ピッキングシステム
【課題】一組の集荷ユニットを構成する複数の集荷かごを積み込んだカートが保管設備内の各保管ゾーンに移動して各集荷かごに必要な物品をピッキングするとき、そのカートの歩行距離を簡易に最小化し、ピッキング効率を向上すること。
【解決手段】物品のピッキングシステムであって、折りたたみ式コンテナ毎に保管設備3内における歩行経路と歩行距離を定め、歩行経路が同一の折りたたみ式コンテナが特定個数ある場合には、それらの折りたたみ式コンテナの組を1つの集荷ユニットとして決定し、残余の折りたたみ式コンテナの間で、最も歩行距離の長い折りたたみ式コンテナを選定し、最も歩行距離の長い折りたたみ式コンテナに他の折りたたみ式コンテナを組合せてそれらの組合せによる歩行距離を算出し、この組合せによる歩行距離の伸びが最小になる折りたたみ式コンテナの組を他の集荷ユニットとして決定するもの。
【解決手段】物品のピッキングシステムであって、折りたたみ式コンテナ毎に保管設備3内における歩行経路と歩行距離を定め、歩行経路が同一の折りたたみ式コンテナが特定個数ある場合には、それらの折りたたみ式コンテナの組を1つの集荷ユニットとして決定し、残余の折りたたみ式コンテナの間で、最も歩行距離の長い折りたたみ式コンテナを選定し、最も歩行距離の長い折りたたみ式コンテナに他の折りたたみ式コンテナを組合せてそれらの組合せによる歩行距離を算出し、この組合せによる歩行距離の伸びが最小になる折りたたみ式コンテナの組を他の集荷ユニットとして決定するもの。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はピッキングシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
ピッキングシステムとして、特許文献1に記載の如く、保管設備において、物品毎に保管ゾーンが設定された保管部と、複数の集荷かごを積み込んで保管部の設置スペース内を移動するピッキングカートとを備え、集荷かごに予め指定された物品の保管ゾーンにピッキングカートを移動させ、カート上の当該集荷かごに当該物品を収集するものがある。
【0003】
このとき、ホストコンピュータは、出荷〆単位(注文されて出荷すべき物品を1又は複数(例えば午前と午後の2回)の〆単位に分けた物品の単位であり、保管設備から一度のバッチ作業でピッキングして出荷すべき物品の単位)で、複数のカート上の集荷かごに取り出すべき複数種の物品の保管ゾーンとその保管ゾーンで取り出すべき物品数を含むピッキング情報を記憶したピッキング情報記憶手段を備えている。
【0004】
従来のピッキングシステムでは、一組の集荷ユニットを構成する例えば4個の集荷かごを1台のカートに積み込んで保管設備内の各保管ゾーンに向けて出発させている。各カートの作業者は、カート上の情報端末の表示に従って、カートを必要な保管ゾーンに位置付けるように移動させ、情報端末に表示されている物品を各保管ゾーンから取り出して集荷かごに入れ、必要な物品の全てを収集した後、出荷スペースに移動してそれらの物品を出荷する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005-298076
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
1台のカートの保管設備内における歩行経路は、そのカート上で一組の集荷ユニットを構成している例えば4個の集荷かごの行き先となる保管ゾーンによって決まる。保管設備内におけるカートの歩行距離は最小にしてピッキング効率を向上することが望まれる。
【0007】
しかしながら、従来のピッキングシステムでは、1台のカートに積み込まれる、一組の集荷ユニットを組合せるとき、各集荷かごを単に出荷〆単位の出荷先順、注文順等の順で組合せており、カートの歩行距離を短くすることの考慮がない。
【0008】
尚、出荷〆単位で用いられる予定の全ての集荷かご間で、各集荷かごのピッキング先保管ゾーンを組合せることにより、歩行距離が最小になる集荷ユニットの組を選定する作業は、保管ゾーンの組合せの数が膨大になって容易でない。
【0009】
本発明の課題は、一組の集荷ユニットを構成する複数の集荷かごを積み込んだカートが保管設備内の各保管ゾーンに移動して各集荷かごに必要な物品をピッキングするとき、そのカートの歩行距離を簡易に最小化し、ピッキング効率を向上することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1の発明は、複数の集荷かごのそれぞれにピッキングすべき複数種の物品が種類毎に保管される保管設備内の複数の保管ゾーンと、その集荷かごに各保管ゾーンでピッキングすべき物品数を含むピッキング情報を記憶したピッキング情報記憶手段と、特定個数の集荷かごを一組の集荷ユニットに組合せる集荷ユニット組合せ手段とを有してなる物品のピッキングシステムであって、集荷ユニット組合せ手段は、集荷かご毎に保管設備内における歩行経路と歩行距離を定め、歩行経路が同一の集荷かごが特定個数ある場合には、それらの集荷かごの組を1つの集荷ユニットとして決定し、残余の集荷かごの間で、最も歩行距離の長い集荷かごを選定し、最も歩行距離の長い集荷かごに他の集荷かごを組合せてそれらの組合せによる歩行距離を算出し、この組合せによる歩行距離の伸びが最小になる集荷かごの組を他の集荷ユニットとして決定するようにしたものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明のピッキングシステムは、一組の集荷ユニットを構成する複数の集荷かごを積み込んだカートが保管設備内の各保管ゾーンに移動して各集荷かごに必要な物品をピッキングするとき、各集荷かご毎に予め定まる保管設備内における歩行経路の組合せにより、歩行距離が最小になる集荷ユニットの組を選定するものである。歩行経路の組合せの数は保管ゾーンの組合せの数に比して非常に少ないし、異なる保管ゾーンでピッキングする集荷かご同士でも同一歩行経路になるものもあって、組合せの作業負担は更に減少する。これにより、複数の集荷かごから構成される一組の集荷ユニットを積み込むカートの歩行距離を簡易に最小化し、ピッキング効率を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は物品保管設備を示す平面図ある。
【図2】図2は物品保管設備の保管ゾーンを示す平面図である。
【図3】図3は集荷装置を示すブロック図である。
【図4】図4は折りたたみ式コンテナを示す模式図である。
【図5】図5はピッキングカートを示す模式図である。
【図6】図6はカートの歩行可能経路を示す模式図である。
【図7】図7は歩行経路が同一になる折りたたみ式コンテナの例を示す模式図である。
【図8】図8は歩行距離が伸びる折りたたみ式コンテナの組合せを示す模式図である。
【図9】図9は歩行距離が伸びない折りたたみ式コンテナの組合せを示す模式図である。
【図10】図10は折りたたみ式コンテナの組合せ原理を示す流れ図である。
【図11】図11は折りたたみ式コンテナの具体的な組合せ手順を示す流れ図である。
【図12】図12は折りたたみ式コンテナの具体的な組合せ手順を示す流れ図である。
【図13】図13は各折りたたみ式コンテナの歩行経路を示す模式図である。
【図14】図14は各折りたたみ式コンテナの歩行経路を示す模式図である。
【図15】図15は各折りたたみ式コンテナの歩行経路を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1、図2に示す物品仕分け設備1は、例えば物流倉庫のフロア内に設けられ、主保管設備2と仕分け用保管設備3を備える。主保管設備2は外部から入荷されて、ケース単位で出荷される物品毎に保管ゾーンが設定される。仕分け用保管設備3は図4に示す折りたたみ式コンテナ40(集荷かご)に取出される物品毎に第1〜第4の各保管部3A〜3Dが備える各保管ゾーンが設定される。仕分け用保管設備3への物品補充は主保管設備2から行なわれる。
【0014】
物品仕分け設備1にトラック等で入荷される物品は主保管設備2に一時的に保管され、主保管設備2に保管した物品を出荷頻度、出荷量に応じて物品毎に区分けした仕分け用保管設備3の各保管部3A〜3Dの各保管ゾーンに移動して保管し直す。折りたたみ式コンテナ40は折りたたみ式コンテナ組立機4等で組立てられ、カート積込場5でカート20に積み込まれる。カート20は、カート積込場5から該カート20上の折りたたみ式コンテナ40に取り出すべき所望の物品が保管されている保管部3A〜3Dの各保管ゾーンの前に歩行して移動し、必要量の物品をカート20上の折りたたみ式コンテナ40に取出して集荷し、カート20の折りたたみ式コンテナ40に集荷された物品を出荷スペース6で検品、梱包等して外部に出荷する。
【0015】
しかるに、物品仕分け設備1では、図3に示す如くの集荷装置100が用いられる。集荷装置100は、ホストコンピュータ10と、カート20と、無線ハンディーターミナル(無線HT)30を有し、集荷かごとしての折りたたみ式コンテナ40を用いて構成される。
【0016】
ホストコンピュータ10は、複数種の物品の保管ゾーン(保管部3A〜3Dの保管間口)と、その物品の保管ゾーンで取出すべき物品数を含むピッキング情報を保有しており、このピッキングに関する情報をカート20と無線HT30との間で送受信する送受信機11と、このピッキング情報をRFID(ピッキング情報記憶装置)50に書込むRFIDリードライター12と、そのピッキング情報を印字したラベルを出力するラベラー13と、各カート20に折りたたみ式コンテナ40を供給する折りたたみ式コンテナ供給手段14を有する。RFIDリードライター12とラベラー13と折りたたみ式コンテナ供給手段14は折りたたみ式コンテナ組立機4等とカート積込場5の間の折りたたみ式コンテナ供給ラインに沿って配置される。
【0017】
折りたたみ式コンテナ組立機4等で組立てられた折りたたみ式コンテナ40には、図4に示す如く、RFIDリードライター12でピッキング情報を書き込まれたRFID50のタグが着脱されるとともに、ラベラー13で出力されたラベルが貼付される。そして、折りたたみ式コンテナ供給手段14が出力する同一の集荷ユニットの単位、本実施例では特定個数たる4個の折りたたみ式コンテナ40を、カート積込場5に用意されたカート20に積み込み、各カート20を前述の如くに保管設備3内の各保管ゾーンに向けて出発される。
【0018】
