説明

バルブ封印装置

【技術課題】封印が簡単で製作コストの安いバルブ封印装置を提供する。
【解決手段】金属薄板製の封印カバー1の中央にバルブ本体100の角形の回転軸101が嵌合する角形の嵌合穴2を形成すると共に、この封印カバー1の一端から延長させて封印バンド3を形成し、この封印バンド3の反対側に封印バンド固定部4を形成する。封印は、封印カバー1の嵌合穴2を回転軸101に嵌合し、封印バンド3をバルブ本体100の頸部103´に対してたすき掛けに廻した上で、封印バンド3の先端側を封印バンド固定部4の固定穴4aに通し、その上で鉛玉6を封印バンド3に装着して鉛玉6を押し潰すことにより行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バルブ本体の一部からバルブ開閉用の角形回転軸が露出しているバルブにおいて、悪戯等によりバルブの開閉が出来ないように封印するための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
都市ガス等の供給導管の一部には、種々の目的でバルブが取り付けられており、このバルブは、通常ガス事業者の管理下におかれている。
そこで、ガス事業者が、その意思により活管中のバルブを閉止した場合、部外者により妄りに開放されることがないように、封印ということを行っている。この封印方法には、金属製の封印線と鉛玉を用いてバルブ開閉用のハンドルをバルブ本体に結び付けて封印する場合と、バルブに封印カバーを装着し、この封印カバーをバルブ側に封印線と鉛玉又はバンドを用いて締め付ける封印方式があり、この二つの方式のいずれかが一般に広く用いられている。
【0003】
しかし、これらの封印線と鉛玉を用いる封印方式の場合、封印線又はバンドを所定の長さにカットしたり、鉛玉を溶融したりする必要があるため、装着に手間がかかると共に、鉛玉を溶融するための溶融装置を現場までいちいち携行しなければならないという不便さがある。
また、この封印線と鉛玉あるいはバンドを用いた封印方式の場合、封印線やバンドに垂みができる場合があるため、この垂みの隙間からスパナ等を挿入してバルブを開閉できることがある。
また、封印カバーを装着した場合、封印カバー材料の経年変化の影響や汚れのため、バルブが不正操作されても目視により発見することができなくなったりすることがある。
【0004】
以上のような封印線と鉛玉や封印カバーを用いる封印方式ではなく、バルブケーシングをカバーで閉鎖する方式が公知である(特表2003−522869号公報)。
この内容は、バルブケーシングにケーシングカバーを接着して閉鎖するものであって、 ケーシングもケーシングカバーもプラスチック材料からなり、組立て後は互いに分離不能に接着されていることを特徴とするものである。
しかし、このようにケーシングカバーによりケーシングを閉鎖する方式の場合、悪戯されても内部を目視することができないと共に、ケーシングカバーを接着するためにカバーの取り付けに手数がかかるという問題がある。
【0005】
その他、バルブを封印する手段として、封印用のネジをバルブ本体から閉子側にねじ込んで封印する方式のものが特開2005−048870号及び特許第3623214号公報に紹介されている。
しかし、この何れもが、バルブ自体に封印機構を組み込んでいるため、バルブの製造コストが高くつくと共に、新規にバルブを製作する場合には、その製作の段階で封印機構を取り付けることはできるが、既設のバルブの場合には加工が必要なため、後付けでの封印はできないという問題がある。
【0006】
このようなことから、既設のバルブをいじることなく、封印できる装置として、特開2005−264480号に掲載のロック部材を用いた封印方式のものが公知である。
しかし、この公知例は、バルブのレバーを固定する方式であることから、レバーを有しないバルブには適用できないという問題がある。
【特許文献1】特表2003−522869号公報
【特許文献2】特開2005−048870号公報
【特許文献3】特許第3623214号公報
【特許文献4】特開2005−264480号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、以上の如き欠点を有しないバルブ封印装置を提案するものであって、その目的の第1は、バルブの封印を簡単に行うことができる装置を提供することである。
更に、第2の目的は、不正操作が簡単には出来ない封印装置を提供することである。
更に、第3の目的は、既設のバルブに後付けできる封印装置を提供することである。
更に、第4の目的は、万一不正操作があった場合には、この不正操作が外視によりひ と目で判る封印装置を提供することである。
更に、第5の目的は、製作コストの安い封印装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明においては、バルブ封印装置において、a.封印対象となるバルブは、バルブ開閉用の角形回転軸101をバルブ本体100の一部から露出させた構成であって、
b.前記バルブ本体100の封印装置は、前記回転軸101に外側から嵌合する嵌合穴2を形成して成る封印カバー1と、
