説明

ヒンジキャップ

【課題】タンパーエビデント部における破損を防止してタンパーエビデント性を確実にしたヒンジキャップを提供する。
【解決手段】
ヒンジ連結部12を介して一体成形されるキャップ本体11と上蓋13を備えたヒンジキャップ10において、キャップ本体11の筒状側壁17の厚み部分に内側壁17aと外側壁17bとの二重壁を形成するとともに、ヒンジ連結部12に対向する上蓋13に帯状タンパーエビデントバンド25を弱化部26を介して一体成形して、帯状タンパーエビデントバンド25の先端を内側に反転させて形成される舌状フラップ28をキャップ本体下端のフラップ挿入部29に挿入して係止させ、ヒンジキャップの閉じた状態とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボトル容器などの口部に嵌合固定されるタンパーエビデント性を備えたヒンジキャップに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のヒンジキャップは、容器口部に打栓により嵌合装着されるキャップ本体と、該キャップ本体にヒンジ連結された上蓋とからなるものが一般的である。このようなヒンジキャップにタンパーエビデント性を持たせる手段として、上蓋を含む容器口をシュリンクフィルムで包装することが行われているが、この場合容器の密封工程でキャッピング工程のほかにシュリンク工程が必要となる。
このため、例えば特許文献1(実開平4−1159号公報)には、ヒンジ連結された上蓋の前部にその下縁から垂下する封止腕(タンパーエビデントバンド)を破断可能な破断部を介して設け、該封止腕の鉤部をキャップ本体の周壁下端部に係止させることにより、該封止腕を破断除去しない限り上蓋を開くことができないようにしたヒンジキャップが記載されている。
【0003】
また、特許文献2(特開2004−83078号公報)には、ヒンジ連結部と反対側の上蓋にそのスカート壁下端まで延びるタンパーエビデントバンドを弱化部を介して一体成形して設け、該タンパーエビデントバンドの下端に薄肉部を介してフラップを設け、前記フラップをスカート壁下端の切欠き部内に係止させるようにしたヒンジキャップが記載されている。
【0004】
さらに、特許文献3(特開2006−151478号公報)には、係合突条全面を覆う覆合板を、覆合板上縁と左右両側縁とを筒前面へ破断用弱化線を介し接続させて垂下させたキャップが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開平4−1159号公報
【特許文献2】特開2004−83078号公報
【特許文献3】特開2006−151478号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記従来のヒンジキャップにおけるタンパーエビデントバンド機構では、キャップ本体外側面にタンパーエビデントバンドが露出していたため、キャップ相互の接触や流通過程における接触でタンパーエビデントバンド部が不用意に破損してしまうおそれがあった。
【0007】
本発明は前記従来の課題を解決するためになされたもので、タンパーエビデント部における破損を防止してタンパーエビデント性を確実にしたヒンジキャップを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)前記課題を解決する本発明は、頂板部と頂板部周縁から下方に垂下している筒状側壁とを有するキャップ本体と、天面壁と該天面壁の周縁から下方に垂下しているスカート部とを有する上蓋とからなり、該上蓋のスカート部下端が該キャップ本体の筒状側壁上端部にヒンジ連結部を介して連結されてなり、前記キャップ本体には、前記頂板部の内面外周部から下方に延びるシール筒部が前記筒状側壁から内側に離隔して形成され、前記筒状側壁内周面と前記頂板部内面及び該シール筒部外周面からなる容器嵌合部に容器口部が嵌め込まれることによりキャップ本体が容器口部に装着されるヒンジキャップにおいて、前記筒状側壁の厚み部分には上端から下方に延びるスリットが下端近傍にまで形成されており、このスリットにより筒状側壁は内側壁と外側壁との二重壁を形成し、前記上蓋の前記ヒンジ連結部と反対側の前記スカート部外周面には、外方に突出したツバ部が形成され、該ツバ部下端か又は該ツバ部近傍の前記スカート部下端に帯状タンパーエビデントバンドが弱化部を介して設けられ、前記帯状タンパーエビデントバンドの下端または下部内周面には、薄肉部を介して反転可能に舌状フラップが設けられ、前記ヒンジ連結部と反対側に位置する前記スリットは、前記筒状側壁の下端まで延び、該スリット下端はフラップ挿入部を形成しており、前記上蓋が閉じられた状態で前記帯状タンパーエビデントバンドを前記筒状側壁の外側に位置させ、該帯状タンパーエビデントバンドの舌状フラップを前記スリットのフラップ挿入部に挿入して係止させるようにしたことを特徴とする。
