説明

パワー変換のためのスイッチング式インバータ及びコンバータ

【課題】パワー変換のためにスイッチング式インバータ及びコンバータを提供すること。
【解決手段】共通の接地によって互いに結合させた2つのシングルエンド型EFインバータセクションと少なくとも1つの負荷に結合された部分的に共有された同調可能な共振網とを有するスイッチングインバータであって、各インバータセクションは1つの切替えセクションを備えており、かつ該共有の同調可能網セクションは対応する切替えセクションにより見られるインピーダンスに対する独立同調を可能にさせることによって切替え周波数の偶数及び奇数高調波を独立に同調させている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、パワー変換のためのスイッチング式インバータ及びコンバータに関する。
【背景技術】
【0002】
複雑さがより高い電子デバイスの大幅な普及に伴って、パワー変換回路を強化する努力が続けられている。パワー変換回路の主たる種類のうちの2つがパワー増幅器とパワーコンバータである。パワー増幅器は、電気通信や工業用途において広範に使用されており、高性能のdc−dcコンバータのフロントエンド段としての用途が見出されている。パワー増幅器はその動作モードに応じて、2つの系統(すなわち、線形パワー増幅器と切替えモード増幅器)に分類することができる。線形パワー増幅器は、その簡便性、線形性及び良好な動的性能のためによく使用されている。これらは、大きな休止パワー損失を生じるような条件である「線形領域」において動作する能動ゲインデバイス(通常は、トランジスタ)を用いて設計されている。線形パワー増幅器は効率がかなり悪いため、線形性が重要でありかつそのパワー損失が対処可能であるような用途によく適している。
【0003】
切替えモード増幅器はそのトランジスタを完全な「on」と「off」のいずれかにして、トランジスタを事実上スイッチとして使用しながら動作している。切替えモードパワー増幅器は効率が比較的よく、パワー密度、パワー消費またはサイズの要件を満たすために効率をより高くすることが重要であるような用途に使用されている。
【0004】
増幅器とインバータの違いは一般に、増幅器が入力信号(本検討では、AC入力)向けのポートを有しており、かつインバータはDC電源からのエネルギーをAC出力に変換することであると理解されよう。単純化すればインバータとは、増幅して出力に伝達しようとする自己完結型のAC信号源を有する1つの増幅器である。最後に、インバータのAC出力を整流するすなわちDCに戻すように変換すると、この系全体は1つのDC−DCコンバータとして機能する。例証を目的として、本明細書の説明は基本的には、増幅器、インバータ、並びにDC−DCコンバータ(整流器が含まれる場合)のケースに当てはまる。
【0005】
dc−dcパワー変換回路の大多数では、電気的パワーを効率的に処理するためにインダクタ及びコンデンサがスイッチと連携して利用される。切替え周波数を高くすると受動的構成要素のサイズ及び値が低減されることが知られている。しかしこうした高周波数動作は効率を低下させる傾向があり、スイッチに関連する損失を低下させるように開発された様々なソフトスイッチング技法が存在している。dc−dcパワー変換用途向けのソフトスイッチングコンバータは典型的には、acパワーを変換しているインバータセクションを有しており、このacパワーが次いで要求されるdcパワーを(典型的には、整流器セクションによって)発生させるように処理される。共振形インバータを利用するdc−dcコンバータ以外の別の高周波数用途には、医療技術や通信などの分野で用いられる無線周波数(RF)パワー増幅器が含まれる。
【0006】
高効率パワー変換の動作原理は、あるポートから別のポートへの平均的パワーフローを調節するようにエネルギーの蓄積と放出を周期的に制御することである。こうして実現されるパワー処理は原理的に、無損失的であると共に、実際に低損失を達成することが可能である。パワー処理回路のボリュームに寄与する主たるものの1つは、コンデンサ及びインダクタを用いて実現されるのが典型的であるような要求されるエネルギー蓄積である。所与のエネルギー蓄積技術においてそのエネルギー蓄積素子のサイズは、蓄積しようとするエネルギーに対する単調増加関数となるのが通常である。したがって、パワー密度を増大させるには、蓄積されるエネルギーの低減かエネルギー蓄積密度の増大のいずれかが必要である。後者は物理学や材料科学に大きく依存すると共に、さらにコンデンサの降伏電圧や誘電率、インダクタの飽和フラックス密度や透磁率などの基本的制約を受けることになる。磁気的な構成要素や誘電構成要素の材料特性の改善は比較的進行が緩やかである。代替的方法は、1動作サイクルあたり必要とするエネルギー蓄積量を低減することである。指定のパワー量を処理する回路では、切替え周波数を上昇させることによってこれが達成される。
【0007】
ある程度までであれば切替え周波数を上昇させるとパワー密度が上昇するが、切替え周波数の上昇を続けるとそのゲインが損なわれるという問題が生じる。こうした問題には、切替え損失の上昇、磁気構成要素内の近接損失及びコア損失、並びに寄生リアクタンスに関わる問題が含まれる。これらはある程度は緩和することが可能であるが、非効率性の問題がコンバータ設計を支配する傾向があり、またさらには切替え周波数を高くするとパワー密度の付随した増加(あるいは、減少)がなくてもコスト及び損失が増大する。
