説明

ネットワーク内の電力品質を監視及び最適化するシステム及び方法

配電ネットワークの動作がモデル化される。配電ネットワークの動作の少なくとも1つの品質が測定される。モデル化に少なくとも部分的に基づき、配電ネットワークの将来の動作性能が予測される。配電ネットワークの動作の少なくとも1つの品質の尺度、又は予測された将来の動作性能が所定の性能基準を満たさなかった場合、配電ネットワークに関する是正措置がとられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、電気システム又は電気ネットワークにおける電力の品質を判定する手法に関し、より具体的には、これらのシステム及びネットワーク内の電力品質を制御し、かつ最適化する手法に関する。
【0002】
(関連出願の相互参照)
本出願は、この引用によりその内容を完全にここに組み入れる、2009年4月17日付で出願された米国特許出願番号第12/425,764号の継続出願であり、これに基づく利益を主張するものである。
【背景技術】
【0003】
電源(例えば電力会社及び/又は独立系発電事業者(IPP)により運用される発電所)からエンドユーザ(例えば住居用消費者)まで送電するために、様々なタイプ及び構成のネットワークが用いられる。需要家は、典型的には信頼性が高くクリーンな電力を所望し、電力の品質は、典型的には電力の信頼性及びクリーン度の尺度である。信頼性は、典型的には電力が中断又は停電せずに供給されることを指す。電力のクリーン度は、一定の電圧及び一定の周波数(例えば、米国では標準的な動作周波数である、60サイクル/秒の周波数)で電力が配電されることを指す場合が多い。他の尺度を用いて、電力品質を表すこともできる。
【0004】
エンドユーザに配電される電力の品質は、送電された電力を受電して使用する機器の性能に影響を与える。例えば、送電された電力内に電圧サージが存在すると、これらの電圧サージによって機器が故障したり又は破壊されたりすることがある。特定の例を挙げれば、消費者が典型的に用いる種々の電化製品又はその他の種類の機器の内部の敏感な半導体デバイスは、これらの電圧サージによって容易に故障し、破壊され、又はそれ以外の悪影響を受けることがある。
【0005】
住居用需要家は、自分たちが受電する電力の品質についての関心を高めている。例として、上で述べたように、住居用需要家が用いる種々の電化製品が有する電子部品はますます敏感になってきており、電圧サージにより容易に損傷を受けたり破壊されたりすることがある。望ましくない電力品質はまた、結果としてエネルギーの浪費をもたらしがちでもあり、そのことがすべての消費者にとっての電力コストを不必要に増大させる。電力会社もまた、エネルギーが浪費されると損害を被る。
【0006】
残念ながら、従来の電力監視システムは、産業上の問題にのみに対処してきた。これらの従来の手法はまた、自由度に乏しく、電力品質を変更又は維持するための自動又は手動調整を行うことが可能ではなかった。従って、住居用及び他のユーザには、自分たちの住居又はその他の使用場所において監視を実行し、リアルタイム調整を行う能力又は自由度を有していない。その結果として、不適切な電力品質に関連する問題が発生し続け、ひいてはデバイスの損傷、エネルギーの浪費、及びその他の非効率性をもたらしているす。
【発明の概要】
【0007】
ネットワーク(又はネットワークの一部)における電力の品質を測定及び最適化し、ユーザが、適切な又は所望の電力品質を維持又は達成するために、ネットワークの構成、負荷、及び/又はその他の動作特性に対してリアルタイム調整を行うことができるようにする手法が提供される。調整は、自動的に又はユーザによる手動で行うことができ、自由度がありユーザフレンドリである。本手法は、ネットワーク・デバイスに対する損傷及び/又はネットワーク動作における非効率性の発生も防止する。さらに、これらの手法は、電化製品/機器の故障を事前回避するための機器診断を可能にする。
【0008】
これらの実施形態の多くにおいて、配電ネットワークの動作がモデル化される。このモデル化を達成するために、種々の手法を用いることができ、モデルはメモリ記憶装置内に格納することができる。配電ネットワークの動作の品質が測定され、測定された品質が所定の性能基準を満たすか否かが判定される。モデル化に少なくとも部分的に基づいて、配電ネットワークの将来の動作性能も予測される。配電ネットワークの動作の品質及び/又は予測された将来の動作性能が所定の性能基準を満たさない場合、配電ネットワークに関する是正措置がとられる。是正措置は、適切な又は所望の電力品質を達成し又は維持する。
【0009】
是正措置は、種々の異なる形をとることができる。例えば、是正措置は、配電ネットワークの構成要素を除去すること及び交換することを含むことができる。別の例において、是正措置は、配電ネットワークの構成要素の動作停止を含むことができる。是正措置のその他の例も可能である。
【0010】
ネットワーク内の電力を監視及び最適化する装置は、種々の異なる場所に配置することができる。一例において、配電ネットワークは家庭内に設置される。家庭内で、装置は、家庭内配線を介して1つ又はそれ以上の電化製品に結合される。いくつかの実施形態において、単一の電力監視及び最適化装置を、家庭内への電力の入り口(例えばメータ又は回路遮断器ボード)に結合することができる。さらに別の例において、家庭内の異なる電化製品内に別々のデバイスを置くことができる。電力監視及び最適化デバイスの配置のその他の例も可能である。
【0011】
他の例において、配電ネットワークに接続された1つ又はそれ以上の電化製品の動作に対する調整を決定することができる。配電ネットワークの動作の品質の1つ又は複数の尺度が性能閾値を満たさない場合、配電ネットワークの既存の構成要素を利用して、電化製品に対して調整が伝達される。例えば、調整は、既存の家庭内電気配線に沿って伝達することができる。それを受信すると、電化製品は自動的に動作を調整することができる(例えば、電化製品は、一時的又は永続的に動作停止することができる)。他の例においては、ユーザが手動でデバイスを調整する。
【0012】
