説明

パーマ2液

【課題】毛髪に所望のパーマをかけたり、毛髪のくせ毛を直した場合にその効果が長い期間持続し、また、所望のパーマをかける処理プロセスや毛髪のくせ毛を直す処理プロセス中において毛髪が痛みにくく、外観上毛髪のカールの出来映えや、くせ毛を直した効果をより向上させることが可能なパーマ2液を提供しようとするものである。

【解決手段】下記成分を含有することを特徴とするパーマ2液。
天然水・・・・・約90重量%
ペンチレングリコール(防腐剤)・・・・・2〜0.5重量%
クエン酸・・・・・2〜0.5重量%
フェノキシエタノール(防腐剤)・・・・・1.5〜0.1重量%
クエン酸Na・・・・・1.5〜0.1重量%
メタリン酸Na(防腐剤)・・・・・0.1〜0.01重量%

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、毛髪に所望のパーマをかけたり、あるいは逆にくせ毛を直してストレートパーマとするために使用するパーマ2液に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、毛髪に所望のパーマをかけたり、あるいは逆にくせ毛を直してストレートパーマとする毛髪のパーマ処理方法としては、図6および図7に示す処理方法が、すでに採用されている。
すなわち、図6は毛髪のくせ毛を直す処理方法を示すものであり、次のようなプロセスを経るものである。
1)シャンプー
2)タオルドライ 全体的に余分な水気を取り除く
3)1液塗布(1回目) 1剤を塗布してコーミング
4)放置 薬剤の使用法に準じて行う
5)1液塗布(2回目) 1剤を塗布してコーミング
6)プレーンリンス
7)完全ドライ
8)アイロン
9)2液塗布 2剤を塗布してコーミング
10)放置 薬剤の使用法に準じて行う
11)プレーンリンス
12)セットアップ
【0003】
また、図7は毛髪に所望のカールをかけるパーマ処理方法を示すものであり、次のようなプロセスを経るものである。
a)シャンプー
b)タオルドライ 全体的に余分な水気を取り除く
c)1液塗布
d)ワインディング
e)放置 薬剤の使用法に準じて行う
f)テストカール(毛先から根元の軟化をチェックする)
g)2液塗布
h)放置 薬剤の使用法に準じて行う
i)プレーンリンス
j)セットアップ
【特許文献1】特開2006−14782号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の上記毛髪に所望のカールをかける処理方法や毛髪のくせ毛を直す処理方法においては、処理が割合単純で施術しやすい一方、所望のカールをかける処理プロセスや毛髪のくせ毛を直す処理プロセス中に毛髪が痛みやすく、外観上毛髪のカールのできばえや、くせ毛を直した効果が損なわれてしまいやすいという問題点があった。
【0005】
この発明は従来例の上記欠点を解消しようとするものであり、毛髪に所望のパーマをかけたり、毛髪のくせ毛を直した場合にその効果が長い期間持続し、また、所望のカールをかける処理プロセスや毛髪のくせ毛を直す処理プロセス中において毛髪が痛みにくく、外観上毛髪のパーマのできばえや、くせ毛を直した効果をより向上させることが可能なパーマ2液を提供しようとするものである。
また、この発明のパーマ2液によれば、使用した薬剤(化学物質)が安定化し、薬剤の毒性を緩和するとともに、使用した薬剤の働きが活かされるので、安定化したパーマ剤やシャンプー剤などの薬品が排水を通して排出され、公害を引き起こすことがない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
すなわち、この発明のパーマ2液は、従来のパーマ2剤に変わるものであり、保湿剤および防腐剤、界面活性剤を含み、クエン酸およびグルタミン酸により弱酸性とするとともに、残部を水としてなることをも特徴とするものである。
このようなパーマ2液の成分例を表示すると下記の通りである。
天然水・・・・・約90重量%
ペンチレングリコール(防腐剤)・・・・・2〜0.5重量%
クエン酸・・・・・2〜0.5重量%
フェノキシエタノール(防腐剤)・・・・・1.5〜0.1重量%
クエン酸Na・・・・・1.5〜0.1重量%
メタリン酸Na(防腐剤)・・・・・0.1〜0.01重量%
【0007】
