説明

フルオロエラストマーの製造方法

【課題】本発明は、少量の界面活性剤の存在下で、生産効率よく、重合を行なうことができるフルオロポリマーの製造方法を提供する。
【解決手段】乳化重合により得られたフルオロエラストマーの水性分散液にさらに界面活性剤を添加して凝析する工程を含むフルオロエラストマーの製造方法である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、重合されたフルオロエラストマーの分散液から、安定的に、効率よく、フルオロエラストマーを分離することができるフルオロエラストマーの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
フルオロエラストマーは、その卓越した耐薬品性、耐溶剤性、耐熱性を示すことから、過酷な条件下で使用されるシール材などの原料として、自動車工業、半導体工業、化学工業等の広い産業分野において使用されている。
【0003】
これらのフルオロエラストマーの製造は、フルオロオレフィンを乳化重合または懸濁重合することにより行なわれている。通常、乳化重合法では界面活性剤が使用されるが、界面活性剤の使用量が多くなるほど、乳化重合の初期に生成する重合体粒子の数が増え、その重合速度は早くなり、フルオロエラストマーの生産効率が向上する。しかし、界面活性剤を多量に使用した場合、重合反応終了後、未反応モノマーを回収する際にディスパージョンが泡立ち、回収ラインへディスパージョンが同伴し、モノマー回収装置へのポリマーが混入する傾向がある。そのため、従来から、少量の界面活性剤の存在下で、効率よく重合ができ、かつ、フルオロエラストマーの諸物性に悪影響を与えることのないフルオロエラストマーの製造方法の開発が望まれていた。
【0004】
さらに、通常、乳化重合で得られたディスパージョンは、数百nmのポリマー粒子が乳化分散した状態であり、硫酸アルミニウム等の金属塩を加え、機械的なせん断力をかけることにより数ミリ程度のクラムに凝析されるが、少量の界面活性剤で製造されたディスパージョンの場合、クラム径が大きすぎたり、クラム同士の2次凝集が起こり、ミキサーが詰まるといった問題が頻繁に発生している。
【0005】
充填材水性分散体とポリテトラフルオロエチレン(PTFE)水性分散体を、アニオン系界面活性剤を用いて共凝析させることによりPTFEファインパウダーを得る方法(例えば、特許文献1参照)が開示されている。しかし、該方法では、親水性である充填材と疎水性であるPTFEとを均一に混合するものであり、ミキサーの詰まり等の凝析時の問題を解決するものではない。
【0006】
したがって、このような問題点を解決する方法は、今だないのが現状である。
【0007】
【特許文献1】特開昭56−115326号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、重合されたフルオロエラストマーの分散液から、安定的に、効率よく、フルオロエラストマーを分離することができるフルオロエラストマーの製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
すなわち、本発明は、乳化重合により得られたフルオロエラストマーの水性分散液にさらに界面活性剤を添加して凝析する工程を含むフルオロエラストマーの製造方法に関する。
【0010】
水性分散液に添加する界面活性剤が、一般式(1):
【化1】

(式中、R1は、フッ素原子を含んでいてもよいアルキル基またはアルケニル基であり、R2、R3は、それぞれ同じであっても異なっていてもよく、フッ素原子、水素原子、またはフッ素原子を含んでいてもよいアルキル基もしくはアルケニル基であって、R4はフッ素原子を含んでいてもよいアルキレン基もしくは不飽和結合を有するアルキレン基、または、直接結合であって、R1〜R4には酸素原子を含んでいてもよく、R1〜R3の合計炭素数が2〜25であり、L-は−SO3-、−OSO3-、−PO3-、−OPO3-または−COO-であらわされる基であり、M+は1価のカチオンである)で示される界面活性剤であることが好ましい。
【0011】
水性分散液に添加する界面活性剤が、含フッ素界面活性剤であることが好ましい。
【0012】
水性分散液に添加する界面活性剤が、一般式(2):
【化2】

(式中、R5は、アルキル基またはアルケニル基であり、nは1以上の整数であり、M+は1価のカチオンである)で示される界面活性剤であることが好ましい。
【0013】
水性分散液に添加する界面活性剤が、一般式(3):
【化3】

