説明

パノラマルーフ構造の製造法

【課題】パノラマルーフユニットに先行して天井部材を車体に取り付けても、より確実にパノラマルーフユニットを車体に対して組み付け可能とする。
【解決手段】ブラケット54の一端部を車体20に対して上下方向に摺動可能に仮止めした後、予め、車室内装を構成する天井部材70を組み付けておき、その後、パノラマルーフパネル14を車体20の開口縁部に載置・接着し、これによりパノラマルーフパネル14の車室内面側に取り付けられたサンシェード装置40の取付部位61を車体20に対して仮止めされたブラケット54の他端部と締結可能な位置として、サンシェード装置40の取付部位61とブラケット54の他端部とを締結具85により締結し、該締結された状態のブラケット54の一端部を締結具87により車体20に対して締結する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パノラマルーフ構造の製造法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車のルーフ構造として、ルーフ開口部が透明板からなるパノラマルーフパネルで覆われるとともに、車室内装を構成する天井部材がルーフ開口部に対応して開口しており、採光可能とされた所謂パノラマルーフがあった。パノラマルーフ構造には、軽量化等の観点から、フレームを有しないパノラマルーフパネルで構成されたものがあった。かかる構成は、例えば、下記特許文献1に開示されている。この特許文献1に記載のパノラマルーフ構造において、パノラマルーフパネルは、車幅方向への移動を規制する位置決め部が突出形成された受け部材を介してルーフサイドレールに載置固定されている。このパノラマルーフ構造によれば、パノラマルーフパネルに特殊な加工を施すことなく、パノラマルーフパネルを車体に載置固定することが可能である。
【0003】
また、下記特許文献2には、プラスチック製のルーフパネルが車体のルーフフレームに載置されて接着により固定された自動車のルーフ構造が開示されている。既に、フレームを有しない透明プラスチック製のパノラマルーフパネルを備えたパノラマルーフ構造においても、パノラマルーフパネルを接着により車体に載置固定する方法は採用されている。
【0004】
ところで、パノラマルーフにおいては、パノラマルーフパネルと天井部材との間の空間にサンシェード装置が備えられているものがあった。かかる構成のパノラマルーフ構造を車体へ組み付けるにあたっては、従来、先ず、パノラマルーフパネルの車両室内側にサンシェード装置の組み付けられたパノラマルーフユニットを車体の開口縁部に載置固定したのち、ブラケットを介してサンシェード装置を車体に固定し、最後に天井部材を取り付けていた。
【0005】
【特許文献1】特開昭62−128885号公報
【特許文献2】特開昭62−194980号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明者らは、例えば、パノラマルーフ構造を備える自動車をパノラマルーフ構造を備えない自動車と同じ生産ラインで組み立てる場合に、生産効率等の観点から、共通して取り付けられる天井部材をパノラマルーフユニットよりも先に車体に取り付けるのが好ましい場合があることを見出した。その場合、パノラマルーフユニットを車体に載置する以前にブラケットを車体に固定しておき、パノラマルーフユニットを載置することとなる。したがって、ブラケットが車体に対して先に位置決めされることにより、該ブラケットの固定位置によりパノラマルーフユニットの上下位置が制約されることとなる。ところが、パノラマルーフパネルが接着により車体に載置固定される場合においては、接着剤の厚み等によりパノラマルーフユニットの上下位置に誤差が生じやすく、その上下位置を厳密に規制することは困難であった。そのため、パノラマルーフパネルが接着により車体に載置固定される場合において、先行して天井部材を組み付けようとすると、ブラケットとパノラマルーフユニットとの連結の確実性は著しく低下し、かえって生産効率を低下させてしまうおそれがあった。
