説明

パーティクルカウンタ

【課題】流量に関連付けたパーティクルの計測が可能とされ、精度の高いクリーン度の計測に繋げることができると共に、小型化及び消費電力の低減化を図ること。
【解決手段】試料気体Sを内部通過させる内部流路11が形成されたフローセル10と、試料気体の流速を計測する流速計測部12と、試料気体に向けて検出光を照射する光照射部31、及び検出光が試料気体中に含まれるパーティクルPに当たることで散乱する散乱光を検出する光検出部32を具備し、検出した散乱光に基づいてパーティクルを計測するパーティクル計測部13と、流速計測部で計測された流速に基づいて試料気体の流量を算出すると共に、算出した流量とパーティクル計測部による計測結果とを関連付ける算出部14と、を備えているパーティクルカウンタ1を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パーティクル(被検粒子)の粒径や個数等を計測するパーティクルカウンタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種のパーティクルカウンタは、例えばクリーンルーム内のクリーン度(清浄度)を測るためのカウンタとして使用されており、一般的には散乱光を利用してパーティクルの計測を行っているものが知られている。
即ち、パーティクルを含んだ試料気体(空気やガス等)を測定領域に送り込む供給部と、測定領域を通過中の試料気体に検出光を照射する照射部と、照射された検出光が試料気体中のパーティクルに当たることで発生する散乱光を検出すると共に、検出した散乱光の散乱光強度等に基づいてパーティクルを計測する計測部と、を備えている。
【0003】
また、計測精度を高めるために、波長の異なる複数の検出光を試料気体に同時に照射するもの(特許文献1参照)や、試料気体を通過させる流路と、検出光が通過する光路と、がポリマー系材料等からなる光導波路型に互いに交差するように形成されたもの(特許文献2参照)も知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭62−293143号公報
【特許文献2】特開2006−275815号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、従来のパーティクルカウンタでは、測定領域に試料気体を確実に導入させるために、ポンプやファン等の気体取り込み機構を利用して試料気体を取り込み、測定領域に導く方法が一般的に採用されている。そして、測定領域に取り込まれた試料気体に含まれるパーティクルの個数等の計測を行っている。
しかしながら、試料気体の取り込み量(流量)は、ポンプの吸引量等により決定しているため、実際に測定領域に取り込んだ量を正確に把握することが難しい。そのため、パーティクルの個数を流量に関連付けて把握する等といったことができず、例えば単位体積当たりのパーティクルの個数を正確に計測することは困難である。従って、クリーン度の計測に誤差が生じ易かった。また、ポンプやファン等の気体取り込み機構を付加する必要もあるので、大型化し易いうえ消費電力も高くなり易いものであった。
【0006】
本発明は、このような事情に考慮してなされたもので、その目的は、流量に関連付けたパーティクルの計測が可能とされ、精度の高いクリーン度の計測に繋げることができると共に、小型化及び消費電力の低減化を図り易いパーティクルカウンタを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、前記課題を解決するために以下の手段を提供する。
(1)本発明に係るパーティクルカウンタは、流動する試料気体を内部通過させる内部流路が形成されたフローセルと、前記内部流路の内壁面に沿って形成され、該内部流路を通過する前記試料気体の流速を計測する流速計測部と、前記内部流路を通過する前記試料気体に向けて検出光を照射する光照射部、及び検出光が試料気体中に含まれるパーティクルに当たることで散乱する散乱光を検出する光検出部を具備し、検出した散乱光に基づいてパーティクルを計測するパーティクル計測部と、前記流速計測部で計測された前記流速に基づいて前記試料気体の流量を算出すると共に、算出した流量と前記パーティクル計測部による計測結果とを関連付ける算出部と、を備えていることを特徴とする。
【0008】
本発明に係るパーティクルカウンタによれば、流動する試料気体が内部流路に自然に導入され、この内部流路を通じてフローセル内を内部通過すると、流速計測部がそのときの流速を計測する。この際、内部流路の内壁面に沿って流速計測部が形成されているので、試料気体の流れを阻害させることなく流速を正確に計測し易い。なお、ポンプやファンによって試料気体を内部流路に導入する場合においても、内部流路内の流量は一定とは限らず、本発明に係るフローセンサを具備するパーティクルカウンタは測定精度を向上させる、という意味で効果がある。
またこれと同時に、パーティクル計測部が内部流路を通過している試料気体中に含まれるパーティクルの個数を計測する。即ち、光照射部によって照射された検出光がパーティクルに当たることで発生する散乱光を光検出部で検出し、その検出結果からパーティクルの計測を行う。