カート20は、図5に示す如く、作業者により運転される電動台車等からなり、複数の折りたたみ式コンテナ40、本実施例では上述の如くの一組の集荷ユニットを構成する4個の折りたたみ式コンテナ40のそれぞれを搭載するための荷台20A〜20Dを備える。カート20は、図3に示す如く、ホストコンピュータ10との間でピッキング情報に関する情報を送受信する送受信機21と、カート20の各荷台20A〜20Dに搭載した各折りたたみ式コンテナ40に据付けたRFID50に記憶された情報(当該折りたたみ式コンテナ40に取出すべく複数種の物品の保管ゾーンとその物品の保管ゾーンで取出すべき物品数)を読取るRFIDリードライター22(読取り装置)を有する。カート20の4個の荷台20A〜20DのそれぞれにRFIDリードライター22が設置されている。
【0019】
カート20は、送受信機21とRFIDリードライター22の他に、保管ゾーンから取出した物品の商品コード(janコード)で示される品種を読取るバーコードリーダ23を有する。カート20は、送受信機21とRFIDリードライター22とバーコードリーダ23から取得した情報を制御部24で処理し、RFIDリードライター22が読取ったピッキング情報のうち、次に取出すべき物品の保管ゾーンと取出し物品数を示す情報を表示する表示装置25(1個のメイン表示器26と、各荷台20A〜20Dに対応する4個のサブ表示器27と、折りたたみ式コンテナ40に入れられた物品数が所定数であるかの検品を行なう検品手段28を有する。検品手段28は各荷台20A〜20Dに対応する4個の載置秤29により構成される。
【0020】
更に、ホストコンピュータ10は、一組の集荷ユニットを構成する4個の折りたたみ式コンテナ40を積み込む各カート20の保管設備3内における歩行距離を簡易に最小化するため、集荷ユニット組合せ手段15を備える。集荷ユニット組合せ手段15は、RFIDリードライター12からRFID50に記憶されるピッキング情報に従って、4個の折りたたみ式コンテナ40を一組の集荷ユニットに組合せ、この集荷ユニットを構成する4個の折りたたみ式コンテナ40を折りたたみ式コンテナ供給手段14によりカート20に供給し、この集荷ユニットを積み込んだカート20を保管設備3内の各保管ゾーンに歩行させて移動させる。
【0021】
集荷ユニット組合せ手段15は一組の集荷ユニットを構成する折りたたみ式コンテナ40の組合せを以下の原則(i)〜(iv)に基づいて決定する。
【0022】
(i)カート積込場5から出発して出荷スペース6に到達するカート20が保管設備3内の各保管ゾーンを歩行する歩行可能経路を、図6に矢印で示す如くに予め定める。そして、各カート20がピッキング情報に従って所定の保管ゾーンを経由するための当該カート20の歩行経路として、図6の歩行可能経路のうちで当該カート20が採用すべき最短の歩行経路を選定する。
【0023】
(ii)ピッキング先の保管ゾーンが異なる折りたたみ式コンテナ40同士でも、同一の歩行経路をとることがある(図7)。
【0024】
例えば、図7(A)に示す如く、折りたたみ式コンテナ40Aはカート積込場5から保管ゾーン14、21、28、59の順に歩行してピッキングし、出荷スペース6(積み降ろしゾーン1)に到達するとき、歩行経路Aを示す。
【0025】
他方、図7(B)に示す如く、折りたたみ式コンテナ40Bはカート積込場5から保管ゾーン6、18、59の順に歩行してピッキングし、出荷スペース6(積み降ろしゾーン2)に到達するとき、歩行経路Bを示す。
【0026】
折りたたみ式コンテナ40Aと折りたたみ式コンテナ40Bは、それらのピッキング先の保管ゾーンが異なっていても、それらの歩行経路A、Bを同一にすることが認められる。
【0027】
(iii)折りたたみ式コンテナ40の組合せによっては、組合せ後の歩行距離が大きく伸びることがある(図8)。
【0028】
例えば、折りたたみ式コンテナ40Cはカート積込場5から保管ゾーン2、18、54の順に歩行してピッキングし、出荷スペース6(積み降ろしゾーン1)に到達するとき、歩行経路Cを示す。
【0029】
他方、折りたたみ式コンテナ40Dはカート積込場5から保管ゾーン8、13、65の順に歩行してピッキングし、出荷スペース6(積み降ろしゾーン1)に到達するとき、歩行経路Dを示す。
【0030】
折りたたみ式コンテナ40Cと折りたたみ式コンテナ40Dが一組の集荷ユニットを構成するものとして同一のカート20に積み込まれ、同一の歩行経路Xを歩行するとすると、その組合せ歩行距離は単独の各歩行経路C、Dの歩行距離に比して大きく伸びるものになる。
【0031】
(iv)折りたたみ式コンテナ40の組合せによっては、組合せ後の歩行距離がほとんど伸びないことがある(図9)。
【0032】
例えば、折りたたみ式コンテナ40Eはカート積込場5から保管ゾーン9、11、19、59の順に歩行してピッキングし、出荷スペース6(積み降ろしゾーン1)に到達するとき、歩行経路Eを示す。
【0033】
他方、折りたたみ式コンテナ40Fはカート積込場5から保管ゾーン3、14、20、28の順に歩行してピッキングし、出荷スペース6(積み降ろしゾーン1)に到達するとき、歩行経路Fを示す。
【0034】
折りたたみ式コンテナ40Eと折りたたみ式コンテナ40Fが一組の集荷ユニットを構成するものとして同一のカート20に積み込まれ、同一の歩行経路Yを歩行するとすると、その組合せ歩行距離は単独の各歩行経路E、Fの歩行距離に比して殆ど伸びない。従って、折りたたみ式コンテナ40Eと折りたたみ式コンテナ40Fは同じカート20に積み込めば歩行距離の無駄がなくなる。
【0035】
集荷ユニット組合せ手段15による一組の集荷ユニットを構成する折りたたみ式コンテナ40の組合せ決定手順は以下の如くにする(図10)。
【0036】
(1)折りたたみ式コンテナ40毎に、それらに指定されたピッキング情報に基づき、保管設備3内における歩行経路と歩行距離を算出して定める。
【0037】
(2)歩行経路が同一の折りたたみ式コンテナ40が特定個数、本実施例では4個ある場合には、それらの折りたたみ式コンテナ40の組を1つの集荷ユニットとして決定する。
【0038】
(3)組合せが完成していない残余の折りたたみ式コンテナ40の間で、最も歩行距離の長い折りたたみ式コンテナ40を選定する。
【0039】
(4)決定する1つの集荷ユニットに組合せが完成していない他の折りたたみ式コンテナ40の全てを組合せてそれらの組合せによる歩行距離を算出する。
【0040】
(5)上述(4)の組合せによる歩行距離の伸びが最小となる折りたたみ式コンテナ40の組を同じ集荷ユニットに選定する。
【0041】
(6)上述(5)の同じ集荷ユニット内の折りたたみ式コンテナ40が4個になったか否か判定し、4個になっていれば、それらの4個の折りたたみ式コンテナ40の組により他の1つの集荷ユニットが完成したものとして決定する。
【0042】
(7)組合せが完成していない残りの折りたたみ式コンテナ40が5個未満でなければ、上述(4)〜(6)を繰り返す。残りの折りたたみ式コンテナ40が5個未満であれば、それらの折りたたみ式コンテナ40の組により他の1つの集荷ユニットが完成したものとして決定する。
【0043】
従って、集荷装置100にあっては、ホストコンピュータ10がRFIDリードライター12を介してRFID50に記憶させ、このRFID50を介して各折りたたみ式コンテナ40に付帯させることになるピッキング情報に従って、集荷ユニット組合せ手段15により各一組の集荷ユニットを構成する折りたたみ式コンテナ40の組合せを決定する。そして、折りたたみ式コンテナ供給手段14は、カート積込場5で、この集荷ユニット組合せ手段15の組合せデータに従い、同一の集荷ユニットを構成する各4個の折りたたみ式コンテナ40を順にカート20に積み込み、このカート20をカート積込場5から保管設備3内の各保管ゾーンに向けて出発させるものになる。
【0044】
このような集荷装置100によれば、以下の作用効果を奏する。
(a)集荷ユニット組合せ手段15が、折りたたみ式コンテナ40毎に保管設備3内における歩行経路と歩行距離を定め、歩行経路が同一の折りたたみ式コンテナ40が特定個数たる4個ある場合には、それらの折りたたみ式コンテナ40の組を1つの集荷ユニットとして決定し、残余の折りたたみ式コンテナ40の間で、最も歩行距離の長い折りたたみ式コンテナ40を選定し、最も歩行距離の長い折りたたみ式コンテナ40に他の折りたたみ式コンテナ40を組合せてそれらの組合せによる歩行距離を算出し、この組合せによる歩行距離の伸びが最小になる折りたたみ式コンテナ40の組を他の集荷ユニットとして決定する。即ち、各折りたたみ式コンテナ40毎に予め定まる保管設備3内における歩行経路の組合せにより、歩行距離が最小となる集荷ユニットの組を選定するものであり、ひいてはそのような集荷ユニットを積み込むカート20の歩行距離を簡易に最小化し、ピッキング効率を向上することができる。
【0045】
(b)折りたたみ式コンテナ供給手段14が、集荷ユニット組合せ手段15の組合せデータに従い、同一の集荷ユニットを構成する特定個数たる4個の折りたたみ式コンテナ40を順にカート20に積み込む。歩行距離を最小化したカート20を保管設備3内の各保管ゾーンに出発させるものになり、ピッキング効率を向上することができる。
【0046】
以下、集荷ユニット組合せ手段15により、全12個の折りたたみ式コンテナ40(折りたたみ式コンテナNo.1101〜1112)を、それらに付与される表1に示したピッキング情報(保管設備3内のピッキング先となる保管ゾーン、以下ピッキングゾーン)に基づいて、各4個の折りたたみ式コンテナ40の組合せからなる各一組の集荷ユニットを決定する具体例について説明する。尚、集荷ユニット組合せ手段15は、図11、図12の工程1〜16により集荷ユニット組合せ動作するものとする。
【0047】
【表1】
【0048】
(1)折りたたみ式コンテナ40毎に保管設備3内における歩行経路と歩行距離を算出する(工程1)。各折りたたみ式コンテナ40の歩行経路は図13〜図15に示す通りになり、それらの歩行経路の表示と歩行距離は表2に示す通りになる。
【0049】
【表2】
【0050】
(2) 集荷ユニット未決定かつ歩行経路が同一の折りたたみ式コンテナ40が4個あるか否か判定する(工程2)。表3より、同一経路の折りたたみ式コンテナ40(折りたたみ式コンテナNo.1102、1105、1107、1109)が4個ある。
【0051】
【表3】
【0052】
(3)同一歩行経路の4個の折りたたみ式コンテナ40(折りたたみ式コンテナNo.1102、1105、1107、1109)の組を1つの集荷ユニットに決定する(工程3)。表4の結果を得る。
【0053】
【表4】
【0054】
