説明

バックライト制御装置、及び該装置を備えた映像表示装置

【課題】表示画面に表示される無画部の形状に関わりなく、バックライト光源の点灯不要な部分を迅速に特定して発光制御を行う。
【解決手段】映像表示装置は、表示すべき映像信号の画像データを取得し(S1)、保存しているn番目のマスクパターンと演算する(S2)。演算の結果、n番目のマスクパターンのマスク部と表示画面の無画部とが一致するかどうかを判別し(S3)、一致した場合にはそのマスクパターンでバックライト光源の点灯制御を行う(S4)。ここではマスク部に対応する光源は非点灯とし、非マスク部に対応する光源は点灯する。またS3で、マスクパターンのマスク部と表示画面の無画部とが一致しなかった場合、他のマスクパターンがあるかどうかを判別し(S5)、他のマスクパターンがなければバックライト光源を全点灯させ(S6)、他のマスクパターンがあればn=n+1として更新し(S7)、S2に戻る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バックライト制御装置、及び該装置を備えた映像表示装置に関し、より詳細には、液晶表示パネルを背面から照明するためのバックライト光源を制御するためのバックライト制御装置と、そのバックライト制御装置を備えた映像表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
映像ソースを表示するために、例えば液晶表示パネル等のマトリックス型表示パネルを備えた映像表示装置が一般的に用いられる。液晶表示パネルを使用した表示装置では、液晶表示パネルを背面から照明し、その照明光を液晶表示パネルで変調して映像を表示するためのバックライト光源が用いられる。
【0003】
また映像表示装置で表示する映像ソースには、例えばアスペクト比が4:3のNTSC方式の放送映像や、アスペクト比が16:9のHDTV方式の放送映像などがある。また映画等では、シネマ型と呼ばれるアスペクト比4:3よりも横長の映像信号が使用されていたりする。
また映像表示装置の表示画面においても、画素のアスペクト比が4:3の表示パネルや、ハイビジョンに対応した16:9のアスペクト比を有する表示パネルなどが用いられている。
【0004】
このように、映像ソースのアスペクト比には複数の規格があり、またこれを表示する映像表示装置の表示画面にもそのアスペクト比において複数の規格がある。
図15は、レターボックス方式の映像信号の表示例を模式的に示す図である。
例えば、アスペクト比16:9の映像信号を、アスペクト比4:3の表示パネルを用いて表示しようとする場合、レターボックス方式と呼ばれる表示形態が用いられる。レターボックス方式の表示においては、アスペクト比が4:3の表示パネルの上下両側の端部に映像の無い無画部112を水平方向にオビ状に設け、これら上下の無画部112の間にアスペクト比が16:9の映像部111を表示させるようにする。
【0005】
レターボックスの放送信号は、放送局側で上記の無画部112が映像部111に付加された状態で放送される。レターボックス式の放送信号を16:9の表示パネルで表示する場合には、上記の無画部112を表示させずに映像部111のみを表示させることができる。
【0006】
図16は、サイドパネル方式の映像信号の表示例を模式的に示す図である。例えばアスペクト比が4:3の映像信号を、アスペクト比が16:9の表示パネルに表示しようとする場合、サイドパネル方式と呼ばれる表示形態が用いられる。サイドパネル方式の表示においては、アスペクト比が16:9の表示パネルの左右両側の端部に映像の無い無画部112を垂直方向にオビ状に設け、これら左右の無画部112の間にアスペクト比が4:3の映像部111を表示させるようにしている。これらの例でオビ状の無画部112は、黒オビなどと呼ばれる。
【0007】
あるいは映像表示装置において、映像信号の表示画面サイズを切り換える機能(例えば、オートワイド機能と呼ばれる)を備えるものがある。このようなサイズを切り換える機能に対応する場合には、その表示パネルのアスペクト比に応じて映像信号の拡大比率を変化させる必要が生じる。
例えば図17のノーマルモードでは、アスペクト比が16:9の表示パネルにおいてアスペクト比4:3の映像信号を表示する際に、映像信号をそのままのアスペクト比率をもつ映像に変倍して表示し、さらに映像の左右にオビ状の無画部112を付けて表示する。
【0008】
また図18のシネマモードでは、上端及び下端にオビ状の無画部112をもつレターボックス型あるいはシネマ型の4:3映像信号から、無画部112を除いた部分をそのままの16:9のアスペクト(16:9)で変倍して表示する。
このように映像表示装置において、映像信号の表示画面サイズを変更する場合にも、そのときの映像信号の方式や画面表示モードに応じて、上記のような無画部が生じる場合がある。
【0009】
あるいは、例えば映像表示装置の2画面表示機能を使用して画面分割し、一方の分割画面に映像ソースを表示させ、他方の分割画面が無表示である場合などにも、このような無画部が生じる。このときに一方の分割画面に対して、さらに異なるアスペクトの映像信号を表示させたり表示モードを変更させたりすることにより、分割画面内にさらに無画部が生じる場合もある。
【0010】
すなわち上記のように、映像信号の方式や映像表示装置の仕様、及び画像表示モードなどの組み合わせに応じて、映像表示装置の表示パネルに無画部を表示する必要が生じ、無画部の形状も上記の条件に応じて各種様々な形状をとることになる。
この場合、バックライト光源を使用した映像表示装置において、バックライト光源による照明光を上記のような無画部に対しても照射すると、本来映像の無い(映像を表示しない)領域にも照明光を使用することになり、バックライト光源の低消費電力化の観点から非効率的となる。
【0011】
