説明

フィルタリング回路及びフィルタリング回路を備えたデータ中継装置

【課題】イーサネット(登録商標)からの64バイト未満のショートフレーム(ショートパケット)を廃棄し、WAN側へ透過させないフィルタリング回路を搭載したデータ中継装置を提供する。
【解決手段】データサイズ検出部(14)は、現在処理しているフレームを現在フレームとしたとき、その現在フレームのデータ部分が最小データサイズ未満のとき、転送禁止命令を生成する。書き込みメモリアドレス生成部(15)は、転送禁止命令に応答して、メモリブロック(12)に格納されている現在フレームのデータ部分を、現在フレームの次のフレームのデータ部分で上書きするような書き込みメモリアドレスを指定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィルタリング回路及びフィルタリング回路を備えたデータ中継装置に関する。
【背景技術】
【0002】
インターネットを利用したサービスの普及や情報通信技術の進歩に伴って、LAN(Local Area Network)とWAN(Wide Area Network)とを接続する中継装置が普及してきている。中継装置は、プロトコルなどが異なるネットワーク同士を接続する機能を備えている。ネットワーク同士を適切に接続する中継装置の技術が知られている(例えば、特許文献1〜4参照)。
【0003】
特許文献1には、HDLCショートパケットの発生を阻止したり、ショートパケットを廃棄したりすることにより、HDLC回路内の論理回路を簡素化し、消費電力を低減するための技術が開示されている。その特許文献1の技術では、HDLC送信回路は、入力された送信パケットデータにFCSデータ部分を付加し、FCSデータ部分が付加されたオクテット単位の送信パケットデータに、オクテット単位のフラグデータ部分を付加し、フラグデータ部分が付加された送信パケットデータに’0’インサーションを行っている。また、HDLC受信回路は、入力された受信パケットデータからフラグデータ部分を削除し、フラグデータ部分が削除された受信パケットデータのパケット長が所定のバイト数未満のショートパケットを廃棄する。廃棄しなかった受信パケットデータから’0’インサーションされたビットを削除し、’0’インサーションされたビットが削除された受信パケットデータからFCSデータ部分を削除する。特許文献2に記載の技術は、このような構成・動作を備えるフィルタリングブロックによって、廃棄される受信パケットの後段ブロックへ透過を抑制し、低消費電力化の効果を実現している。
【0004】
特許文献2には、簡易な構成で、高速かつ柔軟なデータフィルタリングをすることができるデータフィルタリング装置に関する技術が開示されている。そのデータフィルタリング装置は、データパターン発生回路としてのカウンタ回路33がデータフレームにおける位置に応じたパターンデータCNT[5:0]を、フレームデータMRD[7:0]に同期して順次発生し、フレームデータMRD[7:0]とともに、メモリ36のアドレス入力端子に入力させている。この結果、フレームデータMRD[7:0]及びパターンデータCNT[5:0]が指定するアドレスアドレスに格納されている、フレームデータMRD[7:0]の値が選択条件を満たすか否かを示す値を有するデータが、メモリ36から出力される。そして、そのデータ値に基づいて、判定回路40が入力したデータフレームを出力するか否か判定する。特許文献2に記載の技術は、このような構成・動作によって、簡易な構成で、高速かつ柔軟なデータフィルタリングをすることができるデータフィルタリング装置を実現している。
【0005】
特許文献3には、中継遅延を低減し、不正フレームの中継頻度を低減するができる、LAN中継装置に関する技術が開示されている。そのLAN中継装置は、チェックサム確認部と、バッファ制御部とを備えている。そのチェックサム確認部は、フレームバッファと、受信フレームの所定の範囲に基づいて、エラー確認値を求めている。また、送信側が生成して受信フレームに格納したエラー確認のためのエラー検出情報を求めている。そのチェックサム確認部は、そのエラー検出情報とエラー確認値とが一致しない場合に、その受信フレームを不正フレームと判断する。また、バッファ制御部は、受信フレームをそのフレームの先頭からバッファリングし、判断結果が通知された場合にバッファリングを終了し、不正フレームと判断された場合にその受信フレームを廃棄する。このような技術によって、中継遅延を低減し、かつ、不正フレームの中継頻度を低減するができるという効果を実現している。
【0006】
特許文献4には、コンピュータネットワークのスイッチ式中継装置を管理するための技術が開示されている。その技術において、中継装置の管理は、中継装置のポートに接続されたセグメントバスを有する中継装置により達成されている。スイッチエンジンは、イーサネット(登録商標)ネットワークからパケットを受信したポートによりセグメントバスへ送給されるパケットを供給する。アービタユニットは、どのポートがセグメントバスへのパケットの送給が許されるかを決定する。マネージメントユニットは、第1セグメントバスから第2セグメントバスへ選択されたポートを転送する命令を受け取り、そしてアービタユニットは、第1セグメントバスから第2セグメントバスへの選択されたポートの転送が行われるまでいずれのポートも第1及び第2のセグメントバスへパケットを送給するのを防止するようにアクチベートされる。このような技術によって、100メガビット/秒の高いデータレートのネットワークから、10メガビット/秒の低いデータレートのネットワークへのパケットの中継を実現している。また、10メガビット/秒の低いデータレートのネットワークから100メガビット/秒の高いデータレートのネットワークへの中継を実現している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2004−40658号公報
