説明

フェルトベルトを製造するための方法およびフェルトベルト

【課題】支持体を有するフェルトベルトを有用に製造する。支持体は、縦および横糸層からつくられかつ繊維マトリックスに埋め込まれ、それでもって、フェルトベルトはシンプルであり、従って、経済的であり、その幅にわたって一致した高い横強度および特性を有するように製造する。
【解決手段】支持体(40、43)を有するフェルトベルトを製造するための方法は、支持体は、繊維マトリックスに埋め込まれかつ一方の上に他方を配列した少なくとも2つの糸層(41、42、44、45)によってつくられ、その少なくとも1つは、平行にのびているている縦糸(13、14、47)によってつくられた縦糸層(41、44)として、その少なくとも1つは、平行にのびている横糸(23、24、25、48、49)によってつくられた横糸層(42、45、46)として、具体化され、横糸(23、24、25、48、49)が、フェルトベルトの全幅の上に連続して存在させられているものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、支持体を有するフェルトベルトを製造するための方法であって、支持体は、繊維マトリックスに埋め込まれかつ一方の上に他方を配列した少なくとも2つの糸層によってつくられ、その少なくとも1つは、平行にのびている縦糸によってつくられた縦糸層として、その少なくとも1つは、平行にのびている横糸によってつくられた横糸層として、具体化され、横糸が、フェルトベルトの全幅の上に連続して存在させられている方法に関する。本発明は、さらに、この種類のフェルトベルト、特に、抄紙機ベルト関する。
【背景技術】
【0002】
特に、抄紙機ベルトの分野において、織物プラスチック糸からつくられた支持体がプラスチック繊維の繊維マトリックスに埋められたフェルトベルトは、公知である。この種類の抄紙機ベルトが、抄紙機のプレスセクションにおいてプレスフェルトとして、主に用いられる。1またはそれ以上の不織布層が支持体上の一方または両方の側上へニードル・フェルト加工されるというような方法で、繊維マトリックスは製造される。
【0003】
この種のフェルトベルトにおいて、支持体は、織物でなく、一方の上に他方を配列した少なくとも2つの糸層からつくられている。糸層は、互いに距離をおいて平行に配列されかつ織るか編まれた織物ではなく、互いに係合されない糸を有している。糸層は、隣接した糸層の糸が交差するように配列され、一般に、1つの糸層がフェルトベルトの縦方向にのびている縦の糸を有する縦糸層として具体化され、1つの糸層が横方向にのびる横糸を有する横糸層として具体化されている。
【0004】
エンドレスプレスフェルト形のこの種類のフェルトベルトは、特許文献1において、開示されている。フェルトベルトの製造のために、最初に、全体が繊維層または繊維層および糸層の組合せのいずれか一方からつくられたモジュールが形成される。これらのモジュールの製造に関して、読者は、特許文献2を参照する。それから、個々のモジュールは、互いに載置されかつ部分的にポリマー材料を使用して、結合糸を用いずに互いに結合される。エンドレスフェルトベルトが個々のモジュールから生じる方法は、特許文献1から明白でない。
【0005】
ホットメルト接着剤繊維または接着剤が用いられるので、特許文献1によるプレスフェルトは、比較的濃密で(特許文献3、1欄、38〜47行参照)、そして、固い。これは、抄紙機におけるこの種のフェルトベルトの作業性を制限する。
【0006】
同様に、特許文献4は、一方の上に他方を配列した少なくとも2つの糸層からつくられた支持体を開示し、支持体は、繊維層によってカバーされうる。支持体の製造は、縦糸が2つの縦糸巻の間で互いに平行に引っ張られ、それから、横糸が縦糸の上に載置されるというような方法で(それらの交点に限定される方法で)、進行する。それから、横糸は、溶融温度まで加熱されることによって、縦糸に溶解される。糸がレーザービームの吸収を促進する添加物を備えるときに、糸の加熱はレーザービームにより達成されうる。
【0007】
非常に寸法的に安定した支持体がこの方法によって、得られるにもかかわらず、そのための必要条件は、縦および横糸が平面内で互いに当接するということであり、それは、特定の糸形状を必要とする。この糸形状は、不織布層のニードル・フェルト加工によって、繊維マトリックスに次々に支持体を埋込ことと矛盾する。したがって、この種の支持体は、プレスフェルトの製造のための唯一の適合性だけに限定され、主に抄紙機の乾燥セクションで使用され、その場合、繊維層または繊維マトリックスは無い。
【0008】
特許文献5が、特に、プレスフェルトとして、フェルトベルトを製造する方法を開示し、そこにおいて、支持体は、以下の事実により組立られ、それは、意図された幅に支持体が達するまで、実質的に支持体の意図された幅より少ない支持ウェブストリップが2つの間隔を置いたローラー上にヘリカルであるかネジ形の方法で巻回されるものである。同時にまたはその後、支持体は不織織物ストリップによって同一方法でカバーされ、このように形成される不織布ウェブは支持体にニードル・フェルト加工される。この方法で造られるフェルトベルトの斜めサイドエッジは、それから、縦方向に真っ直ぐのびるサイドエッジを得るためにトリミングされる。
【0009】
支持体を製造するこの方法については、縦糸は、巻取プロセスを原因として、フェルトベルトの縦方向に対しある角度をなしてのび、そして、連続横糸は得られず、その結果、フェルトベルトの横強度はあまり高くない。より良好な横強度を得るために、支持ウェブストリップのエッジを互いに結合することが、例えば、縫い目によって、提案された(特許文献6)。糸層から製造される支持体の関連において、支持ウェブストリップのエッジは、特許文献7によれば、以下の事実によって互いに結合され、それは、横糸層の横糸がエッジで互いに係合し、結合糸がそれらの上に載置されかつ横糸と係合する部分に溶接されるものである。しかしながら、これは、以下の不利な点を有しており、それは、エッジの領域において、糸の異なる配列および密度を原因として、フェルトベルトの他の面と相違する性質、とくに、低い透過性をもつストリップが作成されることである。これは、紙にマークをもたらせることがありうる。
