説明

ヒンジ構造及び加熱調理器

【課題】揺動部側ヒンジ部に電気器具の端子を備え、この端子に接続される導電線と揺動軸との干渉を良好に回避することができる加熱調理具を得る。
【解決手段】本体が固定される本体側ヒンジ部と、揺動部が固定される揺動部側ヒンジ部とが揺動軸7を介して相対揺動可能に構成され、揺動部側ヒンジ部72内に、電気器具の端子Cと、当該端子Cに接続される導電線Lを備えたヒンジ構造であって、揺動部側ヒンジ部を、揺動軸7を軸支する第一端面カバーC1を備えた第一部材72aと、第二端面カバーC2を備え、第二端面カバーC2の位置が、第一端面カバーC1の位置に対して、揺動軸軸方向で中央寄りに設定された第二部材72bとで構成し、第二端面カバーC2間に形成される空間を端子収納空間Acとし、第一端面カバーC1と第二端面カバーC2との間に形成される空間を導電線挿通空間A1とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本体と前記本体に対して揺動軸を介して揺動する揺動部との間に設けられ、前記本体が固定される本体側ヒンジ部と、前記揺動部が固定される揺動部側ヒンジ部とが前記揺動軸を介して相対揺動可能に構成され、前記揺動部側ヒンジ部内に、電気器具の端子を収納して備えるとともに、前記端子に接続される導電線を備えたヒンジ構造に関するとともに、このようなヒンジ構造を備えた加熱調理器に関する。
【背景技術】
【0002】
上記のような揺動部側に電気器具を備え、この電気器具の端子を揺動部側ヒンジ部に収納するものとしては、揺動部側ヒンジ部に上ヒータを備えたフィッシュロースター、蓋にヒータを備えた炊飯器等を挙げることができる。
特許文献1には、揺動部側ヒンジ部に上ヒータを備えたフィッシュロースターが開示されている。この文献に開示の技術は、箱状の本体容器と、該本体容器内に着脱自在に収容される調理物受け部材と、本体容器に対して開閉自在に取り付けられた蓋体と、少なくともヒータを備えた加熱調理器において、ヒータを着脱自在で、且つ複数位置にセット可能とすることで、様々な姿勢での加熱調理を可能としている。
この文献に開示の技術では、当該明細書の図5、図6に示すように、ヒータの導電線34は、接続ピン17の位置からそのまま軸(本願における揺動軸に相当する)10の下側へ導かれている。
【0003】
【特許文献1】特開2002−119429号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に開示の技術では、導電線34が接続ピン17の位置から軸10側へ延出されるとともに、下側へ導かれる構造が採用されるため、導電線34と軸10との干渉を避ける必要があり、両者間に十分な空間を取る必要がある。結果、ヒンジ全体の前後方向長さが比較的長くなるという問題があった。さらに、導電線34がその延出方向に馴染んだ場合、不測に軸10に接触する可能性が高くなるという問題がある。そこで、この問題を解消するために、導電線の位置から離間するように軸に段部を設け、導電線との干渉が起こり易い軸方向部位のみ導電線から遠ざける構造とすることも考えられるが、装置構成が複雑化するため好ましくない。
【0005】
本発明の目的は、揺動部側ヒンジ部に電気器具の端子を備え、この端子に接続される導電線と揺動軸との干渉を良好に回避することができ、信頼性の高いヒンジ構造を得、同じく信頼性の高い加熱調理器を得ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための、本体と前記本体に対して揺動軸を介して揺動する揺動部との間に設けられ、前記本体が固定される本体側ヒンジ部と、前記揺動部が固定される揺動部側ヒンジ部とが前記揺動軸を介して相対揺動可能に構成され、前記揺動部側ヒンジ部内に、電気器具の端子を収納して備えるとともに、前記端子に接続される導電線を備えたヒンジ構造の第一の特徴構成は、
前記揺動部側ヒンジ部を、
揺動軸軸方向の両端部に、前記揺動軸を軸支する第一端面カバーを備えた第一部材と、
揺動軸軸方向の両端部に第二端面カバーを備え、前記第二端面カバーの位置が、前記第一端面カバーの位置に対して、揺動軸軸方向で中央寄りに設定された第二部材とで構成するとともに、
前記本体側ヒンジ部を、
揺動軸軸方向の両端部に、前記揺動軸が挿通する本体端面カバーを備え、前記本体端面カバーの位置が前記揺動軸軸方向で第一端面カバーと第二端面カバーとの間とされる本体側上ヒンジ部を備えて構成し、
揺動軸軸方向で、前記第二端面カバー間に形成される空間を前記端子が収納される収納空間とし、前記第一端面カバーと前記第二端面カバーとの間に形成される一対の空間で、前記揺動軸より端子側の空間を前記導電線が通る導電線挿通空間として構成したことにある。
【0007】
この構成のヒンジ構造では、揺動部側ヒンジ部は第一部材と第二部材とを備えて構成され、第一部材及び第二部材は、共に、その端面カバーである、第一端面カバー及び第二端面カバーを備えて構成される。一方、本体側ヒンジ部は、揺動部側ヒンジ部の第一端面カバーと第二端面カバーとの間に配設される本体端面カバーを備えて構成される。
そして、少なくとも、第一端面カバー、本体端面カバーには、前記揺動軸が挿通される。
