フランジ締結部及びフランジ締結部の冷却システム
【課題】火力発電所等で高温化を図る際にフランジ締結部に内蔵するガスケットのフィラー材として膨張黒鉛を用いることができなかった。
【解決手段】複数の配管を接続するフランジの溝内に収納可能であり、膨張黒鉛を含むガスケット2と、ガスケット2の外周に配置された少なくとも1輪のOリング1とを備え、Oリング1は、内部に作動流体が流れることが可能な空洞と、作動流体が流れ込む入口配管3と、作動流体が流れ出る出口配管4とを有する。
【解決手段】複数の配管を接続するフランジの溝内に収納可能であり、膨張黒鉛を含むガスケット2と、ガスケット2の外周に配置された少なくとも1輪のOリング1とを備え、Oリング1は、内部に作動流体が流れることが可能な空洞と、作動流体が流れ込む入口配管3と、作動流体が流れ出る出口配管4とを有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化学プラント、電力プラント等、特に火力発電所において用いられる配管接続用のフランジ締結部、フランジ締結部の冷却システム及び冷却方法に関する。
【背景技術】
【0002】
化学プラント、原子力発電所、火力発電所、ガスタービン等において、2本の配管を接続するためにフランジ締結部が設けられている。そして、フランジ締結部からの流体の漏洩を防ぎシール性を高めるため、フランジ内部の円周状の溝に沿ってスパイラルガスケットが収納されている。
【0003】
従来のスパイラルガスケットに存在していた問題について、図面を参照して説明する。
【0004】
図12(a)に示されたような蒸気温度600℃級までの火力発電所の主蒸気系統、及び再熱蒸気系統における蒸気配管113を接続するフランジ締結部112には、多くの場合図12(b)に示されたようにフランジ溝120内にスパイラルガスケット102が収納されている。矢印118で示された方向に、蒸気流体からの熱が伝達していく。
【0005】
スパイラルガスケット102は、フィラー材とフープ材とを巻き込んだ構造を有し、フィラー材の材料として膨張黒鉛(グラファイト)、フープ材の材料として非鉄金属の超合金材料が通常用いられている。
【0006】
スパイラルガスケット102以外に、ガスタービン等では図12(c)に示されたように金属メタルのOリング101やCリング等が用いられている。この場合も、矢印118で示された方向に蒸気流体からの熱が伝達していく。
【0007】
ここで、スパイラルガスケット102のシール性は、主にフィラー材に用いられる膨張黒鉛が担っており、この材料以外ではシール性を保つのが困難である。
【0008】
ところが、昨今地球の温暖化を防ぐため、温暖化に大きく影響するニ酸化炭素(CO2)の排出量を減らす試みが世界的に謳われている。火力発電プラント等に於いても、ニ酸化炭素の排出量を少なくするため、蒸気タービンシステムの高温化が進められており、蒸気温度750℃級まで高温化の検討が進められている。
【0009】
しかしながら、フィラー材に使われる膨張黒鉛は650℃近辺以上で水蒸気酸化が開始する為、750℃級では焼失する問題があり、従来は使用が不可能であった。
【0010】
また、このような高温域まで使用可能なスパイラルガスケット102のフープ材またはOリングの素材は、強度の面から非常に狭い範囲に限定されるという問題があった。さらに、これらの素材を仮に用いることができたとしても、そのような素材からスパイラルガスケット102のフープ材、Oリングを切削加工するのは非常に困難であった。さらには、高音域での金属材料の使用はクリープ変形等の塑性変形が起こり、シール面圧が徐々に低下するという問題もあった。
【0011】
従来のフランジ締結部に関する技術を開示した文献名を以下に記載する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2007−127178号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
上述のように、従来は、化学プラントや火力、原子力発電所等において、高温化を実現する際に、フランジ締結部に内蔵するガスケットのフィラー材として膨張黒鉛を用いることができず、またフープ材、Oリングの素材が限定される上に塑性変形が発生しシール面圧の低下を招く問題があった。
【0014】
本発明はこのような問題を解決することができるフランジ締結部、フランジ締結部の冷却システム及び冷却方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の一態様によるフランジ締結部は、複数の配管を接続するフランジの溝内に収納可能であり、膨張黒鉛を含むガスケットと、前記ガスケットの外周に配置された少なくとも1輪のOリングとを備え、前記Oリングは、内部に作動流体が流れることが可能な空洞と、前記作動流体が流れ込む入口配管と、前記作動流体が流れ出る出口配管とを有することを特徴とする。
【0016】
ここで、Oリングはガスケットの内周、あるいは内周及び外周に配置されていてもよい。また、Oリングとガスケットとは接合された状態、あるいは接合されずに隣接するように配置されていてもよい。
【0017】
本発明の一態様によるフランジ締結部の冷却システムは、上記フランジ締結部と、前記入口配管に接続され、前記作動流体を前記Oリングに供給するための第1の配管と、前記出口配管に接続され、前記Oリングから流出した前記作動流体を排出するための第2の配管とを備え、前記第1の配管は前記第2の配管より高圧であり、前記作動流体は、前記配管を流れる流体より低温の水であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明のフランジ締結部、フランジ締結部の冷却システム及び冷却方法によれば、過酷な温度条件下に曝されるガスケット、Oリングを冷却して温度を下げることにより、ガスケット、Oリングに既存の材料を使用することが可能となり、高温化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるフランジ締結部の構造を示す平面図及び縦断面図。
【図2】同フランジ締結部においてOリング、スパイラルガスケットがフランジに収納された状態を示す平面図。
【図3】本発明の第2の実施の形態によるフランジ締結部の構造を示す平面図及び縦断面図。
【図4】本発明の第3の実施の形態によるフランジ締結部の構造を示す平面図及び縦断面図。
【図5】本発明の第4の実施の形態によるフランジ締結部の構造を示す平面図及び縦断面図。
【図6】本発明の第5の実施の形態によるフランジ締結部の構造を示す平面図及び縦断面図。
【図7】本発明の第1、2、3の実施の形態によるフランジ締結部の作用・効果を示す説明図。
【図8】本発明の第4の実施の形態によるフランジ締結部の作用・効果を示す説明図。
【図9】本発明の第5の実施の形態によるフランジ締結部の作用・効果を示す説明図。
【図10】本発明の第6の実施の形態によるフランジ締結部の冷却システム、冷却方法の構成を示す説明図。
【図11】本発明の第7の実施の形態によるフランジ締結部の冷却システム、冷却方法の構成を示す説明図。
【図12】従来のフランジ締結部の構造を示す説明図。
【発明の実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0021】
(第1の実施の形態における構成)
図1を参照し、本発明の第1の実施の形態によるフランジ締結部の構成について説明する。