【0010】
これを直すために、特許文献8において、以下のことが提唱されており、それは、支持ウェブストリップのエッジを連続した突起およびくぼみでもって蛇行させるように表現して、支持ウェブストリップを互いに当接させて、突起およびくぼみを係合させ、その結果、突起がくぼみを完全に満たすものである。それから、エッジは、結合手段によって、例えば、縫い目または接着ストリップによって、結合される。しかしながら、これも、係合エッジの領域において、完成したフェルトベルトの特性に変化をもたらせる。
【特許文献1】US 4,781,967
【特許文献2】US 3,613,258
【特許文献3】US 6,425,985 B1
【特許文献4】EP 1 359 251 A1
【特許文献5】EP 0 464 258 A1
【特許文献6】US 5,360,656
【特許文献7】EP 0 947 623 A1
【特許文献8】EP 1 209 283 A1
【特許文献9】EP 0 285 376 B
【特許文献10】EP 0 307 182 A
【特許文献11】WO 91/02642
【特許文献12】WO 92/17643
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、支持体を有するフェルトベルトを製造する方法を有用することであり、支持体は、縦および横糸層からつくられかつ繊維マトリックスに埋め込まれ、それでもって、フェルトベルトはシンプルであり、従って、経済的であり、その幅にわたって一致した高い横強度および特性を有するように製造しうるものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この目的は、少なくとも以下の方法ステップを有している方法によって達成され、それは、
a) 各縦糸層(41、44)のために、第1の支持モジュールは、以下の通りに製造され、
aa) 完成されたフェルトベルトの幅より少ない幅で、第1の補助支持ウェブ(5)が製造され、
ab) 第1の補助支持ウェブは、レーザエネルギーを吸収する性質を有しかつレーザエネルギー手段によって、少なくとも外面的および部分的に溶融温度にもたらされることを可能とする糸とともにまとめられ、
ac) 糸は、レーザービームの動作によって、第1の補助支持ウェブに結合され、
ad) 糸の提供の前、間または後に、第1の補助支持ウェブは、完成されたフェルトベルトの製造のために必要な幅に、再度エッジのトリミングの適用できるならば、対応する幅に、ヘリカル状に巻回され、
b) 各横糸層のために、最初の1つを完全にカバーする第2の支持モジュールは、以下の通りに製造され、
ba) 最初に、完成されたフェルトベルトの製造のために必要な幅に対応する一方向において拡張を有する個々の支持モジュールセグメントが製造され、
bb) 支持モジュールセグメントは、第2の補助支持ウェブおよびその上に取付けられた糸の組合せからつくられ、糸は、レーザエネルギーを吸収する性質を有しかつレーザエネルギー手段によって、少なくとも外面的および部分的に溶融温度にもたらされることを可能とし、
bc) 第2の補助支持ウェブおよび糸間の結合は、糸上のレーザービームの動作によって生み出され、
bd) 支持ベルトの製造のために、支持モジュールセグメントは、後者の縦方向において一方が他方の後となるように、第1の支持モジュール上にかつ互いに載置され、その結果、第2の支持モジュールは、第1の支持モジュールの糸を横断してのびる糸をもつことが創造され、
c) フェルトベルトの製造のために、少なくとも1つの不織布層は、支持モジュールの少なくとも一方の側にニードル・フェルト加工されて、繊維マトリックスを形成する方法である。
【0013】
本発明についての基礎的考えは、このように、以下の事実によって支持体を製造することであり、それは、各縦糸層のために、1またはそれ以上の層において、前もって、同時にまたは後で、レーザー照射される縦糸を有する少なくとも1つの補助支持ウェブのヘリカル巻によって、エンドレス支持モジュールがつくられることと、この支持モジュールの上に、補助支持ウェブおよびレーザ照射された糸層で同様につくられた支持モジュールセグメントが、単一層または多層に、縦方向にのびるように載置にされることと、最後に、不織布層が、支持モジュールを結合しかつ繊維マトリックスを形成するために、ニードル・フェルト加工されることである。補助支持体ウェブがこのことにより大きく破壊される場合、それは有害でなく、その理由は、それらは単に製造動作の間、意図された位置に糸を保持するのに役立つだけであるからである。これは、不織布層が繊維マトリックスによって、ニードル・フェルト加工の後に、扱われる。
【0014】
この方法を用いて、フェルトベルトは、巻きプロセスの利点を利用して、シンプルかつ経済的に製造されうる。それらは連続する横糸を備えているので、それらの横強度は高い。さらに、フェルトベルトは、以下の事実によって、注目に値し、それは、それらの特性、とくに、抄紙機の使用のために重要である、水に対するそれらの透過性がそれらの表面にわたって均一になることである。
【0015】
本発明の実施形態において、レーザービームのために吸収性にする添加物を含む糸が使用されることが提供される。この種の添加物の具体例はNIR-活性成分(すなわち赤外線に近い活性物質)であり、それは、例えば、808ナノメートル、940ナノメートル、980ナノメートルまたは1064ナノメートルの範囲の波長を吸収する。カーボンまたは無色の添加物、例えば、Clearweld(登録商標) of GentexまたはLumogen(登録商標) IR of BASFは、これに適し、好ましくは、糸の全長にわたってのびている。添加物は、糸に混合することおよび/または糸の表面上へ塗布されることができる。添加物が混合されるときに、重量比は0.10%〜2.5%でなければならない。
【0016】
補助支持ウェブは、不織布および/または、例えば、特許文献9、特許文献10、特許文献11または特許文献12から公知であるプラスチック・ネットワークおよび/または好ましくはプラスチックでできたフィルムからつくられうる。不織布が用いられるときに、それは、単位面積当り重量20〜150g/m2であるべきであり、単位面積当り重量30〜60g/m2は、本発明による方法の適用に充分である。不織布は、また、ホットメルト接着剤繊維を含むことができる。
