説明

ビデオゲーム処理装置、ビデオゲーム処理方法およびビデオゲーム処理プログラム

【課題】プレイヤのゲームプレイに応じてフィールドマップおよびフィールドマップに登場する敵キャラクタの能力に変化を与える。
【解決手段】ゲーム装置は、ワールドマップを表示し(ステップS303)、表示されたワールドマップ内の任意の場所を外部からの操作情報にしたがって決定し(ステップS304)、決定されたワールドマップ内の場所にあらかじめ設定された地形データを取得し、決定されたワールドマップ内の場所にフィールドマップを対応付け(ステップS305)、ワールドマップ内の場所に対応付けられたフィールドマップに対応付けられたキャラクタのデータを取得し(ステップS306)、取得された地形データに基づいて、取得されたキャラクタのデータを補正する(ステップS307)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、背景画像上の表示物の内容を表す画像(マップ)、および該マップ上に配置されるキャラクタなどのデータを補正するゲーム制御装置、情報記録媒体およびゲーム制御方法の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、家庭用ゲーム機の普及により、ゲーム機によって行うビデオゲームは、若年層を中心として、手軽に楽しむことのできる代表的な娯楽となっている。スポーツ、対戦格闘、ダンスなど、多種多様なジャンルのゲームが市場に提供されている。その中でも、プレイヤが操作するキャラクタ(以下、主人公キャラクタ)を仮想の世界で移動させ、特定条件が成立した場合には他のキャラクタとの会話、戦闘、そのほかのイベントを発生させて、これらのイベントを通じてキャラクタを成長させたり、現実世界の戦争、戦闘、人間同士の交際などを模擬するRPG(Role Playing Game )が特に人気を呈している。
【0003】
RPGでは、プレイヤはコントローラなどの入力装置を操作し、主人公キャラクタに指示を与えることによって主人公キャラクタの役割を演じ、冒険的な疑似体験をしながら与えられた目的に向かって進んでいくようにしたものが多い。
【0004】
このようなRPGでは、ゲームの当初はRPGの世界全体をあらわす画像(以下ワールドマップ)が画面に背景画像として表示される。
【0005】
ワールドマップ上の所定位置にはあらかじめ構造物などの目的地(以下ランド)を示す画像を複数配置し、プレイヤが操作する主人公キャラクタが当該ランドに到達すると、今度はそのランドの画像が示す構造物の内部を表す画像(以下フィールドマップ)に背景画像の表示を切り替える。
【0006】
フィールドマップ内には、怪物、魔法使いなどの敵キャラクタが配置され、主人公キャラクタと敵キャラクタとの間の距離が所定の距離よりも近付いた場合などに、両者の戦闘が開始される。
【0007】
敵キャラクタに設定するビットマップ、耐久力、攻撃力、防御力などのデータはあらかじめCD−ROMに記憶されており、ゲーム装置は適宜これらの定義をCD−ROMから読み出して表示し、戦闘を行わせていた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、ワールドマップ内に配置されるランドの場所やそのフィールドマップ内に出現する敵キャラクタの場所や種類、敵キャラクタの耐久力などのデータの定義は、あらかじめ定めたものであった。このため、2度目以降のプレイであっても、プレイヤは、同じランドの配置や同じ敵キャラクタが出現する状況を経験することになってしまう。このため、プレイヤが興味を失ってしまうという問題が生じていた。
【0009】
本発明は、このような事情のもとになされたものであり、プレイヤの任意の設定に応じて、ゲーム進行上発生するイベントの内容を変えることができるゲーム進行制御方法、ゲーム進行プログラムを記録した記録媒体、及びゲーム装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に係る発明では、ビデオゲームにおけるゲーム進行制御方法であって、操作入力に応答し、キャラクタを移動させることのできるマップ内に、イベントの発生位置を示すアイテムを配置する配置ステップと、前記配置ステップでアイテムが配置されるごとに、前記マップ内でのアイテムが配置された位置の位置情報を格納する格納ステップと、操作入力に応答し、前記マップ内において前記キャラクタを移動させる移動ステップと、前記マップ内のアイテムの配置されている位置に前記キャラクタが移動すると、前記格納ステップで格納された位置情報から得られる当該アイテムと他のアイテムとの位置関係に応じて、前記キャラクタが移動した位置で発生するイベントの内容を決定する決定ステップと、前記決定ステップで決定されたイベントを進行させる進行ステップと、を含むことを特徴とするゲーム進行制御方法が提供される。
【0011】
上記ゲーム進行制御方法では、操作入力に応答して、イベントの発生位置を示すアイテムが配置され、配置された位置に応じて、アイテムの位置で発生するイベントの内容が決定されるため、プレイヤがイベント発生位置を何処にするかによりイベントの内容が異なる。
【0012】
また、請求項5に係る発明では、ビデオゲームのゲーム進行を制御するためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、コンピュータに、操作入力に応答し、キャラクタを移動させることのできるマップ内に、イベントの発生位置を示すアイテムを配置する配置ステップと、前記配置ステップでアイテムが配置されるごとに、前記マップ内でのアイテムが配置された位置の位置情報を格納する格納ステップと、操作入力に応答し、前記マップ内において前記キャラクタを移動させる移動ステップと、前記マップ内のアイテムの配置されている位置に前記キャラクタが移動すると、前記格納ステップで格納された位置情報から得られる当該アイテムと他のアイテムとの位置関係に応じて、前記キャラクタが移動した位置で発生するイベントの内容を決定する決定ステップと、前記決定ステップで決定されたイベントを進行させる進行ステップと、を実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体が提供される。
【0013】
上記記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータに実行させれば、操作入力に応答して、イベントの発生位置を示すアイテムが配置され、配置された位置に応じて、アイテムの位置で発生するイベントの内容が決定されるようなゲームが実行される。そのため、プレイヤがイベント発生位置を何処にするかによりイベントの内容が異なる。
【0014】
請求項9記載に係る発明では、操作入力に応答し、キャラクタを移動させることのできるマップ内に、イベントの発生位置を示すアイテムを配置する配置手段と、前記配置手段でアイテムが配置されるごとに、前記マップ内でのアイテムが配置された位置の位置情報を記憶する記憶手段と、操作入力に応答し、前記マップ内において前記キャラクタを移動させる移動手段と、前記マップ内のアイテムの配置されている位置に前記キャラクタが移動すると、前記記憶手段で記憶された位置情報から得られる当該アイテムと他のアイテムとの位置関係に応じて、前記キャラクタが移動した位置で発生するイベントの内容を決定する決定手段と、前記決定ステップで決定されたイベントを進行させる進行手段と、を備えるゲーム装置が提供される。
【0015】
上記ゲーム装置では、操作入力に応答して、イベントの発生位置を示すアイテムが配置され、配置された位置に応じて、アイテムの位置で発生するイベントの内容が決定される。そのため、プレイヤがイベント発生位置を何処にするかによりイベントの内容が異なる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、操作入力に応じてイベントの発生位置を示すアイテムが配置され、配置されたアイテム間の位置関係によりイベントの内容が決定される。そのため、プレイヤの任意の設定に応じて、ゲーム進行上発生するイベントの内容を変えることができ、プレイヤの興味を継続的に引きつけることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図1は、本発明におけるゲーム装置の全体構成を示す。ゲーム装置101は、大別して、ゲーム装置101の主たる機能を有するゲーム機本体102と、ゲーム機本体102に対して操作指示のための入力を行うコントローラ103と、ゲーム機本体102によるゲーム情報を格納するメモリカード104と、ゲーム機本体102によるゲーム内容を表示するモニタディスプレイ105と、ゲーム機本体102によりゲームの音響を出力するスピーカ106を備えている。
【0018】