このような問題に関し、例えば、特許文献1には、液晶表示パネルの画面のアスペクト比と異なるアクペクト比を有する画像を表示する際、無画部表示領域に対してはバックライト光源の点灯を自動的に停止することにより、無駄な消費電力を低減するようにした液晶表示装置が開示されている。この液晶表示装置は、複数の発光領域を有するバックライト光源を用いて、液晶表示パネルを照射することにより画像を表示するもので、入力映像信号の無画部を検出し、液晶表示パネルにおける無画部表示領域を判別して、無画部表示領域に対応するバックライト光源の発光領域を消灯制御する。
【特許文献1】特開2004−184937号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
上記のように、映像表示装置の表示パネルは、そのパネルサイズや解像度などの表示パネル仕様、映像ソースの種類(アナログ波、デジタル波、入力端子の系統など)、あるいは映像表示モードなどの条件に応じて、無画部の表示領域が生じ、またこのときの無画部の形状も種々の形状を取り得ることになる。そしてこれらの無画部の検出に要する時間も各条件に応じて異なっていた。
【0013】
上記特許文献1の液晶表示装置では、入力映像信号のアスペクト比と表示パネルの画面のアスペクト比とが異なる場合に、無画部に対応するバックライト光源の発光領域を消灯することにより、無駄な消費電力を低減できるようにしている。
しかしながら上記のように、無画部の形状は、アスペクト比が異なる場合のみならず、映像ソースの方式や表示パネル仕様、表示パネルにおける映像表示モードなどに応じて、種々の形状を取り得る。
このような種々の形状の無画部が生じた場合であっても、この無画部を確実に検出し、無画部に応じてバックライト光源の発光を制御することにより、消費電力の低減による省エネルギー効果をより有効に実現することができる。
【0014】
本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたもので、映像信号を表示する際に、表示画面に表示される無画部の形状に関わりなく、バックライト光源の点灯不要な部分を迅速に特定して発光制御を行うことにより、消費電力の低減による省エネルギー効果をより有効に実現できるようにしたバックライト制御装置、及び該置を備えた映像表示装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記課題を解決するために、本発明の第1の技術手段は、入力した映像信号による映像を表示する液晶表示パネルを照明する照明するためのバックライト光源を制御するバックライト制御装置であって、バックライト光源の非点灯領域をマスク部分として規定するマスクパターンを予め複数記憶する記憶手段と、表示すべき映像信号の表示画面の無画部の形状とマスクパターンのマスク部分が一致するかどうかを判断する判断手段と、判断手段によって表示画面の無画部の形状に一致したと判断されたマスクパターンに基づいて、バックライト光源の点灯パターンを制御するバックライト制御手段と、を有することを特徴としたものである。
【0016】
第2の技術手段は、第1の技術手段において、バックライト制御手段が、マスクパターンのマスク部分に対応する位置のバックライト光源を消灯する制御を行うことを特徴としたものである。
【0017】
第3の技術手段は、第1または第2の技術手段において、マスクパターンが、映像信号による映像を表示する際に取り得る無画部の形状に一致したマスク部分を有する複数のマスクパターンであることを特徴としたものである。
【0018】
第4の技術手段は、第3の技術手段において、判断手段が、マスクパターンのマスク部分が表示画面の無画部の形状に一致するかどうかを、記憶手段に記憶した複数のマスクパターンについて一つずつ判断し、バックライト制御手段は、表示画面の無画部の形状に一致するマスク部分をもつマスクパターンがあれば、マスクパターンに基づいてバックライト光源の点灯パターンを制御し、無画部の形状に一致するマスク部分をもつマスクパターンがなければ、バックライト光源を全て点灯させる制御を行うこと特徴としたものである。
【0019】
第5の技術手段は、第1ないし第4のいずれかの技術手段において、判断手段が、マスクパターンにおいて、表示画面の画素に対応した位置の各画素の画像データを設定し、表示画面の画素の画像データと、画像データの画素に対応した位置のマスクパターンの画素の画像データとを演算し、演算結果に従ってマスクパターンのマスク部分と表示画面の無画部の形状とが一致しているかどうかを判断することを特徴としたものである。
【0020】
第6の技術手段は、第5の技術手段において、判断手段が、マスクパターンの全ての画素の画像データについて、表示画面の画素の画像データと演算することを特徴としたものである。
【0021】
第7の技術手段は、第5の技術手段において、判断手段が、マスクパターンのマスク部分の画素の画像データについてのみ、表示画面の画素の画像データと演算することを特徴としたものである。
【0022】
第8の技術手段は、第5の技術手段において、演算が、マスクパターンの画素の画素データと、表示画面の画素の画素データとのOR演算であることを特徴としたものである。
【0023】
第9の技術手段は、第5の技術手段において、演算が、マスクパターンの画素の画素データと、表示画面の画素の画素データとを比較する演算であることを特徴としたものである。
【0024】
第10の技術手段は、第5の技術手段において、演算が、マスクパターンの画素の画素データと、表示画面の画素の画素データとの引き算であることを特徴としたものである。
【0025】
第11の技術手段は、第5の技術手段において、演算が、マスクパターンの画素の画素データと、表示画面の画素の画素データとのXOR演算であることを特徴としたものである。