また、揺動軸軸方向で中央側に位置する第二端面カバー間に形成される収納空間に、電気器具の端子が配設される。一方、第二端面カバーにおける揺動軸軸方向外側には、本体端面カバー、第一端面カバーが配置され、第二端面カバーと第一端面カバーとの間に一対の空間が形成される。そして、本願では、この一対の空間で端子側の空間を導電線が通る導電線挿通空間とする。
【0008】
即ち、中央側に位置する収納空間で電気器具の端子に接続される導電線は、当該収納空間から先ず導電線挿通空間に導かれ、その導電線挿通空間から所要部位に導かれる。従って、この構造では、導電線は、収納空間から揺動軸と概ね平行な方向である揺動軸軸方向に引き出すことが可能となり、その後所要の方向に導かれる。
結果、容易且つ確実に導電線と揺動軸との干渉を避けながら、前後方向の短いヒンジ構造を実現できる。
さらに、収納空間には、電気器具と導電線との接続部位である端子が配設されるが、この部位を加熱側から隔離するのに、揺動軸軸方向で端子と重なる領域に関しては、導電線が配設されないため、その隔離用の壁(例えば、図17に示す例の場合は、第二接続部FC)を良好に配置できる。結果、端子との接続部位を確実に保護できる。
【0009】
さて、上述の第一の特徴構成を備えたヒンジ構造にあって、前記第二端面カバーを前記揺動軸が挿通する構成とすることが好ましい。
この構成の場合、揺動軸の位置に対して、その端子側である前側に導電線が第二端面カバーを収納空間から導電線挿通空間へ跨ぐ部位を備えることとなり、容易且つ確実に導電線と揺動軸との干渉を避けながら、前後方向の短いヒンジ構造を実現できる。
【0010】
さて、上記の構成において、前記第一部材が、前記揺動部に固定される第一固定部と、前記第一固定部の揺動軸軸方向の両端部から前記揺動軸方向に伸びる前記第一端面カバーとを備えて構成され、
前記第二部材が、前記揺動部に固定される第二固定部と前記第二端面カバーとを備えて構成され、
前記第二端面カバーの夫々に関し、第二固定部側部位と揺動軸側部位との間に、前記導電線が通る導電線挿通部を設ける構成が好ましい。
この構成では、第一部材、第二部材をともに揺動部に固定する構成を採用するとともに、第二端面カバーのそれぞれに、第二固定部側部位と揺動軸側部位とを設け、その間を導電線挿通部とすることで、収納空間から導電線挿通空間への導電線の導入を導電線挿通部を介して実現できる。
【0011】
さらに具体的には、前記第二端面カバーの夫々を、前記第二固定部側に位置する固定部側端面カバーと、前記揺動軸が挿通される揺動軸側端面カバーとを備えて構成し、前記導電線挿通部を前記固定部側端面カバーと揺動軸側端面カバーとの間に設けることが好ましい。
【0012】
この構成を実現するのに、前記第二固定部に接続して前記揺動軸側に伸びる第二接続部を設け、前記第二接続部の揺動軸軸方向の両端部から前記固定部側端面カバー及び揺動軸側端面カバーを設ける構成とすると、接続部により収納空間と、本体及び蓋体側の空間とを仕切ることが可能となり、端子、導電線が位置する空間を良好に独立化できる。
【0013】
さらに、上記第一の特徴構成を備えたヒンジ構造において、
前記本体端面カバーに前記導電線を前記揺動軸の挿通位置より端子側の位置で位置保持する位置保持手段を設け、
当該位置保持手段が、前記導電線を、揺動軸軸方向で前記第一端面カバーと前記第二端面カバーとの間に位置保持することが好ましい。
この構成を採用する場合は、第一端面カバーと第二端面カバーとの間に進入して位置される揺動することがない本体端面カバー(この本体端面カバーは本体側に備えられるため揺動しない)を使用して、位置保持手段で導電線を位置保持するため、収納空間から導電線挿通空間への導電線の案内およびその位置保持を確実にできる。さらに、導電線は本来、その先端では、本体内の下側部位に導かれるが、電気器具の端子部位から一旦、揺動軸に対して、それに概ね平行な方向に導電線を方向付け、その後、実質的に本体内となる導電線挿通空間を介して本体下側に導電線を導くため、揺動軸との干渉のない適切な配線を実現できる。
【0014】
以上説明してきたヒンジ構造を備えた加熱調理器とすることで、これまで説明している作用・効果を奏する加熱調理器が得られる。
【0015】
また、前記本体側ヒンジ部に本体側ヒータを備え、前記揺動部側ヒンジ部に揺動側ヒータを備えた両面加熱式の構造を採用することで、両ヒータ間に加熱対象物を挟んで、良好に加熱調理を行える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本願に係るヒンジ構造を加熱調理器としてのフィッシュロースターに採用した例について説明する。
〔第一実施形態〕
1 全体構造
図1ないし図12は、当該フィッシュロースターの実施形態を示し、図1は正面図を、図2は平面図を、図3は側面図を、図4は斜め前上方向から見た全体斜視図を、図5は斜め前下方から見た全体斜視図を、図6は斜め後上方向から見た全体斜視図を、図7は斜め後下方から見た全体斜視図を、図8は図2のVIII−VIII断面図を、図9は図1のIX−IX断面図を、図10は図1のX−X断面図を、図11は図8のXI−XI断面図を示す。図12は、蓋体5を開いた状態のフィッシュロースターを示している。
