説明

ハンドガイドローラ

【課題】車体後進時に障害物が舗装面上に存在する場合であってもその障害物を確実に検出することができ、作業性及び安全性を向上させたハンドガイドローラを提供する。
【解決手段】ハンドガイドローラ(1)は、車体(2)内に回転軸を介して回動自在に配設され、一方の端部に連結された前後進操作レバー(12)が傾動することにより回転軸を中心に回動して前進位置、停止位置、後進位置の間をそれぞれ移動して車体の駆動機構を制御するコントロールレバー(20)と、転圧輪(4)の後側に取り付けられ、転圧輪の幅方向に亘って延び、転圧輪に対して接離方向に移動可能な障害物検出部材(30)と、車体が後進時、障害物検出部材が障害物に当接して転圧輪に接近する方向に移動したときに、障害物検出部材と連動してコントロールレバーの他方の端部に当接して押し込む方向に移動させ、コントロールレバーを前進位置又は停止位置に回動させる押し込み部材(32,34)とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業性を高めたハンドガイドローラに関する。
【背景技術】
【0002】
ハンドガイドローラに関する発明が特許文献1に開示されている。このハンドガイドローラは、道路工事や配管工事等において、地盤の締固め作業に使用されるためのものである。
特許文献1のハンドガイドローラは、転圧輪を有する走行機体(車体)の後部に配置され、走行機体の後方に向けて延びる操縦桿を備えている。この操縦桿の先端部、即ち、操作ハンドルボックスには、オペレータの把持部となるハンドルと、ハンドガイドローラを前進又は後進させるための前後進操作レバーとが配設されている。
【0003】
さらに、操作ハンドルボックスには、端部に略円形のパッドが取り付けられたロッドが配設されている。このロッドは操作ハンドルボックスの後面から後方に向けて略水平に延び、ハンドガイドローラの前後方向に移動可能であり、前後進操作レバーの前後進切り替え機構と連結されている。すなわち、パッドがオペレータに当たり、ロッドが前方向に移動することによって後方側に倒されていた操作レバーを中立位置に移動させることができ、走行機体の後進を解除することができる。また、パッドはロッドの外径より大きい外径を有し、ハンドガイドローラの後端縁を規定している。
【0004】
すなわち、オペレータがハンドガイドローラを後進させて締め固め作業を実施しているとき、オペレータの体や壁等の障害物がパッドに当接すると、ロッドがパッドを介して前方側に押し込まれる。そして、ロッドが前進するとともに前後進操作レバーを後進位置から中立位置に移動させることで、ハンドガイドローラは停止する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−248541号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述の特許文献1に記載されるハンドガイドローラにおいて、後進作業時、転圧輪付近に障害物があった場合、障害物が転圧輪の下側に入り込むことがあり、作業性の悪化を招く。このような入り込みは特許文献1のパッドでは防止することができない。なお、上記のような入り込みは安全上も好ましいものではない。
【0007】
本発明は、上記従来技術を考慮したものであって、車体後進時に障害物が路面上に存在する場合であってもその障害物を確実に検出することができ、作業性及び安全性を向上させたハンドガイドローラを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するため、請求項1の発明では、少なくとも後輪を兼用する転圧輪を有する車体と、前記車体の後部に取り付けられ、前記車体の後方に向けて延びる操縦桿と、前記操縦桿に対して前後方向に傾動可能に取り付けられ、前記車体の前進、停止又は後進を制御する前後進操作レバーと、前記車体内に回転軸を介して回動自在に配設され、一方の端部に連結された前記前後進操作レバーが傾動することにより前記回転軸を中心に回動して前進位置、停止位置、後進位置の間をそれぞれ移動して前記車体の駆動機構を制御するコントロールレバーと、前記転圧輪の後側に取り付けられ、前記転圧輪の幅方向に亘って延び、前記転圧輪に対して接離方向に移動可能な障害物検出部材と、前記車体が後進時、前記障害物検出部材が障害物に当接して前記転圧輪に接近する方向に移動したときに、前記障害物検出部材と連動して前記コントロールレバーの他方の端部に当接して押し込む方向に移動させ、前記コントロールレバーを前記前進位置又は前記停止位置に回動させる押し込み部材とを備えたことを特徴とするハンドガイドローラが提供される。
