説明

フルオレン化合物及び有機エレクトロルミネッセンス素子

【課題】新規なフルオレン化合物を提供する。
【解決手段】下記一般式(1)で示されるフルオレン化合物。


上記のフルオレン化合物を用いた発光素子、特に発光層のホストに用いた発光素子は、高効率発光のみならず、従来用いられている化合物よりも長い期間高輝度を保ち、優れた素子である。また、同じ電圧値での電流値が大きく、低電圧駆動が期待できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フルオレン化合物、及び該フルオレン化合物を用いた有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)に関するものである。
【背景技術】
【0002】
有機発光素子における最近の進歩は著しく、低印加電圧で高輝度、発光波長の多様性、高速応答性、薄型、軽量の発光デバイス化が可能である等の特徴から、広汎な用途への可能性を示唆している。
【0003】
しかしながら、現状では更なる高輝度の光出力あるいは高変換効率が必要である。また、長時間の使用による経時変化や酸素を含む雰囲気気体や湿気などによる劣化等の耐久性の面で未だ多くの問題がある。さらにはフルカラーディスプレイ等への応用を考えた場合の色純度の良い青、緑、赤の発光が必要となるが、これらの問題に関してもまだ十分でない。
【0004】
また、電子輸送層や発光層などに用いる蛍光性有機化合物として、芳香族化合物や縮合多環芳香族化合物が数多く研究されているが、発光輝度や耐久性が十分に満足できるものは得られているとは言いがたい。
【0005】
特許文献1乃至3には、フルオレン化合物の有機ELへの応用が開示されている。また、非特許文献1には、レーザー色素への応用としてフルオレン化合物が報告されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−43349号公報
【特許文献2】国際公開第99/54385号パンフレット
【特許文献3】特開2003−229273号公報
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】Journal of Fluorescence,Vol.5,No.3,295(1995)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
有機EL素子をディスプレイ等の表示装置に応用するためには、高効率で高輝度な光出力を有すると同時に高耐久性を十分に確保する必要がある。しかしながら、これらの問題に関して、まだ十分とは言えない。
【0009】
本発明は、新規なフルオレン化合物を提供することを目的とする。
【0010】
本発明は、該フルオレン化合物を用いた、高効率で高輝度な光出力を有する有機EL素子を提供することを目的とする。また、高耐久性の有機EL素子を提供することを目的とする。さらには製造が容易でかつ比較的安価に作成可能な有機EL素子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
すなわち、本発明のフルオレン化合物は、下記一般式(1)から(8)で示されることを特徴とする。
【0012】
【化1】

【0013】
[ここでR1乃至R14はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1から20の直鎖状または分岐状のアルキル基(該アルキル基の1つもしくは隣接しない2つ以上のメチレン基は−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−CH=CH−、−C≡C−で置き換えられていてもよく、また、1つもしくは2つ以上のメチレン基は置換基を有していてもよいアリーレン基または置換基を有していてもよい2価の複素環基で置き換えられていてもよく、該アルキル基中の水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。)、置換基を有していても良いアミノ基、置換基を有していても良いシリル基、置換基を有していてもよいアリール基、または置換基を有していてもよい複素環基から選ばれる。
【0014】
1は置換基を有していても良い、SP2炭素と水素のみから構成されている縮環構造からなる。
【0015】
2は水素原子もしくは置換基を有していても良い、SP2のみの炭素と水素とから構成されている縮環構造からなる。ただしt=0のときは水素原子である。
【0016】
l、m、nはおのおの0から10の整数であり、その合計は1から20の整数である。sは1から10の整数であり、tは0から10の整数である。
【0017】
ここで有していてもよい置換基とは、それぞれ独立してハロゲン原子、炭素原子数1から20の直鎖状または分岐状のアルキル基(該アルキル基の1つもしくは隣接しない2つ以上のメチレン基は−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−CH=CH−、−C≡C−で置き換えられていてもよく、また、1つもしくは2つ以上のメチレン基はアリーレン基または2価の複素環基で置き換えられていてもよく、該アルキル基中の水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。)、アミノ基、シリル基、アリール基、または複素環基から選ばれる。]
【0018】
【化2】

【0019】
[ここでR15乃至R24はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1から20の直鎖状または分岐状のアルキル基(該アルキル基の1つもしくは隣接しない2つ以上のメチレン基は−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−CH=CH−、−C≡C−で置き換えられていてもよく、また、1つもしくは2つ以上のメチレン基は置換基を有していてもよいアリーレン基または置換基を有していてもよい2価の複素環基で置き換えられていてもよく、該アルキル基中の水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。)、置換基を有していても良いアミノ基、置換基を有していても良いシリル基、置換基を有していてもよいアリール基、または置換基を有していてもよい複素環基から選ばれる。
【0020】
3は置換基を有していても良い、SP2炭素と水素のみから構成されている縮環構造からなる。
【0021】
4は水素原子もしくは、置換基を有していても良い、SP2炭素と水素のみから構成されている縮環構造からなる。ただしr=0のときは水素原子である。
【0022】
pは1から20の整数である。
【0023】
qは1から10の整数であり、rは0から10の整数である。
【0024】
ここで有していてもよい置換基とは、それぞれ独立してハロゲン原子、炭素原子数1から20の直鎖状または分岐状のアルキル基(該アルキル基の1つもしくは隣接しない2つ以上のメチレン基は−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−CH=CH−、−C≡C−で置き換えられていてもよく、また、1つもしくは2つ以上のメチレン基はアリーレン基または2価の複素環基で置き換えられていてもよく、該アルキル基中の水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。)、ジフェニルアミノ基、トリフェニルシリル基、アリール基、または複素環基から選ばれる。]
【0025】
【化3】

【0026】
[ここでR25乃至R34はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1から20の直鎖状または分岐状のアルキル基(該アルキル基の1つもしくは隣接しない2つ以上のメチレン基は−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−CH=CH−、−C≡C−で置き換えられていてもよく、また、1つもしくは2つ以上のメチレン基は置換基を有していてもよいアリーレン基または置換基を有していてもよい2価の複素環基で置き換えられていてもよく、該アルキル基中の水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。)、置換基を有していても良いアミノ基、置換基を有していても良いシリル基、置換基を有していてもよいアリール基、または置換基を有していてもよい複素環基から選ばれる。
【0027】
5、Y6は置換基を有していても良い、SP2炭素と水素のみから構成されている縮環構造からなる。
【0028】
uは1から20の整数である。
【0029】
ここで有していてもよい置換基とは、それぞれ独立してハロゲン原子、炭素原子数1から20の直鎖状または分岐状のアルキル基(該アルキル基の1つもしくは隣接しない2つ以上のメチレン基は−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−CH=CH−、−C≡C−で置き換えられていてもよく、また、1つもしくは2つ以上のメチレン基はアリーレン基または2価の複素環基で置き換えられていてもよく、該アルキル基中の水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。)、ジフェニルアミノ基、トリフェニルシリル基、アリール基、または複素環基から選ばれる。]
【0030】
【化4】

