説明

ヒーター要素ならびに電気炉用のインサート

断熱シェルおよびコイル状ヒーター要素を含む電気炉用のインサートであって、ヒーター要素(2)が、折り曲げ部(10)およびセクション(Si、S2)同士が共通の素線のループを形成するように、素線の折り曲げ部(10)を介して相互接続している少なくとも2つのセクションからなる素線を含むインサート。折り曲げ部(10)に直接接続しているセクション(Si、S2)中の素線が、締結部材(11)を超えて膨脹するのを妨げるように、締結部材(11)が断熱シェル中に固定され、折り曲げ部(10)の領域内に配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全般的には、素線のコイル状ヒーター要素ならびにそのようなコイル状ヒーター要素を含む電気炉用のインサートに関する。
【背景技術】
【0002】
電気的に加熱される炉は、耐熱性で断熱性のシェルの形態のインサートと、このシェル内に取り付けられ導電性材料からなる1つ又は複数のヒーター要素とから構成されることが多く、上記の導電性材料は電流の供給を受けて熱エネルギーを発する能力を有する抵抗素子を形成するのに好適のものである。実際には、シェルは断熱性セラミックス材料からなることが最も多く、ヒーター要素は、Fe−Cr−Al合金およびNi−Cr合金などの特殊合金またはMoSi2などの金属間化合物材料から製造されるワイヤから成る。多くの種類の炉において、処理対象の材料を装入した炉の空間に温度分布が均一に保たれていることが極めて重要である。したがって、例えば拡散炉が使用されるような特定の用途では、炉の空間内の異なる点における温度の差が0.1℃以下でなくてはならないという要求がなされる。これらの要求に備えるには、へリックスとも呼ばれるコイル状要素は、大きな不規則性なしに均一なピッチを備えることができるので、特に好適である。巻数によっては相当な全長になり得るヒーター要素の素線の特徴は、生じる温度変動によりワイヤが膨脹したり収縮したりすることである。経験則として、室温から通常1000℃を超える運転温度に温度が上がると、ワイヤは少なくとも1%膨脹する。言い換えると、ワイヤは直線1メートルあたり少なくとも10mm延び、例えば長さが50mであるワイヤは500mmも延びる(かつ縮む)ことを意味する。ワイヤが自由に動くことができるなら、そのような長さの変動は、コイル状ヒーター要素の軸方向ならびに半径方向の膨脹により調節可能であろう。しかし、これを防止するため、断熱シェル内に取り付けられたワイヤの可動性は種々の方法で制限されていることが多い。
軸方向の伸びの一部が直径を増さないように妨げられていると、通常は均一に分布する膨脹は、局部的により大きい変形により調節されなければならない。これにより、ワイヤは断熱材料中で塑性変形を起こすか押しつぶされることがある。拡散炉などの特定の構造において、素線は、シェルの円筒状内部の中で特定の半径距離に取り付けられている。素線は、通常は軸方向の両端部に電流端子が配されている。素線から半径方向に突き出て断熱材を通って半径方向に延びる、例えば鏝(flat iron)などの追加の溶接された端子も素線に設けて、ヒーター要素を複数のヒートゾーンに分割することも可能である。この場合、素線が半径方向に膨脹するには、シェルの内部に向かう膨脹空間が十分に大きいことを要するが、軸方向に膨脹すると、端子に近接した応力を生み出す。
【0003】
ある構造において、コイル状素線は、断熱シェルの内部に形成され素線と同じコイル形状を有する溝の内部に配置される。これに関連して、端子は通常ワイヤの軸方向の両端部に配置される。この場合、例えば、(溝の中に付着することにより)ある地点にワイヤが引っかかった結果として、素線が部分的に溝から這い出る恐れがあり、膨脹の累積によって、素線を溝から部分的に押し出す力が素線にかかる。
【0004】
