説明

ハイブリッド安定化電力制御装置

【課題】国、地域の違いや、時間帯による電圧のバラツキ、電圧変動にも拘わらず、負荷に過大な電力が加わらないように電力を一律一定に保つことができ、また電力調整も任意にできる制御装置を比較的低コストで提供する。
【解決手段】交流電源と抵抗加熱式のヒータ10との間に接続されるサイリスタ素子1と、交流電源の電源電圧値と基準電圧値との差に応じてサイリスタ素子1を位相制御し、ヒータに供給される電力の1サイクル当たりの電力値が基準電力値を超えないように制御する位相制御手段と、操作盤5によって指定された火力調整値に応じて、ヒータ10に供給される交流電圧のサイクル数を設定し、サイリスタ素子1をサイクル制御し、ヒータ10に供給される電力が前記指定された火力調整値になるように制御するサイクル制御手段とを有するハイブリッド安定化電力制御装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に電気式加熱装置や電気式加熱調理機器など抵抗加熱式のヒータに交流電流を通じてその熱源とする装置、または同様の電力調節を必要とする装置における安定化電力制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、抵抗加熱式ヒータの電力調節装置としては、古くは可変単巻変圧器などのトランス式のものから近年はトライアックなどのサイリスタ素子を利用したものまで種々の形態があるが、現在は、電力の調整が容易なサイリスタ方式が一般的である。
【0003】
特許文献1には、調理室を形成する本体と、通電することにより発熱し調理室を加熱する加熱ヒータと、この加熱ヒータの通電率を制御する制御部とを有し、前記制御部は、調理モードとして目標温度を維持して加熱調理する調理モードが選択された場合、前記調理室内が目標温度に到達した場合は、前記加熱ヒータの通電率を細かく制御して目標温度を維持する加熱調理器が記載されている。
【0004】
また、特許文献2には、調理室内に蓄熱体を備えるとともに、該調理室内に熱風を供給するためのファン及びヒータを備え、さらに前記調理室の温度を検出する温度センサを備え、前記ファン及びヒータにより生成した熱風を調理室内に供給し、且つ、該調理室を前記温度センサに基づき予め設定された調理温度に維持して被調理物を加熱調理する調理行程と、この調理行程の実行前に、前記ファン及びヒータにより前記調理室を予熱する予熱行程とを行うようにしたものにおいて、前記予熱行程における前記ファンの回転数を、前記調理行程におけるファンの回転数より低くした加熱調理器が記載されている。
【0005】
これらの加熱調理器において、加熱ヒータに供給する電力を制御する手法として、サイリスタ位相制御または波数制御を用いることができることも開示されている。
【0006】
ここで、サイリスタ位相制御とは、商用の50Hzまたは60Hzの交流電源と負荷(加熱ヒータ)との間にサイリスタを接続し、点弧開始する位相を調整することにより、所望の電力を負荷に供給する制御をいう。
【0007】
また、波数制御(サイクル制御)とは、50Hzまたは60Hzの交流のうち、負荷に印加する正弦波電圧の半波の波数を制御することにより、所望の電力を負荷に供給する制御をいう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2009−243865号公報
【特許文献2】特開2009−287832号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
一般的に電源が交流の場合でも、自己インダクタンスや静電容量が小さい抵抗加熱式のヒータでは電圧と電流間の位相のズレを無視できるので、電圧を実効値で考えると、その電力は直流の場合と同じように考えることができる。
【0010】
交流におけるある1周期の平均電力Pを考える場合、使用するヒータの電気抵抗成分をRとして加える電圧を実効値Vで表せば、流れる電流Iは直流の時と同じようにI=V/Rとなり、このときのヒータの平均電力PはP=I・V=V2/Rとなる。よってヒータで消費する電力は、加える電圧の二乗に比例すると考えることができる。
【0011】
