBと味方キャラクタXとの間の距離を取得する。ここで、「所定タイミング」とは、例えば、ユーザBがゲーム装置Bにおいてチャットメッセージを入力したタイミング、又はゲームサーバの役割を担っているゲーム装置Aが、ユーザBがゲーム装置Bにおいて入力したチャットメッセージを受信したタイミングなどである。
【0120】
そして、行動制御データ変更部94は、ユーザキャラクタBと味方キャラクタXとの間の距離が基準距離よりも長いか否かを判定する。ユーザキャラクタBと味方キャラクタXとの間の距離が基準距離よりも長くない場合、行動制御データ変更部94は図12に示すデータに基づいて、味方キャラクタXの行動制御データを変更する。一方、ユーザキャラクタBと味方キャラクタXとの間の距離が基準距離よりも長い場合、行動制御データ変更部94は味方キャラクタXの行動制御データを変更しない。
【0121】
あるいは、行動制御データ変更部94は、例えば図15に示すデータに基づいて、味方キャラクタXの行動制御データを変更するようにしてもよい。図15において「距離」は、チャットメッセージを入力したユーザが操作している選手キャラクタ48からの距離を示している。図15に示すデータでは、チャットメッセージを入力したユーザが操作している選手キャラクタ48からの距離(l)が基準距離(Lr)よりも長い場合の「中央/サイド」パラメータの増減量が、上記距離(l)が基準距離(Lr)よりも短い場合の「中央/サイド」パラメータの増減量に比べて小さく設定されている。
【0122】
変形例(5)によれば、例えばユーザキャラクタと味方キャラクタとの間の意思の疎通がユーザキャラクタと味方キャラクタとの間の距離によって妨げられることをユーザに実感させることが可能になる。また、変形例(5)によれば、ユーザはユーザキャラクタと味方キャラクタとの間の距離を考慮しつつチャット機能を利用する必要があり、その結果として、チャット機能の興趣を向上することが可能になる。
【0123】
(6)例えば、変形例(5)における基準距離(Lr)は、チャットメッセージを入力したユーザが操作している選手キャラクタ48(ユーザキャラクタ)の能力パラメータ又は状態パラメータに基づいて変化させるようにしてもよい。
【0124】
例えば、チャットメッセージを入力したユーザが操作している選手キャラクタ48の能力パラメータの値が大きいほど、基準距離(Lr)が長くなるようにしてもよい。
【0125】
また例えば、チャットメッセージを入力したユーザが操作している選手キャラクタ48の疲労度パラメータ又は体力パラメータに基づいて、基準距離(Lr)が変化するようにしてもよい。
【0126】
ここで、「疲労度パラメータ」は、選手キャラクタ48が行動することによって増加したり、又は時間経過とともに増加したりするパラメータである。この疲労度パラメータの値が大きいほど、基準距離(Lr)が短くなるようにしてもよい。
【0127】
また、「体力パラメータ」は、選手キャラクタ48が行動することによって減少したり、又は時間経過とともに減少したりするパラメータである。この体力パラメータの値が小さいほど、基準距離(Lr)が短くなるようにしてもよい。
【0128】
なお、基準距離(Lr)は、味方キャラクタの能力パラメータ又は状態パラメータに基づいて制御するようにしてもよい。
【0129】
変形例(6)によれば、ユーザキャラクタと味方キャラクタとの間の意思の疎通が、ユーザキャラクタ又は/及び味方キャラクタの能力や状態(疲労度)によって影響を受けることをユーザに実感させることが可能になる。
【0130】
(7)例えば、いずれかのユーザによってチャットメッセージが入力された場合、味方キャラクタXの行動制御の基礎として用いられる行動制御データを、チャットメッセージを入力したユーザが操作している選手キャラクタ48(ユーザキャラクタ)又は味方キャラクタXのパラメータ(例えば、戦術の理解度を示すパラメータ)に基づいて変更するようにしてもよい。
【0131】
例えば、チャットメッセージを入力したユーザが操作している選手キャラクタ48(又は味方キャラクタX)のパラメータの値が基準値よりも小さい場合には、味方キャラクタXの行動制御の基礎として用いられる行動制御データの変更が行われないようにしてもよい。なお、上記パラメータの値が基準値よりも大きい場合に、味方キャラクタXの行動制御の基礎として用いられる行動制御データの変更が行われないようにしてもよい。
【0132】
また例えば、チャットメッセージを入力したユーザが操作している選手キャラクタ48(又は味方キャラクタX)のパラメータの値が基準値よりも大きい場合には、上記パラメータの値が基準値よりも小さい場合に比べて、味方キャラクタXの行動制御の基礎として用いられる行動制御データの変更の程度が大きく設定されるようにしてもよい。なお、上記パラメータの値が基準値よりも小さい場合には、上記パラメータの値が基準値よりも大きい場合に比べて、味方キャラクタXの行動制御の基礎として用いられる行動制御データの変更の程度が大きく設定されるようにしてもよい。
【0133】
変形例(7)によれば、例えば、戦術の理解度が選手キャラクタ48ごとに異なることをユーザに実感させることが可能になる。
【0134】
(8)例えば、他のゲーム装置30において選択されたチャットメッセージに関する情報が受信された場合、入力受付部81は、該チャットメッセージ、又は該チャットメッセージと所定関係を有するチャットメッセージを、チャットメッセージを選択するための選択画面(図7参照)において区別表示したり、優先表示したりするようにしてもよい。
【0135】
(8−1)例えば、入力受付部81は、他のゲーム装置30において選択されたチャットメッセージ、又は該チャットメッセージと類似する内容のチャットメッセージを選択画面において区別表示したり、優先表示したりするようにしてもよい。
【0136】
例えば、「もっとサイドを使おう」がゲーム装置Aにおいて選択された場合、ゲーム装置B,Cの入力受付部81は「もっとサイドを使おう」を選択画面において区別表示したり、優先表示したりするようにしてもよい。
【0137】
ここで、「『もっとサイドを使おう』を優先表示する」とは、例えば、「もっとサイドを使おう」が予め区別表示された状態でメニュー61の表示を開始することであり、言い換えれば、「もっとサイドを使おう」が予め指示された状態でメニュー61の表示を開始することである。
【0138】
または、区別表示されるチャットメッセージ(指示された状態となるチャットメッセージ)が所定の順序で切り替わるようになっている場合、「『もっとサイドを使おう』を優先表示する」とは、例えば、「もっとサイドを使おう」の順位を1番目に設定することである。例えばメニュー61において区別表示されるチャットメッセージ(指示された状態となるチャットメッセージ)が、ユーザの操作に応じて、メニュー61の上から下への順序で切り替わるようになっている場合、「『もっとサイドを使おう』を優先表示する」とは、「もっとサイドを使おう」をメニュー61の最上部に表示することである。
【0139】
このようにすれば、他のユーザによって他のゲーム装置において選択されたチャットメッセージ、又は該チャットメッセージと類似する内容のチャットメッセージをユーザが選択画面において把握又は選択し易くなるように図ることが可能になる。
【0140】
(8−2)また例えば、入力受付部81は、他のゲーム装置30において入力されたチャットメッセージとは相反する内容のチャットメッセージを選択画面において区別表示したり、優先表示したりするようにしてもよい。
【0141】
例えば、「もっとサイドを使おう」がゲーム装置Aにおいて入力された場合、ゲーム装置B,Cの入力受付部81は、「もっとサイドを使おう」とは相反する内容のチャットメッセージである「もっと中央を使おう」を選択画面において区別表示するようにしてもよい。
【0142】
このようにすれば、他のユーザによって他のゲーム装置において選択されたチャットメッセージと相反する内容のチャットメッセージをユーザが選択画面において把握又は選択し易くなるように図ることが可能になる。
【0143】
(9)例えば、他のゲーム装置30において入力されたチャットメッセージに関する情報が受信された場合、入力受付部81は、該チャットメッセージ、又は該チャットメッセージと所定関係を有するチャットメッセージを所定のチャットメッセージに置き換えるようにしてもよい。
【0144】
例えば、入力受付部81は、他のゲーム装置30において入力されたチャットメッセージ、又は該チャットメッセージと類似する内容のチャットメッセージを、選択画面(図7参照)において、同意する旨を示すチャットメッセージに置き換えるようにしてもよい。
【0145】
例えば、「もっとサイドを使おう」がゲーム装置Aにおいて選択された場合、ゲーム装置B,Cの入力受付部81は、選択画面において、「もっとサイドを使おう」を「賛成です!」に置き換えるようにしてもよい。なお、この場合、「賛成です!」が選択されたら、「もっとサイドを使おう」が選択されたとみなすようにすればよい。
【0146】
なお、変形例(8)及び(9)を組み合わせるようにしてもよい。例えば、「もっとサイドを使おう」を「賛成です!」に置き換える場合、「賛成です!」を区別表示したり、優先表示したりするようにしてもよい。
【0147】
このようにすれば、他のユーザによって他のゲーム装置において選択されたチャットメッセージ、又は該チャットメッセージと所定関係を有するチャットメッセージをユーザが選択画面において選択し易くなるように図ることが可能になる。
【0148】
(10)例えば、ユーザが入力したチャットメッセージに基づいて行動制御データが変更された場合、それによってユーザチームのプレイに良い影響が及ぼされたか否かを評価することによって、チャットメッセージを入力したユーザを評価するようにしてもよい。
【0149】
例えばユーザAが入力したチャットメッセージに基づいて行動制御データが変更された場合、メインゲーム制御部90は、その後のユーザチームのプレイ内容を評価することによって、ユーザAを評価するようにしてもよい。
【0150】
例えば、メインゲーム制御部90は、ユーザAが入力したチャットメッセージに基づいて行動制御データが変更された後の対象期間において所定ゲームイベントが発生したか否かを判定する。そして、例えばユーザチームの得点イベントが発生した場合、ユーザAの評価値が増加される。また例えば対戦相手チームの得点イベントが発生した場合、ユーザAの評価値が減少される。
【0151】
また例えば、メインゲーム制御部90は、上記対象期間において、プレイ類型に属するプレイがユーザチームの選手キャラクタ48によって行われたか否かを判定する。例えば、良いと評価すべきシュートがユーザチームの選手キャラクタ48によって行われた場合、得点に至ったか否かに関わらず、ユーザAの評価値が増加される。
【0152】
なお、上記のようにして取得されたユーザAの評価値に基づいて、ユーザAが入力したチャットメッセージの出力制御や、ユーザAがチャットメッセージを入力した場合の行動制御データの変更を実行するようにしてもよい。
【0153】
例えば、ユーザAが入力したチャットメッセージをゲーム装置B,Cが受信した場合、ゲーム装置B,Cの出力制御部84は、該チャットメッセージをユーザAの評価値に基づいて出力するようにしてもよい。具体的には、ゲーム装置B,Cの出力制御部84は、ユーザAが入力したチャットメッセージの出力態様を、ユーザAの評価値に基づいて制御するようにしてもよい。ここで、「出力態様」とは、例えば表示サイズや出力音量などである。例えば、ユーザAの評価値が高いほど、ユーザAが入力したチャットメッセージがゲーム装置B,Cで大きいサイズ又は大きい音量で出力されるようにしてもよい。
【0154】
また例えば、行動制御データ変更部94は、ゲーム装置AでユーザAがチャットメッセージを入力した場合、該チャットメッセージと、該チャットメッセージを入力したユーザAの評価値と、に基づいて、行動制御データを変更するようにしてもよい。
【0155】
具体的には、ユーザAの評価値が基準評価値よりも低い場合に、行動制御データ変更部94は、ユーザAが入力したチャットメッセージに基づく行動制御データの変更を制限するようにしてもよい。ここで、「ユーザAが入力したチャットメッセージに基づく行動制御データの変更を制限する」には、例えば、ユーザAが入力したチャットメッセージに基づく行動制御データの変更を行わないことが含まれる。また例えば、ユーザAの評価値が基準評価値よりも低い場合の行動制御データの変更の程度を、ユーザAの評価値が基準評価値よりも高い場合の行動制御データの変更の程度よりも小さく抑えることも含まれる。
【0156】
または、行動制御データ変更部94は、ユーザAがチャットメッセージを入力した場合に行われる行動制御データの変更の程度を、ユーザAの評価値に基づいて制御するようにしてもよい。例えば、ユーザAの評価値が大きいほど、ユーザAがチャットメッセージを入力した場合に行われる行動制御データの変更の程度も大きくなるようにしてもよい。
【0157】
または、行動制御データ変更部94は、ユーザAがチャットメッセージを入力した場合に行われる行動制御データの変更において、変形例(5)における基準距離をユーザAの評価値に基づいて制御するようにしてもよい。例えば、ユーザAの評価値が大きいほど、基準距離が長くなるようにしてもよい。
【0158】
このようにすれば、ユーザがチャットメッセージを入力したことによってユーザチームのプレイに良い影響が及ぼされたか否かの評価結果を、チャットメッセージの出力や、チャットメッセージに基づく行動制御データの変更に反映させることが可能になる。
【0159】