(式中、R6、R7は、アルキル基またはアルケニル基であり、M+は1価のカチオンである)で示される界面活性剤であることが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、少量の界面活性剤の存在下で、生産効率よく、重合を行なうことができ、かつ、乳化重合により得られたフルオロエラストマーの水性分散液にさらに界面活性剤を添加することで、効率よく、フルオロエラストマーを分離することができる。少量の界面活性剤の存在下で重合を行うため、耐水性などの諸物性を低下させることなく、フルオロエラストマーを製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明は、乳化重合により得られたフルオロエラストマーの水性分散液にさらに界面活性剤を添加して凝析する工程を含むフルオロエラストマーの製造方法に関する。
【0016】
本発明においては、フルオロエラストマーとしては、特に限定されるものではないが、二種以上のフルオロオレフィンモノマーの共重合体、またはフルオロオレフィンモノマーと非フルオロオレフィンモノマーの共重合体などを用いることができる。
【0017】
フルオロオレフィンモノマーとしては、テトラフルオロエチレン(TFE)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)(PAVE)、
【化4】

などのパーフルオロオレフィンモノマー;クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、ビニリデンフルオライド(VdF)、トリフルオロエチレン、フッ化ビニル、トリフルオロプロピレン、ペンタフルオロプロピレン、テトラフルオロプロピレン、ヘキサフルオロイソブテンなどの非パーフルオロオレフィンモノマーがあげられる。PAVEとしてはパーフルオロ(メチルビニルエーテル)(PMVE)、パーフルオロ(エチルビニルエーテル)(PEVE)、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)(PPVE)などがあげられる。
【0018】
また、官能基含有フルオロオレフィンモノマーも使用できる。官能基含有フルオロオレフィンとしては、たとえば一般式(4):
【化5】

(式中、Y1は、−OH、−COOH、−SO2F、−SO31(M1は水素原子、NH4基またはアルカリ金属)、カルボン酸塩、アルコキシカルボニル基(−COOR8、R8は1価の炭化水素基)、エポキシ基またはシアノ基、X1およびX2は同じかまたは異なりいずれも水素原子またはフッ素原子、Rfは炭素数0〜40の2価の含フッ素アルキレン基または炭素数0〜40のエーテル結合を含有する2価の含フッ素アルキレン基を表わす)があげられ、具体例としては、たとえば
【0019】
【化6】