【0026】
第12の技術手段は、第1ないし第11のいずれかの技術手段のバックライト制御装置と、バックライト制御装置によって制御されるバックライト光源と、バックライト光源により照明される液晶表示パネルとを備え、映像信号の映像を液晶表示パネルに表示させることを特徴としたものである。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、映像信号を表示する際に、表示画面に表示される無画部の形状に関わりなく、バックライト光源の点灯不要な部分を迅速に特定して発光制御を行うことにより、消費電力の低減による省エネルギー効果をより有効に実現できるようにしたバックライト制御装置、及び該置を備えた映像表示装置を提供することができる。
【0028】
特に本発明によれば、予め表示画面の無画部の形状に応じたマスク部をもつマスクパターンを保持し、そのマスクパターンに応じてバックライト光源の点灯/非点灯を制御することにより、表示画面の無画部の検出からバックライト光源の点灯切り替えまでの処理の簡略化・高速化を図ることができるようになる。
【0029】
また、本発明によれば、映像信号による映像が表示される際に取り得る無画部の形状に応じて複数のマスクパターンを保持し、このマスクパターンの画像データと表示画面の画像データを演算することで、バックライト光源の制御に使用するマスクパターンを簡単に抽出することができるので、種々の無画部形状に応じたバックライト光源の制御を柔軟かつ容易に実行することができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
本発明によれば、映像信号を画面表示する際に、予め用意したマスクパターンを用いて表示画面の無画部に一致するマスク部を有するマスクパターンを抽出し、そのマスクパターンに対応してバックライト光源の点灯/非点灯領域を制御することにより消費電力を削減する。マスクパターンは、映像信号が取り得る無画部のパターンを予め想定して用意しておくようにする。
【0031】
この場合、例えば映像表示装置のチャンネル選局操作等をトリガとして、予め準備されたマスクパターンと、映像信号から得られる表示画面の無画部等とを演算することにより、従来の無画部検出方式に比べて適切に(相応に早く)無画部を検出し、その無画部に応じたマスクパターンを決定して、点灯不要なバックライトの光源を消灯することができる。以下に本発明を実施するための実施形態における構成及び処理を具体的に説明する。
【0032】
図1は、本発明のバックライト制御装置を備えた映像表示装置の構成例を説明するためのブロック図で、映像表示装置として適用可能なテレビの例を示すものである。
テレビ10は、アンテナ23で受信した放送信号からチャンネルを選局するチューナ11と、テレビ10に対して外部接続されたAV機器やネットワーク等から映像・音声信号を入力する外部入力部12とを備えている。そしてチューナ11もしくは外部入力部12から入力した映像信号は、映像処理部13にてその映像フォーマットや映像処理設定に応じた映像処理が行われる。
【0033】
ここでは、例えばYC分離処理、RGBデコード処理、A/D変換処理、色空間変換処理、IP変換処理、スケーリング処理、FRC処理、γ補正処理、色補正処理、同期検出処理などが適宜施される。この映像処理部13から出力される映像信号には、上記のような映像ソースの種類や液晶表示パネル17の仕様、液晶表示パネル17の映像表示モードなどに応じて、所定形状の無画部が含まれている場合がある。
【0034】
そして表示デバイスドライバ15は、映像処理部13で映像処理された映像信号に従って、ディスプレイユニット16が備える液晶表示パネル17を制御する。また映像処理部13で映像処理された映像信号は、パターン抽出・BL(バックライト)制御部19にも入力される。パターン抽出・BL制御部19ではディスプレイユニット16が備えるバックライト光源18の点灯制御を行う。バックライト光源18による照明光は、液晶表示パネル17を背面から照明し、映像信号に応じて制御された液晶表示パネル17で変調されて画像表示が行われる。
【0035】
またこのときにパターン抽出・BL制御部19では、映像信号による表示画面の画像データと、メモリ20に記憶したマスクパターンの画像データとを演算し、表示画面の無画部の形状に合致するマスク部をもつマスクパターンをメモリ20から抽出する。そして抽出したマスクパターンに応じて、予め設定されている点灯制御パターンに従って、バックライト光源18の点灯/非点灯領域を制御する。この場合、表示画面の無画部に対応するバックライト光源18の領域を非点灯とし、映像表示を行う映像部に対応するバックライト光源18の領域を点灯させる。
【0036】
一方、チューナ11または外部入力部12から出力された音声信号は、音声処理部21で音声処理されてスピーカー22から音声出力される。またMCU14は、テレビ10の各部を制御する制御部である。
【0037】
本発明によるバックライト制御装置は、バックライト光源の非点灯領域をマスク部分として規定するマスクパターンを予め複数記憶する記憶手段と、表示すべき映像信号の表示画面の無画部の形状とマスクパターンのマスク部分が一致するかどうかを判断する判断手段と、その判断手段によって表示画面の無画部の形状に一致したと判断されたマスクパターンに基づいて、バックライト光源の点灯パターンを制御するバックライト制御手段とを有している。図1の例では、上記記憶手段はメモリ20により実現され、上記判断手段及びバックライト制御手段はパターン抽出・BL制御部19により実現される。パターン抽出・BL制御部19の機能は、予めメモリ20などに記憶したプログラム及びデータによってコンピュータにより実行されるものである。
【0038】