図13、図14は本体1の正面図及び全体斜視図であり、図15、16は水受けトレー2の斜め前下方向から見た斜視図及び斜め後下方向から見た斜視図である。
【0017】
フィッシュロースターは、本体1と、該本体1上に載置される水受けトレー2(第1トレーの一例)と、該水受けトレー2の上端部に取り付けられる焼き網3と、反射トレー4(第2トレーの一例)と、前記水受けトレー2の上面を開閉する蓋体5等から構成される。
本体1と蓋体5との間の揺動を実現するヒンジ構造は、図8に示すように、上記本体1が固定される本体側ヒンジ部71と、上記蓋体5が固定される蓋体側ヒンジ部72との間で採用される。
本願にあっては、構造を説明するのに、「前後方向(加熱調理器前後方向)」「左右方向(加熱調理器左右方向)」「上下方向(加熱調理器上下方向)」なる記載を用いるが、「前後方向」は図1に示す正面視で紙面表裏方向となるロースターの奥行き方向であり、「左右方向」は図1に示す正面視で左右方向となるロースターの幅方向であり、「上下方向」は図1に示す正面視で上下方向となるロースターの高さ方向である。
【0018】
本体1
本体1は、図13、図14に示すように、水受けトレー2が載置される底板部11、左右の支持部12、13と中央支持部14等からなる。前記底板部11は、金属製の方形の平板部材からなり、その左右端には、夫々、左側支持部12及び右側支持部13が一体に連結されている。左側支持部12は、樹脂製の概略L字部材からなり、その左上端部に取手12aを備えるとともに、その右下部位に底板支持部12bを備えている。右側支持部13は、樹脂製の概略逆L字部材からなり、その右上端部に取手13aを備えるとともに、その左下部位に底板支持部13bを備えている。そして該取手13aには、温度調節用つまみ13cが配置される。この例では、左右の取手12a,13aの形状として、異なる形状が採用されている。即ち、図示するように、左側の取手12aが前後方向に伸びる平板状の取手として形成されているのに対して、右側の取手13aは、右方向に円柱状に突出する温度調整用つまみ13cを先端に備えた調整機能部13dとの意匠的一体性を重視した涙滴状の取手13aとして構成されている。
中央支持部14は、樹脂製の概略L字部材からなり、その後方部がヒンジ収納空間14aを形成しており、その前側底面に底板支持部14bを備えている。
【0019】
水受けトレー2
水受けトレー2は、図15、図16に示すように、有底箱型の上方開放状に形成されている。そして、前方側壁2aは単純な断面円弧状の側壁面として構成されるとともに、その左右側壁2b,2cにそれぞれ、一対の焼き網支持突起2dが内側に突出して形成されている。一方、後方側壁2eにはヒータ挿入孔Odが形成されている。
【0020】
図16からも判明するように、水受けトレー2の底面2fには前方凸部21及び後方凸部22が一定の高さに内側から外側に(下方向に)突出形成されている。これら凸部21、22に関しては、後に詳細に説明する。これら凸部21、22に対して、当該水受けトレー2における底面外周縁部には、後方を除いて、前方端縁部2g及び左右端縁部2h,2iに、前記凸部21、22より高さが等しいか高い下方に延出された下方突出縁部23が形成されている。この下方突出縁部23は、その形状が概略コの字状を成し、さらに、前記凸部21,22に高さが等しいかより高く形成されていることから、水受けトレー2を面上に置いた状態で、収納状態にある水面を上記面と平行に保つことができる。
【0021】
この水受けトレー2は、本体1の底板部11に載置して用いられるが、その載置に際して下ヒータHd(加熱手段の一例で、本体側ヒータを成す)をヒータ挿入孔Od(加熱手段挿入孔の一例)内に挿入する必要がある。この際、底板部11上をその前方側より後方側に向かって滑らせながら押し込むことで、その挿入を完了できる。また、この水受けトレー2内には、所定量の水が入れられるとともに、その上面には、前記焼き網支持突起2dに支持される形態で焼き網3が配設される。
【0022】
反射トレー4
反射トレー4は、図8に示すように、前記水受けトレー2に収納されて使用されるものであり、水受けトレー2と同様に、金属製の上方開放の箱型状からなっている。但し、その側壁高さは水受けトレー2と比較して十分に小さく設定されており、水受けトレー2内に水を入れた状態で、その水に浮く構造が採用されている。従って、この反射トレー4は、水受けトレー2とは別体の部材であり、常時、取り出し可能である。
【0023】
蓋体5
蓋体5は、図8に示すように、金属製の下方開放の箱型状からなり、その後方側壁部には、上ヒータHuが挿入可能なヒータ挿入孔Ouが、その前方側壁部には、透視窓51が設けられている。さらに、頂部には排気処理部52が設けられるとともに、その下に反射板53が取り付けられている。又、左右の側部には取手54が備えられている。
さらに、この蓋体5は、図6に示すように、ヒータ挿入孔Ou内に上ヒータHuを挿入後、蓋体5の蓋止め片55を後述する蓋塞ぎ板Puの左右端近傍に設けられる係合孔56に係合することにより、蓋塞ぎ板Puに一体的に固定され、水受けトレー2に対して略90度開閉自在にされる。