【0020】
【化7】

などがあげられる。
【0021】
そのほか、非パーフルオロオレフィンモノマーとしてヨウ素含有モノマー、たとえば特公平5−63482号公報や特開昭62−12734号公報に記載されているパーフルオロ(6,6−ジヒドロ−6−ヨード−3−オキサ−1−ヘキセン)、パーフルオロ(5−ヨード−3−オキサ−1−ペンテン)などのパーフルオロビニルエーテルのヨウ素化物も共重合できる。
【0022】
非フルオロオレフィンモノマーとしては、たとえばエチレン(ET)、プロピレン、ブテン、ペンテンなどの炭素数2〜10のα−オレフィンモノマー;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテルなどのアルキル基が炭素数1〜20であるアルキルビニルエーテルなどがあげられる。
【0023】
これらのなかでも、VdFおよびHFPからなる共重合体、またはVdF、HFPおよびTFEからなる共重合体であることが、フルオロエラストマーを製造する目的において好ましい。
【0024】
また、このとき得られるフルオロエラストマーの組成は、前記VdF:HFPがモル比で90:10〜60:40であることが好ましく、より好ましくは85:15〜70:30であり、かつテトラフルオロエチレンが0〜40モル%を含むことが好ましく、0〜30モル%がより好ましい。
【0025】
本発明において、乳化重合の際に用いる界面活性剤としては、得られるフルオロエラストマーの着色等の点から、含フッ素界面活性剤が好ましい。
【0026】
含フッ素界面活性剤としては、CH2=CFCF2OCF(CF3)CF2OCF(CF3)COONH4、パーフルオロオクタン酸アンモニウム、F(CF27COO-+、F(CF28COO-+、CF3CF2CF2OCF(CF3)CF2OCF(CF3)COO-+、CF3CF2OCF(CF3)CF2OCF(CF3)COO-+、CF3OCF(CF3)CF2OCF(CF3)COO-+、H(CF2CF22CH2OCF(CF3)COO-+、H(CF26COO-+、H(CF27COO-+、H(CF28COO-+、C613CH2CH2SO3-+、F(CF2CF22CH2CH2SO3-+、F(CF2CF23CH2CH2SO3-+、F(CF2CF24CH2CH2SO3-+、F(CF2CF22CH2CH2SO4-+、F(CF2CF23CH2CH2SO4-+、F(CF2CF24CH2CH2SO4-+(これらの式中、M+は1価のカチオンである)などがあげられる。これらの界面活性剤は、単独で用いても、2種以上で用いてもよい。
【0027】
1価のカチオンとしては、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、ルビジウムイオン、セシウムイオン、アンモニウムイオンがあげられるが、経済的観点から、ナトリウムイオン、アンモニウムイオンが好ましい。
【0028】
重合時に添加される界面活性剤の使用量は、水の全量に対し、10〜10000ppmが好ましく、25〜1000ppmがより好ましい。前記界面活性剤の使用量が、10ppm未満であると、界面活性剤としての効果が少なく、発生粒子数が少なくなり、10000ppmを超えると、界面活性剤に起因する分散体の凝集が発生する傾向がある。また、前記界面活性剤は、他の界面活性剤と併用してもよい。
【0029】
併用できる界面活性剤として、分子中にラジカル重合性不飽和結合と親水基とを有する化合物からなる、反応性界面活性剤をあげることができる。反応性界面活性剤は、重合時に反応系に存在させた場合、重合体のポリマー鎖の一部分を構成することができる。
【0030】
反応性界面活性剤としては、例えば、特開平8−67795に記載されている化合物を用いることができる。
【0031】
本発明で行う乳化重合の方法は特に限定されないが、得られた重合体中の界面活性剤が同量であっても、粒子数を多くできる点で、シード重合の初期すなわちシード粒子の製造重合が好適に適用することができる。また、シード重合の方法も特に限定されず、公知の方法でよい。
【0032】
攪拌手段としては、たとえばアンカー翼、タービン翼、傾斜翼なども使用できるが、モノマーの拡散とポリマーの分散安定性が良好な点からフルゾーンやマックスブレンドと呼ばれる大型翼による攪拌が好ましい。攪拌装置としては横型攪拌装置でも縦型攪拌装置でもよい。
【0033】
重合温度は特に制限はなく、重合開始剤の種類にしたがって最適な温度が採用される。ただ、高くなりすぎると気相部分でのモノマー密度が容易に低下してしまったり、ポリマーの分岐反応が生じ、目的とする共重合体が得られないことがある。好ましくは40〜120℃、さらに好ましくは50〜100℃とする。
【0034】
モノマーの供給は連続的であっても逐次供給してもよい。
【0035】
重合開始剤としては、油溶性の過酸化物も使用できるが、これらの代表的な油溶性開始剤であるジイソプロピルパーオキシジカーボネート(IPP)やジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート(NPP)などのパーオキシカーボネート類は爆発などの危険性があるうえ、高価であり、しかも重合反応中に重合槽の壁面になどにスケールの付着を生じやすいという問題がある。フルオロポリマーの圧縮永久歪みをよりいっそう低下させるためには、水溶性ラジカル重合開始剤を使用することが好ましい。水溶性ラジカル重合開始剤としては、たとえば過硫酸、過ホウ酸、過塩素酸、過リン酸、過炭酸のアンモニウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩などが好ましくあげられ、特に過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウムが好ましい。
【0036】
重合開始剤の添加量は特に限定されないが、重合速度が著しく低下しない程度の量(たとえば数ppm対水濃度)以上を、重合の初期に一括して、または逐次的に、または連続して添加すればよい。上限は装置面から重合反応熱を除熱できる範囲である。
【0037】
本発明の製造方法において、さらに分子量調整剤などを添加してもよい。分子量調整剤は、初期に一括して添加してもよいし、連続的または分割して添加してもよい。
【0038】
分子量調整剤としては、たとえばマロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、コハク酸ジメチルなどのエステル類のほか、イソペンタン、イソプロパノール、アセトン、各種メルカプタン、四塩化炭素、シクロヘキサン、モノヨードメタン、1−ヨードメタン、1−ヨードプロパン、ヨウ化イソプロピル、ジヨードメタン、1,2−ジヨードメタン、1,3−ジヨードプロパン、1,3−ジヨードパーフルオロプロパン、1,3−ジヨード−2−クロロパーフルオロプロパン、1,4−ジヨードパーフルオロブタン、1,5−ジヨード−2,4−ジクロロパーフルオロペンタン、1,6−ジヨードパーフルオロヘキサン、1,8−ジヨードパーフルオロオクタン、1,12−ジヨードパーフルオロドデカン、1,16−ジヨードパーフルオロヘキサデカン、ジヨードメタン、1,2−ジヨードエタン、1,3−ジヨード−n−プロパン、CF2Br2、BrCF2CF2Br、CF3CFBrCF2Br、CFClBr2、BrCF2CFClBr、CFBrClCFClBr、BrCF2CF2CF2Br、BrCF2CFBrOCF3、1−ブロモ−2−ヨードパーフルオロエタン、1−ブロモ−3−ヨードパーフルオロプロパン、1−ブロモ−4−ヨードパーフルオロブタン、2−ブロモ−3−ヨードパーフルオロブタン、3−ブロモ−4−ヨードパーフルオロブテン−1、2−ブロモ−4−ヨードパーフルオロブテン−1、ベンゼンのモノヨードモノブロモ置換体、ジヨード置換体、ならびに(2−ヨードエチル)および(2−ブロモエチル)置換体などがあげられ、これらの化合物は、単独で使用してもよく、相互に組み合せて使用することもできる。
【0039】
そのほか緩衝剤などを適宜添加してもよいが、その量は本発明の効果を損なわない範囲で用いることが好ましい。
【0040】
前述の重合によって得られる水性分散体の粒子径は、50〜400nmであることが好ましく、100〜300nmであることがより好ましい。粒子径が50nm未満であると粒子数が多くなるため、界面活性剤が多量に必要になる傾向があり、400nmをこえると粒子の安定度が下がり凝集や付着が起こる傾向がある。
【0041】
また、重合によって得られる水性分散体のムーニー粘度(1+10 100℃)は、40〜120であることが好ましく、45〜80であることがより好ましい。ムーニー粘度が40未満であると凝集クラムの粘着性が増大し、凝析器内でより激しい二次凝集、付着がおこり、取り扱いが困難になる傾向があり、120をこえると非常に高粘度のエラストマーであり、溶融流れ性が悪く、乾燥工程での取り扱いが困難になる傾向がある。
【0042】
本発明の製造方法は、乳化重合により得られたフルオロエラストマーの水性分散液にさらに界面活性剤を添加する工程を含むものである。界面活性剤を添加することにより、凝析工程でのクラムの2次凝集などを防ぐことが出来、安定的に効率良くフルオロエラストマーと水分を分離することができ、乾燥することにより、フルオロエラストマーを得ることができる。
【0043】
水性分散液に添加する界面活性剤としては、重合前に添加した界面活性剤と同種のものであってもよく、異なる種類の界面活性剤であってもよい。
【0044】
水性分散液に添加する界面活性剤としては、前記界面活性剤も好適に用いることができるが、それ以外にも、一般式(1):
【化8】

