説明

ヒュージブルリンクユニット

【課題】コンパクトな形態でありながら、負荷接続端子の増加に柔軟に対応することができ、しかも、電流センサを取り付ける場合の収まりをよくすることのできるヒュージブルリンクユニットを提供する。
【解決手段】ユニットの前部に、バッテリ端子接続部21を有する入力ブスバー10が配されると共に、ユニットの後部に、入力ブスバーと接続された出力ブスバー70が配され、出力ブスバーが配された箇所の左右方向の中央部に、電流センサ100を収容するためのセンサ収容部50が確保され、センサ収容部の左右両側部に位置させて、出力ブスバーにヒューズエレメント74を介して一体形成された負荷接続端子75が、ユニットの前後方向に並べて複数配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車等のバッテリにケーブルを介することなく接続される、バッテリ直付けタイプのヒュージブルリンクユニットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種のヒュージブルリンクユニットとして、特許文献1に記載のものが知られている。
【0003】
図12はその一例を示し、図13はその回路構成を示している。このヒュージブルリンクユニットM10は、1枚のブスバー110によりヒューズ構成体を形成したもので、ブスバー110と、このブスバー110の外周を部分的に覆うようにインサート成形された絶縁性の樹脂ハウジング部591とからなる。
【0004】
ブスバー110の略水平に保持される入力側には、バッテリ端子接続部520およびスタータ端子接続部521を有する第1平板部511と、この第1平板部511にヒューズエレメント513を介して連設されると共にオルタネータ端子接続部523を有する第2平板部512とが設けられている。また、ブスバー110の出力側は、垂直下方にL字形に折曲されており、その出力側には、ヒューズエレメント515を介して、後述する負荷接続端子516が設けられている(図12に図示されないものについては図13を参照)。
【0005】
バッテリ端子接続部520には、ボルト551によりバッテリポスト連結部材552が連結されており、このバッテリポスト連結部材552を図示しないバッテリ(BAT)のポストに連結することにより、ヒュージブルリンクユニットM10をバッテリに直付けできるようになっている。
【0006】
また、スタータ端子接続部521にはスタータ端子取付ボルト553が上向きに立設され、このボルト553により、スタータ(STA)端子601をスタータ端子接続部521に接続できるようになっている。また、オルタネータ端子接続部523にはオルタネータ端子取付ボルト554が上向きに立設され、このボルト554により、オルタネータ(ALT)端子602をオルタネータ端子接続部523に接続できるようになっている。
【0007】
バッテリ端子接続部520はユニットの前部に配置され、その後側に左右に並べて、スタータ端子接続部521とオルタネータ端子接続部523とが配置されている。そして、スタータ端子接続部521およびオルタネータ端子接続部523に、それぞれユニットの後方から、スタータ端子601およびオルタネータ端子602を接続できるようになっている。
【0008】
また、スタータ端子接続部521およびオルタネータ端子接続部523の下方に、左右方向に配列させて、それぞれヒューズエレメント515を介して下向きに複数の負荷接続端子516が設けられている。負荷接続端子516は、一部のものは、ヒューズエレメント515を介して、オルタネータ端子接続部523を有する第2平板部512の後端縁に連設されており、他の一部のものは、ヒューズエレメント515を介して、スタータ端子接続部521を有する第2平板部512の後端縁に連設されている。なお、全ての負荷接続端子516が、ヒューズエレメント515を介して、オルタネータ端子接続部523を有する第2平板部512の後端縁に連設されていてもよい。
【0009】
負荷接続端子516は、樹脂ハウジング部591の下端部に設けられたコネクタハウジング部に収容されることで、負荷接続コネクタ595を構成している。そして、これら負荷接続コネクタ595に負荷側の電線W4の先端に設けた負荷側コネクタ596を嵌合することにより、負荷側の電線W4と負荷接続端子516と導通させることができるようになっている。
【0010】
オルタネータケーブルW3の先端に取り付けられたオルタネータ端子602は、帯板状のもので、電流センサ700の貫通孔701を通してオルタネータ端子接続部523に接続されており、それにより、電流センサ700がオルタネータ端子602に装着されている。710はセンサの信号を取り出すためのコネクタである。電流センサ700は、例えば、貫通孔701を有した磁気コア(図示略)とホール素子とを組み合わせて、非磁性ケース内に埋設したものである。
【特許文献1】特開2003−139803号公報(図6)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
ところで、ヒュージブルリンクユニットに接続する負荷の数の増加に伴い、負荷接続端子の数が増加する傾向にあるが、従来のヒュージブルリンクユニットM10では、負荷接続端子516をユニットの左右方向に配列していたので、限られた車載スペースに搭載する場合には、他の部品に干渉せずに負荷接続端子516の数を大幅に増やすには限界があった。また、電流センサを取り付ける場合に、ユニットの上側に飛び出す形での取り付けであったため、センサの収まりが悪かった。