【0008】
数MHz〜数百MHzの範囲と定義されるHF及びVHFの範囲では、インバータ及び整流器は、切替え損失を受容可能なレベルに維持するようにオンとオフの両方の切替えに関してソフトスイッチングを利用するのが典型的である。HFやVHF帯域で使用される最も一般的なインバータトポロジーは、D級、E級またはDE級のいずれかのトポロジーに基づく。従来の定義によれば、D級ではソフトスイッチングがすべての遷移に関しては保証されず、一方E級とDE級トポロジーは、切替え遷移がすべてソフト的であるように、またスイッチのいずれの逆並列ダイオードも導通しないように共振波形及びスイッチ遷移タイミングを用いることによって区別される。後者は、逆回復損失が無視し得ることを意味する。DE級では、スイッチに対するピーク電圧ストレスがバス電圧に制限されるので有利であるが、周波数が10MHz〜20MHzを超えて上昇すると精細なタイミングが要求されるハイ側スイッチの駆動が困難となる。このことは主に、ハイ側ゲート駆動におけるコモンモード電流に起因する。E級はシングルエンド型接地基準スイッチの使用によってこの条件を回避しているが、このトレードオフとしてデバイス電圧ストレスが高くなる。さらに、E級とDE級のインバータは能動的スイッチキャパシタンス、切替え周波数及び処理されるパワーの間の関係によって特徴付けされる。この関係は、こうしたインバータの実際上の設計空間を厳しく制約し、このためにその用途が制限される。
【0009】
切替えモードのパワー増幅器をHF、VHFの周波数あるいはこれより高い周波数範囲で動作させるには、共振素子を使用してスイッチ電圧を切替え遷移の直前にゼロの近くにもって行くのが典型的である。この条件のことを通常、ゼロ電圧切替え(Zero−Voltag−Switching:ZVS)と呼ぶ。ZVS遷移は通常であれば各切替えサイクルごとに半導体内で無駄になるようなエネルギーを有効に低減させる。トランジスタのオフ切替えの際のトランジスタ上の電圧上昇を遅延させ、これによりトランジスタ内に大きな電圧及び電流が同時に加えられることを防止することによって、切替え損失のさらなる低減を実現することが可能である。このことは、スイッチ端子の両端のキャパシタンスを介して実施されるのが通常であるが、このキャパシタンスは実際のすべてのスイッチに存在する固有のスイッチキャパシタンスを含むのが一般的である。この同じキャパシタンスは上述のようなZVSの使用に必要である。
【0010】
多くの切替えモード共振形インバータに関する欠点の1つは、共振処理の結果としてトランジスタが耐えねばならない電圧(または、電流)が大きいことである。例えばE級インバータは、トランジスタ両端に高いピーク電圧が印加されるよく知られた切替えモードパワー増幅器である。具体的には、このトランジスタでは標準設計の入力電圧の概ね4倍に達する電圧が生じる。
【0011】
Φ級インバータは高い切替え周波数に適応させたソフトスイッチングインバータである。これらは、EF級インバータとも呼ばれており、基本切替え周波数と第2及び第3高調波の制御を可能にすることによって動作する。これらは、ソフトスイッチング挙動及びE級設計の接地基準トランジスタを共有しているが、電圧ストレスが大幅に低減されかつ追加的な設計自由度を有する。これによってEF級インバータは設計空間を拡大させることが可能、具体的には所与の入力及び出力電流及び電圧を有し所与のトランジスタ技術によるEF級インバータをE級を超えるより高い周波数で動作させることが可能であり、これにより受動的構成要素のサイズが小さくなる。
【0012】
図1は、EF級あるいはEF級等価のインバータ段10を、スイッチQと、L、C、L、Cからなる受動的多重共振網と、負荷網L、Cと、負荷インピーダンスZLD,SEと、を利用する切替えモード共振形インバータとして表している従来技術の図である。スイッチQは、スイッチ駆動信号v(t)を介して切替え周波数FSを用いた周期方式で「オン」と「オフ」になる。多重共振網、負荷網及び負荷インピーダンスの組み合わせによってスイッチQから見えるインピーダンスZQ1が生成される。適正なインバータ動作で要求されるZQ1の正確な特性は周知であるが、FSにおけるインピーダンス及びその高調波が負荷に対する所望のパワーの提供並びにスイッチQのソフトスイッチングの提供の両方を行うように規定されていることを説明することは有益であろう。ソフトスイッチング挙動によって、標準的なパルス幅変調(PWM)切替え変換技法で実施されるものよりさらに高い非常に高い切替え周波数における効率的な動作が可能となる。さらに周期的な定常状態条件下では、動作にとって重要なものはF及びその高調波におけるZQ1の値のみであることにも留意されたい。
【0013】
