説明

パーキンソン病を治療するための医薬組成物及びその調製方法

【課題】レボドパ、カルビドパ、及びエンタカポン、またはその薬学的に許容される塩と、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含み、そのうち、エンタカポンがレボドパまたはカルビドパと混合されず、先行技術より調製プロセスを簡素化できる、パーキンソン病の治療に用いる医薬組成物の提供。
【解決手段】パーキンソン病の治療に用いる医薬組成物であって、レボドパ、カルビドパ、エンタカポン、またはその薬学的に許容される塩、及び少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含み、エンタカポンがレボドパまたはカルビドパと医薬組成物内で混合されないことを特徴とし、この医薬組成物の調製方法が、レボドパとカルビドパで第1粒状物を形成し、エンタカポンで第2粒状物を形成した後、2種類の粒状物を圧縮して錠剤にすることを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パーキンソン病を治療するための医薬組成物及び前記医薬組成物を調製する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
レボドパとカルビドパの組成物から製造された錠剤は、一般的にパーキンソン病の治療に用いられている。カルビドパは芳香族L−アミノ酸脱炭酸酵素阻害剤であり、レボドパのドパミンへの転換を効果的に減少し、レボドパの濃度を高め、脳内で作用するドパミンを増加することができる。この種の薬剤は今日市販されており、例えば、Bristol−Myers Squibb社が販売するシネメット(登録商標)、Schwarz Pharma社が販売するパルコパ(登録商標)などがある。
【0003】
このほか、特許文献1もパーキンソン病治療向けの薬剤、エンタカポンを開示している。この薬剤はカテコール−O−メチルトランスフェラーゼ(COMT)阻害剤であり、レボドパと併用され、レボドパから3−メトキシ−4−ヒドロキシ−L−フェニルアラニン(3−OMD)への代謝を阻害することで、脳内におけるレボドパの濃度を高め、レボドパのバイオアベイラビリティを高めるものである。Orion社製造のコムタン(登録商標)は、この種の薬剤である。
【0004】
患者はレボドパとカルビドパを含む錠剤、及びエンタカポンを含む錠剤を1日数回服用し、症状を管理する。しかしながら、嚥下障害または振戦の症状がある患者にとって、毎回2つの錠剤を服用することは負担が大きい。
【0005】
このため、特許文献2はレボドパとカルビドパ、及びエンタカポンを含む医薬組成物を開示しており、そのうちカルビドパのバイオアベイラビリティを向上するため、カルビドパはレボドパ及びエンタカポンと実質的に混合されていない。この組成物は3つの成分を1つの錠剤に組み込むことで、患者の服薬順守を向上することができる。現在、このような組み合わせはNovartis社とOrion社の共同開発による商標名スタレボ(登録商標)として市販されている。
【0006】
患者に対して治療法を合わせるため、スタレボ(登録商標)は例えばスタレボ(登録商標)50、75、100、125、150、200など、多様な有効性成分含量で提供されている。すべての剤形で、エンタカポンは200mgの一定含量となっているが、カルビドパ/レボドパの含量はそれぞれ12.5/50mg、18.75/75mg、25/100mg、31.25/125mg、37.5/150mg、50/200mgとなっている。
【0007】
しかしながら、特許文献2の開示でさまざまな剤形を製造するプロセスは非常に複雑である。特許文献2に従うと、カルビドパがレボドパ及びエンタカポンから実質的に分離されており、別途顆粒化が必要であることが理由である。一方で、レボドパとエンタカポンは混合して顆粒化が可能である。それでも、エンタカポンがすべての有効性成分含量において200mgの一定含量であり、レボドパとエンタカポンの重量比が多様な剤形で異なるため、2つの成分の混合を顆粒化することはやはり複雑なプロセスである。このため、レボドパとエンタカポンの混合の顆粒化プロセスは、異なる剤形に対して個別に行われる必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第5446194号明細書
【特許文献2】国際公開第01/01984号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
前述の問題に対処するため、発明者は、有効成分の溶出率に影響を与えることなく、製造手順を簡素化する新しい方法を開発した。
【0010】
従って、本発明の第一の目的は、レボドパ、カルビドパ、エンタカポン、またはその薬学的に許容される塩と、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含み、そのうちエンタカポンがレボドパまたはカルビドパと混合されない、パーキンソン病を治療するための医薬組成物を提供することにある。
【0011】
本発明の第二の目的は、少なくとも第1部分と、第2部分と、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含み、そのうち、前記第1部分がレボドパとカルビドパの混合物を含み、前記第2部分がエンタカポンを含む、パーキンソン病を治療するための医薬組成物を提供することにある。
【0012】
本発明の第三の目的は、次の工程を含む前記医薬組成物の調製方法を提供することにある。
(a)レボドパとカルビドパ、及び少なくとも1つの第1賦形剤を混合し、第1混合物を得る工程と、
(b)前記第1混合物を顆粒化して第1粒状物を得る工程と、
(c)エンタカポンと少なくとも1つの第2賦形剤を混合して第2混合物を得る工程と、
(d)前記第2混合物を顆粒化して第2粒状物を得る工程と、
(e)前記第1粒状物と前記第2粒状物を圧縮して錠剤とする工程と、
