ファイル転送方法、装置、およびプログラム
【課題】簡易な操作で所望のデータファイルを外部機器に対して転送できるようにする。
【解決手段】U/I制御部111が、記憶装置内の1つ以上のデータファイルをそれぞれ識別するファイル識別画像を表示したファイル表示ウィンドウを表示装置に表示させるとともに、U/I制御部121が、データファイルの外部機器への転送要求を受け付けるためのファイル転送ウィンドウを、ファイル表示ウィンドウによって遮られない位置となるように表示装置に表示させる。U/I制御部111が、ファイル表示ウィンドウ内のファイル識別画像をファイル転送ウィンドウの内部にドラッグ&ドロップする操作入力を検知すると、ファイル転送処理部123は、そのファイル識別画像に対応するデータファイルを記憶装置から読み出して外部機器の記憶領域に書き込む。
【解決手段】U/I制御部111が、記憶装置内の1つ以上のデータファイルをそれぞれ識別するファイル識別画像を表示したファイル表示ウィンドウを表示装置に表示させるとともに、U/I制御部121が、データファイルの外部機器への転送要求を受け付けるためのファイル転送ウィンドウを、ファイル表示ウィンドウによって遮られない位置となるように表示装置に表示させる。U/I制御部111が、ファイル表示ウィンドウ内のファイル識別画像をファイル転送ウィンドウの内部にドラッグ&ドロップする操作入力を検知すると、ファイル転送処理部123は、そのファイル識別画像に対応するデータファイルを記憶装置から読み出して外部機器の記憶領域に書き込む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記憶装置に記憶されたコンテンツのデータファイルをファイル転送装置から外部機器の記憶領域に転送するためのファイル転送方法、そのファイル転送装置、およびファイル転送プログラムに関し、特に、データファイルの転送を簡易な操作により実行させるようにしたファイル転送方法、装置、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルスチルカメラなどで撮像された画像データは、パーソナルコンピュータ(PC)などに取り込まれて保存されることが多い。このため、PC内には大量の画像データが記憶されることになる。そこで、PCに取り込まれた画像データをわかりやすく整理し、また簡単に閲覧できるようにするための画像管理ソフトウェアが開発されている。
【0003】
例えば、デジタルスチルカメラに記憶された画像ファイルをPCに転送する際に、取り込み履歴やファイル名を参照することで、PCにすでに記憶された画像ファイルを誤って上書きしないようにした画像管理ソフトウェアがあった(例えば、特許文献1参照)。また、PCに保存された画像データを、それらの撮影日時ごとに自動的に分類して、それぞれ特定の表示領域に一覧表示するようにした画像管理ソフトウェアもあった(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
さらに、PCなどに保存した画像データを通信ケーブルなどを通じて携帯機器に転送し、その携帯機器上で画像データを再生して画像を閲覧することも多くなっている。例えば、最近の携帯型の音楽プレーヤには、PCから音声データだけでなく、静止画像データを取り込んで、ディスプレイ上で閲覧できる機能を備えたものがある。そして、上述した画像管理ソフトウェアにも、PC上の画像データを通信ケーブルなどを通じて携帯機器に転送する機能を備えたものが存在している。
【特許文献1】特開2005−33710号公報(段落番号〔0056〕〜〔0063〕、図11)
【特許文献2】特開2005−33712号公報(段落番号〔0171〕〜〔0176〕、図30)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記のような画像管理ソフトウェアに対しては、より簡単な操作で画像データを携帯機器に転送できるようにすることが望まれていた。例えば、現在の画像管理ソフトウェアでは、転送対象とする画像データを選択してから、その画像データを携帯機器に転送するまでの操作ステップ数が多いという問題があった。その原因の例として、携帯機器における画像データの転送先のフォルダを選択する、もしくは新規に作成する必要があることや、転送先の携帯機器の表示能力に適した形式に画像データを変換するための操作が必要となることなどが挙げられる。また、画像データの転送の開始から完了までにはある程度の時間がかかることから、その転送処理の間には他の操作を行うことができなくなり、結果としてユーザが操作を面倒と感じてしまうこともあった。
【0006】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、簡易な操作で所望のデータファイルを外部機器に対して転送できるようにしたファイル転送方法、装置、およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明では上記課題を解決するために、記憶装置に記憶されたコンテンツのデータファイルをファイル転送装置から外部機器の記憶領域に転送するためのファイル転送方法において、前記ファイル転送装置の表示処理手段が、前記記憶装置内の1つ以上のデータファイルをそれぞれ識別するファイル識別画像を表示したファイル表示ウィンドウを表示装置に表示させるとともに、データファイルの前記外部機器への転送要求を受け付けるためのファイル転送ウィンドウを、前記ファイル表示ウィンドウによって遮られない位置となるように前記表示装置に表示させるウィンドウ表示ステップと、前記ファイル転送装置の入力検知手段が、前記ファイル表示ウィンドウ内の前記ファイル識別画像を前記ファイル転送ウィンドウの内部にドラッグ&ドロップする操作入力を検知すると、前記ファイル転送装置の転送処理手段が、当該ファイル識別画像に対応するデータファイルを前記記憶装置から読み出して前記外部機器の記憶領域に書き込む転送処理ステップと、を含むことを特徴とするファイル転送方法が提供される。
【0008】
このようなファイル転送方法では、まず、表示処理手段の処理により、ファイル表示ウィンドウとファイル転送ウィンドウとが表示装置に表示される。ファイル表示ウィンドウには、記憶装置内の1つ以上のデータファイルをそれぞれ識別するファイル識別画像が表示される。ファイル転送ウィンドウは、記憶装置内のデータファイルを外部機器に転送する要求を受け付けるために設けられるものであって、ファイル表示ウィンドウによって遮られない位置に表示されて、ユーザにより常に視認可能な状態とされる。そして、ファイル表示ウィンドウ内のファイル識別画像が、ファイル転送ウィンドウの内部にドラッグ&ドロップされることで、そのファイル識別画像に対応するデータファイルの転送が要求される。入力検知手段により、このような操作入力が検知されると、転送処理手段により、転送が要求されたデータファイルが記憶装置から読み出されて、外部機器の記憶領域に書き込まれる。
【発明の効果】
【0009】
本発明のファイル転送方法によれば、ユーザは、ファイル表示ウィンドウに表示されたファイル識別画像を、常に視認可能な状態のファイル転送ウィンドウにドラッグ&ドロップするという簡易な操作入力だけで、所望のデータファイルを外部機器に転送させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は、実施の形態に係るファイル転送装置とその周辺機器とを含むシステム構成を示す図である。
【0011】
本実施の形態では、ファイル転送装置に蓄積されて、そこから外部機器に転送されるコンテンツのデータファイルとして、静止画像のファイルを例に挙げる。図1において、PC10は、後述する画像転送プログラムを実行することで、画像ファイルを転送するファイル転送装置として機能する。また、PC10からの画像ファイルは、通信ケーブルを介して、または無線通信により、外部機器に対して転送され、その外部機器が備える記憶領域に格納される。図1では、このような外部機器として、携帯型の画像再生装置(ビューア)20を示している。さらに、PC10からの画像ファイルは、可搬型記録媒体を介して外部機器に転送されてもよい。図1では、このような可搬型記録媒体として、フラッシュメモリからなるメモリカード31を示している。
【0012】
また、本実施の形態において、PC10は、後述するファイル管理プログラムを実行することにより、外部機器から転送された画像ファイルを管理するファイル管理装置としても機能する。画像ファイルは、例えば、デジタルスチルカメラ(DSC)40によって撮像され、メモリカード32あるいは通信ケーブルなどを介してPC10に取り込まれ、PC10内のメモリ領域に蓄積される。
【0013】
図2は、ファイル管理・転送装置(PC)のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図2に示すように、ファイル管理・転送装置として機能するPC10は、CPU(Central Processing Unit)11、RAM(Random Access Memory)12、HDD(Hard Disk Drive)13、グラフィック処理部14、入力I/F(インタフェース)15、通信I/F16、およびメモリI/F17によって構成され、これらはバス18を介して相互に接続されている。
【0014】
CPU11は、PC10全体に対する制御をつかさどる。RAM12は、CPU11に実行させるプログラムの少なくとも一部や、このプログラムによる処理に必要な各種データを一時的に記憶する。
【0015】
HDD13には、OS(Operating System)やアプリケーションプログラム、各種データが格納される。特に、本実施の形態では、多数の画像ファイル100とともに、これらの画像ファイル100を管理するためのファイル管理プログラム110と、蓄積された画像ファイル100を外部機器に転送するためのファイル転送プログラム120とが、HDD13に記憶される。
【0016】
グラフィック処理部14には、モニタ14aが接続されている。このグラフィック処理部14は、CPU11からの命令に従って、モニタ14aの画面上に画像を表示させる。入力I/F15には、例えばキーボード15aやマウス15bなどの入力デバイスが接続されている。この入力I/F15は、入力デバイスからの信号を、バス18を介してCPU11に送信する。
【0017】
通信I/F16は、例えば図示しない通信ケーブルを介して外部機器と接続され、その外部機器との間でデータの送受信を行う。本実施の形態では、PC10と画像再生装置20との間では、通信I/F16を介して情報が送受信される。なお、この通信I/F16としては、例えば、USB(Universal Serial Bus)規格に準拠したI/F回路を適用することができる。また、通信I/F16を介した情報の送受信は、無線通信によって行われてもよい。
【0018】
メモリI/F17は、メモリカード(例えば図1のメモリカード31,32)が挿抜されるメモリスロットを備え、CPU11からの制御の下で、このメモリスロットに差し込まれたメモリカードに対するデータの書き込みや、メモリカードからのデータの読み出しを行う。
【0019】
なお、本実施の形態では、PC10の内部に組み込まれた記憶装置(HDD13)に格納された画像ファイル100のみを、外部機器(画像再生装置20)への転送が可能なデータファイルとするが、例えば、通信I/F16を介してPC10と接続された外部の記憶装置に記憶された画像ファイルを、外部機器へ転送可能としてもよい。
【0020】
図3は、画像ファイルが転送される画像再生装置の内部構成例を示すブロック図である。
図3に示すように、画像再生装置20は、通信I/F21、マイクロコントローラ22、不揮発性記録媒体23、画像デコーダ24、表示部25、および入力部26を備えている。
【0021】
通信I/F21は、通信ケーブルを介して外部の機器との間でデータを送受信するためのI/F回路である。画像再生装置20は、この通信I/F21を介してPC10から画像ファイルの転送を受ける。
【0022】
マイクロコントローラ22は、画像再生装置20全体に対する制御をつかさどる。このマイクロコントローラ22は、例えば、通信I/F21を通じてPC10から画像ファイルの転送を受ける際の制御機能、不揮発性記録媒体23に記録された画像ファイルの再生処理に関する制御機能などを備えている。
【0023】
不揮発性記録媒体23は、PC10から転送され、通信I/F21によって受信された画像ファイルを記憶する。この不揮発性記録媒体23としては、例えば、フラッシュメモリ、小型のHDDなどが適用される。
【0024】
画像デコーダ24は、マイクロコントローラ22による制御の下で、不揮発性記録媒体23から読み出された画像ファイルをデコードする。
表示部25は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)などからなり、画像デコーダ24によってデコードされた画像データをマイクロコントローラ22を介して受け取り、この画像データに基づく画像を表示する。
【0025】
入力部26は、各種の入力キーなどからなり、ユーザからの入力操作を受け付けて、その操作に応じた制御信号をマイクロコントローラ22に対して送出する。
次に、PC10における画像ファイルの管理および転送の処理について、詳しく説明する。なお、ここでは、PC10に蓄積された画像ファイル100を、画像再生装置20内のメモリ領域(すなわち、不揮発性記録媒体23内の領域)に転送する場合を例に挙げて説明する。
【0026】
図4は、PCが備えるファイル管理・転送処理のための機能を示すブロック図である。
PC10は、ファイル管理プログラム110がCPU11に実行されることで実現される機能として、ユーザインタフェース(U/I)制御部111、ファイル抽出処理部112、およびファイル転送指示部113を備えている。また、ファイル転送プログラム120がCPU11に実行されることで実現される機能として、U/I制御部121、転送要求受け付け部122、およびファイル転送処理部123を備えている。さらに、OS130の実行により実現される機能として、ウィンドウ管理部131を備えている。
【0027】
U/I制御部111は、ファイル管理プログラム110の起動に伴って表示されるウィンドウ(ファイル管理ウィンドウ)の画像データを生成し、グラフィック処理部14に出力して、ファイル管理ウィンドウをモニタ14aに表示させる。このファイル管理ウィンドウには、主に、HDD13に格納された画像ファイルが、各画像ファイルを識別するためのサムネイル画像として整列されて表示される。また、それらの画像ファイルが格納されたフォルダの構成などを表示させることもできる。
【0028】
また、U/I制御部111は、ユーザによる入力操作に伴って入力I/F15から入力される制御信号に応じて、ファイル管理ウィンドウ内の画像を変化させるとともに、ファイル抽出処理部112に対して画像ファイルの抽出条件などを指示する、あるいは、ファイル転送指示部113に対して転送対象とされた画像ファイルを通知するなどの処理を行う。
【0029】
ファイル抽出処理部112は、U/I制御部111からの指示に応じて、HDD13に格納された画像ファイルから条件に合致するものを順次抽出し、U/I制御部111に対して通知する。例えば、画像ファイルのヘッダ情報に格納された撮影日時情報に応じて画像ファイルをソートし、そのソート順に対応するサムネイル画像をU/I制御部111に出力する。
【0030】