【0012】
本発明は、上記事情を考慮し、コンパクトな形態でありながら、負荷接続端子の増加に柔軟に対応することができ、しかも、電流センサを取り付ける場合の収まりをよくすることのできるヒュージブルリンクユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
請求項1の発明のヒュージブルリンクユニットは、ユニットの前部に、バッテリ端子接続部を有する入力ブスバーが配されると共に、ユニットの後部に、前記入力ブスバーと接続された出力ブスバーが配され、該出力ブスバーが配された箇所の左右方向の中央部に、電流センサを収容するためのセンサ収容部が確保され、該センサ収容部の左右側部の少なくとも一方に位置させて、前記出力ブスバーにヒューズエレメントを介して一体形成された負荷接続端子が、ユニットの前後方向に並べて複数配置されていることを特徴とする。
【0014】
請求項2の発明は、請求項1に記載のヒュージブルリンクユニットであって、前記出力ブスバーの左右方向の中央に主板部が略水平に配され、該出力ブスバーの左右両側部に、下方に折り曲げられることで、前記センサ収容部の左右両側部に位置する側板部が設けられ、その側板部の下部に前記ヒューズエレメントを介して前記負荷接続端子が一体に形成され、前記入力ブスバーと出力ブスバーの必要箇所を露出させた状態で両ブスバーを一体に含むように、ユニットの樹脂ハウジング部がインサート成形され、その最終形状が、前記側板部とヒューズエレメントと負荷接続端子とを有する出力ブスバーを平面状に成形し、それを成形型に装填して前記樹脂ハウジング部を平面状にインサート成形した後、前記側板部の起点の位置で該側板部とその部分を含む前記樹脂ハウジング部とを一緒に下方へ折り曲げることによって、形成されていることを特徴とする。
【0015】
請求項3の発明は、請求項2に記載のヒュージブルリンクユニットであって、前記最終形状を形成するために折り曲げられた前記左右の側板部とその部分を含む樹脂ハウジング部とを、その折り曲げ形状を保持するためのクリップで固定したことを特徴とする。
【0016】
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載のヒュージブルリンクユニットであって、前記入力ブスバーに、前記バッテリ端子接続部およびスタータ端子接続部を有して略水平に配された第1板部と、該第1板部の直後に該第1板部にヒューズエレメントを介して連設され且つオルタネータ端子接続部を有して略水平に配された第2板部が設けられ、該第2板部と前記出力ブスバーとが、前記センサ収容部を跨いで上方から後付けされた接続プレートにより接続されていることを特徴とする。
【0017】
請求項5の発明は、請求項4に記載のヒュージブルリンクユニットであって、前記入力ブスバーの第2板部の左右方向の端部に起立壁が設けられると共に、それに対応して前記接続プレートの左右方向の端部に起立壁が設けられ、前記第2板部の上面に前記接続プレートが載置された状態で、前記両起立壁が重ねられており、その2枚の起立壁が重ねられた部分が、略水平方向にボルトを通して締め付けることによってオルタネータ端子を接続可能な前記オルタネータ端子接続部として構成されていることを特徴とする。
【0018】
請求項6の発明は、請求項5に記載のヒュージブルリンクユニットであって、前記オルタネータ端子接続部を構成する2枚の起立壁のうち、前記入力ブスバーの第2板部側の起立壁のボルトを通す部分を、上方開放のU字状のスロットで構成したことを特徴とする。
【0019】
請求項7の発明は、請求項5または6に記載のヒュージブルリンクユニットであって、前記接続プレート側の起立壁に前記ボルトが加締められていることを特徴とする。
【0020】
請求項8の発明は、請求項1に記載のヒュージブルリンクユニットであって、前記出力ブスバーの左右方向の中央部が略水平に配され、該出力ブスバーの左右両側部に、下方に折り曲げられることで、前記センサ収容部の左右両側部に位置する側板部が設けられ、その側板部の下部に前記ヒューズエレメントを介して前記負荷接続端子が一体に形成され、前記出力ブスバーの必要箇所を露出させた状態で該出力ブスバーを一体に含むように、ユニットの樹脂ハウジング部がインサート成形されており、一方、前記入力ブスバーに、前記バッテリ端子接続部を有した略水平な第1板部と、該第1板部の後側にヒューズエレメントを介して連設された略垂直な第2板部とが設けられる共に、前記入力ブスバーと前記出力ブスバーとの間に、前記センサ収容部を跨いで上方から後付けされる接続プレートが配設され、該接続プレートの水平板部の後端が前記出力ブスバーに接続され、且つ、前記水平板部の前部に折り曲げ形成された垂直壁が、前記入力ブスバーの第2板部と重ね合わせられた状態で、前記樹脂ハウジング部の前面壁に設けたスタッドボルトに前記第2板部と一緒に係合され、そのスタッドボルトに係合された部分が、オルタネータ端子を接続するためのオルタネータ端子接続部として構成されていることを特徴とする。
【0021】