【特許文献2】特開2004−40708号公報
【特許文献3】特開2010−148031号公報
【特許文献4】特開平10−210065号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述のように、IEEE802.3などの規格に対応して設けられたイーサネット(登録商標)を使用するLAN(Local Area Network)から、SDH(Synchronous Digital Hierarchy)などの規格に対応して設けられたWAN(Wide Area Network)へのデータを中継する技術が知られている。
【0009】
イーサネット(登録商標)の規格上、最小フレーム(パケット)サイズは64バイトであるが、予期せぬタイミングでの電源On/Offや、活線挿抜などにより64バイト未満のショートフレーム(ショートパケット)が入力されることがある。そのようなショートフレーム(ショートパケット)が発生すると、無駄なショートフレーム(ショートパケット)を透過してしまい、転送効率が低下するという問題点がある。
【0010】
本発明が解決しようとする課題は、イーサネット(登録商標)からの64バイト未満のショートフレーム(ショートパケット)を廃棄し、WAN側へ透過させないフィルタリング回路を搭載したデータ中継装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
以下に、[発明を実施するための形態]で使用される番号を用いて、[課題を解決するための手段]を説明する。これらの番号は、[特許請求の範囲]の記載と[発明を実施するための形態]との対応関係を明らかにするために付加されたものである。ただし、それらの番号を、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
【0012】
上記の課題を解決するために、LAN(Local Area Network)回線(6)を介して供給されるフレームを受け取ってフィルタリングするフィルタリング回路(3)を以下にように構成する。そのフィルタリング回路(3)は、フレームのSFD(Start Frame Delimiter)に基づいて、フレームからデータ部分を抽出するSFD検出部(13)と、SFD検出部(13)から供給されるデータ部分を保持するメモリブロック(12)と、SFD検出部(13)から供給されるデータ部分のデータサイズが、許容される最小データサイズ未満か否かを判定するデータサイズ検出部(14)と、メモリブロック(12)にデータ部分を格納するときの書き込みメモリアドレスを指定する書き込みメモリアドレス生成部(15)とを備えているものとする。
ここにおいて、データサイズ検出部(14)は、現在処理しているフレームを現在フレームとしたときの現在フレームのデータ部分が最小データサイズ未満のとき、転送禁止命令を生成する。書き込みメモリアドレス生成部(15)は、転送禁止命令に応答して、メモリブロック(12)に格納されている現在フレームのデータ部分を、現在フレームの次のフレームのデータ部分で上書きするような書き込みメモリアドレスを指定する。
【発明の効果】
【0013】
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、イーサネット(登録商標)からの64バイト未満のショートフレーム(ショートパケット)を廃棄し、WAN側へ透過させないフィルタリング回路を搭載したデータ中継装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は、本実施形態のデータ転送装置が受け取るフレーム(パケット)の構成を例示するブロック図である。
【図2】図2は、本実施形態のデータ中継装置1の構成を例示するブロック図である。
【図3】図3は、本実施形態のデータ中継装置1を備えるチップ基板11の構成を例示するブロック図である。
【図4】図4は、本実施形態のデータ中継装置1の動作を例示するタイミングチャートである。
【図5】図5は、本実施形態のフィルタリング回路3の構成を例示するブロック図である。
【図6】図6は、本実施形態のフィルタリング回路3の動作を例示するタイミングチャートである。
【図7】図7は、本実施形態のフィルタリング回路3の動作を例示するタイミングチャートである。
【図8】図8は、本実施形態の比較例を説明するためのタイミングチャートである。
【図9】図9は、レジスタにて構成されたフィルタリング回路の構成を概念的に示すブロック図である。
【図10】図10は、レジスタにて構成されたフィルタリング回路のレイアウトを示すレイアウト図である。
【図11】図11は、本願発明のデータ中継装置1のフィルタリング回路3の第2実施形態の構成を例示するブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[第1実施形態]
