パターン形成方法およびパターン形成装置
【課題】TAT(turn around time)の向上に対して有利なパターン形成方法およびパターン形成装置を提供する。
【解決手段】実施形態によれば、パターン形成方法は、基板上にパターンが形成された複数のパターン領域が配置されるテンプレート21を用いて、前記複数のパターン領域のうちの第1パターン領域S101を被加工基板に転写する第1ステップST11と、前記第1パターン領域の転写回数をカウントアップし、前記転写回数を保存する第2ステップST12と、前記保存された第1パターン領域のパターン転写回数が、規定回数を超えたか否かを判定する第3ステップST13と、前記第3ステップの際に、前記規定回数を越えた判定された場合に、前記複数のパターン領域のうちの第2パターン領域S103に切り替えて、前記第2パターン領域を前記被加工基板に転写する第4ステップST14とを具備する。
【解決手段】実施形態によれば、パターン形成方法は、基板上にパターンが形成された複数のパターン領域が配置されるテンプレート21を用いて、前記複数のパターン領域のうちの第1パターン領域S101を被加工基板に転写する第1ステップST11と、前記第1パターン領域の転写回数をカウントアップし、前記転写回数を保存する第2ステップST12と、前記保存された第1パターン領域のパターン転写回数が、規定回数を超えたか否かを判定する第3ステップST13と、前記第3ステップの際に、前記規定回数を越えた判定された場合に、前記複数のパターン領域のうちの第2パターン領域S103に切り替えて、前記第2パターン領域を前記被加工基板に転写する第4ステップST14とを具備する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
パターン形成方法およびパターン形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ナノインプリント技術で使用されるナノインプリント用テンプレートにおいては、6インチサイズの石英基板を用いて作製されているものがある。
【0003】
その構造は、例えば、石英基板中心にシリコン(Si)基板上に形成するパターンと1:1に対応するパターンを1つ配置したものである。
【0004】
そして、Si基板上に、このテンプレートを押し付けることにより、所望のパターンをSi基板上に形成するものである。しかしながら、レプリカテンプレートを使用中あるいは使用前後にテンプレートに何らかの不具合、例えばゴミやパターンへの傷が発生した場合には、そのテンプレートを継続して利用することが不可能となり、別のテンプレートへの交換が必要となる。その結果、応答時間(以下、TAT(turn around time)と称する)が低下するという傾向がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−110507号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
TAT(turn around time)の向上に対して有利なパターン形成方法およびパターン形成装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態によれば、一態様に係るパターン形成方法は、基板上にパターンが形成された複数のパターン領域が配置されるテンプレートを用いて、前記複数のパターン領域のうちの第1パターン領域を被加工基板に転写する第1ステップと、前記第1パターン領域の転写回数をカウントアップし、前記転写回数を保存する第2ステップと、前記保存された第1パターン領域のパターン転写回数が、規定回数を超えたか否かを判定する第3ステップと、前記第3ステップの際に、前記規定回数を越えた判定された場合に、前記複数のパターン領域のうちの第2パターン領域に切り替えて、前記第2パターン領域を前記被加工基板に転写する第4ステップとを具備する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】第1の実施形態に係るパターン形成装置の構成例を示すブロック図。
【図2】第1の実施形態に係るパターン形成装置に用いられるレプリカテンプレートを示す図。
【図3】第1の実施形態に係るパターン形成方法を示すフロー図。
【図4】第1の実施形態に係るパターン形成方法の一ステップを説明するための断面図。
【図5】第1の実施形態に係るパターン転写後(S101のみで構成)のSi基板を示す図。
【図6】第1の実施形態に係るパターン転写後(S101と他の領域で構成)のSi基板を示す図。
【図7】第2の実施形態に係るパターン形成装置に用いられるレプリカテンプレートを示す図。
【図8】第2の実施形態に係るパターン形成方法を示すフロー図。
【図9】第2の実施形態に係るパターン転写後(パターン”F”)のSi基板を示す図。
【図10】第2の実施形態に係るパターン転写後(パターン”A”)のSi基板を示す図。
【図11】比較例に係るレプリカテンプレートを示す図。
【図12】比較例に係るパターン形成方法の一ステップを説明するための断面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、この発明の実施形態について図面を参照して説明する。尚、この説明においては、全図にわたり共通の部分には共通の参照符号を付す。
【0010】
[第1の実施形態]
まず、図1乃至図6を用い、第1の実施形態に係るパターン形成方法およびパターン形成装置について説明する。
【0011】
<1.構成例>
1−1.パターン形成装置
図1を用い、本例に係るパターン形成方法を実行するパターン形成装置の構成例について説明する。
【0012】
図示するように、本例に係るパターン形成装置10は、CPU11,転写部12,記憶部13,RAM14を備える。
CPU(central processing unit:中央演算処理部)11は、上記構成を制御し、後述するパターン形成方法を実行するための動作全体について制御する制御部として働く。より具体的には、例えば、CPU11は、記憶部13に保存されたパターン領域S101のパターン転写回数が、予め定めておいた規定回数を超えたか否かを判定する。さらに、CPU11は、規定回数を越えた場合に、複数のパターン領域のうちのパターン領域S103に切り替えて、第2パターン領域S103をSi基板(例えば、Siウェハ等)31に転写させるように転写部12を制御する。
【0013】
転写部12は、後述するパターン形成方法において、CPU11の制御に従い、レプリカテンプレート21内の選択される所定のショットパターンを、被加工基板であるシリコン基板上に転写する。
【0014】
記憶部13は、後述するパターン形成方法において、CPU11の制御に従い、パターン領域のカウントアップされた転写回数を保存する。記憶部13は、例えば、HDD(hard disk drive)等の磁気記憶媒体や、NAND型フラッシュメモリ等の半導体記憶媒体等、必要に応じて適用可能である。
RAM14は、本例に係るパターン形成方法を実行するために必要な制御プログラム等を一時的に格納する。そのため、後述するパターン形成方法を実行する制御プログラムは、このRAM14上に展開される。
バス20により、上記構成は、相互に電気的に接続される。
尚、図示したパターン形成装置は、一例であり、本例の場合に限られるものではなく、必要に応じて、適宜変形可能である。
【0015】
1−2.レプリカテンプレート
次に、図2を用い、本例に係るパターン形成方法に用いられるレプリカテンプレートの構成例について説明する。このレプリカテンプレート21は、パターン形成装置10において、被加工基板であるシリコン(Si)基板と対向するように上記転写部21に配置される。
【0016】
図示するように、本例に係るレプリカテンプレート21には、基板上に、それぞれパターン(”F”と図示)が形成された複数のパターン領域(S101〜S104)が配置される。
【0017】
基板として、本例では、直径300mmのガラス基板が用いられる場合を一例に挙げる。
【0018】
複数のパターン領域(S101〜S104)は、この300mmガラス基板上に配置される。複数のパターン領域(S101〜S104)中の”F”で表すパターンは、後述するパターン形成方法において、樹脂を塗布したシリコン(Si)基板上に、このテンプレート21を押し付けて、そのパターン”F”を転写するために必要なパターン加工が施されている。パターン領域(S101〜S104)中の4個のパターン”F”は、通常の技術を用いて、ガラス基板上に形成することが可能である。
【0019】
