説明

フィルタ装置

【課題】燃料の吸い込み部に取り付けられるフィルタ材よりなる袋状体を備えたフィルタ装置において、この袋状体を構成する下面構成部と上面構成部との間に常時一定以上の間隔を安定的に確保させるようにする。
【解決手段】吸い込み部Tbに袋内部を連通させるフィルタ材10よりなる袋状体1と、袋状体1の下面構成部13と上面構成部14とにそれぞれ固着されて袋状体1の内部に突き出す袋状体1の潰れ防止部2とを有している。袋状体1の下面構成部13の潰れ防止部2と上面構成部14の潰れ防止部2とが、これらの一方に設けた凹部20に他方に設けた突部21をはめ込ませた状態で突き合わされるようになっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、燃料タンク内に配設される燃料の吸い込み部に取り付けられて、フューエルポンプによってこの吸い込み部より吸い込まれる燃料の濾過をなすために用いられるフィルタ装置の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
燃料の吸い込み部に取り付けられる袋状をなすフィルタの上面部の内面と下面部の内面とに、このフィルタの上面部と下面部との間に常時一定の間隔を確保させるようにフィルタ内で突き当たり合う間隔形成体を設けさせたものとして特許文献1に示されるものがある。
【0003】
しかるに、この特許文献1に示されるものにあっては、前記上面部の間隔形成体と下面部の間隔形成体とは単純にその突き出し端を突き合わせているだけであるため、フィルタに外力が作用された場合に一方の間隔形成体の突き出し端から他方の間隔形成体が外れ落ち、それ以後はこの部分においてフィルタを窄めさせてしまう可能性を持つものであった。また、外れ落ちた間隔形成体がフィルタの内面に直接当たるなどしてその部分を傷つけてしまう可能性を持つものであった。
【特許文献1】米国特許第4312753号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この発明が解決しようとする主たる問題点は、燃料の吸い込み部に取り付けられるフィルタ材よりなる袋状体を備えたフィルタ装置において、この袋状体を構成する下面構成部と上面構成部との間に常時一定以上の間隔を安定的に確保させるようにする点にある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記問題点を解決するために、第一の発明にあっては、フィルタ装置を以下の(1)〜(4)の構成を備えたものとした。
(1)燃料タンク内に配設される燃料の吸い込み部に取り付けられて吸い込まれる燃料の濾過をなすフィルタ装置であって、
(2)前記取り付けにより前記吸い込み部に袋内部を連通させるフィルタ材よりなる袋状体と、
(3)袋状体の下面構成部と上面構成部とにそれぞれ固着されて袋状体の内部に突き出す袋状体の潰れ防止部とを有しており、
(4)袋状体の下面構成部の潰れ防止部と上面構成部の潰れ防止部とが、これらの一方に設けた凹部に他方に設けた突部をはめ込ませた状態で突き合わされるようになっている。
【0006】
かかる構成によれば、袋状体の下面構成部に備えられた潰れ防止部と上面構成部に備えられた潰れ防止部とは、袋内部において突き合わされるようになっていることから、かかる袋状体の下面構成部と上面構成部との間には、常時一定の間隔以上の間隔を確保させることができる。すなわち、両潰れ防止部が突き合わされた場合には両潰れ防止部の突き出し寸法の和分の間隔を袋状体の両潰れ防止部の形成位置に確保させることができる。また、袋状体の下面構成部に備えられた潰れ防止部と上面構成部に備えられた潰れ防止部とは、これらの一方に設けた凹部にこれらの他方に設けた突部をはめ込ませた状態で突き合わされるようになっていることから、前記一定の間隔以上の間隔を確保させた状態を安定的に維持させることができる。これにより、袋状体が予期しない形に変形されて吸い込み部への燃料の吸い込み圧を事後的に変化させてしまうなどの不都合を生じさせないようにすることができる。
【0007】
前記突部を、凹部の延設方向に向けてスライド移動可能にこの凹部にはめ込まれているものとしておくこともある。
【0008】
このようにした場合、かかるスライド移動可能な方向において袋状体の下面構成部と上面構成部との間にズレを生じさせるような力が袋状体に作用されてもこのズレをある程度吸収させることができ、こうした力が作用された場合に袋状体に皺などを生じさせないようにすることができる。