このため例えば我が国の単相200Vの電源で考えた場合、電力会社より供給される電圧は、電気事業法により202V±20Vの誤差を許容範囲として認められているので、電源電圧は182V〜222Vとなる。これをヒータの電力差にあてはめると200Vの場合を100%の出力として、82.8%〜123%となり、その振れ幅は±20%近くにも達すると考えられる。このことは、ヒータの設計を考える上で大きな問題となる。さらにこの電圧の振れ幅は、地域や時間帯によってある程度の変動がある。
【0012】
そのため、各種電気炉のヒータ制御や、液体タンク(温水器など)の加熱ヒータ制御など被加熱物の温度検知が比較的容易なものでは、今日の温度調節器の発達により、PID(Proportional-Integral-Differential)制御とサイリスタ素子やSSR(Solid State Relay)との組み合わせをもって、かなり精度の高いコントロールも可能で、それほど大きな問題にならないと思われる。しかし、被加熱物又は、加熱ヒータの温度検知が容易でない機器や装置でも温度コントロールが必要な場合、やはり何らかの手段で電力調節をしなければならない。
【0013】
単に電力を調節するということであれば比較的安価な位相制御などのサイリスタ素子などで可能であるが、任意適度の加熱電力に調節が可能で且つその電力を一定に保つためには、地域や時間帯による電圧変動に対しVT(ボルテージトランス)及びCT(カレントトランス)などを使用して電圧や電流を検知しその出力にフィードバックさせる機能を持たせる方法が一般的である。しかし、これらの装置は複雑でかなりイニシャルコストも高くなる。
【0014】
この他にも赤外線温度センサで加熱ヒータの温度を直接検知し制御する方法などもあるが、やはりかなりのコスト高となる。
【0015】
また、単相200V定格のヒータを考えた場合、ちょうど200Vで100%の能力を発揮するよう設計するのが一般的であるから、地域や時間帯による電圧変動を無視した単純な電力調節器の場合、現実の電圧変動が210V前後の上振れでの変動が主であることを考えると、10%前後の無駄な電力を消費する可能性が高いと思われる。このことは、地球環境の点からもマイナスである。
【0016】
本発明は、これらの諸問題に鑑みてなされたものであり、国、地域の違いや、時間帯による電圧のバラツキ、電圧変動にも拘わらず、負荷に過大な電力が加わらないように電力を一律一定に保つことができ、また電力調整も任意にできる制御装置を比較的低コストで提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
前記課題を解決するため、本発明の第1の構成は、交流電源と負荷との間に接続されるサイリスタ素子と、前記交流電源の電源電圧値と基準電圧値との差に応じて前記サイリスタ素子を位相制御し、前記負荷に供給される電力の1サイクル当たりの電力値が基準電力値を超えないように制御する位相制御手段と、操作盤によって指定された電力調整値に応じて、前記負荷に供給される交流電圧のサイクル数を設定し、前記サイリスタ素子をサイクル制御し、前記負荷に供給される電力が前記指定された電力調整値になるように制御するサイクル制御手段とを有することを特徴とするハイブリッド安定化電力制御装置である。
【0018】
この第1の構成においては、定格電圧で100%の能力を発揮する負荷を使用し、位相制御とサイクル制御の両方を用いて、位相制御により電圧制御を、サイクル制御により電力調整をそれぞれ独立して同時に行うことにより、電圧制御と電力調整を、位相制御とサイクル制御のいずれか一方の制御で行おうとすると複雑化する制御の簡素化を図り、また基本的にはCTやVTを必要としないので比較的低コストで電力制御を実現することができる。
【0019】
本発明の第2の構成は、前記負荷に流れる電流を検出する電流検出手段を設け、この電流検出手段によって検出された負荷に流れる電流を前記位相制御手段にフィードバックして、前記負荷に供給される電力を所定値に制御する構成としたことを特徴とするハイブリッド安定化電力制御装置である。