(式中、R1は、フッ素原子を含んでいてもよいアルキル基またはアルケニル基であり、R2、R3は、それぞれ同じであっても異なっていてもよく、フッ素原子、水素原子、またはフッ素原子を含んでいてもよいアルキル基もしくはアルケニル基であって、R4はフッ素原子を含んでいてもよいアルキレン基もしくは不飽和結合を有するアルキレン基、または、直接結合であって、R1〜R4には酸素原子を含んでいてもよく、R1〜R3の合計炭素数が2〜25であり、L-は−SO3-、−OSO3-、−PO3-、−OPO3-または−COO-であらわされる基であり、M+は1価のカチオンである)で示される界面活性剤が好ましい。
【0045】
1〜R3の合計炭素数は、2〜25であり、5〜20であることが好ましく、10〜20であることがより好ましい。R1〜R3の合計炭素数が25を超えると、水に溶け難く、水相中の濃度が上げられなくなる傾向がある。
【0046】
アルキル基またはアルケニル基は、直鎖状であっても、分岐状であってもよく、たとえば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、2−エチルヘキシル基、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプタニル基、オクテニル基などがあげられ、これらにエーテル結合性酸素原子やカルボニル基を構成する酸素原子などの酸素原子を含んでいてもよい。また、これらの基の水素原子が、フッ素原子で置換された含フッ素アルキル基、または含フッ素アルケニル基であってもよい。
【0047】
アルキレン基もしくは不飽和結合を有するアルキレン基としては、たとえば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、へキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基、ノニレン基、デシレン基、プロペニレン基、ブテニレン基、ペンテニレン基、ヘプテニレン基、オクテニレン基などをあげられ、これらにエーテル結合性酸素原子やカルボニル基を構成する酸素原子などの酸素原子を含んでいてもよい。また、これらの基の水素原子が、フッ素原子で置換された含フッ素アルキレン基、または不飽和結合を有する含フッ素アルキレン基であってもよい。
【0048】
-は、−SO3-、−OSO3-、−PO3-、−OPO3-または−COO-であらわされる基であるが、−SO3-、−OSO3-、−COO-であることが、分散体を凝析し得られたポリマー中に界面活性剤が残留しても、加硫への影響が少ない点でより好ましい。
【0049】
1価のカチオンとしては、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、ルビジウムイオン、セシウムイオン、アンモニウムイオンがあげられるが、経済的観点から、ナトリウムイオン、アンモニウムイオンが好ましい。
【0050】
前記界面活性剤の中でも、乳化力の高さの点から、R3が水素原子であることが好ましい。
【0051】
また、揮発性が高く、製品中に残存しにくいといった点から、含フッ素界面活性剤であることが好ましい。
【0052】
また、このような界面活性剤として、具体的には、一般式(2)、(3)、(5)〜(12):
【化9】

