フレキシブルコンテナ内容物のブリッジング防止装置
【課題】フレキシブルコンテナ内底部の内容物の流動性を向上させる。
【解決手段】ホッパの上端に設けた投入管29の周りに、投入管カバー部41と、開口部43を備えた支持天板42からなる支持架台39を設ける。支持天板42の上側に、開口部43を中心とする180度対向位置にて開口部43近傍より放射方向に延びる当て板40aの組と40bの組を周方向に90度ずらして配置する。各当て板40a,40bは、内周側端部を枢軸45を介しブラケット44にて支持させて、外周側端部を油圧シリンダ49a,49bの伸縮作動により上下方向へ回動できるようにする。当て板40a,40bの上側に、投入管28に放出口4を接続したフレキシブルコンテナ1の本体部2を載置した状態にて、当て板40aの組と40bの組を交互に上方へ回動させることで、フレキシブルコンテナ1の底部を挟むように変形させて、内容物を揉みほぐして流動性を向上させる。
【解決手段】ホッパの上端に設けた投入管29の周りに、投入管カバー部41と、開口部43を備えた支持天板42からなる支持架台39を設ける。支持天板42の上側に、開口部43を中心とする180度対向位置にて開口部43近傍より放射方向に延びる当て板40aの組と40bの組を周方向に90度ずらして配置する。各当て板40a,40bは、内周側端部を枢軸45を介しブラケット44にて支持させて、外周側端部を油圧シリンダ49a,49bの伸縮作動により上下方向へ回動できるようにする。当て板40a,40bの上側に、投入管28に放出口4を接続したフレキシブルコンテナ1の本体部2を載置した状態にて、当て板40aの組と40bの組を交互に上方へ回動させることで、フレキシブルコンテナ1の底部を挟むように変形させて、内容物を揉みほぐして流動性を向上させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は焼却灰、煤塵、燃え殻等の廃棄物や、その他の粉粒体等を収納して貯蔵、運搬できるようにしてあるフレキシブルコンテナから内容物を放出させる際、該内容物がブリッジングを形成する虞を防止して内容物の放出をスムーズに行わせるために用いるフレキシブルコンテナ内容物のブリッジング防止装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
たとえば、ごみ等の廃棄物を焼却処理することにより発生する焼却灰や煤塵、燃え殻等の廃棄物を取り扱う場合には、一般に変形し易い材質を有していて内容物を詰めて膨らませると所定の形状になるようにしてあるフレコンバッグと称されているフレキシブルコンテナを用い、該フレキシブルコンテナ内に廃棄物を詰め込んで収納しておくようにし、かかる廃棄物をホッパ内に投入して処理工程へ送るようにする場合には、フレキシブルコンテナの放出口を下向きにして、ホッパの上方に吊った状態で位置させて、該放出口をホッパの投入口に合わせた後に、フレキシブルコンテナの放出部を縛っている紐状物を解くことにより、フレキシブルコンテナ内の廃棄物を放出させてホッパ内へ投入させるようにしている。
【0003】
図6(イ)(ロ)はフレキシブルコンテナ1の一例を示すもので、廃棄物等の粉粒体としての内容物を収納して貯蔵しておけるように、収納部となる本体部2が、内容物の収納により円筒状あるいは角筒状に膨らむ柔軟性を有する材質により成形されており、且つ該本体部2の上端側となる一端側に、縮径された所要長さの注入口3を有すると共に、下端側となる他端側には、同じく縮径された所要長さの放出口4を有し、上記注入口3及び放出口4は、それぞれ縛り紐5,6で縛って閉塞させることができるようにしてある。又、上記本体部2の外側面の周方向複数個所(図では4個所の場合を示す)に、吊りロープ7の取付部8を取り付け、該取付部8に掛けて取り付けた吊りロープ7を、ホイスト等の荷役装置の吊具9にて吊ることにより、本体部2が吊り下げられるようにしてあり、更に、外側をビニール等で覆ってなる二重構造としてある。
【0004】
上記フレキシブルコンテナ1は、内容物を収納して貯蔵しているときは、図6(イ)のように本体部2が円筒状又は角筒状に膨らんだ所定形状になっていて、車両、船舶等に積載して輸送されるようにしてある。一方、吊りロープ7を介して全体を吊り下げた状態で、放出口4の縛り紐6を解くことにより内容物を放出できるようにしてある。内容物を放出したフレキシブルコンテナ1は図6(ロ)に示す如く径方向に収縮するようになる。
【0005】
かかるフレキシブルコンテナ1内に収納されている内容物をホッパ内に放出させるようにする場合は、フレキシブルコンテナ1に取り付けてある吊りロープ7にホイスト等の荷役装置の吊具9をかけてフレキシブルコンテナ1自体を吊り上げてホッパの上方へ位置させ、次いで、フレキシブルコンテナ1の下面にある放出口4をホッパの投入口に接続させた後、放出口4を縛っている縛り紐6を解いて放出口4を開放させる。これにより、フレキシブルコンテナ1の本体部2に収納されている内容物は、放出口4から放出されてホッパ内へ投入されるようになる。
【0006】
ところで、上記フレキシブルコンテナ1の内部に収納した内容物が圧密され易い性状のものである場合には、該内容物をフレキシブルコンテナ1に収納して貯蔵している間に、本体部2の内底部にて、内容物が自重により圧密されると共に、該内容物の粉粒体同士の隙間に存在していたエアが上方へ抜けて、固く締まることがある。このように、本体部2の内底部の内容物が固く締まった状態になっていると、上述したようにフレキシブルコンテナ1の放出口4をホッパの投入口に接続した状態として、縛り紐6を解いて該放出口4を開放しても、上記圧密された内容物がブリッジング(アーチング)を生じて放出口4を閉塞してしまい、このため、上記放出口4からの内容物の放出がスムーズに行われなくなる虞がある。更に、上記のように、放出口4からの内容物の放出がスムーズに行われなくなると、工場設備のサイクルタイムに支障を来し、稼働率が低下するという問題が引き起こされる虞もある。
【0007】
そのために、従来、フレキシブルコンテナ内における内容物のブリッジングの発生を防止できるようにするための装置が考えられてきている。
【0008】
図7は、フレキシブルコンテナ1の内容物のブリッジングを防止するために従来提案されている装置の一例を示すもので、ホッパ(図示せず)の上部開口に取り付けられたベース10の中央部に、該ベース10を上下方向に貫通するように円筒状のシュート11を設けて、該シュート11内に上方よりフレキシブルコンテナ1の放出口4を上方より挿入配置して該放出口4を開放することにより、フレキシブルコンテナ1の放出口4より放出される内容物を上記シュート11を通してホッパに投入できるようにする。上記ベース10上面にてシュート11を取り囲む周方向90度間隔位置に、エアシリンダ12を上向きに設置し、該各エアシリンダ12のロッドの先端部に、上記シュート11の外周側の上方位置に配置してある周方向4分割の扇型の基板13をそれぞれ取り付け、該基板13の上面に、フレキシブルコンテナ1の本体部2の底部2aの外周部に接触させるための振動体14を設ける。更に、上記各基板13の内周縁部には、中央部に上記フレキシブルコンテナ1の放出口4を挿通させるための開口部16を有し、且つ下面側を上記シュート11の上端部に蛇腹17を介し接続してあるリング状の天板15の外周縁部を載置して支持させるようにした構成としてある。これにより、上記装置によれば、フレキシブルコンテナ1の放出口4を、上記天板15の開口部16、蛇腹17内を通してシュート11の内側へ挿入配置した状態にて、該放出口4を開放してフレキシブルコンテナ1の内容物を該シュート11を経てホッパへ放出させるときに、フレキシブルコンテナ1の本体部2の底部2aにおける外周部に、上記各振動体14を接触させ、この状態にて、該各振動体14を、エアシリンダ12の駆動により上記基板13と一緒に上下方向に振動させることにより、フレキシブルコンテナ1内に収納されている内容物に対して振動を与え、この振動により、フレキシブルコンテナ1内で生じた内容物のブリッジングを破壊できるようにしてある(たとえば、特許文献1参照)。
【0009】
