説明

ビデオサーバーシステム

【課題】現用側と予備側ともにビデオサーバーまたは映像ファイル転送のネットワークに障害が発生しても、映像ファイルデータをデコードしてオンエアーする。
【解決手段】放送用の映像ファイルを収録し再生した映像ファイルデータを出力するビデオサーバーと、映像ファイルデータを変換して出力する大容量記憶部を内蔵した出力部と、該ビデオサーバーの収録と再生とを制御する制御装置を現用側と予備側とに完全二重化して有し、前記大容量記憶部はHDDまたは多ビット/セルのNAND型フラッシュメモリまたはNAND型フラッシュメモリでバッファリングしたHDDの少なくとも1つであり、再生する映像ファイルデータを前記大容量記憶部に複写しておき、現用側と予備側ともに障害発生時には、前記大容量記憶部から再生した映像ファイルデータを前記大容量記憶部を内蔵したデコーダーでデコードして映像信号として出力するビデオサーバーシステム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、番組素材を、ビデオサーバーに映像ファイルデータ形式で記録し再生し変換して放送する方式のビデオサーバーシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
テレビジョン放送業務では、従来からビデオサーバーを備えたノンリニアバンクシステムを用い、VTR(Video Tape Recorder)等の記録装置に記録されている番組やCM等の放送素材(以下素材と省略)を、ビデオサーバーに記録(以下収録と省略)した上で、再生しデコードしてオンエアーして放送している(特許文献1参照)。ビデオサーバーの入出力信号が非圧縮の映像信号から、圧縮された映像ファイルデータ形式となり、テープレスシステムと呼称されるようになった。
つまり、テープレスシステムでは、素材の映像信号をMPEG(Moving Picture Experts Group)等で動画圧縮(エンコード)し、映像ファイルデータとして収録し再生し動画伸張(デコード)し、映像信号に変換して出力する。映像信号は、放送用動画圧縮形式のTS(Transport Stream)信号に動画圧縮(エンコード)し、放送電波塔に伝送し、放送電波塔に設置された放送機で変調し周波数変換し高周波増幅し、放送電波塔に設置されたアンテナから放送電波として放送(On Air:OA)する。
【0003】
従来のネットワーク型ビデオサーバーシステムの構成を示すブロック図を図3に示す。
図3は、完全二重化の冗長システムであり、1系、2系共に同用のハードウェア構成となっている。片系の主なハードウェアは編集機やVTR等の入力ソースから素材を取り込み蓄積しておく素材(登録)サーバー、直近の送出素材を素材サーバーからコピー転送し蓄積しておく送出サーバー、上位システムから制御信号を受けデコーダーを制御する送出コントローラ等で構成されている。尚、素材(登録)サーバーには大容量のスペックを求められるためHDD(Hard Disk Drive)を用い、送出サーバーにはディスクの安定性を求められるためSSD(Solid State Drive)を用いている。
【0004】
従来は、従来、ネットワーク型ビデオサーバーシステムは1系、2系ともに同様のハードウェア構成を持つ完全二重化した冗長システムを採用している。1系を現用側の機器として運用し、バックグラウンドで常に2系を予備側の機器として同等の稼動しており、障害発生時には現用側と予備側のシステムを切替えて可用性を保持している。
完全二重化した冗長システムにおいて信頼性を上げるため、障害発生時にも継続的に稼動するよう、記録されている映像ファイルデータを再生しデコードしてオンエアーする送出系の冗長化を強化する必要性がある。
送出系の冗長化を強化するためには第3系をバックアップとしてシステム構成を追加することが尚安全であるが同様のハードウェア構成では製品及び運用・管理コストが膨大にかかってしまう。
【0005】
また、動作時400G(2ms)の衝撃に耐え、平均シーク時間 (リード)12msと短く、750GBと大容量の2.5型HDDも発売された(非特許文献1参照)。低価格で大容量の高信頼3.5型HDDも発売された(非特許文献3参照)。さらに、2ビット/セルの製品として64ギガビット(8ギガバイト)の大容量NAND型フラッシュメモリも製品化された(非特許文献2参照)。
また、毎秒約6ギガビットの超高精細映像を伝送する大容量の仮想ネットワークも運用可能となった(非特許文献4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005 −210490号公報
