説明

ピークホールド回路及びボトムホールド回路

【課題】ピークホールド回路及びボトムホールド回路の検出精度を高め、高温動作における当該回路の検出精度の劣化を抑制すること。
【解決手段】各ゲートに入力端子1と出力端子2が接続される第1の差動入力回路7と、第1のカレントミラー回路10を備える第1の差動増幅回路12と、第1のカレントミラー回路10に流れる電流I1に比例する充電電流I2を生成する第5のトランジスタ13と、ゲートが第1の差動増幅回路12の出力ノード16に接続され、ソースとドレインがそれぞれ第5のトランジスタ13のドレインとキャパシタ17に接続される第6のトランジスタ14と、充電電流I2を充電するキャパシタ17を備え、出力電圧VOUTが入力信号VINのピーク値に近づくに従って充電電流I2を減少させることで、ピークホールド回路の過剰の行き過ぎを抑制し、検出精度を高めた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力信号のピーク値を検出して保持するピークホールド回路、及び入力信号のボトム値を検出して保持するボトムホールド回路に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、車載機器のセンサにおいて、センサ信号は温度によって経時変化するため、ピークホールド回路を用いてセンサ信号を補正又は制御する必要がある。センサ信号の補正又は制御を精度良く行うには、センサ信号のピーク値を精度良く検出する必要がある。このため、ピークホールド回路はセンサ信号のピーク値を精度良く検出する必要がある。また車載機器では高温動作においてもその精度を保つ必要がある。
【0003】
例えば、ピークホールド回路でピーク値を精度良く検出する一例が特許文献1に示されている。特許文献1のピークホールド回路は、ゲートに入力信号電圧が印加される第1のトランジスタと、ゲートに出力電圧が印加されソースが前記第1のトランジスタと共通接続されて定電流源から定電流の配給を受ける第2のトランジスタとからなる差動増幅器と、前記第2のトランジスタのドレイン電流と等しい電流を前記第1のカレントミラー回路と、前記第1のトランジスタの負荷に流れる電流に比例する大きさの充電電流を生成する第2のカレントミラー回路と、充電電流により充電されるキャパシタからなり、当該キャパシタの端子電圧を出力電圧として用いるようにしたことを特徴とする。
【0004】
特許文献1に記載の発明では、入力信号電圧がキャパシタに保持しているピーク電圧(出力電圧)より高い時に、キャパシタに充電電流が流れる。この充電電流は第2のカレントミラー回路によって生成され、その大きさは差動増幅器の第1のトランジスタに流れる電流から第2のトランジスタに流れる電流を差し引いた分、すなわち当該第2のトランジスタの負荷に流れる電流に等しいので、入力電圧と出力電圧との差が小さくなる、すなわち充電により出力電圧が入力信号電圧に近づくに従って小さくなる。そして、出力電圧が入力信号電圧に等しくなると、差動増幅器の第1、第2のトランジスタに流れる電流は等しくなるので、充電電流は0になる。このように、特許文献1に記載の発明では、キャパシタの充電に従って充電電流は0に近づくので、出力電圧は入力信号電圧のピーク値を越えることがなくなり、ピークホールド回路のピーク値を精度良く検出することができる。
【0005】
例えば、ピークホールド回路でピーク値を精度良く検出する一例が特許文献2に示されている。特許文献2のピークホールド回路は、キャパシタと、前記キャパシタを充電、又は放電する電流源と、前記電流源を前記キャパシタに接続するスイッチと、前記スイッチと前記キャパシタとの接続ノードの電位と、入力信号の電位とを比較し、この比較結果に応じて前記スイッチを開閉させるコンパレータと、前記スイッチと前記キャパシタとの接続ノードの電位をバッファし、出力信号を出力するバッファと、前記出力信号の電位と前記入力信号の電位とを比較し、前記入力信号の電位と前記出力信号の電位との電位差が小さくなるのにしたがって、前記電流源が流す電流が小さくなるように前記電流源に制動をかける制動器とを含むピーク又はボトム検出回路を具備することを特徴とする半導体集積回路装置。
【0006】
特許文献2に記載の発明では、出力信号と入力信号の電位とを比較し、入力信号の電位と出力信号の電位との電位差が小さくなるのにしたがって、電流源が流す電流が小さくなるように電流源に制動をかける制動器を具備する。このため、キャパシタへのチャージ電流を、出力信号と入力信号との差が小さくなるのにしたがって減らすことができる。
【0007】
このように出力信号と入力信号との差が小さくなるに従ってチャージ電流を減らせば、チャージ電流がコントロールされなかった従来に比べて、キャパシタへのチャージを、より確実なタイミングで速やかに終了させることができる。よって、出力信号が入力信号のピークレベルを越えるような現象は生じ難くなり、ピークホールド回路の精度が大幅に向上する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平7−22924号公報