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、実施の形態を説明するための図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0016】
図1は、本実施形態のデータ転送装置が受け取るフレーム(パケット)の構成を例示するブロック図である。図1に示されているように、イーサネット(登録商標)に対応したフレーム(パケット)は、1フレームと言う単位の中に7バイトのプリアンブルと、1バイトのSFD(Start Frame Delimiter)と、60バイト以上のペイロードと、4バイトのFCS(Frame Check Sequence)を備えている。このうち有効データとなるペイロードとFCS部分を、有効フレーム(有効パケット)と呼ぶ。
【0017】
イーサネット(登録商標)の規格上、最小フレーム(パケット)サイズは64バイトである。したがって、通常時は有効フレームが64バイト以上となるように構成される。イーサネット(登録商標)における最小フレーム長が64バイト=512ビットであるにもかかわらず、送出するデータが小さく、有効フレーム長が64バイトに満たない場合には、足りない分を0で埋めて64バイトとしている。
【0018】
しかしながら、予期せぬタイミングでの電源On/Offや、活線挿抜などにより64バイト未満のショートフレーム(ショートパケット)が生成されることがある。ショートフレーム(ショートパケット)が発生し、そのショートフレーム(ショートパケット)を透過してしまうと、転送効率が低下してしまう。
【0019】
本実施形態のデータ中継装置は、イーサネット(登録商標)からの64バイト未満のショートフレーム(ショートパケット)を廃棄し、WAN側へ透過させないフィルタリング回路を搭載している。また、フィルタリング回路は、メモリ回路(メモリIC)を使用して、64バイト未満のショートフレーム(ショートパケット)の廃棄を実現している。
【0020】
図2は、本実施形態のデータ中継装置1の構成を例示するブロック図である。図2に示されているように、データ中継装置1は、LAN6とWAN7間に配置されている。データ中継装置1は、データ変換ブロック2を備えている。そのデータ変換ブロック2は、LAN側から供給されるLANイネーブル信号LAN_ENとLAN用データLAN_DTとを受け取り、WAN用データWAN_DTを生成してWAN7に供給する。
【0021】
データ変換ブロック2は、フィルタリング回路3と、速度変換用FIFO4と、WAN用データ作成部5とを備え、LAN6からWAN7へのデータ変換を実行する。
【0022】
フィルタリング回路3は、LAN側から供給されるLANのデータ(LAN用データLAN_DT)と、データの有効を示すイネーブル信号(LANイネーブル信号LAN_EN)とを受けとる。
フィルタリング回路3では、必要なデータ(FIFO書き込みデータFIFO_WD)を抽出する。また、フィルタリング回路3は、データ有効信号(FIFO書き込み有効信号FIFO_WVALID)を速度変換用FIFO4に供給する。データ変換ブロック2の内部において、ここまでの動作は、LAN側の通信速度で行われる。
【0023】
速度変換用FIFO4は、フィルタリング回路3から供給されるデータ(FIFO書き込みデータFIFO_WD)を、WAN側の通信速度で読み出して、WAN用データ作成部5に供給する。
【0024】
WAN用データ作成部5は、FIFOに書き込まれていたデータを、FIFO読み出しデータFIFO_RDとして読み出す。また、WAN用データ作成部5は、データの有効信号(FIFO読み出し有効信号FIFO_RVALID)を読みだして、WAN用のデータ(WAN用データWAN_DT)を生成し、WAN7側へ供給する。
【0025】
本実施形態のデータ変換ブロック2において、フィルタリング回路3は、LAN側のデータをフィルタリングする機能を備えている。このような構成・動作によって。転送効率低下を防ぐことが可能である。
【0026】
図3は、本実施形態のデータ中継装置1を備えるチップ基板11の構成を例示するブロック図である。データ中継装置1のデータ変換ブロック2は、フィルタリング回路3を備えている。そのフィルタリング回路3には、メモリブロック12が設けられている。そのメモリブロック12には、メモリセル12aとYデコーダ12bとXデコーダ12cとが設けられている。本実施形態のフィルタリング回路3は、必要なデータ(FIFO書き込みデータFIFO_WD)を抽出し、シフトレジスタ構成ではなく、メモリブロック12のメモリセル12aに格納している。メモリブロック12を設けることにより、フィルタリング回路3における記憶領域が集中配置される。そのため、配線遅延のばらつきによるタイミング問題を回避することが可能となる。また、フィルタリング条件のフレーム(パケット)サイズが変更になった場合の対応も容易になる。
【0027】