高周波数で動作する従来の設計の性能は寄生的構成要素によって制限されることが多い。例えば、トランジスタQの寄生出力キャパシタンスは、従来のE級インバータを所与の出力パワー向けに動作させる際の最大周波数を制限するのが典型的である。図1のEFインバータによれば追加の設計自由度を提供することによって克服され、これによってより大きな値のトランジスタキャパシタンスを可能とさせこれが動作周波数の上端を延長させる。図1のコンデンサCはこうしたトランジスタ寄生出力キャパシタンスを含むことに留意されたい。
【0014】
EF級タイプのコンバータの顕著な特性の1つは、オフ状態の間のトランジスタ両端の電圧vQ1(t)が切替え周波数Fの基本波、第2高調波及び第3高調波におけるZQ1(f)のインピーダンス値によって決定されることである。具体的には、切替え周波数の第2高調波で必要となる低いインピーダンス値は、図1のL及びCで形成される直列共振トラップの追加によって得られる。構成要素L及びCは基本波及び第3高調波におけるインピーダンスZQ1(f)を設定する際に主たる役割を果たしており、またC1はさらにより高い高調波に関するZQ1の低下にも寄与している。これによってゼロ電圧切替え(ZVS)条件が保証されると共に、C内に含まれるトランジスタキャパシタンスの吸収が助けられる。インピーダンスZQ1は、電圧vq1(t)を波形成形する役割、並びにDC入力からAC出力へのパワーの流れを制御する役割を果たしている。
【0015】
この波形成形によってトランジスタ両端の電圧ストレスがE級と比較して概ね40%低下する。ピーク電圧が低下するとより低電圧の半導体をより良好な伝導特性で使用することが可能となると共にこれがインバータ内の損失を低減させ、これにより効率が上昇しより高いパワー密度が可能となる。
【0016】
図2を参照すると、コンバータがオフ状態にある間のEFインバータのトランジスタQ両端のインピーダンスZQ1(f)のシミュレーション値をゲイン50及び位相60に関して表している。この例では基本切替え周波数Fが30MHzである。第2高調波(60MHz)においてインピーダンスが低いことが容易に確認されよう。周期的な定常動作では、切替え周波数Fの倍数にあたるインピーダンスだけが重要であることに留意されたい。
【0017】
基本切替え周波数f=F並びにその第2及び第3高調波(f=2F及びf=3F)で見られる複素インピーダンスZQ1(f)はEFインバータの動作にとって重要である。f=Fにおける値は、パワーレベルとZVS挙動の両方を設定する。f=2F及びf=3Fにおける値はトランジスタ波形を設定するため、トランジスタ電圧ストレスの低減にとって重要である。具体的には、適正な動作の擬似台形のドレイン波形特性を生成するためには、第2高調波における低インピーダンス、並びに基本波及び第3高調波の値同士の相対的関係が必要である。
【0018】
複素インピーダンスZQ1(f)は、網L、C、L、C、L、Cと負荷インピーダンスZLD,SEとによって生成される。所望のインピーダンス値を得るためには、これらの構成要素値を調整すなわち「同調」させなければならない。構成要素の値の幾つかが調節可能でないあるいは非線形である(例えば、CのうちトランジスタQの出力キャパシタンスを意味する部分)という点で困難が生じる。したがって、要求される値を正確に予測することは不可能である。初期値を選択した後、適正な動作を得るためにハードウェアやシミュレーションのいずれかにおいて、あるいはこれら両者において構成要素値を同調させる。このことは、単一の構成要素値のいずれもが基本切替え周波数f=F並びにその第2及び第3高調波(f=2F及びf=3F)における複素インピーダンスZQ1(f)の値に影響を及ぼすため、極めて困難である。したがって、ある構成要素の調整には、それ以外のすべての構成要素が調整されていることが必要であり、また他の要素でも同様となる可能性がある。このため典型的には、受容可能な解に達するまでに非常に多くの回数の反復が必要であり、また困難かつ時間の浪費となる。
【0019】
EFインバータによればE級と比較して、共振用構成要素(そのうちの1つ(図1のコンデンサC)ではその定格が入力電圧のほとんど3倍に至る)がより多くなるとの犠牲の下に半導体電圧の大幅な低減が達成される。
【0020】
dc−dcコンバータ用途では、高周波数で動作可能な適当な整流器によって負荷が置き換えられる。これらの用途で一般に使用される共振用整流器トポロジーのうち図3では単一ダイオードトポロジーを表している。この単一ダイオード整流器は、図1の負荷に置き換えできるように基本波周波数において入力インピーダンスZLD,SEをもつ抵抗性と見えるように設計される。この条件は、DC出力電流で必要となるdc経路も提供している共振インダクタと寄生ダイオードキャパシタンスを共振させることによって達成される。
【0021】
負荷ZLD,SEの代わりにこの整流器が図1のインバータに接続されると、共振整流器では主として正弦波の入力電流が見られる。電圧vld,se(t)の有する高調波成分は大きいが、この電圧の基本成分はインバータが供給する電流と同位相である。この条件は望ましいものであるが、これが維持されるのはある狭い出力パワー動作条件にわたってだけである。
【0022】
図4は、図3の適正に同調させた共振整流器の入力電圧vld,se(t)のシミュレーション値400並びにその基本成分410を表している。
【0023】