【0022】
図1(a)に示されたように、スパイラルガスケット2の外側にOリング1が接合もしくは隣接するように設置される。Oリング1は、作動流体が流れることができる空洞を有し、1本又は複数の作動流体入口配管3と、1本又は複数の作動流体出口配管4とが接続される。ここでは、図1(a)において1輪のOリング1に作動流体入口配管3が1本、作動流体出口配管4が1本接続された構成が示されている。
【0023】
図1(b)に、図1(a)における○で囲まれた部分A1の縦断面を拡大して示す。
【0024】
尚、図1(b)には、Oリング1とスパイラルガスケット2とが溶接等による接続部5で接合された構成が示されている。しかしこれに限定されず、Oリング1とスパイラルガスケット2とが接合されずに相互に独立して隣接配置された構成であってもよい。
【0025】
このようなフランジ締結部における、Oリング1、スパイラルガスケット2がフランジ内に収納された状態を図2に示す。2本の蒸気配管を接続するフランジ21の外周部分にボルト締結用の穴22が配置され、中央部分には蒸気配管に繋がる配管内部23が位置している。
【0026】
このフランジ21の外周部分と配管内部23との間にリング状に溝が存在し、上述したOリング1、スパイラルガスケット2が収納されている。
【0027】
蒸気配管に流れる流体より温度の低い作動流体が作動流体入口配管3からOリング1に流れ込み、作動流体出口配管4から流出することで、スパイラルガスケット2、Oリング1が冷却される。
【0028】
尚、図1、図2に示された構成では、Oリング1がスパイラルガスケット2の外側に1輪設けられている。しかしこれに限定されず、複数輪のOリング1がスパイラルガスケット2の外側に配置されていてもよい。
【0029】
(第2の実施の形態の構成)
図3を用いて、本発明の第2の実施の形態によるフランジ締結部の構成について説明する。
【0030】
図3(a)に示されたように、スパイラルガスケット2の内側にOリング1が接合若しくは隣接するように配置される。Oリング1は、作動流体が流れることができる空洞を有し、1本又は複数の作動流体入口配管3と1本又は複数の作動流体出口配管4とが接続される。
【0031】
図3(a)には、1輪のOリング1に作動流体入口配管3が1本、作動流体出口配管4が1本接続された構成が示されている。
【0032】
図3(b)に、図3(a)における○で囲まれた部分A2の縦断面を拡大して示す。図3(b)には、Oリング1とスパイラルガスケット2とが溶接等により接合部5で接合された例が示されている。しかし、これに限らずOリング1とスパイラルガスケット2とが接合されずにそれぞれ単体で隣接配置される構成であってもよい。
【0033】
作動流体が作動流体入口配管3からOリング1に流れ込み、作動流体出口配管4から流出することで、スパイラルガスケット2、Oリング1が冷却される。
【0034】
図3に示された構成では、Oリング1がスパイラルガスケット2の内側に1輪設けられている。しかしこれに限定されず、複数輪のOリング1がスパイラルガスケット2の内側に配置されていてもよい。
【0035】
(第3の実施の形態の構成)
図4を参照し、本発明の第3の実施の形態によるフランジ締結部の構成について説明する。
【0036】
図4(a)に示されたように、スパイラルガスケット2の内側、外側にOリング1がそれぞれ接合もしくは隣接するように配置される。
【0037】
Oリング1は、作動流体が流れることができる空洞を有し、1本又は複数の作動流体入口配管3と、1本又は複数の作動流体出口配管4とが接続される。
【0038】
図4(a)には、Oリング1が内側・外側に1輪ずつ、作動流体入口配管3が1本、作動流体出口配管4が1本接続された構成が示されている。
【0039】
図4(b)に、図4(a)における○で囲まれた部分A3の縦断面を拡大して示す。図4(b)では、Oリング1とスパイラルガスケット2とが溶接等により接合部5で接合された例が示されている。しかしこれに限らず、Oリング1とスパイラルガスケット2とが接合されずに単体でそれぞれ隣接配置される構成であってもよい。
【0040】
作動流体が作動流体入口配管3からOリング1に流れ込み、作動流体出口配管4から流出することで、スパイラルガスケット2が内側と外側に配置されたOリング1を介してより効率良く冷却される。
【0041】
尚、図4に示された構成では、Oリング1がスパイラルガスケット2の内側に1輪、外側に1輪それぞれ設けられている。しかしこれに限定されず、複数輪のOリング1がスパイラルガスケット2の内側に配置され、さらに複数輪のOリング1がスパイラルガスケット2の外側に配置されていてもよい。
【0042】
(第4の実施の形態の構成)
図5を参照して、本発明の第4の実施の形態によるフランジ締結部の構成について説明する。
【0043】
図5(a)に示されたように、1輪及び複数のOリング1に、1本又は複数の作動流体入口配管3と1本又は作動流体出口配管4とが接続される。Oリング1は、作動流体が流れることができる空洞を有する。図5(a)には、2輪のOリング1に作動流体入口配管3が1本、作動流体出口配管4が1本接続された構成が示されている。
【0044】
図5(b)に、図5(a)における○で囲まれた部分A4の縦断面を拡大して示す。作動流体が作動流体入口配管3からOリング1に流れ込み、作動流体出口配管4から流出することで、Oリング1が冷却される。
【0045】
図5(a)、図5(b)には、2輪のOリング1が溶接等により作動流体配管3で連結された構成が示されている。しかしこれに限らず、1輪のOリング1単体で構成されていてもよい。あるいは、複数輪のOリング1が相互に接合されずにそれぞれ単体で隣接配置される構成であってもよい。
【0046】
(第5の実施の形態の構成)
図6を参照し、第5の実施の形態によるフランジ締結部の構成について説明する。
【0047】
図6(a)に示されたように、スパイラルガスケット2の内側に、Oリング1が接合若しくは隣接するように配置される。
【0048】
Oリング1は、作動流体が流れることができる空洞を有し、1本又は複数の作動流体入口配管3と1本又は複数の作動流体出口配管4とが接続される。
【0049】
図6(b)に、図6(a)における○で囲まれた部分A5の縦断面を拡大して示す。Oリング1の表面には、複数の開口部6が点在するように形成されている。この開口部6は、図6(b)に示されたようにOリング1の縦断面においてスパイラルガスケット2に近い側に形成されることが望ましい。より具体的には、図9(b)を参照して後述するように、フランジ溝とOリング1とが接するシート部とスパイラルガスケット2とで囲まれた空間に面する領域に、開口部6が形成されていることが望ましい。
【0050】
作動流体が作動流体入口配管3からOリング1に流れ込み、作動流体出口配管4から流出する際に、スパイラルガスケット2に近い側に設けられた開口部6から作動流体がリークすることで、スパイラルガスケット2がより効率よく直接的に冷却される。
【0051】
図6(a)、図6(b)には、Oリング1とスパイラルガスケット2とが接合されずに相互に独立して単体で隣接配置された構成が示されている。しかし、Oリング1とスパイラルガスケット2とが、溶接等により接続部において接合された構成であってもよい。
【0052】
また、複数輪のOリング1がスパイラルガスケット2の内側、あるいは外側に配置されていてもよい。この場合は、複数輪のOリング1のうち、スパイラルガスケット2に最も近い位置に配置された少なくとも1輪のOリング1において、スパイラルガスケット2に近い側に開口部6が形成されていればよい。
