説明

フルスクリーン三次元画像表示装置

【課題】フルスクリーン三次元画像表示装置を提供する。
【解決手段】フルスクリーン三次元画像表示装置は、従来の視差バリアーが表示するマルチシーン三次元画像において、シーン分離により、立体画像の解像度が低下するという現象に対して、動態液晶視差バリアーの装置100を提出し、マルチシーン画像動態合成と表示プロセスとバリアー電極動態駆動プロセスを通して、フルスクリーン画像の解像度により、マルチシーン三次元画像表示の目的を達成することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はフルスクリーン三次元画像表示装置に関し、特に従来の視差バリアーが表示するマルチシーン三次元画像において、シーン分離により、立体画像の解像度が低下するという現象に対して、動態液晶視差バリアーの装置を提出し、マルチシーン画像動態合成と表示プロセスとバリアー電極動態駆動プロセスを通して、フルスクリーン画像の解像度により、マルチシーン三次元画像表示の目的を達成するフルスクリーン三次元画像表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図1〜3は、従来の三種の視差バリアー構造の模式図である。
図1は、従来の垂直ストリップ状式視差バリアーの模式図で、図2は、従来の傾斜ストリップ状式視差バリアーの模式図で、図3は、従来の傾斜格子状式視差バリアーの模式図である。
【0003】
垂直ストリップ状式視差バリアー(Vertical Strip Parallax Barrier)10、傾斜ストリップ状式視差バリアー(Slant and Strip Parallax Barrier)20、傾斜格子状式視差バリアー(Slant and Step Parallax Barrier)30の基本光学構造はみな、光透過部品11、21、31と遮光部品12、22、32を備える。
上記した三種の視差バリアーに関する原理、各視差バリアー構造の設計、光学作用、マルチシーン三次元画像の構成に関しては、非特許文献である「Theory of Parallax Barriers」、及び特許文献1、2、3を参照されたい。
一般に、液晶パネルの技術を利用し、視差バリアーを製造し、電圧の駆動を通して、該光透過部品11、21、31と該遮光部品12、22、32の光学効果を達成する。
【0004】
図4は、従来の液晶視差バリアー構造の模式図である。
液晶視差バリアー50は、2個のリニア偏光板51、2個の透明基板(ガラス等)52、共電極層53、バリアー電極層56、2個の配向膜層54、液晶分子層55等部品により構成する。
従来の液晶視差バリアーの構造については、特許文献4を参照されたい。
該液晶分子層55は、一般にTN型の液晶材料を使用する。
該2個のリニア偏光板51は、それぞれ1個の偏光方向を備え、しかも両者間は相互垂直の状態を呈する。
該共電極層53と該バリアー電極層56は、ITOにより構成する透明導電極(以下、電極と略称)である。
該バリアー電極層56の電極構造57は、垂直ストリップ状式視差バリアー、傾斜ストリップ状式視差バリアー、或いは傾斜格子状式視差バリアー等バリアー構造により構成する。
該電極構造57と該共電極層53間の電圧がゼロである時、該液晶分子層55のすべての液晶分子は、螺旋状配列を呈する。
これにより、すべての入射光58は該液晶視差バリアー50(当然、前記各部品の光透過率は100%ではなく、入射光に対して、いくらか吸收の現象を生じる)を透過する。
こうして、該液晶視差バリアー50は透明の状態を呈する。
【0005】
図5に示すように、該電極構造57と該共電極層53との間に、適当な大きさの駆動電圧v(適当な振幅と周期を備える方形波電気信号とすることができる)を加えると、該電極構造57と該共電極層53との間の液晶分子は、直立状配列を呈し、入射光58を遮蔽する効果を達成する(以下の説明で、黒色により該電極構造を図示する時には、該電極位置が光を遮蔽する効果を備えることを示す)。
これにより、該電極構造57は、視差バリアーの遮光部品となり、該電極構造57以外の区域は、視差バリアーの光透過部品と見なされる。
こうして、外部駆動電圧の制御により、該従来の液晶視差バリアーは、2D/3D切り替えの効果を達成する。
【0006】
上記したように、該光透過部品11、21、31と該遮光部品12、22、32の光学作用は、最適可視距離上、かつ最適視点位置において、スクリーン画面上に表示するマルチシーン三次元画像(すなわち、視差効果を備える多数の単一シーン画像により合成して構成するフルスクリーンマルチシーン三次元画像)に対して、シーン分離の作用を行う。
こうして、該各自の最適視点位置において、単一シーン画像を表示する目的を達成する。
しかし、該分離された単一シーン画像において、それが備える画像の解像度は、シーン数の増加に従い低下し、最終的には、3D画像解像度低下の現象を引き起こす。
【0007】
図示の便のため、以下では、垂直ストリップ状式視差バリアーとデュアルシーン画像により、該分離後の単一シーン画像解像度低下の現象について説明する。
図6は、従来のフルスクリーン画像構造の模式図である。
フルスクリーン画像70は、一般のフラットディスプレースクリーンの表示画面で、MxN個のR、G、Bサブピクセル画像Vi,jにより構成する。
内、iとjは、該サブピクセル画像Vi,jの垂直と水平の位置で、しかもi=0〜M-1、j=0〜N-1である。
よって、
【数1】

の数学式を用い、該フルスクリーン画像70の構造を表すことができる。
また、該R、G、Bサブピクセルは、水平或いは垂直方向に沿って配列する。
【0008】
図7は、デュアルシーン画像を合成前の左シーン画像構造の模式図である。
左シーン画像71は、MxN個のR、G、Bサブピクセル画像
【数2】

