説明

ピペラジンおよび置換ピペラジンのプロドラッグ抗ウイルス剤

本発明は、下式のプロドラッグ化合物(I)、その医薬組成物、およびHIV感染の処置でのその用途を提供する。また本発明は、該プロドラッグ化合物(I)の製造に用いる下式の中間体化合物(II)をも提供する。



Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下式Iで示される化合物。
【化1】

[式中、XはCまたはN、但し、XがNのとき、Rは存在せず;
WはCまたはN、但し、WがNのとき、Rは存在せず;
VはC;
は水素、メトキシまたはハロゲン;
は水素;
はメトキシまたはヘテロアリールで、これらのそれぞれは独立して、必要に応じて下記Gから選ばれる置換基の1つで置換されてよく(ここで、ヘテロアリールはトリアゾリル、ピラゾリルまたはオキサジアゾリル);
Eは水素または医薬的に許容しうるモノもしくはジ塩;
Yは
【化2】

からなる群から選ばれ;
10,R11,R12,R13,R14,R15,R16,R17はそれぞれ独立して、Hまたはメチル、但し、R10−R17の多くて2つがメチル;
18はC(O)−フェニル、C(O)−ピリジニル、ピリジニル、ピリミジニル、キノリニル、イソキノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、フタラジニル、アザベンゾフリルおよびアザインドリルからなる群から選ばれ、これらのそれぞれは独立して、必要に応じてメチル、アミノ、−NHMe、−NMe、メトキシ、ヒドロキシメチルおよびハロゲンからなる群から選ばれる基の1〜2つで置換されてよく;
Dはシアノ、S(O)R24、ハロゲン、C(O)NR2122、フェニルおよびヘテロアリールからなる群から選ばれ、該フェニルまたはヘテロアリールは独立して、必要に応じて1〜3つの同一もしくは異なるハロゲンであるいは下記Gから選ばれる1〜3の同一もしくは異なる置換基で置換されてよく(ここで、ヘテロアリールはピリジニルおよびオキサジアゾリルからなる群から選ばれる);
Aはフェニル、ピリジニル、フリル、チエニル、イソキサゾリルおよびオキサゾリルからなる群から選ばれ、該フェニル、ピリジニル、フリル、チエニル、イソキサゾリルおよびオキサゾリルは独立して、必要に応じて1〜3つの同一もしくは異なるハロゲンであるいは下記Gから選ばれる1〜3つの同一もしくは異なる置換基で置換されてよく;
Gは(C1−6)アルキル、(C1−6)アルケニル、フェニル、ヒドロキシ、メトキシ、ハロゲン、−NR23C(O)−(C1−6)アルキル、−NR2425、−S(O)NR2425、COOR26および−CONR2425からなる群から選ばれ、該(C1−6)アルキルは必要に応じて、ヒドロキシ、ジメチルアミノまたは1〜3つの同一もしくは異なるハロゲンで置換されてよく;
26は水素および(C1−6)アルキルからなる群から選ばれ;
20,R21,R22,R23,R24,R25はそれぞれ独立して、水素、(C1−6)アルキルおよび−(CH)NR2728からなる群から選ばれ;
nは0〜6;および
27およびR28はそれぞれ独立して、Hまたはメチルである]
【請求項2】
がメトキシまたはフルオロ;
18がC(O)−フェニル、C(O)−ピリジニル、イソキノリニル、キナゾリニルおよびフタラジニルからなる群から選ばれ、該イソキノリニル、キナゾリニルまたはフタラジニルが独立して、必要に応じてメチル、アミノ、−NHMe、−NMe、メトキシ、ヒドロキシメチルおよびハロゲンからなる群から選ばれる基の1〜2つで置換されてよく;
Dがシアノ、フェニルおびヘテロアリールからなる群から選ばれ(ここで、ヘテロアリールはピリジニルまたはオキサジアゾリル)、上記フェニルまたはヘテロアリールは独立して、必要に応じてC1−6アルキル、トリフルオロメチル、メトキシおよびハロゲンからなる群から選ばれる1〜3つの同一もしくは異なる置換基で置換されてよく;
Aがフェニル、ピリジニル、フリル、チエニル、イソキサゾリルおよびオキサゾリルからなる群から選ばれ、該フェニル、ピリジニル、フリル、チエニル、イソキサゾリルまたはオキサゾリルが独立して、必要に応じて1〜3つの同一もしくは異なるハロゲンであるいはメチル、ハロゲン、メトキシおよび−NHからなる群から選ばれる1〜3つの同一もしくは異なる置換基で置換されてよく;および
10,R11,R12,R13,R14,R15,R16,R17がそれぞれ独立して、Hまたはメチル、但し、R10−R17の最大で1つがメチルである請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
XおよびWがそれぞれNである請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
XがC;およびWがNである請求項2に記載の化合物。
【請求項5】
18が−C(O)−Ph;およびYが
【化3】

