パイルホルダー台船および杭の打設方法
【課題】通常のクレーン船であっても杭の打設を行なえるようにするパイルホルダー台船およびこのパイルホルダー台船を用いた杭の打設方法を提供する。
【解決手段】パイルホルダー2を船上に設置した非自航式のパイルホルダー台船1をクレーン船10のクレーンにより吊り上げて、パイルホルダー台船1の船縁に固定された台船側嵌合部材8を、クレーン船10の船縁に固定された作業船側嵌合部材13に対して上下にスライドさせて嵌合することにより、パイルホルダー台船1をクレーン船10の船縁に固結し、クレーンで吊ったハンマー装置12を用いて、パイルホルダー台船1に設置したパイルホルダー2によって上下に移動可能に保持している杭14aを水中地盤に打設する。
【解決手段】パイルホルダー2を船上に設置した非自航式のパイルホルダー台船1をクレーン船10のクレーンにより吊り上げて、パイルホルダー台船1の船縁に固定された台船側嵌合部材8を、クレーン船10の船縁に固定された作業船側嵌合部材13に対して上下にスライドさせて嵌合することにより、パイルホルダー台船1をクレーン船10の船縁に固結し、クレーンで吊ったハンマー装置12を用いて、パイルホルダー台船1に設置したパイルホルダー2によって上下に移動可能に保持している杭14aを水中地盤に打設する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パイルホルダー台船および杭の打設方法に関し、さらに詳しくは、通常のクレーン船であっても杭の打設を行なえるようにするパイルホルダー台船およびこのパイルホルダー台船を用いた杭の打設方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
海等の水底に杭を打設するには、杭を打ち込むハンマー装置を吊り上げるクレーンを備えた杭打ち船が用いられている。この杭打ち船には、打設する杭を保持するパイルホルダー(杭保持機構)が艤装されている(例えば、特許文献1、2参照)。水底地盤に立てた状態の杭を、パイルホルダーによって所定位置で所定方向に保持することにより、予め計画したどおりの位置および向きで精度よく水底に打設することが可能になる。
【0003】
このようにパイルホルダーは杭の打設には不可欠な機構なので、パイルホルダーを艤装した杭打ち船が必要であり、或いは、杭を打設するためにクレーン船にパイルホルダーを艤装する必要があり、コスト負担が大きくなるという問題があった。また、例えば、現場の都合で早急に杭の打設を行なう必要が生じた場合、パイルホルダーを艤装した杭打ち船の手配が間に合わないことや杭打ち船の数が足りないことがあり、現場の要求に迅速に対応できないことがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭61−113926号公報
【特許文献2】特開2003−119783号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、通常のクレーン船であっても杭の打設を行なえるようにするパイルホルダー台船およびこのパイルホルダー台船を用いた杭の打設方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するためパイルホルダー台船は、クレーンを備えた作業船の船縁に固結する固結手段を有し、船上にパイルホルダーを設置した非自航式であることを特徴とするものである。
【0007】
ここで、前記固結手段が、パイルホルダー台船の船縁に固定された台船側嵌合部材であり、この台船側嵌合部材を、前記クレーンを備えた作業船の船縁に固定された作業船側嵌合部材に対して上下スライドさせて嵌合する構成にすることもできる。前記パイルホルダーを台船上に移動可能、かつ旋回可能に設置するともに、鉛直に対して所定の角度範囲内で任意の角度で傾斜可能な構成にすることもできる。前記パイルホルダーの支柱に、打設する杭を保持する保持アームを上下方向に間隔をあけて複数設け、上下の保持アームと保持アームの間で、前記支柱を折り曲げ可能な構成にすることもできる。例えば、前記保持アームの数が3つ以上にして、支柱を折り曲げる位置よりも上方側に複数の保持アームを設けることもできる。
【0008】
本発明の杭の打設方法は、クレーンを備えた作業船の船縁に、パイルホルダーを設置した非自航式のパイルホルダー台船を固結し、前記クレーンに吊ったハンマー装置を用いて、前記パイルホルダー台船に設置したパイルホルダーによって保持している杭を水中地盤に打設することを特徴とするものである。
【0009】
