説明

フラットパネルディスプレイ

【課題】フラットパネルディスプレイを提供する。
【解決手段】フラットパネルディスプレイ1は、ディスプレイパネル及び前記ディスプレイパネルと連結される支持台座2を含み、前記支持台座2には前記ディスプレイパネルを駆動して画像表示させる駆動回路基板3が設置され、前記支持台座は、ベース台座と、前記ベース台座と前記ディスプレイとの間に連結される支持フレーム22と、を含み、前記駆動回路基板3は前記ベース台座内に設置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フラットパネルディスプレイに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のフラットパネルディスプレイは、図1に示すように、画像を表示するディスプレイパネル1とディスプレイパネル1を支える支持台座2を含む。ディスプレイパネル1の背面側(即ち、ディスプレイ面から離れている側)にはディスプレイパネル1に電力とビデオ駆動信号などを提供する駆動回路基板(システム回路基板ともいう)3が設置される。駆動回路基板3は、電力供給とビデオ信号を受けるよう、ディスプレイパネル1の背面側に設置されている電源入力口31及びビデオ信号入力口32と電気的に連結される。支持台座2はベース台座21と、ベース台座21とディスプレイパネル1の間に連結される支持フレーム22を含む。支持フレーム22はディスプレイパネル1の背面側に設置されている連結部11を通しディスプレイパネル1と連結される。この支持フレーム22と連結部11は取り外し可能なように連結され、支持フレーム22を取り外した場合、ディスプレイパネル1の背面側に設置されているフック構造4を介してディスプレイパネル1を壁、家具などの固定面上に掛けることができ、壁掛け式ディスプレイを実現できる。
【0003】
発明者は前記のフラットパネルディスプレイにおいて少なくとも以下の問題点を発見した。駆動回路基板3はディスプレイパネル1の背面側に設置されているため、ディスプレイパネル1内の部品の数が多く、厚さが大きいことにより、さらなる薄型化が困難になることである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一実施例は、ディスプレイパネルと、前記ディスプレイパネルに連結される支持台座を含み、前記支持台座には前記ディスプレイパネルを駆動して画像表示させる駆動回路基板が設置されるフラットパネルディスプレイを提供する。
【0005】
本発明の他の実施例は、ディスプレイパネルを支え、前記ディスプレイパネルを駆動して画像表示させる駆動回路基板を含む支持台座を提供する。
【発明の効果】
【0006】
本発明のフラットパネルディスプレイによれば、駆動回路基板はディスプレイパネルの外部に位置するため、ディスプレイパネル内部のスペースを取らず、ディスプレイパネル内部に駆動回路基板の支持フレームなどの構造を設計する必要もない。そのため、ディスプレイの厚さを薄くでき、薄型化を容易に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】従来のフラットパネルディスプレイの構造を示す概略図である。
【図2】本発明の実施例におけるフラットパネルディスプレイの構造を示す概略図である。
【図3】本発明の実施例におけるフラットパネルディスプレイが垂直に掛けられた場合の構造を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の実施例または従来技術における技術方案をより明白に説明するため、以下、実施例または従来技術の説明に必要な図面について簡単な説明をする。以下の説明における図面は本発明の実施例の一部に過ぎず、当業者は創造力を用いることなくこれら図面のもとに他の図面を得られることは明らかである。
【0009】
以下本発明の実施例における図面をもって、本発明の実施例の技術方案を明白かつ全面的に説明する。説明される実施例は本発明の実施例の一部に過ぎず、全ての実施例ではないことは明らかである。本発明における実施例に基づき、当業者が創造力を用いることなく得られる他の実施例は全て、本発明の保護範囲に属する。
【0010】