【0017】
補助支持ウェブは、原則として、実質的に糸より少ないレーザエネルギーを吸収するか、または、レーザエネルギーを吸収しない材料でできていなければならない。これらは、一般に、ポリエステル、ポリプロピレン、などと同様に、ポリアミド4.6、6、6.6、6.10、6.12、11、12のような通常の熱可塑性材料である。糸は、それ自身また、有用に補助支持ウェブのために使用するのと同じものから、添加物を除いて、上述した材料から製造されうる。同じことは、結論として、ニードル・フェルト加工される不織布層のために、類似して真であり、多数の層の場合、好ましくは最も微細な繊維デニールがフェルトベルトの紙側の面に終わるというような方法で、異なる繊維デニールを、提供できる。
【0018】
本発明によれば、糸は、好ましくは等しい距離で、補助支持ウェブの平行したサイドエッジと平行に配置されることが提供される。第1の補助支持ウェブのヘリカル巻きプロセスの結果として、フェルトベルトは、完成されると、縦糸が必ずしもその縦方向にのびるのではなく、それに対してわずかに斜めにのびる。
【0019】
第1の支持モジュールがヘリカル巻きプロセスにより製造されるので、巻取りのために使用する補助支持ウェブが0.2から1.5mまでの幅で製造される場合、それは充分である。第2の補助支持ウェブが、提供されたか、提供される糸を横断して、0.5から6mまで、好ましくは、3〜6mまで拡張して製造される。支持モジュールセグメントがつぎのようにして製造され、それは、最初に、より大きな長さの補助支持ウェブが製造されかつ糸がレーザー照射され、そして、このように構成されたベルトは、それから、完成されたフェルトベルトの製造のために必要なフェルトベルト幅に対応する間隔で分けられる。第2の支持ウェブの製造は、既存の技術において、公知の方法により行われうる。
【0020】
フェルトベルトはエンドレスの方法で製造され、その理由は、第1の支持モジュールはまた、既にエンドレスであり、そして、それぞれの第2の支持モジュールは同様にエンドレスのモジュールを得るために支持モジュールセグメントから組み立てられる。
【0021】
糸のずれが製造プロセスの間に発生しないことを確実にするために、第1の補助支持ウェブまたは支持モジュールセグメントは、好ましくは両方とも、それらの相互に当接しているエッジに互いに結合されなければならない。これは、様々な方法でなしうる。
【0022】
一方では、エッジは、オーバーラップさせるられることがあり、それからオーバーラップ領域において、互いに結合されることがありうる。実際には、これは、つぎのように行われ、それは、2つのエッジのうちの1つが10〜50mmの幅以上の糸で覆われず、そして、このエッジはそれから、糸を備えられたそれの隣に位置するエッジとオーバーラップされる。2つのエッジは、それから、超音波または接着性結合によって溶接によって結合される。レーザービームを有するエッジ領域においてもう一度それらに影響を与えることによって、これのために糸自体を使用することも、また、可能である。しかしながら、エッジは、また、互いに縫われることもありうる。補助支持ウェブがあまり厚くなく、特に、濃縮が不織布層の後のニードル・フェルト加工によって大きく破壊されるから、オーバーラップ領域の濃縮は意味が無い。
【0023】
エッジが互いに突き合わされるときに、濃縮は起こらない。この場合、エッジは、つぎの事実によって結合され、それは、エッジが連続した補完的な突起およびくぼみを備えており、突起およびくぼみが係合するようにエッジは、互いに対して配置され、そして、最後に、当接しているエッジの突起は、互いに結合される。突起の結合は、つぎの事実によって成し遂げられ、それは、少なくとも1つの糸が突起上を、好ましくは他の糸と平行にのび、完成していることがありうる。そして、この少なくとも1つの糸(それは、また、平行した方法でのびている多数の糸でありえる)は、突起の幾つかまたは全てに結合される。
【0024】
方法に関して、2つの変形例は、これに利用できる。第1の変形例において、少なくとも1つの糸は、突起およびくぼみの係合の後、突起の上に載置され、そして、それらに取付けられる。しかしながら、それに対して変形例として、供給は、また、突起およびくぼみの係合の前にさえそれを作られることが可能であり(好ましくは、他の糸への載置および取付と並行して)、少なくとも1つの糸は、第1の補助支持ウェブおよび/または第2の補助支持ウェブの少なくとも1つのエッジの突起およびくぼみの上に載置され、突起に取付けられ、そして、突起およびくぼみの係合の後、少なくとも1つの糸は、また、エッジに隣接しているエッジの突起に取付られる。係合より前の少なくとも1つの糸の取付は、第1および/または第2の補助支持ウェブの2つのエッジのうちの1つに限定されることができるが、また、両方のエッジになしうることがありうる。好ましくは、糸が最高でも突起の半分の幅をのびる(縦方向と直交に)。
【0025】
突起およびくぼみの形態は、比較的無制限である。それの例は、特許文献8から明白である。突起は、くぼみの全ての領域を好ましくは満たさなければならない。少なくとも1つの糸の取付は、様々な方法で達成されることができ、しかし、好ましくは、このためにまた、レーザエネルギーを吸収しうる糸が用いられ、そして、それはそれから全ての突起にレーザービームによって、好ましくは、取付られる。
【0026】
有用に、エッジをのびている糸は、他の糸に対応しなければならず、すなわち、それらと同一でなければならない。糸は、エッジ上へ量的および距離的に提供されなければならず、この種の突起およびくぼみの係合の後、エッジの領域の糸密度は、他の糸密度から逸脱しない。両方の動きは、フェルトベルトの表面上の均一な特性を達成するのに役立つ。
【0027】