により構成するフルスクリーン画像である。
図8は、デュアルシーン画像を合成前の右シーン画像構造の模式図である。
右シーン画像72は、MxN個のR、G、Bサブピクセル画像
【数3】

により構成するフルスクリーン画像である。
【0009】
図9は、デュアルシーン合成画像構造の模式図である。
デュアルシーン合成画像73は、該左シーン画像71と該右シーン画像72を、垂直に交差させて配列し、フルスクリーンのデュアルシーン合成画像73を構成する。
すなわち、該フルスクリーンの画像において、偶数行の位置には、左シーン偶数行位置上の画像
【数4】

を挿入し、奇数行の位置には、右シーン奇数行位置上の画像
【数5】

を挿入する。
よって、以下の公式を用い、該デュアルシーン合成画像73の構造を表すことができる。
【数6】

内、tは時間で、nは0からint(N/2)-1の整数で、intは整数を求める関数である。
【0010】
また、傾斜ストリップ状式視差バリアーと傾斜格子状式視差バリアーに対して、以下の公式を用い、該デュアルシーン合成画像を表すことができる。
【数7】

内、Modは、剰余数を求める関数である。
【0011】
図10は、デュアルシーン画像分離作用の模式図である。
スクリーン60上に示すデュアルシーン合成画像73(部分のスクリーンとデュアルシーン合成画像のみを示す)に対して、該垂直ストリップ状式視差バリアー80は、最適可視距離Z0上、かつ多数の最適視点位置V0、V1 (4個の最適視点位置のみを示す、しかも2個の最適視点位置V0、V1 、間の距離LV、すなわち両目間の平均距離を示す)において、該デュアルシーン合成画像73に対して、シーン分離の作用を行う。
すなわち、該最適視点位置V0、V1では、それぞれ単一シーン画像を表すことができ、しかも該分離された単一シーン画像は、ハーフスクリーン解像度の特徴を備える。
【0012】
図11は、該最適視点位置V0において出現するハーフスクリーン左シーン画像の模式図である。
該ハーフスクリーン左シーン画像
【数8】

は、該左シーン画像71の偶数行画像
【数9】

により構成する。
図12は、該最適視点位置V1において出現するハーフスクリーン右シーン画像の模式図である。
該ハーフスクリーン右シーン画像
【数10】

は、該右シーン画像72の奇数行画像
【数11】

により構成する。
【0013】
すなわち、シーン数が2個以上のマルチシーン画像において、シーン数が多くなればなるほど、表示させられる3D画像の解像度は低くなる。
例えば、4シーンの場合では、分離された後の単一シーン画像の解像度は、フルスクリーン解像度の四分の一に低下する。
本発明は、従来のフルスクリーン三次元画像表示装置の上記した欠点に鑑みてなされたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】台湾特許第097135421号明細書
【特許文献2】台湾特許第098113625号明細書
【特許文献3】台湾特許第098128986号明細書
【特許文献4】米国特許第 5,315,377号明細書
【非特許文献】
【0015】
【非特許文献1】Sam H. Kaplan, Vol. 59, Journal of the SMPTE, 1952
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明が解決しようとする課題は、従来の視差バリアーが表示するマルチシーン三次元画像において、シーン分離により、立体画像の解像度が低下するという現象に対して、動態液晶視差バリアーの装置を提出し、マルチシーン画像動態合成と表示プロセスと一バリアー電極動態駆動プロセス,フルスクリーン画像の解像度により、マルチシーン三次元画像表示の目的を達成するフルスクリーン三次元画像表示装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記課題を解決するため、本発明は下記のフルスクリーン三次元画像表示装置を提供する。
フルスクリーン三次元画像表示装置は、従来の視差バリアーが表示するマルチシーン三次元画像において、シーン分離により、立体画像の解像度が低下するという現象に対して、動態液晶視差バリアーの装置を提出する。
【発明の効果】
【0018】
本発明のフルスクリーン三次元画像表示装置は、従来の視差バリアーが表示するマルチシーン三次元画像において、シーン分離により、立体画像の解像度が低下するという現象に対して、動態液晶視差バリアーの装置を提出し、マルチシーン画像動態合成と表示プロセスとバリアー電極動態駆動プロセスを通して、フルスクリーン画像の解像度により、マルチシーン三次元画像を表示し、最適な三次元画像表示の目的を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】従来の垂直ストリップ状式視差バリアーの模式図である。
【図2】従来の傾斜ストリップ状式視差バリアーの模式図である。
【図3】従来の傾斜格子状式視差バリアーの模式図である。
【図4】従来の液晶視差バリアー構造の模式図である。
【図5】従来の液晶視差バリアー遮蔽作用の模式図である。
【図6】従来のフルスクリーン画像構造の模式図である。
【図7】合成前の左シーン画像構造の模式図である。
【図8】合成前の右シーン画像構造の模式図である。
【図9】デュアルシーン合成画像構造の模式図である。
【図10】デュアルシーン画像分離作用の模式図である。
【図11】ハーフスクリーン左シーン画像の模式図である。
【図12】ハーフスクリーン右シーン画像の模式図である。
【図13】本発明動態液晶視差バリアー装置第一実施例の構造を示す模式図である。
【図14】入射光が電極B3により遮蔽される様子を示す模式図である。
【図15】動態液晶視差バリアー装置が完全遮蔽状態を呈する様子の模式図である。
【図16】デュアルシーン用垂直ストリップ状式動態液晶視差バリアー装置作動の模式図である。
【図17】デュアルシーン用垂直ストリップ状式動態液晶視差バリアー装置作動の模式図である。
【図18】デュアルシーン用垂直ストリップ状式動態液晶視差バリアー電極作用の模式図である。
【図19】デュアルシーン用垂直ストリップ状式動態液晶視差バリアー電極作用の模式図である。
【図20】デュアルシーン用垂直ストリップ状式動態液晶視差バリアー装置が3D画像を表示する様子の模式図である。
【図21】デュアルシーン用垂直ストリップ状式動態液晶視差バリアー装置が3D画像を表示する様子の模式図である。
【図22】デュアルシーン合成画像構造の模式図である。
【図23】ハーフスクリーン左シーン画像の模式図である。
【図24】ハーフスクリーン右シーン画像の模式図である。
【図25】デュアルシーン用垂直ストリップ状式動態液晶視差バリアーの画像表示順序を示す模式図である。
【図26】3シーン用垂直ストリップ状式動態液晶視差バリアー電極作用の模式図である。
【図27】3シーン用垂直ストリップ状式動態液晶視差バリアー電極作用の模式図である。
【図28】3シーン用垂直ストリップ状式動態液晶視差バリアー電極作用の模式図である。
【図29】3シーン用垂直ストリップ状式動態液晶視差バリアー装置が3D画像を表示する様子の模式図である。
【図30】3シーン用垂直ストリップ状式動態液晶視差バリアー装置が3D画像を表示する様子の模式図である。
【図31】3シーン用垂直ストリップ状式動態液晶視差バリアー装置が3D画像を表示する様子の模式図である。
【図32】3シーン用垂直ストリップ状式動態液晶視差バリアーの画像表示順序を示す模式図である。
【図33】3シーン用垂直ストリップ状式動態液晶視差バリアーの画像表示順序を示す模式図である。
【図34】4シーン用垂直ストリップ状式動態液晶視差バリアーの画像表示順序を示す模式図である。
【図35】4シーン用垂直ストリップ状式動態液晶視差バリアーの画像表示順序を示す模式図である。
【図36】本発明動態液晶視差バリアー装置第二実施例の構造を示す模式図である。
【図37】本発明第二実施例において、上、下バリアー電極層が、上、下共電極層と電気的に連接する様子を示す模式図である。
【図38】本発明第二実施例において、上、下バリアー電極層が、上、下共電極層と電気的に連接する様子を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に図面を参照しながら本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
【実施例】
【0021】
[第一実施例]
図13は、本発明動態液晶視差バリアー装置第一実施例の構造を示す模式図である。
動態液晶視差バリアー装置100は、上リニア偏光板101、上透明基材102、共電極層103、上配向膜層104、液晶分子層105、下配向膜層106、一対のバリアー電極層107、下透明基材111、下リニア偏光板112により構成する。
【0022】
該上リニア偏光板101、該上透明基材102、該共電極層103、該上配向膜層104、該液晶分子層105、該下配向膜層106、該下透明基材111、該下リニア偏光板112は、上記したように、従来の液晶視差バリアーの構造と効果を備えるが、ここでは再記述を行わない。
該一対のバリアー電極層107は、2個のバリアー電極層108、110と絶縁層109により構成する。
該絶縁層109は、該2個のバリアー電極層108、110の電気を絶縁し、こうして該2個のバリアー電極層108、110間において、電気ショートの現象が起きることを回避することができる。
【0023】
該2個のバリアー電極層は、上バリアー電極層108と下バリアー電極層110により構成する。
該上、下バリアー電極層上108、110は、空間周期分布を備える電極B2n、B2n+1 (すなわち、図示のB0、B2、B4、B6とB1、B3、B5、B7で、しかもnはゼロを含む正の整数)をそれぞれ装着する。
以下では説明の便のため、各電極に通し番号(すなわち、添字の数字)を付し、電極装着の位置を示す。
いわゆる空間周期分布を備える電極B2n、B2n+1、とは、各電極B2n、B2n+1がみな、相同の幅(すなわち電極幅
【数12】

)を備え、非電極位置も、相同の幅 (すなわち非電極幅B0)を備え、しかも
【数13】

の特徴を備える。
こうして、該単一の電極幅
【数14】

と該単一の非電極幅B0は、電極基本周期幅
【数15】

を構成する。
また、該電極B2n、B2n+1の装着位置は、電極幅
【数16】

分だけ相対的に偏移する。
該上、下バリアー電極層108、110を実際に製造する際に生じる加工と組み立ての誤差を考慮し、該各電極B2nとB2n+1の電極幅
【数17】