【特許文献2】特開2000−131352号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1に記載の発明では、ピーク値を検出するため、第1のトランジスタの負荷に流れる電流に比例する大きさの充電電流を生成する第2のカレントミラー回路は、充電電流により充電されるキャパシタに接続される。高温動作時では、キャパシタに接続される第2のカレントミラー回路のリーク電流が増大する。高温動作時に増加する第2のカレントミラー回路に流れるリーク電流が接地方向に流れた場合、ピーク値検出後、充電電流により充電されるキャパシタに充電した電圧すなわち出力電圧は、第2のカレントミラー回路に流れる接地方向のリーク電流の増大によって、徐々に減少する。
【0010】
また、高温動作時に増加する第2のカレントミラー回路に流れるリーク電流が電圧源から流れ込んだ場合、ピーク値検出後、充電電流により充電されるキャパシタに充電した電圧すなわち出力電圧は、電圧源から流れ込んだ第2のカレントミラー回路のリーク電流の増大によって、徐々に増加する。また、高速にピーク値検出を行う場合、第2のカレントミラー回路のトランジスタの面積を大きくし、第1のトランジスタの負荷に流れる電流に比例する大きさの充電電流を大きくする必要がある。しかし、第2のカレントミラー回路のトランジスタの面積を大きくすると、高温動作時に生じるリーク電流がさらに増大する。このように、高温動作時では増加する第2のカレントミラー回路のリーク電流によって、出力電圧が増加又は減少し、ピークホールド回路のピーク値を検出する精度が劣化する。
【0011】
特許文献2に記載の発明では、ピークホールド回路の精度を向上させるため、スイッチとキャパシタとの接続ノードの電位をバッファし、出力信号を出力するバッファと、出力信号の電位と入力信号の電位を比較し、入力信号の電位と前記出力信号の電位との電位差が小さくなるのにしたがって、電流源が流す電流が小さくなるように電流源に制動をかける制動器を含む。しかし、出力信号を出力するバッファと制動器を用いることによってピークホールド回路の回路面積が拡大する。
【0012】
また、特許文献2に記載の発明では、出力信号を出力するバッファにプロセスばらつきによってオフセット電圧が生じた場合、キャパシタに充電した出力電圧とその電圧をバッファした出力電圧とに差が生じ、ピークホールド回路のピーク値を検出する精度が劣化する。さらに、入力信号と出力信号を比較する制動器の出力は、出力信号を出力するバッファに生じるオフセット電圧の影響を受け、電流源が流す電流量に誤差が生じ、ピークホールド回路のピーク値を検出する精度が劣化する。さらに、出力信号を出力するバッファと同様に入力信号と出力信号を比較する制動器にプロセスばらつきによってオフセット電圧が生じた場合、電流源が流す電流量に誤差が生じ、ピークホールド回路のピーク値を検出する精度が劣化する。
【0013】
本発明の目的は以上の問題点を解決し、ピークホールド回路のピーク値を検出する精度を向上させ、高温動作に生じるピーク値を検出する精度劣化を抑制し、さらに回路面積を低減させるピークホールド回路を提供することにある。
【0014】
本発明の別の目的は以上の問題点を解決し、ボトムホールド回路のボトム値を検出する精度を向上させ、高温動作に生じるボトム値を検出する精度劣化を抑制し、さらに回路面積を低減させるボトムホールド回路を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明に係るピークホールド回路は、入力信号のピーク値に等しい電圧を検出して保持した後、出力電圧として出力するピークホールド回路において、
ゲートに入力信号が印加される第1のトランジスタと、ゲートに出力電圧が印加されソースが前記第1のトランジスタのソースと共通接続されて定電流源から定電流の配給を受ける第2のトランジスタとを含む第1の差動入力回路と、
前記第2のトランジスタのドレインに流れる電流と等しい電流を前記第1のトランジスタのドレインに流し込む第1のカレントミラー回路と、
ゲートが前記第2のトランジスタのドレインに接続され前記第2のトランジスタのドレインに流れる電流に比例する充電電流を生成する第3のトランジスタと、
ゲートが前記第1のトランジスタのドレインに接続され、ソースが前記第3のトランジスタのドレインに接続され、ドレインがキャパシタに接続される第4のトランジスタと、
一端が出力端子に接続され前記充電電流により充電されるキャパシタとを備え、
前記キャパシタの端子電圧を出力電圧として用いることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
