ファクシミリ型電子メール装置
【課題】 電子メールで受信したイメージデータのサイズまたは解像度は、送信側で一方的に決定されていた。
【解決手段】 送信側において、宛先の短縮番号と宛先が扱える用紙サイズもしくは解像度とを対応付けて事前に記憶しておき、送信時においては、宛先に応じたサイズもしくは解像度のイメージデータを生成した後に、電子メールフォーマットに変換して電子メール送信する。
【解決手段】 送信側において、宛先の短縮番号と宛先が扱える用紙サイズもしくは解像度とを対応付けて事前に記憶しておき、送信時においては、宛先に応じたサイズもしくは解像度のイメージデータを生成した後に、電子メールフォーマットに変換して電子メール送信する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イメージデータをファクシミリと同様の簡単な操作で送受信できる電子メールを用いたイメージデータ送信方法およびファクシミリ型電子メール装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、オフィスの装置をLAN(ローカルネットワーク)に接続して、業務の効率化を図ろうとする傾向が高まっている。ファクシミリをLANに接続してプリンタとして使用したり、パソコンで作成した文書をLANを経由して宛先のファクシミリに送信するというような使い方もその一つである。特開平7‐143309では、パソコン上の電子メールで作成したテキスト文書をLANを経由して宛先のファクシミリ装置に送る装置を提案している。
【0003】
図19は従来の電子メールを利用したファクシミリ装置の概略ブロック図である。101はCPUであり、装置の制御を行う。102はROMでありプログラムが格納される。103はRAMでありプログラムのデータ用として使用される。107はパネル部であり、送信の指示を行う。108は圧縮・伸張部であり、イメージデータの圧縮または伸張を行う。109はLAN制御部であり、LANへデータを送信またはLANからのデータの受信の制御を行う。110はプリンタ部であり、データを印刷する。111はスキャナ部であり、原稿を読み込む。113はFAX通信部であり、圧縮されたイメージデータを電話回線に送信または電話回線から受信する。120は文字・画像変換部であり、LANから受信した電子メールのテキストをイメージデータに変換する。
【0004】
以下、電子メールを受信してファクシミリに送信するまでの動作について説明する。LAN部109から電子メールを受信すると、文字・画像変換部120で電子メールのテキストをイメージデータに変換し、さらに、イメージデータを圧縮・伸張部108で圧縮する。電子メールの宛先部に記されたFAX番号に、圧縮したイメージデータをFAX通信部113から送信する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来の構成では、受信した電子メールデータのサイズまたは解像度は、送信側で一方的に決定されていた。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載のファクシミリ型電子メール装置の発明は、原稿を読み取って信号を出力する読取手段と、宛先の短縮番号と宛先が扱える用紙サイズとを対応付けて記憶する記憶手段と、宛先の短縮番号を指定するパネル部とを具備し、前記読取手段に原稿がセットされ前記パネル部より宛先の短縮番号が指定されると、前記記憶手段に記憶されている用紙サイズに応じて前記読取手段が原稿のイメージデータを出力し、このイメージデータを電子メールフォーマットに変換して宛先に電子メール送信することを特徴とする。
【0007】
請求項2記載のファクシミリ型電子メール装置の発明は、原稿を読み取って信号を出力する読取手段と、宛先の短縮番号と宛先が扱える解像度とを対応付けて記憶する記憶手段と、宛先の短縮番号を指定するパネル部とを具備し、前記読取手段に原稿がセットされ前記パネル部より宛先の短縮番号が指定されると、前記記憶手段に記憶されている解像度に応じて前記読取手段が原稿のイメージデータを出力し、このイメージデータを電子メールフォーマットに変換して宛先に電子メール送信することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明では、送信側において、宛先の短縮番号と宛先が扱える用紙サイズもしくは解像度とを対応付けて事前に記憶しておき、送信時においては、宛先に応じたサイズもしくは解像度のイメージデータを生成した後に、電子メールフォーマットに変換して電子メール送信するため、宛先側においては、自己の機能に対応したイメージデータを受け取ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の第1の実施例について、図面を参照しながら説明する。図1は本装置が動作する環境を示すシステム概念図である。本装置はインターネット上の電子メールを利用できる環境で動作する。つまり、メールゲートウェイがインターネットと接続され、LAN内の電子メールは全てこのメールゲートウェイを経由してインターネットと通信する。電子メールのプロトコルはSMTP(Simple Mail Transfer Protocol)でやりとりされるが、POP(Post Office Protocol)も使うことができる。本装置はPC(パソコン)とも本装置と同構成の装置とも電子メールを送受信することができるが、以下の実施例では、第7の実施例を除いて、本装置同士の通信を前提にしている。
【0010】
図2は受信側でイメージサイズの縮小を行う概略ブロック図である。1はCPUであり、装置の制御を行う。2はROMでありプログラムが格納される。3はRAMでありプログラムのデータ用として使用される。4はフォーマット変換部であり、イメージデータを電子メールのフォーマットへ変換する。5はフォーマット逆変換部であり、電子メールのデータをファクシミリで扱うイメージデータに変換する。7はパネル部であり、送信の指示を行う。8は圧縮・伸張部であり、イメージデータの圧縮または伸張を行う。9はLAN制御部であり、LANへデータを送信またはLANからのデータの受信の制御を行う。10はプリンタ部であり、データを印刷する。11はスキャナ部であり、原稿を読み込む。
