ネットワークドメイン間で転送されるセッションに対するオンライン課金
第1のネットワークドメインから第2のネットワークドメインに転送(シームレスなハンドオーバー)されるデュアルモードデバイスのセッションのオンライン課金を提供するための通信ネットワーク及び方法が開示される。デュアルモードデバイスを伴うセッションの場合、ハンドオーバーアプリケーションサーバ又は別のネットワーク要素は、第1のネットワークドメイン及び第2のネットワークドメインにおいて使用され得るハンドオーバー課金識別子を生成する。次いで、ハンドオーバーアプリケーションサーバは、ハンドオーバー課金識別子を第2のネットワークドメイン及び第1のネットワークドメイン内のネットワーク要素に配信する。第1のネットワークドメイン及び第2のネットワークドメイン内のネットワーク要素は、ハンドオーバー課金識別子及びその他のコンテキスト情報を、オンライン課金システムに伝送されるオンライン課金要求に挿入する。次いで、オンライン課金システムは、第1のネットワークドメイン及び第2のネットワークドメインの両方からのオンライン課金要求を関連付けることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は通信ネットワークの分野に関し、特に、ネットワークドメイン間で転送されるデュアルモードデバイスのセッション(例えば、IMSネットワークから回線交換ネットワークに(シームレスにハンドオーバーされて)転送されるセッション)に対するオンライン課金を提供することに関する。
【背景技術】
【0002】
人気を得ている通信ネットワークの1つのタイプはIPマルチメディアサブシステム(IMS)ネットワークである。第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)において示されるように、IMSは様々なタイプのアクセスネットワークを考慮するネットワークアーキテクチャを有する共通コアネットワークを提供する。通信デバイスとIMSネットワークとの間のアクセスネットワークは、セルラーネットワーク(例えば、CDMA、又はGSM)、WLAN(例えば、WiFi、又はWiMAX)、イーサネットネットワーク、又は他のタイプの無線又は有線アクセスネットワークであってもよい。インターネットプロトコル(IP)ネットワークがビデオ、音声、及びデータを伝送する上で最も費用節減効果の高いベアラネットワークとなっているので、IMSアーキテクチャは当初、IPネットワークを介して通信デバイスにマルチメディアサービスを提供するために3GPPによって定義された。サービスプロバイダは次世代ネットワークの展開にこのアーキテクチャを受け入れようとしている。
【0003】
IMSネットワーク内の標準的なセッション(又はコール)の場合、IMS加入者のユーザ機器は、適切なシグナリングメッセージ(即ち、SIPメッセージ)を伝送することにより、CDMAネットワーク、GSMネットワーク、IPネットワーク、WiFiネットワーク、WiMAXネットワークなどのようなアクセスネットワークを通じてセッションを開始する。次いで、アクセスネットワークはシグナリングメッセージをIMSネットワークにルーティングする。アクセスネットワークがIMSネットワークと同じシグナリングプロトコル(例えば、SIP)を使用しない場合、アクセスネットワークはシグナリングメッセージを適切なゲートウェイ経由でIMSネットワークにルーティングすることができる。IMSネットワーク内のサービスコールセッション制御機能(S−CSCF)はシグナリングメッセージを受信し、適切な方式でセッションを確立しようと試みる。セッションが確立されると、S−CSCFはまた、IMSネットワーク内の1つ以上のアプリケーションサーバ(AS)にコンタクトを取り、ボイスメール、コール転送などのようなセッションにサービスを提供することもできる。
【0004】
セッションのオンライン課金(プリペイド課金)を提供するため、セッションを処理している各々のIMSネットワーク要素(例えば、S−CSCF及びAS)は、通常Diameter Roプロトコルで課金メッセージを生成することができる。例えば、ネットワーク要素は、セッションの信用割り当てを要求するために開始トリガーイベントでIMSネットワークのオンライン課金システム(OCS)にDiameter Credit Control Request(CCR[Initial])メッセージを伝送する。セッション中に定期的に、ネットワーク要素は、必要に応じて追加の信用割り当てを要求するためにDiameter CCR[Update]メッセージをOCSに伝送する。終了トリガーイベントにおいて、ネットワーク要素は、未使用の信用を返すためにDiameter CCR[Final]メッセージをOCSに伝送する。各々の課金メッセージは、課金メッセージがOCS内で相互に関連付けられるように、セッションに割り当てられるIMS課金識別子(ICID)を含む。
【0005】
一部のサービスプロバイダは、デュアルモードサービスを考慮に入れている。デュアルモードサービスにより、通信デバイスは、異なるプロトコルを使用する異なるタイプのネットワークドメインと通信することができるようになる。標準的なネットワークドメインは、回線交換ドメイン、パケット交換ドメイン、WLANドメイン、及びIMSドメインを含む。一例として、デュアルモードサービスにより、通信デバイスは、CDMAネットワーク又はGSMネットワークのような回線交換ネットワークと通信することができるようになり、また適切なアクセスネットワークを通じてIMSネットワークとも通信することができるようになる。デュアルモードサービスを受信することのできる通信デバイスは、デュアルモードデバイス又はデュアルモードハンドセットと呼ばれる。
【0006】
デュアルモードデバイスが、IMSネットワークのような、第1のネットワークドメインを介するセッションを開始又は受け入れるとき、第1のネットワークドメイン内のサービス提供ネットワーク要素は、デュアルモードデバイスがデュアルモード機能を有し、おそらくはIMSネットワークのハンドオーバーアプリケーションサーバ(Voice Call Continuity(VCC)アプリケーションサーバとも呼ばれる)にコンタクトを取ることを決定する。例えば、IMSネットワークにおいて、S−CSCFは、SIP又は別のプロトコルを通じてハンドオーバーアプリケーションサーバにコンタクトを取り、デバイスのデュアルモード機能を指示する。次いで、第1のネットワークドメイン内のネットワーク要素は宛先によりセッションを確立し、第1のサブセッションはデュアルモードデバイスと宛先の間で確立される。第1のサブセッションが確立されたことに応答し、第1の課金識別子は、第1のネットワークドメイン内のセッションに割り当てられる。第1の課金識別子は、第1のネットワークドメイン内のネットワーク要素の1つによって割り当てられる。セッションにサービスを提供するネットワーク要素は、第1の課金識別子を含むオンライン課金要求を生成し、オンライン課金要求をOCSに伝送する。次いで、OCSは、第1のサブセッションの課金レートを決定し、オンライン課金で知られているように第1のサブセッションにサービスを提供するネットワーク要素に信用割り当てを生成する。
【0007】
デュアルモードサービスが第1のネットワークドメインから回線交換ネットワークのような第2のネットワークドメインに移動する場合、デュアルモードデバイスは別のセッション開始要求を回線交換ネットワークに伝送する。デュアルモードデバイスが1つのネットワークドメインから別のネットワークドメインに移動する場合、これは「ハンドオーバー」と呼ばれることが多い。回線交換ネットワークのMSCは、新しいセッション開始要求を受信し、メッセージをハンドオーバーアプリケーションサーバに転送する。ハンドオーバーアプリケーションサーバは、第2のネットワークドメインを通じてデュアルモードデバイスと宛先との間の第2のサブセッションを確立するように動作する。ハンドオーバーアプリケーションサーバは、第2のネットワークドメインへのハンドオーバーでセッションが中断されないように、第2のセッションレグを確立する。エンドユーザは、セッションが実際に第1のネットワークドメインから第2のネットワークドメインへシームレスにハンドオーバーされる場合、セッションを保持する。エンドユーザは、セッション中にハンドオーバーに気付かないこともある。第1のサブセッションはまた、分解される。
【0008】
第2のサブセッションが確立されたことに応答し、第2の課金識別子は、第2のネットワークドメイン内のセッションに割り当てられる。セッションにサービスを提供する第2のネットワークドメイン内のネットワーク要素は、第2の課金識別子を含むオンライン課金要求を生成し、オンライン課金要求をOCSに伝送する。次いで、OCSは、第2のサブセッションの課金レートを決定し、オンライン課金で知られているように第2のサブセッションにサービスを提供するネットワーク要素に信用割り当てを生成する。
【0009】
デュアルモードサービスの1つの問題は、1つのネットワークドメインから別のネットワークドメインへのハンドオーバーが行われたときに、セッションにオンライン課金を実行する効果的な方法がないことである。1つのセッション中に複数のハンドオーバーが行われる場合、各ネットワークドメインにおいて異なる課金識別子が生成される。従って、OCSは、1つのネットワークドメインから別のネットワークドメインに転送された同一のセッションに対するオンライン課金要求を関連付けることができないため、セッションに対して課金レートを適正に決定することができない。例えば、ユーザが、デュアルモードサービスを使用してIMSネットワーク上でセッションを開始する場合、IMSネットワークのS−CSCF及びハンドオーバーアプリケーションサーバは、OCSへのオンライン課金要求をトリガする。OCSは、IMSネットワークについて定義された課金レートを使用して第1のサブセッションの信用割り当てを許可する。30分後、ユーザがデュアルモードデバイスを持って自宅から外出し、セッションは回線交換ネットワーク(例えば、CDMAネットワーク)を介して継続されると仮定する。回線交換ネットワークのMSCは、OCSへのANSI ORREQ又はANLYZD操作をトリガする。OCSは、これを新しいセッションと見なし、時間=0から計算されるレートで新しい信用割り当てをMSCに許可する。この計算は、OCSが時間=30分からレート計算を開始すべきであるため、ユーザが段階的使用料のサービスプランを有する場合には正しくない。残念なことに、セッションに対するコンテキスト情報がないので、OCSは、ANSI ORREQ又はANLYZD要求を正しい開始時間と関連付けることができず、回線交換ネットワーク上のサブセッションに対して正確な課金を決定することができない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の実施形態は、様々なネットワークドメインからの独立したオンライン課金要求が関連付けられるように、及び適切な課金レートが各ネットワークドメイン内のサブセッションに対して決定されうるように、ハンドオーバーセッションのオンライン課金のための解決策を導入する。OCSにおいてオンライン課金要求を関連付けるため、ハンドオーバー課金識別子がセッションに対して割り当てられ、各ネットワークドメイン内のセッションにサービスを提供しているネットワーク要素に配信される。課金がネットワーク要素でトリガされると、ネットワーク要素は、ハンドオーバー課金識別子と、場合によってはその他のコンテキスト情報をオンライン課金要求に挿入し、オンライン課金要求をOCSに伝送する。OCSは、受信したオンライン課金要求をその他のオンライン課金要求(ある場合)と関連付けて、セッションに対する課金レートを決定する。OCSは、ハンドオーバー課金識別子に基づいてセッションに対するオンライン課金要求を全て関連付けることができるので、OCSはセッションの課金レートを正確に決定することができる。
【0011】
一例として、デュアルモードデバイスが、IMSネットワークのような、第1のネットワークドメインを介するセッションを開始するか、又はセッションに招待され、セッションがその後、回線交換ネットワークのような第2のネットワークドメインに転送(シームレスなハンドオーバー)されると仮定する。第2のネットワークドメイン内のネットワーク要素は、デュアルモードデバイスからセッション開始要求を受信し、対応するセッション開始要求をハンドオーバーアプリケーションサーバに伝送する。セッション開始要求を受信したことに応答して、ハンドオーバーアプリケーションサーバは、セッションのハンドオーバー課金識別子を識別し、ハンドオーバー課金識別子を第2のネットワークドメイン内の1つ以上のネットワーク要素に配信する。ハンドオーバー課金識別子を受信する第2のネットワークドメイン内のネットワーク要素は、ハンドオーバー課金識別子を格納する。セッションのセットアップ中、又は第2のネットワークドメインのセッション中のある時点において、1つ以上のネットワーク要素は課金のトリガーイベントを識別する。次いで、ネットワーク要素は、セッションに割り当てられている格納済みのハンドオーバー課金識別子を識別して、セッションのオンライン課金要求を生成する。ネットワーク要素は、ハンドオーバー課金識別子をオンライン課金要求に挿入し、オンライン課金要求をOCSに伝送する。
【0012】
同様に、ハンドオーバーアプリケーションサーバはまた、課金のトリガーイベントを識別することもできる。トリガーイベントを識別したことに応答して、ハンドオーバーアプリケーションサーバは、セッションに割り当てられたハンドオーバー課金識別子を識別して、セッションのオンライン課金要求を生成する。次いで、ハンドオーバーアプリケーションサーバは、ハンドオーバー課金識別子をオンライン課金要求に挿入し、オンライン課金要求をOCSに伝送する。
【0013】
もう1つの実施形態において、OCSは、第2のネットワークドメイン内のネットワーク要素及び/又はハンドオーバーアプリケーションサーバからオンライン課金要求を受信する。OCSはまた、セッションが第1のネットワークドメインを介していた間にセッションにサービスを提供していた第1のネットワークドメイン内のネットワーク要素からオンライン課金要求を受信することもできる。OCSは、オンライン課金要求を処理して、オンライン課金要求に含まれるハンドオーバー課金識別子、及びオンライン課金要求で提供される任意の他のコンテキスト情報を識別する。次いで、OCSは、セッションのオンライン課金要求を関連付けて、第2のネットワークドメイン内のセッションの課金レートを決定する。オンライン課金要求は、セッションが第1のネットワークドメインから転送されたことを指示するので、OCSは、セッションの総継続時間を正確に決定することができ、セッションが転送されている場合であってもセッションの正しい課金レートを決定することができる。次いで、OCSは、オンライン課金要求を開始した第2のネットワークドメイン内のネットワーク要素及び/又はハンドオーバーアプリケーションサーバに対して信用割り当てを許可し、信用割り当てを含むオンライン課金応答を生成する。次いで、OCSは、オンライン課金応答をネットワーク要素及び/又はハンドオーバーアプリケーションサーバに伝送する。
【0014】
第1のネットワークドメイン内のネットワーク要素、第2のネットワークドメイン内のネットワーク要素、及びハンドオーバーアプリケーションサーバは各々、OCSへのオンライン課金要求にハンドオーバー課金識別子及びその他のコンテキスト情報を挿入するので、OCSはセッションに対するオンライン課金要求を関連付けることができる。従って、OCSは、例えば段階的使用料がセッションに適用される場合であっても、転送されたセッションに対して正しい課金レートを正確に決定することができる。有利なことに、ネットワークオペレータは、デュアルモードサービスに対してオンライン課金を効果的に実施することができる。
【0015】
本発明は、以下に説明するその他の例示的な実施形態を含むことができる。
【0016】
同じ参照番号は、全ての図面において同じ要素又は同じ種類の要素を示す。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の例示的な実施形態における通信ネットワークを示す図である。
【図2】本発明の例示的な実施形態におけるオンライン課金コンテキスト情報を第1のネットワークドメイン内のネットワーク要素及びOCSに配信する方法を示す流れ図である。
【図3】本発明の例示的な実施形態におけるOCSにおいてオンライン課金要求を処理する方法を示す流れ図である。
【図4】本発明の例示的な実施形態におけるオンライン課金コンテキスト情報を第2のネットワークドメイン内のネットワーク要素及びOCSに配信するさらなる方法を示す流れ図である。
【図5】本発明の例示的な実施形態におけるドメイン転送後にOCSにおいてオンライン課金要求を処理するさらなる方法を示す流れ図である。
【図6】本発明の例示的な実施形態におけるOCS内のコンテキスト情報、ハンドオーバーカウンタ、及び料金プランの関連を示す流れ図である。
【図7】本発明の例示的な実施形態におけるドメイン転送後に未使用の信用を引き渡す方法を示す流れ図である。
【図8】本発明の例示的な実施形態における他の通信ネットワークを示す図である。
【図9】本発明の例示的な実施形態における転送されたセッションのオンライン課金を示すメッセージ図である。
【図10】本発明の例示的な実施形態における転送されたセッションのオンライン課金を示すメッセージ図である。
【図11】本発明の例示的な実施形態における転送されたセッションのオンライン課金を示すメッセージ図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1〜図11及び以下の説明は、当業者に本発明を実施及び使用する方法を教示するために、本発明の特定の例示的な実施形態を示す。発明の原理を教示するために、本発明の標準的な態様が一部簡略化又は省略されている。当業者であれば、本発明の範囲に含まれるそれらの実施形態の変形を理解するであろう。当業者であれば、以下に説明される特徴が様々な方法で組み合わされて、本発明の複数の変形を形成できることを理解するであろう。その結果、本発明は、以下に説明される特定の実施形態に限定されるのではなく、特許請求の範囲及びそれらの均等物によってのみ限定される。
【0019】
図1は、本発明の例示的な実施形態における通信ネットワーク100を示す。通信ネットワーク100は、第1のネットワークドメイン102及び第2のネットワークドメイン103を含む。ネットワークドメイン102〜103は各々、通信サービスを提供するように編成され構成されたネットワーク要素の集合である。ネットワークドメインの例は、回線交換ドメイン、パケット交換ドメイン、IMSドメイン、WLANドメインなどを含む。ネットワークドメイン102〜103は各々、通信サービスをデュアルモードデバイス120に提供するように動作可能な異なるドメインである。例えば、ネットワークドメイン102はIMSドメインを備えることができるが、ネットワークドメイン103は回線交換ドメインを備えることができる。デュアルモードデバイスは、異なるプロトコルを使用する異なるタイプのネットワークドメインと通信するように動作可能な任意の無線及び/又は有線デバイスを備える。デュアルモードデバイス120は、通信サービスを受信するためにネットワークドメイン102〜103のいずれか又は両方と通信する機能を有する。デュアルモードデバイス120はまた、確立されたセッション中にネットワークドメイン102〜103の間を切り替える機能も有し、これは転送又はハンドオーバーと呼ばれる。
【0020】
通信ネットワーク100はまた、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106及びオンライン課金システム(OCS)108を含む。ハンドオーバーアプリケーションサーバ(AS)106は、デュアルモードデバイス120のセッションにハンドオーバーサービスを提供するように動作可能な任意のシステム、サーバ、又は機能を備える。通常、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106は、ユーザがネットワークドメイン間を移動しているときにボイスコール連続性をもたらすように動作可能なVoice Call Continuity(VCC)アプリケーションサーバを備えることができる。ハンドオーバーアプリケーションサーバ又はVCCアプリケーションサーバは、異なるネットワークドメイン間でハンドオーバーを実行するために、モバイル管理AS機能(不図示)及びネットワークドメイン選択機能(不図示)を含むことができる。モバイル管理ASは、IMSコアネットワークが、IMSネットワークでの加入者アクセスのために回線交換ネットワーク又は異なるネットワークドメインの別のタイプのネットワーク要素に対してMSCをエミュレートするような場合である。ネットワークドメイン選択機能は、セッション配信のルーティングを決定する。ネットワークドメイン選択機能のサービス論理は、ドメイン内の登録の現在の状況ならびにオペレータ及び加入者基本設定に基づいて、セッションを適切なドメイン(例えば、IMS又は回線交換)にルーティングする。ハンドオーバーアプリケーションサーバ106は、セッションのシグナリングメッセージを処理して、セッションを中断することなくネットワークドメイン102からネットワークドメイン103(又は、その逆)にハンドオーバーを提供する。ハンドオーバーアプリケーションサーバ106はネットワークドメイン102〜103の外側に示されているが、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106は、IMSドメインのようなネットワークドメインの1つの内部で実施されてもよい。
【0021】
OCS108は、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106のようなセッションにサービスを提供しているネットワーク要素からオンライン課金要求を受信し、セッションの課金レートを決定して、セッションに対してネットワーク要素に信用割り当てを許可することなどにより、オンライン課金を実行するように動作可能な任意のシステム、サーバ、又は機能を備える。