図5を参照すると、整流器電圧基本成分のシミュレーション値500並びに入力電流510をグラフによって表している。これらの波形500、510は共に同位相であるため、抵抗性挙動が含意される。
【0024】
当技術分野で周知のように、インバータとはdcをacに変換する回路である。同じ回路は能動的スイッチを動作させる制御信号が増幅しようとするac入力であると見なせば増幅器としても使用可能であることに留意されたい。さらに、インバータの出力に共振整流器を付加することによって、インバータのac出力をdc出力に変換し、これによりシステム全体をdc−dcコンバータとして動作させることにも留意されたい。したがってインバータは、大きな柔軟性を有すると共に、その設計基準に応じて異なる多くの用途でこれらのデバイスが利用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0025】
【特許文献1】米国特許出願第20070171680号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0026】
指摘したように、電子デバイスは一般に動作のためにある種のパワー変換を必要とすると共に、パワー変換の効率の増大及び制御の必要性が常に存在する。さらに、より形状因子を小さくしてより大きな機能性を提供するという目的が絶えず存在する共に、そのパワー変換技法が希望される。従来設計の欠点に関して設計能力を強化しかつ効率を上昇させるために様々な努力が用いられてきている。
【課題を解決するための手段】
【0027】
本システム及び方法は、全般的にはパワー変換に関し、また幾つかの実施形態についてスイッチングインバータ動作及びdc−dc変換に関する回路及び技法に関して記述している。
【0028】
一実施形態は、共通の接地によって互いに結合させた2つのシングルエンド型EFインバータセクションと少なくとも1つの負荷に結合された共振網とを有するプッシュプルインバータデバイスである。この実施形態では各インバータセクションは1つの切替えセクションを有し、かつ共振網は部分的に共有された同調可能共振網セクションを含んでおり、該共有の同調可能網セクションによって対応する各切替えセクションから見たインピーダンスの独立同調が可能となることによって切替え周波数の偶数高調波と奇数高調波の独立同調が可能となる。一例ではそのインピーダンスは偶数高調波に関して1つの値であり、かつ奇数高調波に関して1つの値である。
【0029】
一態様における共振器網は、第1の共振器セクション、第2の共振器セクション及び第3の共振器セクションを有する。第2の共振器セクションは1対のインダクタ及び1つの共有のコンデンサを有しており、該インダクタは奇数高調波に対して調整されると共に該共有のコンデンサは奇数高調波に影響を及ぼすことなく偶数高調波に対して調整されている。別の構成では、第2の共振器セクションは1対のコンデンサ及び1つの共有のインダクタを有しており、該コンデンサは奇数高調波に対して調整されると共に該共有のインダクタは奇数高調波に影響を及ぼすことなく偶数高調波に対して調整されている。
【0030】
別の実施形態は、共通の接地によって互いに結合させた2つのシングルエンド型EFインバータセクションと少なくとも1つのAC入力とを伴うdc−dcコンバータであって、各インバータセクションは1つの共有の同調可能共振網と1つの切替えセクションを備えており、かつこれらのインバータセクションが出力整流器セクションに結合されることによってAC入力がDC出力に変換されており、該共有の同調可能網セクションは対応する切替えセクションにより見えるインピーダンスに対する独立同調を提供することによって偶数及び奇数の高調波の独立同調を提供している。この整流器セクションは一例では、共振プッシュプル整流器セクションである。
【0031】
また別の実施形態は、少なくとも1つの電圧源及び少なくとも1つの負荷を提供する工程と、共通の接地によって2つのシングルエンド型EFインバータセクションを互いに結合させる工程と、を含む電気的パワーを変換するための方法である。これらのインバータセクションは電圧源及び負荷に結合されており、かつこれらのインバータセクションは1つのスイッチと1つの共有の共振同調網を含んだ共振網とを備えている。本方法は、インバータセクションの各々のインピーダンスを同調させる工程を含んでおり、該インピーダンスは偶数高調波に関して1つの値であり、かつ奇数高調波に関して1つの値であることによって、偶数及び奇数の高調波を同調させている。
【0032】
本明細書に記載した特徴及び利点は必ずしもすべてを網羅したものではなく、具体的には図面、明細書及び特許請求の範囲に鑑みて当業者には多くの追加の特徴及び利点が明らかとなろう。さらに、本明細書で使用した言語表現は主に可読性や説明性を目的として選択したものであり、本発明の主題の趣旨を限定するものではないことに留意すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】従来技術のEF級インバータの概要図である。
【図2】図1に示したインピーダンスZQ1(f)を表した図である。
【図3】従来の共振整流器回路を表した図である。
【図4】図3の整流器の入力のvLD,SE(t)に関する標準的な時間領域波形並びに基本成分を表した図である。