c.前記封印カバー1の嵌合穴2を回転軸101に嵌合した上で、封印カバー1をバルブ本体100にしばり付けるようにして固定する封印バンド3と、
d.前記封印バンド3で封印カバー1を一旦固定したのちは、この封印バンド3を解放することができないように前記封印バンド3を封印カバー1に固定する封印手段と、
e.から成ることを特徴とするものである。
【0009】
更に、請求項2に記載の発明においては、請求項1に記載のバルブ封印装置において、 a.前記封印カバー1は、中央に嵌合穴2を形成したプレート形状であること、
b.前記封印バンド3は、前記封印カバー1の周縁の一部から延長して形成されていること、
c.前記封印手段は、前記封印バンド3に多段に形成された爪部5と、前記封印カバー1において、前記封印バンド3が延長されている部位とは反対側から延長して形成され、かつ前記封印バンド3の先端側を下方から通すための固定穴4aを形成して成る封印バンド固定部4と、前記封印カバー1の嵌合穴2を回転軸101に嵌合した上で封印バンド3をバルブ本体100の頸部103´に廻し、この封印バンド3の先端側を前記封印バンド固定部4の固定穴4a内に通し、封印バンド3が固定穴4aから出たところで鉛玉6を押し潰すことにより封印バンド3を固定穴4aのところに固定し、封印する構成であること、
d.を特徴とするものである。
【0010】
更に、請求項3に記載の発明においては、請求項2に記載のバルブ封印装置において、前記封印カバー1と封印バンド3は、別々に形成されていて、あとでスポット溶接により連結されていること、を特徴とするものである。
【0011】
更に、請求項4に記載の発明においては、請求項1に記載のバルブ封印装置において、
a.前記封印カバー1には、中央に形成した嵌合穴2を挟んでこの両サイドにバンド固定穴4aが形成されていること、
b.前記封印バンド3は、前記封印カバー1から切り離されていて、封印バンド3の両先端側にはそれぞれ爪部5が形成されていること、
c.前記封印手段は、封印カバー1の嵌合穴2を回転軸101に嵌合した上で、封印バンド3をバルブ本体100の頸部103´に廻し、この封印バンド3の先端側をそれぞれ封印カバー1のバンド固定穴4a内に下方から通し、封印バンド3が固定穴4aから出たところで前記爪部5に掛るように鉛玉6をそれぞれ封印バンド3に装着し、その上で鉛玉6を押し潰すことにより固定穴4aのところに固定し、封印する構成であること、
d.を特徴とするものである。
【0012】
更に、請求項5に記載の発明においては、請求項1に記載のバルブ封印装置において、 a.前記封印カバー1は、中央に嵌合穴2を形成したプレート形状であること、
b.前記封印バンド3は、封印カバー1の輪郭の一部から延長して形成されていると共に、この封印バンド3の先端側には、巾を小さく形成して封印部3aが形成されていること、
c.前記封印バンド固定部4には、前記封印バンド3が延長されている部位とは反対側から延長して形成され、かつ前記封印バンド3の封印部3aが通る大きさのアングル4cが形成されていること、
d.前記封印バンド3は、前記封印カバー1を回転軸101に嵌合した上で、封印バンド3をバルブ本体100の頸部103´に廻し、この封印バンド3の先端側の封印部3aを封印バンド固定用のアングル4c内に下から通し、その上でアングル4cを押し潰して封印バンド3を固定し、封印を行う構成であること、
e.を特徴とするものである。
【0013】
更に、請求項6に記載の発明においては、請求項1に記載のバルブ封印装置において、 a.前記封印カバー1には、中央に回転軸101が嵌合する嵌合穴2が形成され、この嵌合穴2を挟んで一方のサイドには封印バンド固定大穴7が形成され、反対サイドにはスリット8a付であって、前記バンド固定大穴7よりも小型の封印小穴8が形成されていること、
b.前記封印バンド3には、一端に膨大頭部9を形成し、他端に前記膨大頭部9より小形の小頭部10が形成されていること、
c.前記封印バンド3は、その小頭部10側から封印カバー1のバンド固定大穴7内に上方から通し、バルブ本体100の頸部103´に廻し、この封印バンド3の先端に形成した小頭部10側をスリット8aを経由して前記封印小穴8内に挿入して封印カバー1に装着し、その上でこの封印小穴8内に小頭部10を接着剤11で固定し、封印する構成であること、
d.を特徴とするものである。
【0014】
更に、請求項7に記載の発明においては、請求項6に記載のバルブ封印装置において、前記封印小穴8の周囲には、起立壁8bが形成されていて、前記接着剤11は、この起立壁8b内で小頭部10を固定し、封印するように構成されていること、を特徴とするものである。
【0015】
更に、請求項8に記載の発明においては、請求項6又は7に記載のバルブ封印装置において、前記封印カバー1及び封印バンド3は、樹脂で成形され、かつ嵌合穴2の周囲には補強用の起立壁2aが形成されていること、を特徴とするものである。
【0016】
更に、請求項9に記載の発明においては、請求項1に記載のバルブ封印装置において、 a.前記封印カバー1には、中央に回転軸101が嵌合する嵌合穴2が形成されている こと、