【0022】
ネットワークドメイン102及びネットワークドメイン103はそれぞれ、ネットワーク要素112及びネットワーク要素113を含む。ネットワーク要素112〜113は、通信サービスを提供し、課金イベントをOCS108にレポートするように動作可能な任意のサーバ、システム、又は機能を備える。例えば、IMSドメイン内のネットワーク要素は、P−CSCF、S−CSCF、アプリケーションサーバ、メディアゲートウェイなどを備えることができる。回線交換ドメイン内のネットワーク要素は、MSCを備えることができる。当業者であれば、ネットワークドメイン102〜103が、図1に示されるネットワーク要素よりも多くのネットワーク要素を含むことができることを理解するであろう。さらに、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106が特定のネットワークドメインに位置する場合、これもまたネットワーク要素と呼ばれてもよい。
【0023】
本明細書において説明される実施形態によれば、ネットワーク要素は、後段において説明されるように、OCS108がセッションのオンライン課金情報を関連付けることができるように、オンライン課金コンテキスト情報をOCS108に提供するためにサービス論理及びプロトコルを含むように強化される。オンライン課金コンテキスト情報は、異なるネットワークドメイン上にあるサブセッションの課金情報を関連付けるために使用される課金識別子のような任意のデータを備える。例えば、後段において説明される実施形態において、ハンドオーバー課金識別子はセッションに割り当てられ、両方のネットワークドメイン102〜103内のネットワーク要素112〜113に配信される。次いで、ネットワーク要素112〜113は、たとえセッションが異なるネットワークドメインに転送される場合であっても、OCS108がセッションのオンライン課金要求を各々関連付けることができるように、OCS108へのオンライン課金要求にハンドオーバー課金識別子を使用することができる。従って、OCS108は、たとえセッションが転送される場合であっても、セッションの正しい課金レートを効果的に決定することができる。
【0024】
図2は、本発明の例示的な実施形態におけるオンライン課金コンテキスト情報をネットワークドメイン102のネットワーク要素及びOCS108に配信する方法200を示す流れ図である。方法200のステップは、図1の通信ネットワーク100を参照して説明される。図2の流れ図のステップは、包括的なものではなく、図示されていない他のステップを含むことができる。
【0025】
図1において、デュアルモードデバイス120がネットワークドメイン102に登録し、セッション開始要求を通じてエンドポイント130とのセッションを開始するか又はセッションに招待されると仮定する。デュアルモードデバイス120又はエンドポイント130のいずれかからセッション開始要求を受信したことに応答して、ネットワークドメイン102内のネットワーク要素112は、ネットワーク要素(NE)課金識別子をセッションに割り当てる。NE課金識別子は、セッションに割り当てられる任意の数値、コード、ストリングなどを備える。NE課金識別子の割り当ての一例として、ネットワークドメイン102がIMSドメインを備える場合、セッション開始要求(例えば、SIP INVITE)を受信するIMSネットワーク内のP−CSCF(不図示)、メディアゲートウェイ(不図示)、又は別のネットワーク要素は、一意のIMS課金識別子(ICID)をそのセッションに割り当てる。
【0026】
ネットワーク要素112はまた、セッション開始要求を受信するとデュアルモードデバイス120(又はその関連するユーザ)のフィルタ基準を処理して、デュアルモードデバイス120がデュアルモード機能を有することを決定する。デュアルモードデバイス120がデュアルモード機能を有するので、ネットワーク要素112は、発生する可能性がある任意のネットワークドメイン転送を処理するために、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106がセッションに関与する必要があると決定する。従って、ネットワーク要素112は、ステップ202において、ネットワーク要素112によって割り当てられたNE課金識別子を含む、SIP INVITEのようなセッション開始要求を生成する。次いで、ネットワーク要素112は、ステップ204において、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106をセッションに含めるために、セッション開始要求をハンドオーバーアプリケーションサーバ106に伝送する。
【0027】
セッション開始要求を受信したことに応答して、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106は、セッション中のネットワークドメインの転送に備えるためにサーバ論理を実行する。さらに、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106は、ステップ206において、セッションのハンドオーバー課金識別子を識別する。ハンドオーバー課金識別子は、セッションがオンライン課金の目的で接続されるネットワークドメインにかかわりなくセッションを識別する任意の数値、コード、ストリングなどを備える。従って、ハンドオーバー課金識別子は、単一のネットワークドメインのみでは一意ではなく理解されないが、複数のネットワークドメインにわたり一意であって理解される。ハンドオーバーアプリケーションサーバ106は、セッションの新しい一意のハンドオーバー課金識別子を生成することができるか、初期NE課金識別子をハンドオーバー課金識別子として再使用することができるか、又はそれ以外の場合ハンドオーバー課金識別子を識別することができる。次いで、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106は、ステップ208において、ハンドオーバー課金識別子をネットワークドメイン102内のネットワーク要素112及びその他のネットワーク要素(不図示)に配信する。ハンドオーバー課金識別子を配信するため、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106は、ハンドオーバー課金識別子を含むSIP 200 OKのようなセッション開始応答を生成し、セッション開始応答をネットワーク要素112に伝送する。ハンドオーバーアプリケーションサーバ106は、ネットワークドメイン102内のその他のネットワーク要素から他のセッション開始要求を受信したことに応答して同様に動作することができる。
【0028】
ネットワーク要素112は、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106からセッション開始応答を受信し、ハンドオーバー課金識別子を格納する。ネットワーク要素112は、ハンドオーバー課金識別子がまだハンドオーバーアプリケーションサーバ106によって配信されていない場合、ハンドオーバー課金識別子をネットワークドメイン102内のその他のネットワーク要素(不図示)に配信する。ネットワークドメイン102を介するセッションを完了するために、その他のシグナリングがさらに発生する。
【0029】
セッションのセットアップ中又はネットワークドメイン102のセッション中のある時点において、ネットワーク要素112は、セッションのオンライン課金を提供するように定義されるCharging Trigger Function(CTF)などに基づいて、ステップ210において課金のトリガーイベントを識別する。ステップ212において、ネットワーク要素112は、セッションに割り当てられたハンドオーバー課金識別子を識別する。次いで、ステップ214において、ネットワーク要素112は、セッションのオンライン課金要求を生成し、ハンドオーバー課金識別子をオンライン課金要求に挿入する。オンライン課金要求は、Initial、Update、又はFinalメッセージであってもよい。一例として、オンライン課金要求は、Diameter Roプロトコルに定義されているような、Credit Control Request(CCR)[Initial、Update、Final]メッセージを備えることができる。ネットワーク要素112はまた、NE課金識別子及びその他の課金情報をオンライン課金要求に含むことができる。例えば、ネットワーク要素112はまた、NEタイプ、NEアドレス、ドメインタイプ、ドメイン領域、ユーザ識別子、宛先識別子、サービス情報、サービスタイプ、要求タイプ、サブセッション識別子、サブセッションサービス開始/停止時間、サブセッションサービス経過時間などを含むこともできる。ハンドオーバー課金識別子及び追加の課金情報は、オンライン課金コンテキスト情報を備える。
【0030】
NE課金識別子をその他の課金情報と共にオンライン課金要求に挿入するとき、オンライン課金要求は、NE課金識別子及びその他の課金情報に対してすでに指定されているパラメータを有することもできる。例えば、Diameter CCRメッセージにおいて、NE課金識別子に対して指定された属性値ペア(AVP)がある。ハンドオーバー課金識別子(及びおそらくは、その他の課金情報)を挿入するため、オンライン課金要求のハンドオーバー課金識別子に対して新しいパラメータが指定されてもよい。例えば、Diameter CCRメッセージの第1の新しいAVPが、ハンドオーバー課金識別子に対して指定されてもよい。Diameter CCRメッセージの第2の新しいAVPが、ネットワークドメイン102からネットワークドメイン103へのセッションの転送を指示するハンドオーバーインジケータに対して指定されてもよい。Diameter CCRメッセージの第3の新しいAVPが、ネットワークドメイン102からネットワークドメイン103への転送が発生する時間を指示するタイムスタンプに対して指定されてもよい。次いで、ネットワーク要素112は、ステップ216において、オンライン課金要求をOCS108に伝送する。
【0031】
同様に、ステップ210において、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106はまた、CTFなどに基づいて、課金のトリガーイベントを識別する。ステップ212において、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106はセッションに割り当てられたハンドオーバー課金識別子を識別する。次いで、ステップ214において、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106は、セッションのオンライン課金要求を生成し、ハンドオーバー課金識別子をオンライン課金要求に挿入する。ハンドオーバーアプリケーションサーバ106はまた、1つ以上のNE課金識別子、及びその他の課金情報をオンライン課金要求に含むことができる。例えば、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106はまた、NE課金識別子のリスト、ドメインハンドオーバーインジケータ、ドメインハンドオーバー課金タイプ、ドメインハンドオーバータイムスタンプ、関連するNEサブセッション識別子のリストなどを含むことができる。ハンドオーバー課金識別子及び追加の課金情報は、オンライン課金コンテキスト情報を備える。オンライン課金要求が、新しく定義されたハンドオーバー課金識別子に対してなど、このコンテキスト情報の適切なパラメータを含まない場合、前述のようにハンドオーバー課金識別子又はその他のコンテキスト情報に対して新しいパラメータが指定されてもよい。次いで、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106は、ステップ216において、オンライン課金要求をOCS108に伝送する。
【0032】
ハンドオーバーアプリケーションサーバ106及びネットワーク要素112は、上記で説明される機能を実行するように動作可能なハードウェア、ソフトウェア、又はファームウェアを備えることができる。例えば、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106及びネットワーク要素112は各々、適切なネットワークドメインのプロトコルでシグナリングメッセージを受信し、処理して、伝送するように動作可能なシグナリングシステムを含むことができる。ハンドオーバーアプリケーションサーバ106及びネットワーク要素112は各々、ハンドオーバー課金識別子及びその他のコンテキスト情報を格納するように動作可能なストレージシステムを含むことができる。ハンドオーバーアプリケーションサーバ106及びネットワーク要素112は各々、課金イベントをトリガし、OCS108とインターフェイスを取ってオンライン課金要求をOCS108に提供するように動作可能な、CTFのような課金システムをさらに含むことができる。
【0033】
図3は、本発明の例示的な実施形態におけるOCS108においてオンライン課金要求を処理する方法300を示す流れ図である。方法300のステップは、図1の通信ネットワーク100を参照して説明される。図3の流れ図のステップは、包括的なものではなく、図示されていない他のステップを含むことができる。
【0034】
ステップ302において、OCS108は、オンライン課金要求をネットワーク要素112及び/又はハンドオーバーアプリケーションサーバ106から受信する。加えてOCS108は、ネットワークドメイン102のその他のネットワーク要素からオンライン課金要求を受信することができる。ステップ304において、OCS108は、オンライン課金要求を処理して、オンライン課金要求に含まれるハンドオーバー課金識別子及び任意のNE課金識別子を識別する。ステップ306において、OCS108は、セッションの課金要求を関連付ける目的で、ハンドオーバー課金識別子及び任意のNE課金識別子を格納する。次いで、OCS108は、セッションのオンライン課金操作を実行する。例えば、OCS108は、ステップ308において課金レートを決定する。課金レートは、サービスプランの使用料、及びセッションの時間(段階的使用料を想定)に基づいて決定される。OCS108は、ステップ310において、課金レートに基づいて、ネットワーク要素112及びハンドオーバーアプリケーションサーバ106のような、オンライン課金要求を開始したネットワーク要素の信用割り当てを許可する。1つの前提は、デュアルモードデバイス120が適正に権限を付与されており、セッションに対してユーザのアカウントに十分な残高があるということである。次いで、OCS108は、ステップ312において、信用割り当てを含むオンライン課金応答を生成し、ステップ314において、オンライン課金応答をネットワーク要素112及びハンドオーバーアプリケーションサーバ106に伝送する。OCS108は、ネットワーク要素112、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106、及びネットワークドメイン102内のその他のネットワーク要素(不図示)から追加のオンライン課金要求を受信したことに応答して、同様に動作する。
【0035】
ネットワークドメイン102においてセッションが進行すると、ネットワーク要素112及びハンドオーバーアプリケーションサーバ106は、追加のオンライン課金要求をOCS108に伝送することができる。ネットワークドメイン102内のさらに多くのネットワーク要素がセッションにサービスを提供すると、これらのネットワーク要素は、上記で説明されるようにハンドオーバーアプリケーションサーバ106とコンタクトを取り、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106は、ハンドオーバー課金識別子をこれらのネットワーク要素に配信する。次いで、ネットワークドメイン102内のネットワーク要素がオンライン課金要求を生成するとき、ネットワーク要素は、OCS108がセッションの任意のオンライン課金要求を関連付けることができるように、ハンドオーバー課金識別子をOCS108へのオンライン課金要求に挿入する。
【0036】
ある時点でセッションがネットワークドメイン102からネットワークドメイン103に転送される(図1を参照)ことをさらに仮定するが、これもまたハンドオーバーと呼ばれる。ハンドオーバーは、様々な理由から要望される場合がある。例えば、デュアルモードデバイス120がネットワークドメイン103によってサービスを提供される区域に移動する場合、デュアルモードデバイス120はネットワークドメイン103に登録することができる。デュアルモードデバイス120のサービス論理に従って、デュアルモードデバイス120は、ネットワークドメイン103がコスト、使用可能なサービス、サービス区域などの理由から、好ましい通信のモードであると決定することができる。デュアルモードデバイス120は、ネットワークドメイン103によって使用されるプロトコルでもう1つのセッション開始要求を生成し、セッション開始要求をネットワークドメイン103内のネットワーク要素113に伝送する。
【0037】
セッション開始要求を受信したことに応答して、ネットワークドメイン103内のネットワーク要素113は、もう1つのネットワーク要素(NE)課金識別子をセッションに割り当てる。NE課金識別子の割り当ての一例として、ネットワークドメイン103が回線交換ドメイン(例えば、CDMAネットワーク)を備える場合、セッション開始要求(例えば、ISUP IAM)を受信する回線交換ネットワーク内のMSC(不図示)又は別のネットワーク要素は、一意の課金識別子をそのセッションに割り当てる。
【0038】
図4は、本発明の例示的な実施形態におけるオンライン課金のコンテキスト情報をネットワークドメイン103内のネットワーク要素及びOCS108に配信するさらなる方法400を示す流れ図である。方法400のステップは、図1の通信ネットワーク100を参照して説明される。図4の流れ図のステップは、包括的なものではなく、図示されていない他のステップを含むことができる。
【0039】
セッション開始要求を受信したことに応答して、ネットワーク要素113は、デュアルモードデバイス120(又はその関連するユーザ)のフィルタ基準を処理して、デュアルモードデバイス120がデュアルモード機能を有すること、及びセッションがもう1つのネットワークドメイン102から転送されていることを決定する。従って、ネットワーク要素113は、ステップ402において、ネットワーク要素113によって割り当てられたNE課金識別子を含む、ANSI ORREQのようなセッション開始要求を生成する。次いで、ネットワーク要素113は、ステップ404において、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106をセッションに含めるために、セッション開始要求をハンドオーバーアプリケーションサーバ106に伝送する。
【0040】
セッション開始要求を受信したことに応答して、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106は、セッション中のネットワークドメインの転送に備えるためにサーバ論理を実行する。さらに、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106は、ステップ406において、セッションに割り当てられたハンドオーバー課金識別子を識別する。次いで、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106は、ステップ408において、ハンドオーバー課金識別子をネットワークドメイン103のネットワーク要素113及びその他のネットワーク要素(不図示)に配信する。ハンドオーバー課金識別子を配信するため、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106は、ハンドオーバー課金識別子を含むANSI orreqのようなセッション開始応答を生成し、セッション開始応答をネットワーク要素113に伝送する。ハンドオーバーアプリケーションサーバ106は、ネットワークドメイン103内のその他のネットワーク要素(不図示)から他のセッション開始要求を受信したことに応答して同様に動作することができる。
【0041】
ネットワーク要素113は、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106からセッション開始応答を受信し、ハンドオーバー課金識別子を格納する。ネットワーク要素113は、ハンドオーバー課金識別子がまだハンドオーバーアプリケーションサーバ106によって配信されていない場合、ハンドオーバー課金識別子をネットワークドメイン103内のその他のネットワーク要素(不図示)に配信する。ネットワークドメイン103を介するセッションを完了するために、その他のシグナリングがさらに発生する。
【0042】
セッション中のある時点において、ネットワーク要素113は、ステップ410において、CTFなどに基づいて課金のトリガーイベントを識別する。ステップ412において、ネットワーク要素113は、セッションに割り当てられたハンドオーバー課金識別子を識別する。次いで、ネットワーク要素113は、セッションのオンライン課金要求を生成し、ステップ414においてハンドオーバー課金識別子をオンライン課金要求に挿入する。ネットワーク要素113はまた、NE課金識別子及びその他の課金情報をオンライン課金要求に含むことができる。例えば、ネットワーク要素113は、ネットワークドメイン102からネットワークドメイン103へのセッションの転送を指示するハンドオーバーインジケータをオンライン課金要求に挿入することができる。ネットワーク要素113はまた、セッションの転送に対するタイムスタンプを識別して、タイムスタンプをオンライン課金要求に挿入することができる。オンライン課金要求が、新しく定義されたハンドオーバー課金識別子に対してなど、このコンテキスト情報の適切なパラメータを含まない場合、前述のようにハンドオーバー課金識別子又はその他のコンテキスト情報に対して新しいパラメータが指定されてもよい。次いで、ネットワーク要素113は、ステップ416において、オンライン課金要求をOCS108に伝送する。