本発明の実施例は、ディスプレイパネルと、前記ディスプレイパネルに連結される支持台座を含み、前記支持台座には前記ディスプレイパネルを駆動して画像表示させる駆動回路基板が設置されるフラットパネルディスプレイを提供する。
【0011】
本発明のフラットパネルディスプレイにおいて、駆動回路基板はディスプレイパネルの外部に位置するため、ディスプレイ内部のスペースを取らず、ディスプレイ内部に駆動回路基板の支持フレームなどの構造を設計する必要もない。そのため、ディスプレイの厚さを薄くでき、薄型化が容易に実現され、外観を向上できる。また、駆動回路基板は支持台座内に設置されるので、駆動回路基板を収容するための他の部品をフラットパネルディスプレイ内に増設する必要がなく、フラットパネルディスプレイの全体構造を簡単にすることができる。更に、駆動回路基板とディスプレイパネルは別々分かれているため、これらにメンテナンス作業をより便利に行え、且つそれぞれが発生する熱は別々に散熱できるため、フラットパネルディスプレイの散熱効果を高めることができる。
【0012】
実施例
本発明の実施例はフラットパネルディスプレイを提供する。例えば液晶テレビ、プラズマテレビ、有機ELテレビ、表面伝導型電子放出素子(Surface-conduction Electron-emitter)テレビ、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、表面伝導型電子放出素子ディスプレイなどがある。
【0013】
図2、図3に示すように、このフラットパネルディスプレイはディスプレイパネル1と、ディスプレイパネル1に連結される支持台座2とを含む。この支持台座2にはディスプレイパネル1を駆動して画像表示させる駆動回路基板3が設置される。ディスプレイパネル1は主に、画像表示を行うための光学システム及び関連部品を含む(例えば液晶ディスプレイのディスプレイパネル1はバックライト、液晶ディスプレイパネル、ケースなどを含むことができる)。駆動回路基板3はシステム回路基板とも称され、電源回路基板と制御回路基板を含む。この駆動回路基板3はディスプレイパネル1に電力及びビデオ駆動信号などを提供し、所定の画像をディスプレイパネル1に表示させるように制御する。支持台座2はディスプレイパネル1を支える。
【0014】
本発明のフラットパネルディスプレイにおいて、駆動回路基板3は支持台座2内に位置し、ディスプレイパネル1内部のスペースを取らないため、ディスプレイパネル1の厚さを薄く製造することでき、薄型化を容易に実現できる。また、支持台座2はフラットパネルディスプレイ本来の部品であるため、駆動回路基板3をその中に設置してもフラットパネルディスプレイの構成が複雑になることがない。これと共に、駆動回路基板3とディスプレイパネル1は別々分かれているため、メンテナンス作業がより便利に行えるだけでなく、より良い散熱効果を達成することができる。
【0015】
支持台座2には他に、駆動回路基板3と電気的に連結され、駆動回路基板3に必要となる電力とビデオ信号を供給する電源入力口31及び/或いはビデオ信号入力口32が設置され、これにより駆動回路基板3は電力とビデオ信号に予め処理を施した上でそれらをディスプレイパネル1に供給することができるようにするのが好ましい。電力とビデオ信号は先に駆動回路基板3を通過した後にディスプレイパネル1に供給されることになるため、電源入力口31とビデオ信号入力口32を支持台座2上に設置することで連結線の長さを短くし、フラットパネルディスプレイの構造をより簡単にできる。
【0016】
駆動回路基板3は導線33を通しディスプレイパネル1と電気的に連結されるのが好ましい。この導線33は支持台座2内部に位置するため、フラットパネルディスプレイの外観をよりシンプルにすることができる。ここで駆動回路基板3とディスプレイパネル1の電気連結は、他の方法、例えば支持台座2の内面上に印刷された金属回路により実現することもできる。また、駆動回路基板3についても、ワイヤレスの方式によりディスプレイパネル1に電力とビデオ信号を供給することができる。本発明の保護範囲はこれらの方式に限るものではない。
【0017】