ここで、前記パイルホルダー台船を前記作業船のクレーンにより吊り上げて、パイルホルダー台船の船縁に固定された台船側嵌合部材を、前記作業船の船縁に固定された作業船側嵌合部材に対して上下にスライドさせて嵌合することにより、パイルホルダー台船を作業船の船縁に固結することもできる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、クレーンを備えた作業船の船縁に、パイルホルダーを船上に配置した非自航式のパイルホルダー台船を、固結手段を用いて固結することで、この作業船がパイルホルダーを艤装した杭打ち船と同様の仕様になる。これにより、作業船のクレーンで吊ったハンマー装置を用いて、パイルホルダー台船に設置したパイルホルダーによって保持している杭を水中地盤に打設することが可能になる。このように、パイルホルダーを艤装していない通常のクレーン船であっても、パイルホルダー台船を固結することで、現場の要求に迅速に対応して杭の打設を行なうことも可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】クレーン船の船縁に固結されている本発明のパイルホルダー台船を例示する平面図である。
【図2】図1のパイルホルダー台船を例示する平面図である。
【図3】パイルホルダー台船をクレーン船の船縁に固結する工程を例示する側面図である。
【図4】クレーン船の側面図である。
【図5】杭を保持しているパイルホルダーを例示する平面図である。
【図6】図5の側面図である。
【図7】杭を斜めに保持しているパイルホルダー台船を例示する側面図である。
【図8】杭を斜めに打設している状態を例示する側面図である。
【図9】支柱を折り曲げた状態のパイルホルダーを例示する側面図である。
【図10】継打ちする杭を保持しているパイルホルダー台船を例示する側面図である。
【図11】杭を継打ちする工程を例示する側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明のパイルホルダー台船および杭の打設方法を図に示した実施形態に基づいて説明する。
【0013】
図1、図2に例示するように、本発明のパイルホルダー台船1は推進機構が備わっていない非自航式の台船であり、その船縁には台船側嵌合部材8が固定されている。クレーン船10の船縁には作業船側嵌合部材13が固定されている。台船側嵌合部材8を作業船側嵌合部材13に嵌合することにより、パイルホルダー台船1がクレーン船10の船縁に強固に連結(剛結合)される構造になっている。このように台船側嵌合部材8は、パイルホルダー台船1をクレーン船10の船縁に固結する固結手段として機能する。
【0014】
この実施形態では、台船側嵌合部材8はC字状の金属フレームで構成されている。作業船側嵌合部材13は、台船側嵌合部材8に嵌り込むT字状の金属体で構成されている。したがって、台船側嵌合部材8を作業船側嵌合部材13に対して上下スライドさせることで両者が嵌合するようになっている。台船側嵌合部材8と作業船側嵌合部材13とを互いに反対の形状にしてもよい。固結手段はこの実施形態の構造に限定されず、パイルホルダー台船1とクレーン船10を固結できる種々の構造を採用することができる。
【0015】
パイルホルダー台船1をクレーン船10の船縁に固結する場合は、図3に例示するようにクレーン11を用いてパイルホルダー台船1を吊り上げて所定位置(嵌合させる作業船側嵌合部材13の位置)まで移動させる。次いで、その位置でパイルホルダー台船1を下方移動させて台船側嵌合部材8を作業船側嵌合部材13に対して上下にスライドさせて嵌合する。これにより、パイルホルダー台船1がクレーン船10の船縁に固結される。
【0016】
パイルホルダー台船1が固結されるクレーン船10は、クレーン11を備えているがパイルホルダーを儀装していない通常のクレーン船10である。 尚、クレーン船10とは、クレーン11を備えた作業船であり、船上に予めクレーン10が固設されている作業船や移動式のクレーン車両を載置した作業船である。
【0017】
図2、図5、図6に例示するようにパイルホルダー台船1の船上にパイルホルダー2が設置されている。パイルホルダー2の具体的な構成は以下のとおりである。
【0018】
パイルホルダー台船1の上にはレール6bが台船の前後方向に延設されており、このレール6bに上にローラ6aを介してベース7aが載置されている。ベース7aは油圧シリンダ6cのロッドの進退によってレール6bに沿って台船の前後方向に移動可能に設置されている。
【0019】
ベース7aの上にはスライドベース7bが台船の幅方向に移動可能に設置されている。スライドベース7bには旋回台5が設置されている。旋回台5の上にはケーシング9aが固定され、旋回可能なケーシング9aにはスライド部材9bが内設されている。スライド部材9bは、その後端部に接続された油圧シリンダ9cのロッドの進退によって、ケーシング9aの長手方向に移動して、ケーシング9aの先端から突出するように構成されている。
【0020】
スライド部材9bの先端部には回転軸3aを介して支柱3が立設するように取り付けられている。この支柱3には、スライド部材9bの上に後端部が回転可能に固定された油圧シリンダ9dの先端部が回転可能に固定されている。したがって、油圧シリンダ9dのロッドの進退によって、支柱3は回転軸3aを中心にして前後方向に回転するようになっている。