この第2の構成においては、負荷が、炭化ケイ素系ヒータなど、抵抗の温度係数が大きい発熱体の場合や、より精密に制御したい場合は、負荷に流れる電流を検出する電流検出手段を設け、この電流検出手段によって検出された負荷に流れる電流を位相制御手段にフィードバックすることにより、負荷に供給される電力を所定値に制御することができる。
【0020】
また本発明の第3の構成は、前記負荷は、抵抗加熱式のヒータであることを特徴とする。
この第3の構成において、本発明の第1の構成および第2の構成が適用できる負荷としては、電圧と電流間の位相のズレや、短期間での電圧脈動を無視できる、自己インダクタンスや静電容量が小さい抵抗加熱式のヒータが特に有効である。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、電源電圧の変動に対する電圧一定制御は位相制御により行い、操作者の指示による電力調整はサイクル制御により行い、位相制御とサイクル制御はそれぞれ独立して同時に行うので、国、地域の違いや、時間帯による電圧のバラツキ、電圧変動にも拘わらず、負荷に過大な電力が加わらないように電力を一律一定に保つことができ、また電力調整も任意にできる制御装置を比較的低コストで実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施の形態に係るハイブリッド安定化電力制御装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るハイブリッド安定化電力制御装置におけるサイクル制御の例を示す波形図であり、(a)は100%出力、(b)は80%出力、(c)は60%出力の場合を示す。
【図3】本発明の実施の形態に係るハイブリッド安定化電力制御装置において、電源電圧が定格電圧の場合のヒータに供給する電圧波形を示す波形図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るハイブリッド安定化電力制御装置において、電源電圧が定格電圧よりも10%高い場合のヒータに供給する位相制御された電圧の波形を示す波形図である。
【図5】本発明の実施の形態に係るハイブリッド安定化電力制御装置における位相制御とサイクル制御を同時に実行している例を示す波形図であり、(a)は100%出力、(b)は80%出力、(c)は60%出力の場合を示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態を、負荷として抵抗加熱式のヒータを用いた場合を例にとって説明するが、これに限定されない。
図1において、本実施の形態に係るハイブリッド安定化電力制御装置は、抵抗加熱式のヒータ10の点弧を制御するトライアックなどのサイリスタ素子1と、商用電源(本例ではAC200V電源)に接続される端子台2と、スイッチングノイズを除去するノイズフィルタ3と、サイリスタ素子1への商用電源のオンオフを行う電源リレー4と、火力の設定等を行う操作盤5と、電源電圧値や操作盤5で設定された火力に基づいてサイリスタ駆動信号をサイリスタ素子1に与えるCPU6と、CPU6を搭載したマイコン基板に低電圧を供給するための基板用電源トランス7と、過電流が流れたときにサイリスタ素子1への電力の供給を停止させるヒューズ8と、ヒータ10近辺の温度が規定温度以上に上昇したときにサイリスタ素子1への通電を停止する温度過昇防止サーモスイッチ9とよりなっている。なお、図1において、太実線は200Vの高圧ラインを示し、細実線は制御信号等の低圧ラインを示している。
【0024】
一般に、トライアックなどのサイリスタ素子を利用した電力制御装置は、各種の負荷に対応して、位相制御またはサイクル制御のいずれか一方を選択して利用することが知られている(前掲の特許文献1,2参照)。
ヒータの火力調整の場合、一般的には位相制御またはサイクル制御のどちらでも構わないが、電圧の変動にも対処しなければならない。
【0025】
そこで本実施の形態では、マイクロコンピュータ(CPU6)によるマルチタスク処理を利用し、一回路のヒータに1個のサイリスタ素子1で、この位相制御とサイクル制御を同時に行うハイブリッド制御により、電圧変動などの諸問題に対しCTなどを使用することなく簡潔かつ迅速に対応する。本実施の形態では、サイクル制御は火力調整専用に使用し、位相制御は電圧変動専用に使用する。なお、サイクル制御および位相制御の手法自体は公知(例えば、特開2002−115529号公報、特開平10−210657号公報参照)であるので、詳細な説明を省略する。