【0024】
2 ヒンジ構造
前記本体1と前記蓋体5との間における揺動軸7を介したヒンジ構造に関して以下に詳細に説明する。先にも説明したように、蓋体5は本体1に対して略90度揺動可能に構成されている。
図8からも判明するように、本体1が本体側ヒンジ部71に、蓋体5が蓋体側ヒンジ部72にそれぞれ固定され、本体側ヒンジ部71と蓋体側ヒンジ部72とが揺動軸7を介して揺動自在とされている。そして、図14からも判明するように、本体側ヒンジ部71の前方面には、横長な金属製のトレー塞ぎ板Pdが取り付けられるとともに、該トレー塞ぎ板Pdには、前方へ前記底板部11と平行に張り出し、平面視略W形の下ヒータHdが取り付けられる。
蓋体側ヒンジ部72は、図8、図12に示すように、本体側ヒンジ部71に対して揺動軸7を介して略90度揺動自在に接続されており、該蓋体側ヒンジ部72(揺動部側ヒンジ部の一例)には、上ヒータHu(電機器具の一例)を取り付けるための金属製の横長な蓋塞ぎ板Puが備えられている。
図11に、上ヒータHuと導電線Lとの接続端子C及びこの接続端子Cに接続された導電線Lを示している。
【0025】
蓋体側ヒンジ部72
当該蓋体側ヒンジ部72は、図17に示すように、揺動軸軸方向の両端部に、前記揺動軸7を軸支する第一端面カバーC1を備えた第一部材72aと、同様に揺動軸軸方向の両端部に、前記揺動軸7が挿通する第二端面カバーC2を備え、前記第二端面カバーC2の位置が第一端面カバーC1の位置に対して、揺動軸軸方向で中央寄りに設定された第二部材72bとで構成されている。そして、図11に示すように、これら第二端面カバーC2間に形成される空間が上ヒータHuの接続端子Cが収納される収納空間Acとされるとともに、前記第一端面カバーC1と前記第二端面カバーC2との間に形成される一対の空間が、夫々導電線Lが通る導電線挿通空間Alとして構成されている。
【0026】
従って、この構成においては、加熱調理器の後方向に位置する揺動軸7に向かって延出される上ヒータHuの接続端子Cに対して、揺動軸軸方向に沿った方向である左右方向に導電線Lを一端引き出し、第一端面カバーC1と第二端面カバーC2との間に形成される空間Alに導き、その空間Al内を下方向に導電線Lが降下する構造が採用されている。
【0027】
さらに詳細に説明すると、図17、図18に示すように、第一部材72aは、蓋体5に固定される第一固定部F1と、この第一固定部F1の揺動軸軸方向の両端部から揺動軸方向に伸びる前記第一端面カバーC1とを備えて構成され、第二部材72bが、前記蓋体5に固定される第二固定部F2と第二接続部FCと、これに設けられる前記第二端面カバーC2とを備えて構成されている。そして、前記第二端面カバーC2の夫々に関し、第二固定部側部位と揺動軸側部位との間に、導電線Lが通る導電線挿通部PLが設けられている。
【0028】
上記導電線挿通部PLを形成するのに、前記第二固定部F2に接続して揺動軸側に伸びる第二接続部FCを設け、この第二接続部FCの揺動軸軸方向の両端部から固定部側端面カバーCf及び揺動軸側端面カバーCsを折り曲げて形成している。従って、前記第二端面カバーC2の夫々は、第二固定部F2側に位置する固定部側端面カバーCfと、揺動軸7が挿通される揺動軸側端面カバーCsとで構成されており、導電線挿通部PLは、これら固定部側端面カバーCfと揺動軸側端面カバーCsとの間に形成されるものとなっている。
【0029】
さらに具体的には、この導電線挿通部PLは、図11、図17からも明らかとなるように、揺動軸7に近接する側の端辺が直線状の直辺部spとこの部位に接続される四半円弧状の円弧部cpと、揺動軸7から離間する側の端辺が直線状の直辺部spとに囲まれ、それら端辺が下端で接続した上方開放形の挿通部PLとして形成されている。結果、この導電線挿通部PLを通る導電線Lは、揺動軸側端面カバーCsにより確実に揺動軸7から分離される。また、第二端面カバーC2が揺動しても、この揺動による影響を受け難い。
【0030】
本体側ヒンジ部71
当該本体側ヒンジ部71には、図13、図14に示すように、トレー塞ぎ板Pd及び下ヒータHdが取り付けられる本体側下ヒンジ部71aと、前記揺動軸7を揺動支持する本体側上ヒンジ部71bとを備えて構成されている。
本体側下ヒンジ部71aと本体側上ヒンジ部71bとは、一体の部材として金属製の板材から構成されており、図8に示すように中央支持部14に位置決めされる。
本体側下ヒンジ部71a及び本体側上ヒンジ部71bは、概略共に後方開放形の箱型に形成されている。図11に示すように、本体側上ヒンジ部71bは、上記第一端面カバーC1と第二端面カバーC2との間に進入する平面視矩形の本体端面カバーCdを備えて構成されており、この本体端面カバーCdに前記揺動軸7が揺動自在に挿通される構造が採用されている。
【0031】
従って、前記導電線挿通空間Alは、第二端面カバーC2と本体端面カバーCdとの間に形成される空間として構成されており、導電線Lを確実に本体1内に導くことができる。
【0032】
3 水受けトレーの押し込み位置決め構造