【0031】
[ここでR35乃至R40はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1から20の直鎖状または分岐状のアルキル基(該アルキル基の1つもしくは隣接しない2つ以上のメチレン基は−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−CH=CH−、−C≡C−で置き換えられていてもよく、また、1つもしくは2つ以上のメチレン基は置換基を有していてもよいアリーレン基または置換基を有していてもよい2価の複素環基で置き換えられていてもよく、該アルキル基中の水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。)、置換基を有していても良いアミノ基、置換基を有していても良いシリル基、置換基を有していてもよいアリール基、または置換基を有していてもよい複素環基から選ばれる。
【0032】
7は置換基を有していても良い、SP2炭素と水素のみから構成されている縮環構造からなる。
【0033】
vは1から20の整数である。
【0034】
wは1から10の整数である。
【0035】
ここで有していてもよい置換基とは、それぞれ独立してハロゲン原子、炭素原子数1から20の直鎖状または分岐状のアルキル基(該アルキル基の1つもしくは隣接しない2つ以上のメチレン基は−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−CH=CH−、−C≡C−で置き換えられていてもよく、また、1つもしくは2つ以上のメチレン基はアリーレン基または2価の複素環基で置き換えられていてもよく、該アルキル基中の水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。)、ジフェニルアミノ基、トリフェニルシリル基、アリール基、または複素環基から選ばれる。]
【0036】
【化5】

【0037】
[ここでR41乃至R50はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1から20の直鎖状または分岐状のアルキル基から選ばれる。但し、ピレニル基が置換基を有していない場合は、R43乃至R50の少なくとも一つ以上は炭素原子数1から20の直鎖状または分岐状のアルキル基である。
【0038】
xは1から20の整数である。
【0039】
ピレニル基は置換基を有していても良く、置換基とは、それぞれ独立してハロゲン原子、炭素原子数1から20の直鎖状または分岐状のアルキル基(該アルキル基の1つもしくは隣接しない2つ以上のメチレン基は−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−CH=CH−、−C≡C−で置き換えられていてもよく、また、1つもしくは2つ以上のメチレン基はアリーレン基または2価の複素環基で置き換えられていてもよく、該アルキル基中の水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。)、ジフェニルアミノ基、トリフェニルシリル基、アリール基、または複素環基から選ばれる。]
【0040】
【化6】

【0041】
[ここでR51乃至R56はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1から20の直鎖状または分岐状のアルキル基から選ばれる。
【0042】
yは1から20の整数である。
【0043】
ピレニル基は置換基を有していても良く、置換基とは、それぞれ独立してハロゲン原子、炭素原子数1から20の直鎖状または分岐状のアルキル基(該アルキル基の1つもしくは隣接しない2つ以上のメチレン基は−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−CH=CH−、−C≡C−で置き換えられていてもよく、また、1つもしくは2つ以上のメチレン基はアリーレン基または2価の複素環基で置き換えられていてもよく、該アルキル基中の水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。)、ジフェニルアミノ基、トリフェニルシリル基、アリール基、または複素環基から選ばれる。]
【0044】
【化7】

【0045】
[ここでR57乃至R66はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1から20の直鎖状または分岐状のアルキル基から選ばれる。
【0046】
zは1から20の整数である。
【0047】
フルオランテニル基は置換基を有していても良く、置換基とは、それぞれ独立してハロゲン原子、炭素原子数1から20の直鎖状または分岐状のアルキル基(該アルキル基の1つもしくは隣接しない2つ以上のメチレン基は−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−CH=CH−、−C≡C−で置き換えられていてもよく、また、1つもしくは2つ以上のメチレン基はアリーレン基または2価の複素環基で置き換えられていてもよく、該アルキル基中の水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。)、ジフェニルアミノ基、トリフェニルシリル基、アリール基、または複素環基から選ばれる。]
【0048】
【化8】

【0049】
[ここでR67乃至R72はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1から20の直鎖状または分岐状のアルキル基から選ばれる。
【0050】
jは1から20の整数である。
【0051】
フルオランテニル基は置換基を有していても良く、置換基とは、それぞれ独立してハロゲン原子、炭素原子数1から20の直鎖状または分岐状のアルキル基(該アルキル基の1つもしくは隣接しない2つ以上のメチレン基は−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−CH=CH−、−C≡C−で置き換えられていてもよく、また、1つもしくは2つ以上のメチレン基はアリーレン基または2価の複素環基で置き換えられていてもよく、該アルキル基中の水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。)、ジフェニルアミノ基、トリフェニルシリル基、アリール基、または複素環基から選ばれる。]
下記一般式(9)で示されることを特徴とするフルオレン化合物。
【0052】
【化9】