【0011】
図3は受信側でイメージの縮小を行うフローチャートを示す。
【0012】
ステップs1で、この電子メールを受信する。この受信した電子メールは、後述するように送信側の装置において読み取られたイメージデータにイメージデータのサイズ、解像度が付加され、電子メールで送信されるものである。
【0013】
s2で電子メールをイメージデータにフォーマット逆変換する。フォーマット変換と逆変換については後に説明する。s3でフォーマット逆変換されたイメージデータ(後述する属性エリアとバイナリデータからなるデータ)から用紙サイズ、解像度を得る。いうまでもなく、このデータは送信側で生成されて送信される。この送信データの生成手順は、図4を用いて、後に詳述する。
【0014】
s4で圧縮されたイメージデータを伸張する。s5で、イメージデータの用紙サイズと解像度を本装置で扱える用紙サイズと解像度と比較する。s6で本装置の能力の方が低いとわかれば、s7でイメージデータを本装置の扱える用紙サイズに縮小し、s8でプリントする。ここで、用紙サイズと解像度とを対応づけて両方の情報を得ることにより、より見やすい画像に加工することができる。例えば、解像度が200DPIのように高解像度で、用紙サイズが小さい場合には、間引くことで小さい用紙サイズに合せることができる。
【0015】
図4に電子メールフォーマットへの変換と逆変換の流れ、およびその概念を示す。
【0016】
フォーマット変換とは、スキャナ等から読み取られ、属性情報が付加されたイメージデータを、テキストコードに変換し、ヘッダを付加して、電子メールデータに変換することをいう。
【0017】
フォーマット逆変換とは、電子メールデータの中のテキストコード化されたイメージデータを、もとのイメージデータに変換することをいう。
【0018】
このイメージデータは用紙サイズ、解像度、1ページ分のバイト数、次のページへのポインタ(メモリ上のアドレス)等の属性情報とそのページの圧縮されたバイナリイメージデータが対となり、それが複数ページ並んでいる。電子メールはバイナリなイメージデータをテキストコードに変換したものの上にヘッダを付加したフォーマットになっている。電子メールのプロトコルであるSMTPはバイナリデータを扱うことができないため、イメージデータ(属性エリア、およびバイナリデータエリア)を所定のアルゴリズムに従ってテキストコードに変換している。なお、図4では電子メールのフォーマットの方が小さく描かれているが、実際はテキストコードに変換する方が情報量が多いため、電子メールのフォーマットの方が情報としては大きいものである。
【0019】
送信側の装置では、スキャナ等から読み取り、属性情報が付加されたイメージデータをフォーマット変換することにより電子メールデータに変換する。
【0020】
受信側の装置では、受信した電子メールをフォーマット逆変換することによりイメージデータに変換し、属性情報を得ることができる。
【0021】
図5にメールのヘッダの例を示す。最初の行のMIMEとは電子メールの規格Multipurpose Internet Mail Extensionsの略でこのメールがテキストだけでなく、イメージや音声も扱えることを示している。‐‐‐を境界として初めの部分がテキスト部であり、二番目の部分がイメージ部である。イメージデータは最後に付加される。
【0022】
具体的には、図5に示されている「Content−Type:Text/plain:charaset=ISO−2022−jp」から分かるように、送信データはテキストデータを含んでいる。また、「Content−Transfer−Enconding:base64」と示されていることから分かるように、base64を用いて、イメージデータからテキストデータに変換されている。さらに、「Content−Type:Image/tiff」と示されていることから分かるように、送信データはイメージデータを含み、イメージデータはtiffファイルの形態である。これらMIMEのヘッダ情報は、従来パソコン等の電子メールで用いられていたものと同じである。
【0023】
このように上記第1の実施例によれば、イメージデータを電子メールとして送受信した場合に生じる送信側と受信側が扱える用紙サイズの能力の違いを、受信側でイメージデータを縮小処理することにより解決している。
【0024】
次に本発明の第2の実施例について図6送信側でイメージサイズの縮小を行う概略ブロック図を参照して説明する。本実施例は、図2に示した第1の実施例の構成から縮小部6をとり、スキャナからイメージを読み込む時に光学的に縮小する光学的縮小部12を追加したものである。光学的に原稿を縮小するため、実施例1に比較して縮小した結果の品質が良くなる可能性がある。
【0025】
図7に送信前に宛先と通信して送信側でイメージ縮小を行うフローチャートを示す。s11でスキャナ部11に用紙をセットし、パネル部7で宛先を指定する。s12で本装置が宛先の装置とインターネット上で通信し、宛先の装置が扱える用紙サイズ、解像度を得る。この通信は装置が一対一でコネクションを張ることができれば良いが、ファイアーウォールが間にあり、コネクションがはれないときはTCPプロトコルを用いた電子メールを用いても良い。ただし、電子メールでは相手の能力を得るまでに時間がかかる。s13で相手の装置が本装置よりも能力が低ければ、スキャナ部11から原稿を読み込む際に光学的縮小部12で相手装置に合わせて原稿を縮小する。s14でイメージを圧縮・伸張部8で圧縮し、フォーマット変換部4で電子メールのフォーマットに変換する。s15でLAN制御部9から電子メールを送信する。