消費者又はユーザは、とるべき是正措置の選択肢を伝達インターフェース(例えばタッチスクリーン装置)において提示を受けることもできる。さらに、消費者又はユーザは、ある特定の是正措置をとることに対する報酬を受けることができ、ユーザが一般的な是正措置又は特定の是正措置をとるように促すために、報酬を消費者又はユーザに対して提示することができる。ユーザが是正措置をとらないことを選んだ場合の罰をユーザに対して伝達することもできる。
【0013】
本明細書で説明されるネットワーク内で種々のタイプの電化製品を用いることも可能であり、電力監視及び最適化装置を、これらの電化製品に対して結合し又はそれ以外の方法で接続することができる。例えば、電化製品は、テレビ、ラジオ、冷蔵庫、オーブン、電子レンジ、又は冷蔵庫とすることができる。電化製品のその他の例も可能である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の種々の実施形態による、ネットワークにおいて電力を監視し、かつ電力品質を最適化するための手法を説明するフローチャートを含む。
【図2】本発明の種々の実施形態による、配電ネットワークのモデルのブロック図を含む。
【図3A】本発明の種々の実施形態による、ネットワーク内の電力品質を監視及び最適化するための手法を説明するフローチャートを含む。
【図3B】本発明の種々の実施形態による、ネットワーク内の電力品質を監視及び最適化するための手法を説明するフローチャートを含む。
【図3C】本発明の種々の実施形態による、ネットワーク内の電力品質を監視及び最適化するための手法を説明するフローチャートを含む。
【図4】本発明の種々の実施形態による配電ネットワークを備えた住宅の図を含む。
【図5】本発明の種々の実施形態による、電力品質を監視及び最適化するための装置の一例のブロック図を含む。
【図6】本発明の種々の実施形態による電力監視及び最適化装置を備えた住宅の図を含む。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図面内の要素は単純さ及び明確さを目的として図示されており、必ずしも縮尺通りに描かれているわけではないことを、当業者は認識するであろう。例えば、図面内のいくつかの要素の他の要素に対する寸法及び/又は相対位置は、本発明の種々の実施形態をより良く理解すること助けるために、誇張されている場合がある。また、商業上実施可能な実施形態において有用であり又は必要である、共通ではあるが周知の要素は、本発明のこれらの種々の実施形態の表示をあまり妨げずに図示しやすくするために、描かれていない場合が多い。さらに、ある特定の動作及び/又はステップが特定の発生順序で説明され又は図示されている場合があるが、当業者であれば、順序に関するこのような限定性が実際に要求されているわけではないことを理解するであろうこともまた認識されるはずである。本明細書において用いられる用語及び表現は、明細書中で特定の意味が記述されている場合を除き、対応するそれぞれの調査及び研究の分野に関するそのような用語及び表現に一致する、通常の意味を有することもまた理解されよう。
【0016】
ここで図1を参照して、ネットワーク内の電力品質を監視及び最適化するための手法の一例を説明する。ステップ102において、配電ネットワークの動作がモデル化され、モデルが作成される。種々の手法を用いてこのモデル化を達成することができ、モデルの一例を本明細書において図2を参照して説明する。モデルを作成した後、モデルをメモリ記憶装置内に格納することができる。受信された入力に基づき、モデルを用いて、システムの既存の状態を判定し、かつ将来のシステム性能を予測する。
【0017】
システムは、頻繁に変化する有効電力及び無効電力に対する負荷要求を満たす一方で、最小限のコスト及び最小限の環境への影響でエネルギーを供給することができることが望ましい。適切な又は所望の電力品質を維持することで、ある程度はこれらの目的を達成することが可能になる。種々の動作条件下で、本明細書において説明される手法は、電力品質が、いくつかの例を挙げれば、周波数の安定度、電圧の安定度、及び信頼性のレベルといった因子についてのある一定の最小限の事前定義された基準を満たすことを保証する。ステップ104において、配電ネットワークの動作の品質の1つ又はそれ以上の尺度が測定される。
【0018】
本明細書において説明される例に関して、正常(SN)動作、非常(SE)動作、及び回復(SR)動作の3つの動作状態が生じる。その他の動作状態も可能である。各動作状態について、対応する電力品質の尺度の限界が存在し、測定された品質を、最終的にこれらの所定の限界と比較して、適切な電力品質が消費者又はユーザに提供されているか否か判定することができる。
【0019】
本実施例では、(各状態についての)電力品質の尺度は種々のタイプに細分される。第1のタイプの電力品質尺度は、電圧の尺度、いくつかの例を挙げれば、サグ及びスウェル、不足電圧及び過電圧、並びにフリッカを含む。第2のタイプの電力品質尺度は、トランジェント及び周波数の尺度を含む。第3のタイプの電力品質尺度は、電力潮流及び電力損失といった電力の尺度を含む。第4のタイプの電力品質尺度は、高調波の尺度、2つの例を挙げれば、全高調波歪み(THD)及び全需要歪み(Total Demand Distortion)(TDD)を含む。これらの尺度のいくつか又はすべてを、電力品質の指標として用いることができる。さらに、尺度及びその限界は、状態毎に変化し得る。
【0020】
一例において、電圧の尺度は、電圧の変化を示す。
電圧変化Vchange=f(Vi,tdur,nsag
ここでViはバスi(又は他の測定点)における電圧の大きさであり、tdurは電圧の事象の持続時間であり、nsagは、そのような事象のカウンタである。
【0021】
一例において、電圧の変化は、本実施例では2つの位置、すなわち、メータ(例えば、供給電圧は、個々のエンドユーザと配電用二次給電線との間の接合部におけるものである)と電化製品の端子(例えば、使用電圧)との間で測定される。その他の測定点も可能である。ANSI電圧基準(ANSI C84.1−1995)によって設定されているように、表1に示されるような許容可能な電圧変化についての閾値が存在する。
表1:公称電圧に対する百分率としての、電圧変化に関するANSI電圧基準