ファイル転送指示部113は、U/I制御部111を通じて、ファイル管理ウィンドウ内の特定のサムネイル画像に対して、画像再生装置20への転送要求のための操作入力が行われたことを検知すると、転送が要求された画像ファイルの識別情報を転送リスト114としてRAM12などに記憶することで、その画像ファイルの転送を要求する。具体的には、後述するように、ファイル転送プログラム120の起動に伴って表示されるウィンドウ(ファイル転送ウィンドウ)に対して、ファイル管理ウィンドウ内の特定のサムネイル画像がドラッグ&ドロップされると、そのサムネイル画像に対応する画像ファイルの転送を要求する。
【0031】
U/I制御部121は、ファイル転送ウィンドウの画像データを生成し、グラフィック処理部14に出力して、ファイル転送ウィンドウをモニタ14aに表示させる。このとき、ウィンドウ管理部131に対して、ファイル転送ウィンドウを少なくともファイル管理ウィンドウより前面に表示させるように要求する。また、ユーザによる入力操作に伴って入力I/F15から入力される制御信号に応じて、ファイル転送処理部123に対して処理に関する設定変更を要求するなどの処理を行う。
【0032】
転送要求受け付け部122は、RAM12内の転送リスト114を監視し、新たに登録された画像ファイルをファイル転送処理部123に対して順次通知して、転送処理を実行させる。
【0033】
ファイル転送処理部123は、転送要求受け付け部122から通知された画像ファイルを、通信I/F16を通じて画像再生装置20に送信して、その内部のメモリ領域に書き込む処理を行う。このとき、ファイル転送処理部123は、転送対象とされた画像ファイルのヘッダ情報などを基に、その画像ファイルの転送先のフォルダを自動的に生成して、転送処理を実行する。また、必要に応じて、転送する前に元の画像ファイルの画像サイズやファイル形式などを変換する。このとき、転送先の外部機器ごとに、それらの仕様に基づく適切なファイルフォーマットが対応付けられた機器情報テーブル124を参照し、転送先の外部機器に適した画像ファイルに自動的に変換させることもできる。なお、ファイル転送処理部123は、上記動作のための各種の設定をU/I制御部121から受ける。
【0034】
ウィンドウ管理部131は、モニタ14aに表示されるウィンドウの状態を管理する。具体的には、ウィンドウ管理部131は、画面上にウィンドウが開かれると、そのウィンドウに対応するウィンドウIDを生成して、ウィンドウの前後位置や大きさなどの情報をウィンドウIDごとに保持する。また、各ウィンドウに対応する、実行中のプログラム名(例えば、そのプログラムの実行ファイル名)も保持する。
【0035】
ところで、上記の機能を備えたファイル管理プログラム110は、ユーザの入力操作に応じて単独で起動するだけでなく、ファイル転送プログラム120が起動したときにも自動的に起動するようになっている。
【0036】
また、ファイル管理プログラム110とファイル転送プログラム120とは、CPU11によって時分割で並列に実行されるようになっている。特に、ファイル転送プログラム120の転送要求受け付け部122およびファイル転送処理部123による画像ファイルの転送処理が実行中であるか否かに関係なく、ファイル管理プログラム110のU/I制御部111およびファイル転送指示部113による画像ファイルの転送要求処理が、ユーザの入力操作に応じたタイミングで実行されるようになっている。
【0037】
なお、上記において、U/I制御部111による画像ファイルの転送要求の検出機能、およびその検出に伴うファイル転送指示部113の転送要求機能については、ファイル転送プログラム120の実行により実現されてもよい。
【0038】
図5は、ファイル管理プログラムを起動したときの画面表示例を示す図である。
ファイル管理プログラム110を起動すると、図5に示すようなファイル管理ウィンドウ300がモニタ14aに表示される。ファイル管理ウィンドウ300は、基本的に、メイン表示エリア301とサブ表示エリア302とから構成される。メイン表示エリア301には、主として、ファイル抽出処理部112の処理によってソートされた画像ファイルのサムネイル画像が一覧表示される。サブ表示エリア302には、主として、HDD13内のファイルのディレクトリ構造や、画像ファイルの分類方法に関する情報などが表示される。
【0039】
また、図5の例では、サブ表示エリア302には、カレンダタブ311とフォルダタブ312とが表示されている。そして、これらのいずれかがユーザのクリック操作などにより選択されることで、2種類の表示モードを選択できるようになっている。
【0040】
カレンダタブ311が選択されている場合には、HDD13内の画像ファイルを撮影時期ごとに表示する表示モードに設定される。このとき、図5の例のように、サブ表示エリア302には“年”や“月”ごとに階層化されたフォルダのディレクトリ構造が表示され、これらのいずれかのフォルダに対して入力操作によりカーソル321を移動させて、そのフォルダを選択することにより、選択されたフォルダに対応する“年”あるいは“月”に撮影された画像ファイルのサムネイル画像が、メイン表示エリア301に一覧表示される。
【0041】
図5の例では、サブ表示エリア302において“2005”の下位層の“2月”のフォルダが選択されており、これに応じて、メイン表示エリア301には、2005年2月に撮影された画像ファイルのサムネイル画像が一覧表示されている。また、この例では、メイン表示エリア301において、サムネイル画像を撮影日ごとに1時間単位で区分けして表示している。
【0042】
このような画面を生成する処理を概略的に説明すると、まず、カレンダタブ311が選択されると、U/I制御部111がファイル抽出処理部112に対して、撮影時期による画像ファイルのソートを要求する。ファイル抽出処理部112は、HDD13内の各画像ファイルのヘッダ情報を参照して、そこに記述された画像ファイルの撮影日時ごとに、画像ファイルを選別する。次に、サブ表示エリア302内のいずれかのフォルダが選択されると、U/I制御部111は選択されたフォルダに対応する“年”および“月”をファイル抽出処理部112に通知し、ファイル抽出処理部112は通知された“年”および“月”に対応する画像ファイルのサムネイル画像を、撮影日時の情報とともにU/I制御部111に受け渡す。これにより、U/I制御部111は、メイン表示エリア301において撮影時期ごとにサムネイル画像を整列させて表示することが可能になる。
【0043】
このようなファイル管理プログラム110の処理により、PC10内のファイルシステムによって定義されたディレクトリ構造において、画像ファイルがどのような位置に保存されていても、それらの画像ファイルを撮影時期ごとに整理した状態で表示させることができる。従ってユーザは、例えば画像ファイルを撮影日時ごとのフォルダに整理して保存していなかった場合でも、任意の日時に撮影された画像ファイルを簡単に探すことができる。また、画像ファイルがサムネイル画像として表示されるので、ユーザはその表示内容を確認することもできる。
【0044】
図6は、ファイル転送プログラムを起動したときの画面表示例を示す図である。
ファイル転送プログラム120を起動すると、図6に示すようなファイル転送ウィンドウ400がモニタ14aに表示される。また、ファイル転送プログラム120の起動に伴って、ファイル管理プログラム110も自動的に起動され、図5に示したようなファイル管理ウィンドウ300も同時に表示される。なお、ファイル管理プログラム110が実行された状態でファイル転送プログラム120をさらに起動させることもでき、この場合でも図6と同様の画面が表示される。
【0045】
ファイル転送ウィンドウ400は、画像再生装置20に対する画像ファイルの転送を要求するために設けられた表示エリアである。ユーザは、ファイル管理ウィンドウ300のメイン表示エリア301に表示された特定のサムネイル画像上にマウスポインタ322を配置してドラッグし(すなわち、マウスボタンを押下したままマウスポインタ322を移動させ)、ファイル転送ウィンドウ400の内部にドロップする(すなわち、マウスポインタ322を配置してマウスボタンの押下状態を解消する)ことで、そのサムネイル画像に対応するHDD13内の画像ファイルの転送を要求することができ、これにより画像再生装置20に対する転送処理が開始される。
【0046】
ここで、ファイル転送ウィンドウ400は、必ずファイル管理ウィンドウ300よりも前面に表示される。これによりユーザは、ウィンドウの移動や大きさの変更などの操作を行うことなく、サムネイル画像のドロップ先の領域を常に視認可能となり、所望のサムネイル画像をメイン表示エリア301から見つけたときに、即座にそれに対するドラッグ&ドロップ操作を行って、画像再生装置20への転送を要求することができる。なお、ファイル転送ウィンドウ400が常に最前面に表示されるようにしてもよい。
【0047】
さらに、少なくともファイル転送プログラム120の起動後の初期画面においては、ファイル転送ウィンドウ400を、ファイル管理プログラム110のメイン表示エリア301をできるだけ遮らない位置に表示することで、ドラッグ&ドロップ操作の操作性をより向上させることができる。なお、ファイル転送ウィンドウ400が、ファイル管理ウィンドウ300の前面に重ねて表示されるのではなく、ファイル転送ウィンドウ400の一部の領域に組み込まれた状態で表示されるようにしてもよい。
【0048】
また、図6の例では、ファイル転送ウィンドウ400には、ユーザに対して操作方法を案内する、あるいは動作状態を通知する文字情報が表示されるメッセージエリア401や、メッセージ画像402を表示するなどしてユーザに動作状態などを視覚的に通知するための状態表示エリア403が設けられている。例えば、画像ファイルの転送要求を受け入れ可能な状態(図6の状態)、画像ファイルの転送中などといった動作状態の遷移に応じて、メッセージエリア401内の文字情報や状態表示エリア403内のメッセージ画像402が変化する。これにより、ユーザの使用感を快適なものにすることができる。
【0049】
さらに、ファイル転送ウィンドウ400には、このウィンドウの大きさを変更するための大きさ指示ボタン404が設けられている。この大きさ指示ボタン404に対するクリック操作が行われると、ファイル転送ウィンドウ400の表示面積をより小さくして、背後のファイル管理ウィンドウ300の表示面積を増やし、その中のサムネイル画像などが隠れてしまうことを防止できる。なお、ファイル転送ウィンドウ400を縮小したときの表示例は、後の図10において示すことにする。
【0050】
なお、メイン表示エリア301においては、その表示された複数のサムネイル画像が一度に選択されて、ファイル転送ウィンドウ400に対してドラッグ&ドロップされることで、それらに対応する複数の画像ファイルの転送を1回の操作で要求することもできる。
【0051】
ところで、ファイル転送ウィンドウ400に対するサムネイル画像のドラッグ&ドロップ操作が行われて、対応する画像ファイルの転送が要求されると、ファイル転送プログラム120の処理により、画像再生装置20のファイルシステム上に自動的にフォルダが生成され、そのフォルダに対して画像ファイルが格納される。また、画像ファイルの転送時には、その画像ファイルが転送先の機器に適した画像サイズやファイルフォーマットに自動的に変換される。
【0052】
ファイル転送ウィンドウ400には設定ボタン405が設けられており、ユーザによりこの設定ボタン405がクリック操作されると、転送設定ウィンドウが表示される。ユーザは、この転送設定ウィンドウを通じて、フォルダ生成のための条件や、画像サイズ、ファイルフォーマットの変換方法など、ファイル転送時の設定を変更することができる。なお、ファイル転送ウィンドウ400において、設定ボタン405の隣りには設定内容表示エリア406が設けられ、ここにはフォルダ生成のための設定内容が表示される。
【0053】
図7は、ファイル転送時の設定を変更するための転送設定ウィンドウの表示例を示す図である。
図7では、ファイル管理ウィンドウ300(およびファイル転送ウィンドウ400)の前面に、転送設定ウィンドウ500が重ねて表示された場合の例を示している。転送設定ウィンドウ500は、主として、ファイル変換設定エリア510とフォルダ設定エリア520とから構成される。また、これらの各設定エリアに対して設定入力が行われた後、確定ボタン531がクリック操作されることで、設定の変更が確定されて、転送設定ウィンドウ500の表示が終了される。
【0054】
ファイル変換設定エリア510には、現在設定されている、変換後の画像サイズやファイルフォーマットが表示される表示エリア511が設けられている。また、表示ボタン512がクリック操作されることで、変換可能なすべての画像サイズやファイルフォーマットが表示エリア511に表示され、ユーザはカーソルを移動させることで、それらの中から所望の画像サイズやファイルフォーマットを選択することもできる。
【0055】
ファイル転送プログラム120のファイル転送処理部123は、画像ファイルの転送先となる外部機器がPC10に接続されると、この外部機器から例えば機種ごとに付与された機器識別番号を取得する。そして、機器情報テーブル124を参照して、接続された外部機器が再生表示可能な画像サイズやファイルフォーマットを読み込む。このとき読み込まれた情報をU/I制御部121に受け渡すことで、接続先の外部機器に適した画像サイズやファイルフォーマットを、表示エリア511内に一覧表示させて、選択入力を受けることが可能となる。
【0056】
一方、フォルダ設定エリア520は、画像ファイルの転送先のフォルダを自動生成する際の条件を、いくつかの選択肢の中からユーザが選択するための表示エリアである。この例では以下で説明する3つのフォルダ生成条件が挙げられており、これらのいずれか1つの条件を、対応する選択ボタン521への操作入力によって選択可能となっている。
【0057】
第1のフォルダ生成条件は、画像ファイルの撮影時期ごとにフォルダを生成するものである。ここでは例として、画像ファイルの撮影年月日を名称としたフォルダを生成する。
図8は、画像再生装置においてデータファイルを管理するためのディレクトリ構造の例を示す図である。
【0058】
例えば、図6におけるサムネイル画像323がファイル転送ウィンドウ400にドラッグ&ドロップされたとすると、これに対応する画像ファイルは2005年2月15日に撮影されたものであるので、ファイル転送処理部123の処理によって、画像再生装置20のメモリ領域を管理するディレクトリ構造内の所定位置に“2005−02−15”といったフォルダを生成し、このフォルダに画像ファイルを書き込む。図8では、画像再生装置20における階層ディレクトリ構造において、この名称のフォルダが“DCIM”というフォルダの下層に新たに生成された様子を示している。なお、この処理では、すでに同じ名称のフォルダが生成されていた場合には、そのフォルダに画像ファイルが書き込まれる。
【0059】
この第1のフォルダ生成条件に設定されているとき、ファイル転送プログラム120のファイル転送処理部123は、転送が要求された画像ファイルのヘッダ情報を参照してその撮影年月日を判別し、その撮影年月日に対応するフォルダの生成処理を実行する。このとき、転送先の外部機器におけるファイルシステムの仕様の情報を機器情報テーブル124にあらかじめ格納しておき、その仕様に応じて適切なフォルダを生成するようにしてもよい。
【0060】
