説明

バッテリー充電状態を判定するためのシステム及び方法

バッテリー(52、102、150、202)の充電状態を判定するためのシステム(50、200)及び方法が提供される。前記システム(50、200)は、バッテリー(52、102、150、202)に充電電流を供給するように構成される電源(56、206)を含む。コントローラ(54、104、204)が含まれ、インピーダンスに基づく期間の間のバッテリー(52、102、150、202)のインピーダンスに基づいたバッテリー(52、102、150、202)の充電状態、及び充電期間の間のバッテリー(52、102、150、202)の充電状態関係を判定するように構成される。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリーを充電するためのシステム及び方法に関し、更に具体的には、バッテリー充電状態を判定するためのシステム及び方法に関連する。
【背景技術】
【0002】
バッテリーは、化学エネルギーをストアし、それを電気エネルギーとして利用できるようにする、直列に接続された2つ又はそれ以上の電気化学セルである。一般的な用法(Common usage)では、定義上単一電気的セルを含むようになってきている。多くの種類の電気化学セルがあり、ガルバニ電池、電解セル、燃料電池、フローセル、及びボルタ電堆(voltaic piles)が含まれる。バッテリーの特性は、内部化学的性質、電流ドレイン、寿命及び温度を含む多くの要因により変化し得る。
【0003】
バッテリーは、幅広い範囲の電子回路に用いられ得る。再充電することが可能なバッテリーもある。バッテリーの容量、例えば、電力を負荷に伝達する能力、と内部抵抗又はインピーダンスとの間には既知の関係がある。そのため、残存するバッテリー容量を判定するためにバッテリー・インピーダンス・モニターを用いることができる。
【発明の概要】
【0004】
本発明の1つの側面は、バッテリーの充電状態を判定するシステムに関連する。このシステムは、バッテリーに充電電流を供給するように構成される電源を含む。このシステムは更に、インピーダンスに基づく放電期間の間のバッテリーのインピーダンスに基づいた充電状態、及び充電期間の間のバッテリーの充電関係の状態を判定するように構成されるコントローラを含む。
【0005】
本発明の別の側面は、バッテリーの充電状態を判定するシステムに関連する。このシステムは、前記バッテリーに充電電流を供給するように構成される電源を含む。このシステムは更に、前記バッテリーの複数のインピーダンスを判定するように構成されるコントローラを含み、前記複数のインピーダンスの各インピーダンスが前記バッテリーの充電の所定の状態に対応する、システム。
【0006】
本発明の別の側面は、バッテリーを充電及び放電するための方法に関連する。前記バッテリーに充電電流が供給される。前記バッテリーのために充電の初期状態(SOC)が判定される。前記バッテリーは所定の時間間隔の間充電される。前記バッテリーのために後続のSOCが判定される。前記バッテリーの前記後続のSOCに対応する開回路電圧(OCV)が判定される。前記バッテリーの前記後続のSOCに対応する、前記バッテリーのためのインピーダンスが算出される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】図1は、本発明の1つの側面に従ってバッテリーの充電状態を判定するためのシステムを図示する。
【0008】
【図2】図2は、本発明の1つの側面に従ったシステムのための回路の一例を図示する。
【0009】
【図3】図3は、バッテリーのための等価回路の一例を図示する。
【0010】
【図4】図4は、本発明の1つの側面に従ってバッテリーの充電状態を判定するための別のシステムを図示する。
【0011】
【図5】図5は、本発明の1つの側面に従ってバッテリーの充電状態を判定するための手法のフローチャートを図示する。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明は、バッテリーの充電状態を監視するためのアプローチに関連する。このシステムは、前記バッテリーの初期(initial)開回路電圧を測定し、前記バッテリーのための対応する充電状態を判定することができる。このシステムは更に、充電電流及び前記バッテリーが充電されている時間量に基づいて前記バッテリーの後続の充電状態を判定することもできる。前記後続の充電状態は、対応する後続の開回路電圧を判定するために用いることができ、そして、この後続の開回路電圧は、前記バッテリーのための対応するインピーダンスを判定するために用いることができる。前記バッテリーの前記インピーダンスと前記バッテリーの前記充電状態との間の対応は、ストアされて、前記バッテリーの充電状態を判定するために放電期間の間(例えば、放電サイクル)用いることができる。
【0013】