【0009】
このように内部流路を試料気体が流動すると、そのときの流速と、試料気体中に含まれるパーティクルの個数と、がそれぞれ同時に計測され、またそれらの計測結果が算出部に送られる。すると算出部は、上記流速に基づいて試料気体の流量の算出を行うと共に、この算出した流量とパーティクルの計測結果との関連付けを行う。これにより、例えば単位体積当たりのパーティクルの個数を正確に把握することができる。
特に、フローセルの内部流路内に流入してくる試料気体の流入量が適宜変化し、一定量でなかったとしても、その都度流量を算出してその流量にパーティクルの計測結果を関連付けることができるので、単位体積当たりのパーティクルの個数を常時正確に把握することができる。これにより、高精度のクリーン度の計測に繋げることができる。
【0010】
(2)上記本発明に係るパーティクルカウンタにおいて、前記流速計測部が、前記フローセルの内部に形成され、前記内部流路の上流側及び下流側において該内部流路の前記内壁面にそれぞれ開口した開口部を有する流速計測用通路と、基端側から先端側に向けて一方向に延びる板状に形成され、基端側が前記フローセルに片持ち状に支持された状態で前記流速計測用通路内に配設されたレバー部と、該レバー部の変位を測定する変位測定部と、を備え、前記レバー部が、前記内部流路内における前記上流側と前記下流側との圧力差に応じて撓み変形しても良い。
【0011】
この場合には、流速計測用通路内に配設された片持ち状のレバー部を流速に応じて撓み変形させることができる。つまり、フローセルの内部流路に試料気体が流入すると、内部流路の内壁面との摩擦等によって上流側と下流側とでは内部流路内における圧力が変化するので圧力差が生じる。そのため、その圧力差が流速計測用通路内に配設されているレバー部に速やかに作用する。これにより流速計測用通路内にて、レバー部はその先端側が圧力の高い側から低い側に向けて撓み変形する。この際、上記圧力差が流速に対応した関係となっているので、レバー部の変位も同様に流速に対応する。従って、変位測定部によって測定されたレバー部の測定結果に基づいて、流速を正確に計測することができる。
【0012】
特に、上流側と下流側との圧力差を利用してレバー部を撓み変形させることで流速を計測するので、流速の変化に対応しながら流速を速やか且つ正確に計測し易い。従って、単位体積当たりのパーティクルの個数をより正確に計測することが可能である。
【0013】
(3)上記本発明に係るパーティクルカウンタにおいて、前記フローセル及び前記レバー部が、半導体材料で形成され、前記変位測定部が、不純物のドーピングによって前記レバー部に形成されたピエゾ抵抗を備えていても良い。
【0014】
この場合には、レバー部の撓み(変位)に伴ってピエゾ抵抗に歪が生じるので、その歪に応じて変化する抵抗値変化に基づいてレバー部の変位を精度良く測定することができる。特に、半導体製造技術を利用して、フローセル及びレバー部を一体的且つ微細に作製することができるうえ、一連の半導体製造プロセス中にピエゾ抵抗をレバー部に対して作り込むことができる。従って、効率良く製造することができるうえ、レバー部の狙った位置にピエゾ抵抗を精度良く配置させることができ、レバー部の変位を正確に測定し易い。
【0015】
(4)上記本発明に係るパーティクルカウンタにおいて、前記フローセルの内部に形成され、前記内部流路の上流側及び下流側において該内部流路の前記内壁面にそれぞれ開口した開口部を有する作動用通路と、基端側から先端側に向けて一方向に延びる板状に形成され、基端側が前記フローセルに片持ち状に支持された状態で前記作動用通路内に配設されたフローレバー部と、該フローレバー部に積層され、該フローレバー部の変位を圧電効果により作動信号に変換する圧電素子と、を備え、前記フローレバー部が、前記内部流路内における前記上流側と前記下流側との圧力差に応じて撓み変形し、前記流速計測部及び前記パーティクル計測部が、前記作動信号の検出を受けて計測が開始されても良い。
【0016】
この場合には、フローセルの内部流路に試料気体が流入すると、上記した場合と同様に上流側と下流側との間に圧力差が生じる。そのため、その圧力差が作動用通路内に配設されている片持ち状のフローレバー部に速やかに作用するので、作動用通路内にて該フローレバー部はその先端側が撓み変形する。すると、圧電素子がその変形に追従して変形するので、フローレバー部の変位を圧電効果により作動信号に変換する。従って、この作動信号が検出されたか否かで、フローレバー部が撓み変形したか否か、即ち試料気体が流入したか否かを把握することができ、フローレバー部をフロースイッチとして機能させることができる。
【0017】
そして、流速計測部及びパーティクル計測部は、上記作動信号が検出されたとき(フロースイッチがONのとき)にだけ計測を開始するので、試料気体がフローセル内に流入していない、計測の不必要時に無駄に作動して電力を消費してしまうことを防止することができる。従って、消費電力のさらなる低減化を図ることができる。
【0018】