図2は、本発明におけるコントローラ103の外観を示す。なお、図2において、図1と同一要素部分には同一符号を付している。コントローラ103は、その正面に方向キー203、○ボタン204、×ボタン205、□ボタン206、△ボタン207、スタートボタン208、セレクトボタン209を配置しており、図2中、上面側にはL1ボタン210、R1ボタン211、L2ボタン(図示せず)、R2ボタン(図示せず)を配置している。
【0019】
プレイヤは、ワールドマップやフィールドマップが表示されている場合に、方向キー203を操作して主人公キャラクタを移動させる指示を出す。また、主人公キャラクタと敵キャラクタとの戦闘においては、方向キー203を操作して画面に表示された攻撃、防御、逃亡などの項目を表示するメニューのカーソルを移動させ、○ボタン204を押圧操作してカーソルがさす項目を実行させる指示を出す。
【0020】
また、一般に、○ボタン204は実行や確定を、×ボタン205はキャンセルを、△ボタン207はメニューの表示を、スタートボタン208はゲームのスタートを、セレクトボタン209はゲームの環境設定画面への切り替えなどを指示するキーである。また、そのほかの□ボタン206、L1ボタン210、R1ボタン211にも所定の動作指示が割り当てられている。
【0021】
図3は、図1のゲーム装置の回路構成を示すブロック図である。なお、図3において、図1および図2と同一要素部分には同一符号を付している。
【0022】
ゲーム装置101は、CPU(Central Processing Unit ;中央演算処理ユニット)301、GTE(GemeTric
Engine ;グラフィックスデータ生成プロセッサ)302、周辺デバイス用インターフェース303、メインメモリ304、OS−ROM(Operating
System Read Only Memory )305、MDEC(Motion Decoder;データ伸張エンジン)306、PIO(Parallel
Input Output ;拡張パラレルポート)307、SIO(Serial Input Output ;拡張シリアルポート)308、GPU(Graphics
Processing Unit;グラフィックス画像処理プロセッサ)309、フレームバッファ310、SPU(Sound Processing Unit ;サウンド再生処理プロセッサ)311、サウンドバッファ312、CD−ROMドライブ313、CD−ROMデコーダ314、CD−ROMバッファ315、コントローラ103、メモリカード104および通信デバイス316から構成されている。
【0023】
CPU301、周辺デバイス用インターフェース303、メインメモリ304、OS−ROM305、MDEC306、PIO307、SIO308、GPU309、フレームバッファ310、SPU311、CD−ROMデコーダ314、および通信デバイス316はバス317を介して互いに接続されている。
【0024】
GTE302は、CPU301のコプロセッサとして備えられ、キャラクタや背景の3次元画像(ポリゴングラフィックス)についての座標変換や光源計算などに関わる固定小数点形式の行列やベクトルなどの演算処理を行う。
【0025】
周辺デバイス用インターフェース303は、時間制限やタイミング調整などを行うためのカウンタ機能や、コントローラ103などからの入力受付時の割り込み機能を有する。
【0026】
メインメモリ304はワークメモリとしてプログラムやデータを一時的に格納するメモリであり、OS−ROM305は、オペレーティングシステムを記憶したメモリである。
【0027】
MDEC306は、逆DCT(Discrete Cosine Transform
;離散コサイン変換)演算を実行するもので、CD−ROMドライブ313に装着されたCD−ROMから読み出し可能なJPEG(Joint Photographic
Expert Group )やMPEG(Moving Picture Expert Group )などの方式で圧縮されているデータを伸張する。CD−ROMから読み込んだ圧縮データの伸張を連続して行うことにより、静止画の連続再生による動画の処理が可能になっている。MDEC306はバス317に接続されている。
【0028】
GPU309は、フレームバッファ310と接続されるとともに、片方向バスによってモニタディスプレイ105に接続される。GPU309は、CPU301の命令に基づいてフレームバッファ310にグラフィックスを描画し、描画した画像を片方向バスを介してモニタディスプレイ105に対して出力する。フレームバッファ310は、グラフィックスを描画するための専用メモリであり、ここに描画した画像をそのまま画像表示装置に表示することができる。
【0029】
SPU311は、サウンドバッファ312と接続されるとともに、増幅器(図示せず)を介してスピーカ106に接続される。SPU311はサウンドバッファ312内のADPCM(Adaptive Differential Pulse Code Modulation )データを音源とし、設定されたサンプリング周波数で音声信号への再生を行う。再生された音声信号は、増幅器を介してスピーカ106へ送られ、音声を再生する。
【0030】
CD−ROMドライブ313は、CPU301に実行させるプログラムが記録されたCD−ROMを装着し、CD−ROMデコーダ314は、このCD−ROMから必要なデータを適宜メインメモリ304に読み込む。
【0031】
ゲーム機本体102の電源が投入されると、CPU301はOS−ROM305に記憶されたOSに基づいてIPL(Initial Program Loader;初期プログラムローダ)と呼ばれるプログラムをメインメモリ304に読み込み、これを実行する。IPLには、CD−ROMドライブ313に装着されたCD−ROMに記録されたプログラムをメインメモリ304に読み込み、当該プログラムの先頭にCPU301の制御を移す命令が含まれている。
【0032】
通信デバイス316にはメモリカード104や、図2に示すようなコントローラ103を接続することができる。この通信デバイス316は、CPU301からの制御に基づいてメモリカード104に対するデータの読み出しや書き込みを駆動制御するとともに、コントローラ103を介してプレイヤから入力される操作命令をCPU301に転送する。
【0033】
なお、メモリカード104は通信デバイス316に対して着脱自在に装着されるものであり、不揮発性メモリによって構成されている。したがって通信デバイス316から抜き取っている状態でも内部に記憶したデータ(たとえばゲームの途中経過などに関するゲームデータ)を保持することができる。また、このメモリカード104は、メモリ以外の集積回路、たとえばマイクロプロセッサなどにより構成されるものであってもよい。
【0034】
以上のような構成のゲーム装置1を使用するには、図3に示したCD−ROMドライブ313に、ゲームプログラムが記録されたCD−ROMをセットしてゲーム機本体102の図示しない電源ボタンをオンにする。
【0035】
これによりCD−ROMデコーダ314を介してCD−ROMドライブ313に装着されたCD−ROMからゲームプログラムがメインメモリ304に読み出され、CPU301が当該プログラムに基づく所定の処理を実行する。
【0036】
図4は、本実施例におけるメインメモリ304の各領域の概要を示す。
【0037】
メインメモリ304は、CPU301が実行するプログラムを記憶するプログラム領域401、フィールドマップに登場する敵キャラクタや主人公キャラクタのそれぞれの耐久力、攻撃力、防御力などのデータを記憶するキャラクタデータ領域402、ワールドマップを構成する複数のマップパネルを画面に表示する際の表示画像を記憶するマップデータ領域403、それぞれのマップパネルに設定される地形データを記憶する地形データ領域404、キャラクタやマップ上に配置される障害物などのオブジェクトの画像情報を記憶するグラフィックスデータ領域405、主人公キャラクタが持っているアイテムのID(IDentifier;識別子)や名称および後述する属性データを記憶するアイテム領域406、これ以外のデータを記憶する各種データ領域407を備える。
【0038】
地形データは、地形データテーブル901Aを用意して、これを地形データ領域404に記憶している。「火」、「水」、「地」、「風」、「光」、「闇」、「金」、「木」の8種類の属性に対してそれぞれ4ビットの整数(0〜15)が割り当てられる。
【0039】
さらに、プログラムにおけるサブルーチンの呼び出しや一時的な値を保存するためにスタック領域408が確保されている。
【0040】
メインメモリ304内では、プログラム領域401、キャラクタデータ領域402、マップデータ領域403、地形データ領域404、グラフィックスデータ領域405、アイテム領域406、各種データ領域407は、それぞれ低位アドレスから高位アドレスに向かって使用されるのに対し、スタック領域408は、高位アドレスから低位アドレスに向かって使用される。
【0041】
本実施形態では、CD−ROMドライブ313に装着されるCD−ROMは情報記録媒体として機能し、メインメモリ304は配置関係記憶手段として機能し、CPU301はメインメモリ304と共働して検出手段、補正手段として機能するとともに、コントローラ103、GPU309とも共働して目的地配置手段として機能する。