【0022】
表2は、利用される電圧の尺度、並びに種々の状態下でのそのような事象及び限界についての範囲の可能な一例を示す。範囲は、種々のIEEE基準により確認される。
表2:電圧の尺度についてのIEEE基準

【0023】
電力品質のトランジェント及び周波数の尺度に関しては、電気的スイッチング(例えばキャパシタのスイッチング及び雷)の結果として、電圧に対するトランジェントを観察することができる。本実施例においては、トランジェントは、その内容の周波数、トランジェントの典型的な持続時間、及びトランジェントのエネルギー含量により分類される。その他の分類手法を用いることもできる。エネルギー含量の尺度Eは、電圧を時間で積分した関数として考えられる。
【数1】

ここでEはエネルギー含量であり、v(t)はトランジェント電圧(時間の関数)であり、tは時間である(通常、ns→sの範囲である)。
【0024】
IEEE基準446−1995及び1100−1999において、CBEMA電圧許容差曲線及びITIC曲線が容認されており、これらを用いて、システムの許容可能な電圧/持続時間レベルを決定することができる。
【0025】
電力品質の潮流及び損失の尺度に関しては、これらの需要家に電力を供給するときに、送電及び配電システム上で電気損失が生じる。これらの損失は、典型的には需要家のエネルギー消費の7%から12%であり、全システム無効電力要件(total system reactive requirement)の50%にも及ぶ。
【0026】
送電線内での電力潮流及び損失を考慮することもできる。バスiをjに接続する線について、
【数2】

である。
【0027】
電力品質の高調波尺度に関しては、非線形デバイスによって、及び住宅内でのそのような負荷の注入の増加に伴って、高調波がシステムに導入される。波形の形状の変化は、電力品質に関わりを持ち、従って電力品質の尺度となる。高調波は、電圧の高調波と電流の高調波の両方に関する尺度であり得る。
【0028】
尺度として用いることができる高調波歪みの指数は、以下で説明される式により計算することができる。より具体的には、全高調波歪み(THD)は、
【数3】

により得られ、全需要歪み(TDD)は、
【数4】

により得られ、ここでILは、共通結合点(point of common coupling:PCC)において測定される基本周波数でのピーク又は最大需要負荷電流であり、共通結合点は、一例としてIEEE基準1547において、局所電力システム(即ち、個人ユーザの敷地)が地域の電力システムと出会う点として定義されている。
【0029】
個々のエンドユーザに対して、IEEE基準519−1992は、共通結合点(PCC)における高調波電流注入のレベルを制限している。IL=最近12ヶ月間の最大需要電流の平均である場合、THD及びTDDは