支持台座2はベース台座21と支持フレーム22により構成され、駆動回路基板3はベース台座21内に位置することが好ましい。ベース台座21は地面など支持面と接触し、ディスプレイパネル1を支える安定した土台となる。また支持フレーム22はベース台座21とディスプレイパネル1の間に連結され、ディスプレイパネル1を支えている。支えの安定性を確保するため、ベース台座21は大きな面積を有することが好ましく、そのため駆動回路基板3をベース台座21内に設置するのはその中のスペースを十分利用するのに丁度よい。明らかに、前記ベース台座21と支持フレーム22に対しては多くの公知な変更を行うことができる。例えば、支持フレーム22はベース台座21に対し回転できるようにして、ディスプレイパネル1が様々な角度を成すことができる。あるいは、支持フレーム22は伸縮可能にして、ディスプレイパネル1の高さを調整することができる。勿論、本発明の保護範囲はこれらの方式に限るものではない。
【0018】
支持台座2(或いは、支持フレーム22)は連結部12を介してディスプレイパネル1と連結され、この連結部12はディスプレイパネル1のディスプレイ面から離れている側(即ちディスプレイパネル1の背面側)に設置され、かつ連結部12内にはスピーカー13が設置されていることが好ましい。このような設計は連結部12の内部スペースを十分利用でき、フラットパネルディスプレイの体積を増やさない上で音声再生機能を与えることができる(例えばテレビとなり得る)。もちろん、支持台座2は他の方式、例えば直接ディスプレイパネル1の底部に連結する方式によりディスプレイパネル1と連結しても良い。
【0019】
ディスプレイパネル1及び/或いは支持台座2上には他にフック構造4が設置され、これによりフラットパネルディスプレイを壁、天井、家具などの固定面9に掛け、壁掛け式ディスプレイを実現するのが好ましい。
【0020】
このうち、フック構造4はフック、掛け輪、掛け紐、掛け付け溝、掛け付け突起のうちの一種または多種であり、それらが固定面9上に設置されている固定構造91(例えば掛け釘、掛け輪、掛け付け棒、溝、突起など)と組み合わされ、フラットパネルディスプレイを吊し上げることができる。明らかに従来の技術において既に知られているフック構造4の種類は多種多様にわたるため、その具体構造についての詳細説明はここでは省略する。
【0021】
このうち、フック構造4はディスプレイパネル1のディスプレイ面から離れている側(即ちディスプレイパネル1の背面側)に位置することが好ましい。この場合フック構造4の設計が便利になるとともに、フック構造4がディスプレイパネル1により隠れ、フラットパネルディスプレイの外観に影響をもたらさない。勿論、フック構造4はディスプレイパネル1の他のいかなる部位、例えばディスプレイパネル1の頂面上に位置していても良い。また、支持台座2に設置しても良い。例えば図3においてベース台座21の底面上に固定面9に合わせられるフック構造を設置することができる。更に、ディスプレイパネル1と支持台座2が共にフック構造4を有するようにしても良い。勿論、本発明の保護範囲はこれらの方式に限るものではない。
【0022】
支持台座2とディスプレイパネル1は互いに回転できるように連結されることが好ましい。即ち、支持台座2はディスプレイパネル1に対し回転できるようにしても良い。例えば、図2、図3に示すように、支持フレーム22は連結部12上に連結され、矢印方向に回転可能である。支持台座2とディスプレイパネル1は互いに回転できるように連結されるため、支持台座2でディスプレイパネル1を支える場合、ディスプレイパネル1の角度を調整することにより最も良い視覚効果を得ることができる。また、フック構造4でディスプレイパネル1を吊し上げる場合、図3に示すように、支持台座2はディスプレイパネル1の後に回り込むことができ、フラットパネルディスプレイの外観に影響をもたらさない。これと共に位置決めの補助にもなる。もちろん、ディスプレイパネル1を吊し上げる場合、支持台座2はディスプレイパネル1の前方、側面など他の位置に回り込んでも良く、様々な作用を持つことができる。例えばリモコンなどの小物の置き台としても良い。
【0023】
フラットパネルディスプレイには支持台座2とディスプレイパネル1を相対的な位置を決める位置決め構造(図面には表示せず)が含まれることが好ましく、これにより支持台座2でディスプレイパネル1を支える場合、この構造はディスプレイパネル1の揺れを防止できる。また、フック構造4でフラットパネルディスプレイを吊し上げる場合には、支持台座2がディスプレイパネル1の後側から外れ落ちるのを防止できる。