(式中、R5、R6、R7は、アルキル基またはアルケニル基であり、R9、R10、R11は、フッ素原子を含んでいてもよい、アルキル基またはアルケニル基であり、R12〜R14は、フッ素原子または酸素原子を含んでいてもよい炭素数1〜10のアルキル基である。また、n、mは1以上の整数であり、M+は1価のカチオンである。
【0053】
これらのアルキル基、アルケニル基、1価のカチオンとしては、前述のものをあげることができる。
【0054】
さらに具体的には、例えば、
クラリアントジャパン(株)のHostapurSAS93:
【化10】

【0055】
第一工業製薬(株)のハイテノールPS−06:
【化11】

【0056】
第一工業製薬(株)のハイテノール227L:
【化12】

【0057】
第一工業製薬(株)のハイテノールNF−13:
【化13】

【0058】
第一工業製薬(株)のネオハイテノールECL−30S:
【化14】

【0059】
第一工業製薬(株)のアミテートLS−30:
【化15】

【0060】
花王(株)のペレックスOT−P:
【化16】

【0061】
CH2=CFCF2OCF(CF3)CF2OCF(CF3)COONH4、パーフルオロオクタン酸アンモニウム;
F(CF27COO-+、F(CF28COO-+、CF3CF2CF2OCF(CF3)CF2OCF(CF3)COO-+、CF3CF2OCF(CF3)CF2OCF(CF3)COO-+、CF3OCF(CF3)CF2OCF(CF3)COO-+、H(CF2CF22CH2OCF(CF3)COO-+、H(CF26COO-+、H(CF27COO-+、H(CF28COO-+、C613CH2CH2SO3-+、F(CF2CF22CH2CH2SO3-+、F(CF2CF23CH2CH2SO3-+、F(CF2CF24CH2CH2SO3-+、F(CF2CF22CH2CH2SO4-+、F(CF2CF23CH2CH2SO4-+、F(CF2CF24CH2CH2SO4-+などの含フッ素界面活性剤;
CH3(CH210SO3-+、CH3(CH211SO3-+、CH3(CH212SO3-+、CH3(CH213SO3-+、CH3(CH214SO3-+、CH3(CH210SO4-+、CH3(CH211SO4-+、CH3(CH212SO4-+、CH3(CH213SO4-+、CH3(CH214SO4-+、CH3(CH210COO-+、CH3(CH211COO-+、CH3(CH212COO-+、CH3(CH213COO-+、CH3(CH214COO-+(Mは一価のカチオン)などの炭化水素界面活性剤があげられる。
【0062】
これらの中でも、疎水基の親油性が高く、かつ泡立ち効果が高い点から、前述の一般式(2)、(3)、(6)、(7)、(9)〜(12)で示される界面活性剤が好ましく、一般式(2)、(3)で示される界面活性剤がより好ましい。
【0063】
水性分散液に添加する界面活性剤の添加量としては、重合により得られたフルオロエラストマーの水性分散液の全量に対し、300〜2000ppmが好ましく、500〜1000ppmがより好ましい。界面活性剤の使用量が、300ppm未満であると、凝析クラムの安定性が小さくクラム径が大きくなり未凝析分が多くなったり、凝析器内での付着が多くなる傾向があり、2000ppmを超えると、凝析クラムの径が小さくなりすぎるため、篩における目詰まりなどが起きる傾向がある。
【0064】
さらに、本発明においては、塩析による凝集により水とエラストマーとの分離を行うために、凝析剤を添加してもよい。凝析剤の添加方法は特に限定されないが、界面活性剤を添加した後に凝析剤を添加する工程を含むことが好ましい。
【0065】
凝析剤としては、通常用いられているものであれば特に限定されるものではないが、たとえば、硫酸、塩酸、硝酸、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、硝酸ナトリウム、カリミョウバンなどがあげられる。これらの中でも、硫酸アルミニウムが好ましい。
【0066】
凝析剤の添加量としては、重合により得られたフルオロポリマー100重量部に対して、0.2〜3重量部が好ましく、0.5〜2重量部がより好ましい。凝析剤の添加量が、0.2重量部未満であると、充分な凝析効果が得られないため効率的にフルオロポリマーを得ることができない傾向があり、3重量部を超えると、洗浄工程を経ても得られるフルオロポリマーに凝析剤が大量に残留してしまう傾向がある。
【0067】
界面活性剤を添加し、さらに任意で凝析剤を添加して、水溶性分散液からフルオロポリマーを分離するが、このとき凝析水中に未凝析として残るポリマー粒子の濃度は、水溶性分散液の全水量に対して、100ppm以下であることが好ましく、20ppm以下であることがより好ましい。未凝析ポリマーが100ppmをこえると後の工程におけるライン中の付着、詰まりとなる傾向がある。なお、未凝析として残るポリマー粒子の濃度は、小さいほど好ましく、下限値は制限されない。
【0068】
凝析装置としては、特に限定されるものではく、通常用いられているものであればよい。
【実施例】
【0069】
つぎに本発明について、実施例をあげて説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
【0070】
<ムーニー粘度>
得られたフルオロポリマーをムーニー粘度測定器(MOON MV2000E ALPHA TECHNOLOGIES社製)を用いて、L型ローターを使用し、100℃で予熱時間1分、測定時間10分にて、JIS K 6300(1994年)に準拠して、測定をした。
【0071】
<乳化分散体粒子径>
粒度分布測定装置(日機装(株)製 マイクロトラックUPA)を用いて測定した。
【0072】
<分子量>
GPC(東ソー(株)製)を用いて測定した。
【0073】
<未凝析濃度>
未凝析含む液を2Lビーカーに1L程度サンプリングし、重量を測定する(Xg)。3日間静置して未凝析ポリマーを凝集沈降させ、それを乾燥し重量を測定し(Yg)、未凝析濃度(Y/X)を求めた。
【0074】
<組成分析>
19F−NMR(Bruker社製AC300P型)を用いて測定した。ただし、含TFEポリマーは、19F−NMR(日本電子(株)製FX100型)を用いて測定をした。
【0075】
製造例1(シードポリマー粒子の重合)
内容積1.8Lのステンレス製オートクレーブに、イオン交換水720g、10重量%のパーフルオロオクタン酸アンモニウム水溶液290g、およびマロン酸ジエチル0.6gを仕込み、系内を窒素ガスで充分置換したのち減圧にした。この操作を3回繰り返し、減圧状態でVdF20gとHFP51gを仕込み、攪拌下に80℃まで昇温した。ついで、純水0.6gに溶解した過硫酸アンモニウム(APS)0.02gを窒素ガスにて圧入して重合を開始した。重合圧力を2MPaとし、重合時の圧力低下を補うため、VdF/HFP混合モノマー78/22(モル%)の連続的に供給し、攪拌下に重合を行った。重合終了までに、215gのモノマーを槽内に供給した。
【0076】
ポリマー濃度が18.1重量%、ポリマー粒子の数が1.2×1016個/水1gである乳化液1233gを得た。30分後に攪拌を止め、モノマーを放出して重合を停止した。
【0077】
製造例2
内容積50Lのステンレス製オートクレーブに、純水33.1kgと製造例1で製造したポリマー粒子の水性分散液204gを仕込み、系内を窒素ガスで充分置換したのち減圧した。この操作を3回繰り返し、減圧状態で、VdF4.3kgとHFP14.4kgを仕込み、攪拌下に80℃まで昇温した。ついでマロン酸ジエチル193gとAPS6.0gを水50gに溶かした水溶液を窒素にて圧入して重合を開始した。重合時の圧力低下を補うため、VdF/HFP混合モノマー78/22(モル%)をプランジャーポンプにて供給した。VdF/HFP混合モノマー78/22(モル%)8.9kgを重合槽に仕込み、重合終了とした。
【0078】
重合反応終了後残存モノマーを大気に放出し得られた乳化分散体の粒子径をUPAにて測定したところ184nmであった。また、乳化分散体の一部を蒸発乾固させることによって、乳化分散体の濃度を測定したところ26.5%であった。ML(1+10 100℃)は45であった。また、19F−NMRで測定したフルオロポリマーの組成は、VdF/HFP=78/22(モル%)であった。
【0079】
製造例3
内容積2500Lの重合槽を窒素ガスで充分置換し、減圧した後、イオン交換水を1500kg、CH2=CFCF2OCF(CF3)CF2OCF(CF3)COONH4の50%水溶液を300g仕込み、VdFを172kg、HFPを549kg仕込み、系内を攪拌しながら槽内を80℃に昇温し圧力が一定になるまで放置した。ついでマロン酸ジエチルを7.7kgと5重量%のAPSを4.5kg仕込み重合反応を開始した。重合時の圧力低下を補うため、VdF/HFP混合モノマー78/22(モル%)をプランジャーポンプにて供給した。VdF、HFPをそれぞれ260kg、120kg仕込み重合終了とした。
【0080】
重合反応終了後残存モノマーを大気に放出し得られた乳化分散体の粒子径をUPAにて測定したところ153nmであった。また、乳化分散体の一部を蒸発乾固させることによって、乳化分散体の濃度を測定したところ27.1%であった。ML(1+10 100℃)は39であった。また、19F−NMRで測定したフルオロポリマーの組成は、VdF/HFP=77.7/22.3(モル%)であった。
【0081】
製造例4
内容積3Lのステンレス製オートクレーブに、純粋0.99kgとCH2=CFCF2OCF(CF3)CF2OCF(CF3)COONH4の50%水溶液0.2gを仕込み、系内を窒素ガスで充分置換したのち減圧した。この操作を3回繰り返し、減圧状態でVdF、TFE、HFPをそれぞれ19/11/70(モル%)の組成比で所定量仕込み、攪拌下に80℃まで昇温した。ついでオクタフルオロ−1,4−ジヨードブタン 1.531gとAPS(APS)0.0236gを窒素にて圧入し重合を開始した。重合時の圧力低下を補うため、VdF/HFP/TFE混合モノマー50/30/20(モル%)をプランジャーポンプにて供給した。重合開始後3時間、6時間のタイミングでAPS 0.0236gを追加で仕込んだ。重合得量に対して40、50、60、70%重合が進んだタイミングでCH2=CFCF2OCF(CF3)CF2OCF(CF3)COONH4の50%水溶液0.1gを重合槽に追加仕込みした。VdF/TFE/HFP混合モノマー50/20/30(モル%)を333g加え重合終了とした。
【0082】
得られた乳化分散体の粒子径をUPAにて測定したところ120nmであった。また、乳化分散体の一部を蒸発乾固させることによって、乳化分散体の濃度を測定したところ23.5%であった。ML(1+10 100℃)は64であった。また、19F−NMRで測定したフルオロポリマーの組成は、VdF/TFE/HFP=50/20/30(モル%)であった。
【0083】
実施例1