図1は、本発明の1つの側面に従ってバッテリー52の充電状態を判定するためのシステム50を図示する。前記システム50は、例えば、ラップトップ・コンピュータ、携帯電話、PDA(personal digital assistant)、又は同様のものにおいて実装され得る。前記バッテリー52は、例えば、リチウムイオンバッテリー(Li-ion)、リチウムイオンポリマー(Li-ion polymer)、ニッケル水素バッテリー(NiMH)、ニッケルカドミウムバッテリー(Ni-Cad)などの再充電可能なバッテリーとして実装され得る。前記システム50は、電源56を制御するコントローラ54を含み得る。前記コントローラ54及び前記電源56は、ハードウェア、ソフトウェア、又はそれらの組み合わせとして実装され得る。また、図1は、前記コントローラ54及び前記電源56が個別のものであることを図示しているが、当業者であれば幾つかの実施例において前記コントローラ54及び前記電源56が一体化される場合もあることが分かるだろう。前記電源56は、前記コントローラ54に電力信号を供給することができる。前記電源56は前記バッテリー52に結合され得る。前記コントローラ54は、前記バッテリー52に供給される電流を制御する制御信号を供給することができる。前記電源56は、パワー・アウトレット58(例えば、110ボルト(V)又は220Vの交流(AC)電源)などの外部ソースから電力信号を受信することができる。
【0014】
前記電源56は、典型的に、前記パワー・アウトレット58及び前記バッテリー52の一つを介して、直流(DC)電力信号を前記コントローラ54に供給することができ、それにより、システム50のための電源56を提供する。既知であるように、典型的に、前記電源56及び前記コントローラ54は、前記システム50が前記パワー・アウトレット58に接続されているとき前記パワー・アウトレット58から前記電力信号が供給され、前記システム50が前記パワー・アウトレット58から切断されているとき前記バッテリー52から前記電力信号が供給されるように構成され得る。
【0015】
前記バッテリー52における電圧降下は、測定され、前記電源56及び/又は前記コントローラ54に供給され得る。例えば、幾つかの実施例において、前記電源56は、例えば、前記バッテリー52におけるアナログ電圧降下を検出して、前記アナログ電圧を、前記アナログ電圧の大きさ及び極性を特徴付けるデジタル信号に変換することができる。このような実施例において、前記対応するデジタル信号は前記コントローラ54に供給され得る。代替として、前記コントローラ54は、前記アナログ電圧信号を直接受信するように構成されてもよく、前記コントローラ54は、前記アナログ電圧信号を処理のためデジタル信号に変換することができる。当業者であれば、前記バッテリー52における前記電圧降下を測定し得る他の方法も分かるであろう。
【0016】
前記コントローラ54によって充電状態(SOC)データ60がアクセスされ得る。バッテリーのSOCは、例えば、前記バッテリー52によってストアされた潜在的電気エネルギーを示すことが可能である。所定のタイムインスタンスでの前記バッテリー52のSOCが判定される場合、前記コントローラ54は、前記バッテリー52が前記システム50に電力供給するために適切な電流を提供することを中止するまでの残存する時間(以降では、残存バッテリー実行(run)時間という)を判定することができる。この残存バッテリー実行時間は、例えば、前記バッテリー52の前記SOC、前記バッテリー52の出力電流、前記バッテリー52の温度、前記バッテリー52の寿命などに依存し得る。前記SOCデータ60は、例えば、前記バッテリー52の所定のSOCに対する残存バッテリー実行時間を判定するために前記コントローラ54が用いることが可能な情報(例えば、アルゴリズム、ルックアップテーブルなど)を含み得る。前記SOCは、例えば、前記バッテリー52のフル充電された状態に対するパーセンテージ(例えば、0%〜100%)で表すことができる。
【0017】
前記バッテリー52がリラックス(relaxed)状態である(例えば、前記バッテリー52から少ししか又は全く電流が引き出されない)とき、前記バッテリー52における電圧降下が前記コントローラ54によって測定され得る。前記リラックス状態の電圧は、第1の開回路電圧(OCV1)と呼ぶことができる。一例として、OCV1は約3ボルト(V)であり得る。前記コントローラ54は、SOC−OCVルックアップテーブル62にアクセスして、OCV1に対応する第1の充電状態(SOC1)を判定することができる。前記SOC−OCVルックアップテーブル62は、例えば、個別のSOCに対するOCVをストアする、及びその逆、のデータ構造として実装され得る。つまり、全てのSOCに対して対応するOCVが存在する。OCVとSOCとの間の関係は、例えば、前記バッテリー52の寿命など、前記バッテリー52に対して選択される特定の材料に依存し得る。
【0018】
前記電源56は、前記外部パワー・アウトレット58からのAC信号を、前記バッテリー52及び/又は前記コントローラ54に供給され得る、安定化された(regulated)DC信号に変換することができる。前記コントローラ54は、前記バッテリー52に電流を供給するように前記電源56に合図することができる。一例として、前記コントローラ54は、前記電源56に、例えば、約2Vから約4Vの電圧で前記バッテリー52に約0.5アンペア(A)の比較的一定の電流を供給させることができる。所定の時間間隔(例えば、5〜20分)の後、後続の充電状態(SOC2)が数式1で計算され得る。