天然水は約90重量%添加する。この天然水としては、姫路市で採取された天然水が望ましい。
この天然水は主成分である。天然水を85重量%以下とした場合は、十分な効果を得ることができない。また95重量%以上添加した場合は、品質劣化が起きやすくなるという問題が発生した。
【0008】
次に、「ペンチレングリコール(防腐剤)」を2〜0.5重量%配合する。このペンチレングリコール(防腐剤)を0.5重量%以下とした場合は、十分な効果を得ることができない。また2重量%以上添加した場合は、異臭が発生する上、適量を超え、コストがかかりすぎるという問題が発生した。
「クエン酸」は2〜0.5重量%添加する。このクエン酸はpH調整剤として(pHを下げるため)添加される。クエン酸を0.5重量%以下とした場合は、十分な効果を得ることができない。また2重量%以上添加した場合は、頭髪の感触が悪くなるという問題が発生した。
「フェノキシエタノール(防腐剤)」は1.5〜0.1重量%添加する。この「フェノキシエタノール(防腐剤)」を0.1重量%以下とした場合は、十分な効果を得ることができない。また1.5重量%以上添加した場合は、異臭が発生する上、適量を超え、コストがかかりすぎるという問題が発生した。
クエン酸Naは1.5〜0.1重量%添加する。このクエン酸NaはpH調整剤(pHの微調整)として添加される。クエン酸Naを0.1重量%以下とした場合は、十分な効果を得ることができない。また1.5重量%以上添加した場合も効果が得られないという問題が発生した。
メタリン酸Na(防腐剤)は0.1〜0.01重量%添加する。このメタリン酸Na(防腐剤)を0.01重量%以下とした場合は、十分な効果を得ることができない。また0.1重量%以上添加した場合は、適量を超え、コストがかかりすぎるという問題が発生した。
【0009】
またこの発明のパーマ2液は、上記成分に加え、1,3−ブチレングリコール(BG:保湿剤、抗菌剤)、グルタミン酸、ラウリルベタイン(界面活性剤)等をも含むようにしたことをも特徴としている。
【0010】
特にこの発明のパーマ2液は、下記プロセスを順次行なうようにした毛髪のパーマ処理方法に使用して、より好適な作用効果を奏することができるものである。
<プレ処理>
すべての施術に共通する処理であり、頭皮に頭髪用化粧水(ビーワン水)を浸透させるもの
「シャンプー」・・・ビーワンバランス(またはビーワンサポート)とシャンプーとを5:5で混合したものでシャンプー
頭髪用化粧水(天然水)・・・ビーワン(水):商品名はアクアーリオ 株式会社ビーワン製/姫路市で採取された100%天然水
頭髪用化粧水(配合例1)・・・ビーワンバランス:商品名 株式会社ビーワン製/100%天然水に防腐剤を配合:全成分:水、ペンチレングリコール、フェノキシエタノール、メタリン酸Na
頭髪用化粧水(配合例2)・・・ビーワンサポート:商品名 株式会社ビーワン製/前記ビーワンバランスに天然の増粘材を加えたもの
頭髪用化粧水(配合例3)・・・ビーワンオール:商品名 株式会社ビーワン製/前記ビーワンバランスに天然の増粘材とシルク含有アパタイト被覆生体融合型光触媒(商品名:トリニティー)をくわえたもの
フォーマー(泡立て器)などで泡立てたシャンプーでスタンディングシャンプーをしてから、ヘアリフォーマーとヘアキャップにて5分以上放置すると効果的にプレ処理ができる。
ヘアリフォーマー(商品名 株式会社環境保全研究所製)磁場のニュートラルゾーンを通過させた空気もしくは加湿空気供給装置
「ビーワンバランス塗布」・・・天然水を用いたビーワンバランス(前記した頭髪用化粧水)を毛髪の根元から1/3くらいのところまでスプレーで塗布
「コーミング」・・・塗布したビーワンバランスを毛先まで伸ばすようにテンションをかけながらブロックごとに上下左右からコーミング
「プレ処理」・・・ビーワンバランスとビーワンサポートを5:5で混合したものを1人当たり100cc以上スポンジで頭皮に満遍なくパッティングして浸透させる
「コーミング」・・・毛先までテンションをかけながらブロックごとに上下左右からコーミング
「ヘアリフォーマー」・・・ヘアリフォーマーとヘアキャップにて8分以上常温で放置
「タオルドライ」・・・全体的に余分な水気とヌメリを取り除く。
【0011】
<パーマ編>
一般的なチオグリコール酸アンモニウムの揮発性のパーマ剤を使用する場合のプロセス