断熱シェルと素線のコイル状ヒーター要素とを含む電気炉用のインサートの例は、米国特許第6,008,477A号に開示されている。素線は複数の締結部材を備えており、これらは素線から突出し、断熱材中に直接係留されているか、または支持部材と接触しており、この状態でも素線が支持部材に対して動けるように支持部材が断熱材中に係留される。両方の場合において、素線は、締結部材により、熱膨張または収縮の結果として自由に動くことが妨げられている。しかし、この解決法は、素線に別々な締結部材を備えることが必要なため比較的複雑である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、本発明の目的は、素線の膨脹の累積を防止することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的は、独立請求項1によるコイル状ヒーター要素ならびに独立請求項7による電気炉用のインサートにより達成される。好ましい実施形態は従属請求項に定義される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】従来技術による炉のインサートの部分切開斜視図である。
【図2】本発明によるヒーター要素の実施形態の斜視図である。
【図3】図2によるヒーター要素の側面図である。
【図4】折り曲げ部および素線の2つの隣接するセクションの断面である。
【図5】本発明の1実施形態による炉のインサートの部分切開斜視図である。
【図6】本発明の1実施形態による炉のインサートの部分切開斜視図である。
【図7】本発明の1実施形態による炉のインサートの部分切開斜視図である。
【図8】本発明によるヒーター要素の別の実施形態の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
電気ヒーター要素は、素線が少なくとも2つのセクションから成る。セクション同士が素線の折り曲げ部で相互接続して、2つのセクションと折り曲げ部が共同して素線の一体化したループを形成しており、これにより、折り曲げ部はヒーター要素の機能部分として、区分された隣接セクション間を流れる電流に対する抵抗を構成し、セクションと同様に熱を発生する。折り曲げ部の第一の狙いは、第1セクションの素線の膨脹が、折り曲げ部で接続されている第2セクションに累積することを、折り曲げ部の領域に配置されている締結部材により防止することである。折り曲げ部は、折り曲げ部の少なくとも一部分の素線の中心軸が、折り曲げ部に直接接続しているセクションの素線の中心軸と角度を形成するように形成されている。
【実施例】
【0009】
図1に、断熱シェル3ならびに素線7のヒーター要素2を含むインサート1を示す。断熱シェル3は、従来技術によるとセラミックス材料例えばセラミックス繊維の円筒からなり、内部表面4および外部表面5があり、回転軸Ciに関して回転対称形またはほぼ回転対称形である。従来技術によると、断熱シェルは、共に円筒を形成する複数のモジュールで構成されてよい。円筒の直径は、例えば100〜400mmの範囲であり、長さは、例えば100〜1200mmの範囲でよい。断熱シェルの内部にスロット6を設け、温度変動によるシェル中の応力を打ち消すようにしてもよい。
【0010】
素線は、電気抵抗素子を形成するのに好適などのような材料から成ってもよく、通常、Fe−Cr−Alなどの数種の特殊合金またはMoSi2などの金属間化合物材料の形態であってよい。素線は、多くのワイヤで3〜10mmの範囲内の直径を有する断面形状を有してよいが、そうでなくてもよい。素線7は均一なピッチを持つコイル形状に巻かれ、コイルの外径が断熱シェルの内径よりも小さい。軸方向の両端部で、素線は端子8に接続し、端子は断熱材を通って延在して外側で電気接続される。コイル状ヒーター要素は、中心軸が概ね断熱シェルの中心軸Ciと一致する。素線の長さは、種々の用途の種類により様々であり、コイル形状のピッチおよびヒーター要素を配置するインサートにも依存する。しかし、多くの場合、素線は10mから100mまたはそれ以上の長さを有する。ヒーター要素は、支持部材(図示せず)、例えばステープルまたは米国特許6,008,477号中で参照記号11により示されている支持部材によりインサート中で支持することができる。最も多くの場合、支持部材は、素線の自由な膨脹および収縮を可能とする。支持部材は、素線の巻き線間を互いに分離する機能も有する。素線と実質的に同じコイル形状を有する内部溝9を持つ断熱シェルを準備し、素線をこれらの溝の中に走らせることにより、支持部材が持つ機能と同じ機能を得ることも可能である。しかし、この場合、素線のコイルは、断熱シェルの内径よりも幾分大きい外径を有する。
【0011】
ここまでに説明した範囲では、インサートは本質的には公知である。
【0012】