【数1】

【0019】
ここで
【数2】

は、前記所定の時間間隔にわたる前記バッテリー52の前記充電状態の変化である。
【数3】

は、数式4で計算することができる。
【数4】

【0020】
ここで、t1は前記所定の間隔の開始時の時間であり、t2は前記所定の間隔の終了時の時間であり、Iは前記電源56によって前記バッテリー52に供給される充電電流であり、FCCは前記バッテリー52のフル充電容量である。
【0021】
SOC2を算出した後、前記コントローラ54は、前記SOC−OCVルックアップテーブル62に問い合わせして、SOC2に対応する後続のOCV、即ち、OCV2、を判定することができる。また、前記バッテリー52の実際の電圧出力Voは、本明細書に記載の方法で(ほぼ時間t2に)測定され得る。このため、SOC2に対応する前記バッテリー52のためのインピーダンスは数式5で得ることができる。
【数5】

【0022】
ここで、ZSOC2は、SOC2に対応する前記バッテリー52のための放電インピーダンスである。前記コントローラ54は、ルックアップテーブル又はデータベースなどのインピーダンス・データ構造64にZSOC2をストアすることができる。また、前記コントローラ54は、前記バッテリー52のための前記SOCが前記バッテリー52のインピーダンスを測定又は予測することによって後で判定され得るように、SOC2をZSOC2と関連付けることができる。また、幾つかの実施例において、前記インピーダンス・データ構造64は、インピーダンス及び関連するSOCのデフォルトのセットで初期化される。このような状況において、前記コントローラ54は、デフォルトZSOC2を数式3で算出されたZSOC2で置き換えることができる。
【0023】
前記コントローラ54は、上述のプロセスを実質的に反復することにより、n個の充電状態(SOCn)と前記n個の充電状態の各々に関連するインピーダンス(ZSOCn)を計算することができ、ここで、nは1以上の整数であることを理解及び認識されたい。従って、前記コントローラ54は、複数のインピーダンスを複数のSOCと関連付けることができる。
【0024】
また、一つ又はそれ以上のインピーダンスが算出された後、スケールファクタFscaleを数式6で計算することができる。
【数6】

【0025】
ここで、Z’SOCxは、前記バッテリー52の所定のSOC、即ち、SOCx、に関連する算出されたインピーダンスであり、ZSOCxは、前記所定の充電状態SOCxに関連するデフォルトのインピーダンスである。また、Fscaleの精度を高めるために多数(例えば、3つ又はそれ以上)のスケールファクタ(Fscale)が算出されて平均してもよいことを理解されたい。前記コントローラ54は、数式7で、Fscale及びデフォルトの所定のインピーダンスZSOCxを用いて、前記所定のインピーダンスZSOCxに関連するインピーダンス(ZPREDICTEDx)を予測することができる。
【数7】

【0026】
前記システム50がデフォルトの前記インピーダンス・データ構造64内にストアされた全てのインピーダンスに対して実際のインピーダンスを測定する必要がなくなるように、関連する所定のデフォルトインピーダンス(ZSOCx)に対して測定されるインピーダンス(Z’SOCx)の代わりに、前記予測されたインピーダンス(ZPREDICTEDx)が前記コントローラ54によって用いられ得る。
【0027】
前記コントローラ54は、少なくとも2つの状況下で前記充電電流の供給を中止するよう前記電源56に合図するよう構成され得る。第1の状況は、前記外部パワー・アウトレット58がシステム50に接続されたままで、前記バッテリー52が100%又はほぼ100%のSOCに達していることを検出することである。第2の状況は、前記外部パワー・アウトレット58からの切断の検出である。
【0028】
前記システム50が前記外部パワー・アウトレット58から切断されている(例えば、プラグが抜かれる)場合、この切断が、例えば、前記電源56及び/又は前記コントローラ54により、検出され得る。前記切断を検出すると、前記コントローラ54は、前記バッテリー52への前記電流の供給を中止するよう前記電源56に合図することができる。これに応答し、前記バッテリー52は、電流を前記電源56(例えば、前記電力信号)へ、前記電源56を介して前記コントローラ54へ供給することができ、それにより、前記外部パワー・アウトレット58から切断されている間前記システム50を作動させることが可能となる。
【0029】
本明細書に記載するように、前記バッテリー52の所定のタイムインスタンスの出力電圧は、例えば、前記コントローラ54及び/又は前記電源56により測定することが可能である。前記出力電圧は、例えば、前記切断の時間近辺に(例えば、約10秒以内)測定され得(VoDISCHARGE)、これは同じ時間の前記バッテリー52の前記OCV(OCVDISCHARGE)にほぼ等しくてよい。前記コントローラ54は、OCVDISCHARGEを用いて、前記所定のタイムインスタンスに対する前記関連するSOCを判定することができる。上述のように、前記コントローラ54は、前記所定のタイムインスタンスに対する前記SOCと前記SOCデータ60とを用いることにより、前記バッテリー52の残存バッテリー実行時間を判定することができる。この残存バッテリー実行時間は、例えば、視覚的徴候(例えば、GUI(graphical user interface)、一つ又はそれ以上の発光ダイオード(LED)など)、音声知覚システム(例えば、スピーカー)、又は触覚システム(例えば、振動機能)などを介して、システム50のエンドユーザに報告され得る。