例えば、外部機器のファイルシステムにおいて複数階層のフォルダを新たに生成可能である場合には、まず、転送する画像ファイルが撮影された年を名称としたフォルダを生成し、その下層に、撮影された日付を名称としたフォルダを生成して、そのフォルダに画像ファイルを格納するようにしてもよい。また、外部機器のファイルシステムにおいて日本語のフォルダ名を使用可能である場合には、“2005年2月15日”といった日本語名のフォルダを生成して画像ファイルを格納してもよい。さらに、生成するファイルの名称を、外部機器のファイルシステムで使用可能な文字数に収まるように調整してもよい。
【0061】
以上の第1のフォルダ生成条件に設定されることにより、ユーザは、画像ファイルを外部機器に転送しようとする際に、転送先のディレクトリ構造を表示させてフォルダを生成または選択するなどの操作入力を全く行うことなく、転送先の外部機器において画像ファイルを撮影時期ごとのフォルダに保存することが可能となる。すなわち、ユーザは所望の画像ファイルに対応するサムネイル画像をファイル転送ウィンドウ400にドラッグ&ドロップするだけで、その画像ファイルを、再生時に探しやすいように整理された状態で外部機器に保存しておくことができる。
【0062】
第2のフォルダ生成条件は、元の画像ファイルがPC10において格納されていたフォルダと同じ名称のフォルダを転送先に生成し、そのフォルダに画像ファイルを書き込むものである。この処理により、ユーザがPC10において構築した画像ファイルの管理構造を、転送先の機器のメモリ領域にもそのまま適用することができる。
【0063】
第3のフォルダ生成条件は、図7に示したフォルダ設定エリア520に設けられた入力エリア522に対して、ユーザにより入力された任意の名称のフォルダを転送先に生成するものである。
【0064】
なお、これらの第2,第3のフォルダ生成条件に設定されていた場合でも、転送先の外部機器におけるファイルシステムの仕様などに応じて、ディレクトリ構造上の適切な位置にフォルダを生成するようにしてもよい。
【0065】
次に、ファイル管理プログラム110の起動時における別の表示画面を例示する。まず、図9は、フォルダタブが選択されている場合の画面表示例を示す図である。
フォルダタブ312が選択されている場合、図9のように、ファイル管理ウィンドウ300aのサブ表示エリア302には、PC10のファイルシステム上のディレクトリ構造が表示される。そして、サブ表示エリア302に表示されたいずれかのフォルダに対して入力操作によりカーソル331を移動させて、そのフォルダを選択することにより、選択されたフォルダ内の画像ファイルのサムネイル画像が、メイン表示エリア301に一覧表示される。なお、図9の例では、サブ表示エリア302において、フォルダのディレクトリ構造とは別に“All Files”という項目が設けられ、この項目がカーソル331により選択されることで、HDD13内のすべての画像ファイルのサムネイル画像をメイン表示エリア301に表示させることが可能となっている。
【0066】
このような構成のファイル管理ウィンドウ300aが表示される際には、フォルダ選択のためのサブ表示エリア302に対する入力操作に応じて、U/I制御部111がファイル抽出処理部112に対して画像ファイルの抽出場所を指示する。ファイル抽出処理部112は、U/I制御部111より指示された場所から画像ファイルを抽出し、それらのサムネイル画像をU/I制御部111に返信する。また、ファイル抽出処理部112は、ディレクトリ構造などの情報も返信することもある。U/I制御部111は、ファイル抽出処理部112から返信される情報を基に、メイン表示エリア301およびサブ表示エリア302の表示画像を変化させる。
【0067】
図9のような画面表示状態において、例えば前述した第1のフォルダ生成条件に設定され、メイン表示エリア301内のサムネイル画像がファイル転送ウィンドウ400に対してドラッグ&ドロップされると、ファイル転送プログラム120のファイル転送処理部123は、前述したように、対応する画像ファイルのヘッダ情報から撮影時期を判別し、その名称のフォルダを生成して画像ファイルを格納する。このように、転送先のフォルダは画像ファイルのヘッダ情報を基に生成されるので、例えば図9のようにHDD13内のすべての画像ファイルに対応するサムネイル画像を単純に並列した場合でも、転送対象とした画像ファイルを撮影時期ごとに個別のフォルダに整理して保存しておくことが可能になる。すなわち、ファイル管理ウィンドウにおける表示モードに関係なく、画像ファイルを再生時に探しやすいように整理された状態で外部機器に保存しておくことができる。
【0068】
一方、図9のような画面表示状態において、例えば前述した第2のフォルダ生成条件に設定され、メイン表示エリア301内のサムネイル画像がファイル転送ウィンドウ400に対してドラッグ&ドロップされると、ファイル転送プログラム120のファイル転送処理部123は、対応する画像ファイルがPC10において格納されていたフォルダと同じ名称のフォルダを転送先に生成し、そのフォルダに画像ファイルを書き込む。
【0069】
例えば、図9のサブ表示エリア302においてカーソル331が“2005−02−16”という名称のフォルダ上に移動されると、メイン表示エリア301にはそのフォルダに格納された画像ファイルのサムネイル画像が一覧表示される。このとき、メイン表示エリア301内の所望のサムネイル画像がファイル転送ウィンドウ400に対してドラッグ&ドロップされると、画像再生装置20には同じ“2005−02−16”という名称のフォルダが生成されて、対応する画像ファイルがそのフォルダ内に書き込まれる。
【0070】
さらに、図9のサブ表示エリア302内のフォルダのアイコンまたはその名称の文字列が、ファイル転送ウィンドウ400にドラッグ&ドロップされると、そのフォルダ内のすべての画像ファイルが転送先の同じ名称のフォルダに転送される。
【0071】
以上のように、第2のフォルダ生成条件を適用することにより、ユーザがPC10において構築した画像ファイルの管理構造を、転送先の機器のメモリ領域にもそのまま構築することができる。従って、この条件を適用したファイル転送処理は、PC10において画像ファイルをフォルダ単位でわかりやすいように整理して管理しているユーザに適していると言える。
【0072】
図10は、画像を拡大表示した場合の画面表示例を示す図である。
ファイル管理プログラム110の処理により、例えば、図6や図9におけるメイン表示エリア301内のサムネイル画像に対してダブルクリック操作(マウスボタンが2回連続して押下される操作)が行われることで、対応する画像を拡大して表示させることができる。図10の例では、このように拡大された画像が、上記のファイル管理ウィンドウ300,300aとは別の拡大表示ウィンドウ600として表示される場合を示している。
【0073】
この拡大表示ウィンドウ600では、拡大画像表示エリア601において、拡大された画像が表示される。また、この例ではサムネイル表示エリア602も設けられており、ここには、元のファイル管理ウィンドウのメイン表示エリア301に表示されていたサムネイル画像が一覧表示される。サムネイル表示エリア602においては、ユーザの操作によりカーソル611が移動されてサムネイル画像が選択されると、それに対応する拡大画像が拡大画像表示エリア601に表示される。
【0074】
また、ファイル転送ウィンドウ400aは、前述のファイル転送ウィンドウ400と同様に、ドラッグ&ドロップ操作を行った画像のファイルを画像再生装置20に転送することを要求するための機能を担うウィンドウである。ファイル転送ウィンドウ400aは、拡大表示ウィンドウ600より必ず前面に表示される。そして、拡大画像表示エリア601内の拡大画像、あるいはサムネイル表示エリア602内のサムネイル画像を、ファイル転送ウィンドウ400aに対してドラッグ&ドロップすることで、これに対応する画像ファイルを画像再生装置20に転送させることができる。なお、転送時のフォルダ生成やファイル変換の処理は、前述した処理と同様である。
【0075】
また、拡大表示ウィンドウ600が表示された初期状態では、図10のように、前述したファイル転送ウィンドウ400より小さい面積のウィンドウとして表示され、これにより背後の拡大画像やサムネイル画像をできるだけ遮らないようにしている。縮小されたファイル転送ウィンドウ400aには、例えば、ユーザに対して操作方法を案内する、あるいは動作状態を通知する文字情報が表示されるメッセージエリア411、動作状態などを視覚的に通知するためのメッセージ画像412、ファイル転送ウィンドウ400aを前述のようなより大きなウィンドウとして表示させるための大きさ指示ボタン413など、必要最小限のものだけが表示される。
【0076】
なお、図6や図9におけるファイル転送ウィンドウ400に設けられた大きさ指示ボタン404に対してクリック操作が行われた場合も、図10と同様の構成の縮小されたファイル転送ウィンドウ400aが表示される。
【0077】
ところで、以上の処理において、ドラッグ&ドロップ操作により画像ファイルの転送が要求される処理と、要求された画像ファイルが前述した所定の処理を経て画像再生装置20に転送される処理とは、それぞれ個別のプロセスとして時分割に並列処理される。具体的には、U/I制御部111によるドラッグ&ドロップ操作の検出、およびファイル転送指示部113による転送リスト114に対する画像ファイルの登録の各処理と、転送要求受け付け部122による転送リスト114からの転送要求の受け付け、ファイル転送処理部123による画像ファイルの変換やフォルダ生成、ファイル書き込みの各処理とが、並列して実行される。
【0078】
このため、ユーザは例えば、所望のサムネイル画像(あるいは、サブ表示エリア302内のフォルダ、拡大画像表示エリア601内の拡大画像でも同様)に対するドラッグ&ドロップ操作を行った後、それに対応する画像ファイルの画像再生装置20に対する一連の転送処理の実行が完了するのを待たずして、次のサムネイル画像などに対するドラッグ&ドロップ操作を連続して行うことができる。従ってユーザは、転送したい画像ファイルをファイル管理ウィンドウ300,300a、拡大表示ウィンドウ600などの中から選び出すことに集中することができ、前述のように、転送先のフォルダの生成操作を行う必要がないことと併せて、画像ファイルの転送を極めて簡易な操作で実行させることができるようになる。
【0079】
なお、ドラッグ&ドロップ操作に応じて、画像ファイルの一連の転送処理が実行されると、それに伴って、ファイル転送ウィンドウ400,400a内のメッセージエリア401,411やメッセージ画像402,412が変化する。例えば、メッセージエリア401では、初期状態では“画像をここにドラッグして下さい”といったドラッグ&ドロップ操作を案内するための文字情報が表示され、ドラッグ&ドロップ操作が行われた直後から、要求されたすべての画像ファイルの転送処理が完了するまでの間、“画像ファイルxxxをフォルダyyyに転送中”といった転送処理が実行中であることを示す文字情報が表示される。このような表示の変化により、ユーザが転送処理の実行状態を視認することもできる。
【0080】
次に、以上のような画像ファイルの転送処理時におけるPC10内の処理手順について、フローチャートを用いて説明する。まず、図11は、ファイル転送時におけるファイル転送プログラムによる処理手順を示すフローチャートである。
【0081】
ユーザの操作入力によりファイル転送プログラム120が起動すると、ファイル管理プログラム110も同時に起動される(ステップS11)。これにより例えば、前述したファイル管理ウィンドウ300がモニタ14aに表示される。次に、U/I制御部121は、ファイル転送ウィンドウ400をモニタ14aに表示させる(ステップS12)。このときU/I制御部121は、OS130のウィンドウ管理部131に対して、ファイル転送ウィンドウ400をファイル管理ウィンドウ300の前面(例えば最前面)に表示させるように要求する。
【0082】
次に、ファイル転送処理部123は、転送時の処理に必要な情報をHDD13から読み込み、それらに応じて処理パラメータをRAM12などに設定する(ステップS13)。これにより、画像ファイルの転送要求の受け付け準備が完了された状態となる。
【0083】
このステップS13では、例えば、現在接続されている、転送先となる外部機器(ここでは画像再生装置20)を判別し、その機器に対応する仕様の情報を機器情報テーブル124から読み込む。このとき、画像サイズやフォーマットなど、選択可能なパラメータがあれば、所定のものを初期パラメータとして設定し、その後、転送設定ウィンドウ500を通じたユーザからの操作入力に応じて、処理パラメータを適宜変更する。また、前述したフォルダ生成条件のうち、例えば第1のフォルダ生成条件をデフォルトの設定として読み込み、この後に、転送設定ウィンドウ500を通じたユーザからの操作入力に応じて、フォルダ生成条件を変更する。
【0084】
次に、転送要求受け付け部122は、一定時間ごとにRAM12内の転送リスト114を参照し、新規に登録されて、転送処理を行っていない画像ファイルがあるか否かを判別する(ステップS14)。未処理の画像ファイルがある場合には、転送要求受け付け部122はその中から、先に登録されていた1つの画像ファイルに対応する識別情報をファイル転送処理部123に通知し、ファイル転送処理部123は、通知された識別情報に対応する画像ファイルをHDD13から読み込む(ステップS15)。
【0085】
次に、ファイル転送処理部123は、ステップS13で設定された処理パラメータに応じて、読み込んだ画像ファイルに対して画像サイズやファイルフォーマットの変換処理を施す(ステップS16)。次に、ファイル転送処理部123は、設定されたフォルダ生成条件に応じて、画像ファイルの転送先のフォルダ名を決定し、画像再生装置20のディレクトリ構造内にフォルダを生成する(ステップS17)。そして、そのフォルダ内に、ステップS16で変換した画像ファイルを書き込む(ステップS18)。なお、ステップS17で決定されたものと同じ名称のフォルダがすでに生成されていた場合には、そのフォルダに対して画像ファイルを追記する。
【0086】
ステップS18で画像ファイルの書き込みが完了した場合、および、ステップS14で転送リストに未処理の画像ファイルがなかった場合には、ファイル転送プログラム120を終了するための操作入力があったか否かが判別され(ステップS19)、操作入力がなかった場合には、ステップS14の処理が再度実行される。従って、転送リスト114に対して新規の画像ファイルが追加されるたびに、ステップS15〜S18の処理が実行される。また、転送リスト114に対して複数の画像ファイルが一度に登録された場合でも、登録された1つの画像ファイルごとにステップS15〜S18が順次実行される。また、ステップS19でプログラム終了のための操作入力があった場合には、ファイル転送プログラム120およびファイル管理プログラム110の終了処理が実行される。
【0087】
図12は、ファイル転送プログラムの実行時におけるファイル管理プログラムによる処理手順を示すフローチャートである。
上記のステップS11においてファイル転送プログラム120から起動要求を受けると、ファイル管理プログラム110が起動し、まず、U/I制御部111およびファイル抽出処理部112によって、設定された表示モードに応じた画像の表示処理が実行される(ステップS31)。例えば、図6のようなファイル管理ウィンドウ300や、図9のようなファイル管理ウィンドウ300a、図10のような拡大表示ウィンドウ600が、モニタ14aに表示される。