(シャンプー〜プレ処理) 上記した説明を参照
「1液塗布」・・・ビーワンバランス(またはビーワンサポート)と1剤とを5:5で混合したものを塗布してコーミング
「ワインディング」・・・ロッドの選択はヘアスタイルに応じて通常通り
「ヘアリフォーマー」・・・ヘアリフォーマーとヘアキャップにて放置
放置時間等については薬剤の使用法に準じて行う。
「テストカール」・・・ウェーブチェック:1剤の追加はテストの状態で判断する
「2液塗布」・・・ビーワンユニティーと従来のパーマ2剤を9:1で混合したものに、ビーワンオールを全量の10%を上限に添加し、得た配合液をアプリケーターでロッド1本ずつに確実に塗布
ビーワンユニティー(本発明のパーマ2液)成分例
天然水・・・・・約90重量%
ペンチレングリコール(防腐剤)・・・・・2〜0.5重量%
クエン酸・・・・・2〜0.5重量%
フェノキシエタノール(防腐剤)・・・・・1.5〜0.1重量%
クエン酸Na・・・・・1.5〜0.1重量%
メタリン酸Na(防腐剤)・・・・・0.1〜0.01重量%
「ヘアリフォーマー」・・・ヘアリフォーマーとヘアキャップにて放置
放置時間等については薬剤の使用法に準じて行う。
「ロッドアウト」
「プレーンリンス」・・・リンスやトリートメントを使用する場合はビーワンバランスまたはビーワンサポートに配合して使用
「セットアップ」・・・ビーワングレースを50プッシュ以上塗布してブロー
ビーワングレース:商品名 株式会社ビーワン製/ビーワンバランスとビーワンサポートを高度なバランスで混合したもの
【0012】
<エアアイロン ストレート編>
ウェーブ用のチオグリコール酸アンモニウムのパーマ剤を使用し、
エアアイロン・ストレートで施術する場合のプロセス
(シャンプー〜プレ処理) 上記した説明を参照
「1液塗布」・・・ビーワンバランス(またはビーワンサポート)と1剤とを5:5で混合したものを塗布してコーミング
毛先のダメージ部分にはビーワンバランスやビーワンサポートと混合したPPT(ポリペプタイド)などを塗布
「ヘアリフォーマー」・・・ヘアリフォーマーとヘアキャップにて放置
放置時間等については薬剤の使用法に準じて行う。
「1液塗布(2回目)」・・・1回目のプロセスを繰り返す
ストレートパーマ剤や縮毛矯正剤を使用する場合、2回目は不要
「プレーンリンス」
「ビーワンバランス塗布」・・・ビーワンバランスをスプレーで塗布
「完全ドライ」・・・乾燥状態が悪いと髪が伸びにくく、頭皮に水蒸気が当たるので注意
「エアアイロン」・・・エアアイロンを180℃に設定し、ワンプレス3秒でスライス幅1〜2cmに取る
毛先のダメージ部分は140℃くらいに設定したエアアイロンを先に入れておく
「2液塗布」・・・ビーワンユニティーと従来のパーマ2剤を9:1で混合したものに、ビーワンオールを全量の10%を上限に添加したものを塗布
2回塗布することが望ましい
「ヘアリフォーマー」・・・ヘアリフォーマーとヘアキャップにて放置
放置時間等については薬剤の使用法に準じて行う。
「プレーンリンス」・・・リンスやトリートメントを使用する場合はビーワンバランスまたはビーワンサポートに配合して使用
「セットアップ」・・・ビーワングレースを50プッシュ以上塗布してブロー
【0013】
<エアアイロン カール編>
エアアイロン・ストレートでナチュラルなストレートからニュアンスカールを施術する場合のプロセス
(シャンプー〜プレ処理) 上記した説明を参照
「1液塗布」・・・ビーワンバランス(またはビーワンサポート)と1剤とを5:5で混合したものを塗布してコーミング
薬剤によっては髪がほとんど軟化しない場合があるのでロッドを1本巻く
毛先のダメージ部分にはビーワンバランスやビーワンサポートと混合したPPT(ポリペプタイド)などを塗布
「ヘアリフォーマー」・・・ヘアリフォーマーとラップ、またはヘアキャップにて放置
放置時間等については薬剤の使用法に準じて行う。
「テストカール」・・・ロッドを外して髪の状態をチェック
「プレーンリンス」・・・カールを強く出す場合は軽くすすぐ
「ビーワンバランス塗布」・・・ビーワンバランスをスプレーで塗布
「タオルドライ」・・・アイロン操作が終わるまで、カールを出したい部分のウェット状態を均一に保つ
「エアアイロン」・・・エアアイロンを180℃に設定し、スライス幅1〜2cmに取りながらスルー