を含む。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上述の目的を達するため、本発明のパーキンソン病を治療するための医薬組成物は、レボドパ25mg〜300mg、カルビドパ5mg〜75mg、エンタカポン25mg〜300mg、またはその薬学的に許容される塩、及び少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含み、そのうち、エンタカポンはレボドパまたはカルビドパと混合されない。
【0014】
本発明の好ましい実施態様において、前記医薬組成物は固形経口医薬組成物であり、好ましくは錠剤であり、より好ましくは二層錠剤であり、最も好ましくは、前記二層錠剤の一層がレボドパとカルビドパを含み、他層がエンタカポンを含む。
【0015】
本発明の好ましい実施態様において、前記賦形剤は結合剤、希釈剤、崩壊剤、またはその組み合わせであり、より好ましくは、前記結合剤が結晶セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ポビドン、クロスポビドン、でんぷん、またはその組み合わせであり、前記希釈剤が結晶セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、糖、マンニトール、でんぷん、またはその組み合わせであり、前記崩壊剤が結晶セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、クロスポビドン、でんぷん、またはその組み合わせであり、最も好ましくは、前記賦形剤が結晶セルロースである。
【0016】
本発明の好ましい実施態様において、前記固形経口医薬組成物はさらに塗膜を含む。
【0017】
また、本発明のパーキンソン病を治療するための医薬組成物は、少なくとも、第1部分、第2部分、及び少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含み、そのうち、前記第1部分がレボドパとカルビドパの混合物を含み、前記第2部分がエンタカポンを含み、好ましくは、前記レボドパの含量が25mg〜300mgであり、カルビドパの含量が5mg〜75mgであり、エンタカポンの含量が25mg〜300mgである。
【0018】
本発明の好ましい実施態様において、前記医薬組成物は、経口固形医薬組成物であり、好ましくは錠剤であり、より好ましくは二層錠剤であり、最も好ましくは、前記二層錠剤の一層がレボドパとカルビドパを含み、他層がエンタカポンを含む。
【0019】
本発明の好ましい実施態様において、前記賦形剤は結合剤、希釈剤、崩壊剤、またはその組み合わせであり、より好ましくは、前記結合剤が結晶セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポビドン、クロスポビドン、でんぷん、またはその組み合わせであり、前記希釈剤が結晶セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、糖、マンニトール、でんぷん、またはその組み合わせであり、前記崩壊剤が結晶セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、クロスポビドン、でんぷん、またはその組み合わせである。
【0020】
また本発明の提供する前記医薬組成物の調製方法は、
(a)レボドパとカルビドパ、及び少なくとも1つの第1賦形剤を混合し、第1混合物を得る工程と、
(b)前記第1混合物を顆粒化して第1粒状物を得る工程と、
(c)エンタカポンと少なくとも1つの第2賦形剤を混合して第2混合物を得る工程と、
(d)前記第2混合物を顆粒化して第2粒状物を得る工程と、
(e)前記第1粒状物と前記第2粒状物を圧縮して錠剤とする工程と、
を含む。
【0021】
本発明の好ましい実施態様において、前記工程(e)は前記第1粒状物と前記第2粒状物を圧縮して二層錠剤にするものであり、好ましくは、前記二層錠剤の一層がレボドパとカルビドパを含み、他層がエンタカポンを含む。
【0022】
本発明の好ましい実施態様において、前記賦形剤は、結合剤、希釈剤、崩壊剤、またはその組み合わせであり、より好ましくは、前記結合剤が結晶セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポビドン、クロスポビドン、でんぷん、またはその組み合わせであり、前記希釈剤が結晶セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、糖、マンニトール、でんぷん、またはその組み合わせであり、前記崩壊剤が結晶セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、クロスポビドン、でんぷん、またはその組み合わせであり、最も好ましくは、前記賦形剤が結晶セルロースである。
【0023】
本発明の好ましい実施態様において、前記顆粒化工程は湿式顆粒化プロセスである。
【0024】
本発明の好ましい実施態様において、前記方法は工程(c)の後にさらに前記第2混合物を粉砕する工程を含み、好ましくは、粉砕された前記第2混合物の最大直径が約250μmであり、より好ましくは、粉砕された前記第2混合物の最大直径が約150μmである。
【0025】
本発明の好ましい実施態様において、前記方法はさらに、前記粉砕された第2混合物を篩過する工程を含み、好ましくは、60〜100メッシュの篩いを通して粉砕された前記第2混合物を篩過し、より好ましくは、100メッシュの篩いを通して篩過する。
【0026】
本発明の好ましい実施態様において、前記方法は工程(e)の後にさらに圧縮された前記錠剤を膜でコーティングする工程を含む。
【0027】
まとめると、本発明の提供するパーキンソン病を治療するための医薬組成物は、レボドパ、カルビドパ、及びエンタカポン、またはその薬学的に許容される塩と、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含み、そのうち、エンタカポンがレボドパまたはカルビドパと混合されないことを特徴とする。
【発明の効果】
【0028】