【0009】
(2)本発明は前記(1)のヒンジキャップにおいて、前記フラップ挿入部に対応した前記外側壁の下端部には前記舌状フラップが挿入可能な切欠きが形成されていることも特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、上蓋のツバ部下端か又はツバ部近傍のスカート部下端に帯状タンパーエビデントバンドが弱化部を介して設けられ、上蓋が閉じられた状態で帯状タンパーエビデントバンドを筒状側壁の外側に位置させ、帯状タンパーエビデントバンドの舌状フラップをスリットのフラップ挿入部に挿入して係止させるようにしているので、
タンパーエビデントバンドを破断させる弱化部が上蓋のツバ部により保護され、タンパーエビデントバンドが不用意に破損されることを防止でき、タンパーエビデント性をより確実にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】実施例のヒンジキャップを上蓋を開いた状態で示す側断面図である。
【図2】実施例のヒンジキャップを上蓋を閉じた状態で示す側断面図である。
【図3】図2のヒンジキャップの側面図である。
【図4】図2のヒンジキャップの正面図である。
【図5】図2のヒンジキャップを容器口部に嵌合した状態で示す側断面図である。
【図6】容器口部に嵌合した状態のヒンジキャップを上蓋を開いた状態で示す側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本実施形態に係るヒンジキャップは、頂板部と頂板部周縁から下方に垂下している筒状側壁とを有するキャップ本体と、天面壁と天面壁の周縁から下方に垂下しているスカート部とを有する上蓋とからなり、上蓋のスカート部下端はキャップ本体の筒状側壁上端部にヒンジ連結部を介して連結されている。
なお、キャップ本体には、頂板部の内面外周部から下方に延びるシール筒部が筒状側壁から内側に離隔して形成されている。
また、筒状側壁の厚み部分には上端から下方に延びるスリットが下端近傍にまで形成され、このスリットにより筒状側壁は内側壁と外側壁との二重壁が形成され、ヒンジ連結部と反対側に位置するスリットは、筒状側壁の下端まで延び、スリット下端にはフラップ挿入部が形成されている。
さらに、上蓋のヒンジ連結部と反対側のスカート部外周面には外方に突出したツバ部が形成されており、ツバ部下端か又はツバ部近傍のスカート部下端に帯状タンパーエビデントバンドが弱化部を介して設けられ、帯状タンパーエビデントバンドの下端または下部内周面には、薄肉部を介して反転可能に舌状フラップが設けられている。
そして、上蓋が閉じられた状態で帯状タンパーエビデントバンドを筒状側壁の外側に位置させ、帯状タンパーエビデントバンドの舌状フラップをスリットのフラップ挿入部に挿入して上蓋をキャップ本体に係止させるようになっている。
【0013】
ヒンジキャップは、筒状側壁内周面と頂板部内面及びシール筒部外周面からなる容器嵌合部に、調味料などのボトル容器の容器口部が嵌め込まれることによりキャップ本体が容器口部に装着(打栓)される。
なお、ヒンジキャップの各部材は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等の合成樹脂材を用いてインジェクション成形することにより一体に製造することができる。
【0014】
キャップ本体は、円形の頂板部と、この頂板部周縁から下方に延びる筒状側壁と、筒状側壁から内側に離隔して形成されたシール筒部とを有し、筒状側壁内周面と頂板部内面及びシール筒部外周面からなる容器嵌合部に、ボトル容器などの容器口部が嵌め込まれて装着(打栓)されるようになっている。
【0015】
筒状側壁の厚み部分には、上端から下方に延びるスリットが下端近傍にまで形成されており、このスリットにより筒状側壁は内側壁と外側壁との二重壁となっている。