フレキシブルコンテナ内容物のブリッジング(アーチング)を防止するための別の装置としては、図8に示す如く、フレキシブルコンテナ1を、昇降ホイストの如き荷役装置18に吊りロープ7を介し吊り上げて、該フレキシブルコンテナ1内に収納されている内容物の放出を行わせるための所定位置に配置するときに、該フレキシブルコンテナ1の本体部2の底部2aの外周付近の複数個所を複数の支持装置19に支持させるようにしている。該各支持装置19は、上向きに設置した昇降作動装置20と、該昇降作動装置20の昇降ロッド20aの上端部に取り付けた水平な受けプレート21と、該受けプレート21の上面に取り付けた支持部材22からなる構成としてあり、該支持部材22でフレキシブルコンテナ1の本体部2の底部2aにおける外周縁付近を支持するようにしたものも提案されている。かかる構成としてあるものでは、上記荷役装置18にてフレキシブルコンテナ1を吊り上げて所定位置に配置して、上記各支持装置19の支持部材22上にフレキシブルコンテナ1の本体部2の底部2aにおける外周縁付近を支持させた状態にて、該フレキシブルコンテナ2の放出口4からの内容物の放出を行わせるようにする。このとき、上記各支持装置19の昇降作動装置20を同期あるいは個別の駆動により昇降ロッド20aを昇降作動させ、該昇降ロッド20aの上昇作動時には、受けプレート21と一緒に各支持部材22を上昇させて、フレキシブルコンテナ1の本体部2の底部2aにおける外周縁付近の複数個所を、放出口4のある底面中央部よりも高く持ち上げることにより、フレキシブルコンテナ1を変形させるようにする。この変形により、該フレキシブルコンテナ1の内容物を、低位置となる方向へ分散させることができて、底面中央部の放出口4へ効果的に流動させることができ、放出口4からの内容物の放出を効率よく行わせることができるようになる。又、上記構成の装置を用いて、フレキシブルコンテナ1内部の内容物の流動性を向上させるべく上記各昇降作動装置20を上下方向に振動させることも提案されている(たとえば、特許文献2参照)。
【0010】
又、フレキシブルコンテナの内容物を円滑に排出させるための装置としては、図9(イ)(ロ)に示す如く、フレキシブルコンテナ1の内容物を放出させるときに、該フレキシブルコンテナ1の本体部2の外周を取り囲むように周方向の所要間隔個所、たとえば、フレキシブルコンテナ1の本体部2が角筒状の場合には該本体部2の各角部と対応する4個所に、該本体部2の角部に対面する垂直面23aを備えた押え板23をそれぞれ設置し、該各押え板23の垂直面23aの前面に、膨張、収縮可能なエアバッグ24がそれぞれ取り付けてある。更に、上記各押え板23の垂直面23aの上端部に固定してあるほぼ三角形状の抑止部材25が、上記各エアバッグ24に取り付けてある構成としてある。したがって、上記フレキシブルコンテナ1の放出口4を開放して内容物を放出させるときに、上記エアバッグ24への給気と排気を交互に行うことにより、位置固定された押え板23の垂直面23aの内側にて各エアバッグ24の膨張、収縮を交互に行わせることができ、該エアバッグ24の膨張時には、図9(イ)における下半部分及び図9(ロ)における右半部分に示す如く、膨張したエアバッグ24によりフレキシブルコンテナ1の本体部2を外周側より中心方向へ押して変形させ、一方、エアバッグ24の収縮時には、図9(イ)における上半部分及び図9(ロ)における左半部分に示す如く、フレキシブルコンテナ1の本体部2が該フレキシブルコンテナ1自体の有する弾性により元の形状に戻ることができるようにして、この本体部2の変形を繰り返して行わせることにより、フレキシブルコンテナ1内からの内容物の放出を促進させるものが従来提案されている(たとえば、特許文献3参照)。
【0011】
更に、図10(イ)(ロ)に示す如く、上記図9(イ)(ロ)に示したと同様の構成において、エアバッグ24をフレキシブルコンテナ1の本体部2の外周にて周方向の所要間隔位置に配置する構成に代えて、エアバッグをループ状のエアバッグ26とし、該エアバッグ26をフレキシブルコンテナ1の外周を取り囲むように配置すると共に、周方向所要間隔位置の外周側を、支持板27を介して固定部に固定した構成のものもある。この構成のものでは、フレキシブルコンテナ1から内容物を排出させるときに、図9(イ)(ロ)に示したものと同様に、エアバッグ26への給気と排気を交互に行わせて、図10(ロ)の右半部分に示す如く、位置固定された支持板27の内側でエアバッグ26を膨張させてフレキシブルコンテナ1の本体部2を外周側より中心方向へ押して変形させる操作と、図10(ロ)の左半部分に示す如く、エアバッグ26の収縮時にフレキシブルコンテナ1の本体部2が弾性により元の形状へ戻るようにする操作とを繰り返して行わせることにより、フレキシブルコンテナ1内からの内容物の放出を促進させるようにしたものも従来提案されている(たとえば、特許文献4参照)。
【0012】
なお、本出願人は、先の出願(特願2003−77879号)において、フレキシブルコンテナからホッパへの粉状物投入装置として、図11に示す如く、ホッパ28の上端に、ホッパ28内へ粉状材料を投入させる投入管29を備えて、該投入管29に、フレキシブルコンテナ1の放出口4を着脱可能に接続できるようにすると共に、上記フレキシブルコンテナ1を載置させるための投入台31を上端部に有する投入部カバー30を、上記投入管29を取り囲むように配置して上記ホッパ28の上端面に固定し、且つ上記投入管29を通してフレキシブルコンテナ1内へ圧縮空気(エア)を吹き込むようにするためのエア噴射管32を備えてなり、更に、該エア噴射管32は、エア噴射口33の向きを上下方向に回転させることができるようにしてなる構成としたものを提案している。かかる構成としてあることにより、上記粉状物投入装置によれば、フレキシブルコンテナ1内の粉状材料を、放出口4、投入管29を介してホッパ28内へ投入させることに伴い、フレキシブルコンテナ1の内部が負圧になって、該フレキシブルコンテナ1が径方向に収縮して縦方向に伸びる皺が多数発生し、この皺による折り曲げ部に、内部の粉状材料が付着して放出されずに残留する場合に、上記エア噴射管32のエア噴射口33を上方に向けると共に、該エア噴射口33より圧縮空気を噴射して、この噴射する圧縮空気により、上記内部の粉状材料を放出することによって径方向に縮んだフレキシブルコンテナ1を膨張させて、該フレキシブルコンテナ1の内面を皺のない滑らかな状態とさせ、これにより、上記フレキシブルコンテナ1の内面に付着して残留していた粉状材料を、フレキシブルコンテナ1の内面より離脱させて落下させて、放出口4から放出させることができるようにしてある。
【0013】
なお、図11における符号18は、図8に示した荷役装置18と同様のホイスト等の荷役装置、34は、投入管29の下端部を上下方向に位置変更可能に保持するための投入管受けであり、該投入管受け34に対する投入管29の取り付け位置を上下方向に変化させることにより、該投入管29の高さ位置を、フレキシブルコンテナ1の放出口4の高さ位置の変化に対応させることができるようにしてある。35は投入部カバー30に設けた開閉蓋36付きの点検口、37は投入部カバー30に設けた粉塵排出口、38はホッパ28の粉塵排出口をそれぞれ示す。
【0014】
【特許文献1】特開2001−261092号公報
【特許文献2】特開2002−337982号公報
【特許文献3】特開平11−278587号公報
【特許文献4】特開平11−278588号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
ところが、フレキシブルコンテナの内容物のブリッジングを防止するために従来提案されている図7に示した如き装置では、フレキシブルコンテナ1に振動を与えるための振動体14は、フレキシブルコンテナ1の本体部2の底部2aにおける外周縁部に接するものであると共に、該接触部分に対して上下方向の振動を与えるものであることから、フレキシブルコンテナ1の本体部2の内底部中央付近、すなわち、放出口4付近に位置する内容物に対して直接的な力を作用させるものではなく、放出口4の近傍位置で内容物のブリッジングが生じた場合には、このブリッジングを効率よく解消させることができない虞がある。
【0016】
又、図8に示した装置では、フレキシブルコンテナ1の本体部2の底部を左右交互、あるいは、左右同時に持ち上げるための支持部材22は、フレキシブルコンテナ1の本体部2の底部2aにおける外周縁部に接するものであると共に、上下方向への作動を行わせるものであるため、フレキシブルコンテナ1の本体部2の内底部の中央付近にて放出口4近傍に位置する内容物に対して直接的に力を作用させるものではなく、したがって、この図8に示した装置の場合においても、フレキシブルコンテナ1の放出口4の近傍位置で発生するブリッジングを効率よく解消できない虞がある。
【0017】
図9(イ)(ロ)に示した装置、及び、図10(イ)(ロ)に示した装置では、膨張、収縮に伴ってフレキシブルコンテナ1を変形させるための各エアバッグ24,26は、いずれもフレキシブルコンテナ1の本体部2の外周に配置してあって、膨張時にフレキシブルコンテナ1の本体部2を外周側より中心方向へ押して該本体部2を変形させるものであるため、フレキシブルコンテナ1の本体部2の下端中央部に繋がる放出口4の付近に位置している内容物に対して直接的に力を作用させるものではなく、したがって、該放出口4の近傍で生じるブリッジングを効率よく解消できない虞がある。
【0018】
なお、本出願人が先の出願(特願2003−77879号)で提案しているフレキシブルコンテナからホッパへの粉状物投入装置は、内容物の排出に伴って内部が負圧になることによりフレキシブルコンテナ1が径方向に収縮して縦方向の多数の皺が発生するときに、この皺の部分に残留することとなる内容物を排出させるためのものであって、主としてフレキシブルコンテナ1の本体部2の内底部に発生する内容物のブリッジングを壊して内容物の流動性を向上させるためのものではない。
【0019】