【0043】
上記で説明されているように、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106はまた、ネットワークドメイン103を介するセッション中に課金の1つ以上のトリガーイベントを識別する。従って、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106は、セッションに割り当てられたハンドオーバー課金識別子を識別する(図2のステップ212を参照)。ハンドオーバーアプリケーションサーバ106は、セッションのオンライン課金要求を生成し、ハンドオーバー課金識別子をオンライン課金要求に挿入する(図2のステップ214を参照)。ハンドオーバーアプリケーションサーバ106はまた、1つ以上のNE課金識別子、及びその他のコンテキスト及び/又は課金情報をオンライン課金要求に含むことができる。次いで、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106は、オンライン課金要求をOCS108に伝送する(図2のステップ216を参照)。
【0044】
ネットワーク要素113はまた、上記で説明される機能を実行するように動作可能なハードウェア、ソフトウェア、又はファームウェアを備えることができる。例えば、ネットワーク要素113は各々、適切なネットワークドメインのプロトコルでシグナリングメッセージを受信し、処理して、伝送するように動作可能なシグナリングシステムを含むことができる。ネットワーク要素113は各々、ハンドオーバー課金識別子及びその他のコンテキスト情報を格納するように動作可能なストレージシステムを含むことができる。ネットワーク要素113は各々、課金イベントをトリガし、OCS108とインターフェイスを取ってオンライン課金要求をOCS108に提供するように動作可能な、CTFのような課金システムをさらに含むことができる。
【0045】
図5は、本発明の例示的な実施形態におけるドメイン転送後にOCSにおいてオンライン課金要求を処理するさらなる方法500を示す流れ図である。方法500のステップは、図1の通信ネットワーク100を参照して説明される。図5の流れ図のステップは、包括的なものではなく、図示されていない他のステップを含むことができる。
【0046】
ステップ502において、OCS108は、オンライン課金要求をネットワーク要素113及び/又はハンドオーバーアプリケーションサーバ106から受信する。加えてOCS108は、ネットワークドメイン103内のその他のネットワーク要素からオンライン課金要求を受信することができる。ステップ504において、OCS108は、オンライン課金要求を処理して、オンライン課金要求に含まれるハンドオーバー課金識別子及び任意のNE課金識別子を識別する。ステップ506において、OCS108は、ハンドオーバー課金識別子及び任意のNE課金識別子を格納する。次いで、OCS108は、セッションのオンライン課金操作を実行する。例えば、OCS108は、ステップ508において、セッションのオンライン課金要求を関連付けて、課金レートを決定する。さらに詳細には、OCS108は、オンライン課金要求で提供されたオンライン課金コンテキスト情報を処理して、課金レートを決定する。OCS108は、セッションが1つのネットワークドメインから別のネットワークドメインに転送されたことを識別したことに応答してオンライン課金要求を関連付けることができるか、又はオンライン課金要求を自動的に関連付けることができる。オンライン課金コンテキスト情報は、セッションがもう1つのネットワークドメイン102から転送されたことを指示するので、OCS108は、セッションの総持続時間を正確に決定することができ、セッションの正しい課金レートを決定することができる。デュアルモードデバイス120のユーザが段階的使用料によるサービスプランを有する場合、OCS108は、ネットワークドメイン103上のサブセッションの課金レートを正確に決定することができない。例えば、セッションが、30分後にネットワークドメイン102からネットワークドメイン103に転送されたと仮定する。オンライン課金コンテキスト情報により、OCS108は、課金レートが時間=0ではなく時間=30から決定されるべきであると決定することができる。段階的使用料の場合、OCS108は、正しい課金レートを決定することができる。
【0047】
ステップ510において、OCS108は、課金レートに基づいて、ネットワーク要素113及びハンドオーバーアプリケーションサーバ106のような、オンライン課金要求を開始したネットワーク要素の信用割り当てを許可する。この場合も同様に、1つの前提は、デュアルモードデバイス120が適正に権限を付与されており、セッションに対してユーザのアカウントに十分な残高があるということである。次いで、OCS108は、ステップ512において、信用割り当てを含むオンライン課金応答を生成し、ステップ514において、オンライン課金応答をネットワーク要素113及びハンドオーバーアプリケーションサーバ106に伝送する。OCS108は、ネットワーク要素113、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106、及びネットワークドメイン103内のその他のネットワーク要素(不図示)から追加のオンライン課金要求を受信したことに応答して、同様に動作する。
【0048】
ネットワークドメイン103においてセッションが進行すると、ネットワーク要素113及びハンドオーバーアプリケーションサーバ106は、追加のオンライン課金要求をOCS108に伝送することができる。ネットワークドメイン103においてさらに多くのネットワーク要素がセッションにサービスを提供すると、これらのネットワーク要素は、上記で説明されるようにハンドオーバーアプリケーションサーバ106とコンタクトを取り、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106は、ハンドオーバー課金識別子をこれらのネットワーク要素に配信する。次いで、ネットワークドメイン103内のネットワーク要素がオンライン課金要求を生成するとき、ネットワーク要素は、OCS108がセッションの任意のオンライン課金要求を関連付けることができるように、ハンドオーバー課金識別子をOCS108へのオンライン課金要求に挿入する。
【0049】
オンライン課金要求を関連付けるため、OCS108は、セッションの転送前にネットワークドメイン102内の各ネットワーク要素112の現在のオンライン課金スナップショットデータを保持し、セッションの転送後にネットワークドメイン103内の各ネットワーク要素113の現在のオンライン課金スナップショットデータを保持するハンドオーバーカウンタを実施することができる。図6は、本発明の例示的な実施形態におけるOCS108内のコンテキスト情報、ハンドオーバーカウンタ、及び料金プランの関連を示す流れ図である。各々のVCC更新は、カウンタ更新基準(即ち、各ネットワークドメイン内の各ネットワーク要素から受信した課金情報がVCCカウンタコンテキスト情報と一致する場合)としてのコンテキスト情報に基づき、ハンドオーバーカウンタはコンテキスト情報を格納するために更新される。
【0050】
OCS108は、コンテキスト情報を料金算定基準として使用して、セッションの課金レートを決定する。従って、ネットワークドメイン102内のセッションがネットワークドメイン103に転送されるとき、各ネットワークドメイン102〜103内の2つのサブセッションは、同じ料金プランを使用する同じ連続するセッションとして処理される。2つの相関するサブセッションが各々個別の料金プランに基づく料金プラン又は課金を共有するかどうかは、ネットワークオペレータの構成に基づく。
【0051】
セッションがネットワークドメイン102からネットワークドメイン103に転送されたことをOCS108が決定するとき、OCS108は、ネットワークドメイン102内のネットワーク要素112へのオンライン課金を終了することができる。OCS108は、ネットワークドメイン102内のネットワーク要素112が、課金を単に中断するか、又は課金を停止して、未使用の信用をOCS108に返すように要求することができる。
【0052】
図7は、本発明の例示的な実施形態におけるドメイン転送後に未使用の信用を引き渡す方法700を示す流れ図である。方法700のステップは、図1の通信ネットワーク100を参照して説明される。図7の流れ図のステップは、包括的なものではなく、図示されていない他のステップを含むことができる。
【0053】
ステップ702において、ネットワークドメイン102からネットワークドメイン103へのセッションの転送を識別すると、OCS108は、ステップ704において、ネットワークドメイン102内のネットワーク要素112に未使用の信用を引き渡させるかどうかを決定する。OCS VCC課金ポリシー管理は、ネットワーク要素112が未使用の信用を引き渡すべきであるかどうかを、ネットワークドメイン102内のネットワーク要素向けの使用料が転送後に変更される、ユーザのアカウント残高がしきい値を下回る、転送後に信用引き渡しを提示するユーザ又はオペレータ、ハンドオーバータイプ(即ち、どのネットワークドメインからどのネットワークドメイン)、プリペイドライフサイクルなどの規則又は条件のうちの1つ以上に基づいて決定する。決定が、ネットワーク要素112に未使用の信用を引き渡させることである場合、OCS108は、ステップ706において、信用返却要求をネットワークドメイン102内のネットワーク要素112及びその他のネットワーク要素に伝送する。例えば、OCS108は、ネットワーク要素112が任意の未使用の信用を返却するよう要求するDiameter Re−Authorization−Request(RAR)をネットワーク要素112に伝送することができる。信用返却要求に応答して、ネットワーク要素112は、Diameter CCRのような、信用残高を含むオンライン課金要求を生成し、オンライン課金要求をOCS108に伝送する。ハンドオーバーアプリケーションサーバ106に任意の未使用の信用を返却させるために、同様のプロセスが使用される。
【0054】
OCS108は、ステップ708において、ネットワークドメイン102内のネットワーク要素112及びその他のネットワーク要素、ならびにハンドオーバーアプリケーションサーバ106からオンライン課金要求を受信し、ステップ710において、未使用の信用をユーザのアカウントに返す。OCS108はまた、アカウントステータス及びライフサイクルを更新する。
【0055】
例
図8〜図11は、1つのネットワークドメインから別のネットワークドメインへシームレスにハンドオーバーされるセッションのオンライン課金の例を示す。図8は、本発明の例示的な実施形態における通信ネットワーク800を示す。通信ネットワーク800は、IMSネットワーク802、GSMネットワーク又はCDMAネットワークのような回線交換ネットワーク804、及びOCS806を含む。IMSネットワーク802は、Serving−CSCF(S−CSCF)812、Interrogate−CSCF(I−CSCF)813、Proxy−CSCF(P−CSCF)814、メディアゲートウェイ制御機能(MGCF)815、WiFiアクセスネットワーク816、ホーム加入者サーバ(HSS)817、及びVCCアプリケーションサーバ818を含む。IMSネットワーク802は、簡潔にするため図示されていないその他のネットワーク要素を含むことができる。回線交換ネットワーク804は、MSC822及び基地局824を含む。回線交換ネットワーク804は、簡潔にするため図示されていないその他のネットワーク要素を含むことができる。図8〜図11の例は、デュアルモードデバイス830がエンドポイント840によってセッションに招待される場合の、IMSネットワーク802から回線交換ネットワーク804へのシームレスなハンドオーバーの課金を示す。
【0056】
図9〜図11は、本発明の例示的な実施形態における転送されたセッションのオンライン課金を示すメッセージ図である。エンドポイント840(図8を参照)がデュアルモードデバイス830とのセッションを開始しようとしていると仮定する。図9においてセッションを開始するため、エンドポイント840は、SIP INVITEを生成し、INVITEをIMSネットワーク802のS−CSCF812に伝送する。デュアルモードデバイス830をセッションに招待するINVITEに応答して、S−CSCF812はデュアルモードデバイス830の初期フィルタ基準(iFC)を処理するが、これはデュアルモードデバイス830がデュアルモード機能を有することを指示する。従って、S−CSCF812は、VCCアプリケーションサーバ818とエンドポイント840間のSIPダイアログ1を確立するためにSIP INVITEをVCCアプリケーションサーバ818に伝送することによってセッションにVCCアプリケーションサーバ818を含む。
【0057】
バックツーバックユーザエージェント(B2BUA)として動作するVCCアプリケーションサーバ818は、セッションがIMSネットワーク802に配信される必要があることを決定し、デュアルモードデバイス830にサービスを提供しているS−CSCF812にSIP INVITEを伝送する。次いで、S−CSCF812は、VCCアプリケーションサーバ818とデュアルモードデバイス830間のSIPダイアログ2を確立するために、INVITEをP−CSCF814経由でデュアルモードデバイス830に伝送する。
【0058】
デュアルモードデバイス830は、ベアラのSDPでSIP 180 Ringingを(P−CSCF814を介して)S−CSCF812に返し、S−CSCF812はSIP 180 RingingをVCCアプリケーションサーバ818に伝送する。VCCアプリケーションサーバ818はSIP 180 RingingをS−CSCF812に伝送し、S−CSCF812はSIP 180 Ringingをエンドポイント840に転送する。
【0059】
次いで、デュアルモードデバイス830はSIP 200 OKを(P−CSCF814を介して)S−CSCF812に伝送し、S−CSCF812は200 OKをVCCアプリケーションサーバ818に伝送する。200 OKを受信したことに応答して、VCCアプリケーションサーバ818は課金イベントを識別する。従って、VCCアプリケーションサーバ818はDiameter CCR[Initial]を生成し、セッションに割り当てられたハンドオーバー課金識別子を識別して、ハンドオーバー課金識別子をDiameter CCR[Initial]に挿入する。VCCアプリケーションサーバ818はまた、1つ以上のNE課金識別子、及びその他の課金情報をCCR[Initial]に含むことができる。例えば、VCCアプリケーションサーバ818はまた、NE課金識別子のリスト、ドメインハンドオーバーインジケータ、ドメインハンドオーバー課金タイプ、ドメインハンドオーバータイムスタンプ、関連するNEサブセッション識別子のリストなどを含むことができる。ハンドオーバー課金識別子及び追加の課金情報は、OCS806のオンライン課金コンテキスト情報を備える。
【0060】
NE課金識別子をその他の課金情報と共に課金メッセージに挿入するとき、CCR[Initial]は、NE課金識別子及びその他の課金情報に対してすでに指定されている属性値ペア(AVP)を有することもできる。ハンドオーバー課金識別子(及びおそらくは、その他の課金情報)を挿入するため、ハンドオーバー課金識別子に対してCCRメッセージの新しいAVPが指定されてもよい。VCCアプリケーションサーバ818は、コンテキスト情報が挿入されたCCR[Initial]をOCS806に伝送する。
【0061】
OCS806はCCR[Initial]を受信し、CCR[Initial]に含まれるコンテキスト情報を格納する。OCS806は、コンテキスト情報を処理して、IMSネットワーク802を介するセッションの課金レートを決定する。次いで、OCS806は、信用割り当てを含むDiameter CCA[Initial]を生成し、Diameter CCA[Initial]をVCCアプリケーションサーバ818に伝送する。OCS806はまた、追加のコンテキスト情報をCCA[Initial]に含むことができる。次いで、VCCアプリケーションサーバ818は、デュアルモードデバイス830の信用割り当ての監視を開始する。割り当てが消費されている場合、VCCアプリケーションサーバ818は、新しい信用割り当てをOCS806に要求するCCR[Update]を伝送することができる。
【0062】
次いで、VCCアプリケーションサーバ818は、SIP 200 OKをS−CSCF812に伝送する。VCCアプリケーションサーバ818は、ハンドオーバー課金識別子をIMSネットワーク802のネットワーク要素に配信するステップの一環として、ハンドオーバー課金識別子を200 OKに挿入することができる。さらに、VCCアプリケーションサーバ818は、以前のシグナリングメッセージで、ハンドオーバー課金識別子をIMSネットワーク802のネットワーク要素に配信済みの場合もある。
【0063】
200 OKを受信したことに応答して、S−CSCF812は課金イベントを識別する。次いで、S−CSCF812はDiameter CCR[Initial]を生成し、(VCCアプリケーションサーバ818によって提供された)セッションに割り当てられたハンドオーバー課金識別子を識別して、ハンドオーバー課金識別子をDiameter CCR[Initial]に挿入する。S−CSCF812はまた、NE課金識別子、及びその他の課金情報をCCR[Initial]に含むことができる。例えば、S−CSCF812はまた、NEタイプ、NEアドレス、ドメインタイプ、ドメイン領域、ユーザ識別子、宛先識別子、サービス情報、サービスタイプ、要求タイプ、サブセッション識別子、サブセッションサービス開始/停止時間、サブセッションサービス経過時間などを含むこともできる。ハンドオーバー課金識別子及び追加の課金情報は、OCS806のオンライン課金コンテキスト情報を備える。ハンドオーバー課金識別子(及び可能なその他の課金情報)を挿入するため、ハンドオーバー課金識別子に対してCCRメッセージの新しいAVPが指定されてもよい。次いで、S−CSCF812は、CCR[Initial]をダイアログ2の課金のためにOCS806に伝送する。
【0064】
OCS806はCCR[Initial]を受信し、CCR[Initial]に含まれるコンテキスト情報を格納する。OCS806は、コンテキスト情報を処理して、IMSネットワーク802を介するセッションの課金レートを決定する。次いで、OCS806は、信用割り当てを含むDiameter CCA[Initial]を生成し、Diameter CCA[Initial]をS−CSCF812に伝送する。OCS806はまた、追加のコンテキスト情報をCCA[Initial]に含むことができる。次いで、S−CSCF812は、ダイアログ2についてデュアルモードデバイス830の信用割り当ての監視を開始する。割り当てが消費されている場合、S−CSCF812は、新しい信用割り当てをOCS806に要求するCCR[Update]を伝送することができる。
【0065】
次に、S−CSCF812は、200 OKをエンドポイント840に伝送する。この場合も同様に、S−CSCF812は課金イベントを識別し、VCCコンテキスト情報と共にCCR[Initial]をダイアログ1の課金のためにOCS806に伝送する。OCS806はコンテキスト情報を処理し、信用割り当てを許可して、CCA[Initial]をS−CSCF812に伝送する。次いで、S−CSCF812は、ダイアログ1についてデュアルモードデバイス830の信用割り当ての監視を開始する。割り当てが消費されている場合、S−CSCF812は、新しい信用割り当てをOCS806に要求するCCR[Update]を伝送することができる。
【0066】
次いで、エンドポイント840は、SIP ACKメッセージをS−CSCF812に伝送する。S−CSCF812は、SIP ACKをVCCアプリケーションサーバ818に伝送する。これは、エンドポイント840とVCCアプリケーションサーバ818間のSIPダイアログ1の確立を完了する。次いで、VCCアプリケーションサーバ818は、SIP ACKを(S−CSCF812及びP−CSCF814を介して)デュアルモードデバイス830に伝送する。これは、デュアルモードデバイス830とVCCアプリケーションサーバ818間のSIPダイアログ2の確立を完了する。従ってセッションは、デュアルモードデバイス830とエンドポイント840間でIMSネットワーク802を介して確立され、通信は、RTP接続のようなベアラ接続を通じて開始することができる。
【0067】
IMSネットワーク802を介するセッション中に、S−CSCF812、VCCアプリケーションサーバ818、又はIMSネットワーク802内のその他のネットワーク要素は、CCR[Update]メッセージをOCS806に伝送して追加の信用割り当てを要求することができる(図9には不図示)。CCR[Update]メッセージに応答して、OCS806は、許可された信用割り当てを含むCCA[Update]メッセージを伝送する。
【0068】
この実施形態についてさらに、デュアルモードデバイス830が回線交換ネットワーク804のサービス区域に入り、回線交換ネットワーク804に登録すると仮定する(図10を参照)。デュアルモードデバイス830は、WiFiアクセスネットワーク816がデュアルモードデバイス830の圏内になくなった場合など、様々な理由により、IMSネットワーク802から回線交換ネットワーク804への転送(又はハンドオーバー)を要求することができる。ハンドオーバーを開始するため、デュアルモードデバイス830は、1xコール発信メッセージを(基地局824を介して)MSC822に伝送する。
【0069】