【0053】
[ここでR73乃至R82はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1から20の直鎖状または分岐状のアルキル基から選ばれる。
【0054】
kは1から20の整数である。
【0055】
ピレニル基は置換基を有していても良く、置換基とは、それぞれ独立してハロゲン原子、炭素原子数1から20の直鎖状または分岐状のアルキル基(該アルキル基の1つもしくは隣接しない2つ以上のメチレン基は−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−CH=CH−、−C≡C−で置き換えられていてもよく、また、1つもしくは2つ以上のメチレン基はアリーレン基または2価の複素環基で置き換えられていてもよく、該アルキル基中の水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。)、ジフェニルアミノ基、トリフェニルシリル基、アリール基、または複素環基から選ばれる。]
【発明の効果】
【0056】
本発明のフルオレン化合物を用いた本発明の発光素子、特に発光層のホストに用いた本発明の発光素子は、高効率発光のみならず、従来用いられている化合物よりも長い期間高輝度を保ち、優れた素子である。また、同じ電圧値での電流値が大きく、低電圧駆動が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の発光素子の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0058】
まず、本発明のフルオレン化合物について説明する。
【0059】
発光層が、キャリア輸送性のホスト材料とゲストからなる場合、発光にいたる主な過程は、以下のいくつかの過程からなる。
1.発光層内での電子・ホールの輸送
2.ホストの励起子生成
3.ホスト分子間の励起エネルギー伝達
4.ホストからゲストへの励起エネルギー移動
【0060】
それぞれの過程における所望のエネルギー移動や、発光はさまざまな失活過程と競争でおこる。
【0061】
EL素子の発光効率を高めるためには、発光中心材料そのものの発光量子収率が大きいことは言うまでもない。しかしながら、ホスト−ホスト間、あるいはホスト−ゲスト間のエネルギー移動が如何に効率的にできるかも大きな問題となる。また、通電による発光劣化は今のところ原因は明らかではないが、少なくとも発光中心材料そのもの、または、その周辺分子による発光材料の環境変化に関連したものと想定される。
【0062】
そこで本発明者らは種々の検討を行い、前記一般式(1)から(8)で表されるフルオレン化合物を有機EL素子の電荷輸送層、発光層に用いること、好ましくは発光層のホストもしくはゲストに用いることにより次のことを見出した。即ち高効率発光し、長い期間高輝度を保ち、通電劣化が小さいことを見出した。
【0063】
通電による発光劣化の原因の一つとして、発光層のホストの移動度が挙げられる。発光層の分子形状が分子同士の共役面の重なり合いが小さいと移動度が低下し、駆動電圧が高くなる。また、このことは注入性の低下を引き起こす可能性もある。この点から分子同士の重なりを有する骨格を持った分子設計が必要であると考えられる。ただし、この分子間の重なりを有する部位は共役長を長くするので、この点を踏まえ、コアとなる部位の共役を著しく短くしないことが必要である。
【0064】
分子同士の重なり、共役長の点を考えると、本発明のフルオレン化合物は、中心骨格となる部位(1つ以上の繋がったフルオレニル基)と、重なりを有する部位(炭化水素のみからなる縮環構造)とをパラフェニル基でつなげることが好ましい。これは、フェニル基を介さずに縮環骨格とフルオレニル基を結合すると、共役が繋がるため、移動度の制御が難しいが、これに対して、本発明はフェニル基を介する為、電荷輸送性の制御が容易になる。これは、有機EL素子の層内において最適な電荷量を制御することが出来るので、高効率発光で長い期間高輝度を保ち、通電劣化が小さいことを実現することが出来る。但し、この際、両側にフェニル基を有すると、フェニル基が2つ、縮環構造が2つとなるため、分子量が増大しやすくなる。この点は、昇華性に問題が生じてくるので、フェニル基と縮環構造は両側にあっても良いが、フェニル基と縮環構造は片側のみが好ましい。もしくはフェニル基が両側にある際は片側の縮環構造がナフタレン程度が好ましい。もしくは、ピレニル基などの場合には、分子間力を抑制して昇華性を向上させるために、ピレニル基に置換基を有する、もしくはピレニル基に置換基が無い場合は隣接するフェニル基にメチル基のような置換基を持つことが好ましい。また、中心骨格のフルオレニル基の9位のアルキル基が長くなると、ガラス転移温度、融点が低下する傾向があるので、フルオレニル基の9位はメチル基が好ましいが、エチル基、プロピル基、ブチル基のような長鎖アルキル基でもよい。また、各フルオレニル基の9位の鎖長は合成の観点から同一のほうが好ましいが、異なっていても良い。また、フェニル基の置換基は導電性の観点から水素原子が好ましいが、共役長、結晶性の観点からメチル基やエチル基のようなアルキル基でもよい。
【0065】
また、ゲスト分子には高量子収率な骨格を有することが必要であり、縮環部分には量子収率の高い骨格を導入する必要がある。これらの点から、本発明の化合物は縮環構造を有するので蛍光発光素子の発光層として使用する場合は、青から赤、主には青から緑のホスト、もしくはゲスト材料、どちらにも用いることができる。高効率の発光素子を得る為には、縮環部分に量子収率が高く、電荷輸送性が高いとされている、SP2炭素で縮環が形成される、例えばピレン、アントラセン、フルオランタン、ベンゾフルオランタン、ペリレン、テトラセン、クリセン、ピセン等の骨格を用いることで実現することができる。また、フルオレニル基のような骨格を用いることでも同様に実現することが出来る。
【0066】
また、この縮環構造を両側に有するもしくは片側に有すると使い分ける、フェニル基の数やフェニル基に有する置換基の導入で、分子の電荷輸送性の制御をすることが可能である。素子のキヤリアバランスを取る為に縮環構造,フェニル基の数の調整は効果があり長寿命化、高効率化を期待できる。
【0067】
さらにこの材料をホスト材料とした際は、発光材料に縮環+アミン骨格を有するゲスト材料を用いることで、電子輸送性の高いホスト材料、ホール輸送性のあるゲスト材料で組み合わせることが出来る。こうすることで発光層内の電荷のバランスが取れ、高効率、長寿命発光を期待することが出来る。もちろん、ホスト、ゲストとも炭化水素のみからなる骨格でも、本発明の化合物を用いることで、高効率、長寿命を実現することも可能である。
【0068】
本発明の化合物はこのように発光層に用いる事が効果的であるが、電子輸送層、正孔輸送層、電子阻止層、正孔阻止層、電子注入層、正孔注入層としても有効である。
【0069】
以下、本発明に用いられる有機化合物の具体的な構造式を下記に示す。但し、これらは、代表例を例示しただけで、本発明は、これに限定されるものではない。
【0070】
【化10】