に制限される。THDの最大閾値及びTDDの閾値は、ネットワーク入力に基づいて予め定められる。
【0030】
ステップ106において、モデル化に少なくとも部分的に基づいて、配電ネットワークの将来の動作性能が予測される。動作性能の予測のためのいくつかの方法が存在する。例えば、短期予測法を利用することができ、これは、回帰、時系列、ニューラル・ネットワーク、エキスパート・システム、ファジィ理論、及び統計学習アルゴリズムを含むことができる。一例において、適応動的計画法(ADP)の予測技術を用いることができる。特に、ADP法は、発電機起動停止計画問題(unit commitment problem)、センサ配置問題、及びネットワーク再構成問題を解くために利用されており、古典的方法の不足を克服するために利用されるであろう。上述の技術は当業者には周知であり、ここではこれ以上詳細には論じない。
【0031】
ステップ108において、配電ネットワークの動作の品質の少なくとも1つの尺度及び/又は予測された将来の動作性能が所定の性能基準を満たさない場合に、配電ネットワークに関する是正措置がとられる。より具体的には、システムにおける測定品質(例えば電圧)及び将来の予測性能(例えば予測される電圧)が所定の基準と比較され(例えば表2内の範囲と比較され)、値が許容範囲外にある場合に是正措置をとることができる。
【0032】
一例において、是正措置の発動を引き起こす事象は、電圧違反とすることができる。電力ネットワークにおける電圧違反に応じた是正措置は、直接制御(例えば、電力会社が監視制御によりエンドユーザの装置を制御する場合)又は間接制御(例えば、負荷のシフトが需要家の裁量に任されている場合)により実行することができる。この後者の手法は、情報を得た上での間接制御(informed indirect control)による、需要家が制御する負荷管理を提供し、これが結果として、需要家及び電力会社の両方に利益をもたらすような、需要家の意思決定を可能にする。
【0033】
個々の1つ又は複数の是正措置は、負荷繰延、負荷削減、自家発電、及びエネルギー貯蔵を含む、種々の形をとることができる。負荷繰延の場合、負荷をネットワークから一時的又は永続的に切り離すことができる。負荷削減の場合、負荷を別の電力レベルで動作させることができる。自家発電は、追加の電力の供給を可能にすることができる。エネルギー貯蔵は、将来の使用のために電力を貯蔵することを可能にする。
【0034】
種々の是正方式を用いることができる。これらの方式は、改善措置、再構成、及び回復を含む。これらの方式はそしてまた、本明細書において説明されるような種々の是正措置を利用することができる。
【0035】
改善措置は、場合によっては、着手すべきいくつかの可能な是正措置のうちの最初のものであり得る。違反がネットワークに直ちに害を与えるものでない場合及び/又は再構成措置が既に開始されている場合には、この選択肢は、電力品質の目標を満たすのに特に有効であり得る。この方式では、エンドユーザ(例えば住居用需要家)に、とるべき措置についての意思決定を行う選択肢を与えることができる。
【0036】
電力品質の劣化を潜在的に緩和/事前回避するための負荷管理又はエネルギー注入の選択肢を含む、再構成のための手法が用いられる。この方式では、エンドユーザに、とるべき特定の措置を選択する権限を与えることができる。
【0037】
回復方式は、いくつかの例において、システムの回復が必要となった後に要求されることがあるシステム再構成ステップを伴う。この手法は、負荷管理手法、オフ・グリッド電力供給への切り換え、並びに電力会社との連絡を包含する。この方式では、事象の深刻さに応じて、需要家に意思決定を行う機会を与えることもでき、与えないこともできる。
【0038】
以下のタイプの電力品質目標及び制約条件の1つの例が、表3に示される。
表3:目標関数及び制約条件