このような二重壁構造とすることによって、使用後における容器口部からのヒンジキャップの取り外しや破断を容易にして、ヒンジキャップに分別廃棄性が付与されるようにしている。
【0016】
また、このスリットのヒンジ連結部と反対側に位置する部分は、筒状側壁の下端まで延び、スリット下端には、後述するように、タンパーエビデントバンドの下端または下部内周面に設けられた舌状フラップが挿入されるフラップ挿入部が形成されている。
【0017】
上蓋は、天面壁と該天面壁の周縁から下方に垂下しているスカート部とを有し、上蓋のスカート部下端は、キャップ本体の筒状側壁上端部にヒンジ連結部を介して連結されている。
また、このヒンジ連結部と反対側のスカート部外周面には、外方に突出したツバ部が形成されており、そのツバ部下端に帯状タンパーエビデントバンドが弱化部を介して設けられている。
なお、ツバ部の横幅を狭くした場合は、弱化部が接続される位置は、ツバ部近傍のスカート部下端であってもよい。
【0018】
帯状タンパーエビデントバンドは、未開栓の上蓋とキャップ本体とを固定しているバンドであり、バンドの弱化部が破断されることによって上蓋が開栓されたか否かが容易に判別できるようになっている。
【0019】
また、帯状タンパーエビデントバンドの下端には、薄肉部を介して反転可能に舌状フラップが設けられており、舌状フラップは、その薄肉部分で折曲げて反転させられて、ヒンジ連結部と反対側に位置して筒状側壁の下端まで延びているスリットの下端に形成されたフラップ挿入部に挿入される。
なお、舌状フラップが設けられている位置は、バンドの下端の他、バンドの下部内周面であってもよい。この場合は、舌状フラップがバンドの下部内周面が分岐して設けられているようになる。
【0020】
こうして、上蓋が閉じられた状態で帯状タンパーエビデントバンドを筒状側壁の外側に位置させ、帯状タンパーエビデントバンドの舌状フラップをスリットのフラップ挿入部に挿入して係止させることによって、上蓋とキャップ本体を組立てヒンジキャップとする。
【0021】
また、本実施形態のヒンジキャップにおいては、フラップ挿入部に対応した筒状側壁の外側壁の下端部に、舌状フラップが挿入可能な切欠きを形成することもできる。
これによって、舌状フラップをスリット下端のフラップ挿入部から挿入するよりも、よりスリット内に挿入し易くなる。
【0022】
(実施例)
以下、本発明のヒンジキャップを実施例により詳細に説明する。
図1は実施例のヒンジキャップを上蓋を開いた状態で示す側断面図であり、図2は上蓋を閉じた状態で示す側断面図であり、図3はヒンジキャップの側面図であり、図4は正面図である。また、図5はヒンジキャップを容器口部に嵌合した状態で示す側断面図であり、図6はその上蓋を開いた状態で示す側断面図である。
図示するように、ヒンジキャップ10は、ボトル容器などの容器口部に装着されるキャップ本体11と、このキャップ本体11にヒンジ連結部12を介して一体成形される上蓋13とからなり、キャップ本体11には、頂板部15の内面外周部から下方に延びるシール筒部16が筒状側壁17から内側に離隔して形成されており、筒状側壁17内周面と頂板部15内面及びシール筒部16外周面からなる容器嵌合部14に容器口部が嵌め込まれることによりキャップ本体11が容器口部Yに装着(打栓)されるようになっている。
【0023】
キャップ本体11は、頂板部15周縁から下方に垂下する筒状側壁17を有し、頂板部15には容易に破断可能なスコアに囲われた裂取壁部19が備えられ、その上面にプルリング20が突出形成されており、このプルリング20に指をかけて引っ張ることにより、裂取壁部19を裂取り開口することができるようになっている。
また、頂板部15の上面には裂取壁部19を囲って注出筒21が形成されており、下面には容器口部Yの内周面に係合するシール筒部16が筒状側壁17から内側に離隔して形成されている。
【0024】
筒状側壁17の厚み部分には、その上端から下方に延びるスリット18が下端近傍にまで形成されており、このスリット18により、筒状側壁17は内側壁17aと外側壁17bとからなる二重壁構造となっている。
【0025】
一方、上蓋13は、天面壁22と、この天面壁22の周縁から下方に垂下しているスカート部23を有しており、スカート部23下端が、キャップ本体11の筒状側壁17上端部にヒンジ連結部12を介して開閉自在に連結されている。