本発明によると、素線の各セクション同士が折り曲げ部を介して相互接続することにより、各セクションと素線の折り曲げ部が共同して素線の閉鎖ループを形成する。折り曲げ部は、素線の他の部分と同様に、断熱シェルとの間に空間があるように配置され、すなわち断熱シェルに直接接続しない。さらに、折り曲げ部の少なくとも一部分の素線の中心軸が、隣接する各セクションの素線の中心軸と角度を形成するように、折り曲げ部は形成される。角度は、好ましくは、コイルの中心軸に平行な平面中に配置される。折り曲げ部は、好適にはZ字型またはS字型折り曲げ部である。折り曲げ部は、各セクションの素線上に溶接されていても、素線の曲げ部でもよい。
【0013】
折り曲げ部の領域では、断熱シェル中に係留固定された締結部材により、前記折り曲げ部を超えてセクションの素線が変位しないようになっている。素線の変位は、素線の材料の膨脹または収縮によることが最も多い。折り曲げ部ならびに締結部材を設けたことにより、個々のセクション中の素線の膨脹は、隣接セクションに伝わらず、すなわち素線の膨脹は累積せず、ヒーター要素全体に均一に分布する。個々のセクションの膨脹も非常に限定されるし(セクションの長さによるが典型的には10mm未満)、半径方向に起こるので、インサートが例えば支持部材または溝を備えている場合、そのようなわずかな膨脹では、支持部材または溝には余裕がある。従って、インサートの設計に考慮に入れるべき膨脹の可能性は著しく低くなる。
【0014】
好ましい実施形態によると、折り曲げ部の素線が横切るように締結部材を配置する。その最も簡単なデザインでは、締結部材は、例えば、断熱シェル中に埋め込まれて係留固定される2つの自由端を有するU字型ステープルでよい。締結部材は、素線に溶接されてもよいが、好ましくは素線から離れて配置される。
【0015】
他の実施形態において、締結部材は、その周りに折り曲げ部の素線が延在するように配置される。この場合、締結部材は、互いに平行(または実質的に平行)で断熱シェルの軸方向に伸長部分を持つ第1面および第2面ならびに前記平行な2つの面に垂直(または実質的に垂直)であり断熱シェルにされている面を持つプレートである。さらに、この実施形態による折り曲げ部は2つの平行または実質的に平行な脚部を持つが、これらはコイル状ヒーター要素の中心軸(Ch)に向かって半径方向内向きの伸長部分を持ち、例えば膨脹による1つのセクション内の素線の変位時に、折り曲げ部の平行な脚部の1つが締結部材の平行な2つの面の1つに当接するように、締結部材の各面に配置される。
【0016】
図2および3は、好ましい実施形態によるヒーター要素を示す。素線は、中心軸Chの周りに均一なピッチを持つコイル状ループで複数巻き延びている。軸方向に反対の端部で、素線は端子(図示せず)に接続するが、これはヒーター要素が配置されている断熱材を通って延びるようになっている。本発明によると、素線は、少なくとも1つの折り曲げ部10を備えて形成されており、これにより素線がセクションS1、S2に分けられる。好ましくは、コイル状ヒーター要素は、要素を複数のセクションS1、S2、S3、S4に分ける複数の折り曲げ部10を含む。素線は、折り曲げ部の領域に配置された締結部材11により断熱材に固定される。このようにして、締結部材11は、素線の1つのセクション(S1、S2、S3、S4)の熱膨張が、素線の次のセクションに累積することを防ぐであろう。
【0017】
図4は、折り曲げ部10の少なくとも一部分の素線の中心軸Ckが、第1の隣接セクションS1の素線の中心軸Cs1と角度α1を形成する1実施形態による折り曲げ部の配置を示す。この図において、折り曲げ部10の少なくとも一部分の素線の中心軸Ckが、第2の隣接セクションS2の素線の中心軸CS2と角度α2を形成することも示されている。図4において、角度α1およびα2は、コイル状ヒーター要素の中心軸に平行な面に配置されている(図2のCh参照)。
【0018】
実際に、各折り曲げ部10の間の素線のセクション(S1、S2、S3、S4)は、せいぜい1.5巻き、好ましくは1巻き以下である。
【0019】