【図5】図3の整流器の入力のvLD,SE(t)の基本成分波形並びに対応する入力電流を表した図である。
【図6】本システムの一実施形態に従って構成したプッシュプルEFの図である。
【図7】一実施形態に従って2つの負荷を単一の負荷に合成しているプッシュプルEFの概要図である。
【図8】本システムの一実施形態に従って構成したDCフィードインダクタ向けの中心タップ付きインダクタを備えたプッシュプルEFインバータの図である。
【図9】本システムの一実施形態に従って構成したDCフィードインダクタ向けの中心タップ付きインダクタ及び単一のコンデンサ第2高調波共振器を備えたプッシュプルEFインバータの概要透視図である。
【図10】本システムの一実施形態に従って構成したDCフィードインダクタ向けの中心タップ付きインダクタ及び単一のインダクタ第2高調波共振器を備えたプッシュプルEFインバータの概要透視図である。
【図11】dc−dcコンバータの一実施形態に従って構成したプッシュプル共振器整流器の概要透視図である。
【図12】図11のdc−dcコンバータの一実施形態に従って構成した中心タップ付きインダクタを備えたプッシュプル共振整流器図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
一実施形態では、無線周波数で動作すると共に従来設計の欠点のうちのかなりの数について緩和している同調共振網を利用するスイッチングインバータ動作のために有用な回路及び技法を提供する。その具体的な用途に基づいて無線周波数における動作が望ましい場合や必要な場合において特に有用である。
【0035】
一例では、各セクションの高調波を独立に同調させるような結合を用いて単一トランジスタEF級インバータをプッシュプル回路まで拡張することによってその回路が開発されている。一態様ではその回路は、切替え波形の偶数及び奇数高調波の同調を脱結合させ、これにより回路設計に追加的な柔軟性を提供している。様々な実施形態では、構成要素の数及びサイズの削減、磁気コア内のDCフラックスの相殺、並びにリップル周波数の2倍化を提供することができる。
【0036】
本インバータの別の実施形態は、本明細書においてEF級インバータに分類したΦ級コンバータに基づく。このインバータは、E級と比較して電圧ストレスが低いこと、さらにはトランジスタ出力キャパシタンスの一部を共振網に吸収することができるという利点を有する。
【0037】
別のバージョンの回路では、プッシュプルバージョンのEF級インバータをプッシュプルバージョンの共振整流器と結合させてdc−dcコンバータを形成している。
【0038】
図6を参照すると、プッシュプルバージョンのEF級インバータを図示している。回路600は、2つのコンバータのそれぞれを添え字AとBを用いて表現した、共通の接地基準並びに180°の位相差で動作する駆動信号VDA及びVDBによる2つのシングルエンド型EF級インバータ610、620(例えば、図1に示すようなもの)からなる。図示を目的として、構成要素の値は各コンバータで同じに保たれること(例えば、C=C1A=C1B、C=C2A=C2B、等々)を前提としている。出力電圧VLD=2VLD,SE並びにその出力パワーもシングルエンド型の場合に対して2倍となる。各トランジスタにより見たインピーダンスZQ1x(ここで、xはAとBのいずれとすることも可能)は、シングルエンド型の場合に見られるZQ1と同じであり、このためコンバータAとBの波形は同じとなる。
【0039】
再度図6を参照すると、各インバータセクション610、620は1つの切替えセクション630、640(この例ではトランジスタQ1A、Q1B)を有する。電圧源670と負荷660とに結合された各インバータセクション610、620ごとにL、C、L、C、L、Cを含む1つの共振網セクション650が存在している。より具体的な詳細では、この例による共振器網650は、第1高調波共振器セクション680、第2高調波共振器セクション685及び第3高調波共振器セクション690を含む。
【0040】
通常の動作時においてコンバータ600は、切替え周波数Fに対応する基本の周期による周期的定常状態で動作する。この条件下では、すべての波形がFの整数倍に分解される。例証の目的では、高調波についてはn∈[0,∞)で表される非負の整数を検討することで十分である。さらに、周波数成分Fを偶数成分Fと奇数成分Fとに分離することも有用である。
【0041】
この条件下では、プッシュプル動作の特徴のうちの1つは、DC成分Fを包含した偶数周波数成分Fがコモンモード信号として出現し、他方基本波F=Fを包含した奇数周波数成分Fは差分信号として出現することである。この回路は1つのインバータであるため、問題となるのは負荷のAC成分のみである。
【0042】