(11)例えば、チャットメッセージに基づいて行動制御データが変更された後、メインゲーム制御部90は、該チャットメッセージに対応する行動を行っている最中の味方キャラクタへの操作対象の切り替えを制限するようにしてもよい。例えば、「もっとサイドを使おう」が入力されたことによって行動制御データが変更された後の対象期間においては、タッチライン43付近を攻め上がっている最中の味方キャラクタに操作対象を切り替えることができないようにしてもよい。
【0160】
この変形例(11)では、チャットメッセージと、プレイ類型と、を対応づけてなるデータがゲームデータ記憶部70に記憶される。また、メインゲーム制御部90は、チャットメッセージに基づいて行動制御データが変更された後の対象期間において、該チャットメッセージに対応するプレイ類型に属するプレイ(行動)を味方キャラクタが行っているか否かを監視する。そして、メインゲーム制御部90は、チャットメッセージに対応するプレイ類型に属するプレイ(行動)を行っている味方キャラクタにユーザの操作対象を切り替えることを抑止する。
【0161】
チャットメッセージの内容に対応する行動を行っている味方キャラクタにユーザの操作対象が切り替えられてしまうと、チャットメッセージの内容に対応する行動が行われているにも関わらず、その行動が妨げられてしまう場合がある。この点、変形例(11)によれば、チャットメッセージの内容に対応する行動が妨げられてしまわないように図ることが可能になる。
【0162】
(12)例えば、ユーザが操作部36を一切操作していない場合、第1ゲームキャラクタ制御部92は、そのユーザに対応する選手キャラクタ48(ユーザキャラクタ)の行動を、味方キャラクタと同様に、行動制御データに基づいて制御するようにしてもよい。このようにすれば、ユーザの利便性を向上させることが可能になる。
【0163】
(13)例えば、メニュー61に表示されるチャットメッセージをゲームの状況に基づいて変えるようにしてもよい。すなわち、ユーザが選択可能なチャットメッセージをゲームの状況に基づいて変えるようにしてもよい。
【0164】
(14)例えば、ゲーム空間40は三次元空間でなく、二次元空間であってもよい。すなわち、選手キャラクタ48,49やボール50の位置などは二つの座標要素で管理されるようにしてもよい。
【0165】
(15)例えば、ネットワークゲームシステム10で実行されるゲームはサッカーゲーム以外のゲームであってもよい。例えば、他のスポーツゲームやアクションゲームであってもよい。
【0166】
(16)また、以上に説明した変形例のうちの複数を組み合わせるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0167】
10 ネットワークゲームシステム、12 通信ネットワーク、20 ゲーム管理装置、21 制御部、22 主記憶部、23 補助記憶部、24 光ディスク読み取り部、25 通信インタフェース、30 ゲーム装置、31 制御部、32 主記憶部、33 補助記憶部、34 光ディスク読み取り部、35 通信インタフェース、36 操作部、37 表示部、38 音声出力部、40 ゲーム空間、41 フィールド、42 ゴールライン、43 タッチライン、44 ハーフウェーライン、45 センターサークル、46 ピッチ、47 ゴール、48,49 選手キャラクタ、48a ユーザキャラクタA、48b ユーザキャラクタB、48c ユーザキャラクタC、48d 味方キャラクタ、50 ボール、51 仮想カメラ、60a,60b,60c カーソル、61 メニュー、62 吹き出し、70 ゲームデータ記憶部、71 ゲーム状況データ記憶部、72 チームデータ記憶部、75 表示制御部、80 チャット制御部、81 入力受付部、82 送信部、83 受信部、84 出力制御部、90 メインゲーム制御部、91 ゲーム状況データ更新部、92 第1ゲームキャラクタ制御部、93 第2ゲームキャラクタ制御部、94 行動制御データ変更部、95 行動制御データ記憶部。
【技術分野】
【0001】
本発明はネットワークゲームシステム、ネットワークゲームシステムの制御方法、ゲーム制御装置、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
複数のユーザの操作対象である複数の第1ゲームキャラクタと、一又は複数の第2ゲームキャラクタと、が行動するゲームが知られている。例えば、複数のユーザが協力して操作するサッカーチーム(ユーザチーム)と、対戦相手チームと、の間の対戦サッカーゲームを実行するネットワークゲームシステムが知られている。このようなネットワークゲームシステムでは、例えば三名のユーザが協力してユーザチームを操作する場合、ユーザチームに属する選手キャラクタのうちの三名の選手キャラクタ(第1ゲームキャラクタ)が三名のユーザによって操作され、残りの選手キャラクタ(第2ゲームキャラクタ)はコンピュータ(CPU)によって操作されることになる。
【0003】
また、ネットワークゲームシステムはチャット機能を備える場合がある(例えば特許文献1)。例えば、上述のような、複数のユーザが協力してユーザチームを操作するネットワークゲームシステムがチャット機能を備える場合、複数のユーザはチャット機能を利用することによって、ユーザチームの戦術に関して意思疎通を図りつつ、ゲームをプレイすることが可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−39305号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
例えば、上述のように、複数のユーザが協力してユーザチームを操作する場合、複数のユーザが各々の操作対象である選手キャラクタをチャット内容(例えば、チャットを通じて決定した戦術など)に従って操作することによって、これらの選手キャラクタの行動にはチャット内容が反映されることになる。しかしながら、コンピュータによって操作される選手キャラクタの行動にはユーザ達の間のチャット内容が反映されなかった。その結果、コンピュータによって操作される選手キャラクタはチャット内容に沿った行動を行わない場合があり、ユーザ達が不満を感じてしまう場合があった。
【0006】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、複数のユーザの操作対象である複数の第1ゲームキャラクタと、一又は複数の第2ゲームキャラクタと、が行動するゲームを実行するネットワークゲームシステムにおいて、複数のユーザ間のチャット内容を一又は複数の第2ゲームキャラクタの行動に反映させることが可能なネットワークゲームシステム、ネットワークゲームシステムの制御方法、ゲーム制御装置、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明に係るネットワークゲームシステムは、複数のゲーム装置を含むネットワークゲームシステムであって、複数のユーザの操作対象である複数の第1ゲームキャラクタと、一又は複数の第2ゲームキャラクタと、が行動するゲームを実行するネットワークゲームシステムにおいて、前記複数のゲーム装置の各々は、他のゲーム装置のユーザへのチャットメッセージの入力を受け付ける入力受付手段と、入力されたチャットメッセージに関する情報を送信する送信手段と、他のゲーム装置において入力されたチャットメッセージに関する情報を受信する受信手段と、他のゲーム装置において入力されたチャットメッセージに関する情報が受信された場合、該チャットメッセージを出力させる出力制御手段と、を含み、前記ネットワークゲームシステムは、ユーザの操作に基づいて、該ユーザの操作対象である第1ゲームキャラクタの行動を制御する第1ゲームキャラクタ制御手段と、前記一又は複数の第2ゲームキャラクタの行動制御の基礎として用いられる行動制御データを記憶する行動制御データ記憶手段と、前記行動制御データに基づいて、前記一又は複数の第2ゲームキャラクタの行動を制御する第2ゲームキャラクタ制御手段と、いずれかのゲーム装置において他のゲーム装置のユーザへのチャットメッセージが入力された場合、該チャットメッセージに基づいて、前記行動制御データを変更する行動制御データ変更手段と、を含むことを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係るネットワークゲームシステムの制御方法は、複数のユーザの操作対象である複数の第1ゲームキャラクタと、一又は複数の第2ゲームキャラクタと、が行動するゲームを実行するネットワークゲームシステムの制御方法において、ユーザの操作に基づいて、該ユーザの操作対象である第1ゲームキャラクタの行動を制御する第1ゲームキャラクタ制御ステップと、前記一又は複数の第2ゲームキャラクタの行動制御の基礎として用いられる行動制御データを記憶してなる行動制御データ記憶手段に記憶される前記行動制御データを取得するステップと、前記行動制御データに基づいて、前記一又は複数の第2ゲームキャラクタの行動を制御する第2ゲームキャラクタ制御ステップと、前記複数のユーザのうちのいずれかのユーザによって前記複数のユーザのうちの他のユーザへのチャットメッセージが入力された場合、該チャットメッセージに基づいて、前記行動制御データを変更する行動制御データ変更ステップと、を含むことを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係るゲーム制御装置は、複数のユーザの操作対象である複数の第1ゲームキャラクタと、一又は複数の第2ゲームキャラクタと、が行動するゲームを制御するためのゲーム制御装置において、ユーザの操作に基づいて、該ユーザの操作対象である第1ゲームキャラクタの行動を制御する第1ゲームキャラクタ制御手段と、前記一又は複数の第2ゲームキャラクタの行動制御の基礎として用いられる行動制御データを記憶してなる行動制御データ記憶手段に記憶される前記行動制御データを取得する手段と、前記行動制御データに基づいて、前記一又は複数の第2ゲームキャラクタの行動を制御する第2ゲームキャラクタ制御手段と、前記複数のユーザのうちのいずれかのユーザによって前記複数のユーザのうちの他のユーザへのチャットメッセージが入力された場合、該チャットメッセージに基づいて、前記行動制御データを変更する行動制御データ変更手段と、を含むことを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係るプログラムは、複数のユーザの操作対象である複数の第1ゲームキャラクタと、一又は複数の第2ゲームキャラクタと、が行動するゲームを制御するためのゲーム制御装置として、家庭用ゲーム装置、携帯用ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)、パーソナルコンピュータ、又はサーバコンピュータなどのコンピュータを機能させるためのプログラムであって、ユーザの操作に基づいて、該ユーザの操作対象である第1ゲームキャラクタの行動を制御する第1ゲームキャラクタ制御手段、前記一又は複数の第2ゲームキャラクタの行動制御の基礎として用いられる行動制御データを記憶してなる行動制御データ記憶手段に記憶される前記行動制御データを取得する手段、前記行動制御データに基づいて、前記一又は複数の第2ゲームキャラクタの行動を制御する第2ゲームキャラクタ制御手段、及び、前記複数のユーザのうちのいずれかのユーザによって前記複数のユーザのうちの他のユーザへのチャットメッセージが入力された場合、該チャットメッセージに基づいて、前記行動制御データを変更する行動制御データ変更手段、として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0011】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0012】
本発明によれば、複数のユーザの操作対象である複数の第1ゲームキャラクタと、一又は複数の第2ゲームキャラクタと、が行動するゲームを実行するネットワークゲームシステムにおいて、複数のユーザ間のチャット内容を一又は複数の第2ゲームキャラクタの行動に反映させることが可能になる。
【0013】
また、本発明の一態様では、前記行動制御データ変更手段は、同一又は類似のチャットメッセージを入力したユーザの人数と、該同一又は類似のチャットメッセージと、に基づいて、前記行動制御データを変更する手段を含むようにしてもよい。
【0014】
また、本発明の一態様では、前記行動制御データ変更手段は、いずれかのゲーム装置においてチャットメッセージが入力された場合、前記第2ゲームキャラクタの行動制御の基礎として用いられる行動制御データを、該チャットメッセージと、該チャットメッセージを入力したユーザの操作対象である第1ゲームキャラクタと該第2ゲームキャラクタとの間の距離と、に基づいて変更する手段を含むようにしてもよい。
【0015】
また、本発明の一態様では、前記行動制御データ変更手段は、前記距離が基準距離より長い場合、前記第2ゲームキャラクタの行動制御の基礎として用いられる行動制御データの変更を制限する手段と、前記チャットメッセージを入力したユーザの操作対象である前記第1ゲームキャラクタと前記第2ゲームキャラクタとの少なくとも一方のパラメータに基づいて、前記基準距離を制御する手段と、を含むようにしてもよい。
【0016】
また、本発明の一態様では、前記行動制御データ変更手段は、いずれかのゲーム装置においてチャットメッセージが入力された場合、前記第2ゲームキャラクタの行動制御の基礎として用いられる行動制御データを、該チャットメッセージと、該チャットメッセージを入力したユーザの操作対象である第1ゲームキャラクタと該第2ゲームキャラクタとの少なくとも一方のパラメータと、に基づいて、前記行動制御データを変更する手段を含むようにしてもよい。