【0021】
支柱3には、打設する杭14aを保持する3つの保持アーム4A、4B、4Cが上下方向に間隔をあけて設けられている。保持アーム4A、4B、4Cの数は複数であればよく、3つに限定されるものではない。
【0022】
それぞれの保持アーム4A、4B、4Cはすべて同じ構造であり、一対の円弧状のアーム部4m、4mを有している。一対のアーム部4m、4mは支軸を中心に回動して図2に例示するように開いた状態から図5に例示するように閉じた状態になる。
【0023】
それぞれのアーム部4m、4mの内周面には保持ローラ4r、4rが設けられている。それぞれの保持ローラ4rは、アーム部4mの内周面からの突出量を変更できるように移動可能に設けられている。
【0024】
一対のアーム部4m、4mを閉じ、保持ローラ4rを杭14aの外周面に当接させることにより、杭14aが保持アーム4A、4B、4C(パイルホルダー2)によって上下方向に移動可能に保持される。ここで、それぞれの保持ローラ4rは杭14aの半径方向に移動できるので、保持ローラ4rの移動範囲内で外径の異なる杭14aを保持アーム4A、4B、4Cにより保持することができる。
【0025】
また、この実施形態では、上下の保持アーム4Bと保持アーム4Cの間で、支柱3が折り曲げ可能な構成になっている。
【0026】
パイルホルダー2は上記のように構成されているので、パイルホルダー台船1上で任意の位置に移動可能で、かつ旋回可能に設置されている。また、パイルホルダー2を構成する支柱3は鉛直に対して所定の角度範囲内で任意の角度で傾斜可能に構成されている。
【0027】
次に、パイルホルダー台船1を用いて杭を水中地盤に打設する方法を説明する。
【0028】
まず、施工現場にて、パイルホルダー台船1を上記した手順により、クレーン船10の所定の位置の船縁に固結手段を用いて固結させる。パイルホルダー台船1は、施工現場までクレーン船10や他の船で曳航することもできるが、クレーン船10に搭載して施工現場まで搬送することもできる。
【0029】
次いで、それぞれの保持アーム4A、4B、4Cを構成する一対のアーム部4m、4mを開いた状態にする。ここで、打設する杭14aをクレーン11のワイヤ11aにより吊って、開いた状態の一対のアーム部4m、4mの内部に配置する。次いで、一対のアーム部4m、4mを閉じた状態にして保持アーム4A、4B、4Cにより、杭14aを上下移動可能に保持する。次いで、パイルホルダー2(杭14a)を、その位置および向き(傾斜)を所望の設定にする。
【0030】
その後、図4に例示するようにクレーン11のワイヤ11aによってハンマー装置12が吊られる。ハンマー装置12の下端にはガイドスリーブ12aが設けられる。そして、図6に例示するようにパイルホルダー2によって保持されている杭14aの上端にガイドスリーブ12aが取り付けられる。このようにして、クレーン11によって吊下げられたハンマー装置12によって杭14aが水中地盤に打ち込まれる。
【0031】
杭14aの打ち込みが進むに連れて、ガイドスリーブ12aが保持アーム4A、4Bに近づいてくる。そこで、順次、保持アーム4A、4Bのアーム部4m、4mを開いた状態にして保持アーム4A、4Bとガイドスリーブ12aとの干渉を回避して杭14aの打ち込みを進める。
【0032】
このようにパイルホルダー2を艤装していない通常のクレーン船10であっても、パイルホルダー台船1を船縁に固結することで杭14aの打設を行なうことができるようになる。それ故、現場の要求に迅速に対応して杭14aの打設を行なうことも可能になる。
【0033】
また、パイルホルダー台船1を固結する位置を変更するだけで、他の位置にも杭14aを打設することも可能になる。従来のように、クレーン船10を移動させて杭14aの打設位置を変更しようとすると、クレーン船10のアンカーを引き揚げて再度新たな場所にアンカーを投錨する必要があるので、非常に時間と手間を要する。ところが本発明によれば、クレーン船10を移動させることなく、パイルホルダー台船1を固結する位置を変更するだけで他の位置での杭14aの打設が行なえるので、クレーン船10の移動頻度を抑えることができ、作業効率の向上にも有利になる。
【0034】
支柱3は回転軸3aを中心にして回転して、鉛直に対して所定の角度範囲内で任意の角度で傾斜可能に構成されているので、図6に例示するように杭14aを鉛直に打設するだけでなく、図7に例示するように傾斜させて打設することもできる。杭14aが打ち込まれるに連れて、ガイドスリーブ12aが保持アーム4A、4Bに近づいてくるので、保持アーム4A、4Bとガイドスリーブ12aとの干渉を回避するため、図8に例示するように、順次保持アーム4A、4Bを開いた状態にして杭14aの打ち込みを進める。
【0035】