【0009】
また、請求項2の発明では、前記障害物検出部材は、板形状であり、その上端縁が前記操縦桿の下側、且つ、前記車体の後側に取り付けられたブラケットに回転可能に支持されていることを特徴としている。
また、請求項3の発明では、前記障害物検出部材は、透明又は半透明であることを特徴としている。
【0010】
また、請求項4の発明では、前記障害物検出部材の下端縁と路面との間隔は略50mm〜100mmであることを特徴としている。
【発明の効果】
【0011】
請求項1の発明によれば、車体が後進時、障害物検出部材が障害物に当接して転圧輪に接近する方向に移動したときに、コントロールレバーの他方の端部に当接して押し込み、コントロールレバーを前進位置又は停止位置に回動させる押し込み部材が備わる。このため、例えば路面に障害物があった場合にこれが障害物検出部材に当たって転圧輪に接する方向に移動すると、押し込み部材がコントロールレバーを前進又は停止位置まで回動させる。これにより、後進時に、転圧輪付近の路面上に障害物があった場合、障害物が障害物検出部材に当接することで障害物検出部材が転圧輪に接近する方向に移動する。したがって、障害物を目視できなくてもこれを検出することができ、障害物検出部材の移動に伴い車体を前進又は停止させて障害物が転圧輪の下側に入り込むことを防止できる。これにより、作業性が向上する。また、このような入り込みを確実に防止して安全上好ましいものとすることができる。
【0012】
請求項2の発明によれば、障害物検出部材が板形状であるため、障害物を確実に捉えることができる。また、障害物検出部材の上端縁が操縦桿の下側、且つ、車体の後側に取り付けられたブラケットに回転可能に支持されているため、既存のハンドガイドローラにブラケットを介してそのまま取り付けることができ、利便性が高い。
請求項3の発明によれば、障害物検出部材は透明又は半透明であるので、オペレータは障害物検出部材を通して転圧状況を確認することができる。したがって、締め固め作業の作業性向上を図ることができる。
【0013】
請求項4の発明によれば、障害物検出部材の下端縁と路面との間隔は、略50mm〜100mmであるので、障害物検出部材は小さな障害物であっても確実に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明に係るハンドガイドローラの斜視図である。
【図2】本発明に係るハンドガイドローラの概略側面図である。
【図3】中立位置にあるコントロールレバー及び前後進操作レバーの概略図である。
【図4】後進位置にあるコントロールレバー及び前後進操作レバーの概略図である。
【図5】障害物検出部材が障害物と当接した際、中立位置に回動されたコントロールレバー及び前後進操作レバーの概略図である。
【図6】障害物検出部材が障害物と当接した際、前進位置に回動されたコントロールレバー及び前後進操作レバーの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明に係るにハンドガイドローラついて図面を参照して説明する。
図1及び図2を参照すれば、ハンドガイドローラ1は車体2を備え、この車体2はその前後に車輪を兼用する転圧輪4をそれぞれ有している。また、車体2の後部には、車体2の後方に向けて延びる操縦桿6が取り付けられている。この操縦桿6の先端部、即ち、操作ボックス8には、オペレータの把持部となるハンドル10と、車体2を前進又は後進操作するための前後進操作レバー12とが配設されている。この前後進操作レバー12は、操縦桿6に対して前後方向に傾動可能に取り付けられ、車体2の前進、停止、又は後進を制御する。
【0016】
また、操作ボックス8には、その端部に略円形のパッド14が取り付けられたロッド16が配設されている。このロッド16は、操作ボックス8の後面から車体2の後方に向けて略水平に延び、車体2の前後方向に移動可能である。また、ロッド16はパッドとは反対側の端部にて前後進操作レバー12の前後進切換機構(図示しない)と連結されている。この前後進切換機構は、ロッド16が車体2の前方向に移動することによって前後進操作レバー12を中立位置に移動させることができる。即ち、ロッド16は車体2の後進を解除することができる。また、パッド14はロッド16の外径より大きい外径を有し、ハンドガイドローラ1の後端縁を規定している。
【0017】