図4は、本実施形態のデータ中継装置1の動作を例示するタイミングチャートである。データ中継装置1は、図4のタイムチャートに示されているように、本実施形態のデータ中継装置1のデータ変換ブロック2において、データ変換ブロック2内部のフィルタリング回路3は、64バイト以上のフレーム(パケット)を受け取った場合、FIFO書き込み有効信号FIFO_WVALIDとFIFO書き込みデータFIFO_WDとを出力する。そのフィルタリング回路3は、64バイト未満のショートフレーム(パケット)を受け取った場合、FIFO書き込み有効信号FIFO_WVALIDとFIFO書き込みデータFIFO_WDとの出力を禁止する。それによって、64バイト未満のショートフレーム(パケット)は、廃棄される。このような構成・動作により、フレーム(パケット)の転送効率を上げることが出来る。更に64バイト未満のショートフレーム(パケット)を廃棄することで、不測の動作による不具合の回避や、無駄なフレーム(パケット)転送を回避することによる低消費電力化の効果も得られる。
【0028】
図5は、本実施形態のデータ中継装置1における、データ変換ブロック2のフィルタリング回路3の構成を例示するブロック図である。図5に示されているように、フィルタリング回路3は、メモリブロック12と、SFD検出ブロック13と、パケットサイズ検出ブロック14と、ライトアドレス生成ブロック15と、リードアドレス生成ブロック16とを備えている。また、パケットサイズ検出ブロック14は、カウンタ17と判定部18とを備えている。
【0029】
SFD検出ブロック13は、イーサネット(登録商標)から入力されるフレームの中から、フレーム(パケット)のスタート部分を検出する。パケットサイズ検出ブロック14は、フレーム(パケット)が、64バイト未満かそれ以上かを監視する。ライトアドレス生成ブロック15は、フレーム(パケット)をメモリブロック12に書き込むためのライトアドレスを生成している。リードアドレス生成ブロック16は、パケットサイズ検出ブロック14にて64バイト以上を確認した後、メモリブロック12に対してリード命令を行う。デュアルポートRAMを使用したメモリブロック12は、イーサネット(登録商標)より入力されたフレーム(パケット)を保持し、WAN7側に出力する。
【0030】
SFD検出ブロック13は、LAN用データLAN_DTとLANイネーブル信号LAN_ENとを受け取る。SFD検出ブロック13は、メモリ書き込みデータMEM_WDと、メモリ書き込み許可信号MEM_WEと、フレーム(パケット)用のVALID信号(パケット有効信号PKT_VALID)とを生成し、後段の機能ブロックに供給する。
【0031】
パケットサイズ検出ブロック14のカウンタ17は、パケット有効信号PKT_VALIDを受け取り、そのパケット有効信号PKT_VALIDに基づいて、フレーム(パケット)のバイト数をカウントする。カウンタ17は、カウントした結果を判定部18に供給する。判定部18は、カウンタ17から供給されるカウント値に基づいて、フレーム(パケット)サイズが64バイト以上か否かを判定する。
【0032】
パケットサイズ検出ブロック14の判定部18は、フレーム(パケット)サイズが64バイト未満のとき、読み出し不許可信号READ_NGをライトアドレス生成ブロック15に供給する。パケットサイズ検出ブロック14の判定部18は、フレーム(パケット)サイズが64バイト以上のとき、読み出し許可信号READ_OKをリードアドレス生成ブロック16に供給する。
【0033】
ライトアドレス生成ブロック15は、メモリ書き込み許可信号MEM_WEを受け取る。ライトアドレス生成ブロック15は、そのメモリ書き込み許可信号MEM_WEに応答してメモリ書き込みアドレスMEM_WAを生成してメモリブロック12に供給する。また、ライトアドレス生成ブロック15は、読み出し不許可信号READ_NGに応答して、メモリ書き込みアドレスMEM_WAの供給を停止する。
【0034】
リードアドレス生成ブロック16は、読み出し許可信号READ_OKを受け取る。リードアドレス生成ブロック16は、読み出し許可信号READ_OKに応答して、メモリ読み出しアドレスMEM_RAとメモリ読み出し許可信号MEM_REとをメモリブロック12に供給する。
【0035】
メモリブロック12は、メモリ読み出しアドレスMEM_RAとメモリ読み出し許可信号MEM_REとに応答して、FIFO書き込みデータFIFO_WDとFIFO書き込み有効信号FIFO_WVALIDを生成し、後段の速度変換用FIFO4に供給する。
【0036】
以下に、本実施形態のフィルタリング回路3の動作について、説明を行う。図6、図7は、本実施形態のフィルタリング回路3の動作を例示するタイミングチャートである。図6は、データ中継装置1が64バイト以上のフレーム(パケット)を受け取ったときのフィルタリング回路3の動作を例示している。図7は、データ中継装置1が64バイト未満のフレーム(パケット)を受け取ったときのフィルタリング回路3の動作を例示している。
【0037】
図6を参照すると、64バイト以上のフレーム(パケット)を受け取った場合の動作において、時刻t1でLAN用データLAN_DTとLANイネーブル信号LAN_ENとを受け取る。このとき、パケットサイズ検出ブロック14のバイトカウント値BYTE_CNTが0に設定される。その後、LAN_ENが非アクティブになることでフレーム(パケット)の終了と判断する。
【0038】