(4) 集荷ユニット未決定かつ歩行経路が同一の折りたたみ式コンテナ40が4個あるか否か判定する(工程2)。集荷ユニット未決定かつ歩行経路が同一の折りたたみ式コンテナがないという結果を得る。
【0055】
(5)集荷ユニットの組合せが未完成の折りたたみ式コンテナ40を全て抽出する(工程4)。表5の結果を得る。
【0056】
【表5】
【0057】
(6)集荷ユニットの組合せが未完成の残余の折りたたみ式コンテナ40の間で、最も歩行距離(D)が長い折りたたみ式コンテナ40を選択する(工程5)。
表5より、折りたたみ式コンテナNo.1104、歩行距離(D)180が選択される。
【0058】
(7)最も歩行距離(D)が長い選択済折りたたみ式コンテナ1104との組合せによる歩行距離の伸びが最小となる折りたたみ式コンテナ40をさがすため、組合せ基準距離Base Dを上述(6)の選択済折りたたみ式コンテナ1104のD(180)とし、Base D=180とする(工程6)。
【0059】
また、選択済折りたたみ式コンテナ1104と他の折りたたみ式コンテナ40との組合せによる組合せ歩行距離Dの伸びが最小となる組合せ最小距離Min Dの初期値を、組み合わせた場合の最小距離を算出するため仮にMin D=∞とする(工程6)。
【0060】
(8)選択済折りたたみ式コンテナ1104との組合せによる歩行距離の伸びが最小となる折りたたみ式コンテナ40をさがすため、選択済折りたたみ式コンテナ1104の次に歩行距離の長い折りたたみ式コンテナNo.1112を組合せたときの、組合せの歩行経路と歩行距離を算出する(工程7)。
表6に示す如く、折りたたみ式コンテナNo.1112との組合せ歩行距離DがD=180になる。
【0061】
【表6】
【0062】
(9)上述(8)の組合せによる歩行距離Dを前述(7)の従来のMin Dと比較し、Min D>Dであるかの判定を行なう(工程8)。
【0063】
前述(7)のMin D=∞、上述(7)のD=180より、Min D>Dになり、この折りたたみ式コンテナ1104と折りたたみ式コンテナ1112の組合せ歩行距離Dは従来の組合せ歩行距離Min Dより小さいものであることが認められる。
【0064】
(10)上述(9)より、組合せ歩行距離Min Dを与える折りたたみ式コンテナNo.であるMin D No.を1112とし、最新の組合せ距離Min DをMin D=D=180に更新する(工程9)。
【0065】
(11)上述(10)のMin D=180と前述(7)のBase D=180を比較し、Min D=Base Dであるか又は組合せていない折りたたみ式コンテナ40がないことの判定を行なう(工程10)。
【0066】
Min D=Base Dになる。折りたたみ式コンテナ1104と折りたたみ式コンテナ1112の組合せによる歩行距離D=Min D=180が、折りたたみ式コンテナ1104の歩行距離Base D=180と同じであり、この組合せによる歩行距離の伸びがないことが認められる。
【0067】
(12)上述(11)より、折りたたみ式コンテナ1112を、折りたたみ式コンテナ1104と同一の集荷ユニットNo.2に属する集荷ユニットに決定する(工程11)。
表7を得る。
【0068】
【表7】
【0069】
(13)現在までに決定中の集荷ユニットNo.2内の折りたたみ式コンテナ40の決定数が4個になったか、又は集荷ユニット未決定折りたたみ式コンテナ数が0になったか判定する(工程12)。
【0070】
集荷ユニットNo.2内の折りたたみ式コンテナ数は2個である。また、集荷ユニット未決定折りたたみ式コンテナが残っており、その数は0となっていない。
【0071】
(14)選択済折りたたみ式コンテナ1104、1112との組合せによる歩行距離の伸びが最小となる折りたたみ式コンテナ40をさがすため、最新の組合せ基準距離Base Dを、Min D=180に更新する(工程13)。
【0072】
また、選択済折りたたみ式コンテナ1104、1112と他の折りたたみ式コンテナ40との組合せによる組合せ歩行距離Dの伸びが最小となる組合せ最小距離Min Dの初期値を、組み合わせた場合の最小距離を算出するため仮にMin D=∞とする(工程13)。
【0073】
(15)選択済折りたたみ式コンテナ1104、1112との組合せによる歩行距離の伸びが最小となる折りたたみ式コンテナ40をさがすため、選択済折りたたみ式コンテナ1104、1112の次に歩行距離の長い折りたたみ式コンテナNo.1103を組合せたときの、組合せの歩行経路と歩行距離を算出する(工程7)。
【0074】
表8に示す如く、折りたたみ式コンテナNo.1103との組合せ歩行距離DがD=300になる。
【0075】
【表8】
【0076】
(16)上述(15)の組合せによる歩行距離Dを前述(14)の従来のMin Dと比較し、Min D>Dであるかの判定を行なう(工程8)。
【0077】
前述(14)のMin D=∞、上述(15)のD=300より、Min D>Dになり、この折りたたみ式コンテナ1104、1112と折りたたみ式コンテナ1103の組合せ歩行距離Dは従来の組合せ歩行距離Min Dより小さいものであることが認められる。
【0078】
(17)上述(16)より、組合せ歩行距離Min Dを与える折りたたみ式コンテナNo.であるMin D No.1103とし、最新の組合せ距離Min DをMin D=D=300に更新する(工程9)。
【0079】
(18)上述(17)のMin D=300と前述(14)のBase D=180を比較し、Min D=Base Dであるか又は組合せていない折りたたみ式コンテナ40がないことの判定を行なう(工程10)。
Min D=Base Dにならず、組合せていない折りたたみ式コンテナ40がある。
【0080】
(19)選択済折りたたみ式コンテナ1104、1112との組合せによる歩行距離の伸びが最小となる折りたたみ式コンテナ40をさがすため、選択済及び仮組合せ済折りたたみ式コンテナ1104、1112、1103の次に歩行距離の長い折りたたみ式コンテナNo.1108を組合せたときの、組合せの歩行経路と歩行距離を算出する(工程7)。
【0081】
表9に示す如く、折りたたみ式コンテナNo.1108との組合せ歩行距離DがD=300になる。
【0082】
【表9】
【0083】
(20)上述(19)の組合せによる歩行距離Dを前述(17)の従来のMin Dと比較し、Min D>Dであるかの判定を行なう(工程8)。
【0084】
前述(17)のMin D=300、上述(19)のD=300より、Min D>Dにならない。
【0085】
(21)上述(17)のMin D=300と上述(14)のBase D=180を比較し、Min D=Base Dであるか又は組合せていない折りたたみ式コンテナ40がないことの判定を行なう(工程10)。
Min D=Base Dにならず、組合せていない折りたたみ式コンテナ40がある。
【0086】
(22)選択済折りたたみ式コンテナ1104、1112との組合せによる歩行距離の伸びが最小となる折りたたみ式コンテナ40をさがすため、選択済及び仮組合せ済折りたたみ式コンテナ1104、1112、1103、1108の次に歩行距離の長い折りたたみ式コンテナNo.1106を組合せたときの、組合せの歩行経路と歩行距離を算出する(工程7)。
【0087】
表10に示す如く、折りたたみ式コンテナNo.1106との組合せ歩行距離DがD=180になる。
【0088】
【表10】
【0089】
(23)上述(22)の組合せによる歩行距離Dを前述(17)の従来のMin Dと比較し、Min D>Dであるか又は組み合わせて折りたたみ式コンテナ40がないことの判定を行なう(工程8)。
【0090】
前述(17)のMin D=300、上述(22)のD=180より、Min D>Dになり、この折りたたみ式コンテナ1104、1112と折りたたみ式コンテナ1106の組合せ歩行距離Dは従来の組合せ歩行距離Min Dより小さいものであることが認められる。
【0091】
(24)上述(23)より、組合せ歩行距離Min Dを与える折りたたみ式コンテナNo.であるMin D No.を1106とし、最新の組合せ距離Min DをD=180に更新する(工程9)。
【0092】
(25)上述(24)のMin D=180と前述(14)のBase D=180を比較し、Min D=Base Dであるか又は組合せていない折りたたみ式コンテナ40がないことの判定を行なう(工程10)。
【0093】
Min D=Base Dになる。折りたたみ式コンテナ1104、1112と折りたたみ式コンテナ1106の組合せによる歩行距離D=Min D=180が、折りたたみ式コンテナ1104、1112の歩行距離Base D=180と同じであり、この組合せによる歩行距離の伸びがないことが認められる。
【0094】
(26)上述(25)より、折りたたみ式コンテナ1106を、折りたたみ式コンテナ1104、1112と同一の集荷ユニットNo.2に属する集荷ユニットに決定する(工程11)。
表11を得る。
【0095】
【表11】
【0096】
(27)現在までに決定中の集荷ユニットNo.2内の折りたたみ式コンテナ40の決定数が4個、又は集荷ユニット未決定折りたたみ式コンテナ数が0になったか判定する(工程12)。
【0097】
集荷ユニットNo.2内の折りたたみ式コンテナ数は3個である。また、集荷ユニット未決定折りたたみ式コンテナが残っており、その数は0となっていない。
【0098】
(28)選択済折りたたみ式コンテナ1104、1112、1106との組合せによる歩行距離の伸びが最小となる折りたたみ式コンテナ40をさがすため、最新の組合せ基準距離Base Dを、Min D=180に更新する(工程13)。
【0099】
また、選択済折りたたみ式コンテナ1104、1112、1106と他の折りたたみ式コンテナ40との組合せによる組合せ歩行距離Dの伸びが最小となる組合せ最小距離Min Dの初期値を、組み合わせた場合の最小距離を算出するため仮にMin
D=∞とする(工程13)。
【0100】
(29)選択済折りたたみ式コンテナ1104、1112、1106との組合せによる歩行距離の伸びが最小となる折りたたみ式コンテナ40をさがすため、選択済折りたたみ式コンテナ1104、1112、1106の次に歩行距離の長い折りたたみ式コンテナNo.1103を組合せたときの、組合せの歩行経路と歩行距離を算出する(工程7)。
【0101】
表12に示す如く、折りたたみ式コンテナNo.1103との組合せ歩行距離DがD=300になる。
【0102】
【表12】
【0103】