【0007】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、パノラマルーフパネルと該パノラマルーフパネルの車室内面側に取り付けられたサンシェード装置とを備えるパノラマルーフユニットを車体に組みつけるにあたり、パノラマルーフパネルが車体の開口縁部に載置接着されるとともに、サンシェード装置がブラケットを介して車体に取り付けられるパノラマルーフ構造において、パノラマルーフユニットに先行して天井部材を車体に取り付けても、より確実にパノラマルーフユニットを車体に対して組み付け可能とすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明に係るパノラマルーフ構造の製造法は次の手段をとる。
第1の発明は、フレームを有しない透明板からなるパノラマルーフパネルと該パノラマルーフパネルの車室内面側に取り付けられたサンシェード装置とを備えるパノラマルーフユニットを有し、前記パノラマルーフパネルが車体の開口縁部に載置・接着されるとともに、前記サンシェード装置がブラケットを介して車体に取り付けられて前記パノラマルーフユニットが車体に組み付けられるパノラマルーフ構造の製造法であって、前記ブラケットの一端部を車体に対して上下方向に摺動可能に仮止めした後、予め、車室内装を構成する天井部材を組み付けておき、その後、前記パノラマルーフパネルを車体の開口縁部に載置・接着し、これにより前記サンシェード装置の取付部位を前記車体に対して仮止めされたブラケットの他端部と締結可能な位置として、該サンシェード装置の取付部位と前記ブラケットの他端部とを締結具により締結し、該締結された状態のブラケットの一端部を締結具により車体に対して締結して前記パノラマルーフユニットを車体に対して組み付けることを特徴とする。
【0009】
第1の発明に係るパノラマルーフ構造の製造法によれば、ブラケットの一端部を車体に対して上下方向に摺動可能に仮止めしておき、パノラマルーフパネルが車体に接着・載置されてサンシェード装置の取り付け部位が位置決めされた後に、ブラケットの他端部をサンシェード装置の取り付け部位に締結することによりブラケットの上下位置が確定される。上下位置の確定したブラケットの一端部を車体に対して締結するため、パノラマルーフパネルを車体に載置・接着する際に上下位置に誤差が生じても確実にサンシェード装置を車体に取り付けることができる。それにより、パノラマルーフユニットに先行して天井部材の取り付けられた車体に対して、パノラマルーフユニットを確実に組み付けることが可能である。
【0010】
第2の発明は、上記第1の発明に記載のパノラマルーフ構造の製造法であって、前記天井部材には前記サンシェード装置の取付部位と前記ブラケットの他端部とを締結する締結具及び前記ブラケットを車体に締結する締結具を締めるための工具を挿入することができる工具挿通孔が穿設されており、該工具挿通孔を通じて工具が挿入されて前記締結具を締結することを特徴とする。
【0011】
第2の発明に係るパノラマルーフ構造の製造法によれば、天井部材に形成された工具挿通孔を通じて工具が挿入されるため、締結具を容易に締結することが可能である。
【0012】
第3の発明は、上記第2の発明に記載のパノラマルーフ構造の製造法であって、前記天井部材に穿設された工具挿通孔は前記ブラケットを車体に締結した後、車室内側をガーニッシュで被覆することを特徴とする。
【0013】
第3の発明に係るパノラマルーフ構造の製造法によれば、工具挿通孔はガーニッシュにより被覆されるため、車室内装の美観を損ないにくい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、次の効果を得ることができる。
先ず、第1の発明のパノラマルーフ構造の製造法によれば、パノラマルーフユニットに先行して天井部材の取り付けられた車体に対して、パノラマルーフユニットを確実に組み付けることが可能である。
次に、第2の発明のパノラマルーフ構造の製造法によれば、締結具を締めるが容易である。
次に、第3の発明のパノラマルーフ構造の製造法によれば、工具挿通孔はガーニッシュにより被覆されるため、車室内装の美観を損ないにくい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図面を参照しながら本発明のパノラマルーフ構造の製造法の一実施形態を説明する。なお、各図において理解を容易にするため矢印で示されるFr,L,R,Upは車両の前方、左方、右方、上方を意味している。先ずパノラマルーフ構造10の構成を説明する。