図8に例示するように、杭14aをパイルホルダー台船1の下方に入り込むように打設する場合は、打ち込みが進むに連れてハンマー装置12を吊っているワイヤ11aが支柱3と干渉し易くなる。そこで、図9に例示するように支柱3を長手方向中途(保持アーム4Bと4Cの間)で折り曲げて、折り曲げ位置よりも上方側の支柱3の部分をワイヤ11aから離れる方向に回動させる。このように上下の保持アーム4Bと4Cの間で、支柱3を折り曲げ可能な構成にすることにより、ワイヤ11aと支柱3とが干渉することなく、杭14aの打設を進めることができる。
【0036】
既に水中地盤に打設した杭14aに対して新たな杭14bを継打ちする場合は、図10に例示するように回動させて鉛直に立設させた状態の支柱3の部分の保持アーム4A、4Bに対して、クレーン11のワイヤ11aによって吊った新たな杭14bを近づける。そして、それぞれの保持アーム4A、4Bの開いた状態の一対のアーム部4m、4mの内部に杭14bを配置する。次いで、一対のアーム部4m、4mを閉じた状態にして保持アーム4A、4Bにより、杭14bを保持した状態にする。
【0037】
次いで、新たな杭14bをワイヤ11aで吊りつつ、鉛直に立設させた状態の支柱3の部分を傾斜させて、折り曲げ位置よりも上側の支柱3の部分と、折り曲げ位置よりも下側の支柱3の部分との傾斜を一致させる。これにより、新たな杭14bは既に打設された杭14aと同じ傾斜で直結した状態にセッティングされる。
【0038】
次いで、図11に例示するように新たな杭14bの上端にガイドスリーブ12aを介してハンマー装置12を取り付けて杭14bの打設を行なう。この実施形態では、支柱3に3つの保持アーム4A、4B、4Cを設け、支柱3を折り曲げる位置よりも上方側に2つの保持アーム4A、4Bを設けるように構成しているので、継打ちする新たな杭14bを2つの保持アーム4A、4Bにより安定して保持することができ、また、既に打設された杭14aと同じ傾斜になるようにセッティングする作業も容易になる。このように支柱3に3つ以上の保持アーム4A、4B、4Cを設け、支柱3を折り曲げる位置よりも上方側に複数の保持アーム4A、4Bを設けるように構成すると、新たな杭14bの継打ちを精度よく効率的に行なうには有利になる。
【0039】
また、このパイルホルダー台船1は、クレーン船10とは別の独立した油圧系統を備えている。パイルホルダー台船1に備わった油圧シリンダ6c、9c、9d等の油圧機器を作動させるために、これら油圧機器をクレーン船10の油圧系統(油圧ポンプ等)と油圧ホースで連結した構造にすることもできるが、油圧ホースが破損等した場合、作動油が漏洩して水中に拡散する危険性がある。そこで、この実施形態のようにパイルホルダー台船1に、自己の油圧機器を作動させる油圧系統を備えることで、このような作動油による水質汚染を防止することが可能になる。
【符号の説明】
【0040】
1 パイルホルダー台船
2 パイルホルダー
3 支柱
3a 回転軸
4A、4B、4C 保持アーム
4m アーム部
4r 保持ローラ
5 旋回台
6a ローラ
6b レール
6c 油圧シリンダ
7a ベース
7b スライドベース
8 台船側嵌合部材
9a ケーシング
9b スライド部材
9c、9d 油圧シリンダ
10 クレーン船
11 クレーン
11a ワイヤ
12 ハンマー装置
12a ガイドスリーブ
13 作業船側嵌合部材
14a、14b 杭
【技術分野】
【0001】
本発明は、パイルホルダー台船および杭の打設方法に関し、さらに詳しくは、通常のクレーン船であっても杭の打設を行なえるようにするパイルホルダー台船およびこのパイルホルダー台船を用いた杭の打設方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
海等の水底に杭を打設するには、杭を打ち込むハンマー装置を吊り上げるクレーンを備えた杭打ち船が用いられている。この杭打ち船には、打設する杭を保持するパイルホルダー(杭保持機構)が艤装されている(例えば、特許文献1、2参照)。水底地盤に立てた状態の杭を、パイルホルダーによって所定位置で所定方向に保持することにより、予め計画したどおりの位置および向きで精度よく水底に打設することが可能になる。
【0003】
このようにパイルホルダーは杭の打設には不可欠な機構なので、パイルホルダーを艤装した杭打ち船が必要であり、或いは、杭を打設するためにクレーン船にパイルホルダーを艤装する必要があり、コスト負担が大きくなるという問題があった。また、例えば、現場の都合で早急に杭の打設を行なう必要が生じた場合、パイルホルダーを艤装した杭打ち船の手配が間に合わないことや杭打ち船の数が足りないことがあり、現場の要求に迅速に対応できないことがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭61−113926号公報