時刻t2において、SFD検出ブロック13は、フレーム(パケット)の先頭を認識するために、SFDを検出する。具体的には、SFD検出ブロック13は、LAN_ENがアクティブになった後、LAN_DTから規則的なデータ(プリアンブル)が入力されるが、あるタイミングでデータが1ビット不規則になる。それをSFDとして判断し、SFDの次のデータをフレーム(パケット)の先頭と認識する。SFD検出ブロック13は、プリアンブルとSFDを削除して、メモリへライトするデータ(メモリ書き込みデータMEM_WD)と、メモリ書き込み許可信号MEM_WEとを後段の回路ブロックに供給する。また、SFD検出ブロック13は、SFDの検出に応答して、パケット有効信号PKT_VALIDをパケットサイズ検出ブロック14に供給する。ライトアドレス生成ブロック15は、SFD検出ブロック13にて生成されたライトイネーブル信号により、メモリ書き込みデータMEM_WDに対応するメモリブロック12のライトアドレスとして、メモリ書き込みアドレスMEM_WAを生成する。
【0039】
時刻t2以降、パケットサイズ検出ブロック14のカウンタ17は、フレーム(パケット)が有効であることを示すための信号(パケット有効信号PKT_VALID)により、フレーム(パケット)のバイト数を監視する。判定部18は、その監視結果に基づいて、64バイト以上であればリードを開始させるための命令(読み出し許可信号READ_OK)を生成する。
【0040】
図6に示されているように、時刻t3において、パケットサイズ検出ブロック14フレーム(パケット)のバイト数が64バイト以上であると判断する。時刻t4において、パケットサイズ検出ブロック14は、読み出し許可信号READ_OKを生成し、リードアドレス生成ブロック16に供給する。
【0041】
パケットサイズ検出ブロック14から読み出し許可信号READ_OKが出力されると、リードアドレス生成ブロック16は、メモリブロック12に対してリードを許可するイネーブル信号(メモリ読み出し許可信号MEM_RE)とメモリ読み出しアドレスMEM_RAとを通知する。そのメモリ読み出し許可信号MEM_REとメモリ読み出しアドレスMEM_RAとに応答して、メモリブロック12からはフレーム(パケット)の読み出しが行われる。読み出されたデータは、後段の速度変換用FIFO4へ供給される。メモリブロック12から読みだされたデータは、FIFO書き込みデータFIFO_WDとして、速度変換用FIFO4に供給される。また、フィルタリング回路3は、フレーム(パケット)のVALID信号、及びFIFOのライトイネーブル信号を出力する。
【0042】
64バイト未満のフレーム(パケット)を受け取った場合の動作において説明を行う。図7を参照すると、LAN用データLAN_DTとLANイネーブル信号LAN_ENとを受け取り、フレーム(パケット)のバイト数を監視するまでの動作は、64バイト以上のフレーム(パケット)を受け取った場合と同様である。
【0043】
図7に示されているように、時刻t5において、パケットサイズ検出ブロック14は、フレーム(パケット)用のVALID信号(パケット有効信号PKT_VALID)により、フレーム(パケット)のバイト数を監視し、フレーム(パケット)サイズが64バイト未満であると判断する。時刻t6において、パケットサイズ検出ブロック14は、ライトアドレス生成ブロック15に対してフレーム(パケット)が64バイト未満であることを示す信号(読み出し不許可信号READ_NG)を供給する。
【0044】
ライトアドレス生成ブロック15は、フレーム(パケット)サイズが64バイト未満の場合、ライトアドレスを廃棄フレーム(パケット)のスタートアドレスまで戻す。ライトアドレス生成ブロック15は、次のフレーム(パケット)のライトイネーブルに応答して、そのアドレスからカウントアップする。
【0045】
上述したように、本実施形態のフィルタリング回路3において、SFDが実データの先頭と認識された後、ライトアドレス生成ブロック15は、そこからライトアドレスを生成(カウントアップ)していく。ライトアドレス生成ブロック15は、前回ライトが終了した最終アドレスを保持している。ライトアドレス生成ブロック15は、その最終アドレスをスタートとし、以降は、そこからカウントアップされていく。アドレスがFull状態になったら、またゼロに戻り、カウントアップする。
【0046】
上述のように、本実施形態のフィルタリング回路3は、データ長が64バイト未満だった場合、ライトアドレスは前回ライトが終了した最終アドレスまで戻す。そして、戻したアドレスをスタートとし、次のパケットで再びカウントアップされる。リードアドレスは、パケット長を監視しているカウンタが64バイト以上を認識した時点で、カウントアップを開始する。リードアドレスも前回リードが終了した最終アドレスからカウントアップする。
【0047】
[比較例]
以下に、本実施形態の比較例について説明を行う。図8は、本実施形態の比較例を説明するためのタイミングチャートである。図8は、本実施形態のフィルタリング回路3を備えていないデータ中継装置1の動作を例示している。図8に示されているように、フィルタリング回路3を備えていないデータ中継装置1は、ショートフレーム(パケット)が発生すると、その無駄なショートフレーム(パケット)を透過してしまう。そのため、ネットワーク全体における転送効率が低下することになる。
【0048】
また、上述の特許文献の技術では、ショートフレーム(パケット)を廃棄する目的のために、レジスタにて構成されたフィルタリング回路を備えている。図9は、レジスタにて構成されたフィルタリング回路の構成を概念的に示すブロック図である。図9に示す回路は、データ信号シフト部と、Level変換部と、制御信号シフト部と、パケットサイズ検出ブロックと、VALID生成部とを備えている。
