説明

バーコード読取ステーション

【課題】手持ち式バーコード・リーダを保持する必要がない、手持ち式バーコード・リーダを装着するためのバーコード読取ステーションを提供する。
【解決手段】走査空間を形成しているバーコード・リーダのためのホルスターと、バーコードを読み取るためのターゲット位置を識別するためのバーコード読取テーブルと、前記バーコード読取テーブルの方向に前記バーコード・リーダの走査空間を偏向させるためのミラーと、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バーコード・リーダを保持する必要がないバーコード読取ステーションに関する。
【背景技術】
【0002】
バーコード・リーダは、多くの種々のタイプのアイテム上のバーコードを読み取る際に便利なものである。手持ち式バーコード・リーダは持ち運びできるという利点があるが、場合によっては、手持ち式バーコード・リーダを手で保持しなければならないという不便な面がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従って、手持ち式バーコード・リーダを保持する必要がない、手持ち式バーコード・リーダを装着するためのバーコード読取ステーションが望まれていた。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、走査空間を形成しているバーコード・リーダのためのホルスターと、バーコードを読み取るためのターゲット位置を識別するためのバーコード読取テーブルと、前記バーコード読取テーブルの方向に前記バーコード・リーダの走査空間を偏向させるためのミラーと、を備えるバーコード読取ステーションを提供するものである。
【0005】
バーコード読取ステーションは、走査空間を形成するバーコード・リーダ用のホルスターと、バーコードを読み取るためのターゲット位置を識別するためのバーコード読取テーブルと、バーコード読取テーブルの方向にバーコード・リーダの走査空間を偏向するためのミラーとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】手持ち式バーコード・リーダを含む例示としてのバーコード読取ステーションの斜視図である。
【図2】手持ち式バーコード・リーダを含む例示としてのバーコード読取ステーションの斜視図である。
【図3】手持ち式バーコード・リーダの装着および取外しを示すバーコード読取ステーションの図面である。
【図4】手持ち式バーコード・リーダの装着および取外しを示すバーコード読取ステーションの図面である。
【図5】バーコード読取ステーションの例示としての動作を示す図面である。
【図6】バーコード読取ステーションの別の例示としての技術を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1および図2を参照すると、バーコード読取ステーション10は、ホルスター12と、バーコード読取テーブル14と、偏向ミラー16とを含む。
【0008】
ホルスター12は、バーコード・リーダ20を保持する。
【0009】
バーコード・リーダ20は、バーコード・キャリア30上のバーコード32を読み取る。バーコード・キャリア30は、搭乗券のような文書を含むことができる。また、バーコード・キャリア30は、携帯情報端末、企業向EDA(Enterprise Digital Assistant)を含むセルラーホンまたはハンドヘルド・コンピュータまたは端末のようなバーコード32を表示することができる電子表示装置であってもよい。バーコード・キャリア30は、他のタイプの手持ち式バーコード表示装置を含むことができる。
【0010】
例示としてのバーコード・リーダ20は、単独で、またはセルラーホンまたはハンドヘルド・コンピュータまたは端末(携帯情報端末、企業向EDA、走査端末など)の一部として組み込まれた手持ち式バーコード・リーダを含むこともできるし、または他のタイプの手持ち式バーコード読取装置を含むこともできる。
【0011】
図に示すように、バーコード・リーダ20は、手持ち式バーコード読取端末22の一部である。バーコード・リーダ20の他に、バーコード読取端末22は、液晶ディスプレイ24およびキーパッド26も含む。また、バーコード読取端末22は、ホスト・サーバと通信するための無線ネットワーク通信回路を含むこともできる。バーコード読取端末22は、バーコード読取端末22により局所的に格納している公開鍵によりバーコード32を確認することができる。
【0012】