【0088】
次に、U/I制御部111は、表示されているサムネイル画像やフォルダ、拡大画像などが、ファイル転送ウィンドウ400,400aに対してドラッグ&ドロップされたか否かを検知する(ステップS32)。ここで、U/I制御部111は、例えば、ファイル転送ウィンドウ400,400aの表示範囲を示す位置情報をU/I制御部121から取得することにより、ファイル転送ウィンドウ400,400aへのドラッグ&ドロップ操作が行われたことを検知することが可能になる。
【0089】
ドラッグ&ドロップ操作が検知されると、ファイル転送指示部113は、転送要求が行われた画像ファイルに対応する識別情報の通知をU/I制御部111から受け付け、その識別情報を転送リスト114に登録する(ステップS33)。このとき、例えば、複数のサムネイル画像が一度にドラッグ&ドロップされた場合や、フォルダ単位でドラッグ&ドロップ操作が行われた場合には、対応するすべての画像ファイルの識別情報がファイル転送指示部113に通知されて、これらがすべて転送リスト114に追加される。
【0090】
ステップS33の処理完了後、および、ステップS32においてドラッグ&ドロップ操作が検知されなかった場合には、U/I制御部111は、ファイル転送プログラム120の実行が終了されたか否かを判別する(ステップS34)。終了されていなかった場合はステップS31に戻って、以後、一定時間ごとにドラッグ&ドロップ操作が検知される。また、ファイル転送プログラム120が終了されると、ファイル管理プログラム110の実行も終了される。
【0091】
ここで、以上の図12に示したファイル管理プログラム110の実行に伴う処理と、図11に示したファイル転送プログラム120の実行に伴う処理とは、それぞれ個別のプロセスとしてCPU11により並列に実行される。従って、例えば、図11のステップS14〜S18におけるファイル転送に関する処理の実行途中でも、ユーザは所望の画像ファイルを選んでそれに対応するサムネイル画像などに対するドラッグ&ドロップ操作を行って、図12のステップS32,S33におけるドラッグ&ドロップ操作の検知に伴う処理を実行させることができる。
【0092】
以上の実施の形態では、ユーザは、画像ファイルの転送先フォルダの生成操作を何も行うことなく、ドラッグ&ドロップ操作だけで、画像ファイルを利用時にわかりやすいように整理された状態で画像再生装置20に転送して保存しておくことが可能となる。また、このときに、転送先機器の仕様に応じた適切な画像サイズやファイルフォーマットに、画像ファイルを自動的に変換することができ、このための操作入力も必要とならない。さらに、画像ファイルの一連の転送処理が実行されている間でも、ユーザは次に転送したい画像ファイルを探して、ドラッグ&ドロップ操作によりその画像ファイルの転送を次々に要求することができる。従って、ユーザの操作性を向上させることができる。
【0093】
なお、ファイル転送時に転送先のフォルダを自動生成する処理では、上記のように撮影の時期に基づくフォルダを生成する他に、例えば、画像ファイルのヘッダに記述された他の情報を基にフォルダを生成してもよい。ヘッダに記述され得る情報としては、例えば、被写体に含まれる人物の識別情報や、撮影時にGPS(Global Positioning System)などから取得された撮影場所を示す位置情報などが考えられ、これらの情報を基にフォルダ名を決定して、画像ファイルの転送先を分類してもよい。また、ヘッダ情報を参照するのではなく、例えば、画像ファイルに対する画像解析処理を行うことで、被写体に含まれる人物などを識別し、それに応じてフォルダを生成してもよい。
【0094】
また、上記実施の形態における画像管理装置や画像転送装置としての機能は、PCに限らず、図2とほぼ同様な構成を有する各種のコンピュータや、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯電話機などの携帯端末などによって実現されてもよい。また、画像を撮像して画像ファイルを生成する撮像装置において、上記機能が実現されてもよい。
【0095】
さらに、上記実施の形態では、PCにおいて管理され、外部機器に転送されるコンテンツのデータファイルの例として静止画像ファイルを挙げたが、これに限らず、動画像ファイル、音声ファイル、文書ファイル、図面ファイルなどを適用してもよい。
【0096】
ここで、例えば、上記の図6や図9のファイル管理ウィンドウなどにおいては、各データファイルを識別するための識別画像としてサムネイル画像を用いていたが、このような識別画像としては、これらのデータファイルのファイル名やファイル形式などを識別可能なアイコンとして表示してもよい。また、動画像ファイルを適用した場合には、そのファイルを再生したときの代表画像のサムネイル画像を識別画像として表示してもよい。
【0097】
さらに、ファイル転送時に転送先のフォルダを自動生成する際には、例えば、データファイルの作成時期(年、日付、時間など)に基づいてフォルダを生成し、転送したデータファイルを分類すればよい。なお、この場合には、ファイル管理ウィンドウにおいても、データファイルの識別画像をそのデータファイルの作成時期ごとに分類して表示できるようにすればよい。
【0098】
また、上記実施の形態における処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、上記のPC(ファイル管理装置、ファイル転送装置)が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そして、そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。また、処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気テープやハードディスクなどの磁気記録媒体、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリなどがある。
【0099】
プログラムを流通させる場合には、例えば、そのプログラムが記録された光ディスクなどの可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、そのプログラムを、サーバコンピュータからネットワークを介して他のコンピュータに転送することもできる。
【0100】
プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムまたはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自機に接続された記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、その記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。また、コンピュータは、サーバコンピュータからプログラムが転送されるごとに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0101】
【図1】実施の形態に係るファイル転送装置とその周辺機器とを含むシステム構成を示す図である。
【図2】ファイル管理・転送装置(PC)のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【図3】画像ファイルが転送される画像再生装置の内部構成例を示すブロック図である。
【図4】PCが備えるファイル管理・転送処理のための機能を示すブロック図である。
【図5】ファイル管理プログラムを起動したときの画面表示例を示す図である。
【図6】ファイル転送プログラムを起動したときの画面表示例を示す図である。
【図7】ファイル転送時の設定を変更するための転送設定ウィンドウの表示例を示す図である。
【図8】画像再生装置においてデータファイルを管理するためのディレクトリ構造の例を示す図である。
【図9】フォルダタブが選択されている場合の画面表示例を示す図である。
【図10】画像を拡大表示した場合の画面表示例を示す図である。
【図11】ファイル転送時におけるファイル転送プログラムによる処理手順を示すフローチャートである。
【図12】ファイル転送プログラムの実行時におけるファイル管理プログラムによる処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0102】
10……PC、11……CPU、12……RAM、13……HDD、14……グラフィック処理部、14a……モニタ、15……入力I/F、15a……キーボード、15b……マウス、16,21……通信I/F、17……メモリI/F、18……バス、20……画像再生装置、22……マイクロコントローラ、23……不揮発性記録媒体、24……画像デコーダ、25……表示部、26……入力部、31,32……メモリカード、40……DSC、100……画像ファイル、110……ファイル管理プログラム、111,121……U/I制御部、112……ファイル抽出処理部、113……ファイル転送指示部、114……転送リスト、120……ファイル転送プログラム、122……転送要求受け付け部、123……ファイル転送処理部、124……機器情報テーブル、130……OS、131……ウィンドウ管理部
【技術分野】
【0001】
本発明は、記憶装置に記憶されたコンテンツのデータファイルをファイル転送装置から外部機器の記憶領域に転送するためのファイル転送方法、そのファイル転送装置、およびファイル転送プログラムに関し、特に、データファイルの転送を簡易な操作により実行させるようにしたファイル転送方法、装置、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルスチルカメラなどで撮像された画像データは、パーソナルコンピュータ(PC)などに取り込まれて保存されることが多い。このため、PC内には大量の画像データが記憶されることになる。そこで、PCに取り込まれた画像データをわかりやすく整理し、また簡単に閲覧できるようにするための画像管理ソフトウェアが開発されている。
【0003】
例えば、デジタルスチルカメラに記憶された画像ファイルをPCに転送する際に、取り込み履歴やファイル名を参照することで、PCにすでに記憶された画像ファイルを誤って上書きしないようにした画像管理ソフトウェアがあった(例えば、特許文献1参照)。また、PCに保存された画像データを、それらの撮影日時ごとに自動的に分類して、それぞれ特定の表示領域に一覧表示するようにした画像管理ソフトウェアもあった(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
さらに、PCなどに保存した画像データを通信ケーブルなどを通じて携帯機器に転送し、その携帯機器上で画像データを再生して画像を閲覧することも多くなっている。例えば、最近の携帯型の音楽プレーヤには、PCから音声データだけでなく、静止画像データを取り込んで、ディスプレイ上で閲覧できる機能を備えたものがある。そして、上述した画像管理ソフトウェアにも、PC上の画像データを通信ケーブルなどを通じて携帯機器に転送する機能を備えたものが存在している。
【特許文献1】特開2005−33710号公報(段落番号〔0056〕〜〔0063〕、図11)
【特許文献2】特開2005−33712号公報(段落番号〔0171〕〜〔0176〕、図30)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記のような画像管理ソフトウェアに対しては、より簡単な操作で画像データを携帯機器に転送できるようにすることが望まれていた。例えば、現在の画像管理ソフトウェアでは、転送対象とする画像データを選択してから、その画像データを携帯機器に転送するまでの操作ステップ数が多いという問題があった。その原因の例として、携帯機器における画像データの転送先のフォルダを選択する、もしくは新規に作成する必要があることや、転送先の携帯機器の表示能力に適した形式に画像データを変換するための操作が必要となることなどが挙げられる。また、画像データの転送の開始から完了までにはある程度の時間がかかることから、その転送処理の間には他の操作を行うことができなくなり、結果としてユーザが操作を面倒と感じてしまうこともあった。
【0006】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、簡易な操作で所望のデータファイルを外部機器に対して転送できるようにしたファイル転送方法、装置、およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明では上記課題を解決するために、記憶装置に記憶されたコンテンツのデータファイルをファイル転送装置から外部機器の記憶領域に転送するためのファイル転送方法において、前記ファイル転送装置の表示処理手段が、前記記憶装置内の1つ以上のデータファイルをそれぞれ識別するファイル識別画像を表示したファイル表示ウィンドウを表示装置に表示させるとともに、データファイルの前記外部機器への転送要求を受け付けるためのファイル転送ウィンドウを、前記ファイル表示ウィンドウによって遮られない位置となるように前記表示装置に表示させるウィンドウ表示ステップと、前記ファイル転送装置の入力検知手段が、前記ファイル表示ウィンドウ内の前記ファイル識別画像を前記ファイル転送ウィンドウの内部にドラッグ&ドロップする操作入力を検知すると、前記ファイル転送装置の転送処理手段が、当該ファイル識別画像に対応するデータファイルを前記記憶装置から読み出して前記外部機器の記憶領域に書き込む転送処理ステップと、を含むことを特徴とするファイル転送方法が提供される。
【0008】
このようなファイル転送方法では、まず、表示処理手段の処理により、ファイル表示ウィンドウとファイル転送ウィンドウとが表示装置に表示される。ファイル表示ウィンドウには、記憶装置内の1つ以上のデータファイルをそれぞれ識別するファイル識別画像が表示される。ファイル転送ウィンドウは、記憶装置内のデータファイルを外部機器に転送する要求を受け付けるために設けられるものであって、ファイル表示ウィンドウによって遮られない位置に表示されて、ユーザにより常に視認可能な状態とされる。そして、ファイル表示ウィンドウ内のファイル識別画像が、ファイル転送ウィンドウの内部にドラッグ&ドロップされることで、そのファイル識別画像に対応するデータファイルの転送が要求される。入力検知手段により、このような操作入力が検知されると、転送処理手段により、転送が要求されたデータファイルが記憶装置から読み出されて、外部機器の記憶領域に書き込まれる。
【発明の効果】
【0009】
本発明のファイル転送方法によれば、ユーザは、ファイル表示ウィンドウに表示されたファイル識別画像を、常に視認可能な状態のファイル転送ウィンドウにドラッグ&ドロップするという簡易な操作入力だけで、所望のデータファイルを外部機器に転送させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は、実施の形態に係るファイル転送装置とその周辺機器とを含むシステム構成を示す図である。
【0011】