「2液塗布」・・・ビーワンユニティーと従来のパーマ2剤を9:1で混合したものに、ビーワンオールを全量の10%を上限に添加したものを塗布
カールを出したい部分は大まかにピンカールをしてから2液を塗布
「ヘアリフォーマー」・・・ヘアリフォーマーとヘアキャップにて放置
放置時間等については薬剤の使用法に準じて行う。
「プレーンリンス」・・・リンスやトリートメントを使用する場合はビーワンバランスまたはビーワンサポートに配合して使用
「セットアップ」・・・ビーワングレースを50プッシュ以上塗布してブロー
【0014】
<アイロンパーマ編>
一般的なカールアイロンで施術する場合のプロセス
(シャンプー〜プレ処理) 上記した説明を参照
「1液塗布」・・・ビーワンバランス(またはビーワンサポート)と1剤とを5:5で混合したものを塗布してコーミング
毛先のダメージ部分にはビーワンバランスやビーワンサポートと混合したPPT(ポリペプタイド)などを塗布
「ヘアリフォーマー」・・・ヘアリフォーマーとラップ、またはヘアキャップにて放置
放置時間等については薬剤の使用法に準じて行う。
「アイアニング」・・・髪質やダメージにあわせてアイロンの温度を調節
エアコームを使用することでエアアイロンと同様の効果が得られる
「2液塗布」・・・ビーワンユニティーと従来のパーマ2剤を9:1で混合したものに、ビーワンオールを全量の10%を上限に添加し、得た配合液をアプリケーターでロッド1本ずつに確実に塗布
2回塗布が望ましい
「ヘアリフォーマー」・・・ヘアリフォーマーとヘアキャップにて放置
放置時間等については薬剤の使用法に準じて行う。
「プレーンリンス」・・・リンスやトリートメントを使用する場合はビーワンバランスまたはビーワンサポートに配合して使用
「セットアップ」・・・ビーワングレースを50プッシュ以上塗布してブロー
【0015】
上記処理プロセスに用いられるコーミングとは、毛先までテンションがかかるよう、髪の毛をよく梳くことである。
また、エアアイロンとはエア放出できるようにした整髪具のことであり、アイロンとしての熱源を持つか、あるいは持たないものを意味することもある。このようなエアアイロンは、従来型の熱源を持った頭髪用アイロンやコーム類と組み合わせて使用することができる(特願2003-162696参照)。
【発明の効果】
【0016】
この発明は以上のように構成したので、毛髪に所望のパーマをかけたり、毛髪のくせ毛を直した場合にその効果を長い期間持続させることが可能なパーマ2液を提供することができるようになった。
【0017】
また、この発明においては、所望のカールをかける処理プロセスや毛髪のくせ毛を直す処理プロセス中において毛髪が痛みにくく、外観上毛髪のパーマの出来映えやくせ毛を直した効果をより向上させることが可能なパーマ2液を提供することができるようになった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、この発明のパーマ2液の実施の形態について説明する。
このようなパーマ2液の成分例を表示すると下記の通りである。
天然水・・・・・約90重量%
ペンチレングリコール(防腐剤)・・・・・2〜0.5重量%
クエン酸・・・・・2〜0.5重量%
フェノキシエタノール(防腐剤)・・・・・1.5〜0.1重量%
クエン酸Na・・・・・1.5〜0.1重量%
メタリン酸Na(防腐剤)・・・・・0.1〜0.01重量%
【0019】
天然水は約90重量%添加する。この天然水としては、姫路市で採取された天然水が望ましい。
この天然水は主成分である。天然水を85重量%以下とした場合は、十分な効果を得ることができない。また95重量%以上添加した場合は、品質劣化が起きやすくなるという問題が発生した。
天然水は、密閉型タンク内に原水を送り込み、上記密閉型タンクから取り出した原水に中性場改質器により中性場をかけるとともに、紫外線殺菌灯による殺菌および/または加熱による殺菌を施した上、該密閉型タンク内の上方の原水に衝撃をもって循環させることにより上記原水中に中性場をかけた原水を投入する第1の工程と、