そこで、本発明は、フレキシブルコンテナの本体部の内底部の中央付近に位置する内容物が圧密されていても、該圧密された内容物に直接的に力を作用させて圧密状態を解して流動性を高めることができて、ブリッジングを防止することができ、これにより、フレキシブルコンテナの放出口からの内容物の放出をスムーズに行わせることができて、工場設備のサイクルタイムに支障が出る虞を未然に防止して、稼働率の向上化を図ることができるフレキシブルコンテナ内容物のブリッジング防止装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明は、上記課題を解決するために、請求項1に係る発明に対応して、ホッパ上端部に設けた投入管の周りに、上端部に所要径の開口部を備えた支持架台を設けて、フレキシブルコンテナの放出口を、上記開口部を通して上記投入管へ接続できるようにし、更に、上記支持架台上の周方向所要間隔の複数個所に、上記投入管に放出口を接続するフレキシブルコンテナの本体部の底部を受けることができるようにしてある当て板を配置して、該各当て板を内周側端部を中心として起伏作動できるようにしてなる構成とする。
【0021】
又、上記請求項1に係る構成における複数の当て板を、支持架台の上側にて開口部を中心とする周方向等間隔個所に放射方向に配置すると共に、該各当て板を同期して上下方向へ回動させて起伏作動できるようにした構成とする。
【0022】
更に、上記構成にて支持架台の上側における開口部を中心とする周方向等間隔位置に配置して同期して起伏作動できるようにしてなる複数の当て板からなる組を、周方向に所要角度ずらして複数組設けるようにした構成とする。
【0023】
上記各構成における当て板の同期した起伏作動を、予め設定した所定のサイクル回数に達するまで自動的に繰り返させるための制御装置を備えるようにした構成とする。
【0024】
上記構成において、当て板の外周側端部に油圧シリンダを連結して、該油圧シリンダの伸縮作動により上記当て板を上下方向へ回動させて起伏作動できるようにし、且つ制御装置を、上記油圧シリンダの伸長作動による当て板の上方への回動時に、油圧シリンダが伸長側ストロークエンドに達すると、油圧シリンダの短縮作動を行わせると共に、その後の油圧シリンダの伸縮作動を停止させる機能を備えてなるものとした構成とする。
【発明の効果】
【0025】
本発明のフレキシブルコンテナ内容物のブリッジング防止装置によれば、以下の如き優れた効果を発揮する。
(1)ホッパ上端部に設けた投入管の周りに、上端部に所要径の開口部を備えた支持架台を設けて、フレキシブルコンテナの放出口を、上記開口部を通して上記投入管へ接続できるようにし、更に、上記支持架台上の周方向所要間隔の複数個所に、上記投入管に放出口を接続するフレキシブルコンテナの本体部の底部を受けることができるようにしてある当て板を配置して、該各当て板を内周側端部を中心として起伏作動できるようにしてなる構成としてあるので、上記ホッパの投入管に放出口を接続するフレキシブルコンテナの底部を、上記起伏作動させる当て板を下方から押し当てることで変形させることができる。このため、フレキシブルコンテナの内底部の中央付近に位置する内容物であっても、フレキシブルコンテナの底部越しに直接的に力を作用させることができることから、該内容物が圧密状態とされていても、その圧密状態を解して該内容物に空気を含ませて流動性を高めることができる。これにより、上記フレキシブルコンテナの内容物を放出口よりホッパの投入管側へ放出させるときに、上記内容物がブリッジングを形成する虞を未然に防止できるため、フレキシブルコンテナの放出口からの内容物の放出をスムーズに行わせることができて、工場設備のサイクルタイムに支障が出る虞を未然に防止して、稼働率の向上化を図ることができる。
(2)複数の当て板を、支持架台の上側にて開口部を中心とする周方向等間隔個所に放射方向に配置すると共に、該各当て板を同期して上下方向へ回動させて起伏作動できるようにした構成とすることにより、フレキシブルコンテナの底部を、周方向に均等に分散した複数個所にて同時に上方へ回動させる各当て板の間で、挟むようにして変形させることができるため、フレキシブルコンテナの内底部に存在する内容物に対し、揉みほぐすよう力を作用させることができて、圧密状態の内容物をより効率よく解して流動性を高めることができる。
(3)支持架台の上側における開口部を中心とする周方向等間隔位置に配置して同期して起伏作動できるようにしてなる複数の当て板からなる組を、周方向に所要角度ずらして複数組設けるようにした構成とすることにより、上記複数組の当て板を組ごとに異なるタイミングで起伏させるようにすることで、フレキシブルコンテナの内底部に存在する内容物に対し、異なる方向から順次揉みほぐすよう力を作用させることができて、圧密状態の内容物を更に効率よく解して流動性を高めることができる。
(4)当て板の同期した起伏作動を、予め設定した所定のサイクル回数に達するまで自動的に繰り返させるための制御装置を備えるようにした構成とすることにより、フレキシブルコンテナの放出口からホッパの投入管へ内容物を放出させるときに、ブリッジングの発生を防止するためのフレキシブルコンテナの内底部に存在する内容物の揉みほぐし操作を自動運転することが可能となる。
(5)当て板の外周側端部に油圧シリンダを連結して、該油圧シリンダの伸縮作動により上記当て板を上下方向へ回動させて起伏作動できるようにし、且つ制御装置を、上記油圧シリンダの伸長作動による当て板の上方への回動時に、油圧シリンダが伸長側ストロークエンドに達すると、油圧シリンダの短縮作動を行わせると共に、その後の油圧シリンダの伸縮作動を停止させる機能を備えてなるものとした構成とすることにより、フレキシブルコンテナ内に圧密された内容物が存在しているときには、当て板を上方へ回動させるときに抵抗が生じて油圧シリンダの伸長作動が抑制されるようになることから、該油圧シリンダが伸長側ストロークエンドに達する場合には、上記フレキシブルコンテナ内の内容物が圧密状態となっていないか、又は、フレキシブルコンテナより内容物が放出されてしまい、ほぼ空になっているものと判断できるため、その後、当て板の起伏作動を行わせることによる無駄を省くことが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面を参照して説明する。
【0027】
図1(イ)(ロ)乃至図5は本発明のフレキシブルコンテナ内容物のブリッジング防止装置の実施の一形態を示すもので、図11に示したと同様に、ホッパ28の上端部に、投入管29が備えられて、ホイスト等の荷役装置18により吊り下げ支持されるフレキシブルコンテナ1の放出口4を投入管29に接続させるようにしてある構成において、上記投入管29を取り囲むように、投入台31を上端部に有する投入部カバー30を配置して上記ホッパ28の上端面に固定するようにしてある構成に代えて、上記投入管29を取り囲むように、筒形形状として中央に開口部43を有する支持天板42を上端に備えた支持架台39を上記投入部カバー30と同様に配置して、該支持架台39の下端を上記ホッパ28の上端面に固定すると共に、該支持架台39の支持天板42上に、上記フレキシブルコンテナ1の本体部2の底部2aに接触させるようにする複数個の当て板40a,40bを、放射状に(図では周方向に90度間隔で4個)配置して、該各当て板40a,40bの内周側端部(開口部43側の端部)を開口部43の縁部にそれぞれ回動自在に取り付け、180度の角度で相対向する当て板40a同士と40b同士をそれぞれ1組とするようにした構成とする。これにより、上記相対する1組の当て板40aと1組の当て板40bの上側に、フレキシブルコンテナ1の本体部2を載置し、放出口4を、ホッパ28の投入管29に接続した状態にして、一対の当て板40a同士、40b同士を、それぞれ同期して内周側端部を中心に上下方向へ回動させることにより、上記各当て板40a同士、40b同士が同期して上方へ回動するときに、各当て板40a同士、40b同士の間にて、上記フレキシブルコンテナ1の本体部2の底部2aを、放出口4を中心とする180度対向する位置の下方側から挟むように押し上げて変形させて、フレキシブルコンテナ1の本体部4の内底部の中央部付近、すなわち、放出口4の付近に位置する内容物を、フレキシブルコンテナ1の本体部2の底部2a越しに直接的に揉みほぐすことができるようにする。
【0028】
詳述すると、上記支持架台39は、所要の高さ寸法を有する角筒型として下端をホッパ28の上端面における投入管29を取り囲む位置に固定した投入管カバー部41と、外径を上記投入管カバー部41の対角線寸法と同様の寸法とすると共に、中央部に上記投入管29の外径よりもやや大きい内径の開口部43を備えたリング状として、下面所要個所を上記投入管カバー部41の上端に一体に取り付けた支持天板42とからなる構成としてある。更に、上記投入管カバー部41には、図11に示した投入部カバー30と同様に、開閉蓋36付きの点検口35を備えて、上記支持天板42の開口部43を通してフレキシブルコンテナ1の放出口4を上方より挿入して、該放出口4を上記投入管29に接続できるようにすると共に、該投入管29に上記放出口4を接続した後、該放出口4の縛り紐6を解くことができるようにしてある。
【0029】