(30)上述(29)の組合せによる歩行距離Dを前述(28)の従来のMin Dと比較し、Min D>Dであるかの判定を行なう(工程8)。
【0104】
前述(28)のMin D=∞、上述(29)のD=300より、Min D>Dになり、この折りたたみ式コンテナ1104、1112、1106と折りたたみ式コンテナ1103の組合せ歩行距離Dは従来の組合せ歩行距離Min
Dより小さいものであることが認められる。
【0105】
(31)上述(30)より、組合せ歩行距離Min Dを与える折りたたみ式コンテナNo.であるMin D No.を1103とし、最新の組合せ距離Min DをD=300に更新する(工程9)。
【0106】
(32)上述(31)のMin D=300と前述(28)のBase D=180を比較し、Min D=Base D又は組合せていない折りたたみ式コンテナ40がないことの判定を行なう(工程10)。
Min D=Base Dにならず、組合せていない折りたたみ式コンテナ40がある。
【0107】
(33)選択済折りたたみ式コンテナ1104、1112、1106との組合せによる歩行距離の伸びが最小となる折りたたみ式コンテナ40をさがすため、選択済及び仮組合せ済折りたたみ式コンテナ1104、1112、1106、1103の次に歩行距離の長い折りたたみ式コンテナNo.1108を組合せたときの、組合せの歩行経路と歩行距離を算出する(工程7)。
【0108】
表13に示す如く、折りたたみ式コンテナNo.1108との組合せ歩行距離DがD=300になる。
【0109】
【表13】
【0110】
(34)上述(33)の組合せによる歩行距離Dを前述(31)の従来のMin Dと比較し、Min D>Dであるかの判定を行なう(工程8)。
【0111】
前述(31)のMin D=300、上述(33)のD=300より、Min D>Dにならない。
【0112】
(35)上述(32)のMin D=300と上述(28)のBase D=180を比較し、Min D=Base Dであるか又は組合せていない折りたたみ式コンテナ40がないことの判定を行なう(工程10)。
Min D=Base Dにならず、組合せていない折りたたみ式コンテナ40がある。
【0113】
(36)選択済折りたたみ式コンテナ1104、1112、1106との組合せによる歩行距離の伸びが最小となる折りたたみ式コンテナ40をさがすため、選択済及び仮組合せ済折りたたみ式コンテナ1104、1112、1106、1103、1108の次に歩行距離の長い折りたたみ式コンテナNo.1101を組合せたときの、組合せの歩行経路と歩行距離を算出する(工程7)。
【0114】
表14に示す如く、折りたたみ式コンテナNo.1101との組合せ歩行距離DがD=260になる。
【0115】
【表14】
【0116】
(37)上述(36)の組合せによる歩行距離Dを前述(31)の従来のMin Dと比較し、Min D>Dであるかの判定を行なう(工程8)。
【0117】
前述(31)のMin D=300、上述(36)のD=260より、Min D>Dになり、この折りたたみ式コンテナ1104、1112、1106と折りたたみ式コンテナ1101の組合せ歩行距離Dは従来の組合せ歩行距離Min Dより小さいものであることが認められる。
【0118】
(38)上述(37)より、組合せ歩行距離Min Dを与える折りたたみ式コンテナNo.であるMin D No.を1101とし、最新の組合せ距離Min DをD=260に更新する(工程9)。
【0119】
(39)上述(38)のMin D=260と前述(28)のBase D=180を比較し、Min D=Base Dであるか又は組合せていない折りたたみ式コンテナ40がないことの判定を行なう(工程10)。
Min D=Base Dにならず、組合せていない折りたたみ式コンテナ40がある。
【0120】
(40)選択済折りたたみ式コンテナ1104、1112、1106との組合せによる歩行距離の伸びが最小となる折りたたみ式コンテナ40をさがすため、選択済及び仮組合せ済折りたたみ式コンテナ1104、1112、1106、1103、1108、1101の次に歩行距離の長い折りたたみ式コンテナNo.1111を組合せたときの、組合せの歩行経路と歩行距離を算出する(工程7)。
【0121】
表15に示す如く、折りたたみ式コンテナNo.1111との組合せ歩行距離DがD=280になる。
【0122】
【表15】
【0123】
(41)上述(40)の組合せによる歩行距離Dを前述(38)の従来のMin Dと比較し、Min D>Dであるかの判定を行なう(工程8)。
前述(38)のMin D=260、上述(40)のD=280より、Min D>Dにならない。
【0124】
(42)上述(38)のMin D=300と上述(28)のBase D=180を比較し、Min D=Base Dであるか又は組合せていない折りたたみ式コンテナ40がないことの判定を行なう(工程10)。
Min D=Base Dにならず、組合せていない折りたたみ式コンテナ40がある。
【0125】
(43)選択済折りたたみ式コンテナ1104、1112、1106との組合せによる歩行距離の伸びが最小となる折りたたみ式コンテナ40をさがすため、選択済及び仮組合せ済折りたたみ式コンテナ1104、1112、1106、1103、1108、1101、1111の次に歩行距離の長い折りたたみ式コンテナNo.1110を組合せたときの、組合せの歩行経路と歩行距離を算出する(工程7)。
【0126】
表16に示す如く、折りたたみ式コンテナNo.1110との組合せ歩行距離DがD=220になる。
【0127】
【表16】
【0128】
(44)上述(43)の組合せによる歩行距離Dを前述(38)の従来のMin Dと比較し、Min D>Dであるかの判定を行なう(工程8)。
【0129】
前述(38)のMin D=260、上述(43)のD=220より、Min D>Dになり、この折りたたみ式コンテナ1104、1112、1106と折りたたみ式コンテナ1110の組合せ歩行距離Dは従来の組合せ歩行距離Min
Dより小さいものであることが認められる。
【0130】
(45)上述(44)より、組合せ歩行距離Min Dを与える折りたたみ式コンテナNo.であるMin D No.1110とし、最新の組合せ距離Min DをD=220に更新する(工程9)。
【0131】
(46)上述(45)のMin D=220と前述(28)のBase D=180を比較し、Min D=Base Dであるか又は組合せていない折りたたみ式コンテナ40がないことの判定を行なう(工程10)。
Min D=Base Dにならないが、組合せていない折りたたみ式コンテナ40がない。
【0132】
(47)上述(46)より、折りたたみ式コンテナ1110を、折りたたみ式コンテナ1104、1112、1106と同一の集荷ユニットNo.2に属する集荷ユニットに決定する(工程11)。
表17を得る。
【0133】
【表17】
【0134】
(48)現在までに決定中の集荷ユニットNo.2内の折りたたみ式コンテナ40の決定数が4個、又は集荷ユニット未決定折りたたみ式コンテナ数が0になったか判定する(工程12)。
集荷ユニットNo.2内の折りたたみ式コンテナ数は4個である。
【0135】
(49)集荷ユニットに決まっていない折りたたみ式コンテナ40の未決定数が、5個未満か判定する(工程14)。
未決定の折りたたみ式コンテナ数は4個である。
【0136】
(50)未決定の残り4個の折りたたみ式コンテナ40を同一の集荷ユニット(集荷ユニットNo.3)に決定する(工程15)。
表18を得る。
【0137】
【表18】
【産業上の利用可能性】
【0138】
本発明は、一組の集荷ユニットを構成する複数の集荷かごを積み込んだカートが保管設備内の各保管ゾーンに移動して各集荷かごに必要な物品をピッキングするとき、そのカートの歩行距離を簡易に最小化し、ピッキング効率を向上することができる。
【符号の説明】
【0139】
3 保管設備
10 ホストコンピュータ
12 RFIDリードライター
14 折りたたみ式コンテナ供給手段(集荷かご供給手段)
15 集荷ユニット組合せ手段
20 カート
40 折りたたみ式コンテナ(集荷かご)
50 RFID(ピッキング情報記憶手段)
【技術分野】
【0001】
本発明はピッキングシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
ピッキングシステムとして、特許文献1に記載の如く、保管設備において、物品毎に保管ゾーンが設定された保管部と、複数の集荷かごを積み込んで保管部の設置スペース内を移動するピッキングカートとを備え、集荷かごに予め指定された物品の保管ゾーンにピッキングカートを移動させ、カート上の当該集荷かごに当該物品を収集するものがある。
【0003】
このとき、ホストコンピュータは、出荷〆単位(注文されて出荷すべき物品を1又は複数(例えば午前と午後の2回)の〆単位に分けた物品の単位であり、保管設備から一度のバッチ作業でピッキングして出荷すべき物品の単位)で、複数のカート上の集荷かごに取り出すべき複数種の物品の保管ゾーンとその保管ゾーンで取り出すべき物品数を含むピッキング情報を記憶したピッキング情報記憶手段を備えている。
【0004】
従来のピッキングシステムでは、一組の集荷ユニットを構成する例えば4個の集荷かごを1台のカートに積み込んで保管設備内の各保管ゾーンに向けて出発させている。各カートの作業者は、カート上の情報端末の表示に従って、カートを必要な保管ゾーンに位置付けるように移動させ、情報端末に表示されている物品を各保管ゾーンから取り出して集荷かごに入れ、必要な物品の全てを収集した後、出荷スペースに移動してそれらの物品を出荷する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005-298076
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
1台のカートの保管設備内における歩行経路は、そのカート上で一組の集荷ユニットを構成している例えば4個の集荷かごの行き先となる保管ゾーンによって決まる。保管設備内におけるカートの歩行距離は最小にしてピッキング効率を向上することが望まれる。
【0007】
しかしながら、従来のピッキングシステムでは、1台のカートに積み込まれる、一組の集荷ユニットを組合せるとき、各集荷かごを単に出荷〆単位の出荷先順、注文順等の順で組合せており、カートの歩行距離を短くすることの考慮がない。
【0008】
