説明

パネル連結部材

【課題】既設のパネルフリー方式のフリーアクセスフロアについて、そのパネルや調整台をパネル固定方式用のものに変更する施工を必要とせず、容易にその耐震性を向上させることができるパネル連結部材を提供する。
【解決手段】上面に開口する貫通孔30を有する複数のパネル24同士を連結するパネル連結部材60であって、パネル24の上面に載置されるパネル押さえ用平板部62と、上端部がパネル押さえ用平板部62に連結され、パネル24の貫通孔30に挿通した状態で、挿通する方向に対して直角方向の断面における外径が拡大することにより貫通孔30の周部に係合する複数組の係合部材64とを備えた。
【選択図】図10

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばクリーンルームや電算室等の床部に敷設されるフリーアクセスフロアを構成する、複数のフリーアクセスフロア用パネル同士を連結するパネル連結部材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図11は、例えば電算室等の床部に敷設される、従来のフリーアクセスフロア2の敷設領域の一部を示す平面図である。同図に示す従来のフリーアクセスフロア2では、その一部を構成する4枚のフリーアクセスフロアパネル4(以下、パネル4と呼ぶ)の各隅部が一ヶ所に集まる位置において、パネル4のそれぞれの隅部が、図12に示すように、支持脚上部に設置した調整台8上に載置されるようになっている。
【0003】
パネル4には、図11に示すように、上面に略矩形状に開口する貫通孔10が多数形成されている。また、パネル4には、図12に示すように、上面から下側方向に高さを有し、かつ、パネル4の平面方向に縦横に伸長される複数の小リブ12及び大リブ14が形成されている。大リブ14は、パネル4の平面形状の周縁部にも形成されており、この大リブ14の高さ寸法がパネル4の厚さ寸法と同一になっている。また、小リブ12の高さ寸法は、大リブ14の高さ寸法より小さくなっている。
【0004】
また、図13は、上記従来のフリーアクセスフロア2とは異なる、別の従来のフリーアクセスフロア22の敷設領域の一部を示す平面図である。同図に示す従来のフリーアクセスフロア22では、上記従来のフリーアクセスフロア2と同様に、その一部を構成する4枚のフリーアクセスフロアパネル24(以下、パネル24と呼ぶ)の各隅部が一ヶ所に集まる位置において、パネル24のそれぞれの隅部が、図14に示すように、支持脚上部の調整台8上に載置されるようになっている。
【0005】
フリーアクセスフロア22のパネル24には、上記従来のフリーアクセスフロア2のパネル4のような多数の貫通孔10は形成されておらず、図13に示すように、パネル24の各隅部に、パネル24の取外し用の円形状の貫通孔30が一つずつ形成されている。また、図13及び図14に示すように、パネル24の小リブ12及び大リブ14は、上記従来のフリーアクセスフロア2のパネル4とは異なるレイアウトで配置されている。
【0006】
上記のような従来のフリーアクセスフロア2,22においては、敷設後にパネル4,24下側の床下空間の利用やメンテナンス等のために、パネル4,24を取外すこともあるため、パネル4,24を調整台8上に載置するだけで固定しないパネルフリー方式の構造が採用されることが一般的であった。
【0007】
上記パネルフリー方式のフリーアクセスフロア2,22では、パネル4,24が調整台8上に載置されているだけであるため、例えば、地震が発生した際の揺れ等によってパネル4,24が浮き上がったり、ひどい場合には調整台8からパネル4,24が落下したりするおそれがあった。そこで、パネル4,24の浮き上がりや落下を防止し、耐震性を向上させるために、パネル4,24を調整台8上にボルト等によって固定する構造のパネル固定方式のフリーアクセスフロアが採用される場合もある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記パネル固定方式のフリーアクセスフロアを新規に施工する場合には問題ないが、すでに施工済みであるパネルフリー方式のフリーアクセスフロア構造を、その耐震性を向上させるためにパネル固定方式に変更したい場合は、パネル上に載置された機器等を移動させて既設のパネルや調整台を撤去した上で、パネル固定方式用のパネルや調整台を再度設置するよう施工しなければならず、そのための工事が新規にパネル固定方式のフリーアクセスフロアを施工するよりも大変で、莫大な費用がかかるという問題があった。
【0009】