【0042】
なお、以下の説明では理解を容易にするため、CPU301が実行する処理には、実際にはGTE302、GPU309、SPU311が実行する処理も含むものとする。また処理プログラムは、実際にはCPU301の制御の下、処理の進行状況に応じて順次CD−ROMドライブ313に装着されたCD−ROMから読み出されてメインメモリ304に転送されるものであるが、以下の説明では読み出し、転送などの詳細な説明は省くものとする。
【0043】
つぎに、図5〜図13に基づいて、ゲーム装置101の制御処理手順を説明する。
【0044】
図5は、第1の実施例におけるゲームのメイン処理の流れをフローチャートによって示す。なお、以下の処理はプログラムに基づいてCPU301によって実行される。
【0045】
まず、CD−ROMドライブ313に装着されたCD−ROMからワールドマップの情報を読み出してメインメモリ304内のマップデータ領域403、地形データ領域404に記憶する(ステップS101)。
【0046】
次に、メモリカード104から、前回のゲームのプレイ時にセーブした情報をメインメモリ304内にロードする(ステップS102)。ここでは、たとえば、主人公キャラクタの情報をメインメモリ304内のキャラクタデータ領域402、アイテム領域406に記憶する。さらに、後述するように、ランドをワールドマップのどのマップパネルにどの順で配置したかの情報をマップデータ領域403に記憶する場合もある。
【0047】
なお、初めてプレイする場合や、メモリカード104が挿入されていない場合は、ステップS102において、CD−ROMドライブ313に装着されたCD−ROMからそれぞれの初期値をメインメモリ304内にロードすればよい。
【0048】
さらに、メインメモリ304に記憶された情報に基づいてモニタディスプレイ105に対してワールドマップを表示する(ステップS103)。
【0049】
図6は、ステップS103においてモニタディスプレイ105の表示画面601に表示するワールドマップの画像の表示例を示す。本実施例では、モニタディスプレイ5の表示画面601には、ワールドマップの一部をクリッピングして、ワールドマップ表示領域602に表示する。また同様に、メッセージ表示領域606を設け、プレイヤに対するメッセージの表示を行う。
【0050】
ワールドマップは桝目状に区切られており、各桝目603がマップパネルに相当する。このように、ワールドマップは複数のマップパネル603から構成される。
【0051】
図6に示すように、ワールドマップ上には、構造物などのランドを示す画像(以下ランドアイコン)604が1つ配置されている。また、プレイヤは、コントローラ103の各種ボタンやキーの押圧操作などによって同じくワールドマップ上に配置された主人公キャラクタ605を移動させることができ、主人公キャラクタ605がランドに到達したとき、ランドの画像が示す構造物内部のフィールドマップに背景画像の表示を切り替える。
【0052】
ワールドマップのうち、海の画像によって表示されているマップパネルは「水」属性の値が大きく、山の画像によって表示されているマップパネルは「土」属性の値が大きい、などのように各属性の値を適宜設定する。
【0053】
ワールドマップ全体は、m列、n行(m、nは自然数)に配置されたm×n個のマップパネルからなる。図7は、このマップパネルそれぞれの地形データを地形データ領域404に記憶する様子を示す。
【0054】
地形データ領域404には、配列の形式で地形データテーブル901Aが記憶されている。この地形データテーブル901Aはm×n個の要素を持つ。第x列第y行に配置されたマップパネルは、x+(y×m)番目の要素のマップパネル属性領域に各属性が記憶されている。
【0055】
次に、プレイヤの入力を待ち、コントローラ103のどのキーやボタンを押圧操作しているか調べる(ステップS104)。
【0056】
プレイヤが方向キー203を押圧操作した場合(ステップS104;方向キー)、方向キーの方向に応じて主人公キャラクタの位置を変更して、カーソル605の表示位置を更新してモニタディスプレイ105に表示し(ステップS105)、ステップS104に戻る。
【0057】
たとえば、プレイヤが方向キー203の上側を押圧操作した場合は、画面に表示された主人公キャラクタ605が、現在いるマップパネルの上側隣りのマップパネルに移動する。ワールドマップがクリッピングされている場合、主人公キャラクタ605が表示されているマップパネルが画面の再上端である場合には、ワールドマップをスクロールする。あるいは、主人公キャラクタ605を移動するたびに主人公キャラクタ605が画面の中央に表示されるようにワールドマップのクリッピング領域を変更してもよい。
【0058】
一方、プレイヤが△ボタン207を押圧操作した場合(ステップS104;△ボタン)、メニュー処理を実行し(ステップS106)、ステップS104に戻る。このメニュー処理の詳細については以下に説明する。
【0059】
図8は、第1の実施例のメニュー処理を示すフローチャートである。
【0060】
まず、メニュー画面を表示して、プレイヤの押圧操作入力を受け付ける(ステップS201)。メニュー画面には、各種の項目があり、プレイヤは方向キー203を押圧操作して所望の項目にカーソルを移動した後、○ボタン204を押圧操作して所望の項目を決定する。また、×ボタン205を押圧操作した場合は、画面に表示されない項目「キャンセル」を決定したことになる。
【0061】
プレイヤが決定した項目が何か調べる(ステップS203)。プレイヤが決定した項目が「ランドの配置」である場合(ステップS203;ランド配置)、メインメモリ304のアイテム領域406に格納されたアイテムIDからテーブル901Bを検索して、現在キャラクタが持っているアイテムの名称などのデータを取得し、これらのアイテムを一覧表示して、プレイヤの押圧操作入力を受け付ける(ステップS204)。
【0062】
アイテムには、武器や防具のほか、ワールドマップにランドを配置することができるものがある。図9には、このようなランドを配置することが可能なアイテムの一覧をメインメモリ304内のアイテム領域406に記憶するためのアイテムテーブル901Bの様子を示す。
【0063】
アイテムテーブル901Bは、アイテムの属性を記憶する要素の配列として表現される。アイテムに対応する要素には、そのアイテムによって配置されるランドの名前を記憶するアイテム名領域と、ランドを配置することができるアイテムの属性をそれぞれ記憶するアイテム属性領域と、そのアイテムの主属性を記憶するアイテム主属性領域とが含まれる。
【0064】
各ランドに対してもマップパネルと同様、8つの属性が割り当てられている。また、各ランドには、8種類の属性のいずれかが主属性として割り当てられている。たとえば、最初のアイテムは名前が「化石の洞窟」であり、「火」属性が2、「水」「地」属性が1、それ以外の属性が0であり、主属性が「火」である。
【0065】
一覧表示されたアイテムからいずれか1つを選択する処理は、メニューにおいて項目を選択する処理と同様である。
【0066】
さらに、プレイヤが決定したアイテムが何かを調べる(ステップS205)。「キャンセル」を決定した場合(ステップS205;キャンセル)、ステップS201に直ちに戻る。
【0067】
ランドをワールドマップに配置できるアイテムを決定した場合(ステップS205;アイテム)、決定したアイテムに基づいてワールドマップ上にランドを配置するランドメイク処理を実行する(ステップS206)。ランドメイク処理の詳細については後述する。
【0068】
ランドメイク処理が終了したら、プレイヤに再度アイテムを決定させるため、ステップS204に戻る。これにより、複数のランドをワールドマップに配置することができる。
【0069】
一方、プレイヤが決定した項目が「セーブ」である場合(ステップS203;セーブ)、主人公キャラクタの耐久力、攻撃力、防御力などのデータをメインメモリ304のキャラクタデータ領域402から、主人公キャラクタが持っているアイテムの種類をアイテム領域406から、ワールドマップのどのマップパネルにいずれのランドが配置されているか、および、ランドを配置した順番をメインメモリ304のマップデータ領域403から、それぞれ取得する(ステップS207)。
【0070】
ついで、取得した各データをメモリカード104に保存し(ステップS208)、ステップS201に戻る。
【0071】
プレイヤが決定した項目が「キャンセル」である場合(ステップS203;キャンセル)、本処理を終了してメイン処理に戻る。
【0072】
プレイヤが決定した項目がこれ以外の項目である場合(ステップS203;その他)、対応する処理を実行し(ステップS209)、ステップS201に戻る。なお、項目に対応する処理の詳細については説明を省略する。
【0073】
図10は、ランドメイク処理を示すフローチャートである。