【0053】
あるいはまた、上記第3の実施の形態のように、スパイラルガスケット2の内側に1輪又は複数輪のOリング1が配置され、さらにスパイラルガスケット2の外側に1輪又は複数輪のOリング1が配置されている場合にも、開口部6を形成することができる。この場合は、スパイラルガスケット2の内側と外側にそれぞれ配置された1輪のOリング1、あるいは複数輪のOリング1のうち最も近い位置にそれぞれ配置されたOリング1のうちの少なくとも1輪のものにおいて、スパイラルガスケット2に近い側に開口部6が形成されていればよい。
【0054】
(第6実施の形態の構成)
図10を用いて、本発明の第6の実施の形態によるフランジ締結部の冷却システム、冷却方法の構成について説明する。この第6の実施の形態による冷却システム、冷却方法では、上記第1〜第4の実施の形態のいずれかによるフランジ締結部を用いる。
【0055】
図10に、第6の実施の形態によるフランジ締結部の冷却システムの構成を示し、本実施の形態による冷却システム、冷却方法について説明する。
【0056】
ここでは、作動流体として水を用いる。図示されていない高圧ヒータに接続された高圧給水系配管10から、作動流体入口管3が分岐している。分岐した作動流体入口管3は、入口調整弁14を通り作動流体入口管3を経てフランジ締結部12に至る。フランジ締結部12は2本の蒸気配管13の接続部であり、ここで蒸気配管13を流れる作動流体である蒸気がフランジ締結部12を加熱している。
【0057】
フランジ締結部12の内部に導かれた水は、上記第1〜第4の実施の形態のいずれかによるフランジ締結部に設けられた上述の構成により、Oリング1とスパイラルガスケット2、あるいはOリング1を冷却する。一定の熱交換を行った水はフランジ締結部12から流出し、作動流体出口管4を抜けて出口調整弁15を通り、上流よりも圧力の低い低圧給水系配管11に至る。この低圧給水系配管11は、図示されていない低圧給水ヒータに接続されている。
【0058】
尚、ここで作動流体として蒸気でなく水を用いた理由は、水の熱交換率の高さと扱いやすさの2点にある。
【0059】
(第7の実施の形態の構成)
図11を用いて、本発明の第7の実施の形態によるフランジ締結部の冷却システム、冷却方法について説明する。第6の実施の形態は、上記第1〜第5の実施の形態のいずれかによるフランジ締結部を冷却するシステム、方法であって、作動流体として蒸気を用いる。
【0060】
ここで、フランジ締結部12の一例として、高温再熱管のCRV(組み合わせ再熱弁)の手前に設けられる再熱蒸気リード管フランジ締結部を例にとり説明する。
【0061】
高圧タービン16に接続された主蒸気管18から、作動流体入口管3が分岐している。尚、ここでは作動流体として蒸気を用いている。
【0062】
分岐した作動流体入口管3は、入口調整弁14を通り作動流体入口管3を経てフランジ締結部12に至る。フランジ締結部12は、再熱蒸気管19の接続部に相当し、再熱蒸気管19を流れる蒸気がフランジ締結部12を加熱している。
【0063】
フランジ締結部12の内部に導かれた、蒸気配管13の作動流体よりも低温の蒸気が、上記第1〜第5の実施の形態のいずれかによるフランジ締結部の上述した構成により、Oリング1とスパイラルガスケット2とを冷却する。一定の熱交換を行った蒸気はフランジ締結部12から出て、作動流体出口管4を抜けて出口調整弁15を通過し、上流よりも圧力の低い図示されていない復水器に流出する。
【0064】
(第1の実施の形態による作用・効果)
図7を用いて、第1の実施の形態によるフランジ締結部により得られる作用・効果について詳述する。
【0065】
図7(a)に、第1の実施の形態によるフランジ締結部の内部に作動流体が流れている状態を示す。図7(b)は図7(a)における○で囲まれた部分A6の縦断面の拡大図であり、作動流体による熱交換作用によりOリング1、スパイラルガスケット2が冷却される様子を示す。
【0066】
図7(a)における図中右手から、フランジ締結部の外部から送られてきた、フランジ締結部により締結された作動流体より温度の低い作動流体が作動流体入口配管3からOリング1の内部に流入する。Oリング1内において図中上下に分かれて流れた作動流体は再び合流し、作動流体出口配管4からフランジ締結部の外部へ流出する。
【0067】
図7(b)において、作動流体入口配管3からOリング1の内部に入った作動流体が、アルキメデスの定理によりOリング1の管面に対して垂直に圧力が作用する様子が示されている。フランジ溝20とOリング1とが接するシート部においてフランジ溝20が冷却され、スパイラルガスケット2が矢印8で示された方向に向かって冷却される。
【0068】
フランジ締結部の外部から作動流体が流入して流出していくことにより、フランジ締結部においてOリング1と接触しているフランジ溝20が一種の熱交換器として作用し、フランジ溝20に装填されているスパイラルガスケット2が冷却される。これにより、スパイラルガスケット2を構成するフープ材である膨張黒鉛を水蒸気酸化が起こる650℃以下に冷却することができるので、膨張黒鉛本来の安定したシール性能を保つことが可能である。
【0069】
(第2、3の実施の形態による作用・効果)
本発明の第2の実施の形態による作用・効果、並びに第3の実施の形態による作用・効果の説明は、図7を用いて説明した第1の実施の形態による作用・効果と同様である。
【0070】
図7(a)を流用して説明するが、第2の実施の形態によるフランジ締結部によれば、Oリング1をスパイラルガスケット2の内側に設置することで冷却効果がフランジ締結部の内部において内側のOリング1から外側のスパイラルガスケット2に伝搬する。
【0071】
さらに、第3の実施の形態によるフランジ締結部では、Oリング1をスパイラルガスケット2の内側と外側とに設置することで、冷却効果がフランジの内側のOリング1からその外側のスパイラルガスケット2へ、さらに外側のOリング1から内側のスパイラルガスケット2へと二重に伝搬する。これにより、よりスパイラルガスケット2を冷却する効果を高めることができる。
【0072】
(第4の実施の形態による作用・効果)
図8を参照して、本発明の第4の実施の形態による作用・効果について説明する。
【0073】
図8(a)に、第4の実施の形態によるフランジ締結部に作動流体を流した状態を示す。図8(b)は図8(a)における○で囲まれた部分A7の縦断面の拡大図であり、作動流体の熱交換作用により冷却効果が伝わる様子が示されている。
【0074】
図8(a)において、フランジ締結部の図中右手から送られてきた、フランジ締結部により締結された蒸気配管の作動流体より温度が低い冷媒として作用する作動流体が、作動流体入口配管3からOリング1内に流入する。Oリング1と作動流体入口配管3とが接続された十字路において図中上下方向に分かれた作動流体がOリング1を囲むように流れ、再びOリング1と作動流体出口配管4とが接続された十字路で合流して作動流体出口配管4からフランジ締結部の外部へ流出していく。
【0075】
図8(b)において、作動流体入口配管3からOリング1内部に入った作動流体が、アルキメデスの定理によりOリング1の管面に対し垂直に圧力が作用する。Oリング1のシート部において接するフランジ溝20とOリング1自身とが、矢印8で示された方向に向かって冷却される。