【特許文献2】特開2003−119783号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、通常のクレーン船であっても杭の打設を行なえるようにするパイルホルダー台船およびこのパイルホルダー台船を用いた杭の打設方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するためパイルホルダー台船は、クレーンを備えた作業船の船縁に固結する固結手段を有し、船上にパイルホルダーを設置した非自航式であることを特徴とするものである。
【0007】
ここで、前記固結手段が、パイルホルダー台船の船縁に固定された台船側嵌合部材であり、この台船側嵌合部材を、前記クレーンを備えた作業船の船縁に固定された作業船側嵌合部材に対して上下スライドさせて嵌合する構成にすることもできる。前記パイルホルダーを台船上に移動可能、かつ旋回可能に設置するともに、鉛直に対して所定の角度範囲内で任意の角度で傾斜可能な構成にすることもできる。前記パイルホルダーの支柱に、打設する杭を保持する保持アームを上下方向に間隔をあけて複数設け、上下の保持アームと保持アームの間で、前記支柱を折り曲げ可能な構成にすることもできる。例えば、前記保持アームの数が3つ以上にして、支柱を折り曲げる位置よりも上方側に複数の保持アームを設けることもできる。
【0008】
本発明の杭の打設方法は、クレーンを備えた作業船の船縁に、パイルホルダーを設置した非自航式のパイルホルダー台船を固結し、前記クレーンに吊ったハンマー装置を用いて、前記パイルホルダー台船に設置したパイルホルダーによって保持している杭を水中地盤に打設することを特徴とするものである。
【0009】
ここで、前記パイルホルダー台船を前記作業船のクレーンにより吊り上げて、パイルホルダー台船の船縁に固定された台船側嵌合部材を、前記作業船の船縁に固定された作業船側嵌合部材に対して上下にスライドさせて嵌合することにより、パイルホルダー台船を作業船の船縁に固結することもできる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、クレーンを備えた作業船の船縁に、パイルホルダーを船上に配置した非自航式のパイルホルダー台船を、固結手段を用いて固結することで、この作業船がパイルホルダーを艤装した杭打ち船と同様の仕様になる。これにより、作業船のクレーンで吊ったハンマー装置を用いて、パイルホルダー台船に設置したパイルホルダーによって保持している杭を水中地盤に打設することが可能になる。このように、パイルホルダーを艤装していない通常のクレーン船であっても、パイルホルダー台船を固結することで、現場の要求に迅速に対応して杭の打設を行なうことも可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】クレーン船の船縁に固結されている本発明のパイルホルダー台船を例示する平面図である。
【図2】図1のパイルホルダー台船を例示する平面図である。
【図3】パイルホルダー台船をクレーン船の船縁に固結する工程を例示する側面図である。
【図4】クレーン船の側面図である。
【図5】杭を保持しているパイルホルダーを例示する平面図である。
【図6】図5の側面図である。
【図7】杭を斜めに保持しているパイルホルダー台船を例示する側面図である。
【図8】杭を斜めに打設している状態を例示する側面図である。
【図9】支柱を折り曲げた状態のパイルホルダーを例示する側面図である。
【図10】継打ちする杭を保持しているパイルホルダー台船を例示する側面図である。
【図11】杭を継打ちする工程を例示する側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明のパイルホルダー台船および杭の打設方法を図に示した実施形態に基づいて説明する。
【0013】
図1、図2に例示するように、本発明のパイルホルダー台船1は推進機構が備わっていない非自航式の台船であり、その船縁には台船側嵌合部材8が固定されている。クレーン船10の船縁には作業船側嵌合部材13が固定されている。台船側嵌合部材8を作業船側嵌合部材13に嵌合することにより、パイルホルダー台船1がクレーン船10の船縁に強固に連結(剛結合)される構造になっている。このように台船側嵌合部材8は、パイルホルダー台船1をクレーン船10の船縁に固結する固結手段として機能する。
【0014】
この実施形態では、台船側嵌合部材8はC字状の金属フレームで構成されている。作業船側嵌合部材13は、台船側嵌合部材8に嵌り込むT字状の金属体で構成されている。したがって、台船側嵌合部材8を作業船側嵌合部材13に対して上下スライドさせることで両者が嵌合するようになっている。台船側嵌合部材8と作業船側嵌合部材13とを互いに反対の形状にしてもよい。固結手段はこの実施形態の構造に限定されず、パイルホルダー台船1とクレーン船10を固結できる種々の構造を採用することができる。
【0015】