上記投入管29に放出口4を接続したフレキシブルコンテナ1の上記放出口4位置を中心として180度対向位置にて対をなすようにしてある上記2組の当て板40a,40bは、それぞれ上記支持天板42上にて、投入口カバー部41の対角線方向に沿わせて、開口部43の近傍位置より、支持天板42の外周側へ所要寸法突出するよう配置して、内周側端部(開口部43側の端部)を、上記支持天板42の開口部43の周縁部上側面に設置してあるブラケット44に、枢軸45を介しそれぞれ支持させて、各当て板40a,40bが、上記枢軸45を中心に上下方向に回転自在となるようにしてある。
【0030】
更に、上記各当て板40a,40bの外周側端部には、下面側(反フレキシブルコンテナ1接触面側)にブラケット状の連結部46を設け、一方、上記投入管カバー部41の各角部の外側位置には支持台47を取り付けて、該支持台47上にブラケット48を介してヘッド側端部を回転自在に支持させてなる油圧シリンダ49a,49bのロッド側端部を、上記連結部46にピン50を介して回転自在に接続し、上記各油圧シリンダ49a,49bを伸縮作動させることにより、上記各当て板40a,40bを、支持天板42の上方にて、開口部43側端部の枢軸45を中心に上下方向へ回動させることができるようにしてある。なお、上記各油圧シリンダ49a,49bは、油圧回路を内蔵した小型のパッケージのものを使用することが、高出力を得ると共に、装置全体の小型化を図る上では望ましい。又、上記各油圧シリンダ49a,49bと、各当て板40a,40bは、符号に同じアルファベットの添え字が付してあるもの同士がそれぞれ対応している。
【0031】
更に又、上記支持天板42の上面に取り付けてあるブラケット44の取付位置の直ぐ外周側位置には、上記開口部43を全周に亘って取り囲む漏斗状のフレキシブルコンテナ1用の受け台51が設けてあり、上記各当て板40a,40bを下方に回動させるときには、上記受け台51の内周面に沿う傾斜姿勢で止まるように、上記各油圧シリンダ49a,49bの短縮側のストロークエンドが設定してある。
【0032】
上記各油圧シリンダ49a,49bには、伸長側(前進側)及び短縮側(後退側)のストロークエンドを各々検出するための伸長側及び短縮側の各リミットスイッチ52,53が設けてある。ところで、各油圧シリンダ49a,49bを伸長、短縮作動させて各当て板40a,40bを上下方向に回動させると、該各油圧シリンダ49a,49bのロッド側端部が連結されている各当て板40a,40bの外周側端部の連結部46が、該各当て板40a,40bの内周側端部をブラケット44に支持させている枢軸45を中心とする回転軌跡を通るようになり、このため、上記各油圧シリンダ40a,40bは、伸縮作動状態に応じて角度姿勢が変化させられることとなる。このことに鑑み、上記リミットスイッチ52,53としては、たとえば、図3(イ)(ロ)に示す如く、油圧シリンダ49a,49bの角度姿勢の変化に伴う、該油圧シリンダ49a,49bの中間部所要位置と、上記支持架台39の上端部となる支持天板42の外周部との相対的な距離の変化に基づいて、上記各油圧シリンダ49a,49bの伸長側及び短縮側の各ストロークエンドを検出するものを用いるようにしてある。すなわち、上記伸長側リミットスイッチ52は、図3(イ)に示す如く、上記油圧シリンダ49a,49bの中間部所要位置としてのシリンダ部54のロッド側端部と、支持天板42の外周部所要位置に油圧シリンダ49a,49bの配置に合せて外周側へ張り出すよう設けられた支持台55上の取付部材56との間に介在させるように設けて、位置固定されている上記取付部材56に対して、上記油圧シリンダ49a,49bのシリンダ部54のロッド側端部が所定距離まで近接したことを検出することにより、上記油圧シリンダ49a,49bの伸長側ストロークエンドを検出できるようにしてある。又、短縮側リミットスイッチ53は、図3(ロ)に示す如く、上記伸長側リミットスイッチ52と同様に、油圧シリンダ49a,49bのシリンダ部54のロッド側端部と、支持天板42の外周部所要位置に外周側へ張り出すよう設けられた別の支持台55上の取付部材56との間に介在させるように設けて、位置固定されている上記取付部材56より、油圧シリンダ49a,49bのシリンダ部54のロッド側端部が所定距離まで離隔したことを検出することにより、上記油圧シリンダ49a,49bの短縮側ストロークエンドを検出できるようにしてある。
【0033】
なお、上記各当て板40a,40bは、上記油圧シリンダ49a,49bの作動によりフレキシブルコンテナ1の本体部2の底部2aへ押し当てても、該フレキシブルコンテナ1側に損傷を生じさせる虞が生じないようにするために、フレキシブルコンテナ1との接触面を、幅方向の中央部が突出し、且つ該幅方向の中央部から両側部へ向けて滑らかに後退する湾曲形状としてある。又、フレキシブルコンテナ1との接触面と内周側端面及び外周側端面も滑らかにつながるようにしてある。図2において、32は図11に示したエア噴射管32と同様に、先端部に上下方向に回転可能なエア噴射口33を備えたエア噴射管であり、支持架台39の外部から投入管カバー部41を通して投入管29の内側まで挿入するよう配置してある。その他、図11に示したものと同一のものには同一符号が付してある。
【0034】
更に、本発明では、上記各油圧シリンダ49a,49bの伸長側及び短縮側の各リミットスイッチ52,53からの信号を入力できるようにしてあると共に、上記各油圧シリンダ49a,49bの伸縮作動を制御して、各当て板40a,40bの作動を制御するための制御装置(制御盤)57を備えた構成としてある。
【0035】
上記制御装置57は、たとえば、図1(イ)に示す如く、操作電源スイッチ58と、自動運転と手動運転の切り替えを行う運転切替スイッチ59と、上記支持架台39上における支持天板42の開口部43の周囲に配置されている2組の当て板40a,40bのうち、一方の当て板40aの組のみを起伏作動させるパターン、上記一方の当て板40aの組とは周方向に90度ずれた配置とされている他方の当て板40bの組のみを起伏作動させるパターン、上記2組の当て板40aの組と40bの組を同期して起伏作動させるパターン、2組の当て板40aの組と40bの組を交互に起伏作動させるパターンの4種の作動パターンのうち、いずれの作動パターンで各当て板40a,49bの作動を行わせるかを設定するための作動パターン設定部60と、上記運転切替スイッチ59で自動運転を選択した場合に、各当て板40a,40bの起伏作動のサイクルを自動的に繰り返させる回数を設定するためのサイクル回数設定部61と、油圧シリンダ49a,49bの伸長作動により当て板40a,40bを上方へ回動させて、該各当て板40a,40bを、上側に載置されるフレキシブルコンテナ1の底部へ押し付けるように運転するための押し運転スイッチ62と、当て板40a,40bを下方へ回動させて初期状態へ戻すよう運転するための戻し運転スイッチ63とを備えた構成としてある。更に、図示してはいないが、油圧シリンダ49a,49bの伸長動作の開始と共に起動され、該油圧シリンダ49a,49bの伸長作動による当て板40a,40bの押し運転の継続時間を設定するための押し運転タイマと、油圧シリンダ49a,49bの短縮作動の開始と共に起動され、該油圧シリンダ49a,49bの短縮作動による当て板40a,40bの戻し運転の継続時間を設定するための戻し運転タイマを備えてなる構成としてあり、図4に示す如きフローにしたがった自動運転、あるいは、図5に示す如きフローにしたがった手動運転を行うことができるようにしてある。
【0036】
すなわち、自動運転を行う場合は、図1(ロ)及び図2に一点鎖線で示す如く、廃棄物等の粉粒体としての内容物を収納して所定形状に膨らませてあるフレキシブルコンテナ1を、荷役装置18にて吊って搬入した後、ホッパ28上に設けてある支持架台39の上側へ下降させて、該フレキシブルコンテナ1の本体部2の底部2aが、上記支持架台39上に設けてある各当て板40a,40bの上側に受けられるようにしてから、フレキシブルコンテナ1の放出口4を投入管29に接続し、その後、上記放出口4の縛り紐6を解いて、該放出口4よりフレキシブルコンテナ1の内容物をホッパ28の投入管29へ放出(投入)させる際に、図4にフローを示す如く、先ず、作業者が、制御装置57の操作電源スイッチ58を入れた(ステップA1)後、運転切替スイッチ59を、自動運転を選択して切り替える(ステップA2)。次に、フレキシブルコンテナ1は、表面を触ると、内容物が圧密されていない状態のときには、ふわふわと比較的柔らかい感触が得られるのに対し、内容物が圧密されて締まっている場合には、固い表面感触となることから、作業者が上記搬入されたフレキシブルコンテナ1を実際に触ったときの感触を基に、該フレキシブルコンテナ1内にて内容物が締まって固くなっている領域の位置や大きさ等を判断し、その判断結果に応じて、作動パターン設定部60にて、上述した当て板40a,40bの4種の作動パターンのうちのいずれかの作動パターンを選択して設定する(ステップA3)。
