説明

バイオマス粉砕方法とバイオマス溶融方法と溶融装置

【課題】木質系のバイオマスの粉砕性を高めることと、木質系のバイオマスの燃焼灰中に含まれるカリウム(K)の回収を図ること。
【解決手段】バイオマスとバイオマスを燃焼して得られた溶融スラグとをローラミルで混合粉砕し、ローラミルから排出するバイオマス微粉とスラグ微粉を分離して、スラグ微粉を回収するとともに、バイオマス微粉を溶融炉へ気流搬送して、溶融炉内部で浮遊燃焼させ、溶融炉出口部に設置した熱交換用伝熱管の表面に付着した灰を回収し、その一部をローラミルへ供給し、溶融炉出口部からの燃焼ガスは他の燃焼装置に供給する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、石炭焚きボイラへのバイオマス混焼率を増加させるための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
炭酸ガス(CO2)の削減対策として、石炭火力発電所のボイラにおいてバイオマスを混焼するケースが増加している。ボイラにおけるバイオマスの混焼率が高いほどCO2削減への寄与率が増加することから、CO2削減に対する最良策が無い現状ではバイオマスの混焼が今後10−20年レベルで急増する可能性がある。
【0003】
一般的には、バイオマスを石炭火力で混焼する場合、石炭と比較して粉砕し難いことから、ミルへの影響が大きいので、その動力や差圧特性などの検討が重要課題になる場合が多いのであるが、バイオマスの石炭への混焼率を増加させることが検討されている。
【0004】
そのような状況になった場合においては、バイオマスの低混焼率では問題にならなかったボイラや環境設備への影響や、石炭フライアッシュ中にバイオマス由来の灰が多く混じることになることから、種々の問題が発生する。
【0005】
たとえば、バイオマスに多く含まれるアルカリ金属(K、Na他)によるボイラ伝熱管表面への灰付着現象と、電気集塵機で捕集されるフライアッシュをセメント会社へ有価物として売却する場合、フライアッシュに含まれるアルカリ金属の影響で、セメントの強度が低下する現象が発生する。この現象をアルカリ骨材反応と称す。
【0006】
アルカリ骨材反応とは、骨材中の特定の鉱物とコンクリート中のアルカリ性細孔溶液との間の化学反応のことである。この反応によって、コンクリート内部で局部的な容積膨張が生じ、コンクリートにひび割れを生じさせるとともに、強度低下あるいは弾性の低下という物性の変化が生じる。
【0007】
アルカリ骨材反応は大きく以下のように分類される。
1)アルカリシリカ反応:アルカリイオン、水酸基イオンと骨材中に含まれる準安定なシリカとの間に起こるある種の化学反応
2)アルカリ炭酸塩反応:アルカリとドロマイト質石灰岩が反応して膨張を起こす反応
3)アルカリシリケート反応:アルカリシリカ反応とほぼ同じであるが、アルカリシリカ反応よりも長期間にわたって継続し、生成するゲルの量は少ないことが特徴である反応
上記アルカリ骨材反応の中で最も多く発生しているのは、アルカリシリカ反応(Alkali Silica Reaction :ASR)である。
【0008】
このような背景から、石炭火力発電所のボイラにおいてアルカリ金属を多く含むバイオマスの混焼率増加のためには、前処理装置で事前にこれらアルカリ金属を除去して、クリーンな高温排ガスをボイラへ供給する技術が必要である。
【0009】
さらに、前処理装置を新たに設置することで予測される、当該装置の運用に必要なエネルギーの増加について、最小限に抑制する必要がある。
また、灰溶融炉構造に関しては、燃料粒子および空気を旋回させて燃焼する旋回式のものが最も多く、例えば特開平2−150611号公報、特開2001−124313号公報に示されている。
【0010】
具体的な溶融炉の基本的な系統図を図2に示す。
溶融炉1の燃料は油、石炭、ガスのいずれでもかまわない。燃料をバーナ11から溶融炉1内へ供給して炉内を灰が溶融する温度以上に昇温させる。