本発明の主題は、さらに、本発明による方法を用いて製造されたフェルトベルトであり、これは、支持体を備えており、支持体は、繊維マトリックスに埋め込まれかつ一方の上に他方を配列した少なくとも2つの糸層によってつくられ、横糸が、フェルトベルトの全幅の上に連続して存在させられ、その糸は、レーザエネルギーを吸収する性質を有し、レーザエネルギー手段によって、少なくとも外面的および部分的に溶融温度にもたらされることを可能としている。本発明によれば、縦糸は、フェルトベルトの縦方向に対しある角度をなしてのびている。この具体例は、フェルトベルトを巻き付けの方法を用いて、従って、連続横糸および高い横強度の効果を犠牲にせずに、シンプルで経済的に製造しうることを可能とする。支持体が繊維マトリックスに埋められるので、それは縦および横糸を互いに結合する必要がない。単に互い上にそれらを載置するだけで、十分である。
【0028】
縦糸の斜め位置は、第1の縦糸モジュール、適用できるならば、さらなる第1の縦糸モジュールの製品上へのヘリカル巻きプロセスによって達成される。この文脈において、多層の補助支持ウェブを巻付けの可能性も存在し、好ましくは、縦糸が非常に鋭い角度で交差し、有用に、フェルトベルトの縦方向に関する角度が等しい大きさ、すなわち、縦糸のプロフィルが反映される。
【0029】
レーザエネルギーを吸収することが可能な特性は、上記添加物を用いて得られる。糸は、モノフィラメント、2つの構成要素のうちの1つだけが可能性のある添加物を含む双構成要素糸として実現される。双構成要素糸は、好ましくは、核およびこれを取り囲む外装物を含むべきであり、外装物だけに添加物は含まれる。
【0030】
モノフィラメントに代わるか、それと結合して、少なくとも1つの糸層の糸は、また、個々のフィラメントから成る多重フィラメントとして実現される。この場合、幾つかの個々のフィラメントだけは、多くても50%の割合で充分である添加物を備えていることを必要とする。レーザービームとの衝突で、多重フィラメントは、互いに幾つかの個々のフィラメントの溶接の結果として、固くなる。
【0031】
しかしながら、例えば、2〜12のモノフィラメントから成るモノフィラメントからねじられた糸は、また、可能性があり、ここで再度、全てのモノフィラメントが、添加物を備えている必要はあるというわけではない。この種の添加物は最高50%で充分である。ここでは同様に、個々のモノフィラメントの互いの溶接によって、ねじられた糸の脆化が生じる。
【0032】
本発明によれば、異なる糸が交替に用いられ、それは、モノフィラメントおよび多重フィラメント、モノフィラメントおよびねじられた糸、または多重フィラメントおよびねじられた糸である。しかしながら、材料が、また、交替に用いられることが可能であり、例えば、ポリアミド6および6.10、ポリアミド6および6.12またはポリアミド6.6およびポリエステルを交替に用いる。
【0033】
1つの縦糸層および1つの横糸層だけがあるときでも、有用なフェルトベルトができる。支持体が少なくとも2つの縦糸層および少なくとも1つの横糸層から成るときに、より高い強さは成し遂げられる。しかしながら、1つの縦糸層および2つの横糸層から成る逆の構造は、可能である。厳しい構造条件のために、少なくとも2つの縦糸層および少なくとも2つの横糸層は、互いに結合されうる。全ての場合において、縦糸層および横糸層がそれぞれ交替する場合、それは役立つ。
【0034】
横糸は、フェルトベルトの縦方向に、必ずしも直角にのびる必要はない。フェルトベルトの縦方向に対して、横糸が75度〜125度、好ましくは、80〜100度の角度でのびるための可能性も存在する。支持体が少なくとも2つの横糸層から成る場合、横糸層はつぎのように配列される可能性があり、それは、1つの横糸層の横糸および他の横糸層の横糸が、好ましくは対称的に、交差し、それで、1つの横糸層の横糸が、フェルトベルトの縦方向に対して直交することから他の横糸層の横糸として同一角度だけ反対に逸脱することである。
【0035】
表面上に均一の特性を成し遂げるために、縦糸および/または横糸が、互いに等しい距離でなければならない。この文脈において、縦糸の距離および横糸の距離が同じである場合、それは有用である。しかしながら、それは、また、異なることがありうる。横糸および縦糸のために異なる糸を使用することも、また、同一の糸を使用することも、同様に可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
本発明の実施の形態を図面を参照しながらつぎに説明する。
【0037】
図1において、表される装置1は、2つの間隔を置いたローラー2、3を備えており、これらは、平行した回転軸を有しかつ同じ方向に駆動される。単位面積につき低い重量を有する不織布ストリップ5が巻回される供給スプール4は、下部ローラ2から少し離れて位置させられている。ローラー2、3が駆動されるときに、不織布ストリップ5は供給スプール4から外されて、2つのローラー2、3上に巻回される。この文脈において、供給スプール4は矢印Aの方向、すなわち、ローラー2、3の回転軸と平行に移動させられる。その結果、不織布ストリップ5は、ローラー2、3上に、ヘリカル状に順次右巻回される。不織布ストリップ5が互いに突き合わされて終わるために、矢印Aの方向の供給スプール4の前進は必要な大きさにされる。妨害が起こらないことを確実にするために、供給スプール4は、斜めに対応してセットされる。不織布ストリップ5によって、幅がほぼ、不織織物ベルトにより製造されることになっているフェルトベルト(ヒートセットの前に)の幅に対応する不織織物ベルトが製造されるまで、巻取りプロセスは続けられる。
【0038】
図2に示される拡大において、不織布ストリップ5の3つの部分的ウェブ6、7、8が表わされている。不織布ストリップ5、したがって、部分的ウェブ6、7、8が両方の長手エッジ9、10上の補完的な波打つ側面を有することは明らかであり、このように、交替に、突起(例証として11をつけた)および補完的なくぼみ(例証として12をつけた)を作成する。部分的ウェブ6、7において、突起11およびくぼみ12は、歯のセットのように、互いに噛み合いって、くぼみ12の全ての領域を突起11が満たしている。部分的ウェブ8は、部分的ウェブ7から少し離れて表されている。事実、部分的ウェブ6、7の隣接したエッジ9、10の場合と同様に、突起11がくぼみ12に適合するように装置1に向かう。加えて、部分的ウェブ6の左に隣接している部分的ウェブは、省略される。
【0039】