本発明は、国際公開第01/01984号パンフレットに比べて簡素化されたプロセスを提供する。カルビドパとレボドパは、すべての剤形において同じ重量比であり、粒状混合物として調製される。さらに、エンタカポンは、すべての剤形において一定の含量であり、個別に顆粒化される。このため、カルビドパとレボドパの粒状混合物の量を調整するだけで、簡単にさまざまな剤形を製造することができる。また、本発明の医薬組成物は、パーキンソン病治療用の従来の医薬、スタレボ(登録商標)に類似した溶解性を備えている。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】実施例1から得られた錠剤のレボドパ、カルビドパ、エンタカポンの溶解性(120分間)を示すグラフであり、そのうち対照製品はスタレボ(登録商標)である。
【図2】実施例2から得られた錠剤のレボドパ、カルビドパ、エンタカポンの溶解性(120分間)を示すグラフであり、そのうち対照製品はスタレボ(登録商標)である。
【図3】実施例3から得られた錠剤のレボドパ、カルビドパ、エンタカポンの溶解性(120分間)を示すグラフであり、そのうち対照製品はスタレボ(登録商標)である。
【図4】実施例4から得られた錠剤のレボドパ、カルビドパ、エンタカポンの溶解性(120分間)を示すグラフであり、そのうち対照製品はスタレボ(登録商標)である。
【図5】実施例5から得られた錠剤のレボドパ、カルビドパ、エンタカポンの溶解性(120分間)を示すグラフであり、そのうち対照製品はスタレボ(登録商標)である。
【図6】実施例6から得られた錠剤のレボドパ、カルビドパ、エンタカポンの溶解性(120分間)を示すグラフであり、そのうち対照製品はスタレボ(登録商標)である。
【図7】実施例7から得られた錠剤のレボドパ、カルビドパ、エンタカポンの溶解性(120分間)を示すグラフであり、そのうち対照製品はスタレボ(登録商標)である。
【図8】実施例8から得られた錠剤のレボドパ、カルビドパ、エンタカポンの溶解性(120分間)を示すグラフであり、そのうち対照製品はスタレボ(登録商標)である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下に記載された定義を除き、すべての科学的用語は、当業者に理解される本来の意味として解釈される。議論が生じた場合、本明細書における定義は、主要な解釈として使用される。
【0031】
本明細書で使用される用語「賦形剤」とは、医薬の有効成分の担体として用いられる不活性物質を指し、結合剤、希釈剤、崩壊剤、滑沢剤、圧縮補助剤、防腐剤、コーティング剤、香料、着色料、甘味料等を含む。
【0032】
本明細書で使用される用語「結合剤」とは、医薬の成分を組み合わせ、機械的強度を提供するために用いられる材料を指す。それらの例としては、結晶セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ポビドン、クロスポビドン、でんぷん、またはコポリビドンがあり、そのうち、結晶セルロースは、好ましくはP101、P102等とし、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)は低置換ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC−L)または高置換ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC−H)としてもよく、好ましくはHPMC E5 LV、HPMC E15 LV、HPMC A15 LV、HPMC K3 Premiumなどの高置換ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC−H)とし、ポビドンは、好ましくはK30、K15、K90等とし、でんぷんは、好ましくはコーンスターチまたはスターチ1500(登録商標)とし、コポリビドンは、好ましくはコポリビドンVA64とする。
【0033】
本明細書で使用される用語「希釈剤」とは、患者にとって使用しやすい錠剤のサイズに伸ばすために使用される材料を指す。それらの例としては、結晶セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、デキストリン、糖、マンニトールまたはでんぷんがあり、そのうち結晶セルロースは、好ましくはP101、P102等とし、糖は、好ましくは乳糖とし、でんぷんは、好ましくはコーンスターチとする。
【0034】
本明細書で使用される用語「崩壊剤」とは、錠剤が水に濡れたとき、錠剤を膨張させて分解させ、消化管内で錠剤を崩壊させて有効成分を放出させるために用いる材料を指す。それらの例としては、結晶セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、またはでんぷんがあり、そのうち結晶セルロースは、好ましくはP101、P102等とし、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)は、好ましくは低置換ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC−L)とし、でんぷんは、好ましくはコーンスターチまたはスターチ1500(登録商標)とする。
【0035】
以下の実施例は、最良の実施例を示したものであり、本発明の範囲を限定することを意図していない。当業者が本発明の開示に従って、本発明の要旨を逸脱することなく、適宜変更及び修正を行うことが可能である。
【実施例】
【0036】
[実施例1]
まず、次の表1に記載された成分を湿式顆粒化し、レボドパとカルビドパを含む粒状物を得た。1.4mgのHPMC E5 LVを水に溶解し、HPMC E5 LV 5%溶液を得た。その後、残りのHPMC E5 LV、カルビドパ一水和物、レボドパ、マンニトールを順に均一になるよう混合し、第1混合物を得た。次いで、前記第1混合物と前記HPMC E5 LV 5%溶液を順に造粒機に入れて顆粒化した。得られた粒状物を25メッシュの篩いで篩過し、続いてその水分量が1%〜3%の範囲内になるまで50℃のオーブンで乾燥した。こうして第1粒状物を得た。
【0037】
【表1】