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】日立グローバルストレージテクノロジーズ 最大容量750ギガバイトの2.5型ハードディスク装置を販売開始http://www.hitachigst.com/portal/binary/com.epicentric.contentmanagement.servlet.ContentDeliveryServlet/JP_Public/aboutus/press_rsc/2010100501.pdf
【非特許文献2】東芝24nmプロセスを用いた64ギガビットの大容量品を量産http://www.toshiba.co.jp/about/press/2010_08/pr_j3101.htm
【非特許文献3】日立グローバルストレージテクノロジーズ 記憶容量3 テラバイトのサーバ向け3.5 型ハードディスク装置を出荷開始http://www.hitachigst.com/portal/binary/com.epicentric.contentmanagement.servlet.ContentDeliveryServlet/JP_Public/aboutus/press_rsc/2011012501.pdf
【非特許文献4】NTT、光パスとIPの統合制御によりダイナミックに仮想ネットワークを構成する技術を開発技術を開発http://www.ntt.co.jp/news2010/1011/101111b.html
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、現用側と予備側ともにともにビデオサーバーまたは映像ファイルデータ転送のネットワークに障害が発生しても、映像ファイルデータを変換出力してオンエアーすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記の目的を達成するために、放送用の映像ファイルを収録し再生した映像ファイルデータを出力するビデオサーバーと、HDDまたは多ビット/セルのNAND型フラッシュメモリまたはNAND型フラッシュメモリでバッファリングしたHDDの少なくとも1つの大容量記憶部を内蔵し映像ファイルデータを変換して出力する大容量記憶部を内蔵した出力部と、映像ファイルデータを転送するネットワークとを有し、再生する映像ファイルデータを前記ビデオサーバーから前記記憶部に前記映像ファイルデータを転送するネットワーク経由で複写しておき、前記映像ファイルデータを転送できない障害発生時には、前記記憶部から再生した映像ファイルデータを前記大容量記憶部を内蔵した出力部で変換して出力することを特徴とするビデオサーバーシステムである。
【0010】
また、上記のビデオサーバーシステムにおいて、上記大容量記憶部を内蔵した出力部は、追加したバックアップデコーダーであり、該バックアップデコーダーは、現用側と予備側との送出デコーダーとは別に、再生する映像ファイルデータを前記ビデオサーバーから前記大容量記憶部に前記映像ファイルデータを転送するネットワーク経由で複写しておき、前記ビデオサーバーまたは前記映像ファイルデータを転送するネットワークまたは前記制御装置の少なくともいずれかの障害発生時には、前記大容量記憶部から再生した映像ファイルデータを前記バックアップデコーダーでデコードして映像信号として出力することと、もしくは、上記大容量記憶部を内蔵した出力部は、送出デコーダーであり、該送出デコーダーは、再生する映像ファイルデータを前記ビデオサーバーから前記大容量記憶部に前記映像ファイルデータを転送するネットワーク経由で所定の時間分を先読みしておき、前記ビデオサーバーまたは前記映像ファイルデータを転送するネットワークまたは前記制御装置の少なくともいずれかの障害発生時には、前記大容量記憶部から再生した映像ファイルデータを前記送出デコーダーでデコードして映像信号として出力することと、もしくは、上記大容量記憶部を内蔵した出力部は、送出トランスコーダーであり、該送出トランスコーダーは、再生する映像ファイルデータを前記ビデオサーバーから前記大容量記憶部に前記映像ファイルデータを転送するネットワーク経由で所定の時間分を先読みしておき、前記ビデオサーバーまたは前記映像ファイルを転送するネットワークまたは前記制御装置の少なくともいずれかの障害発生時には、前記大容量記憶部から再生した映像ファイルデータを前記送出トランスコーダーでトランスコードしてTS(Transport Stream)信号として出力することと、の少なくとも一方を特徴とするビデオサーバーシステムである。
【0011】
さらに、上記のビデオサーバーシステムにおいて、前記ビデオサーバーと、該ビデオサーバーの収録と再生とを制御する制御装置と、を現用側と予備側とに完全二重化して有し、現用側と予備側ともに、前記ビデオサーバーまたは前記映像ファイルデータを転送するネットワークまたは前記制御装置の少なくともいずれかの障害発生時には、前記大容量記憶部から再生した映像ファイルデータを前記大容量記憶部を内蔵した出力部で変換して出力することを特徴とするビデオサーバーシステムである。
【0012】