【0009】
前記突部のスライド移動が、タンク底面に袋状体が接した際に生じる袋状体の下面構成部と上面構成部との間の位置ズレを吸収する向きになされるようにしておくこともある。
【0010】
このようにした場合、特に、こうしたタンク底面への接触に伴う力が袋状体に作用された場合にこの袋状体に皺などを生じさせないようにすることができる。
【0011】
また、前記問題点を解決するために、第二の発明にあっては、フィルタ装置を以下の(1)〜(5)の構成を備えたものとした。
(1)燃料タンク内に配設される燃料の吸い込み部に取り付けられて吸い込まれる燃料の濾過をなすフィルタ装置であって、
(2)前記吸い込み部に管一端を接続される導管と、
(3)この導管の管他端に袋内部を連通させたフィルタ材よりなる袋状体とを有しており、
(4)しかも、この導管には、その管他端から突き出す弾性片が備えられていると共に、
(5)この弾性片が袋状体の内面に固着された受け部に接するようになっている。
【0012】
かかる構成によれば、吸い込み部に接続される導管には袋状体の内面に固着された受け部に接するようになっている弾性片が形成されていることから、袋状体が変形して導管と袋状体との連通箇所を狭めたり塞いだりすることがないようにすることができる。また、弾性片は受け部に接するようになっていることから、弾性片が袋状体を構成するフィルタ材に直接接触してかかるフィルタ材を傷つけてしまうような事態を生じさせることもない。
【発明の効果】
【0013】
この発明にかかるフィルタ装置によれば、潰れ防止部によって、また、導管の弾性片によって、フィルタ装置を構成する袋状体における下面構成部と上面構成部との間に常時一定以上の間隔を安定的に確保させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図1ないし図11に基づいて、この発明を実施するための最良の形態について説明する。
【0015】
なお、ここで図1は、フィルタ装置Fを上方から、また、図2は、下方から視てそれぞれ示している。また、図3〜6は、かかるフィルタ装置Fをいずれも断面の状態として示しており、特に図3では、かかるフィルタ装置Fの使用状態を燃料タンクの一部を表すことにより示している。また、図7〜図11は、図1ないし図6に示されるフィルタ装置Fの構成の一部を変更させた例を示している。
【0016】
この実施の形態にかかるフィルタ装置Fは、燃料タンク内に配設される燃料の吸い込み部Tbに取り付けられて、フューエルポンプによってこの吸い込み部Tbより吸い込まれる燃料の濾過をなすために用いられるものである。
【0017】
典型的には、かかるフィルタ装置Fは、フューエルポンプに連なる燃料の流路の始端に取り付けられて、この始端から吸い込まれる燃料に塵芥などが混じらないように、この塵芥などを除去するために用いられるものである。
【0018】
かかるフィルタ装置Fは、袋状体1と、潰れ防止部2と、導管3と、受け部4とを備えている。
【0019】
(袋状体1)
袋状体1は、前記吸い込み部Tbへの取り付けによりこの吸い込み部Tbに袋内部を連通させるものであり、フィルタ材10より構成されている。吸い込み部Tbに負圧が作用されると燃料は袋状体1を通過してそこで濾過された状態で吸い込み部Tbに吸い込まれ内燃機関に送られる。フィルタ材10は、メッシュや不織布などより、あるいは、これらを積層させるようにして構成される。この積層によってフィルタ材10を構成させる場合は、典型的には、袋状体1の外側にメッシュが位置されるようにされる。また、かかるメッシュや不織布は、典型的には、合成樹脂から構成される。
【0020】
図示の例にあっては、袋状体1を構成するフィルタ材10は合成樹脂から構成されており、袋状体1の外側の層をメッシュとした積層構造のものとされている。図示の例にあっては、袋状体1は、二つの長辺11、11と、二つの短辺12、12とを備えた長袋状をなすように構成されている。二つの短辺12、12のうち、一方よりも他方が短くなるようになっており、二つの長辺11、11は、他方の短辺12側に近づくに連れて他方の長辺11との間のピッチを次第に狭めるように傾斜している。図示の例では、袋状体1は、下面構成部13と上面構成部14とを備えている。図示の例では、長細いフィルタ材10をその長さ方向略中程の位置において二つ折りにすると共に、この折った箇所15以外において上下に重なり合うフィルタ材10の縁部にこの縁部に沿って熱溶着を施すことにより、前記のように長袋状をなす袋状体1を得るようにしている。この折った箇所15が長い短辺12となるようになっている。そして、この折った箇所15に後述するように導管3が備え付けられている。