また、パネル固定方式のフリーアクセスフロアは、単純に比較しただけでも、パネルフリー方式のフリーアクセスフロアよりも高いコストを必要とするという問題があった。
【0010】
そこで本発明は、上記問題点に鑑みて、既設のパネルフリー方式のフリーアクセスフロアについて、そのパネルや調整台をパネル固定方式用のものに変更する施工を必要とせず、容易にその耐震性を向上させることができるパネル連結部材を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために本発明は、
上面に開口する貫通孔を有する複数のパネル同士を連結するパネル連結部材であって、
前記パネルの上面に載置されるパネル押さえ用平板部と、
上端部が前記パネル押さえ用平板部に連結され、前記パネルの貫通孔に挿通した状態で、挿通する方向に対して直角方向の断面における外径が拡大することにより貫通孔の周部に係合する複数組の係合部材と
を備えたことを特徴とするものである。
【0012】
また本発明は、前記係合部材の拡大させた外径を、元の外径に戻すことが可能であることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0013】
このような本発明のパネル連結部材によれば、
上面に開口する貫通孔を有する複数のパネル同士を連結するパネル連結部材であって、
前記パネルの上面に載置されるパネル押さえ用平板部と、
上端部が前記パネル押さえ用平板部に連結され、前記パネルの貫通孔に挿通した状態で、挿通する方向に対して直角方向の断面における外径が拡大することにより貫通孔の周部に係合する複数組の係合部材とを備えたことにより、
既設のパネルフリー方式のフリーアクセスフロアについて、そのパネルや調整台をパネル固定方式用のものに変更する施工を必要とせず、容易にその耐震性を向上させることができる。
【0014】
また、前記パネル連結部材において、前記係合部材の拡大させた外径を、元の外径に戻すことが可能であることにより、フリーアクセスフロアのパネルの各隅部に対し着脱自在にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るパネル連結部材40の平面図である。
【図2】図1に示すパネル連結部材40の側面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るパネル連結部材40により連結された状態のパネル4を示す平面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係るパネル連結部材60の平面図である。
【図5】図4に示すパネル連結部材60の側面断面図であって、係合ユニット64の係合部66bの外周部の径が拡大される前の状態を示す図である。
【図6】図4に示すパネル連結部材60の側面断面図であって、係合ユニット64の係合部66bの外周部の径が拡大した状態を示す図である。
【図7】図5における係合ユニット64の下面図である。
【図8】図6における係合ユニット64の下面図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態に係るパネル連結部材60により連結された状態のパネル24を示す平面図である。
【図10】図9中のパネル連結部材60及びパネル24のC−C線矢視断面図である。
【図11】従来のフリーアクセスフロア2のパネル4の各隅部の突合せ部を示す平面図である。
【図12】図11中のパネル4のA−A線矢視断面図である。
【図13】フリーアクセスフロア2とは別の、従来のフリーアクセスフロア22のパネル24の各隅部の突合せ部を示す平面図である。
【図14】図13中のパネル24のB−B線矢視断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明によるパネル連結部材を実施するための形態について、図面に基づいて具体的に説明する。図1から図3は、本発明の第1の実施の形態に係るパネル連結部材40について説明するために参照する図である。
【0017】
本実施の形態では、パネル連結部材40を、図11及び図12に示す従来のフリーアクセスフロア2に適用した場合について説明するものとする。また、従来と同様の部分には同じ符号を用いて説明し、従来と同様の構成についての重複する説明は省略するものとする。
【0018】
本実施の形態に係るパネル連結部材40は、図3に示すように、フリーアクセスフロア2のパネル4の各隅部が一ヶ所に集まる位置において、そのパネル押さえ用平板部42が各パネル4の各隅部の上面に載置されると共に、その脚部44が各パネル4の最も隅部寄りの貫通孔10に挿通されて取付けられることにより、各パネル4同士を連結するようになっている。