b.前記封印バンド3は、前記封印カバー1の周縁の一部から延長して形成されていると共に、前記封印バンド3の延長側と反対側の周縁からは封印バンド固定部4が形成され、この封印バンド固定部4には固定穴4aが形成され、更にこの固定穴4aにはカバー壁4bが形成されていること、
c.前記封印バンド3は、前記封印カバー1の嵌合穴2を回転軸101に嵌合した上でバルブ本体100の頸部103´に廻し、この封印バンド3の先端を前記固定穴4a内に下方から通した上で接着剤11により封印バンド3の先端側とカバー壁4b、固定穴4aの周縁とを接着して固定し、封印を行う構成であること、
d.を特徴とするものである。
【0017】
更に、請求項10に記載の発明においては、請求項9に記載のバルブ封印装置において、前記封印カバー1と封印バンド3は、ステンレス薄板又はアルミニュウム薄板を打ち抜いて一体に形成されている、又は別々に形成し、スポット溶接12で連結されていること、を特徴とするものである。
【0018】
更に、請求項11に記載の発明においては、請求項1に記載のバルブ封印装置において、a.前記封印カバー1には、中央に回転軸101が嵌合する嵌合穴2が形成され、前記封印バンド3は、前記封印カバー1の周縁の一部から延長して形成され、かつこの先端側にリベット穴13が形成されていること、
b.前記封印バンド3の反対側には、固定穴4aを形成した封印バンド固定部4が形成されていること、
c.前記封印手段は、前記封印カバー1の嵌合穴2を回転軸101に嵌合した上で、封印バンド3をバルブ本体100の頸部103´に廻し、この封印バンド3の先端を前記封印バンド固定穴4a内に下方から通した上で、封印バンド3のリベット穴13内にリベット14を打ち付けて固定し、封印を行う構成であること、
d.を特徴とするものである。
【0019】
更に、請求項12に記載の発明においては、請求項11に記載のバルブ封印装置において、前記封印カバー1及び封印バンド3は、ステンレス薄板又はアルミニュウム薄板又は樹脂から成ること、を特徴とするものである。
【0020】
更に、請求項13に記載の発明においては、請求項1に記載のバルブ封印装置において、 a.前記封印カバー1には、その中央に回転軸101が嵌合する嵌合穴2が形成され、この嵌合穴2の両サイドにおいて、一方にはバンド挿入固定穴15が形成され、反対側には前記バンド挿入固定穴15より小形のバンド挿入固定角小穴16が形成されていること、
b.前記封印バンド3には、一端に前記バンド挿入固定穴15より大形の膨大部17が形成され、この反対側にはリベット穴13が形成されていること、
c.前記封印バンド3は、封印カバー1の嵌合穴2を回転軸101に嵌合した上で、リベット穴13から前記バンド挿入固定穴15内に通し、バルブ本体100の頸部103´に廻した後、その先端をバンド挿入固定角小穴16内に下方から通し、前記リベット穴13にリベット14を打ちつけて固定し、封印を行う構成であること、
d.を特徴とするものである。
【0021】
更に、請求項14に記載の発明においては、請求項13に記載のバルブ封印装置において、前記封印カバー1及び封印バンド3は、樹脂を用いて別々に成形されていると共に、封印カバー1の嵌合穴2の周囲には補強壁2aが形成されていること、を特徴とするものである。
【0022】
更に、請求項15に記載の発明においては、請求項13又は14に記載のバルブ封印装置において、a.前記封印カバー1には、その中央に回転軸101が嵌合する嵌合穴2が形成され、この嵌合穴2の両サイドにはバンド挿入固定角穴15、16が形成されていること、
b.前記封印バンド3は、封印カバー1とは別体で、その両端側にはリベット穴13が形成されていること、
c.前記封印バンド3は、封印カバー1の封印バンド挿入固定角穴15内に挿入してリベット穴13にリベット14を打ちつけて後端を留めた後、先端側をバルブ本体100の頸部103´に廻し、その先端を他方の封印バンド挿入固定角小穴16内に下方から通し、その上でリベット穴13内にリベット14を打ちつけて固定し、封印を行う構成であること、
d.を特徴とするものである。
【0023】
更に、請求項16に記載の発明においては、請求項15に記載のバルブ封印装置において、前記封印カバー1及び封印バンド3は、ステンレス薄板またはアルミニュウム薄板から成ることを特徴とするものである。
【0024】
更に、請求項17に記載の発明においては、請求項2乃至16のいずれか1項に記載のバルブ封印装置において、前記封印カバー1において、嵌合穴2と封印カバー1の輪郭部間には、バルブ本体の不正操作の履歴が目視で解るように、バルブ100の回転軸101が回転したときに切れてめくれ上がるようにするためのスリット17が形成されていること、を特徴とするものである。
【0025】
更に、請求項18に記載の発明においては、請求項17に記載のバルブ封印装置において、前記封印カバー1のスリット17は、嵌合穴2のコーナーから放射状に形成されていること、を特徴とするものである。
【発明の効果】
【0026】
上記構成から成る本発明の効果は次のとおりである。
1.バルブ本体から露出している閉子の回転軸に封印カバーを装着し、バルブにたすき 掛けした封印バンドを鉛玉で封印するだけのため、封印を簡単に行うことができる。