多孔質炭化物を収容した密閉型タンク内に上記第1の工程からの水を送り込み、上記多孔質炭化物を通過した水を上記密閉型タンクから取り出して、触媒作用を備えた1または2以上の改質器を通し、さらに紫外線殺菌灯による殺菌および/または加熱による殺菌を施した上、該密閉型タンク内の上記多孔質炭化物上方の水に衝撃をもって循環させることにより上記第1工程からの水を浄化する一方、上記循環する水又は上記密閉型タンク内の水に、中性場改質器を通して改質したエアを送り込んで溶存させる第2の工程を経て処理されている(特願2004−71972公報参照)。
【0020】
上記磁場のニュートラルゾーンを通過させた空気もしくは加湿空気は、流体改質装置(ヘアリフォーマ:特開2004−358425公報参照)を通すことによって得ることができる。この流体改質装置は、液体又は気体の通路を仕切るように複数枚のハニカムフィルターを設け、その間に液体又は気体の通路を形成するよう配置した管状部材に沿って、その外周上に磁場のニュートラルゾーンを形成する磁石を設置したものであることをも特徴とするものである。
【0021】
次に、「ペンチレングリコール(防腐剤)」を2〜0.5重量%配合する。このペンチレングリコール(防腐剤)を0.5重量%以下とした場合は、十分な効果を得ることができない。また2重量%以上添加した場合は、異臭が発生する上、適量を超え、コストがかかりすぎるという問題が発生した。
「クエン酸」は2〜0.5重量%添加する。このクエン酸はpH調整剤として(pHを下げるため)添加される。クエン酸を0.5重量%以下とした場合は、十分な効果を得ることができない。また2重量%以上添加した場合は、頭髪の感触が悪くなるという問題が発生した。
「フェノキシエタノール(防腐剤)」は1.5〜0.1重量%添加する。この「フェノキシエタノール(防腐剤)」を0.1重量%以下とした場合は、十分な効果を得ることができない。また1.5重量%以上添加した場合は、異臭が発生する上、適量を超え、コストがかかりすぎるという問題が発生した。
クエン酸Naは1.5〜0.1重量%添加する。このクエン酸NaはpH調整剤(pHの微調整)として添加される。クエン酸Naを0.1重量%以下とした場合は、十分な効果を得ることができない。また1.5重量%以上添加した場合も効果が得られないという問題が発生した。
メタリン酸Na(防腐剤)は0.1〜0.01重量%添加する。このメタリン酸Na(防腐剤)を0.01重量%以下とした場合は、十分な効果を得ることができない。また0.1重量%以上添加した場合は、適量を超え、コストがかかりすぎるという問題が発生した。
【0022】
上記配合例における作用効果を、以下の表1に示す。
<上記の配合例による作用効果>
天然水・・・・・約90重量%とし、
ペンチレングリコール(防腐剤)・・・・・2〜0.5重量%配合した場合と、2以上あるいは0.5重量%以下の割合で配合した場合
クエン酸・・・・・2〜0.5重量%配合した場合と、2以上あるいは0.5重量%以下の割合で配合した場合
フェノキシエタノール(防腐剤)・・・・・1.5〜0.1重量%配合した場合と、1.5以上あるいは0.1重量%以下の割合で配合した場合
クエン酸Na・・・・・1.5〜0.1重量%配合した場合と、1.5以上あるいは0.1重量%以下の割合で配合した場合
メタリン酸Na(防腐剤)・・・・・0.1〜0.01重量%配合した場合と、0.1以上あるいは0.01重量%以下の割合で配合した場合
の髪にパーマをかけたときの影響について、そのデータを表1で示す。
【表1】

【0023】
またこの発明のパーマ2液は、上記成分に加え、1,3−ブチレングリコール(BG:保湿剤、抗菌剤)、グルタミン酸、ラウリルベタイン(界面活性剤)等をも含むようにしたことをも特徴としている。
【0024】
以下図面に基き、この発明のパーマ2液を用いた毛髪のパーマ処理方法の実施の形態について説明する。
図1はこの発明のパーマ2液を用いた毛髪のパーマ処理方法におけるプレ処理を示すフローチャート、図2はパーマ編を示すフローチャート、図3はエアーアイロン ストレート編を示すフローチャート、図4はエアーアイロン カール編を示すフローチャート、図5はアイロンパーマ編を示すフローチャートである。
【0025】
<プレ処理>(図1参照)
すべての施術に共通する処理であり、頭皮に頭髪用化粧水(ビーワン水)を浸透させるもの
[シャンプー]
ビーワンバランス(またはビーワンサポート)とシャンプーとを5:5で混合したものでシャンプー
(配合例)・・・ビーワンバランス25cc+シャンプー25cc
