説明

ピストン部材

【課題】耐久性を向上させる。
【解決手段】円筒部材50を押圧部としてピストンから円筒部材50を介して多板のブレーキを軸方向に沿って押圧するものにおいて、円筒部材50の側面に形成されパーキングカムの一部が円筒部材50の外周側から内周側に入り込む干渉防止用の孔58を、第1の開口部58aと第1の開口部58aよりもピストンからの受圧部となる段差部52から離れた第2の開口部58bとが軸方向に沿って連続して一つの孔をなすよう段付き形状とし、第2の開口部58bを周方向の幅が第1の開口部58aよりも広くなると共に周方向側の開口縁が円弧状となるよう形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、油圧により軸方向に移動して摩擦係合要素を押圧する押圧部を有するピストン部材に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のピストン部材としては、自動変速機が備える多板ブレーキを押圧して係合させるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このピストン部材は、外径側で前方に突出する筒状の延出部が形成されており、油圧アクチュエータからの油圧により前方に移動し、延出部の前面で多板ブレーキを押圧している。また、ピストン部材の延出部は、内周側でプラネタリギヤの外径側を軸方向に若干オーバーラップするよう配置されており、プラネタリギヤのキャリアの外径側に一体に設けられたパーキングギヤを被嵌し、パーキングギヤに係止されるパーキングポールの干渉防止用の切り欠きが設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−161973号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述したピストン部材では、比較的大きな力を受けることから、比較的薄肉の延出部に切欠きなど開口を設けると、開口の周囲に局所的に大きな応力が作用する場合が生じる。こうした局所的に応力が集中する状態は、部材の耐久性に悪影響を及ぼすことから、十分な対策が望まれる。
【0005】
本発明のピストン部材は、耐久性を向上させることを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のピストン部材は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
【0007】
本発明のピストン部材は、
油圧を受けて軸方向に移動して摩擦係合要素を押圧する押圧部を有するピストン部材であって、
前記押圧部は、他の部材との干渉防止用の孔を側面に有する円筒状に形成され、
前記干渉防止用の孔は、前記押圧部の周方向の幅が前記他の部材を挿通可能に設定された第1の開口部と、前記押圧部の周方向の幅が前記第1の開口部よりも広く且つ該第1の開口部よりも前記押圧部の受圧部から離れた第2の開口部とが軸方向に沿って連続して一つの孔をなすよう段付き形状に形成されてなる
ことを要旨とする。
【0008】
この本発明のピストン部材では、油圧を受けて軸方向に移動して摩擦係合要素を押圧する押圧部を、他の部材との干渉防止用の孔を側面に有する円筒状に形成し、この干渉防止用の孔を、押圧部の周方向の幅が他の部材を挿通可能に設定された第1の開口部と、押圧部の周方向の幅が第1の開口部よりも広く且つ第1の開口部よりも押圧部の受圧部から離れた第2の開口部とが軸方向に沿って連続して一つの孔をなすよう段付き形状に形成する。これにより、ピストン部材に作用する応力を、第1の開口部の開口縁に作用する応力と第2の開口部の開口縁に作用する応力とに分散させることができるから、ピストン部材の押圧部に干渉防止用の孔を形成するものとしても、部材の耐久性を向上させることができる。
【0009】
こうした本発明のピストン部材において、前記第2の開口部は、周方向側の開口縁が円弧状に形成されてなるものとすることもできる。こうすれば、第1の開口部の開口縁に作用する応力を第2の開口部の開口縁に効果的に分散させることができる。この態様の本発明のピストン部材において、前記第1の開口部は、開口縁の少なくとも一部が円弧状に形成され、前記第2の開口部は、前記第1の開口部よりも円弧の径が大きくなるよう形成されてなるものとすることもできる。こうすれば、第1の開口部に開口縁に作用する応力と第2の開口部の開口縁に作用する応力とをより適切な配分で分散させることができる。
【0010】
また、本発明のピストン部材において、前記第2の開口部は、軸方向の幅が前記第1の開口部よりも広くなるよう形成されてなるものとすることもできる。こうすれば、第1の開口部の開口縁に作用する応力を第2の開口部の開口縁に効果的に分散させることができる。
【0011】
さらに、本発明のピストン部材において、前記第1の開口部と前記第2の開口部は、軸方向に対して線対称に形成されてなるものとすることもできる。
【0012】