ここでは、レプリカテンプレート21に形成される複数のショットパターンは全て同じデザインのパターン(”F”)であるものとして説明する。また、パターン領域(S101〜S104)中のそれぞれのショットパターンは、Si基板上に形成するショットパターンのサイズと1:1の大きさで、対応しているものとする。
【0020】
本例では、レプリカテンプレート21上に形成されるショットパターンサイズは、図11で後述する比較例に係る6インチガラス基板を用いたレプリカテンプレート210上に形成されるショットパターンサイズと同様である。
【0021】
尚、パターン領域(S101〜S104)には、図中では省略して示しているが、アライメント用マークを備える。アライメント用マークは、後述するパターン形成方法の際に、テンプレート21中のパターン領域(S101〜S104)の真下に、被加工基板が配置されるように位置合わせをするために用いられる。また、本例では、一例としてレプリカテンプレート21内のショットパターン数は4個のものを例に挙げたが、4個に限定されるものではない。
【0022】
<2.パターン形成方法>
2−1.パターン形成フロー
次に、図3に示すフロー沿って、本例に係るパターン形成方法について説明する。
【0023】
(ステップST11)
まず、図示するように、転写部12は、テンプレート21内の実線で囲ったパターン領域S101におけるショットパターン(”F”)を、被加工基板であるシリコン(Si)基板に転写する。
このステップST11の際のテンプレート21および被加工基板は、図4のように示される。図示するように、ステップST11の際には、テンプレート21中のパターン領域S101の真下に、被加工基板であるシリコン(Si)基板31中の樹脂33が、配置されるように位置合わせされる。この位置合わせの際には、パターン領域S101に形成された上記アライメント用マーク(図示せず)が使用される。樹脂33は、Si基板31上の所望のパターン形成領域に塗布されるものである。
そして、パターン領域S101が、Si基板31の樹脂33に押し付けられることにより、パターン領域S101中のショットパターン”F”が、Si基板31上の所望のパターン形成領域に転写される。
【0024】
(ステップST12)
続いて、CPU11は、転写回数をカウントアップし、磁気記憶装置等の記憶部13に上記転写回数を保存する。
【0025】
(ステップST13)
続いて、CPU11は、記憶部13に保存させたパターン領域S101のパターン転写回数が、予め定めておいた所定の回数を超えたか否かを判定する。
このステップST13の際、規定回数を超えないと判定された場合(No)には、同様に、パターン形成領域S101のショットパターン”F”を選択し、Si基板31の所望のパターン位置に転写する。この動作を、Si基板31に転写するショットパターン個数分繰り返す。
【0026】
(ステップST14)
続いて、上記ステップST13の際に規定回数を越えた判定された場合(Yes)には、転写部12は、選択していたパターン形成領域S101と異なる、ここではテンプレート21内の一点鎖線で囲ったパターン領域S103におけるショットパターン(”F”)を、被加工基板であるシリコン(Si)基板31に転写する。
このステップST14の際のテンプレート21および被加工基板は、上記図4のように示される。図示するように、ステップST13の際に、規定回数を越えた判定された場合には、テンプレート21が回転されて、選択されたパターン領域S103の真下に、被加工基板であるシリコン(Si)基板31中の樹脂33が配置されるように位置合わせされる。
【0027】
そして、同様に、パターン領域S101と異なるテンプレート21内のパターン領域S103が、Si基板31の樹脂33に押し付けられることにより、パターン領域S103中のショットパターン”F”が、Si基板31上の所望のパターン形成領域に転写される。
【0028】
2−2.パターン形成後のSi基板(S101のみ)
図5は、本例に係るレプリカテンプレート21を用い、上記フローによりパターンが転写された後の完成した300mmSi基板31を示すものである。
【0029】
図示するように、ここでは、Si基板31に転写されたショットパターン”F”は、全てテンプレート21中のパターン領域S101により構成される場合を表している。換言すると、図示するSi基板31は、上記テップST13の際、規定回数を超えないと判定され、パターン形成領域S101のショットパターン”F”のみにより、ショットパターン個数分、Si基板31の所望のパターン位置に転写された場合を示すものである。
【0030】
2−3.パターン形成後のSi基板(S101と他の領域S102〜S104)
図6は、本例に係るレプリカテンプレート21を用い、上記フローによりパターンが転写された後の完成した300mmSi基板31を示すものであるが、パターン領域S101と他のパターン領域S102〜S104とで構成される点で、上記図5の場合と相違する。
【0031】
図示するように、ここでは、パターン領域S101によりSi基板31に転写された領域を”F”で示し、他のパターン領域S102〜S104によりSi基板31に転写された領域を”f(実際はf=F)”で示している。換言すると、図示するSi基板31は、上記テップST13の際、規定回数を超えると判定され、続くステップST14においてパターン形成領域S102〜S104のショットパターン”f(=F)”により、ショットパターン個数分、Si基板31の所望のパターン位置に転写された場合を示すものである。このように、同一のSi基板31上にパターンを転写している最中に、所定の転写回数を超えた場合には、レプリカテンプレート21内の複数のショットパターンが必要となる。
【0032】
ここで、レプリカテンプレートを使用中あるいは使用前後にテンプレートに何らかの不具合、例えばゴミやパターンへの傷が発生した場合には、そのテンプレートを継続して利用することが不可能となる。そのため、後述する比較例のように、別のテンプレートへの交換が必要となり、応答時間(以下、TAT(turn around time)と称する)が低下する。
【0033】
しかしながら、本例に係るレプリカテンプレート21は、ガラス基板上に同一のショットパターン”F”を有する複数のパターン領域S101〜S104が配置されている。
【0034】
そのため、レプリカテンプレートを使用中に上記何らかの不具合が発生した場合には、規定回数を超えると判定され(ST13)、続いて同一のテンプレート21内の別のパターン領域S102〜S104に切り替えて、パターン”f”を転写することができる(ステップST14)。
【0035】
その結果、図6に示す完成されたSi基板31は、TATを低下することなく、レプリカテンプレート21内の単一のショットパターンを転写した場合(図5)と同様のパターンが転写される。
【0036】
<3.作用効果>
第1の実施形態に係るパターン形成方法およびパターン形成装置によれば、少なくとも下記(1)乃至(2)の効果が得られる。
【0037】
(1)TAT(turn around time)の向上に対して有利である。
上記のように、本例に係るレプリカテンプレート21は、ガラス基板上に同一のショットパターン”F”を有する複数のパターン領域S101〜S104が配置される。
【0038】
そのため、レプリカテンプレートを使用中に、何らかの不具合が発生した場合には、規定回数を超えると判定され(ST13)、続いて同一のテンプレート21内の別のパターン領域S102〜S104に切り替えて、同一のパターン”F”を転写することができる(ステップST14)。
【0039】
より具体的には、上記ステップST13の際に規定回数を越えた判定された場合(Yes)には、転写部12は、選択していたパターン形成領域S101と異なる、ここではテンプレート21内の一点鎖線で囲ったパターン領域S103におけるショットパターン(”F”)を、被加工基板であるシリコン(Si)基板31に転写する。
このステップST14の際のテンプレート21および被加工基板は、上記図4のように示される。図示するように、ステップST13の際に、規定回数を越えた判定された場合には、テンプレート21が回転されて、選択されたパターン領域S103の真下に、被加工基板であるシリコン(Si)基板31中の樹脂33が配置されるように位置合わせされる。そして、パターン領域S101と異なるテンプレート21内のパターン領域S103が、Si基板31の樹脂33に押し付けられることにより、パターン領域S103中のショットパターン”F”が、Si基板31上の所望のパターン形成領域に転写される。例えば、パターンが転写された後のSi基板31は、単一のパターン領域S101を用いた場合(図5)と同様に、図6のように示される。