【0039】
ステップ110において、インセンティブの計算を行うことができる。これは、2つの例を挙げれば、ユーザが是正措置をとることに対するインセンティブ及び/又は措置をとらないことに対する逆インセンティブを含むことができる。ステップ112において、エンドユーザに対して種々のタイプの情報の表示を行うことができる。表示される情報は、いくつかの例を挙げれば、状態、是正措置の選択肢、問合わせ、又は報酬/インセンティブを含むことができる。その他の情報の例を表示することもできる。
【0040】
ここで図2を参照して、例えば図1のステップ102に関して説明したような配電ネットワーク・モデル200の一例を説明する。ネットワーク・モデル200は、配電用変電所204に結合された第1の変圧器202を含む。送電線206は、光起電力エネルギー資源210、風力エネルギー再生可能エネルギー資源208、配電用変圧器212、配電用変圧器214、及び同期発電機216に結合している。配電用変圧器214は、コジェネレータ218に結合している。配電用変圧器212は、住宅用ユーザ及び商業用ユーザに結合している。変圧器220は、工業用ユーザに結合している。これは配電ネットワークの一例であり、その他の例も可能であることが認識されるであろう。
【0041】
モデル200は、その要素の機能をシミュレートする。発電所で生成され、ネットワーク、並びに送電線、変圧器、及びスイッチング装置を含む装置を経由して消費者に送電される電力を、エンドユーザが受電する。需要家又はエンドユーザは、電力ネットワークの配電部分に位置する。
【0042】
具体的には、電力ネットワークの配電部分は、個々の需要家への電力の輸送における最終段階であり、二次給電線が120−240Vで住宅用及び商業用需要家に供給する。光起電力資源210、風力エネルギー資源208及びこれらの要素からの電力を含む再生可能エネルギー資源(RER)のような、分散資源(DR)の注入は、図2に示されるように配電レベルで注入することができる。図2に示される構成要素についてのモデルは、表4に示される。
【0043】
いずれのモデルにおいても種々の配電システムのトポロジを考察することも可能であり、これらのトポロジは、放射状、メッシュ状、又は放射メッシュ状のトポロジを含むことができる。さらに、ネットワークは、適切な通信技術を有するものと想定される。サポート・トラブル・コール分析(support trouble call analysis)などの既存の配電自動化機能を設けることもできる。最終使用電気機器の主要なカテゴリの中には、いくつか例を挙げれば、照明器具、空調システム、電気通信及び計算装置、工作機械、及び電解装置がある。
【0044】
住宅用需要家は、いくつかの例を挙げれば、その電化製品、その冷暖房システム、その照明システム及び装置の数及びタイプにより分類することができる。ネットワークの特定の構成要素がモデル化される。使用される汎用的な構成要素のいくつかを表4に列挙する。
表4:選択された構成要素についての構成要素モデル


(表4続き)


(表4続き)

【0045】
上述のように、モデルは、メモリ内に格納することができ、種々の入力に対するシステムの反応をモデル化し、それにより将来の性能を予測するために用いられる。
【0046】
ここで図3を参照して、時間t1における1回の繰返しについてのシステムの動作の一例を示す。ブロック302において、種々の入力を受信する。これらの入力は、電流、電圧、波形特性、負荷情報、グリッド情報、及び分散資源に関する情報の測定値を含む。その他の入力情報を受信することもできる。これらの入力は、ネットワーク全体にわたる様々な位置に置かれた種々のセンサ又はセンサ構成から受信することができる。
【0047】
ブロック304において、データ信号プロセッサが、入力のいくつか又はすべてに対してデータ及び/又は信号の処理を行う。これにより、1つの指数(又は複数の指数)が決定される。
【0048】
ブロック306において、指数計算器が、受信した入力に基づいて1つの指数(又は複数の指数)を決定する。上述のように、1つの指数(又は複数の指数)は、電圧の尺度、トランジェント及び周波数の尺度、電力の尺度、又は高調波の尺度とすることができる。その他の指数の例も可能である。この処理されたデータを、予測ブロック308(後述する)と、ブロック316における表示上での出力のためのデータを準備するデータ・サンプラ/プロッタ・ブロック318とに供給することができる。データ・サンプラ/プロッタ・ブロック318は、エンドユーザ(例えば住宅用消費者)に対する表示のために、処理されたデータをサンプリングする。この構成要素は、意思決定の目的のためにエンドユーザに提示される図形情報を生成することができる。