【0024】
明らかに、前記回転連結と位置決め構造には多種多様の形式がある。例えば、支持フレーム22の端部に回転軸が設置され、連結部12内に軸受が設置され、これにより支持フレーム22は連結部12内で回転できるようにしても良い。或いは、位置決め構造は特定の位置で支持台座2を固定するブロックであっても良い。本発明の保護範囲はこれらの方式に限るものではない。これらの回転連結と位置決め構造の種類は多種多様にわたるため、その具体構造についての詳細説明はここでは省略する。
【0025】
以上の形態は本発明の具体実施例に過ぎず、本発明の保護範囲はこれに限るものではなく、本発明が開示する技術範囲内において、当業者が簡単に想像できる変更や取替は全て、本発明の保護範囲に含まれるべきである。このため、本発明の保護範囲は特許請求の範囲をもとにすべきである。
【符号の説明】
【0026】
1 ディスプレイ
11 連結部
12 連結部
2 支持台座
21 ベース台座
22 支持フレーム
3 駆動回路基板
31 電源入力口
32 ビデオ信号入力口
33 導線
4 フック構造
9 固定面
91 固定構造

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイと、
前記ディスプレイに連結される支持台座と、
を含み、
前記支持台座は前記ディスプレイを駆動して画像表示させる駆動回路基板を含むフラットパネルディスプレイ。
【請求項2】
前記支持台座は、
ベース台座と、
前記ベース台座と前記ディスプレイとの間に連結される支持フレームと、
を含む請求項1に記載のフラットパネルディスプレイ。
【請求項3】
前記駆動回路基板は前記ベース台座内に設置される請求項2に記載のフラットパネルディスプレイ。
【請求項4】
前記支持台座には前記駆動回路基板と電気的に連結される電源入力口及び/或いはビデオ信号入力口が設置される請求項3に記載のフラットパネルディスプレイ。
【請求項5】
前記駆動回路基板は前記支持台座内部の導線を通し前記ディスプレイと電気的に連結される請求項3または4に記載のフラットパネルディスプレイ。
【請求項6】
前記支持台座は、前記ディスプレイのディスプレイ面から離れている側に設置されている連結部と連結され、前記連結部内にはスピーカーが設置されている請求項3から5のいずれか一項に記載のフラットパネルディスプレイ。
【請求項7】
前記ディスプレイパネル及び/或いは支持台座上に位置し、これにより前記フラットパネルディスプレイを吊し上げるフック構造を含む請求項1〜6のいずれか一項に記載のフラットパネルディスプレイ。
【請求項8】
前記フック構造は前記ディスプレイのディスプレイ面から離れている側に位置する請求項7に記載のフラットパネルディスプレイ。
【請求項9】
前記フック構造はフック、掛け輪、掛け紐、掛け付け溝、或いは掛け付け突起を含む請求項7に記載のフラットパネルディスプレイ。
【請求項10】
前記支持台座はディスプレイに回転できるように連結される請求項7に記載のフラットパネルディスプレイ。
【請求項11】
前記支持台座と前記ディスプレイを互いに位置決める位置決め構造を含む請求項7に記載のフラットパネルディスプレイ。
【請求項12】
ディスプレイを駆動し画像表示させる駆動回路基板を含むディスプレイを支えるための支持台座。
【請求項13】
ベース台座と、
前記ベース台座と前記ディスプレイとの間に連結される支持フレームと、
を含む請求項12に記載の支持台座であって、
前記駆動回路基板が前記ベース台座内に設置される支持台座。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−198515(P2012−198515A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−37225(P2012−37225)
【出願日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【出願人】(510280589)京東方科技集團股▲ふん▼有限公司 (35)
【Fターム(参考)】