パイルホルダー台船1をクレーン船10の船縁に固結する場合は、図3に例示するようにクレーン11を用いてパイルホルダー台船1を吊り上げて所定位置(嵌合させる作業船側嵌合部材13の位置)まで移動させる。次いで、その位置でパイルホルダー台船1を下方移動させて台船側嵌合部材8を作業船側嵌合部材13に対して上下にスライドさせて嵌合する。これにより、パイルホルダー台船1がクレーン船10の船縁に固結される。
【0016】
パイルホルダー台船1が固結されるクレーン船10は、クレーン11を備えているがパイルホルダーを儀装していない通常のクレーン船10である。 尚、クレーン船10とは、クレーン11を備えた作業船であり、船上に予めクレーン10が固設されている作業船や移動式のクレーン車両を載置した作業船である。
【0017】
図2、図5、図6に例示するようにパイルホルダー台船1の船上にパイルホルダー2が設置されている。パイルホルダー2の具体的な構成は以下のとおりである。
【0018】
パイルホルダー台船1の上にはレール6bが台船の前後方向に延設されており、このレール6bに上にローラ6aを介してベース7aが載置されている。ベース7aは油圧シリンダ6cのロッドの進退によってレール6bに沿って台船の前後方向に移動可能に設置されている。
【0019】
ベース7aの上にはスライドベース7bが台船の幅方向に移動可能に設置されている。スライドベース7bには旋回台5が設置されている。旋回台5の上にはケーシング9aが固定され、旋回可能なケーシング9aにはスライド部材9bが内設されている。スライド部材9bは、その後端部に接続された油圧シリンダ9cのロッドの進退によって、ケーシング9aの長手方向に移動して、ケーシング9aの先端から突出するように構成されている。
【0020】
スライド部材9bの先端部には回転軸3aを介して支柱3が立設するように取り付けられている。この支柱3には、スライド部材9bの上に後端部が回転可能に固定された油圧シリンダ9dの先端部が回転可能に固定されている。したがって、油圧シリンダ9dのロッドの進退によって、支柱3は回転軸3aを中心にして前後方向に回転するようになっている。
【0021】
支柱3には、打設する杭14aを保持する3つの保持アーム4A、4B、4Cが上下方向に間隔をあけて設けられている。保持アーム4A、4B、4Cの数は複数であればよく、3つに限定されるものではない。
【0022】
それぞれの保持アーム4A、4B、4Cはすべて同じ構造であり、一対の円弧状のアーム部4m、4mを有している。一対のアーム部4m、4mは支軸を中心に回動して図2に例示するように開いた状態から図5に例示するように閉じた状態になる。
【0023】
それぞれのアーム部4m、4mの内周面には保持ローラ4r、4rが設けられている。それぞれの保持ローラ4rは、アーム部4mの内周面からの突出量を変更できるように移動可能に設けられている。
【0024】
一対のアーム部4m、4mを閉じ、保持ローラ4rを杭14aの外周面に当接させることにより、杭14aが保持アーム4A、4B、4C(パイルホルダー2)によって上下方向に移動可能に保持される。ここで、それぞれの保持ローラ4rは杭14aの半径方向に移動できるので、保持ローラ4rの移動範囲内で外径の異なる杭14aを保持アーム4A、4B、4Cにより保持することができる。
【0025】
また、この実施形態では、上下の保持アーム4Bと保持アーム4Cの間で、支柱3が折り曲げ可能な構成になっている。
【0026】
パイルホルダー2は上記のように構成されているので、パイルホルダー台船1上で任意の位置に移動可能で、かつ旋回可能に設置されている。また、パイルホルダー2を構成する支柱3は鉛直に対して所定の角度範囲内で任意の角度で傾斜可能に構成されている。
【0027】
次に、パイルホルダー台船1を用いて杭を水中地盤に打設する方法を説明する。
【0028】
まず、施工現場にて、パイルホルダー台船1を上記した手順により、クレーン船10の所定の位置の船縁に固結手段を用いて固結させる。パイルホルダー台船1は、施工現場までクレーン船10や他の船で曳航することもできるが、クレーン船10に搭載して施工現場まで搬送することもできる。
【0029】
次いで、それぞれの保持アーム4A、4B、4Cを構成する一対のアーム部4m、4mを開いた状態にする。ここで、打設する杭14aをクレーン11のワイヤ11aにより吊って、開いた状態の一対のアーム部4m、4mの内部に配置する。次いで、一対のアーム部4m、4mを閉じた状態にして保持アーム4A、4B、4Cにより、杭14aを上下移動可能に保持する。次いで、パイルホルダー2(杭14a)を、その位置および向き(傾斜)を所望の設定にする。
【0030】
その後、図4に例示するようにクレーン11のワイヤ11aによってハンマー装置12が吊られる。ハンマー装置12の下端にはガイドスリーブ12aが設けられる。そして、図6に例示するようにパイルホルダー2によって保持されている杭14aの上端にガイドスリーブ12aが取り付けられる。このようにして、クレーン11によって吊下げられたハンマー装置12によって杭14aが水中地盤に打ち込まれる。