また、本発明のピストン部材において、本発明のピストン部材において、前記他の部材は、前記押圧部の内周側に配置されたギヤ部材に該押圧部の外周側から前記干渉防止用の孔を介して噛み合う噛み合い機構であるものとすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】自動変速機10の一部の断面を示す部分断面図である。
【図2】円筒部材50の外観を示す外観図である。
【図3】パーキングポール26の正面図である。
【図4】図3のパーキングポール26をA方向から見たときの上面図である。
【図5】円筒部材50とパーキングポール28とパーキングカム28とを自動変速機10に組み付けたときの円筒部材50とパーキングポール28とパーキングカム28との位置関係を示す説明図である。
【図6】図4のD−D断面を示す断面図である。
【図7】円筒部材50のパーキングカム28との干渉防止用の孔58の形状を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に、本発明の実施の形態を実施例を用いて説明する。
【実施例】
【0015】
図1は自動変速機10の一部の断面を示す部分断面図である。図中左方向が車両前方を示し、図中右方向が車両後方を示す。自動変速機10は、原動機を備える自動車に搭載され、前進1速〜前進6速と後進とが可能な有段の変速機構として構成されており、図示するように、遊星歯車機構20を含む複数の遊星歯車機構と、ブレーキ30を含む複数のクラッチやブレーキと、油圧によりブレーキ30の係合とその解除とを行なう油圧アクチュエータ40を含む複数の油圧アクチュエータとを備える。
【0016】
遊星歯車機構20は、外歯歯車のサンギヤ21と、このサンギヤ21と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ22と、サンギヤ21に噛合すると共にリングギヤ22に噛合する複数のピニオンギヤ23と、複数のピニオンギヤ23を自転かつ公転自在に保持するキャリア24とを備え、キャリア24は図示しない車軸に連結された自動変速機10の出力軸14に接続されている。また、キャリア24には、パーキングギヤ25が取り付けられており、このパーキングギヤ25にパーキングポール28が噛み合うことにより出力軸14が回転不能にロックされるようになっている。
【0017】
ブレーキ30は、複数枚の摩擦板31と複数枚のセパレータ32とが軸方向に沿って交互に配列された多板ブレーキとして構成されており、摩擦板31は遊星歯車機構20のリングギヤ22の外周面に形成されたスプライン溝22aにスプライン係合され、セパレータ32はケース12の内周面に形成されたスプライン溝12aにアウタレース33と共にスプライン係合されている。ケース12の内周面には、アウタレース33を前方側(図中の左側)から支持するスナップリング34が嵌着されており、スナップリング34によってセパレータ32の軸方向の移動が規制されている。また、ブレーキ30の後方(図中の右側)には、ケース12の内周面に形成されたスプライン溝12aにスプライン係合されたプレッシャープレート35を介して摩擦板31とセパレータ32とを前方(図中の左方向)に押圧するための油圧アクチュエータ40が配置されている。
【0018】
油圧アクチュエータ40は、ケース12の後方側の内壁をシリンダとして用いたダブルピストン構造のアクチュエータとして構成されており、シリンダに油密に挿入された本発明のピストン部材としての第1のピストン41と、シリンダに油密に挿入された第2のピストン42と、第1のピストン41と第2のピストン42との間に挟まれて二つの油密室を区画する中間部材43と、支持プレート44に支持されて第1のピストン41を付勢するリターンスプリング45と、を備える。第1のピストン41には、第1のピストン41の前端から軸方向に沿って遊星歯車機構20とオーバーラップするように円筒部材50が嵌着されており、第1のピストン41から円筒部材50を介してプレッシャープレート35を押圧する。
【0019】
図2は、円筒部材50の外観を示す外観図であり、円筒部材50は、図示するように、後方側の外径が内方に屈曲し、その内端が軸方向に沿って後方に延びる段差部52が形成されており、この段差部52が第1のピストン41の前端に嵌着されている。また、円筒部材50は、側面には、出力軸14に取り付けられた図示しない車速センサとの干渉防止用の孔54と、パーキングポール26との干渉防止用の孔56と、パーキングポール26をパーキングギヤ25側に押し付けるための後述するパーキングカム28との干渉防止用の孔58とが形成されている。図3に、パーキングポール28の正面図を示し、図4に、図3のパーキングポール28をA方向から見た上面図を示し、図5に、円筒部材50とパーキングポール28とパーキングカム28とを自動変速機10に組み付けたときの円筒部材50とパーキングポール28とパーキングカム28との位置関係を示し、図6に、図4のD−D断面を示す。図示するように、パーキングカム28はその一部が円筒部材50の干渉防止用の孔58を介して円筒部材50の外周側から内周側に入り込んでおり(図6参照)、パーキングポール26はパーキングカム28の動作によって円筒部材50の内方側に押し付けられて噛み合い部26aが干渉防止用の孔56を介して円筒部材50の外周側から内周側に入り込み、噛み合い部26aが円筒部材50の内周側に配置されたパーキングギヤ25に噛み合うことにより、パーキングギヤ25、即ち、出力軸14を回転不能にロックする。