【0017】
また、本発明の一態様では、前記入力受付手段は、複数のチャットメッセージのうちの少なくとも一つを他のゲーム装置のユーザへのチャットメッセージとして選択するための選択画面を表示させ、前記送信手段は、選択されたチャットメッセージに関する情報を送信し、前記受信手段は、他のゲーム装置において選択されたチャットメッセージに関する情報を受信し、前記入力受付手段は、他のゲーム装置において選択されたチャットメッセージに関する情報が受信された場合、該チャットメッセージ、又は該チャットメッセージと所定関係を有するチャットメッセージを前記選択画面において区別表示又は優先表示させる手段を含むようにしてもよい。
【0018】
また、本発明の一態様では、前記入力受付手段は、複数のチャットメッセージのうちの少なくとも一つを他のゲーム装置のユーザへのチャットメッセージとして選択するための選択画面を表示させ、前記送信手段は、選択されたチャットメッセージに関する情報を送信し、前記受信手段は、他のゲーム装置において選択されたチャットメッセージに関する情報を受信し、前記入力受付手段は、他のゲーム装置において選択されたチャットメッセージに関する情報が受信された場合、前記選択画面において、該チャットメッセージ、又は該チャットメッセージと所定関係を有するチャットメッセージを所定のチャットメッセージに置き換える手段を含むようにしてもよい。
【0019】
また、本発明の一態様では、いずれかのゲーム装置において入力されたチャットメッセージに基づいて前記行動制御データが更新された後の前記ゲームキャラクタグループの行動を評価することによって、該チャットメッセージを入力したユーザを評価する手段を含み、前記行動制御データ変更手段は、いずれかのゲーム装置においてチャットメッセージが入力された場合、該チャットメッセージと、該チャットメッセージを入力したユーザの評価結果と、に基づいて、前記行動制御データを変更する手段を含むようにしてもよい。
【0020】
また、本発明の一態様では、いずれかのゲーム装置において入力されたチャットメッセージに基づいて前記行動制御データが更新された後の前記ゲームキャラクタグループの行動を評価することによって、該チャットメッセージを入力したユーザを評価する手段を含み、前記出力制御手段は、他のゲーム装置において入力されたチャットメッセージに関する情報が受信された場合、該チャットメッセージを入力したユーザの評価結果に基づいて、該チャットメッセージを出力させる手段を含むようにしてもよい。
【0021】
また、本発明の一態様では、前記ユーザの操作対象を、いずれかの第2ゲームキャラクタに切り替える手段と、いずれかのゲーム装置において入力されたチャットメッセージに基づいて前記行動制御データが更新された後において、該チャットメッセージに対応する行動を行っている第2ゲームキャラクタに前記ユーザの操作対象を切り替えることを制限する手段と、を含むようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本実施形態に係るネットワークゲームシステムの全体構成を示す図である。
【図2】ゲーム管理装置のハードウェア構成を示す図である。
【図3】ゲーム装置のハードウェア構成を示す図である。
【図4】ゲーム空間の一例を示す図である。
【図5】ゲーム空間を共通化するために実行される処理の一例を示す図である。
【図6】ゲーム画面の一例を示す図である。
【図7】チャット機能について説明するための図である。
【図8】チャット機能について説明するための図である。
【図9】本実施形態に係るネットワークゲームシステムの機能ブロック図である。
【図10】行動制御データの一例を示す図である。
【図11】チャットメッセージテーブルの一例を示す図である。
【図12】行動制御データを変更するためのデータの一例を示す図である。
【図13】ネットワークゲームシステムで実行される処理の一例を示すフロー図である。
【図14】行動制御データを変更するためのデータの一例を示す図である。
【図15】行動制御データを変更するためのデータの一例を示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態の一例について図面に基づき詳細に説明する。
【0024】
[構成]
図1は、本発明の実施形態に係るネットワークゲームシステムの全体構成を示す図である。図1に示すように、本実施形態に係るネットワークゲームシステム10は、ゲーム管理装置20と、複数のゲーム装置30と、を含む。ゲーム管理装置20と複数のゲーム装置30とは、例えばLAN(Local Area Network)やインターネットなどを含んで構成される通信ネットワーク12に接続される。ゲーム管理装置20とゲーム装置30との間で相互にデータ通信が可能であり、ゲーム装置30と他のゲーム装置30との間でも相互にデータ通信が可能である。
【0025】
ゲーム管理装置20は公知のサーバコンピュータによって実現される。ゲーム管理装置20は各ゲーム装置30の情報(例えばIPアドレスなど)を管理しており、各ゲーム装置30に他のゲーム装置30の情報を提供する役割を果たす。
【0026】
図2はゲーム管理装置20のハードウェア構成を示す図である。図2に示すように、ゲーム管理装置20は、制御部21と、主記憶部22と、補助記憶部23と、光ディスク読み取り部24と、通信インタフェース25と、を含む。
【0027】
制御部21は例えばCPU(Central Processing Unit)であり、オペレーティングシステムやその他のプログラムに従って各種情報処理を実行する。主記憶部22は例えばRAM(Random Access Memory)を含んで構成される。主記憶部22には、補助記憶部23又は光ディスク(情報記憶媒体)から読み出されたプログラムやデータが記憶される。また主記憶部22は、処理の過程で必要なデータを記憶するワークメモリとしても用いられる。
【0028】
補助記憶部23は例えばハードディスク装置を含んで構成される。光ディスク読み取り部24には光ディスクが装着され、光ディスク読み取り部24は光ディスクに記憶されたプログラムやデータを読み取る。通信インタフェース25はゲーム管理装置20を通信ネットワーク12に接続するためのインタフェースである。
【0029】
ゲーム装置30はユーザがゲームをプレイするための装置であり、例えば家庭用ゲーム機(据置型ゲーム機)、携帯用ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)、又はパーソナルコンピュータによって実現される。ここでは、ゲーム装置30が家庭用ゲーム機によって実現される場合について説明する。
【0030】
図3はゲーム装置30のハードウェア構成を示す図である。図3に示すように、ゲーム装置30は、制御部31と、主記憶部32と、補助記憶部33と、光ディスク読み取り部34と、通信インタフェース35と、操作部36と、表示部37と、音声出力部38と、を含む。
【0031】
制御部31は、例えばCPU、GPU(Graphics Processing Unit)及びSPU(Sound Processing Unit)などを含み、オペレーティングシステムやその他のプログラムに従って各種情報処理を実行する。主記憶部32は例えばRAMを含んで構成される。主記憶部32には、補助記憶部33又は光ディスクから読み出されたプログラムやデータが記憶される。また主記憶部32は、処理の過程で必要なデータを記憶するワークメモリとしても用いられる。
【0032】
補助記憶部33は、例えば、ハードディスク装置(情報記億媒体)、又はメモリカード(情報記憶媒体)が装着されたメモリカードスロットを含む。光ディスク読み取り部34には光ディスクが装着され、光ディスク読み取り部34は光ディスクに記憶されたプログラムやデータを読み取る。
【0033】
通信インタフェース35はゲーム装置30を通信ネットワーク12に通信接続するためのインタフェースである。操作部36は例えばコントローラ又はタッチパネルなどを含み、ユーザの操作を受け付ける。表示部37は例えば家庭用テレビ受像機又は液晶表示パネルなどであり、制御部31の指示に従って画面を表示する。音声出力部38は例えばスピーカ又はヘッドホンなどを含み、補助記憶部33又は光ディスクから読み出されたゲーム音楽、ゲーム効果音、又はメッセージなどの各種音声データを制御部31の指示に従って出力する。
【0034】
なお、例えば、プログラムやデータは光ディスクを介してゲーム管理装置20又はゲーム装置30に供給される。または、プログラムやデータは通信ネットワーク12を介して遠隔地からゲーム管理装置20又はゲーム装置30に供給されるようにしてもよい。
【0035】
[ゲーム]
ネットワークゲームシステム10では、複数のゲームキャラクタが所属するゲームキャラクタグループを、お互いに離れた場所にいる複数のユーザが協力して操作するゲームが実行される。以下では、三名のユーザA,B,Cが協力して操作するサッカーチーム(以下「ユーザチーム」と呼ぶ。)と、対戦相手チームと、の間の対戦サッカーゲームがネットワークゲームシステム10で実行される場合について説明する。
【0036】
[ゲーム空間・ゲーム画面]
対戦サッカーゲームを実現するために、共通のゲーム空間が、ユーザAのゲーム装置30(以下「ゲーム装置A」と呼ぶ。)と、ユーザBのゲーム装置30(以下「ゲーム装置B」と呼ぶ。)と、ユーザCのゲーム装置30(以下「ゲーム装置C」と呼ぶ。)との主記憶部32に構築される。
【0037】
図4は共通のゲーム空間の一例を示す図である。図4に示すゲーム空間40は仮想三次元空間である。図4に示すように、ゲーム空間40には、サッカーのフィールドを表すオブジェクトであるフィールド41が配置される。フィールド41上にはゴールライン42、タッチライン43、ハーフウェーライン44、及びセンターサークル45などが表されている。なお、ピッチ46は二本のゴールライン42と二本のタッチライン43とに囲まれた領域である。
【0038】
また、フィールド41上には、ゴールを表すオブジェクトであるゴール47と、ユーザチームに所属するサッカー選手を表すオブジェクトである選手キャラクタ48と、対戦相手チームに所属するサッカー選手を表すオブジェクトである選手キャラクタ49と、サッカーボールを表すオブジェクトであるボール50と、が配置される。図4では省略されているが、ゲーム空間40には、ユーザチームに所属する11体の選手キャラクタ48と、対戦相手チームに所属する11体の選手キャラクタ49と、が配置される。
【0039】
ユーザチームには、ユーザAの操作対象である選手キャラクタ48(以下「ユーザキャラクタA」と呼ぶ。)と、ユーザBの操作対象である選手キャラクタ48(以下「ユーザキャラクタB」と呼ぶ。)と、ユーザCの操作対象である選手キャラクタ48(以下「ユーザキャラクタC」と呼ぶ。)と、いずれのユーザの操作対象にもなっていない選手キャラクタ48(以下「味方キャラクタ」と呼ぶ。)とが含まれる。
【0040】
ユーザキャラクタAはユーザAの操作に従って行動する。同様に、ユーザキャラクタBはユーザBの操作に従って行動し、ユーザキャラクタCはユーザCの操作に従って行動する。また、味方キャラクタはコンピュータ(CPU)の操作に従って行動する。言い換えれば、味方キャラクタはAI(人工知能)に従って行動する。
【0041】
なお、ユーザAの操作対象(ユーザキャラクタA)はユーザチームに所属する選手キャラクタ48のうちで切り替えられる。例えば、ユーザAがコントローラ(操作部36)の所定の切り替えボタンを押すと、いずれかの味方キャラクタがユーザAの新たな操作対象となり、それまでユーザAの操作対象であった選手キャラクタ48が味方キャラクタとなる。同様に、ユーザB,Cの操作対象もユーザチームに所属する選手キャラクタ48のうちで切り替えられる。
【0042】
ゴール47はいずれかのチームに関連づけられており、一方のチームに関連づけられたゴール47内にボール50が移動すると、他方のチームの得点イベントが発生する。
【0043】
ここで、ゲーム装置A〜Cの間でゲーム空間40を共通化するための方法の一例について説明する。本実施形態では、ゲーム装置A〜Cのうちのいずれかがゲームサーバ(ゲーム制御装置)の役割を担うことによって、ゲーム装置A〜Cの間でゲーム空間40が共通化される。ここでは、ゲーム装置Aがゲームサーバの役割を担う場合について説明する。この場合、最新のゲーム状況を示すゲーム状況データがゲーム装置Aの主記憶部32に記憶され、そのゲーム状況データの複製がゲーム装置B,Cの主記憶部32に記憶される。
【0044】
ゲーム状況データは、ゲーム空間40の現在の状態を示すデータと、試合経過を示すデータと、を含む。例えば、ゲーム空間40の現在の状態を示すデータは下記に示すデータを含む。
(a)選手キャラクタ48,49の状態(位置、姿勢及び移動速度など)を示すデータ
(b)ボール50の状態(位置及び移動速度など)を示すデータ
(c)ボール50を保持している選手キャラクタ48,49を示すデータ
(d)ユーザA〜Cの操作対象になっている選手キャラクタ48を示すデータ
【0045】
図5は、ゲーム装置A〜Cの間でゲーム空間40を共通化するために実行される処理の一例を示す図である。図5に示す処理は試合中に繰り返し実行される。
【0046】
図5に示すように、ゲーム装置Aがゲームサーバとしての役割を担っている場合、ゲーム装置Bは、ユーザBが行った操作内容を取得し(S101)、ユーザBが行った操作に関する操作データをゲーム装置Aに送信する(S102)。同様に、ゲーム装置Cも、ユーザCが行った操作内容を取得し(S101)、ユーザCが行った操作に関する操作データをゲーム装置Aに送信する(S102)。