また、上記のビデオサーバーシステムにおいて、上記映像ファイルデータを転送するネットワークは仮想化専用回線であり、上記大容量記憶部を内蔵した出力部は免振構造の建物または免振ラック等の部分的な免振構造の少なくとも一方に設置されていることを特徴とするビデオサーバーシステムである。
【発明の効果】
【0013】
以上のように本発明によれば、現用側と予備側ともにビデオサーバーに障害が発生しても、映像ファイルデータ転送のネットワークに障害が発生しても、影響を受けることがなく大容量記憶部を内蔵した出力部の大容量記憶部に記録されている映像ファイルデータを再生し変換出力してオンエアーすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の1実施例のビデオサーバーシステムの構成を示すブロック図
【図2】本発明の1実施例のビデオサーバーシステムの障害時のデータ参照系統の模式図
【図3】従来のネットワーク型ビデオサーバーシステムの構成を示すブロック図
【図4】本発明の1実施例のビデオサーバーシステムの構成を示すブロック図
【図5】本発明の1実施例のビデオサーバーシステムの障害時のデータ参照系統の模式図
【図6】本発明の1実施例のビデオサーバーシステムの構成を示すブロック図
【図7】本発明の1実施例のビデオサーバーシステムの障害時のデータ参照系統の模式図
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0015】
本発明の1実施例のビデオサーバーシステムの構成を示すブロック図の図1と本発明の1実施例のビデオサーバーシステムの障害時のデータ参照系統の模式図の図2とを用いて説明する。
本発明では図1にあるように1系を現用側の機器として、バックグラウンドで常に2系を予備側の機器としている送出サーバーとは別に該当サービスチャンネルの3日分以上の素材蓄積容量をローカルHDDに持つバックアップデコーダーを設ける事で低コストでより強固な冗長システムの実現を可能とする。
【0016】
本発明の1実施例のテープレスシステムの構成を示すブロック図の図1において、1は1系素材(登録)サーバー、2は1系素材HDD、3は1系送出コントローラ、4は1系送出サーバー、5は1系送出SSD、6は1系デコーダー、7は2系素材(登録)サーバー、8:2系素材SSD、9は2系送出コントローラ、10は2系送出サーバー、11は2系送出SSD、12は2系デコーダー、13はバックアップ系送出コントローラ、14はバックアップ系HDD内蔵デコーダーであり、広帯域なネットワークで接続されている。圧縮されていた素材からデコーダーでデコードされた出力映像信号を図示しない放送電波塔に伝送し、放送電波塔に設置された放送機で変調し周波数変換し高周波増幅し、放送電波塔に設置されたアンテナから放送電波として放送(On Air:OA)する。
具体的な動作順序としては、1系を現用側の機器として、3の1系送出コントローラの指示に従い、6の1系デコーダーは4の1系送出サーバーに素材転送を要求し、5の1系送出SSDから4の1系送出サーバー経由で転送された圧縮されていた素材から6の1系デコーダーでデコードされた出力映像信号がOAされる。また、2系を予備側の機器として、9の2系送出コントローラの指示に従い、12の2系デコーダーは10の2系送出サーバーに素材転送を要求し、11の2系素材SSDから10の2系送出サーバー経由で転送された圧縮されていた素材から12の2系デコーダーでデコードされた出力映像信号がOAされる準備をバックグラウンドで常にしている。
【0017】
ネットワーク型ビデオサーバーシステムは通常直近のOAプレイリストを上位システムから受信すると該当するCM及び番組素材を素材サーバーから送出サーバーへ転送する。本発明ではサービスチャンネルの3日分以上のCM及び番組素材蓄積容量をローカルHDDに持つバックアップデコーダーを設け、素材サーバーから送出サーバーへの素材転送のタイミングでバックアップデコーダーのローカルHDDにも素材転送を行なう。具体的な動作順序としては、13のバックアップ系送出コントローラの指示に従い、14のバックアップデコーダーは1または7の素材サーバーに素材転送を要求し、2または8の素材SSDから1または7の素材サーバー経由で転送された素材をローカルHDDに蓄積する。
これにより現用側の1系も予備側の2系もともに送出サーバーまたはデコーダーまたは広帯域なネットワークに障害が起きたとしても、1系、2系の高信頼性のSSDディスクを持つ送出サーバーとは別に内蔵したローカルHDDに素材蓄積を行なうバックアップデーコーダーからの送出も可能となる。
【0018】
また、本発明の1実施例のビデオサーバーシステムの障害時のデータ参照系統の模式図の図2に示すようにバックアップ系デコーダーのネットワークに障害が起きたとしても内蔵したローカルHDDに素材を蓄積しているため、素材サーバーからの転送は出来なくなるが直近の素材は問題なく送出を行なう事が可能となる。