図7の回路700を参照すると、DC負荷成分はコモンモードでありしたがって接地内を流れるために、2つの負荷ZLDAとZLDBを分離している接地を切断することが可能であり、これにより負荷ZLDAとZLDBを1つの単一の負荷710に合成する(すなわち、ZLD=ZLDA+ZLDB=2ZLD,SEとする)ことができる。理論的には、これによって偶数周波数成分においてスイッチインピーダンスZQ1A及びZQ1Bに影響が生じ、またその動作に影響が生じる可能性があることに留意されたい。しかし実際上は、L3AとC3A及びL3BとC3Bを組み合わせて形成した共振網は、Fの第2高調波及びこれより高い高調波を減衰させており、したがって負荷抵抗器を記載のように1つの単一の抵抗器に合成することの影響は最小となる。EF級回路では、第2高調波における任意の影響はL2x−C2xが形成する第2高調波短絡によってさらに低減される。
【0043】
図8は、1つの単一の中心タップ付きインダクタ810を形成するように組み合わされた第1の共振器網からのdcフィードインダクタL1A及びL1Bを有する回路800を表している。L1A及びL1Bは、結合係数kを0と1の間とした実質的に同一結合の巻き線を表している。0<k<1であるため、偶数周波数成分には巻き線L1e=Llk間の漏れインダクタンスからの寄与が現れ、また奇数周波数成分には漏れインダクタンスと相互インダクタンスの和(L1o=Llk+L)が現れる。理想的なケースでは、k=1でありかつその巻き線は完全結合状態(L1e=Llk=0及びL1o=L)である。したがって偶数高調波成分には接地に対して低いインピーダンスが現れると共に、その動作はDE級動作と同一となる。これは望ましいことであるが、こうした良好な結合を実現することは周波数が上昇するに従って現実的でなくなる。このケースでは、適正な動作のために奇数周波数成分にとって必要なインピーダンスが現れるようにL1oが設計されており、また偶数周波数成分(特に、第2成分)は他の成分によって制御することが可能である(これについては本明細書の説明から理解されよう)。
【0044】
1AとL1Bを結合させることの利点の1つは、その巻き線が共通の磁気コア上にあれば、フラックスの偶数周波数成分がコア内で相殺されることである。これによってAC成分に由来するコア損失が低減され、またDCフラックス成分が事実上ゼロとなるためコア内におけるACフラックススイング(swing)がさらに大きくなり、これによりコアをより小さくすること、したがってインダクタをより小さくすることが可能となる。
【0045】
本明細書に記載したようにL1AとL1Bを結合させることの別の利点は、その巻き線が結合されているためその奇数モードインダクタンスが巻き線周回数の超線形(Superlinear)関数となり、kが1に近づくに連れて周回数の2乗に比例する関数に近づくことである。必要な奇数モードインダクタンスはシングルエンド型の場合の2倍であるため、共通のコア上で必要となる周回数は2倍未満である。これによって結合式のインダクタでは、非結合の2つのインダクタと比較してそのサイズと損失の両方が低減される。
【0046】
図9は、回路900を備えた本システムの一実施形態を表している。例証を目的として各トランジスタはその回路によって発生させたそれ自体のインピーダンスを有する。本明細書に詳述した修正形態によれば、完全に分離された2つのインバータ回路が存在しておらず、また第2高調波トラップを利用することによれば第2高調波が有効に短絡排除される。各トランジスタの端子位置で見たインピーダンスは同じであることに留意されたい。基本波及び奇数高調波は単一のCコンデンサのキャパシタンスによる影響を受けないため、インバータ回路を同調させるための機構が提供される。
【0047】
再度図9を参照するとこの実施形態では、L2AとL2Bを直列に接続しかつこれらの間の中心点をキャパシタンスCに接続して接地させることによって、C2AとC2BがキャパシタンスC向けの1つの単一のコンデンサ910となるように組み合わせられる。L2AとL2Bが未結合である場合、偶数周波数成分にとってはインダクタンスL2e=L/2(L=L2A=L2B)と直列にしたCからなる接地に対する等価的な直列共振網に見えることになる。奇数周波数成分にはインダクタンスL2o=L2A+L2Bからなる等価網に見えることになる。したがって、構成要素の総数を削減する一方で、偶数と奇数の周波数成分に対する網の影響を独立に制御することが可能である。
【0048】
具体的にはインダクタL2A及びL2Bは、第2高調波2Fにおける挙動を考慮に入れることを要することなく奇数周波数成分(すなわち、基本波F及び第3高調波3F)に関して所望の効果が生成されるように選択される。インダクタ値を選択した後、奇数周波数成分におけるトランジスタインピーダンスに影響を及ぼさずに第2高調波2Fにおいて所望の低いインピーダンスが生成されるようにコンデンサCを調整することが可能である。さらに、EF2級動作では2Fにおいて低いインピーダンスが必要となるため、これがL2A、L2B及びCからなる網によって生成される。この低いインピーダンスは成分の平衡に関するインピーダンス寄与により受ける影響を無視できることになり、したがって第2高調波におけるインピーダンスに実質的に影響を及ぼさずにこれらの調整が可能である。
【0049】