【0020】
図7は、パーキングカム28との干渉防止用の孔58の形状を説明する説明図である。なお、図7(a)に実施例におけるパーキングカム28との干渉防止用の孔58の形状を示し、図7(b)に比較例におけるパーキングカム28との干渉防止用の孔158の形状を示す。実施例の干渉防止用の孔58は、図7(a)に示すように、第1の開口部58aと第1の開口部58aよりも段差部52から離れた第2の開口部58bとが軸方向(図中上下方向)に沿って連続して一つの孔をなし、軸方向に対して線対称(左右方向対称)の2段の段付き形状に形成されている。この干渉防止用の孔58では、第1の開口部58aは周方向(図中左右方向)の幅がパーキングカム28が入り込む幅に合わせて形成されており、第2の開口部58bは周方向の幅が第1の開口部58aよりも広く設定されている。また、干渉防止用の孔58では、軸方向の幅が円筒部材50の移動範囲でパーキングカム28が干渉しない幅に設定されており、第2の開口部58bは軸方向の幅が第1の開口部58aよりも広く設定されている。また、干渉防止用の孔58は、第1の開口部58aでは周方向側(図中左右端側)の開口縁と軸方向側(図中下端側)の開口縁とが共に直線状に形成され両開口縁がRが比較的小さな円弧(図中領域X)をもって繋がれており、第2の開口部58bでは周方向側(図中左右方向側)の開口縁がRが比較的大きな円弧状(図中領域Y)に形成されると共に軸方向側(図中上端側)の開口縁が直線状に形成されている。一方、比較例の干渉防止用の孔158は、図7(b)に示すように、第1の開口部158aは周方向(図中左右方向)の幅がパーキングカムが入り込む幅に合わせて形成されており、第2の開口部158bは第1の開口部158aの周方向の幅を底面として段差部152から軸方向に離れるほど幅が狭くなる台形形状に形成されている。また、比較例の干渉防止用の孔158は、第1の開口部158aでは周方向側の開口縁と軸方向側の開口縁とが共に直線状に形成され両開口縁が実施例の対応する箇所の領域Xに比してRが大きな円弧(図中領域Z)をもって繋がれている。
【0021】
こうして形成された実施例の円筒部材50は、段差部52が第1のピストン41からの押圧を受ける受圧部となるため、円筒部材50に形成された3つの干渉防止用の孔54,56,58のうち最も段差部52の近くまで開口領域が広がる干渉防止用の孔58に応力が集中し易い。実施例では、干渉防止用の孔58を、第1の開口部58aと第1の開口部58aよりも段差部52から離れた第2の開口部58bとが軸方向に沿って連続して一つの孔をなすよう段付き形状とし、第2の開口部58bを周方向の幅が第1の開口部58aよりも広くなると共に周方向側の開口縁がRが領域Xよりも大きな円弧状(領域Y)となるよう形成するから、第1の開口部58aの領域Xに作用する応力を第2の開口部58bの領域Yにも分散することができる。従って、円筒部材50が第1のピストン41による押圧を受けるものとしても、応力が一部の箇所に集中することがないから、その耐久性を向上させることができる。一方、比較例では、円筒部材150の段差部152を押圧力が受けると、第1の開口部158aの最弱部分である領域Zに応力が集中するため、変形や破損のおそれが生じる。
【0022】
以上説明した実施例のピストン部材20によれば、円筒部材50を押圧部として第1のピストン41から円筒部材50を介して多板のブレーキ30を軸方向に沿って押圧するものにおいて、円筒部材50の側面に形成されパーキングカム28の一部が円筒部材50の外周側から内周側に入り込む干渉防止用の孔58を、第1の開口部58aと第1の開口部58aよりも段差部52から離れた第2の開口部58bとが軸方向に沿って連続して一つの孔をなすよう段付き形状とし、第2の開口部58bを周方向の幅が第1の開口部58aよりも広くなると共に周方向側の開口縁が円弧状となるよう形成するから、第1の開口部58aの開口縁(図7中の領域X)に作用する応力を第2の開口部58bの円弧状の開口縁(図7中の領域Y)にも分散することができる。この結果、円筒部材50が第1のピストン41による押圧を受けるものとしても、応力が一部の箇所に集中することがないから、耐久性をより向上させることができる。
【0023】
実施例では、干渉防止用の孔58における孔形状を軸方向に対して線対称に形成するものとしたが、これに限定されるものではなく、非対称に形成するものとしてもよい。
【0024】
実施例では、干渉防止用の孔58における第2の開口部58bを軸方向の幅が第1の開口部58aよりも広くなるよう形成するものとしたが、両開口部58a,58bで軸方向の幅を略同一とするものとしてもよいし、第2の開口部58bを軸方向の幅が第1の開口部58aよりも狭くなるよう形成するものとしてもよい。