【0019】
このようなパネル連結部材40は、図1及び図2に示すように、1枚のパネル押さえ用平板部42、及び4本の脚部44を備えて構成されている。パネル押さえ用平板部42は、図1に示すように、図示しない正方形の四隅のそれぞれが中心の扇形状を切り欠いたような凹部42bが形成されている。
【0020】
そして、4本の脚部44のそれぞれは、各凹部42bに挟まれて、パネル押さえ用平板部42から四方に伸びた帯状部が途中から下方に折れ曲がって(図2参照)、一定高さを有するように形成されている。
【0021】
このようなパネル連結部材40は、図示しないが、略十字形状であって、その縦帯状部と横帯状部の交差位置を含む部分の平面形状が、図1に示すパネル押さえ用平板部42の平面形状となるように形成された1枚の平板素材から、脚部44に該当する、前記縦帯状部と横帯状部のそれぞれの長さ部分が途中から折り曲げられることにより、一体的に形成されるようになっている。
【0022】
脚部44は、図2に示すように、脚部44とパネル押さえ用平板部42との間の角度が、直角よりも若干小さい角度、すなわち鋭角となるように形成されている。また、脚部44は、その先端部44aがやや外側に折り曲げられて形成されている。
【0023】
そして、脚部44は、上記外側に折り曲げられた先端部44aを除く高さ部分において、その幅方向(図中横方向)の寸法が、高さ方向にわたって一定となるよう形成されており、先端部44aでは、その先端に行くにしたがって幅寸法が除々に広がるように形成されている。
【0024】
また、図1に示すように、パネル連結部材40には、パネル押さえ用平板部42におけるその平面形状の中央の位置に、脚部44と反対側の方向(図中手前方向)に円形状に隆起する隆起部46(補強構造)が形成されている。また、図1及び図2に示すように、パネル押さえ用平板部42における、平面形状の中央の位置と各脚部44との中間位置から、各脚部44の高さ中間位置までの表面上に沿う長さ範囲において連続的に、一定幅で外側方向に隆起する4つの隆起部48(補強構造)が形成されている。このような隆起部46,48は、絞り加工により形成される。
【0025】
このようなパネル連結部材40は、フリーアクセスフロア2のパネル4に取付けられる際には、各脚部44が、パネル4の隅部寄りの貫通孔10の隅部に接触しながら、当初の状態よりも除々に外側に広がるように若干撓んで貫通孔10に入り込むため、弾性力により、脚部44の幅方向の両端側部が、貫通孔10の内周面に強く押し当てられて係止される。
【0026】
このような本実施の形態に係るパネル連結部材40によれば、既設のパネルフリー方式のフリーアクセスフロア2について、パネル4の各隅部同士を連結することにより、地震等により個々のパネル4が独自に揺れ動くのを防止することができるので、フリーアクセスフロア2の耐震性を容易に向上させることができる。
【0027】
また、パネル連結部材40には、パネル押さえ用平板部42及び脚部44に隆起部46,48の絞り加工(補強構造)が施されて、パネル連結部材40全体が変形しにくい構造になっていることにより、脚部44がパネル4の貫通孔10の内周面に押し当てられる弾性力が大きくなって強固に係止されるようになるため、各パネル4の各隅部同士を強固に連結することができる。
【0028】
また、脚部44は、図2に示すように、パネル押さえ用平板部42との間の角度が、直角よりも若干小さい角度、すなわち鋭角となるように、パネル押さえ用平板部42から折り曲げて形成されているので、パネル連結部材40は、図3に示すように、フリーアクセスフロア2のパネル4に取付けられる際に、脚部44が、確実に撓みながら貫通孔10に入り込むようになるため、確実に弾性力が発生して貫通孔10に係止されるようにし、各パネル4同士を確実に連結することができる。
【0029】
また、脚部44は、図2に示すように、先端部44aが外側に折れ曲がって形成されていることにより、互いに対向する脚部44の先端部44aの先端間の間隔が広くなっているため、脚部44とパネル押さえ用平板部42の折り曲げ角度が鋭角となっていても、パネル4の貫通孔10に確実に挿入することができる。
【0030】
また、脚部44は、その先端部44aの幅寸法が、その先端に向かうにしたがって除々に広がるように形成されているので、先端部44aが外側に折り曲げられているとしても、図3に示すように、この先端部44aにおける幅方向の両端側部を、貫通孔10の内周面に適切に押し当てることができる。
【0031】