【0076】
作動流体は、フランジ締結部の外部から流入して外部へ流出するので、フランジ溝20が一種の熱交換器として作用し、フランジ溝20と、このフランジ溝20に装填されているOリング1自身とが冷却され続ける。これにより、Oリング1において高温による塑性変形が起こらず本来の安定したシール性能を保つことができ、Oリング1本体の材質の選択の範囲を拡げることが可能である。
【0077】
(第5の実施の形態による作用・効果)
図9を参照し、本発明の第5の実施の形態による作用・効果について説明する。
【0078】
図9(a)に、第5の実施の形態によるフランジ締結部の内部を、作動流体の熱交換作用によりスパイラルガスケット2、Oリング1が矢印8で示された方向に向かって冷却される様子を示す。ここで、Oリング1とフランジ溝20とが接触しているシート部を図9(b)に拡大して示す。
【0079】
図9(b)に示されたように、作動流体入口配管3から矢印7で示されたようにOリング1内部に向かって流入した作動流体が、アルキメデスの定理によりOリング1の管面に対し垂直に圧力が作用し、Oリング1のシート部に接するフランジ溝20と、さらにはスパイラルガスケット2とを冷却する。
【0080】
図9(a)に示されたように、Oリング1の表面には複数の開口部6が形成されている。Oリング1において、フランジ溝20と接触しているシート部とスパイラルガスケット2とで囲まれた空間に面している領域に形成されていることが望ましい。
【0081】
Oリング1の開口部6において、蒸気のリークが生じる。この場合、Oリング1には、フランジ締結部により締結された蒸気配管の内部を流れる蒸気より圧力が高く温度が低い作動流体が流れることが前提条件となる。
【0082】
フランジ溝20とOリング1とが接触するOリング1のシート部と、スパイラルガスケット2とで囲まれて形成される空間Xにおける圧力、温度と、Oリング1内の圧力、温度とが、開口部6から蒸気がリークすることによってほぼ同一で淀んだ状態となっている。
【0083】
フランジ溝20とOリング1とが接触しているOリング1のシート部が、何かの原因で決壊した場合について考える。フランジ締結部により締結された蒸気配管の圧力は、上述した空間Xの圧力よりも低い。図9(b)において、作動流体の流れ方向7として示されたように、図中右から左に向かって内部リークが生じる。これにより、スパイラルガスケット2には、図中左側を流れる蒸気配管内の温度の高い作動流体が接触することが無いので、スパイラルガスケット2が高温に曝される事態を回避することができる。
【0084】
(第6の実施の形態による作用・効果)
図10を用いて、第6の実施の形態によるフランジ締結部の冷却システム、冷却方法による作用、効果について説明する。本実施の形態では、上述のように上記第1〜第4の実施の形態のいずれかによるフランジ締結部を用いる。
【0085】
図示されていない高圧ヒータに接続された高圧給水系配管10から、作動流体入口管3が分岐し、入口調整弁14を通って作動流体入口管3を経てフランジ締結部12に至る。この経路を経て作動流体としての水がフランジ締結部12の内部へ導入され、Oリング1とスパイラルガスケット2とが冷却される。熱交換が行われた後、作動流体としての水が、フランジ締結部12から作動流体出口管4を経て出口調整弁15を通過し、低圧給水系配管11へ流出する。
【0086】
これにより、スパイラルガスケット2を構成するフープ材である膨張黒鉛を水蒸気酸化が起こる650℃以下に冷却することができるので、膨張黒鉛が有する安定したシール性能を保つことが可能となる。
【0087】
(第7の実施の形態による作用・効果)
図11を参照し、本発明の第7の実施の形態によるフランジ締結部の冷却システム、冷却方法の作用・効果について説明する。本実施の形態では、上述のように上記第1〜第5の実施の形態のいずれかによるフランジ締結部を用いる。
【0088】
高圧タービン16に接続された主蒸気管18から、作動流体入口管3が分岐し、入口調整弁14を通って作動流体入口管3を経てフランジ締結部12に至る。この経路を経て作動流体としての蒸気がフランジ締結部12の内部へ導入され、Oリング1とスパイラルガスケット2とが冷却される。熱交換が行われた後、作動流体としての蒸気が、フランジ締結部12から作動流体出口管4を経て出口調整弁15を通過し、低圧給水系配管11へ流出する。
【0089】
特に、上記第5の実施の形態によるフランジ締結部を用いた場合は、図9(b)に示されたようにOリング1に開口部6が設けられているが、作動流体として蒸気を用いているため、上述したように開口部6から流出した作動流体が内部リークした際に水蒸気爆発を起こすことがない。
【0090】
このようにして、スパイラルガスケット2を構成するフープ材である膨張黒鉛を水蒸気酸化が起こる650℃以下に冷却することができるので、膨張黒鉛が有する安定したシール性能を保つことが可能となる。
【0091】
上述した実施の形態はいずれも一例であって、本発明を限定するものではなく、本発明の技術的範囲内において変形することが可能である。
【符号の説明】
【0092】
1 Oリング
2 スパイラルガスケット
3 作動流体入口配管
4 作動流体出口配管
5 接合部
6 開口部
7 作動流体の流れ方向
8 冷却方向
10 高圧給水系配管
11 低圧給水系配管
12 フランジ締結部
13 蒸気配管
14 入口調整弁
15 出口調整弁
16 高圧タービン
18 主蒸気管
19 再熱蒸気管
20 フランジ溝
【技術分野】
【0001】
本発明は、化学プラント、電力プラント等、特に火力発電所において用いられる配管接続用のフランジ締結部、フランジ締結部の冷却システム及び冷却方法に関する。
【背景技術】
【0002】
化学プラント、原子力発電所、火力発電所、ガスタービン等において、2本の配管を接続するためにフランジ締結部が設けられている。そして、フランジ締結部からの流体の漏洩を防ぎシール性を高めるため、フランジ内部の円周状の溝に沿ってスパイラルガスケットが収納されている。
【0003】
従来のスパイラルガスケットに存在していた問題について、図面を参照して説明する。
【0004】
図12(a)に示されたような蒸気温度600℃級までの火力発電所の主蒸気系統、及び再熱蒸気系統における蒸気配管113を接続するフランジ締結部112には、多くの場合図12(b)に示されたようにフランジ溝120内にスパイラルガスケット102が収納されている。矢印118で示された方向に、蒸気流体からの熱が伝達していく。
【0005】
スパイラルガスケット102は、フィラー材とフープ材とを巻き込んだ構造を有し、フィラー材の材料として膨張黒鉛(グラファイト)、フープ材の材料として非鉄金属の超合金材料が通常用いられている。
【0006】
スパイラルガスケット102以外に、ガスタービン等では図12(c)に示されたように金属メタルのOリング101やCリング等が用いられている。この場合も、矢印118で示された方向に蒸気流体からの熱が伝達していく。
【0007】
ここで、スパイラルガスケット102のシール性は、主にフィラー材に用いられる膨張黒鉛が担っており、この材料以外ではシール性を保つのが困難である。
【0008】
ところが、昨今地球の温暖化を防ぐため、温暖化に大きく影響するニ酸化炭素(CO2)の排出量を減らす試みが世界的に謳われている。火力発電プラント等に於いても、ニ酸化炭素の排出量を少なくするため、蒸気タービンシステムの高温化が進められており、蒸気温度750℃級まで高温化の検討が進められている。