【0040】
このように、本例に係るパターン形成方法およびパターン形成装置によれば、レプリカテンプレートを使用中あるいは使用前後にテンプレートに何らかの不具合が発生した場合であっても、後述する比較例のように、別のテンプレートへの交換が不要である。その結果、TAT(turn around time)の向上に対して有利である。
【0041】
(2)製造コストの低減に対して有利である。
本例に係るレプリカテンプレート21は、ガラス基板上に、通常の技術を用い、同一のショットパターン”F”を、複数のパターン領域S101〜S104に形成すれば良い。このように、テンプレート21を300mmサイズのガラス基板で製作できることのメリットは、例えば、Si−Fabで用いられている加工、計測、洗浄装置等の既存設備をそのまま利用することが出来ることであり、新たな投資が不要となり、設備投資費用を抑制することである。
【0042】
より具体的には、図1に示したパターン形成装置10においては、例えば、高価な露光装置などは必要としない。一方で、上記のように樹脂33を塗布したシリコン基板31上に、ナノメートル(nm)レベルのパターン”F”を形成することが可能である。
【0043】
このように、本例に係るパターン形成方法およびパターン形成装置によれば、製造コストの低減に対して有利である。
【0044】
[第2の実施形態(異なるデザインパターンが複数配置される一例)]
次に、図7乃至図10を用い、第2の実施形態に係るパターン形成方法およびパターン形成装置について説明する。この実施形態は、テンプレート上に異なるデザインパターンが複数配置される一例に関するものである。この説明において、上記第1の実施形態と重複する部分の詳細な説明を省略する。
【0045】
<構成例>
レプリカテンプレートの構成例
まず、図7を用い、第2の実施形態に係るパターン形成方法に用いられるレプリカテンプレート41の構成例について説明する。レプリカテンプレート41は、上記パターン形成装置10において、被加工基板であるシリコン(Si)基板と対向するように上記転写部21に配置される。
【0046】
図示するように、本例に係るレプリカテンプレート41は、テンプレート41上のパターン領域S802,S803に異なるデザインパターン”A(≠F)”が更に複数配置される点で、上記第1の実施形態と相違する。
【0047】
レプリカテンプレート41の材料は、上記第1の実施形態と同様、直径300mmのガラス基板が用いられる。図中のパターン領域S801,S804には、同様に、上記と同様のパターン”F”のパターン加工が施されている。このように、本例に係るレプリカテンプレート41に配置されるショットパターンは、本例では”F”,”A”といった異なる2種類のデザインのパターンである。
【0048】
パターン領域S801〜S804のそれぞれのショットパターン”F”,”A”は、被加工基板であるSi基板上に形成するショットパターンサイズと1:1の大きさで対応している。換言すると、第2の実施形態でレプリカテンプレート41上に形成するショットパターン”F”,”A”のサイズは、後述する比較例の6インチガラス基板を用いたテンプレート210のショットパターンサイズと同じである。また、図示は省略しているが、同様に、パターン領域S801〜S804には、位置合わせをするためのアライメント用マークを備えている。
【0049】
尚、本例で示した2種類のデザインパターン”F”,”A”は、一例であり、これに限定されるものではない。例えば、更に複数の種類のショットパターンを混在させても良い。
【0050】
<パターン形成方法>
次に、図8に示すフロー沿って、第2の実施形態に係るパターン形成方法について説明する。
【0051】
(ステップST21)
まず、図示するように、300mmSi基板に転写するパターンが、パターン領域S801,S804に配置される”F”であるか否かを判定する。このステップST21の際に、転写するパターンが”F”でないと判定された場合(No)、ステップST26に続く。
【0052】
(ステップST22)
続いて、上記ステップST21の際に、転写するパターンが”F”であると判定された場合(Yes)、転写部12は、テンプレート41内の実線で囲ったパターン領域S801におけるショットパターン”F”を、被加工基板であるシリコン(Si)基板に転写する。
このステップST22の際のテンプレート41および被加工基板は、上記図4と同様である。ステップST22の際には、テンプレート41中のパターン領域S801の真下に、被加工基板であるシリコン(Si)基板中の樹脂が、配置されるように位置合わせされる。この位置合わせの際には、パターン領域S801に形成された上記アライメント用マークが使用される。そして、パターン領域S801が、Si基板の樹脂に押し付けられることにより、パターン領域S801中のショットパターン”F”が、Si基板上の所望のパターン形成領域に転写される。
【0053】
(ステップST23)
続いて、CPU11は、上記パターン領域S801中のパターン”F”の転写回数をカウントアップし、磁気記憶装置等の記憶部13に上記転写回数を保存する。
【0054】
(ステップST24)
続いて、CPU11は、記憶部13に保存させた上記パターン領域S801のパターン転写回数が、予め定めておいた所定の回数を超えたか否かを判定する。
このステップST24の際、規定回数を超えないと判定された場合(No)には、同様に、パターン形成領域S801のショットパターン”F”を選択し、Si基板の所望のパターン位置に転写する。この動作を、Si基板に転写するショットパターン個数分繰り返す。
【0055】
(ステップST25)
続いて、上記ステップST24の際に規定回数を越えたと判定された場合(Yes)には、転写部12は、選択していたパターン形成領域S801と異なる、ここではテンプレート41内の点線で囲ったパターン領域S804における同様のショットパターン(”F”)を、被加工基板であるシリコン(Si)基板に転写する。
このステップST25の際のテンプレート41および被加工基板は、上記図4と同様である。ステップST25の際に、規定回数を越えた判定された場合には、テンプレート41が回転されて、選択されたパターン領域S804の真下に、被加工基板であるシリコン(Si)基板中の樹脂が配置されるように位置合わせされる。そして、同様に、パターン領域S801と異なるテンプレート41内のパターン領域S804が、Si基板の樹脂に押し付けられることにより、パターン領域S804中のショットパターン”F”が、Si基板上の所望のパターン形成領域に転写される。
【0056】
(ステップST26)
続いて、Si基板に転写するパターンが、パターン領域S802,S803に配置される”A”であるか否かを判定する。このステップST26の際に、転写するパターンが”A”でないと判定された場合(No)、パターン形成動作を終了する(End)。
【0057】
(ステップST27)
続いて、上記ステップST26の際に、転写するパターンが”A”であると判定された場合(Yes)、転写部12は、テンプレート41内の実線で囲ったパターン領域S802におけるショットパターン”A”を、被加工基板であるシリコン(Si)基板に転写する。
このステップST27の際のテンプレート41および被加工基板は、上記図4と同様である。結果、同様に、パターン領域S802中のショットパターン”A”が、Si基板上の所望のパターン形成領域に転写される。
【0058】
(ステップST28)
続いて、CPU11は、上記パターン領域S802中のパターン”A”の転写回数をカウントアップし、磁気記憶装置等の記憶部13に上記転写回数を保存する。
【0059】
(ステップST29)
続いて、CPU11は、記憶部13に保存させた上記パターン領域S802のパターン転写回数が、予め定めておいた所定の回数を超えたか否かを判定する。
このステップST29の際、規定回数を超えないと判定された場合(No)には、同様に、パターン形成領域S802のショットパターン”A”を選択し、Si基板の所望のパターン位置に転写する。この動作を、Si基板に転写するショットパターン個数分繰り返す。
【0060】
(ステップST30)
続いて、上記ステップST29の際に規定回数を越えたと判定された場合(Yes)には、転写部12は、選択していたパターン形成領域S802と異なる、ここではテンプレート41内の点線で囲ったパターン領域S803における同様のショットパターン(”A”)を、被加工基板であるシリコン(Si)基板に転写する。