【0030】
前記バッテリー52が消耗するにつれて、前記バッテリー52のインピーダンスは増加し、前記バッテリー52のSOCは低下する。所定の時間(例えば、約1〜5分)の後、前記コントローラ54は、前記バッテリー52の放電インピーダンス(ZDISCHARGE)を測定するように前記電源56に合図することができる。前記バッテリー52のインピーダンスは、例えば、パルス電流への応答のスペクトル解析で測定され得る。前記スペクトル解析は、例えば、フーリエ変換、ラプラス変換などを含み得る。このような実施例において、前記電源56は、ZDISCHARGEを特徴付けるデジタル信号を前記コントローラ54に供給することができる。ZDISCHARGEは、典型的に、所定の間隔で繰り返し判定され得る。当業者であれば、前記バッテリー52のインピーダンスは他の方法でも測定され得ることが分かるであろう。
【0031】
前記コントローラ54は、前記インピーダンス・データ構造64にアクセスして、ZDISCHARGEに関連するSOCを判定することができる。このため、前記コントローラ54は、残存バッテリー実行時間の表示を更新することができる。残存バッテリー実行時間の前記表示は、典型的に、ZDISCHARGEが判定される度に周期的に更新され得る。前記システム50は、前記バッテリー52の出力電流を測定することなく、残存バッテリー実行時間の比較的正確な表示を提供することができる。前記バッテリー52の前記出力電流は、例えば、前記システム50が1つのオペレーションモードから別のオペレーションモードへ(例えば、オペレーションのスリープモードからオペレーションのアクティブモードへ)遷移するときなど、前記システム50の前記電力要求が変化すると著しく変化するのが典型的である。
【0032】
図2は、本発明の1つの側面に従って或るシステム(例えば、図1に示した前記システム50)のための回路100の一例を図示する。前記回路100は、例えば、電源104に結合されるバッテリー102を含み得る。前記電源104は、端子B+及びB−で前記バッテリー102に結合され得る。この例において、前記バッテリー102にセベニン(Thevenin)等価回路が用いられ得る。前記バッテリー102の前記セベニン等価回路は、例えば、等価インピーダンスZBと直列の電源VBを含み得る。前記電源104は、例えば、矢印で示す方向のI(例えば、0.5A)の電流を提供する電流源106、及び電圧計108を含み得る。
【0033】
前記電流源106は、例えば、充電電流を前記バッテリー102に供給することができる。前記電圧計108は、例えば、端子B+及びB−の間の出力電圧(Vo)を測定することができる。前記バッテリー102が完全なリラックス状態である(例えば、前記バッテリー102から少ししか又は全く電流が出ていない)とき、Voは前記バッテリー102のOCVにほぼ等しくなり得る。本明細書に記載するように、前記OCV電圧と前記測定された電圧は、所定の時間間隔の間の前記バッテリー102に対するインピーダンスを判定するために用いることができる。また、本明細書に記載するように、前記バッテリー102のインピーダンスは、前記バッテリー102の放電期間の間残存バッテリー実行時間を判定するために用いることができる。
【0034】
図3は、バッテリー150(例えば、図2に示す前記バッテリー102)のための等価回路の一例を図示する。前記バッテリー150は、例えば、正及び負のノード(例えば、端子)B+及びB−を有していてよい。前記バッテリー150は更に電源VBを有することもできる。前記電源の負の端子はノードB−に結合され得る。前記バッテリー150の正の端子は、(152で示すノードを介して)第1の抵抗R1に結合され得る。R1は更に、キャパシタC1及び第2の抵抗R2に共通の、154で示すノードに結合され得る。C1は更にB−に結合され得、R2は更にB+に結合され得る。
【0035】
前記バッテリー150が充電期間にあるとき、(例えば、電源により)前記バッテリー150にDCのみが供給される。前記バッテリー150にDCのみが供給される場合、初期過渡状態(例えば、10秒)後、前記バッテリー150に対する等価インピーダンスは、R1+R2にほぼ等しくなる。このため、前記バッテリー150が完全にリラックスしているとき、前記バッテリー150のOCVは、前記バッテリー150のSOCのみに依存する。
【0036】