【0074】
まず、ステップS205において決定されたアイテムの8種類の属性と主属性を、メインメモリ304のアイテム領域406から取得する(ステップS301)。
【0075】
次に、このアイテムによりランドが配置できるマップパネルを選択する(ステップS302)。本実施例では、ランドが配置できるマップパネルを、以下の条件により決定する。
(a)まだランドが配置されていないこと。
(b)隣り合うマップパネルのいずれかにランドが配置されていること。
(c)アイテムの8種類の属性のそれぞれの値が、いずれも、マップパネルの対応する属性のそれぞれの値以上であること。
【0076】
CPU301は、ワールドマップを構成するマップパネルのそれぞれについて、上記条件を満たしているか否かを判定し、それぞれの判定結果をメインメモリ304内の各種データ領域407に一時的に記憶することにより、ステップS302の選択を行う。
【0077】
判定結果は配置可能か否かの1ビットで表現できるので、メインメモリ304内の各種データ領域207に、m×nビットのビット列の配列を用意し、この配列の各ビットをセットするかクリアするかによって判定結果を表現する。
【0078】
たとえば、図7に示す地形データテーブル901Aの最初の要素は、第1列第1行のマップパネルの属性を表すが、「地」属性が1であり、ほかの属性はすべて0である。したがって、ステップS205において図9に示すアイテムテーブル901Bの最初の要素のアイテムを決定している場合には、上記の条件(c)は満たされることになり、第1列第1行にまだランドが配置されておらず、第2列第1行か、第1列第2行のいずれかにすでにランドが配置されていれば、上記の条件(a)(b)は満たされることになる。
【0079】
次に、ステップS302の判定の結果を記憶する各種データ領域407のビット列を参照して、ランドが配置できるマップパネルを強調表示して、プレイヤの押圧操作入力を受け付ける(ステップS303)。
【0080】
図11は、ランドが配置できるマップパネルを強調表示した場合の画面の表示例を示す。
【0081】
画面下方のメッセージ表示領域606には、現在決定されているアイテムの名前「化石の洞窟」が表示される。
【0082】
ワールドマップ表示領域602内のランドアイコン604の周囲には、新たなランドを配置できるマップパネルを強調して表示するための強調表示図形607が4つ表示される。
【0083】
さらに、この強調表示図形607が表示されている4つのマップパネルからいずれにランドを配置するかを指示するためのカーソル608が表示される。
【0084】
プレイヤがコントローラ103の方向キー203を操作するとカーソル608が強調表示図形607の間を移動し、○ボタンを押圧操作すると現在カーソル608が指しているマップパネルを決定し、×ボタンを押圧操作すると、「キャンセル」を決定したことになる。
【0085】
次に、ステップS303においてプレイヤが「キャンセル」を決定したか否かを調べ(ステップS304)、「キャンセル」した場合(ステップS304;Yes)、本処理を終了してメニュー処理に戻る。
【0086】
一方、いずれかのマップパネルを決定した場合(ステップS304;No)、配置されるランドに対応付けられる、マップパネルと同様の属性(以下ランド属性)を計算する(ステップS305)。ランド属性の計算は以下のように行う。
【0087】
まず、マップパネルの地形データの8属性を地形データテーブル901Aから取得し、アイテムの8属性をアイテムテーブル901Bから取得する。
【0088】
次に、マップパネルの地形データの8つの属性のそれぞれについて、アイテムの対応する属性の値に加算し、さらに、アイテムの相反する属性の値に減算する。たとえば、マップパネルの地形データの「火」属性が1である場合には、アイテムの対応する属性「火」属性を1増やし、アイテムの相反する属性「水」属性を1減らす。このような増減をマップパネルの8属性のそれぞれについて繰り返す。
【0089】
相反する属性の組は、「火」と「水」、「土」と「風」、「光」と「闇」、「木」と「金」の4組である。
【0090】
この結果得られた8属性のそれぞれの値を、配置されるランドのランド属性とする。
【0091】
さらに、計算されたランド属性に基づいて、CD−ROMドライブ313に装着されたCD−ROMからそのランドに対応付けられるフィールドマップを選択して読み出し、メインメモリ304内のマップデータ領域403に記憶する(ステップS306)。
【0092】
すなわち、フィールドマップは、各アイテムのそれぞれに対してあらかじめ複数用意し、ランド属性に応じ表示するフィールドマップを決定する。
【0093】
複数のフィールドマップからいずれを選択するかは、たとえば以下のいずれかの手法を用いることができる。
・得られたランド属性の8属性のうち、最大の値の属性は何番目かを調べ、当該番目のフィールドマップを選択する。
・得られたランド属性の8属性と、もとのアイテムの8属性とを比較し、もっとも値が増加した属性は何番目かを調べ、当該番目のフィールドマップを選択する。
【0094】
このような手法をとることにより、メモリカード104にゲームの途中経過をセーブする際にも、必要な容量が少なくてすむ。
【0095】
次に、配置されるランドに対応するキャラクタのデータをCD−ROMドライブ313に装着されたCD−ROMから読み出してキャラクタデータ領域402に記憶し、さらに、アイテムの主属性と、計算されたランド属性とに基づいて、当該ランドに登場する敵キャラクタのデータを補正する(ステップS307)。
【0096】
図12は、メインメモリ304内のキャラクタデータ領域402において敵キャラクタのデータを記憶するキャラクタデータテーブル901Cの様子を示す。
【0097】
このキャラクタデータテーブル901Cは、「化石の洞窟」というランドに対応付けて記憶したものであり、敵キャラクタであるモンスターA、モンスターB、モンスターC…が登場する。それぞれの敵キャラクタのデータを記憶する要素には、耐久力を記憶する耐久力領域1001、攻撃力を記憶する攻撃力領域1002、防御力を記憶する防御力領域1003が用意されている。
【0098】
敵キャラクタのデータは、たとえば以下のように補正することができる。
【0099】
たとえば、アイテムの主属性が「火」である場合、計算されたランド属性のうち「火」属性が、もとのアイテムの「火」属性にくらべてどれだけ変化したかの変化量Δを計算する。
【0100】
次に、敵キャラクタの耐久力、攻撃力、防御力に、それぞれ、Δ/i(iは任意の定数)だけ加算する。すなわち、Δが正の場合には敵キャラクタの能力が高くなるように補正し、Δが負の場合には敵キャラクタが能力が低くなるように補正する。
【0101】
このようにして各敵キャラクタの耐久力領域1001、攻撃力領域1002、防御力領域1003に記憶されたデータを補正する。
【0102】
最後に、ランドを配置したマップパネルの上に、配置したランドを表すランドアイコンを表示して(ステップS308)、本処理を終了し、メニュー処理にリターンする。
【0103】
図13は、ステップS308によって配置された新たなランドのランドアイコン610が表示された場合の画面表示の例を示す。
【0104】
上記構成により、第1の実施例においては、プレイヤはワールドマップ上の任意場所にランドを配置できる。また、ランドの内部マップであるフィールドマップは、配置されたワールドマップ上の場所に応じて表示するフィールドマップに変化を与えることができる。さらに、同様に当該フィールドマップに配置される敵キャラクタの能力も配置された場所に応じて変換を与えることができる。
【0105】
以下に第2の実施例について説明する。実施例2の構成は、第1の実施例とほぼ同様である。実施例2では、ランドを配置した順番を記憶し、当該ランドが何番目に配置されたによって、第1の実施例のステップS307で得た敵キャラクタのデータをさらに補正する。
【0106】
たとえば、今回配置するランドがN番目のランドである場合、敵キャラクタの耐久力、攻撃力、防御力を、それぞれ、N×j(jは任意の定数)パーセントだけ増加させる。
【0107】
この場合、主人公キャラクタがアイテムを集めるために数多くの戦闘を経験し、主人公キャラクタの耐久力、攻撃力、防御力などのデータが増加すればするほど、数多くのランドを配置することができる。したがって、本補正方法により、ゲームの進行状況に応じて敵キャラクタを強くすることができる。
【0108】
このほか、本ゲームでは、ゲームを初めて開始するときに、ワールドマップに1つだけランドが配置されている。この最初の1つのランドを基点ランドと呼ぶ。基点ランドのフィールドマップを探検することによって新たなアイテムが得られ、このアイテムを使用して新たなランドを配置していく。
【0109】