【0026】
このように上記第2の実施例によれば、送信する前に宛先の用紙サイズを知ることができるので、光学的に原稿を縮小することができ、実施例1に比較して縮小した結果の品質が良くなる可能性がある。
【0027】
次に本発明の第3の実施例について図8短縮登録で宛先の用紙サイズ、解像度を登録するフローチャートを参照して説明する。ブロック図は図6と同様である。この実施例は宛先の装置の能力を電子メールで取得すると時間がかかるため、短縮登録するときに宛先の能力を取得しておき、実際に送信するときに宛先と電子メールで通信する時間を省いたものである。
【0028】
s21でパネル部7から宛先の短縮登録を指定する。s22で宛先と電子メールで通信して、宛先の装置が扱える用紙サイズ、解像度を得る。s33で宛先の短縮番号に宛先の扱える用紙サイズ、解像度等の能力を登録する。このデータはRAM3に記憶され、バッテリによりバックアップされる。送信は図9短縮番号に登録された用紙サイズに合わせてイメージの縮小を行うフローチャートに従って行う。s31でスキャナ部11に原稿をセットして、パネル部7から宛先の短縮番号を指定する。s31で短縮番号に登録された宛先の装置が扱える用紙サイズ、解像度を取得し、読み込もうとする原稿より小さいときはs33で原稿をスキャナから読み込むときに光学的に縮小する。s34でイメージを電子メールのフォーマットに変換し、s35でLAN制御部9から電子メールを送信する。
【0029】
このように上記第3の実施例によれば、短縮登録するときに宛先の能力を取得しておくので、実際に送信するときに宛先と電子メールで通信する時間を省くことができる。
【0030】
次に本発明の第4の実施例を図10ファクシミリへの中継を行う概略ブロック図を参照して説明する。本発明はイメージデータを持つ電子メールを受信してファクシミリへ送信する中継機能を持たせたものである。この際に、不特定の第三者が装置を利用して装置の所有者に不利益をもたらさないように、中継機にパスワードを設けた。本実施例は図2に示した第1の実施例の構成に、ファクシミリとの通信を制御するFAX通信部13と、中継機のパスワードを暗号化、復号化する暗号・復号部14を追加したものである。
【0031】
図11に中継装置に送信するフローチャートを示す。s41でスキャナ部11に原稿をセットし、パネル部7から中継装置と宛先を指定する。s42でファクシミリ送信を指示する文字列を電子メールに付加する。s43で中継装置に対応したパスワードを図12の中継機リストから検索し、暗号化して電子メールに付加する。図12の中継機リストは本装置の所有者が予め登録しておく。ファクシミリ送信を指示する文字列と暗号化されたパスワードは図5メールのヘッダの上から5、6行目に付加される。s44で電子メールを送信する。
【0032】
図13に中継装置で文字列を解析するフローチャートを示す。s51でファクシミリ送信を指示する文字列が付加された電子メールを受信する。s52で電子メールに付加された文字列を解析し、図5の5行目にあるrelayという文字列を見つけると、この電子メールはファクシミリへの送信を指示していると解釈する。s53でファクシミリ送信を指示していると判断したなら、s55で図5の6行目にある暗号化されたパスワードを復号化する。s56で復号化したパスワードが予め本装置に本装置の所有者が登録したパスワードと一致すれば、s57で図5の5行目にあるrelay に続くファクシミリの番号に、電子メールをフォーマット逆変換して、FAX通信部13から送信する。s53でファクシミリ送信でないと判断された場合はs54で電子メールをフォーマット逆変換してプリンタ部10からプリントする。s56でパスワードが一致しなかった場合はs58で電子メールの送信元にエラーの旨を電子メールで送信する。
【0033】
このように上記第4の実施例によれば、第1の実施例に中継機能を持たせたので、通常のファクシミリ通信に比べ通信コストが節約できる(インターネットを月額固定制で使っているところであれば)。また、中継機のパスワードを電子メールに暗号化して付加するようにしたので、従来の電子メールの機構を使いながら、不特定の第三者が装置を利用して装置の所有者に不利益をもたらすことがない。
【0034】
次に本発明の第5の実施例を図14イメージデータをキーとして暗号化を参照して説明する。パスワードを暗号化して文字列として電子メールに付加した場合、この文字列を第三者が読むことが可能である。この暗号化されたパスワードをパソコン等を使って電子メールに付加して中継機を悪用することができる。そこで、本発明は電子メールの送信情報の一部であるイメージデータを用いてパスワードを暗号化し、万一暗号化されたパスワードを他人に読まれても、送信する原稿毎に暗号化されたパスワードが変化するので、本装置を中継機として使うことができないようにした。ブロック図は図10と同じである。
【0035】
図14では例としてイメージデータの最後から5、50、100バイト目のデータを暗号化のキーとしている。どのデータを選ぶかは装置を設定する際に決定する。パスワードを「123ABC」とすると、コード(アスキーコード)は「313233414243」となる。暗号化のキーがそれぞれ01,7E,10とすると、このデータを繰り返してパスワードの長さに合わせる(図では2回繰り返す)。次に暗号化のキーのビットが1のところのパスワードのデータをビット反転する。結果は「304C23403C53」となる。復号化するときは、暗号化のキーをもとにしてビット反転すればもとのパスワードになる。反転処理の詳細については図15に示す。図において暗号化のキーを2進数に展開すると「01」は「00000001」となる。同様にパスワードの「31」は「00110001」となる。ここで、パスワードで「1」と表されている桁の暗号化のキーを反転(0→1、1→0)すると、「00110000」となり、これをアスキーコードに変換すると30となる。このような反転処理を行なうと、上述した結果となる。