2.封印カバーは、一旦取り付けてしまうと、封印バンドを特殊な工具を用いて切断し ないと取り外しができないため、安全性が高い。
3.封印に際し、封印対象となるバルブ側には手を加えないため、既設のバルブの封印 にも用いることができる。
4.封印カバー及び封印のバンドは、万一不正な切断等があった場合には、外から目視 で簡単に発見できる。
5.封印カバー及び封印バンドは、金属薄板をプレスで打ち抜くだけで製作できるため 、低コストで製作できる。
6.封印カバー及び封印バンドは、樹脂で形成することにより、低コストで提供できる 。
7.鉛玉は、封印バンドの爪部のところで押し潰すため、金属のバンド部であっても、 滑りが発生せず、強固に封印を行うことができる。
8.封印バンドをリベットで封印すると、素早く封印を行うことができる。
9.封印カバーにスリットを形成したことにより、回転軸が悪戯により回転されると、 このスリットのところで封印カバーが切れてめくれ上がるため、悪戯等によるバルブ の開放が目視で直ぐに発見できる。
【実施例1】
【0027】
本実施例1は、請求項1〜3に記載した発明に対応するもので、図1〜図7に基づいてその詳細を説明する。図1は封印カバーと封印バンドの平面図、図2はA−A´線断面図、図3は鉛玉の平面図、図4はB−B´線断面図、図5は本発明に係るバルブ封印装置を用いてバルブを封印した状態の平面図、図6は側面図、図7は斜視図である。
このバルブ封印装置は、図1に示すように、中央にバルブ本体100の回転軸101が嵌合する前記回転軸101の角形と同形で、回転軸101に上方から通すだけの大きさに設定された嵌合穴2を形成した封印カバー1と、この封印カバー1から側方に延長して形成された封印バンド3と、前記封印カバー1において、封印バンド3の基部と反対側に多段に形成された固定穴4a付の封印バンド固定部4と、前記封印バンド3の先端側に多段に形成された切り起し爪部5と、前記封印バンド3が通る封印穴7を設けた鉛玉6から成る。
【0028】
上記封印カバー1と封印バンド3は実施例においてはステンレスの薄板をプレスで打ち抜いた一体形状となっているが、封印カバー1と封印バンド3を別々に製作し、封印カバー1に封印バンド3の基部をスポット溶接等により取り付けて一体化するように形成しても良い。
本実施例において、封印装置の材質は、経年的に劣化の少ないステンレス材としているが、適用する条件によっては、アルミニュウム、その他の金属薄板を用いるようにしても良い。
【0029】
上記構成の封印装置を用いてバルブ本体100を封印した状態を図5〜図7に示す。通常、ガス導管等に取り付けて用いられているバルブ本体100の場合は、バルブ本体100の回転軸101には、ハンドルが付いているが、ガス供給事業者が管理しているバルブ本体100の場合は、専用の工具を用いないとバルブ本体100の開閉ができないように、ハンドルは付いておらず、バルブ本体100の上面102からは、バルブの回転軸101のみが露出しており、この回転軸101は通常四角形である。
したがって、封印カバー1の嵌合穴2は封印対象となるバルブ本体100の回転軸101に合わせて四角穴に形成されている。
勿論、回転軸101が三角、五角、六角の場合は、この角に合わせた嵌合穴2の形状となる。
【0030】
先ず、図5〜図7に示すように、バルブ本体100の上面102に突出した四角形の回転軸101に封印カバー1の嵌合穴2を上方から嵌合して封印カバー1をバルブ本体100上に取り付けたのち、封印バンド3をバルブ本体100の導管接続口103の頸部103´又は104´のところにたすき掛けに廻し、封印バンド3の先端を立ち上げて封印カバー1に形成した固定穴4aに下方から上向きに通す。
次に、封印バンド3の先端に鉛玉6の封印穴7を通し、封印バンド3の先端側を引き上げながらバルブ本体100に締め付け、鉛玉6をレンチ等の潰し工具を用いて封印穴7のところで押し潰す。このとき、封印バンド3の先端側に形成した爪部5が鉛玉6の封印穴7内に位置するように爪部5の数を多段に設けておく。
【0031】
このようにして鉛玉6を押し潰すことにより、封印カバー1はバルブ本体100に固定され、バルブ本体100の回転軸101は封印カバー1の嵌合穴2によりロックされる。
なお、封印バンド3の切断、あるいは鉛玉6は破壊しない限り、一旦封印したものを解除することができないため、この解除のためには特殊な工具が必要となる。
したがって、封印を行った、例えばガス事業者でなければ封印を解除できないため、安全が確保される。
【実施例2】
【0032】
本実施例2は、請求項4に記載した発明に対応するもので、図8に基づいてその詳細を説明する。実施例1との違いは、封印カバー1と封印バンド3を別々に形成し、封印カバー1の中心線上の両端側に固定穴4aを形成し、封印バンド3の両端側に爪部5を形成したもので、封印バンド3をバルブ本体100にたすき掛けした上で、封印カバー1の固定穴4aに封印バンド3の両端をそれぞれ下から上向きに通し、爪部5のところに鉛玉6を挿入し、ここで押し潰して封印するものである。
【実施例3】
【0033】