従って、本発明によれば、出力電圧が入力電圧のピーク値に近づくに従ってキャパシタに充電又は放電する充電電流又は放電電流を小さくすることで、出力電圧が入力信号のピーク値又はボトム値を越えることがなく、ピークホールド回路の検出精度を大幅に向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施の形態1に係るピークホールド回路を示す回路図である。
【図2】本発明の実施の形態1の変形例に係るピークホールド回路に設けられる第1のカスコード型カレントミラー回路40を示す回路図である。
【図3】図1及び図2のピークホールド回路の動作を示す電圧及び電流の波形図である。
【図4】図1及び図2のピークホールド回路において出力電圧VOUT>入力電圧VINの時のキャパシタ17に流れる電流I3の温度特性を示す特性図である。
【図5】本発明の実施の形態2に係るボトムホールド回路を示す回路図である。
【図6】図5のボトムホールド回路の動作を示す電圧及び電流の波形図である。
【図7】本発明の実施の形態3に係るボトムホールド回路を示す回路図である。
【図8】本発明の実施の形態1の変形例に係るピークホールド回路に設けられる第1のカスコード型カレントミラー回路46を示す回路図である。
【図9】図7及び図8のボトムホールド回路の動作を示す電圧及び電流の波形図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の各実施形態において、同様の構成要素については同一の符号を付している。また、以下の回路は一回路例であり、これらに限定されない。
【0019】
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1に係るピークホールド回路を示す回路図である。図1に示す実施の形態1に係るピークホールド回路は、入力信号(入力電圧)VINのピーク値を検出して保持した後、出力電圧VOUTとして出力する回路であって、図1に示すように、差動増幅回路12と、2つのトランジスタ13,14と、出力電圧VOUTを充電するキャパシタ17と、定電圧源18とを備えて構成される。ここで、第1の差動増幅回路12は、第1の差動入力回路7と第1のカレントミラー回路10とを備えて構成される。
【0020】
前記第1の差動増幅回路12を構成する前記第1の差動入力回路7は、
(a)ゲートに入力信号VINが印加される第1のトランジスタ5と、
(b)ゲートに出力電圧VOUTが印加されかつソースが前記第1のトランジスタ5のソースと共通接続される第2のトランジスタ6と、
(c)前記第1のトランジスタ5と前記第2のトランジスタ6の共通接続されたソースに接続する定電流源11と
を備えて構成される。なお、定電流源11の一端は前記第1及び第2のトランジスタ5,6のソースに接続される一方、その他端はグランドに接続される。
【0021】
また、前記第1の差動増幅回路12を構成する前記第1のカレントミラー回路10は、
(a)ソースが電圧VDDの電圧源3に接続され、ドレインが前記第1の差動入力回路7を構成する前記第1のトランジスタ5のドレインに接続され、ゲートが第4のトランジスタ9のゲートとドレインに共通接続される第3のトランジスタ8と、
(b)ソースが電圧源3に接続され、共通接続されるゲートとドレインが前記第1の差動入力回路7を構成する前記第2のトランジスタ6のドレインと前記第3のトランジスタ8のゲートに接続される第4のトランジスタ9と
を備えて構成される。
【0022】
さらに、前記第5のトランジスタ13は、そのソースが電圧源3に接続され、そのゲートが前記第1の差動入力回路7を構成する前記第2のトランジスタ6のドレインに接続され、前記第2のトランジスタ6のドレインに流れる電流I1に比例する充電電流I2をドレインに生成する。前記第6のトランジスタ14は、そのゲートが前記第1の差動入力回路7を構成する前記一のトランジスタ5のドレイン(ノード16)に接続され、そのソースが前記第5のトランジスタ13のドレインに接続され、そのドレインが出力端子2に接続される。なお、前記第1の差動入力回路7を構成する前記第1のトランジスタ5のドレインのノード16は、前記第1の差動増幅回路12の出力ノードである。
【0023】
キャパシタ17は出力電圧VOUTを充電し、ぞれぞれの一端が出力端子2と定電圧源18に接続される。ここで、定電圧源18はキャパシタ18の定電圧源18に接続される一端を所定の電位(例えば、正電位)に固定するために設けられ、当該一端はグランド4に接続してもよく、電位を固定することができればよい。
【0024】
図2は本発明の実施の形態1の変形例に係るピークホールド回路に設けられる第1のカスコード型カレントミラー回路40を示す回路図である。第1のカレントミラー回路10は、図2に示す第1のカスコード型カレントミラー回路40でも、図1のピークホールド回路を実現できる。
【0025】