【0036】
暗号化のキーとしてはイメージデータでなく、電子メールに付加されてくる日時等送信される情報のうち可変なものを使用しても良い。
【0037】
このように上記第5の実施例によれば、電子メールの送信情報の一部であるイメージデータを用いてパスワードを暗号化することにより、万一暗号化されたパスワードを他人に読まれても、送信する原稿毎に暗号化されたパスワードが変化するので、パスワードを知らない第三者が本装置を中継機として使うことができない。
【0038】
次に本発明の第6の実施例を図16ファクシミリ送信がエラーのときのフローチャートを参照して説明する。装置のブロック図は図10と同様である。本発明は、イメージデータの電子メールを受信してファクシミリに送信したときの送信エラーを電子メールの発信者が知ることができるようにしたものである。
【0039】
図16のs51でLAN制御部9から電子メールを受信し、s57で宛先のファクシミリに送信するまでは第4の実施例と同様である。s61でファクシミリ送信のエラーが生じたとき、s62で電子メールのヘッダに記載された送信元へ、電子メールでエラーの旨を通知する。
【0040】
このように上記第6の実施例によれば、電子メールの発信者は中継機がファクシミリ送信に失敗したことを電子メールで知ることができる。
【0041】
次に本発明の第7の実施例を図17プリント指示を受け付けてファクシミリ送信する概略ブロック図を参照して説明する。図17は図10ファクシミリへの中継を行う概略ブロック図のフォーマット変換部5とフォーマット逆変換部6を除き、LAN制御部9から受け付けたプリントデータを解析するプリントデータ解析部20を追加したものである。
【0042】
プリントデータを出力する端末(パソコン)には予め、プリントデータの中にファクシミリ送信する宛先とエラー通知先の電子メールアドレスを挿入するプログラムをインストールしておく。パソコンのユーザがワープロ等のアプリケーションからプリントの指示をするとこのプログラムが起動され、ユーザにファクシミリ送信する宛先を入力するように促す。宛先を入力すると、ワープロ等のアプリケーションのデータをイメージデータに変換したプリントデータをLANを通して本装置に送信する。エラー通知先の電子メールアドレスはこのプログラムを起動して予め登録しておく。
【0043】
図18にプリント指示を受け付けてファクシミリ送信するフローチャートを示す。s71でLPDプロトコル(LAN用プリントプロトコル)でプリントデータを受信する。次に、s72で受信したプリントデータをプリントデータ解析部20で解析し、宛先のファクシミリ番号を取り出す。s73でファクシミリ送信のエラーが生じた場合は、プリントデータからエラー通知先の電子メールアドレスをプリントデータ解析部20で取り出し、エラーの旨をその電子メールアドレスに通知する。
【0044】
このように上記第7の実施例によれば、パソコンからのプリント指示により宛先のファクシミリにデータを送信することができ、ファクシミリ送信のエラーが生じた場合にはプリント指示したユーザがこのエラーを電子メールを通じて知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本装置が動作する環境を示すシステム概念図
【図2】受信側でイメージサイズの縮小を行う概略ブロック図
【図3】受信側でイメージ縮小を行うフローチャート
【図4】電子メールフォーマットへの変換と逆変換を示す説明図
【図5】電子メールのヘッダを示す説明図
【図6】送信側でイメージサイズの縮小を行う概略ブロック図
【図7】送信前に宛先と通信して送信側でイメージの縮小を行うフローチャート
【図8】短縮登録で宛先の用紙サイズ、解像度を登録するフローチャート
【図9】短縮番号に登録された用紙サイズに合わせてイメージの縮小を行うフローチャート
【図10】ファクシミリへの中継を行う概略ブロック図
【図11】中継装置に送信するフローチャート
【図12】中継機リストの説明図
【図13】中継装置で文字列を解析するフローチャート
【図14】イメージデータをキーとした暗号化の説明図
【図15】イメージデータをキーとした暗号化の反転を説明する説明図
【図16】ファクシミリ送信がエラーのときのフローチャート
【図17】プリント指示を受け付けてファクシミリ送信する概略ブロック図
【図18】プリント指示を受け付けてファクシミリ送信するフローチャート
【図19】従来の電子メールを利用してファクシミリ装置の概略ブロック図
【符号の説明】
【0046】
4 フォーマット変換部
5 フォーマット逆変換部
6 縮小部
9 LAN制御部
20 プリントデータ解析部
【技術分野】
【0001】
本発明は、イメージデータをファクシミリと同様の簡単な操作で送受信できる電子メールを用いたイメージデータ送信方法およびファクシミリ型電子メール装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、オフィスの装置をLAN(ローカルネットワーク)に接続して、業務の効率化を図ろうとする傾向が高まっている。ファクシミリをLANに接続してプリンタとして使用したり、パソコンで作成した文書をLANを経由して宛先のファクシミリに送信するというような使い方もその一つである。特開平7‐143309では、パソコン上の電子メールで作成したテキスト文書をLANを経由して宛先のファクシミリ装置に送る装置を提案している。
【0003】
図19は従来の電子メールを利用したファクシミリ装置の概略ブロック図である。101はCPUであり、装置の制御を行う。102はROMでありプログラムが格納される。103はRAMでありプログラムのデータ用として使用される。107はパネル部であり、送信の指示を行う。108は圧縮・伸張部であり、イメージデータの圧縮または伸張を行う。109はLAN制御部であり、LANへデータを送信またはLANからのデータの受信の制御を行う。110はプリンタ部であり、データを印刷する。111はスキャナ部であり、原稿を読み込む。113はFAX通信部であり、圧縮されたイメージデータを電話回線に送信または電話回線から受信する。120は文字・画像変換部であり、LANから受信した電子メールのテキストをイメージデータに変換する。