次に、水Wを入れた状態で前方より後方に向けて水受けトレー2を進入させる場合に、水面を概略底板部11に対して平行を保つための構成に関して説明する。
このように、平行性を保つために、本願にあっては、図13等に示すように底板部11に6個の案内ガイド部50、51、52が設けられ、図15等に示すように水受けトレー2の底面2fに4個の凸部21、22が設けられている。
【0033】
底板部11上には、図13、図14に示すように、左右一対振り分け配置して形成される第一案内ガイド部50、50が設けられている。これら第一案内ガイド部50、50は、底板部11と別体で作製してもよいが、通常はプレスにより底板部11と一体成形される。その形状は、略方形で、その高さは、後述する前方案内ガイド部51、後方案内ガイド部52の頂点の高さと同一とされる。なお、一対の第一案内ガイド部50、50に関して、左右方向の開き幅を前方側より後方側の方を長くすることにより、後記の水受けトレー2の左右方向の位置合わせが容易になり、その着脱を滑らかにすることができる。この第一案内ガイド部50、50の高さも前方より後方を低くすることにより、水受けトレー2の装着を容易に行えるとともに、装着後に水受けトレー2が前方側にずれることがなくなる。なお、第一案内ガイド部50、50の左右側面部50b、50bは略垂直面とされる。
【0034】
この第一案内ガイド部50を夫々挟む構成で、図13からも判明するように、対となる前方案内ガイド部51及び後方案内ガイド部52が設けられている。前方案内ガイド部51は、底板部11の前端近傍部位に、一対の第一案内ガイド部50、50に対して、それらの内側(底板部11の左右方向中心側)に設けられている。後方案内ガイド部52は、底板部11の後端近傍部位に、一対の第一案内ガイド部50、50に対して、それらの外側(底板部11の左右方向中心側)に設けられている。また、この例では、前方案内ガイド部51、後方案内ガイド部52の両方は、第一案内ガイド部50とともに一体に設ける。但し、該前方、後方案内ガイド部51、52は、第一案内ガイド部50と別体であっても構わない。
【0035】
さて、これら前方案内ガイド部51及び後方案内ガイド部52の形状は、略又同一であり、本例では、前後方向で断面三角形の楔状を呈している。即ち、前方側から後方側の頂部pに向かって高くなる傾斜した前方斜面s1及び頂部pから順次低くなる傾斜した後方斜面s2を有する断面三角形の楔状を呈している。ここで、前方傾斜面s1は後方傾斜面s2より緩く構成されている。そして、後記の水受けトレー2の底面に設ける凸部21、22の傾斜面s1、s2と当接し、水受けトレー2の移動を滑らかにする。
【0036】
該水受けトレー2の底面2fには、内側から外側へ膨出した前方凸部21及び後方凸部22の2種類の凸部が形成されるとともに、これら凸部21、22は、全て同じものをそれぞれ2個ずつ配置した計4個の凸部からなる。
【0037】
再度凸部21,22に戻って、前方凸部21は、先に説明した前方案内ガイド部51に対応して設けられる部位であり、後方凸部22も、先に説明した後方案内ガイド部52に対応して設けられる部位である。2つの前方凸部21の外側側面部21b、21b間の左右方向の距離は、第一案内ガイド部50の内側の左右方向の離間幅よりやや小さい程度の長さに設定せれている。一方、2つの後方凸部22の内側側面部22b、22b間の左右方向の距離は、第一案内ガイド部50の外側左右方向の離間幅の長さよりやや大きい程度の長さに設定される。
【0038】
これら前方凸部21及び後方凸部22の形状は、略又同一であり、本例では、断面三角形の楔状を呈している。即ち、前方側から後方側の頂部pに向かって高くなる傾斜した前方斜面s1及び頂部pから順次低くなる傾斜した後方斜面s2を有する断面三角形の楔状を呈している。ここで、水受けトレー側に設けられる凸部21、22に関しては、前方傾斜s1は後方傾斜s2より急に構成されている。その角度及び長さは、凸部21、22の前方傾斜s1が、案内ガイド部の後方傾斜s2とそれぞれ同一に、凸部21、22の後方傾斜s2が、案内ガイド部の前方傾斜s1とそれぞれ同一に、構成されている。さらに、前後方向における前方凸部21と後方凸部22の距離は、前方案内ガイド部51と後方案内ガイド部52との距離と同一とされている。
従って、後に図20等により説明するように、良好に平行移動を行える。そして、後記の水受けトレー2の底面2fに設ける凸部の傾斜面と当接し、水受けトレー2の移動を滑らかにする。
【0039】
即ち、この構成では、図14、図15、図20に示すように、案内ガイド部51、52を前方傾斜面s1と後方傾斜面s2とを備えて構成し、対応する凸部21、22に関しても前方傾斜面s1と後方傾斜面s2とを備えて構成するものとなっている。前記案内ガイド部51の後方傾斜面s2の角度を前方凸部21の前方傾斜面s1の角度(後方角度αbと呼ぶ)が一致されているため、押し込み操作を完了した時点で、案内ガイド部51、52の後方傾斜面s2が凸部21、22の前方傾斜面s1に面で接触するため、完了姿勢を良好に保つことができる。