には、誤差修正量 △b(図示なし)を適当に加えることができる。
これにより、電極幅は拡大して
【数18】

となり、非電極幅は縮小してb0−△bとなる。
こうして、該電極基本周期幅は依然として
【数19】

の関係を保ち、該動態液晶視差バリアー装置の光学特徴を維持することができ、さらには最適可視距離Z0と両目間の平均距離LVの不変を維持することができる。
【0024】
上記したように、従来の液晶視差バリアーの構造は、該上、下リニア偏光板101、112の偏光方向について、両者が相互に垂直な状態を呈する時には、該電極B2n、B2n+1は、外部電圧の駆動に基づき、遮光の効果を生じる。
こうして、視差バリアーの遮光部品を構成することができる。
一方、非電極位置は終始光透過の状態にある。
このため、視差バリアーの光透過部品を構成することができる。
よって、すべての電極B2nとB2n+1が、外部電圧の駆動がない時には、図13に示すように、該動態液晶視差バリアー装置100は、透明の状態を呈し、入射光113は、該動態液晶視差バリアー装置100を完全に透過する。
もし、任意の電極(B3等)に対して、外部駆動電圧を加えると、図14に示すように、該電極(B3等)を通過する入射光は遮蔽される。
また、もしすべての電極B2nとB2n+1に対して、外部駆動電圧を加えると、図15に示すように、すべての入射光113は全部遮蔽され、該動態液晶視差バリアー装置100は、完全遮蔽の状態となる。
【0025】
また、該上、下リニア偏光板101、112の偏光方向について、両者が相互に平行な状態を呈する時には、上記の図13〜15に示す各電極の入射光に対する作用は、反対の光学状態(図示なし)を呈する。
すなわち、任意の電極に対して、外部電圧の駆動がない時には、該電極は遮蔽の状態を呈し、外部電圧の駆動があると、該電極は、光透過の状態を呈する。
非電極位置に対しては、遮蔽の状態だけを呈する。
該上、下リニア偏光板101、112の偏光方向の違いは、各電極の光学状態に影響を及ぼすが、それは公知の現象であるため、ここでは再記述を行わない。
【0026】
図示の便のため、以下では、垂直ストリップ状式視差バリアー、デュアルシーン、3シーン及び4シーン画像を通して、本発明の動態液晶視差バリアー装置をいかにして利用し、フルスクリーン画像解像度の3D画像表示効果を達成するかについて説明する。
図16、17は、デュアルシーン用垂直ストリップ状式動態液晶視差バリアー装置作動の模式図である。
該デュアルシーン用垂直ストリップ状式動態液晶視差バリアー装置100は、適当なバリアー電極幅
【数20】

により構成される電極B2nとB2n+1を備え、これによりデュアルシーン画像を分離することができる。
図16に示すように、時間点T0において、すべての該電極B2n+1に対して、適当な駆動電圧vを加え、これによりすべての電極B2n+1は、入射光を遮蔽する効果を達成する。
図17に示すように、時間点T1において、すべての該電極B2nに対して、適当な駆動電圧vを加え、これによりすべての電極B2nは、入射光を遮蔽する効果を達成する。
【0027】
図18、19は、デュアルシーン用垂直ストリップ状式動態液晶視差バリアー電極作用の模式図である。
電極構造と作用の図示をより単純化するため、マス目を利用し、電極B2nとB2n+1の図示に代える。
しかも、空白或いは黒色により、電極に対する電圧の駆動が有る状態か、無い状態かを示す。
例えば、空白のマス目は、該電極が電圧により駆動されていない状態であることを示し、黒色のマス目は、該電極が電圧による駆動の状態にあることを示す。
【0028】
よって、図18に示すように、t=T0 である時、電極B2nは、電圧により駆動されていない状態で、電極B2n+1は、電圧により駆動されている状態にある。
よって、電極B2n位置では、光透過の作用を示し、電極B2n+1位置では、遮蔽の作用を示す。
以下では、この光学状態を、T0バリアー状態1000と略称する。
【0029】
また、図19に示すように、t=T1である時、電極B2nは、電圧により駆動されている状態で、電極B2n+1は、電圧により駆動されていない状態にある。
よって、電極B2n位置は、遮蔽の作用を示し、電極B2n+1位置は、光透過の作用を示す。
以下では、この光学状態を、T1バリアー状態1001と略称する。
【0030】
図20、21は、デュアルシーン用垂直ストリップ状式動態液晶視差バリアー装置が3D画像を表示する様子の模式図である。
図20に示すように、t=T0である時、スクリーン60に表示するデュアルシーン合成画像73(すなわち、Σ0(t)。図9参照)は、該デュアルシーン用垂直ストリップ状式動態液晶視差バリアー装置の状態が、T0バリアー状態1000にあるため、最適視点位置V0、V1において、該デュアルシーン画像73は、それぞれハーフスクリーン解像度を備える画像
【数21】

(図11参照)、
【数22】

(図12参照)に分離される。
【0031】
図21に示すように、t=T1である時、スクリーン60に表示するもう一つのデュアルシーン合成画像74(Σ1(t))は、図22に示す、左シーン画像71の奇数行画像
【数23】

と右シーン画像72の偶数行画像
【数24】

により構成し、以下の公式を用い、該デュアルシーン合成画像74の構造を表す。
【数25】

該デュアルシーン用垂直ストリップ状式動態液晶視差バリアー装置の状態は、T1バリアー状態1001にあるため、最適視点位置V0、V1において、該デュアルシーン画像74は、ハーフスクリーン解像度を備える画像
【数26】

(図23参照)と
【数27】

(図24参照)にそれぞれ分離される。
【0032】
以下では説明と図示の便のため、画像構造の数学式はみな、
【数28】

の符号を省略する。
図25は、デュアルシーン用垂直ストリップ状式動態液晶視差バリアーの画像表示順序を示す模式図である。
上記したように、一般のフラットディスプレーを利用し、3D画像を表示する時には、画像走査の垂直同期走査信号vsyncの順序(Tsyncを備える時間周期)を利用し、該垂直同期走査信号vsyncに同期の方式で、該2個のデュアルシーン合成画像73(Σ0(t))、74 (Σ1(t))を交替に表示し、及び電極B2nとB2n+1を交替に駆動する。
こうして初めて、最適視点位置V0、V1において、フルスクリーン解像度3D画像を提供する目的を達成することができる。
【0033】
すなわち、t=T0、T2、T4、T6…である時、スクリーン60が表示するデュアルシーン合成画像73(Σ0(t))は、
【数29】

により該電極B2nを駆動し、
【数30】

の電圧により、該電極B2n+1を駆動する。
こうして、最適視点位置V0、V1において、該デュアルシーン画像73を、ハーフスクリーン解像度を備える画像
【数31】

【数32】

にそれぞれ分離することができる。
また、t=T1、T3、T5、T7…である時には、スクリーン60が表示するデュアルシーン合成画像74(Σ1(t))は、
【数33】