図9では明瞭に図示していないが、L2A及びL2Bは本明細書に記載したL1A及びL1Bと同様にして結合させることができる。こうした結合によれば、奇数モードのインダクタンスを増加させかつ偶数モードのインダクタンスを低下させることが可能である。奇数モードインダクタンスを増加させると第2高調波短絡網内の奇数モード電流が減少し、これらの電流に由来する損失が低減される。偶数モードインダクタンスを低下させると第2高調波短絡を実現するためにより大きな値のCを使用することができ、これが次いでCに対する電圧ストレスを低減させる。奇数と偶数の高調波に対する独立同調に関する記述がこのケースに当てはまる。
【0050】
図10は、同じくC及びLの役割を逆転させることが可能なプッシュプル構成1000の別の実施形態を表しており、またC2AとC2Bを直列に接続しかつこれらの間の中心点をインダクタンスLに接続して接地させることによって第2高調波共振器インダクタL2AとL2BがインダクタンスL向けの1つの単一のインダクタ1010となるように組み合わせられることを表している。偶数周波数成分にはキャパシタンスC2e=2C(ここで、C=C2A=C2B)と直列としたLからなるような接地に対する等価直列共振網に見えることになる。奇数周波数成分には、キャパシタンスC2o=C/2からなる等価網に見えることになる。これによりしたがって、構成要素の総数を削減する一方で、偶数と奇数の周波数成分に対する網の影響を独立に制御することができる。これによればまた別の設計自由度が可能になるので有利である。
【0051】
図11を参照するとインバータについてここに詳細に示しているが、負荷ZLDを整流器1110で置き換えることによってAC出力がDCに変換され、このDCが次いで負荷RLDにパワー供給して、1つのdc−dcコンバータが設計されている。インバータの場合と同様に、シングルエンド型整流器1110はプッシュプルバージョンとして実現することができる。
【0052】
図12を参照すると、図11のdc−dcコンバータのインダクタL4A及びL4Bが結合されたインダクタ1210を備えるように実現されており、これによりインバータ上のL1A及びL1Bに関して説明したのと同じ恩恵が得られる。この整流器は1つの共振プッシュプル整流器である。
【0053】
本明細書で詳細に示したシステムにより提供される独立の共振高調波調整網は多くの用途を有する。例えばこれらの回路及び技法は、医療産業向けのRFパワー増幅器内で実現させることが可能である。別の用途としては、効率の向上により動作のコスト削減が提供されるようなFM送信器などの通信伝送に関するものがある。さらに別の用途には、切替え周波数が300MHzに至るような医学的な用途や動作が含まれる。
【0054】
プッシュプルトポロジーなどのdc−dcパワー変換用途においては、その利点は従来の試みの不利な点を最小限にしつつその切替え周波数を高くできることが含まれる。別の特徴は、並列結合のコンデンサと分割用のインダクタを組み合わせることにより構成要素カウントを低減させることを含む。別の態様は、インダクタンス要件をより低くすることにより巻き線数を削減し、これにより銅などの貴重な金属の利用をより少なくすることを含む。さらに、巻き線の数が少なくなるため、漏れインダクタンスが低下すると共に、これを網の一部に組み入れることが可能である。
【0055】
本システムの利点の幾つかには、新規の構造によってその大きさを2〜10倍の小型化などさらに小さくしたパワープロセッサの製造性が含まれる。本システムの設計を特徴付ける特徴の1つは、共振網のインダクタ内でdc電流を相殺できることである。別の特徴には、トランジスタに見えるインピーダンスを偶数と奇数の高調波に関して独立に制御できることを含む。また別の特徴には、入力及び出力リップル周波数が2倍になるなど入力及び出力のリップル周波数の増加によってフィルタ処理要件が軽減されることを含む。
【0056】
本発明の実施形態に関する上の記述は例示及び説明を目的としたものである。これらは、網羅的とすることや本発明を開示した厳密な形式に限定することを意図したものではない。この開示に照らして多くの修正形態や変形形態が可能である。本発明の範囲はこの詳細な説明により限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲によって限定するように意図している。
【符号の説明】
【0057】
10 EF2インバータ
50 ゲイン
60 位相
400 整流器入力電圧(シミュレーション値)
410 基本成分
500 整流器電圧(シミュレーション値)
510 入力電流
600 コンバータ回路
610 インバータセクション
620 インバータセクション
630 切替えセクション
640 切替えセクション
650 共振網セクション
660 負荷
670 電圧源
680 第1高調波共鳴セクション
685 第2高調波共鳴セクション
690 第3高調波共鳴セクション
700 回路
710 単一の負荷
800 回路
810 中心タップ付きインダクタ
900 回路
910 単一のコンデンサ
1000 回路
1010 単一のインダクタ
1110 整流器
1210 結合式インダクタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
共通の接地によって互いに結合させたその各々が1つの切替えセクションを備えた2つの実質的に同一のシングルエンド型EFインバータセクション及び少なくとも1つの負荷に結合された共振網を備えること、