本実施の形態では、ファイル転送装置に蓄積されて、そこから外部機器に転送されるコンテンツのデータファイルとして、静止画像のファイルを例に挙げる。図1において、PC10は、後述する画像転送プログラムを実行することで、画像ファイルを転送するファイル転送装置として機能する。また、PC10からの画像ファイルは、通信ケーブルを介して、または無線通信により、外部機器に対して転送され、その外部機器が備える記憶領域に格納される。図1では、このような外部機器として、携帯型の画像再生装置(ビューア)20を示している。さらに、PC10からの画像ファイルは、可搬型記録媒体を介して外部機器に転送されてもよい。図1では、このような可搬型記録媒体として、フラッシュメモリからなるメモリカード31を示している。
【0012】
また、本実施の形態において、PC10は、後述するファイル管理プログラムを実行することにより、外部機器から転送された画像ファイルを管理するファイル管理装置としても機能する。画像ファイルは、例えば、デジタルスチルカメラ(DSC)40によって撮像され、メモリカード32あるいは通信ケーブルなどを介してPC10に取り込まれ、PC10内のメモリ領域に蓄積される。
【0013】
図2は、ファイル管理・転送装置(PC)のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図2に示すように、ファイル管理・転送装置として機能するPC10は、CPU(Central Processing Unit)11、RAM(Random Access Memory)12、HDD(Hard Disk Drive)13、グラフィック処理部14、入力I/F(インタフェース)15、通信I/F16、およびメモリI/F17によって構成され、これらはバス18を介して相互に接続されている。
【0014】
CPU11は、PC10全体に対する制御をつかさどる。RAM12は、CPU11に実行させるプログラムの少なくとも一部や、このプログラムによる処理に必要な各種データを一時的に記憶する。
【0015】
HDD13には、OS(Operating System)やアプリケーションプログラム、各種データが格納される。特に、本実施の形態では、多数の画像ファイル100とともに、これらの画像ファイル100を管理するためのファイル管理プログラム110と、蓄積された画像ファイル100を外部機器に転送するためのファイル転送プログラム120とが、HDD13に記憶される。
【0016】
グラフィック処理部14には、モニタ14aが接続されている。このグラフィック処理部14は、CPU11からの命令に従って、モニタ14aの画面上に画像を表示させる。入力I/F15には、例えばキーボード15aやマウス15bなどの入力デバイスが接続されている。この入力I/F15は、入力デバイスからの信号を、バス18を介してCPU11に送信する。
【0017】
通信I/F16は、例えば図示しない通信ケーブルを介して外部機器と接続され、その外部機器との間でデータの送受信を行う。本実施の形態では、PC10と画像再生装置20との間では、通信I/F16を介して情報が送受信される。なお、この通信I/F16としては、例えば、USB(Universal Serial Bus)規格に準拠したI/F回路を適用することができる。また、通信I/F16を介した情報の送受信は、無線通信によって行われてもよい。
【0018】
メモリI/F17は、メモリカード(例えば図1のメモリカード31,32)が挿抜されるメモリスロットを備え、CPU11からの制御の下で、このメモリスロットに差し込まれたメモリカードに対するデータの書き込みや、メモリカードからのデータの読み出しを行う。
【0019】
なお、本実施の形態では、PC10の内部に組み込まれた記憶装置(HDD13)に格納された画像ファイル100のみを、外部機器(画像再生装置20)への転送が可能なデータファイルとするが、例えば、通信I/F16を介してPC10と接続された外部の記憶装置に記憶された画像ファイルを、外部機器へ転送可能としてもよい。
【0020】
図3は、画像ファイルが転送される画像再生装置の内部構成例を示すブロック図である。
図3に示すように、画像再生装置20は、通信I/F21、マイクロコントローラ22、不揮発性記録媒体23、画像デコーダ24、表示部25、および入力部26を備えている。
【0021】
通信I/F21は、通信ケーブルを介して外部の機器との間でデータを送受信するためのI/F回路である。画像再生装置20は、この通信I/F21を介してPC10から画像ファイルの転送を受ける。
【0022】
マイクロコントローラ22は、画像再生装置20全体に対する制御をつかさどる。このマイクロコントローラ22は、例えば、通信I/F21を通じてPC10から画像ファイルの転送を受ける際の制御機能、不揮発性記録媒体23に記録された画像ファイルの再生処理に関する制御機能などを備えている。
【0023】
不揮発性記録媒体23は、PC10から転送され、通信I/F21によって受信された画像ファイルを記憶する。この不揮発性記録媒体23としては、例えば、フラッシュメモリ、小型のHDDなどが適用される。
【0024】
画像デコーダ24は、マイクロコントローラ22による制御の下で、不揮発性記録媒体23から読み出された画像ファイルをデコードする。
表示部25は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)などからなり、画像デコーダ24によってデコードされた画像データをマイクロコントローラ22を介して受け取り、この画像データに基づく画像を表示する。
【0025】
入力部26は、各種の入力キーなどからなり、ユーザからの入力操作を受け付けて、その操作に応じた制御信号をマイクロコントローラ22に対して送出する。
次に、PC10における画像ファイルの管理および転送の処理について、詳しく説明する。なお、ここでは、PC10に蓄積された画像ファイル100を、画像再生装置20内のメモリ領域(すなわち、不揮発性記録媒体23内の領域)に転送する場合を例に挙げて説明する。
【0026】
図4は、PCが備えるファイル管理・転送処理のための機能を示すブロック図である。
PC10は、ファイル管理プログラム110がCPU11に実行されることで実現される機能として、ユーザインタフェース(U/I)制御部111、ファイル抽出処理部112、およびファイル転送指示部113を備えている。また、ファイル転送プログラム120がCPU11に実行されることで実現される機能として、U/I制御部121、転送要求受け付け部122、およびファイル転送処理部123を備えている。さらに、OS130の実行により実現される機能として、ウィンドウ管理部131を備えている。
【0027】
U/I制御部111は、ファイル管理プログラム110の起動に伴って表示されるウィンドウ(ファイル管理ウィンドウ)の画像データを生成し、グラフィック処理部14に出力して、ファイル管理ウィンドウをモニタ14aに表示させる。このファイル管理ウィンドウには、主に、HDD13に格納された画像ファイルが、各画像ファイルを識別するためのサムネイル画像として整列されて表示される。また、それらの画像ファイルが格納されたフォルダの構成などを表示させることもできる。
【0028】
また、U/I制御部111は、ユーザによる入力操作に伴って入力I/F15から入力される制御信号に応じて、ファイル管理ウィンドウ内の画像を変化させるとともに、ファイル抽出処理部112に対して画像ファイルの抽出条件などを指示する、あるいは、ファイル転送指示部113に対して転送対象とされた画像ファイルを通知するなどの処理を行う。
【0029】
ファイル抽出処理部112は、U/I制御部111からの指示に応じて、HDD13に格納された画像ファイルから条件に合致するものを順次抽出し、U/I制御部111に対して通知する。例えば、画像ファイルのヘッダ情報に格納された撮影日時情報に応じて画像ファイルをソートし、そのソート順に対応するサムネイル画像をU/I制御部111に出力する。
【0030】
ファイル転送指示部113は、U/I制御部111を通じて、ファイル管理ウィンドウ内の特定のサムネイル画像に対して、画像再生装置20への転送要求のための操作入力が行われたことを検知すると、転送が要求された画像ファイルの識別情報を転送リスト114としてRAM12などに記憶することで、その画像ファイルの転送を要求する。具体的には、後述するように、ファイル転送プログラム120の起動に伴って表示されるウィンドウ(ファイル転送ウィンドウ)に対して、ファイル管理ウィンドウ内の特定のサムネイル画像がドラッグ&ドロップされると、そのサムネイル画像に対応する画像ファイルの転送を要求する。
【0031】
U/I制御部121は、ファイル転送ウィンドウの画像データを生成し、グラフィック処理部14に出力して、ファイル転送ウィンドウをモニタ14aに表示させる。このとき、ウィンドウ管理部131に対して、ファイル転送ウィンドウを少なくともファイル管理ウィンドウより前面に表示させるように要求する。また、ユーザによる入力操作に伴って入力I/F15から入力される制御信号に応じて、ファイル転送処理部123に対して処理に関する設定変更を要求するなどの処理を行う。
【0032】
転送要求受け付け部122は、RAM12内の転送リスト114を監視し、新たに登録された画像ファイルをファイル転送処理部123に対して順次通知して、転送処理を実行させる。
【0033】
ファイル転送処理部123は、転送要求受け付け部122から通知された画像ファイルを、通信I/F16を通じて画像再生装置20に送信して、その内部のメモリ領域に書き込む処理を行う。このとき、ファイル転送処理部123は、転送対象とされた画像ファイルのヘッダ情報などを基に、その画像ファイルの転送先のフォルダを自動的に生成して、転送処理を実行する。また、必要に応じて、転送する前に元の画像ファイルの画像サイズやファイル形式などを変換する。このとき、転送先の外部機器ごとに、それらの仕様に基づく適切なファイルフォーマットが対応付けられた機器情報テーブル124を参照し、転送先の外部機器に適した画像ファイルに自動的に変換させることもできる。なお、ファイル転送処理部123は、上記動作のための各種の設定をU/I制御部121から受ける。
【0034】
ウィンドウ管理部131は、モニタ14aに表示されるウィンドウの状態を管理する。具体的には、ウィンドウ管理部131は、画面上にウィンドウが開かれると、そのウィンドウに対応するウィンドウIDを生成して、ウィンドウの前後位置や大きさなどの情報をウィンドウIDごとに保持する。また、各ウィンドウに対応する、実行中のプログラム名(例えば、そのプログラムの実行ファイル名)も保持する。
【0035】
ところで、上記の機能を備えたファイル管理プログラム110は、ユーザの入力操作に応じて単独で起動するだけでなく、ファイル転送プログラム120が起動したときにも自動的に起動するようになっている。
【0036】
また、ファイル管理プログラム110とファイル転送プログラム120とは、CPU11によって時分割で並列に実行されるようになっている。特に、ファイル転送プログラム120の転送要求受け付け部122およびファイル転送処理部123による画像ファイルの転送処理が実行中であるか否かに関係なく、ファイル管理プログラム110のU/I制御部111およびファイル転送指示部113による画像ファイルの転送要求処理が、ユーザの入力操作に応じたタイミングで実行されるようになっている。
【0037】
なお、上記において、U/I制御部111による画像ファイルの転送要求の検出機能、およびその検出に伴うファイル転送指示部113の転送要求機能については、ファイル転送プログラム120の実行により実現されてもよい。
【0038】
図5は、ファイル管理プログラムを起動したときの画面表示例を示す図である。
ファイル管理プログラム110を起動すると、図5に示すようなファイル管理ウィンドウ300がモニタ14aに表示される。ファイル管理ウィンドウ300は、基本的に、メイン表示エリア301とサブ表示エリア302とから構成される。メイン表示エリア301には、主として、ファイル抽出処理部112の処理によってソートされた画像ファイルのサムネイル画像が一覧表示される。サブ表示エリア302には、主として、HDD13内のファイルのディレクトリ構造や、画像ファイルの分類方法に関する情報などが表示される。
【0039】
また、図5の例では、サブ表示エリア302には、カレンダタブ311とフォルダタブ312とが表示されている。そして、これらのいずれかがユーザのクリック操作などにより選択されることで、2種類の表示モードを選択できるようになっている。
【0040】
カレンダタブ311が選択されている場合には、HDD13内の画像ファイルを撮影時期ごとに表示する表示モードに設定される。このとき、図5の例のように、サブ表示エリア302には“年”や“月”ごとに階層化されたフォルダのディレクトリ構造が表示され、これらのいずれかのフォルダに対して入力操作によりカーソル321を移動させて、そのフォルダを選択することにより、選択されたフォルダに対応する“年”あるいは“月”に撮影された画像ファイルのサムネイル画像が、メイン表示エリア301に一覧表示される。
【0041】
図5の例では、サブ表示エリア302において“2005”の下位層の“2月”のフォルダが選択されており、これに応じて、メイン表示エリア301には、2005年2月に撮影された画像ファイルのサムネイル画像が一覧表示されている。また、この例では、メイン表示エリア301において、サムネイル画像を撮影日ごとに1時間単位で区分けして表示している。
【0042】
このような画面を生成する処理を概略的に説明すると、まず、カレンダタブ311が選択されると、U/I制御部111がファイル抽出処理部112に対して、撮影時期による画像ファイルのソートを要求する。ファイル抽出処理部112は、HDD13内の各画像ファイルのヘッダ情報を参照して、そこに記述された画像ファイルの撮影日時ごとに、画像ファイルを選別する。次に、サブ表示エリア302内のいずれかのフォルダが選択されると、U/I制御部111は選択されたフォルダに対応する“年”および“月”をファイル抽出処理部112に通知し、ファイル抽出処理部112は通知された“年”および“月”に対応する画像ファイルのサムネイル画像を、撮影日時の情報とともにU/I制御部111に受け渡す。これにより、U/I制御部111は、メイン表示エリア301において撮影時期ごとにサムネイル画像を整列させて表示することが可能になる。
【0043】
このようなファイル管理プログラム110の処理により、PC10内のファイルシステムによって定義されたディレクトリ構造において、画像ファイルがどのような位置に保存されていても、それらの画像ファイルを撮影時期ごとに整理した状態で表示させることができる。従ってユーザは、例えば画像ファイルを撮影日時ごとのフォルダに整理して保存していなかった場合でも、任意の日時に撮影された画像ファイルを簡単に探すことができる。また、画像ファイルがサムネイル画像として表示されるので、ユーザはその表示内容を確認することもできる。
【0044】
図6は、ファイル転送プログラムを起動したときの画面表示例を示す図である。
ファイル転送プログラム120を起動すると、図6に示すようなファイル転送ウィンドウ400がモニタ14aに表示される。また、ファイル転送プログラム120の起動に伴って、ファイル管理プログラム110も自動的に起動され、図5に示したようなファイル管理ウィンドウ300も同時に表示される。なお、ファイル管理プログラム110が実行された状態でファイル転送プログラム120をさらに起動させることもでき、この場合でも図6と同様の画面が表示される。
【0045】