【0071】
【化11】

【0072】
【化12】

【0073】
【化13】

【0074】
【化14】

【0075】
【化15】

【0076】
【化16】

【0077】
【化17】

【0078】
【化18】

【0079】
【化19】

【0080】
【化20】

【0081】
【化21】

【0082】
【化22】

【0083】
【化23】

【0084】
【化24】

【0085】
【化25】

【0086】
【化26】

【0087】
【化27】

【0088】
【化28】

【0089】
【化29】

【0090】
本発明のフルオレン化合物は、フルオレン誘導体とハロゲン化ベンゼン誘導体及びベンゼンボロン酸誘導体を適宜組み合わせ、鈴木カップリング反応によって合成する事が出来る。
【0091】
次に、本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子について説明する。
【0092】
本発明の素子は、一対の電極間に、少なくとも一層の有機化合物を含む層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子であり、有機化合物を含む層のうち少なくとも一層、好ましくは発光層が、上記本発明のフルオレン化合物を含む層である。
【0093】
発光層は、ホストとゲストの2つ以上の化合物からなり、ホストが本発明のフルオレン化合物であることが好ましい。この場合のゲスト分子は、一般的に知られている蛍光材料及び燐光材料を使用する事が出来る。高効率の発光素子を得る為には、好ましくは、燐光を発する事が知られているIr錯体、Pt錯体、Re錯体、Cu錯体、Eu錯体、Rh錯体等の金属配位化合物が好ましい。より好ましくは、強い燐光を発する事が知られているIr配位化合物である。さらに、発光層からの複数色の発光、及び、励起子や電荷伝達の補助を目的として発光層に複数の燐光発光材料を含有させる事も出来る。また、アリールアミン化合物、縮環を有する炭化水素化合物もゲストとして好ましい。
【0094】
また、本発明の素子は、発光層がホストとゲストの2つ以上の化合物からなり、ゲストが本発明のフルオレン化合物であってもよい。この場合、ゲストからの発光は蛍光発光であることが好ましい。さらに、発光層からの複数色の発光、及び、励起子や電荷伝達の補助を目的として、発光層に、複数の蛍光発光材料を含有させる事も出来る。
【0095】
本発明のフルオレン化合物を含む有機層は、真空蒸着法、キャスト法、塗布法、スピンコート法、インクジェット法、ラミネート法などにより製膜することができる。
【0096】
以下に、本発明で用いることができる電子輸送材料、ホール輸送材料などの例を示す。但し、この限りではない。
【0097】
【化30】

【0098】
また、本発明の化合物と組み合わせて用いることが出来る発光ドーパントの一例を以下に示す。但し、この限りではない。
【0099】
【化31】

【0100】
【化32】

【0101】
本発明の素子の構成例を図1に示した。
【0102】
図1(a)では、有機層が発光層12とホール輸送層13からなる例を示した。
【0103】
透明電極14としては、仕事関数が大きなITOなどが用いられ、透明電極14からホール輸送層13へホール注入しやすくしている。金属電極11には、アルミニウム、マグネシウムあるいはそれらを用いた合金など、仕事関数の小さな金属材料を用い、有機層への電子注入をしやすくしている。
【0104】
発光層12には、本発明のフルオレン化合物を用いることが好ましいが、ホール輸送層13には、例えばトリフェニルジアミン誘導体、代表例としてはα−NPDなど、電子供与性を有する材料も適宜用いることができる。
【0105】
以上の構成した素子は電気的整流性を示し、金属電極11が陰極に、透明電極14が陽極になるように電界を印加すると、金属電極11から電子が発光層12に注入され、透明電極15からはホールが注入される。
【0106】
注入されたホールと電子は、発光層12内で再結合して励起子が生じ、発光する。この時ホール輸送層13は電子のブロッキング層の役割を果たし、発光層12とホール輸送層13の間の界面における再結合効率が上がり、発光効率が上がる。
【0107】
さらに図1(b)では、図1(a)の金属電極11と発光層12の間に、電子輸送層16が設けられている。発光機能と電子及びホール輸送機能を分離して、より効果的なキャリアブロッキング構成にすることで、発光効率を上げている。電子輸送層16としては、例えばオキサジアゾール誘導体などを用いることができる。
【0108】
また図1(c)に示すように、陽極である透明電極14側から、ホール輸送層13、発光層12、励起子拡散防止層17、電子輸送層16、及び金属電極11からなる4層構成とすることも望ましい形態である。
【実施例】
【0109】
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。但し、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0110】
尚、本発明フルオレン化合物の合成に用いた中間体は、以下の手順で合成した。
【0111】
すなわち、2−ハロゲノ−9H−フルオレン、2,7−ジハロゲノ−9H−フルオレンを「Bull.Chem.Soc.Jpn.62(1989)439」(文献1)を参考にして合成した。次に、DMF中、CH3Cl、NaOCH3を用いてフルオレンの9位のジメチル化を行い、2−ハロゲノ−9−ジメチルフルオレン、2,7−ジハロゲノ−9−ジメチルフルオレンを得た。更に、「ORGANIC SYNTYHESES VIA BORANES Volume3」(文献2)を参考に、ボロン酸またはボロン酸ピナコールエステル体の合成を行った。得られた化合物を鈴木カップリング(文献2)、ハロゲン化(文献1)、ボロン酸合成を適宜組み合わせ、下記反応中間体(nは1乃至5の整数を表す)を合成した。
【0112】
【化33】

【0113】
<実施例1(例示化合物No.H−184の合成)>
【0114】
【化34】

【0115】
下記成分を100mlナスフラスコに仕込み、窒素気流下、40℃で8時間攪拌を行った。
化合物1−1(アルドリッチ社製):344mg(2mmole)
化合物1−2(東京化成社製):566mg(2mmole)
Pd(PPh34:0.1g
トルエン:10ml
エタノール:5ml
2M−炭酸ナトリウム水溶液:10ml
【0116】
反応終了後、結晶をろ別し、水、エタノール、トルエンで洗浄を行った。得られた結晶を120℃で真空乾燥後、化合物1−3を340mg(収率:60%)得た。
【0117】
【化35】

【0118】
下記成分を100mlナスフラスコに仕込み、窒素気流下、80℃で8時間攪拌を行った。
化合物1−3:283mg(1mmole)
化合物1−4:237mg(0.5mmole)
Pd(PPh3)4:0.05g
トルエン:10ml
エタノール:5ml
2M−炭酸ナトリウム水溶液:10ml
【0119】
反応終了後、結晶をろ別し、水、エタノール、トルエンで洗浄を行った。得られた結晶を120℃で真空乾燥後、昇華精製を行い、例示化合物No.H−184を250mg(収率:63%)得た。
【0120】
MALDI−TOF MS(マトリックス支援イオン化−飛行時間型質量分析)によりこの化合物のM+である790.3を確認した。
【0121】
<実施例2>
図1(b)に示す有機層が3層の素子を製造した。
【0122】
ガラス基板(透明基板15)上に、100nmのITO(透明電極14)をパターニングした。そのITO基板上に、以下の有機層と電極層を、10-5Paの真空チャンバー内で抵抗加熱により真空蒸着して連続製膜し、対向する電極面積が3mm2になるようにした。
ホール輸送層13(40nm):化合物A
発光層12(50nm):例示化合物No.H−184:化合物B(重量比16%):化合物C(重量比4%)
電子輸送層16(25nm):Bphen
金属電極11−1(1nm):KF
金属電極11−2(100nm):Al
【0123】
【化36】

【0124】
EL素子の電流電圧特性を微小電流計「4140B」(ヒューレッドパッカード社製)で測定し、発光輝度を「BM7」(トプコン社製)で測定した。本実施例の素子は14.4cd/A、12.9m/W(600cd/m2)の効率であった。また、電圧4V印加時に、215mA/cm2の電流値を示した。
【0125】
<実施例3(例示化合物No.H−185の合成)>
【0126】
【化37】