このステップST30の際のテンプレート41および被加工基板は、上記図4と同様である。ステップST30の際に、規定回数を越えた判定された場合には、テンプレート41が回転されて、選択されたパターン領域S803の真下に、被加工基板であるシリコン(Si)基板中の樹脂が配置されるように位置合わせされる。そして、同様に、パターン領域S802と異なるテンプレート41内のパターン領域S804が、Si基板の樹脂に押し付けられることにより、パターン領域S804中のショットパターン”A”が、Si基板上の所望のパターン形成領域に転写される。かかる動作をSi基板に転写するショットパターン個数分繰り返し、この動作を終了する(End)。
【0061】
尚、本第2の実施形態においては、パターン領域の切り替えについて、パターン領域S801→S804の順にパターンを選択した例を示した(ST22〜ST25)が、パターン領域S804→S801の順にパターンを切り替えて選択しても良い。同様に、パターン領域S802→S803の順にパターンを選択しなくても、パターン領域S803→S802の順にパターンを切り替えて選択しても良い。
【0062】
パターン形成後のSi基板(パターン”F”が形成される場合)
図9は、本例に係るレプリカテンプレート41を用い、上記フローによりパターンが転写された後の完成した300mmSi基板51を示すものである。
【0063】
図示するように、ここでは、ショットパターン”F”の全てが、レプリカテンプレート41内のパターン領域S801で構成される場合を表している。換言すると、図示するSi基板51は、上記テップST24の際、規定回数を超えないと判定され、パターン形成領域S801のショットパターン”F”のみにより、ショットパターン個数分、Si基板51の所望のパターン位置に転写された場合を示すものである。
【0064】
尚、図9では、全てのパターン”F”が、Si基板51に転写された場合を一例挙げたが、レプリカテンプレート41内のパターン領域S801やS804のみで転写しても良いし、パターン領域S801とS804を混在させて転写させても良い。
【0065】
パターン形成後のSi基板(パターン”A”が形成される場合)
図10は、本例に係るレプリカテンプレート41を用い、上記フローによりパターンが転写された後の完成した300mmSi基板51を示すものである。
【0066】
図示するように、ここでは、ショットパターン”A”の全てが、レプリカテンプレート41内のパターン領域S802で構成される場合を表している。換言すると、図示するSi基板51は、上記テップST29の際、規定回数を超えないと判定され、パターン形成領域S802のショットパターン”A”のみにより、ショットパターン個数分、Si基板51の所望のパターン位置に転写された場合を示すものである。
【0067】
尚、図10では、全てのパターン”A”が、Si基板51に転写された場合を一例挙げたが、レプリカテンプレート41内のパターン領域S802やS803のみで転写しても良いし、パターン領域S802とS803を混在させて転写させても良い。
【0068】
また、異なるデザインパターン”F”,”A”を混在させて一括して転写させても良いことは勿論である。このように、直径300mmサイズのガラス基板51上に形成するパターン(領域)の数は、テンプレート41としての条件を満たし尚且つパターン全体が基板51内に収まる範囲であれば、何個あっても良い。またテンプレート51内のパターンは同一パターンを複数配置しても、異なる種類のパターンを配置しても良い。
【0069】
このように、第2の実施形態においては、図7に示した1枚のテンプレート41を使用し転写パターンを選択し転写することにより(ST24,ST29)、図9、図10で示す複数のパターンが配置されるSi基板51を製造することを可能とする。
【0070】
<作用効果>
上記のように、第2の実施形態に係るパターン形成方法およびパターン形成装置によれば、少なくとも上記(1)乃至(2)と同様の効果が得られる。
【0071】
さらに、本例に係るレプリカテンプレート41は、テンプレート41上のパターン領域S802,S803に異なるデザインパターン”A(≠F)”が更に複数配置される点で、上記第1の実施形態と相違する。
【0072】
そのため、1枚のテンプレート41のみで、転写パターンを選択し転写することにより(ST24,ST29)、図9、図10で示すような複数のパターンが配置されるSi基板51を一括して製造することができる。このように、必要に応じて、複数のパターン”F”,”A”を1枚のテンプレート41で形成することが可能となる。
【0073】
その結果、テンプレート41をより効率化でき、テンプレート41の形成コストを低減できる点で、製造コストの低減に対してより有利である。
【0074】
[比較例]
次に、図11および図12を用い、上記第1,第2の実施形態と比較するために、比較例に係るパターン形成方法について説明する。この説明において、上記第1,第2の実施形態と重複する部分の詳細な説明を省略する。
【0075】
<レプリカテンプレート>
図11を用い、比較例に係るレプリカテンプレート210について説明する。
図示するように、比較例に係るレプリカテンプレート210は、6インチガラス基板上に形成される点で、上記実施形態と相違する。加えて、比較例に係るレプリカテンプレート210は、Si基板上に形成するパターンと大きさが1:1になるパターン(”F”)が形成される単一のパターン領域S201のみで構成される点で、上記第1,第2の実施形態と相違する。
【0076】
<パターン形成方法>
次に、図12を用い、図11で示したテンプレート210を用いたインプリント方式の比較例に係るパターン形成方法について説明する。
【0077】
図示するように、テンプレート210のパターン領域S201が真下に配置されるように、被加工基板であるSi基板310が、テンプレート210と位置合わせをされる。その後、パターン領域S201が、Si基板310の樹脂330に押し付けられることにより、パターン領域S201中のショットパターン”F”が、Si基板310上のパターン形成領域に転写される。
【0078】
しかしながら、比較例に係るパターン形成方法では、レプリカテンプレート210を使用中あるいは使用前後にテンプレート210に何らかの不具合、例えばゴミやパターンへの傷が発生した場合には、そのテンプレート210を継続して利用することが不可能となる。その結果、別のテンプレートへの交換が必要となり、応答時間(以下、TAT(turn around time)と称する)が低下する点で、不利である。
【0079】
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0080】
10…パターン形成装置、11…CPU(制御部)、12…転写部、13…記憶部、14…RAM、20…バス、21、41…レプリカテンプレート、S101〜S104…パターン領域、31、51…Si基板(被加工基板)。
【技術分野】
【0001】
パターン形成方法およびパターン形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ナノインプリント技術で使用されるナノインプリント用テンプレートにおいては、6インチサイズの石英基板を用いて作製されているものがある。
【0003】
その構造は、例えば、石英基板中心にシリコン(Si)基板上に形成するパターンと1:1に対応するパターンを1つ配置したものである。
【0004】
そして、Si基板上に、このテンプレートを押し付けることにより、所望のパターンをSi基板上に形成するものである。しかしながら、レプリカテンプレートを使用中あるいは使用前後にテンプレートに何らかの不具合、例えばゴミやパターンへの傷が発生した場合には、そのテンプレートを継続して利用することが不可能となり、別のテンプレートへの交換が必要となる。その結果、応答時間(以下、TAT(turn around time)と称する)が低下するという傾向がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−110507号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