製造例2で得られた乳化分散液30kgに対水で1000重量ppmの濃度になるようにパーフルオロオクタン酸アンモニウムを加え40℃に調整しながら2kg/分の速度で、連続凝析装置に仕込み、また同時に1.0mS/cmの導電率の硫酸アルミニウム水溶液を温度50℃に調整しながら、7L/分の速度でトータルで84gの硫酸アルミニウムとなるように連続凝析装置に仕込み、ラインミキサー内にて3600rpmで攪拌し塩析効果によって乳化分散液をクラム化凝集させた。このとき凝析装置出口の凝析水中に未凝析として残るポリマー粒子の濃度を測定したところ対水で100ppm以下であった。またクラムの径は5〜10mm程度の均一で小さいものが得られた。連続凝析装置のラインミキサー内部の付着はみられなかった。
【0084】
実施例2
製造例2で得られた乳化分散液に対水で1000重量ppmの濃度になるようにドデシル硫酸ナトリウムを加えた。以下実施例1と同様の手法にて凝析、評価を行った。未凝析濃度は対水で100ppm以下であった。またクラムの径は5〜10mm程度の均一で小さいものが得られた。連続凝析装置のラインミキサー内部の付着はみられなかった。
【0085】
実施例3
製造例2で得られた乳化分散液に対水で1000重量ppmの濃度になるようにHostapurSAS93(クラリアントジャパン(株)製、第二級アルカンスルフォネートNa塩)を加えた。以下実施例1と同様の手法にて凝析、評価を行った。未凝析濃度は対水で100ppm以下であった。またクラムの径は5〜10mm程度の均一で小さいものが得られた。連続凝析装置のラインミキサー内部の付着はみられなかった。
【0086】
実施例4
製造例3で得られた乳化分散液に対水で1000重量ppmの濃度になるようにハイテノールPS−06(第一工業製薬(株)製)を加えた。以下実施例1と同様の手法にて凝析、評価を行った。未凝析濃度は対水で120ppmであった。連続凝析装置のラインミキサー内部の付着はみられなかった。
【0087】
実施例5
製造例3で得られた乳化分散液に対水で1000重量ppmの濃度になるようにハイテノール227L(第一工業製薬(株)製)を加えた。以下実施例1と同様の手法にて凝析、評価を行った。未凝析濃度は対水で190ppmであった。連続凝析装置のラインミキサー内部の付着はみられなかった。
【0088】
実施例6
製造例3で得られた乳化分散液に対水で1000重量ppmの濃度になるようにハイテノールNF−13(第一工業製薬(株)製)を加えた。以下実施例1と同様の手法にて凝析、評価を行った。未凝析濃度は対水で160ppmであった。連続凝析装置のラインミキサー内部の付着はみられなかった。
【0089】
実施例7
製造例3で得られた乳化分散液に対水で600重量ppmの濃度になるようにネオハイテノールECL−30S(第一工業製薬(株)製)を加えた。以下実施例1と同様の手法にて凝析、評価を行った。未凝析濃度は対水で43ppmであった。連続凝析装置のラインミキサー内部の付着はみられなかった。
【0090】
実施例8
製造例3で得られた乳化分散液に対水で1000重量ppmの濃度になるようにアミテートLS−30(第一工業製薬(株)製)を加えた。以下実施例1と同様の手法にて凝析、評価を行った。未凝析濃度は対水で0ppmであった。連続凝析装置のラインミキサー内部の付着はみられなかった。
【0091】
実施例9
製造例3で得られた乳化分散液に対水で1000重量ppmの濃度になるようにドデシル硫酸ナトリリウムを加えた。以下実施例1と同様の手法にて凝析、評価を行った。未凝析濃度は対水で0ppmであった。連続凝析装置のラインミキサー内部の付着はみられなかった。
【0092】
実施例10
製造例3で得られた乳化分散液に対水で600重量ppmの濃度になるようにHostapurSAS93(クラリアントジャパン(株)製、第二級アルカンスルフォネートNa塩)を加えた。以下実施例1と同様の手法にて凝析、評価を行った。未凝析濃度は対水で100ppmであった。連続凝析装置のラインミキサー内部の付着はみられなかった。
【0093】
実施例11
製造例3で得られた乳化分散液に対水で500重量ppmの濃度になるようにペレックスOT−P(花王(株)製)を加えた。以下実施例1と同様の手法にて凝析、評価を行った。未凝析濃度は対水で16ppmであった。連続凝析装置のラインミキサー内部の付着はみられなかった。
【0094】
実施例12
製造例4で得られた乳化分散液に対水で1000重量ppmの濃度になるようにパーフルオロオクタン酸アンモニウムを加えた。以下実施例1と同様の手法にて凝析、評価を行った。未凝析濃度は対水で20ppmであった。連続凝析装置のラインミキサー内部の付着はみられなかった。
【0095】
比較例1
製造例2で得られた乳化分散液30kgを40℃に調整しながら2kg/分の速度で、連続凝析装置に仕込み、また同時に1.0mS/cmの導電率の硫酸アルミニウム水溶液を温度50℃に調整しながら、7L/分の速度でトータルで84gの硫酸アルミニウムとなるように連続凝析装置に仕込み、ラインミキサー内にて3600rpmで攪拌し塩析効果によって乳化分散液をクラム化凝集させた。このとき凝析装置出口の凝析水中に未凝析として残るポリマー粒子の濃度を測定したところ対水で2850ppm存在した。また得られたクラムの径は1〜15mm程度の範囲にばらついていた。また連続凝析装置のラインミキサー内部で生成クラムが付着し、詰まりを起こしており凝析の効率を大きく落としていた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
乳化重合により得られたフルオロエラストマーの水性分散液にさらに界面活性剤を添加して凝析する工程を含むフルオロエラストマーの製造方法。
【請求項2】
水性分散液に添加する界面活性剤が、一般式(1):
【化1】