溶融炉1にはノズル12からの燃焼用空気と共にバーナ11で、例えばバイオマス燃料が燃焼する。石炭灰などは、灰サイロ9から溶融炉1内部へ噴射して溶融炉1内で溶融し、炉底近くに配置されたスラグタップ2を経由して炉底に張った冷却水14で急冷され、溶融炉に導入された石炭灰などの殆ど80%以上をスラグ15として回収され、コンベア10から外部に排出される。
【0011】
溶融炉1でスラグ化できないものは、排ガスと共には炉頂部から排出され、熱交換器3で冷却された後、脱硝装置4で脱硝されて捕集装置5に送られて排ガス中に持ち出されるフライアッシュを捕集した後、排ガスは脱硫装置6で脱硫された後、煙突7から大気中に排出される。捕集装置5でトラップされたフライアッシュは造粒機8に回収され、造粒機8で造粒された後溶融炉1へ戻される。
なお、溶融炉1のバーナ11の近くにある起動バーナ39により、炉の起動時に燃料の着火と炉内温度の上昇を図っている。溶融炉1の頂部付近にはアフタエアーポート37も設けられ、還元炎も完全燃焼する。
石炭灰に限らず都市ゴミ灰、下水汚泥等を溶融させてスラグ化する技術は数多くある。溶融炉1でスラグ化にする過程で高温排ガスが生じ、その利用も多々考案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開平2−150611号公報
【特許文献2】特開2001−124313号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
石炭火力発電所のボイラにおいてアルカリ金属を多く含むバイオマスの混焼率増加のためには、前処理装置で事前にこれらアルカリ金属を除去して、クリーンな高温排ガスをボイラへ供給する技術が必要である。
さらに、前処理装置を新たに設置することで予測される、当該装置の運用に必要なエネルギーの増加について、最小限に抑制する必要がある。
【0014】
また、木質系のバイオマスは、粉砕動力がゴミや下水汚泥と比較して大きくなるので、実用化に至っていない。
また、溶融炉で得られたスラグは、通常水に投入して、急激な温度降下による収縮現象を利用した破砕を実施し、その後は、路盤材として、リサイクルするのが一般的であり、その他への利用方法は実用化されていない。これらの方法が実用化に至らない大きな理由は、スラグの付加価値が低すぎることに加え、溶融プラントを運用する場合の動力がかかりすぎることもある。
【0015】
本発明が解決しようとしている課題は、木質系のバイオマスの粉砕性を高めることと、木質系のバイオマスの燃焼灰中に含まれるカリウム(K)の回収を図ることである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の課題は次の解決手段で解決される。
請求項1記載の発明は、バイオマスとバイオマスを燃焼して得られた溶融スラグとをローラミルで混合粉砕するバイオマス粉砕方法である。
【0017】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のバイオマス粉砕方法で得られたローラミルから排出するバイオマス微粉とスラグ微粉を分離して、スラグ微粉を回収するとともに、バイオマス微粉を溶融炉へ気流搬送して、溶融炉内部で浮遊燃焼するバイオマス溶融方法である。
【0018】
請求項3記載の発明は、溶融炉出口部に設置した熱交換用伝熱管の表面に付着した灰を回収し、その一部をローラミルへ供給し、溶融炉出口部からの燃焼ガスは他の燃焼装置に供給する請求項2記載のバイオマス溶融方法である。
【0019】
請求項4記載の発明は、バイオマスとバイオマスを燃焼して得られた溶融スラグとを混合粉砕するローラミルと、ローラミルから排出するバイオマス微粉とスラグ微粉を分離する分離器と、該分離器で分離されたスラグ微粉を回収する流路と、前記分離器で分離されたバイオマス微粉を気流搬送する搬送路と、該搬送路の先にバーナを備えた溶融炉とを設けたバイオマス溶融装置である。
【0020】
請求項5記載の発明は、溶融炉出口部に熱交換用伝熱管を設置し、該伝熱管表面に付着した灰を回収する流路と、灰を回収する流路の一部をローラミルへ循環する流路と、溶融炉出口部からの燃焼ガスは他の燃焼装置に供給する流路を設けた請求項4記載のバイオマス溶融装置である。