本実施例3は、請求項5に記載した発明に対応するもので、図9〜図14に基づいてその詳細を説明する。図9において、金属薄板製の封印カバー1の中央にはバルブ本体100の回転軸101が嵌合する嵌合穴2を形成し、封印カバー1の側端からは、先端側に巾狭部3aを形成した封印バンド3を一体に延長し、この封印バンド3の反対側には封印バンド固定部4を一体に形成し、この封印バンド固定部4の先端側の上面には下向きコ字状のアングル4cを形成した構成である。
なお、本実施例3の封印装置は、金属薄板をプレスにより打ち抜いて加工した一体ものであるが、封印カバー1、封印バンド3、封印バンド固定部4をそれぞれ別々に加工し、あとで封印カバー1に封印バンド3、封印バンド固定部4をスポット溶接で連結するようにしても良い。
【0034】
次に、封印方法を図13、図14に基づいて説明すると、バルブ本体100の上面102に突出した四角形の回転軸101に封印カバー1の嵌合穴2を上方から嵌合し、封印バンド3をバルブ本体100の導管接続口103の頸部103´のところにたすき掛けに廻し、封印バンド3の先端側を立ち上げて封印バンド固定部4に形成したアングル4c内に巾狭部3aを通し、その上で、このアングル4c部分を図12において矢印a方向にカシメる。
【0035】
このようにして封印バンド3の巾狭部3aをカシメ留めすることにより、封印カバー1により、バルブ本体100の回転軸101はロックされ、バルブ本体100は封印される。この結果、一旦封印すると、封印バンド3を切断する特殊な工具がない限り、封印を行ったガス事業者でなければ封印を解除できなくなる。
【実施例4】
【0036】
本実施例4は、請求項6乃至請求項8に記載した発明に対応するもので、図15〜図18に基づいてその詳細を説明する。図15において、封印カバー1は、その中央に周縁に起立壁2aを形成した回転軸101の嵌合穴2を形成し、前記嵌合穴2を挟んで一方のサイドには封印バンド固定大穴7を形成し、反対サイドにはスリット8a付であって、前記バンド固定大穴7よりも小型の封印小穴8を形成した構成から成り、前記封印バンド3には、一端に膨大頭部9を形成し、他端に前記膨大頭部9より小形の小頭部10を形成した構成から成る。
本実施例4の封印カバー1と封印バンド3は、ポリエチレン又はポリアセタール、ABS、ASA等の樹脂を用いて成形されている。
【0037】
封印を行う場合には、図17、図18に示すように、封印カバー1の嵌合穴2を回転軸101に嵌合し、前記封印バンド3をその小頭部10側から封印カバー3のバンド固定大穴7内に上方から通した上でバルブ本体100の頸部103´に廻し、この封印バンド3の先端に形成した小頭部10側をスリット8aを経由して前記封印小穴8内に挿入し、その上でこの封印小穴8内に接着剤11を注入して小頭部10を固定し、封印する構成である。
接着剤11としては、シリコーンゴム系以外に合成ゴム系、ナイロン及びエポキシ系、特殊ポリマー等を用いることができる。
【0038】
なお、前記封印小穴8の周囲には、壁8bが形成されていて、前記接着剤11は、この壁8b内で小頭部10を固定し、封印するように構成されているが、同様に、バンド固定大穴7側にも壁7aを形成し、接着剤11で固定するようにしても良い。但し、封印カバー1を金属薄板で形成したときは、起立壁2aは設けない。
本実施例4の封印カバー1及び封印バンド3はそれぞれ樹脂の成形品で形成されているが、全体をステンレスやアルミニュウム製としても良い。
【実施例5】
【0039】
本実施例5は、請求項9及び請求項10に記載した発明に対応するもので、図19〜図22に基づいて詳細に説明する。図19において、封印カバー1は、図19、図20に示すように、中央に嵌合穴2を形成し、封印バンド3は、前記封印カバー1の周縁の一部から延長して形成されていると共に、前記封印バンド3の延長側と反対側には封印バンド固定部4が形成され、この封印バンド固定部4には固定穴4aが形成され、更にこの固定穴4aには接着壁4bが形成されている。
【0040】
封印を行う場合には、図21、図22に示すように、前記封印カバー1の嵌合穴2を回転軸101に嵌合した上で、封印バンド3をバルブ本体100の頸部103´に廻し、この封印バンド3の先端を前記固定穴4a内に下方から通した上で接着剤11により封印バンド3の先端を接着壁4bに接着して固定する。
本実施例5の封印カバー1と封印バンド3は、図19〜図21に示すように、スポット溶接12で連結されているが、金属薄板を一体に打ち抜いて形成しても良い。
【実施例6】
【0041】
本実施例6は、請求項11及び請求項12に記載の発明に対応するもので、図23〜図26に基づいて詳細に説明する。図23、図24において、封印カバー1は、中央に嵌合穴2を形成し、封印バンド3は、前記封印カバー1の周縁の一部から延長して形成されていると共に、この先端側にはリベット穴13が多段に形成されている。
【0042】
封印を行う場合には、図26に示すように、前記封印カバー1の嵌合穴2を回転軸101に嵌合した上で、封印バンド3をバルブ本体100の頸部103´に廻し、この封印バンド3の先端を前記封印バンド固定穴4a内に下方から通した上で、封印バンド3のリベット穴13内にリベット14を打ち付けて固定し、封印を行う。