【0047】
一方、ゲーム装置Aは、ユーザAが行った操作に関する操作データを取得し(S103)、ゲーム装置Aにおいて記憶されるゲーム状況データを、ステップS103で取得した操作データ(ユーザAが行った操作)と、ゲーム装置B,Cから受信した操作データ(ユーザB,Cが行った操作)と、に基づいて更新する(S104)。
【0048】
その後、ゲーム装置Aは、ゲーム状況データの更新内容をゲーム装置B,Cに伝えるための更新データをゲーム装置B,Cに送信する(S105)。ゲーム装置Bは、ゲーム装置Bにおいて記憶されるゲーム状況データを、ゲーム装置Aから受信した更新データに基づいて更新する(S106)。同様に、ゲーム装置Cは、ゲーム装置Cにおいて記憶されるゲーム状況データを、ゲーム装置Aから受信した更新データに基づいて更新する(S106)。
【0049】
なお、ゲーム装置Aでは、ゲーム装置Aにおいて記憶されるゲーム状況データに基づいてゲーム画面が更新される(S107)。同様に、ゲーム装置B,Cでは、ゲーム装置B,Cにおいて記憶されるゲーム状況データに基づいてゲーム画面が更新される(S108)。
【0050】
図6はゲーム画面の一例を示す。ゲーム画面には、仮想カメラ51からゲーム空間40を見た様子を表す画像が表示される。なお、仮想カメラ51は各ユーザごとに設定される。言い換えれば、仮想カメラ51は各ゲーム装置30ごとに設定される。例えば、ゲーム装置Aの表示部37には、ユーザA(ゲーム装置A)に対応する仮想カメラ51からゲーム空間40を見た様子を表すゲーム画面が表示される。ユーザAに対応する仮想カメラ51は、ユーザキャラクタAを常にゲーム画面に表示するべく、ユーザキャラクタAの位置に基づいて移動する。
【0051】
同様に、ゲーム装置Bの表示部37には、ユーザB(ゲーム装置B)に対応する仮想カメラ51からゲーム空間40を見た様子を表すゲーム画面が表示され、ユーザBに対応する仮想カメラ51は、ユーザキャラクタBを常にゲーム画面に表示するべく、ユーザキャラクタBの位置に基づいて移動する。ゲーム装置Cの表示部37には、ユーザC(ゲーム装置C)に対応する仮想カメラ51からゲーム空間40を見た様子を表すゲーム画面が表示され、ユーザCに対応する仮想カメラ51は、ユーザキャラクタCを常にゲーム画面に表示するべく、ユーザキャラクタCの位置に基づいて移動する。
【0052】
図6に示すゲーム画面には、ユーザキャラクタA48aと、ユーザキャラクタB48bと、ユーザキャラクタC48cと、味方キャラクタ48dと、対戦相手チームに所属する選手キャラクタ49とが表示されている。また、ゲーム画面にはカーソル60a,60b,60cが表示されている。カーソル60aは、ユーザAが操作している選手キャラクタ48(すなわち、ユーザキャラクタA48a)を案内する。同様に、カーソル60bは、ユーザBが操作している選手キャラクタ48(すなわち、ユーザキャラクタB48b)を案内し、カーソル60cは、ユーザCが操作している選手キャラクタ48(すなわち、ユーザキャラクタC48c)を案内する。
【0053】
[チャット機能]
ネットワークゲームシステム10はチャット機能を備えている。すなわち、ユーザは他のユーザにチャットメッセージを送ることができるようになっている。図7及び図8はチャット機能について説明するための図である。
【0054】
ネットワークゲームシステム10では、例えば、ユーザがコントローラ(操作部36)の所定ボタンを押下すると、図7に示すように、チャットメッセージを選択するためのメニュー61がゲーム画面に表示される。図7に示すメニュー61では、「ナイスプレイ!」、「すみません」、「もっとサイドを使おう」、及び「もっと中央を使おう」の四つのチャットメッセージが他のユーザへのチャットメッセージの候補として表示されている。
【0055】
「もっとサイドを使おう」というチャットメッセージは、ピッチ46内のタッチライン43付近の領域を主に使用して攻撃を行うことを他のユーザに提案するためのチャットメッセージである。一方、「もっと中央を使おう」というチャットメッセージは、ピッチ46内の中央領域を主に使用して攻撃を行うことを他のユーザに提案するためのチャットメッセージである。
【0056】
ユーザは、他のゲーム装置30のユーザへのチャットメッセージを選択する場合、まずコントローラ(操作部36)を用いて指示操作を行うことによって、所望のチャットメッセージが指示された状態にする。図7に示す例では、「もっとサイドを使おう」が区別表示されており、「もっとサイドを使おう」が指示された状態であることを示している。その後、ユーザはコントローラ(操作部36)を用いて決定操作を行うことによって、指示された状態になっているチャットメッセージを、他のユーザへのチャットメッセージとして決定(選択)する。このように、ユーザは上記のような指示操作及び決定操作を行うことによって、他のユーザへのチャットメッセージを選択する。
【0057】
ユーザが他のユーザへのチャットメッセージを選択すると、その選択されたチャットメッセージが他のユーザに伝えられる。例えばユーザAが「もっとサイドを使おう」を選択した場合、ゲーム装置B,Cのゲーム画面では、例えば図8に示すように、ユーザAが選択したチャットメッセージがユーザキャラクタAの台詞として表示される。すなわち、ユーザAが選択したチャットメッセージが、ユーザキャラクタAに関連づけて表示される吹き出し62内に表示される。このようにして、ユーザB,CはユーザAのチャット内容(チャットメッセージの内容)を把握でき、ユーザA〜CはユーザキャラクタA〜Cをそれぞれ操作して、ユーザAのチャット内容に沿った攻撃を協力して行うことが可能になる。
【0058】
[機能ブロック]
以下、ネットワークゲームシステム10において、ユーザA〜Cのチャット内容を味方キャラクタの行動に反映させるための技術について説明する。
【0059】
図9はネットワークゲームシステム10で実現される機能を示す機能ブロック図である。図9に示すように、ネットワークゲームシステム10は、ゲームデータ記憶部70と、表示制御部75と、チャット制御部80と、メインゲーム制御部90と、行動制御データ記憶部95と、を含む。例えば、ゲームデータ記憶部70、表示制御部75、及びチャット制御部80はゲーム装置A,B,Cの各々に備えられ、メインゲーム制御部90及び行動制御データ記憶部95は、ゲームサーバの役割を担っているゲーム装置30(ゲーム制御装置)に備えられる。
【0060】
ゲームデータ記憶部70は、例えば主記憶部32、補助記憶部33、及び光ディスク読み取り部34に装着された光ディスクによって実現される。ゲームデータ記憶部70はゲームを実行するために必要なデータを記憶する。
【0061】
例えば、ゲームデータ記憶部70はゲーム状況データ記憶部71及びチームデータ記憶部72を含む。ゲーム状況データ記憶部71は上述のゲーム状況データを記憶する。
【0062】
チームデータ記憶部72はユーザチーム及び対戦相手チームに関するデータを記憶する。例えば、チームデータ記憶部72は、ユーザチームに所属する選手キャラクタ48や対戦相手チームに所属する選手キャラクタ49のパラメータ(例えば能力パラメータなど)を記憶する。
【0063】
行動制御データ記憶部95は、例えば主記憶部32又は補助記憶部33によって実現される。行動制御データ記憶部95は、味方キャラクタ(第2ゲームキャラクタ)の行動制御の基礎として用いられる行動制御データを記憶する。行動制御データとは、例えば、ユーザチームのフォーメーションデータや戦術データなどである。
【0064】
図10は行動制御データの一例を示す図である。図10に示す行動制御データは、「攻撃/守備」パラメータと、「中央/サイド」パラメータと、を含んでいる。「攻撃/守備」パラメータや「中央/サイド」パラメータは、例えば試合の開始前やハーフタイムにおいて、ユーザA〜Cのうちの代表者によって設定される。また、「中央/サイド」パラメータは、後述の行動制御データ変更部94によって変更される。
【0065】
「攻撃/守備」パラメータは、攻撃又は守備のいずれを重視するかを示すパラメータである。例えば、「攻撃/守備」パラメータは0〜100の値をとる。「攻撃/守備」パラメータが大きいほど、攻撃を重視することを示している。言い換えれば、「攻撃/守備」パラメータが小さいほど、守備を重視することを示している。
【0066】
「中央/サイド」パラメータは、ピッチ46の中央領域、又はタッチライン43付近の領域のいずれを主に用いて攻撃を行うかを示すパラメータである。例えば、「中央/サイド」パラメータも0〜100の値をとる。「中央/サイド」パラメータが大きいほど、ピッチ46の中央領域を主に用いて攻撃を行うことを示している。言い換えれば、「中央/サイド」パラメータが小さいほど、タッチライン43付近の領域を主に用いて攻撃を行うことを示している。
【0067】
表示制御部75は、ゲームデータ記憶部70に記憶されるデータに基づいて、仮想カメラ51からゲーム空間40を見た様子を表すゲーム画面を表示部37に表示させる。
【0068】
メインゲーム制御部90は、サッカーゲームの試合を進行させるための処理(メインゲーム処理)を実行する。メインゲーム制御部90は、制御部31がプログラムを実行することによって実現される。
【0069】
メインゲーム制御部90はゲーム状況データ更新部91を含む。ゲーム状況データ更新部91は、ゲーム装置A〜Cのゲーム状況データ記憶部71に記憶されるゲーム状況データを更新する。
【0070】
例えば、ゲーム装置Aがゲームサーバの役割を担っている場合、ゲーム状況データ更新部91は、ゲーム装置Aのゲーム状況データ記憶部71に記憶されるゲーム状況データを、ゲーム装置A〜CにおいてユーザA〜Cによって行われた操作に基づいて更新する(図5のS104参照)。その後、ゲーム状況データ更新部91は、その更新内容を伝えるための更新データをゲーム装置B,Cに送信することによって、ゲーム装置B,Cのゲーム状況データ記憶部71に記憶されるゲーム状況データを更新する(図5のS105,S106参照)。
【0071】
ゲーム状況データ更新部91は第1ゲームキャラクタ制御部92及び第2ゲームキャラクタ制御部93を含む。
【0072】
第1ゲームキャラクタ制御部92は、ユーザの操作に基づいて、そのユーザが操作しているユーザキャラクタ(第1ゲームキャラクタ)の行動を制御する。例えば、ユーザAがゲーム装置Aにおいて行った操作に基づいて、ユーザキャラクタAの状態(例えば位置や姿勢など)が制御される。同様に、ユーザBがゲーム装置Bにおいて行った操作に基づいて、ユーザキャラクタBの状態が制御される。また、ユーザCがゲーム装置Cにおいて行った操作に基づいて、ユーザキャラクタCの状態が制御される。
【0073】
第2ゲームキャラクタ制御部93は、行動制御データ記憶部95に記憶される行動制御データに基づいて、味方キャラクタ(第2ゲームキャラクタ)の行動を制御する。例えば、「攻撃/守備」パラメータの値が50よりも大きい場合には、守備よりも攻撃を重視するようにして、味方キャラクタの行動が制御される。また例えば、「攻撃/守備」パラメータの値が50よりも小さい場合には、攻撃よりも守備を重視するようにして、味方キャラクタの行動が制御される。
【0074】
同様に、「中央/サイド」パラメータの値が50よりも大きい場合には、主にピッチ46の中央領域を用いて攻撃を行うようにして、味方キャラクタの行動が制御される。「中央/サイド」パラメータの値が50よりも小さい場合には、主にタッチライン43付近の領域を用いて攻撃を行うようにして、味方キャラクタの行動が制御される。
【0075】
なお、図9では省略されているが、ゲーム状況データ更新部91は、対戦相手チームに属する選手キャラクタ49の行動を制御するための機能ブロックや、ボール50の挙動を制御するための機能ブロックも含む。さらに、ゲーム状況データ更新部91は、ユーザの切り替え操作に基づいて、そのユーザの操作対象を切り替えるための機能ブロックも含む。
【0076】
また、メインゲーム制御部90は行動制御データ変更部94も含む。行動制御データ変更部94の詳細については後述する。
【0077】
チャット制御部80はチャット機能に関する機能ブロックである。チャット制御部80は、制御部31がプログラムを実行することによって実現される。チャット制御部80は、入力受付部81、送信部82、受信部83、及び出力制御部84を含む。
【0078】
入力受付部81は、他のゲーム装置30のユーザへのチャットメッセージの入力を受け付ける。送信部82は、入力されたチャットメッセージに関する情報を送信する。ここで、「チャットメッセージに関する情報」とは、チャットメッセージ自体であってもよいし、チャットメッセージの識別情報であってもよい。
【0079】
本実施形態の場合、チャットメッセージの候補がゲームデータ記憶部70に記憶されている。図11は、ゲームデータ記憶部70に記憶されるチャットメッセージテーブルの一例を示している。図11に示すチャットメッセージテーブルは、ユーザが選択可能なチャットメッセージのリストを示すデータである。図11において、「ID」はチャットメッセージを一意に識別するための識別情報である。
【0080】
入力受付部81は、ゲームデータ記憶部70に記憶されるチャットメッセージテーブルを取得し、取得したチャットメッセージテーブルに基づいて、例えば図7に示すようなメニュー61をゲーム画面に表示させる。送信部82は、ユーザによって選択されたチャットメッセージのIDを他のゲーム装置30に送信する。
【0081】