さらに、案内ガイド部51、52の前方傾斜面s1の角度を凸部21、22の後方傾斜面s2の角度(前方角度αfと呼ぶ)が一致されているため、押し込み操作における上昇移動に際して、案内ガイド部51、52の前方傾斜面s1が凸部21、22の後方傾斜面s1、s2に面で接触するため、姿勢の安定した摺動移動を行える。さらに、この構成において、後方角度αbを前方角度αfより大きく採ることで、押し込み完了時の第1トレーの位置保持機能を確保できる。
【0040】
この実施例のものは、本体1の底板部11上面に第一案内ガイド部50を設けるとともに、水受けトレー2底面2fに前方及び後方凸部21,22をそれぞれ設けることを特徴とするものである。そして底板部11上に水受けトレー2を載置するに際しては、以下の手順によって行う。
【0041】
即ち、図19に示すように、まず第一案内ガイド部50の前方側に水受けトレー2を載せ、水受けトレー2の後方凸部22の内側側面部22b、22b間に第一案内ガイド部50の略垂直な左右外側面部50b、50bが入るように位置合わせをする。
【0042】
位置合わせ終了後に水受けトレー2を第一案内ガイド部50上に載せたまま、水受けトレー2を押し込む。すると水受けトレー2の後方凸部22の内側側面部22b、22b及び同じく水受けトレー2の前方凸部21の外側側面部21b、21bは、第一案内ガイド部50の略垂直な左右側面部50b、50bでガイドされ、左右方向へずれることなく真っ直ぐ後方に押し込むことができる。この場合、前方凸部21がなくても行うことができるが、あった方が、左右方向のずれが少なくて良い。
【0043】
水受けトレー2を押し込んでいくと、水受けトレー2の前方凸部21が、第一案内ガイド部50左右方向内側に張り出して設けられる前方案内ガイド部51に、後方凸部22が、第一案内ガイド部50左右方向外側に張り出して設けられる後方案内ガイド部52に当接する(図20(a))。構わず水受けトレー2を押し込んでいくと、水受けトレー2の凸部21、22の後方傾斜面s2が、案内ガイド部51、52の前方傾斜面s1上に乗り上げて(図20(b))後方へ押し込まれる。そして、水受けトレー2の凸部21、22が、案内ガイド部51、52との両方から上下方向に案内されて移動し、これらを乗り越えるとともに、それぞれの案内ガイド部の後方に落ち込むことになる(図20(c))。落ち込んだ後は、水受けトレー2は、トレー塞ぎ板Pdに当接し、それ以上の後方側の移動は阻止される。この場合、水受けトレー2の凸部22の急な傾斜面である前方傾斜面s1と案内ガイド部の急な傾斜面である後方傾斜面s2とが当接し、ストッパーとしての機能を奏するため、その状態で、水受けトレー2を前方側に引いても水受けトレー2は移動しない。水受けトレー2を引き出すには、強く引くことで前方側へ引き出すことができる。
【0044】
これまで説明してきた第一実施形態にあっては、第一案内ガイド部50が、その左右方向に形成されている両側面50b、50bにおいて、水受けトレー2の左右方向の位置決め機能を果たす。一方、前方案内ガイド部51、後方案内ガイド部52は、前方凸部21、後方凸部22と共働して、水受けトレー2の押し込み、若しくは引き出し操作において、水受けトレー2の姿勢を本体1の底板部11に対して平行姿勢を保つ機能を果たす。図21(a)は、本体側に設けられる第一案内ガイド部50、前方案内ガイド部51、後方案内ガイド部52の平面図の横に前方案内ガイド51、後方案内ガイド52の断面図を、さらにその断面図に対応して水受けトレー2に設けられる前方凸部21、後方凸部22の関係を、模式的に示したものである。平面図には、前方凸部21、後方凸部22を一点鎖線で示している。
【0045】
以下に示す別実施形態の説明では、上記の図21(a)の表記方式に従って、別実施形態の構成を図示して説明する。移動は、後方への移動が図上、上方向への移動となるように表記している。
(イ) 押し込み操作完了時の位置固定機能を備えた構成
上述した第一実施形態では、左右方向の案内機能と上下方向の案内機能とを備えた構成に関して説明した。このような構成に対して、押し込みを完了した状態にあって、本体1と水受けトレー2の位置関係を保つ係合部8を備えて構成することも可能である。
このような例を図21(b)に示した。この例では、第一実施形態の構成(第一案内ガイド部50、前方案内ガイド部51、後方案内ガイド部52と、前方凸部21、後方凸部22)に加えて、本体1に設けられる前方案内ガイド部51の後方近傍部に半球状の位置決め用ガイド凸部81が、水受けトレー2に設けられる前方凸部21の後方近傍部に位置決め用凸部82が設けられている。
この構造にあっては、水受けトレー2の押し込みに伴って、水受けトレー2が上下方向に平行姿勢を保ちながら移動するとともに、押し込みが完了すると、位置決め用ガイド凸部81と位置決め用凸部82が当接することで、その位置で水受けトレー2の位置を固定することができる。このような位置決め用ガイド凸部81は、図示するように半球状にするほか、円錐状等任意の形状とすることができる。位置決め用凸部82は、前記位置決め用ガイド凸部81の形状に対応して適切な形状を選択できる。
(ロ) 第一案内ガイド部を前後方向で分離した構成とするとともに、前方凸部と後方凸部とを上下方向の前後一対の段部で構成