請求項9の発明は、請求項8に記載のヒュージブルリンクユニットであって、前記出力ブスバーと前記樹脂ハウジング部とで本体部ユニットが構成されると共に、前記入力ブスバーを一体に含むように入力部用の樹脂ケース部がインサート成形されることで、入力用ブスバーと樹脂ケース部とで入力部ユニットが構成されており、前記入力部ユニットの後端部と本体部ユニットの前端部に、本体部ユニットに対して入力部ユニットを上から嵌合する際にガイド作用をなすスライドガイド機構が設けられ、さらに、前記入力ブスバーの第2板部および前記接続プレートの垂直板部に、上方から前記第2板部および垂直板部をスライドさせることで、前記スタッドボルトに係合するU字状のスロットが設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
請求項1の発明によれば、出力ブスバーを配した箇所の左右方向の中央部に、電流センサを収容するためのセンサ収容部を確保し、センサ収容部の左右側部に位置させて、且つ、ユニット前後方向に並べて、複数の負荷接続端子を配置しているので、負荷接続端子の数が増加する場合でも、左右寸法が大きくならないように、全体をコンパクトにまとめることができ、左右方向の搭載スペースが余裕をもって確保できない場合でも、搭載条件を満足させることができる。また、負荷接続端子を含んだコネクタ部分の配置の自由度も増す。また、電流センサを取り付ける場合にも、中央に確保したセンサ収容部に組み付けるだけでよいので、収まりがよい。
【0023】
請求項2の発明によれば、インサート成形時は、全体を単に平面的に成形するだけでよく、成形後に折り曲げることで最終形状を作るので、成形が容易にでき、成形コストがかからない。なお、入力ブスバーと出力ブスバーは一体に形成しておいてもよい。
【0024】
請求項3の発明によれば、最終形状を形成するために折り曲げられた左右の側板部とその部分を含む樹脂ハウジング部とを、その折り曲げ形状を保持するためのクリップで固定したので、折り曲げ部分のスプリングバックによる変形を防止し、安定して最終形状を保持することができる。
【0025】
請求項4の発明によれば、入力ブスバーの第2板部と出力ブスバーとを、後付けする接続プレートで接続するので、電流センサの貫通孔に接続プレートを取り付けてから、接続プレートおよび電流センサを正規の位置に組み付けることができる。また、接続プレートを取り外すことで、電流センサを容易に取り外すことができ、電流センサの着脱が容易にできる。
【0026】
請求項5の発明によれば、入力ブスバーに設けた起立壁と接続プレートに設けた起立壁を重ねた部分に、水平方向からボルトを通してオルタネータ端子を共締めするようにしているので、垂直方向のボルトで接続する場合と比べて、隣接する領域の下側に余裕空間をあけることができる。従って、オルタネータ端子接続部と隣接する領域にスタータ端子接続部がある場合にも、ボルトや端子の干渉をあまり気にせずに、垂直方向からスタータ端子をボルト締めすることができ、各端子の接続作業を無理なく進めることができる。また、オルタネータ端子接続部やスタータ端子接続部の距離を詰めてレイアウトすることができるようになるので、ユニットのコンパクト化に貢献できる。
【0027】
請求項6の発明によれば、入力ブスバーの第2板部側の起立壁のボルトを通す部分を、上方開放のU字状のスロットで構成したので、接続プレート側の起立壁にボルトを取り付けた状態で、接続プレートを上から入力ブスバーの第2板部の上に載せるだけで、U字状のスロットにボルトを挿入することができ、そのままオルタネータ端子を共締めすることができる。従って、接続プレートの着脱、つまりは電流センサの着脱を容易に行うことができる。
【0028】
請求項7の発明によれば、接続プレート側の起立壁にボルトを加締めてあるので、より接続プレートの着脱、つまりは電流センサの着脱を容易に行うことができる。
【0029】
請求項8の発明によれば、入力ブスバーと接続プレートの接続を、垂直下方に折り曲げた部分(第2板部と垂直板部)を重ね合わせてボルトで締め付けることにより行っており、そのボルトでオルタネータ端子を共締めするようにしているので、ユニットの前後方向寸法の短縮を図ることができ、コンパクト化に貢献できる。
【0030】
請求項9の発明によれば、スライドガイド機構を介して本体部ユニットと入力部ユニットを嵌合するようにしているので、振動やストレスに耐えるように両者を結合することができ、入力部ユニットをバッテリに取り付けるだけで、本体部ユニットを安定支持することができる。また、入力部ユニットと接続プレートを本体部ユニットの上からスライドさせるだけで、簡単に組み付けを行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
【0032】
<第1実施形態>
図1〜図9は本発明の第1実施形態の説明図で、図1は樹脂ハウジング部を取り除いて内部のブスバー部分だけを示す斜視図、図2はその側面図、図3は電流センサを省略して示す斜視図、図4は完成品のヒュージブルリンクユニットの斜視図、図5はその平面図、図6は同縦断面図、図7は平面状にプレスした段階のブスバーのみの構成を示す斜視図、図8はブスバーを成形型に組み込んで樹脂ハウジング部をインサート成形した成形品の斜視図、図9は前記成形品を折り曲げて固定クリップを挿入しようとしている状態を示す斜視図である。
【0033】