である請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
がメトキシまたはトリアゾリルで、該トリアゾリルが必要に応じて、Gから選ばれる1つの置換基で置換されてよく;
10−R17がそれぞれH;および
Gがメチルである請求項5に記載の化合物。
【請求項7】
がF;およびRがN−1位で結合する1,2,3−トリアゾリルである請求項6に記載の化合物。
【請求項8】
がメトキシ;およびRがN−1位で結合する3−メチル−1,2,4−トリアゾリルである請求項6に記載の化合物。
【請求項9】
およびRがそれぞれメトキシである請求項6に記載の化合物。
【請求項10】
塩がナトリウム、リシンまたはトロメタミンである請求項6に記載の化合物。
【請求項11】
請求項1に記載の式Iの化合物の抗ウイルス有効量、および医薬的に許容しうる担体、賦形剤または希釈剤の1種以上から成る医薬組成物。
【請求項12】
さらに、
(a)AIDS抗ウイルス剤;
(b)抗感染剤;
(c)免疫調節剤;および
(d)HIV進入阻害薬
からなる群から選ばれるAIDS処置剤の抗ウイルス有効量を含有し、HIV感染を処置するのに使用する請求項11に記載の医薬組成物。
【請求項13】
HIVウイルスに感染した哺乳類を処置する方法であって、該哺乳類に対し、請求項1に記載の式Iの化合物の抗ウイルス有効量、および医薬的に許容しうる担体、賦形剤または希釈剤の1種以上を投与することから成る処置法。
【請求項14】
哺乳類に対し、式Iの化合物の抗ウイルス有効量を、AIDS抗ウイルス剤、抗感染剤、免疫調節剤およびHIV進入阻害薬からなる群から選ばれるAIDS処置剤の抗ウイルス有効量と組合せて投与する請求項13に記載の処置法。
【請求項15】
下式IIで示される化合物。
【化4】

[式中、XはCまたはN、但し、XがNのとき、Rは存在せず;
WはCまたはN、但し、WがNのとき、Rは存在せず;
VはC;
は水素、メトキシまたはハロゲン;
は水素;
はメトキシまたはヘテロアリールで、これらのそれぞれは独立して、必要に応じて下記Gから選ばれる置換基の1つで置換されてよく(ここで、ヘテロアリールはトリアゾリル、ピラゾリルまたはオキサジアゾリル);
LおよびMは独立して、水素、C−Cアルキル、フェニル、ベンジル、トリアルキルシリル、2,2,2−トリクロロエトキシおよび2−トリメチルシリルエトキシからなる群から選ばれ、但し、LとMの多くて1つが水素であってよく;
Yは
【化5】