新たに配置されたランドと基点ランドとの距離Lに応じて、敵キャラクタのデータを補正する。ランドと基点ランドとの距離としては、たとえば、その間の行同士の差と桁同士の差を利用することができる。たとえば、基点ランドが第1行第8列にあり、新たにランドを配置する場所が第3行第2列である場合、両者の距離は、マップパネルを単位として|3−1|+|2−8|=8のように計算できる。
【0110】
距離Lが求まったら、これによって敵キャラクタのデータを補正する。たとえば、敵キャラクタの耐久力、攻撃力、防御力を、それぞれ、L×k(kは任意の定数)パーセントだけ増加させる。
【0111】
本ゲームでは、主人公キャラクタが数多くの戦闘を経験し、主人公キャラクタの耐久力、攻撃力、防御力などのデータが増加すればするほど、基点ランドから遠くにランドを配置することができる。したがって、本補正方法により、ゲームの進行状況に応じて敵キャラクタを強くすることができる。
【0112】
上記構成により、第2の実施例においては、第1の実施例の効果に加え、さらにフィールドマップ上に配置される敵キャラクタの能力を、当該ランドを配置した順番、および当該目的とゲームの基点となる地点からの距離に応じて補正することができ、敵キャラクタの能力をゲーム進行状況に即したものとすることができる。
【0113】
第3の実施例について以下に説明する。第3の実施例を実現するためのゲーム装置のハードウェア構成は、図1〜図3に示したものと同様である。
【0114】
また、第3の実施例におけるメインメモリ304は、図4に示した第1の実施例の例と同様に、プログラム領域401、キャラクタデータ領域402、マップデータ領域403、地形データ領域404、グラフィックスデータ領域405、アイテム領域406、これ以外のデータを記憶する各種データ領域407を備える。
【0115】
メインメモリ304内に設けられた記憶領域の中で、キャラクタデータ領域402、地形データ領域404及びアイテム領域406に格納されるデータの内容は、第1の実施例と異なる。以下に、第1の実施例と相違するデータについて説明する。
【0116】
図14は、キャラクタデータ領域402に格納されるキャラクタテーブル910の例を示している。このキャラクタデータテーブル910には、キャラクタ名、能力値データ、能力増加量データ及び属性データの項目が互いに対応づけられ設定されている。
【0117】
キャラクタ名の項目には、ゲーム内で登場する敵キャラクタの名称が設定されている。能力値データの項目には、敵キャラクタの能力値を示すデータが、耐久力、攻撃力、防御力に分けて登録されている。能力値の各データは、その値が大きいほど敵キャラクタの該当する能力が高いことを示している。図14の例では、「モンスターA」の能力値として、耐久力「85」、攻撃力「100」、防御力「120」が設定されている。
【0118】
能力増加量データの項目には、各キャラクタのレベルが上がる毎に能力値データをどれだけ上昇させるのかを示すデータが設定されている。図14の例では、「モンスターA」に対して、耐久力の能力増加量「5」、攻撃力の能力増加量「1/2」、防御力の能力増加量「3/4」がそれぞれ設定されている。
【0119】
属性データの項目には、敵キャラクタがランドのどの属性から影響を受けるのかを示すデータが、「火」、「水」、「地」、「風」、「光」、「闇」、「金」、「木」の8種類の属性毎に設定されている。属性データは、「0」、「1」、「−1」の値で示されている。「0」は、ランドからの影響を受けない属性を示している。
【0120】
「1」は強化属性であることを示している。強化属性とは、ランドから敵キャラクタへの影響として、敵キャラクタの能力値を増大させる効果を発揮する属性である。「−1」は弱化属性を示している。弱化属性とは、ランドから敵キャラクタへの影響として、敵キャラクタの能力値を減少させる効果を発揮する属性である。
【0121】
図14の例では、「モンスターA」の強化属性は「火」と「地」であり、弱化属性は「水」と「風」である。従って、「モンスターA」が現れたランドの「火」属性と「地」属性との合計値が大きいほど、「モンスターA」に高い能力値が設定される。逆に、「モンスターA」が現れたランドの「水」属性と「風」属性との合計値が大きいほど、「モンスターA」に低い能力値が設定される。
【0122】
キャラクタデータ領域402には、さらにレベル対応関係テーブルが格納されている。図15は、レベル対応関係テーブル915の例を示している。レベル対応関係テーブル915には、レベル基準値と基準レベルとの対応関係が設定されている。例えば、レベル基準値が1であれば基本レベルも1である。また、レベル基準値が63であれば、基本レベルは99である。
【0123】
ランド内の敵キャラクタの能力値を計算する際には、先にレベル基準値が算出される。レベル基準値は、最初に出現したランド(基点ランド)と対象となるランドとの距離に、そのランドが出現した順番を乗算した値である。そして、レベル対応関係テーブル915を参照することで、求められたレベル基準値に対応する基準レベルが求められる。
【0124】
あるランド内で敵キャラクタが出現する際には、基準レベルの値と、ランドの属性値の影響の度合いとの値を用いた所定の計算を行うことで、敵キャラクタが現れる際の能力のレベルが決定される。決定された能力のレベルに応じて、敵キャラクタの能力値が変更される。
【0125】
図16には、地形データ領域404に格納される地形データテーブル920の例を示している。地形データテーブル920には、マップパネルの番号(No.)、属性データ及び地形種別の設定項目が設けられている。マップパネルの番号は、ワールドマップを構成する各マップパネルに付与した通し番号である。
【0126】
なお、マップパネルとは、ワールドマップを格子状に分割した際の、個々の領域である。ランドを作成するためのアイテムを配置する場合には、1つのマップパネルに1つのアイテムが配置される。
【0127】
属性データには、「火」、「水」、「地」、「風」、「光」、「闇」、「金」、「木」の8種類の属性毎に、マップパネルに与えられた属性値が設定されている。図16の例では、「No.1」のマップパネルに対して、「地」の属性値に1が設定されており、その他の属性値に0が設定されている。
【0128】
地形種別の項目には、「海」、「海岸」、「平地」、「山」と4種類の地形種別毎に、設定領域が設けられている。マップパネルの該当する地形種別の項目には「1」が設定され、他の地形種別の項目には「0」が設定されている。図16の例では、「No.1」のマップパネルに対して「平地」の地形種別が設定されている。
【0129】
図17には、アイテム領域406に格納されるアイテムテーブル930の例を示している。アイテムテーブル930には、アイテムの番号(No.)、アイテム名、属性データ及び配置可能地形種別の設定項目が設けられている。
【0130】
アイテムの番号(No.)の項目には、ワールドマップ場にランドを出現させるためのアイテムに付与された通し番号が設定されている。
【0131】
アイテム名の項目には、アイテムの番号に対応するアイテムの名称が登録されている。図17の例では、アイテム番号「No.1」に対して「化石の洞窟」という名称が設定されている。
【0132】
属性データの項目には、「火」、「水」、「地」、「風」、「光」、「闇」、「金」、「木」の8種類の属性毎に、対応するアイテムに与えられた属性値が設定されている。図17の例では、名前が「化石の洞窟」のアイテムは、「水」の属性値が1、「地」の属性値が1、「闇」の属性値が2であり、その他の属性値は0である。
【0133】
配置可能地形種別の項目には、「海」、「海岸」、「平地」、「山」の4種類の地形種別毎に、設定領域が設けられている。対応するアイテムが配置可能なマップパネルの地形種別には「1」が設定され、配置できないマップパネルの地形種別には「0」が設定されている。図17の例では、名前が「化石の洞窟」であるアイテムに対して、「海岸」と「平地」の地形種別に「1」が設定され、「海」と「山」の地形種別に「0」が設定されている。すなわち、「化石の洞窟」というアイテムは、地形種別が「海岸」若しくは「平地」であるマップパネルにのみ配置可能である。
【0134】
次に、第3の実施例におけるゲームの処理手順について説明する。なお、以下に示す処理は、CD−ROMドライブ313に装着されたCD−ROMから読み出されてメインメモリ304に転送されたプログラムに基づいて、CPU301が他の装置と協働して実施する処理である。
【0135】
図18は、第3の実施例のメイン処理の処理手順を示すフローチャートである。まず、CD−ROMドライブ313に装着されたCD−ROMからワールドマップの情報が読み出される。読み出された情報の中でワールドマップの画像の情報は、メインメモリ304内のマップデータ領域403に記憶される。読み出された情報の中でマップパネル毎の属性や地形種別のデータは、地形データ領域404に記憶される(ステップS501)。
【0136】
次に、メモリカード104から、前回のゲームのプレイ時にセーブした情報がメインメモリ304内にロードされる(ステップS502)。これにより、前回セーブした時点での主人公キャラクタの情報がメインメモリ304内のキャラクタデータ領域402に格納される。また、ゲームをセーブした時点でランドの配置情報がマップデータ領域403に記憶される。