この実施形態のヒュージブルリンクユニットM1は、図1〜図6に示すように、ユニットの前部に、バッテリ端子接続部およびスタータ端子接続部21を有する入力ブスバー10を配すると共に、ユニットの後部に出力ブスバー70を配し、出力ブスバー70を配した箇所の左右方向の中央部に、電流センサ100を収容するためのセンサ収容部50を確保して、そのセンサ収容部50の左右両側部に位置させ、且つ、ユニットの前後方向に並べて、出力ブスバー70にヒューズエレメント74を介して一体形成された負荷接続端子75を複数配置し、さらに、入力ブスバー10と出力ブスバー70を、センサ収容部50を跨いで上方から後付けする接続プレート80によって接続し、その接続プレート80を、センサ収容部50に収容した電流センサ100の貫通孔101に通したものである。
【0034】
接続プレート80は、図1に示すように、電流センサ100の貫通孔101に貫通させた状態で、電流センサ100をセンサ収容部50に挿入することにより、入力ブスバー10と出力ブスバー70の上面に載置固定されるものであり、後端に出力ブスバー70に対する接続孔85を有すると共に、前端に入力ブスバー10に対する接続用のボルト82を有している。
【0035】
図1に示すように、入力ブスバー10には、バッテリ端子接続部およびスタータ端子接続部21を有して略水平に配された第1板部11と、第1板部11の直後に該第1板部11にヒューズエレメント13を介して連設され且つオルタネータ端子接続部31を有して略水平に配された第2板部12が設けられている。
【0036】
バッテリ端子接続部およびスタータ端子接続部21に相当する第1板部11のボルト通し孔22には、下からボルト23が通されており、このボルト23とナット211(図4参照)により、バッテリポスト1(図1参照)に連結するバッテリポスト接続部材25と、スタータ電線201の先端のスタータ端子201A(図2、図3参照)とが共締めされている。
【0037】
また、図1に示すように、出力ブスバー70の左右方向の中央には主板部71が略水平に配され、出力ブスバー70の左右両側部には、下方に垂直に折り曲げられることで、センサ収容部50の左右両側部に位置する側板部73が設けられ、左右の側板部73の下部に、ヒューズエレメント74を介して負荷接続端子75が、ユニットの前後方向に配列させて設けられている。
【0038】
そして、第2板部12と出力ブスバー70の主板部71の上面に、センサ収容部50を跨いで上方から後付けされる接続プレート80が載置固定されている。
【0039】
主板部71の中央には孔71hが設けられ、その孔71hに通して、スタッドボルト87が上向きに立設されており、そのスタッドボルト87に接続プレート80の後端の接続孔85を嵌めることで、接続プレート80と負荷側電線203の先端の端子203Aとが、ナット213を用いて共締めされている(図5参照)。
【0040】
また、入力ブスバー10の第2板部12の左右方向の一端部には起立壁14が設けられ、それに対応して接続プレート80の前端の左右方向の一端部にも起立壁81が設けられている。そして、第2板部12の上面に接続プレート80の前端を載置した状態で、両起立壁14、81が重ね合わせられており、その2枚の起立壁14、81が重ねられた部分が、オルタネータ端子接続部31として構成されている。
【0041】
このオルタネータ端子接続部31は、略水平方向にボルト82を通してナット212を締め付けることによって、オルタネータ電線202の先端のオルタネータ端子202Aを接続する部分である。
【0042】
この場合、オルタネータ端子接続部31を構成する2枚の起立壁14、81のうち、入力ブスバー10の第2板部12側の起立壁14のボルトを通す部分は、上方開放のU字状のスロット32として構成されている。また、接続プレート80側の起立壁81には、横向きの姿勢で前記ボルト82の頭部が加締められている。従って、接続プレート80の前端を上方から入力ブスバー10の第2板部12の上に載せるだけで、U字状のスロット32にボルト82の軸部を挿入することができ、そのまま、オルタネータ端子202Aをナット212で共締めすることができるようになっている。
【0043】
また、図3に示すように、これら入力ブスバー10と出力ブスバー70の必要箇所を露出させた状態で、両ブスバー10、70を一体に含むように、ユニットの樹脂ハウジング部91がインサート成形されている。センサ収容部50は、樹脂ハウジング部91の中央の空所として形成されており、センサ収容部50の内壁には、上方から挿入される電流センサ100を抜け止めするためのロック爪51が設けられている。
【0044】
このヒュージブルリンクM1の最終形状は、正面から見て略コ字状をなしており、その最終形状は、図8に示すように平面状に成形した成形品90を、2箇所の平行な折り曲げ線Sで折り曲げることによって形成されている。
【0045】
即ち、まず、図7に示すように、主板部71と側板部73とヒューズエレメント74と負荷接続端子75とを有する出力ブスバー70を平面状に成形する。その際、側板部73の起点となる位置に折り曲げ線71aを設けておく。この折り曲げ線71aは、図8の成形品90の折り曲げ線Sに対応している。
【0046】