【0009】
しかしながら、フィラー材に使われる膨張黒鉛は650℃近辺以上で水蒸気酸化が開始する為、750℃級では焼失する問題があり、従来は使用が不可能であった。
【0010】
また、このような高温域まで使用可能なスパイラルガスケット102のフープ材またはOリングの素材は、強度の面から非常に狭い範囲に限定されるという問題があった。さらに、これらの素材を仮に用いることができたとしても、そのような素材からスパイラルガスケット102のフープ材、Oリングを切削加工するのは非常に困難であった。さらには、高音域での金属材料の使用はクリープ変形等の塑性変形が起こり、シール面圧が徐々に低下するという問題もあった。
【0011】
従来のフランジ締結部に関する技術を開示した文献名を以下に記載する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2007−127178号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
上述のように、従来は、化学プラントや火力、原子力発電所等において、高温化を実現する際に、フランジ締結部に内蔵するガスケットのフィラー材として膨張黒鉛を用いることができず、またフープ材、Oリングの素材が限定される上に塑性変形が発生しシール面圧の低下を招く問題があった。
【0014】
本発明はこのような問題を解決することができるフランジ締結部、フランジ締結部の冷却システム及び冷却方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の一態様によるフランジ締結部は、複数の配管を接続するフランジの溝内に収納可能であり、膨張黒鉛を含むガスケットと、前記ガスケットの外周に配置された少なくとも1輪のOリングとを備え、前記Oリングは、内部に作動流体が流れることが可能な空洞と、前記作動流体が流れ込む入口配管と、前記作動流体が流れ出る出口配管とを有することを特徴とする。
【0016】
ここで、Oリングはガスケットの内周、あるいは内周及び外周に配置されていてもよい。また、Oリングとガスケットとは接合された状態、あるいは接合されずに隣接するように配置されていてもよい。
【0017】
本発明の一態様によるフランジ締結部の冷却システムは、上記フランジ締結部と、前記入口配管に接続され、前記作動流体を前記Oリングに供給するための第1の配管と、前記出口配管に接続され、前記Oリングから流出した前記作動流体を排出するための第2の配管とを備え、前記第1の配管は前記第2の配管より高圧であり、前記作動流体は、前記配管を流れる流体より低温の水であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明のフランジ締結部、フランジ締結部の冷却システム及び冷却方法によれば、過酷な温度条件下に曝されるガスケット、Oリングを冷却して温度を下げることにより、ガスケット、Oリングに既存の材料を使用することが可能となり、高温化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるフランジ締結部の構造を示す平面図及び縦断面図。
【図2】同フランジ締結部においてOリング、スパイラルガスケットがフランジに収納された状態を示す平面図。
【図3】本発明の第2の実施の形態によるフランジ締結部の構造を示す平面図及び縦断面図。
【図4】本発明の第3の実施の形態によるフランジ締結部の構造を示す平面図及び縦断面図。
【図5】本発明の第4の実施の形態によるフランジ締結部の構造を示す平面図及び縦断面図。
【図6】本発明の第5の実施の形態によるフランジ締結部の構造を示す平面図及び縦断面図。
【図7】本発明の第1、2、3の実施の形態によるフランジ締結部の作用・効果を示す説明図。
【図8】本発明の第4の実施の形態によるフランジ締結部の作用・効果を示す説明図。
【図9】本発明の第5の実施の形態によるフランジ締結部の作用・効果を示す説明図。
【図10】本発明の第6の実施の形態によるフランジ締結部の冷却システム、冷却方法の構成を示す説明図。
【図11】本発明の第7の実施の形態によるフランジ締結部の冷却システム、冷却方法の構成を示す説明図。
【図12】従来のフランジ締結部の構造を示す説明図。
【発明の実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0021】
(第1の実施の形態における構成)
図1を参照し、本発明の第1の実施の形態によるフランジ締結部の構成について説明する。
【0022】
図1(a)に示されたように、スパイラルガスケット2の外側にOリング1が接合もしくは隣接するように設置される。Oリング1は、作動流体が流れることができる空洞を有し、1本又は複数の作動流体入口配管3と、1本又は複数の作動流体出口配管4とが接続される。ここでは、図1(a)において1輪のOリング1に作動流体入口配管3が1本、作動流体出口配管4が1本接続された構成が示されている。
【0023】
図1(b)に、図1(a)における○で囲まれた部分A1の縦断面を拡大して示す。
【0024】
尚、図1(b)には、Oリング1とスパイラルガスケット2とが溶接等による接続部5で接合された構成が示されている。しかしこれに限定されず、Oリング1とスパイラルガスケット2とが接合されずに相互に独立して隣接配置された構成であってもよい。
【0025】
このようなフランジ締結部における、Oリング1、スパイラルガスケット2がフランジ内に収納された状態を図2に示す。2本の蒸気配管を接続するフランジ21の外周部分にボルト締結用の穴22が配置され、中央部分には蒸気配管に繋がる配管内部23が位置している。
【0026】
このフランジ21の外周部分と配管内部23との間にリング状に溝が存在し、上述したOリング1、スパイラルガスケット2が収納されている。
【0027】
蒸気配管に流れる流体より温度の低い作動流体が作動流体入口配管3からOリング1に流れ込み、作動流体出口配管4から流出することで、スパイラルガスケット2、Oリング1が冷却される。
【0028】
尚、図1、図2に示された構成では、Oリング1がスパイラルガスケット2の外側に1輪設けられている。しかしこれに限定されず、複数輪のOリング1がスパイラルガスケット2の外側に配置されていてもよい。
【0029】
(第2の実施の形態の構成)
図3を用いて、本発明の第2の実施の形態によるフランジ締結部の構成について説明する。
【0030】
図3(a)に示されたように、スパイラルガスケット2の内側にOリング1が接合若しくは隣接するように配置される。Oリング1は、作動流体が流れることができる空洞を有し、1本又は複数の作動流体入口配管3と1本又は複数の作動流体出口配管4とが接続される。
【0031】
図3(a)には、1輪のOリング1に作動流体入口配管3が1本、作動流体出口配管4が1本接続された構成が示されている。
【0032】
図3(b)に、図3(a)における○で囲まれた部分A2の縦断面を拡大して示す。図3(b)には、Oリング1とスパイラルガスケット2とが溶接等により接合部5で接合された例が示されている。しかし、これに限らずOリング1とスパイラルガスケット2とが接合されずにそれぞれ単体で隣接配置される構成であってもよい。
【0033】
作動流体が作動流体入口配管3からOリング1に流れ込み、作動流体出口配管4から流出することで、スパイラルガスケット2、Oリング1が冷却される。
【0034】