ファイル転送ウィンドウ400は、画像再生装置20に対する画像ファイルの転送を要求するために設けられた表示エリアである。ユーザは、ファイル管理ウィンドウ300のメイン表示エリア301に表示された特定のサムネイル画像上にマウスポインタ322を配置してドラッグし(すなわち、マウスボタンを押下したままマウスポインタ322を移動させ)、ファイル転送ウィンドウ400の内部にドロップする(すなわち、マウスポインタ322を配置してマウスボタンの押下状態を解消する)ことで、そのサムネイル画像に対応するHDD13内の画像ファイルの転送を要求することができ、これにより画像再生装置20に対する転送処理が開始される。
【0046】
ここで、ファイル転送ウィンドウ400は、必ずファイル管理ウィンドウ300よりも前面に表示される。これによりユーザは、ウィンドウの移動や大きさの変更などの操作を行うことなく、サムネイル画像のドロップ先の領域を常に視認可能となり、所望のサムネイル画像をメイン表示エリア301から見つけたときに、即座にそれに対するドラッグ&ドロップ操作を行って、画像再生装置20への転送を要求することができる。なお、ファイル転送ウィンドウ400が常に最前面に表示されるようにしてもよい。
【0047】
さらに、少なくともファイル転送プログラム120の起動後の初期画面においては、ファイル転送ウィンドウ400を、ファイル管理プログラム110のメイン表示エリア301をできるだけ遮らない位置に表示することで、ドラッグ&ドロップ操作の操作性をより向上させることができる。なお、ファイル転送ウィンドウ400が、ファイル管理ウィンドウ300の前面に重ねて表示されるのではなく、ファイル転送ウィンドウ400の一部の領域に組み込まれた状態で表示されるようにしてもよい。
【0048】
また、図6の例では、ファイル転送ウィンドウ400には、ユーザに対して操作方法を案内する、あるいは動作状態を通知する文字情報が表示されるメッセージエリア401や、メッセージ画像402を表示するなどしてユーザに動作状態などを視覚的に通知するための状態表示エリア403が設けられている。例えば、画像ファイルの転送要求を受け入れ可能な状態(図6の状態)、画像ファイルの転送中などといった動作状態の遷移に応じて、メッセージエリア401内の文字情報や状態表示エリア403内のメッセージ画像402が変化する。これにより、ユーザの使用感を快適なものにすることができる。
【0049】
さらに、ファイル転送ウィンドウ400には、このウィンドウの大きさを変更するための大きさ指示ボタン404が設けられている。この大きさ指示ボタン404に対するクリック操作が行われると、ファイル転送ウィンドウ400の表示面積をより小さくして、背後のファイル管理ウィンドウ300の表示面積を増やし、その中のサムネイル画像などが隠れてしまうことを防止できる。なお、ファイル転送ウィンドウ400を縮小したときの表示例は、後の図10において示すことにする。
【0050】
なお、メイン表示エリア301においては、その表示された複数のサムネイル画像が一度に選択されて、ファイル転送ウィンドウ400に対してドラッグ&ドロップされることで、それらに対応する複数の画像ファイルの転送を1回の操作で要求することもできる。
【0051】
ところで、ファイル転送ウィンドウ400に対するサムネイル画像のドラッグ&ドロップ操作が行われて、対応する画像ファイルの転送が要求されると、ファイル転送プログラム120の処理により、画像再生装置20のファイルシステム上に自動的にフォルダが生成され、そのフォルダに対して画像ファイルが格納される。また、画像ファイルの転送時には、その画像ファイルが転送先の機器に適した画像サイズやファイルフォーマットに自動的に変換される。
【0052】
ファイル転送ウィンドウ400には設定ボタン405が設けられており、ユーザによりこの設定ボタン405がクリック操作されると、転送設定ウィンドウが表示される。ユーザは、この転送設定ウィンドウを通じて、フォルダ生成のための条件や、画像サイズ、ファイルフォーマットの変換方法など、ファイル転送時の設定を変更することができる。なお、ファイル転送ウィンドウ400において、設定ボタン405の隣りには設定内容表示エリア406が設けられ、ここにはフォルダ生成のための設定内容が表示される。
【0053】
図7は、ファイル転送時の設定を変更するための転送設定ウィンドウの表示例を示す図である。
図7では、ファイル管理ウィンドウ300(およびファイル転送ウィンドウ400)の前面に、転送設定ウィンドウ500が重ねて表示された場合の例を示している。転送設定ウィンドウ500は、主として、ファイル変換設定エリア510とフォルダ設定エリア520とから構成される。また、これらの各設定エリアに対して設定入力が行われた後、確定ボタン531がクリック操作されることで、設定の変更が確定されて、転送設定ウィンドウ500の表示が終了される。
【0054】
ファイル変換設定エリア510には、現在設定されている、変換後の画像サイズやファイルフォーマットが表示される表示エリア511が設けられている。また、表示ボタン512がクリック操作されることで、変換可能なすべての画像サイズやファイルフォーマットが表示エリア511に表示され、ユーザはカーソルを移動させることで、それらの中から所望の画像サイズやファイルフォーマットを選択することもできる。
【0055】
ファイル転送プログラム120のファイル転送処理部123は、画像ファイルの転送先となる外部機器がPC10に接続されると、この外部機器から例えば機種ごとに付与された機器識別番号を取得する。そして、機器情報テーブル124を参照して、接続された外部機器が再生表示可能な画像サイズやファイルフォーマットを読み込む。このとき読み込まれた情報をU/I制御部121に受け渡すことで、接続先の外部機器に適した画像サイズやファイルフォーマットを、表示エリア511内に一覧表示させて、選択入力を受けることが可能となる。
【0056】
一方、フォルダ設定エリア520は、画像ファイルの転送先のフォルダを自動生成する際の条件を、いくつかの選択肢の中からユーザが選択するための表示エリアである。この例では以下で説明する3つのフォルダ生成条件が挙げられており、これらのいずれか1つの条件を、対応する選択ボタン521への操作入力によって選択可能となっている。
【0057】
第1のフォルダ生成条件は、画像ファイルの撮影時期ごとにフォルダを生成するものである。ここでは例として、画像ファイルの撮影年月日を名称としたフォルダを生成する。
図8は、画像再生装置においてデータファイルを管理するためのディレクトリ構造の例を示す図である。
【0058】
例えば、図6におけるサムネイル画像323がファイル転送ウィンドウ400にドラッグ&ドロップされたとすると、これに対応する画像ファイルは2005年2月15日に撮影されたものであるので、ファイル転送処理部123の処理によって、画像再生装置20のメモリ領域を管理するディレクトリ構造内の所定位置に“2005−02−15”といったフォルダを生成し、このフォルダに画像ファイルを書き込む。図8では、画像再生装置20における階層ディレクトリ構造において、この名称のフォルダが“DCIM”というフォルダの下層に新たに生成された様子を示している。なお、この処理では、すでに同じ名称のフォルダが生成されていた場合には、そのフォルダに画像ファイルが書き込まれる。
【0059】
この第1のフォルダ生成条件に設定されているとき、ファイル転送プログラム120のファイル転送処理部123は、転送が要求された画像ファイルのヘッダ情報を参照してその撮影年月日を判別し、その撮影年月日に対応するフォルダの生成処理を実行する。このとき、転送先の外部機器におけるファイルシステムの仕様の情報を機器情報テーブル124にあらかじめ格納しておき、その仕様に応じて適切なフォルダを生成するようにしてもよい。
【0060】
例えば、外部機器のファイルシステムにおいて複数階層のフォルダを新たに生成可能である場合には、まず、転送する画像ファイルが撮影された年を名称としたフォルダを生成し、その下層に、撮影された日付を名称としたフォルダを生成して、そのフォルダに画像ファイルを格納するようにしてもよい。また、外部機器のファイルシステムにおいて日本語のフォルダ名を使用可能である場合には、“2005年2月15日”といった日本語名のフォルダを生成して画像ファイルを格納してもよい。さらに、生成するファイルの名称を、外部機器のファイルシステムで使用可能な文字数に収まるように調整してもよい。
【0061】
以上の第1のフォルダ生成条件に設定されることにより、ユーザは、画像ファイルを外部機器に転送しようとする際に、転送先のディレクトリ構造を表示させてフォルダを生成または選択するなどの操作入力を全く行うことなく、転送先の外部機器において画像ファイルを撮影時期ごとのフォルダに保存することが可能となる。すなわち、ユーザは所望の画像ファイルに対応するサムネイル画像をファイル転送ウィンドウ400にドラッグ&ドロップするだけで、その画像ファイルを、再生時に探しやすいように整理された状態で外部機器に保存しておくことができる。
【0062】
第2のフォルダ生成条件は、元の画像ファイルがPC10において格納されていたフォルダと同じ名称のフォルダを転送先に生成し、そのフォルダに画像ファイルを書き込むものである。この処理により、ユーザがPC10において構築した画像ファイルの管理構造を、転送先の機器のメモリ領域にもそのまま適用することができる。
【0063】
第3のフォルダ生成条件は、図7に示したフォルダ設定エリア520に設けられた入力エリア522に対して、ユーザにより入力された任意の名称のフォルダを転送先に生成するものである。
【0064】
なお、これらの第2,第3のフォルダ生成条件に設定されていた場合でも、転送先の外部機器におけるファイルシステムの仕様などに応じて、ディレクトリ構造上の適切な位置にフォルダを生成するようにしてもよい。
【0065】
次に、ファイル管理プログラム110の起動時における別の表示画面を例示する。まず、図9は、フォルダタブが選択されている場合の画面表示例を示す図である。
フォルダタブ312が選択されている場合、図9のように、ファイル管理ウィンドウ300aのサブ表示エリア302には、PC10のファイルシステム上のディレクトリ構造が表示される。そして、サブ表示エリア302に表示されたいずれかのフォルダに対して入力操作によりカーソル331を移動させて、そのフォルダを選択することにより、選択されたフォルダ内の画像ファイルのサムネイル画像が、メイン表示エリア301に一覧表示される。なお、図9の例では、サブ表示エリア302において、フォルダのディレクトリ構造とは別に“All Files”という項目が設けられ、この項目がカーソル331により選択されることで、HDD13内のすべての画像ファイルのサムネイル画像をメイン表示エリア301に表示させることが可能となっている。
【0066】
このような構成のファイル管理ウィンドウ300aが表示される際には、フォルダ選択のためのサブ表示エリア302に対する入力操作に応じて、U/I制御部111がファイル抽出処理部112に対して画像ファイルの抽出場所を指示する。ファイル抽出処理部112は、U/I制御部111より指示された場所から画像ファイルを抽出し、それらのサムネイル画像をU/I制御部111に返信する。また、ファイル抽出処理部112は、ディレクトリ構造などの情報も返信することもある。U/I制御部111は、ファイル抽出処理部112から返信される情報を基に、メイン表示エリア301およびサブ表示エリア302の表示画像を変化させる。
【0067】
図9のような画面表示状態において、例えば前述した第1のフォルダ生成条件に設定され、メイン表示エリア301内のサムネイル画像がファイル転送ウィンドウ400に対してドラッグ&ドロップされると、ファイル転送プログラム120のファイル転送処理部123は、前述したように、対応する画像ファイルのヘッダ情報から撮影時期を判別し、その名称のフォルダを生成して画像ファイルを格納する。このように、転送先のフォルダは画像ファイルのヘッダ情報を基に生成されるので、例えば図9のようにHDD13内のすべての画像ファイルに対応するサムネイル画像を単純に並列した場合でも、転送対象とした画像ファイルを撮影時期ごとに個別のフォルダに整理して保存しておくことが可能になる。すなわち、ファイル管理ウィンドウにおける表示モードに関係なく、画像ファイルを再生時に探しやすいように整理された状態で外部機器に保存しておくことができる。
【0068】
一方、図9のような画面表示状態において、例えば前述した第2のフォルダ生成条件に設定され、メイン表示エリア301内のサムネイル画像がファイル転送ウィンドウ400に対してドラッグ&ドロップされると、ファイル転送プログラム120のファイル転送処理部123は、対応する画像ファイルがPC10において格納されていたフォルダと同じ名称のフォルダを転送先に生成し、そのフォルダに画像ファイルを書き込む。
【0069】
例えば、図9のサブ表示エリア302においてカーソル331が“2005−02−16”という名称のフォルダ上に移動されると、メイン表示エリア301にはそのフォルダに格納された画像ファイルのサムネイル画像が一覧表示される。このとき、メイン表示エリア301内の所望のサムネイル画像がファイル転送ウィンドウ400に対してドラッグ&ドロップされると、画像再生装置20には同じ“2005−02−16”という名称のフォルダが生成されて、対応する画像ファイルがそのフォルダ内に書き込まれる。
【0070】
さらに、図9のサブ表示エリア302内のフォルダのアイコンまたはその名称の文字列が、ファイル転送ウィンドウ400にドラッグ&ドロップされると、そのフォルダ内のすべての画像ファイルが転送先の同じ名称のフォルダに転送される。
【0071】
以上のように、第2のフォルダ生成条件を適用することにより、ユーザがPC10において構築した画像ファイルの管理構造を、転送先の機器のメモリ領域にもそのまま構築することができる。従って、この条件を適用したファイル転送処理は、PC10において画像ファイルをフォルダ単位でわかりやすいように整理して管理しているユーザに適していると言える。
【0072】
図10は、画像を拡大表示した場合の画面表示例を示す図である。
ファイル管理プログラム110の処理により、例えば、図6や図9におけるメイン表示エリア301内のサムネイル画像に対してダブルクリック操作(マウスボタンが2回連続して押下される操作)が行われることで、対応する画像を拡大して表示させることができる。図10の例では、このように拡大された画像が、上記のファイル管理ウィンドウ300,300aとは別の拡大表示ウィンドウ600として表示される場合を示している。
【0073】
この拡大表示ウィンドウ600では、拡大画像表示エリア601において、拡大された画像が表示される。また、この例ではサムネイル表示エリア602も設けられており、ここには、元のファイル管理ウィンドウのメイン表示エリア301に表示されていたサムネイル画像が一覧表示される。サムネイル表示エリア602においては、ユーザの操作によりカーソル611が移動されてサムネイル画像が選択されると、それに対応する拡大画像が拡大画像表示エリア601に表示される。
【0074】
また、ファイル転送ウィンドウ400aは、前述のファイル転送ウィンドウ400と同様に、ドラッグ&ドロップ操作を行った画像のファイルを画像再生装置20に転送することを要求するための機能を担うウィンドウである。ファイル転送ウィンドウ400aは、拡大表示ウィンドウ600より必ず前面に表示される。そして、拡大画像表示エリア601内の拡大画像、あるいはサムネイル表示エリア602内のサムネイル画像を、ファイル転送ウィンドウ400aに対してドラッグ&ドロップすることで、これに対応する画像ファイルを画像再生装置20に転送させることができる。なお、転送時のフォルダ生成やファイル変換の処理は、前述した処理と同様である。
