説明

パーキング機構を有する変速機

【課題】 少なくとも2以上のケースを1つのケースに組み立てる作業が効率的に行える。
【解決手段】 本発明のパーキング機構を有する変速機は、第1ケース21及び第2ケース22の2つが合わさって構成される変速機のケース2と、第1ケース21の内側に配設されその一部にシフトレバーのシフト操作に連動して回動するレバー部材3と、レバー部材3に揺動自在に接続された一端部53とシフトレバーのシフト操作に伴うレバー部材3の回動によりパーキング位置及びパーキング時以外の待機位置の間を移動可能な他端部52とをもつロッド5と、第2ケース22の内側に配設され2つのケース21,22とを組み合わせたときにロッド5の他端部52が挿入できる開口部611が形成されたロッド保持部61をもつロック機構操作部6と、を有し、2つのケース21,22とを組み付ける際、レーバー部材3がロッド5の揺動を規制する規制部323を有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パーキング機構を有する変速機に関し、特に2つ以上のケースを組み付けて1つの変速機のケースを有するパーキング機構を有する変速機に関する。
【背景技術】
【0002】
変速機は、2つ以上のケース部品を組み付けて、1つのケースを構成するものが一般的である。図4に示されているのは、少なくとも2つのケース部品、第1ケース91及び第2ケース92の一部分である。第1ケース91と第2ケース92とには、それぞれに変速機の構成部品が取り付けられている。そして、組み付けの都合上、パーキングに関する構成部品を第1ケース91と第2ケース92とに分けて配置している。これらパーキングに関する構成部品は第1ケース91と第2ケース92とを組み付ける際に併せて組み付けられ、その組み付けを行う際にはそれらの相対位置などを調節する必要がある。そのときにパーキングに関する構成部品の位置合わせは、質量が大きく取扱性に優れているとは言いがたい第1ケース91と第2ケース92との位置を調節することにより行わなくてはならず、細かな調整を行うには多人数での作業が必要な場合もあった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、上記現状に鑑みてなされたもので、少なくとも2以上のケースを1つのケースに組み立てる作業が効率的に行えるパーキング機構を有する変速機を提供することを解決すべき課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するための請求項1に係る発明の構成上の特徴は、少なくとも第1ケース及び第2ケースの2つが合わさって構成される変速機のケースと、
前記第1ケースの内側に配設され、その一部にシフトレバーのシフト操作に連動して回動するカムが形成されるレバー部材と、
前記第1ケースの内側に他端が固定され、前記シフトレバーの操作を規制するように前記カムに向けて付勢されるように前記カムのカム面に当接するローラを一端に有する位置保持部材と、
前記レバー部材に揺動自在に接続された一端部と、前記シフトレバーのシフト操作に伴う前記レバー部材の回動により、パーキング時に対応するパーキング位置及び前記パーキング時以外の待機位置の間を移動可能な他端部とをもつロッドと、
前記第2ケースの内側に配設され、前記第1ケースと前記第2ケースとを組み合わせたときに前記レバー部材の回動位置に応じて前記ロッドの前記他端部が挿入でき且つ前記ロッドの揺動を抑制するように開口する開口部が形成されたロッド保持部と、前記パーキング位置及び前記待機位置との間での前記ロッドの前記他端部の移動に連動して前記他端部に係合乃至脱離されることで前記パーキング位置に前記他端部が位置するときにパーキングギヤにロックギヤを噛合させるロッド係合部とをもつロック機構操作部と、
を有し、
前記カムは、前記シフトレバーによるシフト操作の範囲に前記ローラに当接する通常カム面と、前記シフトレバーによるシフト操作の範囲外に存在し前記ローラに当接する組み付けカム面と、を有し、
前記第2ケースに対して組み付けるように、前記第1ケースの向き及び配置を行ったときであって、且つ、前記組み付けカム面が前記ローラに当接するように前記レバー部材を回動させたときに、前記レーバー部材は前記ロッドの揺動を規制する規制部を有することである。
【0005】
また請求項2に係る発明の構成上の特徴は、請求項1において、前記位置保持部材が板状の弾性部材であることである。