尚、出荷〆単位で用いられる予定の全ての集荷かご間で、各集荷かごのピッキング先保管ゾーンを組合せることにより、歩行距離が最小になる集荷ユニットの組を選定する作業は、保管ゾーンの組合せの数が膨大になって容易でない。
【0009】
本発明の課題は、一組の集荷ユニットを構成する複数の集荷かごを積み込んだカートが保管設備内の各保管ゾーンに移動して各集荷かごに必要な物品をピッキングするとき、そのカートの歩行距離を簡易に最小化し、ピッキング効率を向上することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1の発明は、複数の集荷かごのそれぞれにピッキングすべき複数種の物品が種類毎に保管される保管設備内の複数の保管ゾーンと、その集荷かごに各保管ゾーンでピッキングすべき物品数を含むピッキング情報を記憶したピッキング情報記憶手段と、特定個数の集荷かごを一組の集荷ユニットに組合せる集荷ユニット組合せ手段とを有してなる物品のピッキングシステムであって、集荷ユニット組合せ手段は、集荷かご毎に保管設備内における歩行経路と歩行距離を定め、歩行経路が同一の集荷かごが特定個数ある場合には、それらの集荷かごの組を1つの集荷ユニットとして決定し、残余の集荷かごの間で、最も歩行距離の長い集荷かごを選定し、最も歩行距離の長い集荷かごに他の集荷かごを組合せてそれらの組合せによる歩行距離を算出し、この組合せによる歩行距離の伸びが最小になる集荷かごの組を他の集荷ユニットとして決定するようにしたものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明のピッキングシステムは、一組の集荷ユニットを構成する複数の集荷かごを積み込んだカートが保管設備内の各保管ゾーンに移動して各集荷かごに必要な物品をピッキングするとき、各集荷かご毎に予め定まる保管設備内における歩行経路の組合せにより、歩行距離が最小になる集荷ユニットの組を選定するものである。歩行経路の組合せの数は保管ゾーンの組合せの数に比して非常に少ないし、異なる保管ゾーンでピッキングする集荷かご同士でも同一歩行経路になるものもあって、組合せの作業負担は更に減少する。これにより、複数の集荷かごから構成される一組の集荷ユニットを積み込むカートの歩行距離を簡易に最小化し、ピッキング効率を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は物品保管設備を示す平面図ある。
【図2】図2は物品保管設備の保管ゾーンを示す平面図である。
【図3】図3は集荷装置を示すブロック図である。
【図4】図4は折りたたみ式コンテナを示す模式図である。
【図5】図5はピッキングカートを示す模式図である。
【図6】図6はカートの歩行可能経路を示す模式図である。
【図7】図7は歩行経路が同一になる折りたたみ式コンテナの例を示す模式図である。
【図8】図8は歩行距離が伸びる折りたたみ式コンテナの組合せを示す模式図である。
【図9】図9は歩行距離が伸びない折りたたみ式コンテナの組合せを示す模式図である。
【図10】図10は折りたたみ式コンテナの組合せ原理を示す流れ図である。
【図11】図11は折りたたみ式コンテナの具体的な組合せ手順を示す流れ図である。
【図12】図12は折りたたみ式コンテナの具体的な組合せ手順を示す流れ図である。
【図13】図13は各折りたたみ式コンテナの歩行経路を示す模式図である。
【図14】図14は各折りたたみ式コンテナの歩行経路を示す模式図である。
【図15】図15は各折りたたみ式コンテナの歩行経路を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1、図2に示す物品仕分け設備1は、例えば物流倉庫のフロア内に設けられ、主保管設備2と仕分け用保管設備3を備える。主保管設備2は外部から入荷されて、ケース単位で出荷される物品毎に保管ゾーンが設定される。仕分け用保管設備3は図4に示す折りたたみ式コンテナ40(集荷かご)に取出される物品毎に第1〜第4の各保管部3A〜3Dが備える各保管ゾーンが設定される。仕分け用保管設備3への物品補充は主保管設備2から行なわれる。
【0014】
物品仕分け設備1にトラック等で入荷される物品は主保管設備2に一時的に保管され、主保管設備2に保管した物品を出荷頻度、出荷量に応じて物品毎に区分けした仕分け用保管設備3の各保管部3A〜3Dの各保管ゾーンに移動して保管し直す。折りたたみ式コンテナ40は折りたたみ式コンテナ組立機4等で組立てられ、カート積込場5でカート20に積み込まれる。カート20は、カート積込場5から該カート20上の折りたたみ式コンテナ40に取り出すべき所望の物品が保管されている保管部3A〜3Dの各保管ゾーンの前に歩行して移動し、必要量の物品をカート20上の折りたたみ式コンテナ40に取出して集荷し、カート20の折りたたみ式コンテナ40に集荷された物品を出荷スペース6で検品、梱包等して外部に出荷する。
【0015】
しかるに、物品仕分け設備1では、図3に示す如くの集荷装置100が用いられる。集荷装置100は、ホストコンピュータ10と、カート20と、無線ハンディーターミナル(無線HT)30を有し、集荷かごとしての折りたたみ式コンテナ40を用いて構成される。
【0016】
ホストコンピュータ10は、複数種の物品の保管ゾーン(保管部3A〜3Dの保管間口)と、その物品の保管ゾーンで取出すべき物品数を含むピッキング情報を保有しており、このピッキングに関する情報をカート20と無線HT30との間で送受信する送受信機11と、このピッキング情報をRFID(ピッキング情報記憶装置)50に書込むRFIDリードライター12と、そのピッキング情報を印字したラベルを出力するラベラー13と、各カート20に折りたたみ式コンテナ40を供給する折りたたみ式コンテナ供給手段14を有する。RFIDリードライター12とラベラー13と折りたたみ式コンテナ供給手段14は折りたたみ式コンテナ組立機4等とカート積込場5の間の折りたたみ式コンテナ供給ラインに沿って配置される。
【0017】
折りたたみ式コンテナ組立機4等で組立てられた折りたたみ式コンテナ40には、図4に示す如く、RFIDリードライター12でピッキング情報を書き込まれたRFID50のタグが着脱されるとともに、ラベラー13で出力されたラベルが貼付される。そして、折りたたみ式コンテナ供給手段14が出力する同一の集荷ユニットの単位、本実施例では特定個数たる4個の折りたたみ式コンテナ40を、カート積込場5に用意されたカート20に積み込み、各カート20を前述の如くに保管設備3内の各保管ゾーンに向けて出発される。
【0018】
カート20は、図5に示す如く、作業者により運転される電動台車等からなり、複数の折りたたみ式コンテナ40、本実施例では上述の如くの一組の集荷ユニットを構成する4個の折りたたみ式コンテナ40のそれぞれを搭載するための荷台20A〜20Dを備える。カート20は、図3に示す如く、ホストコンピュータ10との間でピッキング情報に関する情報を送受信する送受信機21と、カート20の各荷台20A〜20Dに搭載した各折りたたみ式コンテナ40に据付けたRFID50に記憶された情報(当該折りたたみ式コンテナ40に取出すべく複数種の物品の保管ゾーンとその物品の保管ゾーンで取出すべき物品数)を読取るRFIDリードライター22(読取り装置)を有する。カート20の4個の荷台20A〜20DのそれぞれにRFIDリードライター22が設置されている。
【0019】
カート20は、送受信機21とRFIDリードライター22の他に、保管ゾーンから取出した物品の商品コード(janコード)で示される品種を読取るバーコードリーダ23を有する。カート20は、送受信機21とRFIDリードライター22とバーコードリーダ23から取得した情報を制御部24で処理し、RFIDリードライター22が読取ったピッキング情報のうち、次に取出すべき物品の保管ゾーンと取出し物品数を示す情報を表示する表示装置25(1個のメイン表示器26と、各荷台20A〜20Dに対応する4個のサブ表示器27と、折りたたみ式コンテナ40に入れられた物品数が所定数であるかの検品を行なう検品手段28を有する。検品手段28は各荷台20A〜20Dに対応する4個の載置秤29により構成される。
【0020】
更に、ホストコンピュータ10は、一組の集荷ユニットを構成する4個の折りたたみ式コンテナ40を積み込む各カート20の保管設備3内における歩行距離を簡易に最小化するため、集荷ユニット組合せ手段15を備える。集荷ユニット組合せ手段15は、RFIDリードライター12からRFID50に記憶されるピッキング情報に従って、4個の折りたたみ式コンテナ40を一組の集荷ユニットに組合せ、この集荷ユニットを構成する4個の折りたたみ式コンテナ40を折りたたみ式コンテナ供給手段14によりカート20に供給し、この集荷ユニットを積み込んだカート20を保管設備3内の各保管ゾーンに歩行させて移動させる。
【0021】
集荷ユニット組合せ手段15は一組の集荷ユニットを構成する折りたたみ式コンテナ40の組合せを以下の原則(i)〜(iv)に基づいて決定する。
【0022】
(i)カート積込場5から出発して出荷スペース6に到達するカート20が保管設備3内の各保管ゾーンを歩行する歩行可能経路を、図6に矢印で示す如くに予め定める。そして、各カート20がピッキング情報に従って所定の保管ゾーンを経由するための当該カート20の歩行経路として、図6の歩行可能経路のうちで当該カート20が採用すべき最短の歩行経路を選定する。
【0023】
(ii)ピッキング先の保管ゾーンが異なる折りたたみ式コンテナ40同士でも、同一の歩行経路をとることがある(図7)。
【0024】
例えば、図7(A)に示す如く、折りたたみ式コンテナ40Aはカート積込場5から保管ゾーン14、21、28、59の順に歩行してピッキングし、出荷スペース6(積み降ろしゾーン1)に到達するとき、歩行経路Aを示す。
【0025】
他方、図7(B)に示す如く、折りたたみ式コンテナ40Bはカート積込場5から保管ゾーン6、18、59の順に歩行してピッキングし、出荷スペース6(積み降ろしゾーン2)に到達するとき、歩行経路Bを示す。
【0026】
折りたたみ式コンテナ40Aと折りたたみ式コンテナ40Bは、それらのピッキング先の保管ゾーンが異なっていても、それらの歩行経路A、Bを同一にすることが認められる。
【0027】
(iii)折りたたみ式コンテナ40の組合せによっては、組合せ後の歩行距離が大きく伸びることがある(図8)。
【0028】
例えば、折りたたみ式コンテナ40Cはカート積込場5から保管ゾーン2、18、54の順に歩行してピッキングし、出荷スペース6(積み降ろしゾーン1)に到達するとき、歩行経路Cを示す。
【0029】