【0038】
次に、下の表2に記載された成分を湿式顆粒化し、エンタカポンを含む粒状物を得た。2.55mgのHPMC E5 LVを水に溶解し、HPMC E5 LV 5%溶液を得た。その後、残りのHPMC E5 LV、結晶セルロース、SDS、マンニトール、エンタカポンを順に均一になるよう混合して、第2混合物を得た。次いで、前記第2混合物と前記HPMC E5 LV 5%溶液を順に造粒機に入れて顆粒化した。得られた粒状物を25メッシュの篩いで篩過し、続いてその水分量が1%〜3%の範囲内になるまで50℃のオーブンで乾燥した。こうして第2粒状物を得た。
【0039】
【表2】

【0040】
最後に、次の表3に記載された成分に従って錠剤を調製した。レボドパとカルビドパを含む前記第1粒状物と、エンタカポンを含む前記第2粒状物を混合し、その後クロスポビドン及びステアリン酸マグネシウムと混合し、圧縮して錠剤にした。
【0041】
【表3】

【0042】
溶出試験
溶出率は、同一の有効成分を含む医薬の生物学的同等性を測る重要なパラメータである。良好な溶出率を備えた医薬は、その医薬が消化管で適切に崩壊し、溶解して放出され、人体に吸収され得ることを示す。
【0043】
次の試験を実施し、前記で得られた錠剤のレボドパ、カルビドパ、エンタカポンの溶解性を120分間にわたり観察した。
(1). レボドパ/カルビドパの溶出試験
溶出試験は、米国薬局方(USP 32、NF27(1791))及びFDAウェブサイトの溶出法データベース(Dissolution Methods Database)に記載されたレボドパ/カルビドパ/エンタカポンの溶出法を参照した。溶出試験はUSP標準バスケットを使用して回転速度50rpmで実施した。溶媒は750mLの0.1N HCl溶液を使用したが、試験期間を120分に変更した。次いで、HPLC分析を実施した。この試験では、レボドパ、カルビドパ、エンタカポンを含有するパーキンソン病治療薬、スタレボ(登録商標)を対照製品として使用した。
(2). エンタカポンの溶出試験
溶出試験は、FDAウェブサイトの溶出法データベース(Dissolution Methods Database)(http://www.accessdata.fda.gov/scripts/cder/dissolution/dsp_SearchResults_Dissolutions.cfm)に記載されたレボドパ/カルビドパ/エンタカポンの溶出法を参照した。溶出試験はUSP標準バスケットを使用して回転速度125rpmで実施した。溶媒は900mLのリン酸緩衝液、pH5.5を使用し、試験期間を120分に変更した。次いで、HPLC分析を実施した。この試験では、スタレボ(登録商標)を対照製品として使用した。
【0044】
溶出試験を実施して、前記で得られた錠剤のレボドパ、カルビドパ、エンタカポンの溶解性を120分間にわたり観察し、そのうちスタレボ(登録商標)を対照製品として使用した。結果を図1に示す。結果によると、レボドパ、カルビドパ、エンタカポンの溶解性は、対照製品のそれと非常に類似している。
【0045】
[実施例2]
まず、次の表4に記載された成分を湿式顆粒化し、レボドパとカルビドパを含む粒状物を得た。1.4mgのHPMC E5 LVを水に溶解し、HPMC E5 LV 5%溶液を得た。その後、残りのHPMC E5 LV、カルビドパ一水和物、レボドパ、マンニトールを順に均一になるよう混合し、第1混合物を得た。次いで、前記第1混合物と前記HPMC E5 LV 5%溶液を順に造粒機に入れて顆粒化した。得られた粒状物を25メッシュの篩いで篩過し、続いてその水分量が1%〜3%の範囲内になるまで50℃のオーブンで乾燥した。こうして第1粒状物を得た。
【0046】
【表4】

【0047】
次に、下の表5に記載された成分を湿式顆粒化し、エンタカポンを含む粒状物を得た。結晶セルロース、SDS、マンニトール、PVP K30、エンタカポンを順に均一になるよう混合し、第2混合物を得た。次いで、前記第2混合物を粉砕機に入れて粉砕した。その後、粉砕された粉末を100メッシュの篩いで篩過し、造粒機に入れ、純水を噴き付けて、顆粒化した。得られた粒状物を25メッシュの篩いで篩過し、続いてその水分量が1%〜3%の範囲内になるまで50℃のオーブンで乾燥した。こうして第2粒状物を得た。
【0048】
【表5】

【0049】
最後に、次の表6に記載された成分に従って錠剤を調製した。レボドパとカルビドパを含む前記第1粒状物と、エンタカポンを含む前記第2粒状物を最初に混合し、続いてクロスポビドン及びステアリン酸マグネシウムと混合して圧縮し、錠剤にした。
【0050】
【表6】