図3に示された構成では、Oリング1がスパイラルガスケット2の内側に1輪設けられている。しかしこれに限定されず、複数輪のOリング1がスパイラルガスケット2の内側に配置されていてもよい。
【0035】
(第3の実施の形態の構成)
図4を参照し、本発明の第3の実施の形態によるフランジ締結部の構成について説明する。
【0036】
図4(a)に示されたように、スパイラルガスケット2の内側、外側にOリング1がそれぞれ接合もしくは隣接するように配置される。
【0037】
Oリング1は、作動流体が流れることができる空洞を有し、1本又は複数の作動流体入口配管3と、1本又は複数の作動流体出口配管4とが接続される。
【0038】
図4(a)には、Oリング1が内側・外側に1輪ずつ、作動流体入口配管3が1本、作動流体出口配管4が1本接続された構成が示されている。
【0039】
図4(b)に、図4(a)における○で囲まれた部分A3の縦断面を拡大して示す。図4(b)では、Oリング1とスパイラルガスケット2とが溶接等により接合部5で接合された例が示されている。しかしこれに限らず、Oリング1とスパイラルガスケット2とが接合されずに単体でそれぞれ隣接配置される構成であってもよい。
【0040】
作動流体が作動流体入口配管3からOリング1に流れ込み、作動流体出口配管4から流出することで、スパイラルガスケット2が内側と外側に配置されたOリング1を介してより効率良く冷却される。
【0041】
尚、図4に示された構成では、Oリング1がスパイラルガスケット2の内側に1輪、外側に1輪それぞれ設けられている。しかしこれに限定されず、複数輪のOリング1がスパイラルガスケット2の内側に配置され、さらに複数輪のOリング1がスパイラルガスケット2の外側に配置されていてもよい。
【0042】
(第4の実施の形態の構成)
図5を参照して、本発明の第4の実施の形態によるフランジ締結部の構成について説明する。
【0043】
図5(a)に示されたように、1輪及び複数のOリング1に、1本又は複数の作動流体入口配管3と1本又は作動流体出口配管4とが接続される。Oリング1は、作動流体が流れることができる空洞を有する。図5(a)には、2輪のOリング1に作動流体入口配管3が1本、作動流体出口配管4が1本接続された構成が示されている。
【0044】
図5(b)に、図5(a)における○で囲まれた部分A4の縦断面を拡大して示す。作動流体が作動流体入口配管3からOリング1に流れ込み、作動流体出口配管4から流出することで、Oリング1が冷却される。
【0045】
図5(a)、図5(b)には、2輪のOリング1が溶接等により作動流体配管3で連結された構成が示されている。しかしこれに限らず、1輪のOリング1単体で構成されていてもよい。あるいは、複数輪のOリング1が相互に接合されずにそれぞれ単体で隣接配置される構成であってもよい。
【0046】
(第5の実施の形態の構成)
図6を参照し、第5の実施の形態によるフランジ締結部の構成について説明する。
【0047】
図6(a)に示されたように、スパイラルガスケット2の内側に、Oリング1が接合若しくは隣接するように配置される。
【0048】
Oリング1は、作動流体が流れることができる空洞を有し、1本又は複数の作動流体入口配管3と1本又は複数の作動流体出口配管4とが接続される。
【0049】
図6(b)に、図6(a)における○で囲まれた部分A5の縦断面を拡大して示す。Oリング1の表面には、複数の開口部6が点在するように形成されている。この開口部6は、図6(b)に示されたようにOリング1の縦断面においてスパイラルガスケット2に近い側に形成されることが望ましい。より具体的には、図9(b)を参照して後述するように、フランジ溝とOリング1とが接するシート部とスパイラルガスケット2とで囲まれた空間に面する領域に、開口部6が形成されていることが望ましい。
【0050】
作動流体が作動流体入口配管3からOリング1に流れ込み、作動流体出口配管4から流出する際に、スパイラルガスケット2に近い側に設けられた開口部6から作動流体がリークすることで、スパイラルガスケット2がより効率よく直接的に冷却される。
【0051】
図6(a)、図6(b)には、Oリング1とスパイラルガスケット2とが接合されずに相互に独立して単体で隣接配置された構成が示されている。しかし、Oリング1とスパイラルガスケット2とが、溶接等により接続部において接合された構成であってもよい。
【0052】
また、複数輪のOリング1がスパイラルガスケット2の内側、あるいは外側に配置されていてもよい。この場合は、複数輪のOリング1のうち、スパイラルガスケット2に最も近い位置に配置された少なくとも1輪のOリング1において、スパイラルガスケット2に近い側に開口部6が形成されていればよい。
【0053】
あるいはまた、上記第3の実施の形態のように、スパイラルガスケット2の内側に1輪又は複数輪のOリング1が配置され、さらにスパイラルガスケット2の外側に1輪又は複数輪のOリング1が配置されている場合にも、開口部6を形成することができる。この場合は、スパイラルガスケット2の内側と外側にそれぞれ配置された1輪のOリング1、あるいは複数輪のOリング1のうち最も近い位置にそれぞれ配置されたOリング1のうちの少なくとも1輪のものにおいて、スパイラルガスケット2に近い側に開口部6が形成されていればよい。
【0054】
(第6実施の形態の構成)
図10を用いて、本発明の第6の実施の形態によるフランジ締結部の冷却システム、冷却方法の構成について説明する。この第6の実施の形態による冷却システム、冷却方法では、上記第1〜第4の実施の形態のいずれかによるフランジ締結部を用いる。
【0055】
図10に、第6の実施の形態によるフランジ締結部の冷却システムの構成を示し、本実施の形態による冷却システム、冷却方法について説明する。
【0056】
ここでは、作動流体として水を用いる。図示されていない高圧ヒータに接続された高圧給水系配管10から、作動流体入口管3が分岐している。分岐した作動流体入口管3は、入口調整弁14を通り作動流体入口管3を経てフランジ締結部12に至る。フランジ締結部12は2本の蒸気配管13の接続部であり、ここで蒸気配管13を流れる作動流体である蒸気がフランジ締結部12を加熱している。
【0057】
フランジ締結部12の内部に導かれた水は、上記第1〜第4の実施の形態のいずれかによるフランジ締結部に設けられた上述の構成により、Oリング1とスパイラルガスケット2、あるいはOリング1を冷却する。一定の熱交換を行った水はフランジ締結部12から流出し、作動流体出口管4を抜けて出口調整弁15を通り、上流よりも圧力の低い低圧給水系配管11に至る。この低圧給水系配管11は、図示されていない低圧給水ヒータに接続されている。
【0058】
尚、ここで作動流体として蒸気でなく水を用いた理由は、水の熱交換率の高さと扱いやすさの2点にある。
【0059】
(第7の実施の形態の構成)
図11を用いて、本発明の第7の実施の形態によるフランジ締結部の冷却システム、冷却方法について説明する。第6の実施の形態は、上記第1〜第5の実施の形態のいずれかによるフランジ締結部を冷却するシステム、方法であって、作動流体として蒸気を用いる。
【0060】
ここで、フランジ締結部12の一例として、高温再熱管のCRV(組み合わせ再熱弁)の手前に設けられる再熱蒸気リード管フランジ締結部を例にとり説明する。
【0061】
高圧タービン16に接続された主蒸気管18から、作動流体入口管3が分岐している。尚、ここでは作動流体として蒸気を用いている。