コール発信メッセージに応答して、MSC822は、デュアルモードデバイス830のサービスプロファイルを取得する。次いで、MSC822は、ANSI ORREQメッセージを(VCCアプリケーションサーバ818が統合WIN SCP機能を有すると仮定して)をVCCアプリケーションサーバ818に伝送する。VCCアプリケーションサーバ818は、これがORREQメッセージの着呼側番号(及び発呼側番号)のVDNに基づくドメイン転送(DT)のシナリオであることを決定し、このDTに関連付けられているE.164一時ルーティング番号であるIMSルーティング番号を割り振る。次いで、VCCアプリケーションサーバ818は、ANSI orreqメッセージをMSC822に伝送する。VCCアプリケーションサーバ818は、ハンドオーバー課金識別子を回線交換ネットワーク804のネットワーク要素に配信するステップの一環として、ハンドオーバー課金識別子をANSI orreqメッセージに挿入することができる。次いで、MSC822は、1xトラフィック割り当てメッセージを(基地局824を介して)デュアルモードデバイス830に伝送する。基地局824は、デュアルモードデバイス830のリバーストラフィックチャネルを取得し、音声パスがMSC822で確立される。
【0070】
着呼側番号は、1xコール発信メッセージで、又は発信トリガの結果IMRNの割り振りが行われた場合にはIMRNで、ダイヤルされた数字ストリングである。MSC822によって実行された着呼側番号の変換の結果、ISUP IAMメッセージはMGCF815にルーティングされる。MSC822は、IAMメッセージの発呼側番号フィールドにデュアルモードデバイス830のE.164 MDNを含む。
【0071】
MGCF815は、2つの終端を作成するようMGW(不図示)に要求する。第1の終端は、MGWとMSC822間のTDM接続である。第2の終端は、RTP/UDP/IP一時終端である。次いで、MGCF815は、Request−URI、P−Asserted−Identity、及びSDPオファーを含むSIP INVITEを(I−CSCF813を介して)VCCアプリケーションサーバ818に伝送する。Request−URIはIAM着呼側番号に基づき、P−Asserted−IdentityはIAM発呼側番号に基づき、SDPオファーはMGW SDP情報に基づく。VCCアプリケーションサーバ818は、INVITEのP−Asserted−Identityヘッダを処理して、どの加入者がVoIP−to−1x回線交換音声DTを実行しているかを決定する。次いで、VCCアプリケーションサーバ818はSIP 183 Session ProgressをMGCF815に伝送し、MGCF815はISUP ACMメッセージをMSC822に伝送する。
【0072】
SIPダイアログが、P−Asserted−Identityで識別されたユーザとリモートユーザとの間で確立されている場合、VCCアプリケーションサーバ818は進行中のセッションのエンドポイント840を識別する。VCCアプリケーションサーバ818は、エンドポイント840に設定されたRequest−URI及びVisited MGW SDP情報に基づくSDPオファーと共にSIP re−INVITEを生成する。VCCアプリケーションサーバ818はre−INVITEをS−CSCF812に伝送し、S−CSCF812はre−INVITEをエンドポイント840に転送する。
【0073】
エンドポイント840は、そのRTPベアラ終端をMGW SDPで変更して、エンドポイント840 SDP情報と共にSDPアンサーを含むSIP 200 OKでS−CSCF812に応答する。S−CSCF812は、200 OKをVCCアプリケーションサーバ818に伝送する。200 OKに応答して、VCCアプリケーションサーバ818は、コンテキスト情報及びDT情報を含むCCR[Update]をOCS806に伝送する。OCS806は、CCR[Update]を処理し、CCA[Update]で応答する。
【0074】
OCS806はまた、IMSネットワーク802内のネットワーク要素に任意の未使用の信用を引き渡すよう要求することができる。そのような要求を行うため、OCS806は、信用の残高を戻すよう要求するSIP RARをVCCアプリケーションサーバ818及びS−CSCF812に伝送する。RARに応答して、VCCアプリケーションサーバ818及びS−CSCF812は、SIP RAAをOCS806に伝送する。VCCアプリケーションサーバ818及びS−CSCF812はまた、信用残高と共にCCR[Update]をOCS806に伝送する。OCS806はCCR[Update]を処理し、未使用の信用をデュアルモードデバイス830のユーザのアカウントに返す。次いで、OCS806は、CCA[Update]をVCCアプリケーションサーバ818及びS−CSCF812の両方に伝送する。
【0075】
VCCアプリケーションサーバ818はまた、エンドポイント840 SDP情報と共にSDPアンサーを含むSIP 200 OKを(I−CSCF813を介して)MGCF815に伝送する。MGCF815は、エンドポイント840 SDP情報によるMGW一時終端の変更を要求し、MGWにリモートリソースを予約/コミットするよう指示する。MGCF815は、ISUP ANMメッセージをMSC822に伝送する。200 OKが受信された後はいつでも、MGCF815はSIP ACKメッセージを(I−CSCF813を介して)VCCアプリケーションサーバ818に伝送する。これは、MGCF815とVCCアプリケーションサーバ818間のSIPダイアログ3の確立を完了する。VCCアプリケーションサーバ818は、回線交換ネットワーク804内に存在するものとしてデュアルモードデバイス830の位置を記録する。次いで、VCCアプリケーションサーバ818はSIP ACKメッセージをS−CSCF812に伝送し、S−CSCF812はACKをエンドポイント840に転送する。
【0076】
次いで、MSC822はセッションの課金イベントをトリガすることができる。課金イベントに応答して、MSC822はANSI ORREQメッセージを生成し、(VCCアプリケーションサーバ818によって提供された)セッションに割り当てられたハンドオーバー課金識別子を識別してハンドオーバー課金識別子をORREQメッセージに挿入する(図11を参照)。MSC822はまた、NE課金識別子、及びその他の課金情報をORREQメッセージに含むことができる。IMSネットワーク802の場合のように、ハンドオーバー課金識別子及び追加の課金情報は、OCS806のオンライン課金コンテキスト情報を備える。ハンドオーバー課金識別子(及び可能なその他の課金情報)を挿入するため、ハンドオーバー課金識別子に対してORREQメッセージの新しいパラメータが指定されてもよい。次いで、MSC822は、ダイアログ1の課金のために、ORREQメッセージをその他の1x回線交換ドメイン課金情報と共にOCS806に伝送する。
【0077】
OCS806は、IMSネットワーク802からの以前の要求によりORREQメッセージ及びコンテキスト情報を処理する。OCS806は、コンテキスト情報を処理して、回線交換ネットワーク804を介するセッションの課金レートを決定する。OCS806は、ダイアログ3に対して新しい信用割り当てをデュアルモードデバイス830に許可し、許可された信用割り当てと共にANSI orreqメッセージをMSC822に伝送して戻す。次いで、MSC822は、ダイアログ3についてデュアルモードデバイス830の信用割り当ての監視を開始する。割り当てが消費されている場合、MSC822は、新しい信用割り当てをOCS806に要求するANSI ANALYZDを伝送することができる。
【0078】
次いで、VCCアプリケーションサーバ818は、SIP BYEメッセージを(S−CSCF812を介して)デュアルモードデバイス830に伝送して、デュアルモードデバイス830とVCCアプリケーションサーバ818との間のSIPダイアログ2を解放する。デュアルモードデバイス830は、(S−CSCF812を介して)SIP 200 OKでVCCアプリケーションサーバ818に応答する。
【0079】
セッションが終了するとき、MSC822は、信用残高と共にANSI TDISCONNECTメッセージをOCS806に伝送する。OCS806は、ユーザのアカウントを処理して更新する。OCS806は、tdisconnectメッセージでMSC822に応答する。VCCアプリケーションサーバ818は、信用残高と共にCCR[Final]をOCS806に伝送する。OCS806は、ユーザのアカウントを処理して更新し、CCA[Final]でVCCアプリケーションサーバ818に応答する。
【0080】
次いで、OCS806は、S−CSCF812、VCCアプリケーションサーバ818、及びMSC822の課金アクティビティに対してCDRを生成する。OCS806は、S−CSCF812、VCCアプリケーションサーバ818、及びMSC822の課金アクティビティに対する全てのCDRを、請求システム、顧客サービスセンター、収益保証センター、ネットワーク管理センターなどに送信することができる1つの単一のCDRに関連付ける。
【0081】
セッション中に、MGCF815、I−CSCF813、P−CSCF814、及びその他のネットワーク要素はまた、オンライン課金についてOCS806にクエリを行うことができる。OCS806は、全てのコンテキスト情報を関連付け、料金プランを確認して、セッションの課金レートを決定する。セッション中に複数のハンドオーバーが生じていることもあるので、OCS806は、セッションが終了するまで全てのコンテキスト情報を格納する。次いで、OCS806はコンテキスト情報を削除して、この情報をCDR又はコールログに書き込むことができる。
【0082】
本明細書において、特定の実施形態について説明してきたが、本発明の範囲は、それらの特定の実施形態に限定されることはない。本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲及びその任意の等価物によって定義される。
【技術分野】
【0001】
本発明は通信ネットワークの分野に関し、特に、ネットワークドメイン間で転送されるデュアルモードデバイスのセッション(例えば、IMSネットワークから回線交換ネットワークに(シームレスにハンドオーバーされて)転送されるセッション)に対するオンライン課金を提供することに関する。
【背景技術】
【0002】
人気を得ている通信ネットワークの1つのタイプはIPマルチメディアサブシステム(IMS)ネットワークである。第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)において示されるように、IMSは様々なタイプのアクセスネットワークを考慮するネットワークアーキテクチャを有する共通コアネットワークを提供する。通信デバイスとIMSネットワークとの間のアクセスネットワークは、セルラーネットワーク(例えば、CDMA、又はGSM)、WLAN(例えば、WiFi、又はWiMAX)、イーサネットネットワーク、又は他のタイプの無線又は有線アクセスネットワークであってもよい。インターネットプロトコル(IP)ネットワークがビデオ、音声、及びデータを伝送する上で最も費用節減効果の高いベアラネットワークとなっているので、IMSアーキテクチャは当初、IPネットワークを介して通信デバイスにマルチメディアサービスを提供するために3GPPによって定義された。サービスプロバイダは次世代ネットワークの展開にこのアーキテクチャを受け入れようとしている。
【0003】
IMSネットワーク内の標準的なセッション(又はコール)の場合、IMS加入者のユーザ機器は、適切なシグナリングメッセージ(即ち、SIPメッセージ)を伝送することにより、CDMAネットワーク、GSMネットワーク、IPネットワーク、WiFiネットワーク、WiMAXネットワークなどのようなアクセスネットワークを通じてセッションを開始する。次いで、アクセスネットワークはシグナリングメッセージをIMSネットワークにルーティングする。アクセスネットワークがIMSネットワークと同じシグナリングプロトコル(例えば、SIP)を使用しない場合、アクセスネットワークはシグナリングメッセージを適切なゲートウェイ経由でIMSネットワークにルーティングすることができる。IMSネットワーク内のサービスコールセッション制御機能(S−CSCF)はシグナリングメッセージを受信し、適切な方式でセッションを確立しようと試みる。セッションが確立されると、S−CSCFはまた、IMSネットワーク内の1つ以上のアプリケーションサーバ(AS)にコンタクトを取り、ボイスメール、コール転送などのようなセッションにサービスを提供することもできる。
【0004】
セッションのオンライン課金(プリペイド課金)を提供するため、セッションを処理している各々のIMSネットワーク要素(例えば、S−CSCF及びAS)は、通常Diameter Roプロトコルで課金メッセージを生成することができる。例えば、ネットワーク要素は、セッションの信用割り当てを要求するために開始トリガーイベントでIMSネットワークのオンライン課金システム(OCS)にDiameter Credit Control Request(CCR[Initial])メッセージを伝送する。セッション中に定期的に、ネットワーク要素は、必要に応じて追加の信用割り当てを要求するためにDiameter CCR[Update]メッセージをOCSに伝送する。終了トリガーイベントにおいて、ネットワーク要素は、未使用の信用を返すためにDiameter CCR[Final]メッセージをOCSに伝送する。各々の課金メッセージは、課金メッセージがOCS内で相互に関連付けられるように、セッションに割り当てられるIMS課金識別子(ICID)を含む。
【0005】
一部のサービスプロバイダは、デュアルモードサービスを考慮に入れている。デュアルモードサービスにより、通信デバイスは、異なるプロトコルを使用する異なるタイプのネットワークドメインと通信することができるようになる。標準的なネットワークドメインは、回線交換ドメイン、パケット交換ドメイン、WLANドメイン、及びIMSドメインを含む。一例として、デュアルモードサービスにより、通信デバイスは、CDMAネットワーク又はGSMネットワークのような回線交換ネットワークと通信することができるようになり、また適切なアクセスネットワークを通じてIMSネットワークとも通信することができるようになる。デュアルモードサービスを受信することのできる通信デバイスは、デュアルモードデバイス又はデュアルモードハンドセットと呼ばれる。
【0006】
デュアルモードデバイスが、IMSネットワークのような、第1のネットワークドメインを介するセッションを開始又は受け入れるとき、第1のネットワークドメイン内のサービス提供ネットワーク要素は、デュアルモードデバイスがデュアルモード機能を有し、おそらくはIMSネットワークのハンドオーバーアプリケーションサーバ(Voice Call Continuity(VCC)アプリケーションサーバとも呼ばれる)にコンタクトを取ることを決定する。例えば、IMSネットワークにおいて、S−CSCFは、SIP又は別のプロトコルを通じてハンドオーバーアプリケーションサーバにコンタクトを取り、デバイスのデュアルモード機能を指示する。次いで、第1のネットワークドメイン内のネットワーク要素は宛先によりセッションを確立し、第1のサブセッションはデュアルモードデバイスと宛先の間で確立される。第1のサブセッションが確立されたことに応答し、第1の課金識別子は、第1のネットワークドメイン内のセッションに割り当てられる。第1の課金識別子は、第1のネットワークドメイン内のネットワーク要素の1つによって割り当てられる。セッションにサービスを提供するネットワーク要素は、第1の課金識別子を含むオンライン課金要求を生成し、オンライン課金要求をOCSに伝送する。次いで、OCSは、第1のサブセッションの課金レートを決定し、オンライン課金で知られているように第1のサブセッションにサービスを提供するネットワーク要素に信用割り当てを生成する。
【0007】
デュアルモードサービスが第1のネットワークドメインから回線交換ネットワークのような第2のネットワークドメインに移動する場合、デュアルモードデバイスは別のセッション開始要求を回線交換ネットワークに伝送する。デュアルモードデバイスが1つのネットワークドメインから別のネットワークドメインに移動する場合、これは「ハンドオーバー」と呼ばれることが多い。回線交換ネットワークのMSCは、新しいセッション開始要求を受信し、メッセージをハンドオーバーアプリケーションサーバに転送する。ハンドオーバーアプリケーションサーバは、第2のネットワークドメインを通じてデュアルモードデバイスと宛先との間の第2のサブセッションを確立するように動作する。ハンドオーバーアプリケーションサーバは、第2のネットワークドメインへのハンドオーバーでセッションが中断されないように、第2のセッションレグを確立する。エンドユーザは、セッションが実際に第1のネットワークドメインから第2のネットワークドメインへシームレスにハンドオーバーされる場合、セッションを保持する。エンドユーザは、セッション中にハンドオーバーに気付かないこともある。第1のサブセッションはまた、分解される。
【0008】
第2のサブセッションが確立されたことに応答し、第2の課金識別子は、第2のネットワークドメイン内のセッションに割り当てられる。セッションにサービスを提供する第2のネットワークドメイン内のネットワーク要素は、第2の課金識別子を含むオンライン課金要求を生成し、オンライン課金要求をOCSに伝送する。次いで、OCSは、第2のサブセッションの課金レートを決定し、オンライン課金で知られているように第2のサブセッションにサービスを提供するネットワーク要素に信用割り当てを生成する。
【0009】
デュアルモードサービスの1つの問題は、1つのネットワークドメインから別のネットワークドメインへのハンドオーバーが行われたときに、セッションにオンライン課金を実行する効果的な方法がないことである。1つのセッション中に複数のハンドオーバーが行われる場合、各ネットワークドメインにおいて異なる課金識別子が生成される。従って、OCSは、1つのネットワークドメインから別のネットワークドメインに転送された同一のセッションに対するオンライン課金要求を関連付けることができないため、セッションに対して課金レートを適正に決定することができない。例えば、ユーザが、デュアルモードサービスを使用してIMSネットワーク上でセッションを開始する場合、IMSネットワークのS−CSCF及びハンドオーバーアプリケーションサーバは、OCSへのオンライン課金要求をトリガする。OCSは、IMSネットワークについて定義された課金レートを使用して第1のサブセッションの信用割り当てを許可する。30分後、ユーザがデュアルモードデバイスを持って自宅から外出し、セッションは回線交換ネットワーク(例えば、CDMAネットワーク)を介して継続されると仮定する。回線交換ネットワークのMSCは、OCSへのANSI ORREQ又はANLYZD操作をトリガする。OCSは、これを新しいセッションと見なし、時間=0から計算されるレートで新しい信用割り当てをMSCに許可する。この計算は、OCSが時間=30分からレート計算を開始すべきであるため、ユーザが段階的使用料のサービスプランを有する場合には正しくない。残念なことに、セッションに対するコンテキスト情報がないので、OCSは、ANSI ORREQ又はANLYZD要求を正しい開始時間と関連付けることができず、回線交換ネットワーク上のサブセッションに対して正確な課金を決定することができない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の実施形態は、様々なネットワークドメインからの独立したオンライン課金要求が関連付けられるように、及び適切な課金レートが各ネットワークドメイン内のサブセッションに対して決定されうるように、ハンドオーバーセッションのオンライン課金のための解決策を導入する。OCSにおいてオンライン課金要求を関連付けるため、ハンドオーバー課金識別子がセッションに対して割り当てられ、各ネットワークドメイン内のセッションにサービスを提供しているネットワーク要素に配信される。課金がネットワーク要素でトリガされると、ネットワーク要素は、ハンドオーバー課金識別子と、場合によってはその他のコンテキスト情報をオンライン課金要求に挿入し、オンライン課金要求をOCSに伝送する。OCSは、受信したオンライン課金要求をその他のオンライン課金要求(ある場合)と関連付けて、セッションに対する課金レートを決定する。OCSは、ハンドオーバー課金識別子に基づいてセッションに対するオンライン課金要求を全て関連付けることができるので、OCSはセッションの課金レートを正確に決定することができる。
【0011】
一例として、デュアルモードデバイスが、IMSネットワークのような、第1のネットワークドメインを介するセッションを開始するか、又はセッションに招待され、セッションがその後、回線交換ネットワークのような第2のネットワークドメインに転送(シームレスなハンドオーバー)されると仮定する。第2のネットワークドメイン内のネットワーク要素は、デュアルモードデバイスからセッション開始要求を受信し、対応するセッション開始要求をハンドオーバーアプリケーションサーバに伝送する。セッション開始要求を受信したことに応答して、ハンドオーバーアプリケーションサーバは、セッションのハンドオーバー課金識別子を識別し、ハンドオーバー課金識別子を第2のネットワークドメイン内の1つ以上のネットワーク要素に配信する。ハンドオーバー課金識別子を受信する第2のネットワークドメイン内のネットワーク要素は、ハンドオーバー課金識別子を格納する。セッションのセットアップ中、又は第2のネットワークドメインのセッション中のある時点において、1つ以上のネットワーク要素は課金のトリガーイベントを識別する。次いで、ネットワーク要素は、セッションに割り当てられている格納済みのハンドオーバー課金識別子を識別して、セッションのオンライン課金要求を生成する。ネットワーク要素は、ハンドオーバー課金識別子をオンライン課金要求に挿入し、オンライン課金要求をOCSに伝送する。
【0012】
同様に、ハンドオーバーアプリケーションサーバはまた、課金のトリガーイベントを識別することもできる。トリガーイベントを識別したことに応答して、ハンドオーバーアプリケーションサーバは、セッションに割り当てられたハンドオーバー課金識別子を識別して、セッションのオンライン課金要求を生成する。次いで、ハンドオーバーアプリケーションサーバは、ハンドオーバー課金識別子をオンライン課金要求に挿入し、オンライン課金要求をOCSに伝送する。