図2は、本発明に適用可能なバックライ光源を備えたディスプレイユニットの構成例を示す図で、図2(A)はディスプレイユニットの断面図、図2(B)は液晶表示パネルや拡散板などの部材を除いた状態のディスプレイユニットの上面図である。本例は複数のLEDをバックライト光源として使用したディスプレイユニットを示している。
【0039】
ディスプレイユニット16は、筐体30の底面側に図示しない反射板を設置し、その上方にLEDによるバックライト光源を配設する。本例のバックライト光源は、赤色(R)を発光する赤色LED31と、緑色(G)を発光する緑色LED32と、青色(B)を発光する青色LED33とによって構成される。これらRGB3色のLEDの発光を混色することによって白色光源を得るようにしている。
【0040】
各LED31,32,33から発光した光は、さらに上方に配置された拡散板34によって拡散され、さらに光学シート類35によって光学的な作用を受けて液晶表示パネル17を照明する。光学シート類35は、例えば照明光に配光特性及び輝度分布特性を持たせる部材であり、拡散シート、プリズムシート、反射偏光板などが適宜使用される
【0041】
バックライト光源としては、上記のようなRGB3色のLEDを利用する方式の他、短波長LEDに蛍光体を組み合わせて白色を得る方式、青色LEDに蛍光体を組み合わせて白色を得る方式、あるいは青色LEDに黄色の蛍光体を組み合わせて白色を得る方式などを採用することができる。
【0042】
またLED光源を調光制御する手段としては、電圧(電流)調光方式、もしくは明るさが時分割されるデューティー調光方式などを適用することができる。そしてLEDの調光制御を行うために、LED点灯回路、調光制御部、LED点灯回路等からなる各種電気回路部品(いずれも図示せず)が、LED基板の背面側にまとめて配置される。
【0043】
例えば電圧(電流)調光方式による照明装置を適用するとき、調光制御部は、電源回路からの入力電圧または入力電流をDC−DCコンバータ等で変化させて、その駆動電圧(または電流)の大きさで直接LED点灯回路の負荷として接続されたLEDの電流を変化させて調光する。
一方、デューティー調光方式を適用する場合、調光制御部は、LED点灯回路を駆動する調光パルス(PWM信号)を生成し、そのPWM比設定データに応じたデューティー比となるようにパルス幅を可変することで、LEDの明るさを調光することができる。
【0044】
本発明に係る実施形態では、表示画面の無画部に対応してバックライト光源の点灯/非点灯領域を制御し、無画部に対してはバックライト光源の照明を行わないようにしている。本例のようなLEDを用いたバックライト光源では、種々の無画部の形状に対して比較的容易に点灯/非点灯領域を制御することができる。マトリックス状もしくはアレイ状に配置された多数のLEDによって、点灯領域と非点灯領域とを柔軟に変化させることができるためである。
【0045】
図3は、本発明に適用可能なバックライト光源を備えたディスプレイユニットの他の構成例を示す図で、図3(A)はディスプレイユニットの断面図、図3(B)は液晶表示パネルや拡散板などの部材を除いた状態のディスプレイユニットの上面図である。本例は直管式の複数の蛍光管をバックライト光源として使用したディスプレイユニットを示している。
【0046】
ディスプレイユニット16は、筐体30の底面側に図示しない反射板を設置し、その上方に細管形状の複数の蛍光管41を等間隔に配設してバックライト光源を構成する。
蛍光管41から発光した光は、さらに上方に配置された拡散板42によって拡散され、さらに光学シート類43によって光学的な作用を受けて液晶表示パネル17を照明する。光学シート類43は、例えば照明光に配光特性及び輝度分布特性を持たせる部材であり、拡散シート、プリズムシート、反射偏光板などが適宜使用される
【0047】
蛍光管41の点灯を制御するために、例えばディスプレイユニット16では、バックライト制御部から入力するバックライト輝度調整信号に従って、矩形波の高電位レベルと低電位レベルの信号期間比(デューティー)が変化するパルス幅変調出力を調光信号として出力する調光制御回路と、調光制御回路からの調光信号を受けてその調光信号に応じた周期及び電圧の交流電圧を発生し、これを蛍光管41に印加して点灯駆動するインバータ(いずれも図示せず)とを含んでいる。
インバータは、上記調光制御回路の出力が高電位レベルの時に動作し、低電位レベルの時は動作を停止して、調光制御回路の出力デューティーに応じて間欠動作を行うことによりバックライト光源の輝度を調節する。
【0048】
本例では、直管式の蛍光管41を、その管軸方向が画面の水平方向に一致するように配置しているが、蛍光管41の配置は、点灯/非点灯を制御する無画部の形状パターンに対応できるように予めその方向や配設位置、管軸方向の長さ等を適宜設定しておくようにする。
この場合、蛍光管方式のバックライト光源は、上記のLEDによる構成に比して点灯/非点灯領域制御の自由度の点でやや劣るといえるが、例えば、レターボックスやサイドエッジの無画部に対応して蛍光管41を配設し、これらの無画部に応じて点灯領域と非点灯領域が制御できるようにすることで、使用頻度の高いパターンに対して点灯/非点灯制御を有効に機能させることができるようになる。あるいは2画面表示時の1方の画面が無画像となる場合に対応して、各画面のそれぞれの領域を個別に点灯制御できるように、約半分の長さの蛍光管を2画面の分割位置に対応して設けるようにしてもよい。
【0049】
なお本発明に適用するディスプレイユニットとしては、バックライト光源として上記LEDと蛍光管とを併用した所謂ハイブリッドタイプを適用してもよい。
【0050】
図4は、本発明における無画部の形状検出処理例を説明するための図で、図4(A)は映像表示装置で予め保持しているマスクパターンの一例を示す図、図4(B)は表示すべき映像信号の表示画面の一例を示す図、図4(C)はこれらの演算により得られる演算結果を示す図である。