【0062】
分岐した作動流体入口管3は、入口調整弁14を通り作動流体入口管3を経てフランジ締結部12に至る。フランジ締結部12は、再熱蒸気管19の接続部に相当し、再熱蒸気管19を流れる蒸気がフランジ締結部12を加熱している。
【0063】
フランジ締結部12の内部に導かれた、蒸気配管13の作動流体よりも低温の蒸気が、上記第1〜第5の実施の形態のいずれかによるフランジ締結部の上述した構成により、Oリング1とスパイラルガスケット2とを冷却する。一定の熱交換を行った蒸気はフランジ締結部12から出て、作動流体出口管4を抜けて出口調整弁15を通過し、上流よりも圧力の低い図示されていない復水器に流出する。
【0064】
(第1の実施の形態による作用・効果)
図7を用いて、第1の実施の形態によるフランジ締結部により得られる作用・効果について詳述する。
【0065】
図7(a)に、第1の実施の形態によるフランジ締結部の内部に作動流体が流れている状態を示す。図7(b)は図7(a)における○で囲まれた部分A6の縦断面の拡大図であり、作動流体による熱交換作用によりOリング1、スパイラルガスケット2が冷却される様子を示す。
【0066】
図7(a)における図中右手から、フランジ締結部の外部から送られてきた、フランジ締結部により締結された作動流体より温度の低い作動流体が作動流体入口配管3からOリング1の内部に流入する。Oリング1内において図中上下に分かれて流れた作動流体は再び合流し、作動流体出口配管4からフランジ締結部の外部へ流出する。
【0067】
図7(b)において、作動流体入口配管3からOリング1の内部に入った作動流体が、アルキメデスの定理によりOリング1の管面に対して垂直に圧力が作用する様子が示されている。フランジ溝20とOリング1とが接するシート部においてフランジ溝20が冷却され、スパイラルガスケット2が矢印8で示された方向に向かって冷却される。
【0068】
フランジ締結部の外部から作動流体が流入して流出していくことにより、フランジ締結部においてOリング1と接触しているフランジ溝20が一種の熱交換器として作用し、フランジ溝20に装填されているスパイラルガスケット2が冷却される。これにより、スパイラルガスケット2を構成するフープ材である膨張黒鉛を水蒸気酸化が起こる650℃以下に冷却することができるので、膨張黒鉛本来の安定したシール性能を保つことが可能である。
【0069】
(第2、3の実施の形態による作用・効果)
本発明の第2の実施の形態による作用・効果、並びに第3の実施の形態による作用・効果の説明は、図7を用いて説明した第1の実施の形態による作用・効果と同様である。
【0070】
図7(a)を流用して説明するが、第2の実施の形態によるフランジ締結部によれば、Oリング1をスパイラルガスケット2の内側に設置することで冷却効果がフランジ締結部の内部において内側のOリング1から外側のスパイラルガスケット2に伝搬する。
【0071】
さらに、第3の実施の形態によるフランジ締結部では、Oリング1をスパイラルガスケット2の内側と外側とに設置することで、冷却効果がフランジの内側のOリング1からその外側のスパイラルガスケット2へ、さらに外側のOリング1から内側のスパイラルガスケット2へと二重に伝搬する。これにより、よりスパイラルガスケット2を冷却する効果を高めることができる。
【0072】
(第4の実施の形態による作用・効果)
図8を参照して、本発明の第4の実施の形態による作用・効果について説明する。
【0073】
図8(a)に、第4の実施の形態によるフランジ締結部に作動流体を流した状態を示す。図8(b)は図8(a)における○で囲まれた部分A7の縦断面の拡大図であり、作動流体の熱交換作用により冷却効果が伝わる様子が示されている。
【0074】
図8(a)において、フランジ締結部の図中右手から送られてきた、フランジ締結部により締結された蒸気配管の作動流体より温度が低い冷媒として作用する作動流体が、作動流体入口配管3からOリング1内に流入する。Oリング1と作動流体入口配管3とが接続された十字路において図中上下方向に分かれた作動流体がOリング1を囲むように流れ、再びOリング1と作動流体出口配管4とが接続された十字路で合流して作動流体出口配管4からフランジ締結部の外部へ流出していく。
【0075】
図8(b)において、作動流体入口配管3からOリング1内部に入った作動流体が、アルキメデスの定理によりOリング1の管面に対し垂直に圧力が作用する。Oリング1のシート部において接するフランジ溝20とOリング1自身とが、矢印8で示された方向に向かって冷却される。
【0076】
作動流体は、フランジ締結部の外部から流入して外部へ流出するので、フランジ溝20が一種の熱交換器として作用し、フランジ溝20と、このフランジ溝20に装填されているOリング1自身とが冷却され続ける。これにより、Oリング1において高温による塑性変形が起こらず本来の安定したシール性能を保つことができ、Oリング1本体の材質の選択の範囲を拡げることが可能である。
【0077】
(第5の実施の形態による作用・効果)
図9を参照し、本発明の第5の実施の形態による作用・効果について説明する。
【0078】
図9(a)に、第5の実施の形態によるフランジ締結部の内部を、作動流体の熱交換作用によりスパイラルガスケット2、Oリング1が矢印8で示された方向に向かって冷却される様子を示す。ここで、Oリング1とフランジ溝20とが接触しているシート部を図9(b)に拡大して示す。
【0079】
図9(b)に示されたように、作動流体入口配管3から矢印7で示されたようにOリング1内部に向かって流入した作動流体が、アルキメデスの定理によりOリング1の管面に対し垂直に圧力が作用し、Oリング1のシート部に接するフランジ溝20と、さらにはスパイラルガスケット2とを冷却する。
【0080】
図9(a)に示されたように、Oリング1の表面には複数の開口部6が形成されている。Oリング1において、フランジ溝20と接触しているシート部とスパイラルガスケット2とで囲まれた空間に面している領域に形成されていることが望ましい。
【0081】
Oリング1の開口部6において、蒸気のリークが生じる。この場合、Oリング1には、フランジ締結部により締結された蒸気配管の内部を流れる蒸気より圧力が高く温度が低い作動流体が流れることが前提条件となる。
【0082】
フランジ溝20とOリング1とが接触するOリング1のシート部と、スパイラルガスケット2とで囲まれて形成される空間Xにおける圧力、温度と、Oリング1内の圧力、温度とが、開口部6から蒸気がリークすることによってほぼ同一で淀んだ状態となっている。
【0083】
フランジ溝20とOリング1とが接触しているOリング1のシート部が、何かの原因で決壊した場合について考える。フランジ締結部により締結された蒸気配管の圧力は、上述した空間Xの圧力よりも低い。図9(b)において、作動流体の流れ方向7として示されたように、図中右から左に向かって内部リークが生じる。これにより、スパイラルガスケット2には、図中左側を流れる蒸気配管内の温度の高い作動流体が接触することが無いので、スパイラルガスケット2が高温に曝される事態を回避することができる。
【0084】
(第6の実施の形態による作用・効果)
図10を用いて、第6の実施の形態によるフランジ締結部の冷却システム、冷却方法による作用、効果について説明する。本実施の形態では、上述のように上記第1〜第4の実施の形態のいずれかによるフランジ締結部を用いる。
【0085】