他方、折りたたみ式コンテナ40Dはカート積込場5から保管ゾーン8、13、65の順に歩行してピッキングし、出荷スペース6(積み降ろしゾーン1)に到達するとき、歩行経路Dを示す。
【0030】
折りたたみ式コンテナ40Cと折りたたみ式コンテナ40Dが一組の集荷ユニットを構成するものとして同一のカート20に積み込まれ、同一の歩行経路Xを歩行するとすると、その組合せ歩行距離は単独の各歩行経路C、Dの歩行距離に比して大きく伸びるものになる。
【0031】
(iv)折りたたみ式コンテナ40の組合せによっては、組合せ後の歩行距離がほとんど伸びないことがある(図9)。
【0032】
例えば、折りたたみ式コンテナ40Eはカート積込場5から保管ゾーン9、11、19、59の順に歩行してピッキングし、出荷スペース6(積み降ろしゾーン1)に到達するとき、歩行経路Eを示す。
【0033】
他方、折りたたみ式コンテナ40Fはカート積込場5から保管ゾーン3、14、20、28の順に歩行してピッキングし、出荷スペース6(積み降ろしゾーン1)に到達するとき、歩行経路Fを示す。
【0034】
折りたたみ式コンテナ40Eと折りたたみ式コンテナ40Fが一組の集荷ユニットを構成するものとして同一のカート20に積み込まれ、同一の歩行経路Yを歩行するとすると、その組合せ歩行距離は単独の各歩行経路E、Fの歩行距離に比して殆ど伸びない。従って、折りたたみ式コンテナ40Eと折りたたみ式コンテナ40Fは同じカート20に積み込めば歩行距離の無駄がなくなる。
【0035】
集荷ユニット組合せ手段15による一組の集荷ユニットを構成する折りたたみ式コンテナ40の組合せ決定手順は以下の如くにする(図10)。
【0036】
(1)折りたたみ式コンテナ40毎に、それらに指定されたピッキング情報に基づき、保管設備3内における歩行経路と歩行距離を算出して定める。
【0037】
(2)歩行経路が同一の折りたたみ式コンテナ40が特定個数、本実施例では4個ある場合には、それらの折りたたみ式コンテナ40の組を1つの集荷ユニットとして決定する。
【0038】
(3)組合せが完成していない残余の折りたたみ式コンテナ40の間で、最も歩行距離の長い折りたたみ式コンテナ40を選定する。
【0039】
(4)決定する1つの集荷ユニットに組合せが完成していない他の折りたたみ式コンテナ40の全てを組合せてそれらの組合せによる歩行距離を算出する。
【0040】
(5)上述(4)の組合せによる歩行距離の伸びが最小となる折りたたみ式コンテナ40の組を同じ集荷ユニットに選定する。
【0041】
(6)上述(5)の同じ集荷ユニット内の折りたたみ式コンテナ40が4個になったか否か判定し、4個になっていれば、それらの4個の折りたたみ式コンテナ40の組により他の1つの集荷ユニットが完成したものとして決定する。
【0042】
(7)組合せが完成していない残りの折りたたみ式コンテナ40が5個未満でなければ、上述(4)〜(6)を繰り返す。残りの折りたたみ式コンテナ40が5個未満であれば、それらの折りたたみ式コンテナ40の組により他の1つの集荷ユニットが完成したものとして決定する。
【0043】
従って、集荷装置100にあっては、ホストコンピュータ10がRFIDリードライター12を介してRFID50に記憶させ、このRFID50を介して各折りたたみ式コンテナ40に付帯させることになるピッキング情報に従って、集荷ユニット組合せ手段15により各一組の集荷ユニットを構成する折りたたみ式コンテナ40の組合せを決定する。そして、折りたたみ式コンテナ供給手段14は、カート積込場5で、この集荷ユニット組合せ手段15の組合せデータに従い、同一の集荷ユニットを構成する各4個の折りたたみ式コンテナ40を順にカート20に積み込み、このカート20をカート積込場5から保管設備3内の各保管ゾーンに向けて出発させるものになる。
【0044】
このような集荷装置100によれば、以下の作用効果を奏する。
(a)集荷ユニット組合せ手段15が、折りたたみ式コンテナ40毎に保管設備3内における歩行経路と歩行距離を定め、歩行経路が同一の折りたたみ式コンテナ40が特定個数たる4個ある場合には、それらの折りたたみ式コンテナ40の組を1つの集荷ユニットとして決定し、残余の折りたたみ式コンテナ40の間で、最も歩行距離の長い折りたたみ式コンテナ40を選定し、最も歩行距離の長い折りたたみ式コンテナ40に他の折りたたみ式コンテナ40を組合せてそれらの組合せによる歩行距離を算出し、この組合せによる歩行距離の伸びが最小になる折りたたみ式コンテナ40の組を他の集荷ユニットとして決定する。即ち、各折りたたみ式コンテナ40毎に予め定まる保管設備3内における歩行経路の組合せにより、歩行距離が最小となる集荷ユニットの組を選定するものであり、ひいてはそのような集荷ユニットを積み込むカート20の歩行距離を簡易に最小化し、ピッキング効率を向上することができる。
【0045】
(b)折りたたみ式コンテナ供給手段14が、集荷ユニット組合せ手段15の組合せデータに従い、同一の集荷ユニットを構成する特定個数たる4個の折りたたみ式コンテナ40を順にカート20に積み込む。歩行距離を最小化したカート20を保管設備3内の各保管ゾーンに出発させるものになり、ピッキング効率を向上することができる。
【0046】
以下、集荷ユニット組合せ手段15により、全12個の折りたたみ式コンテナ40(折りたたみ式コンテナNo.1101〜1112)を、それらに付与される表1に示したピッキング情報(保管設備3内のピッキング先となる保管ゾーン、以下ピッキングゾーン)に基づいて、各4個の折りたたみ式コンテナ40の組合せからなる各一組の集荷ユニットを決定する具体例について説明する。尚、集荷ユニット組合せ手段15は、図11、図12の工程1〜16により集荷ユニット組合せ動作するものとする。
【0047】
【表1】
【0048】
(1)折りたたみ式コンテナ40毎に保管設備3内における歩行経路と歩行距離を算出する(工程1)。各折りたたみ式コンテナ40の歩行経路は図13〜図15に示す通りになり、それらの歩行経路の表示と歩行距離は表2に示す通りになる。
【0049】
【表2】
【0050】
(2) 集荷ユニット未決定かつ歩行経路が同一の折りたたみ式コンテナ40が4個あるか否か判定する(工程2)。表3より、同一経路の折りたたみ式コンテナ40(折りたたみ式コンテナNo.1102、1105、1107、1109)が4個ある。
【0051】
【表3】
【0052】
(3)同一歩行経路の4個の折りたたみ式コンテナ40(折りたたみ式コンテナNo.1102、1105、1107、1109)の組を1つの集荷ユニットに決定する(工程3)。表4の結果を得る。
【0053】
【表4】
【0054】
(4) 集荷ユニット未決定かつ歩行経路が同一の折りたたみ式コンテナ40が4個あるか否か判定する(工程2)。集荷ユニット未決定かつ歩行経路が同一の折りたたみ式コンテナがないという結果を得る。
【0055】
(5)集荷ユニットの組合せが未完成の折りたたみ式コンテナ40を全て抽出する(工程4)。表5の結果を得る。
【0056】
【表5】
【0057】
(6)集荷ユニットの組合せが未完成の残余の折りたたみ式コンテナ40の間で、最も歩行距離(D)が長い折りたたみ式コンテナ40を選択する(工程5)。
表5より、折りたたみ式コンテナNo.1104、歩行距離(D)180が選択される。
【0058】
(7)最も歩行距離(D)が長い選択済折りたたみ式コンテナ1104との組合せによる歩行距離の伸びが最小となる折りたたみ式コンテナ40をさがすため、組合せ基準距離Base Dを上述(6)の選択済折りたたみ式コンテナ1104のD(180)とし、Base D=180とする(工程6)。
【0059】
また、選択済折りたたみ式コンテナ1104と他の折りたたみ式コンテナ40との組合せによる組合せ歩行距離Dの伸びが最小となる組合せ最小距離Min Dの初期値を、組み合わせた場合の最小距離を算出するため仮にMin D=∞とする(工程6)。
【0060】
(8)選択済折りたたみ式コンテナ1104との組合せによる歩行距離の伸びが最小となる折りたたみ式コンテナ40をさがすため、選択済折りたたみ式コンテナ1104の次に歩行距離の長い折りたたみ式コンテナNo.1112を組合せたときの、組合せの歩行経路と歩行距離を算出する(工程7)。
表6に示す如く、折りたたみ式コンテナNo.1112との組合せ歩行距離DがD=180になる。
【0061】
【表6】
【0062】
(9)上述(8)の組合せによる歩行距離Dを前述(7)の従来のMin Dと比較し、Min D>Dであるかの判定を行なう(工程8)。
【0063】
前述(7)のMin D=∞、上述(7)のD=180より、Min D>Dになり、この折りたたみ式コンテナ1104と折りたたみ式コンテナ1112の組合せ歩行距離Dは従来の組合せ歩行距離Min Dより小さいものであることが認められる。
【0064】
(10)上述(9)より、組合せ歩行距離Min Dを与える折りたたみ式コンテナNo.であるMin D No.を1112とし、最新の組合せ距離Min DをMin D=D=180に更新する(工程9)。
【0065】
(11)上述(10)のMin D=180と前述(7)のBase D=180を比較し、Min D=Base Dであるか又は組合せていない折りたたみ式コンテナ40がないことの判定を行なう(工程10)。
【0066】
Min D=Base Dになる。折りたたみ式コンテナ1104と折りたたみ式コンテナ1112の組合せによる歩行距離D=Min D=180が、折りたたみ式コンテナ1104の歩行距離Base D=180と同じであり、この組合せによる歩行距離の伸びがないことが認められる。
【0067】
(12)上述(11)より、折りたたみ式コンテナ1112を、折りたたみ式コンテナ1104と同一の集荷ユニットNo.2に属する集荷ユニットに決定する(工程11)。
表7を得る。
【0068】
【表7】
【0069】
(13)現在までに決定中の集荷ユニットNo.2内の折りたたみ式コンテナ40の決定数が4個になったか、又は集荷ユニット未決定折りたたみ式コンテナ数が0になったか判定する(工程12)。
【0070】
集荷ユニットNo.2内の折りたたみ式コンテナ数は2個である。また、集荷ユニット未決定折りたたみ式コンテナが残っており、その数は0となっていない。
【0071】
(14)選択済折りたたみ式コンテナ1104、1112との組合せによる歩行距離の伸びが最小となる折りたたみ式コンテナ40をさがすため、最新の組合せ基準距離Base Dを、Min D=180に更新する(工程13)。
【0072】