図1に示されるように、本実施形態のパノラマルーフ構造10を備えた自動車の車両本体(車体)20には、支柱として、前部座席(運転席と助手席)の斜め前に位置するフロントピラー22、前部座席と後部座席との間に位置するセンターピラー24、及び後部座席の斜め後ろに位置するリアピラー26が設けられているとともに、左右のフロントピラー22の間にはフロントヘッダパネル28、左右のリアピラー26の間にはリアヘッダパネル30が架設されており、ルーフの左右両側には車両の前後方向に沿ってルーフサイドレール32設けられている。このパノラマルーフ構造10では、両側部のルーフサイドレール32と前部のフロントヘッダパネル28及び後部のリアヘッダパネル30によりルーフ開口部12が設定されており、該ルーフ開口部12が透明板からなるパノラマルーフパネル14で覆われて、採光可能とされている。
【0016】
パノラマルーフパネル14は、フレームを有しないポリカーボネートからなる透明板である。本実施形態のパノラマルーフ構造10においては、センターピラー24を跨いで設定されたルーフ開口部12の全体がこの1枚のパノラマルーフパネル14により覆われている。このパノラマルーフパネル14は、車室内面側(下面側)にサンシェード装置40が取り付けられ、パノラマルーフユニット18を構成している。
【0017】
サンシェード装置40には、遮光可能なシート状のシェード部材が引き出し・巻き取り可能な状態で備えられており、該シェード部材をパノラマルーフパネル14の内面に沿って引き出して日差しを遮ることができるようになっている。このサンシェード装置40は、パノラマルーフパネル14の前側略半分を覆うことのできるシェード部材42aと、パノラマルーフパネル14の後側略半分を覆うことのできるシェード部材42bとの2枚のシェード部材が備えられている。各シェード部材42a,42bはそれぞれパノラマルーフパネル14の前後方向の略中央において巻き取られており、シェード部材42aはガイドレール44aに案内されて前方へ引き出されてパノラマルーフパネル14の前側を覆い、シェード部材42bはガイドレール44bに案内されて後方へ引き出されてパノラマルーフパネル14の後側を覆うようになっている。なお、このサンシェード装置40のシェード部材42a,42bの引き出し・巻き取りの可動メカニズムについては従来のものと変更を要しないため、詳細な説明は省略する。
【0018】
サンシェード装置40の下部にはルーフリィンフォース60が一体的に備えられている。ルーフリィンフォース60は鋼板をホットプレス成形することにより形成された長尺な部材であり、長手方向に直交する断面が逆ハット形状が接続された形状とされている。ルーフリィンフォース60は、シェード部材42a,42bの巻取軸52(図4参照)に沿って、車体20の左右方向に架設されている。
【0019】
パノラマルーフユニット18は、パノラマルーフパネル14がルーフ開口部12の縁部に載置され接着剤16(図4等参照)により接着固定されるとともに、ルーフリィンフォース60がブラケット54を介して車体20(ルーフサイドレール32)に取り付けられることにより車体20に組み付けられている。その組み付け構造については、パノラマルーフ構造10の製造法とともに後で詳細に説明する。
【0020】
図1に示されるように、パノラマルーフ構造10の車室内側には車室の内装を構成する天井部材70が組み付けられている。天井部材70は、パノラマルーフユニット18のルーフリィンフォース60を覆い隠すことのできる中央被覆部72を挟んで前後に開口部76a,76bが形成されており、該開口部76a,76bからパノラマルーフパネル14を透過した日差しを車室内へ取り込むことが可能となっている。中央被覆部72の両側部には、パノラマルーフ構造10を製造するにあたり利用される工具挿通孔72aが設けられており、該工具挿通孔72aを含む中央被覆部72全体の車室内面側がガーニッシュ73で覆われている。
【0021】
次に、本実施形態のパノラマルーフ構造10の製造法について説明する。