【0004】
以下、電子メールを受信してファクシミリに送信するまでの動作について説明する。LAN部109から電子メールを受信すると、文字・画像変換部120で電子メールのテキストをイメージデータに変換し、さらに、イメージデータを圧縮・伸張部108で圧縮する。電子メールの宛先部に記されたFAX番号に、圧縮したイメージデータをFAX通信部113から送信する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来の構成では、受信した電子メールデータのサイズまたは解像度は、送信側で一方的に決定されていた。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載のファクシミリ型電子メール装置の発明は、原稿を読み取って信号を出力する読取手段と、宛先の短縮番号と宛先が扱える用紙サイズとを対応付けて記憶する記憶手段と、宛先の短縮番号を指定するパネル部とを具備し、前記読取手段に原稿がセットされ前記パネル部より宛先の短縮番号が指定されると、前記記憶手段に記憶されている用紙サイズに応じて前記読取手段が原稿のイメージデータを出力し、このイメージデータを電子メールフォーマットに変換して宛先に電子メール送信することを特徴とする。
【0007】
請求項2記載のファクシミリ型電子メール装置の発明は、原稿を読み取って信号を出力する読取手段と、宛先の短縮番号と宛先が扱える解像度とを対応付けて記憶する記憶手段と、宛先の短縮番号を指定するパネル部とを具備し、前記読取手段に原稿がセットされ前記パネル部より宛先の短縮番号が指定されると、前記記憶手段に記憶されている解像度に応じて前記読取手段が原稿のイメージデータを出力し、このイメージデータを電子メールフォーマットに変換して宛先に電子メール送信することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明では、送信側において、宛先の短縮番号と宛先が扱える用紙サイズもしくは解像度とを対応付けて事前に記憶しておき、送信時においては、宛先に応じたサイズもしくは解像度のイメージデータを生成した後に、電子メールフォーマットに変換して電子メール送信するため、宛先側においては、自己の機能に対応したイメージデータを受け取ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の第1の実施例について、図面を参照しながら説明する。図1は本装置が動作する環境を示すシステム概念図である。本装置はインターネット上の電子メールを利用できる環境で動作する。つまり、メールゲートウェイがインターネットと接続され、LAN内の電子メールは全てこのメールゲートウェイを経由してインターネットと通信する。電子メールのプロトコルはSMTP(Simple Mail Transfer Protocol)でやりとりされるが、POP(Post Office Protocol)も使うことができる。本装置はPC(パソコン)とも本装置と同構成の装置とも電子メールを送受信することができるが、以下の実施例では、第7の実施例を除いて、本装置同士の通信を前提にしている。
【0010】
図2は受信側でイメージサイズの縮小を行う概略ブロック図である。1はCPUであり、装置の制御を行う。2はROMでありプログラムが格納される。3はRAMでありプログラムのデータ用として使用される。4はフォーマット変換部であり、イメージデータを電子メールのフォーマットへ変換する。5はフォーマット逆変換部であり、電子メールのデータをファクシミリで扱うイメージデータに変換する。7はパネル部であり、送信の指示を行う。8は圧縮・伸張部であり、イメージデータの圧縮または伸張を行う。9はLAN制御部であり、LANへデータを送信またはLANからのデータの受信の制御を行う。10はプリンタ部であり、データを印刷する。11はスキャナ部であり、原稿を読み込む。
【0011】
図3は受信側でイメージの縮小を行うフローチャートを示す。
【0012】
ステップs1で、この電子メールを受信する。この受信した電子メールは、後述するように送信側の装置において読み取られたイメージデータにイメージデータのサイズ、解像度が付加され、電子メールで送信されるものである。
【0013】
s2で電子メールをイメージデータにフォーマット逆変換する。フォーマット変換と逆変換については後に説明する。s3でフォーマット逆変換されたイメージデータ(後述する属性エリアとバイナリデータからなるデータ)から用紙サイズ、解像度を得る。いうまでもなく、このデータは送信側で生成されて送信される。この送信データの生成手順は、図4を用いて、後に詳述する。
【0014】
s4で圧縮されたイメージデータを伸張する。s5で、イメージデータの用紙サイズと解像度を本装置で扱える用紙サイズと解像度と比較する。s6で本装置の能力の方が低いとわかれば、s7でイメージデータを本装置の扱える用紙サイズに縮小し、s8でプリントする。ここで、用紙サイズと解像度とを対応づけて両方の情報を得ることにより、より見やすい画像に加工することができる。例えば、解像度が200DPIのように高解像度で、用紙サイズが小さい場合には、間引くことで小さい用紙サイズに合せることができる。
【0015】
図4に電子メールフォーマットへの変換と逆変換の流れ、およびその概念を示す。
【0016】
フォーマット変換とは、スキャナ等から読み取られ、属性情報が付加されたイメージデータを、テキストコードに変換し、ヘッダを付加して、電子メールデータに変換することをいう。
【0017】
フォーマット逆変換とは、電子メールデータの中のテキストコード化されたイメージデータを、もとのイメージデータに変換することをいう。