また、選択済折りたたみ式コンテナ1104、1112と他の折りたたみ式コンテナ40との組合せによる組合せ歩行距離Dの伸びが最小となる組合せ最小距離Min Dの初期値を、組み合わせた場合の最小距離を算出するため仮にMin D=∞とする(工程13)。
【0073】
(15)選択済折りたたみ式コンテナ1104、1112との組合せによる歩行距離の伸びが最小となる折りたたみ式コンテナ40をさがすため、選択済折りたたみ式コンテナ1104、1112の次に歩行距離の長い折りたたみ式コンテナNo.1103を組合せたときの、組合せの歩行経路と歩行距離を算出する(工程7)。
【0074】
表8に示す如く、折りたたみ式コンテナNo.1103との組合せ歩行距離DがD=300になる。
【0075】
【表8】
【0076】
(16)上述(15)の組合せによる歩行距離Dを前述(14)の従来のMin Dと比較し、Min D>Dであるかの判定を行なう(工程8)。
【0077】
前述(14)のMin D=∞、上述(15)のD=300より、Min D>Dになり、この折りたたみ式コンテナ1104、1112と折りたたみ式コンテナ1103の組合せ歩行距離Dは従来の組合せ歩行距離Min Dより小さいものであることが認められる。
【0078】
(17)上述(16)より、組合せ歩行距離Min Dを与える折りたたみ式コンテナNo.であるMin D No.1103とし、最新の組合せ距離Min DをMin D=D=300に更新する(工程9)。
【0079】
(18)上述(17)のMin D=300と前述(14)のBase D=180を比較し、Min D=Base Dであるか又は組合せていない折りたたみ式コンテナ40がないことの判定を行なう(工程10)。
Min D=Base Dにならず、組合せていない折りたたみ式コンテナ40がある。
【0080】
(19)選択済折りたたみ式コンテナ1104、1112との組合せによる歩行距離の伸びが最小となる折りたたみ式コンテナ40をさがすため、選択済及び仮組合せ済折りたたみ式コンテナ1104、1112、1103の次に歩行距離の長い折りたたみ式コンテナNo.1108を組合せたときの、組合せの歩行経路と歩行距離を算出する(工程7)。
【0081】
表9に示す如く、折りたたみ式コンテナNo.1108との組合せ歩行距離DがD=300になる。
【0082】
【表9】
【0083】
(20)上述(19)の組合せによる歩行距離Dを前述(17)の従来のMin Dと比較し、Min D>Dであるかの判定を行なう(工程8)。
【0084】
前述(17)のMin D=300、上述(19)のD=300より、Min D>Dにならない。
【0085】
(21)上述(17)のMin D=300と上述(14)のBase D=180を比較し、Min D=Base Dであるか又は組合せていない折りたたみ式コンテナ40がないことの判定を行なう(工程10)。
Min D=Base Dにならず、組合せていない折りたたみ式コンテナ40がある。
【0086】
(22)選択済折りたたみ式コンテナ1104、1112との組合せによる歩行距離の伸びが最小となる折りたたみ式コンテナ40をさがすため、選択済及び仮組合せ済折りたたみ式コンテナ1104、1112、1103、1108の次に歩行距離の長い折りたたみ式コンテナNo.1106を組合せたときの、組合せの歩行経路と歩行距離を算出する(工程7)。
【0087】
表10に示す如く、折りたたみ式コンテナNo.1106との組合せ歩行距離DがD=180になる。
【0088】
【表10】
【0089】
(23)上述(22)の組合せによる歩行距離Dを前述(17)の従来のMin Dと比較し、Min D>Dであるか又は組み合わせて折りたたみ式コンテナ40がないことの判定を行なう(工程8)。
【0090】
前述(17)のMin D=300、上述(22)のD=180より、Min D>Dになり、この折りたたみ式コンテナ1104、1112と折りたたみ式コンテナ1106の組合せ歩行距離Dは従来の組合せ歩行距離Min Dより小さいものであることが認められる。
【0091】
(24)上述(23)より、組合せ歩行距離Min Dを与える折りたたみ式コンテナNo.であるMin D No.を1106とし、最新の組合せ距離Min DをD=180に更新する(工程9)。
【0092】
(25)上述(24)のMin D=180と前述(14)のBase D=180を比較し、Min D=Base Dであるか又は組合せていない折りたたみ式コンテナ40がないことの判定を行なう(工程10)。
【0093】
Min D=Base Dになる。折りたたみ式コンテナ1104、1112と折りたたみ式コンテナ1106の組合せによる歩行距離D=Min D=180が、折りたたみ式コンテナ1104、1112の歩行距離Base D=180と同じであり、この組合せによる歩行距離の伸びがないことが認められる。
【0094】
(26)上述(25)より、折りたたみ式コンテナ1106を、折りたたみ式コンテナ1104、1112と同一の集荷ユニットNo.2に属する集荷ユニットに決定する(工程11)。
表11を得る。
【0095】
【表11】
【0096】
(27)現在までに決定中の集荷ユニットNo.2内の折りたたみ式コンテナ40の決定数が4個、又は集荷ユニット未決定折りたたみ式コンテナ数が0になったか判定する(工程12)。
【0097】
集荷ユニットNo.2内の折りたたみ式コンテナ数は3個である。また、集荷ユニット未決定折りたたみ式コンテナが残っており、その数は0となっていない。
【0098】
(28)選択済折りたたみ式コンテナ1104、1112、1106との組合せによる歩行距離の伸びが最小となる折りたたみ式コンテナ40をさがすため、最新の組合せ基準距離Base Dを、Min D=180に更新する(工程13)。
【0099】
また、選択済折りたたみ式コンテナ1104、1112、1106と他の折りたたみ式コンテナ40との組合せによる組合せ歩行距離Dの伸びが最小となる組合せ最小距離Min Dの初期値を、組み合わせた場合の最小距離を算出するため仮にMin
D=∞とする(工程13)。
【0100】
(29)選択済折りたたみ式コンテナ1104、1112、1106との組合せによる歩行距離の伸びが最小となる折りたたみ式コンテナ40をさがすため、選択済折りたたみ式コンテナ1104、1112、1106の次に歩行距離の長い折りたたみ式コンテナNo.1103を組合せたときの、組合せの歩行経路と歩行距離を算出する(工程7)。
【0101】
表12に示す如く、折りたたみ式コンテナNo.1103との組合せ歩行距離DがD=300になる。
【0102】
【表12】
【0103】
(30)上述(29)の組合せによる歩行距離Dを前述(28)の従来のMin Dと比較し、Min D>Dであるかの判定を行なう(工程8)。
【0104】
前述(28)のMin D=∞、上述(29)のD=300より、Min D>Dになり、この折りたたみ式コンテナ1104、1112、1106と折りたたみ式コンテナ1103の組合せ歩行距離Dは従来の組合せ歩行距離Min
Dより小さいものであることが認められる。
【0105】
(31)上述(30)より、組合せ歩行距離Min Dを与える折りたたみ式コンテナNo.であるMin D No.を1103とし、最新の組合せ距離Min DをD=300に更新する(工程9)。
【0106】
(32)上述(31)のMin D=300と前述(28)のBase D=180を比較し、Min D=Base D又は組合せていない折りたたみ式コンテナ40がないことの判定を行なう(工程10)。
Min D=Base Dにならず、組合せていない折りたたみ式コンテナ40がある。
【0107】
(33)選択済折りたたみ式コンテナ1104、1112、1106との組合せによる歩行距離の伸びが最小となる折りたたみ式コンテナ40をさがすため、選択済及び仮組合せ済折りたたみ式コンテナ1104、1112、1106、1103の次に歩行距離の長い折りたたみ式コンテナNo.1108を組合せたときの、組合せの歩行経路と歩行距離を算出する(工程7)。
【0108】
表13に示す如く、折りたたみ式コンテナNo.1108との組合せ歩行距離DがD=300になる。
【0109】
【表13】
【0110】
(34)上述(33)の組合せによる歩行距離Dを前述(31)の従来のMin Dと比較し、Min D>Dであるかの判定を行なう(工程8)。
【0111】
前述(31)のMin D=300、上述(33)のD=300より、Min D>Dにならない。
【0112】
(35)上述(32)のMin D=300と上述(28)のBase D=180を比較し、Min D=Base Dであるか又は組合せていない折りたたみ式コンテナ40がないことの判定を行なう(工程10)。
Min D=Base Dにならず、組合せていない折りたたみ式コンテナ40がある。
【0113】
(36)選択済折りたたみ式コンテナ1104、1112、1106との組合せによる歩行距離の伸びが最小となる折りたたみ式コンテナ40をさがすため、選択済及び仮組合せ済折りたたみ式コンテナ1104、1112、1106、1103、1108の次に歩行距離の長い折りたたみ式コンテナNo.1101を組合せたときの、組合せの歩行経路と歩行距離を算出する(工程7)。
【0114】
表14に示す如く、折りたたみ式コンテナNo.1101との組合せ歩行距離DがD=260になる。
【0115】
【表14】
【0116】
(37)上述(36)の組合せによる歩行距離Dを前述(31)の従来のMin Dと比較し、Min D>Dであるかの判定を行なう(工程8)。
【0117】
前述(31)のMin D=300、上述(36)のD=260より、Min D>Dになり、この折りたたみ式コンテナ1104、1112、1106と折りたたみ式コンテナ1101の組合せ歩行距離Dは従来の組合せ歩行距離Min Dより小さいものであることが認められる。
【0118】
(38)上述(37)より、組合せ歩行距離Min Dを与える折りたたみ式コンテナNo.であるMin D No.を1101とし、最新の組合せ距離Min DをD=260に更新する(工程9)。
【0119】
(39)上述(38)のMin D=260と前述(28)のBase D=180を比較し、Min D=Base Dであるか又は組合せていない折りたたみ式コンテナ40がないことの判定を行なう(工程10)。
Min D=Base Dにならず、組合せていない折りたたみ式コンテナ40がある。
【0120】