図5において、断熱シェル3およびヒーター要素2(図2に示した物など)を含む、本発明による電気炉用のインサート1が示されている。図において、断熱シェルはなめらかな内部表面を有する。ヒーター要素は、中心軸Chの周りに均一なピッチを持つコイル状ループで複数巻き延びる素線からなる。軸方向の両端部で、素線は端子(図示せず)に接続され、それは断熱シェルを通って延びている。本発明によると、素線は複数の折り曲げ部10を備えて形成され、それにより素線を複数のセクションに分ける。締結部材11は各折り曲げ部10の領域中に配置され、1セクションの素線の膨脹が他の隣接するセクションに累積するのを防ぐ。締結部材11は、例えばU字型ステープルでよい。
【0020】
図6は、本発明の他の実施形態を示す。この場合、断熱シェル3は、その内部表面4中にコイル状形状に延在する溝9を備えている。素線は、溝9中に延在するように配置されている。断熱シェルは、シェルの内部表面4中に軸方向の溝12も備えている。折り曲げ部10ならびに締結部材11は、軸方向の溝12中に配置されている。
【0021】
他の実施形態によると、折り曲げ部および締結部材は、斜めの形状で周縁に配置されている。そのようにすると、素線の異なる部分が互いに接触する危険、例えば折り曲げ部と接続ワイヤが直接接続していない素線の隣接する巻きの一部とが接触する危険を冒すことが防がれる。図7において、断熱シェルがその内部にコイル状溝ならびに軸方向の溝12を有する場合のそのような配置の例が示されている。この場合、軸方向の溝12は、折り曲げ部10および締結部材11と同様に斜めの配置を有する。
【0022】
インサートおよびそのヒーター要素の他の実施形態が図8に示されている。この場合、折り曲げ部の素線の少なくとも一部分の中心軸Ckが、隣接するセクションの素線の中心軸Csと角度αを形成するように折り曲げ部が形成されており、角度αはコイルの中心軸に垂直な面にある。この実施形態によると、折り曲げ部10は、その中心軸に向いた内向きにコイルの半径方向に伸長部分を有するU字型折り曲げ部である。折り曲げ部が、Π型を形成するように2本の平行な脚部ならびに前記平行な脚部に接続している垂直な脚部を含むことも可能である。締結部材13は、折り曲げ部10の領域中に配置され、断熱シェル(図示せず)中に固定されている。この実施形態によると、締結部材13は、折り曲げ部の少なくとも1つの脚部が、熱膨張の際に、締結部材の1側面14に当接することにより、膨脹の累積を防ぐように形成されている。この実施形態によると、締結部材は断熱シェルの軸方向に伸長部分を有するプレートでよく、図8に示されるように、コイル状ヒーター要素の複数の折り曲げ部中に配置される。折り曲げ部のそれぞれに配置される、複数のより小さい締結部材も考えられる。
【0023】
本発明は、先に記載され図面に示される実施形態に限定されず、独立請求項の範囲内で変わる。従って、U字型ステープルの代わりに、他の種類の締結部材を使用し、先に記載された方法ではない他の方法でこれらを固定することが可能である。例えば、種々の締結部材が共通のホルダーに含まれ、これが次に断熱材に固定されることもある。さらに、断熱材が円筒形でない他の回転対称形、特に円錐形を有することも可能である。この場合、ヒーター要素は円錐形に巻かれるであろう。ヒーター要素が、従来技術に関して記載したのと同様に断熱シェルを通って延びる、例えば鏝などの複数の端子を備えることにより、ヒートゾーンに分けられることも可能である。さらに、インサートが複数のヒーター要素を含み、その少なくとも1つが上記の本発明の記載に従って形成されることも可能である。インサートは、ヒーター要素のための追加の支持具または固定装置を含んでもよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気抵抗材料の素線(7)を含むコイル状ヒーター要素(2)であって、前記素線(7)が少なくとも2つのセクション(S1、S2)からなっており、2つのセクション(S1、S2)同士が素線の折り曲げ部(10)を介して相互接続していることにより折り曲げ部(10)とセクション(S1、S2)が共同して素線のループを形成し、折り曲げ部の少なくとも一部分の素線の中心軸(Ck)が、折り曲げ部(10)に接続しているセクション(S1)の素線の中心軸(Cs1、Cs)と角度(α1、α)を形成することを特徴とするコイル状ヒーター要素。
【請求項2】
前記角度(α1)が、コイル状要素の中心軸(Ch)に平行な面にあることを特徴とする、請求項1に記載のコイル状ヒーター要素。
【請求項3】
前記折り曲げ部がZ字型であることを特徴とする、請求項1または2に記載のコイル状ヒーター要素。