【0049】
ブロック308において、予測器モジュールがネットワークの性能を予想する。例えば、適応動的計画法(ADP)及びモデルを用いて、システムの現在の状態及びシステムの過去の状態に基づいてシステム又はネットワークの性能を予測し、適合させることができる。
【0050】
ブロック310において、比較器を用いて、いずれかの指数が所定の範囲外にあるか否かを判定する。付加的に又は代替的に、判定は、予測器が所定の制限に違反する可能性を示した場合に行うことができる。ブロック310における答えが否定であれば、実行はブロック316で続行し、結果をユーザに対して表示することができる。
【0051】
ブロック310における答えが肯定であれば、ブロック312において、是正手段計画器が、是正手段をとることを決定し、教唆する。このブロックは、制限に違反する又は制限に違反すると予測される指数の是正のための、可能な方式及び手法を処理する。
【0052】
ブロック314において、提案された是正が、ユーザの入力及び/又は対話を必要とするか否かについての判定が行われる。答えが肯定であれば、実行は上述のようにブロック316で続行し、ユーザに対して表示上でプロンプトが発せられる。ブロック324において、表示上のプロンプトに応答して、ユーザ応答が生じる。ブロック326において、措置をとるべきであるとエンドユーザが選択したか否かについての判定が行われる。何も行う必要がなければ、実行は終了する。しかし、答えが肯定であれば、実行はブロック320で続行する。
【0053】
ブロック314又は326のいずれかにおける答えが肯定であれば、ブロック320において、信号生成器が、電化製品、発電機、及びネットワークの他の構成要素に送信される、後で論じる是正措置を促進する措置信号を生成する。代替的に、エンドユーザ又はその他により、手動調整を行うことができる。是正措置がとられるか否かは、ユーザ入力又は対話に依存してもよく、依存しなくてもよい。
【0054】
ブロック322において、インセンティブ計算器が、システムに影響を及ぼすようになされた意思決定に基づいて需要家に与えられる報酬を計算する。この計算器の動作は、事前定義することができる電力会社からの入力を必要とする場合があり、そして、いくつかの例を挙げれば、発電量の増加、故障に対するネットワーク構成要素の脆弱性の低減、系統運用のコストの削減をもたらすような消費者による措置に対して利益/報酬を帰属させる経済原理を利用する。種々の報酬は、いくつかの例を挙げれば、金銭的補償又は電力料金を安くすることを含むことができる。報酬は、消費者に対して、スクリーンによりリアルタイムで表示することもでき、又はいずれかの代替的な提示機構(例えば、郵便、電子メールなど)を用いて表示することもできる。その後、実行は終了する。
【0055】
言及したように、是正措置は、配電ネットワークの構成要素の除去及び/又は交換を含むものとすることができ、電化製品は、システム上でモデル化された負荷として考えられる。電化製品の場合は、回復の要求を事前回避する試みにおけるシステムの再構成の前に、改善措置として、システム内のAPiが切り離される。
【0056】
構成要素の動作停止中に、電化製品APi又はネットワーク内の他の構成要素(例えば容量性負荷)は、再構成ステップで実行される。電化製品/構成要素のモデルを用いて、その除去がネットワークの状態に与える結果が判定される。この措置は、本明細書において説明される方式のための選択肢である。
【0057】
ここで図4を参照して、住宅内の電化製品の接続を説明する。住宅400は、電化製品402、404、406、408、及び410を含む。電化製品402、404、406、408、及び410は、電力会社、並びに第1の分散資源412、第2の分散資源414、及びバッテリ416に接続されている。この例においては、少なくとも1つの電化製品が存在するものと想定され、APi(iは整数)は、事前定義された電化製品の集合の要素であり、予め確立された負荷モデルを用いてモデル化することができる。例えば、
【数5】