【0019】
本発明はネットワーク型ビデオサーバーシステムでの冗長化方式をハードウェアの完全二重化方式ではなく、大容量の内蔵したローカルHDDを持つバックアップデコーダーを構成に組み込むことで2.5重化のような冗長性を低コストで実現することが可能となる。またバックアップデコーダーは内蔵したローカルHDDに素材を蓄積して、送出を行なう他系とは別方式の送出形態をとるためネットワーク障害発生時等にも影響を受けることがなく、直近の素材は問題なく送出を行なう事が可能となる。その結果、送出SSDより低価格なHDDを用いて、システム全体としてはより信頼性の高い冗長システムとすることが可能である。
【0020】
本発明のバックアップデコーダーに内蔵した大容量のローカルHDDは、非特許文献2の動作時400G(2ms)の衝撃に耐え、平均シーク時間 (リード)12msと短く、750GBと大容量の2.5型HDDとすれば、地震時のネットワーク障害発生時等にも影響を受けることがなく、直近の素材は問題なく送出を行なう事が可能となる。その結果、送出SSDより低価格な2.5型HDDを用いて、システム全体としてはより信頼性の高い冗長システムとすることが可能である。非特許文献3等の低価格で大容量の高信頼3.5型HDDの動作時耐衝撃が向上して、バックアップデコーダーの内蔵HDDに採用すれば、2.5型HDDより低価格化が可能である。また、低価格で大容量の高信頼HDDを内蔵したデコーダーを免振ラック等の部分的な免振構造に組み込み、地震の振動を吸収してもよい。
また、内蔵した大容量のローカルHDDを、非特許文献2の2ビット/セルの8ギガバイトのNAND型フラッシュメモリ、または、3、4、5、6、7、8と多ビット/セルのNAND型フラッシュメモリを用いた送出SSDより低価格なSSDに置き換えれば、1ビット/セルのNAND型フラッシュメモリを用いた送出SSDよりは、単体の信頼性は低いが、HDDよりは単体の信頼性が向上し、送出SSDより低価格な多ビット/セルのSSDを用いて、システム全体としてはより信頼性の高い冗長システムとすることが可能である。
さらに、内蔵した大容量のローカルHDDを、NAND型フラッシュメモリでバッファリングしたHDDに置き換えれば、1ビット/セルのNAND型フラッシュメモリを用いた送出SSDよりは、単体の信頼性は低いが、HDDよりは単体の信頼性が向上し、送出SSDより低価格なNAND型フラッシュメモリでバッファリングしたHDDを用いて、システム全体としてはより信頼性の高い冗長システムとすることが可能である。
【0021】
つまり、本発明はネットワーク型ビデオサーバーシステムでの冗長化方式をハードウェアの完全二重化方式ではなく、大容量の内蔵したローカルのHDDまたは多ビット/セルのNAND型フラッシュメモリまたはNAND型フラッシュメモリでバッファリングしたHDDの少なくとも1つの記憶部を持つバックアップデコーダーを構成に組み込むことで2.5重化のような冗長性を低コストで実現することが可能となる。またバックアップデコーダーは内蔵したローカル記憶部に素材を蓄積して、送出を行なう他系とは別方式の送出形態をとるためネットワーク障害発生時等にも影響を受けることがなく、直近の素材は問題なく送出を行なう事が可能となる。その結果、送出SSDより低価格な記憶部を用いて、システム全体としてはより信頼性の高い冗長システムとすることが可能である。
【実施例2】
【0022】
実施例1と同一部分の説明は省略し、異なる部分のみ説明する。
実施例1では、1系の現用側の機器と2系の予備側の機器とに、大容量の記憶部を持つバックアップデコーダーを構成に追加して、より信頼性の高い冗長システムとする。それに対し、実施例2では、1系の現用側の機器または2系の予備側の機器として送出を行なうデコーダーに、大容量の記憶部を組み込み、送出用の映像ファイルを先読みして、内蔵したローカル記憶部に素材を蓄積することで、実施例1より少ない構成と少ない制御とで、実施例1と同等の信頼性の高い冗長システムとする。
図4は本発明の1実施例のビデオサーバーシステムの構成を示すブロック図で、図5は本発明の1実施例のビデオサーバーシステムの障害時のデータ参照系統の模式図であり、15は1系送出大容量記憶部内蔵出力部(デコーダーまたはトランスコーダー)で、16は2系送出大容量記憶部内蔵出力部(デコーダーまたはトランスコーダー)であり、広帯域なネットワークで接続されている。大容量記憶部はHDD、または多ビット/セルのNAND型フラッシュメモリ、またはNAND型フラッシュメモリでバッファリングしたHDDのいずれでも良い。図4と図5の出力が映像信号なら、図4と図5の15と16は送出大容量記憶部内蔵デコーダーであり、図4と図5の出力が放送用映像圧縮形式のTS(Transport Stream)信号なら、図4と図5の15と16は送出大容量記憶部内蔵トランスコーダーであり、送出用の映像ファイルデータを放送用の動画圧縮形式のTS信号に変換(トランスコード)する。いずれにせよ15と16の送出大容量記憶部内蔵出力部は送出用の映像ファイルを変換して出力する。