【0021】
(導管3)
導管3は、前記吸い込み部Tbに管一端30を接続させ、かつ、管他端31に袋状体1の袋内部を連通させている。
【0022】
図示の例では、かかる導管3は、断面略方形状をなす管状体として構成されている。その管一端30には、上方に向けて開放された丸穴32が形成されていると共に、吸い込み部Tb側から突出する図示しない棒状部の入れ込み穴34を備えた舌片33が形成されており、吸い込み部Tbを丸穴32に連通させると共に舌片33の入れ込み穴34に前記棒状部を挿入し、スピードナットを利用して吸い込み部Tb側に止め付けることにより、導管3はこの吸い込み部Tbに接続され、この接続によってこの吸い込み部Tbにフィルタ装置Fが取り付けられるようになっている。図示の例では、導管3は、前記フィルタ材10の折った箇所15に形成された貫通孔16を通じて、その管他端31側を袋状体1の袋内部に入り込ませている。図示の例では、かかる導管3は合成樹脂によって構成されており、展開したフィルタ材10をインサートとしたインサート成形によってこのフィルタ材10における前記折った箇所15となる箇所にフィルタ材10と一体となるように形成されている。
【0023】
また、かかる導管3には、その管他端31から突き出す弾性片35が備えられている。図示の例にあっては、かかる弾性片35は、導管3の管他端31の上縁の中間位置と、下縁の中間位置とからそれぞれ、袋状体1の短い短辺12側(以下、袋状体1の先端側という。)に向けて突き出す、袋状体1の長さ方向に沿って細長い板片として構成されている。図示の例では、上側の弾性片35の内面は導管3の上側の内面と略同レベルに位置され、かつ、下側の弾性片35の内面は導管3の下側の内面と略同レベルに位置されるようになっている。また、下側の弾性片35は上側の弾性片35よりも巾を細くしている。そして、この例では、かかる弾性片35は袋状体1の内面に固着された後述する受け部4に接するようになっている。
【0024】
(潰れ防止部2)
潰れ防止部2は、袋状体1の下面構成部13と上面構成部14とにそれぞれ固着されて袋状体1の内部に突き出すように構成されている。
【0025】
図示の例では、かかる潰れ防止部2は、袋状体1の長さ方向中程の位置と、袋状体1の先端側とにそれぞれ設けられている。各潰れ防止部2…2はいずれも袋状体1の幅方向略中程の位置に形成されている。また、各潰れ防止部2…2はいずれも合成樹脂により構成され、かつ、軸一端を袋状体1に固着させて突き出す円柱状をなすように構成されている。
【0026】
そして、かかる袋状体1の下面構成部13の潰れ防止部2と上面構成部14の潰れ防止部2のうちの一部が、これらの一方に設けた凹部20に他方に設けた突部21をはめ込ませた状態で突き合わされるようになっている。
【0027】
具体的には、図示の例にあっては、袋状体1の長さ方向中程の位置にある下面構成部13の潰れ防止部2の軸他端に袋状体1の長さ方向に沿った割溝22が形成されていると共に、袋状体1の長さ方向中程の位置にある上面構成部14の潰れ防止部2の軸他端にこの割溝22に入り込む突部21が形成されている。この割溝22の溝両端は外方に開放されている。
【0028】
この突部21は上面構成部14の潰れ防止部2の直径方向に亘るように形成され、突部21を挟んだ両側の段差面23が下面構成部13の潰れ防止部2の軸他端に突き合わされるようになっている。袋状体1の先端側にある袋状体1の下面構成部13の潰れ防止部2と上面構成部14の潰れ防止部2とは、その軸他端を単純に突き合わせるようになっている。
【0029】
これにより、この実施の形態にあっては、袋状体1の長さ方向中程の位置で突き合わされる潰れ防止部2の一方の突部21は、潰れ防止部2の他方の凹部20の延設方向に向けてスライド移動可能にこの凹部20にはめ込まれている。具体的には、図示の例にあっては、かかるスライド移動は、袋状体1の長さ方向に沿ってなされるようになっている。
【0030】
また、図示の例にあっては、かかる突部21のスライド移動が、タンク底面Taに袋状体1が接した際に生じる袋状体1の下面構成部13と上面構成部14との間の位置ズレを吸収する向きになされるようになっている。