ここでは、たとえば、2組の当て板40aの組と40bの組を交互に起伏作動させるパターンを選択するものとして説明する。更に、作業者は、フレキシブルコンテナ1の感触から圧密の度合、すなわち、内容物がどの程度締まって固くなっているかを判断して、サイクル回数設定部61にて、当て板40a,40bの起伏作動を繰り返させるサイクル回数を、たとえば、3回として設定するようにする(ステップA4)。なお、搬入されるフレキシブルコンテナ1の内容物が予め分かっていて、どの程度圧密され易い性状であるか、又、該内容物がフレキシブルコンテナ1内に詰められて貯蔵されていた経過期間等に基づいて、上記内容物の圧密が生じている範囲やその固さ等の圧密状態が推定できるときには、該推定される圧密状態に応じて、上記ステップA3及びA4にて起伏作動の作動パターン及びサイクル回数を設定するようにしてもよい。
【0037】
その後、作業者が、押し運転スイッチ62を入れる(ステップA5)と、制御装置57は、先ず、一方の組の当て板40aにそれぞれ取り付けてある各油圧シリンダ49aに対して伸長作動指令を与えて伸長作動を開始させると同時に、押し運転タイマを起動させるようにしてある(ステップA6)。なお、上記押し運転タイマは、上記各油圧シリンダ49aを伸長作動させるときに、上記当て板40aに対するフレキシブルコンテナ1からの抵抗(負荷)が小さい場合には上記各油圧シリンダ49aが伸長側のストロークエンドに達することができるような時間に予め設定されている。これにより、上記押し運転タイマが作動している間は、上記各油圧シリンダ49aの伸長作動により、図1(ロ)に二点鎖線で示す如く、支持天板42の開口部43を中心とする180度対向位置に配置されている上記2枚の当て板40aが、同期して上方へ回動させられて、上記フレキシブルコンテナ1の本体部2の底部2aに対して下方から押し付けられ、該フレキシブルコンテナ1の底部2aは、放出口4の近傍位置から放射方向に延びるよう配置してある上記2枚の当て板40aの間に挟まれて変形させられるようになる。このために、該フレキシブルコンテナ1の内底部付近に位置する内容物は、中心部付近に位置するものであっても、圧密状態が崩されて、空気が混入される(エアレーションされる)ようになることから、流動性が向上させられるようになる。なお、上記フレキシブルコンテナ1の内底部に圧密された内容物が存在しているときには、上記2枚の当て板40aを上方へ回動させてフレキシブルコンテナ1の本体部2の底部2aに押し付けるときに、各当て板40aの作動に対して大きな抵抗が生じるようになるため、上記各油圧シリンダ49aは、伸長作動速度が遅くなる。そのため、上記押し運転タイマが設定時間に達しても、伸長側ストロークエンドに達しない。
【0038】
上記押し運転タイマが設定時間に達すると、制御装置57より上記各油圧シリンダ49aに対し伸長作動の停止指令が発せられて伸長作動が停止させられる(ステップA7)。
【0039】
その後、上記制御装置57は、上記のように油圧シリンダ49aの伸長作動を停止させた後、所定のインターバル、たとえば、1秒程度のインターバルを挟んで、上記油圧シリンダ49aに対し短縮作動指令を与えて、短縮作動を開始させると同時に、戻し運転タイマを起動させるようにしてある(ステップA8)。なお、上記戻し運転タイマは、上記押し運転タイマと同様の時間に予め設定してあるものとする。これにより、上記戻し運転タイマが作動している間は、油圧シリンダ49aの短縮作動が行われて、当て板40aがそれぞれ下方へ回動されて、初期状態へ戻されるようになることから、上記各当て板40aの間に挟まれて変形させられていたフレキシブルコンテナ1の本体部2の底部2aは、内容物の重みにより再び初期状態と同様に膨らむようになる。その後、戻し運転タイマが設定時間に達した時点か、あるいは、上記ステップA7にて、上記各油圧シリンダ49aを伸長作動させるときに、フレキシブルコンテナ1内の圧密状態の内容物より上記各当て板40aに作用する抵抗によって上記各油圧シリンダ49aが伸長側ストロークエンドに達する以前に停止させられていたことに伴い、戻し運転タイマの設定時間以内に短縮側リミットスイッチ53により油圧シリンダ49aが短縮側ストロークエンドに達したことが検出された場合は、該短縮側リミットスイッチ53より検出信号が入力された時点で、制御装置57は、油圧シリンダ49aに対し短縮作動の停止指令を発して短縮作動を停止させるようにしてある(ステップA9)。
【0040】
しかる後、上記と同様に1秒程度のインターバルをおいた後、制御装置57は、他方の組の当て板40bにそれぞれ取り付けてある各油圧シリンダ49bに対して、上記一方の組の当て板40aに取り付けてある各油圧シリンダ49aに対してステップA6乃至A9で行ったのと同様に、先ず、上記油圧シリンダ49bに対して伸長作動指令を与えると共に、押し運転タイマを起動させて、該押し運転タイマの設定時間に達するまで、各当て板49bを上方へ回動させる(ステップA10)。これにより、該各当て板40bが、フレキシブルコンテナ1の本体部2の底部2aに対し下方から押し付けられて、上記一方の組の当て板40aとは周方向に90度ずれた方向からフレキシブルコンテナ1の底部2aが挟まれて変形させられるようになるため、該フレキシブルコンテナ1の内底部に存在している圧密状態の内容物は、その圧密状態が崩され、空気が混入させられて流動性が向上させられるようになる。次いで、上記押し運転タイマの設定時間に達した時点で、各油圧シリンダ49bへ伸長作動の停止指令を発して該油圧シリンダ49bの伸長作動を停止させるようにする(ステップA11)。
【0041】
その後、制御装置57は、上記と同様に1秒程度のインターバルをおいた後、各油圧シリンダ49bに対して短縮作動指令を与えると共に、戻し運転タイマを起動させて(ステップA12)、上記各当て板40bを下方へ回動させて初期状態へ戻すようにし、これにより、上記ステップA10、A11にて当て板40bを押し当てて変形させたフレキシブルコンテナ1の本体部2の底部2aを元の形状へ戻すようにし、上記戻し運転タイマが設定時間に達した時点、あるいは、上記各油圧シリンダ49bに取り付けてある短縮側リミットスイッチ53より短縮側ストロークエンドの検出信号が入力される時点で、制御装置57は油圧シリンダ49bへ短縮作動の停止指令を発して作動を停止させるようにしてある(ステップA13)。
【0042】
その後、制御装置57では、上記各当て板40aと40bの起伏作動が、上記サイクル回数設定部61にて予め設定された既定のサイクル回数に達しているか否かを判断して、該既定のサイクル回数に達していない場合には、1秒程度のインターバルをおいた後、ステップA6へ戻って、該ステップA6からステップA13までの各操作を、上記既定のサイクル回数に達するまで、すなわち3回繰り返させるようにしてある。これにより、上記2組の当て板40aと40bにより、フレキシブルコンテナ1の内底部に存在する内容物は、該フレキシブルコンテナ1の底部越しに90度異なる方向から交互に揉み解されるようになることから、たとえ、フレキシブルコンテナ内に収納されて貯蔵されている間に圧密されて固く締まった状態になっていたとしても、圧密状態が崩されて内部に空気が混入されるようになるため、流動性が高められるようになる。このため、フレキシブルコンテナ1内の内容物が放出口4からホッパ28の投入管29へ放出されるときにブリッジングが発生することは未然に防止されるようになる。
【0043】
上記各当て板40a,40bの交互の起伏作動を既定のサイクル回数繰り返した後は、制御装置57は、各油圧シリンダ49a,49bを、それぞれの短縮側リミットスイッチ53より短縮側ストロークエンドの検出信号が入力されるようになるまで短縮作動させて(ステップA14)、作業を終了する。
【0044】
なお、上記ステップA6及びステップA10において、各油圧シリンダ49a,49bを伸長作動させて当て板40a,40bをフレキシブルコンテナ1の本体部2の底部2aに押し当てながら上方へ回動させて、該フレキシブルコンテナ1の底部を変形させる際、フレキシブルコンテナ1内に存在する内容物が、放出口4より容易に放出し得るような流動性が高い状態か、あるいは、内容物が既に放出口4より放出されていて、フレキシブルコンテナ1内が空になっているときには、上記当て板40a,40bの押し作動に対する抵抗はほとんど生じなくなることから、各油圧シリンダ49a,49bの伸長作動速度が低下せず、よって、押し運転タイマの設定時間内に、各油圧シリンダ49a,49bが伸長側ストロークエンドに達して、それぞれの伸長側リミットスイッチ52によって検出されるようになる。この場合、その後の各当て板40a,40bの起伏作動によるフレキシブルコンテナ1の本体部2の底部2aを揉む操作は不要になる。そのために、上記制御装置57は、図4に二点鎖線で示す如く、上記ステップA6の後に、該ステップA6にて各油圧シリンダ49aを伸長作動させるときに、押し運転タイマの設定時間内に伸長側リミットスイッチ52より伸長側ストロークエンドの検出信号が入力されたか否かを判断するステップA15を設けると共に、同様に、上記ステップA10の後に、該ステップA10にて油圧シリンダ49bを伸長作動させるときに、押し運転タイマの設定時間内に、伸長側リミットスイッチ52より検出信号が入力されたか否かを判断するステップA16を設けて、該各ステップA15及びA16にて、それぞれの油圧シリンダ49a,49bの伸長側リミットスイッチ52から検出信号の入力がなされたと判断された場合には、たとえ上記各当て板40a,40bの起伏作動の回数が予めサイクル回数設定部61にて設定してある既定のサイクル回数に達していなくても、ステップA14へ進んで、すべての油圧シリンダ49a,49bを短縮作動させて操作を終了させるさせるようにしてもよい。