【0051】
上述のように、本発明に係る実施形態では、映像信号に基づく表示画面が取り得る無画部に応じたマスク部をもつマスクパターンを予めメモリに保存しておく。
そして実際に映像を表示する際に、その表示すべき映像信号から表示画面の画像データと、マスクパターンの画像データとを演算し、表示画面の無画部に一致する形状のマスク部を有するマスクパターンをメモリから抽出する。そして抽出したマスクパターンに応じてバックライトの点灯/非点灯領域を制御することにより、無画部に対する無駄な照明を行わないようにしている。
【0052】
例えば表示すべき映像信号の表示画面が、図4(B)に示すような表示画面110であるものとする。表示画面110は、映像が表示される映像部111と、映像のない無画部112とによって形成されている。この例では、画面の左右両端にオビ状の無画部112をもつサイドエッジ型の画面になっている。
また図4(A)のマスクパターン100には、マスク部102と非マスク部101とが設定されているものとする。マスク部102は、バックライト光源を非点灯とする領域として設定される。
【0053】
そしてこの表示画面110とマスクパターン100とを比較する。具体的には、表示画面110の各画素の画像データと、マスクパターン100に設定されている各画素の画像データとを同じ位置の画素同士で比較し、表示画面110の無画部112の形状が、マスクパターン100のマスク部102に一致するかどうかを判別する。この場合、表示すべき映像信号は、スケーリングなどを含む全ての映像信号処理が終わった後の映像信号であるため、液晶表示パネルの解像度(画素数)に合った映像データになっている。
【0054】
そして例えば映像信号が階調8ビットのデジタル映像データによって生成されている場合、表示画面を構成する各画素は0〜255の画像データで表される。そして本例では、表示画面の各画素の画像データと、メモリに保持しているマスクパターンの各画素の画像データとでOR演算を行うことにより、表示画面の無画部とマスクパターンのマスク部とが一致するかどうかを判別する。
【0055】
画像データをOR演算した場合、
0 or 0=0
0 or 1=1
1 or 0=1
1 or 1=1
になる。
【0056】
例えば、画像データ“100”と画像データ“200”とをOR演算した場合、
100 = 01100100b
200 = 11001000b
100 or 200 = 11101100b = 236
となる。
【0057】
図4(B)に示すような表示画面110の各画素の画像データと、図4(A)に示すようなマスクパターン100の各画素の画像データとを比較するとき、マスクパターン100においては、マスク部102の画素の画像データを“0”とし、非マスク部101の画素の画像データを“255”とする。
そして表示画面110の各画素の画像データの一つが例えば“200”であるとき、この画素がマスクパターンの、マスク部102の画素に対応するものであれば、
0 = 00000000b
200 = 11001000b
0 or 200 = 110010100b = 200
となって、演算結果は、必ず表示画面110の画像データと同じになる。
【0058】
一方、マスクパターン100の非マスク部101の画像データは“255”になっているため、表示画面110の画素の画像データ“200”と演算を行うと、
255 = 11111111b
200 = 11001000b
255 or 200 = 11111111b = 255
となって、演算結果は、必ず非マスク部101の画像データと同じになる。
【0059】
上記のようにして、表示画面110の画素の画像データと、メモリに保存したマスクパターン100の画素の画像データとを比較する。このときに、表示画面110とマスクパターン100とにおいて、互いに同じ位置同士の画素の画像データを演算していく。
例えば、図4(A)のマスクパターン100の各画素の画像データと、図4(B)の表示画面110の各画素の画像データとをOR演算により比較していくと、図4(C)に示すような演算結果120となる。
【0060】
ここではマスクパターン100におけるマスク部102の画像データは、表示画面110の無画部112の各画素の画像データと比較演算される。この場合、マスクパターン100のマスク部102の各画素の画像データは“0”であり、表示画面110の無画部112の各画素の画像データも“0”である。そしてこれらの画像データ同士のOR演算は全て“0”になる。従って図4(C)の演算結果120に示すように、マスクパターン100のマスク部102に一致した形状の無画部122が得られることになる。無画部122は、演算結果が全て“0”の領域である。
【0061】
一方、図4(A)のマスクパターン100における非マスク部101の各画素の画像データは、図4(B)の表示画面110の映像部111の各画素の画像データと演算される。
この場合、マスクパターン100の非マスク部101の画像データは“255”であり、表示画面110の映像部111の画像データはその画素毎に異なる値を取りうる。そしてこれらの画像データ同士のOR演算は全て“255”になる。従って図4(C)の演算結果120に示すように、マスクパターン100の非マスク部101に一致した形状の非マスク部対応部121が得られることになる。演算結果120の非マスク部対応部121は、演算結果がすべて“255”の領域であり、この場合は、表示画面110の映像部111に対応したものになる。
【0062】