からなる群から選ばれ;
10,R11,R12,R13,R14,R15,R16,R17はそれぞれ独立して、Hまたはメチル、但し、R10−R17の多くて2つがメチル;
18はC(O)−フェニル、C(O)−ピリジニル、ピリジニル、ピリミジニル、キノリニル、イソキノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、フタラジニル、アザベンゾフリルおよびアザインドリルからなる群から選ばれ、これらのそれぞれは独立して、必要に応じてメチル、アミノ、−NHMe、−NMe、メトキシ、ヒドロキシメチルおよびハロゲンからなる群から選ばれる基の1〜2つで置換されてよく;
Dはシアノ、S(O)R24、ハロゲン、C(O)NR2122、フェニルおよびヘテロアリールからなる群から選ばれ、該フェニルまたはヘテロアリールは独立して、必要に応じて1〜3つの同一もしくは異なるハロゲンであるいは下記Gから選ばれる1〜3の同一もしくは異なる置換基で置換されてよく(ここで、ヘテロアリールはピリジニルおよびオキサジアゾリルからなる群から選ばれる);
Aはフェニル、ピリジニル、フリル、チエニル、イソキサゾリルおよびオキサゾリルからなる群から選ばれ、該フェニル、ピリジニル、フリル、チエニル、イソキサゾリルおよびオキサゾリルは独立して、必要に応じて1〜3つの同一もしくは異なるハロゲンであるいは下記Gから選ばれる1〜3つの同一もしくは異なる置換基で置換されてよく;
Gは(C1−6)アルキル、(C1−6)アルケニル、フェニル、ヒドロキシ、メトキシ、ハロゲン、−NR23C(O)−(C1−6)アルキル、−NR2425、−S(O)NR2425、COOR26および−CONR2425からなる群から選ばれ、該(C1−6)アルキルは必要に応じて、ヒドロキシ、ジメチルアミノまたは1〜3つの同一もしくは異なるハロゲンで置換されてよく;
26は水素および(C1−6)アルキルからなる群から選ばれ;
20,R21,R22,R23,R24,R25はそれぞれ独立して、水素、(C1−6)アルキルおよび−(CH)NR2728からなる群から選ばれ;
nは0〜6;および
27およびR28はそれぞれ独立して、Hまたはメチルである]
【請求項16】
塩がリシンである請求項7に記載の化合物。
【請求項17】
塩がトロメタミンである請求項8に記載の化合物。
【請求項18】
塩がリシンである請求項9に記載の化合物。
【請求項19】
Yが
【化6】

10,R11,R12,R13,R14,R15,R16,R17がそれぞれ独立して、Hまたはメチル、但し、R10−R17の多くて2つがメチルである請求項1に記載の化合物。
【請求項20】
がメトキシまたはフルオロ;
Dがシアノ、フェニルおよびピリジニルからなる群から選ばれ、該フェニルまたはピリジニルは独立して、必要に応じてメチルおよびハロゲンからなる群から選ばれる1つの置換基で置換されてよく;および
Aがフェニルおよびピリジニルからなる群から選ばれ、該フェニルまたはピリジニルが独立して、必要に応じてメチルおよびハロゲンからなる群から選ばれる1つの置換基で置換されてよい請求項19に記載の化合物。
【請求項21】
Dがシアノ;Aがフェニルおよびピリジニルからなる群から選ばれ;XがC;WがN;Gがメチル;Rがメトキシまたはトリアゾリルで、該トリアゾリルが独立して、必要に応じてGから選ばれる1つの置換基で置換されてよく;およびR10,R11,R12,R13,R14,R15,R16,R17がそれぞれHである請求項20に記載の化合物。
【請求項22】
がメトキシ;およびRがトリアゾリルで、該トリアゾリルが独立して、必要に応じてGから選ばれる1つの置換基で置換されてよい請求項20に記載の化合物。
【請求項23】
Yが
【化7】

18がキノリニル、イソキノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニルおよびフタラジニルからなる群から選ばれ、これらのそれぞれが独立して、必要に応じてメチル、アミノ、−NHMe、−NMe、メトキシ、ヒドロキシメチルおよびハロゲンからなる群から選ばれる基の1〜2つで置換されてよい請求項1に記載の化合物。
【請求項24】
がメトキシまたはフルオロ;
18がイソキノリニル、キナゾリニルおよびフタラジニルからなる群から選ばれ、該イソキノリニル、キナゾリニルまたはフタラジニルが独立して、必要に応じてメチルまたはハロゲンの1つの基で置換されてよく;および
10,R11,R12,R13,R14,R15,R16,R17がそれぞれ独立して、Hである請求項23に記載の化合物。
【請求項25】
XがC;WがN;Gがメチル;およびRがメトキシまたはトリアゾリルで、該トリアゾリルが独立して、必要に応じてGから選ばれる1つの置換基で置換されてよい請求項24に記載の化合物。
【請求項26】
がメトキシ;Rがトリアゾリルで、該トリアゾリルが独立して、必要に応じてGから選ばれる1つの置換基で置換されてよく;およびR18がキナゾリニルである請求項25に記載の化合物。
【請求項27】
がメトキシまたはフルオロ;R18がC(O)−フェニル;R10,R11,R12,R13,R14,R15,R16,R17がそれぞれH;およびGがメチルである請求項1に記載の化合物。
【請求項28】
XがC;およびWがNである請求項27に記載の化合物。
【請求項29】
式:
【化8】

の化合物Iacを製造する方法であって、
(a)式:
【化9】

の化合物IVaを、該化合物IVa1モル当り塩基として約2モル当量のKCO、および該化合物IVa1g当り溶媒として約5〜10mLのN−メチルピロリジノンの存在下、該化合物IVa1モル当り約1.2モル当量の式:
【化10】

のジ−t−ブチルクロロメチルホスフェートで、約30℃の反応温度にてアルキル化して、式:
【化11】

の化合物Rを形成し;
(b)工程(a)の得られる反応混合物に、上記化合物IVa1g当り約10mLのジクロロメタン溶媒および化合物IVa1モル当り約15モル当量のトリフルオロ酢酸を加えて、上記化合物Rの2つのt−ブチル基を室温で脱保護し;次いで
(c)化合物Iacを回収する
ことを特徴とする製造法。
【請求項30】
式:
【化12】

の化合物Icを製造する方法であって、
(a)式:
【化13】

の化合物IVcを、該化合物IVc1モル当り塩基として約2.5モル当量のCsCO、該化合物IVc1モル当り約2モル当量のKI、および該化合物IVc1g当り約5〜10mLのN−メチルピロリジノンの存在下、該化合物IVc1モル当り約2.5モル当量の式:
【化14】

のジ−t−ブチルクロロメチルホスフェートで、約25〜30℃の反応温度にてアルキル化して、式:
【化15】

の化合物IIcを形成し;
(b)過剰のアセトンおよび水中、上記化合物IIcの2つのt−ブチル基を約40℃の温度で脱保護し;次いで
(c)化合物Icを回収する
ことを特徴とする製造法。
【請求項31】
式:
【化16】

の化合物Ibcを製造する方法であって、
(a)式:
【化17】

の化合物IVbを、該化合物IVb1モル当り塩基として約2モル当量のCsCO、該化合物1モル当り約2モル当量のKI、および該化合物1g当り約2.5mLのN−メチルピロリジノンの存在下、該化合物IVb1モル当り約2モル当量の式:
【化18】

のジ−t−ブチルクロロメチルホスフェートで、約30℃の反応温度にてアルキル化して、式:
【化19】

の化合物IIbを形成し;
(b)過剰のアセトンおよび水中、上記化合物IIbの2つのt−ブチル基を約40℃の温度で脱保護し;次いで
(c)化合物Ibcを回収する
ことを特徴とする製造法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate


【公表番号】特表2007−529519(P2007−529519A)
【公表日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−503935(P2007−503935)
【出願日】平成17年3月3日(2005.3.3)
【国際出願番号】PCT/US2005/006980
【国際公開番号】WO2005/090367
【国際公開日】平成17年9月29日(2005.9.29)
【出願人】(391015708)ブリストル−マイヤーズ スクイブ カンパニー (494)
【氏名又は名称原語表記】BRISTOL−MYERS SQUIBB COMPANY
【Fターム(参考)】