また、図2から明白であるように(図1においては表わされない)、不織布ストリップ5の縦方向にのびている縦の糸(例証として13をつけた)は、平行かつ互いに等しい距離とされている。但し、長手エッジ9、10は糸のないままにされる。縦の糸13は、熱可塑性物質でできていて、それらをレーザエネルギーのために吸収性にする添加物を備えている。縦の糸13は、前後に横断方向に、移動しているレーザービームの動作による不織布ストリップ5に点溶接されている。対応する装置によって、不織布ストリップ5が供給スプール4上に巻回される前に、接点はつくられることが可能である。この場合、供給スプール4に存在するものは、単に不織布ストリップ5だけでなく、縦の糸13を備えている不織布ストリップ5でもある。
【0040】
図2から明白であるように、3つの更なる縦の糸(例証として14をつけた)は長手エッジ9、10上へ、そして、突起11上へ提供される。それらは、縦糸13と同一であり、したがって、また、レーザエネルギーを吸収できる。縦糸13の様に、それらは、レーザービームを有する溶融温度に点で加熱されて、このことにより突起11に取り付けられる。エッジ9、10、そして、このような部分的ウェブ6、7(8)は、このことにより互いに結合される。長手エッジ9、10上の縦糸14は、互いに、そして、隣接した縦糸13から等しい距離であり、その結果、長手エッジ9、10の領域の糸密度は残りの領域のそれに対応する。
【0041】
図2による実施例において、長手エッジ9、10上の縦糸14は、長手エッジ9、10間の縦糸13の提供の後に、提供される。しかしながら、それは選ばれる逆シーケンス、すなわち、最初に、部分的ウェブ6、7、8の結合が縦糸14により遂行され、それから、残りの縦糸13が提供されることを、排除しない。これが、一方では、縦糸13、14を載置する別々の装置にによって、他方では、レーザによって取付けることができる。しかしながら、この装置がローラー2、3の間で配置され、縦糸13、14は同時に互いの次々に載置されて、セットされる場合、1つのワークステップでこれを実行する可能性も存在する。しかしながら、この場合、矢印A方向と反対側に移動させられる2つのローラー2、3と、静止方法で保たれる供給スプール4が必要である。
【0042】
図3は、ほぼ図1のスケールであるが、図2と比較して実質的により小さくて、一部の第1の支持モジュール16の一部を示し、これは、図1から明白なヘリカル巻きプロセスを続けることによって、ヒートセットの前に意図されたベルトの幅に製造されたものである。支持モジュールセグメント17、18、19は、それから、まだ装置1にある支持モジュール16上に載置される。これらの支持モジュールセグメント17、18、19は、第1の支持モジュール16が製造された不織布ストリップ5とまさに同じ方法で造られる。それらは、横糸(例証としてそれぞれ23、24、25ラベルをつけた)が提供される不織布ウェブ20、21、22から各々成り立つ。横糸23、24、25は、支持モジュール16(図3において省略された)の縦糸13、14と同一で、従って、また、レーザービームによって、同じように、不織布ウェブ20、21、22に結合される。それらは、互いからの同じ距離の各々である。支持モジュールセグメント17、18、19は、最下部の横糸23、24、25を有する第1の支持モジュール16上に置かれ、その結果、横糸23、24、25は縦糸13、14と接触させられる。
【0043】
支持モジュールセグメント17、18、19は、横糸23、24、25により占有されていないままにされる横エッジ26〜31から成る。連続した突起(例証として32をつけた)および補完的なくぼみ(例証として33をつけた)によって、不織布ストリップ5の長手エッジ9、10と同じ方法で、それらは具備させられる。中心の支持モジュールセグメント18の下側の横エッジ28は、下側の支持モジュールセグメント17の上側の横エッジ27に対して、突起32およびくぼみ33が歯のセットをもたらすように置かれる。3つの横糸(例証として34をつけた)は、突起32の上に置かれて、それらに取付られる。2つの支持モジュールセグメント17、18は、これらの横糸34によって互いに結合される。ここで再度、取付けは、レーザービームにより達成される。
【0044】
上側の支持モジュールセグメント19は、第1の支持モジュール16上に載置される。中心の支持モジュールセグメント18に取付けられるために、上側の支持モジュールセグメント19は、中心の支持モジュールセグメント18の方へ十分にはるかにまだ位置がずれなければならず、支持モジュールセグメント17、18の間でのように、下側の横エッジ30上の突起32が同様に中心の支持モジュールセグメント18の上の横エッジ29のくぼみ33に嵌入する。ここでは同様に、更なる3つの横糸は、そこに置かれて、突起32に結合されることが可能である。この方法では、第1の支持モジュール16は支持モジュールセグメント17、18、19で完全に覆われるまで、更なる支持モジュールセグメントは連続してそれぞれの前の支持モジュールセグメント上に置かれて、それぞれに結合される。支持モジュールセグメント17、18、19は、それから一緒に第2の支持モジュール35を形成する。原則として、いかなる数の更なる第1および第2の支持モジュールは、このことにより造られることが可能である。
【0045】
図4は、縦糸13および不織布ストリップ5を有する第1の支持モジュール16と、エッジ領域36、37で互いに結合された支持モジュールセグメント17、18、19でつくられた第2の支持モジュール35との組合せを示す(ここで、図3とは異なり、34がエッジ領域36を通じて延長する2つの横糸だけがエッジ領域36、37をのびている)。不織布層38、39は、第2の支持モジュール35の上側および第1の支持モジュール16の下側にある。それらは、図4に示されるユニットがニードリング機械に運搬されるという事実によって、2つの支持モジュール16、35に結合されている。そこで、不織布層38、39は、繊維マトリックスを形成するために圧縮されて、縦および横糸13、14、23、24、25、34間の格子間隙に、部分的にもたらされる。この文脈において、不織布ストリップ5および不織布ウェブ20、21、22は、十分に破壊される。ニードリング機械および次のヒートセットを残した後に、利用できることはエンドレスフェルトベルトであり、それは、縦糸層41および横糸層42から成る支持体40を有し、例えば、抄紙機において、プレスフェルトとして使用されうる。