上記の第一実施形態では、第一案内ガイド部50を前後方向に連続する単一のガイド部として構成したが、図21(c)に示すように、第一案内ガイド部50を構成するに2部分に分割して構成しても良い。さらに、多くの部分に分かれていても良い。
さらに、この例では、水受けトレー2の底面2fに下側に突出形成された前方凸部21、後方凸部22との両方を、前後方向に対して垂直に突出された断面形状が方形の段部としている。この例にあっても、前後方向に一対のガイド部51、52及び凸部21、22との組み合わせにより、上下方向の平行移動を良好に行うことができる。
(ハ) 前方案内ガイド部及び後方案内ガイド部とが、第一案内ガイド部に対して左右方向において同一方向に形成され、さらに、前方案内ガイド部と後方案内ガイド部との左右方向幅が異なる構成
図21(d)に示すように、前方案内ガイド部51及び後方案内ガイド部52を第一案内ガイド部50に対して左右方向で同一の方向位置に形成し、さらに両者の左右方向の幅を異ならせて構成してもよい。この場合、前後方向に重なる位置にある後方案内ガイド部52の中央より右側に位置する部位は、存在しても問題ないが、本願における後方案内ガイド部との機能を発揮する部位ではない。
前方案内ガイド部と後方案内ガイド部との形状が異なる構成
(ニ) これまで説明してきた例にあっては、前方案内ガイド部51と後方案内ガイド部52と前後方向において基本的に同一の形状に形成され、これらに対応する前方凸部21、後方凸部22に関しても、基本的に同一の形状に形成とされる例を示した。しかしながら、図22(a)に示すように、異なった形状とすることも可能である。
この例にあっては、第一案内ガイド部50、52は第一実施形態のものと同一に形成されている。一方、前方案内ガイド部51に関しては、同図に実線で示す断面に示すように、傾斜面を備えない段差部として形成している。これに対して、水受けトレー2側は、前方凸部21及び後方凸部22は傾斜面の組合せとして、構成されている。このように構成する場合も、本体1に設けられる前方案内ガイド部51、後方案内ガイド部52と、水受けトレー2に設けられる前方凸部21、後方凸部22との形成構成を調整することにより、本願の目的を達成できる。
【0046】
さらに、図22(b)に示すように、底板部11に設けられる前方及び後方案内ガイド部51、52に関しては、前後方向長さが異なる段差部としてこれらを夫々構成し、これら段差部の位置に対応した距離を備えて傾斜の同一な傾斜部を備えた前方凸部21、後方凸部22を備えてもよい。
【0047】
これまで説明してきた実施形態にあっては、揺動部側ヒンジ部72を成す第二部材72bを比較的複雑な構造とし、この第二部材72bを成す第二端面カバーC2に揺動軸7が挿通されるとともに、第二端面カバーC2に固定部側端面カバーCfと揺動軸側端面カバーCsとを設け、その間に導電線挿通部PLを設けるものとした。そして、導電線Lと揺動軸7との分離を、第二部材72bの構造によるものとしたが、本体端面カバーCdにより導電線Lを位置保持する(止め付ける)構造としてもよい。
この構造の例を、図23、図24に示した。図23は、図11に対応する図面であり、図24は図17に対応する図面である。
図24から判明するように、この構成では、第二部材72bに揺動軸側端面カバーCsは設けられていない。ただし、第二接続部FCは断面円弧状の同様な形状とされている。従って、この構造にあっては第二部材72bを揺動軸7が挿通していない。一方、先に説明した本端端面カバーCdに、導電線Lを揺動軸7の挿通位置より端子側(前側)の位置で位置保持する位置保持部Cc(位置保持手段を成す)が設けられている。この位置保持部Ccは、本体端面カバーCdの一部として構成されているが、本体端面カバーCdの特定部位で、後方に突出形成された部位を、第二端面カバーC2側に曲げるとともに、先端を端子側(前側)に戻して形成したものである。
結果、この位置保持部Ccにより、導電線Lを、揺動軸軸方向で第一端面カバーC1と第二端面カバーC2との間に位置保持している。このように構成することで、第一端面カバーC1と第二端面カバーC2との間に進入して位置される揺動することがない本体端面カバーCdを使用して、導電線Lを位置保持するため、収納空間Acから導電線挿通空間A1への導電線の案内およびその位置保持を確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】フィッシュロースターの正面図
【図2】フィッシュロースターの平面図
【図3】フィッシュロースターの右側面図
【図4】フィッシュロースターを斜め前上方から見た全体斜視図
【図5】フィッシュロースターを斜め前下方から見た全体斜視図
【図6】フィッシュロースターを斜め後上方から見た全体斜視図
【図7】フィッシュロースターを斜め後下方から見た全体斜視図
【図8】図2のVIII−VIII断面図
【図9】図1のIX−IX断面図
【図10】図1のX−X断面図
【図11】図8のXI−XI断面におけるヒンジ要部の断面図
【図12】蓋を開放した状態のフィッシュロースターの全体斜視図
【図13】本体の正面図