図4は、本発明の1つの側面に従ってバッテリー202のSOCを判定するための別のシステム200を図示する。前記システム200は、例えば、ラップトップ・コンピュータ、PDA、無線電話などとして実装され得る。前記システム200は、前記バッテリー202を充電及び放電することが可能な電源206に結合されるコントローラ204を含む。前記コントローラ204は、例えば、コンピュータ命令を実行できる中央処理装置(CPU)208を含み得る。前記CPU208は、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)又は読み出し専用メモリ(ROM)などのメモリ210にアクセスできる。前記CPU208は更に、データ記憶装置212とのデータ読み出し及び書き込みが可能である。前記データ記憶装置212は、例えば、RAM、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリなどとして実装され得る。前記コントローラ204は、入力/出力(I/O)インタフェース213を介して外部デバイス(例えば、前記電源206)と通信することができる。前記I/Oインタフェース213は、例えば、アナログ・デジタル・コンバータ(ADC)、デジタル・アナログ・コンバータ(DAC)などを含み得る。
【0037】
前記システム200は、外部パワー・アウトレット214(例えば、電気アウトレット)に接続され得る。前記外部パワー・アウトレット214は、例えば、110V又は220VのAC信号を前記電源206に供給することができる。前記電源206は、例えば、前記コントローラ204からの制御信号の受信に応答して電流を前記バッテリー202に供給することができる電流発生器216を含み得る。前記電源206は更に、前記バッテリー202における電圧降下を測定することができる電圧計218を含み得る。
【0038】
前記外部パワー・アウトレット214に接続されると、前記バッテリー202からの電流はほぼゼロまで低減され得、これにより前記バッテリー202がリラックス状態に遷移する。前記電圧計218は、前記リラックス状態の前記バッテリー202における電圧を測定することができ、これをOCV1と呼ぶことができる。一例として、OCV1は約3Vであってよい。前記電源206は、OCV1に対応する信号を前記コントローラ204に供給することができる。この信号は、例えば、前記I/Oインタフェース213で受信するアナログ信号であってよい。このような実施例において、前記I/Oインタフェース213は、前記アナログ信号を、OCV1の大きさ及び極性を特徴付けるデジタル信号に変換することができる。前記コントローラ204は(例えば、前記CPU208及び前記I/Oインタフェース213を介して)、前記電流発生器216から前記バッテリー202へ充電電流を提供するように前記電源206に合図を送ることができる。一例として、前記充電電流は、約2Vから約4Vまでの電圧で約0.5Aの電流の電力信号として実装され得る。
【0039】
前記データ記憶装置212は、例えば、前記バッテリー202のOCVと前記バッテリー202のSOCとの間の関係をストアするSOC−OCVルックアップテーブル220を含み得る。前記SOC−OCVルックアップテーブル220は、例えば、デフォルト値で埋められ得る。このため、前記CPU208は、前記リラックス状態の前記バッテリー202のSOCを判定することができ、これをSOC1と呼ぶことができる。前記SOCは、前記バッテリー202内にストアされる潜在的電気エネルギーの量を示す、例えば、0%から100%の間のパーセンテージであってよい。前記CPU208は、充電中前記バッテリー202の前記SOCを、例えば、バッテリー状態インジケーター222を介して前記システム200のエンドユーザに、報告することができる。前記バッテリー状態インジケーター222は、例えば、視覚的インジケーター(例えば、GUIのアイコン、一つ又はそれ以上のLEDなど)、音声インジケーター(例えば、スピーカー)、触感インジケーター(例えば、振動メカニズム)などであってよい。
【0040】
所定の時間量後、前記CPU208は、例えば、数式1及び2を用いるアルゴリズムで、後続のSOC、即ち、SOC2、を算出することができる。SOC2を算出すると、前記CPU208は、前記SOC−OCVルックアップテーブル220を問い合わせして、SOC2に対応する後続のOCVを判定することができ、これはOCV2と呼ぶことができる。OCV2が判定されると、前記バッテリー202における実際の電圧Voが前記電圧計218により再度測定され、前記I/0インタフェース213を介して前記CPU208に報告され得る。Vo及びOCV2が判定されると、ZSOC2と呼ばれる、SOC2に対する前記バッテリー202のインピーダンスが、数式3を用いて前記CPU208によって計算され得る。
【0041】
前記CPU208は、前記バッテリー202のインピーダンスとSOCとの関係をインピーダンス・データ224として前記データ記憶装置212にストアすることができる。前記インピーダンス・データ224は、前記バッテリー202のインピーダンスと前記バッテリー202のSOCとの既定の関係を確立するデフォルト値を含むように構成され得る。ZSOC2が判定されると、前記CPU208は、前記判定されたインピーダンスと前記バッテリー202のSOCの既存の関係を置き換えることができる。前記バッテリー202のインピーダンスが算出されると、前記CPU208は、数式4を用いるアルゴリズムを用いて前記バッテリー202のためのスケールファクタ(Fscale)を判定することができる。Fscaleは、前記CPU208によって用いられて、数式5で所定のデフォルトのインピーダンスZSOCxに対するインピーダンス(ZPREDICTED)を予測することができる。