【0013】
もう1つの実施形態において、OCSは、第2のネットワークドメイン内のネットワーク要素及び/又はハンドオーバーアプリケーションサーバからオンライン課金要求を受信する。OCSはまた、セッションが第1のネットワークドメインを介していた間にセッションにサービスを提供していた第1のネットワークドメイン内のネットワーク要素からオンライン課金要求を受信することもできる。OCSは、オンライン課金要求を処理して、オンライン課金要求に含まれるハンドオーバー課金識別子、及びオンライン課金要求で提供される任意の他のコンテキスト情報を識別する。次いで、OCSは、セッションのオンライン課金要求を関連付けて、第2のネットワークドメイン内のセッションの課金レートを決定する。オンライン課金要求は、セッションが第1のネットワークドメインから転送されたことを指示するので、OCSは、セッションの総継続時間を正確に決定することができ、セッションが転送されている場合であってもセッションの正しい課金レートを決定することができる。次いで、OCSは、オンライン課金要求を開始した第2のネットワークドメイン内のネットワーク要素及び/又はハンドオーバーアプリケーションサーバに対して信用割り当てを許可し、信用割り当てを含むオンライン課金応答を生成する。次いで、OCSは、オンライン課金応答をネットワーク要素及び/又はハンドオーバーアプリケーションサーバに伝送する。
【0014】
第1のネットワークドメイン内のネットワーク要素、第2のネットワークドメイン内のネットワーク要素、及びハンドオーバーアプリケーションサーバは各々、OCSへのオンライン課金要求にハンドオーバー課金識別子及びその他のコンテキスト情報を挿入するので、OCSはセッションに対するオンライン課金要求を関連付けることができる。従って、OCSは、例えば段階的使用料がセッションに適用される場合であっても、転送されたセッションに対して正しい課金レートを正確に決定することができる。有利なことに、ネットワークオペレータは、デュアルモードサービスに対してオンライン課金を効果的に実施することができる。
【0015】
本発明は、以下に説明するその他の例示的な実施形態を含むことができる。
【0016】
同じ参照番号は、全ての図面において同じ要素又は同じ種類の要素を示す。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の例示的な実施形態における通信ネットワークを示す図である。
【図2】本発明の例示的な実施形態におけるオンライン課金コンテキスト情報を第1のネットワークドメイン内のネットワーク要素及びOCSに配信する方法を示す流れ図である。
【図3】本発明の例示的な実施形態におけるOCSにおいてオンライン課金要求を処理する方法を示す流れ図である。
【図4】本発明の例示的な実施形態におけるオンライン課金コンテキスト情報を第2のネットワークドメイン内のネットワーク要素及びOCSに配信するさらなる方法を示す流れ図である。
【図5】本発明の例示的な実施形態におけるドメイン転送後にOCSにおいてオンライン課金要求を処理するさらなる方法を示す流れ図である。
【図6】本発明の例示的な実施形態におけるOCS内のコンテキスト情報、ハンドオーバーカウンタ、及び料金プランの関連を示す流れ図である。
【図7】本発明の例示的な実施形態におけるドメイン転送後に未使用の信用を引き渡す方法を示す流れ図である。
【図8】本発明の例示的な実施形態における他の通信ネットワークを示す図である。
【図9】本発明の例示的な実施形態における転送されたセッションのオンライン課金を示すメッセージ図である。
【図10】本発明の例示的な実施形態における転送されたセッションのオンライン課金を示すメッセージ図である。
【図11】本発明の例示的な実施形態における転送されたセッションのオンライン課金を示すメッセージ図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1〜図11及び以下の説明は、当業者に本発明を実施及び使用する方法を教示するために、本発明の特定の例示的な実施形態を示す。発明の原理を教示するために、本発明の標準的な態様が一部簡略化又は省略されている。当業者であれば、本発明の範囲に含まれるそれらの実施形態の変形を理解するであろう。当業者であれば、以下に説明される特徴が様々な方法で組み合わされて、本発明の複数の変形を形成できることを理解するであろう。その結果、本発明は、以下に説明される特定の実施形態に限定されるのではなく、特許請求の範囲及びそれらの均等物によってのみ限定される。
【0019】
図1は、本発明の例示的な実施形態における通信ネットワーク100を示す。通信ネットワーク100は、第1のネットワークドメイン102及び第2のネットワークドメイン103を含む。ネットワークドメイン102〜103は各々、通信サービスを提供するように編成され構成されたネットワーク要素の集合である。ネットワークドメインの例は、回線交換ドメイン、パケット交換ドメイン、IMSドメイン、WLANドメインなどを含む。ネットワークドメイン102〜103は各々、通信サービスをデュアルモードデバイス120に提供するように動作可能な異なるドメインである。例えば、ネットワークドメイン102はIMSドメインを備えることができるが、ネットワークドメイン103は回線交換ドメインを備えることができる。デュアルモードデバイスは、異なるプロトコルを使用する異なるタイプのネットワークドメインと通信するように動作可能な任意の無線及び/又は有線デバイスを備える。デュアルモードデバイス120は、通信サービスを受信するためにネットワークドメイン102〜103のいずれか又は両方と通信する機能を有する。デュアルモードデバイス120はまた、確立されたセッション中にネットワークドメイン102〜103の間を切り替える機能も有し、これは転送又はハンドオーバーと呼ばれる。
【0020】
通信ネットワーク100はまた、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106及びオンライン課金システム(OCS)108を含む。ハンドオーバーアプリケーションサーバ(AS)106は、デュアルモードデバイス120のセッションにハンドオーバーサービスを提供するように動作可能な任意のシステム、サーバ、又は機能を備える。通常、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106は、ユーザがネットワークドメイン間を移動しているときにボイスコール連続性をもたらすように動作可能なVoice Call Continuity(VCC)アプリケーションサーバを備えることができる。ハンドオーバーアプリケーションサーバ又はVCCアプリケーションサーバは、異なるネットワークドメイン間でハンドオーバーを実行するために、モバイル管理AS機能(不図示)及びネットワークドメイン選択機能(不図示)を含むことができる。モバイル管理ASは、IMSコアネットワークが、IMSネットワークでの加入者アクセスのために回線交換ネットワーク又は異なるネットワークドメインの別のタイプのネットワーク要素に対してMSCをエミュレートするような場合である。ネットワークドメイン選択機能は、セッション配信のルーティングを決定する。ネットワークドメイン選択機能のサービス論理は、ドメイン内の登録の現在の状況ならびにオペレータ及び加入者基本設定に基づいて、セッションを適切なドメイン(例えば、IMS又は回線交換)にルーティングする。ハンドオーバーアプリケーションサーバ106は、セッションのシグナリングメッセージを処理して、セッションを中断することなくネットワークドメイン102からネットワークドメイン103(又は、その逆)にハンドオーバーを提供する。ハンドオーバーアプリケーションサーバ106はネットワークドメイン102〜103の外側に示されているが、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106は、IMSドメインのようなネットワークドメインの1つの内部で実施されてもよい。
【0021】
OCS108は、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106のようなセッションにサービスを提供しているネットワーク要素からオンライン課金要求を受信し、セッションの課金レートを決定して、セッションに対してネットワーク要素に信用割り当てを許可することなどにより、オンライン課金を実行するように動作可能な任意のシステム、サーバ、又は機能を備える。
【0022】
ネットワークドメイン102及びネットワークドメイン103はそれぞれ、ネットワーク要素112及びネットワーク要素113を含む。ネットワーク要素112〜113は、通信サービスを提供し、課金イベントをOCS108にレポートするように動作可能な任意のサーバ、システム、又は機能を備える。例えば、IMSドメイン内のネットワーク要素は、P−CSCF、S−CSCF、アプリケーションサーバ、メディアゲートウェイなどを備えることができる。回線交換ドメイン内のネットワーク要素は、MSCを備えることができる。当業者であれば、ネットワークドメイン102〜103が、図1に示されるネットワーク要素よりも多くのネットワーク要素を含むことができることを理解するであろう。さらに、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106が特定のネットワークドメインに位置する場合、これもまたネットワーク要素と呼ばれてもよい。
【0023】
本明細書において説明される実施形態によれば、ネットワーク要素は、後段において説明されるように、OCS108がセッションのオンライン課金情報を関連付けることができるように、オンライン課金コンテキスト情報をOCS108に提供するためにサービス論理及びプロトコルを含むように強化される。オンライン課金コンテキスト情報は、異なるネットワークドメイン上にあるサブセッションの課金情報を関連付けるために使用される課金識別子のような任意のデータを備える。例えば、後段において説明される実施形態において、ハンドオーバー課金識別子はセッションに割り当てられ、両方のネットワークドメイン102〜103内のネットワーク要素112〜113に配信される。次いで、ネットワーク要素112〜113は、たとえセッションが異なるネットワークドメインに転送される場合であっても、OCS108がセッションのオンライン課金要求を各々関連付けることができるように、OCS108へのオンライン課金要求にハンドオーバー課金識別子を使用することができる。従って、OCS108は、たとえセッションが転送される場合であっても、セッションの正しい課金レートを効果的に決定することができる。
【0024】
図2は、本発明の例示的な実施形態におけるオンライン課金コンテキスト情報をネットワークドメイン102のネットワーク要素及びOCS108に配信する方法200を示す流れ図である。方法200のステップは、図1の通信ネットワーク100を参照して説明される。図2の流れ図のステップは、包括的なものではなく、図示されていない他のステップを含むことができる。
【0025】
図1において、デュアルモードデバイス120がネットワークドメイン102に登録し、セッション開始要求を通じてエンドポイント130とのセッションを開始するか又はセッションに招待されると仮定する。デュアルモードデバイス120又はエンドポイント130のいずれかからセッション開始要求を受信したことに応答して、ネットワークドメイン102内のネットワーク要素112は、ネットワーク要素(NE)課金識別子をセッションに割り当てる。NE課金識別子は、セッションに割り当てられる任意の数値、コード、ストリングなどを備える。NE課金識別子の割り当ての一例として、ネットワークドメイン102がIMSドメインを備える場合、セッション開始要求(例えば、SIP INVITE)を受信するIMSネットワーク内のP−CSCF(不図示)、メディアゲートウェイ(不図示)、又は別のネットワーク要素は、一意のIMS課金識別子(ICID)をそのセッションに割り当てる。
【0026】
ネットワーク要素112はまた、セッション開始要求を受信するとデュアルモードデバイス120(又はその関連するユーザ)のフィルタ基準を処理して、デュアルモードデバイス120がデュアルモード機能を有することを決定する。デュアルモードデバイス120がデュアルモード機能を有するので、ネットワーク要素112は、発生する可能性がある任意のネットワークドメイン転送を処理するために、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106がセッションに関与する必要があると決定する。従って、ネットワーク要素112は、ステップ202において、ネットワーク要素112によって割り当てられたNE課金識別子を含む、SIP INVITEのようなセッション開始要求を生成する。次いで、ネットワーク要素112は、ステップ204において、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106をセッションに含めるために、セッション開始要求をハンドオーバーアプリケーションサーバ106に伝送する。
【0027】
セッション開始要求を受信したことに応答して、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106は、セッション中のネットワークドメインの転送に備えるためにサーバ論理を実行する。さらに、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106は、ステップ206において、セッションのハンドオーバー課金識別子を識別する。ハンドオーバー課金識別子は、セッションがオンライン課金の目的で接続されるネットワークドメインにかかわりなくセッションを識別する任意の数値、コード、ストリングなどを備える。従って、ハンドオーバー課金識別子は、単一のネットワークドメインのみでは一意ではなく理解されないが、複数のネットワークドメインにわたり一意であって理解される。ハンドオーバーアプリケーションサーバ106は、セッションの新しい一意のハンドオーバー課金識別子を生成することができるか、初期NE課金識別子をハンドオーバー課金識別子として再使用することができるか、又はそれ以外の場合ハンドオーバー課金識別子を識別することができる。次いで、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106は、ステップ208において、ハンドオーバー課金識別子をネットワークドメイン102内のネットワーク要素112及びその他のネットワーク要素(不図示)に配信する。ハンドオーバー課金識別子を配信するため、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106は、ハンドオーバー課金識別子を含むSIP 200 OKのようなセッション開始応答を生成し、セッション開始応答をネットワーク要素112に伝送する。ハンドオーバーアプリケーションサーバ106は、ネットワークドメイン102内のその他のネットワーク要素から他のセッション開始要求を受信したことに応答して同様に動作することができる。
【0028】
ネットワーク要素112は、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106からセッション開始応答を受信し、ハンドオーバー課金識別子を格納する。ネットワーク要素112は、ハンドオーバー課金識別子がまだハンドオーバーアプリケーションサーバ106によって配信されていない場合、ハンドオーバー課金識別子をネットワークドメイン102内のその他のネットワーク要素(不図示)に配信する。ネットワークドメイン102を介するセッションを完了するために、その他のシグナリングがさらに発生する。
【0029】
セッションのセットアップ中又はネットワークドメイン102のセッション中のある時点において、ネットワーク要素112は、セッションのオンライン課金を提供するように定義されるCharging Trigger Function(CTF)などに基づいて、ステップ210において課金のトリガーイベントを識別する。ステップ212において、ネットワーク要素112は、セッションに割り当てられたハンドオーバー課金識別子を識別する。次いで、ステップ214において、ネットワーク要素112は、セッションのオンライン課金要求を生成し、ハンドオーバー課金識別子をオンライン課金要求に挿入する。オンライン課金要求は、Initial、Update、又はFinalメッセージであってもよい。一例として、オンライン課金要求は、Diameter Roプロトコルに定義されているような、Credit Control Request(CCR)[Initial、Update、Final]メッセージを備えることができる。ネットワーク要素112はまた、NE課金識別子及びその他の課金情報をオンライン課金要求に含むことができる。例えば、ネットワーク要素112はまた、NEタイプ、NEアドレス、ドメインタイプ、ドメイン領域、ユーザ識別子、宛先識別子、サービス情報、サービスタイプ、要求タイプ、サブセッション識別子、サブセッションサービス開始/停止時間、サブセッションサービス経過時間などを含むこともできる。ハンドオーバー課金識別子及び追加の課金情報は、オンライン課金コンテキスト情報を備える。
【0030】
NE課金識別子をその他の課金情報と共にオンライン課金要求に挿入するとき、オンライン課金要求は、NE課金識別子及びその他の課金情報に対してすでに指定されているパラメータを有することもできる。例えば、Diameter CCRメッセージにおいて、NE課金識別子に対して指定された属性値ペア(AVP)がある。ハンドオーバー課金識別子(及びおそらくは、その他の課金情報)を挿入するため、オンライン課金要求のハンドオーバー課金識別子に対して新しいパラメータが指定されてもよい。例えば、Diameter CCRメッセージの第1の新しいAVPが、ハンドオーバー課金識別子に対して指定されてもよい。Diameter CCRメッセージの第2の新しいAVPが、ネットワークドメイン102からネットワークドメイン103へのセッションの転送を指示するハンドオーバーインジケータに対して指定されてもよい。Diameter CCRメッセージの第3の新しいAVPが、ネットワークドメイン102からネットワークドメイン103への転送が発生する時間を指示するタイムスタンプに対して指定されてもよい。次いで、ネットワーク要素112は、ステップ216において、オンライン課金要求をOCS108に伝送する。
【0031】
同様に、ステップ210において、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106はまた、CTFなどに基づいて、課金のトリガーイベントを識別する。ステップ212において、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106はセッションに割り当てられたハンドオーバー課金識別子を識別する。次いで、ステップ214において、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106は、セッションのオンライン課金要求を生成し、ハンドオーバー課金識別子をオンライン課金要求に挿入する。ハンドオーバーアプリケーションサーバ106はまた、1つ以上のNE課金識別子、及びその他の課金情報をオンライン課金要求に含むことができる。例えば、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106はまた、NE課金識別子のリスト、ドメインハンドオーバーインジケータ、ドメインハンドオーバー課金タイプ、ドメインハンドオーバータイムスタンプ、関連するNEサブセッション識別子のリストなどを含むことができる。ハンドオーバー課金識別子及び追加の課金情報は、オンライン課金コンテキスト情報を備える。オンライン課金要求が、新しく定義されたハンドオーバー課金識別子に対してなど、このコンテキスト情報の適切なパラメータを含まない場合、前述のようにハンドオーバー課金識別子又はその他のコンテキスト情報に対して新しいパラメータが指定されてもよい。次いで、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106は、ステップ216において、オンライン課金要求をOCS108に伝送する。
【0032】
ハンドオーバーアプリケーションサーバ106及びネットワーク要素112は、上記で説明される機能を実行するように動作可能なハードウェア、ソフトウェア、又はファームウェアを備えることができる。例えば、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106及びネットワーク要素112は各々、適切なネットワークドメインのプロトコルでシグナリングメッセージを受信し、処理して、伝送するように動作可能なシグナリングシステムを含むことができる。ハンドオーバーアプリケーションサーバ106及びネットワーク要素112は各々、ハンドオーバー課金識別子及びその他のコンテキスト情報を格納するように動作可能なストレージシステムを含むことができる。ハンドオーバーアプリケーションサーバ106及びネットワーク要素112は各々、課金イベントをトリガし、OCS108とインターフェイスを取ってオンライン課金要求をOCS108に提供するように動作可能な、CTFのような課金システムをさらに含むことができる。
【0033】
図3は、本発明の例示的な実施形態におけるOCS108においてオンライン課金要求を処理する方法300を示す流れ図である。方法300のステップは、図1の通信ネットワーク100を参照して説明される。図3の流れ図のステップは、包括的なものではなく、図示されていない他のステップを含むことができる。
【0034】