ある例示としての使用法の場合には、バーコード読取端末22は、リアルタイムで搭乗券のバーコードの状態を確認するために、エアライン・ホスト・システムに接続することができる。バーコード読取端末22は、さらに、個々の運転者の免許証およびパスポートを確認するために、パスポートおよび運転者の免許証のデータベースに接続することもできる。これらの接続は、無線ネットワーク通信接続であってもよい。
【0013】
ホルスター12は、許可されたオペレータ以外の人による表示情報の視認を最小限にするために、水平線からある角度で下を向いていてもよい。下向きの角度もオペレータが見るために人間工学的に適している。例えば、バーコード・キャリア30が搭乗券または他の旅行用の文書である場合には、空港のセキュリティ・オペレータは、旅行者がバーコード読取端末22が表示しているものを見ることができないようにして、バーコード読取端末22を操作することができる。
【0014】
バーコード・リーダ20は、光学バーコード・スキャナ、発光ダイオード・スキャナ、撮像バーコード・スキャナ、またはバーコードを読み取るための他の技術を含むことができる。
【0015】
例示としてのホルスター12は、底部支持壁部34と、右側壁部36と、左側壁部38とを含む。図3および図4を参照すると、ホルスター12は、さらに、正しい位置にバーコード読取端末22を保持するためのスプリング装填クランプ60を含むこともできる。オペレータは、ホルスター12内にバーコード読取端末22を挿入し、またはここからバーコード読取端末22を取り出す前に、スプリング64の力に抗してプランジャ62を後退させる。位置決めピン68により、走査のために偏向ミラー16から適正な距離に、バーコード読取端末22を正確に位置決めすることができる。プランジャ62が解放されると、ホルスター12内の正しい位置にバーコード読取端末22を保持するために、プレート66がバーコード読取端末22を押す。スプリング装填クランプ60は、種々の幅の走査端末22を収容する。
【0016】
バーコード読取テーブル14は、ホルスター12と結合していて、バーコード・リーダ20の走査空間48内にバーコード・キャリア30を位置決めするためのターゲット位置を提供する。バーコード読取テーブル14は、バーコード・キャリア30のベアラに走査空間48の位置を知らせるために、オーバーレイまたはラベル40を含むことができる。
【0017】
図の例の場合には、バーコード読取テーブル14は、延長壁部42と結合していて、この延長壁部は、さらに、支持壁部44および46を介してホルスター12と結合している。バーコード読取テーブル14は、バーコード読取端末22から一定の距離に位置する。
【0018】
偏向ミラー16は、バーコード読取テーブル14の方に走査空間48を誘導することにより、バーコード・リーダ・キャリア30を含むバーコード・リーダ20と光学的にリンクする。偏向ミラー16は、側壁部36および38に固定されているフード50の下に装着されている。
【0019】
バーコード読取ステーション10は、既存の構造に種々の方法で装着することもできるし、または自立ステーションとして装着することもできる。例えば、バーコード読取ステーション10を、ポール70に装着することもできる。ポール70は、延長壁部42内のアパーチャを貫通し、ホルスター12の下の取付固定具72(図3)と結合している。
【0020】
ポール70は、延長ポールまたは他の構造に装着することができる。例えば、空港施設内においては、ポール70は、ブラケット76により一時的な通路のポール74に装着することができる。バーコード読取ステーション10の高さは、オペレータおよび文書ベアラの中間のまたは平均的な高さに基づいて決めることができる。
【0021】
別の方法としては、ポール70を、ベースプレート80(図6)に装着することもできるし、または自立ステーションを形成するために、ベースプレート80に装着されている延長ポールに装着することもできる。
【0022】
ベースプレート80は、ボルトまたは他の固定具によりポール70と結合しているブラケット82を含むことができる。ブラケット82は、水平でない面上でバーコード読取ステーション10の位置を収容するために、角度調整することができるものであってもよい。手動調整することができるロック・ノブ84は、ポール70に対するベースプレート80の角度を固定することができる。
【0023】
バーコード読取ステーション10は、金属から作り、耐久性を高めるために粉末被覆することができる。別の方法としては、バーコード読取ステーション10の全体または一部を、強度の高いプラスチックから形成または成形することもできる。例えば、手持ち式バーコード読取端末22がそのように装備されている場合には、無線電波の送信を助けるために、ホルスター12をプラスチックから作ることもできる。