【0046】
図5は、縦糸層44および2つの横糸層45、46を有する異型支持体43である。縦糸層44は、縦糸(例証として47をつけた)から造られ、それらは、同じ距離で互に平行して配置され、横糸層45、46は、横糸から製造され、それらは、同じ距離で互に平行して配置されている。いくつかの横糸48、49だけが、表されている。横糸層45は、縦糸層44の上側および横糸層46の下側に配置されている。横糸層45の横糸48は、直交する角度に特定の正の角度で斜めに縦糸47上へセットされている。横糸層46の横糸49は、直交する角度に斜めに縦糸47上へセットされており、その角度は、同じ絶対値を非常に有するが、負である。
【0047】
縦糸層44は、上記第1の支持モジュールを製造する方法よって得られた。横糸層45、46は、対応する支持モジュールセグメントが第1の支持モジュールの両側に提供され(または支持モジュールの一方の側およびこのように互いに当接すること)、互いに結合されたという事実により製造された。製造は、図1〜4による実施例の第2の支持モジュール35のためと同じ方法で達成される。横糸48、49の斜め配置は、支持モジュールセグメントが第1の支持モジュール上に斜めに配置された前に四角く必要な大きさにされたという事実によって、成し遂げられた。
【0048】
図6は、製造動作が異なる場合は除いて、図2に類似した描写である。同一の参照番号が、同一の部分のために使われる。
【0049】
図2による実施例の場合のように、不織布ストリップ5の3つの部分的ウェブ6、7、8は、部分的に表される。部分的ウェブ6、7、8は、それに対して各々、両方の長手エッジ9、10に、不織布でできている補完的な波打つ突起11および補完的なくぼみ12を有する。部分的ウェブ6、7の場合、突起11およびくぼみ12は歯のセットとして既に結合されているのに、これは、まだ部分的ウェブ7に関する部分的ウェブ8のための場合でない。
【0050】
不織布ストリップ5上に、そして、このように部分的ウェブ6、7、8上に、縦糸(例証として13をつけた)は、縦方向に平行にかつ互に等しい距離にのびている。それらは、前後に横断方向に移動するレーザービームの動作によって不織布ストリップ5に点溶接されている。
【0051】
図2により例証している実施例の場合の手順とは対照的に、そして、特に部分的ウェブ8として示すように、更なる縦糸(例証として14をつけた)は、不織布ストリップ5上へ縦糸13とともに好ましく提供されて、特に両方の長手エッジ9、10上の突起11およびくぼみ12上をのびている。これらの縦糸14は、縦糸13が不織布ストリップ5にあるのと同じ方法で、レーザービームの動作によって、突起11に溶接されている。縦糸14は、互いにかつ縦糸13から等しい距離で、後者と平行してのびている。2つの縦糸14だけは突起11およびくぼみ12の上の各々のケースにおいて横たえられ、その結果、縦糸13、14の拡張に対し横断している突起12の延長の半分以上が占有されていないままである。
【0052】
縦糸13、14の不織布ストリップ5への提供は、縦糸13、14を備えた不織布ストリップ5が供給スプール4上に巻回される前に、対応する装置において達成されうる。しかしながら、供給スプール4から不織布ストリップ5を巻戻中またはその後に、縦糸13、14を提供し、それから、歯のセットのように、突起11がくぼみ12へ噛み合うように部分的ウェブ6、7、8を載置する可能性も存在する。部分的ウェブ6、7の実施例から明白であるように、縦糸14は、この領域の糸密度が残りの領域の縦糸13の糸密度に等しいというような方法で、突起11およびくぼみ12の完全な結合により補充され、そして、合計4つの縦糸14がまだ載置されていない2つの部分的ウェブ7、8の突起11およびくぼみ12上をのびているから、均一の縦糸層は、このように、作成される(既に互いに載置された部分的ウェブ6、7は、3つの縦糸14だけによって突起11およびくぼみ12の領域においてカバーされという事実は、単に図示する不正確に基づく)。結合の後、長手エッジ9上の縦糸14は、レーザービームの動作によって、長手エッジ10上の突起11に結合される。逆にいえば、長手エッジ10上の縦糸14は、レーザ作用によって、当接している長手エッジ9の突起11に、結合される。
【0053】
長手エッジ9、10を結合することで上記した方法は、また、図3による支持モジュールセグメント17、18、19対応して適用されうる。支持モジュールセグメント17、18、19は、それから、横糸23、24、25だけでなく、加えて、突起32およびくぼみ33上をのびる横糸34(横糸23、24、25と同時に印加した)を具備させられる。それらだけは、互いに連続して載置される支持モジュールセグメント17、18、19であって、先に述べた方法によって、部分的ウェブ6、7、8のように、結合される。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明によるフェルトベルト用の第1の支持モジュールを製造する装置の平面図である。
【図2】第1の支持モジュールを製造するための補助支持ウェブの部分的に拡大した描写における平面図である。
【図3】第1の支持モジュールの一部の平面図であって、それは、第2の支持モジュールを製造するために載置された支持モジュールを有している。
【図4】本発明によるフェルトベルトによる縦断面図であって、それは、図1〜3による第1および第2の支持モジュールを有している。
【図5】図4によるフェルトベルトの支持の変更態様の平面図であるが、繊維マトリックスは欠いている。
【図6】第1の支持モジュールを製造するための補助支持ウェブの部分的に拡大した描写における平面図である。
【符号の説明】
【0055】
5 第1の補助支持ウェブ
13、14、47 縦糸
17、18、19 支持モジュールセグメント
23、24、25、48、49 横糸
35 第2の支持モジュール