【0045】
一方、手動運転を行う場合は、図5に示す如く、先ず、作業者が、操作電源スイッチ58を入れた(ステップB1)後、制御装置57の運転切替スイッチ59を手動運転側に切り替える(ステップB2)。次に、自動運転の場合と同様に、作業者が搬入されたフレキシブルコンテナ1を実際に触った感触を基に、あるいは、搬入されるフレキシブルコンテナ1の内容物が予め分かっていて、該内容物がフレキシブルコンテナ1内に詰められてからの経過(貯蔵)期間等から、圧密状態が推定できるときには、該推定される圧密状態に応じて、作動パターン設定部60にて、当て板40aの組のみの起伏作動、当て板40bの組のみ起伏作動、当て板40aと40bの組を同期して起伏作動、当て板40aと40bの組を交互に起伏作動の4種の作動パターンのうちのいずれかの作動パターンを選択して設定する(ステップB3)。ここでは、たとえば、一方の当て板40aの組のみ起伏作動させるパターンを選択するものとして説明する。
【0046】
次いで、作業者が押し運転スイッチ62を入れると、制御装置57は、該押し運転スイッチ62が継続して入れられている間、各油圧シリンダ49aへ伸長作動指令を与えて伸長作動させて(ステップB4)、各当て板40aを上方へ回動させる。これにより、上記自動運転時におけるステップA6で行ったのと同様に、上方へ回動される該各当て板40aにより、フレキシブルコンテナ1の本体部2の底部2aを、放出口4を中心とする180度対向位置の下方から挟むように変形させて、該フレキシブルコンテナ1の内底部に存在する内容物を、フレキシブルコンテナ1の底部2a越しに揉みほぐすことができるため、該内容物は、圧密状態であったとしても、その圧密状態が崩されて流動性が高められる。
【0047】
その後、作業者が押し運転スイッチ62を離すか、あるいは、各油圧シリンダ49aが伸長側ストロークエンドに達して伸長側リミットスイッチ52により検出されるようになると、制御装置57は、上記油圧シリンダ49aに伸長作動の停止指令を与えて、伸長作動を停止させるようにする(ステップB5)。
【0048】
次に、作業者が戻し運転スイッチ63を入れると、制御装置57は、該戻し運転スイッチ63が継続して入れられている間、各油圧シリンダ49aへ短縮作動指令を与えて短縮作動させて(ステップB6)、各当て板40aを下方へ回動させるようにする。これにより、上記フレキシブルコンテナ1の底部2aの変形が元に戻されるようになる。
【0049】
その後、作業者が戻し運転スイッチ63を離すか、あるいは、油圧シリンダ49aが短縮側ストロークエンドに達して短縮側リミットスイッチ53により検出されるようになると、制御装置57は、上記油圧シリンダ49aに短縮作動の停止指令を与えて、短縮作動を停止させるようにする(ステップB7)。
【0050】
その後は、作業者が、フレキシブルコンテナ1内の内容物の圧密状態を、上記各当て板40aを上方へ回動させてフレキシブルコンテナ1の底部2aに押し付けて該フレキシブルコンテナ1を変形させるときの各油圧シリンダ49aの伸長作動速度や、フレキシブルコンテナ1からの内容物の放出状況を適宜判断し、必要に応じて、上記ステップB4からステップB7までの操作を繰り返してから作業を終了するようにしてある。
【0051】
なお、上記自動運転あるいは手動運転によりフレキシブルコンテナ1の内容物を、放出口4を通してホッパ28の投入管29へ放出させた後、フレキシブルコンテナ1の内部が負圧になっていて、該フレキシブルコンテナ1が径方向に収縮し、このために生じた皺に内容物が付着して放出されずに残留している場合には、図11に示した装置と同様に、エア噴射管32のエア噴射口33を上方に向けて、該エア噴射口33より圧縮空気を噴射して、上記径方向に縮んだフレキシブルコンテナ1を膨張させて、該フレキシブルコンテナ1の内面に付着して残留している内容物を離脱させて、放出口4から放出させるようにする。
【0052】
このように、本発明のフレキシブルコンテナ内容物のブリッジング防止装置によれば、上記図4に示したフローに従う自動運転、あるいは、図5に示したフローに従う手動運転を行うことにより、いずれの場合にも、フレキシブルコンテナ1の本体部2の底部2aを、起伏作動される当て板40a,40bにより放出口4を中心とする180度対向位置より挟むように変形させたり、あるいは、上記各当て板40aの組及び40bの組を同期して起伏作動させる場合には、90度間隔の4方向より上記各当て板40a,40bを同時に押し付けて挟むよう変形させることができる。これにより、該フレキシブルコンテナ1の内底部に圧密された内容物が存在する場合であっても、該圧密された内容物をフレキシブルコンテナ1の底部2a越しに直接的に揉みほぐし、該内容物に空気を含ませて流動性を高めることができることから、フレキシブルコンテナ1の内容物を放出口4よりホッパ28の投入管29へ放出(投入)させるときに、ブリッジング(アーチング)が発生する虞を未然に防止することができて、内容物の放出をスムーズに行わせることができる。したがって、工場設備のサイクルタイムに支障を来たす虞を未然に防止できることから、稼働率の向上化を図ることが可能になる。
【0053】
なお、本発明は上記実施の形態のみに限定されるものではなく、上記実施の形態においては、自動運転を行う場合は、当て板40aの組と当て板40bの組を交互に起伏作動させる作動パターンで運転する場合を、又、手動運転を行う場合は、当て板40aの組のみを起伏作動させる作動パターンで運転する場合をそれぞれ説明したが、それぞれ別の作動パターンを選択できることは勿論である。
【0054】
当て板40a,40bとしては、フレキシブルコンテナ1の放出口を中心とする180度位置にて同期して起伏作動させるようにしてある当て板40aの組と40bの組を、周方向に90度ずらして2組設けるものとして示したが、1組あるいは周方向に等間隔に配置されるよう3組以上設けるようにしてもよい。又、同期して起伏作動させる当て板を、周方向に120度間隔の3枚一組としたり、更に多数枚の当て板を1組としてもよく、この3枚以上の当て板の組を、周方向に所要の角度間隔をずらして複数組設けるようにしてもよい。
【0055】
当て板40a,40bを起伏作動させるための駆動装置としては、高出力を得ると共に小型化を図る点からは油圧回路を内蔵した小型パッケージの油圧シリンダを用いることが好ましいが、上記各当て板40a,40bを上下方向に回動させることができると共に、該各当て板40a,40bを上方へ回動させて、フレキシブルコンテナ1の内底部に圧密された内容物が存在している場合であっても、該フレキシブルコンテナ1の底部を挟むように変形させて、上記内容物の圧密状態を崩すことができるような力を作用させることができれば、油圧シリンダ以外の駆動装置を用いるようにしてもよい。又、支持架台39上にて各当て板40a,40bを起伏作動させることができ、且つ該各当て板40a,40bの上側に載置するフレキシブルコンテナ1と干渉しないようにすれば、当て板40a,40bを起伏作動させるための駆動装置の配置は自在に設定してよい。
【0056】
伸長側リミットスイッチ52及び短縮側リミットスイッチ53は、各油圧シリンダ49a,49bの伸長側及び短縮側のストロークエンドをそれぞれ検出できれば、図3(イ)(ロ)に示した如く、油圧シリンダ49a,49bの伸縮作動に伴う角度姿勢の変化から伸長側又は短縮側のストロークエンドを検出する形式以外のいかなる検出形式のものを用いてもよい。
【0057】
図4に示した自動運転のフローにおいて、ステップA6及びA10の後に、該各ステップA6及びA10にて、押し運転タイマの設定時間内に油圧シリンダ49a,49bの伸長側ストロークエンドが検出されるときに、その後の操作をキャンセルさせるためのステップA15及びA16を設ける場合は、ステップA4における各当て板40a,40bの起伏作動を行わせるサイクル回数の設定操作を省略して、上記ステップA6,A10にて、各油圧シリンダ49a,49bの伸長側ストロークエンドが、押し運転タイマの設定時間内に検出されるようになるまで、各当て板40a,40bの起伏作動のサイクルを繰り返させるようにしてもよい。
【0058】
制御装置57は、少なくとも図4に示したフローに沿った自動運転、及び、図5に示したフローに沿った手動運転を行わせることができるようにしてあれば、各スイッチ58,59,62,63や作動パターン設定部60、サイクル回数設定部61の配置やその他のスイッチ、機能等を備えるようにしてもよい。
【0059】