また、車体2にはタンク装置、駆動機構及びこの駆動機構を制御するためのコントロールレバー20とが配設されている。タンク装置は燃料タンク及び作動油タンク18から構成されている。また、駆動機構は、エンジン19及び油圧ポンプ(図示しない)を含む。油圧ポンプは転圧輪4の走行用モータ等と閉回路、即ち、HST回路を形成している。このため、油圧ポンプは、エンジン19により駆動されると、走行用モータ等に向けて作動油タンク18に貯留されている作動油を供給する。さらに、図3に示すように、コントロールレバー20は、回転軸24を中心に回動自在に取り付けられ、この回転軸24を介して一方の端部21及び他方の端部22を有している。なお、作図の都合上、図3〜図6において、コントロールレバー12は平面視であり、その他は側方視である。
【0018】
コントロールレバー20の一方の端部21は、ワイヤ26を介して前述した前後進操作レバー12に連結されている。図2に示すように、例えばワイヤ26は、第1のワイヤ26a、第2のワイヤ26b、及び第3のワイヤから構成されている。第1のワイヤ26aはコントロールレバー20の一方の端部21に連結されている。一方、第3のワイヤ26cは前後進操作レバー12の下端部に連結されている。第2のワイヤ26bはその両端で連結部材27a,27bを介して第1及び第3のワイヤ26a,26cに連結されている。以上のような構成により、ワイヤ26は前後進操作レバー12の下端部とコントロールレバー20の一方の端部21を連結している。このため、前後進操作レバー12が車体2の前後方向に傾動することにより、コントロールレバー20はワイヤ26を介して回転軸24を中心に回動する。すなわち、コントロールレバー20は前進位置F、停止位置S、後進位置R(それぞれの位置は図6、図3、図4、参照)の間をそれぞれ移動して車体2の駆動機構を制御する。
【0019】
例えば、図3に示すように、前後進操作レバー12が中立位置(例えば路面に対して鉛直方向)にある場合、コントロールレバー20は停止位置Sに規定されている。この場合、駆動機構、即ち、油圧ポンプは走行用モータに向けて作動油を供給しないから、走行用モータは回転せず、車体2は停止している。
また、車体2には、障害物検出部材30が取り付けられている。この障害物検出部材30は、後輪たる転圧輪4の後側に取り付けられ、この転圧輪4の幅方向に亘って延びている(図1参照)。また、障害物検出部材30は、転圧輪4に対して接離方向に移動可能である。
【0020】
より詳しくは、図1及び図2に示されるように、障害物検出部材30は板形状を有し、その上端縁30uが操縦桿6の下側、且つ、車体2の後側に取り付けられたブラケット28に回転可能に支持されている。ブラケット28は一対の板材からなり、これら板材は車体2の後面から後方に向けて突出している。そしてブラケット28を形成する各板材には車幅方向に貫通するピン孔(図示しない)が形成されている。また、障害物検出部材30からは一対の取付板31が一体(又は別体)として突出し、これら取付板31がブラケット28を形成する各板材に挟持され、支持されている。この支持は、取付板31に設けられたピン孔(図示しない)及び上述したブラケット28を形成する各板材に形成されたピン孔の両方にピン40を挿通することにより行う。したがって、障害物検出部材30はブラケット28にピン40廻り、即ち、転圧輪4との接離方向に回転可能に支持されている。
【0021】
このように障害物検出部材30が板形状であれば、障害物50を検出する検出面の面積を大きくすることができるので、障害物50を確実に捉えることができる。また、障害物検出部材30の上端縁30uが操縦桿6の下側、且つ、車体2の後側に取り付けられたブラケット28に回転可能に支持されているため、既存のハンドガイドローラ1にブラケット28を介してそのまま取り付けることができ、利便性が高い。なお、このような障害物検出部材30は、ハンドガイドローラ1を倉庫等の壁際に寄せて収容する際に車体2の側面を保護する保護カバーとしても機能する。
【0022】
また、障害物検出部材30は、転圧輪4の周面に対向する対向面及び車体2の後方に向けられた検出面を有している。障害物検出部材30は通常において、その対向面及び検出面が路面に対して略鉛直となる待機姿勢を維持している。あるいは、所定の角度を維持するような機構で上記ブラケット28にて支持してもよい。