ステップ302において、OCS108は、オンライン課金要求をネットワーク要素112及び/又はハンドオーバーアプリケーションサーバ106から受信する。加えてOCS108は、ネットワークドメイン102のその他のネットワーク要素からオンライン課金要求を受信することができる。ステップ304において、OCS108は、オンライン課金要求を処理して、オンライン課金要求に含まれるハンドオーバー課金識別子及び任意のNE課金識別子を識別する。ステップ306において、OCS108は、セッションの課金要求を関連付ける目的で、ハンドオーバー課金識別子及び任意のNE課金識別子を格納する。次いで、OCS108は、セッションのオンライン課金操作を実行する。例えば、OCS108は、ステップ308において課金レートを決定する。課金レートは、サービスプランの使用料、及びセッションの時間(段階的使用料を想定)に基づいて決定される。OCS108は、ステップ310において、課金レートに基づいて、ネットワーク要素112及びハンドオーバーアプリケーションサーバ106のような、オンライン課金要求を開始したネットワーク要素の信用割り当てを許可する。1つの前提は、デュアルモードデバイス120が適正に権限を付与されており、セッションに対してユーザのアカウントに十分な残高があるということである。次いで、OCS108は、ステップ312において、信用割り当てを含むオンライン課金応答を生成し、ステップ314において、オンライン課金応答をネットワーク要素112及びハンドオーバーアプリケーションサーバ106に伝送する。OCS108は、ネットワーク要素112、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106、及びネットワークドメイン102内のその他のネットワーク要素(不図示)から追加のオンライン課金要求を受信したことに応答して、同様に動作する。
【0035】
ネットワークドメイン102においてセッションが進行すると、ネットワーク要素112及びハンドオーバーアプリケーションサーバ106は、追加のオンライン課金要求をOCS108に伝送することができる。ネットワークドメイン102内のさらに多くのネットワーク要素がセッションにサービスを提供すると、これらのネットワーク要素は、上記で説明されるようにハンドオーバーアプリケーションサーバ106とコンタクトを取り、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106は、ハンドオーバー課金識別子をこれらのネットワーク要素に配信する。次いで、ネットワークドメイン102内のネットワーク要素がオンライン課金要求を生成するとき、ネットワーク要素は、OCS108がセッションの任意のオンライン課金要求を関連付けることができるように、ハンドオーバー課金識別子をOCS108へのオンライン課金要求に挿入する。
【0036】
ある時点でセッションがネットワークドメイン102からネットワークドメイン103に転送される(図1を参照)ことをさらに仮定するが、これもまたハンドオーバーと呼ばれる。ハンドオーバーは、様々な理由から要望される場合がある。例えば、デュアルモードデバイス120がネットワークドメイン103によってサービスを提供される区域に移動する場合、デュアルモードデバイス120はネットワークドメイン103に登録することができる。デュアルモードデバイス120のサービス論理に従って、デュアルモードデバイス120は、ネットワークドメイン103がコスト、使用可能なサービス、サービス区域などの理由から、好ましい通信のモードであると決定することができる。デュアルモードデバイス120は、ネットワークドメイン103によって使用されるプロトコルでもう1つのセッション開始要求を生成し、セッション開始要求をネットワークドメイン103内のネットワーク要素113に伝送する。
【0037】
セッション開始要求を受信したことに応答して、ネットワークドメイン103内のネットワーク要素113は、もう1つのネットワーク要素(NE)課金識別子をセッションに割り当てる。NE課金識別子の割り当ての一例として、ネットワークドメイン103が回線交換ドメイン(例えば、CDMAネットワーク)を備える場合、セッション開始要求(例えば、ISUP IAM)を受信する回線交換ネットワーク内のMSC(不図示)又は別のネットワーク要素は、一意の課金識別子をそのセッションに割り当てる。
【0038】
図4は、本発明の例示的な実施形態におけるオンライン課金のコンテキスト情報をネットワークドメイン103内のネットワーク要素及びOCS108に配信するさらなる方法400を示す流れ図である。方法400のステップは、図1の通信ネットワーク100を参照して説明される。図4の流れ図のステップは、包括的なものではなく、図示されていない他のステップを含むことができる。
【0039】
セッション開始要求を受信したことに応答して、ネットワーク要素113は、デュアルモードデバイス120(又はその関連するユーザ)のフィルタ基準を処理して、デュアルモードデバイス120がデュアルモード機能を有すること、及びセッションがもう1つのネットワークドメイン102から転送されていることを決定する。従って、ネットワーク要素113は、ステップ402において、ネットワーク要素113によって割り当てられたNE課金識別子を含む、ANSI ORREQのようなセッション開始要求を生成する。次いで、ネットワーク要素113は、ステップ404において、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106をセッションに含めるために、セッション開始要求をハンドオーバーアプリケーションサーバ106に伝送する。
【0040】
セッション開始要求を受信したことに応答して、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106は、セッション中のネットワークドメインの転送に備えるためにサーバ論理を実行する。さらに、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106は、ステップ406において、セッションに割り当てられたハンドオーバー課金識別子を識別する。次いで、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106は、ステップ408において、ハンドオーバー課金識別子をネットワークドメイン103のネットワーク要素113及びその他のネットワーク要素(不図示)に配信する。ハンドオーバー課金識別子を配信するため、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106は、ハンドオーバー課金識別子を含むANSI orreqのようなセッション開始応答を生成し、セッション開始応答をネットワーク要素113に伝送する。ハンドオーバーアプリケーションサーバ106は、ネットワークドメイン103内のその他のネットワーク要素(不図示)から他のセッション開始要求を受信したことに応答して同様に動作することができる。
【0041】
ネットワーク要素113は、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106からセッション開始応答を受信し、ハンドオーバー課金識別子を格納する。ネットワーク要素113は、ハンドオーバー課金識別子がまだハンドオーバーアプリケーションサーバ106によって配信されていない場合、ハンドオーバー課金識別子をネットワークドメイン103内のその他のネットワーク要素(不図示)に配信する。ネットワークドメイン103を介するセッションを完了するために、その他のシグナリングがさらに発生する。
【0042】
セッション中のある時点において、ネットワーク要素113は、ステップ410において、CTFなどに基づいて課金のトリガーイベントを識別する。ステップ412において、ネットワーク要素113は、セッションに割り当てられたハンドオーバー課金識別子を識別する。次いで、ネットワーク要素113は、セッションのオンライン課金要求を生成し、ステップ414においてハンドオーバー課金識別子をオンライン課金要求に挿入する。ネットワーク要素113はまた、NE課金識別子及びその他の課金情報をオンライン課金要求に含むことができる。例えば、ネットワーク要素113は、ネットワークドメイン102からネットワークドメイン103へのセッションの転送を指示するハンドオーバーインジケータをオンライン課金要求に挿入することができる。ネットワーク要素113はまた、セッションの転送に対するタイムスタンプを識別して、タイムスタンプをオンライン課金要求に挿入することができる。オンライン課金要求が、新しく定義されたハンドオーバー課金識別子に対してなど、このコンテキスト情報の適切なパラメータを含まない場合、前述のようにハンドオーバー課金識別子又はその他のコンテキスト情報に対して新しいパラメータが指定されてもよい。次いで、ネットワーク要素113は、ステップ416において、オンライン課金要求をOCS108に伝送する。
【0043】
上記で説明されているように、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106はまた、ネットワークドメイン103を介するセッション中に課金の1つ以上のトリガーイベントを識別する。従って、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106は、セッションに割り当てられたハンドオーバー課金識別子を識別する(図2のステップ212を参照)。ハンドオーバーアプリケーションサーバ106は、セッションのオンライン課金要求を生成し、ハンドオーバー課金識別子をオンライン課金要求に挿入する(図2のステップ214を参照)。ハンドオーバーアプリケーションサーバ106はまた、1つ以上のNE課金識別子、及びその他のコンテキスト及び/又は課金情報をオンライン課金要求に含むことができる。次いで、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106は、オンライン課金要求をOCS108に伝送する(図2のステップ216を参照)。
【0044】
ネットワーク要素113はまた、上記で説明される機能を実行するように動作可能なハードウェア、ソフトウェア、又はファームウェアを備えることができる。例えば、ネットワーク要素113は各々、適切なネットワークドメインのプロトコルでシグナリングメッセージを受信し、処理して、伝送するように動作可能なシグナリングシステムを含むことができる。ネットワーク要素113は各々、ハンドオーバー課金識別子及びその他のコンテキスト情報を格納するように動作可能なストレージシステムを含むことができる。ネットワーク要素113は各々、課金イベントをトリガし、OCS108とインターフェイスを取ってオンライン課金要求をOCS108に提供するように動作可能な、CTFのような課金システムをさらに含むことができる。
【0045】
図5は、本発明の例示的な実施形態におけるドメイン転送後にOCSにおいてオンライン課金要求を処理するさらなる方法500を示す流れ図である。方法500のステップは、図1の通信ネットワーク100を参照して説明される。図5の流れ図のステップは、包括的なものではなく、図示されていない他のステップを含むことができる。
【0046】
ステップ502において、OCS108は、オンライン課金要求をネットワーク要素113及び/又はハンドオーバーアプリケーションサーバ106から受信する。加えてOCS108は、ネットワークドメイン103内のその他のネットワーク要素からオンライン課金要求を受信することができる。ステップ504において、OCS108は、オンライン課金要求を処理して、オンライン課金要求に含まれるハンドオーバー課金識別子及び任意のNE課金識別子を識別する。ステップ506において、OCS108は、ハンドオーバー課金識別子及び任意のNE課金識別子を格納する。次いで、OCS108は、セッションのオンライン課金操作を実行する。例えば、OCS108は、ステップ508において、セッションのオンライン課金要求を関連付けて、課金レートを決定する。さらに詳細には、OCS108は、オンライン課金要求で提供されたオンライン課金コンテキスト情報を処理して、課金レートを決定する。OCS108は、セッションが1つのネットワークドメインから別のネットワークドメインに転送されたことを識別したことに応答してオンライン課金要求を関連付けることができるか、又はオンライン課金要求を自動的に関連付けることができる。オンライン課金コンテキスト情報は、セッションがもう1つのネットワークドメイン102から転送されたことを指示するので、OCS108は、セッションの総持続時間を正確に決定することができ、セッションの正しい課金レートを決定することができる。デュアルモードデバイス120のユーザが段階的使用料によるサービスプランを有する場合、OCS108は、ネットワークドメイン103上のサブセッションの課金レートを正確に決定することができない。例えば、セッションが、30分後にネットワークドメイン102からネットワークドメイン103に転送されたと仮定する。オンライン課金コンテキスト情報により、OCS108は、課金レートが時間=0ではなく時間=30から決定されるべきであると決定することができる。段階的使用料の場合、OCS108は、正しい課金レートを決定することができる。
【0047】
ステップ510において、OCS108は、課金レートに基づいて、ネットワーク要素113及びハンドオーバーアプリケーションサーバ106のような、オンライン課金要求を開始したネットワーク要素の信用割り当てを許可する。この場合も同様に、1つの前提は、デュアルモードデバイス120が適正に権限を付与されており、セッションに対してユーザのアカウントに十分な残高があるということである。次いで、OCS108は、ステップ512において、信用割り当てを含むオンライン課金応答を生成し、ステップ514において、オンライン課金応答をネットワーク要素113及びハンドオーバーアプリケーションサーバ106に伝送する。OCS108は、ネットワーク要素113、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106、及びネットワークドメイン103内のその他のネットワーク要素(不図示)から追加のオンライン課金要求を受信したことに応答して、同様に動作する。
【0048】
ネットワークドメイン103においてセッションが進行すると、ネットワーク要素113及びハンドオーバーアプリケーションサーバ106は、追加のオンライン課金要求をOCS108に伝送することができる。ネットワークドメイン103においてさらに多くのネットワーク要素がセッションにサービスを提供すると、これらのネットワーク要素は、上記で説明されるようにハンドオーバーアプリケーションサーバ106とコンタクトを取り、ハンドオーバーアプリケーションサーバ106は、ハンドオーバー課金識別子をこれらのネットワーク要素に配信する。次いで、ネットワークドメイン103内のネットワーク要素がオンライン課金要求を生成するとき、ネットワーク要素は、OCS108がセッションの任意のオンライン課金要求を関連付けることができるように、ハンドオーバー課金識別子をOCS108へのオンライン課金要求に挿入する。
【0049】
オンライン課金要求を関連付けるため、OCS108は、セッションの転送前にネットワークドメイン102内の各ネットワーク要素112の現在のオンライン課金スナップショットデータを保持し、セッションの転送後にネットワークドメイン103内の各ネットワーク要素113の現在のオンライン課金スナップショットデータを保持するハンドオーバーカウンタを実施することができる。図6は、本発明の例示的な実施形態におけるOCS108内のコンテキスト情報、ハンドオーバーカウンタ、及び料金プランの関連を示す流れ図である。各々のVCC更新は、カウンタ更新基準(即ち、各ネットワークドメイン内の各ネットワーク要素から受信した課金情報がVCCカウンタコンテキスト情報と一致する場合)としてのコンテキスト情報に基づき、ハンドオーバーカウンタはコンテキスト情報を格納するために更新される。
【0050】
OCS108は、コンテキスト情報を料金算定基準として使用して、セッションの課金レートを決定する。従って、ネットワークドメイン102内のセッションがネットワークドメイン103に転送されるとき、各ネットワークドメイン102〜103内の2つのサブセッションは、同じ料金プランを使用する同じ連続するセッションとして処理される。2つの相関するサブセッションが各々個別の料金プランに基づく料金プラン又は課金を共有するかどうかは、ネットワークオペレータの構成に基づく。
【0051】
セッションがネットワークドメイン102からネットワークドメイン103に転送されたことをOCS108が決定するとき、OCS108は、ネットワークドメイン102内のネットワーク要素112へのオンライン課金を終了することができる。OCS108は、ネットワークドメイン102内のネットワーク要素112が、課金を単に中断するか、又は課金を停止して、未使用の信用をOCS108に返すように要求することができる。
【0052】
図7は、本発明の例示的な実施形態におけるドメイン転送後に未使用の信用を引き渡す方法700を示す流れ図である。方法700のステップは、図1の通信ネットワーク100を参照して説明される。図7の流れ図のステップは、包括的なものではなく、図示されていない他のステップを含むことができる。
【0053】
ステップ702において、ネットワークドメイン102からネットワークドメイン103へのセッションの転送を識別すると、OCS108は、ステップ704において、ネットワークドメイン102内のネットワーク要素112に未使用の信用を引き渡させるかどうかを決定する。OCS VCC課金ポリシー管理は、ネットワーク要素112が未使用の信用を引き渡すべきであるかどうかを、ネットワークドメイン102内のネットワーク要素向けの使用料が転送後に変更される、ユーザのアカウント残高がしきい値を下回る、転送後に信用引き渡しを提示するユーザ又はオペレータ、ハンドオーバータイプ(即ち、どのネットワークドメインからどのネットワークドメイン)、プリペイドライフサイクルなどの規則又は条件のうちの1つ以上に基づいて決定する。決定が、ネットワーク要素112に未使用の信用を引き渡させることである場合、OCS108は、ステップ706において、信用返却要求をネットワークドメイン102内のネットワーク要素112及びその他のネットワーク要素に伝送する。例えば、OCS108は、ネットワーク要素112が任意の未使用の信用を返却するよう要求するDiameter Re−Authorization−Request(RAR)をネットワーク要素112に伝送することができる。信用返却要求に応答して、ネットワーク要素112は、Diameter CCRのような、信用残高を含むオンライン課金要求を生成し、オンライン課金要求をOCS108に伝送する。ハンドオーバーアプリケーションサーバ106に任意の未使用の信用を返却させるために、同様のプロセスが使用される。
【0054】
OCS108は、ステップ708において、ネットワークドメイン102内のネットワーク要素112及びその他のネットワーク要素、ならびにハンドオーバーアプリケーションサーバ106からオンライン課金要求を受信し、ステップ710において、未使用の信用をユーザのアカウントに返す。OCS108はまた、アカウントステータス及びライフサイクルを更新する。
【0055】
例
図8〜図11は、1つのネットワークドメインから別のネットワークドメインへシームレスにハンドオーバーされるセッションのオンライン課金の例を示す。図8は、本発明の例示的な実施形態における通信ネットワーク800を示す。通信ネットワーク800は、IMSネットワーク802、GSMネットワーク又はCDMAネットワークのような回線交換ネットワーク804、及びOCS806を含む。IMSネットワーク802は、Serving−CSCF(S−CSCF)812、Interrogate−CSCF(I−CSCF)813、Proxy−CSCF(P−CSCF)814、メディアゲートウェイ制御機能(MGCF)815、WiFiアクセスネットワーク816、ホーム加入者サーバ(HSS)817、及びVCCアプリケーションサーバ818を含む。IMSネットワーク802は、簡潔にするため図示されていないその他のネットワーク要素を含むことができる。回線交換ネットワーク804は、MSC822及び基地局824を含む。回線交換ネットワーク804は、簡潔にするため図示されていないその他のネットワーク要素を含むことができる。図8〜図11の例は、デュアルモードデバイス830がエンドポイント840によってセッションに招待される場合の、IMSネットワーク802から回線交換ネットワーク804へのシームレスなハンドオーバーの課金を示す。
【0056】
図9〜図11は、本発明の例示的な実施形態における転送されたセッションのオンライン課金を示すメッセージ図である。エンドポイント840(図8を参照)がデュアルモードデバイス830とのセッションを開始しようとしていると仮定する。図9においてセッションを開始するため、エンドポイント840は、SIP INVITEを生成し、INVITEをIMSネットワーク802のS−CSCF812に伝送する。デュアルモードデバイス830をセッションに招待するINVITEに応答して、S−CSCF812はデュアルモードデバイス830の初期フィルタ基準(iFC)を処理するが、これはデュアルモードデバイス830がデュアルモード機能を有することを指示する。従って、S−CSCF812は、VCCアプリケーションサーバ818とエンドポイント840間のSIPダイアログ1を確立するためにSIP INVITEをVCCアプリケーションサーバ818に伝送することによってセッションにVCCアプリケーションサーバ818を含む。
【0057】
バックツーバックユーザエージェント(B2BUA)として動作するVCCアプリケーションサーバ818は、セッションがIMSネットワーク802に配信される必要があることを決定し、デュアルモードデバイス830にサービスを提供しているS−CSCF812にSIP INVITEを伝送する。次いで、S−CSCF812は、VCCアプリケーションサーバ818とデュアルモードデバイス830間のSIPダイアログ2を確立するために、INVITEをP−CSCF814経由でデュアルモードデバイス830に伝送する。
【0058】
デュアルモードデバイス830は、ベアラのSDPでSIP 180 Ringingを(P−CSCF814を介して)S−CSCF812に返し、S−CSCF812はSIP 180 RingingをVCCアプリケーションサーバ818に伝送する。VCCアプリケーションサーバ818はSIP 180 RingingをS−CSCF812に伝送し、S−CSCF812はSIP 180 Ringingをエンドポイント840に転送する。