【0023】
送出用の映像ファイルデータは、編集し易い様に各フレームで独立したイントラフレームの動画圧縮形式が多いが、編集の論理処理速度が高速になれば、各フレーム間の相関を利用立したインターフレームの動画圧縮形式でも構わない。放送用の動画圧縮形式のTS信号は、伝送情報量を少なくする様に各フレーム間の相関を利用立したインターフレームの動画圧縮形式が多いが、動画圧縮の論理処理速度が高速になり画質を保って各フレームで独立したイントラフレームの動画圧縮の圧縮率が高くなれば、各フレームで独立したイントラフレームの動画圧縮形式でも構わない。
【0024】
ネットワーク型ビデオサーバーシステムは通常直近のOAプレイリストを上位システムから受信すると該当するCM及び番組素材を素材サーバーから送出サーバーへ転送する。本発明ではサービスチャンネルの3日分以上のCM及び番組素材蓄積容量をローカルドライブに持つ送出デコーダーに素材サーバーから送出サーバーへの素材転送のタイミングで送出デコーダーのローカルドライブにも素材転送を行なう。
以下図4と図5の15と16の送出大容量記憶部内蔵出力部を送出HDD内蔵デコーダーで代表させて説明する。
具体的な動作順序としては、1系を現用側の機器として、3の1系送出コントローラの指示に従い、15の1系送出HDD内蔵デコーダーは4の1系送出サーバーに素材転送を要求し、5の1系送出SSDから4の1系送出サーバー経由で転送された圧縮されていた素材から15の1系送出HDD内蔵デコーダーでデコードされた出力映像信号がOAされる。また、2系を予備側の機器として、9の2系送出コントローラの指示に従い、16の2系送出HDD内蔵デコーダーは10の2系送出サーバーに素材転送を要求し、11の2系素材SSDから10の2系送出サーバー経由で転送された圧縮されていた素材から16の2系送出HDD内蔵デコーダーでデコードされた出力映像信号がOAされる準備をバックグラウンドで常にしている。
さらに、3の1系送出コントローラの指示に従い、15の1系送出HDD内蔵デコーダーは1の素材サーバーに素材転送を要求し、2の素材SSDから1の素材サーバー経由で転送された素材をローカルHDDに蓄積する。そして、9の2系送出コントローラの指示に従い、16の2系送出HDD内蔵デコーダーは7の素材サーバーに素材転送を要求し、8の素材SSDから7の素材サーバー経由で転送された素材をローカルHDDに蓄積する準備をバックグラウンドで常にしている。
これにより現用側の1系も予備側の2系もともに送出サーバーまたは広帯域なネットワークに障害が起きたとしても、1系、2系の高信頼性のSSDディスクを持つ送出サーバーとは別にローカルドライブに素材蓄積を行なう送出デーコダーからの送出も可能となる。
【0025】
また、図5に示すように送出系ネットワークに障害が起きたとしてもローカルドライブに素材を蓄積しているため、素材サーバーからの転送は出来なくなるが直近の素材は問題なく送出を行なう事が可能となる。
本発明はネットワーク型ビデオサーバーシステムでの冗長化方式をハードウェアの完全二重化方式ではなく、大容量のローカルドライブを持つバックアップデコーダーを構成に組み込むことで2.5重化のような冗長性を低コストで実現することが可能となる。また送出デコーダーはローカルドライブに素材を蓄積して送出を行なうため、映像ファイル転送のネットワーク障害発生時等にも影響を受けることがなくより信頼性の高い冗長システムとすることが可能である。
【0026】
つまり、本発明はネットワーク型ビデオサーバーシステムでの冗長化方式をハードウェアの完全二重化方式ではなく、デコーダーに、大容量の内蔵したローカルのHDDまたは多ビット/セルのNAND型フラッシュメモリまたはNAND型フラッシュメモリでバッファリングしたHDDの少なくとも1つの内蔵したローカル記憶部を組み込むことで2.5重化のような冗長性を低コストで実現することが可能となる。またデコーダーは送出用の映像ファイルを記憶部の容量に応じた所定の時間分を先読みして、内蔵したローカル記憶部に素材を蓄積するため、ネットワーク障害発生時等にも影響を受けることがなく、直近の素材は問題なく送出を行なう事が可能となる。その結果、送出SSDより低価格な記憶部を用いて、システム全体としてはより信頼性の高い冗長システムとすることが可能である。記憶部の容量が増加するに応じて所定の時間は増加する。
デコーダーが先読みする送出用の映像ファイルは、素材(登録)サーバーから参照しても良いし、送出サーバーから参照しても良い。
【0027】