【図14】本体の斜視図
【図15】水受けトレーを斜め前下方から見た全体斜視図
【図16】水受けトレーを斜め後下方から見た全体斜視図
【図17】ヒンジ要部の分解斜視図
【図18】ヒンジ要部の組付け状態を示す説明図
【図19】案内ガイド部と凸部との関係を示すための正面視の要部断面図
【図20】押し込み操作における案内ガイド部と凸部との関係を示すための側面視の要部断面図
【図21】第一実施形態における案内ガイド部と凸部との関係及び別実施形態における案内ガイド部と凸部との関係を示す説明図
【図22】更なる別実施形態における案内ガイド部と凸部との関係を示す説明図
【図23】ヒンジ構造の別実施形態に関する図11に対応するヒンジ要部の断面図
【図24】ヒンジ構造の別実施形態に関する図17に対応するヒンジ要部の断面図
【符号の説明】
【0049】
1 本体
2 水受けトレー(第1トレー)
3 焼き網
4 反射トレー(第2トレー)
5 蓋体(揺動部)
7 揺動軸
21 前方凸部
22 後方凸部
50 第一案内ガイド部
51 前方案内ガイド部
52 後方案内ガイド部
71 本体側ヒンジ部
72 蓋体側ヒンジ部(揺動部側ヒンジ部)
72a第一部材
72b第二部材
A1 導電線挿通空間
Ac 収納空間
C 端子
C1 第一端面カバー
C2 第二端面カバー
Cc 位置保持部
Cf 固定部側端面カバー
Cs 揺動軸側端面カバー
Cd 本体端面カバー
F1 第一固定部
F2 第二固定部
FC 第二接続部
Hu 上ヒータ(電気器具・揺動側ヒータ)
Hd 下ヒータ(加熱手段・本体側ヒータ)
L 導電線
Ou ヒータ挿入孔
Od ヒータ挿入孔(加熱手段挿入孔)
Pu 蓋塞ぎ板
Pd トレー塞ぎ板
PL 導電線挿通部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体と前記本体に対して揺動軸を介して揺動する揺動部との間に設けられ、前記本体が固定される本体側ヒンジ部と、前記揺動部が固定される揺動部側ヒンジ部とが前記揺動軸を介して相対揺動可能に構成され、前記揺動部側ヒンジ部内に、電気器具の端子を収納して備えるとともに、前記端子に接続される導電線を備えたヒンジ構造であって、
前記揺動部側ヒンジ部を、
揺動軸軸方向の両端部に、前記揺動軸を軸支する第一端面カバーを備えた第一部材と、
揺動軸軸方向の両端部に第二端面カバーを備え、前記第二端面カバーの位置が、前記第一端面カバーの位置に対して、揺動軸軸方向で中央寄りに設定された第二部材とで構成するとともに、
前記本体側ヒンジ部を、
揺動軸軸方向の両端部に、前記揺動軸が挿通する本体端面カバーを備え、前記本体端面カバーの位置が前記揺動軸軸方向で第一端面カバーと第二端面カバーとの間とされる本体側上ヒンジ部を備えて構成し、
揺動軸軸方向で、前記第二端面カバー間に形成される空間を前記端子が収納される収納空間とし、前記第一端面カバーと前記第二端面カバーとの間に形成される一対の空間で、前記揺動軸より端子側の空間を前記導電線が通る導電線挿通空間として構成したヒンジ構造。
【請求項2】
前記第二端面カバーを前記揺動軸が挿通する請求項1記載のヒンジ構造。
【請求項3】
前記第一部材が、前記揺動部に固定される第一固定部と、前記第一固定部の揺動軸軸方向の両端部から揺動軸方向に伸びる前記第一端面カバーとを備えて構成され、
前記第二部材が、前記揺動部に固定される第二固定部と前記第二端面カバーとを備えて構成され、
前記第二端面カバーの夫々に関し、第二固定部側部位と揺動軸側部位との間に、前記導電線が通る導電線挿通部を設けた請求項1又は2記載のヒンジ構造。
【請求項4】
前記第二端面カバーの夫々を、前記第二固定部側に位置する固定部側端面カバーと、前記揺動軸が挿通される揺動軸側端面カバーとを備えて構成し、前記導電線挿通部を前記固定部側端面カバーと揺動軸側端面カバーとの間に設けた請求項3記載のヒンジ構造。
【請求項5】
前記第二固定部に接続して前記揺動軸側に伸びる第二接続部を設け、前記第二接続部の揺動軸軸方向の両端部から前記固定部側端面カバー及び揺動軸側端面カバーを設けた請求項4記載のヒンジ構造。
【請求項6】
前記本体端面カバーに前記導電線を前記揺動軸の挿通位置より端子側の位置で位置保持する位置保持手段を設け、
前記位置保持手段が、前記導電線を、揺動軸軸方向で前記第一端面カバーと前記第二端面カバーとの間に位置保持する請求項1記載のヒンジ構造。
【請求項7】
請求項1〜6の何れか一項に記載のヒンジ構造を備えた加熱調理器。
【請求項8】
前記本体側ヒンジ部に本体側ヒータを備え、前記揺動部側ヒンジ部に揺動側ヒータを備えた両面加熱式の請求項7記載の加熱調理器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2008−284104(P2008−284104A)
【公開日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−130836(P2007−130836)
【出願日】平成19年5月16日(2007.5.16)
【出願人】(000002473)象印マホービン株式会社 (440)
【Fターム(参考)】