【0031】
杭14aの打ち込みが進むに連れて、ガイドスリーブ12aが保持アーム4A、4Bに近づいてくる。そこで、順次、保持アーム4A、4Bのアーム部4m、4mを開いた状態にして保持アーム4A、4Bとガイドスリーブ12aとの干渉を回避して杭14aの打ち込みを進める。
【0032】
このようにパイルホルダー2を艤装していない通常のクレーン船10であっても、パイルホルダー台船1を船縁に固結することで杭14aの打設を行なうことができるようになる。それ故、現場の要求に迅速に対応して杭14aの打設を行なうことも可能になる。
【0033】
また、パイルホルダー台船1を固結する位置を変更するだけで、他の位置にも杭14aを打設することも可能になる。従来のように、クレーン船10を移動させて杭14aの打設位置を変更しようとすると、クレーン船10のアンカーを引き揚げて再度新たな場所にアンカーを投錨する必要があるので、非常に時間と手間を要する。ところが本発明によれば、クレーン船10を移動させることなく、パイルホルダー台船1を固結する位置を変更するだけで他の位置での杭14aの打設が行なえるので、クレーン船10の移動頻度を抑えることができ、作業効率の向上にも有利になる。
【0034】
支柱3は回転軸3aを中心にして回転して、鉛直に対して所定の角度範囲内で任意の角度で傾斜可能に構成されているので、図6に例示するように杭14aを鉛直に打設するだけでなく、図7に例示するように傾斜させて打設することもできる。杭14aが打ち込まれるに連れて、ガイドスリーブ12aが保持アーム4A、4Bに近づいてくるので、保持アーム4A、4Bとガイドスリーブ12aとの干渉を回避するため、図8に例示するように、順次保持アーム4A、4Bを開いた状態にして杭14aの打ち込みを進める。
【0035】
図8に例示するように、杭14aをパイルホルダー台船1の下方に入り込むように打設する場合は、打ち込みが進むに連れてハンマー装置12を吊っているワイヤ11aが支柱3と干渉し易くなる。そこで、図9に例示するように支柱3を長手方向中途(保持アーム4Bと4Cの間)で折り曲げて、折り曲げ位置よりも上方側の支柱3の部分をワイヤ11aから離れる方向に回動させる。このように上下の保持アーム4Bと4Cの間で、支柱3を折り曲げ可能な構成にすることにより、ワイヤ11aと支柱3とが干渉することなく、杭14aの打設を進めることができる。
【0036】
既に水中地盤に打設した杭14aに対して新たな杭14bを継打ちする場合は、図10に例示するように回動させて鉛直に立設させた状態の支柱3の部分の保持アーム4A、4Bに対して、クレーン11のワイヤ11aによって吊った新たな杭14bを近づける。そして、それぞれの保持アーム4A、4Bの開いた状態の一対のアーム部4m、4mの内部に杭14bを配置する。次いで、一対のアーム部4m、4mを閉じた状態にして保持アーム4A、4Bにより、杭14bを保持した状態にする。
【0037】
次いで、新たな杭14bをワイヤ11aで吊りつつ、鉛直に立設させた状態の支柱3の部分を傾斜させて、折り曲げ位置よりも上側の支柱3の部分と、折り曲げ位置よりも下側の支柱3の部分との傾斜を一致させる。これにより、新たな杭14bは既に打設された杭14aと同じ傾斜で直結した状態にセッティングされる。
【0038】
次いで、図11に例示するように新たな杭14bの上端にガイドスリーブ12aを介してハンマー装置12を取り付けて杭14bの打設を行なう。この実施形態では、支柱3に3つの保持アーム4A、4B、4Cを設け、支柱3を折り曲げる位置よりも上方側に2つの保持アーム4A、4Bを設けるように構成しているので、継打ちする新たな杭14bを2つの保持アーム4A、4Bにより安定して保持することができ、また、既に打設された杭14aと同じ傾斜になるようにセッティングする作業も容易になる。このように支柱3に3つ以上の保持アーム4A、4B、4Cを設け、支柱3を折り曲げる位置よりも上方側に複数の保持アーム4A、4Bを設けるように構成すると、新たな杭14bの継打ちを精度よく効率的に行なうには有利になる。
【0039】
また、このパイルホルダー台船1は、クレーン船10とは別の独立した油圧系統を備えている。パイルホルダー台船1に備わった油圧シリンダ6c、9c、9d等の油圧機器を作動させるために、これら油圧機器をクレーン船10の油圧系統(油圧ポンプ等)と油圧ホースで連結した構造にすることもできるが、油圧ホースが破損等した場合、作動油が漏洩して水中に拡散する危険性がある。そこで、この実施形態のようにパイルホルダー台船1に、自己の油圧機器を作動させる油圧系統を備えることで、このような作動油による水質汚染を防止することが可能になる。
【符号の説明】
【0040】
1 パイルホルダー台船
2 パイルホルダー
3 支柱
3a 回転軸