次に、その他のインサート部品(入力ブスバー10、スタッドボルト87)と共に、出力ブスバー70を成形型に装填して、図8に示すように、樹脂ハウジング部91を平面状にインサート成形する。その際、必要箇所は外部に露出するように成形しておく。
【0047】
図8において、91Aはブスバー70の主板部71と入力ブスバー10を覆う樹脂上壁部、91Bは側板部73を覆う樹脂側壁部である。主板部を覆う樹脂上壁部91Aと、側板部を覆う樹脂側壁部91Bの境界は、折り曲げ線Sとして、後から折り曲げやすいように、例えば薄肉のヒンジにより構成してある。
【0048】
また、ヒューズエレメント13、74は、樹脂が被らないように窓部93、94の中に露出させてあり、後からその窓部93、94に、透明カバー93C、94Cが装着されている。
【0049】
図8に示すように平面状にインサート成形したら、その成形品90の両側部を、折り曲げ線Sで下方へ垂直に折り曲げる。そして、正面から見てコ字状となるように折り曲げたら、その最終形状を維持するために、樹脂側壁部91Bの内外面に設けたスライド溝98aに、後方から平面視略コ字状の固定クリップ98をスライド嵌合させて、樹脂側壁部91Bの間隔と角度を固定する。
【0050】
以上により、正面視略コ字状のユニット本体が完成し、これに接続プレート80および電流センサ100を組み付けることで、本実施形態のヒュージブルリンクユニットM1が出来上がる。このように完成した状態で、負荷接続端子75は、樹脂側壁部91Bの下部にあるハウジング内に収容されており、この部分で負荷接続コネクタ95が構成されている。従って、この負荷接続コネクタ95に、負荷側電線204のコネクタ204Cを嵌合させることにより、各負荷接続端子75と負荷側電線204を接続することができる。
【0051】
次に作用を説明する。
【0052】
本実施形態のヒュージブルリンクユニットM1は、出力ブスバー70を配した箇所の左右方向の中央部に、電流センサ100を収容するためのセンサ収容部50を確保し、センサ収容部50の左右側部に位置させ、且つユニット前後方向に並べて、複数の負荷接続端子75を配置しているので、負荷接続端子75の数が増加する場合であっても、左右方向寸法が大きくならないように、全体をコンパクトにまとめることができ、左右方向の搭載スペースが余裕をもって確保できない場合でも、搭載条件を満足させることができると共に、負荷接続端子75を含んだ負荷接続コネクタ95の配置の自由度も増す。また、電流センサ100は、中央に確保したセンサ収容部50に組み付けるだけでよいので、収まりがよい。
【0053】
また、入力ブスバー10の第2板部12と出力ブスバー70とを、後付けする接続プレート80で接続するようにしているので、電流センサ100の貫通孔101に接続プレート80を通してから、接続プレート80と電流センサ100を正規の位置に組み付けることができ、組み付けが簡単にできる。また、接続プレート80を取り外すことで、電流センサ100を容易に取り外すこともできる。なお、図示例では、電流センサ100を取り付けた場合を示したが、電流センサ100を取り付けないで使用することもできる。
【0054】
また、入力ブスバー10の第2板部12に設けた起立壁14と接続プレート80の前端に設けた起立壁81を重ねた部分をオルタネータ端子接続部31とし、その部分に水平方向からボルト82を通してナット212を締め付けることで、オルタネータ端子202Aを共締めできるようにしているので、垂直方向のボルトで接続する場合と比べて、隣接する領域の下側に余裕の空間をあけることができる。
【0055】
従って、オルタネータ端子接続部31と隣接する領域に、本例のように、バッテリ端子接続部およびスタータ端子接続部21がある場合にも、ボルト23、82や端子201A、202Aの干渉をあまり気にせずに、垂直方向からスタータ端子201Aをボルト23で締め付けることができ、各端子201A、202Aの接続作業を無理なく容易に進めることができる。
【0056】
また、オルタネータ端子接続部31やバッテリ端子接続部およびスタータ端子接続部21の距離を詰めてレイアウトすることができるようになるので、ユニットのコンパクト化にも貢献できる。
【0057】
また、本実施形態では、入力ブスバー10の第2板部12側の起立壁14のボルトを通す部分を、上方開放のU字状のスロット32として構成しているので、接続プレート80側の起立壁81にボルト82を取り付けた状態で、接続プレート80を上方から入力ブスバー10の第2板部12の上に載せるだけで、U字状のスロット32にボルト82を挿入することができ、そのまま、オルタネータ端子202Aをナット212を用いて共締めすることができる。
【0058】
しかも、本実施形態では、そのボルト82を、接続プレート80の起立壁81に予め加締めてあるので、あとからのボルト82の取り付けが不要であり、接続プレート80の着脱、つまりは、電流センサ100の着脱を容易に行うことができる。
【0059】
また、本実施形態では、図8に示すように、平面状にインサート成形した後に、その成形品90を所定の折り曲げ線Sの位置で折り曲げることによって、完成品のヒュージブルリンクユニットM1を形成しているので、インサート成形時は全体を単に平面的に成形するだけでよくなり、成形が容易にできる利点がある。
【0060】