【0026】
ヒータ10としては、定格電圧で100%の火力を発揮するヒータを使用し、被加熱物側の形状や性質に応じて任意の加熱電力に調節する火力調整は、その火力に応じてサイクル制御で行う。
【0027】
図2は、電源の周波数が50Hzの場合のサイクル制御の例を示す波形図であり、(a)は100%出力、(b)は80%出力、(c)は60%出力の場合を示す。(b)の場合では、250ms(12.5周期)毎に50ms(2.5周期)サイリスタ素子をオフにすることにより、80%出力を実現している。(c)の場合では、250ms(12.5周期)毎に100ms(5周期)サイリスタ素子をオフにすることにより、60%出力を実現している。
【0028】
サイリスタ素子1を用いたサイクル制御は零電圧スイッチングであるため、半サイクル刻みで調節が可能で例えば50Hzの周波数で考えた場合、50/50、49.5/50、49/50・・・と半サイクルずつ落として行くと100%から99%、98%と火力を任意に調節することができる。例えば操作盤5に設けたタッチキーなどによる5段階調節でも、その設定値を操作盤5からCPU6に入力することによりCPU6のプログラムの設定により、被加熱物側の種類などに応じて半サイクル(1%)刻みでサイリスタ素子1のオンオフを調節することが可能である。
【0029】
また、調理器のヒータで考えた場合、調理全体をプログラム加熱する場合にもこのサイクル制御でプログラムに沿った任意の火力調整にも対応することが可能である。
【0030】
交流における電力を考えるとき、C(静電容量)分やL(自己インダクタンス)分を殆んど無視できる抵抗加熱式ヒータの場合、前述したようにP=I・V=V2/Rと考えることができ、電圧の実効値Vの変動に応じ位相制御のトリガ角を精密(例えば1V刻み)に制御することにより、その実効値成分量をほぼ一定に保つことができる。1サイクル又は半サイクルの実効値電圧を直接オペレーショナルアンプ(図示せず)を通じてCPU6で読み取り、その電圧に応じて位相制御のトリガ角を変化させる。これによりリアルタイムで電圧変動に応じて決められた定格電圧とほぼ同じ電力を常に保つことができる。
【0031】
図3は、200V(実効値)、50Hzの場合のトリガ角が0の場合のヒータ10に供給される電圧の波形図であり、縦軸は200×√2V(ピーク値)の目盛を示している。図4は50Hzの交流の電源電圧が220Vに変動したときの位相制御された電圧の波形を示している。
【0032】
この位相制御ではその性質上、定格電圧の上振れに対して対応することが目的であるため、下振れに対してはこの限りではない。定格電圧ちょうどで100%の火力を発揮するヒータに対して、定格電圧を下回る電圧が入力された時は、そのまま火力は落ちる。ヒータの定格電圧を始めから−10%に設定しておくことでこれにも対応できるが、ヒータ火力に影響を与えるほど供給電圧が定格を下回ることは極めて稀でありヒータ設計の煩雑さによるトラブルを考えると、まず、その必要は無いと思われる。
【0033】
このように入力電圧の変動に応じて位相制御を、また任意の火力設定に応じてサイクル制御をそれぞれ独立して同時に動作させるので、その動作の内容は大別すると次の通りとなる。
(1)入力電圧が定格ちょうどで、火力調整値が100%の時はON入力スイッチと同様の働きで、入力電圧はそのままヒータに流れる。
(2)入力電圧は定格ちょうどで、任意の調整値に火力を絞る時はサイクル制御のみが働き必要な火力に応じて半サイクル刻みで予め決められた火力設定に制御する。
(3)任意火力調整値は100%出力で、入力電圧が定格を上回れば、その量に応じ位相制御のみが働く。
(4)入力電圧が定格を上回り、且つ任意の調整値に火力を絞る時は、定格を上回る電圧量に応じて位相制御で定格電圧の時とほぼ同じ電圧量を保ちつつ、サイクル制御によって予め決められた火力になるよう調節する。
【0034】