【0137】
セーブされたデータのロード処理が完了すると、メインメモリ304に記憶された情報に基づいて、モニタディスプレイ105の表示画面上に、ワールドマップが表示される(ステップS503)。
【0138】
図19は、ステップS503において表示画面700に表示されるワールドマップの例である。第3の実施例では、モニタディスプレイ105の表示画面700には、ワールドマップ中のランド配置領域がクリッピングされ、ワールドマップ表示領域710に表示される。また、メッセージ表示領域720には、プレイヤに対するメッセージの表示が行われる。
【0139】
ワールドマップ表示領域710内のワールドマップは桝目状に区切られており、各桝目がマップパネルに相当する。第3の実施例では、6行6列の計36個のマップパネルが表示されている。
【0140】
ワールドマップ表示領域710のマップパネルには、地形種別が山のマップパネル711、地形種別が平地712のマップパネル、地形種別が海のマップパネル713、及び地形種別が海岸のマップパネル714が存在する。
【0141】
地形種別が山のマップパネル711には、山の画像が描かれている。地形種別が平地712のマップパネルには、平地の画像が描かれている。地形種別が海のマップパネル713には、海の画像が描かれている。地形種別が海岸のマップパネル714には、平地の画像が描かれている。なお、地形種別が海岸のマップパネルは、地形種別が海のマップパネルに隣接している。
【0142】
ワールドマップ表示領域710内のマップパネル上には、構造物などのランドを示すランドアイコン731,732,733,734が表示されている。1つのマップパネル上に配置されるランドは1つのみである。また、ワールドマップ表示領域710内には、主人公キャラクタ741が表示されている。
【0143】
ワールドマップ表示領域710の隣には、ランドを出現させる為のアイテム735が表示されている。さらに、表示画面700内には、カーソル742が表示されている。カーソル742は、コントローラ103の各種ボタンやキーの押圧操作などによって移動させることができる。
【0144】
図18に戻り、ワールドマップ画面の表示処理が完了すると、コントローラ103のボタン操作検出処理が行われる(ステップS504)。コントローラ103の方向キー203が押圧操作されていた場合には、押されている方向キーの方向に応じて、カーソル742の移動処理が行われる(ステップS505)。
【0145】
具体的には、方向キーで示された方向にカーソルが移動する様子が、表示画面700上で表示される。カーソル742の移動が終了したら、ステップS504の処理に戻る。
【0146】
ステップS504の処理で□ボタン206が押されたと判断された場合には、カーソル742が、ランド配置用のアイテム735の位置に移動される(ステップS506)。そして、ランド配置用のアイテム735が選択されたか否かが判断される(ステップS507)。
【0147】
実施例3では、カーソル742がアイテム735の上に表示されている状態で○ボタン204が押されたら、カーソル742の下に表示されているアイテム735が選択されたものと判断される。また、×ボタン205が押されると、アイテムが選択されないものと判断される。
【0148】
ステップS507の処理でアイテムが選択されたと判断されると、ランドメイク処理が実行される(ステップS508)。ランドメイク処理の処理手順は図20に示しており、詳細な内容は後述する。ランドメイク処理が終了すると、ステップS504の処理に戻る。
【0149】
ステップS504の処理で○ボタン204が押されたと判断された場合には、カーソルの位置にランドがあるか否かの判断処理が行われる(ステップS509)。ランドがあると判断された場合には、カーソル742が指し示すランドの位置に主人公キャラクタ移動させ、ランド内処理が行われる(ステップS510)。ランド内処理の処理手順は図22に示しており、その詳細は後述する。
【0150】
ランド内処理が終了すると、CD−ROMからワールドマップ情報が読み出され(ステップS511)、ステップS503の処理に戻る。また、ステップS509の処理において、カーソルの位置にランドがないと判断された場合には、ステップS504の処理に戻る。
【0151】
次に、ランドメイク処理の詳細について説明する。
図20は、ランドメイク処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0152】
まず、メイン処理のステップS507において選択されたアイテムの8種類の属性値及び配置可能地形種別が、メインメモリ304のアイテム領域406から取得される(ステップS601)。
【0153】
次に、ワールドマップの各マップパネルの中で、ステップS507において選択されたアイテムが配置できるマップパネルが選択される(ステップS602)。本実施例では、ランドが配置できるマップパネルを、以下の条件により決定する。
(A)まだランドが配置されていないこと。
(B)隣り合うマップパネルのいずれかにランドが配置されていること。
(C)配置するアイテムの配置可能な地形種別であること。
【0154】
すなわち、ワールドマップを構成するマップパネルのそれぞれについて、上記(A)、(B)、(C)の各条件を満たしているか否かが判定され、それぞれの判定結果がメインメモリ304内の各種データ領域407に一時的に記憶される。そして、(A)、(B)、(C)の各条件を満たしていると判断されたマップパネルが選択される。ただし、ワールドマップ上に最初に配置するアイテムに関しては、(A)の条件については判断されない。
【0155】
判定結果は配置可能か否かは1ビットで表現できるので、メインメモリ304内の各種データ領域407に、6×6ビットのビット列の配列を用意し、この配列の各ビットをセットするかクリアするかによって判定結果が表現される。
【0156】
次に、ステップS602の判定の結果を記憶する各種データ領域407のビット列を参照して、ランドが配置できるマップパネルを強調表示する(ステップS603)。その状態で、プレイヤの押圧操作入力を受け付ける。
【0157】
次に、配置場所となるマップパネルが決定されたか否かが判断される(ステップS604)。プレイヤがコントローラ103の方向キー203を操作すると、押された方向に応じてカーソルが移動される。○ボタン204が押圧操作されると、カーソルが指しているマップパネルが配置場所として決定される。×ボタン205を押圧操作されると、「キャンセル」されたものと判断される。
【0158】
配置場所となるマップパネルが決定されず、「キャンセル」された場合(ステップS604;No)、本処理を終了してメイン処理に戻る。
【0159】
一方、いずれかのマップパネルが決定された場合(ステップS604;Yes)、
そのマップパネルにステップS507(図18参照)で選択されたアイテムが配置される。そして、アイテムが配置された場所には、ゲームの物語を進行させるための各種イベントが設定されたランドがワールドマップ上で出現する。
【0160】
そこで、アイテムが変化することで出現するランドの属性値が(以下ランド属性)が計算される(ステップS605)。ランド属性値の計算は以下のように行われる。
【0161】
まず、ランドの元となったアイテムに設定されていた属性値が、アイテムテーブルより取得され、ランドの属性値の初期値として設定される。次に、新たに出現するランドの周囲に既に配置されているランドの属性値が、属性毎に合計される。その属性毎の合計値が2で除算され、小数点以下が切り捨てられる。その結果得られた属性毎の値が、出現するランドの各属性の属性値に加算される。
【0162】
さらに、ランドが配置されたマップパネルの属性データがメインメモリ304内の地形データ領域404から取得される。各マップパネルの属性データは、地形データテーブル920(図16参照)よりに設定されている。取得した8種類の属性毎の値が、出現するランドの各属性の属性値に加算される。このとき、属性値が4以上の値になった場合には、3に修正される。すなわち、ランドの属性値の最大値は3である。
【0163】
次に、新たに出現したランドの周囲に既に配置されているランドの属性値の更新処理が行われる。具体的には、配置されたアイテムの属性毎の属性値を、周囲のランドの属性値に加算する。このとき、属性値が4以上の値になった場合には、3に修正される。
【0164】
以上のようにして、出現したランドとその周囲のランドとの8種類の属性毎の属性値が算出される。算出された値は、メインメモリ304の地形データ領域404に、ランドテーブルとして格納される(ステップS606)。
【0165】
図21は、地形データ領域404に格納されるランドテーブル940の例を示している。ランドテーブル940には、ランドの番号(No.)、ランド名、属性データ、配置先マップパネル及び配置順の設定項目が設けられている。