なお、入力受付部81は、キーボード又はソフトウェアキーボードを用いて行われるチャットメッセージの入力を受け付けるようにしてもよいし、チャットメッセージの音声入力を受け付けるようにしてもよい。また、送信部82は、入力されたチャットメッセージ自体を他のゲーム装置30に送信するようにしてもよい。
【0082】
受信部83は、他のゲーム装置30において入力されたチャットメッセージに関する情報を受信する。出力制御部84は、他のゲーム装置30において入力されたチャットメッセージに関する情報を受信した場合、該チャットメッセージを出力させる。ここで、「出力」には、チャットメッセージを表示することや、チャットメッセージを表す音声を出力することが含まれる。
【0083】
本実施形態の場合、出力制御部84は、例えば図8に示すように、他のゲーム装置30において入力されたチャットメッセージをゲーム画面に表示させる。この場合、出力制御部84は表示制御部75の一部ということができる。
【0084】
ここで、行動制御データ変更部94について詳しく説明する。行動制御データ変更部94は、いずれかのゲーム装置30において、他のゲーム装置30のユーザへのチャットメッセージが入力された場合、該チャットメッセージに基づいて、行動制御データ記憶部95に記憶される行動制御データを変更する。
【0085】
上述したように、本実施形態の場合、行動制御データ変更部94は、ゲームサーバの役割を担っているゲーム装置30において実現される。例えば、ゲームサーバの役割を担っているゲーム装置30においてチャットメッセージが入力された場合に、行動制御データ変更部94は、入力されたチャットメッセージに基づいて、行動制御データを変更する。また、ゲームサーバの役割を担っていないゲーム装置30において入力されたチャットメッセージが、ゲームサーバの役割を担っているゲーム装置30において受信された場合に、行動制御データ変更部94は、受信されたチャットメッセージに基づいて、行動制御データを変更する。
【0086】
本実施形態の場合、チャットメッセージに基づいて行動制御データを変更するためのデータがゲームデータ記憶部70に記憶される。図12は、チャットメッセージに基づいて行動制御データを変更するためのデータの一例を示している。このデータでは、チャットメッセージと、行動制御データの変更内容に関する情報と、が対応づけられる。図12に示す例では、チャットメッセージのIDと、行動制御データの変更内容(変更すべきパラメータと増減量)と、が対応づけられている。図12に示すデータに基づいて、行動制御データ変更部94は行動制御データを変更する。詳細については後述する(図13のステップS203,S206参照)。
【0087】
[処理]
ネットワークゲームシステム10で実行される処理について説明する。図13はネットワークゲームシステム10で実行される処理の一例を示すフロー図である。図13に示す処理は、試合中に、ゲームサーバの役割を担っているゲーム装置30で所定時間(例えば1/60秒)ごとに実行される処理の一部である。図13に示す処理は図5に示す処理と並行して実行される。制御部31がプログラムに従って、図13に示す処理を実行する。
【0088】
図13に示すように、制御部31(入力受付部81)は、ゲームサーバの役割を担っているゲーム装置30において、他のゲーム装置30のユーザへのチャットメッセージが入力されたか否かを判定する(S201)。具体的には、制御部31は、チャットメッセージを入力するためのメニュー61においていずれかのチャットメッセージが指示された状態で決定操作が行われたか否かを、操作部36から供給される操作信号に基づいて判定する。
【0089】
他のゲーム装置30のユーザへのチャットメッセージが入力されたと判定された場合、制御部31(送信部82)は、入力されたチャットメッセージのIDを他のゲーム装置30(すなわち、ゲームサーバの役割を担っていないゲーム装置30)に送信する(S202)。
【0090】
また、制御部31(行動制御データ変更部94)は、入力されたチャットメッセージに基づいて、行動制御データを変更する(S203)。具体的には、制御部31は図12に示すデータを参照し、入力されたチャットメッセージに対応する行動制御データの変更内容を取得する。そして、制御部31は行動制御データを変更する。例えば、入力されたチャットメッセージが「もっとサイドを使おう」である場合、制御部31は「中央/サイド」パラメータの値を10だけ減少させる。また例えば、入力されたチャットメッセージが「もっと中央を使おう」である場合、制御部31は「中央/サイド」パラメータの値を10だけ増加させる。
【0091】
ステップS203の処理が実行された場合、又はステップS201においてチャットメッセージが入力されていないと判定された場合、制御部31(受信部83)は、他のゲーム装置30(すなわち、ゲームサーバの役割を担っていないゲーム装置30)において入力されたチャットメッセージのIDを受信したか否かを判定する(S204)。
【0092】
ゲームサーバの役割を担っていないゲーム装置30においても、ステップS201及びS202の処理と同様の処理が実行される。すなわち、チャットメッセージが入力されたか否かが判定され、チャットメッセージが入力された場合には、そのチャットメッセージのIDが他のゲーム装置30に送信される。ステップS204では、このようにしてゲームサーバの役割を担っていないゲーム装置30から送信されたチャットメッセージのIDが受信されたか否かが判定される。
【0093】
他のゲーム装置30において入力されたチャットメッセージのIDが受信されたと判定された場合、制御部31(出力制御部84)は、受信されたチャットメッセージのIDに基づいて、チャットメッセージをゲーム画面に表示する(S205)。
【0094】
また、制御部31(行動制御データ変更部94)は、受信されたチャットメッセージのIDに基づいて、行動制御データを変更する(S206)。ステップS206の処理は、ステップS203の処理と同様に実行される。
【0095】
[効果]
以上説明したネットワークゲームシステム10では、いずれかのゲーム装置30において他のゲーム装置30のユーザへのチャットメッセージが入力された場合、味方キャラクタの行動制御の基礎として用いられる行動制御データが、入力されたチャットメッセージに基づいて変更される。その結果として、ユーザA〜Cの間のチャット内容が味方キャラクタの行動にも反映されるようになる。
【0096】
なお、ユーザA〜Cの間のチャット内容を味方キャラクタの行動に反映させる方法としては、ユーザA〜Cの代表者が、ユーザA〜Cの間のチャット内容を踏まえて、行動制御データを変更する方法も考えられる。しかしながら、この方法を採用した場合、ユーザA〜Cの代表者の手間がかかってしまう。この点、ネットワークゲームシステム10によれば、ユーザA〜Cの手間を軽減することが可能になる。
【0097】
[変形例]
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではない。
【0098】
(1)例えば、「攻撃を重視しよう」又は「守備を重視しよう」を他のゲーム装置30のユーザへのチャットメッセージとして入力できるようにしてもよい。そして、これらのチャットメッセージが入力された場合には「攻撃/守備」パラメータが変更されるようにしてもよい。
【0099】
(2)また例えば、以上では、ゲーム装置A〜Cのいずれかがゲームサーバの役割を担うこととして説明したが、ゲーム装置A〜Cとは別体のサーバコンピュータがゲームサーバの役割を担うようにしてもよい。このサーバコンピュータのハードウェア構成はゲーム管理装置20と同様である(図2参照)。
【0100】
この変形例(2)の場合、下記に説明するようにして、ゲーム装置A〜Cでゲーム空間が共有される。すなわち、変形例(2)では、最新のゲーム状況を示すゲーム状況データがサーバコンピュータの補助記憶部23に記憶される。また、そのゲーム状況データの複製がゲーム装置A〜Cの主記憶部32にそれぞれ記憶される。
【0101】
そして、変形例(2)では、ゲーム装置A〜Cが、それぞれ、操作データをサーバコンピュータに送信する。サーバコンピュータは、ゲーム装置A〜Cから受信した操作データに基づいて、サーバコンピュータにおいて記憶されるゲーム状況データを更新する。そして、サーバコンピュータは、ゲーム状況データの更新内容を伝えるための更新データをゲーム装置A〜Cに送信する。そして、ゲーム装置Aは、サーバコンピュータから受信した更新データに基づいて、ゲーム装置Aにおいて記憶されるゲーム状況データを更新し、更新後のゲーム状況データに基づいて、ゲーム装置Aの表示部37にゲーム画面を表示する。ゲーム装置B,Cについても同様である。
【0102】
なお、変形例(2)の場合、ゲーム装置30で入力されたチャットメッセージがサーバコンピュータを介して他のゲーム装置30に送信されるようにしてもよい。すなわち、送信部82は、入力されたチャットメッセージに関する情報をサーバコンピュータに送信するようにしてもよい。そして、サーバコンピュータは、ゲーム装置30から受信したチャットメッセージに関する情報を他のゲーム装置30に送信するようにしてもよい。また、受信部83は、チャットメッセージに関する情報をサーバコンピュータから受信するようにしてもよい。
【0103】
ところで、変形例(2)の場合、ゲームデータ記憶部70はサーバコンピュータ及びゲーム装置A〜Cの各々において実現される。表示制御部75及びチャット制御部80はゲーム装置A〜Cの各々において実現される。そして、メインゲーム制御部90及び行動制御データ記憶部95はサーバコンピュータ(ゲーム制御装置)において実現される。
【0104】
(3)また例えば、ゲーム装置A〜Cが操作データを相互に送信し合うようにしてもよい。この場合、ゲーム装置A〜Cのいずれかにゲームサーバの役割を担わせる必要や、ゲームサーバの役割を担うサーバコンピュータを用意する必要がなくなる。
【0105】
この変形例(3)の場合、下記に説明するようにして、ゲーム装置A〜Cでゲーム空間が共有される。すなわち、変形例(3)では、最新のゲーム状況を示すゲーム状況データがゲーム装置A〜Cの主記憶部32にそれぞれ記憶される。また、ゲーム装置Aは、ゲーム装置Aにおいて行われた操作に関する操作データをゲーム装置B,Cに送信する。同様に、ゲーム装置Bは、ゲーム装置Bにおいて行われた操作に関する操作データをゲーム装置A,Cに送信し、ゲーム装置Cは、ゲーム装置Cにおいて行われた操作に関する操作データをゲーム装置A,Bに送信する。
【0106】
そして、ゲーム装置Aは、ゲーム装置Aにおいて行われた操作に関する操作データと、ゲーム装置B,Cから受信した操作データと、に基づいて、ゲーム装置Aにおいて記憶されるゲーム状況データを更新し、更新されたゲーム状況データに基づいて、ゲーム装置Aの表示部37にゲーム画面を表示させる。ゲーム装置B,Cについても同様である。
【0107】
なお、変形例(3)の場合、ゲームデータ記憶部70、表示制御部75、及びチャット制御部80がゲーム装置A〜Cの各々において実現される。さらに、メインゲーム制御部90及び行動制御データ記憶部95もゲーム装置A〜C(ゲーム制御装置)の各々において実現される。
【0108】
(4)また例えば、同一又は/及び類似のチャットメッセージを入力したユーザの人数に基づいて、行動制御データを変更するようにしてもよい。すなわち、行動制御データ変更部94は、同一又は/及び類似のチャットメッセージを入力したユーザの人数と、該同一又は/及び類似のチャットメッセージと、に基づいて、行動制御データを変更するようにしてもよい。
【0109】
(4−1)より具体的には、行動制御データ変更部94は、同一又は/及び類似のチャットメッセージを入力したユーザの人数が所定条件を満足するか否かを判定し、所定条件が満足された場合に、該同一又は/及び類似のチャットメッセージに基づいて行動制御データを変更するようにしてもよい。
【0110】
例えば、行動制御データ変更部94は、同じチャットメッセージをユーザA〜Cの全員が入力したか否かを判定し、同じチャットメッセージをユーザA〜Cの全員が入力した場合にのみ、該チャットメッセージに基づいて行動制御データを変更するようにしてもよい。例えば、「もっとサイドを使おう」をユーザA〜Cの全員が入力した場合に、行動制御データ変更部94は図12に示すデータに従って、「中央/サイド」パラメータの値を減少させるようにしてもよい。
【0111】
なお、「所定条件」は、同一又は/及び類似のチャットメッセージを入力したユーザの人数が基準人数(例えば、全人数の1/2)より多いか否かの条件としてもよい。
【0112】
このようにすれば、同一又は/及び類似のチャットメッセージを入力したユーザの人数によって、行動制御データの変更を抑止できるようになる。
【0113】
(4−2)または、行動制御データ変更部94は、同一又は/及び類似のチャットメッセージを入力したユーザの人数に基づいて、行動制御データの変更の程度を制御するようにしてもよい。
【0114】
例えば、行動制御データ変更部94は、入力されたチャットメッセージに基づいて行動制御データを変更する場合、同じチャットメッセージを入力したユーザの人数に基づいて、行動制御データの変更の程度を制御するようにしてもよい。この場合、同じチャットメッセージを入力したユーザの人数に基づいて行動制御データの変更の程度を制御するためのデータがゲームデータ記憶部70に記憶される。図14はこのデータの一例を示す図である。図14に示すデータでは、チャットメッセージと、そのチャットメッセージを入力したユーザの人数と、の組合せに、行動制御データの変更内容に関する情報が対応づけられている。図14に示すデータでは、チャットメッセージを入力したユーザの数が多いほど、「中央/サイド」パラメータの増減量が大きくなるようになっている。