内容物として、煤塵や燃え殻等の廃棄物以外のいかなる粉粒体を内容物として収納しているフレキシブルコンテナから該内容物を放出させる場合にも適用できること、その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明のフレキシブルコンテナ内容物のブリッジング防止装置の実施の一形態の概要を示すもので、(イ)は平面図、(ロ)は(イ)のA−A方向矢視図である。
【図2】図1の装置を装着してなるホッパ全体を示す概略側面図である。
【図3】図1の装置の油圧シリンダに装備する伸長側及び短縮側の各リミットスイッチを示すもので、(イ)は図1(イ)のB方向矢視拡大図、(ロ)は図1(イ)のC方向矢視拡大図である。
【図4】図1の装置を自動運転する場合のフローを示す図である。
【図5】図1の装置を手動運転する場合のフローを示す図である。
【図6】フレキシブルコンテナの一例を示すもので、(イ)は内容物を貯蔵している状態を示す概略図、(ロ)は内容物を放出した時の状態を示す概略図である。
【図7】フレキシブルコンテナの内容物のブリッジングを防止するために従来提案されている装置の一例を示す概要図である。
【図8】フレキシブルコンテナの内容物のブリッジングを防止するために従来提案されている装置の他の例を示す概要図である。
【図9】フレキシブルコンテナの内容物を円滑に排出させるために従来提案されている装置の一例を示すもので、(イ)は概略平面図、(ロ)は切断概略側面図である。
【図10】フレキシブルコンテナの内容物を円滑に排出させるために従来提案されている装置の他の例を示すもので、(イ)は概略平面図、(ロ)は切断概略側面図である。
【図11】本出願人が従来提案しているフレキシブルコンテナからホッパへの粉状物投入装置を示す概要図である。
【符号の説明】
【0061】
1 フレキシブルコンテナ
2 本体部
2a 底面
4 放出口
28 ホッパ
29 投入管
39 支持架台
40a,40b 当て板
43 開口部
49a,49b 油圧シリンダ
57 制御装置
【技術分野】
【0001】
本発明は焼却灰、煤塵、燃え殻等の廃棄物や、その他の粉粒体等を収納して貯蔵、運搬できるようにしてあるフレキシブルコンテナから内容物を放出させる際、該内容物がブリッジングを形成する虞を防止して内容物の放出をスムーズに行わせるために用いるフレキシブルコンテナ内容物のブリッジング防止装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
たとえば、ごみ等の廃棄物を焼却処理することにより発生する焼却灰や煤塵、燃え殻等の廃棄物を取り扱う場合には、一般に変形し易い材質を有していて内容物を詰めて膨らませると所定の形状になるようにしてあるフレコンバッグと称されているフレキシブルコンテナを用い、該フレキシブルコンテナ内に廃棄物を詰め込んで収納しておくようにし、かかる廃棄物をホッパ内に投入して処理工程へ送るようにする場合には、フレキシブルコンテナの放出口を下向きにして、ホッパの上方に吊った状態で位置させて、該放出口をホッパの投入口に合わせた後に、フレキシブルコンテナの放出部を縛っている紐状物を解くことにより、フレキシブルコンテナ内の廃棄物を放出させてホッパ内へ投入させるようにしている。
【0003】
図6(イ)(ロ)はフレキシブルコンテナ1の一例を示すもので、廃棄物等の粉粒体としての内容物を収納して貯蔵しておけるように、収納部となる本体部2が、内容物の収納により円筒状あるいは角筒状に膨らむ柔軟性を有する材質により成形されており、且つ該本体部2の上端側となる一端側に、縮径された所要長さの注入口3を有すると共に、下端側となる他端側には、同じく縮径された所要長さの放出口4を有し、上記注入口3及び放出口4は、それぞれ縛り紐5,6で縛って閉塞させることができるようにしてある。又、上記本体部2の外側面の周方向複数個所(図では4個所の場合を示す)に、吊りロープ7の取付部8を取り付け、該取付部8に掛けて取り付けた吊りロープ7を、ホイスト等の荷役装置の吊具9にて吊ることにより、本体部2が吊り下げられるようにしてあり、更に、外側をビニール等で覆ってなる二重構造としてある。
【0004】
上記フレキシブルコンテナ1は、内容物を収納して貯蔵しているときは、図6(イ)のように本体部2が円筒状又は角筒状に膨らんだ所定形状になっていて、車両、船舶等に積載して輸送されるようにしてある。一方、吊りロープ7を介して全体を吊り下げた状態で、放出口4の縛り紐6を解くことにより内容物を放出できるようにしてある。内容物を放出したフレキシブルコンテナ1は図6(ロ)に示す如く径方向に収縮するようになる。
【0005】
かかるフレキシブルコンテナ1内に収納されている内容物をホッパ内に放出させるようにする場合は、フレキシブルコンテナ1に取り付けてある吊りロープ7にホイスト等の荷役装置の吊具9をかけてフレキシブルコンテナ1自体を吊り上げてホッパの上方へ位置させ、次いで、フレキシブルコンテナ1の下面にある放出口4をホッパの投入口に接続させた後、放出口4を縛っている縛り紐6を解いて放出口4を開放させる。これにより、フレキシブルコンテナ1の本体部2に収納されている内容物は、放出口4から放出されてホッパ内へ投入されるようになる。
【0006】
ところで、上記フレキシブルコンテナ1の内部に収納した内容物が圧密され易い性状のものである場合には、該内容物をフレキシブルコンテナ1に収納して貯蔵している間に、本体部2の内底部にて、内容物が自重により圧密されると共に、該内容物の粉粒体同士の隙間に存在していたエアが上方へ抜けて、固く締まることがある。このように、本体部2の内底部の内容物が固く締まった状態になっていると、上述したようにフレキシブルコンテナ1の放出口4をホッパの投入口に接続した状態として、縛り紐6を解いて該放出口4を開放しても、上記圧密された内容物がブリッジング(アーチング)を生じて放出口4を閉塞してしまい、このため、上記放出口4からの内容物の放出がスムーズに行われなくなる虞がある。更に、上記のように、放出口4からの内容物の放出がスムーズに行われなくなると、工場設備のサイクルタイムに支障を来し、稼働率が低下するという問題が引き起こされる虞もある。
【0007】
そのために、従来、フレキシブルコンテナ内における内容物のブリッジングの発生を防止できるようにするための装置が考えられてきている。
【0008】
図7は、フレキシブルコンテナ1の内容物のブリッジングを防止するために従来提案されている装置の一例を示すもので、ホッパ(図示せず)の上部開口に取り付けられたベース10の中央部に、該ベース10を上下方向に貫通するように円筒状のシュート11を設けて、該シュート11内に上方よりフレキシブルコンテナ1の放出口4を上方より挿入配置して該放出口4を開放することにより、フレキシブルコンテナ1の放出口4より放出される内容物を上記シュート11を通してホッパに投入できるようにする。上記ベース10上面にてシュート11を取り囲む周方向90度間隔位置に、エアシリンダ12を上向きに設置し、該各エアシリンダ12のロッドの先端部に、上記シュート11の外周側の上方位置に配置してある周方向4分割の扇型の基板13をそれぞれ取り付け、該基板13の上面に、フレキシブルコンテナ1の本体部2の底部2aの外周部に接触させるための振動体14を設ける。更に、上記各基板13の内周縁部には、中央部に上記フレキシブルコンテナ1の放出口4を挿通させるための開口部16を有し、且つ下面側を上記シュート11の上端部に蛇腹17を介し接続してあるリング状の天板15の外周縁部を載置して支持させるようにした構成としてある。これにより、上記装置によれば、フレキシブルコンテナ1の放出口4を、上記天板15の開口部16、蛇腹17内を通してシュート11の内側へ挿入配置した状態にて、該放出口4を開放してフレキシブルコンテナ1の内容物を該シュート11を経てホッパへ放出させるときに、フレキシブルコンテナ1の本体部2の底部2aにおける外周部に、上記各振動体14を接触させ、この状態にて、該各振動体14を、エアシリンダ12の駆動により上記基板13と一緒に上下方向に振動させることにより、フレキシブルコンテナ1内に収納されている内容物に対して振動を与え、この振動により、フレキシブルコンテナ1内で生じた内容物のブリッジングを破壊できるようにしてある(たとえば、特許文献1参照)。
【0009】
フレキシブルコンテナ内容物のブリッジング(アーチング)を防止するための別の装置としては、図8に示す如く、フレキシブルコンテナ1を、昇降ホイストの如き荷役装置18に吊りロープ7を介し吊り上げて、該フレキシブルコンテナ1内に収納されている内容物の放出を行わせるための所定位置に配置するときに、該フレキシブルコンテナ1の本体部2の底部2aの外周付近の複数個所を複数の支持装置19に支持させるようにしている。該各支持装置19は、上向きに設置した昇降作動装置20と、該昇降作動装置20の昇降ロッド20aの上端部に取り付けた水平な受けプレート21と、該受けプレート21の上面に取り付けた支持部材22からなる構成としてあり、該支持部材22でフレキシブルコンテナ1の本体部2の底部2aにおける外周縁付近を支持するようにしたものも提案されている。かかる構成としてあるものでは、上記荷役装置18にてフレキシブルコンテナ1を吊り上げて所定位置に配置して、上記各支持装置19の支持部材22上にフレキシブルコンテナ1の本体部2の底部2aにおける外周縁付近を支持させた状態にて、該フレキシブルコンテナ2の放出口4からの内容物の放出を行わせるようにする。このとき、上記各支持装置19の昇降作動装置20を同期あるいは個別の駆動により昇降ロッド20aを昇降作動させ、該昇降ロッド20aの上昇作動時には、受けプレート21と一緒に各支持部材22を上昇させて、フレキシブルコンテナ1の本体部2の底部2aにおける外周縁付近の複数個所を、放出口4のある底面中央部よりも高く持ち上げることにより、フレキシブルコンテナ1を変形させるようにする。この変形により、該フレキシブルコンテナ1の内容物を、低位置となる方向へ分散させることができて、底面中央部の放出口4へ効果的に流動させることができ、放出口4からの内容物の放出を効率よく行わせることができるようになる。又、上記構成の装置を用いて、フレキシブルコンテナ1内部の内容物の流動性を向上させるべく上記各昇降作動装置20を上下方向に振動させることも提案されている(たとえば、特許文献2参照)。