【0031】
すなわち、図示の例にあっては、フィルタ装置Fは導管3の側で吸い込み部Tbに取り付け支持され、袋状体1の先端側をこの吸い込み部Tbの位置よりも通常は下方に位置させ、この袋状体1の先端を燃料タンクや燃料タンク内にさらに配されるサブタンクなどのタンク底面Taに接しさせる。燃料タンク内の気圧が大気圧より低くなるなどしてタンク底面Taが上昇などされると、これに袋状体1の先端側を下方から押される袋状体1には下面構成部13と上面構成部14との間に位置ズレが生じるが、この位置ズレは袋状体1の長さ方向において生じることから、この位置ズレは前記スライド移動によって吸収される。
【0032】
図7〜図11は、かかる袋状体1の下面構成部13の潰れ防止部2と上面構成部14の潰れ防止部2のうちの全部が、これらの一方に設けた凹部20に他方に設けた突部21をはめ込ませた状態で突き合わされるようになっている例を示している。
【0033】
具体的には、図7〜図11に示される例にあっては、袋状体1の先端側17にある下面構成部13の潰れ防止部2の軸他端、および、袋状体1の長さ方向中程の位置にある下面構成部13の潰れ防止部2の軸他端にそれぞれ、袋状体1の長さ方向に沿った割溝22が形成されていると共に、袋状体1の先端側17にある上面構成部14の潰れ防止部2の軸他端、および、袋状体1の長さ方向中程の位置にある上面構成部14の潰れ防止部2の軸他端にそれぞれ、前記割溝22に入り込む突部21が形成されている。
【0034】
(受け部4)
受け部4は、導管3に形成された弾性片35に接するように、袋状体1の内面に固着されている。
【0035】
図示の例では、受け部4は、袋状体1における導管3との連通側において、この袋状体1の下面構成部13と上面構成部14とにそれぞれ形成されている。図示の例では、かかる受け部4は、合成樹脂により構成されている。また、かかる受け部4は、袋状体1の内面からやや突き出す突部状をなすように構成されている。
【0036】
そして図示の例では、袋状体1を構成するフィルタ材10を前記のように展開させた状態で、下面構成部13となる箇所に展開されたフィルタ材10の一端から長さ方向略中程の位置までの間に、この一端側から順に、潰れ防止部2、凹部20を備えた潰れ防止部2、受け部4を、この展開されたフィルタ材10をインサートとしたインサート成形により、
また、上面構成部14となる箇所に展開されたフィルタ材10の他端から長さ方向略中程の位置までの間に、この他端側から順に、潰れ防止部2、凹部20を備えた潰れ防止部2、受け部4を、この展開されたフィルタ材10をインサートとしたインサート成形により、
それぞれフィルタ材10における袋状体1の内面となる面に一体に形成させている。
【0037】
図示の例にあっては、かかる潰れ防止部2、凹部20を備えた潰れ防止部2、受け部4は、袋状体1の下面構成部13と上面構成部14とにおいてそれぞれ、この袋状体1の外面に形成された合成樹脂製の骨状体5とフィルタ材10の肉厚内を通じて一体化されている。図示の例では、かかる骨状体5は前記インサート成形によって形成されている。この骨状体5によって前記積層構造とされているフィルタ材10の各層の一体性が高められている。また、図1〜図6に示される例では、かかる骨状体5は、袋状体1の長さ方向に沿って真っ直ぐに続く主骨部50と、この主骨部50から袋状体1の先端側に向けて斜めに突き出した枝骨部51とを有している。
【0038】
袋状体1の下面構成部13に備えられた潰れ防止部2と上面構成部14に備えられた潰れ防止部2とは、袋内部において突き合わされるようになっていることから、かかる袋状体1の下面構成部13と上面構成部14との間には、常時一定の間隔以上の間隔を確保させることができる。すなわち、両潰れ防止部2、2が突き合わされた場合には両潰れ防止部2、2の突き出し寸法の和分の間隔を袋状体1の両潰れ防止部2、2の形成位置に確保させることができる。また、袋状体1の下面構成部13に備えられた潰れ防止部2と上面構成部14に備えられた潰れ防止部2とは、これらの一方に設けた凹部20にこれらの他方に設けた突部21をはめ込ませた状態で突き合わされるようになっていることから、前記一定の間隔以上の間隔を確保させた状態を安定的に維持させることができる。これにより、袋状体1が予期しない形に変形されて吸い込み部Tbへの燃料の吸い込み圧を事後的に変化させてしまうなどの不都合を生じさせないようにすることができる。
【0039】