そして、天面壁22内面には、キャップ本体11の注出筒21の内周面に嵌合して注出口を封鎖する注出筒嵌合内筒24が突出形成されている。
【0026】
上蓋13のヒンジ連結部12と反対側のスカート部23外周面には、外方に突出したツバ部30が形成されており、ツバ部30下端には、帯状タンパーエビデントバンド25が弱化部26を介して設けられている。
そして、上蓋を閉じた状態では、ツバ部30が、上蓋13に接続された帯状タンパーエビデントバンド25の弱化部26を覆うようにして保護し、不用意に弱化部26が破断されることを防止している。
【0027】
また、ヒンジ連結部12と反対側に位置するスリット18は、筒状側壁17の下端まで延設されており、このスリット18下端にはフラップ挿入部29が形成されている。
そして、帯状タンパーエビデントバンド25の下端には、薄肉部27を介して反転可能に舌状フラップ28が設けられており、この舌状フラップ28を、薄肉部27で折曲げて反転させて、ヒンジ連結部12と反対側に位置して筒状側壁17の下端まで延びているスリット18の下端に形成されたフラップ挿入部29に挿入させる。
【0028】
なお、フラップ挿入部29に対応した筒状側壁17の外側壁17bの下端部に、舌状フラップ28を挿入可能な切欠き29aを形成することもできる。これによって、舌状フラップ28をスリット18内にさらに容易に挿入することができるようになる。
【0029】
以上説明したように、実施例のヒンジキャップ10は、キャップ本体11と上蓋13とがヒンジ連結部12を介して一体成形されたものであり、上蓋13のツバ部30下方に、タンパーエビデント性を付加するための帯状タンパーエビデントバンド25が弱化部26を介して一体に成形されている。
【0030】
上蓋13が閉じられた状態では、図2に示すように、帯状タンパーエビデントバンド25がキャッ本体11の筒状側壁17の外側を被い、帯状タンパーエビデントバンド25の先端の舌状フラップ28を、スリット18のフラップ挿入部29に挿入して係止させた状態で閉栓されている。
【0031】
そして、図5に示すように、キャップ本体11の容器嵌合部14を容器口部Yに装着(打栓)すると、筒状側壁17の内側壁17aが容器口部Yの嵌合により外側に変形させられて、フラップ挿入部29から挿入された帯状タンパーエビデントバンド25の舌状フラップ28は、内側壁17aと外側壁17bとで挟まれ固定される。
【0032】
したがって、この状態で上蓋13を開こうとすると、帯状タンパーエビデントバンド25に張力が作用するが、帯状タンパーエビデントバンド25下端の舌状フラップ28がスリット18内で固定されていて抜けることがなく、弱化部26に破断荷重以上の張力が作用してこれを破断しない限り上蓋13を開くことができない。
【0033】
そして、容器中の内容物を取り出すに当たり、上蓋13を開栓すると、ツバ部30下方と帯状タンパーエビデントバンド25を接続している弱化部26が破断される。これによって、図6に示すように、上蓋13が開栓されたことを判別できる。
【0034】
ヒンジキャップ10の成形時には、図1に示すように、帯状タンパーエビデントバンド25を上蓋13側面に上向きに立て、且つ舌状フラップ28が帯状タンパーエビデントバンド25の下端からほぼバンド長手方向に延びるように舌状フラップ28を起こした状態で一体成形される。
そして、図2に示すように、上蓋13を閉じた状態で、舌状フラップ28を、薄肉部27の部分で反転させて、キャップ本体11下端に形成されたフラップ挿入部29に挿入して係止させる。フラップ挿入部29からスリット18内に挿入された舌状フラップ28は、その先端がスリット18内において上向き状態で係止される。
【0035】
なお、舌状フラップ28は、その平面形状を、帯状タンパーエビデントバンド25の先端方向に舌状に形成し、フラップ挿入部29は、舌状フラップ28が挿入され易いように舌状フラップ28の形状に合わせた大きさで筒状側壁17の外側壁17b下端に開口させることが望ましい。
【0036】
さらに、本実施例のヒンジキャップ10は、打栓キャップであっても使用終了後にボトル容器からキャップ本体11を簡単に分離できて分別廃棄できるように、次のような易分別廃棄構造となっている。即ち、キャップ本体11の筒状側壁17は、上蓋13がヒンジ連結されている側の一部分(実施例では約半周)に亘って、その底部では外側壁17bと内側壁17aが連結するように連結部を残すようにして、弧状の切り込みスリット18が形成され、筒状側壁17の厚さ方向に内側壁17aと外側壁17bとの二重壁となっている。