【0075】
また、拡大表示ウィンドウ600が表示された初期状態では、図10のように、前述したファイル転送ウィンドウ400より小さい面積のウィンドウとして表示され、これにより背後の拡大画像やサムネイル画像をできるだけ遮らないようにしている。縮小されたファイル転送ウィンドウ400aには、例えば、ユーザに対して操作方法を案内する、あるいは動作状態を通知する文字情報が表示されるメッセージエリア411、動作状態などを視覚的に通知するためのメッセージ画像412、ファイル転送ウィンドウ400aを前述のようなより大きなウィンドウとして表示させるための大きさ指示ボタン413など、必要最小限のものだけが表示される。
【0076】
なお、図6や図9におけるファイル転送ウィンドウ400に設けられた大きさ指示ボタン404に対してクリック操作が行われた場合も、図10と同様の構成の縮小されたファイル転送ウィンドウ400aが表示される。
【0077】
ところで、以上の処理において、ドラッグ&ドロップ操作により画像ファイルの転送が要求される処理と、要求された画像ファイルが前述した所定の処理を経て画像再生装置20に転送される処理とは、それぞれ個別のプロセスとして時分割に並列処理される。具体的には、U/I制御部111によるドラッグ&ドロップ操作の検出、およびファイル転送指示部113による転送リスト114に対する画像ファイルの登録の各処理と、転送要求受け付け部122による転送リスト114からの転送要求の受け付け、ファイル転送処理部123による画像ファイルの変換やフォルダ生成、ファイル書き込みの各処理とが、並列して実行される。
【0078】
このため、ユーザは例えば、所望のサムネイル画像(あるいは、サブ表示エリア302内のフォルダ、拡大画像表示エリア601内の拡大画像でも同様)に対するドラッグ&ドロップ操作を行った後、それに対応する画像ファイルの画像再生装置20に対する一連の転送処理の実行が完了するのを待たずして、次のサムネイル画像などに対するドラッグ&ドロップ操作を連続して行うことができる。従ってユーザは、転送したい画像ファイルをファイル管理ウィンドウ300,300a、拡大表示ウィンドウ600などの中から選び出すことに集中することができ、前述のように、転送先のフォルダの生成操作を行う必要がないことと併せて、画像ファイルの転送を極めて簡易な操作で実行させることができるようになる。
【0079】
なお、ドラッグ&ドロップ操作に応じて、画像ファイルの一連の転送処理が実行されると、それに伴って、ファイル転送ウィンドウ400,400a内のメッセージエリア401,411やメッセージ画像402,412が変化する。例えば、メッセージエリア401では、初期状態では“画像をここにドラッグして下さい”といったドラッグ&ドロップ操作を案内するための文字情報が表示され、ドラッグ&ドロップ操作が行われた直後から、要求されたすべての画像ファイルの転送処理が完了するまでの間、“画像ファイルxxxをフォルダyyyに転送中”といった転送処理が実行中であることを示す文字情報が表示される。このような表示の変化により、ユーザが転送処理の実行状態を視認することもできる。
【0080】
次に、以上のような画像ファイルの転送処理時におけるPC10内の処理手順について、フローチャートを用いて説明する。まず、図11は、ファイル転送時におけるファイル転送プログラムによる処理手順を示すフローチャートである。
【0081】
ユーザの操作入力によりファイル転送プログラム120が起動すると、ファイル管理プログラム110も同時に起動される(ステップS11)。これにより例えば、前述したファイル管理ウィンドウ300がモニタ14aに表示される。次に、U/I制御部121は、ファイル転送ウィンドウ400をモニタ14aに表示させる(ステップS12)。このときU/I制御部121は、OS130のウィンドウ管理部131に対して、ファイル転送ウィンドウ400をファイル管理ウィンドウ300の前面(例えば最前面)に表示させるように要求する。
【0082】
次に、ファイル転送処理部123は、転送時の処理に必要な情報をHDD13から読み込み、それらに応じて処理パラメータをRAM12などに設定する(ステップS13)。これにより、画像ファイルの転送要求の受け付け準備が完了された状態となる。
【0083】
このステップS13では、例えば、現在接続されている、転送先となる外部機器(ここでは画像再生装置20)を判別し、その機器に対応する仕様の情報を機器情報テーブル124から読み込む。このとき、画像サイズやフォーマットなど、選択可能なパラメータがあれば、所定のものを初期パラメータとして設定し、その後、転送設定ウィンドウ500を通じたユーザからの操作入力に応じて、処理パラメータを適宜変更する。また、前述したフォルダ生成条件のうち、例えば第1のフォルダ生成条件をデフォルトの設定として読み込み、この後に、転送設定ウィンドウ500を通じたユーザからの操作入力に応じて、フォルダ生成条件を変更する。
【0084】
次に、転送要求受け付け部122は、一定時間ごとにRAM12内の転送リスト114を参照し、新規に登録されて、転送処理を行っていない画像ファイルがあるか否かを判別する(ステップS14)。未処理の画像ファイルがある場合には、転送要求受け付け部122はその中から、先に登録されていた1つの画像ファイルに対応する識別情報をファイル転送処理部123に通知し、ファイル転送処理部123は、通知された識別情報に対応する画像ファイルをHDD13から読み込む(ステップS15)。
【0085】
次に、ファイル転送処理部123は、ステップS13で設定された処理パラメータに応じて、読み込んだ画像ファイルに対して画像サイズやファイルフォーマットの変換処理を施す(ステップS16)。次に、ファイル転送処理部123は、設定されたフォルダ生成条件に応じて、画像ファイルの転送先のフォルダ名を決定し、画像再生装置20のディレクトリ構造内にフォルダを生成する(ステップS17)。そして、そのフォルダ内に、ステップS16で変換した画像ファイルを書き込む(ステップS18)。なお、ステップS17で決定されたものと同じ名称のフォルダがすでに生成されていた場合には、そのフォルダに対して画像ファイルを追記する。
【0086】
ステップS18で画像ファイルの書き込みが完了した場合、および、ステップS14で転送リストに未処理の画像ファイルがなかった場合には、ファイル転送プログラム120を終了するための操作入力があったか否かが判別され(ステップS19)、操作入力がなかった場合には、ステップS14の処理が再度実行される。従って、転送リスト114に対して新規の画像ファイルが追加されるたびに、ステップS15〜S18の処理が実行される。また、転送リスト114に対して複数の画像ファイルが一度に登録された場合でも、登録された1つの画像ファイルごとにステップS15〜S18が順次実行される。また、ステップS19でプログラム終了のための操作入力があった場合には、ファイル転送プログラム120およびファイル管理プログラム110の終了処理が実行される。
【0087】
図12は、ファイル転送プログラムの実行時におけるファイル管理プログラムによる処理手順を示すフローチャートである。
上記のステップS11においてファイル転送プログラム120から起動要求を受けると、ファイル管理プログラム110が起動し、まず、U/I制御部111およびファイル抽出処理部112によって、設定された表示モードに応じた画像の表示処理が実行される(ステップS31)。例えば、図6のようなファイル管理ウィンドウ300や、図9のようなファイル管理ウィンドウ300a、図10のような拡大表示ウィンドウ600が、モニタ14aに表示される。
【0088】
次に、U/I制御部111は、表示されているサムネイル画像やフォルダ、拡大画像などが、ファイル転送ウィンドウ400,400aに対してドラッグ&ドロップされたか否かを検知する(ステップS32)。ここで、U/I制御部111は、例えば、ファイル転送ウィンドウ400,400aの表示範囲を示す位置情報をU/I制御部121から取得することにより、ファイル転送ウィンドウ400,400aへのドラッグ&ドロップ操作が行われたことを検知することが可能になる。
【0089】
ドラッグ&ドロップ操作が検知されると、ファイル転送指示部113は、転送要求が行われた画像ファイルに対応する識別情報の通知をU/I制御部111から受け付け、その識別情報を転送リスト114に登録する(ステップS33)。このとき、例えば、複数のサムネイル画像が一度にドラッグ&ドロップされた場合や、フォルダ単位でドラッグ&ドロップ操作が行われた場合には、対応するすべての画像ファイルの識別情報がファイル転送指示部113に通知されて、これらがすべて転送リスト114に追加される。
【0090】
ステップS33の処理完了後、および、ステップS32においてドラッグ&ドロップ操作が検知されなかった場合には、U/I制御部111は、ファイル転送プログラム120の実行が終了されたか否かを判別する(ステップS34)。終了されていなかった場合はステップS31に戻って、以後、一定時間ごとにドラッグ&ドロップ操作が検知される。また、ファイル転送プログラム120が終了されると、ファイル管理プログラム110の実行も終了される。
【0091】
ここで、以上の図12に示したファイル管理プログラム110の実行に伴う処理と、図11に示したファイル転送プログラム120の実行に伴う処理とは、それぞれ個別のプロセスとしてCPU11により並列に実行される。従って、例えば、図11のステップS14〜S18におけるファイル転送に関する処理の実行途中でも、ユーザは所望の画像ファイルを選んでそれに対応するサムネイル画像などに対するドラッグ&ドロップ操作を行って、図12のステップS32,S33におけるドラッグ&ドロップ操作の検知に伴う処理を実行させることができる。
【0092】
以上の実施の形態では、ユーザは、画像ファイルの転送先フォルダの生成操作を何も行うことなく、ドラッグ&ドロップ操作だけで、画像ファイルを利用時にわかりやすいように整理された状態で画像再生装置20に転送して保存しておくことが可能となる。また、このときに、転送先機器の仕様に応じた適切な画像サイズやファイルフォーマットに、画像ファイルを自動的に変換することができ、このための操作入力も必要とならない。さらに、画像ファイルの一連の転送処理が実行されている間でも、ユーザは次に転送したい画像ファイルを探して、ドラッグ&ドロップ操作によりその画像ファイルの転送を次々に要求することができる。従って、ユーザの操作性を向上させることができる。
【0093】
なお、ファイル転送時に転送先のフォルダを自動生成する処理では、上記のように撮影の時期に基づくフォルダを生成する他に、例えば、画像ファイルのヘッダに記述された他の情報を基にフォルダを生成してもよい。ヘッダに記述され得る情報としては、例えば、被写体に含まれる人物の識別情報や、撮影時にGPS(Global Positioning System)などから取得された撮影場所を示す位置情報などが考えられ、これらの情報を基にフォルダ名を決定して、画像ファイルの転送先を分類してもよい。また、ヘッダ情報を参照するのではなく、例えば、画像ファイルに対する画像解析処理を行うことで、被写体に含まれる人物などを識別し、それに応じてフォルダを生成してもよい。
【0094】
また、上記実施の形態における画像管理装置や画像転送装置としての機能は、PCに限らず、図2とほぼ同様な構成を有する各種のコンピュータや、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯電話機などの携帯端末などによって実現されてもよい。また、画像を撮像して画像ファイルを生成する撮像装置において、上記機能が実現されてもよい。
【0095】
さらに、上記実施の形態では、PCにおいて管理され、外部機器に転送されるコンテンツのデータファイルの例として静止画像ファイルを挙げたが、これに限らず、動画像ファイル、音声ファイル、文書ファイル、図面ファイルなどを適用してもよい。
【0096】
ここで、例えば、上記の図6や図9のファイル管理ウィンドウなどにおいては、各データファイルを識別するための識別画像としてサムネイル画像を用いていたが、このような識別画像としては、これらのデータファイルのファイル名やファイル形式などを識別可能なアイコンとして表示してもよい。また、動画像ファイルを適用した場合には、そのファイルを再生したときの代表画像のサムネイル画像を識別画像として表示してもよい。
【0097】
さらに、ファイル転送時に転送先のフォルダを自動生成する際には、例えば、データファイルの作成時期(年、日付、時間など)に基づいてフォルダを生成し、転送したデータファイルを分類すればよい。なお、この場合には、ファイル管理ウィンドウにおいても、データファイルの識別画像をそのデータファイルの作成時期ごとに分類して表示できるようにすればよい。
【0098】
また、上記実施の形態における処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、上記のPC(ファイル管理装置、ファイル転送装置)が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そして、そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。また、処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気テープやハードディスクなどの磁気記録媒体、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリなどがある。
【0099】
プログラムを流通させる場合には、例えば、そのプログラムが記録された光ディスクなどの可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、そのプログラムを、サーバコンピュータからネットワークを介して他のコンピュータに転送することもできる。
【0100】
プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムまたはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自機に接続された記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、その記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。また、コンピュータは、サーバコンピュータからプログラムが転送されるごとに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0101】
【図1】実施の形態に係るファイル転送装置とその周辺機器とを含むシステム構成を示す図である。
【図2】ファイル管理・転送装置(PC)のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【図3】画像ファイルが転送される画像再生装置の内部構成例を示すブロック図である。
【図4】PCが備えるファイル管理・転送処理のための機能を示すブロック図である。