また、吸い込み部Tbに接続される導管3には袋状体1の内面に固着された受け部4に接するようになっている弾性片35が形成されていることから、袋状体1が変形して導管3と袋状体1との連通箇所を狭めたり塞いだりすることがないようにすることができる。また、タンク底面Taへの袋状体1の接触によって持ち上げられる袋状体1の下面構成部13を弾性片35によって袋状体1の袋内部において支持させることができ、袋状体1がタンク底面Taに一定の力を持って接するようにすることができる。また、弾性片35は受け部4に接するようになっていることから、弾性片35が袋状体1を構成するフィルタ材10に直接接触してかかるフィルタ材10を傷つけてしまうような事態を生じさせることもない。
【0040】
また、袋状体1の下面構成部13に備えられた潰れ防止部2と上面構成部14に備えられた潰れ防止部2とは、突部21を凹部20にスライド移動可能にはめ込ませて突き合わせ可能な状態に置かれていることから、このスライド移動可能な方向において袋状体1の下面構成部13と上面構成部14との間にズレを生じさせるような力が袋状体1に作用されてもこのズレをある程度吸収させることができ、こうした力が作用された場合に袋状体1に皺などを生じさせないようにすることができる。
【0041】
図示の例にあっては、かかるスライド移動がタンク底面Taに袋状体1が接した際に生じる袋状体1の下面構成部13と上面構成部14との間の位置ズレを吸収する向きになされるようになっていることから、特に、こうしたタンク底面Taへの接触に伴う力が袋状体1に作用された場合にこの袋状体1に皺などを生じさせないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】フィルタ装置Fの平面図
【図2】同底面図
【図3】同使用状態を示した断面図(図1におけるA−A線位置)
【図4】図3におけるB−B線断面図
【図5】図3におけるC−C線断面図
【図6】図3におけるD−D線断面図
【図7】フィルタ装置Fの平面図
【図8】同底面図
【図9】同使用状態を示した断面図(図7におけるE−E線位置)
【図10】図9におけるF−F線断面図
【図11】図9におけるG−G線断面図
【符号の説明】
【0043】
T 燃料タンク
Tb 吸い込み部
F フィルタ装置
1 袋状体
10 フィルタ材
13 下面構成部
14 上面構成部
2 潰れ防止部
20 凹部
21 突部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料タンク内に配設される燃料の吸い込み部に取り付けられて吸い込まれる燃料の濾過をなすフィルタ装置であって、
前記取り付けにより前記吸い込み部に袋内部を連通させるフィルタ材よりなる袋状体と、
袋状体の下面構成部と上面構成部とにそれぞれ固着されて袋状体の内部に突き出す袋状体の潰れ防止部とを有しており、
袋状体の下面構成部の潰れ防止部と上面構成部の潰れ防止部とが、これらの一方に設けた凹部に他方に設けた突部をはめ込ませた状態で突き合わされるようになっていることを特徴とするフィルタ装置。
【請求項2】
突部が、凹部の延設方向に向けてスライド移動可能にこの凹部にはめ込まれていることを特徴とする請求項1記載のフィルタ装置。
【請求項3】
突部のスライド移動が、タンク底面に袋状体が接した際に生じる袋状体の下面構成部と上面構成部との間の位置ズレを吸収する向きになされるようになっていることを特徴とする請求項2記載のフィルタ装置。
【請求項4】
燃料タンク内に配設される燃料の吸い込み部に取り付けられて吸い込まれる燃料の濾過をなすフィルタ装置であって、
前記吸い込み部に管一端を接続される導管と、
この導管の管他端に袋内部を連通させたフィルタ材よりなる袋状体とを有しており、
しかも、この導管には、その管他端から突き出す弾性片が備えられていると共に、
この弾性片が袋状体の内面に固着された受け部に接するようになっていることを特徴とするフィルタ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2006−218363(P2006−218363A)
【公開日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−32600(P2005−32600)
【出願日】平成17年2月9日(2005.2.9)
【出願人】(000135209)株式会社ニフコ (972)
【Fターム(参考)】