なお、本発明の灰溶融炉システムの要部説明図を図1に示す。
【0021】
(作用)
石炭焚きボイラにおける石炭の粉砕燃焼システムにおいて多用されるローラミルは、バイオマスの粉砕には適さない。その理由は、木質系のバイオマスは石炭に見られない繊維が多く含まれており、繊維をローラミルでは殆ど粉砕できないことが理由である。
【0022】
一方、国内の石炭焚きボイラにおいては、RPS(Renewable Portfolio Standard)法に対応するため、少量(1%前後)の木質系バイオマスを微粉炭と混ぜて石炭焚きボイラで混焼している。
【0023】
バイオマスの粉砕が可能な理由は石炭が、まず破砕され、その際に破砕面が鋭利な断面を呈することから、そのエッジによってバイオマスの繊維がせん断されると考えられているからである。炭種によっては、その破砕形状が一律ではないため、石炭の種類によってバイオマスが粉砕されやすい場合と、そうでない場合があると推測されるが、石炭と木質系バイオマスの組み合わせによるバイオマスの粉砕効率に関する検討はその組み合わせが膨大であることから十分にされていないのが現状である。
【0024】
ただし、バイオマス単味での粉砕はローラミルで粉砕効率が非常に悪いので石炭より硬く、また断面がガラス状であることが特徴のスラグとバイオマスを混合して粉砕した場合、バイオマス単味の粉砕より粉砕効率が飛躍的に増大する。
【0025】
混合粉砕したバイオマスとスラグは、ミル出口部においては、粉末になり、その粒度は、燃焼に適した粒度に調整する。
溶融炉で燃焼させる場合のバイオマス燃料の粒度は、ボイラ燃料に利用する場合の粒度と比較すると粗くてもかまわないが、溶融炉の方式や、形状、スケールによって異なる。旋回溶融炉で必要なバイオマスの粒度はバイオマスの燃焼速度のみに依存して決められるので、微粉炭の燃焼に必要な粒度が200メッシュ(75ミクロン)通過70%とほぼ同等の燃焼性を示す3mmアンダー程度のバイオマス粉を溶融炉に供給する。
【0026】
木質系バイオマスは、石炭灰と比べて溶融温度が低く、具体的にはその溶融温度は1200℃以下のものが多い。したがって、溶融炉の耐火壁の材質のグレードを落とすことができるメリットが生じる。また、木質系バイオマスを溶融する際に溶融炉で発生した燃焼ガスは、溶融炉出口で温度調整された後、ボイラへ供給されて熱回収される。
【0027】
炉出口での温度調整方法は、溶融炉における空気比と炉出口部分に設けた伝熱管での温度調節で行う。
伝熱管内部流体は空気か水であり、空気の場合は溶融炉の燃焼用空気として熱回収し、水の場合は、水から熱回収した後にボイラ側の低温熱源として処理されることになり、具体的には、ボイラの給水系統へ連結するなどの方式が考えられる。
【0028】
一方、溶融炉内で生成したスラグは、溶融炉内の垂直壁に強い旋回力による遠心力で衝突捕集され、さらに重力の影響で溶融炉の下部から外部に排出される。溶融炉下部には水が張ってあり、そこへ流動化した溶融スラグとして流出して急冷却される。そのため、溶融スラグは急速な収縮によって、径が数ミリ程度の塊として回収される。この水砕スラグをバイオマス粉砕用のローラミルへ戻して、バイオマスと水砕スラグの同時粉砕を行う。
【0029】
ローラミル出口部にはバイオマス微粉とスラグ微粉が排出されるのであるが、バイオマス微粉とスラグ微粉は分級して分離し、スラグ微粉をカリウムなどアルカリ成分を多く含む製品として回収する。回収スラグは粉末なので表面積が非常に大きく、バイオマスに多く含まれるカリウム(K)も含んでいるために、肥料として有効利用が可能である。
【0030】
また、ローラミル出口部でスラグ微粉と分離されたバイオマス微粉は溶融炉へ気流搬送して、溶融炉内部で浮遊燃焼させる。
なお、バイオマスに多く含まれるカリウム(K)の回収率を向上させるために溶融炉だけでなく、溶融炉出口の排ガス中に含まれるフライアッシュやガス中に含まれるカリウム(K)を効率よく回収するために溶融炉出口部分に回収装置(熱交換器)を設置する。