により該電極B2nを駆動し、
【数34】

の電圧により、該電極B2n+1を駆動する。
こうして、最適視点位置V0、V1において、該デュアルシーン画像74を、ハーフスクリーン解像度を備える画像
【数35】

【数36】

にそれぞれ分離することができる。
【0034】
上記したように、Tsyncの周期により、該2個のデュアルシーン合成画像73、74を同期に切り換え、同期に、該電極B2n、B2n+1を交替に駆動する方式によるだけで、それぞれ最適視点位置V0、V1において、2Tsyncの時間内に、フルスクリーン解像度の3D画像
【数37】

【数38】

を提供する目的を達成することができる。
これにより、2Tsyncはフルスクリーン3D画像表示の周期となり、これにより、フルスクリーン解像度3D画像の表示は、2Tsyncを周期とし、該デュアルシーン合成画像の表示と、該各電極電圧の駆動を、絶えず繰り返す。
【0035】
図26〜28は、3シーン用垂直ストリップ状式動態液晶視差バリアー電極作用の模式図である。
図26に示すように、t=T0である時、電極B3nは、電圧により駆動されていない状態(内、nはゼロを含む正の整数)にあり、一方、他の電極B3n+1、B3n+2は、電圧により駆動されている状態である。
よって、該電極B3n位置においては、光透過の作用を示し、他の電極B3n+1、B3n+2位置においては、遮蔽の作用を示す。
以下では、この光学状態を、T0バリアー状態2000と略称する。
【0036】
図27に示すように、t=T1である時、電極B3n+1は、電圧により駆動されていない状態にあり、一方、他の電極B3n、B3n+2は、電圧により駆動されている状態である。
よって、該電極B3n+1位置では、光透過の作用を示し、他の電極B3n、B3n+2位置では、遮蔽の作用を示す。
以下では、この光学状態を、T1バリアー状態2001と略称する。
【0037】
図28に示すように、t=T2である時、電極B3n+2は、電圧により駆動されていない状態にあり、一方、他の電極B3n、B3n+1は電圧により駆動されている状態である。
よって、該電極B3n+2位置では、光透過の作用を示し、他の電極B3n、B3n+1位置では、遮蔽の作用を示す。
以下では、この光学状態を、T2バリアー状態2002と略称する。
【0038】
図29〜31は、3シーン用垂直ストリップ状式動態液晶視差バリアー装置が3D画像を表示する様子の模式図である。
図29に示すように、t=T0である時、スクリーン60に表示する3シーン合成画像83(すなわち、
【数39】

)は、該3シーン用垂直ストリップ状式動態液晶視差バリアー装置の状態は、T0バリアー状態2000にあるため、最適視点位置V0、V1、V2において、該3シーン合成画像83を、1/3フルスクリーン解像度を備える画像
【数40】

【数41】

【数42】

にそれぞれ分離する 。
【0039】
図30に示すように、t=T1である時、スクリーン60に表示する3シーン合成画像84(すなわち、
【数43】

)は、該3シーン用垂直ストリップ状式動態液晶視差バリアー装置の状態が、T1バリアー状態2001にあるため、最適視点位置V0、V1、V2において、該3シーン画像84を、1/3フルスクリーン解像度を備える画像
【数44】

【数45】

【数46】

にそれぞれ分離する。
【0040】
図31に示すように、t=T2である時、スクリーン60に表示する3シーン合成画像85(すなわち、
【数47】

)は、該3シーン用垂直ストリップ状式動態液晶視差バリアー装置の状態が、T2バリアー状態2002にあるため、最適視点位置V0、V1、V2において、該3シーン合成画像84を、1/3フルスクリーン解像度を備える画像
【数48】

【数49】

【数50】

にそれぞれ分離する。
【0041】
図32、33は、3シーン用垂直ストリップ状式動態液晶視差バリアーの画像表示順序を示す模式図である。
上記したように、一般のフラットディスプレーを利用し、3D画像を表示する時には、画像走査の垂直同期走査信号vsyncの順序(Tsyncを備える時間周期)を利用し、該垂直同期走査信号vsyncに同期の方式で、該3シーン合成画像83(すなわち、
【数51】

)、84 (すなわち、
【数52】

)、85 (すなわち、
【数53】

)を交替に表示し、及び適当な電圧
【数54】

【数55】

【数56】

により、電極B3n、B3n+1、B3n+2を交替に駆動する方式で、それぞれ最適視点位置V0、V1、V2において、3Tsyncの時間内で、
【数57】

【数58】

【数59】

フルスクリーン解像度3D画像を提供する目的を達成する。
こうして、3Tsyncはフルスクリーン3D画像表示の周期となり、よって、フルスクリーン解像度3D画像の表示は、3Tsyncを周期として、該3シーン合成画像の表示、及び該各電極電圧の駆動を絶えず繰り返す。
【0042】
上記したように、シーン数の違い(シーン数はNo)に基づき、視差バリアーの方式を通して、フルスクリーン解像度の3D画像を表示する時には、フルスクリーン3D画像表示の周期内(すなわち、NoxTsync)において、以下の関数により、該マルチシーン合成画像ΣT(t)、及び各電極の駆動電圧
【数60】

を表すことができる。
【数61】

【0043】
内、kは、シーン通し番号数で、tは時間で、Tは作用時間点で、その値は、以下の演算関係により決定される。
【数62】

内、intは正の整数を求める関数で、Modは剰余数を求める関数で、よってTは0〜(No-1)である正の整数である。
また、T−k<0である時、該Mod関数は、以下の演算関係を備える。
【数63】