41、44 縦糸層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持体(40、43)を有するフェルトベルトを製造するための方法であって、支持体は、繊維マトリックスに埋め込まれかつ一方の上に他方を配列した少なくとも2つの糸層(41、42、44、45)によってつくられ、その少なくとも1つは、平行にのびている縦糸(13、14、47)によってつくられた縦糸層(41、44)として、その少なくとも1つは、平行にのびている横糸(23、24、25、48、49)によってつくられた横糸層(42、45、46)として、具体化され、横糸(23、24、25、48、49)が、フェルトベルトの全幅の上に連続して存在させられ、
少なくとも以下の方法ステップによって、特徴付けられ、それは、
a) 各縦糸層(41、44)のために、第1の支持モジュールは、以下の通りに製造され、
aa) 完成されたフェルトベルトの幅より少ない幅で、第1の補助支持ウェブ(5)が製造され、
ab) 第1の補助支持ウェブ(5)は、レーザエネルギーを吸収する性質を有しかつレーザエネルギー手段によって、少なくとも外面的および部分的に溶融温度にもたらされることを可能とする糸(13、14)とともにまとめられ、
ac) 糸(13、14)は、レーザービームの動作によって、第1の補助支持ウェブ(5)に結合され、
ad) 糸(13、14)の提供の前、間または後に、第1の補助支持ウェブ(5)は、完成されたフェルトベルトの製造のために必要な幅に、再度エッジのトリミングの適用できるならば、対応する幅に、ヘリカル状に巻回され、
b) 各横糸層(42、45、46)のために、最初の1つを完全にカバーする第2の支持モジュール(35)は、以下の通りに製造され、
ba) 最初に、完成されたフェルトベルトの製造のために必要な幅に対応する一方向において拡張を有する個々の支持モジュールセグメント(17、18、19)が製造され、
bb) 支持モジュールセグメント(17、18、19)は、第2の補助支持ウェブ(20、21、22)およびその上に取付けられた糸(23、24、25、48、49)の組合せからつくられ、糸は、レーザエネルギーを吸収する性質を有しかつレーザエネルギー手段によって、少なくとも外面的および部分的に溶融温度にもたらされることを可能とし、
bc) 第2の補助支持ウェブ(20、21、22)および糸(23、24、25、48、49)間の結合は、糸(23、24、25、48、49)上のレーザービームの動作によって生み出され、
bd) 支持ベルトの製造のために、支持モジュールセグメント(17、18、19)は、後者の縦方向において一方が他方の後となるように、第1の支持モジュール(16)上にかつ互いに載置され、その結果、第2の支持モジュール(35)は、第1の支持モジュール(16)の糸(13、14)を横断してのびる糸(23、24、25、48、49)をもつことが創造され、
c) フェルトベルトの製造のために、少なくとも1つの不織布層(38、39)は、支持モジュール(16、35)の少なくとも一方の側にニードル・フェルト加工されて、繊維マトリックスを形成する方法。
【請求項2】
請求項1による方法であって、糸(13、14、23、24、25、47、48、49)をレーザービームのために吸収性にする添加物を含む糸(13、14、23、24、25、47、48、49)が、使用される方法。
【請求項3】
請求項1または2による方法であって、不織布および/またはネットワークおよび/またはフィルムが、補助支持ウェブ(5、20、21、22)のために使用される方法。
【請求項4】
請求項1〜3のうちの1つに記載の方法であって、不織布は、単位面積当り重量が20から150g/m2まで、好ましくは30から60g/m2までにより製造される方法。
【請求項5】
請求項1〜4のうちの1つに記載の方法であって、糸(13、14、23、24、25、47、48、49)は、補助支持ウェブ(5、20、21、22)の平行したサイドエッジと平行に配置される方法。
【請求項6】
請求項1〜5のうちの1つに記載の方法であって、第1の補助支持ウェブ(5)は、0.2から1.5mまでの幅で製造される方法。
【請求項7】
請求項1〜6のうちの1つに記載の方法であって、第2の補助支持ウェブ(20、21、22)が、糸を横断して、0.5から6mまで拡張して製造される方法。
【請求項8】
請求項1〜7のうちの1つに記載の方法であって、第1の補助支持ウェブ(5)および/または支持モジュールセグメント(17、18、19)は、それらの相互に当接しているエッジ(9、10、26〜31)で、互いに結合される方法。
【請求項9】
請求項8による方法であって、エッジは、オーバーラップしかつオーバーラップ領域において互いに結合される方法。
【請求項10】
請求項9による方法であって、エッジは、縫われおよび/または溶接されおよび/または互いに接着されて結合される方法。
【請求項11】
請求項8による方法であって、エッジ(9、10、26〜31)は、互いに突き合わされる方法。
【請求項12】
請求項11による方法であって、エッジ(9、10、26〜31)は、連続しかつ補完的な突起(11、32)およびくぼみ(12、33)を備えており、エッジ(9、10、26〜31)は、互いに載置され、それで、それらは、突起(11、32)およびくぼみ(12、33)で結合され、当接しているエッジ(9、10、26〜31)の突起(11、32)は、互いに結合される方法。
【請求項13】
請求項12による方法であって、少なくとも一つの糸(14、34)は、突起(11、32)およびくぼみ(12、33)の係合の後、突起(11、32)上に載置され、それらに取付られる方法。
【請求項14】
請求項12による方法であって、突起(11、32)およびくぼみ(12、33)の係合の前に、少なくとも1つの糸は、突起(11、32)およびくぼみ(12、33)上に載置され、少なくとも1つのエッジ(9、10、26〜31)上で突起(11、32)に取付られ、突起(11、32)およびくぼみ(12、33)の係合の後、少なくとも1つの糸(14、34)は、また、突合せ隣接しているエッジ(9、10、26〜31)の突起(11、32)に取付られる方法。
【請求項15】
請求項14による方法であって、少なくとも1つの糸(14、34)は、補助支持ウェブ(5、20、21、22)の2つのエッジ(9、10、26〜31)の突起(11、32)に取付られる方法。