また、最終形状に折り曲げた左右の側板部73とその部分を含む樹脂側壁部91Bとを、その折り曲げ形状を保持するための固定クリップ98で固定しているので、折り曲げ部分のスプリングバックによる変形を防止し、安定して最終形状を保持することができる。なお、クリップ98の固定位置は、折り曲げ部から離れた位置で行うのが、小さなクリップ98で確実に固定できること、また、折り曲げ角度を確実に維持できることから、望ましい。
【0061】
<第2実施形態>
図10、図11は本発明の第2実施形態のヒュージブルリンクユニットの説明図で、図10は分解斜視図、図11は外観斜視図である。
【0062】
この実施形態のヒュージブルリンクユニットM2は、本体部ユニットM21と、入力部ユニットM22と、接続プレート180と、電流センサ100と、を組み合わせたものである。
【0063】
本体部ユニットM21は、出力ブスバー170と、該出力ブスバー170を成形型に装填してインサート成形された樹脂ハウジング部191とからなり、また、入力部ユニットM22は、入力ブスバー110と、該入力ブスバー110を成形型に装填してインサート成形された樹脂ケース部192とからなる。入力部ユニットM22は、本体部ユニットM21の前部に上方からスライドさせることで結合されており、その結合部には、スライドガイド機構であるスライド溝194aとスライドレール194bとが設けられている。
【0064】
入力部ユニットM22の構成要素である入力ブスバー110は、バッテリ端子接続部およびスタータ端子接続部121としてのボルト通し孔122を有した略水平な第1板部111と、第1板部111の後側にヒューズエレメント113を介して連設された略垂直な第2板部112とから構成されている。また、入力ブスバー110の必要箇所を露出させた状態で、入力ブスバー110を一体に含むように、入力部用の樹脂ケース部192がインサート成形されており、それにより入力部ユニットM22が構成されている。
【0065】
また、本体部ユニットM21の中央部には、電流センサ100を収容するためのセンサ収容部150が確保されており、そのセンサ収容部50の左右両側部に位置させて、ユニットの前後方向に配列させた状態で、複数の負荷端子接続部(図示略)が配置されている。
【0066】
本体部ユニットM21を構成している出力ブスバー170は、左右方向の中央に位置して略水平に支持された主板部171と、主板部171の左右両側縁より下方に垂直に延設された左右の側板部173と、各側板部173の下部にヒューズエレメント(図示略)を介して連設された負荷接続端子(図示略)と、を有するもので、正面から見て略コ字状をなしている。
【0067】
ヒューズエレメントおよび負荷接続端子は、図1の例とほぼ同じように構成されており、樹脂ハウジング部191の側壁下部に負荷接続端子が収容されていることで、その部分が負荷接続コネクタ195として構成され、左右の負荷接続コネクタ195の間にセンサ収容部150が確保されている。
【0068】
また、接続プレート180は、センサ収容部150に収容する電流センサ100の貫通孔101に通された状態で、センサ収容部150を跨いで上方から後付けされることにより、入力ブスバー110と出力ブスバー170を接続するものであり、電流センサ100の貫通孔101に通される水平板部180aの後端に、出力ブスバー170の主板部171上に突出したスタッドボルト187に対する接続孔185を有し、水平板部180aの前部に下方に折り曲げ形成された垂直壁180bを有している。
【0069】
この垂直壁180bは、入力ブスバー110の第2板部112と重ね合わせられた状態で、樹脂ハウジング部191の前面壁に設けたスタッドボルト182に係合され、そのスタッドボルト182に係合された部分が、オルタネータ端子を接続するためのオルタネータ端子接続部131として構成されている。
【0070】
ここで、入力ブスバー110の第2板部112および接続プレート180の垂直板部180bには、上方から第2板部112および垂直板部180bをスライドさせることで、スタッドボルト182に係合するU字状のスロット132、181が設けられている。
【0071】
このヒュージブルリンクユニットM2を組み立てるには、接続プレート180の水平板部180aを貫通孔101に通した状態で、電流センサ100を本体部ユニットM21のセンサ収容部150に収容し、接続プレート180の水平板部180aの後端を出力ブスバー170の主板部171の上に載せる。そして、水平板部180aの後端の接続孔185をスタッドボルト187に嵌めて、ナット213により負荷端子と共締めする。
【0072】
また、接続プレート180の前部の垂直板部180bを、樹脂ハウジング部191の前面壁に沿わせることにより、U字状のスロット181をスタッドボルト182に係合させる。
【0073】
それと共に、スライド溝194aとスライドレール194bを嵌合させながら、入力部ユニットM22を本体部ユニットM21の前部に上方から組み付け、入力ブスバー110の第2板部112のU字状のスロット132をスタッドボルト182に係合させる。そして、オルタネータ端子をナット212でスタッドボルト182に共締めする。
【0074】