【0127】
下記成分を100mlナスフラスコに仕込み、窒素気流下、40℃で8時間攪拌を行った。
化合物2−1(アルドリッチ社製):344mg(2mmole)
化合物2−2(東京化成社製):566mg(2mmole)
Pd(PPh34:0.1g
トルエン:10ml
エタノール:5ml
2M−炭酸ナトリウム水溶液:10ml
【0128】
反応終了後、結晶をろ別し、水、エタノール、トルエンで洗浄を行った。得られた結晶を120℃で真空乾燥後、化合物2−3を355mg(収率:75%)得た。
【0129】
【化38】

【0130】
下記成分を100mlナスフラスコに仕込み、窒素気流下、80℃で8時間攪拌を行った。
化合物2−3:283mg(1mmole)
化合物2−4:237mg(0.5mmole)
Pd(PPh34:0.05g
トルエン:10ml
エタノール:5ml
2M−炭酸ナトリウム水溶液:10ml
【0131】
反応終了後、結晶をろ別し、水、エタノール、トルエンで洗浄を行った。得られた結晶を120℃で真空乾燥後、昇華精製を行い、例示化合物No.H−185を270mg(収率:68%)得た。
【0132】
MALDI−TOF MS(マトリックス支援イオン化−飛行時間型質量分析)によりこの化合物のM+である790.3を確認した。
【0133】
<実施例4>
例示化合物No.H−184の代わりに例示化合物No.H−185を用いる以外は実施例2と同様の方法により素子を作成、評価した。本実施例の素子は10.6cd/A、9.3lm/W(600cd/m2)の効率であった。また、電圧4V印加時に、13.0mA/cm2の電流値を示した。
【0134】
<実施例5(例示化合物No.H−1の合成)>
化合物1−4の代わりに、化合物5−1を用いる以外は実施例1と同様の方法で、例示化合物No.H−1を合成する事が出来る。
【0135】
【化39】

【0136】
<実施例6(例示化合物No.H−2の合成)>
化合物2−4の代わりに、化合物5−1を用いる以外は実施例3と同様の方法で、例示化合物No.H−2を合成する事が出来る。
【0137】
<実施例7(例示化合物No.H−7の合成)>
化合物1−1の代わりに化合物7−1(ピレンボロン酸)、化合物1−4の代わりに化合物5−1を用いる以外は実施例1と同様の方法、で例示化合物No.H−7を合成する事が出来る。
【0138】
【化40】

【0139】
<実施例8(例示化合物No.H−8の合成)>
化合物1−1の代わりに化合物8−1、化合物1−4の代わりに化合物5−1を用いる以外は実施例1と同様の方法で、例示化合物No.H−8を合成する事が出来る。
【0140】
【化41】

【0141】
<実施例9(例示化合物No.H−17の合成)>
実施例1の1−1の代わりに化合物9−1を783mg(3mmol)、1−2を1018mg(3.6mmol)用いて反応を行い、反応終了後に水で洗浄した。濃縮後、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘプタン:トルエン=10:1)にて精製行ったところ、化合物9−2を540mg得た。この化合物5−2を350mg(1mmol)と、1−4の代わりに化合物5−1を450mg(0.45mmol)用いる以外は実施例1と同様の方法で反応を行った。反応後、水を20ml加えて10分攪拌した後にろ過後、得られた結晶をクロロベンゼンに溶解させて熱時ろ過を行った。ろ液を再結晶し、昇華精製することで例示化合物No.H−17を150mg合成する事が出来た。
【0142】
【化42】

【0143】
<実施例10(例示化合物No.H−4の合成)>
実施例1の1−1の代わりに化合物10−1、1−4の代わりに化合物5−1を用いる以外は実施例1と同様の方法で例示化合物No.H−4を合成する事が出来る。
【0144】
【化43】

【0145】
<実施例11(例示化合物No.H−33の合成)>
実施例1の1−1の代わりに化合物10−1、1−4の代わりに化合物11−1を用いる以外は実施例1と同様の方法で例示化合物No.H−33を合成する事が出来る。
【0146】
【化44】

【0147】
<実施例12(例示化合物No.H−34の合成)>
実施例1の1−1の代わりに化合物12−1、1−4の代わりに化合物11−1を用いる以外は実施例1と同様の方法で例示化合物No.H−34を合成する事が出来る。
【0148】
【化45】

【0149】
<実施例13(例示化合物No.H−35の合成)>
実施例1の1−1の代わりに化合物7−1、1−4の代わりに化合物11−1を用いる以外は実施例1と同様の方法で例示化合物No.H−35を合成する事が出来る。
【0150】
<実施例14(例示化合物No.H−36の合成)>
実施例1の1−1の代わりに化合物7−1、1−4の代わりに化合物14−1を用いる以外は実施例1と同様の方法で例示化合物No.H−36を合成する事が出来る。
【0151】
【化46】

【0152】
<実施例15(例示化合物No.H−37の合成)>
実施例1の1−1の代わりに化合物8−1、1−4の代わりに化合物11−1を用いる以外は実施例1と同様の方法で例示化合物No.H−37を合成する事が出来た。
【0153】
トルエン溶液中の最大発光波長は413nm、MALDI−TOF MS(マトリックス支援イオン化−飛行時間型質量分析)によりこの化合物のM+である527.3を確認した。
【0154】
<実施例16(例示化合物No.H−43の合成)>
実施例1の1−1の代わりに化合物9−1、1−4の代わりに化合物11−1を用いる以外は実施例1と同様の方法で例示化合物No.H−43を合成する事が出来た。
【0155】
トルエン溶液中の最大発光波長は464nm、MALDI−TOF MS(マトリックス支援イオン化−飛行時間型質量分析)によりこの化合物のM+である471.2を確認した。
【0156】
また、NMR測定によりこの化合物の構造を確認した。
【0157】
1H NMR(CDCl3,400MHz)σ(ppm):8.03−8.02(d,2H),8.00−7.98(d,1H),7.95−9.94(dd,2H),7.84−7.83(d,3H),7.78−7.64(m,7H),7.48−7.47(d,1H),7.42−7.34(m,4H),6.97(s,6H)
【0158】
<実施例17(例示化合物No.H−50の合成)>
実施例1の1−1の代わりに化合物17−1、1−4の代わりに化合物11−1を用いる以外は実施例1と同様の方法で例示化合物No.H−50を合成する事が出来る。
【0159】
【化47】

【0160】
<実施例18(例示化合物No.H−62の合成)>
実施例1の1−1の代わりに化合物17−1、1−4の代わりに化合物5−1を用いる以外は実施例1と同様の方法で例示化合物No.H−62を合成する事が出来る。
【0161】
<実施例19(例示化合物No.H−63の合成)>
実施例1の1−1の代わりに化合物19−1、1−4の代わりに化合物5−1を用いる以外は実施例1と同様の方法で例示化合物No.H−62を合成する事が出来る。
【0162】
【化48】