【0042】
前記システム200は、他のSOCに対し周期的(例えば、5〜20分毎)に前記バッテリー202のインピーダンスを判定する前記プロセスを反復し、前記判定されたインピーダンスと前記インピーダンス・データ224内の前記関連するSOCとの間の関係をストアするように構成され得る。また、SOCが前記CPU208によって判定されるとき、前記バッテリー状態インジケーター222は、それに従って前記CPU208によって更新され得る。また、前記CPU208は、前記判定されたバッテリー・インピーダンスを用いて、予測されるインピーダンスの精度を高めるため平均化され得る多数のスケールファクタ(Fscale)を判定することができる。
【0043】
前記バッテリー202が所望のSOCまで充電されるとき、前記システム200は、前記外部パワー・アウトレット214から切断され得る(例えば、プラグが抜かれる)。前記切断は、例えば、前記電源206及び/又は前記CPU208によって、検出され得る。前記切断が検出されると、前記CPU208は、前記バッテリー202への前記充電電流の供給を中止するよう前記電源206に(前記I/Oインタフェース213を介して)合図を送ることができる。これに応答して、前記バッテリー202は、前記電源206(例えば、電力信号)に電流を供給することができ、これは前記コントローラ204へ送られ得る。このため、前記システム200は、前記外部パワー・アウトレット214から切断されている間も稼動し得る。
【0044】
所定のタイムインスタンスの間の前記バッテリー202の出力電圧は、例えば、前記電圧計218により測定され、前記CPU208に供給され得る。前記CPU208は、前記切断の時間近辺に(例えば、10秒以内)前記バッテリー202の前記出力電圧を測定するよう前記電源206に合図を送ることができ、これはVoDISCHARGEと呼ぶことができる。VoDISCHARGEは、同じ時間の前記バッテリー202の前記OCVにほぼ等しくてよく、これはOCVDISCHARGEと呼ぶことができる。前記CPU208は、OCVDISCHARGEを用いて、前記切断の時間近辺での前記バッテリー202の前記関連するSOCを判定することができる。
【0045】
前記CPU208は、前記データ記憶装置212内にストアされ得るSOCデータ226を用いることにより、所定のタイムインスタンスの間の所定のSOCを用いることにより前記バッテリー202の前記残存する実行時間を判定することができる。前記バッテリー202の前記残存する実行時間は、例えば、前記SOC、前記システム200の動作モード、前記バッテリー202の寿命などに基づき得る。残存バッテリー実行時間は、前記バッテリー状態インジケーター222を介して前記システム200のエンドユーザに報告され得る。
【0046】
前記バッテリー202が消耗するにつれて、前記バッテリー202のインピーダンスは増加し、前記バッテリー202のSOCは低下する。周期的時間(例えば、約1〜5分)に、前記CPU208は、放電インピーダンスZDISCHARGEを算出することができる。ZDISCHARGEは、例えば、パルス電流(例えば、前記電流発生器216によって提供される)への応答のスペクトル解析で算出され得る。このような実施例において、前記電圧計218は、前記パルス電流への応答を表すデジタル信号を前記CPU208に供給することができる。前記CPU208は既知のアルゴリズムを用いてZDISCHARGEを判定することができる。当業者であれば、ZDISCHARGEが測定される及び/又は算出される多様な他の実行可能な方法が分かるであろう。
【0047】
前記CPU208は、前記データ記憶装置212にアクセスして、前記算出されたZDISCHARGEに対するSOCを判定することができる。前記SOCが判定されると、前記バッテリー状態インジケーター222は、現在の残存バッテリー実行時間を反映するように更新され得る。前記システム200は、前記放電期間にわたって著しく変化することが分かっている、前記バッテリー202の出力電流を測定することなく残存バッテリー実行時間の比較的正確な表示を提供することができる。
【0048】
上述の構造的及び機能的特徴を考慮すれば、図4を参照すると種々の手法がより良く分かるであろう。他の実施例において、図示した動作は異なる順序で及び/又は他の動作と同時に行われても良いことを理解及び認識されたい。また、或る方法を実行するために図示した全ての特徴が必要とされるわけではない。
【0049】
図5は、本発明の1つの側面に従ってバッテリーの充電状態を判定するための手法300のフローチャートを示す。310で、前記バッテリーの初期OCV、OCV1が、例えば、電源により測定され得、前記電源は、前記測定されたOCV1を特徴付ける信号をコントローラに供給することができる。320で、前記コントローラは、SOC−OCVルックアップテーブルにアクセスしてOCV1に対応するSOCを判定することができる。