【0024】
図5を参照すると、この図は、バーコード読取ステーション10の例示としての動作を示す。この例は、ある空港または輸送機関搭乗施設、セキュリティ・チェックポイントをベースとしている。しかし、そうでない場合には、他の施設、輸送機関もベースとすることができる。例えば、もう1つの輸送機関施設は、出発ゲートに搭乗券を走査する機能を含むことができる。
【0025】
バーコード読取ステーション10は、セキュリティ・チェックポイントに位置している。乗客90は、バーコード読取ステーション10の一方の側のバーコード読取テーブル14上のまたはその上の走査空間48内に搭乗券92を置く。セキュリティ・スタッフ94は、バーコード・リーダ20を制御するために、バーコード読取ステーション10の対向面上でバーコード読取端末22を操作する。バーコード・リーダ20は、搭乗券92のバーコード94を読み取る。セキュリティ・スタッフ94は、例えば、バーコード読取中にバーコード読取端末22を上下逆さまに持つ必要はない。
【0026】
特にいくつかの実施形態を参照しながら本発明を説明してきたが、添付の特許請求の範囲の精神および範囲から逸脱することなしに、本発明を種々に変更および修正することができる。
【産業上の利用可能性】
【0027】
本発明は、バーコード・リーダを保持する必要がないバーコード読取ステーションに関するものであり、産業上の利用可能性を有する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
走査空間を形成しているバーコード・リーダのためのホルスターと、
バーコードを読み取るためのターゲット位置を識別するためのバーコード読取テーブルと、
前記バーコード読取テーブルの方向に前記バーコード・リーダの走査空間を偏向させるためのミラーと、
を備えるバーコード読取ステーション。
【請求項2】
前記ホルスターが、
底部支持壁部と、
前記底部支持壁部と結合している右側支持壁部と、
前記底部支持壁部と結合している左側支持壁部と、
を備える、請求項1に記載のバーコード読取ステーション。
【請求項3】
前記ホルスターが、前記バーコード・リーダを保持するためのクランプをさらに備える、請求項1に記載のバーコード読取ステーション。
【請求項4】
前記ホルスターが、水平線からある角度で下を向いている、請求項1に記載のバーコード読取ステーション。
【請求項5】
前記テーブルが、前記ホルスターと結合している、請求項1に記載のバーコード読取ステーション。
【請求項6】
前記テーブルが、走査空間の位置を知らせるためのオーバーレイを備える、請求項1に記載のバーコード読取ステーション。
【請求項7】
前記ホルスターと結合しているフードをさらに備え、前記ミラーが前記フードと結合している、請求項1に記載のバーコード読取ステーション。
【請求項8】
装着ポールをさらに備える、請求項1に記載のバーコード読取ステーション。
【請求項9】
前記装着ポールと結合しているベースプレートをさらに備える、請求項8に記載のバーコード読取ステーション。
【請求項10】
前記ベースプレートが、角度調整ブラケットを含む、請求項9に記載のバーコード読取ステーション。
【請求項11】
前記ホルスターが、前記バーコード・リーダを操作するための第1の位置を画定し、前記テーブルが、前記走査空間内にバーコード・キャリアを設置するための、前記第1の位置に対向する第2の位置を画定する、請求項1に記載のバーコード読取ステーション。
【請求項12】
走査空間を形成しているバーコード・リーダのためのホルスターであって、前記バーコード・リーダを保持するためのクランプを含むホルスターと、
ミラーを含む前記ホルスターと結合しているフードと、
バーコードを読み取るためのターゲット位置を識別するためのバーコード読取テーブルと、
を備え、
前記ミラーが、前記バーコード読取テーブルの方向に、前記バーコード・リーダの前記走査空間を偏向させるためのものであるバーコード読取ステーション。
【請求項13】
走査空間を形成しているバーコード・リーダのためのホルスターであって、水平線からある角度で下を向いているホルスターと、
ミラーを含む前記ホルスターと結合しているフードと、
バーコードを読み取るためのターゲット位置を識別するためのバーコード読取テーブルと、
を備え、
前記ミラーが、前記バーコード読取テーブルの方向に前記バーコード・リーダの前記走査空間を偏向させるためのものであるバーコード読取ステーション。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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