+ビーワンオール0〜5cc≒50cc
頭髪用化粧水(天然水)・・・ビーワン(水):商品名はアクアーリオ 株式会社ビーワン製/姫路市で採取された天然水
頭髪用化粧水(配合例1)・・・ビーワンバランス:商品名 株式会社ビーワン製/100%天然水に保湿剤を配合:全成分:水、ペンチレングリコール、フェノキシエタノール、メタリン酸Na
頭髪用化粧水(配合例2)・・・ビーワンサポート:商品名 株式会社ビーワン製/前記ビーワンバランスに天然の増粘材を加えたもの
頭髪用化粧水(配合例3)・・・ビーワンオール:商品名 株式会社ビーワン製/前記ビーワンバランスに天然の増粘材とシルク含有アパタイト被覆生体融合型光触媒(商品名:トリニティー)をくわえたもの

フォーマー(泡立て器)などで泡立てたシャンプーでスタンディングシャンプーをしてから、ヘアリフォーマーとヘアキャップにて5分以上放置すると効果的にプレ処理ができる。
ヘアリフォーマー(商品名 株式会社環境保全研究所製)磁場のニュートラルゾーンを通過させた空気もしくは加湿空気供給装置
こうすることによって頭髪用化粧水で効果的に毛髪を湿潤させることができる。
[ビーワンバランス塗布]
天然水を用いたビーワンバランス(前記した頭髪用化粧水)を毛髪の根元から1/3くらいのところまでスプレーで塗布
[コーミング]
塗布したビーワンバランスを毛先まで伸ばすようにテンションをかけながらブロックごとに上下左右からコーミング
このようにして頭髪用化粧水を毛髪に充分浸透させることが望ましい。
[プレ処理]
ビーワンバランスとビーワンサポートを5:5で混合したものを1人当たり100cc以上スポンジで頭皮に満遍なくパッティングして浸透させる
手順は、イ.後頭部、ロ.頭頂部、ハ.側頭部、二.フェイスライン、ホ.ヘムラインの順に行う。
[コーミング]
毛先までテンションをかけながらブロックごとに上下左右からコーミング
[ヘアリフォーマー]
ヘアリフォーマーとヘアキャップにて8分以上常温で放置する。もちろんその間に磁気のニュートラルゾーンを通過させたエアを供給すること等により、毛髪の痛み等を除去する環境にしておくことが望ましい。
[タオルドライ]
全体的に余分な水気とヌメリを取り除く。
【0026】
<パーマ編>(図2参照)
一般的なチオグリコール酸アンモニウムの揮発性のパーマ剤を使用する場合のプロセス
(シャンプー〜プレ処理) 上記した説明を参照
[1液塗布]
ビーワンバランス(またはビーワンサポート)と1剤とを5:5で混合したものを塗布してコーミング
(配合例)・・・ビーワンバランス50cc+1剤50cc
+ビーワンオール0〜10cc≒100cc
[ワインディング]
ロッドの選択はヘアスタイルに応じて通常通り
[ヘアリフォーマー]
ヘアリフォーマーとヘアキャップにて放置する。
放置時間等については薬剤の使用法に準じて行う。
その上で、磁場のニュートラルゾーンを通過させた空気もしくは加湿空気でブローする。
上記磁場のニュートラルゾーンを通過させた空気もしくは加湿空気は、流体改質装置(ヘアリフォーマー:特開2004−358425公報参照\商品名 株式会社環境保全研究所製)を通すことによって得ることができる。この流体改質装置は、液体又は気体の通路を仕切るように複数枚のハニカムフィルターを設け、その間に液体又は気体の通路を形成するよう配置した管状部材に沿って、その外周上に磁場のニュートラルゾーンを形成する磁石を設置したものである。
[テストカール]
カール用のロッドに毛髪を巻き付けてゆくことにより、毛先から根元の軟化を順次チェックする。
ウェーブチェック:1剤の追加はテストの状態で判断する。
[2液塗布]
ビーワンユニティーと従来のパーマ2剤を9:1で混合したものに、ビーワンオールを全量の10%を上限に添加し、得た配合液をアプリケーターでロッド1本ずつに確実に塗布
(配合例)・・・ビーワンユニティー90cc+2剤10cc
+ビーワンオール0〜10cc≒100cc
ビーワンユニティー(本発明のパーマ2液)成分例
天然水・・・・・約90重量%
ペンチレングリコール(防腐剤)・・・・・2〜0.5重量%
クエン酸・・・・・2〜0.5重量%
フェノキシエタノール(防腐剤)・・・・・1.5〜0.1重量%
クエン酸Na・・・・・1.5〜0.1重量%
メタリン酸Na(防腐剤)・・・・・0.1〜0.01重量%