次に、図4から図8は、本発明の第2の実施の形態に係るパネル連結部材60について説明するために参照する図である。本実施の形態では、パネル連結部材60を、図13及び図14に示す従来のフリーアクセスフロア22に適用した場合について説明するものとする。
【0032】
本実施の形態に係るパネル連結部材60は、図4及び図5に示すように、円板形状の1枚のパネル押さえ用平板部62、及び4組の係合ユニット64(係合部材)を備えて構成されている。そして、係合ユニット64は、図5に示すように、可撓性を有する合成樹脂製の係合作動部66と、この係合作動部66を作動させる駆動操作部68を備えて構成されている。
【0033】
パネル押さえ用平板部62には、その上面62a側の直径が、その裏側の下面62b側の直径よりも大きいすり鉢状の孔70が形成されている。また、係合ユニット64の係合作動部66はパネル押さえ用平板部62の上面62aと直角方向に長さを有し、その上端部の固定部66aが、皿ネジの頭部のような形状に形成されている。また、係合作動部66は、その固定部66aが、パネル押さえ用平板部62の孔70に嵌合して互いの接触面が接着されることにより、パネル押さえ用平板部62に固定して連結されている。
【0034】
また、係合作動部66は、皿ネジ頭部のような固定部66aを除く長さ部分が、略円柱形状に形成され、この長さ部分の途中にはくびれ部66cが形成されている。このくびれ部66cより下方の係合部66bは、その長さ方向に直角の断面において、図7に示すように、その中心位置から四方に伸びて形成される4本の切り込みSが、その係合部66bの長さ部分にわたって設けられていることにより、係合部66bは上記断面において4つの部分に分割されて構成されている。
【0035】
また、係合ユニット64の駆動操作部68は、略円柱形状であって、当初においてはその長さ方向上端部の操作部68aが、係合作動部66の固定部66aの上端面から上方に突出して、この操作部68aの突出長さ以外の駆動操作部68の長さ部分が、係合作動部66内に収納されている。駆動操作部68の図中下端部の駆動部68bは、その先端肩部が係合作動部66の係合部66bの内側に形成された段部66dに係止している。
【0036】
係合ユニット64は、図5中手の指等により駆動操作部68の操作部68aが矢印P方向に押されて係合作動部66内下方に押し込まれると、図6に示すように、この駆動部68bの先端肩部が、係合部66bの内側の段部66dを押し開いてその段部66dより下方に下降する。
【0037】
このとき、駆動部68bが係合部66bの内側の段部66dより下方の小径部に入り込むことにより、係合作動部66のくびれ部66cから下側の係合部66bを、このくびれ部66cを支点にして回動させて半径外方に押し広げる。このことにより、係合作動部66の係合部66bは、図6,図8に示すように、その長さ方向に直角の断面における外周部の径が拡大するようになっている。
【0038】
また、係合ユニット64は、図6に示すような状態から、駆動操作部68の操作部68aを操作して固定部66aの上面より上方に引出すことにより、駆動部68bの先端肩部が係合部66bの段部66より上昇して、係合部66bが前記と逆方向に回動し、図5,図7に示すような元の状態に戻ることができるようになっている。
【0039】
本実施の形態に係るパネル連結部材60は、図9に示すように、フリーアクセスフロア22のパネル24の各隅部が一ヶ所に集まる位置において、パネル押さえ用平板部62が各パネル24の各隅部の上面に載置され、図10に示すように、係合ユニット64が各パネル24の貫通孔30に挿通されると共に、この係合ユニット64の長さ方向に直角の断面における係合部66bの外周部の径が拡大して、その外周部が貫通孔30の内周面に圧接して係合することにより、各パネル24同士を連結するようになっている。
【0040】
このような本実施の形態に係るパネル連結部材60によれば、既設のパネルフリー方式のフリーアクセスフロア22について、パネル24の各隅部同士を連結することにより、地震等により個々のパネル24が独自に揺れ動くのを防止することができるので、フリーアクセスフロア22の耐震性を容易に向上させることができる。
【0041】
また、係合ユニット64は、駆動操作部68の操作部68aの操作により、係合作動部66の係合部66bの外周部の径を拡大したり縮小したりすることができるので、パネル連結部材60は、フリーアクセスフロア22のパネル24の各隅部の貫通孔30に対して着脱自在に係合することができる。
【0042】
なお、前記第1の実施の形態に係るパネル連結部材40は、パネル押さえ用平板部42が、図1に示すような、扇形状を切り欠いたような4つの凹部42bが形成されている場合について説明したが、このような平面形状に限定されない。