【0115】
このようにすれば、同一又は/及び類似のチャットメッセージを入力したユーザの人数によって、行動制御データの変更の程度を変化させることが可能になる。
【0116】
(5)例えば、いずれかのユーザによってチャットメッセージが入力された場合、チャットメッセージを入力したユーザが操作している選手キャラクタ48(ユーザキャラクタ)と味方キャラクタXとの間の距離に基づいて、味方キャラクタXの行動制御の基礎として用いられる行動制御データが変更されるようにしてもよい。
【0117】
具体的には、チャットメッセージを入力したユーザが操作している選手キャラクタ48と味方キャラクタXとの間の距離が基準距離よりも長いか否かに基づいて、味方キャラクタXの行動制御の基礎として用いられる行動制御データの変更が制限されるようにしてもよい。
【0118】
ここで、「行動制御データの変更を制限する」とは、例えば、行動制御データの変更を行わないことである。また例えば、「行動制御データの変更を制限する」とは、チャットメッセージを入力したユーザが操作している選手キャラクタ48と味方キャラクタXとの間の距離が基準距離よりも長い場合における行動制御データの変更の程度を、上記距離が基準距離より短い場合における行動制御データの変更の程度よりも小さく設定することである。
【0119】
この変形例(5)の場合、行動制御データ(「中央/サイド」パラメータなど)が各味方キャラクタごとに記憶される。そして、例えばユーザBによってゲーム装置Bにおいてチャットメッセージが入力された場合、行動制御データ変更部94は、所定タイミングにおけるユーザキャラクタBと味方キャラクタXとの間の距離を取得する。ここで、「所定タイミング」とは、例えば、ユーザBがゲーム装置Bにおいてチャットメッセージを入力したタイミング、又はゲームサーバの役割を担っているゲーム装置Aが、ユーザBがゲーム装置Bにおいて入力したチャットメッセージを受信したタイミングなどである。
【0120】
そして、行動制御データ変更部94は、ユーザキャラクタBと味方キャラクタXとの間の距離が基準距離よりも長いか否かを判定する。ユーザキャラクタBと味方キャラクタXとの間の距離が基準距離よりも長くない場合、行動制御データ変更部94は図12に示すデータに基づいて、味方キャラクタXの行動制御データを変更する。一方、ユーザキャラクタBと味方キャラクタXとの間の距離が基準距離よりも長い場合、行動制御データ変更部94は味方キャラクタXの行動制御データを変更しない。
【0121】
あるいは、行動制御データ変更部94は、例えば図15に示すデータに基づいて、味方キャラクタXの行動制御データを変更するようにしてもよい。図15において「距離」は、チャットメッセージを入力したユーザが操作している選手キャラクタ48からの距離を示している。図15に示すデータでは、チャットメッセージを入力したユーザが操作している選手キャラクタ48からの距離(l)が基準距離(Lr)よりも長い場合の「中央/サイド」パラメータの増減量が、上記距離(l)が基準距離(Lr)よりも短い場合の「中央/サイド」パラメータの増減量に比べて小さく設定されている。
【0122】
変形例(5)によれば、例えばユーザキャラクタと味方キャラクタとの間の意思の疎通がユーザキャラクタと味方キャラクタとの間の距離によって妨げられることをユーザに実感させることが可能になる。また、変形例(5)によれば、ユーザはユーザキャラクタと味方キャラクタとの間の距離を考慮しつつチャット機能を利用する必要があり、その結果として、チャット機能の興趣を向上することが可能になる。
【0123】
(6)例えば、変形例(5)における基準距離(Lr)は、チャットメッセージを入力したユーザが操作している選手キャラクタ48(ユーザキャラクタ)の能力パラメータ又は状態パラメータに基づいて変化させるようにしてもよい。
【0124】
例えば、チャットメッセージを入力したユーザが操作している選手キャラクタ48の能力パラメータの値が大きいほど、基準距離(Lr)が長くなるようにしてもよい。
【0125】
また例えば、チャットメッセージを入力したユーザが操作している選手キャラクタ48の疲労度パラメータ又は体力パラメータに基づいて、基準距離(Lr)が変化するようにしてもよい。
【0126】
ここで、「疲労度パラメータ」は、選手キャラクタ48が行動することによって増加したり、又は時間経過とともに増加したりするパラメータである。この疲労度パラメータの値が大きいほど、基準距離(Lr)が短くなるようにしてもよい。
【0127】
また、「体力パラメータ」は、選手キャラクタ48が行動することによって減少したり、又は時間経過とともに減少したりするパラメータである。この体力パラメータの値が小さいほど、基準距離(Lr)が短くなるようにしてもよい。
【0128】
なお、基準距離(Lr)は、味方キャラクタの能力パラメータ又は状態パラメータに基づいて制御するようにしてもよい。
【0129】
変形例(6)によれば、ユーザキャラクタと味方キャラクタとの間の意思の疎通が、ユーザキャラクタ又は/及び味方キャラクタの能力や状態(疲労度)によって影響を受けることをユーザに実感させることが可能になる。
【0130】
(7)例えば、いずれかのユーザによってチャットメッセージが入力された場合、味方キャラクタXの行動制御の基礎として用いられる行動制御データを、チャットメッセージを入力したユーザが操作している選手キャラクタ48(ユーザキャラクタ)又は味方キャラクタXのパラメータ(例えば、戦術の理解度を示すパラメータ)に基づいて変更するようにしてもよい。
【0131】
例えば、チャットメッセージを入力したユーザが操作している選手キャラクタ48(又は味方キャラクタX)のパラメータの値が基準値よりも小さい場合には、味方キャラクタXの行動制御の基礎として用いられる行動制御データの変更が行われないようにしてもよい。なお、上記パラメータの値が基準値よりも大きい場合に、味方キャラクタXの行動制御の基礎として用いられる行動制御データの変更が行われないようにしてもよい。
【0132】
また例えば、チャットメッセージを入力したユーザが操作している選手キャラクタ48(又は味方キャラクタX)のパラメータの値が基準値よりも大きい場合には、上記パラメータの値が基準値よりも小さい場合に比べて、味方キャラクタXの行動制御の基礎として用いられる行動制御データの変更の程度が大きく設定されるようにしてもよい。なお、上記パラメータの値が基準値よりも小さい場合には、上記パラメータの値が基準値よりも大きい場合に比べて、味方キャラクタXの行動制御の基礎として用いられる行動制御データの変更の程度が大きく設定されるようにしてもよい。
【0133】
変形例(7)によれば、例えば、戦術の理解度が選手キャラクタ48ごとに異なることをユーザに実感させることが可能になる。
【0134】
(8)例えば、他のゲーム装置30において選択されたチャットメッセージに関する情報が受信された場合、入力受付部81は、該チャットメッセージ、又は該チャットメッセージと所定関係を有するチャットメッセージを、チャットメッセージを選択するための選択画面(図7参照)において区別表示したり、優先表示したりするようにしてもよい。
【0135】
(8−1)例えば、入力受付部81は、他のゲーム装置30において選択されたチャットメッセージ、又は該チャットメッセージと類似する内容のチャットメッセージを選択画面において区別表示したり、優先表示したりするようにしてもよい。
【0136】
例えば、「もっとサイドを使おう」がゲーム装置Aにおいて選択された場合、ゲーム装置B,Cの入力受付部81は「もっとサイドを使おう」を選択画面において区別表示したり、優先表示したりするようにしてもよい。
【0137】
ここで、「『もっとサイドを使おう』を優先表示する」とは、例えば、「もっとサイドを使おう」が予め区別表示された状態でメニュー61の表示を開始することであり、言い換えれば、「もっとサイドを使おう」が予め指示された状態でメニュー61の表示を開始することである。
【0138】
または、区別表示されるチャットメッセージ(指示された状態となるチャットメッセージ)が所定の順序で切り替わるようになっている場合、「『もっとサイドを使おう』を優先表示する」とは、例えば、「もっとサイドを使おう」の順位を1番目に設定することである。例えばメニュー61において区別表示されるチャットメッセージ(指示された状態となるチャットメッセージ)が、ユーザの操作に応じて、メニュー61の上から下への順序で切り替わるようになっている場合、「『もっとサイドを使おう』を優先表示する」とは、「もっとサイドを使おう」をメニュー61の最上部に表示することである。
【0139】
このようにすれば、他のユーザによって他のゲーム装置において選択されたチャットメッセージ、又は該チャットメッセージと類似する内容のチャットメッセージをユーザが選択画面において把握又は選択し易くなるように図ることが可能になる。
【0140】
(8−2)また例えば、入力受付部81は、他のゲーム装置30において入力されたチャットメッセージとは相反する内容のチャットメッセージを選択画面において区別表示したり、優先表示したりするようにしてもよい。
【0141】
例えば、「もっとサイドを使おう」がゲーム装置Aにおいて入力された場合、ゲーム装置B,Cの入力受付部81は、「もっとサイドを使おう」とは相反する内容のチャットメッセージである「もっと中央を使おう」を選択画面において区別表示するようにしてもよい。
【0142】
このようにすれば、他のユーザによって他のゲーム装置において選択されたチャットメッセージと相反する内容のチャットメッセージをユーザが選択画面において把握又は選択し易くなるように図ることが可能になる。
【0143】
(9)例えば、他のゲーム装置30において入力されたチャットメッセージに関する情報が受信された場合、入力受付部81は、該チャットメッセージ、又は該チャットメッセージと所定関係を有するチャットメッセージを所定のチャットメッセージに置き換えるようにしてもよい。
【0144】
例えば、入力受付部81は、他のゲーム装置30において入力されたチャットメッセージ、又は該チャットメッセージと類似する内容のチャットメッセージを、選択画面(図7参照)において、同意する旨を示すチャットメッセージに置き換えるようにしてもよい。
【0145】
例えば、「もっとサイドを使おう」がゲーム装置Aにおいて選択された場合、ゲーム装置B,Cの入力受付部81は、選択画面において、「もっとサイドを使おう」を「賛成です!」に置き換えるようにしてもよい。なお、この場合、「賛成です!」が選択されたら、「もっとサイドを使おう」が選択されたとみなすようにすればよい。
【0146】
なお、変形例(8)及び(9)を組み合わせるようにしてもよい。例えば、「もっとサイドを使おう」を「賛成です!」に置き換える場合、「賛成です!」を区別表示したり、優先表示したりするようにしてもよい。
【0147】
このようにすれば、他のユーザによって他のゲーム装置において選択されたチャットメッセージ、又は該チャットメッセージと所定関係を有するチャットメッセージをユーザが選択画面において選択し易くなるように図ることが可能になる。
【0148】
(10)例えば、ユーザが入力したチャットメッセージに基づいて行動制御データが変更された場合、それによってユーザチームのプレイに良い影響が及ぼされたか否かを評価することによって、チャットメッセージを入力したユーザを評価するようにしてもよい。
【0149】
例えばユーザAが入力したチャットメッセージに基づいて行動制御データが変更された場合、メインゲーム制御部90は、その後のユーザチームのプレイ内容を評価することによって、ユーザAを評価するようにしてもよい。
【0150】
例えば、メインゲーム制御部90は、ユーザAが入力したチャットメッセージに基づいて行動制御データが変更された後の対象期間において所定ゲームイベントが発生したか否かを判定する。そして、例えばユーザチームの得点イベントが発生した場合、ユーザAの評価値が増加される。また例えば対戦相手チームの得点イベントが発生した場合、ユーザAの評価値が減少される。
【0151】
また例えば、メインゲーム制御部90は、上記対象期間において、プレイ類型に属するプレイがユーザチームの選手キャラクタ48によって行われたか否かを判定する。例えば、良いと評価すべきシュートがユーザチームの選手キャラクタ48によって行われた場合、得点に至ったか否かに関わらず、ユーザAの評価値が増加される。
【0152】
なお、上記のようにして取得されたユーザAの評価値に基づいて、ユーザAが入力したチャットメッセージの出力制御や、ユーザAがチャットメッセージを入力した場合の行動制御データの変更を実行するようにしてもよい。
【0153】
例えば、ユーザAが入力したチャットメッセージをゲーム装置B,Cが受信した場合、ゲーム装置B,Cの出力制御部84は、該チャットメッセージをユーザAの評価値に基づいて出力するようにしてもよい。具体的には、ゲーム装置B,Cの出力制御部84は、ユーザAが入力したチャットメッセージの出力態様を、ユーザAの評価値に基づいて制御するようにしてもよい。ここで、「出力態様」とは、例えば表示サイズや出力音量などである。例えば、ユーザAの評価値が高いほど、ユーザAが入力したチャットメッセージがゲーム装置B,Cで大きいサイズ又は大きい音量で出力されるようにしてもよい。
【0154】
また例えば、行動制御データ変更部94は、ゲーム装置AでユーザAがチャットメッセージを入力した場合、該チャットメッセージと、該チャットメッセージを入力したユーザAの評価値と、に基づいて、行動制御データを変更するようにしてもよい。