【0163】
<実施例20(例示化合物No.H−106の合成)>
実施例3の2−4の代わりに化合物20−1を用いる以外は実施例1と同様の方法で例示化合物No.H−106を合成する事が出来る。
【0164】
【化49】

【0165】
<実施例21(例示化合物No.H−107の合成)>
実施例1の1−1の代わりに化合物7−1、1−4の代わりに化合物20−1を用いる以外は実施例1と同様の方法で例示化合物No.H−107を合成する事が出来る。
【0166】
<実施例22(例示化合物No.H−108の合成)>
実施例1の1−1の代わりに化合物8−1、1−4の代わりに化合物20−1を用いる以外は実施例1と同様の方法で例示化合物No.H−108を合成する事が出来る。
【0167】
<実施例23(例示化合物No.H−105の合成)>
実施例1の化合物1−1、1−4の代わりに化合物20−1を用いる以外は実施例1と同様の方法で例示化合物No.H−105を合成する事が出来る。
【0168】
<実施例24(例示化合物No.H−110の合成)>
実施例1の1−1の代わりに化合物9−1、1−4の代わりに化合物20−1を用いる以外は実施例1と同様の方法で例示化合物No.H−110を合成する事が出来る。
【0169】
<実施例25(例示化合物No.H−111の合成)>
実施例1の1−1の代わりに化合物10−1、1−4の代わりに化合物20−1を用いる以外は実施例1と同様の方法で例示化合物No.H−111を合成する事が出来る。
【0170】
<実施例26(例示化合物No.H−219の合成)>
実施例1の1−1の代わりに化合物8−1、1−4の代わりに化合物27−1を用いる以外は実施例1と同様の方法で例示化合物No.H−219を合成する事が出来る。
【0171】
【化50】

【0172】
<実施例27(例示化合物No.H−191の合成)>
実施例1の1−1の代わりに化合物8−1、1−4の代わりに化合物28−1を用いる以外は実施例1と同様の方法で例示化合物No.H−191を合成する事が出来る。
【0173】
【化51】

【0174】
<実施例28(例示化合物No.H−200の合成)>
実施例1の1−1の代わりに化合物9−1、1−4の代わりに化合物28−1を用いる以外は実施例1と同様の方法で例示化合物No.H−200を合成する事が出来る。
【0175】
<実施例29(例示化合物No.H−212の合成)>
実施例1の化合物1−1、1−4の代わりに化合物30−1を用いる以外は実施例1と同様の方法で例示化合物No.H−212を合成する事が出来る。
【0176】
【化52】

【0177】
<実施例30(例示化合物No.H−214の合成)>
実施例1の1−1の代わりに化合物10−1、1−4の代わりに化合物30−1を用いる以外は実施例1と同様の方法で例示化合物No.H−214を合成する事が出来る。
【0178】
<実施例31(例示化合物No.H−216の合成)>
実施例1の1−1の代わりに化合物7−1、1−4の代わりに化合物30−1を用いる以外は実施例1と同様の方法で例示化合物No.H−216を合成する事が出来た。
【0179】
トルエン中の最大発光波長は431nmであり、MALDI−TOF MS(マトリックス支援イオン化−飛行時間型質量分析)によりこの化合物のM+である661.3を確認した。
【0180】
<実施例32(例示化合物No.H−218の合成)>
実施例1の1−1の代わりに化合物8−1、1−4の代わりに化合物30−1を用いる以外は実施例1と同様の方法で例示化合物No.H−218を合成する事が出来た。
【0181】
トルエン溶液中の最大発光波長は448nm、MALDI−TOF MS(マトリックス支援イオン化−飛行時間型質量分析)によりこの化合物のM+である719.3を確認した。
【0182】
また、NMR測定によりこの化合物の構造を確認した。
【0183】
1H NMR(CDCl3,400MHz)σ(ppm):8.27−8.21(m,4H),8.01(s,2H),8.05−8.01(dd,2H),7.90−7.85(dd,4H),7.83−7.81(d,2H),7.78−7.72(m,6H),7.70−7.66(t,2H),7.48−7.47(d,1H),7.39−7.34(s,2H),1.66−1.49(m,21H)
【0184】
<実施例33(例示化合物No.H−224の合成)>
実施例1の1−1の代わりに化合物9−1、1−4の代わりに化合物30−1を用いる以外は実施例1と同様の方法で例示化合物No.H−224を合成する事が出来る。
【0185】
<実施例34(例示化合物No.H−213の合成)>
実施例3の化合物2−1、2−4の代わりに化合物30−1を用いる以外は実施例1と同様の方法で例示化合物No.H−213を合成する事が出来る。
【0186】
<実施例35(例示化合物No.H−228の合成)>
実施例1の1−1の代わりに化合物9−1、1−4の代わりに化合物27−1を用いる以外は実施例1と同様の方法で例示化合物No.H−228を合成する事が出来る。
【0187】
<実施例36(例示化合物No.H−230の合成)>
実施例1の1−1の代わりに化合物19−1、1−4の代わりに化合物27−1を用いる以外は実施例1と同様の方法で例示化合物No.H−230を合成する事が出来る。
【0188】
<実施例37(例示化合物No.H−231の合成)>
実施例1の1−1の代わりに化合物17−1、1−4の代わりに化合物30−1を用いる以外は実施例1と同様の方法で例示化合物No.H−231を合成する事が出来る。
【0189】
<実施例38(例示化合物No.H−233の合成)>
実施例1の1−1の代わりに化合物39−1、1−4の代わりに化合物30−1を用いる以外は実施例1と同様の方法で例示化合物No.H−233を合成する事が出来る。
【0190】
【化53】

【0191】
<実施例39(例示化合物No.H−232の合成)>
実施例1の1−1の代わりに化合物9−1、1−4の代わりに化合物30−1を用いる以外は実施例1と同様の方法で例示化合物No.H−232を合成する事が出来る。
【0192】
<実施例40(例示化合物No.H−107の合成)>
実施例1の1−1の代わりに化合物7−1、1−4の代わりに化合物20−1の臭素をピナコールボラン化した化合物40−1を用いる以外は実施例1と同様の方法で例示化合物No.H−282を合成した。トルエン中の最大発光波長は437nmであり、MALDI−TOF MS(マトリックス支援イオン化−飛行時間型質量分析)によりこの化合物のM+である545.2を確認した。
【0193】
【化54】