(5)上記本発明に係るパーティクルカウンタにおいて、前記内部流路の内壁面には、互いに向かい合うように配設された一対のミラー部が形成され、前記光照射部が、一対の前記ミラー部間で反射を繰り返しながら前記内部流路に沿って前記検出光が進むように該検出光を照射し、前記光検出部が、前記検出光の光路に沿って設けられていても良い。
【0019】
この場合には、内部流路内の全体に亘って検出光を張り巡らすことができるので、試料気体に対してより効率良く検出光を照射することができ、散乱光をより正確に検出し易い。特に、光検出部が検出光の光路に沿って設けられているので、発生する散乱光のうち特に光強度の強い部分を検出し易い。
即ち、Mie散乱で知られるように、散乱光は検出光の進行方向に指向性が強い傾向があり、その方向に光強度の大きい領域が偏り易い。そして上記したように、光検出部は検出光の光路に沿って設けられているので、散乱光のうち上記光強度の強い部分を検出し易い。従って、パーティクルの計測をより正確に行い易い。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係るパーティクルカウンタによれば、流量に関連付けたパーティクルの計測が可能であるので、例えば単位体積当たりのパーティクルの個数を正確に計測することができ、精度の高いクリーン度の計測に繋げることができる。また、小型化及び消費電力の低減化を図り易い。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明に係る実施形態を示す図であって、パーティクルカウンタが取り付けられているクリーンルームの簡易断面図である。
【図2】図1に示すパーティクルカウンタの外観斜視図である。
【図3】図2に示すパーティクルカウンタの分解斜視図である。
【図4】図3に示すA−A線に沿ったフローセルの断面図である。
【図5】図3に示すB−B線に沿ったフローセルの断面図である。
【図6】図3に示すC−C線に沿ったフローセルの断面図である。
【図7】本発明に係る変形例を示す図であって、図4に相当する断面図である。
【図8】本発明に係る変形例を示す図であって、フローセルを構成する第1基板の斜視図である。
【図9】図8に示すD−D線に沿った断面図である。
【図10】Mie散乱の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明に係るパーティクルカウンタの実施形態について説明する。
なお、本実施形態では、クリーンルーム内で使用され、クリーンルーム内のクリーン度(空気清浄度)を管理するシステムとして用いられている場合を例に挙げて説明する。
【0023】
(パーティクルカウンタの構成)
図1に示すように、本実施形態のパーティクルカウンタ1は、クリーンルームR内の各所に複数配設されて使用される。例えば、クリーンルームR内に設置されているロボットや保管棚等に取り付けられたり、クリーンルームR内で作業する作業者に取り付けたりして使用される。
上記クリーンルームRは、室内のクリーン度が一定レベルに維持された部屋であり、例えば半導体等の電子部品工場、食品工場、医療関係の試験・実験場等として幅広く使用されている。クリーンルームR内の室内圧力は、その用途に応じて室外圧力よりも大きい陽圧、又は室外圧力よりも小さい陰圧に設定されており、例えば室外からの塵埃の流入や、室内で取り扱う物質が室外に流出すること等を防止している。
【0024】
クリーンルームR内における天井R1には、図示しない高性能フィルタを有し、該フィルタを通じてクリーンルームR内に空気を送り込む送風部2が設けられている。この送風部2によってクリーンルームR内には、例えば天井R1から床面R2に向かって流れる気流が生じている。そして、クリーンルームR内のパーティクルP(図2参照)を含む試料空気(試料気体)Sは、主にこの気流の流れに沿ってクリーンルームR内を流動した後、図示しない排気部により室外に排出される。
【0025】
なお、送風部2及び排気部は、図示しない制御部によってそれぞれ作動が制御されており、該制御部によってクリーンルームR内のクリーン度が一定レベル以下となるように換気が行われている。また、パーティクルPとは、例えば微粒子状の塵埃や浮遊微生物(細菌やウイルス等)等である。
【0026】
パーティクルカウンタ1は、図2及び図3に示すように、クリーンルームR内を流動する試料空気Sを内部通過させる内部流路11が形成されたフローセル10と、内部流路11を通過する試料空気Sの流速を計測する流速計測部12と、内部流路11を通過する試料空気Sに含まれるパーティクルPを計測するパーティクル計測部13と、流速計測部12で計測された流速に基づいて試料空気Sの流量を算出すると共に、算出した流量とパーティクル計測部13で計測された計測結果とを関連付ける算出部14と、を備えている。
【0027】
フローセル10は、例えば陽極接合、図示しない接合膜、接着剤等を利用して互いに重なって接合された第1基板20及び第2基板21によって概略直方体状に形成されており、両基板20、21の間に上記内部流路11が形成されている。
図示の例では、第1基板20に流路用の凹部22が形成され、第2基板21が平坦な基板とされている。そして、第1基板20の凹部22と第2基板21とで画成される空間が内部流路11として機能する。よって、凹部22の底面22a及び側面22bと、第2基板21の下面21aとは、それぞれ内部流路11の内壁面として機能する。