【0058】
この例については、利用可能な分散資源/発電機は、独立型かグリッド接続型のどちらかであり、先に確立されたようにモデル化することができることも想定されている。例えば、
【数6】

【0059】
これらの例において、電化製品は、テレビ、ラジオ、冷蔵庫、オーブン、電子レンジ、洗濯機、乾燥機、及びその他の選択された機器を含むことができる。他の電化製品の例も可能である。
【0060】
ここで図5を参照して、電力監視及び最適化装置500の一例を説明する。電力監視及び最適化装置500は、出力部を有するインターフェース502を含む。電力監視及び最適化装置500はさらに、配電ネットワークについてのモデルを含むメモリ504と、インターフェース502とメモリ504とに結合された処理ユニット506とを含む。処理ユニット506は、インターフェース502を介して、ネットワーク又はネットワークの動作に関連付けられた電力品質を示す入力を受信する。処理ユニット506は、測定された品質が所定の性能基準を満たすか否かを判定するように配置され、構成される。処理ユニット506は、モデル(メモリ504内に収容されている)に少なくとも部分的に基づいて配電ネットワークの将来の動作性能を予測するようにさらに構成される。配電ネットワークの動作の品質又は予測された将来の性能が所定の性能基準を満たさない場合、処理ユニット506は、出力部において是正措置をとることを開始する(例えば、出力部において電化製品にコマンド信号を送信することによって)。措置は、自動的なものとすることもでき、又はユーザが措置を選択(及び/又は実施)できるようにすることもできる。通信ユニット508が、処理ユニット506、メモリ504、及びインターフェース502に結合される。
【0061】
処理ユニット506は、マイクロプロセッサ510を含み、これは、制御機能、処理機能を実行し、装置500内の他の要素とインターフェースすること容易にする。タイマ512(タイミング機能を行うように構成される)、一次キャッシュ514(一時メモリ記憶域を提供するように構成される)、制御ユニット516(処理ユニット506の要素の動作を制御及び/又は調整するように構成される)、及びバス・インターフェース・ユニット518(メモリ及び入力/出力バスとの間で情報を送受信するように構成される)も設けられる。
【0062】
プロセッサ510には、図3に関して上記で特定したプロセス全体の動作のためのコードが埋め込まれる。より具体的には、処理、指数の計算、是正措置計画、予測、信号送信、及びインセンティブ計算のための演算子が、プロセッサ内にロードされ、及び/又はプロセッサ510に関連付けられたメモリ(例えばメモリ及び記憶ユニット504)の中に格納される。
【0063】
メモリ及び記憶ユニット504は、配電ネットワークのモデル、並びにストア処理された入力信号、データ、指数などを収容する。通信ユニット508は、I/Oインターフェース524、グリッド・モジュールとのI/O通信526、DRモジュールとのI/O通信528、電化製品モジュールとのI/O通信530、及びネットワーク・モジュール上の構成要素とのI/O通信532を含む。I/Oインターフェース524並びにモジュール526、528、530、及び532は、ユーザ・インターフェース・ユニット/コンソールからの信号送信、並びに送電グリッド、分散資源(独立型かグリッド接続型かは問わない)、ネットワーク内の構成要素及び電化製品との間の信号送信を容易にする。通信ユニット508は、ネットワーク上の各構成要素及び電力会社の間で送受信される信号の通過を容易にする、システムの構成要素を収容する。電化製品、分散資源、発電機、及びネットワーク上の他の構成要素(例えば容量性負荷、調節器、スイッチ、回路遮断器など)のためのI/Oポートが設けられる。
【0064】
エンドユーザ表示536は、ユーザ入力のためのキーパッド/タッチパッド534と、エンドユーザ表示536とを含む。エンドユーザ表示536は、映像スクリーン、プリンタ、又は任意のタイプのプレゼンテーション装置とすることができる。WIFI/イーサネット(登録商標)通信を通じて、PCラップトップ及び他の適切な媒体デバイスを通して表示出力にアクセスすることができる。ユニット502は、選択肢、及び関連付けられた含意/報酬をシステムに提供することを容易にする。その結果として、需要家は、自身の電気の消費及び使用に関して、情報を得た上での意思決定を行うことが可能になる。多くの需要家は純粋に数値的なデータに応答しない傾向があるので、エンドユーザ表示536には、システムの電力品質の改善のために利用可能な選択肢と共に、意思決定データの図形表現を提供することができる。それで需要家は所望の選択肢を選択することができ、これらの選択肢を自動的に及び/又は手動で実行してシステムの電力品質を改善することができる。これらの選択肢の例は、本明細書の他の箇所で説明されており、ここでは繰り返さない。任意のタイプのユーザ・インターフェース(例えばスイッチ、ボタン、タッチスクリーン)を用いて、ユーザ入力を受信することができることが認識されるであろう。
【0065】
さらに、消費者報酬プログラムが用いられる場合には、コスト面の利益/報酬を需要家に表示することもできる。例えば、消費者に対して、種々の電力品質改善選択肢を引き受けることに対するコストの節約/報酬について通知することができる。これらの選択肢を選択することにより消費者に報酬が与えられる場合、それらの報酬を消費者又はユーザに提示することもできる。さらに、ユーザが従わないことに対してコスト又はペナルティが課せられる場合、それらをユーザに対して示すこともできる。
【0066】
ここで図6を参照して、住宅600内の電化製品の配置を示すネットワークを説明する。住宅600内のネットワークは、メータ602、回路遮断器パネル604、冷蔵庫606、オーブン608、ラジオ610、第1のテレビ612、及び第2のテレビ614を含む。電力監視及び最適化装置620は、回路遮断器パネル604のところに据え付けられている。電力会社からの電力は、メータ602を経由して回路遮断器パネル604に入力される。
【0067】
図6に示されるように、電力監視及び最適化装置620からのデータの送受信、並びに電化製品606、608、610、612、及び614間のデータ通信のために、電力線通信(PLC)616が住宅600内で利用される。図6からわかるように、電力監視及び最適化装置620は、遮断器パネル604及びメータ602の近傍に配置される。
【0068】
上記の種々の要素のところ(又はネットワーク内の他の位置)に、種々のセンサ(図示せず)を配置することができる。センサは、それらの情報を電力監視及び最適化装置620に送信することができる。電力監視及び最適化装置620は、ユーザに措置をとらせるようにすることもでき、又は、電力監視及び最適化装置620が自動的に是正措置をとるか若しくは電化製品に命令して是正措置をとらせるようにすることもできる。図6の例は1つの電力監視及び最適化装置620のみを示すが、任意の個数のこれらのモジュールを用いることができ、その配置は、ネットワーク全体にわたって又はネットワークに取り付けられたデバイス内の様々なところにわたることができることが認識されよう。電力最適化に対する経済的報酬又はその他の報酬をユーザに対して示すこともできる。さらに、ユーザは、種々の最適化選択肢を選択したことに対する報酬を受けることができ、又は是正措置をとった(又はとらない)ことに対する罰を受けることができる。