(40)選択済折りたたみ式コンテナ1104、1112、1106との組合せによる歩行距離の伸びが最小となる折りたたみ式コンテナ40をさがすため、選択済及び仮組合せ済折りたたみ式コンテナ1104、1112、1106、1103、1108、1101の次に歩行距離の長い折りたたみ式コンテナNo.1111を組合せたときの、組合せの歩行経路と歩行距離を算出する(工程7)。
【0121】
表15に示す如く、折りたたみ式コンテナNo.1111との組合せ歩行距離DがD=280になる。
【0122】
【表15】
【0123】
(41)上述(40)の組合せによる歩行距離Dを前述(38)の従来のMin Dと比較し、Min D>Dであるかの判定を行なう(工程8)。
前述(38)のMin D=260、上述(40)のD=280より、Min D>Dにならない。
【0124】
(42)上述(38)のMin D=300と上述(28)のBase D=180を比較し、Min D=Base Dであるか又は組合せていない折りたたみ式コンテナ40がないことの判定を行なう(工程10)。
Min D=Base Dにならず、組合せていない折りたたみ式コンテナ40がある。
【0125】
(43)選択済折りたたみ式コンテナ1104、1112、1106との組合せによる歩行距離の伸びが最小となる折りたたみ式コンテナ40をさがすため、選択済及び仮組合せ済折りたたみ式コンテナ1104、1112、1106、1103、1108、1101、1111の次に歩行距離の長い折りたたみ式コンテナNo.1110を組合せたときの、組合せの歩行経路と歩行距離を算出する(工程7)。
【0126】
表16に示す如く、折りたたみ式コンテナNo.1110との組合せ歩行距離DがD=220になる。
【0127】
【表16】
【0128】
(44)上述(43)の組合せによる歩行距離Dを前述(38)の従来のMin Dと比較し、Min D>Dであるかの判定を行なう(工程8)。
【0129】
前述(38)のMin D=260、上述(43)のD=220より、Min D>Dになり、この折りたたみ式コンテナ1104、1112、1106と折りたたみ式コンテナ1110の組合せ歩行距離Dは従来の組合せ歩行距離Min
Dより小さいものであることが認められる。
【0130】
(45)上述(44)より、組合せ歩行距離Min Dを与える折りたたみ式コンテナNo.であるMin D No.1110とし、最新の組合せ距離Min DをD=220に更新する(工程9)。
【0131】
(46)上述(45)のMin D=220と前述(28)のBase D=180を比較し、Min D=Base Dであるか又は組合せていない折りたたみ式コンテナ40がないことの判定を行なう(工程10)。
Min D=Base Dにならないが、組合せていない折りたたみ式コンテナ40がない。
【0132】
(47)上述(46)より、折りたたみ式コンテナ1110を、折りたたみ式コンテナ1104、1112、1106と同一の集荷ユニットNo.2に属する集荷ユニットに決定する(工程11)。
表17を得る。
【0133】
【表17】
【0134】
(48)現在までに決定中の集荷ユニットNo.2内の折りたたみ式コンテナ40の決定数が4個、又は集荷ユニット未決定折りたたみ式コンテナ数が0になったか判定する(工程12)。
集荷ユニットNo.2内の折りたたみ式コンテナ数は4個である。
【0135】
(49)集荷ユニットに決まっていない折りたたみ式コンテナ40の未決定数が、5個未満か判定する(工程14)。
未決定の折りたたみ式コンテナ数は4個である。
【0136】
(50)未決定の残り4個の折りたたみ式コンテナ40を同一の集荷ユニット(集荷ユニットNo.3)に決定する(工程15)。
表18を得る。
【0137】
【表18】
【産業上の利用可能性】
【0138】
本発明は、一組の集荷ユニットを構成する複数の集荷かごを積み込んだカートが保管設備内の各保管ゾーンに移動して各集荷かごに必要な物品をピッキングするとき、そのカートの歩行距離を簡易に最小化し、ピッキング効率を向上することができる。
【符号の説明】
【0139】
3 保管設備
10 ホストコンピュータ
12 RFIDリードライター
14 折りたたみ式コンテナ供給手段(集荷かご供給手段)
15 集荷ユニット組合せ手段
20 カート
40 折りたたみ式コンテナ(集荷かご)
50 RFID(ピッキング情報記憶手段)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の集荷かごのそれぞれにピッキングすべき複数種の物品が種類毎に保管される保管設備内の複数の保管ゾーンと、その集荷かごに各保管ゾーンでピッキングすべき物品数を含むピッキング情報を記憶したピッキング情報記憶手段と、
特定個数の集荷かごを一組の集荷ユニットに組合せる集荷ユニット組合せ手段とを有してなる物品のピッキングシステムであって、
集荷ユニット組合せ手段は、
集荷かご毎に保管設備内における歩行経路と歩行距離を定め、
歩行経路が同一の集荷かごが特定個数ある場合には、それらの集荷かごの組を1つの集荷ユニットとして決定し、
残余の集荷かごの間で、最も歩行距離の長い集荷かごを選定し、最も歩行距離の長い集荷かごに他の集荷かごを組合せてそれらの組合せによる歩行距離を算出し、この組合せによる歩行距離の伸びが最小になる集荷かごの組を他の集荷ユニットとして決定する物品のピッキングシステム。
【請求項2】
前記複数の集荷かごを同一の集荷ユニットの単位で複数のカートのそれぞれに積み込み、各カートを保管設備内の各保管ゾーンに向けて出発させる集荷かご供給手段を有し、
集荷かご供給手段が、前記集荷ユニット組合せ手段の組合せデータに従い、同一の集荷ユニットを構成する特定個数の集荷かごを順にカートに積み込む請求項1に記載の物品のピッキングシステム。
【請求項3】
複数の集荷かごのそれぞれにピッキングすべき複数種の物品が種類毎に保管される保管設備内の各保管ゾーンと、その集荷かごに各保管ゾーンでピッキングすべき物品数を含むピッキング情報を記憶したピッキング情報記憶手段から当該ピッキング情報を読み出し、
ピッキング情報記憶手段に記憶されるピッキング情報に従って、特定個数の集荷かごを一組の集荷ユニットに組合せ、この集荷ユニットを保管装置内の各保管ゾーンに移動させてピッキングする物品のピッキング方法であって、
集荷かご毎に保管設備内における歩行経路と歩行距離を定めるステップと、
歩行経路が同一の集荷かごが特定個数ある場合には、それらの集荷かごの組を1つの集荷ユニットとして決定するステップと、
残余の集荷かごの間で、最も歩行距離の長い集荷かごを選定し、最も歩行距離の長い集荷かごに他の集荷かごを組合せてそれらの組合せによる歩行距離を算出し、この組合せによる歩行距離の伸びが最小になる集荷かごの組を他の集荷ユニットとして決定するステップとを含む物品のピッキング方法。
【請求項4】
前記複数の集荷かごを同一の集荷ユニットの単位で複数のカートのそれぞれに積み込み、各カートを保管設備内の各保管ゾーンに向けて出発させるステップであって、前記集荷ユニットの組合せデータに従い、同一の集荷ユニットを構成する特定個数の集荷かごを順にカートに積み込む請求項3に記載の物品のピッキング方法。
【請求項1】
複数の集荷かごのそれぞれにピッキングすべき複数種の物品が種類毎に保管される保管設備内の複数の保管ゾーンと、その集荷かごに各保管ゾーンでピッキングすべき物品数を含むピッキング情報を記憶したピッキング情報記憶手段と、
特定個数の集荷かごを一組の集荷ユニットに組合せる集荷ユニット組合せ手段とを有してなる物品のピッキングシステムであって、
集荷ユニット組合せ手段は、
集荷かご毎に保管設備内における歩行経路と歩行距離を定め、
歩行経路が同一の集荷かごが特定個数ある場合には、それらの集荷かごの組を1つの集荷ユニットとして決定し、
残余の集荷かごの間で、最も歩行距離の長い集荷かごを選定し、最も歩行距離の長い集荷かごに他の集荷かごを組合せてそれらの組合せによる歩行距離を算出し、この組合せによる歩行距離の伸びが最小になる集荷かごの組を他の集荷ユニットとして決定する物品のピッキングシステム。
【請求項2】
前記複数の集荷かごを同一の集荷ユニットの単位で複数のカートのそれぞれに積み込み、各カートを保管設備内の各保管ゾーンに向けて出発させる集荷かご供給手段を有し、
集荷かご供給手段が、前記集荷ユニット組合せ手段の組合せデータに従い、同一の集荷ユニットを構成する特定個数の集荷かごを順にカートに積み込む請求項1に記載の物品のピッキングシステム。
【請求項3】
複数の集荷かごのそれぞれにピッキングすべき複数種の物品が種類毎に保管される保管設備内の各保管ゾーンと、その集荷かごに各保管ゾーンでピッキングすべき物品数を含むピッキング情報を記憶したピッキング情報記憶手段から当該ピッキング情報を読み出し、
ピッキング情報記憶手段に記憶されるピッキング情報に従って、特定個数の集荷かごを一組の集荷ユニットに組合せ、この集荷ユニットを保管装置内の各保管ゾーンに移動させてピッキングする物品のピッキング方法であって、
集荷かご毎に保管設備内における歩行経路と歩行距離を定めるステップと、
歩行経路が同一の集荷かごが特定個数ある場合には、それらの集荷かごの組を1つの集荷ユニットとして決定するステップと、
残余の集荷かごの間で、最も歩行距離の長い集荷かごを選定し、最も歩行距離の長い集荷かごに他の集荷かごを組合せてそれらの組合せによる歩行距離を算出し、この組合せによる歩行距離の伸びが最小になる集荷かごの組を他の集荷ユニットとして決定するステップとを含む物品のピッキング方法。
【請求項4】
前記複数の集荷かごを同一の集荷ユニットの単位で複数のカートのそれぞれに積み込み、各カートを保管設備内の各保管ゾーンに向けて出発させるステップであって、前記集荷ユニットの組合せデータに従い、同一の集荷ユニットを構成する特定個数の集荷かごを順にカートに積み込む請求項3に記載の物品のピッキング方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2011−37568(P2011−37568A)
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−185884(P2009−185884)
【出願日】平成21年8月10日(2009.8.10)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年8月10日(2009.8.10)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】
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