【0028】
なお、本実施形態では、図2に示す状態において方向を定義する。即ち、フローセル10の長手方向を前後方向L1、フローセル10の短手方向を左右方向L2、フローセル10の厚み方向(上記両基板20、21の積層方向)を上下方向L3と定義する。そして前後方向L1に沿って上記内部流路11が形成されており、試料空気Sをこの方向に沿わせながら、フローセル10内を内部通過させることが可能とされている。
また、紙面に対して左側を前方、右側を後方とし、前方側から後方側に向かって試料空気Sが流動する場合を例に挙げて説明する。
【0029】
第1基板20及び第2基板21は、例えばシリコン支持層、SiO2からなる酸化層及びシリコン活性層の3層を熱的に貼り合わせたSOI基板から形成されている。そして、第1基板20に上記流速計測部12が形成され、第2基板21にパーティクル計測部13が形成されている。これらの点について、以下に詳細に説明する。
【0030】
図3及び図4に示すように、第1基板20の内部には前後方向L1に延びたトンネル状の流速計測用通路25が形成されている。この流速計測用通路25の前端部は、内部流路11の上流側において凹部22の底面22a(内部流路11の内壁面)に開口している。この開口した部分を流速計測用通路25の前方開口部25aと称する。これに対して、流速計測用通路25の後端部は、内部流路11の下流側において凹部22の底面22aに開口している。この開口した部分を流速計測用通路25の後方開口部25bと称する。
このように流速計測用通路25は、前方開口部25a及び後方開口部25bを通じて内部流路11の上流側及び下流側に連通している。なお、前方開口部25a及び後方開口部25bは、共に平面視四角形状に開口している。
【0031】
そして、上記の流速計測用通路25内にはレバー部26が配設されている。このレバー部26は、基端側から先端側に向けて一方向に延びる板状に形成されており、基端側が第1基板20に片持ち状に支持された状態で流速計測用通路25の前方開口部25a内に配設されている。
より具体的には、このレバー部26は、例えば上記SOI基板のうちシリコン活性層からなり、第1基板20と一体的に形成されている。この際、基端側が前方に位置し、自由端とされた先端側が後方に位置した状態で片持ち状に支持されていると共に、その大きさは前方開口部25aの内面に近接するサイズとされている。これによりレバー部26は、前方開口部25aを略閉塞している。
【0032】
そのため、試料空気Sの流動時、内部流路11内における上流側と下流側との間に試料空気Sの流速に応じて圧力差が生じた際に、その圧力差が流速計測用通路25を通じてレバー部26に作用し、該レバー部26を上記圧力差に応じて上下方向L3に撓み変形させる。なお、上記圧力差は試料空気Sの流速に対応した関係となるので、同様にレバー部26の変位も流速に対応した関係となる。
【0033】
また、レバー部26と第1基板20との接続部分であるレバー部26の基端側には、開口部26aが形成されており、該レバー部26が基端側で屈曲して撓み易い設計とされている。なお、上記開口部26aは2つ以上形成されていても構わないし、形成されていなくても構わない。
更に、レバー部26の基端側には該レバー部26の撓み量に応じて抵抗値が変化するピエゾ抵抗27が開口部26aの両側にレバー部26の長手方向(前後方向L1)に沿って形成されている。このピエゾ抵抗27には、導電性材料からなる配線部28が接続されており、この配線部28及びピエゾ抵抗27を含む全体的な形状が平面視U字状になるように形成されている。
【0034】
配線部28のうち凹部22の底面22a上に位置する端部は、接続端子部28aとされており、計測部本体29によってバイアス電圧の印加がなされる。この印加によって一方の接続端子部28aを介して配線部28に供給された電流は、一方のピエゾ抵抗27を通った後、開口部26aを回り込んで他方のピエゾ抵抗27に流れ、その後他方の配線部28の接続端子部28aから外部に流れることとなる。
【0035】
なお、上記ピエゾ抵抗27は、シリコン活性層からなるレバー部26にリン等のドープ剤(不純物)をイオン注入法や拡散法等の各種の方法によりドーピングされることで形成されたものである。また、上記したピエゾ抵抗27及び配線部28上には、図示しない絶縁膜が保護膜として被膜されており、外部との電気的な接触の防止がなされている。
【0036】
上記のように構成されているので、計測部本体29によってバイアス電圧を印加することで、レバー部26の撓み(変位)、即ちピエゾ抵抗27に生じる歪に応じて変化する抵抗値変化を電気的な出力信号として取り出すことが可能とされている。そのため、この出力信号に基づいてレバー部26の変位を測定することが可能とされている。
ここで、上記したようにレバー部26の変位は流速に対応した関係となっているので、計測部本体29はレバー部26の変位の測定結果に基づいて流速を計測することが可能とされており、計測した流速を上記算出部14に出力している。
【0037】