このようにして画像データを比較演算することにより、表示画面110の無画部112の形状が、メモリに記憶されたマスクパターン100のマスク部102に一致するかどうかを判別することができる。例えば図4(B)の画面110に対して、図4(A)とは異なる形状のマスクパターン100を比較した場合、表示画面110の無画部112の演算結果が“0”にならない画素が出現するか、もしくは映像部111の演算結果が“255”にならない画素が出現するため、表示画面110の無画部112と、マスクパターン100のマスク部102とが一致していないものと判断できる。この場合には、メモリに記憶された次のマスクパターンを使用して、表示画面110の各画素の画像データと演算を行う。
【0063】
図5は、映像信号の表示画面とは異なる無画部形状をもつマスクパターンを用いて演算したときの例を説明するための図で、図5(A)は映像表示装置で予め保持しているマスクパターンの一例を示す図、図5(B)は表示すべき映像信号の表示画面の一例を示す図、図5(C)はこれらの演算により得られる演算結果を示す図である。
ここでは、図5(A)に示すようなサイドエッジ型のマスク部102を持つマスクパターン100の各画素の画像データと、図5(B)に示すようなレターボックス型の無画部112を持つ表示画面110の各画素の画像データとをOR演算により演算したものとする。
【0064】
この場合、図5(A)のマスク部102の各画素の画像データと、そのマスク部102に該当する位置の表示画面110の各画素の画像データとを比較すると、図5(C)に示すように、演算結果120の画面の四隅の部分にのみ、演算結果が“0”である無画部122が生成される。また演算結果120の画面の左右端部の無画部122間には、図5(B)の画像110の画像データと同じ画像データを持つ映像部123が生成される。また中央には、演算結果がすべて“255”の非マスク部対応部121が生成される。この場合、非マスク部対応部121の領域には、表示画面の無画部112と映像部111とのそれぞれ1部が含まれる。
【0065】
ここまでの処理により、図5(A)のマスクパターン100のマスク部102は、表示画面110の無画部112に一致しないことがわかり、このマスクパターン100はバックライト光源の点灯制御に使用できないことが判断できる。
【0066】
次にマスクパターンの抽出処理の他の例について説明する。
上記の例では、マスクパターン100の全ての画素の画像データと、表示画面110の全ての画素の画像データとを演算していたが、マスクパターン100のマスク部102についてのみ、表示画面110の画素の画像データと演算を行うようにしてもよい。
【0067】
例えば図4の例では、マスクパターン100のマスク部102の各画素の画像データについてのみ、表示画面110の対応する各画素の画像データと演算し、演算結果120において同一形状の無画部122が検出できれば、これらが一致したものと判断する。本例の処理により、全ての画素の画像データを比較する必要がないため、簡易な構成と迅速な演算処理が可能になる。
【0068】
ただしこの場合、例えば図6のように周囲に無画部112が存在する表示画面110の場合であっても、図5(A)のマスクパターンに一致するものと判断されることがある。この場合、画面上下の無画部に対してもバックライト光源による照明光が照射されてしまう。従って本例の処理によりマスクパターンを抽出する場合には、図6に示すような無画部領域を持つマスクパターン100を先に使用して、表示画面110の各画素の画像データとの演算を行うようにする。
【0069】
つまり、図6の無画部112に相当するマスク部をもつマスクパターンのように、他のマスクパターンのマスク部を全て包括してしまうようなマスクパターンがある場合には、先にこのような他のマスクパターンを包括するマスクパターンの演算を行って、表示画面110の無画部112の形状と一致するかどうかを確認し、一致しなければ他のマスクパターンとの演算を行うようにすればよい。これにより、表示画面の無画部に一致するマスク部を有するマスクパターンを確実に抽出することができるようになる。
【0070】
また上記の各処理例においては、メモリに記憶したマスクパターン100の各画素の画像データと、表示画面110の各画素の画像データとをOR演算によって比較することにより、表示画面110の無画部112に一致するマスク部102を有するマスクパターン100を抽出していたが、さらに他の処理例として、例えば、
(1)マスクパターンの各画素の画像データと、表示画面の各画素の画像データとを全てそのまま単純比較し、各画像データが互いに一致するかどうかを判別する。
(2)マスクパターンの各画素の画像データと、表示画面の各画素の画像データとの間で引き算を行い、その結果が“0”になった画像データは互いに一致したものと判別する。
(3)マスクパターンの各画素の画像データと、表示画面の各画素の画像データとの間でXOR演算を行い、その結果が“0”になった画像データは互いに一致したものと判別する。
などの手法が適用できる。なお上記の画像データ同士の比較または演算は、OR演算と同様にマスクパターン100と表示画面110とで同じ場所に位置する画素同士の画像データを比較または演算することを意味している。
【0071】
以下にXRO演算の例を説明する。
画像データをXOR演算した場合、
0 xor 0 = 0
0 xor 1 = 1
1 xor 0 = 1
1 xor 1 = 0
になる。
【0072】
例えば、画像データ“100”と画像データ“200”とをOR演算した場合、
100 = 01100100b
200 = 11001000b
100 xor 200 = 10101100b = 172
となる。
【0073】
また例えば、同じ画像データ100同士をOR演算した場合、
100 = 01100100b
100 xor 100 = 00000000b = 0
となる。
【0074】