【図5】ファイル管理プログラムを起動したときの画面表示例を示す図である。
【図6】ファイル転送プログラムを起動したときの画面表示例を示す図である。
【図7】ファイル転送時の設定を変更するための転送設定ウィンドウの表示例を示す図である。
【図8】画像再生装置においてデータファイルを管理するためのディレクトリ構造の例を示す図である。
【図9】フォルダタブが選択されている場合の画面表示例を示す図である。
【図10】画像を拡大表示した場合の画面表示例を示す図である。
【図11】ファイル転送時におけるファイル転送プログラムによる処理手順を示すフローチャートである。
【図12】ファイル転送プログラムの実行時におけるファイル管理プログラムによる処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0102】
10……PC、11……CPU、12……RAM、13……HDD、14……グラフィック処理部、14a……モニタ、15……入力I/F、15a……キーボード、15b……マウス、16,21……通信I/F、17……メモリI/F、18……バス、20……画像再生装置、22……マイクロコントローラ、23……不揮発性記録媒体、24……画像デコーダ、25……表示部、26……入力部、31,32……メモリカード、40……DSC、100……画像ファイル、110……ファイル管理プログラム、111,121……U/I制御部、112……ファイル抽出処理部、113……ファイル転送指示部、114……転送リスト、120……ファイル転送プログラム、122……転送要求受け付け部、123……ファイル転送処理部、124……機器情報テーブル、130……OS、131……ウィンドウ管理部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶装置に記憶されたコンテンツのデータファイルをファイル転送装置から外部機器の記憶領域に転送するためのファイル転送方法において、
前記ファイル転送装置の表示処理手段が、前記記憶装置内の1つ以上のデータファイルをそれぞれ識別するファイル識別画像を表示したファイル表示ウィンドウを表示装置に表示させるとともに、データファイルの前記外部機器への転送要求を受け付けるためのファイル転送ウィンドウを、前記ファイル表示ウィンドウによって遮られない位置となるように前記表示装置に表示させるウィンドウ表示ステップと、
前記ファイル転送装置の入力検知手段が、前記ファイル表示ウィンドウ内の前記ファイル識別画像を前記ファイル転送ウィンドウの内部にドラッグ&ドロップする操作入力を検知すると、前記ファイル転送装置の転送処理手段が、当該ファイル識別画像に対応するデータファイルを前記記憶装置から読み出して前記外部機器の記憶領域に書き込む転送処理ステップと、
を含むことを特徴とするファイル転送方法。
【請求項2】
前記転送処理ステップでは、前記転送処理手段は、前記外部機器の記憶領域におけるファイル記憶位置を管理するためのディレクトリ構造の中に、所定の条件に応じて決定した名称のフォルダを自動的に生成し、生成したフォルダにデータファイルを書き込むことを特徴とする請求項1記載のファイル転送方法。
【請求項3】
前記転送処理手段は、転送が要求されたデータファイルのヘッダに記述された情報を基に、当該データファイルを書き込むフォルダの名称を決定することを特徴とする請求項2記載のファイル転送方法。
【請求項4】
前記転送処理手段は、前記ヘッダに記述されたデータファイルの作成時期の情報を基に、書き込み先のフォルダの名称を決定することを特徴とする請求項3記載のファイル転送方法。
【請求項5】
転送が要求されたデータファイルが画像ファイルである場合、前記転送処理手段は、前記ヘッダに記述された撮影日時情報を基に、書き込み先のフォルダの名称を決定することを特徴とする請求項4記載のファイル転送方法。
【請求項6】
前記転送処理手段は、前記記憶装置におけるファイル記憶位置を管理するためのディレクトリ構造において、転送が要求されたデータファイルが格納されていた元のフォルダの名称を、当該データファイルの書き込み先のフォルダの名称とすることを特徴とする請求項3記載のファイル転送方法。
【請求項7】
前記転送処理ステップでは、前記ファイル表示ウィンドウ内の複数の前記ファイル識別画像に対するドラッグ&ドロップの操作入力が連続して行われた場合に、前記入力検知手段によりドラッグ&ドロップの操作入力が検知される処理と、転送が要求されたデータファイルが前記転送処理手段により前記外部機器の記憶領域に書き込まれる処理とが、並列に実行されることを特徴とする請求項1記載のファイル転送方法。
【請求項8】
前記転送処理ステップは、
前記入力検知手段が、前記ファイル表示ウィンドウ内の前記ファイル識別画像を前記ファイル転送ウィンドウの内部にドラッグ&ドロップする操作入力を検知するたびに、当該ファイル識別画像に対応するデータファイルの識別情報を転送リストに順次登録するリスト登録ステップと、
前記転送処理手段が、前記リスト登録ステップを随時参照して、転送処理を行っていない前記識別情報に対応するデータファイルを前記外部機器の記憶領域に書き込むファイル書き込み処理と、
を含み、
前記リスト登録ステップと前記ファイル書き込み処理とが並列に実行されることを特徴とする請求項7記載のファイル転送方法。
【請求項9】
前記転送処理ステップでは、前記転送処理手段は、接続された前記外部機器の仕様情報に応じて、転送が要求されたデータファイルを、当該外部機器において当該データファイルが正常に再生されるようなデータファイルに変換して、当該外部機器の記憶領域に書き込むことを特徴とする請求項1記載のファイル転送方法。
【請求項10】
転送が要求されたデータファイルが画像ファイルである場合、前記転送処理手段は、当該データファイルの画像サイズを前記外部機器において再生表示可能な画像サイズに変換することを特徴とする請求項9記載のファイル転送方法。
【請求項11】
前記ウィンドウ表示ステップにおいて、前記ファイル転送ウィンドウは、前記ファイル表示ウィンドウの前面に重ねて表示されることを特徴とする請求項1記載のファイル転送方法。
【請求項12】
前記ウィンドウ表示ステップでは、前記表示処理手段は、前記記憶装置内のデータファイルから所定の抽出条件に合致したものを抽出し、抽出したデータファイルに対応する前記ファイル識別画像を前記ファイル表示ウィンドウに一覧表示することを特徴とする請求項1記載のファイル転送方法。
【請求項13】
記憶装置に記憶されたコンテンツのデータファイルを外部機器の記憶領域に転送するファイル転送装置において、
前記記憶装置内の1つ以上のデータファイルをそれぞれ識別するファイル識別画像を表示したファイル表示ウィンドウを表示装置に表示させるとともに、データファイルの前記外部機器への転送要求を受け付けるためのファイル転送ウィンドウを、前記ファイル表示ウィンドウによって遮られない位置となるように前記表示装置に表示させる表示処理手段と、
前記ファイル表示ウィンドウ内の前記ファイル識別画像を前記ファイル転送ウィンドウの内部にドラッグ&ドロップする操作入力を検知する入力検知手段と、
前記入力検知手段により前記ファイル識別画像のドラッグ&ドロップの操作入力が検知されると、当該ファイル識別画像に対応するデータファイルを前記記憶装置から読み出して前記外部機器の記憶領域に書き込む転送処理手段と、
を有することを特徴とするファイル転送装置。
【請求項14】
記憶装置に記憶されたコンテンツのデータファイルを外部機器の記憶領域に転送するためのファイル転送プログラムにおいて、
コンピュータを、
前記記憶装置内の1つ以上のデータファイルをそれぞれ識別するファイル識別画像を表示したファイル表示ウィンドウを表示装置に表示させるとともに、データファイルの前記外部機器への転送要求を受け付けるためのファイル転送ウィンドウを、前記ファイル表示ウィンドウによって遮られない位置となるように前記表示装置に表示させる表示処理手段、
前記ファイル表示ウィンドウ内の前記ファイル識別画像を前記ファイル転送ウィンドウの内部にドラッグ&ドロップする操作入力を検知する入力検知手段、
前記入力検知手段により前記ファイル識別画像のドラッグ&ドロップの操作入力が検知されると、当該ファイル識別画像に対応するデータファイルを前記記憶装置から読み出して前記外部機器の記憶領域に書き込む転送処理手段、
として機能させることを特徴とするファイル転送プログラム。
【請求項1】
記憶装置に記憶されたコンテンツのデータファイルをファイル転送装置から外部機器の記憶領域に転送するためのファイル転送方法において、
前記ファイル転送装置の表示処理手段が、前記記憶装置内の1つ以上のデータファイルをそれぞれ識別するファイル識別画像を表示したファイル表示ウィンドウを表示装置に表示させるとともに、データファイルの前記外部機器への転送要求を受け付けるためのファイル転送ウィンドウを、前記ファイル表示ウィンドウによって遮られない位置となるように前記表示装置に表示させるウィンドウ表示ステップと、
前記ファイル転送装置の入力検知手段が、前記ファイル表示ウィンドウ内の前記ファイル識別画像を前記ファイル転送ウィンドウの内部にドラッグ&ドロップする操作入力を検知すると、前記ファイル転送装置の転送処理手段が、当該ファイル識別画像に対応するデータファイルを前記記憶装置から読み出して前記外部機器の記憶領域に書き込む転送処理ステップと、
を含むことを特徴とするファイル転送方法。
【請求項2】
前記転送処理ステップでは、前記転送処理手段は、前記外部機器の記憶領域におけるファイル記憶位置を管理するためのディレクトリ構造の中に、所定の条件に応じて決定した名称のフォルダを自動的に生成し、生成したフォルダにデータファイルを書き込むことを特徴とする請求項1記載のファイル転送方法。
【請求項3】
前記転送処理手段は、転送が要求されたデータファイルのヘッダに記述された情報を基に、当該データファイルを書き込むフォルダの名称を決定することを特徴とする請求項2記載のファイル転送方法。
【請求項4】
前記転送処理手段は、前記ヘッダに記述されたデータファイルの作成時期の情報を基に、書き込み先のフォルダの名称を決定することを特徴とする請求項3記載のファイル転送方法。
【請求項5】
転送が要求されたデータファイルが画像ファイルである場合、前記転送処理手段は、前記ヘッダに記述された撮影日時情報を基に、書き込み先のフォルダの名称を決定することを特徴とする請求項4記載のファイル転送方法。
【請求項6】
前記転送処理手段は、前記記憶装置におけるファイル記憶位置を管理するためのディレクトリ構造において、転送が要求されたデータファイルが格納されていた元のフォルダの名称を、当該データファイルの書き込み先のフォルダの名称とすることを特徴とする請求項3記載のファイル転送方法。
【請求項7】
前記転送処理ステップでは、前記ファイル表示ウィンドウ内の複数の前記ファイル識別画像に対するドラッグ&ドロップの操作入力が連続して行われた場合に、前記入力検知手段によりドラッグ&ドロップの操作入力が検知される処理と、転送が要求されたデータファイルが前記転送処理手段により前記外部機器の記憶領域に書き込まれる処理とが、並列に実行されることを特徴とする請求項1記載のファイル転送方法。
【請求項8】
前記転送処理ステップは、
前記入力検知手段が、前記ファイル表示ウィンドウ内の前記ファイル識別画像を前記ファイル転送ウィンドウの内部にドラッグ&ドロップする操作入力を検知するたびに、当該ファイル識別画像に対応するデータファイルの識別情報を転送リストに順次登録するリスト登録ステップと、
前記転送処理手段が、前記リスト登録ステップを随時参照して、転送処理を行っていない前記識別情報に対応するデータファイルを前記外部機器の記憶領域に書き込むファイル書き込み処理と、
を含み、
前記リスト登録ステップと前記ファイル書き込み処理とが並列に実行されることを特徴とする請求項7記載のファイル転送方法。
【請求項9】
前記転送処理ステップでは、前記転送処理手段は、接続された前記外部機器の仕様情報に応じて、転送が要求されたデータファイルを、当該外部機器において当該データファイルが正常に再生されるようなデータファイルに変換して、当該外部機器の記憶領域に書き込むことを特徴とする請求項1記載のファイル転送方法。
【請求項10】
転送が要求されたデータファイルが画像ファイルである場合、前記転送処理手段は、当該データファイルの画像サイズを前記外部機器において再生表示可能な画像サイズに変換することを特徴とする請求項9記載のファイル転送方法。
【請求項11】
前記ウィンドウ表示ステップにおいて、前記ファイル転送ウィンドウは、前記ファイル表示ウィンドウの前面に重ねて表示されることを特徴とする請求項1記載のファイル転送方法。
【請求項12】
前記ウィンドウ表示ステップでは、前記表示処理手段は、前記記憶装置内のデータファイルから所定の抽出条件に合致したものを抽出し、抽出したデータファイルに対応する前記ファイル識別画像を前記ファイル表示ウィンドウに一覧表示することを特徴とする請求項1記載のファイル転送方法。
【請求項13】
記憶装置に記憶されたコンテンツのデータファイルを外部機器の記憶領域に転送するファイル転送装置において、
前記記憶装置内の1つ以上のデータファイルをそれぞれ識別するファイル識別画像を表示したファイル表示ウィンドウを表示装置に表示させるとともに、データファイルの前記外部機器への転送要求を受け付けるためのファイル転送ウィンドウを、前記ファイル表示ウィンドウによって遮られない位置となるように前記表示装置に表示させる表示処理手段と、
前記ファイル表示ウィンドウ内の前記ファイル識別画像を前記ファイル転送ウィンドウの内部にドラッグ&ドロップする操作入力を検知する入力検知手段と、
前記入力検知手段により前記ファイル識別画像のドラッグ&ドロップの操作入力が検知されると、当該ファイル識別画像に対応するデータファイルを前記記憶装置から読み出して前記外部機器の記憶領域に書き込む転送処理手段と、
を有することを特徴とするファイル転送装置。
【請求項14】
記憶装置に記憶されたコンテンツのデータファイルを外部機器の記憶領域に転送するためのファイル転送プログラムにおいて、
コンピュータを、
前記記憶装置内の1つ以上のデータファイルをそれぞれ識別するファイル識別画像を表示したファイル表示ウィンドウを表示装置に表示させるとともに、データファイルの前記外部機器への転送要求を受け付けるためのファイル転送ウィンドウを、前記ファイル表示ウィンドウによって遮られない位置となるように前記表示装置に表示させる表示処理手段、
前記ファイル表示ウィンドウ内の前記ファイル識別画像を前記ファイル転送ウィンドウの内部にドラッグ&ドロップする操作入力を検知する入力検知手段、
前記入力検知手段により前記ファイル識別画像のドラッグ&ドロップの操作入力が検知されると、当該ファイル識別画像に対応するデータファイルを前記記憶装置から読み出して前記外部機器の記憶領域に書き込む転送処理手段、
として機能させることを特徴とするファイル転送プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2009−98987(P2009−98987A)
【公開日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−270821(P2007−270821)
【出願日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
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