本実施形態のヒュージブルリンクユニットM2は、出力ブスバー170を配した箇所の左右方向の中央部に、電流センサ100を収容するためのセンサ収容部150を確保し、センサ収容部150の左右側部に位置させ、且つユニット前後方向に並べて、複数の負荷接続端子(図示略)を配置しているので、第1実施形態と同様に、負荷接続端子の数が増加する場合であっても、左右方向寸法が大きくならないように、全体をコンパクトにまとめることができ、左右方向の搭載スペースが余裕をもって確保できない場合でも、搭載条件を満足させることができると共に、負荷接続端子を含んだ負荷接続コネクタ195の配置の自由度も増す。また、電流センサ100は、中央に確保したセンサ収容部150に組み付けるだけでよいので、収まりがよい。
【0075】
また、入力ブスバー110と出力ブスバー170とを、後付けする接続プレート180で接続するようにしているので、電流センサ100の貫通孔101に接続プレート180を通してから、接続プレート180と電流センサ100を正規の位置に組み付けることができ、組み付けが簡単にできる。また、接続プレート180を取り外すことで、電流センサ100を容易に取り外すこともできる。なお、図示例では、電流センサ100を取り付けた場合を示したが、電流センサ100を取り付けないで使用することもできる。
【0076】
また、本実施形態では、入力ブスバー110と接続プレート180の接続を、垂直下方に折り曲げた部分(第2板部112と垂直板部180b)を重ねてボルト182で締め付けることにより行っており、そのボルト182でオルタネータ端子を共締めするようにしているので、ユニットの前後方向寸法の短縮を図ることができ、コンパクト化に貢献できる。
【0077】
また、本実施形態では、スライドガイド機構(スライド溝194aおよびスライドレール194b)を介して本体部ユニットM21と入力部ユニットM22を嵌合するようにしているので、振動やストレスに耐えるように両者を結合することができ、入力部ユニットM22をバッテリに取り付けることにより、本体部ユニットM21を安定支持することができる。また、入力部ユニットM22と接続プレート180を本体部ユニットM21の上からスライドさせるだけで、簡単に組み付けを行うことができるので、組み付け性がよい。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】本発明の第1実施形態の説明図で、樹脂ハウジング部を取り除いて内部のブスバー部分だけを示す斜視図である。
【図2】図1と同じ部分の側面図である。
【図3】同実施形態の電流センサを省略して示す斜視図である。
【図4】同実施形態のヒュージブルリンクユニットの斜視図である。
【図5】同実施形態のヒュージブルリンクユニットの平面図である。
【図6】同実施形態のヒュージブルリンクユニットの縦断面図である。
【図7】同実施形態の製造途中の状態の説明図で、平面状にプレスした段階のブスバーのみの構成を示す斜視図である。
【図8】同ブスバーを成形型に組み込んで樹脂ハウジング部をインサート成形した成形品の斜視図である。
【図9】前記成形品を折り曲げてクリップを挿入しようとしている状態を示す斜視図である。
【図10】本発明の第2実施形態のヒュージブルリンクユニットの分解斜視図である。
【図11】同実施形態のヒュージブルリンクユニットの外観斜視図である。
【図12】従来のヒュージブルリンクユニットの一例を示す斜視図である。
【図13】同ヒュージブルリンクの回路構成を示す図である。
【符号の説明】
【0079】
M1 ヒュージブルリンクユニット
1 バッテリポスト
10 入力ブスバー
11 第1平板部
12 第2平板部
13 ヒューズエレメント
14 起立壁
21 バッテリ端子接続部およびスタータ端子接続部
31 オルタネータ端子接続部
32 U字状のスロット
50 センサ収容部
70 出力ブスバー
71 主板部
73 側板部
74 ヒューズエレメント
75 負荷接続端子
80 接続プレート
81 起立壁
82 ボルト
91 樹脂ハウジング部
98 固定クリップ
100 電流センサ
M2 ヒュージブルリンクユニット
M21 本体部ユニット
M22 入力部ユニット
110 入力ブスバー
111 第1平板部
112 第2平板部
113 ヒューズエレメント
121 バッテリ端子接続部およびスタータ端子接続部
131 オルタネータ端子接続部
132 U字状のスロット
150 センサ収容部
170 出力ブスバー
173 側板部
180 接続プレート
180a 水平板部
180b 垂直板部
181 U字状のスロット
182 スタッドボルト
191 樹脂ハウジング部
192 樹脂ケース部
194a スライド溝(スライドガイド機構)
194b スライドレール(スライドガイド機構)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユニットの前部に、バッテリ端子接続部を有する入力ブスバーが配されると共に、ユニットの後部に、前記入力ブスバーと接続された出力ブスバーが配され、該出力ブスバーが配された箇所の左右方向の中央部に、電流センサを収容するためのセンサ収容部が確保され、該センサ収容部の左右側部の少なくとも一方に位置させて、前記出力ブスバーにヒューズエレメントを介して一体形成された負荷接続端子が、ユニットの前後方向に並べて複数配置されていることを特徴とするヒュージブルリンクユニット。
【請求項2】
請求項1に記載のヒュージブルリンクユニットであって、
前記出力ブスバーの左右方向の中央に主板部が略水平に配され、該出力ブスバーの左右両側部に、下方に折り曲げられることで、前記センサ収容部の左右両側部に位置する側板部が設けられ、その側板部の下部に前記ヒューズエレメントを介して前記負荷接続端子が一体に形成され、前記入力ブスバーと出力ブスバーの必要箇所を露出させた状態で両ブスバーを一体に含むように、ユニットの樹脂ハウジング部がインサート成形され、その最終形状が、前記側板部とヒューズエレメントと負荷接続端子とを有する出力ブスバーを平面状に成形し、それを成形型に装填して前記樹脂ハウジング部を平面状にインサート成形した後、前記側板部の起点の位置で該側板部とその部分を含む前記樹脂ハウジング部とを一緒に下方へ折り曲げることによって、形成されていることを特徴とするヒュージブルリンクユニット。
【請求項3】
請求項2に記載のヒュージブルリンクユニットであって、
前記最終形状を形成するために折り曲げられた前記左右の側板部とその部分を含む樹脂ハウジング部とを、その折り曲げ形状を保持するためのクリップで固定したことを特徴とするヒュージブルリンクユニット。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載のヒュージブルリンクユニットであって、
前記入力ブスバーに、前記バッテリ端子接続部およびスタータ端子接続部を有して略水平に配された第1板部と、該第1板部の直後に該第1板部にヒューズエレメントを介して連設され且つオルタネータ端子接続部を有して略水平に配された第2板部が設けられ、該第2板部と前記出力ブスバーとが、前記センサ収容部を跨いで上方から後付けされた接続プレートにより接続されていることを特徴とするヒュージブルリンクユニット。
【請求項5】
請求項4に記載のヒュージブルリンクユニットであって、
前記入力ブスバーの第2板部の左右方向の端部に起立壁が設けられると共に、それに対応して前記接続プレートの左右方向の端部に起立壁が設けられ、前記第2板部の上面に前記接続プレートが載置された状態で、前記両起立壁が重ねられており、その2枚の起立壁が重ねられた部分が、略水平方向にボルトを通して締め付けることによってオルタネータ端子を接続可能な前記オルタネータ端子接続部として構成されていることを特徴とするヒュージブルリンクユニット。
【請求項6】
請求項5に記載のヒュージブルリンクユニットであって、
前記オルタネータ端子接続部を構成する2枚の起立壁のうち、前記入力ブスバーの第2板部側の起立壁のボルトを通す部分を、上方開放のU字状のスロットで構成したことを特徴とするヒュージブルリンクユニット。
【請求項7】
請求項5または6に記載のヒュージブルリンクユニットであって、
前記接続プレート側の起立壁に前記ボルトが加締められていることを特徴とするヒュージブルリンクユニット。
【請求項8】
請求項1に記載のヒュージブルリンクユニットであって、
前記出力ブスバーの左右方向の中央部が略水平に配され、該出力ブスバーの左右両側部に、下方に折り曲げられることで、前記センサ収容部の左右両側部に位置する側板部が設けられ、その側板部の下部に前記ヒューズエレメントを介して前記負荷接続端子が一体に形成され、前記出力ブスバーの必要箇所を露出させた状態で該出力ブスバーを一体に含むように、ユニットの樹脂ハウジング部がインサート成形されており、一方、前記入力ブスバーに、前記バッテリ端子接続部を有した略水平な第1板部と、該第1板部の後側にヒューズエレメントを介して連設された略垂直な第2板部とが設けられる共に、前記入力ブスバーと前記出力ブスバーとの間に、前記センサ収容部を跨いで上方から後付けされる接続プレートが配設され、該接続プレートの水平板部の後端が前記出力ブスバーに接続され、且つ、前記水平板部の前部に折り曲げ形成された垂直壁が、前記入力ブスバーの第2板部と重ね合わせられた状態で、前記樹脂ハウジング部の前面壁に設けたスタッドボルトに前記第2板部と一緒に係合され、そのスタッドボルトに係合された部分が、オルタネータ端子を接続するためのオルタネータ端子接続部として構成されていることを特徴とするヒュージブルリンクユニット。
【請求項9】
請求項8に記載のヒュージブルリンクユニットであって、
前記出力ブスバーと前記樹脂ハウジング部とで本体部ユニットが構成されると共に、前記入力ブスバーを一体に含むように入力部用の樹脂ケース部がインサート成形されることで、入力用ブスバーと樹脂ケース部とで入力部ユニットが構成されており、前記入力部ユニットの後端部と本体部ユニットの前端部に、本体部ユニットに対して入力部ユニットを上から嵌合する際にガイド作用をなすスライドガイド機構が設けられ、さらに、前記入力ブスバーの第2板部および前記接続プレートの垂直板部に、上方から前記第2板部および垂直板部をスライドさせることで、前記スタッドボルトに係合するU字状のスロットが設けられていることを特徴とするヒュージブルリンクユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2008−4327(P2008−4327A)
【公開日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−171056(P2006−171056)
【出願日】平成18年6月21日(2006.6.21)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【Fターム(参考)】