すなわち、式(4)〜(6)に基づき、異なる作用時間点Tにおいて、異なるマルチシーン合成画像の方法を生み出し、表示する。
以下ではこれを、マルチシーン画像動態合成と表示プロセスと呼ぶ。
【0044】
すなわち、本発明が使用するマルチシーン合成画像は、時間Tの関数である。
また、該バリアー電極が、傾斜ストリップ状式視差バリアー或いは傾斜格子状式視差バリアーの構造を備える時には、該マルチシーン合成画像ΣT(t)は、以下公式により表される。
【数64】

内、i+T−k<0である時、該Mod関数は、以下の演算関係を備える。
【数65】

また、各電極の駆動電圧
【数66】

について、その値は、以下の演算関係により決定される。
【数67】

【数68】

内、mは電極通し番号数で、Tは式(5)により決定し、しかもvは駆動電圧である。
すなわち、式(9)、(10)に基づき、異なる作用時間点Tにおいて、異なる電極駆動電圧の方法を生じる。
以下、それをバリアー電極動態駆動プロセスと呼ぶ。
【0045】
すなわち、本発明が使用する各電極の駆動電圧は、時間Tの関数である。
また、上記したように、該上、下リニア偏光板101、112の偏光方向において、両者が相互に平行な状態を呈する時、各電極の駆動電圧
【数69】

は、式(9)、(10)の逆関数で下の通りである。
【数70】

【数71】

【0046】
図34、35は、式(4)及び式(9)、(10)に基づく、4シーン用垂直ストリップ状式動態液晶視差バリアーの画像の表示順序を示す模式図である。
4シーンの単一シーン画像は、それぞれ
【数72】

【数73】

【数74】

【数75】

である。
フルスクリーン3D画像表示の周期内(すなわち、4Tsync)において、しかもt=T0、T1、T2、T3の作用時間点(すなわち、T=0,1,2,3)において、以下の数学式により、該4シーン合成画像の構造を表すことができる。
【数76】

【0047】
また、式(9)、(10)の特性に基づき、電極通し番号数に応じて、各電極の駆動電圧
【数77】

を、
【数78】

【数79】

【数80】

【数81】

の4類に区分することができる。
内、nはゼロを含む正の整数である。
T=0,1,2,3の作用時間点である時、通し番号が4nである電極の駆動電圧
【数82】

は、各0、v、v、vで、通し番号が4n+1である電極の駆動電圧
【数83】

は、各v、 0、v、vで、通し番号が4n+2である電極の駆動電圧
【数84】

は、各v、v、0、vで、通し番号が4n+3である電極の駆動電圧
【数85】

は、各v、v、v、0である。
【0048】
よって、T=0,1,2,3の作用時間点である時、スクリーン上に表示する該4シーン合成画像Σ0(t)、Σ1(t)、Σ2(t)、Σ3(t)は、該各電極が、
【数86】

【数87】

【数88】

【数89】

の電圧により駆動される時、最適視点V0、V1、V2、V3において、
【数90】

【数91】

【数92】

【数93】

のフルスクリーン解像度の3D画像を提供することができる。
【0049】
[第二実施例]
図36は、本発明動態液晶視差バリアー装置第二実施例の構造を示す模式図である。
動態液晶視差バリアー装置200は、上リニア偏光板201、上透明基材202、上共電極層203、上絶縁層204、上バリアー電極層205、上配向膜層206、液晶分子層207、下配向膜層208、下バリアー電極層209、下絶縁層210、下共電極層211、下透明基材212、下リニア偏光板213により構成する。
【0050】
本第二実施例は、第一実施例と完全に相同の効果を備えるが、両者の差異は、該上バリアー電極層205と該下バリアー電極層209を、それぞれ異なる透明基材上に装着する点である。
また、上、下電極の電圧による駆動のため、共電極層と絶縁層を増設する。
図37、38に示すように、該上バリアー電極層205は、該下共電極層211と電気的に連接し、該下バリアー電極層209は、該上共電極層203と電気的に連接する。
【0051】
上記の本発明名称と内容は、本発明技術内容の説明に用いたのみで、本発明を限定するものではない。本発明の精神に基づく等価応用或いは部品(構造)の転換、置換、数量の増減はすべて、本発明の保護範囲に含むものとする。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明は特許の要件である新規性を備え、従来の同類製品に比べ十分な進歩を有し、実用性が高く、社会のニーズに合致しており、産業上の利用価値は非常に大きい。
【符号の説明】
【0053】
10 垂直ストリップ状式視差バリアー
20 傾斜ストリップ状式視差バリアー
30 傾斜格子状式視差バリアー
11、21、31 視差バリアーの光透過部品
12、22、32 視差バリアーの遮光部品
50 液晶視差バリアー
51 リニア偏光板
52 透明基板
53 共電極層
54 配向膜層
55 液晶分子層
56 バリアー電極層
57 バリアー電極層の電極構造
58、113 入射光
60 スクリーン
70 フルスクリーン画像
71 左シーン画像
72 右シーン画像
73 デュアルシーン合成画像
80 垂直ストリップ状式視差バリアー
83、84、85 3シーン合成画像
100、200 動態液晶視差バリアー装置
101、201 上リニア偏光板
102、202 上透明基材
103、203、211 共電極層
104、206 上配向膜層
105、207 液晶分子層
106、208 下配向膜層
107 一対のバリアー電極層
108、205 上バリアー電極層
109、204、210 絶縁層
110、209 下バリアー電極層
111、212 下透明基材
112、213 下リニア偏光板
113 入射光
1000、2000 T0バリアー状態
1001、2001 T1バリアー状態
2002 T2バリアー状態
i,j サブピクセル画像
MxN フルスクリーン画像サブピクセルユニットを構成する数
i サブピクセルの垂直位置
j サブピクセルの水平位置
k シーン通し番号数
m ゼロを含む正の整数
【数94】