【0194】
<実施例41(例示化合物No.H−385の合成)>
実施例1の1−1の代わりに化合物41−1、1−4の代わりに化合物5−1を用いる以外は実施例1と同様の方法で例示化合物No.H−385を合成する事が出来る。
【0195】
【化55】

【0196】
<実施例42(例示化合物No.H−388の合成)>
実施例1の1−1の代わりに化合物1−3、1−4の代わりに化合物5−1を用い、使用量をお互い等量で用いて反応し、得られた中間体を化合物41−1と実施例1と同様の方法で反応させることで例示化合物No.H−385を合成する事が出来る。
【0197】
<実施例43〜140>
図1(b)に示す有機層が3層の素子を製造した。
【0198】
ガラス基板(透明基板15)上に、100nmのITO(透明電極14)をパターニングした。そのITO基板上に、以下の有機層と電極層を、10-5Paの真空チャンバー内で抵抗加熱により真空蒸着して連続製膜し、対向する電極面積が3mm2になるようにした。
ホール輸送層13(40nm):化合物HTL
発光層12(50nm):例示化合物HOST1:化合物HOST2(重量比20% or0%):化合物GUEST(重量比5%)
電子輸送層16(25nm):化合物ETL
金属電極11−1(1nm):KF
金属電極11−2(100nm):Al
【0199】
以下に上記の構成のHTL,HOST1,HOST2,GUEST,ETLの化合物番号とその作製した素子の発光色、素子の半減寿命を示す。
【0200】
【表1】

【0201】
【表2】

【0202】
これらの素子は本発明の化合物を用いることによって良好で長寿命の発光が得られた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(1)で示されることを特徴とするフルオレン化合物。
【化1】

[ここでR1乃至R14はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1から20の直鎖状または分岐状のアルキル基(該アルキル基の1つもしくは隣接しない2つ以上のメチレン基は−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−CH=CH−、−C≡C−で置き換えられていてもよく、また、1つもしくは2つ以上のメチレン基は置換基を有していてもよいアリ−レン基または置換基を有していてもよい2価の複素環基で置き換えられていてもよく、該アルキル基中の水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。)、置換基を有していても良いアミノ基、置換基を有していても良いシリル基、置換基を有していてもよいアリール基、または置換基を有していてもよい複素環基から選ばれる。
1は置換基を有していても良い、SP2炭素と水素のみから構成されている縮環構造からなる。
2は水素原子もしくは置換基を有していても良い、SP2炭素と水素のみから構成されている縮環構造からなる。ただしt=0のときは水素原子である。
l、m、nはおのおの0から10の整数であり、その合計は1から20の整数である。sは1から10の整数であり、tは0から10の整数である。
ここで有していてもよい置換基とは、それぞれ独立してハロゲン原子、炭素原子数1から20の直鎖状または分岐状のアルキル基(該アルキル基の1つもしくは隣接しない2つ以上のメチレン基は−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−CH=CH−、−C≡C−で置き換えられていてもよく、また、1つもしくは2つ以上のメチレン基はアリーレン基または2価の複素環基で置き換えられていてもよく、該アルキル基中の水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。)、アミノ基、シリル基、アリール基、または複素環基から選ばれる。]
【請求項2】
下記一般式(2)で示されることを特徴とするフルオレン化合物。
【化2】

[ここでR15乃至R24はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1から20の直鎖状または分岐状のアルキル基(該アルキル基の1つもしくは隣接しない2つ以上のメチレン基は−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−CH=CH−、−C≡C−で置き換えられていてもよく、また、1つもしくは2つ以上のメチレン基は置換基を有していてもよいアリーレン基または置換基を有していてもよい2価の複素環基で置き換えられていてもよく、該アルキル基中の水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。)、置換基を有していても良いアミノ基、置換基を有していても良いシリル基、置換基を有していてもよいアリール基、または置換基を有していてもよい複素環基から選ばれる。
3は置換基を有していても良い、SP2炭素と水素のみから構成されている縮環構造からなる。
4は水素原子もしくは、置換基を有していても良い、SP2炭素と水素のみから構成されている縮環構造からなる。ただしr=0のときは水素原子である。
pは1から20の整数である。
qは1から10の整数であり、rは0から10の整数である。
ここで有していてもよい置換基とは、それぞれ独立してハロゲン原子、炭素原子数1から20の直鎖状または分岐状のアルキル基(該アルキル基の1つもしくは隣接しない2つ以上のメチレン基は−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−CH=CH−、−C≡C−で置き換えられていてもよく、また、1つもしくは2つ以上のメチレン基はアリーレン基または2価の複素環基で置き換えられていてもよく、該アルキル基中の水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。)、ジフェニルアミノ基、トリフェニルシリル基、アリール基、または複素環基から選ばれる。]
【請求項3】
下記一般式(3)で示されることを特徴とするフルオレン化合物。
【化3】

[ここでR25乃至R34はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1から20の直鎖状または分岐状のアルキル基(該アルキル基の1つもしくは隣接しない2つ以上のメチレン基は−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−CH=CH−、−C≡C−で置き換えられていてもよく、また、1つもしくは2つ以上のメチレン基は置換基を有していてもよいアリーレン基または置換基を有していてもよい2価の複素環基で置き換えられていてもよく、該アルキル基中の水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。)、置換基を有していても良いアミノ基、置換基を有していても良いシリル基、置換基を有していてもよいアリール基、または置換基を有していてもよい複素環基から選ばれる。
5、Y6は置換基を有していても良い、SP2炭素と水素のみから構成されている縮環構造からなる。
uは1から20の整数である。
ここで有していてもよい置換基とは、それぞれ独立してハロゲン原子、炭素原子数1から20の直鎖状または分岐状のアルキル基(該アルキル基の1つもしくは隣接しない2つ以上のメチレン基は−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−CH=CH−、−C≡C−で置き換えられていてもよく、また、1つもしくは2つ以上のメチレン基はアリーレン基または2価の複素環基で置き換えられていてもよく、該アルキル基中の水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。)、ジフェニルアミノ基、トリフェニルシリル基、アリール基、または複素環基から選ばれる。]
【請求項4】
下記一般式(4)で示されることを特徴とするフルオレン化合物。
【化4】