【0018】
このイメージデータは用紙サイズ、解像度、1ページ分のバイト数、次のページへのポインタ(メモリ上のアドレス)等の属性情報とそのページの圧縮されたバイナリイメージデータが対となり、それが複数ページ並んでいる。電子メールはバイナリなイメージデータをテキストコードに変換したものの上にヘッダを付加したフォーマットになっている。電子メールのプロトコルであるSMTPはバイナリデータを扱うことができないため、イメージデータ(属性エリア、およびバイナリデータエリア)を所定のアルゴリズムに従ってテキストコードに変換している。なお、図4では電子メールのフォーマットの方が小さく描かれているが、実際はテキストコードに変換する方が情報量が多いため、電子メールのフォーマットの方が情報としては大きいものである。
【0019】
送信側の装置では、スキャナ等から読み取り、属性情報が付加されたイメージデータをフォーマット変換することにより電子メールデータに変換する。
【0020】
受信側の装置では、受信した電子メールをフォーマット逆変換することによりイメージデータに変換し、属性情報を得ることができる。
【0021】
図5にメールのヘッダの例を示す。最初の行のMIMEとは電子メールの規格Multipurpose Internet Mail Extensionsの略でこのメールがテキストだけでなく、イメージや音声も扱えることを示している。‐‐‐を境界として初めの部分がテキスト部であり、二番目の部分がイメージ部である。イメージデータは最後に付加される。
【0022】
具体的には、図5に示されている「Content−Type:Text/plain:charaset=ISO−2022−jp」から分かるように、送信データはテキストデータを含んでいる。また、「Content−Transfer−Enconding:base64」と示されていることから分かるように、base64を用いて、イメージデータからテキストデータに変換されている。さらに、「Content−Type:Image/tiff」と示されていることから分かるように、送信データはイメージデータを含み、イメージデータはtiffファイルの形態である。これらMIMEのヘッダ情報は、従来パソコン等の電子メールで用いられていたものと同じである。
【0023】
このように上記第1の実施例によれば、イメージデータを電子メールとして送受信した場合に生じる送信側と受信側が扱える用紙サイズの能力の違いを、受信側でイメージデータを縮小処理することにより解決している。
【0024】
次に本発明の第2の実施例について図6送信側でイメージサイズの縮小を行う概略ブロック図を参照して説明する。本実施例は、図2に示した第1の実施例の構成から縮小部6をとり、スキャナからイメージを読み込む時に光学的に縮小する光学的縮小部12を追加したものである。光学的に原稿を縮小するため、実施例1に比較して縮小した結果の品質が良くなる可能性がある。
【0025】
図7に送信前に宛先と通信して送信側でイメージ縮小を行うフローチャートを示す。s11でスキャナ部11に用紙をセットし、パネル部7で宛先を指定する。s12で本装置が宛先の装置とインターネット上で通信し、宛先の装置が扱える用紙サイズ、解像度を得る。この通信は装置が一対一でコネクションを張ることができれば良いが、ファイアーウォールが間にあり、コネクションがはれないときはTCPプロトコルを用いた電子メールを用いても良い。ただし、電子メールでは相手の能力を得るまでに時間がかかる。s13で相手の装置が本装置よりも能力が低ければ、スキャナ部11から原稿を読み込む際に光学的縮小部12で相手装置に合わせて原稿を縮小する。s14でイメージを圧縮・伸張部8で圧縮し、フォーマット変換部4で電子メールのフォーマットに変換する。s15でLAN制御部9から電子メールを送信する。
【0026】
このように上記第2の実施例によれば、送信する前に宛先の用紙サイズを知ることができるので、光学的に原稿を縮小することができ、実施例1に比較して縮小した結果の品質が良くなる可能性がある。
【0027】
次に本発明の第3の実施例について図8短縮登録で宛先の用紙サイズ、解像度を登録するフローチャートを参照して説明する。ブロック図は図6と同様である。この実施例は宛先の装置の能力を電子メールで取得すると時間がかかるため、短縮登録するときに宛先の能力を取得しておき、実際に送信するときに宛先と電子メールで通信する時間を省いたものである。
【0028】
s21でパネル部7から宛先の短縮登録を指定する。s22で宛先と電子メールで通信して、宛先の装置が扱える用紙サイズ、解像度を得る。s33で宛先の短縮番号に宛先の扱える用紙サイズ、解像度等の能力を登録する。このデータはRAM3に記憶され、バッテリによりバックアップされる。送信は図9短縮番号に登録された用紙サイズに合わせてイメージの縮小を行うフローチャートに従って行う。s31でスキャナ部11に原稿をセットして、パネル部7から宛先の短縮番号を指定する。s31で短縮番号に登録された宛先の装置が扱える用紙サイズ、解像度を取得し、読み込もうとする原稿より小さいときはs33で原稿をスキャナから読み込むときに光学的に縮小する。s34でイメージを電子メールのフォーマットに変換し、s35でLAN制御部9から電子メールを送信する。
【0029】
このように上記第3の実施例によれば、短縮登録するときに宛先の能力を取得しておくので、実際に送信するときに宛先と電子メールで通信する時間を省くことができる。
【0030】
次に本発明の第4の実施例を図10ファクシミリへの中継を行う概略ブロック図を参照して説明する。本発明はイメージデータを持つ電子メールを受信してファクシミリへ送信する中継機能を持たせたものである。この際に、不特定の第三者が装置を利用して装置の所有者に不利益をもたらさないように、中継機にパスワードを設けた。本実施例は図2に示した第1の実施例の構成に、ファクシミリとの通信を制御するFAX通信部13と、中継機のパスワードを暗号化、復号化する暗号・復号部14を追加したものである。