【0059】
次いで、デュアルモードデバイス830はSIP 200 OKを(P−CSCF814を介して)S−CSCF812に伝送し、S−CSCF812は200 OKをVCCアプリケーションサーバ818に伝送する。200 OKを受信したことに応答して、VCCアプリケーションサーバ818は課金イベントを識別する。従って、VCCアプリケーションサーバ818はDiameter CCR[Initial]を生成し、セッションに割り当てられたハンドオーバー課金識別子を識別して、ハンドオーバー課金識別子をDiameter CCR[Initial]に挿入する。VCCアプリケーションサーバ818はまた、1つ以上のNE課金識別子、及びその他の課金情報をCCR[Initial]に含むことができる。例えば、VCCアプリケーションサーバ818はまた、NE課金識別子のリスト、ドメインハンドオーバーインジケータ、ドメインハンドオーバー課金タイプ、ドメインハンドオーバータイムスタンプ、関連するNEサブセッション識別子のリストなどを含むことができる。ハンドオーバー課金識別子及び追加の課金情報は、OCS806のオンライン課金コンテキスト情報を備える。
【0060】
NE課金識別子をその他の課金情報と共に課金メッセージに挿入するとき、CCR[Initial]は、NE課金識別子及びその他の課金情報に対してすでに指定されている属性値ペア(AVP)を有することもできる。ハンドオーバー課金識別子(及びおそらくは、その他の課金情報)を挿入するため、ハンドオーバー課金識別子に対してCCRメッセージの新しいAVPが指定されてもよい。VCCアプリケーションサーバ818は、コンテキスト情報が挿入されたCCR[Initial]をOCS806に伝送する。
【0061】
OCS806はCCR[Initial]を受信し、CCR[Initial]に含まれるコンテキスト情報を格納する。OCS806は、コンテキスト情報を処理して、IMSネットワーク802を介するセッションの課金レートを決定する。次いで、OCS806は、信用割り当てを含むDiameter CCA[Initial]を生成し、Diameter CCA[Initial]をVCCアプリケーションサーバ818に伝送する。OCS806はまた、追加のコンテキスト情報をCCA[Initial]に含むことができる。次いで、VCCアプリケーションサーバ818は、デュアルモードデバイス830の信用割り当ての監視を開始する。割り当てが消費されている場合、VCCアプリケーションサーバ818は、新しい信用割り当てをOCS806に要求するCCR[Update]を伝送することができる。
【0062】
次いで、VCCアプリケーションサーバ818は、SIP 200 OKをS−CSCF812に伝送する。VCCアプリケーションサーバ818は、ハンドオーバー課金識別子をIMSネットワーク802のネットワーク要素に配信するステップの一環として、ハンドオーバー課金識別子を200 OKに挿入することができる。さらに、VCCアプリケーションサーバ818は、以前のシグナリングメッセージで、ハンドオーバー課金識別子をIMSネットワーク802のネットワーク要素に配信済みの場合もある。
【0063】
200 OKを受信したことに応答して、S−CSCF812は課金イベントを識別する。次いで、S−CSCF812はDiameter CCR[Initial]を生成し、(VCCアプリケーションサーバ818によって提供された)セッションに割り当てられたハンドオーバー課金識別子を識別して、ハンドオーバー課金識別子をDiameter CCR[Initial]に挿入する。S−CSCF812はまた、NE課金識別子、及びその他の課金情報をCCR[Initial]に含むことができる。例えば、S−CSCF812はまた、NEタイプ、NEアドレス、ドメインタイプ、ドメイン領域、ユーザ識別子、宛先識別子、サービス情報、サービスタイプ、要求タイプ、サブセッション識別子、サブセッションサービス開始/停止時間、サブセッションサービス経過時間などを含むこともできる。ハンドオーバー課金識別子及び追加の課金情報は、OCS806のオンライン課金コンテキスト情報を備える。ハンドオーバー課金識別子(及び可能なその他の課金情報)を挿入するため、ハンドオーバー課金識別子に対してCCRメッセージの新しいAVPが指定されてもよい。次いで、S−CSCF812は、CCR[Initial]をダイアログ2の課金のためにOCS806に伝送する。
【0064】
OCS806はCCR[Initial]を受信し、CCR[Initial]に含まれるコンテキスト情報を格納する。OCS806は、コンテキスト情報を処理して、IMSネットワーク802を介するセッションの課金レートを決定する。次いで、OCS806は、信用割り当てを含むDiameter CCA[Initial]を生成し、Diameter CCA[Initial]をS−CSCF812に伝送する。OCS806はまた、追加のコンテキスト情報をCCA[Initial]に含むことができる。次いで、S−CSCF812は、ダイアログ2についてデュアルモードデバイス830の信用割り当ての監視を開始する。割り当てが消費されている場合、S−CSCF812は、新しい信用割り当てをOCS806に要求するCCR[Update]を伝送することができる。
【0065】
次に、S−CSCF812は、200 OKをエンドポイント840に伝送する。この場合も同様に、S−CSCF812は課金イベントを識別し、VCCコンテキスト情報と共にCCR[Initial]をダイアログ1の課金のためにOCS806に伝送する。OCS806はコンテキスト情報を処理し、信用割り当てを許可して、CCA[Initial]をS−CSCF812に伝送する。次いで、S−CSCF812は、ダイアログ1についてデュアルモードデバイス830の信用割り当ての監視を開始する。割り当てが消費されている場合、S−CSCF812は、新しい信用割り当てをOCS806に要求するCCR[Update]を伝送することができる。
【0066】
次いで、エンドポイント840は、SIP ACKメッセージをS−CSCF812に伝送する。S−CSCF812は、SIP ACKをVCCアプリケーションサーバ818に伝送する。これは、エンドポイント840とVCCアプリケーションサーバ818間のSIPダイアログ1の確立を完了する。次いで、VCCアプリケーションサーバ818は、SIP ACKを(S−CSCF812及びP−CSCF814を介して)デュアルモードデバイス830に伝送する。これは、デュアルモードデバイス830とVCCアプリケーションサーバ818間のSIPダイアログ2の確立を完了する。従ってセッションは、デュアルモードデバイス830とエンドポイント840間でIMSネットワーク802を介して確立され、通信は、RTP接続のようなベアラ接続を通じて開始することができる。
【0067】
IMSネットワーク802を介するセッション中に、S−CSCF812、VCCアプリケーションサーバ818、又はIMSネットワーク802内のその他のネットワーク要素は、CCR[Update]メッセージをOCS806に伝送して追加の信用割り当てを要求することができる(図9には不図示)。CCR[Update]メッセージに応答して、OCS806は、許可された信用割り当てを含むCCA[Update]メッセージを伝送する。
【0068】
この実施形態についてさらに、デュアルモードデバイス830が回線交換ネットワーク804のサービス区域に入り、回線交換ネットワーク804に登録すると仮定する(図10を参照)。デュアルモードデバイス830は、WiFiアクセスネットワーク816がデュアルモードデバイス830の圏内になくなった場合など、様々な理由により、IMSネットワーク802から回線交換ネットワーク804への転送(又はハンドオーバー)を要求することができる。ハンドオーバーを開始するため、デュアルモードデバイス830は、1xコール発信メッセージを(基地局824を介して)MSC822に伝送する。
【0069】
コール発信メッセージに応答して、MSC822は、デュアルモードデバイス830のサービスプロファイルを取得する。次いで、MSC822は、ANSI ORREQメッセージを(VCCアプリケーションサーバ818が統合WIN SCP機能を有すると仮定して)をVCCアプリケーションサーバ818に伝送する。VCCアプリケーションサーバ818は、これがORREQメッセージの着呼側番号(及び発呼側番号)のVDNに基づくドメイン転送(DT)のシナリオであることを決定し、このDTに関連付けられているE.164一時ルーティング番号であるIMSルーティング番号を割り振る。次いで、VCCアプリケーションサーバ818は、ANSI orreqメッセージをMSC822に伝送する。VCCアプリケーションサーバ818は、ハンドオーバー課金識別子を回線交換ネットワーク804のネットワーク要素に配信するステップの一環として、ハンドオーバー課金識別子をANSI orreqメッセージに挿入することができる。次いで、MSC822は、1xトラフィック割り当てメッセージを(基地局824を介して)デュアルモードデバイス830に伝送する。基地局824は、デュアルモードデバイス830のリバーストラフィックチャネルを取得し、音声パスがMSC822で確立される。
【0070】
着呼側番号は、1xコール発信メッセージで、又は発信トリガの結果IMRNの割り振りが行われた場合にはIMRNで、ダイヤルされた数字ストリングである。MSC822によって実行された着呼側番号の変換の結果、ISUP IAMメッセージはMGCF815にルーティングされる。MSC822は、IAMメッセージの発呼側番号フィールドにデュアルモードデバイス830のE.164 MDNを含む。
【0071】
MGCF815は、2つの終端を作成するようMGW(不図示)に要求する。第1の終端は、MGWとMSC822間のTDM接続である。第2の終端は、RTP/UDP/IP一時終端である。次いで、MGCF815は、Request−URI、P−Asserted−Identity、及びSDPオファーを含むSIP INVITEを(I−CSCF813を介して)VCCアプリケーションサーバ818に伝送する。Request−URIはIAM着呼側番号に基づき、P−Asserted−IdentityはIAM発呼側番号に基づき、SDPオファーはMGW SDP情報に基づく。VCCアプリケーションサーバ818は、INVITEのP−Asserted−Identityヘッダを処理して、どの加入者がVoIP−to−1x回線交換音声DTを実行しているかを決定する。次いで、VCCアプリケーションサーバ818はSIP 183 Session ProgressをMGCF815に伝送し、MGCF815はISUP ACMメッセージをMSC822に伝送する。
【0072】
SIPダイアログが、P−Asserted−Identityで識別されたユーザとリモートユーザとの間で確立されている場合、VCCアプリケーションサーバ818は進行中のセッションのエンドポイント840を識別する。VCCアプリケーションサーバ818は、エンドポイント840に設定されたRequest−URI及びVisited MGW SDP情報に基づくSDPオファーと共にSIP re−INVITEを生成する。VCCアプリケーションサーバ818はre−INVITEをS−CSCF812に伝送し、S−CSCF812はre−INVITEをエンドポイント840に転送する。
【0073】
エンドポイント840は、そのRTPベアラ終端をMGW SDPで変更して、エンドポイント840 SDP情報と共にSDPアンサーを含むSIP 200 OKでS−CSCF812に応答する。S−CSCF812は、200 OKをVCCアプリケーションサーバ818に伝送する。200 OKに応答して、VCCアプリケーションサーバ818は、コンテキスト情報及びDT情報を含むCCR[Update]をOCS806に伝送する。OCS806は、CCR[Update]を処理し、CCA[Update]で応答する。
【0074】
OCS806はまた、IMSネットワーク802内のネットワーク要素に任意の未使用の信用を引き渡すよう要求することができる。そのような要求を行うため、OCS806は、信用の残高を戻すよう要求するSIP RARをVCCアプリケーションサーバ818及びS−CSCF812に伝送する。RARに応答して、VCCアプリケーションサーバ818及びS−CSCF812は、SIP RAAをOCS806に伝送する。VCCアプリケーションサーバ818及びS−CSCF812はまた、信用残高と共にCCR[Update]をOCS806に伝送する。OCS806はCCR[Update]を処理し、未使用の信用をデュアルモードデバイス830のユーザのアカウントに返す。次いで、OCS806は、CCA[Update]をVCCアプリケーションサーバ818及びS−CSCF812の両方に伝送する。
【0075】
VCCアプリケーションサーバ818はまた、エンドポイント840 SDP情報と共にSDPアンサーを含むSIP 200 OKを(I−CSCF813を介して)MGCF815に伝送する。MGCF815は、エンドポイント840 SDP情報によるMGW一時終端の変更を要求し、MGWにリモートリソースを予約/コミットするよう指示する。MGCF815は、ISUP ANMメッセージをMSC822に伝送する。200 OKが受信された後はいつでも、MGCF815はSIP ACKメッセージを(I−CSCF813を介して)VCCアプリケーションサーバ818に伝送する。これは、MGCF815とVCCアプリケーションサーバ818間のSIPダイアログ3の確立を完了する。VCCアプリケーションサーバ818は、回線交換ネットワーク804内に存在するものとしてデュアルモードデバイス830の位置を記録する。次いで、VCCアプリケーションサーバ818はSIP ACKメッセージをS−CSCF812に伝送し、S−CSCF812はACKをエンドポイント840に転送する。
【0076】
次いで、MSC822はセッションの課金イベントをトリガすることができる。課金イベントに応答して、MSC822はANSI ORREQメッセージを生成し、(VCCアプリケーションサーバ818によって提供された)セッションに割り当てられたハンドオーバー課金識別子を識別してハンドオーバー課金識別子をORREQメッセージに挿入する(図11を参照)。MSC822はまた、NE課金識別子、及びその他の課金情報をORREQメッセージに含むことができる。IMSネットワーク802の場合のように、ハンドオーバー課金識別子及び追加の課金情報は、OCS806のオンライン課金コンテキスト情報を備える。ハンドオーバー課金識別子(及び可能なその他の課金情報)を挿入するため、ハンドオーバー課金識別子に対してORREQメッセージの新しいパラメータが指定されてもよい。次いで、MSC822は、ダイアログ1の課金のために、ORREQメッセージをその他の1x回線交換ドメイン課金情報と共にOCS806に伝送する。
【0077】
OCS806は、IMSネットワーク802からの以前の要求によりORREQメッセージ及びコンテキスト情報を処理する。OCS806は、コンテキスト情報を処理して、回線交換ネットワーク804を介するセッションの課金レートを決定する。OCS806は、ダイアログ3に対して新しい信用割り当てをデュアルモードデバイス830に許可し、許可された信用割り当てと共にANSI orreqメッセージをMSC822に伝送して戻す。次いで、MSC822は、ダイアログ3についてデュアルモードデバイス830の信用割り当ての監視を開始する。割り当てが消費されている場合、MSC822は、新しい信用割り当てをOCS806に要求するANSI ANALYZDを伝送することができる。
【0078】
次いで、VCCアプリケーションサーバ818は、SIP BYEメッセージを(S−CSCF812を介して)デュアルモードデバイス830に伝送して、デュアルモードデバイス830とVCCアプリケーションサーバ818との間のSIPダイアログ2を解放する。デュアルモードデバイス830は、(S−CSCF812を介して)SIP 200 OKでVCCアプリケーションサーバ818に応答する。
【0079】
セッションが終了するとき、MSC822は、信用残高と共にANSI TDISCONNECTメッセージをOCS806に伝送する。OCS806は、ユーザのアカウントを処理して更新する。OCS806は、tdisconnectメッセージでMSC822に応答する。VCCアプリケーションサーバ818は、信用残高と共にCCR[Final]をOCS806に伝送する。OCS806は、ユーザのアカウントを処理して更新し、CCA[Final]でVCCアプリケーションサーバ818に応答する。
【0080】
次いで、OCS806は、S−CSCF812、VCCアプリケーションサーバ818、及びMSC822の課金アクティビティに対してCDRを生成する。OCS806は、S−CSCF812、VCCアプリケーションサーバ818、及びMSC822の課金アクティビティに対する全てのCDRを、請求システム、顧客サービスセンター、収益保証センター、ネットワーク管理センターなどに送信することができる1つの単一のCDRに関連付ける。
【0081】
セッション中に、MGCF815、I−CSCF813、P−CSCF814、及びその他のネットワーク要素はまた、オンライン課金についてOCS806にクエリを行うことができる。OCS806は、全てのコンテキスト情報を関連付け、料金プランを確認して、セッションの課金レートを決定する。セッション中に複数のハンドオーバーが生じていることもあるので、OCS806は、セッションが終了するまで全てのコンテキスト情報を格納する。次いで、OCS806はコンテキスト情報を削除して、この情報をCDR又はコールログに書き込むことができる。
【0082】
本明細書において、特定の実施形態について説明してきたが、本発明の範囲は、それらの特定の実施形態に限定されることはない。本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲及びその任意の等価物によって定義される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のネットワークドメインから第2のネットワークドメインに転送されるデュアルモードデバイスのセッションのオンライン課金を提供するように動作可能な通信ネットワークであって、
前記第1のネットワークドメイン及び前記第2のネットワークドメインを介する、前記第1のネットワークドメインから前記第2のネットワークドメインにハンドオーバーされた前記セッションのオンライン課金に割り当てられるハンドオーバー課金識別子を受信し、前記ハンドオーバー課金識別子を格納し、前記第2のネットワークドメインを介する前記セッション中に課金のトリガーイベントを識別し、前記セッションのオンライン課金要求を生成して前記ハンドオーバー課金識別子を前記オンライン課金要求に挿入し、前記オンライン課金要求を前記オンライン課金システムに伝送するように動作可能な前記第2のネットワークドメイン内の少なくとも1つのネットワーク要素を備えた通信ネットワーク。
【請求項2】
請求項1に記載の通信ネットワークであって、
前記第2のネットワークドメイン内の前記少なくとも1つのネットワーク要素から少なくとも1つのオンライン課金要求を受信し、
前記少なくとも1つのオンライン課金要求を処理して前記ハンドオーバー課金識別子を識別し、
前記少なくとも1つのオンライン課金要求を前記第1のネットワークドメイン又は前記第2のネットワークドメインを介する前記セッションのその他のオンライン課金要求と関連付けて課金レートを決定し、
前記課金レートに基づいて信用割り当てを許可し、
前記信用割り当てを含むオンライン課金応答を生成し、
前記オンライン課金応答を前記第2のネットワークドメイン内の前記少なくとも1つのネットワーク要素に伝送するように動作可能な前記オンライン課金システムをさらに備えた通信ネットワーク。
【請求項3】
請求項1に記載の通信ネットワークであって、前記オンライン課金システムは、
前記第1のネットワークドメインから前記第2のネットワークドメインへの前記セッションの前記転送を識別し、
前記セッションが前記第1のネットワークドメイン内にあった間、前記第1のネットワークドメイン内の少なくとも1つのネットワーク要素に、前記第1のネットワークドメイン内の前記少なくとも1つのネットワーク要素に許可された未使用の信用を引き渡させるかどうかを決定し、
前記未使用の信用を引き渡すという決定に応答して、前記第1のネットワークドメイン内の前記少なくとも1つのネットワーク要素に信用返却要求を伝送し、
前記未使用の信用を含む前記第1のネットワークドメイン内の前記少なくとも1つのネットワーク要素から少なくとも1つのオンライン課金要求を受信し、
前記未使用の信用を前記デュアルモードデバイスの前記ユーザのアカウントに返すように動作可能である通信ネットワーク。
【請求項4】
請求項1に記載の通信ネットワークであって、
前記第2のネットワークドメイン内の前記少なくとも1つのネットワーク要素からセッション開始要求を受信し、
前記セッションの前記ハンドオーバー課金識別子を識別し、
前記オンライン課金システムへのオンライン課金要求に使用されるべき前記ハンドオーバー課金識別子を指示する前記第2のネットワークドメイン内の前記少なくとも1つのネットワーク要素に前記ハンドオーバー課金識別子を配信するように動作可能なハンドオーバーアプリケーションサーバをさらに備える通信ネットワーク。
【請求項5】
請求項4に記載の通信ネットワークであって、前記ハンドオーバーアプリケーションサーバは、
前記セッションの前記オンライン課金要求を生成し、
前記ハンドオーバー課金識別子を前記オンライン課金要求に挿入し、
前記オンライン課金要求を前記オンライン課金システムに伝送するようにさらに動作可能である通信ネットワーク。
【請求項6】
請求項1に記載の通信ネットワークであって、前記第2のネットワークドメイン内の前記少なくとも1つのネットワーク要素は、
前記第1のネットワークドメインから前記第2のネットワークドメインへの前記セッションの前記転送を指示する前記少なくとも1つのオンライン課金要求にハンドオーバーインジケータを挿入するようにさらに動作可能である通信ネットワーク。