【0006】
また請求項3に係る発明の構成上の特徴は、請求項1又は2において、前記通常カム面が前記シフトレバーによるシフト操作によって選択されるシフトに対応した凹及び各凹との間に凸を有する複数の凹凸形状であり、前記組み付けカム面が前記通常カム面の一方の端に位置することである。
【0007】
また請求項4に係る発明の構成上の特徴は、請求項1〜3の何れか1項において、前記ロッドが略直角に曲がった屈曲部を有し、前記規制部は前記屈曲部又は前記屈曲部近傍に接触し、前記他端部が前記一端部及び前記屈曲部より下方に位置することである。
【0008】
また請求項5に係る発明の構成上の特徴は、請求項1〜4の何れか1項において、前記ロッド係合部が前記ロッドの前記他端部が前記パーキング位置に移動することで前記他端部によって拡径し、前記待機位置に前記他端部が移動して縮径することである。
【0009】
また請求項6に係る発明の構成上の特徴は、請求項1〜5の何れか1項において、前記ロッドが前記規制部により揺動が規制されているときには、前記第1ケース及び前記第2ケースが組み付けられても、前記ロッド保持部の前記開口部内に前記他端部は挿入されず、組み付け後にレバー部材を前記シフト操作の範囲内に回動させることで前記開口部内に前記他端部が挿入されるように前記ロッド及び前記ロッド保持部との相対位置及び形状が設定されていることである。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に係る発明においては、レバー部材のカムが通常カム面と組み付けカム面とを有し、位置保持部材のローラを組み付けカム面に当接させることで、レバー部材の規制部がロッドの動きを規制する。そのため、レバー部材が揺動し、ローラを組み付けカム面に当接させて、第1ケースと第2ケースとを合わせて組み付けることで、第1ケースと第2ケースとに分かれて配置されているロック機構操作部とロッドとの接続がスムーズに行える。つまり、変速機の構成要素が2つのケースに分かれて配置されており、ケースを合わせる際に接続させる必要のある構成要素について、従来は多人数で行っていた作業をより簡便に行うことができる。よって、組み立てる作業が効率的に行える。なお、組み立ての簡略化のためにはパーキングに関する構成部品を予め一方のケース内にて組み立てることも考えられるが、その場合にはその組み立て作業が独立した工程として行われるため作業の簡略化にはつながらない場合もある。
【0011】
請求項2に係る発明においては、位置保持部材が板状の弾性部材であるため、弾性力により、レバー部材の回動を適宜抑制して、レバー部材の位置を保持することができる。
【0012】
請求項3に係る発明においては、シフトレバーのシフトに対応しない組み付けカム面が、シフトレバーのシフトに対応する通常カム面のどちらかの端に配置することで、シフトレバーの通常操作途中に組み付けカム面とローラとが当接することがなく、シフトレバーの通常操作に影響を与えない。
【0013】
請求項4に係る発明においては、ロッドの形状が略L字(向きは上下左右逆)とすることで、小さな操作力でも、ロッドとロック機構操作部のロッド係合部とが係合乃至脱離できる。
【0014】
請求項5に係る発明においては、ロッドの動きに直交する方向の動きである拡径・縮径に変換するロッド係合部を有することにより、ロッド係合部の動きが反対にロッドを動かすことがなくなり、パーキングロックを安定して継続することができる。
【0015】
請求項6に係る発明においては、第1ケース側のロッドと第2ケース側のロック機構操作部とが、第1ケースと第2ケースとを合わせて組み付ける際、接続しない。組み付け後、レバー部材が回動し、ローラが組み付けカム面から外れて、ロッドの他端がロック機構操作部のロッド保持部に挿入される。そのため、2つのケースに分かれており、組み付け後、係合乃至脱離することで機能する構成要素が、組み付け作業の際に気にせずに組み付けることができるため、効率的に組み立て作業を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本実施形態1の変速機の一部の構成を示す説明図である。
【図2】本実施形態1の変速機の一部であるディテントレバー及び板バネ部分の拡大図である。
【図3】本実施形態1の変速機の一部を上方からみた説明図である。