先ず、ブラケット54を車体20に仮止めする。図2に示されるように、ブラケット54は鋼板で形成されたものであり、車両の左右方向に沿って凹みが形成され剛性が高められている。その一端部が屈曲して車体連結部80が設けられており、他端部にルーフリィンフォース連結部84が設けられている。車体連結部80には、上下方向に長く形成された長孔が前後方向にずれて合計5つ形成されており、そのうち3つは仮止め用貫通孔81a,81b,81c、2つは本締め用貫通孔82a,82bとされている。図3に示されように、ブラケット54が取り付けられるルーフサイドレール32は、アウタパネル34とインナパネル36及びリィンホースメント38とで閉断面構造をなしている。図2に示されるように、インナパネル36には、ブラケット54の仮止め用貫通孔81a,81b,81cに対応して仮止め用貫通孔37a,37b,37cとして丸穴が形成されている。また、ブラケット54の本締め用貫通孔82a,82bに対応し、車室外方(図3で見て左方L)の面にナット39nの溶接された本締め用貫通孔39a,39bが形成されている。図3に示されるように、先ず、クリップ83をブラケット54の仮止め用貫通孔81cとインナパネル36の仮止め用貫通孔37cとに嵌挿してブラケット54をインナパネル36に仮止めする。クリップ83がブラケット54の仮止め用貫通孔81cとインナパネル36の仮止め用貫通孔37cとに嵌ることにより、ブラケット54は、図3中に矢印Aで示されるように、仮止め用貫通孔81cである長孔の範囲内で上下方向へ摺動可能ではあるが脱落はしないようにインナパネル36に保持されている。
【0022】
次に、ガーニッシュ73を備えず、工具挿通孔72aが開放された天井部材70を車体20に組み付ける。天井部材70の車体20に対する組み付け構造は従前から変更を要しない。
【0023】
次に、図3に示されるように、天井部材70の組み付けられた車体20にパノラマルーフパネル14を載置し、パノラマルーフパネル14の縁部と車体20の開口縁部とを接着剤16で接着する。これに伴い、パノラマルーフパネル14の車室内面側(下面側)に取り付けられたルーフリィンフォース60も位置決めされ、その端部が仮止めされたブラケット54のルーフリィンフォース連結部84と連結可能な位置関係とされる。図2に示されるように、ブラケット54のルーフリィンフォース連結部84には、前後方向にずれて、2つの丸穴貫通孔84a,84bが形成されており、ルーフリィンフォース60の端部には、上面にナット60nの溶接された貫通孔60a,60bが形成されて取り付け部位61が設けられている。パノラマルーフパネル14を車体20に対して載置して接着することにより、ルーフリィンフォース60の貫通孔60a,60bがブラケット54の丸穴貫通孔84a,84bとの位置が揃い、第1のボルト85(図4参照)を挿通すればルーフリィンフォース60とブラケット54のルーフリィンフォース連結部84とを連結することのできる位置関係とされる。パノラマルーフパネル14を車体20に対して載置する際、ルーフリィンフォース60の位置決めされる上下位置に対して、ブラケット54が高い位置に仮止めされている場合には、ブラケット54がルーフリィンフォース60に押し下げられることとなる。
【0024】
次に、ルーフリィンフォース60とブラケット54のルーフリィンフォース連結部84とを連結する。すなわち、図4に示されるように、第1のボルト85をブラケット54のルーフリィンフォース連結部84の丸穴貫通孔84bとルーフリィンフォース60の取り付け部位61の貫通孔60a,60bに挿通し、ナット60nに締結することにより、ルーフリィンフォース60の取り付け部位61にブラケット54を固定する。第1のボルト85の締結作業は、天井部材70の工具挿通孔72aからボルトを締めることのできる工具Tを挿入することにより行うことができる。その際、図3に示されるように、仮止めされたブラケット54がルーフリィンフォース60と離間して下方に位置に配置されている場合には、第1のボルト85の締結に伴い押し上げられることとなる。この第1のボルト85の締結により、ブラケット54の車体20に対する相対的な上下位置が確定することとなる。
【0025】
次に、ブラケット54の車体連結部80とルーフサイドレール32(インナパネル36)とを連結する。すなわち、図4に示されるように、第2のボルト87をブラケット54の車体連結部80の本締め用貫通孔82bとインナパネル36の本締め用貫通孔39a,39bに挿通し、ナット39nに締結する。これにより、ブラケット54がインナパネル36に固定され、サンシェード装置40を構成するルーフリィンフォース60が車体20に取り付けられる。この第2のボルト87の締結作業も、天井部材70の工具挿通孔72aからボルトを締めることのできる工具Tを挿入することにより行うことができる。
【0026】