TAT(turn around time)の向上に対して有利なパターン形成方法およびパターン形成装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態によれば、一態様に係るパターン形成方法は、基板上にパターンが形成された複数のパターン領域が配置されるテンプレートを用いて、前記複数のパターン領域のうちの第1パターン領域を被加工基板に転写する第1ステップと、前記第1パターン領域の転写回数をカウントアップし、前記転写回数を保存する第2ステップと、前記保存された第1パターン領域のパターン転写回数が、規定回数を超えたか否かを判定する第3ステップと、前記第3ステップの際に、前記規定回数を越えた判定された場合に、前記複数のパターン領域のうちの第2パターン領域に切り替えて、前記第2パターン領域を前記被加工基板に転写する第4ステップとを具備する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】第1の実施形態に係るパターン形成装置の構成例を示すブロック図。
【図2】第1の実施形態に係るパターン形成装置に用いられるレプリカテンプレートを示す図。
【図3】第1の実施形態に係るパターン形成方法を示すフロー図。
【図4】第1の実施形態に係るパターン形成方法の一ステップを説明するための断面図。
【図5】第1の実施形態に係るパターン転写後(S101のみで構成)のSi基板を示す図。
【図6】第1の実施形態に係るパターン転写後(S101と他の領域で構成)のSi基板を示す図。
【図7】第2の実施形態に係るパターン形成装置に用いられるレプリカテンプレートを示す図。
【図8】第2の実施形態に係るパターン形成方法を示すフロー図。
【図9】第2の実施形態に係るパターン転写後(パターン”F”)のSi基板を示す図。
【図10】第2の実施形態に係るパターン転写後(パターン”A”)のSi基板を示す図。
【図11】比較例に係るレプリカテンプレートを示す図。
【図12】比較例に係るパターン形成方法の一ステップを説明するための断面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、この発明の実施形態について図面を参照して説明する。尚、この説明においては、全図にわたり共通の部分には共通の参照符号を付す。
【0010】
[第1の実施形態]
まず、図1乃至図6を用い、第1の実施形態に係るパターン形成方法およびパターン形成装置について説明する。
【0011】
<1.構成例>
1−1.パターン形成装置
図1を用い、本例に係るパターン形成方法を実行するパターン形成装置の構成例について説明する。
【0012】
図示するように、本例に係るパターン形成装置10は、CPU11,転写部12,記憶部13,RAM14を備える。
CPU(central processing unit:中央演算処理部)11は、上記構成を制御し、後述するパターン形成方法を実行するための動作全体について制御する制御部として働く。より具体的には、例えば、CPU11は、記憶部13に保存されたパターン領域S101のパターン転写回数が、予め定めておいた規定回数を超えたか否かを判定する。さらに、CPU11は、規定回数を越えた場合に、複数のパターン領域のうちのパターン領域S103に切り替えて、第2パターン領域S103をSi基板(例えば、Siウェハ等)31に転写させるように転写部12を制御する。
【0013】
転写部12は、後述するパターン形成方法において、CPU11の制御に従い、レプリカテンプレート21内の選択される所定のショットパターンを、被加工基板であるシリコン基板上に転写する。
【0014】
記憶部13は、後述するパターン形成方法において、CPU11の制御に従い、パターン領域のカウントアップされた転写回数を保存する。記憶部13は、例えば、HDD(hard disk drive)等の磁気記憶媒体や、NAND型フラッシュメモリ等の半導体記憶媒体等、必要に応じて適用可能である。
RAM14は、本例に係るパターン形成方法を実行するために必要な制御プログラム等を一時的に格納する。そのため、後述するパターン形成方法を実行する制御プログラムは、このRAM14上に展開される。
バス20により、上記構成は、相互に電気的に接続される。
尚、図示したパターン形成装置は、一例であり、本例の場合に限られるものではなく、必要に応じて、適宜変形可能である。
【0015】
1−2.レプリカテンプレート
次に、図2を用い、本例に係るパターン形成方法に用いられるレプリカテンプレートの構成例について説明する。このレプリカテンプレート21は、パターン形成装置10において、被加工基板であるシリコン(Si)基板と対向するように上記転写部21に配置される。
【0016】
図示するように、本例に係るレプリカテンプレート21には、基板上に、それぞれパターン(”F”と図示)が形成された複数のパターン領域(S101〜S104)が配置される。
【0017】
基板として、本例では、直径300mmのガラス基板が用いられる場合を一例に挙げる。
【0018】
複数のパターン領域(S101〜S104)は、この300mmガラス基板上に配置される。複数のパターン領域(S101〜S104)中の”F”で表すパターンは、後述するパターン形成方法において、樹脂を塗布したシリコン(Si)基板上に、このテンプレート21を押し付けて、そのパターン”F”を転写するために必要なパターン加工が施されている。パターン領域(S101〜S104)中の4個のパターン”F”は、通常の技術を用いて、ガラス基板上に形成することが可能である。
【0019】
ここでは、レプリカテンプレート21に形成される複数のショットパターンは全て同じデザインのパターン(”F”)であるものとして説明する。また、パターン領域(S101〜S104)中のそれぞれのショットパターンは、Si基板上に形成するショットパターンのサイズと1:1の大きさで、対応しているものとする。
【0020】
本例では、レプリカテンプレート21上に形成されるショットパターンサイズは、図11で後述する比較例に係る6インチガラス基板を用いたレプリカテンプレート210上に形成されるショットパターンサイズと同様である。
【0021】
尚、パターン領域(S101〜S104)には、図中では省略して示しているが、アライメント用マークを備える。アライメント用マークは、後述するパターン形成方法の際に、テンプレート21中のパターン領域(S101〜S104)の真下に、被加工基板が配置されるように位置合わせをするために用いられる。また、本例では、一例としてレプリカテンプレート21内のショットパターン数は4個のものを例に挙げたが、4個に限定されるものではない。
【0022】
<2.パターン形成方法>
2−1.パターン形成フロー
次に、図3に示すフロー沿って、本例に係るパターン形成方法について説明する。
【0023】
(ステップST11)
まず、図示するように、転写部12は、テンプレート21内の実線で囲ったパターン領域S101におけるショットパターン(”F”)を、被加工基板であるシリコン(Si)基板に転写する。
このステップST11の際のテンプレート21および被加工基板は、図4のように示される。図示するように、ステップST11の際には、テンプレート21中のパターン領域S101の真下に、被加工基板であるシリコン(Si)基板31中の樹脂33が、配置されるように位置合わせされる。この位置合わせの際には、パターン領域S101に形成された上記アライメント用マーク(図示せず)が使用される。樹脂33は、Si基板31上の所望のパターン形成領域に塗布されるものである。
そして、パターン領域S101が、Si基板31の樹脂33に押し付けられることにより、パターン領域S101中のショットパターン”F”が、Si基板31上の所望のパターン形成領域に転写される。
【0024】
(ステップST12)
続いて、CPU11は、転写回数をカウントアップし、磁気記憶装置等の記憶部13に上記転写回数を保存する。
【0025】
(ステップST13)
続いて、CPU11は、記憶部13に保存させたパターン領域S101のパターン転写回数が、予め定めておいた所定の回数を超えたか否かを判定する。
このステップST13の際、規定回数を超えないと判定された場合(No)には、同様に、パターン形成領域S101のショットパターン”F”を選択し、Si基板31の所望のパターン位置に転写する。この動作を、Si基板31に転写するショットパターン個数分繰り返す。
【0026】
(ステップST14)
続いて、上記ステップST13の際に規定回数を越えた判定された場合(Yes)には、転写部12は、選択していたパターン形成領域S101と異なる、ここではテンプレート21内の一点鎖線で囲ったパターン領域S103におけるショットパターン(”F”)を、被加工基板であるシリコン(Si)基板31に転写する。
このステップST14の際のテンプレート21および被加工基板は、上記図4のように示される。図示するように、ステップST13の際に、規定回数を越えた判定された場合には、テンプレート21が回転されて、選択されたパターン領域S103の真下に、被加工基板であるシリコン(Si)基板31中の樹脂33が配置されるように位置合わせされる。