内蔵したローカル記憶部は、送出SSDほどの信頼性はないが安価であり、容量の増加も容易である。内蔵したローカル記憶部の容量が増加して、送出SSDと同等になれば、送出SSDが素材(登録)サーバーから参照する時点で、内蔵したローカル記憶部も素材(登録)サーバーから参照することで、送出用の映像ファイルを先読みしておけば、バックアップデコーダーを追加したことと、同等に信頼性が向上する。
【実施例3】
【0028】
実施例2と同一部分の説明は省略し、異なる部分のみ説明する。
実施例2では、素材(登録)サーバーと送出サーバーとを1系の現用側と2系の予備側とに構成し信頼性の高い冗長システムとする。それに対し、実施例3では、素材(登録)サーバーと送出サーバーとを統合した統合サーバーを1系の現用側と2系の予備側とにさらにそれぞれバックアップ系とを追加した構成とし、高コストだが単なる4重系よりもさらに信頼性の高い冗長システムとする。
図6は本発明の1実施例のビデオサーバーシステムの構成を示すブロック図で、図7は本発明の1実施例のビデオサーバーシステムの障害時のデータ参照系統の模式図であり、17は1系統合サーバー、18は2系統合サーバー、19は1系バックアップ統合サーバー、20は2系バックアップ統合サーバーであり、21は1系統合SSD、22は2系統合SSD、23は1系バックアップ統合SSD、24は2系バックアップ統合SSDであり、広帯域なネットワークで接続されている。統合SSDと内蔵HDDとは多ビット/セルのNAND型フラッシュメモリまたはNAND型フラッシュメモリでバッファリングしたHDDでも良い。
【0029】
具体的な動作順序としては、1系を現用側の機器として、3の1系送出コントローラの指示に従い、15の1系送出HDD内蔵デコーダーは17の1系統合サーバーに素材転送を要求し、21の1系統合SSDから17の1系統合サーバー経由で転送された圧縮されていた素材から15の1系送出HDD内蔵デコーダーでデコードされた出力映像信号がOAされる。また、2系を予備側の機器として、9の2系送出コントローラの指示に従い、16の2系送出HDD内蔵デコーダーは10の2系送出サーバーに素材転送を要求し、11の2系素材SSDから10の2系送出サーバー経由で転送された圧縮されていた素材から16の2系送出HDD内蔵デコーダーでデコードされた出力映像信号がOAされる準備をバックグラウンドで常にしている。
さらに、3の1系送出コントローラの指示に従い、15の1系送出HDD内蔵デコーダーは18の2系統合サーバーに素材転送を要求し、22の2系統合SSDから18の2系統合サーバー経由で転送された素材をローカルHDDに蓄積する。そして、9の2系送出コントローラの指示に従い、16の2系送出HDD内蔵デコーダーは18の2系統合サーバーに素材転送を要求し、22の2系統合SSDから18の2系統合サーバー経由で転送された素材をローカルHDDに蓄積する準備をバックグラウンドで常にしている。
これにより現用側の1系も予備側の2系もともに送出サーバーまたは広帯域なネットワークに障害が起きたとしても、1系、2系の高信頼性の統合SSDディスクを持つ統合サーバーとは別にローカルドライブに素材蓄積を行なう送出デーコダーからの送出も可能となる。
【0030】
実施例3にさらに、実施例1のバックアップデコーダーを追加した構成としさらに信頼性の高い4.5重系の冗長システムとしても良い。
あるいは、図6と図7のバックアップ統合サーバーを省略して、ローカル記憶部を内蔵したデコーダーにより、低コストで信頼性の高い冗長システムとしても良い。
さらには、図6と図7のバックアップ統合サーバーと2系の予備側とを省略して、ローカル記憶部を内蔵したデコーダーだけにより、より低価格で信頼性の高い冗長システムとしても良い。さらに、図6と図7の送出コントローラと送出HDD内蔵デコーダーとを統合して最低のコストで信頼性の高い冗長システムとしても良い。
【0031】
つまり、本発明はネットワーク型ビデオサーバーシステムで、1系の現用側と2系の予備側とにさらにそれぞれバックアップ系とを追加した4重系の構成から、統合サーバーとデコーダーだけの最小構成まで幅広い構成において、ローカル記憶部を内蔵したデコーダーにより、低コストで信頼性の高い冗長システムとすることが可能となる。
【0032】
また、実施例3では、図6と図7の広帯域なネットワークを複数の高速で低遅延な仮想化専用回線として17から20の統合サーバーと21から24の統合SSDを仮想化したサーバーとしてデータセンター等に委託する、いわゆるクラウド化すれば、高価な統合サーバーが不要になり、低価格化できる。複数の高速で低遅延な仮想化専用回線または仮想化したサーバーに障害が起きたとしても、仮想化したサーバーとは別にローカルドライブに素材蓄積を行なう送出デーコダーからの送出も可能となる。
【0033】