【0155】
具体的には、ユーザAの評価値が基準評価値よりも低い場合に、行動制御データ変更部94は、ユーザAが入力したチャットメッセージに基づく行動制御データの変更を制限するようにしてもよい。ここで、「ユーザAが入力したチャットメッセージに基づく行動制御データの変更を制限する」には、例えば、ユーザAが入力したチャットメッセージに基づく行動制御データの変更を行わないことが含まれる。また例えば、ユーザAの評価値が基準評価値よりも低い場合の行動制御データの変更の程度を、ユーザAの評価値が基準評価値よりも高い場合の行動制御データの変更の程度よりも小さく抑えることも含まれる。
【0156】
または、行動制御データ変更部94は、ユーザAがチャットメッセージを入力した場合に行われる行動制御データの変更の程度を、ユーザAの評価値に基づいて制御するようにしてもよい。例えば、ユーザAの評価値が大きいほど、ユーザAがチャットメッセージを入力した場合に行われる行動制御データの変更の程度も大きくなるようにしてもよい。
【0157】
または、行動制御データ変更部94は、ユーザAがチャットメッセージを入力した場合に行われる行動制御データの変更において、変形例(5)における基準距離をユーザAの評価値に基づいて制御するようにしてもよい。例えば、ユーザAの評価値が大きいほど、基準距離が長くなるようにしてもよい。
【0158】
このようにすれば、ユーザがチャットメッセージを入力したことによってユーザチームのプレイに良い影響が及ぼされたか否かの評価結果を、チャットメッセージの出力や、チャットメッセージに基づく行動制御データの変更に反映させることが可能になる。
【0159】
(11)例えば、チャットメッセージに基づいて行動制御データが変更された後、メインゲーム制御部90は、該チャットメッセージに対応する行動を行っている最中の味方キャラクタへの操作対象の切り替えを制限するようにしてもよい。例えば、「もっとサイドを使おう」が入力されたことによって行動制御データが変更された後の対象期間においては、タッチライン43付近を攻め上がっている最中の味方キャラクタに操作対象を切り替えることができないようにしてもよい。
【0160】
この変形例(11)では、チャットメッセージと、プレイ類型と、を対応づけてなるデータがゲームデータ記憶部70に記憶される。また、メインゲーム制御部90は、チャットメッセージに基づいて行動制御データが変更された後の対象期間において、該チャットメッセージに対応するプレイ類型に属するプレイ(行動)を味方キャラクタが行っているか否かを監視する。そして、メインゲーム制御部90は、チャットメッセージに対応するプレイ類型に属するプレイ(行動)を行っている味方キャラクタにユーザの操作対象を切り替えることを抑止する。
【0161】
チャットメッセージの内容に対応する行動を行っている味方キャラクタにユーザの操作対象が切り替えられてしまうと、チャットメッセージの内容に対応する行動が行われているにも関わらず、その行動が妨げられてしまう場合がある。この点、変形例(11)によれば、チャットメッセージの内容に対応する行動が妨げられてしまわないように図ることが可能になる。
【0162】
(12)例えば、ユーザが操作部36を一切操作していない場合、第1ゲームキャラクタ制御部92は、そのユーザに対応する選手キャラクタ48(ユーザキャラクタ)の行動を、味方キャラクタと同様に、行動制御データに基づいて制御するようにしてもよい。このようにすれば、ユーザの利便性を向上させることが可能になる。
【0163】
(13)例えば、メニュー61に表示されるチャットメッセージをゲームの状況に基づいて変えるようにしてもよい。すなわち、ユーザが選択可能なチャットメッセージをゲームの状況に基づいて変えるようにしてもよい。
【0164】
(14)例えば、ゲーム空間40は三次元空間でなく、二次元空間であってもよい。すなわち、選手キャラクタ48,49やボール50の位置などは二つの座標要素で管理されるようにしてもよい。
【0165】
(15)例えば、ネットワークゲームシステム10で実行されるゲームはサッカーゲーム以外のゲームであってもよい。例えば、他のスポーツゲームやアクションゲームであってもよい。
【0166】
(16)また、以上に説明した変形例のうちの複数を組み合わせるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0167】
10 ネットワークゲームシステム、12 通信ネットワーク、20 ゲーム管理装置、21 制御部、22 主記憶部、23 補助記憶部、24 光ディスク読み取り部、25 通信インタフェース、30 ゲーム装置、31 制御部、32 主記憶部、33 補助記憶部、34 光ディスク読み取り部、35 通信インタフェース、36 操作部、37 表示部、38 音声出力部、40 ゲーム空間、41 フィールド、42 ゴールライン、43 タッチライン、44 ハーフウェーライン、45 センターサークル、46 ピッチ、47 ゴール、48,49 選手キャラクタ、48a ユーザキャラクタA、48b ユーザキャラクタB、48c ユーザキャラクタC、48d 味方キャラクタ、50 ボール、51 仮想カメラ、60a,60b,60c カーソル、61 メニュー、62 吹き出し、70 ゲームデータ記憶部、71 ゲーム状況データ記憶部、72 チームデータ記憶部、75 表示制御部、80 チャット制御部、81 入力受付部、82 送信部、83 受信部、84 出力制御部、90 メインゲーム制御部、91 ゲーム状況データ更新部、92 第1ゲームキャラクタ制御部、93 第2ゲームキャラクタ制御部、94 行動制御データ変更部、95 行動制御データ記憶部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のゲーム装置を含むネットワークゲームシステムであって、複数のユーザの操作対象である複数の第1ゲームキャラクタと、一又は複数の第2ゲームキャラクタと、が行動するゲームを実行するネットワークゲームシステムにおいて、
前記複数のゲーム装置の各々は、
他のゲーム装置のユーザへのチャットメッセージの入力を受け付ける入力受付手段と、
入力されたチャットメッセージに関する情報を送信する送信手段と、
他のゲーム装置において入力されたチャットメッセージに関する情報を受信する受信手段と、
他のゲーム装置において入力されたチャットメッセージに関する情報が受信された場合、該チャットメッセージを出力させる出力制御手段と、を含み、
前記ネットワークゲームシステムは、
ユーザの操作に基づいて、該ユーザの操作対象である第1ゲームキャラクタの行動を制御する第1ゲームキャラクタ制御手段と、
前記一又は複数の第2ゲームキャラクタの行動制御の基礎として用いられる行動制御データを記憶する行動制御データ記憶手段と、
前記行動制御データに基づいて、前記一又は複数の第2ゲームキャラクタの行動を制御する第2ゲームキャラクタ制御手段と、
いずれかのゲーム装置において他のゲーム装置のユーザへのチャットメッセージが入力された場合、該チャットメッセージに基づいて、前記行動制御データを変更する行動制御データ変更手段と、を含む、
ことを特徴とするネットワークゲームシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のネットワークゲームシステムにおいて、
前記行動制御データ変更手段は、同一又は/及び類似のチャットメッセージを入力したユーザの人数と、該同一又は/及び類似のチャットメッセージと、に基づいて、前記行動制御データを変更する手段を含むことを特徴とするネットワークゲームシステム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のネットワークゲームシステムにおいて、
前記行動制御データ変更手段は、いずれかのゲーム装置においてチャットメッセージが入力された場合、前記第2ゲームキャラクタの行動制御の基礎として用いられる行動制御データを、該チャットメッセージと、該チャットメッセージを入力したユーザの操作対象である第1ゲームキャラクタと該第2ゲームキャラクタとの間の距離と、に基づいて変更する手段を含むことを特徴とするネットワークゲームシステム。
【請求項4】
請求項3に記載のネットワークゲームシステムにおいて、
前記行動制御データ変更手段は、
前記距離が基準距離より長い場合、前記第2ゲームキャラクタの行動制御の基礎として用いられる行動制御データの変更を制限する手段と、
前記チャットメッセージを入力したユーザの操作対象である前記第1ゲームキャラクタと前記第2ゲームキャラクタとの少なくとも一方のパラメータに基づいて、前記基準距離を制御する手段と、を含む、
ことを特徴とするネットワークゲームシステム。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載のネットワークゲームシステムにおいて、
前記行動制御データ変更手段は、いずれかのゲーム装置においてチャットメッセージが入力された場合、前記第2ゲームキャラクタの行動制御の基礎として用いられる行動制御データを、該チャットメッセージと、該チャットメッセージを入力したユーザの操作対象である第1ゲームキャラクタと該第2ゲームキャラクタとの少なくとも一方のパラメータと、に基づいて、前記行動制御データを変更する手段を含むことを特徴とするネットワークゲームシステム。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載のネットワークゲームシステムにおいて、
前記入力受付手段は、複数のチャットメッセージのうちの少なくとも一つを他のゲーム装置のユーザへのチャットメッセージとして選択するための選択画面を表示させ、
前記送信手段は、選択されたチャットメッセージに関する情報を送信し、
前記受信手段は、他のゲーム装置において選択されたチャットメッセージに関する情報を受信し、
前記入力受付手段は、他のゲーム装置において選択されたチャットメッセージに関する情報が受信された場合、該チャットメッセージ、又は該チャットメッセージと所定関係を有するチャットメッセージを前記選択画面において区別表示又は優先表示させる手段を含む、
ことを特徴とするネットワークゲームシステム。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかに記載のネットワークゲームシステムにおいて、
前記入力受付手段は、複数のチャットメッセージのうちの少なくとも一つを他のゲーム装置のユーザへのチャットメッセージとして選択するための選択画面を表示させ、
前記送信手段は、選択されたチャットメッセージに関する情報を送信し、
前記受信手段は、他のゲーム装置において選択されたチャットメッセージに関する情報を受信し、
前記入力受付手段は、他のゲーム装置において選択されたチャットメッセージに関する情報が受信された場合、前記選択画面において、該チャットメッセージ、又は該チャットメッセージと所定関係を有するチャットメッセージを所定のチャットメッセージに置き換える手段を含む、
ことを特徴とするネットワークゲームシステム。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかに記載のネットワークゲームシステムにおいて、
いずれかのゲーム装置において入力されたチャットメッセージに基づいて前記行動制御データが更新された後の前記ゲームキャラクタグループの行動を評価することによって、該チャットメッセージを入力したユーザを評価する手段を含み、
前記行動制御データ変更手段は、いずれかのゲーム装置においてチャットメッセージが入力された場合、該チャットメッセージと、該チャットメッセージを入力したユーザの評価結果と、に基づいて、前記行動制御データを変更する手段を含む、
ことを特徴とするネットワークゲームシステム。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれかに記載のネットワークゲームシステムにおいて、
いずれかのゲーム装置において入力されたチャットメッセージに基づいて前記行動制御データが更新された後の前記ゲームキャラクタグループの行動を評価することによって、該チャットメッセージを入力したユーザを評価する手段を含み、
前記出力制御手段は、他のゲーム装置において入力されたチャットメッセージに関する情報が受信された場合、該チャットメッセージを入力したユーザの評価結果に基づいて、該チャットメッセージを出力させる手段を含む、
ことを特徴とするネットワークゲームシステム。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれかに記載のネットワークゲームシステムにおいて、
前記ユーザの操作対象を、いずれかの第2ゲームキャラクタに切り替える手段と、
いずれかのゲーム装置において入力されたチャットメッセージに基づいて前記行動制御データが更新された後において、該チャットメッセージに対応する行動を行っている第2ゲームキャラクタに前記ユーザの操作対象を切り替えることを制限する手段と、
を含むことを特徴とするネットワークゲームシステム。
【請求項11】
複数のユーザの操作対象である複数の第1ゲームキャラクタと、一又は複数の第2ゲームキャラクタと、が行動するゲームを実行するネットワークゲームシステムの制御方法において、
ユーザの操作に基づいて、該ユーザの操作対象である第1ゲームキャラクタの行動を制御する第1ゲームキャラクタ制御ステップと、