【数95】

1/2フルスクリーン解像度を備えるシーン0画像
【数96】

【数97】

1/2フルスクリーン解像度を備えるシーン1画像
【数98】

【数99】

【数100】

1/3フルスクリーン解像度を備えるシーン0画像
【数101】

【数102】

【数103】

1/3フルスクリーン解像度を備えるシーン1画像
【数104】

【数105】

【数106】

1/3フルスクリーン解像度を備えるシーン2画像
【数107】

【数108】

【数109】

【数110】

1/4フルスクリーン解像度を備えるシーン0画像
【数111】

【数112】

【数113】

【数114】

1/4フルスクリーン解像度を備えるシーン1画像
【数115】

【数116】

【数117】

【数118】

1/4フルスクリーン解像度を備えるシーン2画像
【数119】

【数120】

【数121】

【数122】

1/4フルスクリーン解像度を備えるシーン3画像
ΣT(t)、Σ0(t)、Σ1(t)、Σ2(t)、Σ3(t) シーン合成画像
t 時間
n ゼロを含む正の整数
int 整数を求める関数
Mod 剰余数を求める関数
0 最適可視距離
0、V1、V2、V3 最適視点位置
V 両目間の平均距離
0、B2、B4、B6、B1、B3、B5、B7、B2n、B2n+1、B3n、B3n+1、B3n+2 電極
【数123】

電極幅
0 非電極幅
P 電極基本周期幅
△b 誤差修正量
T、T1、T3、T5、T7、T0、T2、T4、T6 作用時間点
sync 画像走査の垂直同期走査信号
syncsync 時間周期
【数124】

【数125】

【数126】

【数127】

【数128】

【数129】

電極の駆動電圧
v 駆動電圧

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フルスクリーン三次元画像表示装置は、フラットディスプレースクリーン、マルチシーン画像、マルチシーン画像動態合成と表示プロセス、バリアー電極動態駆動プロセス、動態液晶視差バリアーの装置により構成し、
該フラットディスプレースクリーンは、Tsync周期を備える画像走査垂直同期信号の順序に基づき、フルスクリーンの画像を表示し、該フルスクリーン画像は、MxN個のR、G、Bサブピクセルにより構成し、該R、G、Bサブピクセルは、水平或いは垂直方向に沿って配列し、
該マルチシーン画像は、No個の視差効果を備える単一シーン画像Vkにより構成し、内、kは該単一シーン画像の通し番号数で、しかもkは0≦k≦No-1の正の整数で、NoはNo≧2の正の整数で、
該マルチシーン画像動態合成と表示プロセスは、該画像走査垂直同期信号の順序に基づき、異なる作用時間点Tにおいて、該No個の単一シーン画像Vkに対して、画像の合成を行い、マルチシーン合成画像ΣT(t)を構成し、該作用時間点TTにおいて、該マルチシーン合成の画像ΣT(t)と同期に、該フラットディスプレースクリーンの上に表示し、
該バリアー電極動態駆動プロセスは、該画像走査垂直同期信号の順序に基づき、異なる作用時間点Tにおいて、該動態液晶視差バリアー装置の個別電極に対して、動態液晶電極駆動電圧
【数1】

を同期に出力し、
該動態液晶視差バリアーの装置は、該動態液晶電極駆動電圧
【数2】

の駆動により、バリアーの光学構造を変え、任意の最適視点において、該マルチシーン合成の画像ΣT(t)に対して、シーン分離の効果を達成し、周期がNoxTsyncであるフルスクリーン3D画像表示周期内において、フルスクリーン画像解像度を備える単一シーン画像を提供する目的を達成することを特徴とするフルスクリーン三次元画像表示装置。
【請求項2】
前記動態液晶視差バリアーの装置は、上リニア偏光板、上透明基材、共電極層、上配向膜層、液晶分子層、下配向膜層、一対のバリアー電極層、下透明基材、下リニア偏光板により構成することを特徴とする請求項1に記載のフルスクリーン三次元画像表示装置。
【請求項3】
前記上リニア偏光板と該下リニア偏光板の偏光方向について、両者間は、相互に垂直な状態、或いは相互に平行な状態の内の何れかを呈することを特徴とする請求項2に記載のフルスクリーン三次元画像表示装置。
【請求項4】
前記一対のバリアー電極層は、上バリアー電極層、下バリアー電極層、絶縁層により構成し、
該絶縁層は、該上、下バリアー電極層間に、電気ショートの現象が発生しないよう、該2個のバリアー電極層間の電気を絶縁することを特徴とする請求項2に記載のフルスクリーン三次元画像表示装置。
【請求項5】
前記上バリアー電極層と該下バリアー電極層は、空間周期分布特徴を備える多数の電極をそれぞれ装着、
該各電極はみな相同の幅
【数3】