【図4】従来の変速機の一部の構成を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の代表的な実施形態を図1〜図4を参照して説明する。本実施形態に係るパーキング機構を有する変速機(以下、「変速機」と称する)は、車両に搭載される。
【0018】
(実施形態1)
本実施形態1の変速機は、図1〜3に示されるように、ケース2と、レバー部材3と、位置保持部材4と、ロッド5と、ロック機構操作部6と、を有する。
【0019】
ケース2は、第1ケース21と第2ケース22とが合わさって構成される。なお、ケース2は、2つのケース21,22以外のその他、図示されていない構成要素によって、全体として構成される場合もある。
【0020】
レバー部材3は、第1ケース21の内側に配置され、ディテントレバー(カム)31とロッド接続レバー32と連結部材33とを有する。ディテントレバー31は、板状の部材で、シフトレバー(図示略)のシフト操作が入力されて回動するように回動中心部311で支承されており、外形の一部に凹凸が交互に繰り返されているカム面312,313が形成されている。カム面312,313は通常カム面312と組み付けカム面313とで構成され、両カム面は連続して形成されている。通常カム面312は、が回動中心部311からの距離がほぼ同じ凸部が4つと、凸部より回動中心部311からの距離が短い凹部の3つが交互に形成されている。組み付けカム面313は、回動中心部311からの距離が通常カム面312の凹部よりも短く、回動中心部311に向かって大きく凹んだ形状である。組み付けカム面313は、通常カム面312の回動方向の一方の端の凸部に接続されている。本実施形態1では、図2において、左側に位置しているが、どちらの端に接続されていても良い。組み付けカム面313は、変速機が組み立てられた後では、後述する位置保持部材4のローラ42が当接しない。ディテントレバー31の外形は、カムとして機能することができるカム面が形成されており、シフトレバーの操作に連動するように接続される部分があれば、図2の形状に限定されるものではない。
【0021】
ロッド接続レバー32は、板状の部材で、ディテントレバー31と連動して回動するように回動中心部321で支承されている。ディテントレバー31の回動中心部311とロッド接続レバー32の回動中心部321とは、棒状の連結部材33によって同軸となるように配置されている。連結部材33は、第1ケース21の内側のブラケット211に、保持されている。そして、ロッド接続レバー32は、後述するロッド5の一端が接続されるロッド接続部322と、ロッド接続部322から鍵状に突出した規制部323とを有する。規制部323は、並んで配置されるディテントレバー31とは反対側に突出している。
【0022】
位置保持部材4は、板バネ41とローラ42とを有する。板バネ41は、二叉に分かれた一端411の間にローラ42が回転自在に保持されており、他端412が第1ケース21の内側に固定される。板バネ41は、ローラ42が通常カム面312の凹部及び組み付けカム面313に当接するように弾性力でローラ42をカム面に押圧し、ローラ42がカム面を移動するのに合わせて他端412を支点に撓む。ディテントレバー31及びロッド接続レバー32のレバー部材3は、ローラ42が通常カム面312の凹部や組み付けカム面313に当接して回動が抑制され、回動位置が保持される。
【0023】
ロッド5は、棒状部材51と略円錐形状の先端部(他端部)52とを有する。棒状部材51は、一端部53がレバー部材3のロッド接続レバー32に揺動自在に接続されている。先端部52は、棒状部材51の他端に結合又は一体成形されている。先端部52は、シフトレバーのシフト操作に伴うレバー部材3の回動により、パーキング時に対応するパーキング位置及びパーキング時以外の待機位置の間を図1に示される矢印A方向に、移動する。棒状部材51は、一端部53から先端部52にかけての途中、一端部53に近い位置が屈曲されている屈曲部54を有する。屈曲部54は、レバー部材3の回動位置によって、ロッド接続レバー32の規制部323に当接する。
【0024】