【0051】
実施例1に従い溶出試験を実施して、前記で得られた錠剤のレボドパ、カルビドパ、エンタカポンの溶解性を120分間にわたり観察し、そのうちスタレボ(登録商標)を対照製品として使用した。結果を図2に示す。結果によると、レボドパとカルビドパの溶出率は、対照製品のそれと非常に類似しており、エンタカポンの溶解性は対照製品のそれとほぼ同じである。
【0052】
[実施例3]
まず、次の表7に記載された成分を湿式顆粒化し、レボドパとカルビドパを含む粒状物を得た。1.4mgのHPMC E5 LVを水に溶解し、HPMC E5 LV 5%溶液を得た。その後、残りのHPMC E5 LV、カルビドパ一水和物、レボドパ、マンニトールを順に均一になるよう混合し、第1混合物を得た。次いで、前記第1混合物と前記HPMC E5 LV 5%溶液を順に造粒機に入れて顆粒化した。得られた粒状物を25メッシュの篩いで篩過し、続いてその水分量が1%〜3%の範囲内になるまで50℃のオーブンで乾燥した。こうして第1粒状物を得た。
【0053】
【表7】

【0054】
次に、下の表8に記載された成分を湿式顆粒化し、エンタカポンを含む粒状物を得た。結晶セルロース、SDS、PVP K30、マンニトール、エンタカポンを順に均一になるよう混合し、第2混合物を得た。次いで、前記第2混合物を粉砕機に入れて粉砕した。その後、粉砕された粉末を100メッシュの篩いで篩過し、造粒機に入れ、純水を噴き付けて、顆粒化した。得られた粒状物を25メッシュの篩いで篩過し、続いてその水分量が1%〜3%の範囲内になるまで50℃のオーブンで乾燥した。こうして第2粒状物を得た。
【0055】
【表8】

【0056】
最後に、次の表9に記載された成分に従って錠剤を調製した。レボドパとカルビドパを含む前記第1粒状物を、クロスポビドン5mg及びステアリン酸マグネシウム1.7mgと混合し、第1混合物を得た。エンタカポンを含む前記第2粒状物を、クロスポビドン5mg及びステアリン酸マグネシウム3.4mgと混合し、第2混合物を得た。その後、前記第1混合物と前記第2混合物を圧縮し、二層錠剤にした。
【0057】
【表9】

【0058】
実施例1に従い溶出試験を実施して、前記で得られた錠剤のレボドパ、カルビドパ、エンタカポンの溶解性を120分間にわたり観察し、そのうちスタレボ(登録商標)を対照製品として使用した。結果を図3に示す。結果によると、レボドパとカルビドパ、エンタカポンの溶出率は、最初対照製品のそれより若干速いが、45分後には対象製品のそれとほぼ同じである。
【0059】
[実施例4]
まず、次の表10に記載された成分を湿式顆粒化し、レボドパとカルビドパを含む粒状物を得た。1.4mgのHPMC E5 LVを水に溶解し、HPMC E5 LV 5%溶液を得た。その後、残りのHPMC E5 LV、カルビドパ一水和物、レボドパ、マンニトールを順に均一になるよう混合し、第1混合物を得た。次いで、前記第1混合物と前記HPMC E5 LV 5%溶液を順に造粒機に入れて顆粒化した。得られた粒状物を25メッシュの篩いで篩過し、続いてその水分量が1%〜3%の範囲内になるまで50℃のオーブンで乾燥した。こうして第1粒状物を得た。
【0060】
【表10】

【0061】
次に、下の表11に記載された成分を湿式顆粒化し、エンタカポンを含む粒状物を得た。結晶セルロース、SDS、PVP K30、マンニトール、エンタカポンを順に均一になるよう混合し、第2混合物を得た。次いで、前記第2混合物を粉砕機に入れて粉砕した。その後、粉砕された粉末を100メッシュの篩いで篩過し、造粒機に入れ、純水を噴き付けて、顆粒化した。得られた粒状物を25メッシュの篩いで篩過し、続いてその水分量が1%〜3%の範囲内になるまで50℃のオーブンで乾燥した。こうして第2粒状物を得た。
【0062】
【表11】

【0063】
最後に、次の表12に記載された成分に従って錠剤を調製した。レボドパとカルビドパを含む前記第1粒状物をステアリン酸マグネシウム1.7mgと混合して第1混合物を得た。エンタカポンを含む前記第2粒状物を、クロスポビドン5mg及びステアリン酸マグネシウム3.4mgと混合し、第2混合物を得た。その後、前記第1混合物と前記第2混合物を圧縮し、二層錠剤にした。
【0064】
【表12】

【0065】
実施例1に従い溶出試験を実施して、前記で得られた錠剤のレボドパ、カルビドパ、エンタカポンの溶解性を120分間にわたり観察し、そのうちスタレボ(登録商標)を対照製品として使用した。結果を図4に示す。結果によると、レボドパとカルビドパ、エンタカポンの溶解性は、対照製品のそれと非常に類似している。
【0066】
[実施例5]
まず、次の表13に記載された成分を湿式顆粒化し、レボドパとカルビドパを含む粒状物を得た。1.4mgのHPMC E5 LVを水に溶解し、HPMC E5 LV5%溶液を得た。その後、残りのHPMC E5 LV、カルビドパ一水和物、レボドパ、マンニトールを順に均一になるよう混合し、第1混合物を得た。次いで、前記第1混合物と前記HPMC E5 LV5%溶液を順に造粒機に入れて顆粒化した。得られた粒状物を25メッシュの篩いで篩過し、続いてその水分量が1%〜3%の範囲内になるまで50℃のオーブンで乾燥した。こうして第1粒状物を得た。
【0067】
【表13】