【0166】
ランドの番号(No.)の項目には、ワールドマップ上に配置されているランドに付与された番号が設定されている。
【0167】
ランド名の項目には、ランドの番号に対応するランドの名称が設定されている。図21の例では、ランド番号「No.1」に対して「化石の洞窟」という名称が設定されている。
【0168】
属性データの項目には、「火」、「水」、「地」、「風」、「光」、「闇」、「金」、「木」の8種類の属性毎に、対応するランドに与えられた属性値が設定されている。図21の例では、名前が「化石の洞窟」であるランドは、「水」の属性値が3、「地」の属性地が1、「光」の属性値が2、「闇」の属性値が2、「木」の属性値が1である。その他の属性値は0である。
【0169】
配置先マップパネルの項目には、各ランドが配置されているマップパネルの番号が設定されている。図21の例では、「化石の洞窟」は「No.4」のマップパネルに配置されている。
【0170】
配置順の項目には、ランドがワールドマップに配置された順番が設定されている。図21の例では、「化石の洞窟」の配置順は3番目である。
【0171】
図20に戻り、ランド属性値を格納後、出現するランドを表すアイコンが、選択されたマップパネルの上に重ねて表示される(ステップS607)。そして、ランドメイク処理を終了し、メニュー処理に戻る。
【0172】
次に、図18のステップS510のランド内処理の詳細について説明する。
図22は、ランド内処理の処理手順を示すフローチャートである。まず、操作入力により指定されたランドに対応するキャラクタのデータが、CD−ROMドライブ313に装着されたCD−ROMから読み出される(ステップS701)。
【0173】
読み出されたキャラクタデータはキャラクタデータ領域402に記憶される。また、そのランド内のマップデータがCD−ROMから読み出され、マップデータ領域403に記憶される。
【0174】
次に、敵キャラクタデータの変更処理が行われる(ステップS702)。変更処理は、以下のようにして行われる。
【0175】
まず、ランドのレベル基準値が算出される。レベル基準値は、最初に出現したランド(基点ランド)から対象となるランドまでの距離に、対象となるランドが出現した順番を加算した値である。対象となるランドと基点ランドとの距離は、それらのランド間の行同士の差と列同士の差の合計値である。
【0176】
このレベル基準値に基づいて、敵キャラクタの基本レベルを決定する。基本レベルの決定は、レベル対応関係テーブル915(図15参照)に基づいて行われる。例えば、レベル基準値が「4」であれば基準レベルは「3」である。
【0177】
基本レベルが求められたら、以下の式が計算される。
基本レベル×(強化属性の属性値の合計−弱化属性の属性値の合計+8)/8=α ……(1)
【0178】
ここで、強化属性のレベルの合計とは、処理が行われているランドの属性値のうち、キャラクタテーブル910(図14参照)により敵キャラクタの強化属性として設定されている属性値の合計である。
【0179】
また、弱化属性のレベルの合計とは、選択されているランドの属性値のうち、キャラクタテーブル910により敵キャラクタの弱化属性として設定されている属性値の合計である。
【0180】
例えば、「化石の洞窟」内で敵キャラクタ「モンスターA」が出現した場合、キャラクタテーブル910(図14参照)により、「モンスターA」の強化属性が「火」「地」であり、弱化属性が「水」「風」であることが判別される。
【0181】
そこで、ランドテーブル940(図21参照)によって、「化石の洞窟」の「火」「地」「水」「風」の属性値を取得する。図21の例では、「化石の洞窟」の「火」の属性値は0、「地」属性値は1、「水」の属性値は3、「風」の属性値は0である。これらの値を用いて、式(1)が計算される。
【0182】
式(1)で算出されたαの値の小数点以下を切り捨てた値が、当該敵キャラクタが出現した際のレベルとなる。レベルが求められたら、キャラクタテーブル910(図14を参照)の能力値データと能力増加量データとを用いて、実際の能力値を算出する。
【0183】
実際のキャラクタ出現時の能力値は、以下の式で計算される。
出現時の能力値=能力値データ+能力増加量データ×レベル ・・・・(2)
この計算が、「耐久力」、「攻撃力」、「防御力」のそれぞれに対して行われる。このようにして、レベルが高くなるほど、敵キャラクタの能力値が増加するように能力値が変更される。
【0184】
敵キャラクタの能力値が変更された後、ランド内の画像が表示される(ステップS703)。この時、ランドの入り口として設定された背景画像内の位置に、主人公キャラクタが表示される。ランド内の画像が表示されたら方向キーの押圧入力の有無が判断される(ステップS704)。方向キーの押圧入力がなければ、ステップS704の処理が繰り返される。
【0185】
ステップS704において方向キーの押圧入力が検出されたら、入力された方向キーに応じて主人公キャラクタを移動させる(ステップS705)。主人公キャラクタが移動すると、ランドの外へ出たか否かが判断される(ステップS706)。ランド内には、外への出口となる場所が予め設定されており、その位置に主人公キャラクタが移動したら、ランドの外へ出たものと判断し、ランド内処理を終了する。ランド内処理が終了すると、メイン処理に戻る。
【0186】
ステップS706においてランド外に出でいないと判断された場合には、ランド内に予め配置された敵キャラクタに遭遇したか否かが判断される(ステップS707)。主人公キャラクタと敵キャラクタとが一定の距離以内に近づくと、遭遇したと判断し、戦闘処理が行われる(ステップS708)。戦闘処理時の敵キャラクタの能力値は、ステップS702の処理で算出された能力値である。戦闘処理が終了したら、ステップS704の処理に戻る。
【0187】
また、ステップS707の処理で敵キャラクタに遭遇していないと判断された場合には、ステップS704の処理に戻る。
以上のように第3の実施例によれば、プレイヤはワールドマップ上の任意場所にランドを配置できる。また、ランドの内部マップであるフィールドマップは、配置されたワールドマップ上の場所に応じて表示するフィールドマップに変化を与えることができる。さらに、同様に当該フィールドマップに配置される敵キャラクタの能力も配置された場所に応じて変換を与えることができる。
【0188】
また、第3の実施例によれば、敵キャラクタに対して、強化属性や弱化属性が与えられている。そのため、ランドの配置状況によって敵キャラクタのレベルが決められるが、同じレベルであっても敵キャラクタごとに能力値の上昇量が異なる。従って、プレイヤは、主人公キャラクタの能力値と比較して強敵と目される敵キャラクタの能力値があまり上昇しないようにランドを配置していくことで、ゲームを有利に進行させることができる。
【0189】
なお、以上では、本発明を適用するゲーム装置の一例として便宜上、ゲームのプログラムを情報記録媒体から読み込む家庭用ゲーム装置を用いて説明したが、適用対象となるゲーム装置としてはこの家庭用ゲーム装置に限るものではなく、汎用コンピュータ、プログラムがあらかじめ組み込まれているゲーム装置などであってもよい。携帯電話や電子手帳などの携帯情報端末、カーナビゲーションシステムなどもプラットホームとして適用できる。
【0190】
また、本発明を適用する情報記録媒体の一例として、便宜上、CD−ROM(Compact
Disk Read Only Memory )を用いて説明したが、適用対象となる情報記録媒体としてはCD−ROMに限るものではなく、メモリカード、フロッピーディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、カセットテープ等であっても構わない。
【0191】
さらに以上では、キャラクタのデータとして、耐久力、攻撃力、防御力のデータを例としてあげて説明したが、これに限られるものではなく、キャラクタが発するメッセージや、キャラクタの行動形式の種類や、キャラクタを画面表示する際に使用する特殊効果の種類などをキャラクタのデータとして扱う場合であってもよい。
【0192】
また、以上では主人公キャラクタと他のキャラクタとの間の交渉として敵キャラクタとの戦闘を例にあげて説明したが、これに限られるものではなく、他のキャラクタとの会話や情報提供、他のキャラクタとの武器、防具、魔法書、地図などのアイテムの売買などの場合にも、本発明を適用できる。
【産業上の利用可能性】
【0193】
本発明によれば、プレイヤキャラクタを画像表示装置の表示画面上に表示し、プレイヤの操作に応じて表示画面上に表示されているプレイヤキャラクタの行動を制御することでゲームの進行を行うビデオゲーム装置、パーソナルコンピュータ、携帯電話端末、携帯用ゲーム端末などに適用するのに有用である。
【図面の簡単な説明】
【0194】
【図1】本発明に係るゲーム装置の外観を示す図である。
【図2】図1のゲーム装置の入力装置の実施形態の一例を示す図である。