【請求項7】
請求項6に記載の通信ネットワークであって、前記第2のネットワークドメイン内の前記少なくとも1つのネットワーク要素は、
前記第1のネットワークドメインから前記第2のネットワークドメインへの前記セッションの前記転送のタイムスタンプを識別し、
前記タイムスタンプを前記少なくとも1つのオンライン課金要求に挿入するようにさらに動作可能である通信ネットワーク。
【請求項8】
請求項7に記載の通信ネットワークであって、前記少なくとも1つのオンライン課金要求はDiameter課金要求を備え、前記第2のネットワークドメイン内の前記少なくとも1つのネットワーク要素は、
前記ハンドオーバー課金識別子を前記Diameter課金要求の第1の新しい属性値ペア(AVP)に挿入し、
前記ハンドオーバーインジケータを前記Diameter課金要求の第2の新しい属性値ペア(AVP)に挿入し、
前記タイムスタンプを前記Diameter課金要求の第3の新しい属性値ペア(AVP)に挿入するようにさらに動作可能である通信ネットワーク。
【請求項9】
第1のネットワークドメインから第2のネットワークドメインに転送されるデュアルモードデバイスのセッションのオンライン課金を提供する方法であって、
前記第2のネットワークドメイン内の少なくとも1つのネットワーク要素でハンドオーバー課金識別子を受信するステップであって、前記ハンドオーバー課金識別子は前記第1のネットワークドメイン及び前記第2のネットワークドメインを介する前記セッションのオンライン課金用であるステップ、
前記第2のネットワークドメイン内の前記少なくとも1つのネットワーク要素に前記ハンドオーバー課金識別子を格納するステップ、
前記第2のネットワークドメインを介する前記セッション中に前記第2のネットワークドメイン内の前記少なくとも1つのネットワーク要素で課金のトリガーイベントを識別するステップ、
前記セッションのオンライン課金要求を生成して、前記ハンドオーバー課金識別子を前記オンライン課金要求に挿入するステップ、及び
前記オンライン課金要求を前記オンライン課金システムに伝送するステップ
を備える方法。
【請求項10】
請求項9に記載の方法であって、
前記第2のネットワークドメイン内の前記少なくとも1つのネットワーク要素から前記オンライン課金システムで前記少なくとも1つのオンライン課金要求を受信するステップ、
前記オンライン課金システムで前記少なくとも1つのオンライン課金要求を処理して前記ハンドオーバー課金識別子を識別するステップ、
前記少なくとも1つのオンライン課金要求を前記第1のネットワークドメイン又は前記第2のネットワークドメインを介する前記セッションのその他のオンライン課金要求と関連付けて課金レートを決定するステップ、
前記課金レートに基づいて信用割り当てを許可するステップ、
前記信用割り当てを含むオンライン課金応答を生成するステップ、及び
前記オンライン課金応答を前記オンライン課金システムから前記第2のネットワークドメイン内の前記少なくとも1つのネットワーク要素に伝送するステップ
をさらに備える方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法であって、
前記オンライン課金システムにおいて前記第1のネットワークドメインから前記第2のネットワークドメインへの前記セッションの前記転送を識別するステップ、
前記セッションが前記第1のネットワークドメイン内にあった間、前記第1のネットワークドメイン内の少なくとも1つのネットワーク要素に、前記第1のネットワークドメイン内の前記少なくとも1つのネットワーク要素に許可された未使用の信用を引き渡させるかどうかを決定するステップ、
前記未使用の信用を引き渡すという決定に応答して、前記第1のネットワークドメイン内の前記少なくとも1つのネットワーク要素に信用返却要求を伝送するステップ、
前記未使用の信用を含む前記第1のネットワークドメイン内の前記少なくとも1つのネットワーク要素から少なくとも1つのオンライン課金要求を受信するステップ、及び
前記未使用の信用を前記デュアルモードデバイスの前記ユーザのアカウントに返すステップ
をさらに備える方法。
【請求項12】
請求項9に記載の方法であって、
前記第2のネットワークドメイン内の前記少なくとも1つのネットワーク要素からハンドオーバーアプリケーションサーバでセッション開始要求を受信するステップ、
前記セッションの前記ハンドオーバー課金識別子を識別するステップ、及び
前記オンライン課金システムへのオンライン課金要求に使用されるべき前記ハンドオーバー課金識別子を指示する前記第2のネットワークドメイン内の前記少なくとも1つのネットワーク要素に前記ハンドオーバー課金識別子を配信するステップ
をさらに備える方法。
【請求項13】
請求項12に記載の方法であって、
前記ハンドオーバーアプリケーションサーバにおいて前記セッションのオンライン課金要求を生成するステップ、
前記ハンドオーバー課金識別子を前記オンライン課金要求に挿入するステップ、及び
前記オンライン課金要求を前記オンライン課金システムに伝送するステップ
をさらに備える方法。
【請求項14】
請求項9に記載の方法であって、
前記第1のネットワークドメインから前記第2のネットワークドメインへの前記セッションの前記転送を指示するハンドオーバーインジケータを前記少なくとも1つのオンライン課金要求に挿入するステップ
をさらに備える方法。
【請求項15】
請求項14に記載の方法であって、
前記第1のネットワークドメインから前記第2のネットワークドメインへの前記セッションの前記転送のタイムスタンプを識別するステップ、及び
前記タイムスタンプを前記少なくとも1つのオンライン課金要求に挿入するステップ
をさらに備える方法。
【請求項16】
請求項15に記載の方法であって、前記少なくとも1つのオンライン課金要求はDiameter課金要求を備え、前記方法が、
前記ハンドオーバー課金識別子を前記Diameter課金要求の第1の新しい属性値ペア(AVP)に挿入するステップ、
前記ハンドオーバーインジケータを前記Diameter課金要求の第2の新しい属性値ペア(AVP)に挿入するステップ、及び
前記タイムスタンプを前記Diameter課金要求の第3の新しい属性値ペア(AVP)に挿入するステップ
をさらに備える方法。
【請求項17】
第1のネットワークドメインから第2のネットワークドメインに転送されるデュアルモードデバイスのセッションのオンライン課金を提供するようにハンドオーバーアプリケーションサーバを操作する方法であって、
前記第1のネットワークドメインからハンドオーバーされた前記第2のネットワークドメイン内の前記セッションにサービスを提供している少なくとも1つのネットワーク要素からセッション開始要求を受信するステップ、
前記セッションのハンドオーバー課金識別子を識別するステップ、及び
前記オンライン課金システムへのオンライン課金要求に使用されるべき前記ハンドオーバー課金識別子を指示する前記第2のネットワークドメイン内の前記少なくとも1つのネットワーク要素に前記ハンドオーバー課金識別子を配信するステップ
を備える方法。
【請求項18】
請求項17に記載の方法であって、
前記セッションが前記第2のネットワークドメインに転送される前に、前記第1のネットワークドメイン内の前記セッションにサービスを提供している少なくとも1つのネットワーク要素からセッション開始要求を受信するステップ、
前記セッションの前記ハンドオーバー課金識別子を識別するステップ、及び
前記オンライン課金システムへのオンライン課金要求に使用されるべき前記ハンドオーバー課金識別子を指示する前記第1のネットワークドメイン内の前記少なくとも1つのネットワーク要素に前記ハンドオーバー課金識別子を配信するステップ
をさらに備える方法。
【請求項19】
請求項18に記載の方法であって、
前記ハンドオーバーアプリケーションサーバにおいて前記セッションのオンライン課金要求を生成するステップ、
前記ハンドオーバー課金識別子を前記オンライン課金要求に挿入するステップ、及び
前記オンライン課金要求を前記オンライン課金システムに伝送するステップ
をさらに備える方法。
【請求項20】
請求項19に記載の方法であって、前記オンライン課金要求はDiameter課金要求を備え、前記方法が、
前記ハンドオーバー課金識別子を前記Diameter課金要求の新しい属性値ペア(AVP)に挿入するステップ
をさらに備える方法。
【請求項1】
第1のネットワークドメインから第2のネットワークドメインに転送されるデュアルモードデバイスのセッションのオンライン課金を提供するように動作可能な通信ネットワークであって、
前記第1のネットワークドメイン及び前記第2のネットワークドメインを介する、前記第1のネットワークドメインから前記第2のネットワークドメインにハンドオーバーされた前記セッションのオンライン課金に割り当てられるハンドオーバー課金識別子を受信し、前記ハンドオーバー課金識別子を格納し、前記第2のネットワークドメインを介する前記セッション中に課金のトリガーイベントを識別し、前記セッションのオンライン課金要求を生成して前記ハンドオーバー課金識別子を前記オンライン課金要求に挿入し、前記オンライン課金要求を前記オンライン課金システムに伝送するように動作可能な前記第2のネットワークドメイン内の少なくとも1つのネットワーク要素を備えた通信ネットワーク。
【請求項2】
請求項1に記載の通信ネットワークであって、
前記第2のネットワークドメイン内の前記少なくとも1つのネットワーク要素から少なくとも1つのオンライン課金要求を受信し、
前記少なくとも1つのオンライン課金要求を処理して前記ハンドオーバー課金識別子を識別し、
前記少なくとも1つのオンライン課金要求を前記第1のネットワークドメイン又は前記第2のネットワークドメインを介する前記セッションのその他のオンライン課金要求と関連付けて課金レートを決定し、
前記課金レートに基づいて信用割り当てを許可し、
前記信用割り当てを含むオンライン課金応答を生成し、
前記オンライン課金応答を前記第2のネットワークドメイン内の前記少なくとも1つのネットワーク要素に伝送するように動作可能な前記オンライン課金システムをさらに備えた通信ネットワーク。
【請求項3】
請求項1に記載の通信ネットワークであって、前記オンライン課金システムは、
前記第1のネットワークドメインから前記第2のネットワークドメインへの前記セッションの前記転送を識別し、
前記セッションが前記第1のネットワークドメイン内にあった間、前記第1のネットワークドメイン内の少なくとも1つのネットワーク要素に、前記第1のネットワークドメイン内の前記少なくとも1つのネットワーク要素に許可された未使用の信用を引き渡させるかどうかを決定し、
前記未使用の信用を引き渡すという決定に応答して、前記第1のネットワークドメイン内の前記少なくとも1つのネットワーク要素に信用返却要求を伝送し、
前記未使用の信用を含む前記第1のネットワークドメイン内の前記少なくとも1つのネットワーク要素から少なくとも1つのオンライン課金要求を受信し、
前記未使用の信用を前記デュアルモードデバイスの前記ユーザのアカウントに返すように動作可能である通信ネットワーク。
【請求項4】
請求項1に記載の通信ネットワークであって、
前記第2のネットワークドメイン内の前記少なくとも1つのネットワーク要素からセッション開始要求を受信し、
前記セッションの前記ハンドオーバー課金識別子を識別し、
前記オンライン課金システムへのオンライン課金要求に使用されるべき前記ハンドオーバー課金識別子を指示する前記第2のネットワークドメイン内の前記少なくとも1つのネットワーク要素に前記ハンドオーバー課金識別子を配信するように動作可能なハンドオーバーアプリケーションサーバをさらに備える通信ネットワーク。
【請求項5】
請求項4に記載の通信ネットワークであって、前記ハンドオーバーアプリケーションサーバは、
前記セッションの前記オンライン課金要求を生成し、
前記ハンドオーバー課金識別子を前記オンライン課金要求に挿入し、
前記オンライン課金要求を前記オンライン課金システムに伝送するようにさらに動作可能である通信ネットワーク。
【請求項6】
請求項1に記載の通信ネットワークであって、前記第2のネットワークドメイン内の前記少なくとも1つのネットワーク要素は、
前記第1のネットワークドメインから前記第2のネットワークドメインへの前記セッションの前記転送を指示する前記少なくとも1つのオンライン課金要求にハンドオーバーインジケータを挿入するようにさらに動作可能である通信ネットワーク。
【請求項7】
請求項6に記載の通信ネットワークであって、前記第2のネットワークドメイン内の前記少なくとも1つのネットワーク要素は、
前記第1のネットワークドメインから前記第2のネットワークドメインへの前記セッションの前記転送のタイムスタンプを識別し、
前記タイムスタンプを前記少なくとも1つのオンライン課金要求に挿入するようにさらに動作可能である通信ネットワーク。
【請求項8】
請求項7に記載の通信ネットワークであって、前記少なくとも1つのオンライン課金要求はDiameter課金要求を備え、前記第2のネットワークドメイン内の前記少なくとも1つのネットワーク要素は、
前記ハンドオーバー課金識別子を前記Diameter課金要求の第1の新しい属性値ペア(AVP)に挿入し、
前記ハンドオーバーインジケータを前記Diameter課金要求の第2の新しい属性値ペア(AVP)に挿入し、
前記タイムスタンプを前記Diameter課金要求の第3の新しい属性値ペア(AVP)に挿入するようにさらに動作可能である通信ネットワーク。
【請求項9】
第1のネットワークドメインから第2のネットワークドメインに転送されるデュアルモードデバイスのセッションのオンライン課金を提供する方法であって、
前記第2のネットワークドメイン内の少なくとも1つのネットワーク要素でハンドオーバー課金識別子を受信するステップであって、前記ハンドオーバー課金識別子は前記第1のネットワークドメイン及び前記第2のネットワークドメインを介する前記セッションのオンライン課金用であるステップ、
前記第2のネットワークドメイン内の前記少なくとも1つのネットワーク要素に前記ハンドオーバー課金識別子を格納するステップ、
前記第2のネットワークドメインを介する前記セッション中に前記第2のネットワークドメイン内の前記少なくとも1つのネットワーク要素で課金のトリガーイベントを識別するステップ、
前記セッションのオンライン課金要求を生成して、前記ハンドオーバー課金識別子を前記オンライン課金要求に挿入するステップ、及び
前記オンライン課金要求を前記オンライン課金システムに伝送するステップ
を備える方法。
【請求項10】
請求項9に記載の方法であって、
前記第2のネットワークドメイン内の前記少なくとも1つのネットワーク要素から前記オンライン課金システムで前記少なくとも1つのオンライン課金要求を受信するステップ、
前記オンライン課金システムで前記少なくとも1つのオンライン課金要求を処理して前記ハンドオーバー課金識別子を識別するステップ、
前記少なくとも1つのオンライン課金要求を前記第1のネットワークドメイン又は前記第2のネットワークドメインを介する前記セッションのその他のオンライン課金要求と関連付けて課金レートを決定するステップ、
前記課金レートに基づいて信用割り当てを許可するステップ、
前記信用割り当てを含むオンライン課金応答を生成するステップ、及び
前記オンライン課金応答を前記オンライン課金システムから前記第2のネットワークドメイン内の前記少なくとも1つのネットワーク要素に伝送するステップ
をさらに備える方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法であって、
前記オンライン課金システムにおいて前記第1のネットワークドメインから前記第2のネットワークドメインへの前記セッションの前記転送を識別するステップ、
前記セッションが前記第1のネットワークドメイン内にあった間、前記第1のネットワークドメイン内の少なくとも1つのネットワーク要素に、前記第1のネットワークドメイン内の前記少なくとも1つのネットワーク要素に許可された未使用の信用を引き渡させるかどうかを決定するステップ、
前記未使用の信用を引き渡すという決定に応答して、前記第1のネットワークドメイン内の前記少なくとも1つのネットワーク要素に信用返却要求を伝送するステップ、
前記未使用の信用を含む前記第1のネットワークドメイン内の前記少なくとも1つのネットワーク要素から少なくとも1つのオンライン課金要求を受信するステップ、及び
前記未使用の信用を前記デュアルモードデバイスの前記ユーザのアカウントに返すステップ
をさらに備える方法。
【請求項12】
請求項9に記載の方法であって、
前記第2のネットワークドメイン内の前記少なくとも1つのネットワーク要素からハンドオーバーアプリケーションサーバでセッション開始要求を受信するステップ、
前記セッションの前記ハンドオーバー課金識別子を識別するステップ、及び
前記オンライン課金システムへのオンライン課金要求に使用されるべき前記ハンドオーバー課金識別子を指示する前記第2のネットワークドメイン内の前記少なくとも1つのネットワーク要素に前記ハンドオーバー課金識別子を配信するステップ
をさらに備える方法。
【請求項13】
請求項12に記載の方法であって、
前記ハンドオーバーアプリケーションサーバにおいて前記セッションのオンライン課金要求を生成するステップ、
前記ハンドオーバー課金識別子を前記オンライン課金要求に挿入するステップ、及び
前記オンライン課金要求を前記オンライン課金システムに伝送するステップ
をさらに備える方法。
【請求項14】
請求項9に記載の方法であって、
前記第1のネットワークドメインから前記第2のネットワークドメインへの前記セッションの前記転送を指示するハンドオーバーインジケータを前記少なくとも1つのオンライン課金要求に挿入するステップ
をさらに備える方法。
【請求項15】
請求項14に記載の方法であって、
前記第1のネットワークドメインから前記第2のネットワークドメインへの前記セッションの前記転送のタイムスタンプを識別するステップ、及び
前記タイムスタンプを前記少なくとも1つのオンライン課金要求に挿入するステップ
をさらに備える方法。
【請求項16】
請求項15に記載の方法であって、前記少なくとも1つのオンライン課金要求はDiameter課金要求を備え、前記方法が、
前記ハンドオーバー課金識別子を前記Diameter課金要求の第1の新しい属性値ペア(AVP)に挿入するステップ、
前記ハンドオーバーインジケータを前記Diameter課金要求の第2の新しい属性値ペア(AVP)に挿入するステップ、及び
前記タイムスタンプを前記Diameter課金要求の第3の新しい属性値ペア(AVP)に挿入するステップ
をさらに備える方法。
【請求項17】
第1のネットワークドメインから第2のネットワークドメインに転送されるデュアルモードデバイスのセッションのオンライン課金を提供するようにハンドオーバーアプリケーションサーバを操作する方法であって、
前記第1のネットワークドメインからハンドオーバーされた前記第2のネットワークドメイン内の前記セッションにサービスを提供している少なくとも1つのネットワーク要素からセッション開始要求を受信するステップ、
前記セッションのハンドオーバー課金識別子を識別するステップ、及び
前記オンライン課金システムへのオンライン課金要求に使用されるべき前記ハンドオーバー課金識別子を指示する前記第2のネットワークドメイン内の前記少なくとも1つのネットワーク要素に前記ハンドオーバー課金識別子を配信するステップ
を備える方法。
【請求項18】
請求項17に記載の方法であって、
前記セッションが前記第2のネットワークドメインに転送される前に、前記第1のネットワークドメイン内の前記セッションにサービスを提供している少なくとも1つのネットワーク要素からセッション開始要求を受信するステップ、
前記セッションの前記ハンドオーバー課金識別子を識別するステップ、及び
前記オンライン課金システムへのオンライン課金要求に使用されるべき前記ハンドオーバー課金識別子を指示する前記第1のネットワークドメイン内の前記少なくとも1つのネットワーク要素に前記ハンドオーバー課金識別子を配信するステップ
をさらに備える方法。
【請求項19】
請求項18に記載の方法であって、
前記ハンドオーバーアプリケーションサーバにおいて前記セッションのオンライン課金要求を生成するステップ、
前記ハンドオーバー課金識別子を前記オンライン課金要求に挿入するステップ、及び
前記オンライン課金要求を前記オンライン課金システムに伝送するステップ
をさらに備える方法。
【請求項20】
請求項19に記載の方法であって、前記オンライン課金要求はDiameter課金要求を備え、前記方法が、
前記ハンドオーバー課金識別子を前記Diameter課金要求の新しい属性値ペア(AVP)に挿入するステップ
をさらに備える方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公表番号】特表2011−529670(P2011−529670A)
【公表日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−521078(P2011−521078)
【出願日】平成20年7月30日(2008.7.30)
【国際出願番号】PCT/US2008/071637
【国際公開番号】WO2010/014088
【国際公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
2.イーサネット
【出願人】(596092698)アルカテル−ルーセント ユーエスエー インコーポレーテッド (965)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年7月30日(2008.7.30)
【国際出願番号】PCT/US2008/071637
【国際公開番号】WO2010/014088
【国際公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
2.イーサネット
【出願人】(596092698)アルカテル−ルーセント ユーエスエー インコーポレーテッド (965)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]