【0025】
実施例では、干渉防止用の孔58における第2の開口部58bを周方向側の開口縁が円弧状となるよう形成するものとしたが、これに限定されるものではなく、隅部で円弧が形成されていれば直線状に形成するものとしても差し支えない。
【0026】
実施例では、干渉防止用の孔58の形状を、第1の開口部58aと第2の開口部58bとからなる2段の段付き形状に形成するものとしたが、周方向の幅が段差部52から離れるに従って広くなる3つ以上の開口部により3段以上の段付き形状に形成するものとしてもよい。
【0027】
実施例では、パーキングカム28の干渉防止用の孔58の形状を、第1の開口部58aと第2の開口部58bとからなる2段の段付き形状に形成するものとしたが、車速センサの干渉防止用の孔54の形状を応力を分散させるための上述した段付き形状に形成するものとしてもよいし、パーキングポール26の干渉防止用の孔56の形状を上述した段付き形状に形成するものとしてもよい。
【0028】
実施例では、車両に搭載された自動変速機が備えるクラッチやブレーキをピストンにより押圧する油圧アクチュエータに適用して説明するものとしたが、これに限られず、油圧を受けて軸方向に移動して摩擦係合要素を押圧するものであれば、如何なるものに適用するものとしてもよい。
【0029】
ここで、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、第1のピストン41と第2のピストン42と中間部材43と円筒部材50とが「ピストン部材」に相当し、円筒部材50が「押圧部」に相当し、干渉防止用の孔58が「干渉防止用の孔」に相当し、第1の開口部58aが「第1の開口部」に相当し、第2の開口部58bが「第2の開口部」に相当する。なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための最良の形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
【0030】
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明は、ピストン部材の製造産業などに利用可能である。
【符号の説明】
【0032】
10 自動変速機、12 ケース、12a スプライン溝、14 出力軸、20 遊星歯車機構、21 サンギヤ、22 リングギヤ、22a スプライン溝、23 ピニオンギヤ、24 キャリア、25 パーキングギヤ、26 パーキングポール、28 パーキングカム、30 ブレーキ、31 摩擦板、32 セパレータ、33 アウターレース、34 スナップリング、35 プレッシャープレート、40 油圧アクチュエータ、41 第1のピストン、42 第2のピストン、43 中間部材、44 支持プレート、45 リターンスプリング、50 円筒部材、52 段差部、54,56,58 干渉防止用の孔、58a 第1の開口部、58b 第2の開口部、150 円筒部材、152 段差部、158a 第1の開口部、158b 第2の開口部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
油圧を受けて軸方向に移動して摩擦係合要素を押圧する押圧部を有するピストン部材であって、
前記押圧部は、他の部材との干渉防止用の孔を側面に有する円筒状に形成され、
前記干渉防止用の孔は、前記押圧部の周方向の幅が前記他の部材を挿通可能に設定された第1の開口部と、前記押圧部の周方向の幅が前記第1の開口部よりも広く且つ該第1の開口部よりも前記押圧部の受圧部から離れた第2の開口部とが軸方向に沿って連続して一つの孔をなすよう段付き形状に形成されてなる
ことを特徴とするピストン部材。
【請求項2】
前記第2の開口部は、周方向側の開口縁が円弧状に形成されてなることを特徴とする請求項1記載のピストン部材。
【請求項3】
請求項2記載のピストン部材であって、
前記第1の開口部は、開口縁の少なくとも一部が円弧状に形成され、
前記第2の開口部は、前記第1の開口部よりも円弧の径が大きくなるよう形成されてなる
ピストン部材。
【請求項4】
前記第2の開口部は、軸方向の幅が前記第1の開口部よりも広くなるよう形成されてなることを特徴とする請求項1ないし3いずれか1項に記載のピストン部材。
【請求項5】
前記第1の開口部と前記第2の開口部は、軸方向に対して線対称に形成されてなることを特徴とする請求項1ないし4いずれか1項に記載のピストン部材。
【請求項6】
前記他の部材は、前記押圧部の内周側に配置されたギヤ部材に該押圧部の外周側から前記干渉防止用の孔を介して噛み合う噛み合い機構である請求項1ないし5いずれか1項に記載のピストン部材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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