【0049】
データ信号シフト部は、パケットデータ入力DINを4byte(32bit)分シフトし、パケットデータ出力DOUTする。Level変換部は、PLS入力1bitパルスを1byte(8bit)分引延ばす。制御信号シフト部は、Level変換部により1byte(8bit)分、引延ばされた出力信号を4byte(32bit)分シフトし出力する。
【0050】
パケットサイズ検出部は、制御信号シフト部からの出力信号に対し、マスク制御するための信号を生成する。また、4byte未満のショートパケットを検知する。VALID生成部は、制御信号シフト部からの出力信号と、パケットサイズ検出部からの出力信号とを入力とするNOR論理回路であり、マスク処理後、その出力を出力信号VALID_OUTとする。
【0051】
図10は、レジスタにて構成されたフィルタリング回路のレイアウトを示すレイアウト図である。図10に示されているように、フィルタリング回路がレジスタ構成の場合、レイアウト時に個々のFFを集中配置させることが困難になる。そのため、配線遅延にばらつきが生じ、高速動作に対応できない。また、フィルタリング条件であるフレーム(パケット)サイズが変更された場合の回路修正が容易ではない。
【0052】
本実施形態のデータ中継装置1は、64バイト未満のショートフレーム(パケット)を廃棄し、それによりフレーム(パケット)の転送効率を上げることが可能となる。また、本実施形態のデータ中継装置1のフィルタリング回路3には、メモリブロック12が備えられている。フレームを保持する記憶領域を、メモリにて構成することにより、配線ばらつきの低減や回路変更時、変更量を少なくすることが出来る。これによって、ディグレード等の影響を回避しやすいデータ中継装置1を構成することが可能となる。また、64バイト未満のショートフレーム(パケット)を廃棄することで、不測の動作による不具合の回避や、無駄なフレーム(パケット)転送を回避することによる低消費電力化の効果も得られる。
【0053】
[第2実施形態]
以下に、本願発明の第2実施形態について説明を行う。図11は、本願発明のデータ中継装置1のフィルタリング回路3の第2実施形態の構成を例示するブロック図である。第2実施形態のフィルタリング回路3において、判定部18は比較値保持領域21を備えている。その比較値保持領域21は、比較値の変更が可能なように構成されている。判定部18の比較値を変更することで、フィルタリング回路3におけるフィルタリング条件のフレーム(パケット)サイズを変更することが可能となる。これによって、第2実施形態のフィルタリング回路3は、64バイト未満のショートフレーム(パケット)を廃棄するだけでなく、フィルタリング条件であるフレーム(パケット)サイズが変更された場合でも、容易に対応することが可能である。
【0054】
以上、本願発明の実施の形態を具体的に説明した。本願発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【0055】
[付記]
(付記1)LAN(Local Area Network)回線を介して供給されるフレームを受け取るフィルタリング回路と、
上記のフィルタリング回路の後段に配置され、上記のフレームからプリアンブル部分が除かれたデータを保持する速度変換用FIFOと、
上記の速度変換用FIFOの後段に配置され、上記の速度変換用FIFOに保持されている上記のデータを読み出してWAN(Wide Area Network)用データを生成し、上記のWAN(Wide Area Network)用データをWAN(Wide Area Network)回線に供給するWAN用データ生成部と
を具備し、
上記のフィルタリング回路は、
上記のフレームのSFD(Start Frame Delimiter)に基づいて、上記のフレームからデータ部分を抽出するSFD検出部と、
上記のSFD検出部から供給される上記のデータ部分を保持するメモリブロックと、
上記のSFD検出部から供給される上記のデータ部分のデータサイズが、許容される最小データサイズ未満か否かを判定するデータサイズ検出部と、
上記のメモリブロックに上記のデータ部分を格納するときの書き込みメモリアドレスを指定する書き込みメモリアドレス生成部と
を備え、
上記のデータサイズ検出部は、
上記のフレームを現在フレームとしたときの上記の現在フレームの上記のデータ部分が上記の最小データサイズ未満のとき、転送禁止命令を生成し、
上記の書き込みメモリアドレス生成部は、
上記の転送禁止命令に応答して、上記のメモリブロックに格納されている上記の現在フレームのデータ部分を、上記の現在フレームの次のフレームのデータ部分で上書きするような書き込みメモリアドレスを指定する
データ中継装置。
【0056】
(付記2)上記したデータ中継装置において、
上記のSFD検出部は、
上記のデータ部分の抽出開始に応答して、書き込み開始命令を上記の書き込みメモリアドレス生成部に供給し、
上記の書き込みメモリアドレス生成部は、
上記の転送禁止命令を受け取った後で、かつ、上記の次のフレームのデータ部分の書き込み開始命令を受け取ったときに、上記の次のフレームのデータ部分を格納するときの書き込みメモリアドレスとして、上記のメモリブロックに格納されている上記の最小データサイズ未満のデータ部分を上書きするような書き込みメモリアドレスを指定する