【0031】
図11に中継装置に送信するフローチャートを示す。s41でスキャナ部11に原稿をセットし、パネル部7から中継装置と宛先を指定する。s42でファクシミリ送信を指示する文字列を電子メールに付加する。s43で中継装置に対応したパスワードを図12の中継機リストから検索し、暗号化して電子メールに付加する。図12の中継機リストは本装置の所有者が予め登録しておく。ファクシミリ送信を指示する文字列と暗号化されたパスワードは図5メールのヘッダの上から5、6行目に付加される。s44で電子メールを送信する。
【0032】
図13に中継装置で文字列を解析するフローチャートを示す。s51でファクシミリ送信を指示する文字列が付加された電子メールを受信する。s52で電子メールに付加された文字列を解析し、図5の5行目にあるrelayという文字列を見つけると、この電子メールはファクシミリへの送信を指示していると解釈する。s53でファクシミリ送信を指示していると判断したなら、s55で図5の6行目にある暗号化されたパスワードを復号化する。s56で復号化したパスワードが予め本装置に本装置の所有者が登録したパスワードと一致すれば、s57で図5の5行目にあるrelay に続くファクシミリの番号に、電子メールをフォーマット逆変換して、FAX通信部13から送信する。s53でファクシミリ送信でないと判断された場合はs54で電子メールをフォーマット逆変換してプリンタ部10からプリントする。s56でパスワードが一致しなかった場合はs58で電子メールの送信元にエラーの旨を電子メールで送信する。
【0033】
このように上記第4の実施例によれば、第1の実施例に中継機能を持たせたので、通常のファクシミリ通信に比べ通信コストが節約できる(インターネットを月額固定制で使っているところであれば)。また、中継機のパスワードを電子メールに暗号化して付加するようにしたので、従来の電子メールの機構を使いながら、不特定の第三者が装置を利用して装置の所有者に不利益をもたらすことがない。
【0034】
次に本発明の第5の実施例を図14イメージデータをキーとして暗号化を参照して説明する。パスワードを暗号化して文字列として電子メールに付加した場合、この文字列を第三者が読むことが可能である。この暗号化されたパスワードをパソコン等を使って電子メールに付加して中継機を悪用することができる。そこで、本発明は電子メールの送信情報の一部であるイメージデータを用いてパスワードを暗号化し、万一暗号化されたパスワードを他人に読まれても、送信する原稿毎に暗号化されたパスワードが変化するので、本装置を中継機として使うことができないようにした。ブロック図は図10と同じである。
【0035】
図14では例としてイメージデータの最後から5、50、100バイト目のデータを暗号化のキーとしている。どのデータを選ぶかは装置を設定する際に決定する。パスワードを「123ABC」とすると、コード(アスキーコード)は「313233414243」となる。暗号化のキーがそれぞれ01,7E,10とすると、このデータを繰り返してパスワードの長さに合わせる(図では2回繰り返す)。次に暗号化のキーのビットが1のところのパスワードのデータをビット反転する。結果は「304C23403C53」となる。復号化するときは、暗号化のキーをもとにしてビット反転すればもとのパスワードになる。反転処理の詳細については図15に示す。図において暗号化のキーを2進数に展開すると「01」は「00000001」となる。同様にパスワードの「31」は「00110001」となる。ここで、パスワードで「1」と表されている桁の暗号化のキーを反転(0→1、1→0)すると、「00110000」となり、これをアスキーコードに変換すると30となる。このような反転処理を行なうと、上述した結果となる。
【0036】
暗号化のキーとしてはイメージデータでなく、電子メールに付加されてくる日時等送信される情報のうち可変なものを使用しても良い。
【0037】
このように上記第5の実施例によれば、電子メールの送信情報の一部であるイメージデータを用いてパスワードを暗号化することにより、万一暗号化されたパスワードを他人に読まれても、送信する原稿毎に暗号化されたパスワードが変化するので、パスワードを知らない第三者が本装置を中継機として使うことができない。
【0038】
次に本発明の第6の実施例を図16ファクシミリ送信がエラーのときのフローチャートを参照して説明する。装置のブロック図は図10と同様である。本発明は、イメージデータの電子メールを受信してファクシミリに送信したときの送信エラーを電子メールの発信者が知ることができるようにしたものである。
【0039】
図16のs51でLAN制御部9から電子メールを受信し、s57で宛先のファクシミリに送信するまでは第4の実施例と同様である。s61でファクシミリ送信のエラーが生じたとき、s62で電子メールのヘッダに記載された送信元へ、電子メールでエラーの旨を通知する。
【0040】
このように上記第6の実施例によれば、電子メールの発信者は中継機がファクシミリ送信に失敗したことを電子メールで知ることができる。
【0041】
次に本発明の第7の実施例を図17プリント指示を受け付けてファクシミリ送信する概略ブロック図を参照して説明する。図17は図10ファクシミリへの中継を行う概略ブロック図のフォーマット変換部5とフォーマット逆変換部6を除き、LAN制御部9から受け付けたプリントデータを解析するプリントデータ解析部20を追加したものである。
【0042】
プリントデータを出力する端末(パソコン)には予め、プリントデータの中にファクシミリ送信する宛先とエラー通知先の電子メールアドレスを挿入するプログラムをインストールしておく。パソコンのユーザがワープロ等のアプリケーションからプリントの指示をするとこのプログラムが起動され、ユーザにファクシミリ送信する宛先を入力するように促す。宛先を入力すると、ワープロ等のアプリケーションのデータをイメージデータに変換したプリントデータをLANを通して本装置に送信する。エラー通知先の電子メールアドレスはこのプログラムを起動して予め登録しておく。