【0050】
330で、前記コントローラは、所定の時間間隔の間前記バッテリーに電流を提供するように前記電源に合図を送ることができ、それにより、前記バッテリーを前記所定の時間間隔の間充電する。340で、前記コントローラは、アルゴリズムを用いて前記所定の間隔の後前記バッテリーに対する前記SOCを判定することができる。350で、前記コントローラは、前記SOC−OCVルックアップテーブルにアクセスして前記判定されたSOCに対する対応するOCVを判定することができる。360で、前記判定されたSOCに対応する前記バッテリー・インピーダンスが、前記コントローラによって算出され、ストアされる。前記バッテリー・インピーダンス及び前記対応するSOCは、例えば、インピーダンス・データとしてストアされ得る。前記インピーダンス・データは、例えば、デフォルト値を用いて予めロードされ(pre-loaded)得る。370で、前記コントローラは、一つ又はそれ以上の算出されたインピーダンスを用いて、インピーダンスを予測するためのデフォルトのインピーダンスをスケーリングするために用いられ得るスケールファクタを判定する。
【0051】
380で、外部パワー・アウトレットからの切断が検出されたかどうかについて判定が成される。前記切断は、例えば、前記コントローラ及び/又は前記電源によって、検出され得る。前記判定がネガティブ(例えば、いいえ)である場合、前記手法は330に戻る。前記判定がポジティブ(例えば、はい)である場合、前記手法は390に進む。
【0052】
390で、電圧計により前記バッテリーの初期放電出力電圧(Vo)が測定され得、前記測定された電圧を特徴付ける信号が前記コントローラに供給され得る。前記初期放電Voは、前記切断が検出された時間近辺の前記バッテリーの前記OCVにほぼ等しくてよい。400で、前記コントローラは、前記バッテリーの前記OCVに対応する前記バッテリーのためのSOCを判定することができる。
【0053】
410で、前記バッテリーは所定の時間間隔の間放電される。420で、前記バッテリーの放電インピーダンスが前記電源及び前記コントローラによって測定され得る。前記インピーダンスは、例えば、前記バッテリーに電流パルスを供給する前記電源、及び前記電流パルスへの応答を検出する前記電源によって測定され及び/又は算出され得る。前記電源は、前記電流パルスへの前記応答を応答データとして特徴付ける信号を前記コントローラに供給することができる。前記コントローラは、前記応答データを用いて前記バッテリーに対する前記インピーダンスを算出することができる。430で、前記コントローラは、前記インピーダンス・データにアクセスして前記判定されたインピーダンスに対する対応するSOCを判定することができる。440で、前記コントローラは、SOCデータを用いて残存バッテリー実行時間を判定することができる。450で、前記コントローラは、前記残存バッテリー実行時間を、例えば、バッテリー状態インジケーターを介して、システムのエンドユーザに報告することができ、前記手法300は410に戻る。
【0054】
上述で説明したものは本発明の例である。もちろん、本発明を記載する目的で想起し得る構成要素のあらゆる組み合わせ及び方法を記載することが不可能であるが、当業者であれば、本発明の多くの更なる組み合わせ及び置換が可能であることが理解されるであろう。従って、本発明は、添付の特許請求の範囲に入る全てのこのような改変、変形、及び変更をも包含することが意図されている。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリーの充電状態を判定するためのシステムであって、
バッテリーに充電電流を供給するように構成される電源、及び、
インピーダンスに基づく放電期間の間のバッテリーのインピーダンスに基づいた充電状態、及び充電期間の間のバッテリーの充電関係の状態を判定するように構成されるコントローラ、
を含む、システム。
【請求項2】
請求項1のシステムであって、所定のタイムインスタンスの前記充電期間の間前記バッテリーの前記インピーダンスは、少なくとも、前記所定のタイムインスタンスでの前記バッテリーの測定された電圧、前記所定のタイムインスタンスでの前記バッテリーの前記充電状態、及び前記所定のタイムインスタンスに前記電源により供給される電流、に基づいて判定される、システム。
【請求項3】
請求項2のシステムであって、前記コントローラが、前記充電期間の間複数の異なるタイムインスタンスの前記バッテリーのインピーダンスを判定して、前記バッテリーのインピーダンスを予測するために前記コントローラによって用いられる、前記バッテリーのための平均化スケールファクタ(average scaling factor)を判定するように構成される、システム。
【請求項4】
請求項1のシステムであって、前記コントローラが、前記バッテリーの前記インピーダンスと前記バッテリーの前記充電状態との間の関係をストアするように構成される、システム。
【請求項5】
請求項1のシステムであって、前記バッテリーの前記インピーダンスが、前記バッテリーの前記充電状態の関数として変化する、システム。
【請求項6】