つまり、XOR演算を使用してマスクパターンの各画素の画像データと、表示画面の各画素の画像データとを演算したときに、演算結果が“0”になった画素では、マスクパターンの画像データと表示画面の画像データが一致していることがわかる。ここで上記の図4のOR演算と同様に、マスクパターン100において、マスク部102の各画素の画像データを“0”とし、非マスク部101の各画素の画像データを“255”とする。そして演算結果120が“0”になった領域が、マスクパターン100のマスク部102に一致したときに、そのマスクパターン100のマスク部102と表示画面110の無画部112とが一致したものと判断することができる。
【0075】
図7ないし図13は、マスクパターンとバックライト光源の点灯/非点灯制御の例を列挙するものである。各図において、予め用意されるマスクパターンを図(A)に、このときのバックライト光源の点灯制御例を図(B)に示すものである。図中、130はバックライト光源の全点灯領域、131は点灯領域、132は消灯(非点灯)領域である。
図7ないし図13にそれぞれ示すように、表示画面の無画部に一致するマスク部102をもつマスクパターン100に基づいてバックライト光源を点灯制御する場合、そのマスクパターン100のマスク部102に対応した領域132のバックライト光源を消灯(非点灯)し、非マスク部101に対応した領域131のバックライト光源を点灯するように制御する。これにより、表示画面の無画部に対して無駄な照明光を照射することがなくなり、バックライト光源の低消費電力化による省エネルギー効果を実現することができる。
【0076】
図14は、本発明によるバックライト制御装置によるバックライト光源の制御処理例を説明するためのフローチャートである。
映像表示装置の制御部(例えばテレビ10のパターン抽出・BL制御部19に相当)は、まず液晶表示パネルに表示すべき映像信号から、表示画面の画像データを取得する(ステップS1)。画像データは上述のように表示すべき映像信号の表示画面における各画素の画像データを用いることができる。
【0077】
そして映像表示装置の制御部は、メモリに保存している複数のマスクパターンのうちn番目(n=1,2,3・・・)のマスクパターンと、ステップS1で取得した表示画面の画像データとを演算する(ステップS2)。そしてその演算の結果、n番目のマスクパターンのマスク部と表示画面の無画部とが一致するかどうかを判別する(ステップS3)。
【0078】
ここでは上記の例のように、表示画面の各画素の画像データとマスクパターンの各画素の画像データとを演算し、これらの結果に従ってn番目のマスクパターンのマスク部と、表示画面の無画部とが一致するかどうかを判別する。演算手法は、上記のようなOR演算などの手法を適宜採用することができる。これらの演算によって、マスクパターンのマスク部と表示画面の無画部とが一致すれば、n番目のマスクパターンを抽出する。
またマスクパターンの各画素の画像データと表示画面の各画素の画像データとを演算する場合には、マスクパターンの無画部のみについて上記の演算を行うようにしてもよく、またマスクパターンの全領域のデータについて演算を行うようにしてもよい。
【0079】
そしてn番目のマスクパターンにおいて、そのマスク部と表示画面の無画部とが一致した場合、そのn番目のマスクパターンでバックライト光源の点灯制御を行う(ステップS4)。すなわち上述のように、マスクパターンにおけるマスク部に対応するバックライト光源は非点灯とし、非マスク部に対応するバックライト光源は点灯する制御を行う。
【0080】
また上記ステップS3で、n番目のマスクパターンのマスク部と表示画面の無画部とが一致しなかった場合、メモリに記憶した他のマスクパターンがあるかどうかを判別する(ステップS5)。そしてメモリ内に他のマスクパターンがなければ、バックライト光源を全点灯させる制御を行う(ステップS6)。
またメモリ内に他のマスクパターンがあれば、n=n+1として更新し(ステップS7)、ステップS2に戻ってn番目のマスクパターンと表示画面の画像データとを演算する。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】本発明のバックライト制御装置を備えた映像表示装置の構成例を説明するためのブロック図である。
【図2】本発明に適用可能なバックライ光源を備えたディスプレイユニットの構成例を示す図である。
【図3】本発明に適用可能なバックライ光源を備えたディスプレイユニットの他の構成例を示す図である。
【図4】本発明における無画部の形状検出処理例を説明するための図である。
【図5】映像信号の表示画面とは異なる無画部形状をもつマスクパターンを用いて演算したときの例を説明するための図である。
【図6】周囲に無画部が存在する表示画面の例を示す図である。
【図7】マスクパターンとバックライト光源の点灯/非点灯制御の例を示す図である。
【図8】マスクパターンとバックライト光源の点灯/非点灯制御の他の例を示す図である。
【図9】マスクパターンとバックライト光源の点灯/非点灯制御の更に他の例を示す図である。
【図10】マスクパターンとバックライト光源の点灯/非点灯制御の更に他の例を示す図である。
【図11】マスクパターンとバックライト光源の点灯/非点灯制御の更に他の例を示す図である。
【図12】マスクパターンとバックライト光源の点灯/非点灯制御の更に他の例を示す図である。
【図13】マスクパターンとバックライト光源の点灯/非点灯制御の更に他の例を示す図である。
【図14】本発明によるバックライト制御装置によるバックライト光源の制御処理例を説明するためのフローチャートである。
【図15】レターボックス方式の映像信号の表示例を模式的に示す図である。
【図16】サイドパネル方式の映像信号の表示例を模式的に示す図である。
【図17】アスペクト比が16:9の表示パネルにおいてアスペクト比4:3の映像信号を表示する例を示す図である。
【図18】レターボックス型あるいはシネマ型の4:3映像信号から、無画部を除いた部分を16:9のアスペクトに変倍して表示する例を示す図である。