【0068】
次に、下の表14に記載された成分を湿式顆粒化し、エンタカポンを含む粒状物を得た。結晶セルロース、SDS、マンニトール、PVP K30、エンタカポンを順に均一になるよう混合し、第2混合物を得た。次いで、前記第2混合物を粉砕機に入れて粉砕した。その後、粉砕された粉末を100メッシュの篩いで篩過し、造粒機に入れ、純水を噴き付けて、顆粒化した。得られた粒状物を25メッシュの篩いで篩過し、続いてその水分量が1%〜3%の範囲内になるまで50℃のオーブンで乾燥した。こうして第2粒状物を得た。
【0069】
【表14】

【0070】
最後に、次の表15に記載された成分に従って錠剤を調製した。レボドパとカルビドパを含む前記第1粒状物をステアリン酸マグネシウム1.7mgと混合して第1混合物を得た。エンタカポンを含む前記第2粒状物を、クロスポビドン5mg及びステアリン酸マグネシウム3.4mgと混合し、第2混合物を得た。さらに、前記第1混合物と前記第2混合物を圧縮し、二層錠剤にした。その後、前記錠剤をOpadry AMBでコーティングし、重量を4%増加した。
【0071】
【表15】

【0072】
実施例1に従い溶出試験を実施して、前記で得られた錠剤のレボドパ、カルビドパ、エンタカポンの溶解性を120分間にわたり観察し、そのうちスタレボ(登録商標)を対照製品として使用した。結果を図5に示す。結果によると、レボドパとカルビドパ、エンタカポンの溶出率は、対照製品のそれとほぼ同じである。
【0073】
[実施例6]
まず、次の表16に記載された成分を湿式顆粒化し、レボドパとカルビドパを含む粒状物を得た。1.4mgのHPMC E5 LVを水に溶解し、HPMC E5 LV 5%溶液を得た。その後、残りのHPMC E5 LV、カルビドパ一水和物、レボドパ、マンニトールを順に均一になるよう混合し、第1混合物を得た。次いで、前記第1混合物と前記HPMC E5 LV 5%溶液を順に造粒機に入れて顆粒化した。得られた粒状物を25メッシュの篩いで篩過し、続いてその水分量が1%〜3%の範囲内になるまで50℃のオーブンで乾燥した。こうして第1粒状物を得た。
【0074】
【表16】

【0075】
次に、下の表17に記載された成分を湿式顆粒化し、エンタカポンを含む粒状物を得た。結晶セルロース、SDS、PVP K30、マンニトール、エンタカポンを順に均一になるよう混合し、第2混合物を得た。次いで、前記第2混合物を粉砕機に入れて粉砕した。その後、粉砕された粉末を60メッシュの篩いで篩過し、造粒機に入れ、純水を噴き付けて、顆粒化した。得られた粒状物を25メッシュの篩いで篩過し、続いてその水分量が1%〜3%の範囲内になるまで50℃のオーブンで乾燥した。こうして第2粒状物を得た。
【0076】
【表17】

【0077】
最後に、次の表18に記載された成分に従って錠剤を調製した。レボドパとカルビドパを含む前記第1粒状物をステアリン酸マグネシウム1.7mgと混合して第1混合物を得た。エンタカポンを含む前記第2粒状物を、クロスポビドン5mg及びステアリン酸マグネシウム3.4mgと混合し、第2混合物を得た。その後、前記第1混合物と前記第2混合物を圧縮し、二層錠剤にした。
【0078】
【表18】

【0079】
実施例1に従い溶出試験を実施して、前記で得られた錠剤のレボドパ、カルビドパ、エンタカポンの溶解性を120分間にわたり観察し、そのうちスタレボ(登録商標)を対照製品として使用した。結果を図6に示す。結果によると、レボドパとカルビドパ、エンタカポンの溶解量は、対照製品のそれと非常に類似している。
【0080】
[実施例7]
まず、次の表19に記載された成分を湿式顆粒化し、レボドパとカルビドパを含む粒状物を得た。1.4mgのHPMC E5 LVを水に溶解し、HPMC E5 LV5%溶液を得た。その後、残りのHPMC E5 LV、カルビドパ一水和物、レボドパ、マンニトールを順に均一になるよう混合し、第1混合物を得た。次いで、前記第1混合物と前記HPMC E5 LV5%溶液を順に造粒機に入れて顆粒化した。得られた粒状物を25メッシュの篩いで篩過し、続いてその水分量が1%〜3%の範囲内になるまで50℃のオーブンで乾燥した。こうして第1粒状物を得た。
【0081】
【表19】