図2に示す第1のカスコード型カレントミラー回路40は、
(a)ソースが電圧源3に接続され、ゲートが第8トランジスタ37のゲートと第10のトランジスタ39のドレインに共通接続され、ドレインが第9のトランジスタ38のソースに接続される第7のトランジスタ36と、
(b)ソースが電圧源3に接続され、ゲートが前記第10のトランジスタ39のドレインと前記第7のトランジスタ36のゲートに共通接続され、ドレインが前記第10のトランジスタ39のソースに接続される第8のトランジスタ37と、
(c)ソースが前記第7のトランジスタ36のドレインに接続され、ゲートが前記第10のトランジスタ39のゲートと定電圧源41に接続され、ドレインが前記第1の差動入力回路7を構成する前記第1のトランジスタ5のドレインに接続される第9のトランジスタ38と、
(d)ソースが前記第8のトランジスタ37のドレインに接続され、ゲートが前記第9のトランジスタ38のゲートと定電圧源41に接続され、ドレインが前記第8のトランジスタ37のゲートと前記第1の差動入力回路7を構成する前記第2のトランジスタ6のドレインに接続される第10のトランジスタ39と
を備えて構成され、前記第2のトランジスタ6のドレインに流れる電流I1と等しい電流を前記第1のトランジスタ5のドレインに流す。
【0026】
図3は図1及び図2のピークホールド回路の動作を示す電圧及び電流の波形図である。図3を参照して、当該回路の動作を説明する。図3に示す如く、出力電圧VOUTは、時刻t1まで入力信号VINのピーク値を充電し、時刻t1で入力信号VINのピーク値を検出する。時刻t1までの間、出力電圧VOUTが入力信号VINの電圧より小さい時、第1の差動増幅回路12の出力ノード16の電圧、つまり第6のトランジスタ14のゲートに掛かる電圧は徐々に高くなり、第6のトランジスタ14は徐々にオフ状態となる。この時、時刻t1までの間、第6のトランジスタ14が徐々にオフ状態となるため、第5のトランジスタ13のドレイン電圧は徐々に電圧源3の電圧に近づき、時刻t1で電圧源3の電圧となる。従って、時刻t1までの間、第6のトランジスタ14が徐々にオフ状態になることで第5のトランジスタ13のドレイン電圧が徐々に電圧源3に近づき、第5のトランジスタ13のドレインとソース間の電圧は小さくなり、第5のトランジスタ13のドレインに流れる充電電流I2は徐々に小さくなる。そして、時刻t1で充電電流I2はゼロになる。このように、時刻t1までの間、出力電圧VOUTが入力信号VINのピーク値に近づくに従って、第6のトランジスタ14は徐々にオフ状態となり、充電電流I2を小さくすることで、キャパシタ17への充電の行き過ぎを防止することができ、ピークホールド回路のピーク値を検出する精度が向上する。
【0027】
図4は図1及び図2のピークホールド回路において出力電圧VOUT>入力電圧VINの時のキャパシタ17に流れる電流I3の温度特性を示す特性図である。図1のピークホールド回路では、入力信号VINのピーク値を検出後(時刻t1後)、第6のトランジスタ14はオフ状態となり、キャパシタ17と第5のトランジスタ13を切り離すことで、温度が高くなるに従って増加する第5のトランジスタ13のリーク電流の影響を受けなくし、図4に示す如く、出力電圧VOUTが入力信号VINより高くなった時、第6のトランジスタ14が有る場合は、第6のトランジスタ14が無い場合と比べてキャパシタ17に流れる電流I3を小さくすることができるため、高温動作時のピークホールド回路のピーク値を検出する精度の劣化を抑制することができる。
【0028】
また、出力電圧VOUTは、高速でピーク値を検出するために、第1のカレントミラー回路10に流れる電流I1に比例する充電電流I2を生成する第5のトランジスタ13を大きくすることで、充電電流I2を増やしても、第6のトランジスタ14を用いることでピーク値検出後の第5のトランジスタ13のリーク電流の影響を受けない。そのため、本実施の形態に係るピークホールド回路は、高温動作時に高速でピーク値を検出する場合でも、第5のトランジスタ13の影響を受けることが無いため、ピーク値を検出する精度の劣化を抑制することができる。
【0029】
また、本実施の形態に係るピークホールド回路では、特許文献2の出力信号を出力するバッファや電流源が流す電流が小さくなるように制動をかける制動器を用いることなく、第1のカレントミラー回路10のノード15に接続する第5のトランジスタ13と、出力電圧VOUTが入力信号VINの電圧に近づくに従って、徐々にオフ状態に近づく第6のトランジスタ14を用いることでピークホールド回路の精度を向上させることができる。そのため、本実施の形態に係るピークホールド回路では、特許文献2で問題となるプロセスばらつきによって生じる出力信号を出力するバッファや制動器のオフセット電圧によるピークホールド回路の精度劣化を除去でき、さらに回路面積を縮小することができる。
【0030】
実施の形態2.
図5は本発明の実施の形態2に係るボトムホールド回路を示す回路図である。図5に示す実施の形態2のボトムホールド回路は、入力信号(入力電圧)VINのボトム値を検出して保持した後、出力電圧VOUTとして出力する回路であって、図5に示すように、図1のピークホールド回路とほぼ同様のブロック構成で実現できる。ここで、ボトム値検出を可能にするために、ピークホールド回路の充電電流I2の流れる方向を逆にする回路を追加したことを特徴としている。当該ボトムホールド回路は、差動増幅回路12と、極性が異なる2つのトランジスタ19,23と、カレントミラー回路22と、出力電圧VOUTを放電するキャパシタ17と、定電圧源18とを備えて構成される。
【0031】
図5において、第1の差動増幅回路12は、図1の第1の差動増幅回路12と同様に構成される。また、第5のトランジスタ19は、そのソースが電圧源3に接続され、そのゲートが実施の形態1と同じ第1の差動入力回路7を構成する第2のトランジスタ6のドレインに接続され、前記第2のトランジスタ6のドレインに流れる電流I1に比例する電流I4を生成する。
【0032】
さらに、第2のカレントミラー回路22は、
(a)ソースがグランド4に接続され、ドレインとゲートが前記第5のトランジスタ19のドレインに接続される第6のトランジスタ20と、
(b)ソースがグランド3に接続され、ゲートが第6のトランジスタ20のゲートとドレインに共通接続され、ドレインが第8のトランジスタ23のソースに接続される第7のトランジスタ21と
を備えて構成され、前記第5のトランジスタ19に流れる電流I4に比例する放電電流I5を前記第7のトランジスタ21のドレインに生成する。
【0033】
第8のトランジスタ23は、そのゲートが前記第1の差動入力回路7を構成する前記第1のトランジスタ5のドレイン(ノード16)に接続され、そのソースが前記第7のトランジスタ21のドレインに接続され、そのドレインが出力端子2に接続される。キャパシタ17のぞれぞれの一端は、出力端子2と定電圧源18に接続される。なお、キャパシタ17の定電圧源18に接続される一端は、グランド4に接続してもよく、電位を固定することができればよい。
【0034】
図6は図5のボトムホールド回路の動作を示す電圧及び電流の波形図である。図6を参照して当該回路の動作を説明する。図6に示す如く、出力電圧VOUTは、時刻t1まで入力信号VINのボトム値を放電し、時刻t1で入力信号VINのボトム値を検出する。時刻t1までの間、出力電圧VOUTが入力信号VINの電圧より大きい時、第1の差動増幅回路12の出力ノード16、つまり第8のトランジスタ23のゲートに掛かる電圧は徐々に低くなり、第8のトランジスタ23は徐々にオフ状態となる。この時、時刻t1までの間、第8のトランジスタ23が徐々にオフ状態となるため、第7のトランジスタ21のドレインの電圧は徐々にグランドの電位に近づき、時刻t1でグランドの電位となる。従って、時刻t1までの間、第8のトランジスタ23が徐々にオフ状態になることで第7のトランジスタ21のドレイン電圧が徐々にグランド電位に近づき、第7のトランジスタ21のソースとドレイン間の電圧が徐々にゼロに近づくことで、第7のトランジスタ21のドレインに流れる放電電流I5は徐々に小さくなり、時刻t1で放電電流I5はゼロになる。このように、時刻t1までの間、出力電圧VOUTが入力信号VINのボトム値に近づくに従って、第8のトランジスタ23は徐々にオフ状態となり、放電電流I5を小さくすることで、キャパシタ17への放電の行き過ぎを防止することができる。
【0035】
なお、本実施の形態において、入力信号VINのボトム値を検出後、第8のトランジスタ23はオフ状態となり、出力端子2と第7のトランジスタ21を切り離すことで、温度が高くなるに従って増加する第7のトランジスタ21のリーク電流の影響を受けなくすることができ、高温動作時のボトムホールド回路のボトム値を検出する精度の劣化を抑制することができる。
【0036】
実施の形態3.
図7は本発明の実施の形態3に係るボトムホールド回路を示す回路図である。図7に示す実施の形態3に係るボトムホールド回路は、入力信号(入力電圧)VINのボトム値を検出して保持した後、出力電圧VOUTとして出力する回路であって、図7に示すように、図1のピークホールド回路とほぼ同様のブロック構成で実現できる。ただし、ボトム値検出を可能にするために、ピーク検出とは逆極性となるように回路が変更されるブロックを備えたことを特徴としている。また、当該ボトムホールド回路は、図5のボトムホールド回路より少ない部品数で実現することができ、回路面積を小さくすることができる。さらに、図5のボトムホールド回路の第1の差動入力回路7のトランジスタの極性を逆にすることで、トランジスタの閾値の影響を緩和でき、図5の実施の形態2のボトムホールド回路より入力信号VINが低いボトム値を検出することができる。
【0037】
図7に示す実施の形態3に係るボトムホールド回路は、差動増幅回路31と、2つのトランジスタ33,34と、出力電圧VOUTを放電するキャパシタ17と、定電圧源18とを備えて構成される。図7において、第1の差動増幅回路31は、図1の第1の差動増幅回路12の極性を逆にした回路であり、第1の差動入力回路26と同様の第1のカレントミラー回路30で構成される。また、前記第1の差動増幅回路31を構成する前記第1の差動入力回路26は、
(a)ゲートに入力信号VINが印加される第1のトランジスタ24と、
(b)ゲートに出力電圧VOUTが印加され、ソースが前記第1のトランジスタ24のソースと共通接続される第2のトランジスタ25と、
(c)前記第1のトランジスタ24と前記第2のトランジスタ25の共通接続されたソースに接続する定電流源27と
を備えて構成される。
【0038】
前記第1の差動増幅回路31を構成する前記第1のカレントミラー回路30は、
(a)ソースがグランド4に接続され、ドレインが前記第1の差動入力回路26を構成する前記第1のトランジスタ24のドレインに接続され、ゲートが第4のトランジスタ29のゲートとドレインに共通接続される第3のトランジスタ28と、
(b)ソースがグランド4に接続され、ゲートとドレインが共通接続され前記第1の差動入力回路26を構成する前記第2のトランジスタ25のドレインと前記第3のトランジスタ28のゲートに接続される第4のトランジスタ29と
を備えて構成される。
【0039】
第5のトランジスタ33は、そのソースがグランド4に接続され、そのゲートが前記第1の差動入力回路26を構成する前記第2のトランジスタ25のドレインに接続され、前記第1の差動入力回路26を構成する前記第2のトランジスタ25のドレインに流れる電流I6に比例する放電電流I7を生成する。また、第6のトランジス34は、そのゲートが前記第1の差動入力回路26を構成する前記第1のトランジスタ24のドレインに接続され、そのソースが前記第5のトランジスタ33のドレインに接続され、そのドレインが出力端子2に接続される。なお、前記第1の差動入力回路26を構成する前記第1のトランジスタ24のドレインに接続される前記第6のトランジスタ34のゲートのノード32は、前記第1の差動増幅回路31の出力ノードである。さらに、キャパシタ17は出力電圧VOUTを放電し、ぞれぞれの一端は、出力端子2と定電圧源18に接続される。なお、キャパシタ17の定電圧源18に接続される一端は、電位を固定することができればよいため、接地でもよい。
【0040】
図8は本発明の実施の形態1の変形例に係るピークホールド回路に設けられる第1のカスコード型カレントミラー回路46を示す回路図である。第1のカレントミラー回路30は、図8に示す第1のカスコード型カレントミラー回路46でも、図7のボトムホールド回路を実現できる。
【0041】
図8に示す第1のカスコード型カレントミラー回路46は、
(a)ソースがグランド4に接続され、ゲートが第8トランジスタ43のゲートと第10のトランジスタ45のドレインに共通接続され、ドレインが第9のトランジスタ44のソースに接続される第7のトランジスタ42と、
(b)ソースがグランド4に接続され、ゲートが前記第10のトランジスタ45のドレインと前記第7のトランジスタ42のゲートに共通接続され、ドレインが前記第10のトランジスタ45のソースに接続される第8のトランジスタ43と、
(c)ソースが前記第7のトランジスタ42のドレインに接続され、ゲートが前記第10のトランジスタ45のゲートと定電圧源47に接続され、ドレインが前記第1の差動入力回路26を構成する前記第1のトランジスタ24のドレインに接続される第9のトランジスタ44と、
(d)ソースが前記第8のトランジスタ43のドレインに接続され、ゲートが前記第9のトランジスタ44のゲートと定電圧源47に接続され、ドレインが前記第8のトランジスタ43のゲートと前記第1の差動入力回路26を構成する前記第2のトランジスタ25のドレインに接続される第10のトランジスタ45と
を備えて構成され、前記第2のトランジスタ25のドレインに流れる電流I6に等しい電流を前記第1のトランジスタ24のドレインに流す。
【0042】
図9は図7及び図8のボトムホールド回路の動作を示す電圧及び電流の波形図である。図9を参照して、当該回路の動作を説明する。図9に示す如く、出力電圧VOUTは、時刻t1まで入力信号VINのボトム値を放電し、時刻t1で入力信号VINのボトム値を検出する。時刻t1までの間、出力電圧VOUTが入力信号VINの電圧より大きい時、第1の差動増幅回路31の出力ノード32、つまり第6のトランジスタ34のゲートに掛かる電圧は徐々に低くなり、第6のトランジスタ34は徐々にオフ状態となる。この時、時刻t1までの間、第6のトランジスタ34が徐々にオフ状態となるため、第5のトランジスタ33のドレイン電圧は徐々にグランド4の電位に近づき、時刻t1でグランド4の電位となる。従って、時刻t1までの間、第6のトランジスタ34が徐々にオフ状態になることで第5のトランジスタ33のドレイン電圧が徐々にグランド4の電位に近づき、第5のトランジスタ33のドレインとソース間の電圧は小さくなり、第5のトランジスタ33のドレインに流れる放電電流I7は徐々に小さくなる。そして、時刻t1で放電電流I7はゼロになる。このように、時刻t1までの間、出力電圧VOUTが入力信号VINのボトム値に近づくに従って、第6のトランジスタ34は徐々にオフ状態となり、放電電流I7を小さくすることで、キャパシタ17への放電の行き過ぎを防止することができる。
【0043】
なお、実施の形態3において、図1のピークホールド回路と同様に、入力信号VINのボトム値を検出後、第6のトランジスタ34はオフ状態となり、出力端子2と第5のトランジスタ33を切り離すことで、温度が高くなるに従って増加する第5のトランジスタ33のリーク電流の影響を受けなくすることができ、高温動作時のボトムホールド回路のボトム値を検出する精度の劣化を抑制することができる。
【産業上の利用可能性】
【0044】
以上詳述したように、本発明によれば、出力電圧が入力電圧のピーク値又はボトム値に近づくに従ってキャパシタに充電又は放電する充電電流又は放電電流を小さくすることで、出力電圧が入力信号のピーク値又はボトム値を越えることがなく、ピークホールド回路又はボトムホールド回路の検出精度を大幅に向上できる。
【0045】
また、前記第1のトランジスタのドレインの電圧に応じて徐々にオフ状態となる前記第4のトランジスタを用いることによって、温度が高くなるに従って増大する第3のトランジスタで生じるリーク電流が前記キャパシタに充電又は放電した出力電圧(VOUT)に与える影響を除去し、入力信号(VIN)のピーク値又はボトム値を検出後、前記キャパシタに流れるリーク電流を小さくすることで、高温動作時の入力信号のピーク値又はボトム値の検出精度の劣化を抑制することができる。
【0046】
さらに、第2のカレントミラー回路を用いて、上記充電電流に比例する放電電流を生成し、前記第5のトランジスタを用いて出力電圧が入力電圧のボトム値に近づくに従ってキャパシタに放電する放電電流を小さくすることで、出力電圧が入力信号のボトム値を越えることがなく、ボトムホールド回路の精度を大幅に向上させることができる。
【符号の説明】
【0047】
1 入力端子、2 出力端子、3 電圧源、4 グランド、5 第1のトランジスタ、6 第2のトランジスタ、7 第1の差動入力回路、8 第3のトランジスタ、9 第4のトランジスタ、10 第2のトランジスタ6のドレイン電流I1と等しい電流を第1のトランジスタ5に流し込む第1のカレントミラー回路、11 定電流源、12 第1のカレントミラー回路10と第1の差動入力回路7からなる第1の差動増幅回路、13 第1のカレントミラー回路10に流れる電流I1に比例する充電電流I2を生成する第5のトランジスタ、14 ゲートが第1の差動増幅回路12の出力ノード16に接続される第6のトランジスタ、15 第1のカレントミラー回路10のノード、16 第1の差動増幅回路12の出力ノード、17 出力端子2に接続されるキャパシタ、18 定電圧源、19 第1のカレントミラー回路10に流れる電流I1に比例する電流I4を生成する第5のトランジスタ、20 第6のトランジスタ、21 第7のトランジスタ、22 第2のカレントミラー回路、23 ゲートが第1の差動増幅回路12の出力ノード16に接続される第8のトランジスタ、24 第1のトランジスタ、25 第2のトランジスタ、26 第1の差動入力回路、27 定電流源、28 第3のトランジスタ、29 第4のトランジスタ、30 第1のカレントミラー回路、31 第1の差動増幅回路、32 第1の差動増幅回路31の出力ノード、33 第1のカレントミラー回路30に流れる電流I6に比例する放電電流I7を生成する第5のトランジスタ、34 ゲートが第1の差動増幅回路31の出力ノード32に接続される第6のトランジスタ、35 第1のカレントミラー回路30のノード、36 第7のトランジスタ、37 第8のトランジスタ、38 第9のトランジスタ、39 第10のトランジスタ、40 第1のカスコード型カレントミラー回路、41 定電圧源、42 第7のトランジスタ、43 第8のトランジスタ、44 第9のトランジスタ、45 第10のトランジスタ、46 第1のカスコード型カレントミラー回路、47 定電圧源。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力信号のピーク値に等しい電圧を検出して保持した後、出力電圧として出力するピークホールド回路において、
ゲートに入力信号が印加される第1のトランジスタと、ゲートに出力電圧が印加されソースが前記第1のトランジスタのソースと共通接続されて定電流源から定電流の配給を受ける第2のトランジスタとを含む第1の差動入力回路と、
前記第2のトランジスタのドレインに流れる電流と等しい電流を前記第1のトランジスタのドレインに流し込む第1のカレントミラー回路と、
ゲートが前記第2のトランジスタのドレインに接続され前記第2のトランジスタのドレインに流れる電流に比例する充電電流を生成する第3のトランジスタと、
ゲートが前記第1のトランジスタのドレインに接続され、ソースが前記第3のトランジスタのドレインに接続され、ドレインがキャパシタに接続される第4のトランジスタと、
一端が出力端子に接続され前記充電電流により充電されるキャパシタとを備え、
前記キャパシタの端子電圧を出力電圧として用いることを特徴とするピークホールド回路。
【請求項2】
入力信号のピーク値を検出後、前記第1のトランジスタのドレインの電圧に応じて徐々にオフ状態となる前記第4のトランジスタを用いて、前記第2のトランジスタのドレインに流れる電流に比例する充電電流を生成する前記第3のトランジスタで生じるリーク電流が前記キャパシタへ与える影響を抑制する手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載のピークホールド回路。
【請求項3】
前記キャパシタの他端はグランドに接続され、もしくは当該他端を所定の電位に固定する定電圧源に接続されたことを特徴とする請求項1又は2記載のピークホールド回路。
【請求項4】
入力信号のボトム値に等しい電圧を検出して保持した後、出力電圧として出力するボトムホールド回路において、
ゲートに入力信号が印加される第1のトランジスタと、ゲートに出力電圧が印加されソースが前記第1のトランジスタのソースと共通接続されて定電流源から定電流の配給を受ける第2のトランジスタとを含む第1の差動入力回路と、
前記第2のトランジスタのドレインに流れる電流と等しい電流を前記第1のトランジスタのドレインに流し込む第1のカレントミラー回路と、
ゲートが前記第2のトランジスタのドレインに接続され前記第2のトランジスタのドレインに流れる電流に比例する放電電流を生成する第3のトランジスタと、
ゲートが前記第1のトランジスタのドレインに接続され、ソースが前記第3のトランジスタのドレインに接続され、ドレインがキャパシタに接続される第4のトランジスタと、
一端が出力端子に接続され前記放電電流により放電されるキャパシタとを備え、
前記キャパシタの端子電圧を出力電圧として用いることを特徴とするボトムホールド回路。
【請求項5】
入力信号のボトム値を検出後、前記第1のトランジスタのドレインの電圧に応じて徐々にオフ状態となる前記第4のトランジスタを用いて、前記第2のトランジスタのドレインに流れる電流に比例する放電電流を生成する前記第3のトランジスタで生じるリーク電流が前記キャパシタへ与える影響を抑制する手段をさらに備えたことを特徴とする請求項4記載のボトムホールド回路。
【請求項6】
前記キャパシタの他端はグランドに接続され、もしくは当該他端を所定の電位に固定する定電圧源に接続されたことを特徴とする請求項4又は5記載のボトムホールド回路。
【請求項7】
入力信号のボトム値に等しい電圧を検出して保持した後、出力電圧として出力するボトムホールド回路において、
ゲートに入力信号が印加される第1のトランジスタと、ゲートに出力電圧が印加されソースが第1のトランジスタのソースと共通接続されて定電流源から定電流の配給を受ける第2のトランジスタとを含む第1の差動入力回路と、
前記第2のトランジスタのドレインに流れる電流と等しい電流を前記第1のトランジスタのドレインに流し込むカレントミラー回路と、
ゲートが前記第2のトランジスタのドレインに接続され前記第2のトランジスタのドレインに流れる電流に比例する電流を生成する第3のトランジスタと、
前記第3のトランジスタのドレインに流れる電流に比例する放電電流を第4のトランジスタのドレインに生成する第2のカレントミラー回路と、
ゲートが前記第1のトランジスタのドレインに接続され、ソースが前記第4のトランジスタのドレインに接続され、ドレインがキャパシタに接続される第5のトランジスタと、
それぞれの一端が出力端子に接続され前記第4のトランジスタのドレインに流れる放電電流により放電されるキャパシタとを備え、
当該キャパシタの端子電圧を出力電圧として用いることを特徴とするボトムホールド回路。
【請求項8】
入力信号のボトム値を検出後、前記第1のトランジスタのドレインの電圧に応じて徐々にオフ状態となる前記第4のトランジスタを用いて、前記第2のトランジスタのドレインに流れる電流に比例する放電電流を生成する前記第3のトランジスタで生じるリーク電流が前記キャパシタへ与える影響を抑制する手段をさらに備えたことを特徴とする請求項7記載のボトムホールド回路。
【請求項9】
前記キャパシタの他端はグランドに接続され、もしくは当該他端を所定の電位に固定する定電圧源に接続されたことを特徴とする請求項7又は8記載のボトムホールド回路。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2012−114684(P2012−114684A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−262097(P2010−262097)
【出願日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】