【0031】
その構造は、伝熱管を用いたものであり、伝熱管の内部流体と排ガスの温度差によって表面に凝縮するカリウム(K)と、衝突によって付着する灰の混合効果で管表面に灰が焼結する。ここでは、溶融流動化していないので、定期的に払い落とすことで、灰の塊を回収することができる。回収した灰は、溶融炉出口部で一部カリウム(K)を多く含むスラグとして製品化し、他はバイオマスの粉砕用にリサイクルされる。
【発明の効果】
【0032】
請求項1記載の発明によれば、断面がガラス状であることが特徴の溶融スラグとバイオマスを混合して粉砕した場合、バイオマス単味の粉砕より粉砕効率が飛躍的に増大する。
【0033】
請求項2、4記載の発明によれば、ローラミル出口部分に分級機を設置して、バイオマスと粉砕スラグを分離して回収したものは、カリウム(K)などのアルカリ金属を多く含んだ物質であることから、肥料の原料としてリサイクル可能になる。
また溶融炉では石炭灰より溶融温度の低いバイオマスの溶融をするので溶融炉の炉壁材質のグレードを石炭灰の場合より下げることができる。
【0034】
請求項3、5記載の発明によれば、それぞれ請求項2、4記載の発明の効果に加えて溶融炉で発生した高温排ガスを石炭焚きボイラの炉内へ供給することで、熱回収が可能となるだけでなく、溶融炉で十分に溶融捕集できなかった灰については、当該溶融炉出口部分に配置した伝熱管に灰を付着させて、定期的に払い落とすことで、カリウム(K)を多く含んだ灰を効率よく捕集することができ、一部をローラミルへ供給することでバイオマスの粉砕に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】図1の灰溶融炉システムの要部説明図である。
【図2】石炭焚きボイラから排出されるフライアッシュの溶融の減溶化システムの基本的系統図である。
【図3】本発明になる灰溶融炉システムの一実施例を示す系統図である。
【図4】本発明になる灰溶融炉システムの他の実施例を示す系統図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
本発明の実施例を図面とともに説明する。
【実施例1】
【0037】
図3に本実施例になる木質系バイオマスの溶融、回収システムの系統図を示す。石炭はバンカ28に貯蔵された後、給炭機29で一定量計量された後、ミル30に供給され、ミル30で粉砕され、ボイラ21に設置されたバーナ31の導入されて燃焼する。ボイラ21での燃焼排ガスはボイラ出口部の排ガス流路に設けられた脱硝装置22、エアヒータ23、ガスガスヒータ24、集塵機25及び脱硫装置26などを順次経由して、浄化された後、IDF27で昇圧されて煙突7から大気中に放出される。なお、エアヒータ23ではFDF33により導入される大気が予熱されてボイラ21のウインドボックス32に供給して燃料用空気として利用する。
またバイオマス40はコンベア44でバイオマス専用のバンカ41へ供給され、石炭の場合と同じく計量された後にミル43に供給される。前記コンベア44上には、別途説明する回収スラグ15も一定量供給される。
【0038】
ミル43に供給されたバイオマス40とスラグ15は同時粉砕される。このときスラグ15の鋭利な表面がバイオマスの粉砕を促進する。バイオマスとスラグがセパレータ(又はサイクロン)16で分離され、バイオマスは溶融炉1へ送られ、スラグは製品Aとして回収される。溶融炉1へ送られたバイオマスは溶融炉1で燃焼し、灰を溶かし、スラグは溶融炉1の下部から排出される。燃焼ガスは溶融炉1の出口部の熱交換器3で一部熱回収した後、ボイラ21の炉内へ高温ガスとして供給される。前記高温ガスは還元性ガスであるのでボイラ火炉の還元域に配置されるバーナ31から火炉内に供給される。
なお、図3の溶融炉1を構成する部材は図2で説明した溶融炉1を構成する部材と同一であるので詳細な説明は省略する。
【0039】