なお、上記したピエゾ抵抗27及び配線部28は、レバー部26の変位を測定する変位測定部30として機能する。また、流速計測用通路25、レバー部26、変位測定部30及び計測部本体29は、上記した流速計測部12として機能する。特に、このように構成された流速計測部12は、第1基板20の凹部22の底面22aから内部流路11側に突出するものではないので、試料空気Sの流れを阻害し難い構造とされている。
【0038】
パーティクル計測部13は、第2基板21の下面21a(第1基板20に対向する面)に形成されている。このパーティクル計測部13は、内部流路11を通過する試料空気Sに向けて検出光N1を照射する発光ダイオード又はレーザダイオード等の光源(光照射部)31と、検出光N1が試料空気S中に含まれるパーティクルPに当たることで散乱する散乱光N2を検出するフォトダイオード32(光検出部)と、これら光源31及びフォトダイオード32の作動を制御すると共に、フォトダイオード32で検出した散乱光N2に基づいてパーティクルPの計測を行う計測部本体33と、を備えている。
【0039】
光源31は、例えば面状に検出光N1を照射するダイオードであり、流速計測用通路25の前方開口部25aと後方開口部25bとの間の略中間に相当する位置に配設されるように形成されている。また、フォトダイオード32は、例えば面状で且つ光源31の周囲を囲繞する枠状に形成されたダイオードであり、同様に流速計測用通路25の前方開口部25aと後方開口部25bとの間に相当する位置に配設されるように形成されている。また、計測部本体33は、パーティクルPの計測結果を上記算出部14に出力している。
【0040】
ところで、第1基板20の内部には、図3、図5及び図6に示すように、上記流速計測用通路25に平行して作動用通路40が形成されている。なお、図5及び図6では、後述する酸化膜46及び圧電素子42を誇張した状態で図示している。
上記作動用通路40は、流速計測用通路25に対して左右方向L2に間隔を開けて配設されていると共に、流速計測用通路25と同様に前後方向L1に延びたトンネル状とされている。また、同様に作動用通路40の前端部は内部流路11の上流側において凹部22の底面22aに開口し、流速計測用通路25の後端部は内部流路11の下流側において凹部22の底面22aに開口している。これら開口した部分をそれぞれ前方開口部40a及び後方開口部40bと称する。
このように作動用通路40は、前方開口部40a及び後方開口部40bを通じて内部流路11の上流側及び下流側に連通している。なお、前方開口部40a及び後方開口部40bは共に平面視四角形状に開口している。
【0041】
そして、上記した作動用通路40内にはフローレバー部41が配設されている。このフローレバー部41は、流速計測用通路25のレバー部26と同様に、基端側から先端側に向けて一方向に延びる板状に形成されており、基端側が第1基板20に片持ち状に支持された状態で作動用通路40の前方開口部40a内に配設されている。
より具体的には、このフローレバー部41は、例えば上記SOI基板のうちシリコン活性層からなり、第1基板20と一体的に形成されている。この際、基端側が前方に位置し、自由端とされた先端側が後方に位置した状態で片持ち状に支持されていると共に、その大きさは前方開口部40aの内面に近接するサイズとされている。これによりフローレバー部41は、前方開口部40aを略閉塞している。
【0042】
そのため、試料空気Sの流動時、内部流路11内における上流側と下流側との間に圧力差が生じた際に、その圧力差が作動用通路40を通じてフローレバー部41に作用し、該フローレバー部41を上下方向L3に撓み変形させる。
【0043】
また、このフローレバー部41には、該フローレバー部41の変位を圧電効果により作動信号に変換する圧電素子42が積層されている。この圧電素子42は、ピエゾ等の圧電体43を電極膜44、45で両側から挟んだ3層構造とされており、例えばSiO2等の酸化膜46を介してフローレバー部41上に全面に亘って積層されている。
なお、電極膜44、45としては、単層の金属膜を用いても構わないし、複数層の金属膜を用いても構わない。例えば、チタン(Ti)とプラチナ(Pi)とからなる2層の金属膜を電極膜とすると良い。
【0044】
2つの電極膜44、45はそれぞれ第1基板20の凹部22の底面22a上に引き出されており、その端部は接続端子部44a、45aとされている。そしてこれら両接続端子部44a、45aには、作動部本体47が接続されている。この作動部本体47は、圧電素子42によって変換された上記作動信号の検出を行っている。これにより作動部本体47は、作動信号が検出された否かでフローレバー部41が撓み変形したか否か、即ち試料空気Sが内部流路11に流入したか否かをモニタしている。つまり本実施形態では、フローレバー部41をフロースイッチとして機能させている。
【0045】
また作動部本体47は、上記作動信号の検出時、流速計測部12の計測部本体29及びパーティクル計測部13の計測部本体33をそれぞれ作動させるように制御している。
なお、上記した圧電素子42の上層側の電極膜45及び両接続端子部44a、45a上には、図示しない絶縁膜が保護膜として被膜されており、外部との電気的な接触の防止がなされている。
【0046】
(パーティクルカウンタの作動)