現実には入力電圧が定格ちょうどになることは殆んど無く、位相制御は常に電圧変動量に応じ、リアルタイムにトリガ角を調整しているので、上記(3)及び(4)の働きをすることになる。
図5は、位相制御とサイクル制御を同時に行っているときの波形図である。(a)は、例えば電源電圧が定格の200Vから220Vに上昇しているときに、火力100%で出力している状態を示し、(b)は火力80%で出力している状態を示し、(c)は火力60%で出力している状態を示す。
【0035】
この制御方法は極論すれば、我国の定格電圧100Vの下限値95Vで100%の能力を発揮するヒータ1種類を使用して、海外の主な単相の定格200V〜240Vの上限値約264Vにまで対応して制御することも可能で、いわば電圧フリーのヒータ制御法である。
【0036】
本実施の形態によるCPU6による制御は、様々の利点をもたらす。余分なポートを利用して電圧が上限を超えた時あるいは下限を下回った時の入力異常警報やヒューズ断線、異常温度上昇、ヒータ断線などの警報をCTなどを使用せずに設定することが可能であり、さらに全ての機能を一元化できることである。このため、装置全体をより付加価値の高いものにすることがローコストで実現できる。
【0037】
本実施の形態では、CTおよびそれに付随する電流フィードバック機能を設けることなく、純粋に入力電圧の検知のみで前述のハイブリッド制御を行った例を示したが、本実施の形態の回路構成に、CTおよびそれに付随する電流フィードバック機能を設けることにより、さらに高機能高精度な制御が可能である。
【0038】
たとえば本実施の形態においてはヒータ自体の抵抗値のバラツキを検知することができないが、CTを取り付けることによって電流を検知し、その値によってさらに位相制御を補正するフィードバック機能を設けることでヒータ抵抗値のバラツキにも対応できる上、電圧変動に対応する位相制御の精度もさらに高めることが可能である。これにはある程度のコスト高になることは否めないが、現在ある位相制御のみ、あるいはサイクル制御のみでのCTおよびVT使用のフィードバック機能付きの定電力制御装置よりは低コストで、しかも高性能の制御装置となり、量産が見込める場合や、そのことによる付加価値の増大が大きい場合には、充分、その価値はあると思われる。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明は、国、地域の違いや、時間帯による電圧のバラツキ、電圧変動にも拘わらず、負荷に過大な電力が加わらないように電力を一律一定に保つことができ、また電力調整も任意にできる電力制御装置を比較的低コストで提供することができ、電熱ヒータを用いたオーブン、調理器、電気窯等の分野において好適に利用することができる。
【符号の説明】
【0040】
1 サイリスタ素子
2 端子台
3 ノイズフィルタ
4 電源リレー
5 操作盤
6 CPU
7 基板用電源トランス
8 ヒューズ
9 温度過昇防止サーモスイッチ
10 ヒータ(負荷)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
交流電源と負荷との間に接続されるサイリスタ素子と、
前記交流電源の電源電圧値と基準電圧値との差に応じて前記サイリスタ素子を位相制御し、前記負荷に供給される電力の1サイクル当たりの電力値が基準電力値を超えないように制御する位相制御手段と、
操作盤によって指定された電力調整値に応じて、前記負荷に供給される交流電圧のサイクル数を設定し、前記サイリスタ素子をサイクル制御し、前記負荷に供給される電力が前記指定された電力調整値になるように制御するサイクル制御手段と
を有することを特徴とするハイブリッド安定化電力制御装置。
【請求項2】
前記負荷に流れる電流を検出する電流検出手段を設け、この電流検出手段によって検出された負荷に流れる電流を前記位相制御手段にフィードバックして、前記負荷に供給される電力を所定値に制御する構成としたことを特徴とする請求項1記載のハイブリッド安定化電力制御装置。
【請求項3】
前記負荷は、抵抗加熱式のヒータである請求項1または2に記載のハイブリッド安定化電力制御装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate