説明

ファイル検索システム

【課題】 検索システムにおいてデータを検索し、データのサムネールを表示する際にはより多くのデータを表示しつつある程度内容が分かるように、立体的に並べたり、キーワード一致部分が重ならないよう重ねて表示するという手法が提案されている。しかし、キーワードと一致する部分が隠れてしまったり、表示枠に余裕がある場合でもある量を超えた時点で表示枠内に納まらなくなり、その他のデータは表示できないといった問題があった。
【解決手段】 サムネールレイアウト手段(106)は、キー領域が隠れないようサムネールを重ねてレイアウトし、次の候補が挿入できなくなった場合すでに表示のサムネールを動かせば次候補が入るかを判断し、入ると判断された場合どのサムネールを動かせば入るかを判断し、入るサムネールをどこに移動するかを決定し、再レイアウトすることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示対象が多い場合に表示物を小さくせず効率的に表示するためのファイル検索システムのレイアウト方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ネットワークに接続された複数のプリンタや複写機が連携して動作する環境が世の中に提供されはじめ、このような環境において、接続デバイスに記憶されている全てのデータに1つのデバイスからアクセスできる機能が整備されつつある。しかし、それぞれの機器に記憶される情報が増加し、また、接続される機器が増加する環境においてはデータ量が膨大となり、ユーザが所望するデータを見つけ出すのは極めて困難な状況になる。そこで、データを検索する検索システムが搭載されることになる。ユーザはあるデバイスのある表示装置からGUIを通してデータを検索し、表示装置は検索結果を表示することになる。従来においては、検索結果はファイル名のリストか或いは小さなサムネール画像で表現され、この場合ユーザは1つ1つデータを大きく表示して中身を確認する必要があった。或いは、サムネール画像の中身が分かるほどにサムネールを大きく表示するといった方法もあるが、データの表示数が限られて表示の切り替え操作数が増えわずらわしい。
【0003】
そこで、従来のファイル検索結果のサムネール表示方法として、ファイルの一部を重ねて表示する方法には、ファイルを立体的に並べて配置するものがある(例えば、特許文献1参照。)。また、写真画像から顔を検知して、検知された顔部分のみ重ならないように表示するものもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−105772号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、立体的に並べるだけでは検索結果の候補とされたデータがなぜ検索されたのかが分からず、また、単純にファイルの必要な部分のみ残して重ねて表示する方法においては、表示枠に余裕があってもある量を超えた時点で表示枠内に納まらなくなり、その他のデータは表示できないといった問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本ファイル検索システムは、ファイルの検索を指示するための入力手段(101)と、前記入力手段(101)に従ってファイルの検索を行うファイル検索手段(102)と、前記ファイル検索手段(102)によって検索された候補ファイルのサムネール画像を生成するサムネール画像生成手段(103)と、前記ファイル検索手段(102)によって検索された候補ファイルの検索キーワードに関連するキー領域を決定するキー領域決定手段(104)と、前記候補ファイルとサムネール画像とキー領域とを関連付けて記憶する候補記憶手段(105)と、前記候補記憶手段(105)のサムネール画像をレイアウトするサムネールレイアウト手段(106)と、前記候補記憶手段(105)に記憶される各サムネール画像を表示画面上において表示するサムネール表示手段(107)とを備え、前記サムネールレイアウト手段(106)は、前記候補記憶手段(105)よりキー領域とサムネール画像を呼び出してキー領域が隠れないようにサムネール画像を重ねてレイアウトし、次の候補が挿入できなくなった場合すでに表示のサムネール画像を動かせば次候補が入るかを判断し、入ると判断された場合どのサムネール画像を動かせば入るかを判断し、入るサムネール画像をどこに移動するかを決定し、再レイアウトして、前記サムネール表示手段(107)に表示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
これにより、表示装置に出来る限り多くの検索候補データをどうしてそのデータが検索されたのかが分かる形で表示させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】検索結果表示システムの構成図
【図2】入力手段及び表示手段を兼ねた表示手段の図
【図3】ファイル検索手段が検索するネットワーク全体を示したネットワーク構成図
【図4】サムネール生成手段においてサムネール画像を生成するサムネール画像生成図
【図5】キー領域決定手段においてキー領域の決定を示すキー領域図
【図6】候補記憶領域においてサムネールと元ファイルとキー領域座標を結びつけたデータ結合図
【図7】サムネールレイアウト手段におけるサムネールレイアウト手順を示すレイアウト図
【図8】サムネール表示手段にサムネールを表示した場合の表示図
【図9】検索結果からキー領域が重ならないよう重ねてレイアウトし表示するまでを示したフローチャート
【図10】サムネールレイアウト手段におけるレイアウト手順詳細を示すフローチャート
【図11】ファイル検索手段によって検索されたデータのサムネール外枠とキー領域の枠を示す図
【図12】検索結果データを上下左右前後の順位付けを行うための分類を示す分類図
【図13】前後の優先順位付けを示す前後順位図
【図14】1つ目のデータをレイアウトした時のレイアウト遷移図
【図15】2つ目までのデータをレイアウトした時のレイアウト遷移図
【図16】3つ目までのデータをレイアウトした時のレイアウト遷移図
【図17】4つ目までのデータをレイアウトした時のレイアウト遷移図
【図18】5つ目までのデータをレイアウトした時のレイアウト遷移図
【図19】6個目までのデータをレイアウトした時のレイアウト遷移図
【図20】7個目までのデータをレイアウトした時のレイアウト遷移図
【図21】8個目までのデータをレイアウトした時のレイアウト遷移図
【図22】9個目までのデータをレイアウトした時のレイアウト遷移図
【図23】10個目までのデータをレイアウトした時のレイアウト遷移図
【図24】20個目までのデータをレイアウトした時のレイアウト遷移図
【図25】30個目までのデータをレイアウトした時のレイアウト遷移図
【図26】31個目のデータを分類わけとは異なる位置にレイアウトする時のレイアウト遷移図
【図27】31個目のデータを分類わけとは異なる位置にレイアウトする時のレイアウト遷移図
【図28】34個目のデータを分類わけとは異なる位置にレイアウトする時のレイアウト遷移図
【図29】40個目のデータを分類わけとは異なる位置にレイアウトする時のレイアウト遷移図
【図30】40個目のデータを分類わけとは異なる位置にレイアウトする時のレイアウト遷移図
【図31】検索結果からキー領域が重ならないよう重ねてレイアウトし表示するまでを示したフローチャート
【図32】ファイル検索手段によって検索されたデータのサムネール外枠と調整後のキー領域の枠を示す図
【図33】検索結果データを上下左右前後の順位付けを行うための分類を示す分類図
【図34】レイアウト結果を示すレイアウト結果図
【図35】検索結果からキー領域が重ならないよう重ねてレイアウトし表示するまでを示したフローチャート
【図36】ファイル検索手段によって検索されたデータのサムネール外枠と調整後のキー領域の枠を示す図
【図37】検索結果データを上下左右前後の順位付けを行うための分類を示す分類図
【図38】レイアウト結果を示すレイアウト結果図
【図39】検索結果からキー領域が重ならないよう重ねてレイアウトし表示するまでを示したフローチャート
【図40】ファイル検索手段によって検索されたデータのサムネールサイズ調整後のサムネール外枠とキー領域の枠を示す図
【図41】検索結果データを上下左右前後の順位付けを行うための分類を示す分類図
【図42】レイアウト結果を示すレイアウト結果図
【図43】検索結果からキー領域が重ならないよう重ねてレイアウトし表示するまでを示したフローチャート
【図44】ファイル検索手段によって検索されたデータのサムネール外枠とキー領域の枠を示す図
【図45】検索結果データを上下左右前後の順位付けを行うための分類を示す分類図
【図46】縦が長い表示手段に表示した場合のレイアウト結果図
【図47】横が長い表示手段に表示した場合のレイアウト結果図
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。
【実施例1】
【0010】
図1は、本発明の実施形態1のシステム構成図である。このシステムは、ファイルの検索を指示するための入力手段101と、前記入力手段101に従ってファイルの検索を行うファイル検索手段102と、前記ファイル検索手段102によって検索された候補ファイルのサムネール画像を生成するサムネール画像生成手段103と、前記ファイル検索手段102によって検索された候補ファイルの検索キーワードに関連するキー領域を決定するキー領域決定手段104と、前記候補ファイルとサムネール画像とキー領域とを関連付けて記憶する候補記憶手段105と、前記候補記憶手段105のサムネール画像をレイアウトするサムネールレイアウト手段106と、前記候補記憶手段105に記憶される各サムネール画像を表示画面上において表示するサムネール表示手段107とから構成されている。
【0011】
図2は、図1における入力手段101とサムネール表示手段107とを兼ねる表示装置200であり、表示装置200には検索したい文字列を入力するテキストボックス201と検索開始を指示するための検索ボタン202を表示する。
【0012】
図3は、本実施例におけるネットワーク全体を表す図であり、複写機301には図1に示すシステムが搭載されており、表示装置200を有する。各複写機301、302、303、304、305にはハードディスク306、307、308、309、310を搭載しており、各々には検索対象となるデータ311、312、313、314、315が記録されている。
【0013】
図4は、ファイル検索手段102によって検索した結果ヒットしたデータ401、402、403、404、405と、前記検索にヒットしたデータをサムネール生成手段103によってサムネール画像化されたサムネール画像406を示す。
【0014】
図5は、ファイル検索手段102によって検索した結果ヒットしたデータ501、502、503、504それぞれからキー領域決定手段104によってキー領域を抜き出した結果505、506、507、508を示している。
【0015】
図6は、ファイル検索手段102によって検索した結果ヒットしたデータ609、610、611と、それに関するサムネール生成手段103で生成されたサムネール601、602、603、604と、それに関するキー領域決定手段104で生成されたキー領域座標605、606、607、608との関連付けを示しており、関連付けされた状態で、候補記憶手段105に記憶する。ここで、サムネール602とサムネール604は同じ検索結果データ611に含まれており、同じデータに関連付けされていることを示している。
【0016】
図7は、キー領域と検索結果データとサムネール画像が関連付けられている候補データを候補記憶手段105から獲得し、キー領域が重ならないように重ねながらレイアウトするサムネールレイアウト手段106のデータの扱いを示す。候補データはヒット率の高い方から順にサムネール表示手段107の枠内に納まるようレイアウトしていく。
【0017】
図8は、サムネール表示手段107である表示装置200に、サムネールレイアウト手段106のレイアウト結果を表示した状態を示している。
【0018】
次に本システムを用いて、検索キーワードが入力手段101に入力されてからサムネール表示手段107によって表示するまでの流れを図9のフローチャートを用いて説明する。
【0019】
ステップS901において、入力手段101に検索キーワードの入力及び検索指示がされたか?を確認し、ない場合はこれを繰り返す。
【0020】
一方、ステップS901において、検索キーワードの入力及び検索指示がされた場合は、ステップS902へ進む。
【0021】
ステップS902において、検索手段102によって検索キーワードに一致するデータを検索し、ステップS903へ進む。
【0022】
ステップS903において、検索キーワードと一致するデータがあったか?を確認し、あった場合はステップS904へ進む。
【0023】
ステップS904において、サムネール画像生成手段103を用いて検索にヒットしたデータの中から検索キーワードの存在する部分のサムネール画像を生成し、ステップS905へ進む。
【0024】
ステップS905において、キー領域決定手段105によって検索キーワードと一致するキー領域のサムネール画像に対する座標情報を算出し、ステップS906へ進む。
【0025】
ステップS906において、検索手段102によって検索されたデータとサムネール画像生成手段103とキー領域決定手段104によって決定されたキー領域とを関連付けて候補データを生成、候補記憶手段105に記憶し、ステップS907へ進む。
【0026】
ステップS907において、サムネールレイアウト手段106は候補記憶手段105に記憶されている候補データを読み出し、ステップS908へ進む。
【0027】
ステップS908において、サムネールレイアウト手段106はキー領域が重ならないようサムネール画像を重ねてレイアウトし、ステップS909へ進む。
【0028】
ステップS909において、サムネール表示手段107にレイアウトされたサムネールを表示して終了する。
【0029】
一方、ステップS903において、検索キーワードと一致するデータがない場合は、終了する。
【0030】
次に本システムにおけるサムネールレイアウト手段106、図9のフローチャートステップ908におけるレイアウト手順の詳細を図10のフローチャートと、図11〜図13のレイアウト手順を示す図を用いて説明する。
【0031】
ステップS1001において、候補記憶手段105に記憶されている候補データのサムネール画像の外枠が重ならないように並べていったとき、全てのサムネール画像がサムネール表示手段107の枠内に納まるかを確認し、納まらない場合は、ステップS1002へ進む。
【0032】
ステップS1002において、候補データのサムネール画像外枠に対するキー領域の位置により候補データを分類しステップS1003へ進む。ここで、図11は候補データを検索ヒット率の高い順に並べたものであり、各データの外枠はサムネール画像の枠を示しており、内枠はキー領域を示している。内枠の中の数字はヒット率の高い順を示している。図12はこれらの候補データを例えば縦5横5のマトリックスに対して、外枠に対して内枠が右側に近いときは左側のセルに、外枠に対して内枠が下側に近いときは上側のセルに配置していった時の分類を示している。
【0033】
ステップS1003において、分類毎に他データに対して上下左右前後のどの位置に重ねて配置するかの順位付けを行い、ステップS1004へ進む。ここで、重ねの前後の順位付けは図13に示すように前から、左上、右上、左下、右下のように数値が大きいほど後にいくように決定する。
【0034】
ステップS1004において、検索手段102においてヒットした全てのデータ図11をレイアウト済か確認し、レイアウト済でない場合はステップS1005へ進む。
【0035】
ステップS1005において、現在のデータがサムネール表示手段107の表示枠内のどの段に納まるかの情報を配置の分類情報図12から判断された情報から判定し、ステップS1006へ進む。
【0036】
ステップS1006において、現在のデータを納める段において、すでにレイアウトされているデータと比較し、左右どの位置に納めるかの情報を配置の分類情報図12から判断して決定し、ステップS1007へ進む。
【0037】
ステップS1007において、決定された上下左右の位置に対して周りに配置されるデータとの前後の順位付けを重ねの前後の順位付け図13に倣って各データの前後順位と比較して決定し、ステップS1008へ進む。
【0038】
ステップS1008において、現在のデータを納める段においてキー領域の一番左から一番右までの距離を計算し、ステップS1009へ進む。
【0039】
ステップS1009において、キー領域の左から右までの距離が表示枠の横幅を超えていないかを確認し、超えていない場合はステップS1010へ進む。
【0040】
ステップS1010において、現在のデータの上下左右前後の位置を確定してレイアウトし、ステップS1004へ進みこれを繰り返す。
【0041】
ステップS1004〜ステップS1010までの処理を初めから30番目までのデータまで順を追って並べていった具体例が図14から図14mまでとなる。
【0042】
一方、ステップS1009において、キー領域の左から右までの距離が表示枠の横幅を超えた場合は、ステップS1011へ進む。例えば図26のように31番目のデータは図12においてマトリックスの中心に位置しているが、真ん中の段はすでに横幅いっぱいまでデータが詰まっているため、それ以上追加することは出来ない。また、40番目のデータも同様に、図12においてマトリックスの中段にあるが、図14p1に示す通り中段には横幅いっぱいまでデータが詰まっているためそれ以上追加することは出来ない。
【0043】
ステップS1011において、現在の段以外でデータを納められる段があるかを検索し、ある場合は、ステップS1012へ進む。ここで図26のように真ん中の段の上下どちらかにデータを入れられる段があるかを確認する。上下段ともに1段以上離れていても良い。図14p1の例では2段上ならば入れることが可能となっている。
【0044】
ステップS1012において、納められる段の情報を獲得し、ステップS1013へ進む。ここで、上下どちらにデータを入れたら良いかを判定する。
【0045】
ステップS1013において、現在のデータが本来納められようとしていた段と納められる段の距離を求め、段差カウンタにセットし、ステップS1014へ進む。ここで、ステップS1012で決定されたデータを納める段の情報と現在の段との距離を求める。31番目のデータの場合、図26のように1段上に入れるのが望ましいため、距離は1となり、カウンタには1がセットされる。40番目のデータの場合、図14p1のように2段上に入れるのが望ましいため、距離は2となり、カウンタには2がセットされる。
【0046】
ステップS1014において、現在のデータのサムネール枠に対するキー領域枠の位置を獲得し、ステップS1015へ進む。例えば図11に示す通り、31番目のデータはサムネールの枠に対するキー領域枠の位置は真ん中であり、40番目のデータはサムネールの枠に対するキー領域の位置は中段右側である。
【0047】
ステップS1015において、段差カウンタがゼロかどうかを確認しゼロでない場合は、ステップS1016へ進む。ここで31番目も40番目もカウンタはそれぞれ1、2である。
【0048】
ステップS1016において、段差カウンタが1かどうかを確認し1でない場合は、ステップS1017へ進む。ここで40番目のデータはカウンタが2であるためステップS1017へ進む。
【0049】
ステップS1017において、上下の納められる段方向に1つずれた段にすでにレイアウトされたデータのうち、サムネール枠に対するキー領域枠の位置で、現在のデータと一番近いデータを取得し、入れ替え候補とし、ステップS1018へ進む。図14p1に示す通り40番目のデータは2段上に挿入するスペースがあるため1段上のデータで40番目のデータのサムネール枠に対するキー領域枠の位置で一番近いものを検索し、ここでは2番目のデータに近い位置であるので、これを入れ替え候補とする。
【0050】
ステップS1018において、入れ替え候補を外し、入れ替え候補の上下左右前後配置情報を用いて入れ替え候補の位置に現在のデータをキー領域が隠れないようサムネール画像を重ねてレイアウトし、ステップS1019へ進む。ここで図14p1の2番目のデータをレイアウトから外し、この位置に40番目のデータを、2番目のデータの配置情報を用いて配置し、キー領域が隠れないよう上下左右を調整する。
【0051】
ステップS1019において、入れ替え候補データを現在のデータに登録し、ステップS1020へ進む。図14p1において2番目のデータを現在のデータとして登録し、ステップS1020へ進む。図14p1においては2番目のデータの情報をそのまま現在のデータとして登録する。
【0052】
ステップS1020において、段差カウンタを1カウントダウンし、ステップS1015へ進みこれを繰り返す。
【0053】
一方、ステップS1016において、段差カウンタが1の場合は、ステップS1021へ進む。ここで、図26の31番目のデータ及び図14p1の40番目のデータと置き換えられた2番目のデータの段差カウンタは1となっており、ステップS1021へ進むことになる。
【0054】
ステップS1021において、現在のデータに関する上下左右前後情報を1つずれた位置のものと置き換え、ステップS1022へ進む。31番目のデータは図12のマトリックスでは中心に位置しており、上段に移動することになっているため、上から2段目の真ん中の列の情報に置き換える。また、2番目のデータは上から2段目、左から2列目に位置しており、上段に移動することになっているため、一番上の段の左から2列目の情報の置き換える。
【0055】
ステップS1022において、1つずれた段を現在のデータを納める段とし、ステップS1020へ進みこれを繰り返す。ここで、31番目のデータは上から2段目、2番目のデータは一番上の段をデータを納める段とする。
【0056】
一方、ステップS1015において、段差カウンタがゼロの場合、ステップS1006へ進みこれを繰り返す。31番目のデータは上から2段目で且つ上下左右前後情報から図27に示す通り20番目と13番目の間に位置することになる。また、2番目のデータは1番上の段で且つ上下左右前後情報から図14p2に示す通り38番目と21番目の間に位置することになる。
【0057】
一方、ステップS1011において、現在の段以外でデータを納められる段がない場合は、終了する。
【0058】
一方、ステップS1004において、検索手段102においてヒットした全てのデータをレイアウト済の場合は、終了する。
【0059】
一方、ステップS1001において、全てのサムネール画像がサムネール表示手段107の枠内に納まる場合は、ステップS1023へ進む。
【0060】
ステップS1023において、サムネール外枠が重ならないようサムネール画像をレイアウトして終了する。
【実施例2】
【0061】
実施例1では、キー領域が重ならないようにサムネール画像を重ねて表示していた。本実施例ではキー領域とその周辺のより広い範囲を表示するようサムネール画像を重ねて表示する処理について、図31のフローチャート及び図32のキー領域を拡張した場合の拡張キー領域、図33の分類わけ、図34のレイアウト結果を用いて説明する。
【0062】
S3101からS3105までのステップはS901からS905までのステップと同様であるので、説明を省略する。
【0063】
ステップS3106において、キー領域決定手段104でサムネール画像からはみ出ないようにキー領域のサイズを2倍したサイズまで領域を広げ、ステップS3107へ進む。図32のサムネールの外枠と検索結果のキー領域の枠との間にあるのが、拡張キー領域3201である。
【0064】
ステップS3107において、検索手段102によって検索されたデータとサムネール画像生成手段103とキー領域決定手段104によって決定されたキー領域とを関連付けて候補データを生成、候補記憶手段105に記憶し、ステップS3108へ進む。
【0065】
ステップS3108において、サムネールレイアウト手段106は候補記憶手段105に記憶されている候補データを読み出し、ステップS3109へ進む。
【0066】
ステップS3109において、サムネールレイアウト手段106はキー領域が重ならないようサムネール画像を重ねてレイアウトし、ステップS3110へ進む。ここでレイアウトの詳細の処理については、実施例1と同等の処理となるのでここでは省略する。拡張キー領域を適用した場合の分類わけは図33のようになる。
【0067】
ステップS3110において、サムネール表示手段107にレイアウトされたサムネールを表示して終了する。
【0068】
一方、ステップS3103において、検索キーワードと一致するデータがない場合は、終了する。
【0069】
結果、図34に示すようなレイアウトになる。
【実施例3】
【0070】
実施例1では、キー領域が重ならないようにサムネール画像を重ねて表示していた。また、実施例2では、キー領域とその周辺のより広い範囲を表示するようサムネール画像を重ねて表示していた。本実施例では検索キーワードとの一致性が高いものほどキー領域の周囲を広く表示するようサムネール画像を重ねて表示する処理について、図35のフローチャート及び図36のキー領域を拡張した場合の拡張キー領域、図37の分類わけ、図38のレイアウト結果を用いて説明する。
【0071】
S3501からS3505までのステップはS901からS905までのステップと同様であるので、説明を省略する。
【0072】
ステップS3506において、ファイル検索手段102によって検索されたデータの個数をカウンタとマックス値にセットし、ステップS3507へ進む。
【0073】
ステップS3507において、カウンタはゼロかを確認し、ゼロでない場合はステップS3508へ進む。
【0074】
ステップS3508において、キー領域決定手段104でカウンタ値とマックス値が近いほどキー領域として大きな領域を割り当てキー領域とし、マックス値と遠いほど領域を小さくし、元のキー領域となるまで小さくしていき、ステップS3509へ進む。ここで図36は拡張キー領域の変化の様子を示している。
【0075】
ステップS3509において、カウンタを1減らしステップS3507へ進みこれを繰り返す。
【0076】
一方、ステップS3507において、カウンタがゼロである場合は、ステップS3510へ進む。
【0077】
ステップS3510において、検索手段102によって検索されたデータとサムネール画像生成手段103とキー領域決定手段104によって決定されたキー領域とを関連付けて候補データを生成、候補記憶手段105に記憶し、ステップS3111へ進む。
【0078】
ステップS3511において、サムネールレイアウト手段106は候補記憶手段105に記憶されている候補データを読み出し、ステップS3512へ進む。
【0079】
ステップS3512において、サムネールレイアウト手段106はキー領域が重ならないようサムネール画像を重ねてレイアウトし、ステップS3513へ進む。ここでレイアウトの詳細の処理については、実施例1と同等の処理となるのでここでは省略する。拡張キー領域を適用した場合の分類わけは図37のようになる。
【0080】
ステップS3513において、サムネール表示手段107にレイアウトされたサムネールを表示して終了する。
【0081】
一方、ステップS3503において、検索キーワードと一致するデータがない場合は、終了する。
【0082】
結果、図38に示すようなレイアウトになる。
【実施例4】
【0083】
実施例1では、キー領域が重ならないようにサムネール画像を重ねて表示していた。また、実施例2、実施例3では、キー領域とその周辺のより広い範囲を表示するようサムネール画像を重ねて表示していた。本実施例では検索キーワードとの一致性が高いものほどサムネール画像を大きく生成してサムネール画像を重ねて表示する処理について、図39のフローチャート及び図40の検索の一致率に応じて大きさを表示したサムネール画像、図41の分類わけ、図42のレイアウト結果を用いて説明する。
【0084】
ステップS3901において、入力手段101に検索キーワードの入力及び検索指示がされたか?を確認し、ない場合はこれを繰り返す。
【0085】
一方、ステップS3901において、検索キーワードの入力及び検索指示がされた場合は、ステップS3902へ進む。
【0086】
ステップS3902において、検索手段102によって検索キーワードに一致するデータを検索し、ステップS3903へ進む。
【0087】
ステップS3903において、検索キーワードと一致するデータがあったか?を確認し、あった場合はステップS3904へ進む。
【0088】
ステップS3904において、検索キーワードに一致したデータ数をカウンタとマックス値にセットし、ステップS3905へ進む。
【0089】
ステップS3905において、カウンタはゼロであるかを確認し、ゼロではない場合はステップS3906へ進む。
【0090】
ステップS3906において、サムネール生成手段103でカウンタ値とマックス値が近いほどサムネール画像を大きく生成し、キー領域とするマックス値と遠い場合は通常のサムネール画像サイズでサムネール画像を生成し、ステップS3907へ進む。このようにして生成したサムネール画像は図40に示す検索の一致率に応じて大きさが異なるサムネール画像となる。
【0091】
ステップS3907において、カウンタを1減らし、ステップS3905へ進みこれを繰り返す。
【0092】
一方、ステップS3905において、カウンタがゼロである場合は、ステップS3908へ進む。
【0093】
ステップS3908において、キー領域決定手段105によって検索キーワードと一致するキー領域のサムネール画像に対する座標情報を算出し、ステップS3909へ進む。
【0094】
ステップS3909において、検索手段102によって検索されたデータとサムネール画像生成手段103とキー領域決定手段104によって決定されたキー領域とを関連付けて候補データを生成、候補記憶手段105に記憶し、ステップS3910へ進む。
【0095】
ステップS3910において、サムネールレイアウト手段106は候補記憶手段105に記憶されている候補データを読み出し、ステップS3911へ進む。
【0096】
ステップS3911において、サムネールレイアウト手段106はキー領域が重ならないようサムネール画像を重ねてレイアウトし、ステップS3912へ進む。ここでレイアウトの詳細の処理については、実施例1と同等の処理となるのでここでは省略する。拡張キー領域を適用した場合の分類わけは図41のようになる。
【0097】
ステップS3912において、サムネール表示手段107にレイアウトされたサムネールを表示して終了する。
【0098】
一方、ステップS3903において、検索キーワードと一致するデータがない場合は、終了する。
【0099】
結果、図42に示すようなレイアウトになる。
【実施例5】
【0100】
実施例1、実施例2、実施例3、実施例4においては表示手段107の表示枠のサイズが固定されていた。本実施例においては表示枠を固定せずに表示サイズ或いは幅と高さを指定された場合の処理について、図43のフローチャート及び図44の検索結果、図45の分類わけ、図30のレイアウト結果を用いて説明する。
【0101】
ステップS4301において、入力手段101に指定された幅/高さ、或いは、プリセットのサイズから幅/高さを割り出して幅/高さの情報を獲得する。
【0102】
S4302からS4324までのステップはS1001からS1023までのステップと同様であるので、説明を省略する。
【0103】
この処理から、図44の検索結果を図45のように分類わけし、例えば縦横を入れ替えたサイズの表示枠内にレイアウトすると、図46、図47のような結果が表示されることになる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ファイルの検索を指示するための入力手段(101)と、前記入力手段(101)に従ってファイルの検索を行うファイル検索手段(102)と、前記ファイル検索手段(102)によって検索された候補ファイルのサムネール画像を生成するサムネール画像生成手段(103)と、前記ファイル検索手段(102)によって検索された候補ファイルの検索キーワードに関連するキー領域を決定するキー領域決定手段(104)と、前記候補ファイルとサムネール画像とキー領域とを関連付けて記憶する候補記憶手段(105)と、
前記候補記憶手段(105)のサムネール画像をレイアウトするサムネールレイアウト手段(106)と、前記候補記憶手段(105)に記憶される各サムネール画像を表示画面上において表示するサムネール表示手段(107)とを備え、前記サムネールレイアウト手段(106)は、前記候補記憶手段(105)よりキー領域とサムネール画像を呼び出してキー領域が隠れないようにサムネール画像を重ねてレイアウトし、次の候補が挿入できなくなった場合すでに表示のサムネール画像を動かせば次候補が入るかを判断し、入ると判断された場合どのサムネール画像を動かせば入るかを判断し、入るサムネール画像をどこに移動するかを決定し、再レイアウトして、前記サムネール表示手段(107)に表示することを特徴とするファイル検索システム。
【請求項2】
キー領域を拡張してレイアウトすることを特徴とする請求項1のファイル検索システム。
【請求項3】
検索手段(102)によって検索された候補ファイルのキー領域を決定するキー領域決定手段(104)において、検索キーワードに合致する率の高い候補ファイルほどキー領域を大きく拡張し、合致する率の小さい候補ファイルほど拡張せず元のキー領域を保つようキー領域を調整することを特徴とする請求項1のファイル検索システム。
【請求項4】
検索手段(102)によって検索された候補ファイルのサムネール画像をサムネール画像生成手段(103)で生成する際に、検索キーワードに合致する率の高い候補ファイルほどサムネール画像を大きく、合致する率の小さい候補ファイルほどサムネール画像を小さくして生成することを特徴とする請求項1のファイル検索システム。
【請求項5】
ファイルの検索と出力領域のサイズ或いは幅と高さを指示するための入力手段(101)と、前記入力手段(101)に従ってファイルの検索を行うファイル検索手段(102)と、前記ファイル検索手段(102)によって検索された候補ファイルのサムネール画像を生成するサムネール画像生成手段(103)と、前記ファイル検索手段(102)によって検索された候補ファイルの検索キーワードに関連するキー領域を決定するキー領域決定手段(104)と、前記候補ファイルとサムネール画像とキー領域とを関連付けて記憶する候補記憶手段(105)と、前記候補記憶手段(105)のサムネール画像をレイアウトするサムネールレイアウト手段(106)と、前記候補記憶手段(105)に記憶される各サムネール画像を表示画面上において表示するサムネール表示手段(107)とを備え、前記サムネールレイアウト手段(106)は、前記候補記憶手段(105)よりキー領域とサムネール画像を呼び出してキー領域が隠れないようにサムネール画像を重ねて出力領域に納まるようレイアウトし、次の候補が挿入できなくなった場合すでに表示のサムネール画像を動かせば次候補が入るかを判断し、入ると判断された場合どのサムネール画像を動かせば入るかを判断し、入るサムネール画像をどこに移動するかを決定し、再レイアウトして、前記サムネール表示手段(107)に表示することを特徴とするファイル検索システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【公開番号】特開2011−2980(P2011−2980A)
【公開日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−144923(P2009−144923)
【出願日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】