次に、天井部材70の車室内面にガーニッシュ73を配し、工具挿通孔72aを被覆する。
以上の手順により本実施形態のパノラマルーフ構造10を組み立てることができる。
【0027】
以上の構成のパノラマルーフ構造10の製造法によれば以下の作用効果を奏する。
予めルーフサイドレール32に仮止めしておいたブラケット54をパノラマルーフユニット18(ルーフリィンフォース60)に合わせて上下させ、ブラケット54の上下位置が確定される。そのため、該ブラケット54を介してルーフリィンフォース60とルーフサイドレール32とを確実に連結することができる。
天井部材70に工具挿通孔72aが形成されており、第1のボルト85及び第2のボルト87の締結作業を容易に行うことができるが、その後、工具挿通孔72aがガーニッシュ73により被覆されるため、車室内の美観が損なわれにくい。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の実施形態に係るパノラマルーフ構造の分解斜視図である。
【図2】図1に示されるパノラマルーフ構造におけるブラケット部分の斜視図である。
【図3】図2に示されるパノラマルーフ構造のIII−III線断面図であり、パノラマルーフ構造の製造法を説明する図である。
【図4】図2に示されるパノラマルーフ構造のIV−IV線断面図である。
【符号の説明】
【0029】
10 パノラマルーフ構造
12 ルーフ開口部
14 パノラマルーフパネル
16 接着剤
18 パノラマルーフユニット
20 車体
32 ルーフサイドレール
36 インナパネル
40 サンシェード装置
42a,42b シェード部材
52 巻取軸
54 ブラケット
60 ルーフリィンフォース
61 取り付け部位
70 天井部材
72a 工具挿通孔
73 ガーニッシュ
80 車体連結部(一端部)
81a,81b,81c 仮止め用貫通孔
82a,82b 本締め用貫通孔
83 クリップ
84 ルーフリィンフォース連結部(他端部)
T 工具


【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレームを有しない透明板からなるパノラマルーフパネルと該パノラマルーフパネルの車室内面側に取り付けられたサンシェード装置とを備えるパノラマルーフユニットを有し、前記パノラマルーフパネルが車体の開口縁部に載置・接着されるとともに、前記サンシェード装置がブラケットを介して車体に取り付けられて前記パノラマルーフユニットが車体に組み付けられるパノラマルーフ構造の製造法であって、
前記ブラケットの一端部を車体に対して上下方向に摺動可能に仮止めした後、予め、車室内装を構成する天井部材を組み付けておき、その後、前記パノラマルーフパネルを車体の開口縁部に載置・接着し、これにより前記サンシェード装置の取付部位を前記車体に対して仮止めされたブラケットの他端部と締結可能な位置として、該サンシェード装置の取付部位と前記ブラケットの他端部とを締結具により締結し、該締結された状態のブラケットの一端部を締結具により車体に対して締結して前記パノラマルーフユニットを車体に対して組み付けることを特徴とするパノラマルーフ構造の製造法。
【請求項2】
請求項1に記載のパノラマルーフ構造の製造法であって、
前記天井部材には前記サンシェード装置の取付部位と前記ブラケットの他端部とを締結する締結具及び前記ブラケットを車体に締結する締結具を締めるための工具を挿入することができる工具挿通孔が穿設されており、該工具挿通孔を通じて工具が挿入されて前記締結具を締結することを特徴とするパノラマルーフ構造の製造法。
【請求項3】
請求項1に記載のパノラマルーフ構造の製造法であって、
前記天井部材に穿設された工具挿通孔は前記ブラケットを車体に締結した後、車室内側をガーニッシュで被覆することを特徴とするパノラマルーフ構造の製造法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−52463(P2010−52463A)
【公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−216683(P2008−216683)
【出願日】平成20年8月26日(2008.8.26)
【出願人】(000110321)トヨタ車体株式会社 (1,272)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】