【図3】図1のゲーム装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図4】図3のメインメモリの領域割付の状態を示す図である。
【図5】本発明の実施例におけるメイン処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】図1のゲーム装置のモニタディスプレイにワールドマップの画像を表示したときの表示例を示す図である。
【図7】図3の地形データ領域に記憶される地形データテーブルを示す図である。
【図8】図5のメニュー処理の手順を示すフローチャートである。
【図9】図3のアイテム領域に記憶されるアイテムテーブルを示す図である。
【図10】図8のランドメイク処理の手順を示すフローチャートである。
【図11】図10のランドメイク処理におけるワールドマップの画像をモニタディスプレイに表示したときの表示例を示す図である。
【図12】図3のキャラクタデータ領域に記憶されるキャラクタデータテーブルを示す図である。
【図13】図10のランドメイク処理が終了した際のワールドマップの画像をモニタディスプレイに表示したときの表示例を示す図である。
【図14】キャラクタデータ領域に格納される、キャラクタテーブルの例を示す図である。
【図15】キャラクタデータ領域に格納されるレベル対応関係テーブルの例を示す図である。
【図16】地形データ領域に格納される地形データテーブルの例を示す図である。
【図17】アイテム領域に格納されるアイテムテーブルの例を示す図である。
【図18】第3の実施例のメインの処理手順を示すフローチャートである。
【図19】第3の実施例における画面表示例を示す図である。
【図20】ランドメイク処理の手順を示すフローチャートである。
【図21】ランドテーブルの例を示す図である。
【図22】ランド内処理の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0195】
101 ゲーム装置 102 ゲーム機本体
103 コントローラ 104 メモリカード
105 モニタディスプレイ 106 スピーカ
203 方向キー 204 ○ボタン
205 ×ボタン 206 □ボタン
207 △ボタン
208 スタートボタン
209 セレクトボタン 210 L1ボタン
211 R1ボタン 301 CPU
302 GTE
303 周辺デバイスインターフェース 304 メインメモリ
305 OS−ROM 306 MDEC
307 PIO 308 SIO
309 GPU
310 フレームバッファ 311 SPU
312 サウンドバッファ
313 CD−ROMドライブ
314 CD−ROMデコーダ
315 CD−ROMバッファ 316 通信デバイス
317 バス
401 プログラム領域
402 キャラクタデータ領域
403 マップデータ領域
404 地形データ領域
405 グラフィックスデータ領域 406 アイテム領域
407 各種データ領域 408 スタック領域
601 表示画面
602 ワールドマップ表示領域
603 マップパネル表示
604 ランドアイコン
605 主人公キャラクタ
606 メッセージ表示領域 607 強調表示図形
608 カーソル
610 ランドアイコン
901B アイテムテーブル
901A 地形データテーブル
901C キャラクタデータテーブル 1001 耐久力領域
1002 攻撃力領域 1003 防御力領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビデオゲームにおけるゲーム進行制御方法であって、
操作入力に応答し、キャラクタを移動させることのできるマップ内に、イベントの発生位置を示すアイテムを配置する配置ステップと、
前記配置ステップでアイテムが配置されるごとに、前記マップ内でのアイテムが配置された位置の位置情報を格納する格納ステップと、
操作入力に応答し、前記マップ内において前記キャラクタを移動させる移動ステップと、
前記マップ内のアイテムの配置されている位置に前記キャラクタが移動すると、前記格納ステップで格納された位置情報から得られる当該アイテムと他のアイテムとの位置関係に応じて、前記キャラクタが移動した位置で発生するイベントの内容を決定する決定ステップと、
前記決定ステップで決定されたイベントを進行させる進行ステップと、
を含むことを特徴とするゲーム進行制御方法。
【請求項2】
前記決定ステップでは、キャラクタ間の戦闘イベントにおける各キャラクタの戦闘能力を示す値を決定することを特徴とする請求項1記載のゲーム進行制御方法。
【請求項3】
前記決定ステップでは、前記キャラクタが移動した位置のアイテムのデータと、当該アイテムに隣接する他のアイテムのデータとに応じて、前記キャラクタが移動した位置で発生するイベントの内容を決定することを特徴とする請求項1記載のゲーム進行制御方法。
【請求項4】
前記格納ステップは、前記配置ステップでアイテムが配置されるごとに、前記マップ内でのアイテムが配置された位置の位置情報を、配置順を含めて格納し、
前記決定ステップは、前記キャラクタが移動した位置のアイテムと最初に配置されたアイテムとの位置関係に応じて、前記キャラクタが移動した位置で発生するイベントの内容を決定することを特徴とする請求項1記載のゲーム進行制御方法。
【請求項5】
ビデオゲームのゲーム進行を制御するためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
コンピュータに、
操作入力に応答し、キャラクタを移動させることのできるマップ内に、イベントの発生位置を示すアイテムを配置する配置ステップと、
前記配置ステップでアイテムが配置されるごとに、前記マップ内でのアイテムが配置された位置の位置情報を格納する格納ステップと、
操作入力に応答し、前記マップ内において前記キャラクタを移動させる移動ステップと、
前記マップ内のアイテムの配置されている位置に前記キャラクタが移動すると、前記格納ステップで格納された位置情報から得られる当該アイテムと他のアイテムとの位置関係に応じて、前記キャラクタが移動した位置で発生するイベントの内容を決定する決定ステップと、
前記決定ステップで決定されたイベントを進行させる進行ステップと、
を実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項6】
前記決定ステップでは、キャラクタ間の戦闘イベントにおける各キャラクタの戦闘能力を示す値を決定することを特徴とする請求項5記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項7】
前記決定ステップでは、前記キャラクタが移動した位置のアイテムのデータと、当該アイテムに隣接する他のアイテムのデータとに応じて、前記キャラクタが移動した位置で発生するイベントの内容を決定することを特徴とする請求項5記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項8】
前記格納ステップは、前記配置ステップでアイテムが配置されるごとに、前記マップ内でのアイテムが配置された位置の位置情報を、配置順を含めて格納し、
前記決定ステップは、前記キャラクタが移動した位置のアイテムと最初に配置されたアイテムとの位置関係に応じて、前記キャラクタが移動した位置で発生するイベントの内容を決定することを特徴とする請求項5記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項9】
操作入力に応答し、キャラクタを移動させることのできるマップ内に、イベントの発生位置を示すアイテムを配置する配置手段と、
前記配置手段でアイテムが配置されるごとに、前記マップ内でのアイテムが配置された位置の位置情報を記憶する記憶手段と、
操作入力に応答し、前記マップ内において前記キャラクタを移動させる移動手段と、
前記マップ内のアイテムの配置されている位置に前記キャラクタが移動すると、前記記憶手段で記憶された位置情報から得られる当該アイテムと他のアイテムとの位置関係に応じて、前記キャラクタが移動した位置で発生するイベントの内容を決定する決定手段と、
前記決定ステップで決定されたイベントを進行させる進行手段と、
を備えるゲーム装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2007−190409(P2007−190409A)
【公開日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−80762(P2007−80762)
【出願日】平成19年3月27日(2007.3.27)
【分割の表示】特願平11−279660の分割
【原出願日】平成11年9月30日(1999.9.30)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.フロッピー
【出願人】(592044813)株式会社スクウェア・エニックス (115)
【Fターム(参考)】