また、障害物検出部材30の対向面には押し込み部材としてのワイヤ32が連結されており、このワイヤ32は車体2内に向けて延びている。ワイヤ32の前方側の先端は、コントロールレバー20の他方の端部22(図3参照)の近傍に位置し、車体2内にて固定された支持台36(図2参照)に車体2の前後方向に移動可能に支持されている。また、ワイヤ32の先端には押当片34が取り付けられており、この押当片34はコントロールレバー20の他方の端部22の近傍に位置付けられている。このため、押当片34はワイヤ32を介して障害物検出部材30の前後方向の移動に連動してコントロールレバー20の他方の端部22に接離可能である。
【0023】
詳しくは、コントロールレバー20が図3に示す停止位置Sにある場合、押当片34はコントロールレバー20と離間した位置に位置付けられている。
一方で、障害物検出部材30の待機姿勢は、例えば付勢部材を用いて規定されている。詳しくは、図2〜図6に示されるように、付勢部材は、例えば圧縮コイルばね44であり、この圧縮コイルばね44は、押当片34と、車体2に固定された固定台42との間に架け渡されている。固定台42は、図3に示すように、例えば停止位置Sにあるコントロールレバー20の他方の端部22の下側に位置付けられている。このため、圧縮コイルばね44は、ワイヤ32を介して障害物検出部材30を転圧輪4から離れる方向に付勢している。
【0024】
さらに、障害物検出部材30の下端縁30lと路面との間隔は、略50mm〜100mmである。この場合、障害物検出部材30は小さな障害物であっても確実に検出することができる。
また、障害物検出部材30は透明又は半透明な材料から形成されている。このような障害物検出部材30であれば、オペレータは障害物検出部材30を通して転圧状況を確認することができる。したがって、締め固め作業の作業性向上を図ることができる。
【0025】
以下、図4及び図5を参照して、路面上の障害物を検出した際の動作を説明する。
図4に示すように、中立位置(図3参照)から前後進操作レバー12が後方に傾動すると、車体2は後進する。このとき、前後進操作レバー12の下端部は車体2の前方に向けて移動する。即ち、前後進操作レバー12はワイヤ26を介してコントロールレバー20の一方の端部21を車体2の前方に向けて押し出すので、コントロールレバー20は後進位置Rに規定される(図4参照)。この場合、油圧ポンプは走行用モータの後進側への作動油の供給を許容されるので、走行用モータは後進方向に回転する。
【0026】
コントロールレバー20が図4に示すような後進位置Rにある場合、即ち、前後進操作レバー12が後方に傾動している場合であっても、押当片34は上述した圧縮コイルばね44にて付勢されているので、コントロールレバー20と若干の間隔を存して離間した位置に位置付けられている。このコントロールレバー20が後進位置Rにある状態、即ち、車体2が後進している状態において、路面に障害物50があると、障害物50が障害物検出部材30の検出面に当接する。さらに車体2が後進すると、図5に示すように、障害物検出部材30が相対的に障害物50によって車体2の前方に押し込まれ、転圧輪4に接近する方向に移動する。
【0027】
このとき、押当片34は、障害物検出部材30の移動に伴いワイヤ32を介して移動し、圧縮コイルばね44の付勢力に抗してコントロールレバー20の他方の端部22に当接して押し込み、コントロールレバー20を停止位置Sに回動させる。換言すると、この障害物検出部材30の移動に連動して、押当片34がワイヤ32を介して車体2の前方に向けて押し込まれ、コントロールレバー20の他方の端部22に当接する。そして、この他方の端部22をさらに前方に押し込む。この結果、図5に示すように、ワイヤ32を介して押当片34はコントロールレバー20を停止位置Sに回動させる。すなわち、車体2は停止する。
【0028】
このように、ワイヤ(押し当て部材)32は、ハンドガイドローラ1の後進時、障害物検出部材30が転圧輪4に接近する方向、即ち、前方に移動したときに、コントロールレバー20の他方の端部22に当接してこれを押し込む。そして、コントロールレバー20を停止位置Sに回動させる。このため、ハンドガイドローラ1の後進時、図5に示すように、路面上に障害物50があった場合、この障害物50が障害物検出部材30の検出面に当たって障害物検出部材30が転圧輪4に接近する方向に移動すると、ワイヤ32を介して押当片34がコントロールレバー20を停止位置Sまで回動させる。
【0029】