【0082】
次に、下の表20に記載された成分を湿式顆粒化し、エンタカポンを含む粒状物を得た。結晶セルロース、SDS、PVP K30、マンニトール、エンタカポンを順に均一になるよう混合し、第2混合物を得た。次いで、前記第2混合物を粉砕機に入れて粉砕した。その後、粉砕された粉末を80メッシュの篩いで篩過し、造粒機に入れ、純水を噴き付けて、顆粒化した。得られた粒状物を25メッシュの篩いで篩過し、続いてその水分量が1%〜3%の範囲内になるまで50℃のオーブンで乾燥した。こうして第2粒状物を得た。
【0083】
【表20】

【0084】
最後に、次の表21に記載された成分に従って錠剤を調製した。レボドパとカルビドパを含む前記第1粒状物をステアリン酸マグネシウム1.7mgと混合して第1混合物を得た。エンタカポンを含む前記第2粒状物を、クロスポビドン5mg及びステアリン酸マグネシウム3.4mgと混合し、第2混合物を得た。その後、前記第1混合物と前記第2混合物を圧縮し、二層錠剤にした。
【0085】
【表21】

【0086】
実施例1に従い溶出試験を実施して、前記で得られた錠剤のレボドパ、カルビドパ、エンタカポンの溶解性を120分間にわたり観察し、そのうちスタレボ(登録商標)を対照製品として使用した。結果を図7に示す。結果によると、レボドパとカルビドパ、エンタカポンの溶解量は、対照製品のそれと非常に類似している。
【0087】
[実施例8]
まず、次の表22に記載された成分を湿式顆粒化し、レボドパとカルビドパを含む粒状物を得た。1.4mgのHPMC E5 LVを水に溶解し、HPMC E5 LV 5%溶液を得た。その後、残りのHPMC E5 LV、カルビドパ一水和物、レボドパ、マンニトールを順に均一になるよう混合し、第1混合物を得た。次いで、前記第1混合物と前記HPMC E5 LV 5%溶液を順に造粒機に入れて顆粒化した。得られた粒状物を25メッシュの篩いで篩過し、続いてその水分量が1%〜3%の範囲内になるまで50℃のオーブンで乾燥した。こうして第1粒状物を得た。
【0088】
【表22】

【0089】
次に、下の表23に記載された成分を湿式顆粒化し、エンタカポンを含む粒状物を得た。結晶セルロース、SDS、マンニトール、PVP K30、エンタカポンを順に均一になるよう混合し、第2混合物を得た。次いで、前記第2混合物を100メッシュの篩いで篩過し、篩過した粉末を造粒機に入れ、純水を噴き付けて、顆粒化した。得られた粒状物を25メッシュの篩いで篩過し、続いてその水分量が1%〜3%の範囲内になるまで50℃のオーブンで乾燥した。こうして第2粒状物を得た。
【0090】
【表23】

【0091】
最後に、次の表24に記載された成分に従って錠剤を調製した。レボドパとカルビドパを含む前記第1粒状物をステアリン酸マグネシウム1.7mgと混合して第1混合物を得た。エンタカポンを含む前記第2粒状物を、クロスポビドン5mg及びステアリン酸マグネシウム3.4mgと混合し、第2混合物を得た。その後、前記第1混合物と前記第2混合物を圧縮し、二層錠剤にした。
【0092】
【表24】