外側壁17bには、ヒンジ連結部12の両側に位置して、筒状側壁17上縁から前記連結部に届く位置まで破断可能な弱化線を設け、内側壁17aにはこの弱化線と対応した位置に下端から弱化線が延び、ヒンジ連結部12に続く外側壁17bが容易に引裂き可能になっている。
【0037】
こうして、内容液を使い切ったボトル容器を廃棄する場合、上蓋13を開いて、上蓋13を外側に引張ると、ヒンジ連結部12を介して筒状側壁17の外側壁17bが外側に引張られて破断する。そして容器口部Yとの容器嵌合部14との係合が緩み、引き続き引っ張ることによってヒンジキャップ10を容器口部Yから容易に外すことができる。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明のヒンジキャップは、上蓋のツバ部下端か又はツバ部近傍のスカート部下端に帯状タンパーエビデントバンドが弱化部を介して設けられ、上蓋が閉じられた状態で帯状タンパーエビデントバンドを筒状側壁の外側に位置させ、帯状タンパーエビデントバンドの舌状フラップをスリットのフラップ挿入部に挿入して係止させるようにしているので、
タンパーエビデントバンドを破断させる弱化部が上蓋のツバ部により保護され、タンパーエビデントバンドが不用意に破損されることを防止でき、
タンパーエビデント性をより確実にすることができ、
産業上の利用可能性が極めて高い。
【符号の説明】
【0039】
10 ヒンジキャップ
11 キャップ本体
12 ヒンジ連結部
13 上蓋
14 容器嵌合部
15 頂板部
16 シール筒部
17 筒状側壁
17a 内側壁
17b 外側壁
18 スリット
19 裂取壁部
20 プルリング
21 注出筒
22 天面壁
23 スカート部
24 注出筒嵌合内筒
25 帯状タンパーエビデントバンド
26 弱化部
27 薄肉部
28 舌状フラップ
29 フラップ挿入部
29a 切欠き
30 ツバ部
Y 容器口部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
頂板部と頂板部周縁から下方に垂下している筒状側壁とを有するキャップ本体と、天面壁と該天面壁の周縁から下方に垂下しているスカート部とを有する上蓋とからなり、該上蓋のスカート部下端が該キャップ本体の筒状側壁上端部にヒンジ連結部を介して連結されてなり、前記キャップ本体には、前記頂板部の内面外周部から下方に延びるシール筒部が前記筒状側壁から内側に離隔して形成され、前記筒状側壁内周面と前記頂板部内面及び該シール筒部外周面からなる容器嵌合部に容器口部が嵌め込まれることによりキャップ本体が容器口部に装着されるヒンジキャップにおいて、
前記筒状側壁の厚み部分には上端から下方に延びるスリットが下端近傍にまで形成されており、このスリットにより筒状側壁は内側壁と外側壁との二重壁を形成し、前記上蓋の前記ヒンジ連結部と反対側の前記スカート部外周面には、外方に突出したツバ部が形成され、該ツバ部下端か又は該ツバ部近傍の前記スカート部下端に帯状タンパーエビデントバンドが弱化部を介して設けられ、前記帯状タンパーエビデントバンドの下端または下部内周面には、薄肉部を介して反転可能に舌状フラップが設けられ、前記ヒンジ連結部と反対側に位置する前記スリットは、前記筒状側壁の下端まで延び、該スリット下端はフラップ挿入部を形成しており、前記上蓋が閉じられた状態で前記帯状タンパーエビデントバンドを前記筒状側壁の外側に位置させ、該帯状タンパーエビデントバンドの舌状フラップを前記スリットのフラップ挿入部に挿入して係止させるようにしたことを特徴とするヒンジキャップ。
【請求項2】
前記フラップ挿入部に対応した前記外側壁の下端部には前記舌状フラップが挿入可能な切欠きが形成されていることを特徴とする請求項1記載のヒンジキャップ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−201400(P2012−201400A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−68651(P2011−68651)
【出願日】平成23年3月25日(2011.3.25)
【出願人】(000228442)日本クラウンコルク株式会社 (382)
【Fターム(参考)】