請求項5のシステムであって、前記コントローラが、前記バッテリーの前記充電状態と前記バッテリーの前記充電状態の変化とを用いて、所定のタイムインスタンスの前記バッテリーの後続の充電状態を判定する、システム。
【請求項7】
請求項6のシステムであって、前記コントローラが、前記所定のタイムインスタンスの前記後続の充電状態を用いて、前記後続の充電状態に対する開回路電圧を判定する、システム。
【請求項8】
請求項7のシステムであって、前記コントローラが、ルックアップテーブルにアクセスして、前記バッテリーの前記所定の充電状態と前記バッテリーの前記後続の充電状態に対する前記開回路電圧との間の関係を判定する、システム。
【請求項9】
請求項8のシステムであって、前記コントローラが、下記数式で前記所定のタイムインスタンスの前記バッテリーのインピーダンスを計算するシステムであって、
【数1】

ここで、Zは、前記所定のタイムインスタンスの前記バッテリーのインピーダンスであり、
Voは、前記所定のタイムインスタンスでの前記バッテリーにおける電圧降下であり、
OCVは、前記所定のタイムインスタンスでの前記バッテリーの前記開回路電圧であり、
Iは、前記所定のタイムインスタンスに前記バッテリーに供給される前記電流である、システム。
【請求項10】
請求項1のシステムであって、前記コントローラが、前記バッテリーの前記充電状態に基づいて前記バッテリーの残存するバッテリー実行時間を判定するように構成される、システム。
【請求項11】
バッテリーの充電状態を判定するシステムであって、
前記バッテリーに充電電流を提供するように構成される電源、及び、
充電期間の間前記バッテリーの複数のインピーダンスを判定するように構成されるコントローラを含み、前記バッテリーの前記複数のインピーダンスの各インピーダンスが、前記バッテリーの所定の充電状態に対応する、システム。
【請求項12】
請求項11のシステムであって、前記コントローラが更に、前記複数のインピーダンスと前記バッテリーの前記対応する充電状態とをストアするように構成される、システム。
【請求項13】
請求項12のシステムであって、前記コントローラが更に、前記ストアされた複数のインピーダンスと前記バッテリーの前記対応する充電状態とに基づいて、放電期間の間前記バッテリーの充電状態を判定するように構成される、システム。
【請求項14】
請求項11のシステムであって、前記バッテリーの前記複数のインピーダンスのうち所定のインピーダンスが、前記所定のインピーダンスに対応する前記バッテリーに対する前記充電状態、前記バッテリーの測定された電圧、及び前記バッテリーの前記充電電流に基づいている、システム。
【請求項15】
請求項14のシステムであって、前記コントローラが更に、所定のタイムインスタンスの前記バッテリーの充電状態に基づいて、バッテリー状態インジケーターを介して前記所定のタイムインスタンスの間残存バッテリー実行時間を報告するように構成される、システム。
【請求項16】
バッテリーの充電状態を判定するための方法であって、前記方法が、
前記バッテリーに充電電流を供給し、
前記バッテリーに対する充電の初期状態(SOC)を判定し、
所定の時間間隔の間前記バッテリーを充電し、
前記バッテリーに対する後続のSOCを判定し、
前記バッテリーの前記後続のSOCに対応する開回路電圧(OCV)を判定し、更に、
前記バッテリーの前記後続のSOCに対応する、前記バッテリーに対するインピーダンスを算出すること、
を含む、方法。
【請求項17】
請求項16の方法であって、前記バッテリーの一つ又はそれ以上の算出されたインピーダンスに基づいて前記バッテリーに対するスケールファクタを判定することを更に含む、方法。
【請求項18】
請求項17の方法であって、前記スケールファクタに基づいて前記バッテリーの所定のSOCに関連するインピーダンスを予測すること、を更に含む、方法。
【請求項19】
請求項16の方法であって、
パワー・アウトレットからの切断を検出し、更に、
前記切断の時間近辺に前記バッテリーに対するSOCを判定すること、
を更に含む、方法。
【請求項20】
請求項19の方法であって、
放電期間の間の所定のタイムインスタンスの間前記バッテリーのインピーダンスを判定し、
前記バッテリーの前記インピーダンスと前記バッテリーの前記SOCとの間の対応に基づいて、前記バッテリーに対する充電状態を判定すること、
を更に含む、方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2012−533759(P2012−533759A)
【公表日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−523176(P2012−523176)
【出願日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際出願番号】PCT/CN2009/000822
【国際公開番号】WO2011/009227
【国際公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【出願人】(507107291)テキサス インスツルメンツ インコーポレイテッド (50)
【Fターム(参考)】