【符号の説明】
【0082】
3…RGB、4…アスペクト比、8…階調、10…テレビ、11…チューナ、12…外部入力部、13…映像処理部、14…MCU、15…表示デバイスドライバ、16…ディスプレイユニット、17…液晶表示パネル、18…バックライト光源、19…パターン抽出・BL制御部、20…メモリ、21…音声処理部、22…スピーカー、23…アンテナ、30…筐体、31…赤色LED、32…緑色LED、33…青色LED、34…拡散板、35…光学シート類、41…蛍光管、42…拡散板、43…光学シート類、100…マスクパターン、101…非マスク部、102…マスク部、110…表示画面、111…映像部、112…無画部、120…演算結果、121…非マスク部対応部、122…無画部、123…映像部、130…バックライト光源の全点灯領域、131…点灯領域、132…消灯(非点灯)領域。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力した映像信号による映像を表示する液晶表示パネルを照明する照明するためのバックライト光源を制御するバックライト制御装置であって、
前記バックライト光源の非点灯領域をマスク部分として規定するマスクパターンを予め複数記憶する記憶手段と、
表示すべき映像信号の表示画面の無画部の形状とマスクパターンのマスク部分が一致するかどうかを判断する判断手段と、
該判断手段によって前記表示画面の無画部の形状に一致したと判断されたマスクパターンに基づいて、前記バックライト光源の点灯パターンを制御するバックライト制御手段と、を有することを特徴とするバックライト制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載のバックライト制御装置において、
前記バックライト制御手段は、前記マスクパターンのマスク部分に対応する位置のバックライト光源を消灯する制御を行うことを特徴とするバックライト制御装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載のバックライト制御装置において、
前記マスクパターンは、映像信号による映像を表示する際に取り得る無画部の形状に一致したマスク部分を有する複数のマスクパターンであることを特徴とするバックライト制御装置。
【請求項4】
請求項3に記載のバックライト制御装置において、
前記判断手段は、該マスクパターンのマスク部分が前記表示画面の無画部の形状に一致するかどうかを、前記記憶手段に記憶した複数のマスクパターンについて一つずつ判断し、
前記バックライト制御手段は、前記表示画面の無画部の形状に一致するマスク部分をもつマスクパターンがあれば、該マスクパターンに基づいて前記バックライト光源の点灯パターンを制御し、前記無画部の形状に一致するマスク部分をもつマスクパターンがなければ、バックライト光源を全て点灯させる制御を行うこと特徴とするバックライト制御装置。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1に記載のバックライト制御装置において、
前記判断手段は、前記マスクパターンにおいて、前記表示画面の画素に対応した位置の各画素の画像データを設定し、前記表示画面の画素の画像データと、該画像データの画素に対応した位置の前記マスクパターンの画素の画像データとを演算し、演算結果に従って該マスクパターンのマスク部分と該表示画面の無画部の形状とが一致しているかどうかを判断することを特徴とするバックライト制御装置。
【請求項6】
請求項5に記載のバックライト制御装置において、
前記判断手段は、前記マスクパターンの全ての画素の画像データについて、前記表示画面の画素の画像データと演算することを特徴とするバックライト制御装置。
【請求項7】
請求項5に記載のバックライト制御装置において、
前記判断手段は、前記マスクパターンのマスク部分の画素の画像データについてのみ、前記表示画面の画素の画像データと演算することを特徴とするバックライト制御装置。
【請求項8】
請求項5に記載のバックライト制御装置において、
前記演算は、前記マスクパターンの画素の画素データと、前記表示画面の画素の画素データとのOR演算であることを特徴とするバックライト制御装置。
【請求項9】
請求項5に記載のバックライト制御装置において、
前記演算は、前記マスクパターンの画素の画素データと、前記表示画面の画素の画素データとを比較する演算であることを特徴とするバックライト制御装置。
【請求項10】
請求項5に記載のバックライト制御装置において、
前記演算は、前記マスクパターンの画素の画素データと、前記表示画面の画素の画素データとの引き算であることを特徴とするバックライト制御装置。
【請求項11】
請求項5に記載のバックライト制御装置において、
前記演算は、前記マスクパターンの画素の画素データと、前記表示画面の画素の画素データとのXOR演算であることを特徴とするバックライト制御装置。
【請求項12】
請求項1ないし11のいずれか1に記載のバックライト制御装置と、該バックライト制御装置によって制御されるバックライト光源と、該バックライト光源により照明される液晶表示パネルとを備え、前記映像信号の映像を前記液晶表示パネルに表示させることを特徴とする映像表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2008−116554(P2008−116554A)
【公開日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−297865(P2006−297865)
【出願日】平成18年11月1日(2006.11.1)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】