を備え、非電極位置もまた、それぞれ相同の幅b0を備え、しかも
【数4】

の関係を備え、
該単一の電極幅
【数5】

と該単一の非電極幅b0は、電極基本周期幅
【数6】

を構成し、
また、該上、下バリアー電極層上の電極の装着位置は、電極幅
【数7】

だけ、相互に相対的に偏移することを特徴とする請求項4に記載のフルスクリーン三次元画像表示装置。
【請求項6】
前記電極幅は、増やして
【数8】

とでき、該非電極幅は、減らしてb0-△bとでき、
該△bは、ゼロ以上の誤差修正量であることを特徴とする請求項5に記載のフルスクリーン三次元画像表示装置。
【請求項7】
前記上、下バリアー電極層中の任意の電極に、適当な駆動電圧を加えることで、該単一電極位置の動態液晶視差バリアー装置は、遮蔽或いは光透過の状態を変えることを特徴とする請求項5に記載のフルスクリーン三次元画像表示装置。
【請求項8】
前記上、下バリアー電極層上の多数の電極は、垂直ストリップ状式視差バリアー、傾斜ストリップ状式視差バリアー、傾斜格子状式視差バリアーの内の何れか一つにより構成することを特徴とする請求項5に記載のフルスクリーン三次元画像表示装置。
【請求項9】
前記動態液晶視差バリアーの装置は、上リニア偏光板、上透明基材、上共電極層、上絶縁層、上バリアー電極層、上配向膜層、液晶分子層、下配向膜層、下バリアー電極層、下絶縁層、下共電極層、下透明基材、下リニア偏光板により構成することを特徴とする請求項1に記載のフルスクリーン三次元画像表示装置。
【請求項10】
前記上リニア偏光板と該下リニア偏光板の偏光方向について、両者間は、相互に垂直な状態、或いは相互に平行な状態の内の何れかを呈することを特徴とする請求項9に記載のフルスクリーン三次元画像表示装置。
【請求項11】
前記上バリアー電極層と該下バリアー電極層は、空間周期分布特徴を備える多数の電極をそれぞれ装着、該各電極はみな相同の幅
【数9】

を備え、非電極位置もまた、それぞれ相同の幅b0を備え、しかも
【数10】

の関係を備え、
該単一の電極幅
【数11】

と該単一の非電極幅b0は、電極基本周期幅
【数12】

を構成し、
また、該上、下バリアー電極層上の電極の装着位置は、相互に電極幅
【数13】

だけ相対的に偏移することを特徴とする請求項9に記載のフルスクリーン三次元画像表示装置。
【請求項12】
前記電極幅は、増やして
【数14】

とでき、該非電極幅は、減らしてb0-△bとでき、
内、該△bは、ゼロ以上の誤差修正量であることを特徴とする請求項11に記載のフルスクリーン三次元画像表示装置。
【請求項13】
前記上、下バリアー電極層中の任意の電極に、適当な駆動電圧を加えることで、該単一電極位置の動態液晶視差バリアー装置は、遮蔽或いは光透過の状態を変えることを特徴とする請求項11に記載のフルスクリーン三次元画像表示装置。
【請求項14】
前記上、下バリアー電極層上の多数の電極は、垂直ストリップ状式視差バリアー、傾斜ストリップ状式視差バリアー、傾斜格子状式視差バリアーの内の何れか一つにより構成することを特徴とする請求項11に記載のフルスクリーン三次元画像表示装置。
【請求項15】
前記単一シーン画像Vkの構成は、以下の公式により表され、
【数15】

内、該
【数16】

は、該フラットディスプレースクリーン画面上の第 i行と第j列位置にあるサブピクセル画像であることを特徴とする請求項1に記載のフルスクリーン三次元画像表示装置。
【請求項16】
前記マルチシーン画像動態合成と表示プロセスにおいて、該バリアー電極が、垂直ストリップ状式視差バリアーを備える構造である時、
該マルチシーン合成画像ΣT(t)は、以下の公式により表され、
【数17】

内、tは任意の時間で、Tは作用時間点で、その値は、以下の演算関係により決定され、
【数18】

内、intは正の整数を求める関数で、Modは剰余数を求める関数で、
よって、Tは0≦T≦No-1 である正の整数で、また、T−k<0である時、該Mod関数は、
【数19】

の演算関係を備えることを特徴とする請求項1に記載のフルスクリーン三次元画像表示装置。
【請求項17】
前記マルチシーン画像動態合成と表示プロセスにおいて、該バリアー電極が、傾斜ストリップ状式視差バリアー或いは傾斜格子状式視差バリアーの構造を備える時には、
該マルチシーン合成画像ΣT(t)は、以下の公式により表され、
【数20】

内、tは任意の時間で、Tは作用時間点で、その値は、以下の演算関係により決定され、
【数21】

内、intは正の整数を求める関数で、Modは剰余数を求める関数で、
よって、Tは0≦T≦No-1 の正の整数で、また、i+T−k<0である時、該Mod関数は、
【数22】

の演算関係を備えることを特徴とする請求項1に記載のフルスクリーン三次元画像表示装置。
【請求項18】
前記バリアー電極動態駆動プロセスにおいて、該上、下リニア偏光板の偏光方向について、両者間が相互に垂直な状態を呈する時、該動態液晶電極駆動電圧
【数23】

は、以下の公式により表され、
【数24】

【数25】

内、mは電極の通し番号数で、vはバリアー電極の駆動電圧信号で、tは任意の時間で、Tは作用時間点で、その値は、以下の演算関係により決定され、
【数26】

内、intは正の整数を求める関数で、Modは剰余数を求める関数で、
よって、Tは0≦T≦No-1 の正の整数であることを特徴とする請求項1に記載のフルスクリーン三次元画像表示装置。
【請求項19】
前記バリアー電極動態駆動プロセスにおいて、該上、下リニア偏光板の偏光方向について、両者間が相互に平行な状態を呈する時、該動態液晶電極駆動電圧
【数27】

は、以下の公式により表され、
【数28】

【数29】

内、mは電極の通し番号数で、vはバリアー電極の駆動電圧信号で、tは任意の時間で、Tは作用時間点で、その値は、以下の演算関係により決定され、
【数30】

内、intは正の整数を求める関数で、Modは剰余数を求める関数で、
よって、Tは0≦T≦No-1 の正の整数であることを特徴とする請求項1に記載のフルスクリーン三次元画像表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【公開番号】特開2011−138134(P2011−138134A)
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−56(P2011−56)
【出願日】平成23年1月4日(2011.1.4)
【出願人】(508232633)原創奈米科技股▲ふん▼有限公司 (9)
【Fターム(参考)】