【0093】
実施例1に従い溶出試験を実施して、前記で得られた錠剤のレボドパ、カルビドパ、エンタカポンの溶解性を120分間にわたり観察し、そのうちスタレボ(登録商標)を対照製品として使用した。結果を図8に示す。結果によると、レボドパとカルビドパ、エンタカポンの溶解量は、対照製品のそれと非常に類似している。
【符号の説明】
【0094】
なし。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パーキンソン病を治療するための医薬組成物であって、
レボドパ25mg〜300mg、カルビドパ5mg〜75mg、エンタカポン25mg〜300mg、またはその薬学的に許容される塩、及び少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含み、
そのうち、前記エンタカポンが前記レボドパまたはカルビドパと混合されないことを特徴とする、パーキンソン病を治療するための医薬組成物。
【請求項2】
前記医薬組成物が経口固形医薬組成物であることを特徴とする、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項3】
前記医薬組成物が錠剤であることを特徴とする、請求項2に記載の医薬組成物。
【請求項4】
前記医薬組成物が二層錠剤であることを特徴とする、請求項3に記載の医薬組成物。
【請求項5】
前記二層錠剤の一層が、前記レボドパと前記カルビドパを含み、他層が前記エンタカポンを含むことを特徴とする、請求項4に記載の医薬組成物。
【請求項6】
前記賦形剤が、結合剤、希釈剤、崩壊剤、またはその組み合わせであることを特徴とする、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項7】
前記結合剤が、結晶セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポビドン、クロスポビドン、またはその組み合わせであることを特徴とする、請求項6に記載の医薬組成物。
【請求項8】
前記希釈剤が、結晶セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、糖、マンニトール、でんぷん、またはその組み合わせであることを特徴とする、請求項6に記載の医薬組成物。
【請求項9】
前記崩壊剤が、結晶セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、クロスポビドン、でんぷん、またはその組み合わせであることを特徴とする、請求項6に記載の医薬組成物。
【請求項10】
前記賦形剤が結晶セルロースであることを特徴とする、請求項6に記載の医薬組成物。
【請求項11】
前記経口固形医薬組成物がさらに塗膜を含むことを特徴とする、請求項2に記載の医薬組成物。
【請求項12】
パーキンソン病を治療するための医薬組成物であって、第1部分、第2部分、及び少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含み、そのうち、前記第1部分がレボドパとカルビドパの混合物を含み、前記第2部分がエンタカポンを含むことを特徴とする、医薬組成物。
【請求項13】
前記レボドパの含量が25mg〜300mgであり、前記カルビドパの含量が5mg〜75mgであり、前記エンタカポンの含量が25mg〜300mgであることを特徴とする、請求項12に記載の医薬組成物。
【請求項14】
前記医薬組成物が錠剤であることを特徴とする、請求項12に記載の医薬組成物。
【請求項15】
前記医薬組成物が二層錠剤であることを特徴とする、請求項14に記載の医薬組成物。
【請求項16】
前記賦形剤が、結合剤、希釈剤、崩壊剤、またはその組み合わせであることを特徴とする、請求項12に記載の医薬組成物。
【請求項17】
前記結合剤が、結晶セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポビドン、クロスポビドン、でんぷん、またはその組み合わせであることを特徴とする、請求項16に記載の医薬組成物。
【請求項18】
前記希釈剤が、結晶セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、糖、マンニトール、でんぷん、またはその組み合わせであることを特徴とする、請求項16に記載の医薬組成物。
【請求項19】
前記崩壊剤が、結晶セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、クロスポビドン、でんぷん、またはその組み合わせであることを特徴とする、請求項16に記載の医薬組成物。
【請求項20】
請求項1の医薬組成物を調製する方法であって、
(a)レボドパとカルビドパ、及び少なくとも1つの第1賦形剤を混合し、第1混合物を得る工程と、
(b)前記第1混合物を顆粒化して第1粒状物を得る工程と、
(c)エンタカポンと少なくとも1つの第2賦形剤を混合して第2混合物を得る工程と、
(d)前記第2混合物を顆粒化して第2粒状物を得る工程と、
(e)前記第1粒状物と前記第2粒状物を圧縮して錠剤とする工程と、
を含むことを特徴とする、請求項1の医薬組成物を調製する方法。
【請求項21】
前記工程(e)が、前記第1粒状物と前記第2粒状物を圧縮して二層錠剤とする工程であることを特徴とする、請求項20に記載の医薬組成物を調製する方法。
【請求項22】
前記二層錠剤の一層が前記レボドパと前記カルビドパを含み、他層が前記エンタカポンを含むことを特徴とする、請求項21に記載の医薬組成物を調製する方法。
【請求項23】
前記賦形剤が、結合剤、希釈剤、崩壊剤、またはその組み合わせであることを特徴とする、請求項20に記載の医薬組成物を調製する方法。
【請求項24】
前記結合剤が、結晶セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポビドン、クロスポビドン、でんぷん、またはその組み合わせであることを特徴とする、請求項23に記載の医薬組成物を調製する方法。
【請求項25】
前記希釈剤が、結晶セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、糖、マンニトール、でんぷん、またはその組み合わせであることを特徴とする、請求項23に記載の医薬組成物を調製する方法。
【請求項26】
前記崩壊剤が、結晶セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、クロスポビドン、でんぷん、またはその組み合わせであることを特徴とする、請求項23に記載の医薬組成物を調製する方法。
【請求項27】
前記第2賦形剤が結晶セルロースであることを特徴とする、請求項20に記載の医薬組成物を調製する方法。
【請求項28】
前記顆粒化が、湿式顆粒化であることを特徴とする、請求項20に記載の医薬組成物を調製する方法。
【請求項29】
さらに工程(c)の後に、前記第2混合物を粉砕する工程を含むことを特徴とする、請求項20に記載の医薬組成物を調製する方法。
【請求項30】
前記粉砕された第2混合物の最大直径が250μmであることを特徴とする、請求項29に記載の医薬組成物を調製する方法。
【請求項31】
前記粉砕された第2混合物の最大直径が150μmであることを特徴とする、請求項29に記載の医薬組成物を調製する方法。
【請求項32】
さらに前記粉砕された第2混合物を篩過する工程を含むことを特徴とする、請求項29に記載の医薬組成物を調製する方法。
【請求項33】
さらに工程(e)の後に、圧縮された前記錠剤を膜でコーティングする工程を含むことを特徴とする、請求項20に記載の医薬組成物を調製する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2013−515681(P2013−515681A)
【公表日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−545047(P2012−545047)
【出願日】平成21年12月25日(2009.12.25)
【国際出願番号】PCT/CN2009/076069
【国際公開番号】WO2011/075912
【国際公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【出願人】(511259692)イノファーマックス インコーポレイテッド (3)
【Fターム(参考)】