ロック機構操作部6は、第2ケース22の内側に配設される、ロッド保持部61とロッド係合部62とバネ部材63とを有する。ロッド保持部61は、第1ケース21と第2ケース22とを組み合わせたときにレバー部材3の回動位置に応じてロッド5の先端部52が挿入でき且つロッド5の揺動を抑制するように開口する開口部611が形成されている。ロッド係合部62は、パーキング位置及び待機位置との間でのロッド5の先端部52の移動に連動して先端部52に係合乃至脱離されることでパーキング位置に先端部52が位置するときにパーキングギヤ(図示略)にロックギヤ(図示略)を噛合させる。ロッド係合部62は、先端部52がロッド保持部61の開口部611から矢印A方向で下方に移動してきて係合するときに拡径し、先端部52が開口部611側に移動して脱離すると縮径する。ロッド係合部62は、コイルバネのバネ部材63によって、縮径方向に付勢されている。
【0025】
本実施形態1の変速機のケース2は、第1ケース21と第2ケース22とを組み付ける際、図1に示されるように、ロッド保持部61の開口部が上方に位置するように第2ケース22を下側に配置する。そして、第1ケース21は、一端部53がロッド接続レバー32のロッド接続部322に接続されているロッド5の先端部52が、一端部53及び屈曲部54よりも下方に位置するように、第2ケース22にかぶせるように合わせる。この時、板バネ4のローラ42が組み付けカム面313に当接するように、ディテントレバー31を回動させておく。ディテントレバー31の回動は、ディテントレバー31、ロッド接続レバー32、あるいはディテントレバー31に接続されている別の部材などによって、行う。ローラ42が組み付けカム面313に当接しているロッド接続レバー32の回動位置で、ロッド5は屈曲部54がロッド接続レバー32の規制部323に当接し、ロッド5は揺動が一部規制される。その状態で、第1ケース21と第2ケース22とを合わせて組み付けると、第2ケース22側のロッド保持部61の開口部611に、第1ケース21側のロッド5の先端部52がスムーズに挿入される。
【0026】
図4は、ローラが組み付けカム面に当接せず、ロッド接続レバー93が規制部を有していない従来の構成を示す図面である。第1ケース91と第2ケース92とを組み付けるために合わせようとする際、一端部941がロッド接続レバー93のロッド接続部931に接続されているロッド94が、規制部がないため揺動し、先端部942が所望の位置Pからσほどずれる。そのため、第1ケース91と第2ケース92とを組み付ける際、ロッド94の動きを所望の位置Pに保持するための人手が必要となり、最低2人がかりで作業を行うこととなる。
【0027】
実施形態1の変速機によれば、上述したように、レバー部材3のディテントレバー31の組み付けカム面313に、板バネ4のローラ42を当接させることで、レバー部材3のロッド接続レバー32の規制部323がロッド5の屈曲部54に当接して、ロッド5の揺動を規制する。第1ケース21と第2ケース22とを組み合わせるために、第1ケース21を第2ケース22にかぶせる際、ロッド5は、規制部323によって揺動が規制され、先端部52が揺動方向で所望の位置に停止する。よって、第1ケース21と第2ケース22とを合わせて組み付ける際、ロッド5の先端部52を所望位置に保持するための人手を必要とせずに組み付けることができる。つまり、先端部52の位置合わせをしながら、タイミングを合わせて組み付ける必要がないため、効率的に組み立て作業が行える。
【0028】
そして、規制部323は従来の部材に鍵状に突出させることで実現でき、部品の大きな変更もない。また、板バネ4のローラ42が当接するディテントレバー31のカムのうち組み付けカム面313は、ローラ42が通常カム面312から大きく外れたりすることがないように設けられているカムであるため、ディテントレバー31のカムの変更もない。また、組み付けカム面313の位置は、通常のシフトレバーのシフト操作に影響を与えることが位置であるため、組み付け後に規制部323がロッド5の揺動を規制することがない。
【0029】
(実施形態2)
実施形態2の変速機は、実施形態1の変速機と基本的に同様の構成及び作用効果を有する。以下、異なる構成及び作用効果を中心に説明する。
【0030】
実施形態2の変速機で用いられる第1ケース側のロッドと第2ケース側のロック機構操作部とは、第1ケースと第2ケースとを合わせて組み付ける際、接続しない構成である。つまり、ロッドの先端部がロッド保持部に挿入しない。ロッドの先端部は、第1ケースと第2ケースとが組み付けられた後、レバー部材を回動させて、ローラが組み付けカム面から外れて通常カム面に移動することで、ロッド保持部に挿入される。
【0031】
実施形態2の変速機によれば、第1ケースと第2ケースとを合わせる際、ロッドの先端部の位置を気にせず組み付けることができるため効率的に組み立て作業を行うことができる。