次に、上述したパーティクルカウンタ1を利用して、クリーンルームR内のパーティクルPを計測すると共にクリーン度を一定レベルに維持する場合について説明する。
まず、クリーンルームR内の試料空気Sは、図1に示すように、送風部2によって作り出された気流に乗って流動しているので、図2及び図3に示すように、各所に取り付けられているフローセル10の内部流路11内に自然に導入され、該内部流路11を通りながらフローセル10の外部に抜け出ることになる。
【0047】
上記したように試料空気Sが内部流路11内を流動すると、内壁面(第1基板20の凹部22の底面22a、側面22b、及び第2基板21の下面21a)との摩擦等によって上流側と下流側とでは内部流路11内における圧力が変化するので圧力差が生じる。そのため、その圧力差が流速計測用通路25を通じて、該流速計測用通路25の前方開口部25a内に配設されているレバー部26の両面に速やかに作用する。
【0048】
これにより、図4に示すように、前方開口部25a内において、レバー部26はその先端側が圧力の高い側から低い側に向けて撓み変形する。図示の場合では、前方から試料空気Sが流れてくるので、前方に位置する上流側の方が後方に位置する下流側よりも圧力が高くなり、レバー部26は下方に向けて撓み変形する。
【0049】
また、上記したレバー部26の撓み変形と同時に、図5及び図6に示すように、同様の作動原理によりフローレバー部41が作動用通路40の前方開口部40a内において下方に撓み変形する。すると、このフローレバー部41の変形に追従して圧電素子42も変形するので、該圧電素子42がフローレバー部41の変位を圧電効果により作動信号に変換する。すると作動部本体47はこの作動信号を検出し、フローレバー部41が撓み変形(フロースイッチがON)したこと、即ち試料空気Sが内部流路11に流入したことを把握する。これにより、作動部本体47は、流速計測部12及びパーティクル計測部13のそれぞれの計測部本体29、33に信号を出力して、流速の計測及びパーティクルPの計測を開始させる。
【0050】
これを受けて流速計測部12の計測部本体29は、配線部28の両接続端子部28a間にバイアス電圧を印加する。このとき、既に上記したようにレバー部26は撓み変形しているので、ピエゾ抵抗27に歪が生じており、該歪に応じて抵抗値が変化する。また、上記圧力差が流速に対応した関係となっているので、レバー部26の変位も同様に流速に対応した関係となる。従って、計測部本体29は、ピエゾ抵抗27の歪に応じて抵抗値変化する電気的な出力信号に基づいてレバー部26の変位を測定することができると共に、その測定結果に基づいて試料空気Sの流速を正確に計測することができる。そして流速計測部12は、この計測した流速を算出部14に出力する。
【0051】
また、上記流速の計測と同時にパーティクル計測部13の計測部本体33は、光源31及びフォトダイオード32に電圧を印加してそれぞれ作動させる。これにより光源31は、図4に示すように、試料空気Sに向けて検出光N1を照射する。ここで試料空気SにパーティクルPが含まれている場合には、照射された検出光N1がパーティクルPに当たることで散乱光N2が発生するので、フォトダイオード32がこの散乱光N2を検出する。従って、計測部本体33は、フォトダイオード32による検出結果からパーティクルPの計測を行うことができ、その計測結果を算出部14に出力する。
【0052】
上記したように、内部流路11内を試料空気Sが流動すると、そのときの流速と、試料空気S中に含まれるパーティクルPの個数と、がそれぞれ同時に計測され、またそれらの計測結果が算出部14に送られる。すると算出部14は、流速に基づいて試料空気Sの流量の算出を行うと共に、この算出した流量とパーティクルPの計測結果との関連付けを行う。これにより、例えば単位体積当たりのパーティクルPの個数を正確に把握することができる。
【0053】
特に、フローセル10の内部流路11内に流入してくる試料空気Sの流入量が適宜変化し、一定量でなかったとしても、その都度流量を算出してその流量にパーティクルPの計測結果を関連付けることができるので、単位体積当たりのパーティクルPの個数を常時正確に把握することができる。
そして、この結果に基づいてクリーンルームR内のクリーン度を正確に計測することができ、それに応じて送風部2及び排気部を適宜制御して換気量を調整することで、クリーン度を一定レベルに維持することが可能となる。
【0054】
また、レバー部26及びフローレバー部41は、共に内部流路11の内壁面である凹部22の底面22aに形成された前方開口部25a、40a内に配設されているので、試料空気Sの流れを阻害させ難い。従って、試料空気Sの流速を正確に計測し易い。しかも、上流側と下流側との圧力差を利用してレバー部26を撓み変形させることで流速を計測するので、流速の変化に対応しながら流速を速やか且つ正確に計測し易い。
従って、これらのことにより、単位体積当たりのパーティクルPの個数を正確に計測することが可能である。
【0055】