本実施例6の封印カバー1及び封印バンド3は、金属薄板を打ち抜いた一体ものであるが、封印カバー1と封印バンド3を別々に形成し、スポット溶接12で両者を連結しても良い。
【実施例7】
【0043】
本実施例7は、請求項13及び請求項14に記載の発明に対応するもので、図27〜図31に基づいて詳細に説明する。
封印カバー1は、図28、29に示すように、中央に嵌合穴2を形成し、この嵌合穴2の両サイドにおいて、一方にはバンド挿入固定角穴15を多段に形成し、反対側には前記バンド挿入固定角穴15より小形のバンド挿入固定角小穴16を多段形成し、封印バンド3は、一端に前記バンド挿入固定角穴15より大形の膨大部17を形成し、反対側にはリベット穴13を多段に形成した構成である。
【0044】
封印を行う場合には、図30、図31に示すように、封印カバー1の嵌合穴2を回転軸101に嵌合した上で、封印バンド3はその先端側から前記バンド挿入固定角穴15内に通し、バルブ本体100の頸部103´に廻した後、その先端をバンド挿入固定角小穴16内に下方から通し、前記リベット穴13にリベット14を打ちつけて固定し、封印する。
本実施例7の封印カバー1及び封印バンド3は、前記した樹脂を用いて別々に成形されていると共に、封印カバー1の嵌合穴2の周囲には補強用に起立壁2aが形成されている。
【実施例8】
【0045】
本実施例8は、請求項15及び請求項16に記載の発明に対応するもので、図32〜図34に基づいて詳細に説明する。
封印カバー1は、図32に示すように、中央に嵌合穴2を形成し、この嵌合穴2の両サイドにはバンド挿入固定角穴15、16が形成されている。
封印バンド3は、図33に示すように、両先端側にリベット穴13が多段に形成されている。
【0046】
封印を行う場合には、図34に示すように、封印カバー1の封印バンド挿入固定角穴15内に封印バンド3をリベット穴13側から挿入して先ずリベット穴13にリベット14を打ちつけて留めた後、バルブ本体100を頸部103´に廻し、その先端を他方の封印バンド挿入固定角小穴16内に下方から通し、その上でリベット穴13内にリベット14を打ちつけて封印カバー1を固定し、封印を行う。
【0047】
本実施例8の封印カバー1と封印バンド3は金属薄板を打ち抜いて一体に成形されているが、前記した樹脂でそれぞれを成形しても良い。但し、樹脂で成形した場合には、嵌合穴2の周縁には実施例7の場合と同様に、起立壁2aを形成して補強することが望ましい。
【実施例9】
【0048】
本実施例9は、請求項17及び請求項18に記載の発明に対応するもので、図35に示すように、封印カバー1の周縁1aと嵌合穴2の間であって、嵌合穴2の角の部分にスリット17を設けたもので、このようにスリット17を設けると、万一不正に回転軸101が回転されると、封印カバー1は、図36に示すようにスリット17のところで切れてめくれ上がる。この結果、不正操作を目視で直ぐに発見できる。図36において、105はガス導管である。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明は、ガスバルブあるいはその他の機器、プラント等であって、バルブ開閉用の角形の回転軸がバルブ本体の一部から露出しているバルブに適用が可能である。なお、バルブの取り付け形態は、回転軸が上向きの場合以外に、横方向に向いているものにもそのまま適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】実施例1、2に記載した封印装置における封印カバーと封印バンドを示す平面図
【図2】A−A´線断面図
【図3】封印用の鉛玉の説明図
【図4】B−B´線断面図
【図5】封印を行った状態のバルブの平面図
【図6】封印を行った状態のバルブの側面図
【図7】封印を行った状態のバルブの斜視図
【図8】実施例2の説明図
【図9】実施例3に記載した封印装置の説明図
【図10】C−C´線断面図
【図11】アングルに封印バンドの巾狭部を挿入した状態の説明図
【図12】封印を行なう直前の説明図
【図13】封印を行った状態のバルブの平面図
【図14】封印を行った状態のバルブの側面図
【図15】実施例4の封印カバーを示す平面図
【図16】実施例4の封印バンドの側面図
【図17】封印を行った状態のバルブの平面図
【図18】封印を行った状態のバルブの側面図
【図19】実施例5の封印カバーと封印バンドを示す平面図
【図20】D−D´線断面図
【図21】封印を行った状態のバルブの平面図
【図22】封印を行った状態のバルブの側面図
【図23】実施例6の封印カバーと封印バンドを示す平面図
【図24】E−E´線断面図
【図25】封印を行った状態のバルブの平面図
【図26】封印を行った状態のバルブの側面図
【図27】実施例7の封印カバーの平面図
【図28】実施例7の封印バンドの側面図
【図29】リベット留めの説明図
【図30】封印を行った状態のバルブの平面図
【図31】封印を行った状態のバルブの側面図
【図32】実施例8の封印カバーの平面図
【図33】実施例8の封印バンドの側面図
【図34】封印を行った状態のバルブの正面図