【符号の説明】
【0032】
2:ケース、 21:第1ケース、 22:第2ケース、
3:レバー部材、31:ディテントレバー、 311:揺動中心部、
312:通常カム面、 313:組み付けカム面、32:ロッド接続レバー、
321:揺動中心部、322:ロッド接続部、 323:規制部、33:連結部材、
4:位置保持部材、 41:板バネ、 411:一端、 412:他端、 42:ローラ、
5:ロッド、 51:棒状部材、 52:先端部、 53:一端部、54:屈曲部、
6:ロック機構操作部6、 61:ロッド保持部、 611:開口部、
62:ロッド係合部、 63:バネ部材。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも第1ケース及び第2ケースの2つが合わさって構成される変速機のケースと、
前記第1ケースの内側に配設され、その一部にシフトレバーのシフト操作に連動して回動するカムが形成されるレバー部材と、
前記第1ケースの内側に他端が固定され、前記シフトレバーの操作を規制するように前記カムに向けて付勢されるように前記カムのカム面に当接するローラを一端に有する位置保持部材と、
前記レバー部材に揺動自在に接続された一端部と、前記シフトレバーのシフト操作に伴う前記レバー部材の回動により、パーキング時に対応するパーキング位置及び前記パーキング時以外の待機位置の間を移動可能な他端部とをもつロッドと、
前記第2ケースの内側に配設され、前記第1ケースと前記第2ケースとを組み合わせたときに前記レバー部材の回動位置に応じて前記ロッドの前記他端部が挿入でき且つ前記ロッドの揺動を抑制するように開口する開口部が形成されたロッド保持部と、前記パーキング位置及び前記待機位置との間での前記ロッドの前記他端部の移動に連動して前記他端部に係合乃至脱離されることで前記パーキング位置に前記他端部が位置するときにパーキングギヤにロックギヤを噛合させるロッド係合部とをもつロック機構操作部と、
を有し、
前記カムは、前記シフトレバーによるシフト操作の範囲に前記ローラに当接する通常カム面と、前記シフトレバーによるシフト操作の範囲外に存在し前記ローラに当接する組み付けカム面と、を有し、
前記第2ケースに対して組み付けるように、前記第1ケースの向き及び配置を行ったときであって、且つ、前記組み付けカム面が前記ローラに当接するように前記レバー部材を回動させたときに、前記レーバー部材は前記ロッドの揺動を規制する規制部を有することを特徴とするパーキング機構を有する変速機。
【請求項2】
前記位置保持部材は、板状の弾性部材である請求項1記載のパーキング機構を有する変速機。
【請求項3】
前記通常カム面は、前記シフトレバーによるシフト操作によって選択されるシフトに対応した凹及び各凹との間に凸を有する複数の凹凸形状であり、
前記組み付けカム面は、前記通常カム面の一方の端に位置する請求項1又は2に記載のパーキング機構を有する変速機。
【請求項4】
前記ロッドは、略直角に曲がった屈曲部を有し、前記規制部は前記屈曲部又は前記屈曲部近傍に接触し、
前記他端部は前記一端部及び前記屈曲部より下方に位置する請求項1〜3の何れか1項に記載のパーキング機構を有する変速機。
【請求項5】
前記ロッド係合部は、前記ロッドの前記他端部が前記パーキング位置に移動することで前記他端部によって拡径し、前記待機位置に前記他端部が移動して縮径する請求項1〜4の何れか1項に記載のパーキング機構を有する変速機。
【請求項6】
前記ロッドが前記規制部により揺動が規制されているときには、前記第1ケース及び前記第2ケースが組み付けられても、前記ロッド保持部の前記開口部内に前記他端部は挿入されず、組み付け後にレバー部材を前記シフト操作の範囲内に回動させることで前記開口部内に前記他端部が挿入されるように前記ロッド及び前記ロッド保持部との相対位置及び形状が設定されている請求項1〜5の何れか1項に記載のパーキング機構を有する変速機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−36522(P2013−36522A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−172544(P2011−172544)
【出願日】平成23年8月8日(2011.8.8)
【出願人】(592058315)アイシン・エーアイ株式会社 (490)
【Fターム(参考)】