そして、図6と図7の広帯域なネットワークを非特許文献4等の高速で低遅延なネットワークで構築された仮想化専用回線とすれば、各機器の配置の自由度は高くなる。また最近のデータセンターと放送電波塔は免振構造となっている。そこで、17から20の統合サーバーと21から24の統合SSDを仮想化したサーバーとしてデータセンターに設置し、15と16とのHDD内蔵デコーダーを図示しない放送電波塔に設置すれば、地震の振動を吸収するので、免振構造の建物に設置した統合SSDと内蔵HDDとは、非特許文献3等の低価格で大容量の高信頼3.5型HDDとすれば、さらに低価格化できる。また免振構造でない建物にHDDを内蔵したデコーダーを設置する場合は、HDDを内蔵したデコーダーを免振ラック等の部分的な免振構造に組み込み、地震の振動を吸収してもよい。集積度が向上する将来は17から20の統合サーバーと21から24の統合SSDまたは仮想化したサーバーを免振ラック等の部分的な免振構造に組み込み、地震の振動を吸収してもよい。また、15と16とのHDD内蔵デコーダーを図示しない放送電波塔に設置すれば、図6と図7の17から20の統合サーバーと21から24の統合SSDとに障害発生時だけではなく、ネットワークに障害発生時にも影響を受けることがなく、15と16とのHDD内蔵デコーダーに蓄積している直近の素材は問題なく送出を行なう事が可能となる。
【0034】
また、スタジオを複数所有する放送局において、スタジオ間の回線を非特許文献4等の高速で低遅延なネットワークで構築された仮想化専用回線とし、図6と図7の15と16とのHDD内蔵デコーダーを図示しない地震の振動を吸収する放送電波塔に設置すれば、複数のスタジオおよび仮想化専用回線に障害発生時にも影響を受けることがなく、図示しない地震の振動を吸収する放送電波塔に設置した15と16とのHDD内蔵デコーダーに蓄積している直近の素材は問題なく送出を行なう事が可能となる。
図6と図7の17から20の統合サーバーと21から24の統合SSDは、1つのスタジオに集中設置しても良いし、仮想化したサーバーとして複数スタジオに分散設置しても良い。
【0035】
また、東京のキー局と地方の放送局からなる系列局において、系列局間の回線を非特許文献4等の高速で低遅延なネットワークで構築された仮想化専用回線とし、図6と図7の17から20の統合サーバーと21から24の統合SSDを仮想化したサーバーとして地震と停電の可能性の低い地方の放送局に設置し、図6と図7の15と16とのHDD内蔵デコーダーを図示しない地震の振動を吸収する放送電波塔に設置する。地震または停電により、放送局および仮想化専用回線に障害発生時にも影響を受けることがなく、図示しない地震の振動を吸収する放送電波塔に設置した15と16とのHDD内蔵デコーダーに蓄積している直近の素材は問題なく送出を行なう事が可能となる。
さらに、図6と図7の上位システムと3と9の送出コントローラを無線ネットワーク接続された内蔵バッテリーで長時間稼働可能なノートブックパソコンに置き換える。
具体的な動作順序としては、1系を現用側の機器として、3の無線ネットワーク接続されたノートブックパソコンの指示に従い、15の1系送出HDD内蔵デコーダーは17の1系統合サーバーに素材転送を要求し、21の1系統合SSDから17の1系統合サーバー経由で転送された圧縮されていた素材から15の1系送出HDD内蔵デコーダーでデコードされた出力映像信号がOAされる。また、2系を予備側の機器として、9の無線ネットワーク接続されたノートブックパソコンの指示に従い、16の2系送出HDD内蔵デコーダーは10の2系送出サーバーに素材転送を要求し、11の2系素材SSDから10の2系送出サーバー経由で転送された圧縮されていた素材から16の2系送出HDD内蔵デコーダーでデコードされた出力映像信号がOAされる準備をバックグラウンドで常にしている。
その結果、図6と図7の上位システムと3と9の送出コントローラを無線ネットワーク接続された内蔵バッテリーで長時間稼働可能なノートブックパソコンに置き換え可能とすれば、各放送局の障害が復旧しなくとも、無線ネットワークが稼働継続または障害が復旧すれば、統合サーバーの統合SSDの素材は問題なく送出を行なう事が可能となる。そして、放送電波塔が稼働継続していれば、放送電波塔に設置した15と16とのHDD内蔵デコーダーに蓄積している直近の素材は問題なく送出を行なう事が可能となる。
つまり、低コストでより信頼性の高い冗長システムとすることが可能となる。
【0036】
本発明は、番組素材をビデオサーバーに映像ファイルデータ形式で記録し再生し変換して放送する方式のビデオサーバーシステムに関し、映像ファイルデータを転送するネットワークを有するものの信頼性向上と低価格化に適用できる。特に、デコーダーやトランスコーダーに内蔵される記憶部の大容量化と小型化とを活用し信頼性向上と低価格化に適用できる。また、仮想化専用回線の高速化と低価格化とを活用し信頼性向上と低価格化に適用できる。さらに、無線ネットワーク接続された内蔵バッテリーで長時間稼働可能なノートブックパソコンを活用し信頼性向上と低価格化に適用できる。
【符号の説明】
【0037】
1:1系素材(登録)サーバー、2:1系素材HDD、