【0027】
そして、同様に、パターン領域S101と異なるテンプレート21内のパターン領域S103が、Si基板31の樹脂33に押し付けられることにより、パターン領域S103中のショットパターン”F”が、Si基板31上の所望のパターン形成領域に転写される。
【0028】
2−2.パターン形成後のSi基板(S101のみ)
図5は、本例に係るレプリカテンプレート21を用い、上記フローによりパターンが転写された後の完成した300mmSi基板31を示すものである。
【0029】
図示するように、ここでは、Si基板31に転写されたショットパターン”F”は、全てテンプレート21中のパターン領域S101により構成される場合を表している。換言すると、図示するSi基板31は、上記テップST13の際、規定回数を超えないと判定され、パターン形成領域S101のショットパターン”F”のみにより、ショットパターン個数分、Si基板31の所望のパターン位置に転写された場合を示すものである。
【0030】
2−3.パターン形成後のSi基板(S101と他の領域S102〜S104)
図6は、本例に係るレプリカテンプレート21を用い、上記フローによりパターンが転写された後の完成した300mmSi基板31を示すものであるが、パターン領域S101と他のパターン領域S102〜S104とで構成される点で、上記図5の場合と相違する。
【0031】
図示するように、ここでは、パターン領域S101によりSi基板31に転写された領域を”F”で示し、他のパターン領域S102〜S104によりSi基板31に転写された領域を”f(実際はf=F)”で示している。換言すると、図示するSi基板31は、上記テップST13の際、規定回数を超えると判定され、続くステップST14においてパターン形成領域S102〜S104のショットパターン”f(=F)”により、ショットパターン個数分、Si基板31の所望のパターン位置に転写された場合を示すものである。このように、同一のSi基板31上にパターンを転写している最中に、所定の転写回数を超えた場合には、レプリカテンプレート21内の複数のショットパターンが必要となる。
【0032】
ここで、レプリカテンプレートを使用中あるいは使用前後にテンプレートに何らかの不具合、例えばゴミやパターンへの傷が発生した場合には、そのテンプレートを継続して利用することが不可能となる。そのため、後述する比較例のように、別のテンプレートへの交換が必要となり、応答時間(以下、TAT(turn around time)と称する)が低下する。
【0033】
しかしながら、本例に係るレプリカテンプレート21は、ガラス基板上に同一のショットパターン”F”を有する複数のパターン領域S101〜S104が配置されている。
【0034】
そのため、レプリカテンプレートを使用中に上記何らかの不具合が発生した場合には、規定回数を超えると判定され(ST13)、続いて同一のテンプレート21内の別のパターン領域S102〜S104に切り替えて、パターン”f”を転写することができる(ステップST14)。
【0035】
その結果、図6に示す完成されたSi基板31は、TATを低下することなく、レプリカテンプレート21内の単一のショットパターンを転写した場合(図5)と同様のパターンが転写される。
【0036】
<3.作用効果>
第1の実施形態に係るパターン形成方法およびパターン形成装置によれば、少なくとも下記(1)乃至(2)の効果が得られる。
【0037】
(1)TAT(turn around time)の向上に対して有利である。
上記のように、本例に係るレプリカテンプレート21は、ガラス基板上に同一のショットパターン”F”を有する複数のパターン領域S101〜S104が配置される。
【0038】
そのため、レプリカテンプレートを使用中に、何らかの不具合が発生した場合には、規定回数を超えると判定され(ST13)、続いて同一のテンプレート21内の別のパターン領域S102〜S104に切り替えて、同一のパターン”F”を転写することができる(ステップST14)。
【0039】
より具体的には、上記ステップST13の際に規定回数を越えた判定された場合(Yes)には、転写部12は、選択していたパターン形成領域S101と異なる、ここではテンプレート21内の一点鎖線で囲ったパターン領域S103におけるショットパターン(”F”)を、被加工基板であるシリコン(Si)基板31に転写する。
このステップST14の際のテンプレート21および被加工基板は、上記図4のように示される。図示するように、ステップST13の際に、規定回数を越えた判定された場合には、テンプレート21が回転されて、選択されたパターン領域S103の真下に、被加工基板であるシリコン(Si)基板31中の樹脂33が配置されるように位置合わせされる。そして、パターン領域S101と異なるテンプレート21内のパターン領域S103が、Si基板31の樹脂33に押し付けられることにより、パターン領域S103中のショットパターン”F”が、Si基板31上の所望のパターン形成領域に転写される。例えば、パターンが転写された後のSi基板31は、単一のパターン領域S101を用いた場合(図5)と同様に、図6のように示される。
【0040】
このように、本例に係るパターン形成方法およびパターン形成装置によれば、レプリカテンプレートを使用中あるいは使用前後にテンプレートに何らかの不具合が発生した場合であっても、後述する比較例のように、別のテンプレートへの交換が不要である。その結果、TAT(turn around time)の向上に対して有利である。
【0041】
(2)製造コストの低減に対して有利である。
本例に係るレプリカテンプレート21は、ガラス基板上に、通常の技術を用い、同一のショットパターン”F”を、複数のパターン領域S101〜S104に形成すれば良い。このように、テンプレート21を300mmサイズのガラス基板で製作できることのメリットは、例えば、Si−Fabで用いられている加工、計測、洗浄装置等の既存設備をそのまま利用することが出来ることであり、新たな投資が不要となり、設備投資費用を抑制することである。
【0042】
より具体的には、図1に示したパターン形成装置10においては、例えば、高価な露光装置などは必要としない。一方で、上記のように樹脂33を塗布したシリコン基板31上に、ナノメートル(nm)レベルのパターン”F”を形成することが可能である。
【0043】
このように、本例に係るパターン形成方法およびパターン形成装置によれば、製造コストの低減に対して有利である。
【0044】
[第2の実施形態(異なるデザインパターンが複数配置される一例)]
次に、図7乃至図10を用い、第2の実施形態に係るパターン形成方法およびパターン形成装置について説明する。この実施形態は、テンプレート上に異なるデザインパターンが複数配置される一例に関するものである。この説明において、上記第1の実施形態と重複する部分の詳細な説明を省略する。
【0045】
<構成例>
レプリカテンプレートの構成例
まず、図7を用い、第2の実施形態に係るパターン形成方法に用いられるレプリカテンプレート41の構成例について説明する。レプリカテンプレート41は、上記パターン形成装置10において、被加工基板であるシリコン(Si)基板と対向するように上記転写部21に配置される。
【0046】
図示するように、本例に係るレプリカテンプレート41は、テンプレート41上のパターン領域S802,S803に異なるデザインパターン”A(≠F)”が更に複数配置される点で、上記第1の実施形態と相違する。
【0047】
レプリカテンプレート41の材料は、上記第1の実施形態と同様、直径300mmのガラス基板が用いられる。図中のパターン領域S801,S804には、同様に、上記と同様のパターン”F”のパターン加工が施されている。このように、本例に係るレプリカテンプレート41に配置されるショットパターンは、本例では”F”,”A”といった異なる2種類のデザインのパターンである。
【0048】
パターン領域S801〜S804のそれぞれのショットパターン”F”,”A”は、被加工基板であるSi基板上に形成するショットパターンサイズと1:1の大きさで対応している。換言すると、第2の実施形態でレプリカテンプレート41上に形成するショットパターン”F”,”A”のサイズは、後述する比較例の6インチガラス基板を用いたテンプレート210のショットパターンサイズと同じである。また、図示は省略しているが、同様に、パターン領域S801〜S804には、位置合わせをするためのアライメント用マークを備えている。
【0049】