また、本実施形態のパーティクルカウンタ1は、フローレバー部41を具備しており、このフローレバー部41が撓み変形したとき(フロースイッチがONのとき)に出力される作動信号を作動部本体47が検出したときだけ、流速及びパーティクルPの計測を開始する。従って、試料空気Sがフローセル10内に流入していない、計測の不必要時に無駄に作動させて電力を消費してしまうことを防止することができる。従って、消費電力のさらなる低減化を図ることができる。
【0056】
更に、本実施形態ではクリーンルームR内の各所に複数のパーティクルカウンタ1が取り付けられているが、いずれも試料空気Sが流入したときだけ流速の計測及びパーティクルPの計測に必要な電力が消費される。また、複数のパーティクルカウンタ1の出力によって必要な時に必要な場所だけ、送風部2及び排気部を適宜制御して換気量を調整することで、クリーンルームR全体の消費電力の低減化に繋げることができる。
【0057】
また、本実施形態のパーティクルカウンタ1は、一般的な半導体製造技術によりSOI基板から第1基板20、レバー部26及びフローレバー部41を一体的且つ微細に作り込むことができるうえ、一連の半導体製造プロセス中にピエゾ抵抗27をレバー部26に対して作り込むことができ、また圧電素子42をフローレバー部41に対して作り込むことができる。従って、効率の良い製造が可能となるうえ、レバー部26の狙った位置(レバー部26の基端側部分)にピエゾ抵抗27を精度良く配置させることができるのでレバー部26の変位を正確に測定し易い。
【0058】
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
【0059】
例えば、上記実施形態では、パーティクルカウンタ1をクリーンルームR内に取り付け、試料空気S中に含まれる塵埃等のパーティクルPを計測する場合を例に挙げて説明したが、この場合に限定されるものではない。例えば、空気ではなく特定のガス等の試料気体中に含まれるパーティクルPを計測しても構わない。具体的には、成膜装置に流入する特定のガスに含まれるパーティクルPを計測する場合等が挙げられる。
【0060】
また、上記実施形態では、作動用通路40及びフローレバー部41を具備する構成としたが、これらは必須な構成ではなく具備しなくても構わない。
また、レバー部26及びフローレバー部41を、それぞれ流速計測用通路25の前方開口部25a内、及び作動用通路40の前方開口部40a内に配設したが、この位置に限定されるものではなく、流速計測用通路25内及び作動用通路40内であれば構わない。
【0061】
例えば、流速計測用通路25の後方開口部25b内、及び作動用通路40の後方開口部40b内に配設しても良い。この場合であっても、同様の作用効果を奏効することができる。但し、この場合には、レバー部26及びフローレバー部41は、内部流路11を試料空気Sが流動したときに上方に向けて撓み変形することになる。
【0062】
また、上記実施形態では、パーティクル計測部13の光源31及びフォトダイオード32を共に第2基板21側に形成したが、試料空気Sに向けて検出光N1を照射し、パーティクルPに当たって発生した散乱光N2を検出できれば、これらをどのように配置しても構わない。
例えば、図7に示すように、光源31を第1基板20の凹部22の底面22aに形成し、第2基板21の下面21aに形成されたフォトダイオード32に対して対向させても構わない。この場合であっても、同様の作用効果を奏効することができる。
【0063】
その他、例えば第1基板20の凹部22の一方の側面22bに光源31を形成し、他方の側面22bにフォトダイオード32を形成して、光源31とフォトダイオード32とを内部流路11を挟んで左右方向L2に対向するように配置しても構わない。この場合であっても、同様の作用効果を奏効することができる。
【0064】
更には、図8及び図9に示すように、第1基板20の凹部22の側面22bに、内部流路11を挟んで左右方向L2に向かい合うように一対のミラー部50を設け、このミラー部50間で反射を繰り返すように検出光N1を照射しても構わない。
上記ミラー部50は、前後方向L1に延在し、凹部22の側面22bの略全面に亘って形成されている。光源31は、凹部22の一方の側面22bのうち前方部分に配設されており、凹部22の他方の側面22bに形成されているミラー部50に向かって斜めに検出光N1を照射可能とされている。これにより、検出光N1は一対のミラー部50間で反射を繰り返しながら内部流路11に沿って後方に進行する。また、フォトダイオード32は、第1基板20の凹部22の底面22aに広範囲に亘って形成されており、上記検出光N1の光路Mの一部に沿って形成された状態となっている。
【0065】
上記のように構成されている場合には、内部流路11内の略全体に亘って検出光N1を張り巡らすことができるので、試料空気Sに対してより効率良く検出光N1を照射することができ、散乱光N2をより正確に検出し易い。特に、フォトダイオード32が検出光N1の光路Mに沿って形成されている状態であるので、発生する散乱光N2のうち特に光強度の強い部分を検出し易い。
【0066】
即ち、Mie散乱で知られるように、図10に示すように散乱光N2は検出光N1の進行方向に指向性が強い傾向があり、その方向に光強度の大きい領域が偏り易い(図9参照)。そして、上記したようにフォトダイオード32が検出光N1の光路Mに沿って設けられているので、散乱光N2のうち上記光強度の強い部分を検出し易い。従って、より正確にパーティクルPの計測を行うことが可能である。