図示されていない高圧ヒータに接続された高圧給水系配管10から、作動流体入口管3が分岐し、入口調整弁14を通って作動流体入口管3を経てフランジ締結部12に至る。この経路を経て作動流体としての水がフランジ締結部12の内部へ導入され、Oリング1とスパイラルガスケット2とが冷却される。熱交換が行われた後、作動流体としての水が、フランジ締結部12から作動流体出口管4を経て出口調整弁15を通過し、低圧給水系配管11へ流出する。
【0086】
これにより、スパイラルガスケット2を構成するフープ材である膨張黒鉛を水蒸気酸化が起こる650℃以下に冷却することができるので、膨張黒鉛が有する安定したシール性能を保つことが可能となる。
【0087】
(第7の実施の形態による作用・効果)
図11を参照し、本発明の第7の実施の形態によるフランジ締結部の冷却システム、冷却方法の作用・効果について説明する。本実施の形態では、上述のように上記第1〜第5の実施の形態のいずれかによるフランジ締結部を用いる。
【0088】
高圧タービン16に接続された主蒸気管18から、作動流体入口管3が分岐し、入口調整弁14を通って作動流体入口管3を経てフランジ締結部12に至る。この経路を経て作動流体としての蒸気がフランジ締結部12の内部へ導入され、Oリング1とスパイラルガスケット2とが冷却される。熱交換が行われた後、作動流体としての蒸気が、フランジ締結部12から作動流体出口管4を経て出口調整弁15を通過し、低圧給水系配管11へ流出する。
【0089】
特に、上記第5の実施の形態によるフランジ締結部を用いた場合は、図9(b)に示されたようにOリング1に開口部6が設けられているが、作動流体として蒸気を用いているため、上述したように開口部6から流出した作動流体が内部リークした際に水蒸気爆発を起こすことがない。
【0090】
このようにして、スパイラルガスケット2を構成するフープ材である膨張黒鉛を水蒸気酸化が起こる650℃以下に冷却することができるので、膨張黒鉛が有する安定したシール性能を保つことが可能となる。
【0091】
上述した実施の形態はいずれも一例であって、本発明を限定するものではなく、本発明の技術的範囲内において変形することが可能である。
【符号の説明】
【0092】
1 Oリング
2 スパイラルガスケット
3 作動流体入口配管
4 作動流体出口配管
5 接合部
6 開口部
7 作動流体の流れ方向
8 冷却方向
10 高圧給水系配管
11 低圧給水系配管
12 フランジ締結部
13 蒸気配管
14 入口調整弁
15 出口調整弁
16 高圧タービン
18 主蒸気管
19 再熱蒸気管
20 フランジ溝
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の配管を接続するフランジの溝内に収納可能であり、膨張黒鉛を含むガスケットと、
前記ガスケットの外周に配置された少なくとも1輪のOリングと、
を備え、
前記Oリングは、内部に作動流体が流れることが可能な空洞と、前記作動流体が流れ込む入口配管と、前記作動流体が流れ出る出口配管とを有することを特徴とするフランジ締結部。
【請求項2】
複数の配管を接続するフランジの溝内に収納可能であり、膨張黒鉛を含むガスケットと、
前記ガスケットの内周に配置された少なくとも1輪のOリングと、
を備え、
前記Oリングは、内部に作動流体が流れることが可能な空洞と、前記作動流体が流れ込む入口配管と、前記作動流体が流れ出る出口配管とを有することを特徴とするフランジ締結部。
【請求項3】
複数の配管を接続するフランジの溝内に収納可能であり、膨張黒鉛を含むガスケットと、
前記ガスケットの外周及び内周にそれぞれ少なくとも1輪ずつ配置された少なくとも2輪のOリングと、
を備え、
前記Oリングは、内部に作動流体が流れることが可能な空洞と、前記作動流体が流れ込む入口配管と、前記作動流体が流れ出る出口配管とをそれぞれ有することを特徴とするフランジ締結部。
【請求項4】
前記Oリングと前記ガスケットとは接合された状態、あるいは接合されず隣接するように配置されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載のフランジ締結部。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一に記載のフランジ締結部と、
前記入口配管に接続され、前記作動流体を前記Oリングに供給するための第1の配管と、
前記出口配管に接続され、前記Oリングから流出した前記作動流体を排出するための第2の配管と、
を備え、
前記第1の配管は前記第2の配管より高圧であり、
前記作動流体は、前記配管を流れる流体より低温の水であることを特徴とするフランジ締結部の冷却システム。
【請求項1】
複数の配管を接続するフランジの溝内に収納可能であり、膨張黒鉛を含むガスケットと、
前記ガスケットの外周に配置された少なくとも1輪のOリングと、
を備え、
前記Oリングは、内部に作動流体が流れることが可能な空洞と、前記作動流体が流れ込む入口配管と、前記作動流体が流れ出る出口配管とを有することを特徴とするフランジ締結部。
【請求項2】
複数の配管を接続するフランジの溝内に収納可能であり、膨張黒鉛を含むガスケットと、
前記ガスケットの内周に配置された少なくとも1輪のOリングと、
を備え、
前記Oリングは、内部に作動流体が流れることが可能な空洞と、前記作動流体が流れ込む入口配管と、前記作動流体が流れ出る出口配管とを有することを特徴とするフランジ締結部。
【請求項3】
複数の配管を接続するフランジの溝内に収納可能であり、膨張黒鉛を含むガスケットと、
前記ガスケットの外周及び内周にそれぞれ少なくとも1輪ずつ配置された少なくとも2輪のOリングと、
を備え、
前記Oリングは、内部に作動流体が流れることが可能な空洞と、前記作動流体が流れ込む入口配管と、前記作動流体が流れ出る出口配管とをそれぞれ有することを特徴とするフランジ締結部。
【請求項4】
前記Oリングと前記ガスケットとは接合された状態、あるいは接合されず隣接するように配置されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載のフランジ締結部。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一に記載のフランジ締結部と、
前記入口配管に接続され、前記作動流体を前記Oリングに供給するための第1の配管と、
前記出口配管に接続され、前記Oリングから流出した前記作動流体を排出するための第2の配管と、
を備え、
前記第1の配管は前記第2の配管より高圧であり、
前記作動流体は、前記配管を流れる流体より低温の水であることを特徴とするフランジ締結部の冷却システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2011−132975(P2011−132975A)
【公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−290502(P2009−290502)
【出願日】平成21年12月22日(2009.12.22)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年12月22日(2009.12.22)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
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