溶融炉1の排出する燃焼ガスは図3ではボイラ21の既存のバーナ口を利用して、そこに供給する経路を図示しているが、ボイラ21の火炉下部に供給しても良い。溶融炉1の出口部に設けた熱交換器3は灰回収装置でもあり、定期的に熱交換器3の伝熱管38の表面に付着した灰の塊を剥離し、灰を回収してスラグ15からなる製品Bとすると共に一部はバイオマスコンベア44にリサイクルしてバイオマスの粉砕に利用する。
【実施例2】
【0040】
本発明の他の実施例を図4に示す。
灰の溶融炉の型式は、横置きでもかまわないので図4には、図3の竪置きの溶鉱炉1に代えて横置きの溶融炉1を使用した灰のリサイクルシステムを記載した。その他の構成の作用効果は図3で説明したものと同一であるので、その説明は省略する。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明は、石炭焚きボイラへのバイオマス混焼率を増加させるための技術であり、通常10wt%程度が限界とされているアルカリ金属含有量を非常に多く含むバイオマスをアルカリ金属の含有量を50wt%程度まで増加できると考えているので、低混焼率であれば、CO2削減に顕著な効果が期待できないが、当該設備の採用で飛躍的に混焼率が増加する。さらに、世界的に資源が枯渇していくと懸念されているカリウム(K)などの金属を効果的に回収できることから、バイオマスの燃料利用へ貢献すると考える。
【符号の説明】
【0042】
1 溶融炉 2 スラグタップ
3 熱交換器 4 脱硝装置
5 捕集装置 6 脱硫装置
7 煙突 8 造粒機
9 灰サイロ 10 スラグ用コンベア
11 バーナ 12 ノズル
14 冷却水 15 回収スラグ
16 セパレータ(又はサイクロン)
21 ボイラ 22 脱硝装置
23 エアヒータ 24 ガスガスヒータ
25 集塵機 26 脱硫装置
27 IDF 28 石炭用バンカ
29 石炭用給炭機 30 石炭用ミル
31 バーナ 32 ウインドボックス
33 FDF 34 排ガス再循環ファン
37 アフタエアーポート 38 伝熱管
39 起動バーナ 40 バイオマス
41 バイオマス用バンカ
42 バイオマス用給炭機
43 バイオマス用ミル
44 バイオマス用コンベア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バイオマスとバイオマスを燃焼して得られた溶融スラグとをローラミルで混合粉砕することを特徴とするバイオマス粉砕方法。
【請求項2】
請求項1記載のバイオマス粉砕方法で得られたローラミルから排出するバイオマス微粉とスラグ微粉を分離して、スラグ微粉を回収するとともに、バイオマス微粉を溶融炉へ気流搬送して、溶融炉内部で浮遊燃焼することを特徴としたバイオマス溶融方法。
【請求項3】
溶融炉出口部に設置した熱交換用伝熱管の表面に付着した灰を回収し、その一部をローラミルへ供給し、溶融炉出口部からの燃焼ガスは他の燃焼装置に供給することを特徴とする請求項2記載のバイオマス溶融方法。
【請求項4】
バイオマスとバイオマスを燃焼して得られた溶融スラグとを混合粉砕するローラミルと、
ローラミルから排出するバイオマス微粉とスラグ微粉を分離する分離器と、
該分離器で分離されたスラグ微粉を回収する流路と、前記分離器で分離されたバイオマス微粉を気流搬送する搬送路と、該搬送路の先にバーナを備えた溶融炉とを設けたことを特徴としたバイオマス溶融装置。
【請求項5】
溶融炉出口部に熱交換用伝熱管を設置し、該伝熱管表面に付着した灰を回収する流路と、灰を回収する流路の一部をローラミルへ循環する流路と、溶融炉出口部からの燃焼ガスは他の燃焼装置に供給する流路を設けたことを特徴とする請求項4記載のバイオマス溶融装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−236787(P2010−236787A)
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−85031(P2009−85031)
【出願日】平成21年3月31日(2009.3.31)
【出願人】(000005441)バブコック日立株式会社 (683)
【出願人】(000242644)北陸電力株式会社 (112)
【Fターム(参考)】