なお、この場合において、フォトダイオード32を第2基板21の下面21aに形成したとしても、同様の作用効果を奏効することができる。
【符号の説明】
【0067】
N1…検出光
N2…散乱光
P…パーティクル
S…試料空気(試料気体)
1…パーティクルカウンタ
11…内部流路
10…フローセル
12…流速計測部
13…パーティクル計測部
14…算出部
25…流速計測用通路
25a…前方開口部(流速計測用通路の開口部)
25b…後方開口部(流速計測用通路の開口部)
26…レバー部
27…ピエゾ抵抗
30…変位測定部
31…光源(光照射部)
32…フォトダイオード(光検出部)
40…作動用通路
40a…前方開口部(作動用通路の開口部)
40b…後方開口部(作動用通路の開口部)
41…フローレバー部
42…圧電素子
50…ミラー部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流動する試料気体を内部通過させる内部流路が形成されたフローセルと、
前記内部流路の内壁面に沿って形成され、該内部流路を通過する前記試料気体の流速を計測する流速計測部と、
前記内部流路を通過する前記試料気体に向けて検出光を照射する光照射部、及び検出光が試料気体中に含まれるパーティクルに当たることで散乱する散乱光を検出する光検出部を具備し、検出した散乱光に基づいてパーティクルを計測するパーティクル計測部と、
前記流速計測部で計測された前記流速に基づいて前記試料気体の流量を算出すると共に、算出した流量と前記パーティクル計測部による計測結果とを関連付ける算出部と、を備えていることを特徴とするパーティクルカウンタ。
【請求項2】
請求項1に記載のパーティクルカウンタにおいて、
前記流速計測部は、
前記フローセルの内部に形成され、前記内部流路の上流側及び下流側において該内部流路の前記内壁面にそれぞれ開口した開口部を有する流速計測用通路と、
基端側から先端側に向けて一方向に延びる板状に形成され、基端側が前記フローセルに片持ち状に支持された状態で前記流速計測用通路内に配設されたレバー部と、
該レバー部の変位を測定する変位測定部と、を備え、
前記レバー部は、前記内部流路内における前記上流側と前記下流側との圧力差に応じて撓み変形することを特徴とするパーティクルカウンタ。
【請求項3】
請求項2記載のパーティクルカウンタにおいて、
前記フローセル及び前記レバー部は、半導体材料で形成され、
前記変位測定部は、不純物のドーピングによって前記レバー部に形成されたピエゾ抵抗を備えていることを特徴とするパーティクルカウンタ。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載のパーティクルカウンタにおいて、
前記フローセルの内部に形成され、前記内部流路の上流側及び下流側において該内部流路の前記内壁面にそれぞれ開口した開口部を有する作動用通路と、
基端側から先端側に向けて一方向に延びる板状に形成され、基端側が前記フローセルに片持ち状に支持された状態で前記作動用通路内に配設されたフローレバー部と、
該フローレバー部に積層され、該フローレバー部の変位を圧電効果により作動信号に変換する圧電素子と、を備え、
前記フローレバー部は、前記内部流路内における前記上流側と前記下流側との圧力差に応じて撓み変形し、
前記流速計測部及び前記パーティクル計測部は、前記作動信号の検出を受けて計測が開始されることを特徴とするパーティクルカウンタ。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載のパーティクルカウンタにおいて、
前記内部流路の内壁面には、互いに向かい合うように配設された一対のミラー部が形成され、
前記光照射部は、一対の前記ミラー部間で反射を繰り返しながら前記内部流路に沿って前記検出光が進むように該検出光を照射し、
前記光検出部は、前記検出光の光路に沿って設けられていることを特徴とするパーティクルカウンタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−189492(P2012−189492A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−54222(P2011−54222)
【出願日】平成23年3月11日(2011.3.11)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成21年度 独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(ロボット・新機械イノベーションプログラム)「異分野融合型次世代デバイス製造技術開発プロジェクト」委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(000002325)セイコーインスツル株式会社 (3,629)
【出願人】(301021533)独立行政法人産業技術総合研究所 (6,529)
【Fターム(参考)】