[ここでR35乃至R40はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1から20の直鎖状または分岐状のアルキル基(該アルキル基の1つもしくは隣接しない2つ以上のメチレン基は−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−CH=CH−、−C≡C−で置き換えられていてもよく、また、1つもしくは2つ以上のメチレン基は置換基を有していてもよいアリーレン基または置換基を有していてもよい2価の複素環基で置き換えられていてもよく、該アルキル基中の水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。)、置換基を有していても良いアミノ基、置換基を有していても良いシリル基、置換基を有していてもよいアリール基、または置換基を有していてもよい複素環基から選ばれる。
7は置換基を有していても良い、SP2炭素と水素のみから構成されている縮環構造からなる。
vは1から20の整数である。
wは1から10の整数である。
ここで有していてもよい置換基とは、それぞれ独立してハロゲン原子、炭素原子数1から20の直鎖状または分岐状のアルキル基(該アルキル基の1つもしくは隣接しない2つ以上のメチレン基は−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−CH=CH−、−C≡C−で置き換えられていてもよく、また、1つもしくは2つ以上のメチレン基はアリーレン基または2価の複素環基で置き換えられていてもよく、該アルキル基中の水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。)、ジフェニルアミノ基、トリフェニルシリル基、アリール基、または複素環基から選ばれる。]
【請求項5】
下記一般式(5)で示されることを特徴とするフルオレン化合物。
【化5】

[ここでR41乃至R50はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1から20の直鎖状または分岐状のアルキル基から選ばれる。但し、ピレニル基が置換基を有していない場合は、R43乃至R50の少なくとも一つ以上は炭素原子数1から20の直鎖状または分岐状のアルキル基である。
xは1から20の整数である。
ピレニル基は置換基を有していても良く、置換基とは、それぞれ独立してハロゲン原子、炭素原子数1から20の直鎖状または分岐状のアルキル基(該アルキル基の1つもしくは隣接しない2つ以上のメチレン基は−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−CH=CH−、−C≡C−で置き換えられていてもよく、また、1つもしくは2つ以上のメチレン基はアリーレン基または2価の複素環基で置き換えられていてもよく、該アルキル基中の水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。)、ジフェニルアミノ基、トリフェニルシリル基、アリール基、または複素環基から選ばれる。]
【請求項6】
下記一般式(6)で示されることを特徴とするフルオレン化合物。
【化6】

[ここでR51乃至R56はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1から20の直鎖状または分岐状のアルキル基から選ばれる。
yは1から20の整数である。
ピレニル基は置換基を有していても良く、置換基とは、それぞれ独立してハロゲン原子、炭素原子数1から20の直鎖状または分岐状のアルキル基(該アルキル基の1つもしくは隣接しない2つ以上のメチレン基は−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−CH=CH−、−C≡C−で置き換えられていてもよく、また、1つもしくは2つ以上のメチレン基はアリーレン基または2価の複素環基で置き換えられていてもよく、該アルキル基中の水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。)、ジフェニルアミノ基、トリフェニルシリル基、アリール基、または複素環基から選ばれる。]
【請求項7】
下記一般式(7)で示されることを特徴とするフルオレン化合物。
【化7】

[ここでR57乃至R66はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1から20の直鎖状または分岐状のアルキル基から選ばれる。
zは1から20の整数である。
フルオランテニル基は置換基を有していても良く、置換基とは、それぞれ独立してハロゲン原子、炭素原子数1から20の直鎖状または分岐状のアルキル基(該アルキル基の1つもしくは隣接しない2つ以上のメチレン基は−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−CH=CH−、−C≡C−で置き換えられていてもよく、また、1つもしくは2つ以上のメチレン基はアリーレン基または2価の複素環基で置き換えられていてもよく、該アルキル基中の水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。)、ジフェニルアミノ基、トリフェニルシリル基、アリール基、または複素環基から選ばれる。]
【請求項8】
下記一般式(8)で示されることを特徴とするフルオレン化合物。
【化8】

[ここでR67乃至R72はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1から20の直鎖状または分岐状のアルキル基から選ばれる。
jは1から20の整数である。
フルオランテニル基は置換基を有していても良く、置換基とは、それぞれ独立してハロゲン原子、炭素原子数1から20の直鎖状または分岐状のアルキル基(該アルキル基の1つもしくは隣接しない2つ以上のメチレン基は−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−CH=CH−、−C≡C−で置き換えられていてもよく、また、1つもしくは2つ以上のメチレン基はアリーレン基または2価の複素環基で置き換えられていてもよく、該アルキル基中の水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。)、ジフェニルアミノ基、トリフェニルシリル基、アリール基、または複素環基から選ばれる。]
【請求項9】
下記一般式(9)で示されることを特徴とするフルオレン化合物。
【化9】

[ここでR73乃至R82はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1から20の直鎖状または分岐状のアルキル基から選ばれる。
kは1から20の整数である。
ピレニル基は置換基を有していても良く、置換基とは、それぞれ独立してハロゲン原子、炭素原子数1から20の直鎖状または分岐状のアルキル基(該アルキル基の1つもしくは隣接しない2つ以上のメチレン基は−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−CH=CH−、−C≡C−で置き換えられていてもよく、また、1つもしくは2つ以上のメチレン基はアリーレン基または2価の複素環基で置き換えられていてもよく、該アルキル基中の水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。)、ジフェニルアミノ基、トリフェニルシリル基、アリール基、または複素環基から選ばれる。]
【請求項10】
一対の電極間に、少なくとも一層の有機化合物を含む層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子において、該有機化合物を含む層のうち少なくとも一層が、請求項1乃至9のいずれかに記載のフルオレン化合物を含む層であることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
【請求項11】
前記フルオレン化合物を含む層が、発光層であることを特徴とする請求項10に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
【請求項12】
前記発光層が、ホストとゲストの2つ以上の化合物からなり、該ホストが前記フルオレン化合物であることを特徴とする請求項11に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
【請求項13】
前記ゲストがアリールアミン化合物であることを特徴とする請求項12に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
【請求項14】
前記ゲストが縮環を有する炭化水素化合物であることを特徴とする請求項12に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
【請求項15】
前記発光層が、ホストとゲストの2つ以上の化合物からなり、該ゲストが前記フルオレン化合物であることを特徴とする請求項11に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
【請求項16】
前記発光層が、ホストとゲストの2つ以上の化合物からなり、該ゲスト、ホスト共に前記フルオレン化合物であることを特徴とする請求項11に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
【請求項17】
前記ゲストからの発光が蛍光発光であることを特徴とする請求項項12乃至16のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
【請求項18】
前記ゲストからの発光が燐光発光であることを特徴とする請求項項12乃至16のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。

【図1】
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【公開番号】特開2009−215308(P2009−215308A)
【公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−118450(P2009−118450)
【出願日】平成21年5月15日(2009.5.15)
【分割の表示】特願2006−327780(P2006−327780)の分割
【原出願日】平成18年12月5日(2006.12.5)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】