【請求項4】
前記折り曲げ部がS字型であることを特徴とする、請求項1または2に記載のコイル状ヒーター要素。
【請求項5】
前記角度(α)が、コイル状要素の中心軸(Ch)に垂直な面にあることを特徴とする、請求項1に記載のコイル状ヒーター要素。
【請求項6】
複数の折り曲げ部を含むことならびに各セクションがコイルのせいぜい1.5巻きを構成することを特徴とする、前記請求項のいずれかに記載のコイル状ヒーター要素。
【請求項7】
中心軸(Ci)の周りに回転対称形状を有する内部(4)ならびに外部(5)を有する断熱シェル(3)ならびに前記断熱シェル(3)中に配置され抵抗材料の素線(7)を含むコイル状ヒーター要素(2)を含む電気炉用のインサートであって、前記素線(7)が少なくとも2つのセクション(S1、S2)からなっており、2つのセクション(S1、S2)同士が素線の折り曲げ部(10)を介して相互接続していることにより折り曲げ部(10)とセクション(S1、S2)とが共同して素線のループを形成し、折り曲げ部の少なくとも一部分の素線の中心軸(Ck)が、折り曲げ部(10)に接続しているセクション(S1)の素線の中心軸(CS1、Cs)と角度(α1、α)を形成し、折り曲げ部(10)に直接接続しているセクション(S1、S2)の素線が締結部材(11、13)を超えて移動するのを妨げるように、締結部材(11、13)が断熱シェル(3)中に固定され折り曲げ部(10)の領域内に配置されていることを特徴とする電気炉用のインサート。
【請求項8】
前記素線が、前記要素を複数のセクションに分ける複数の折り曲げ部を含み、各セクションの素線が、それぞれのセクションに接続している折り曲げ部の領域内に配置されている締結部材を超えて移動することを妨げられていることを特徴とする、請求項7に記載のインサート。
【請求項9】
各セクションが、コイルのせいぜい1.5巻きに等しいことを特徴とする、請求項8に記載のインサート。
【請求項10】
前記折り曲げ部ならびに締結部材が、コイル状ヒーター要素の中心軸(Ch)に対して斜めの配置に配置されていることを特徴とする、請求項8または9に記載のインサート。
【請求項11】
前記断熱シェル(3)が、コイル状ヒーター要素の素線(7)が延在するコイル状溝をその内部表面(4)に有することならびに前記断熱シェルが、素線の折り曲げ部(10)および締結部材(11)が配置される軸方向の溝をその内部表面に有することを特徴とする、請求項7〜10のいずれかに記載のインサート。
【請求項12】
前記軸方向の溝(12)が斜めの伸長部分を有することを特徴とする、請求項11に記載のインサート。
【請求項13】
前記角度(α1)が、コイル状ヒーター要素の中心軸(Ch)に平行な面にあることを特徴とする、請求項7〜12のいずれかに記載のインサート。
【請求項14】
前記締結部材が、折り曲げ部の素線により横切られていることを特徴とする、請求項7〜13のいずれかに記載のインサート。
【請求項15】
前記角度(α)が、コイル状要素の中心軸(Ch)に垂直な面にあること、前記折り曲げ部が、相互接続しコイル状ヒーター要素の中心軸(Ch)に向かって半径方向内向きに伸長部分を有する2本の平行または実質的に平行な脚部を含むことならびに、前記折り曲げ部の脚部の一方が前記締結部材(13)に当接することにより、第1セクションにある素線が締結部材を超えて前記第1セクションに隣接する第2セクションに向かって移動するのを妨げるように、前記締結部材(13)が、折り曲げ部の脚部の間に配置されていることを特徴とする、請求項7〜12のいずれかに記載のインサート。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2010−520601(P2010−520601A)
【公表日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−552631(P2009−552631)
【出願日】平成20年1月2日(2008.1.2)
【国際出願番号】PCT/SE2008/050003
【国際公開番号】WO2008/108712
【国際公開日】平成20年9月12日(2008.9.12)
【出願人】(505277521)サンドビック インテレクチュアル プロパティー アクティエボラーグ (284)
【Fターム(参考)】