【0069】
かくして、ネットワーク又はネットワークの一部における電力の品質を測定及び最適化し、適切な電力品質を維持又は達成するために、ユーザがネットワークの構成、負荷、及び/又は他の動作特性に対してリアルタイム調整を行うことを可能にする手法が提供される。本明細書において説明された手法は、自由度がありユーザフレンドリであり、ネットワーク・デバイスに対する損傷及び/又はネットワーク動作における非効率性の発生を防止する。さらに、ユーザ又は消費者は、自身の電力品質に対してある程度の制御を有することができ、電力品質を最適化する行動に対して、消費者又はユーザに報酬を提供することができる。さらに、ユーザが是正措置をとることを拒否し、それにより、当該ユーザ及び/又は他のユーザの対するシステムの性能に負の影響を与える場合には、罰(例えばサービス料金を高くする)を示すこともできる。
【0070】
本明細書において開示された本発明を、その特定の実施形態及び用途により説明してきたが、当業者であれば、本発明の範囲から逸脱することなく、これに多数の修正及び変形を行うことができる。
【符号の説明】
【0071】
202、220:変圧器
204:配電用変電所
206:送電線
208:風力エネルギー再生可能エネルギー資源
210:光起電力エネルギー資源
212、214:配電用変圧器
216:同期発電機
218:コジェネレータ
400、600:住宅
402、404、406、408、410:電化製品
412、414:分散資源
416:バッテリ
600:家庭
620:電力監視及び最適化装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
配電ネットワークの動作をモデル化するステップと、
前記配電ネットワークの動作の少なくとも1つの品質を測定し、
前記配電ネットワークの前記動作の品質の前記少なくとも1つの尺度が所定の性能基準を満たすか否かを判定するステップと、
前記モデル化に少なくとも部分的に基づいて前記配電ネットワークの将来の動作性能を予測するステップと、
前記配電ネットワークの前記動作の前記品質の前記少なくとも1つの尺度又は前記配電ネットワークの前記予測された将来の動作性能が、前記所定の性能基準を満たさない場合、前記配電ネットワークに関する是正措置をとるステップと
を含むことを特徴とする、配電ネットワークの電力品質を判定するための方法。
【請求項2】
前記是正措置をとるステップが、前記配電ネットワークの構成要素を除去すること及び交換することを含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記是正措置をとるステップが、前記配電ネットワークの構成要素を動作停止させることを含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記配電ネットワークが家庭内に配置されており、少なくとも1つの電化製品を前記配電ネットワークに結合するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記配電ネットワークに接続された前記少なくとも1つの電化製品の動作の調整を決定するステップをさらに含み、前記配電ネットワークの前記動作の前記品質の前記少なくとも1つの尺度が性能閾値を満たさない場合、前記配電ネットワークの既存の構成要素を利用して、前記少なくとも1つの電化製品に前記調整を通信するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記電化製品が、テレビ、ラジオ、冷蔵庫、オーブン、電子レンジ、冷蔵庫、洗濯機、及び乾燥機からなる群から選択されることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記是正措置の選択肢をユーザに対して提示するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
ユーザに対して、是正措置をとることに対する報酬を提示するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
出力部を有するインターフェースと、
配電ネットワークのモデルを含むメモリと、
前記インターフェースと前記メモリとに結合されたプロセッサと、
を備え、前記プロセッサが、前記メモリ内の前記モデルを用いて配電ネットワークの動作をモデル化するように配置及び構成され、前記プロセッサが、前記インターフェースを経由して受信した前記配電ネットワークの動作の品質の少なくとも1つの尺度が所定の性能基準を満たすか否かを判定するようにさらに構成され、前記プロセッサが、前記モデル化に少なくとも部分的に基づいて前記配電ネットワークの将来の動作性能を予測するようにさらに構成され、前記プロセッサが、前記配電ネットワークの前記動作の前記品質の前記少なくとも1つの尺度又は前記将来の動作性能が前記所定の性能基準を満たさない場合、前記インターフェースの前記出力部において是正措置を教唆するようにさらに構成されることを特徴とする、電力品質を判定するための装置。
【請求項10】
是正措置を教唆することが、少なくとも1つの消費者のデバイスの動作を自動的に変更する信号を前記出力部において送信することを含むことを特徴とする、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
是正措置を教唆することが、ユーザに是正措置を提示し、とるべき是正措置に関するユーザ入力を受信することを含むことを特徴とする、請求項9に記載の装置。
【請求項12】
前記装置が、建物内の電化製品と一体化されていることを特徴とする、請求項9に記載の装置。
【請求項13】
前記電化製品が、テレビ、ラジオ、冷蔵庫、オーブン、電子レンジ、冷蔵庫、洗濯機、及び乾燥機からなる群から選択されることを特徴とする、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記インターフェースの前記出力部が、別の装置と通信するために少なくとも1つの電力線に結合されていることを特徴とする、請求項9に記載の装置。
【請求項15】
前記装置が、前記配電ネットワークの既存の構成要素から分離したデバイスを含むことを特徴とする、請求項9に記載の装置。
【請求項16】
前記インターフェースの前記出力部が少なくとも1つの電力線に結合しており、前記電力線が電化製品に結合していることを特徴とする、請求項13に記載の装置。
【請求項17】
前記プロセッサが、ユーザに是正措置をとることに対する報酬を提示するようにさらに構成されることを特徴とする、請求項9に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2012−524468(P2012−524468A)
【公表日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−506072(P2012−506072)
【出願日】平成22年4月7日(2010.4.7)
【国際出願番号】PCT/US2010/030244
【国際公開番号】WO2010/120606
【国際公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【出願人】(511105953)ハワード ユニバーシティ (5)
【Fターム(参考)】