[ヘアリフォーマー]
ヘアリフォーマーとヘアキャップにて放置する。
放置時間等については薬剤の使用法に準じて行う。
[ロッドアウト]
[プレーンリンス]
薬品や香料や油などの入っていない清水や微温湯にてゆすぐ。
リンスやトリートメントを使用する場合はビーワンバランスまたはビーワンサポートに配合して使用することが望ましい。
[セットアップ]
ビーワングレースを50プッシュ以上塗布してブローする。
ビーワングレース:商品名 株式会社ビーワン製/ビーワンバランスとビーワンサポートを高度なバランスで混合したもの
【0027】
<エアアイロン ストレート編>(図3参照)
ウェーブ用のチオグリコール酸アンモニウムのパーマ剤を使用し、エアアイロン・ストレートで施術する場合のプロセス
(シャンプー〜プレ処理) 上記した説明を参照
[1液塗布]
ビーワンバランス(またはビーワンサポート)と1剤とを5:5で混合したものを塗布してコーミング
(配合例)・・・ビーワンバランス50cc+1剤50cc
+ビーワンオール0〜10cc≒100cc
毛先のダメージ部分にはビーワンバランスやビーワンサポートと混合したPPT(ポリペプタイド)などを塗布
[ヘアリフォーマー]
ヘアリフォーマーとヘアキャップにて放置
放置時間等については薬剤の使用法に準じて行う。
[1液塗布[2回目]]
1回目のプロセスを繰り返す
ストレートパーマ剤や縮毛矯正剤を使用する場合、2回目は不要
[プレーンリンス]
[ビーワンバランス塗布]
ビーワンバランスをスプレーで塗布
[完全ドライ]
乾燥状態が悪いと髪が伸びにくく、頭皮に水蒸気が当たるので注意
[エアアイロン]
エアアイロンを180℃に設定し、ワンプレス3秒でスライス幅1〜2cmに取る
毛先のダメージ部分は140℃くらいに設定したエアアイロンを先に入れておく
[2液塗布]
ビーワンユニティーと従来のパーマ2剤を9:1で混合したものに、ビーワンオールを全量の10%を上限に添加したものを塗布
(配合例)・・・ビーワンユニティー90cc+2剤10cc
+ビーワンオール0〜10cc≒100cc
2回塗布することが望ましい
[ヘアリフォーマー]
ヘアリフォーマーとヘアキャップにて放置
放置時間等については薬剤の使用法に準じて行う。
[プレーンリンス]
リンスやトリートメントを使用する場合はビーワンバランスまたはビーワンサポートに配合して使用
[セットアップ]
ビーワングレースを50プッシュ以上塗布してブロー
【0028】
<エアアイロン カール編>(図4参照)
エアアイロン・ストレートでナチュラルなストレートからニュアンスカールを施術する場合のプロセス
(シャンプー〜プレ処理) 上記した説明を参照
[1液塗布]
ビーワンバランス(またはビーワンサポート)と1剤とを5:5で混合したものを塗布してコーミング
(配合例)・・・ビーワンバランス50cc+1剤50cc
+ビーワンオール0〜10cc≒100cc
薬剤によっては髪がほとんど軟化しない場合があるのでロッドを1本巻く
毛先のダメージ部分にはビーワンバランスやビーワンサポートと混合したPPT(ポリペプタイド)などを塗布
[ヘアリフォーマー]
ヘアリフォーマーとラップ、またはヘアキャップにて放置
放置時間等については薬剤の使用法に準じて行う。
[テストカール]
ロッドを外して髪の状態をチェック
[プレーンリンス]
カールを強く出す場合は軽くすすぐ
[ビーワンバランス塗布]
ビーワンバランスをスプレーで塗布
[タオルドライ]
アイロン操作が終わるまで、カールを出したい部分のウェット状態を均一に保つ
[エアアイロン]
エアアイロンを180℃に設定し、スライス幅1〜2cmに取りながらスルー
[2液塗布]
ビーワンユニティーと従来のパーマ2剤を9:1で混合したものに、ビーワンオールを全量の10%を上限に添加したものを塗布
(配合例)・・・ビーワンユニティー90cc+2剤10cc
+ビーワンオール0〜10cc≒100cc
カールを出したい部分は大まかにピンカールをしてから2液を塗布
[ヘアリフォーマー]
ヘアリフォーマーとヘアキャップにて放置
放置時間等については薬剤の使用法に準じて行う。
[プレーンリンス]
リンスやトリートメントを使用する場合はビーワンバランスまたはビーワンサポートに配合して使用
[セットアップ]
ビーワングレースを50プッシュ以上塗布してブロー
【0029】