【0043】
図18にプリント指示を受け付けてファクシミリ送信するフローチャートを示す。s71でLPDプロトコル(LAN用プリントプロトコル)でプリントデータを受信する。次に、s72で受信したプリントデータをプリントデータ解析部20で解析し、宛先のファクシミリ番号を取り出す。s73でファクシミリ送信のエラーが生じた場合は、プリントデータからエラー通知先の電子メールアドレスをプリントデータ解析部20で取り出し、エラーの旨をその電子メールアドレスに通知する。
【0044】
このように上記第7の実施例によれば、パソコンからのプリント指示により宛先のファクシミリにデータを送信することができ、ファクシミリ送信のエラーが生じた場合にはプリント指示したユーザがこのエラーを電子メールを通じて知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本装置が動作する環境を示すシステム概念図
【図2】受信側でイメージサイズの縮小を行う概略ブロック図
【図3】受信側でイメージ縮小を行うフローチャート
【図4】電子メールフォーマットへの変換と逆変換を示す説明図
【図5】電子メールのヘッダを示す説明図
【図6】送信側でイメージサイズの縮小を行う概略ブロック図
【図7】送信前に宛先と通信して送信側でイメージの縮小を行うフローチャート
【図8】短縮登録で宛先の用紙サイズ、解像度を登録するフローチャート
【図9】短縮番号に登録された用紙サイズに合わせてイメージの縮小を行うフローチャート
【図10】ファクシミリへの中継を行う概略ブロック図
【図11】中継装置に送信するフローチャート
【図12】中継機リストの説明図
【図13】中継装置で文字列を解析するフローチャート
【図14】イメージデータをキーとした暗号化の説明図
【図15】イメージデータをキーとした暗号化の反転を説明する説明図
【図16】ファクシミリ送信がエラーのときのフローチャート
【図17】プリント指示を受け付けてファクシミリ送信する概略ブロック図
【図18】プリント指示を受け付けてファクシミリ送信するフローチャート
【図19】従来の電子メールを利用してファクシミリ装置の概略ブロック図
【符号の説明】
【0046】
4 フォーマット変換部
5 フォーマット逆変換部
6 縮小部
9 LAN制御部
20 プリントデータ解析部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿を読み取って信号を出力する読取手段と、宛先の短縮番号と宛先が扱える用紙サイズとを対応付けて記憶する記憶手段と、宛先の短縮番号を指定するパネル部とを具備し、前記読取手段に原稿がセットされ前記パネル部より宛先の短縮番号が指定されると、前記記憶手段に記憶されている用紙サイズに応じて前記読取手段が原稿のイメージデータを出力し、このイメージデータを電子メールフォーマットに変換して宛先に電子メール送信することを特徴とするファクシミリ型電子メール装置。
【請求項2】
原稿を読み取って信号を出力する読取手段と、宛先の短縮番号と宛先が扱える解像度とを対応付けて記憶する記憶手段と、宛先の短縮番号を指定するパネル部とを具備し、前記読取手段に原稿がセットされ前記パネル部より宛先の短縮番号が指定されると、前記記憶手段に記憶されている解像度に応じて前記読取手段が原稿のイメージデータを出力し、このイメージデータを電子メールフォーマットに変換して宛先に電子メール送信することを特徴とするファクシミリ型電子メール装置。
【請求項1】
原稿を読み取って信号を出力する読取手段と、宛先の短縮番号と宛先が扱える用紙サイズとを対応付けて記憶する記憶手段と、宛先の短縮番号を指定するパネル部とを具備し、前記読取手段に原稿がセットされ前記パネル部より宛先の短縮番号が指定されると、前記記憶手段に記憶されている用紙サイズに応じて前記読取手段が原稿のイメージデータを出力し、このイメージデータを電子メールフォーマットに変換して宛先に電子メール送信することを特徴とするファクシミリ型電子メール装置。
【請求項2】
原稿を読み取って信号を出力する読取手段と、宛先の短縮番号と宛先が扱える解像度とを対応付けて記憶する記憶手段と、宛先の短縮番号を指定するパネル部とを具備し、前記読取手段に原稿がセットされ前記パネル部より宛先の短縮番号が指定されると、前記記憶手段に記憶されている解像度に応じて前記読取手段が原稿のイメージデータを出力し、このイメージデータを電子メールフォーマットに変換して宛先に電子メール送信することを特徴とするファクシミリ型電子メール装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2006−20338(P2006−20338A)
【公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−207248(P2005−207248)
【出願日】平成17年7月15日(2005.7.15)
【分割の表示】特願平10−282418の分割
【原出願日】平成7年10月20日(1995.10.20)
【出願人】(597000489)パナソニック コミュニケーションズ株式会社 (14)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年7月15日(2005.7.15)
【分割の表示】特願平10−282418の分割
【原出願日】平成7年10月20日(1995.10.20)
【出願人】(597000489)パナソニック コミュニケーションズ株式会社 (14)
【Fターム(参考)】
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