尚、本例で示した2種類のデザインパターン”F”,”A”は、一例であり、これに限定されるものではない。例えば、更に複数の種類のショットパターンを混在させても良い。
【0050】
<パターン形成方法>
次に、図8に示すフロー沿って、第2の実施形態に係るパターン形成方法について説明する。
【0051】
(ステップST21)
まず、図示するように、300mmSi基板に転写するパターンが、パターン領域S801,S804に配置される”F”であるか否かを判定する。このステップST21の際に、転写するパターンが”F”でないと判定された場合(No)、ステップST26に続く。
【0052】
(ステップST22)
続いて、上記ステップST21の際に、転写するパターンが”F”であると判定された場合(Yes)、転写部12は、テンプレート41内の実線で囲ったパターン領域S801におけるショットパターン”F”を、被加工基板であるシリコン(Si)基板に転写する。
このステップST22の際のテンプレート41および被加工基板は、上記図4と同様である。ステップST22の際には、テンプレート41中のパターン領域S801の真下に、被加工基板であるシリコン(Si)基板中の樹脂が、配置されるように位置合わせされる。この位置合わせの際には、パターン領域S801に形成された上記アライメント用マークが使用される。そして、パターン領域S801が、Si基板の樹脂に押し付けられることにより、パターン領域S801中のショットパターン”F”が、Si基板上の所望のパターン形成領域に転写される。
【0053】
(ステップST23)
続いて、CPU11は、上記パターン領域S801中のパターン”F”の転写回数をカウントアップし、磁気記憶装置等の記憶部13に上記転写回数を保存する。
【0054】
(ステップST24)
続いて、CPU11は、記憶部13に保存させた上記パターン領域S801のパターン転写回数が、予め定めておいた所定の回数を超えたか否かを判定する。
このステップST24の際、規定回数を超えないと判定された場合(No)には、同様に、パターン形成領域S801のショットパターン”F”を選択し、Si基板の所望のパターン位置に転写する。この動作を、Si基板に転写するショットパターン個数分繰り返す。
【0055】
(ステップST25)
続いて、上記ステップST24の際に規定回数を越えたと判定された場合(Yes)には、転写部12は、選択していたパターン形成領域S801と異なる、ここではテンプレート41内の点線で囲ったパターン領域S804における同様のショットパターン(”F”)を、被加工基板であるシリコン(Si)基板に転写する。
このステップST25の際のテンプレート41および被加工基板は、上記図4と同様である。ステップST25の際に、規定回数を越えた判定された場合には、テンプレート41が回転されて、選択されたパターン領域S804の真下に、被加工基板であるシリコン(Si)基板中の樹脂が配置されるように位置合わせされる。そして、同様に、パターン領域S801と異なるテンプレート41内のパターン領域S804が、Si基板の樹脂に押し付けられることにより、パターン領域S804中のショットパターン”F”が、Si基板上の所望のパターン形成領域に転写される。
【0056】
(ステップST26)
続いて、Si基板に転写するパターンが、パターン領域S802,S803に配置される”A”であるか否かを判定する。このステップST26の際に、転写するパターンが”A”でないと判定された場合(No)、パターン形成動作を終了する(End)。
【0057】
(ステップST27)
続いて、上記ステップST26の際に、転写するパターンが”A”であると判定された場合(Yes)、転写部12は、テンプレート41内の実線で囲ったパターン領域S802におけるショットパターン”A”を、被加工基板であるシリコン(Si)基板に転写する。
このステップST27の際のテンプレート41および被加工基板は、上記図4と同様である。結果、同様に、パターン領域S802中のショットパターン”A”が、Si基板上の所望のパターン形成領域に転写される。
【0058】
(ステップST28)
続いて、CPU11は、上記パターン領域S802中のパターン”A”の転写回数をカウントアップし、磁気記憶装置等の記憶部13に上記転写回数を保存する。
【0059】
(ステップST29)
続いて、CPU11は、記憶部13に保存させた上記パターン領域S802のパターン転写回数が、予め定めておいた所定の回数を超えたか否かを判定する。
このステップST29の際、規定回数を超えないと判定された場合(No)には、同様に、パターン形成領域S802のショットパターン”A”を選択し、Si基板の所望のパターン位置に転写する。この動作を、Si基板に転写するショットパターン個数分繰り返す。
【0060】
(ステップST30)
続いて、上記ステップST29の際に規定回数を越えたと判定された場合(Yes)には、転写部12は、選択していたパターン形成領域S802と異なる、ここではテンプレート41内の点線で囲ったパターン領域S803における同様のショットパターン(”A”)を、被加工基板であるシリコン(Si)基板に転写する。
このステップST30の際のテンプレート41および被加工基板は、上記図4と同様である。ステップST30の際に、規定回数を越えた判定された場合には、テンプレート41が回転されて、選択されたパターン領域S803の真下に、被加工基板であるシリコン(Si)基板中の樹脂が配置されるように位置合わせされる。そして、同様に、パターン領域S802と異なるテンプレート41内のパターン領域S804が、Si基板の樹脂に押し付けられることにより、パターン領域S804中のショットパターン”A”が、Si基板上の所望のパターン形成領域に転写される。かかる動作をSi基板に転写するショットパターン個数分繰り返し、この動作を終了する(End)。
【0061】
尚、本第2の実施形態においては、パターン領域の切り替えについて、パターン領域S801→S804の順にパターンを選択した例を示した(ST22〜ST25)が、パターン領域S804→S801の順にパターンを切り替えて選択しても良い。同様に、パターン領域S802→S803の順にパターンを選択しなくても、パターン領域S803→S802の順にパターンを切り替えて選択しても良い。
【0062】
パターン形成後のSi基板(パターン”F”が形成される場合)
図9は、本例に係るレプリカテンプレート41を用い、上記フローによりパターンが転写された後の完成した300mmSi基板51を示すものである。
【0063】
図示するように、ここでは、ショットパターン”F”の全てが、レプリカテンプレート41内のパターン領域S801で構成される場合を表している。換言すると、図示するSi基板51は、上記テップST24の際、規定回数を超えないと判定され、パターン形成領域S801のショットパターン”F”のみにより、ショットパターン個数分、Si基板51の所望のパターン位置に転写された場合を示すものである。
【0064】
尚、図9では、全てのパターン”F”が、Si基板51に転写された場合を一例挙げたが、レプリカテンプレート41内のパターン領域S801やS804のみで転写しても良いし、パターン領域S801とS804を混在させて転写させても良い。
【0065】
パターン形成後のSi基板(パターン”A”が形成される場合)
図10は、本例に係るレプリカテンプレート41を用い、上記フローによりパターンが転写された後の完成した300mmSi基板51を示すものである。
【0066】
図示するように、ここでは、ショットパターン”A”の全てが、レプリカテンプレート41内のパターン領域S802で構成される場合を表している。換言すると、図示するSi基板51は、上記テップST29の際、規定回数を超えないと判定され、パターン形成領域S802のショットパターン”A”のみにより、ショットパターン個数分、Si基板51の所望のパターン位置に転写された場合を示すものである。
【0067】
尚、図10では、全てのパターン”A”が、Si基板51に転写された場合を一例挙げたが、レプリカテンプレート41内のパターン領域S802やS803のみで転写しても良いし、パターン領域S802とS803を混在させて転写させても良い。
【0068】
また、異なるデザインパターン”F”,”A”を混在させて一括して転写させても良いことは勿論である。このように、直径300mmサイズのガラス基板51上に形成するパターン(領域)の数は、テンプレート41としての条件を満たし尚且つパターン全体が基板51内に収まる範囲であれば、何個あっても良い。またテンプレート51内のパターンは同一パターンを複数配置しても、異なる種類のパターンを配置しても良い。
【0069】