これにより、その後進時、オペレータが後方を見ながらハンドガイドローラ1を走行させているときに、転圧輪4付近の路面上に障害物50があった場合であっても、障害物50が障害物検出部材30に当接することで障害物検出部材30が転圧輪4に接近する方向に移動する。したがって、障害物50を目視できなくてもこれを検出することができ、障害物検出部材30の移動に伴い車体2を停止させて障害物50が転圧輪4の下側に入り込むことを防止できる。これにより、作業性が向上する。また、このような入り込みを確実に防止して安全上好ましいものとすることができる。
【0030】
その後、障害物50が除去されれば、圧縮コイルばね44の復元力により押当片34及び障害物検出部材30は元の位置に戻される。すなわち、押当片34はコントロールレバー20の他方の端部22から離間する。このような圧縮コイルばね44を用いることで、障害物検出部材30を待機姿勢に確実に戻すことができる。
また、万が一、オペレータが転んだ場合でも、巻き込まれることを防止できる。
以上で本発明の一実施形態についての説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の実施形態を逸脱しない範囲で種々の変更ができる。
【0031】
例えば、図6に示されるように、障害物検出部材30が障害物50を検出したとき、ワイヤ32を介して障害物検出部材30の移動に連動させ、コントロールレバー20の他方の端部22と押当片34を当接させて、車体2の前方に向けてコントロールレバー20を前進位置Fまで回動させるようにしてもよい。この場合であっても、ハンドガイドローラ1の後進時、オペレータが後方を見ながらハンドガイドローラ1を走行させているときに、転圧輪4付近の路面上に障害物50があった場合、障害物50を目視できなくてもこれを検出することができるとともに、この検出に伴い車体2を前進に切り換えて障害物50が転圧輪4の下側に入り込むことを防止できる。この構造によっても安全性を高めることができる。
【0032】
また、押し込み部材としてのワイヤ32はその先端部に押当片34を取り付けずに、ワイヤ32の先端にて直接コントロールレバー20の他方の端部22に当接させるようにしてもよい。
また、障害物検出部材30は板形状に限定されず、如何なる形状であってもよい。
【符号の説明】
【0033】
1 ハンドガイドローラ
2 車体
4 転圧輪
6 操縦桿
8 操作ボックス
10 ハンドル
12 前後進操作レバー
14 パッド
16 ロッド
18 作動油タンク
19 エンジン
20 コントロールレバー
21 一方の端部
22 他方の端部
24 回転軸
26 ワイヤ
28 ブラケット
30 障害物検出部材
30u 上端縁
30l 下端縁
31 取付板
32 ワイヤ(押し込み部材)
34 押当片
36 支持台
40 ピン
42 固定台
44 圧縮コイルばね
50 障害物
60 付勢部材
F 前進位置
S 停止位置
R 後進位置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも後輪を兼用する転圧輪を有する車体と、
前記車体の後部に取り付けられ、前記車体の後方に向けて延びる操縦桿と、
前記操縦桿に対して前後方向に傾動可能に取り付けられ、前記車体の前進、停止又は後進を制御する前後進操作レバーと、
前記車体内に回転軸を介して回動自在に配設され、一方の端部に連結された前記前後進操作レバーが傾動することにより前記回転軸を中心に回動して前進位置、停止位置、後進位置の間をそれぞれ移動して前記車体の駆動機構を制御するコントロールレバーと、
前記転圧輪の後側に取り付けられ、前記転圧輪の幅方向に亘って延び、前記転圧輪に対して接離方向に移動可能な障害物検出部材と、
前記車体が後進時、前記障害物検出部材が障害物に当接して前記転圧輪に接近する方向に移動したときに、前記障害物検出部材と連動して前記コントロールレバーの他方の端部に当接して押し込む方向に移動させ、前記コントロールレバーを前記前進位置又は前記停止位置に回動させる押し込み部材と
を備えたことを特徴とするハンドガイドローラ。
【請求項2】
前記障害物検出部材は、板形状であり、その上端縁が前記操縦桿の下側、且つ、前記車体の後側に取り付けられたブラケットに回転可能に支持されていることを特徴とする請求項1に記載のハンドガイドローラ。
【請求項3】
前記障害物検出部材は、透明又は半透明であることを特徴とする請求項1又は2に記載のハンドガイドローラ。
【請求項4】
前記障害物検出部材の下端縁と路面との間隔は略50mm〜100mmであることを特徴とする請求項2又は3に記載のハンドガイドローラ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate