説明

ヒューズを設置できるプラグ内枠

【課題】ヒューズを設置できるプラグ内枠の提供。
【解決手段】ヒューズを設置できるプラグ内枠の設計は、該ヒューズを収容するため、プラグに対応する突起部を形成する必要があるが、本発明ではもともと該突起部に設けられる一つの端子とヒューズ内部の導電片を接続する線取付部を対応する凹部に案内し、これにより該突起部に、線取付部の高さを累加する必要を無くし、プラグ内枠の空間を有効利用し、これにより薄型形態を実現し、プラグ射出成型後の外観を薄型化し、並びに本発明の第1線取付部と第2線取付部はいずれも開口を有する筒状とし、且つ該開口はいずれも該プラグ内枠に背向し、電線中の芯線(束になっているため、以下、芯線束と称する)加工は筒状の線取付部により同一方向に同時に一次挿入でき、リベッティングの一次加工が容易である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一種のプラグ内枠に係り、特に一種のヒューズを設置できるプラグ内枠に関する。
【背景技術】
【0002】
一般の日常生活と工業において、電器或いは電気用具の使用に必要な電力のソースである交流電力の伝導には電源プラグとコンセントの接合が利用される。該電源プラグには少なくとも二つの端子が設けられ、更に接地端子を有するものもある。安全のため、一部のプラグの内部にはヒューズが設置され、電流負荷が過大となる時、ヒューズの溶断により電流を遮断して安全効果を達成する。このようなヒューズ付きプラグは、通常、予め端子が一つの枠内に設置されてプラグ内枠が形成され、その後、プラグ内枠がキャビティー内に置かれ、更にプラグハウジングとプラグ内枠が一体射出成型される。
【0003】
図1、及び図1を異なる方向から見た図3、図4を参照されたい。これらの図に示されるヒューズを設置できるプラグ内枠1の第1の従来の技術は、枠体11を有する。
【0004】
図3によると、該沸く体11の第1側面10にヒューズ(図示せず)を収容できるヒューズ取付部12が設けられ、該ヒューズ取付部12に凹溝121が形成され、該ヒューズは該ヒューズ取付部12の凹溝121内部に置かれる。また、該凹溝121内部に第1導電片124と第2導電片125が設けられる。該第1導電片124と第2導電片125は該凹溝121内部にあってU形を形成するが、図3の平面図では「=」形を形成する。
【0005】
該第1導電片124と第2導電片125は図4に示される第2側面13を貫通し枠体11より突出する。
【0006】
さらに図1、及び図4から、前述の該凹溝121の設置により、第2側面13に突起部122が形成され、該突起部122の突起により、該突起部122の近辺の異なる部分に突起部122より低い凹部123A、123Bが形成される。
【0007】
図1から、該枠体11は少なくとも二つの端子、すなわち第1端子15と第2端子14を有し、第1端子15と第2端子14は該第2側面13の凹部123Aの二つの部分より該枠体11を貫通して該第1側面10に至る(図3の如し)。
【0008】
且つ該第1端子15、第2端子14及び該接地端子16に、第1線取付部151、第2線取付部141及び接地端子線取付部161が設けられ、各線取付部は図2のように、電線の芯線束171が挿入され、該芯線束171外部はゴム皮17で被覆されて絶縁されている。
【0009】
前述の各端子の配線レイアウトは、該第2端子14に第2導電片125が接続されて枠体11を貫通し、該第2導電片125は前述の該凹溝121の内部に延伸される。
【0010】
該第2端子14の第2線取付部141はヒューズ設置後、該第2導電片125がヒューズに接触し、ヒューズの一端はまた第1導電片124に接触するため、該第1導電片124はまた第2線取付部141に連接され、該第2線取付部141は該突起部122の背後に設けられる。
【0011】
該第2線取付部141は通常、厚さを有し、その厚さが、もともと隆起を形成し厚さを有している突起部122の高さに累加され、内枠1の厚さが更に大きくなり、このため射出成型後のプラグの厚さが大きくなり、プラスチック原料を浪費するのみならず、プラグ射出成型後に、厚さが増し且つ重くなり、軽薄短小のコンパクトな美観を有さなくなる。
【0012】
図5には第2の従来の技術が示され、その内枠2は、第2線取付部241が突起部222に形成されて突出する厚さを形成し、ただし、該第2の従来の技術の第2線取付部241の開口243はU形を呈し、U形の開口243に電線が挟持、巻き付けられた後に、平坦な状態を形成し、これにより比較的高い突起部分を有さない。
【0013】
ただし、この第2の従来の技術の第1線取付部251は開口252を有し、且つ該開口252は内枠2の枠体21に背向し、且つ筒状に形成される。これにより、二つの線取付部のうち一方の開口はU形を呈し、もう一方の開口はプラグの内枠の枠体に背向する筒状を呈し、これにより線取付時に、方向の違いにより、二度の線取付加工が必要で、作業が経済的でない。
【0014】
第3の従来の技術は、例えば特許文献1に記載され、それは図6に示されるように、内枠3を有し、その枠体37は突起部30に、図面の背後の凹溝より延伸された導電片31(図3と同じ概念に属するため、図は省略)が設けられ、並びに該導電片31が偏平化され、その後、凹部33に位置する第2線取付部32に接続される。これにより、該第2線取付部32は突起部30にあって突出する厚さを形成しない。その後、カバー36でそれが被覆される。
【0015】
該第3の従来の技術の第2線取付部32及び凹部33に位置する第1線取付部34、及び凹部33に位置する接地端子線取付部35は、開口がいずれもU形を呈し、U形の線取付部は施工特性上、芯線を横向きに平らに置いてから、挟んで巻き付ける過程により芯線束を固定する必要がある。しかし、この第3の従来の技術は軽薄短小を強調するため、その第2線取付部32及び第1線取付部34、更には接地端子線取付部35が内枠3の後端に設けられ(図面によると、枠体より突出していて枠体自身による支持が足らない)、並びに一字形配列を呈するため、有限の空間でリベッティングする時、リベットナイフはそれに対応して一字形の加圧状態を形成しなくてはならず、リベットナイフの強度が薄弱な状態で作業すると、リベットナイフが破断され易く、生産ラインでの使用には不利である。
【0016】
且つこの第3の従来の技術は、各線取付部が枠体37末端に形成され、且つ隣り合っており、カバー36により被覆され、カバー36の底部に各線取付部に対応する隔離壁361が設けられ(その数量は隔離が必要な端子線取付部数量と必要な隔離状態により定まる)、ゴム皮で被覆された芯線束(図示せず)の隔離を達成して、短絡の危険を回避し、「防火壁」の機能を発揮している。しかし、このような隔離壁361はカバー36に接地する必要があり、ゆえにこのような隔離壁361の設計は、カバー36を有する内枠3にしか使用できない。このためカバー36を有する必要があり、このため隔離機能はその極限性を有し、カバー36が無ければ採用できない。
【0017】
【特許文献1】ドイツ特許第GB2370163号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
本発明は、ヒューズを設置できるプラグ内枠において、枠体の突起部に線取付部の寸法が累加されないようにし、枠体に空間の有効利用を形成させて、薄型形態を実現し、これによりプラグ射出成型の外観に軽薄な寸法を具備させることを目的とする。
【0019】
本発明はまた、ヒューズを設置できるプラグ内枠において、枠体の第1線取付部と第2線取付部を筒状とし、それらの開口をいずれも該枠体に背向させて、電線中の芯線束加工時に同一方向に一度に同時に挿着でき、一次加工で芯線束挿着を完成できるようにすることを目的とする。
【0020】
さらに、本発明の各線取付部の開口を該枠体に背向させ、且つ該開口の軸方向を該枠体に向けて延伸させることで、リベッティング施工の過程で、各線取付部間に適宜間距を保有できるようにし、枠体の支持を獲得させ相当な強度を具備できるようにし、線リベッティング施工の順調さと品質の維持を確保できるようにすることを目的とする。
【0021】
また、本発明の枠体の末端に上向きに延伸された凸壁を設け、該凸壁の内側に溝を設けて、該第1導電片の末端を該溝に挿入固定できるようにし、これにより該第1導電片が後続工程の線リベッティング施工及び射出成型時に、圧力或いは振動により位置ずれを形成するのを防止し、このような簡単な位置制限の組立方式により、組立コストを効果的に節約できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0022】
本発明のヒューズを設置できるプラグ内枠は、枠体であって、該枠体の第1側面にヒューズを収容できるヒューズ取付部が設けられ、該ヒューズ取付部に凹溝が設けられ、該凹溝は該第1側面に背向する第2側面に突起部を形成し、該突起部に隣接して突起部より低い凹部が形成された、上記枠体と、該ヒューズ取付部内部に設けられた第1導電片と第2導電片と、少なくとも二つの端子であって、第1端子と第2端子を包含し、それぞれそのうち一つの凹部の異なる部分に挿着され、該第1端子に第1線取付部が、該第2端子に第2線取付部が設けられ、該第1線取付部と該第2線取付部はいずれも該第2側面の該凹部の異なる部分に設けられ、該第2端子は該第2側面の該第2導電片により該枠体を貫通して該第1側面の該凹溝内の該第2導電片に接続され、該第2線取付部は該凹部に延伸され、且つ該第1線取付部と該第2線取付部は筒状とされると共に開口を有し、該開口は該枠体に背向し、且つ該開口の軸方向は該枠体へと延伸された、上記少なくとも二つの端子と、を有する。
【発明の効果】
【0023】
本発明によると、該第2線取付部は該凹部に延伸され、これにより該突起部に線取付部の寸法が累加されることがなく、枠体が空間の有効利用を形成し、薄型の形態を実現し、これによりプラグ射出成型の外観が軽薄な寸法を具備する。
【0024】
並びに本発明の該第1線取付部と該第2線取付部は筒状とされ、且つ該筒状に開口が設けられ、該開口がいずれも該枠体に背向するため、電線中の芯線束加工時に同一方向に一度に同時に挿着でき、一次加工で芯線束挿着が完成する。
【0025】
且つ本発明の各線取付部の開口は該枠体に背向し、且つ該開口の軸方向が該枠体に向けて延伸されているため、リベッティング施工の過程で、各線取付部間に適宜間距が保有され、枠体の支持を得られて相当な強度を具備し、線リベッティング施工の順調さと品質の維持を確保できる。
【0026】
また、本発明の枠体の末端に上向きに延伸された凸壁が設けられ、該凸壁の内側に溝が設けられて、該第1導電片の末端が該溝に挿入されて固定され、これにより該第1導電片が後続工程の線リベッティング施工及び射出成型時に、圧力或いは振動により位置ずれを形成するのを防止し、このような簡単な位置制限の組立方式により、組立コストを効果的に節約する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
図7を参照されたい。また、図8、図9の、その異なる角度から見た図も参照されたい。本発明のヒューズを設置できるプラグ内枠4は、枠体41を有する。図8に示されるように、該枠体41の第1側面40に、ヒューズ(図示せず)を収容できるヒューズ取付部42が設けられ、該ヒューズ取付部42に凹溝421が形成され、該ヒューズは該ヒューズ取付部42の凹溝421内に置かれる。また、該凹溝421内部に第1導電片424と第2導電片425が設けられている。該第1導電片424と第2導電片425は該凹溝421内部でU形を形成し、図8の平面図では=形を呈する。
【0028】
該第1導電片424と該第2導電片425は図9に示される第2側面43より枠体41を貫通して突出する。
【0029】
さらに図7から図9に示されるように、前述の凹溝421の設置により、該第2側面43に該凹溝421に対応する突起部422が形成され、該突起部422の突出する高さにより、該突起部422の近隣の異なる部分に、該突起部422に対して高さの低い凹部423A、423Bが形成される。
【0030】
図7に示されるように、該枠体41は少なくとも二つの端子、すなわち第1端子45と第2端子44を有し、第1端子45と第2端子44は該第2側面43の凹部423Aの二つの部分より該枠体41を貫通して該第1側面40に至る(図8の如し)。図中には更に接地端子46が示され、該接地端子46は凹部423Bより該枠体41を貫通し、該第1側面40に至る。
【0031】
且つ該第1端子45、第2端子44及び該接地端子46に、第1線取付部451、第2線取付部441及び接地端子線取付部461が設けられ、各線取付部に図13のように、電線の芯線束471が挿入され、該芯線束471外部はゴム皮47で被覆されて絶縁されている。
【0032】
前述の各端子の配線レイアウトは、該第2端子44に接続された第2導電片425が枠体41を貫通し、該第2導電片425は前述の該凹溝421の内部に延伸される。
【0033】
該第2端子44の第2線取付部441はヒューズ設置後、該第2導電片425がヒューズ(図示せず)に接触可能であり、ヒューズの一端はまた第1導電片424に接触するので、該第1導電片424も第2線取付部441に接続され、且つ、該第1線取付部451と該第2線取付部441はいずれも該第2側面43の凹部423Aに設けられる。該第1線取付部451と該第2線取付部441はいずれも筒状とされて開口452、442を有し、これら開口452、442はいずれも該枠体41に背向する。且つこれら開口452、442の軸方向は該枠体41に向けて延伸される。
【0034】
該第2端子44は、該第1側面40より該枠体41を貫通し該第2側面43に至り、並びに該突起部422より凹部423Aに延伸される該第1導電片424により、該凹部423Aにて該第2線取付部441に接続される。また、該第1導電片424の該突起部422に対応する部分において、該突起部422より延伸された凸柱427が該第1導電片424に設けられた穿孔(該穿孔は既に充満している)に通されることにより、該第1導電片424の水平の位置ずれが防止される。
【0035】
また、本発明の枠体41の末端に、上向きに延伸された凸壁412が設けられ、図12に示されるように、該凸壁412の内側に溝413が設けられ、該第1導電片424の末端が該溝413に挿入されて固定され、これにより該第1導電片424が後続工程の線リベッティング施工及び射出成型時に、圧力或いは振動により位置ずれを形成するのを防止している。
【0036】
且つ図10及び図11に示されるように、本発明の該突起部422の周囲に框形溝426が設けられ、該枠体41の背部に該枠体41形状に対応するカバー48が設けられ、且つ該カバー48の内側に、該框形溝426に対応する嵌合片481が設けられる。
【0037】
該第1導電片424の該第2線取付部441に延伸される経路は、該枠体41の第2側面43の凹部423Aに2本の離間したリブ431が設けられ、2本のリブ431の間に貼り合わされるように該第1導電片424が通過する。且つ該第1導電片424を位置制限し、後続工程の射出成型時に、圧力或いは振動による位置ずれを防止する。
【0038】
また、更に、本発明の該カバー48の後段の内側に、順に第1隔離片483A、第2隔離片483B、第3隔離片483C、第4隔離片483Dが離間設置され、且つ順に第1中間溝483E、第2中間溝483F、第3中間溝483Gが区画され、且つ該第1隔離片483Aの該第1中間溝483Eに隣接する底部内側に円弧端或いは面取り部483Hが設けられ、第4隔離片483Dの第3中間溝483Gに隣接する底部内側に、円弧端或いは面取り部483Iが設けられる。該第1隔離片483Aと該第2隔離片483Bの間の上端に円弧端483Jが設けられ、該第3隔離片483Cと第4隔離片483Dの間の上端に円弧端483Lが設けられる。
【0039】
該第1中間溝483E、第2中間溝483F、第3中間溝483Gにゴム皮で被覆された芯線束(各芯線束については図13及び後述の説明を参照されたい)を設置可能であり、且つ該第1隔離片483Aから第4隔離片483Dがゴム皮で被覆された芯線束を区画し、特に、該第3隔離片483Cは更に折り曲げられてL状とされ得て、該第1隔離片483Aと第2隔離片483Bの包囲により第2線取付部441が一体射出成型時に傾き倒して短絡或いは接触不良の品質欠陥を発生するのを防止する。これら円弧端或いは面取り部483H、483I及び円弧端483J、483Lは、ゴム皮で被覆された芯線束を案内し、位置決めする便利さを提供し、カバーを閉じ合わせる時に該ゴム皮で被覆された芯線束を圧迫して組立が困難となる状況を防止する。
【0040】
図13には本発明の別の実施例が示され、その枠体41より載置片49が延伸され、第1線取付部451と第2線取付部441に取り付けられる芯線束471を載置し、該芯線束471はゴム皮47で被覆された状態とされ、且つ該載置片49に順に第1隔離壁490から第4隔離壁493が離間設置されて、該第1線取付部451と該第2線取付部441或いは更に多くの線取付部に取り付けられる芯線束471を区画する。これにより隔離を達成し、異なる線取付部間の芯線束が相互に接触して短絡を発生するのを防止する「防火壁」作用を達成する。
【0041】
本発明の該第1隔離壁490から第4隔離壁493は載置片49の表面に設置可能であり、第3の従来の技術のように隔離の目的を達成するためにカバーを設置する必要はなく(本発明は後述の実施例においてカバーを使用しているが、該カバーは隔離上必要なものではない)、これにより、本発明は従来の技術に較べ、別にカバーを設置せずに隔離を達成でき、製造コストを節約できる。
【0042】
本発明は突起部422の周囲に框形溝426を設けてもよく、図15と図16、17に示されるように、且つ該枠体41の背部に該枠体41形状に対応するカバー48が設けられ、且つ該カバー48の内側に該框形溝426に対応し並びにそれに挿着される嵌合片481が設けられる。これにより、プラスチック射出成型の過程で、溶融したプラスチック材料が第1導電片424に沿って枠体41を通過する時、該第1導電片424の周囲と枠体41の間隙411(図13参照)に沿って、第1側面40の凹溝421内に進入するのを防止でき(図8も参照されたい)、これにより、プラスチックの乾燥固化後にヒューズの置き入れを妨害する不良品が形成されるのを防止できる。
【0043】
図17に示されるように、該第1導電片424の該第2線取付部441への延伸の経路は、枠体41の第2側面43の凹部423Aに2本のリブ431が離間設置され、この2本のリブ431の間の間隔を第1導電片424が貼り付くように通過する。且つ第1導電片424を位置制限し、後続工程の射出成型時に、圧力或いは振動により位置ずれが発生するのを防止する。
【0044】
且つ本発明の該カバー48は、該枠体41の構造に合わせ、後ろ向きに後板482を延伸可能で、該後板482は前述の第1隔離壁490から第4隔離壁493の上面に対応し、圧着による安定効果を有する。
【0045】
且つ該カバー48の後部の内側に順に第1隔離片483A、第2隔離片483B、第3隔離片483C、第4隔離片483Dが離間設置され、該カバー48が閉じ合わされる時、それぞれ該載置片49の第1隔離壁490から第4隔離壁493に対応するよう延伸され、ゴム皮47で被覆された芯線束471を適度に区画する。
【0046】
また、図18に示されるように、該第2隔離壁491と該第1隔離壁490の間隙の下部に、上向きに凸壁494が設けられ、該凸壁494の内側に中間溝495が設けられる。該第1導電片424の末端が該中間溝495に挿入されて固定され、これにより該第1導電片424が後続工程の射出成型時に、圧力或いは振動により位置ずれを発生するのを防止できる。
【0047】
本発明の第1線取付部451と該第2線取付部441及び実施例に示される接地端子線取付部461は枠体41の異なる位置に配設され、これにより第3の従来の技術におけるリベットナイフの施力集中の問題を免除できる。
【0048】
且つ本発明の第1線取付部451と該第2線取付部441及び実施例に示される接地端子線取付部461の開口はいずれも該枠体41に背向し、且つ各開口452、442、462の軸方向は枠体41に向けて延伸され、これにより線リベッティング施工の過程で、各線取付部間に適宜間距が保有され、並びに枠体41の支持を獲得できて相当な強度が得られ、線リベッティング施工の順調さと品質の安定を確保できる。
【0049】
図14に示されるように、本発明は完成後に型内に置かれ、それが射出成型されて完全なプラグ6の製品が形成される。
【0050】
総合すると、本発明は実用効果を有し、且つその出願前に頒布された刊行物に記載がなく、また公開使用されておらず、特許の要件に符合する。
【0051】
ただし、以上は本発明の産業上の好ましい実施例であって、本発明の特許請求の範囲の記載に基づきなし得る均等の変化は、いずれも本発明の請求範囲に属するものとする。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】第1の従来の技術の第2側面から見た立体図である。
【図2】第1の従来の技術の第2側面から見た、ゴム皮で被覆された芯線束を取り付けた立体図である。
【図3】第1の従来の技術の第1側面から見た平面図である。
【図4】第1の従来の技術の第2側面から見た平面図である。
【図5】第2の従来の技術の背面から見た立体図である。
【図6】第3の従来の技術の立体分解図である。
【図7】本発明の第2側面から見た立体図である。
【図8】本発明の第1側面から見た平面図である。
【図9】本発明の第2側面から見た平面図である。
【図10】本発明とカバーの立体分解図である。
【図11】本発明とカバーの組合せ立体図である。
【図12】図7の断面図である。
【図13】本発明の枠体の線取付状態の立体表示図である。
【図14】本発明のプラグ製品の立体図である。
【図15】本発明の別の実施例とカバーの立体分解図である。
【図16】本発明の別の実施例とカバーの立体組合せ図である。
【図17】図16の断面図である。
【図18】本発明の別の実施例の断面図である。
【符号の説明】
【0053】
1 内枠 10 第1側面 11 枠体
12 ヒューズ取付部 121 凹溝 122 突起部
123A 凹部 123B 凹部 124 第1導電片
125 第2導電片 13 第2側面 14 第2端子
141 第2線取付部 15 第1端子 151 第1線取付部
16 接地端子 161 接地端子線取付部 17 ゴム皮
171 芯線束 2 内枠 21 枠体
222 突起部 241 第2線取付部 243 開口
251 第1線取付部 252 開口 3 内枠
30 突起部 31 導電片 32 第2線取付部
34 第1線取付部 35 接地端子線取付部 36 カバー
361 隔離壁 37 枠体 33 凹部
4 内枠 40 第1側面 41 枠体
411 間隙 412 凸壁 413 中間溝
42 ヒューズ取付部 421 凹溝 422 突起部
423A 凹部 423B 凹部 424 第1導電片
425 第2導電片 426 框形溝 427 凸柱
43 第2側面 431 リブ 44 第2端子
442 開口 45 第1端子 451 第1線取付部
452 開口 46 接地端子 461 接地端子線取付部
462 開口 47 ゴム皮 471 芯線束
48 カバー 481 嵌合片 482 後板
483A 第1隔離片 483B 第2隔離片 483C 第3隔離片
483D 第4隔離片 483E 第1中間溝 483F 第2中間溝
483G 第3中間溝 483H 円弧端或いは面取り部
483I 円弧端或いは面取り部 483J 円弧端
483L 円弧端 49 載置片 490 第1隔離壁
491 第2隔離壁 492 第3隔離壁 493 第4隔離壁
494 凸壁 495 中間溝 6 プラグ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒューズを設置できるプラグ内枠において、
枠体であって、該枠体の第1側面にヒューズを設置できるヒューズ取付部が設けられ、該ヒューズ取付部に凹溝が設けられ、該凹溝により該第1側面に背向する第2側面に突起部が形成され、該突起部の近隣に該突起部より低い凹部が形成され、該凹溝内部に第1導電片と第2導電片が設置された、上記枠体と、
少なくとも二つの端子であって、第1端子と第2端子を有し、それぞれ該凹部の異なる部分に挿着され、該第1端子に第1線取付部が、該第2端子に第2線取付部が設けられ、該第1線取付部と該第2線取付部はいずれも該第2側面の該凹部の異なる部分に設けられ、該第2端子は該第2側面の該第2導電片により該枠体を貫通して該第1側面の該凹溝内の該第2導電片に接続され、該第2線取付部は該凹部に延伸され、且つ該第1線取付部と該第2線取付部は筒状とされると共に開口を有し、該開口は該枠体に背向し、且つ該開口の軸方向は該枠体へと延伸された、上記少なくとも二つの端子と、
を有することを特徴とする、ヒューズを設置できるプラグ内枠。
【請求項2】
請求項1記載のヒューズを設置できるプラグ内枠において、該枠体の末端に上向きに延伸された凸壁が設けられ、該凸壁の内側に溝が設けられて、該第1導電片の末端が該溝に挿入されて固定されることを特徴とする、ヒューズを設置できるプラグ内枠。
【請求項3】
請求項1記載のヒューズを設置できるプラグ内枠において、該第1導電片の、該第2側面の該突起部に対応する部分に穿孔が設けられ、該突起部より延伸された凸柱が該第1導電片の該穿孔に通され、該第1導電片の水平の位置ずれが防止されることを特徴とする、ヒューズを設置できるプラグ内枠。
【請求項4】
請求項1記載のヒューズを設置できるプラグ内枠において、該第1導電片の該第2線取付部に延伸される経路は、該枠体の該第2側面の該凹部に2本の離間したリブが設けられ、この2本のリブの間に貼り合わされるように該第1導電片が通過することを特徴とする、ヒューズを設置できるプラグ内枠。
【請求項5】
請求項1記載のヒューズを設置できるプラグ内枠において、該突起部の周囲に框形溝が設けられ、該枠体の背部に該枠体形状に対応するカバーが設けられ、且つ該カバーの内側に、該框形溝に対応する嵌合片が設けられたことを特徴とする、ヒューズを設置できるプラグ内枠。
【請求項6】
請求項5記載のヒューズを設置できるプラグ内枠において、該カバーの後段の内側に、順に第1隔離片、第2隔離片、第3隔離片、第4隔離片が離間設置され、且つ順に第1中間溝、第2中間溝、第3中間溝が区画され、且つ該第1隔離片の該第1中間溝に隣接する底部内側に円弧端或いは面取り部が設けられ、該第4隔離片の該第3中間溝に隣接する底部内側に、別の円弧端或いは面取り部が設けられ、該第1隔離片と該第2隔離片の間の上端に円弧端が設けられ、該第3隔離片と該第4隔離片の間の上端に別の円弧端が設けられたことを特徴とする、ヒューズを設置できるプラグ内枠。
【請求項7】
請求項1記載のヒューズを設置できるプラグ内枠において、該枠体より載置片が延伸され、該載置片に第1隔離壁が設けられ、これにより該第1線取付部と該第2線取付部が区画されて芯線束が置かれ、且つ該凹部に接地端子が挿着され、該設置端子に接地端子線取付部が設けられ、該接地端子線取付部は該第2側面に設けられ、且つ該載置片に第2隔離壁が設けられて、該第2線取付部と該接地端子線取付部を区画して芯線束を設置可能とすることを特徴とする、ヒューズを設置できるプラグ内枠。
【請求項8】
請求項5記載のヒューズを設置できるプラグ内枠において、該カバーより後ろ向きに後板が延伸され、該後板が該第1隔離壁の上部に対応しそれに圧着されることを特徴とする、ヒューズを設置できるプラグ内枠。
【請求項9】
請求項8記載のヒューズを設置できるプラグ内枠において、該カバーの該後板の内側に第1隔離片と第2隔離片が設けられ、且つ該第1隔離片と該第2隔離片の一段が該カバーの本体に延伸されたことを特徴とする、ヒューズを設置できるプラグ内枠。
【請求項10】
請求項9記載のヒューズを設置できるプラグ内枠において、該カバーの該後板の内側に更に第3隔離片が設けられ、該第1隔離片と該第2隔離片それぞれと離間し、且つ該第3隔離片の一段が該カバーの本体に延伸されたことを特徴とする、ヒューズを設置できるプラグ内枠。
【請求項11】
請求項10記載のヒューズを設置できるプラグ内枠において、該第2隔離片は、該枠体の該第2線取付部に対応して形状がL形とされたことを特徴とする、ヒューズを設置できるプラグ内枠。
【請求項12】
請求項7記載のヒューズを設置できるプラグ内枠において、該第2隔離壁と該第1隔離壁の間隙の下部に上向きに凸壁が設けられ、この凸壁の内側に中間溝が設けられて、該中間溝に該第1導電片の末端が挿入され固定されることを特徴とする、ヒューズを設置できるプラグ内枠。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2009−200027(P2009−200027A)
【公開日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−159028(P2008−159028)
【出願日】平成20年6月18日(2008.6.18)
【出願人】(593013579)建通精密工業股▲ひん▼有限公司 (3)
【Fターム(参考)】