4A、4B、4C 保持アーム
4m アーム部
4r 保持ローラ
5 旋回台
6a ローラ
6b レール
6c 油圧シリンダ
7a ベース
7b スライドベース
8 台船側嵌合部材
9a ケーシング
9b スライド部材
9c、9d 油圧シリンダ
10 クレーン船
11 クレーン
11a ワイヤ
12 ハンマー装置
12a ガイドスリーブ
13 作業船側嵌合部材
14a、14b 杭
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クレーンを備えた作業船の船縁に固結する固結手段を有し、船上にパイルホルダーを設置した非自航式であるパイルホルダー台船。
【請求項2】
前記固結手段が、パイルホルダー台船の船縁に固定された台船側嵌合部材であり、この台船側嵌合部材を、前記クレーンを備えた作業船の船縁に固定された作業船側嵌合部材に対して上下スライドさせて嵌合する構成にした請求項1に記載のパイルホルダー台船。
【請求項3】
前記パイルホルダーを台船上に移動可能、かつ旋回可能に設置するともに、鉛直に対して所定の角度範囲内で任意の角度で傾斜可能な構成にした請求項1または2に記載のパイルホルダー台船。
【請求項4】
前記パイルホルダーの支柱に、打設する杭を保持する保持アームを上下方向に間隔をあけて複数設け、上下の保持アームと保持アームの間で、前記支柱を折り曲げ可能な構成にした請求項3に記載のパイルホルダー台船。
【請求項5】
前記保持アームの数が3つ以上であり、支柱を折り曲げる位置よりも上方側に複数の保持アームを設けた請求項4に記載のパイルホルダー台船。
【請求項6】
クレーンを備えた作業船の船縁に、パイルホルダーを設置した非自航式のパイルホルダー台船を固結し、前記クレーンで吊ったハンマー装置を用いて、前記パイルホルダー台船に設置したパイルホルダーによって保持している杭を水中地盤に打設する杭の打設方法。
【請求項7】
前記パイルホルダー台船を前記作業船のクレーンにより吊り上げて、パイルホルダー台船の船縁に固定された台船側嵌合部材を、前記作業船の船縁に固定された作業船側嵌合部材に対して上下にスライドさせて嵌合することにより、パイルホルダー台船を作業船の船縁に固結する請求項6に記載の杭の打設方法。
【請求項1】
クレーンを備えた作業船の船縁に固結する固結手段を有し、船上にパイルホルダーを設置した非自航式であるパイルホルダー台船。
【請求項2】
前記固結手段が、パイルホルダー台船の船縁に固定された台船側嵌合部材であり、この台船側嵌合部材を、前記クレーンを備えた作業船の船縁に固定された作業船側嵌合部材に対して上下スライドさせて嵌合する構成にした請求項1に記載のパイルホルダー台船。
【請求項3】
前記パイルホルダーを台船上に移動可能、かつ旋回可能に設置するともに、鉛直に対して所定の角度範囲内で任意の角度で傾斜可能な構成にした請求項1または2に記載のパイルホルダー台船。
【請求項4】
前記パイルホルダーの支柱に、打設する杭を保持する保持アームを上下方向に間隔をあけて複数設け、上下の保持アームと保持アームの間で、前記支柱を折り曲げ可能な構成にした請求項3に記載のパイルホルダー台船。
【請求項5】
前記保持アームの数が3つ以上であり、支柱を折り曲げる位置よりも上方側に複数の保持アームを設けた請求項4に記載のパイルホルダー台船。
【請求項6】
クレーンを備えた作業船の船縁に、パイルホルダーを設置した非自航式のパイルホルダー台船を固結し、前記クレーンで吊ったハンマー装置を用いて、前記パイルホルダー台船に設置したパイルホルダーによって保持している杭を水中地盤に打設する杭の打設方法。
【請求項7】
前記パイルホルダー台船を前記作業船のクレーンにより吊り上げて、パイルホルダー台船の船縁に固定された台船側嵌合部材を、前記作業船の船縁に固定された作業船側嵌合部材に対して上下にスライドさせて嵌合することにより、パイルホルダー台船を作業船の船縁に固結する請求項6に記載の杭の打設方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−140754(P2011−140754A)
【公開日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−576(P2010−576)
【出願日】平成22年1月5日(2010.1.5)
【出願人】(000219406)東亜建設工業株式会社 (177)
【出願人】(500038891)信幸建設株式会社 (16)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年1月5日(2010.1.5)
【出願人】(000219406)東亜建設工業株式会社 (177)
【出願人】(500038891)信幸建設株式会社 (16)
【Fターム(参考)】
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