【図35】実施例9のスリットを入れた封印カバーの説明図
【図36】封印後不正操作がされた状態の封印カバーの状態を示す説明図
【符号の説明】
【0051】
1 封印カバー
2 嵌合穴
3 封印バンド
4 封印バンド固定部
5 爪部
6 鉛玉
7 封印穴
17 スリット
100 バルブ本体
101 回転軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a.封印対象となるバルブは、バルブ開閉用の角形回転軸101をバルブ本体100の一部から露出させた構成であって、
b.前記バルブ本体100の封印装置は、前記回転軸101に外側から嵌合する嵌合穴2を形成して成る封印カバー1と、
c.前記封印カバー1の嵌合穴2を回転軸101に嵌合した上で、封印カバー1をバルブ本体100にしばり付けるようにして固定する封印バンド3と、
d.前記封印バンド3で封印カバー1を一旦固定したのちは、この封印バンド3を解放することができないように前記封印バンド3を封印カバー1に固定する封印手段と、
e.から成ることを特徴とするバルブ封印装置。
【請求項2】
a.前記封印カバー1は、中央に嵌合穴2を形成したプレート形状であること、
b.前記封印バンド3は、前記封印カバー1の周縁の一部から延長して形成されていること、
c.前記封印手段は、前記封印バンド3に多段に形成された爪部5と、前記封印カバー1において、前記封印バンド3が延長されている部位とは反対側から延長して形成され、かつ前記封印バンド3の先端側を下方から通すための固定穴4aを形成して成る封印バンド固定部4と、前記封印カバー1の嵌合穴2を回転軸101に嵌合した上で封印バンド3をバルブ本体100の頸部103´に廻し、この封印バンド3の先端側を前記封印バンド固定部4の固定穴4a内に通し、封印バンド3が固定穴4aから出たところで鉛玉6を押し潰すことにより封印バンド3を固定穴4aのところに固定し、封印する構成であること、
d.を特徴とする請求項1に記載のバルブ封印装置。
【請求項3】
前記封印カバー1と封印バンド3は、別々に形成されていて、あとでスポット溶接により連結されていること、を特徴とする請求項2に記載のバルブ封印装置。
【請求項4】
a.前記封印カバー1には、中央に形成した嵌合穴2を挟んでこの両サイドにバンド固定穴4aが形成されていること、
b.前記封印バンド3は、前記封印カバー1から切り離されていて、封印バンド3の両先端側にはそれぞれ爪部5が形成されていること、
c.前記封印手段は、封印カバー1の嵌合穴2を回転軸101に嵌合した上で、封印バンド3をバルブ本体100の頸部103´に廻し、この封印バンド3の先端側をそれぞれ封印カバー1のバンド固定穴4a内に下方から通し、封印バンド3が固定穴4aから出たところで前記爪部5に掛るように鉛玉6をそれぞれ封印バンド3に装着し、その上で鉛玉6を押し潰すことにより固定穴4aのところに固定し、封印する構成であること、
d.を特徴とする請求項1に記載のバルブ封印装置。
【請求項5】
a.前記封印カバー1は、中央に嵌合穴2を形成したプレート形状であること、
b.前記封印バンド3は、封印カバー1の輪郭の一部から延長して形成されていると共に、この封印バンド3の先端側には、巾を小さく形成して封印部3aが形成されていること、
c.前記封印バンド固定部4には、前記封印バンド3が延長されている部位とは反対側から延長して形成され、かつ前記封印バンド3の封印部3aが通る大きさのアングル4cが形成されていること、
d.前記封印バンド3は、前記封印カバー1を回転軸101に嵌合した上で、封印バンド3をバルブ本体100の頸部103´に廻し、この封印バンド3の先端側の封印部3aを封印バンド固定用のアングル4c内に下から通し、その上でアングル4cを押し潰して封印バンド3を固定し、封印を行う構成であること、
e.を特徴とする請求項1に記載のバルブ封印装置。
【請求項6】
a.前記封印カバー1には、中央に回転軸101が嵌合する嵌合穴2が形成され、この嵌合穴2を挟んで一方のサイドには封印バンド固定大穴7が形成され、反対サイドにはスリット8a付であって、前記バンド固定大穴7よりも小型の封印小穴8が形成されていること、
b.前記封印バンド3には、一端に膨大頭部9を形成し、他端に前記膨大頭部9より小形の小頭部10が形成されていること、
c.前記封印バンド3は、その小頭部10側から封印カバー1のバンド固定大穴7内に上方から通し、バルブ本体100の頸部103´に廻し、この封印バンド3の先端に形成した小頭部10側をスリット8aを経由して前記封印小穴8内に挿入して封印カバー1に装着し、その上でこの封印小穴8内に小頭部10を接着剤11で固定し、封印する構成であること、
d.を特徴とする請求項1に記載のバルブ封印装置。
【請求項7】
前記封印小穴8の周囲には、起立壁8bが形成されていて、前記接着剤11は、この起立壁8b内で小頭部10を固定し、封印するように構成されていること、を特徴とする請求項6に記載のバルブ封印装置。
【請求項8】
前記封印カバー1及び封印バンド3は、樹脂で成形され、かつ嵌合穴2の周囲には補強用の起立壁2aが形成されていること、を特徴とする請求項6又は7に記載のバルブ封印装置。