前記一又は複数の第2ゲームキャラクタの行動制御の基礎として用いられる行動制御データを記憶してなる行動制御データ記憶手段に記憶される前記行動制御データを取得するステップと、
前記行動制御データに基づいて、前記一又は複数の第2ゲームキャラクタの行動を制御する第2ゲームキャラクタ制御ステップと、
前記複数のユーザのうちのいずれかのユーザによって前記複数のユーザのうちの他のユーザへのチャットメッセージが入力された場合、該チャットメッセージに基づいて、前記行動制御データを変更する行動制御データ変更ステップと、
を含むことを特徴とするネットワークゲームシステムの制御方法。
【請求項12】
複数のユーザの操作対象である複数の第1ゲームキャラクタと、一又は複数の第2ゲームキャラクタと、が行動するゲームを制御するためのゲーム制御装置において、
ユーザの操作に基づいて、該ユーザの操作対象である第1ゲームキャラクタの行動を制御する第1ゲームキャラクタ制御手段と、
前記一又は複数の第2ゲームキャラクタの行動制御の基礎として用いられる行動制御データを記憶してなる行動制御データ記憶手段に記憶される前記行動制御データを取得する手段と、
前記行動制御データに基づいて、前記一又は複数の第2ゲームキャラクタの行動を制御する第2ゲームキャラクタ制御手段と、
前記複数のユーザのうちのいずれかのユーザによって前記複数のユーザのうちの他のユーザへのチャットメッセージが入力された場合、該チャットメッセージに基づいて、前記行動制御データを変更する行動制御データ変更手段と、
を含むことを特徴とするゲーム制御装置。
【請求項13】
複数のユーザの操作対象である複数の第1ゲームキャラクタと、一又は複数の第2ゲームキャラクタと、が行動するゲームを制御するためのゲーム制御装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
ユーザの操作に基づいて、該ユーザの操作対象である第1ゲームキャラクタの行動を制御する第1ゲームキャラクタ制御手段、
前記一又は複数の第2ゲームキャラクタの行動制御の基礎として用いられる行動制御データを記憶してなる行動制御データ記憶手段に記憶される前記行動制御データを取得する手段、
前記行動制御データに基づいて、前記一又は複数の第2ゲームキャラクタの行動を制御する第2ゲームキャラクタ制御手段、及び、
前記複数のユーザのうちのいずれかのユーザによって前記複数のユーザのうちの他のユーザへのチャットメッセージが入力された場合、該チャットメッセージに基づいて、前記行動制御データを変更する行動制御データ変更手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項1】
複数のゲーム装置を含むネットワークゲームシステムであって、複数のユーザの操作対象である複数の第1ゲームキャラクタと、一又は複数の第2ゲームキャラクタと、が行動するゲームを実行するネットワークゲームシステムにおいて、
前記複数のゲーム装置の各々は、
他のゲーム装置のユーザへのチャットメッセージの入力を受け付ける入力受付手段と、
入力されたチャットメッセージに関する情報を送信する送信手段と、
他のゲーム装置において入力されたチャットメッセージに関する情報を受信する受信手段と、
他のゲーム装置において入力されたチャットメッセージに関する情報が受信された場合、該チャットメッセージを出力させる出力制御手段と、を含み、
前記ネットワークゲームシステムは、
ユーザの操作に基づいて、該ユーザの操作対象である第1ゲームキャラクタの行動を制御する第1ゲームキャラクタ制御手段と、
前記一又は複数の第2ゲームキャラクタの行動制御の基礎として用いられる行動制御データを記憶する行動制御データ記憶手段と、
前記行動制御データに基づいて、前記一又は複数の第2ゲームキャラクタの行動を制御する第2ゲームキャラクタ制御手段と、
いずれかのゲーム装置において他のゲーム装置のユーザへのチャットメッセージが入力された場合、該チャットメッセージに基づいて、前記行動制御データを変更する行動制御データ変更手段と、を含む、
ことを特徴とするネットワークゲームシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のネットワークゲームシステムにおいて、
前記行動制御データ変更手段は、同一又は/及び類似のチャットメッセージを入力したユーザの人数と、該同一又は/及び類似のチャットメッセージと、に基づいて、前記行動制御データを変更する手段を含むことを特徴とするネットワークゲームシステム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のネットワークゲームシステムにおいて、
前記行動制御データ変更手段は、いずれかのゲーム装置においてチャットメッセージが入力された場合、前記第2ゲームキャラクタの行動制御の基礎として用いられる行動制御データを、該チャットメッセージと、該チャットメッセージを入力したユーザの操作対象である第1ゲームキャラクタと該第2ゲームキャラクタとの間の距離と、に基づいて変更する手段を含むことを特徴とするネットワークゲームシステム。
【請求項4】
請求項3に記載のネットワークゲームシステムにおいて、
前記行動制御データ変更手段は、
前記距離が基準距離より長い場合、前記第2ゲームキャラクタの行動制御の基礎として用いられる行動制御データの変更を制限する手段と、
前記チャットメッセージを入力したユーザの操作対象である前記第1ゲームキャラクタと前記第2ゲームキャラクタとの少なくとも一方のパラメータに基づいて、前記基準距離を制御する手段と、を含む、
ことを特徴とするネットワークゲームシステム。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載のネットワークゲームシステムにおいて、
前記行動制御データ変更手段は、いずれかのゲーム装置においてチャットメッセージが入力された場合、前記第2ゲームキャラクタの行動制御の基礎として用いられる行動制御データを、該チャットメッセージと、該チャットメッセージを入力したユーザの操作対象である第1ゲームキャラクタと該第2ゲームキャラクタとの少なくとも一方のパラメータと、に基づいて、前記行動制御データを変更する手段を含むことを特徴とするネットワークゲームシステム。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載のネットワークゲームシステムにおいて、
前記入力受付手段は、複数のチャットメッセージのうちの少なくとも一つを他のゲーム装置のユーザへのチャットメッセージとして選択するための選択画面を表示させ、
前記送信手段は、選択されたチャットメッセージに関する情報を送信し、
前記受信手段は、他のゲーム装置において選択されたチャットメッセージに関する情報を受信し、
前記入力受付手段は、他のゲーム装置において選択されたチャットメッセージに関する情報が受信された場合、該チャットメッセージ、又は該チャットメッセージと所定関係を有するチャットメッセージを前記選択画面において区別表示又は優先表示させる手段を含む、
ことを特徴とするネットワークゲームシステム。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかに記載のネットワークゲームシステムにおいて、
前記入力受付手段は、複数のチャットメッセージのうちの少なくとも一つを他のゲーム装置のユーザへのチャットメッセージとして選択するための選択画面を表示させ、
前記送信手段は、選択されたチャットメッセージに関する情報を送信し、
前記受信手段は、他のゲーム装置において選択されたチャットメッセージに関する情報を受信し、
前記入力受付手段は、他のゲーム装置において選択されたチャットメッセージに関する情報が受信された場合、前記選択画面において、該チャットメッセージ、又は該チャットメッセージと所定関係を有するチャットメッセージを所定のチャットメッセージに置き換える手段を含む、
ことを特徴とするネットワークゲームシステム。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかに記載のネットワークゲームシステムにおいて、
いずれかのゲーム装置において入力されたチャットメッセージに基づいて前記行動制御データが更新された後の前記ゲームキャラクタグループの行動を評価することによって、該チャットメッセージを入力したユーザを評価する手段を含み、
前記行動制御データ変更手段は、いずれかのゲーム装置においてチャットメッセージが入力された場合、該チャットメッセージと、該チャットメッセージを入力したユーザの評価結果と、に基づいて、前記行動制御データを変更する手段を含む、
ことを特徴とするネットワークゲームシステム。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれかに記載のネットワークゲームシステムにおいて、
いずれかのゲーム装置において入力されたチャットメッセージに基づいて前記行動制御データが更新された後の前記ゲームキャラクタグループの行動を評価することによって、該チャットメッセージを入力したユーザを評価する手段を含み、
前記出力制御手段は、他のゲーム装置において入力されたチャットメッセージに関する情報が受信された場合、該チャットメッセージを入力したユーザの評価結果に基づいて、該チャットメッセージを出力させる手段を含む、
ことを特徴とするネットワークゲームシステム。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれかに記載のネットワークゲームシステムにおいて、
前記ユーザの操作対象を、いずれかの第2ゲームキャラクタに切り替える手段と、
いずれかのゲーム装置において入力されたチャットメッセージに基づいて前記行動制御データが更新された後において、該チャットメッセージに対応する行動を行っている第2ゲームキャラクタに前記ユーザの操作対象を切り替えることを制限する手段と、
を含むことを特徴とするネットワークゲームシステム。
【請求項11】
複数のユーザの操作対象である複数の第1ゲームキャラクタと、一又は複数の第2ゲームキャラクタと、が行動するゲームを実行するネットワークゲームシステムの制御方法において、
ユーザの操作に基づいて、該ユーザの操作対象である第1ゲームキャラクタの行動を制御する第1ゲームキャラクタ制御ステップと、
前記一又は複数の第2ゲームキャラクタの行動制御の基礎として用いられる行動制御データを記憶してなる行動制御データ記憶手段に記憶される前記行動制御データを取得するステップと、
前記行動制御データに基づいて、前記一又は複数の第2ゲームキャラクタの行動を制御する第2ゲームキャラクタ制御ステップと、
前記複数のユーザのうちのいずれかのユーザによって前記複数のユーザのうちの他のユーザへのチャットメッセージが入力された場合、該チャットメッセージに基づいて、前記行動制御データを変更する行動制御データ変更ステップと、
を含むことを特徴とするネットワークゲームシステムの制御方法。
【請求項12】
複数のユーザの操作対象である複数の第1ゲームキャラクタと、一又は複数の第2ゲームキャラクタと、が行動するゲームを制御するためのゲーム制御装置において、
ユーザの操作に基づいて、該ユーザの操作対象である第1ゲームキャラクタの行動を制御する第1ゲームキャラクタ制御手段と、
前記一又は複数の第2ゲームキャラクタの行動制御の基礎として用いられる行動制御データを記憶してなる行動制御データ記憶手段に記憶される前記行動制御データを取得する手段と、
前記行動制御データに基づいて、前記一又は複数の第2ゲームキャラクタの行動を制御する第2ゲームキャラクタ制御手段と、
前記複数のユーザのうちのいずれかのユーザによって前記複数のユーザのうちの他のユーザへのチャットメッセージが入力された場合、該チャットメッセージに基づいて、前記行動制御データを変更する行動制御データ変更手段と、
を含むことを特徴とするゲーム制御装置。
【請求項13】
複数のユーザの操作対象である複数の第1ゲームキャラクタと、一又は複数の第2ゲームキャラクタと、が行動するゲームを制御するためのゲーム制御装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
ユーザの操作に基づいて、該ユーザの操作対象である第1ゲームキャラクタの行動を制御する第1ゲームキャラクタ制御手段、
前記一又は複数の第2ゲームキャラクタの行動制御の基礎として用いられる行動制御データを記憶してなる行動制御データ記憶手段に記憶される前記行動制御データを取得する手段、
前記行動制御データに基づいて、前記一又は複数の第2ゲームキャラクタの行動を制御する第2ゲームキャラクタ制御手段、及び、
前記複数のユーザのうちのいずれかのユーザによって前記複数のユーザのうちの他のユーザへのチャットメッセージが入力された場合、該チャットメッセージに基づいて、前記行動制御データを変更する行動制御データ変更手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2011−55915(P2011−55915A)
【公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−206436(P2009−206436)
【出願日】平成21年9月7日(2009.9.7)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年9月7日(2009.9.7)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】
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