【請求項16】
請求項12〜15のうちの1つに記載の方法であって、エッジ(9、10、26〜31)をのびている糸(14、34)は、他の糸(13、23、24、25、47、48、49)に対応する方法。
【請求項17】
請求項12〜16のうちの1つに記載の方法であつて、糸(14、34)は、係合の後、エッジ(9、10、26〜31)の領域の糸密度は、他の糸密度から逸脱しない量的および距離的に突起上に提供される方法。
【請求項18】
支持体(40、43)を有するフェルトベルト、とくに、抄紙機ベルトであって、支持体は、繊維マトリックスに埋め込まれかつ一方の上に他方を配列した少なくとも2つの糸層(41、42、44、45)によってつくられ、その少なくとも1つは、平行にのびている縦糸(13、14、47)によってつくられた縦糸層(41、44)として、その少なくとも1つは、平行にのびている横糸(23、24、25、48、49)によってつくられた横糸層(42、45、46)として、具体化され、横糸(23、24、25、48、49)が、フェルトベルトの全幅の上に連続して存在させられ、糸(13、14)は、レーザエネルギーを吸収する性質を有しかつレーザエネルギー手段によって、少なくとも外面的および部分的に溶融温度にもたらされることを可能としており、
縦糸(13、14、47)は、フェルトベルトの縦方向に対しある角度をなしてのびているフェルトベルト。
【請求項19】
請求項18によるフェルトベルトであって、縦および横糸は、単に互いに載置されているだけであるフェルトベルト。
【請求項20】
請求項18または19によるフェルトベルトであって、糸(13、14、23、24、25、47、48、49)は、それらをレーザエネルギーのために吸収性にする添加物を含んでいるフェルトベルト。
【請求項21】
請求項18〜20のうちの1つに記載のフェルトベルトであって、少なくとも1つの糸層(41、42、44、45、46)の糸(13、14、23、24、25、47、48、49)は、モノフィラメントとして具体化されているフェルトベルト。
【請求項22】
請求項18〜21のうちの1つに記載のフェルトベルトであって、少なくとも1つの糸層の糸は、個々のフィラメントから成り立つ多重フィラメントとして具体化されているフェルトベルト。
【請求項23】
請求項18〜22のうちの1つに記載のフェルトベルトであって、少なくとも1つの糸層の糸は、少なくとも2つのモノフィラメントからつくられた糸をねじったモノフィラメントとして具体化されているフェルトベルト。
【請求項24】
請求項21または22と同様に、請求項20によるフェルトベルトであって、個々のフィラメントの最大半分またはモノフィラメントは、添加物を備えているフェルトベルト。
【請求項25】
請求項18〜24のうちの1つに記載のフェルトベルトであって、異なる糸が、交替的に使用されているフェルトベルト。
【請求項26】
請求項25によるフェルトベルトであって、ポリアミド6および6.10でできている交替的糸またはポリアミド6および6.12でできている交替的糸またはポリアミド6.6およびポリエステルでできている交替的糸は、存在させられているフェルトベルト。
【請求項27】
請求項25または26によるフェルトベルトであって、交替的モノフィラメントおよびねじられた糸、交替的ねじられた糸および多重フィラメント、または交替的モノフィラメントおよび多重フィラメントは、具備させられているフェルトベルト。
【請求項28】
請求項18〜27のうちの1つに記載のフェルトベルトであって、支持体は、少なくとも2つの縦糸層および少なくとも1つの横糸層からつくられているフェルトベルト。
【請求項29】
請求項18〜28のうちの1つに記載のフェルトベルトであって、支持体(43)は、少なくとも1つの縦糸層(44)および少なくとも2つの横糸層(45、46)からつくられているフェルトベルト。
【請求項30】
請求項18〜29のうちの1つに記載のフェルトベルトであって、支持体は、少なくとも2つの縦糸層および2つの横糸層からつくられているフェルトベルト。
【請求項31】
請求項18〜30のうちの1つに記載のフェルトベルトであって、縦糸層(44)および横糸層(45、46)は、交替するフェルトベルト。
【請求項32】
請求項18〜31のうちの1つに記載のフェルトベルトであって、横糸(23、24、25、48、49)は、フェルトベルトの縦方向に対して、75度〜125度、好ましくは、80度〜100度の角度をなしてのびているフェルトベルト。
【請求項33】
請求項32によるフェルトベルトであって、横糸(23、24、25、48、49)は、フェルトベルトの縦方向に対し、90度より大または小である角度をなしてのびているフェルトベルト。
【請求項34】
請求項18〜33のうちの1つに記載のフェルトベルトであって、支持体(43)は、少なくとも2つの横糸層(45、46)を有し、1つの横糸層(45)の横糸(48)および他の横糸層(46)の横糸(49)が横切っているフェルトベルト。
【請求項35】
請求項34によるフェルトベルトであって、1つの横糸層(45)の横糸(48)は、他の横糸層(46)の横糸(49)と同一角度だけ、フェルトベルトの縦方向に対して直交することから逸脱しているフェルトベルト。
【請求項36】
請求項18〜35のうちの1つに記載のフェルトベルトであって、縦糸(13、14、47)および/または横糸(23、24、25、48、49)は、互に等しい間隔であるフェルトベルト。
【請求項37】
請求項36によるフェルトベルトであって、縦糸(13、14、47)の間隔および横糸(23、24、25、48、49)の間隔は、同一であるフェルトベルト。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−254947(P2007−254947A)
【公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−66237(P2007−66237)
【出願日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【出願人】(507085276)ハイムバッハ ゲーエムベーハー ウント コンパニー カーゲー (2)
【Fターム(参考)】