3:1系送出コントローラ、4:1系送出サーバー、
5:1系送出SSD、6:1系デコーダー、
7:2系素材(登録)サーバー、8:2系素材SSD、
9:2系送出コントローラ、10:2系送出サーバー、
11:2系送出SSD、12:2系デコーダー、
13:バックアップ系送出コントローラ、
14:バックアップ系HDD内蔵デコーダー、
15:1系送出大容量記憶部内蔵出力部(デコーダーまたはトランスコーダー)、
16:2系送出大容量記憶部内蔵出力部(デコーダーまたはトランスコーダー)、
17:1系統合サーバー、18:2系統合サーバー、
19:1系バックアップ統合サーバー、20:2系バックアップ統合サーバー、
21:1系統合SSD、22:2系統合SSD、
23:1系バックアップ統合SSD、24:2系バックアップ統合SSD、


【特許請求の範囲】
【請求項1】
放送用の映像ファイルを収録し再生した映像ファイルデータを出力するビデオサーバーと、HDDまたは多ビット/セルのNAND型フラッシュメモリまたはNAND型フラッシュメモリでバッファリングしたHDDの少なくとも1つの大容量記憶部を内蔵し映像ファイルデータを変換して出力する大容量記憶部を内蔵した出力部と、映像ファイルデータを転送するネットワークとを有し、
再生する映像ファイルデータを前記ビデオサーバーから前記記憶部に前記映像ファイルデータを転送するネットワーク経由で複写しておき、
前記映像ファイルデータを転送できない障害発生時には、前記記憶部から再生した映像ファイルデータを前記大容量記憶部を内蔵した出力部で変換して出力することを特徴とするビデオサーバーシステム。
【請求項2】
請求項1のビデオサーバーシステムにおいて、
上記大容量記憶部を内蔵した出力部は、追加したバックアップデコーダーであり、該バックアップデコーダーは、現用側と予備側との送出デコーダーとは別に、再生する映像ファイルデータを前記ビデオサーバーから前記大容量記憶部に前記映像ファイルデータを転送するネットワーク経由で複写しておき、前記ビデオサーバーまたは前記映像ファイルデータを転送するネットワークまたは前記制御装置の少なくともいずれかの障害発生時には、前記大容量記憶部から再生した映像ファイルデータを前記バックアップデコーダーでデコードして映像信号として出力することと、もしくは、
上記大容量記憶部を内蔵した出力部は、送出デコーダーであり、該送出デコーダーは、再生する映像ファイルデータを前記ビデオサーバーから前記大容量記憶部に前記映像ファイルデータを転送するネットワーク経由で所定の時間分を先読みしておき、前記ビデオサーバーまたは前記映像ファイルデータを転送するネットワークまたは前記制御装置の少なくともいずれかの障害発生時には、前記大容量記憶部から再生した映像ファイルデータを前記送出デコーダーでデコードして映像信号として出力することと、もしくは、
上記大容量記憶部を内蔵した出力部は、送出トランスコーダーであり、該送出トランスコーダーは、再生する映像ファイルデータを前記ビデオサーバーから前記大容量記憶部に前記映像ファイルデータを転送するネットワーク経由で所定の時間分を先読みしておき、前記ビデオサーバーまたは前記映像ファイルを転送するネットワークまたは前記制御装置の少なくともいずれかの障害発生時には、前記大容量記憶部から再生した映像ファイルデータを前記送出トランスコーダーでトランスコードしてTS(Transport Stream)信号として出力することと、
の少なくとも一方を特徴とするビデオサーバーシステム。
【請求項3】
請求項1または請求項2のいずれかのビデオサーバーシステムにおいて、
前記ビデオサーバーと、該ビデオサーバーの収録と再生とを制御する制御装置と、を現用側と予備側とに完全二重化して有し、現用側と予備側ともに、前記ビデオサーバーまたは前記映像ファイルデータを転送するネットワークまたは前記制御装置の少なくともいずれかの障害発生時には、前記大容量記憶部から再生した映像ファイルデータを前記大容量記憶部を内蔵した出力部で変換して出力することを特徴とするビデオサーバーシステム。
【請求項4】
請求項1のビデオサーバーシステムにおいて、
上記映像ファイルデータを転送するネットワークは仮想化専用回線であり、上記大容量記憶部を内蔵した出力部は免振構造の建物または免振ラック等の部分的な免振構造の少なくとも一方に設置されていることを特徴とするビデオサーバーシステム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−253733(P2012−253733A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−179448(P2011−179448)
【出願日】平成23年8月19日(2011.8.19)
【出願人】(000001122)株式会社日立国際電気 (5,007)
【Fターム(参考)】