【0043】
また、前記第1の実施の形態に係るパネル連結部材40は、脚部44の先端部44aが、その先端に行くにしたがって幅寸法が除々に広がるように形成されている場合について説明したが、先端部44a以外の高さ部分と同じ幅寸法で形成されていてもよい。
【0044】
このように脚部44を形成した場合には、パネル連結部材40は、前記第2の実施の形態を適用したフリーアクセスフロア22のパネル24に対しても、脚部44をその貫通孔30に挿通させることができ、パネル連結部材40をパネル24の各隅部が一ヶ所に集まる位置の各パネル24間に取付けることが可能となる。
【0045】
また、前記第1の実施の形態に係るパネル連結部材40は、パネル押さえ用平板部42から脚部44にわたって連続して絞り加工による隆起部48が形成されていたが、このような隆起部48の代わりに、パネル押さえ用平板部42又は脚部44のいずれか一方だけに、或いは、パネル押さえ用平板部42及び脚部44のそれぞれに別個に、絞り加工による他の形状の隆起部を形成するようにしてもよい。また、パネル押さえ用平板部42及び/又は脚部44は、このような絞り加工による隆起部以外にも、他の補強構造を施すようになっていてもよい。
【0046】
また、前記第1の実施の形態に係るパネル連結部材40において、脚部44は、パネル押さえ用平板部42との間の角度が直角よりも若干小さい角度、すなわち鋭角となるように折り曲げられていたが、略直角となるように折り曲げられていてもよい。
【0047】
また、前記第1の実施の形態に係るパネル連結部材40において、脚部44は、高さ途中位置で折り曲げられて先端部44aがやや外側を向くように形成されていたが、上述のように、脚部44とパネル押さえ用平板部42との間の角度が略直角となるように折り曲げられている場合は、先端部44aは特に外側を向くように形成されていなくてもよい。
【0048】
また、前記第2の実施の形態に係るパネル連結部材60は、フリーアクセスフロア22のパネル24のタイプに取付けられていたが、前記第1の実施の形態を適用したフリーアクセスフロア2のパネル4のタイプに対しても取付けることができる。
【0049】
このようにパネル連結部材60をフリーアクセスフロア2のパネル4のタイプに取付ける場合でも、パネル連結部材60の係合ユニット64が、パネル4の貫通孔10に挿通された状態で、係合作動部66の係合部66bの外周部の径が拡大すると、係合部66bの外周部が貫通孔10の内周面の対向する部分に圧接して係合することができるため、パネル4の各隅部同士を連結させることができるからである。
【符号の説明】
【0050】
2 フリーアクセスフロア
4 フリーアクセスフロアパネル
8 調整台
10 貫通孔
12 小リブ
14 大リブ
22 フリーアクセスフロア
24 フリーアクセスフロアパネル
30 貫通孔
40 パネル連結部材
42 パネル押さえ用平板部
44 脚部
44a 先端部
46,48 隆起部
60 パネル連結部材
62 パネル押さえ用平板部
62a 上面
62b 下面
64 係合ユニット
66 係合作動部
66a 固定部
66b 係合部
66c くびれ部
66d 段部
68 駆動操作部
68a 操作部
68b 駆動部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面に開口する貫通孔を有する複数のパネル同士を連結するパネル連結部材であって、
前記パネルの上面に載置されるパネル押さえ用平板部と、
上端部が前記パネル押さえ用平板部に連結され、前記パネルの貫通孔に挿通した状態で、挿通する方向に対して直角方向の断面における外径が拡大することにより貫通孔の周部に係合する複数組の係合部材と
を備えたことを特徴とするパネル連結部材。
【請求項2】
前記係合部材の拡大させた外径を、元の外径に戻すことが可能であることを特徴とする請求項1に記載のパネル連結部材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−157815(P2011−157815A)
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−118978(P2011−118978)
【出願日】平成23年5月27日(2011.5.27)
【分割の表示】特願2006−37530(P2006−37530)の分割
【原出願日】平成18年2月15日(2006.2.15)
【出願人】(000233239)日立機材株式会社 (225)
【Fターム(参考)】