データ中継装置。
【0057】
(付記3)上記したデータ中継装置において、
上記の書き込みメモリアドレス生成部は、
上記のメモリブロックに上記のデータ部分を格納するときの書き込みメモリアドレスを連続アドレスで指定し、
上記の転送禁止命令を受け取った後で、かつ、上記の次のフレームのデータ部分の書き込み開始命令を受け取ったときに、上記の連続アドレスの先頭メモリアドレスを、上記の次のフレームのデータ部分の先頭を格納するときの書き込みメモリアドレスとして指定し、
上記の先頭メモリアドレスからの連続アドレスを、上記の次のフレームのデータ部分を格納するときの書き込みメモリアドレスとして指定する
データ中継装置。
【0058】
(付記4)上記したデータ中継装置において、
上記のフィルタリング回路は、さらに、
上記のメモリブロックから上記のデータ部分を読み出すときの読み出しメモリアドレスを指定する読み出しメモリアドレス生成部を備え、
上記のデータサイズ検出部は、
上記のデータ部分が上記の最小データサイズ以上のとき、読み出し開始命令を上記の読み出しメモリアドレス生成部に供給し、
上記の読み出しメモリアドレス生成部は、
上記の読み出し開始命令に応答して、上記の読み出しメモリアドレスと読み出し許可信号とを上記のメモリブロックに供給し、
上記のメモリブロックは、
上記の読み出しメモリアドレスに対応して読みだされた上記のデータ部分を、上記の速度変換用FIFOに供給する
データ中継装置。
【0059】
(付記5)上記したデータ中継装置において、
上記のデータサイズ検出部は、
上記のデータ部分のデータサイズを測定した測定結果を示すカウンタ値を出力するカウンタと、
上記のカウンタ値との比較に使用される比較用設定値を保持し、上記のカウンタ値と上記の比較用設定値との比較結果に基づいて、上記のデータ部分のデータサイズが、上記の最小データサイズ未満か否かを判定する判定部と
を備え、
上記の判定部は、
上記の最小データサイズが64バイトとなるような上記の比較用設定値を保持する
データ中継装置。
【0060】
(付記6)上記したデータ中継装置において、
上記の判定部は、
上記の比較用設定値の変更命令に応答して、上記の比較用設定値を更新する
データ中継装置。
【0061】
(付記7)上記したデータ中継装置において、
上記のメモリブロックは、
アレイ状に配置された複数のメモリセルを有するメモリセルアレイと、
上記のメモリセルアレイに対するデータの入出力を制御する制御回路と
を備え、
上記の制御回路は、
上記の書き込みメモリアドレスに基づいて上記のメモリセルアレイの記憶領域を特定し、上記の記憶領域に上記のSFD検出部から供給される上記のデータ部分を格納する
データ中継装置。
【符号の説明】
【0062】
1…データ中継装置
2…データ変換ブロック
3…フィルタリング回路
4…速度変換用FIFO
5…WAN用データ作成部
6…LAN
7…WAN
11…チップ基板
12…メモリブロック
12a…メモリセル
12b…Yデコーダ
12c…Xデコーダ
13…SFD検出ブロック
14…パケットサイズ検出ブロック
15…ライトアドレス生成ブロック
16…リードアドレス生成ブロック
17…カウンタ
18…判定部
21…比較値保持領域
LAN_EN…LANイネーブル信号
LAN_DT…LAN用データ
FIFO_WVALID…FIFO書き込み有効信号
FIFO_WD…FIFO書き込みデータ
FIFO_RVALID…FIFO読み出し有効信号
FIFO_RD…FIFO読み出しデータ
WAN_DT…WAN用データ
MEM_WD…メモリ書き込みデータ
MEM_WE…メモリ書き込み許可信号
MEM_WA…メモリ書き込みアドレス
PKT_VALID…パケット有効信号
READ_NG…読み出し不許可信号
READ_OK…読み出し許可信号
MEM_RA…メモリ読み出しアドレス
MEM_RE…メモリ読み出し許可信号
PKT_VALID…パケット有効信号
BYTE_CNT…バイトカウント値

【特許請求の範囲】
【請求項1】
LAN(Local Area Network)回線を介して供給されるフレームを受け取ってフィルタリングするフィルタリング回路であって、
前記フィルタリング回路は、
前記フレームのSFD(Start Frame Delimiter)に基づいて、前記フレームからデータ部分を抽出するSFD検出部と、
前記SFD検出部から供給される前記データ部分を保持するメモリブロックと、
前記SFD検出部から供給される前記データ部分のデータサイズが、許容される最小データサイズ未満か否かを判定するデータサイズ検出部と、
前記メモリブロックに前記データ部分を格納するときの書き込みメモリアドレスを指定する書き込みメモリアドレス生成部と
を備え、
前記データサイズ検出部は、
前記フレームを現在フレームとしたときの前記現在フレームの前記データ部分が前記最小データサイズ未満のとき、転送禁止命令を生成し、
前記書き込みメモリアドレス生成部は、
前記転送禁止命令に応答して、前記メモリブロックに格納されている前記現在フレームのデータ部分を、前記現在フレームの次のフレームのデータ部分で上書きするような書き込みメモリアドレスを指定する
フィルタリング回路。
【請求項2】
請求項1に記載のフィルタリング回路において、