(式中、R1は、フッ素原子を含んでいてもよいアルキル基またはアルケニル基であり、R2、R3は、それぞれ同じであっても異なっていてもよく、フッ素原子、水素原子、またはフッ素原子を含んでいてもよいアルキル基もしくはアルケニル基であって、R4はフッ素原子を含んでいてもよいアルキレン基もしくは不飽和結合を有するアルキレン基、または、直接結合であって、R1〜R4には酸素原子を含んでいてもよく、R1〜R3の合計炭素数が2〜25であり、L-は−SO3-、−OSO3-、−PO3-、−OPO3-または−COO-であらわされる基であり、M+は1価のカチオンである)で示される界面活性剤である請求項1記載のフルオロエラストマーの製造方法。
【請求項3】
水性分散液に添加する界面活性剤が、含フッ素界面活性剤である請求項1または2記載のフルオロエラストマーの製造方法。
【請求項4】
水性分散液に添加する界面活性剤が、一般式(2):
【化2】

(式中、R5は、アルキル基またはアルケニル基であり、nは1以上の整数であり、M+は1価のカチオンである)で示される界面活性剤である請求項1または2記載のフルオロエラストマーの製造方法。
【請求項5】
水性分散液に添加する界面活性剤が、一般式(3):
【化3】

(式中、R6、R7は、アルキル基またはアルケニル基であり、M+は1価のカチオンである)で示される界面活性剤である請求項1または2に記載のフルオロエラストマーの製造方法。

【公開番号】特開2007−45970(P2007−45970A)
【公開日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−233380(P2005−233380)
【出願日】平成17年8月11日(2005.8.11)
【出願人】(000002853)ダイキン工業株式会社 (7,604)
【Fターム(参考)】