【請求項9】
a.前記封印カバー1は、中央に回転軸101が嵌合する嵌合穴2が形成されていること、
b.前記封印バンド3は、前記封印カバー1の周縁の一部から延長して形成されていると共に、前記封印バンド3の延長側と反対側の周縁からは封印バンド固定部4が形成され、この封印バンド固定部4には固定穴4aが形成され、更にこの固定穴4aにはカバー壁4bが形成されていること、
c.前記封印バンド3は、前記封印カバー1の嵌合穴2を回転軸101に嵌合した上でバルブ本体100の頸部103´でに廻し、この封印バンド3の先端を前記固定穴4a内に下方から通した上で接着剤11により封印バンド3の先端側とカバー壁4b、固定穴4aの周縁とを接着して固定し、封印を行う構成であること、
d.を特徴とする請求項1に記載のバルブ封印装置。
【請求項10】
前記封印カバー1と封印バンド3は、ステンレス薄板又はアルミニュウム薄板を打ち抜いて一体に形成されている、又は別々に形成し、スポット溶接12で連結されていること、を特徴とする請求項9に記載のバルブ封印装置。
【請求項11】
a.前記封印カバー1には、中央に回転軸101が嵌合する嵌合穴2が形成され、前記封印バンド3は、前記封印カバー1の周縁の一部から延長して形成され、かつこの先端側にリベット穴13が形成されていること、
b.前記封印バンド3の反対側には、固定穴4aを形成した封印バンド固定部4が形成されていること、
c.前記封印手段は、前記封印カバー1の嵌合穴2を回転軸101に嵌合した上で、封印バンド3をバルブ本体100の頸部103´に廻し、この封印バンド3の先端を前記封印バンド固定穴4a内に下方から通した上で、封印バンド3のリベット穴13内にリベット14を打ち付けて固定し、封印を行う構成であること、
d.を特徴とする請求項1に記載のバルブ封印装置。
【請求項12】
前記封印カバー1及び封印バンド3は、ステンレス薄板又はアルミニュウム薄板又は樹脂から成ること、を特徴とする請求項11に記載のバルブ封印装置。
【請求項13】
a.前記封印カバー1には、その中央に回転軸101が嵌合する嵌合穴2が形成され、この嵌合穴2の両サイドにおいて、一方にはバンド挿入固定穴15が形成され、反対側には前記バンド挿入固定穴15より小形のバンド挿入固定角小穴16が形成されていること、
b.前記封印バンド3には、一端に前記バンド挿入固定穴15より大形の膨大部17が形成され、この反対側にはリベット穴13が形成されていること、
c.前記封印バンド3は、封印カバー1の嵌合穴2を回転軸101に嵌合した上で、リベット穴13から前記バンド挿入固定穴15内に通し、バルブ本体100の頸部103´に廻した後、その先端をバンド挿入固定角小穴16内に下方から通し、前記リベット穴13にリベット14を打ちつけて固定し、封印を行う構成であること、
d.を特徴とする請求項1に記載のバルブ封印装置。
【請求項14】
前記封印カバー1及び封印バンド3は、樹脂を用いて別々に成形されていると共に、封印カバー1の嵌合穴2の周囲には補強壁2aが形成されていること、を特徴とする請求項13に記載のバルブ封印装置。
【請求項15】
a.前記封印カバー1には、その中央に回転軸101が嵌合する嵌合穴2が形成され、この嵌合穴2の両サイドにはバンド挿入固定角穴15、16が形成されていること、
b.前記封印バンド3は、封印カバー1とは別体で、その両端側にはリベット穴13が形成されていること、
c.前記封印バンド3は、封印カバー1の封印バンド挿入固定角穴15内に挿入してリベット穴13にリベット14を打ちつけて後端を留めた後、先端側をバルブ本体100の頸部103´に廻し、その先端を他方の封印バンド挿入固定角小穴16内に下方から通し、その上でリベット穴13内にリベット14を打ちつけて固定し、封印を行う構成であること、
d.を特徴とする請求項13又は14に記載のバルブ封印装置。
【請求項16】
前記封印カバー1及び封印バンド3は、ステンレス薄板またはアルミニュウム薄板から成ることを特徴とする請求項15に記載のバルブ封印装置。
【請求項17】
前記封印カバー1において、嵌合穴2と封印カバー1の輪郭部間には、バルブ本体の不正操作の履歴が目視で解るように、バルブ100の回転軸101が回転したときに切れてめくれ上がるようにするためのスリット17が形成されていること、を特徴とする請求項2乃至16のいずれか1項に記載のバルブ封印装置。
【請求項18】
前記封印カバー1のスリット17は、嵌合穴2のコーナーから放射状に形成されていること、を特徴とする請求項17に記載のバルブ封印装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【公開番号】特開2009−185985(P2009−185985A)
【公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−29183(P2008−29183)
【出願日】平成20年2月8日(2008.2.8)
【出願人】(000220262)東京瓦斯株式会社 (1,166)
【出願人】(501048284)株式会社東京タケナカ (1)
【Fターム(参考)】