前記SFD検出部は、
前記データ部分の抽出開始に応答して、書き込み開始命令を前記書き込みメモリアドレス生成部に供給し、
前記書き込みメモリアドレス生成部は、
前記転送禁止命令を受け取った後で、かつ、前記次のフレームのデータ部分の書き込み開始命令を受け取ったときに、前記次のフレームのデータ部分を格納するときの書き込みメモリアドレスとして、前記メモリブロックに格納されている前記最小データサイズ未満のデータ部分を上書きするような書き込みメモリアドレスを指定する
フィルタリング回路。
【請求項3】
請求項2に記載のフィルタリング回路において、
前記書き込みメモリアドレス生成部は、
前記メモリブロックに前記データ部分を格納するときの書き込みメモリアドレスを連続アドレスで指定し、
前記転送禁止命令を受け取った後で、かつ、前記次のフレームのデータ部分の書き込み開始命令を受け取ったときに、前記連続アドレスの先頭メモリアドレスを、前記次のフレームのデータ部分の先頭を格納するときの書き込みメモリアドレスとして指定し、
前記先頭メモリアドレスからの連続アドレスを、前記次のフレームのデータ部分を格納するときの書き込みメモリアドレスとして指定する
フィルタリング回路。
【請求項4】
請求項1から3の何れか1項に記載のフィルタリング回路において、
さらに、
前記メモリブロックから前記データ部分を読み出すときの読み出しメモリアドレスを指定する読み出しメモリアドレス生成部を備え、
前記データサイズ検出部は、
前記データ部分が前記最小データサイズ以上のとき、読み出し開始命令を前記読み出しメモリアドレス生成部に供給し、
前記読み出しメモリアドレス生成部は、
前記読み出し開始命令に応答して、前記読み出しメモリアドレスと読み出し許可信号とを前記メモリブロックに供給し、
前記メモリブロックは、
前記読み出しメモリアドレスに対応して読みだされた前記データ部分を、速度変換用FIFOに提供する
フィルタリング回路。
【請求項5】
請求項1から4の何れか1項に記載のフィルタリング回路において、
前記データサイズ検出部は、
前記データ部分のデータサイズを測定した測定結果を示すカウンタ値を出力するカウンタと、
前記カウンタ値との比較に使用される比較用設定値を保持し、前記カウンタ値と前記比較用設定値との比較結果に基づいて、前記データ部分のデータサイズが、前記最小データサイズ未満か否かを判定する判定部と
を備え、
前記判定部は、
前記最小データサイズが64バイトとなるような前記比較用設定値を保持する
フィルタリング回路。
【請求項6】
請求項5に記載のフィルタリング回路において、
前記判定部は、
前記比較用設定値の変更命令に応答して、前記比較用設定値を更新する
フィルタリング回路。
【請求項7】
請求項1から6の何れか1項に記載のフィルタリング回路において、
前記メモリブロックは、
アレイ状に配置された複数のメモリセルを有するメモリセルアレイと、
前記メモリセルアレイに対するデータの入出力を制御する制御回路と
を備え、
前記制御回路は、
前記書き込みメモリアドレスに基づいて前記メモリセルアレイの記憶領域を特定し、前記記憶領域に前記SFD検出部から供給される前記データ部分を格納する
フィルタリング回路。
【請求項8】
LAN(Local Area Network)回線を介して供給されるフレームを受け取るフィルタリング回路と、
前記フィルタリング回路の後段に配置され、前記フレームからプリアンブル部分が除かれたデータを保持する速度変換用FIFOと、
前記速度変換用FIFOの後段に配置され、前記速度変換用FIFOに保持されている前記データを読み出してWAN(Wide Area Network)用データを生成し、前記WAN(Wide Area Network)用データをWAN(Wide Area Network)回線に供給するWAN用データ生成部と
を具備し、
前記フィルタリング回路は、
前記フレームのSFD(Start Frame Delimiter)に基づいて、前記フレームからデータ部分を抽出するSFD検出部と、
前記SFD検出部から供給される前記データ部分を保持するメモリブロックと、
前記SFD検出部から供給される前記データ部分のデータサイズが、許容される最小データサイズ未満か否かを判定するデータサイズ検出部と、
前記メモリブロックに前記データ部分を格納するときの書き込みメモリアドレスを指定する書き込みメモリアドレス生成部と
を備え、
前記データサイズ検出部は、
前記フレームを現在フレームとしたときの前記現在フレームの前記データ部分が前記最小データサイズ未満のとき、転送禁止命令を生成し、
前記書き込みメモリアドレス生成部は、
前記転送禁止命令に応答して、前記メモリブロックに格納されている前記現在フレームのデータ部分を、前記現在フレームの次のフレームのデータ部分で上書きするような書き込みメモリアドレスを指定する
データ中継装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−160889(P2012−160889A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−18850(P2011−18850)
【出願日】平成23年1月31日(2011.1.31)
【出願人】(000197366)NECアクセステクニカ株式会社 (1,236)
【Fターム(参考)】