<アイロンパーマ編>(図5参照)
一般的なカールアイロンで施術する場合のプロセス
(シャンプー〜プレ処理) 上記した説明を参照
[1液塗布]
ビーワンバランス(またはビーワンサポート)と1剤とを5:5で混合したものを塗布してコーミング
(配合例)・・・ビーワンバランス20cc+1剤20cc
+ビーワンオール0〜4cc≒40cc
毛先のダメージ部分にはビーワンバランスやビーワンサポートと混合したPPT(ポリペプタイド)などを塗布
[ヘアリフォーマー]
ヘアリフォーマーとラップ、またはヘアキャップにて放置
放置時間等については薬剤の使用法に準じて行う。
[アイアニング]
髪質やダメージにあわせてアイロンの温度を調節
エアコームを使用することでエアアイロンと同様の効果が得られる
[2液塗布]
ビーワンユニティーと従来のパーマ2剤を9:1で混合したものに、ビーワンオールを全量の10%を上限に添加し、得た配合液をアプリケーターでロッド1本ずつに確実に塗布
(配合例)・・・ビーワンユニティー36cc+2剤4cc
+ビーワンオール0〜4cc≒40cc
2回塗布が望ましい
[ヘアリフォーマー]
ヘアリフォーマーとヘアキャップにて放置
放置時間等については薬剤の使用法に準じて行う。
[プレーンリンス]
リンスやトリートメントを使用する場合はビーワンバランスまたはビーワンサポートに配合して使用
[セットアップ]
ビーワングレースを50プッシュ以上塗布してブロー
【0030】
この発明のパーマ2液は、現在行なわれているアイロンパーマ、アイロンストレートパーマのように、アイロンの形状を1液と熱とによって毛髪に形付けし、2液によって酸化させ固定させるというパーマ理論とは異なり、保湿剤および防腐剤、界面活性剤を含み、クエン酸およびグルタミン酸により弱酸性とするとともに、残部を天然水としてなるものであり、2液による薬液の残留と毛髪へのダメージを緩和し、今までにない仕上がり感を実現したものである。
【産業上の利用可能性】
【0031】
この発明は以上のように構成したので、いわゆるカールを伴った通常のパーマのみならず、ストレートパーマその他にも適用が可能なパーマ2液を提供することができ、種々のパーマ処理法法に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】はこの発明のパーマ2液を用いた毛髪のパーマ処理方法におけるプレ処理工程を示すフローチャートである。
【図2】パーマ編を示すフローチャートである。
【図3】カラーアイロン ストレート編を示すフローチャートである。
【図4】エアアイロン カール編を示すフローチャートである。
【図5】アイロンパーマ編を示すフローチャートである。
【図6】毛髪のくせ毛を直す従来の処理方法を示すフローチャートである。
【図7】毛髪に所望のカールをかける従来の処理方法を示すフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記成分を含有することを特徴とするパーマ2液。
天然水・・・・・約90重量%
ペンチレングリコール(防腐剤)・・・・・2〜0.5重量%
クエン酸・・・・・2〜0.5重量%
フェノキシエタノール(防腐剤)・・・・・1.5〜0.1重量%
クエン酸Na・・・・・1.5〜0.1重量%
メタリン酸Na(防腐剤)・・・・・0.1〜0.01重量%
【請求項2】
請求項1に記載の成分に加え、1,3−ブチレングリコール(BG:保湿剤、抗菌剤)、グルタミン酸、ラウリルベタイン(界面活性剤)等をも含むようにしたことを特徴とするパーマ2液。
【請求項3】
天然水を用いた頭髪用化粧水が、姫路市で採取された天然水を源水として保存料であるパラベンを少量添加し、頭髪用化粧水の認可を受けたものからなる請求項1または2に記載のパーマ2液。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−7293(P2009−7293A)
【公開日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−169927(P2007−169927)
【出願日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【出願人】(500304235)株式会社ビーワン (4)
【Fターム(参考)】