前記切替えセクションは同じ切替え周波数であるが約180度の位相差を伴って切替えられること、
前記共振網は部分的に共有されると共に、対応する各切替えセクションにより見えるインピーダンスに対して独立に同調されており、これにより切替え周波数の偶数及び奇数成分に関する独立同調が提供されること、
を特徴とするプッシュプルインバータデバイス。
【請求項2】
共通の接地によって互いに結合させたその各々が1つの共有の同調可能共振網及び1つの切替えセクションを備えた2つの実質的に同一のシングルエンド型EFインバータセクションと少なくとも1つのAC入力とを備えており、該インバータセクションは出力整流器セクションに結合されることによって該AC入力を少なくとも1つのDC出力に変換していること、
前記切替えセクションは同じ切替え周波数であるが約180度の位相差を伴って切替えられること、
前記共有の同調可能共振網はそれぞれの切替えセクションにより見えるインピーダンスに対して独立に同調されており、これにより切替え周波数の偶数及び奇数の成分に関する独立同調が提供されること、
を特徴とするdc−dcコンバータデバイス。
【請求項3】
前記共振網は、第1の共振器セクション、第2の共振器セクション及び第3の共振器セクションを備える、請求項1または2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記第2の共振器セクションは1対のインダクタと1つの共有のコンデンサとを備えており、該インダクタは奇数高調波におけるインピーダンスを制御するように調整されており、かつ該共有のコンデンサは奇数高調波におけるインピーダンスに影響を及ぼすことなく偶数高調波におけるインピーダンスを制御するように調整されている、請求項3に記載のデバイス。
【請求項5】
前記第2の共振器セクションは1対のコンデンサと1つの共有のインダクタとを備えており、該コンデンサは奇数高調波におけるインピーダンスを制御するように調整されており、かつ該共有のインダクタは奇数高調波におけるインピーダンスに影響を及ぼすことなく偶数高調波におけるインピーダンスを制御するように調整されている、請求項3に記載のデバイス。
【請求項6】
前記第1の共振器セクション内の1対のインダクタが1つの中心タップ付きの単一インダクタを形成するように合成されている、請求項3に記載のデバイス。
【請求項7】
前記第1のセクション及び前記第2のセクション内の構成要素は同じ値を有する、請求項3に記載のデバイス。
【請求項8】
2つのインバータセクションにAとBのラベルが付けられると共に、ZLDを合成負荷とし、ZLDAをインバータセクションAの負荷とし、かつZLDBをインバータセクションBの負荷としたときに前記少なくとも1つの負荷はZLD=ZLDA+ZLDBとなるように合成されている、請求項1または2に記載のデバイス。
【請求項9】
前記切替えセクションは、10MHz〜300MHzの範囲の周波数であるような切替え周波数Fで動作する、請求項1または2に記載のデバイス。
【請求項10】
周波数成分Fはコモンモード信号として出現する偶数成分Fと差分信号として出現する奇数成分Fとになるように分離される、請求項1または2に記載のデバイス。
【請求項11】
前記整流器セクションが共振プッシュプル整流器セクションである、請求項2に記載のコンバータ。
【請求項12】
電気的パワーを変換するための方法であって、
少なくとも1つの電圧源及び少なくとも1つの負荷を提供する工程と、
共通の接地によって2つのシングルエンド型EFインバータセクションを互いに結合させる工程であって、該インバータセクションは前記電圧源及び前記負荷に結合されており、該インバータセクションは1つのスイッチ及び1つの共有の共振同調網を備える結合工程と、
前記インバータセクションの各々のインピーダンスを同調させる工程であって、該インピーダンスは偶数高調波に関して1つの値でありかつ奇数高調波に関して1つの値であることによって偶数及び奇数の高調波を同調させている同調工程と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項13】
インピーダンスを同調させる前記工程は、共有の共振同調網の成分を奇数高調波について調整し、次いで奇数高調波に影響を及ぼさずに偶数高調波に関して調整する工程を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記シングルエンド型EFインバータセクションは実質的に同一である、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記切替えセクションは概ね同じ切替え周波数であるが約180度の位相差を伴って切替えられている、請求項12に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−50238(P2011−50238A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−188948(P2010−188948)
【出願日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY
【Fターム(参考)】