このように、第2の実施形態においては、図7に示した1枚のテンプレート41を使用し転写パターンを選択し転写することにより(ST24,ST29)、図9、図10で示す複数のパターンが配置されるSi基板51を製造することを可能とする。
【0070】
<作用効果>
上記のように、第2の実施形態に係るパターン形成方法およびパターン形成装置によれば、少なくとも上記(1)乃至(2)と同様の効果が得られる。
【0071】
さらに、本例に係るレプリカテンプレート41は、テンプレート41上のパターン領域S802,S803に異なるデザインパターン”A(≠F)”が更に複数配置される点で、上記第1の実施形態と相違する。
【0072】
そのため、1枚のテンプレート41のみで、転写パターンを選択し転写することにより(ST24,ST29)、図9、図10で示すような複数のパターンが配置されるSi基板51を一括して製造することができる。このように、必要に応じて、複数のパターン”F”,”A”を1枚のテンプレート41で形成することが可能となる。
【0073】
その結果、テンプレート41をより効率化でき、テンプレート41の形成コストを低減できる点で、製造コストの低減に対してより有利である。
【0074】
[比較例]
次に、図11および図12を用い、上記第1,第2の実施形態と比較するために、比較例に係るパターン形成方法について説明する。この説明において、上記第1,第2の実施形態と重複する部分の詳細な説明を省略する。
【0075】
<レプリカテンプレート>
図11を用い、比較例に係るレプリカテンプレート210について説明する。
図示するように、比較例に係るレプリカテンプレート210は、6インチガラス基板上に形成される点で、上記実施形態と相違する。加えて、比較例に係るレプリカテンプレート210は、Si基板上に形成するパターンと大きさが1:1になるパターン(”F”)が形成される単一のパターン領域S201のみで構成される点で、上記第1,第2の実施形態と相違する。
【0076】
<パターン形成方法>
次に、図12を用い、図11で示したテンプレート210を用いたインプリント方式の比較例に係るパターン形成方法について説明する。
【0077】
図示するように、テンプレート210のパターン領域S201が真下に配置されるように、被加工基板であるSi基板310が、テンプレート210と位置合わせをされる。その後、パターン領域S201が、Si基板310の樹脂330に押し付けられることにより、パターン領域S201中のショットパターン”F”が、Si基板310上のパターン形成領域に転写される。
【0078】
しかしながら、比較例に係るパターン形成方法では、レプリカテンプレート210を使用中あるいは使用前後にテンプレート210に何らかの不具合、例えばゴミやパターンへの傷が発生した場合には、そのテンプレート210を継続して利用することが不可能となる。その結果、別のテンプレートへの交換が必要となり、応答時間(以下、TAT(turn around time)と称する)が低下する点で、不利である。
【0079】
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0080】
10…パターン形成装置、11…CPU(制御部)、12…転写部、13…記憶部、14…RAM、20…バス、21、41…レプリカテンプレート、S101〜S104…パターン領域、31、51…Si基板(被加工基板)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上にパターンが形成された複数のパターン領域が配置されるテンプレートを用いて、前記複数のパターン領域のうちの第1パターン領域を被加工基板に転写する第1ステップと、
前記第1パターン領域の転写回数をカウントアップし、前記転写回数を保存する第2ステップと、
前記保存された第1パターン領域のパターン転写回数が、規定回数を超えたか否かを判定する第3ステップと、
前記第3ステップの際に、前記規定回数を越えた判定された場合に、前記複数のパターン領域のうちの第2パターン領域に切り替えて、前記第2パターン領域を前記被加工基板に転写する第4ステップとを具備すること
を特徴とするパターン形成方法。
【請求項2】
前記テンプレートが形成される前記基板は、ガラス基板であること
を特徴とする請求項1記載のパターン形成方法。
【請求項3】
前記第3ステップの際、前記規定回数を超えないと判定された場合に、前記第1パターン領域を選択し、前記被加工基板に転写するパターン個数分だけ、前記第1パターン領域を前記被加工基板に転写する第5ステップを更に具備すること
を特徴とする請求項1または2に記載のパターン形成方法。
【請求項4】
前記基板上に、少なくとも互いに異なる第1,第2パターンが形成された複数のパターン領域が配置されるテンプレートを用いて、前記第1パターンを前記被加工基板に転写する前に、転写するパターンが前記第1パターンか否かを判定する第6ステップを更に具備すること
特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
【請求項5】
基板上にパターンが形成された複数のパターン領域が配置されるテンプレートを用いて、前記複数のパターン領域のうちの第1パターン領域を被加工基板に転写する転写部と、
前記第1パターン領域の転写回数を保存する記憶部と、
前記保存された第1パターン領域のパターン転写回数が、規定回数を超えたか否かを判定し、前記規定回数を越えた場合に、前記複数のパターン領域のうちの第2パターン領域に切り替えて、前記第2パターン領域を前記被加工基板に転写させるように前記転写部を制御する制御部とを具備すること
を特徴とするパターン形成装置。
【請求項1】
基板上にパターンが形成された複数のパターン領域が配置されるテンプレートを用いて、前記複数のパターン領域のうちの第1パターン領域を被加工基板に転写する第1ステップと、
前記第1パターン領域の転写回数をカウントアップし、前記転写回数を保存する第2ステップと、
前記保存された第1パターン領域のパターン転写回数が、規定回数を超えたか否かを判定する第3ステップと、
前記第3ステップの際に、前記規定回数を越えた判定された場合に、前記複数のパターン領域のうちの第2パターン領域に切り替えて、前記第2パターン領域を前記被加工基板に転写する第4ステップとを具備すること
を特徴とするパターン形成方法。
【請求項2】
前記テンプレートが形成される前記基板は、ガラス基板であること
を特徴とする請求項1記載のパターン形成方法。
【請求項3】
前記第3ステップの際、前記規定回数を超えないと判定された場合に、前記第1パターン領域を選択し、前記被加工基板に転写するパターン個数分だけ、前記第1パターン領域を前記被加工基板に転写する第5ステップを更に具備すること
を特徴とする請求項1または2に記載のパターン形成方法。
【請求項4】
前記基板上に、少なくとも互いに異なる第1,第2パターンが形成された複数のパターン領域が配置されるテンプレートを用いて、前記第1パターンを前記被加工基板に転写する前に、転写するパターンが前記第1パターンか否かを判定する第6ステップを更に具備すること
特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
【請求項5】
基板上にパターンが形成された複数のパターン領域が配置されるテンプレートを用いて、前記複数のパターン領域のうちの第1パターン領域を被加工基板に転写する転写部と、
前記第1パターン領域の転写回数を保存する記憶部と、
前記保存された第1パターン領域のパターン転写回数が、規定回数を超えたか否かを判定し、前記規定回数を越えた場合に、前記複数のパターン領域のうちの第2パターン領域に切り替えて、前記第2パターン領域を前記被加工基板に転写させるように前記転写部を制御する制御部とを具備すること
を特徴とするパターン形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−49262(P2012−49262A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−188663(P2010−188663)
【出願日】平成22年8月25日(2010.8.25)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年8月25日(2010.8.25)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
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