【0010】
又、フレキシブルコンテナの内容物を円滑に排出させるための装置としては、図9(イ)(ロ)に示す如く、フレキシブルコンテナ1の内容物を放出させるときに、該フレキシブルコンテナ1の本体部2の外周を取り囲むように周方向の所要間隔個所、たとえば、フレキシブルコンテナ1の本体部2が角筒状の場合には該本体部2の各角部と対応する4個所に、該本体部2の角部に対面する垂直面23aを備えた押え板23をそれぞれ設置し、該各押え板23の垂直面23aの前面に、膨張、収縮可能なエアバッグ24がそれぞれ取り付けてある。更に、上記各押え板23の垂直面23aの上端部に固定してあるほぼ三角形状の抑止部材25が、上記各エアバッグ24に取り付けてある構成としてある。したがって、上記フレキシブルコンテナ1の放出口4を開放して内容物を放出させるときに、上記エアバッグ24への給気と排気を交互に行うことにより、位置固定された押え板23の垂直面23aの内側にて各エアバッグ24の膨張、収縮を交互に行わせることができ、該エアバッグ24の膨張時には、図9(イ)における下半部分及び図9(ロ)における右半部分に示す如く、膨張したエアバッグ24によりフレキシブルコンテナ1の本体部2を外周側より中心方向へ押して変形させ、一方、エアバッグ24の収縮時には、図9(イ)における上半部分及び図9(ロ)における左半部分に示す如く、フレキシブルコンテナ1の本体部2が該フレキシブルコンテナ1自体の有する弾性により元の形状に戻ることができるようにして、この本体部2の変形を繰り返して行わせることにより、フレキシブルコンテナ1内からの内容物の放出を促進させるものが従来提案されている(たとえば、特許文献3参照)。
【0011】
更に、図10(イ)(ロ)に示す如く、上記図9(イ)(ロ)に示したと同様の構成において、エアバッグ24をフレキシブルコンテナ1の本体部2の外周にて周方向の所要間隔位置に配置する構成に代えて、エアバッグをループ状のエアバッグ26とし、該エアバッグ26をフレキシブルコンテナ1の外周を取り囲むように配置すると共に、周方向所要間隔位置の外周側を、支持板27を介して固定部に固定した構成のものもある。この構成のものでは、フレキシブルコンテナ1から内容物を排出させるときに、図9(イ)(ロ)に示したものと同様に、エアバッグ26への給気と排気を交互に行わせて、図10(ロ)の右半部分に示す如く、位置固定された支持板27の内側でエアバッグ26を膨張させてフレキシブルコンテナ1の本体部2を外周側より中心方向へ押して変形させる操作と、図10(ロ)の左半部分に示す如く、エアバッグ26の収縮時にフレキシブルコンテナ1の本体部2が弾性により元の形状へ戻るようにする操作とを繰り返して行わせることにより、フレキシブルコンテナ1内からの内容物の放出を促進させるようにしたものも従来提案されている(たとえば、特許文献4参照)。
【0012】
なお、本出願人は、先の出願(特願2003−77879号)において、フレキシブルコンテナからホッパへの粉状物投入装置として、図11に示す如く、ホッパ28の上端に、ホッパ28内へ粉状材料を投入させる投入管29を備えて、該投入管29に、フレキシブルコンテナ1の放出口4を着脱可能に接続できるようにすると共に、上記フレキシブルコンテナ1を載置させるための投入台31を上端部に有する投入部カバー30を、上記投入管29を取り囲むように配置して上記ホッパ28の上端面に固定し、且つ上記投入管29を通してフレキシブルコンテナ1内へ圧縮空気(エア)を吹き込むようにするためのエア噴射管32を備えてなり、更に、該エア噴射管32は、エア噴射口33の向きを上下方向に回転させることができるようにしてなる構成としたものを提案している。かかる構成としてあることにより、上記粉状物投入装置によれば、フレキシブルコンテナ1内の粉状材料を、放出口4、投入管29を介してホッパ28内へ投入させることに伴い、フレキシブルコンテナ1の内部が負圧になって、該フレキシブルコンテナ1が径方向に収縮して縦方向に伸びる皺が多数発生し、この皺による折り曲げ部に、内部の粉状材料が付着して放出されずに残留する場合に、上記エア噴射管32のエア噴射口33を上方に向けると共に、該エア噴射口33より圧縮空気を噴射して、この噴射する圧縮空気により、上記内部の粉状材料を放出することによって径方向に縮んだフレキシブルコンテナ1を膨張させて、該フレキシブルコンテナ1の内面を皺のない滑らかな状態とさせ、これにより、上記フレキシブルコンテナ1の内面に付着して残留していた粉状材料を、フレキシブルコンテナ1の内面より離脱させて落下させて、放出口4から放出させることができるようにしてある。
【0013】
なお、図11における符号18は、図8に示した荷役装置18と同様のホイスト等の荷役装置、34は、投入管29の下端部を上下方向に位置変更可能に保持するための投入管受けであり、該投入管受け34に対する投入管29の取り付け位置を上下方向に変化させることにより、該投入管29の高さ位置を、フレキシブルコンテナ1の放出口4の高さ位置の変化に対応させることができるようにしてある。35は投入部カバー30に設けた開閉蓋36付きの点検口、37は投入部カバー30に設けた粉塵排出口、38はホッパ28の粉塵排出口をそれぞれ示す。
【0014】
【特許文献1】特開2001−261092号公報
【特許文献2】特開2002−337982号公報
【特許文献3】特開平11−278587号公報
【特許文献4】特開平11−278588号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
ところが、フレキシブルコンテナの内容物のブリッジングを防止するために従来提案されている図7に示した如き装置では、フレキシブルコンテナ1に振動を与えるための振動体14は、フレキシブルコンテナ1の本体部2の底部2aにおける外周縁部に接するものであると共に、該接触部分に対して上下方向の振動を与えるものであることから、フレキシブルコンテナ1の本体部2の内底部中央付近、すなわち、放出口4付近に位置する内容物に対して直接的な力を作用させるものではなく、放出口4の近傍位置で内容物のブリッジングが生じた場合には、このブリッジングを効率よく解消させることができない虞がある。
【0016】
又、図8に示した装置では、フレキシブルコンテナ1の本体部2の底部を左右交互、あるいは、左右同時に持ち上げるための支持部材22は、フレキシブルコンテナ1の本体部2の底部2aにおける外周縁部に接するものであると共に、上下方向への作動を行わせるものであるため、フレキシブルコンテナ1の本体部2の内底部の中央付近にて放出口4近傍に位置する内容物に対して直接的に力を作用させるものではなく、したがって、この図8に示した装置の場合においても、フレキシブルコンテナ1の放出口4の近傍位置で発生するブリッジングを効率よく解消できない虞がある。
【0017】
図9(イ)(ロ)に示した装置、及び、図10(イ)(ロ)に示した装置では、膨張、収縮に伴ってフレキシブルコンテナ1を変形させるための各エアバッグ24,26は、いずれもフレキシブルコンテナ1の本体部2の外周に配置してあって、膨張時にフレキシブルコンテナ1の本体部2を外周側より中心方向へ押して該本体部2を変形させるものであるため、フレキシブルコンテナ1の本体部2の下端中央部に繋がる放出口4の付近に位置している内容物に対して直接的に力を作用させるものではなく、したがって、該放出口4の近傍で生じるブリッジングを効率よく解消できない虞がある。
【0018】
なお、本出願人が先の出願(特願2003−77879号)で提案しているフレキシブルコンテナからホッパへの粉状物投入装置は、内容物の排出に伴って内部が負圧になることによりフレキシブルコンテナ1が径方向に収縮して縦方向の多数の皺が発生するときに、この皺の部分に残留することとなる内容物を排出させるためのものであって、主としてフレキシブルコンテナ1の本体部2の内底部に発生する内容物のブリッジングを壊して内容物の流動性を向上させるためのものではない。
【0019】
そこで、本発明は、フレキシブルコンテナの本体部の内底部の中央付近に位置する内容物が圧密されていても、該圧密された内容物に直接的に力を作用させて圧密状態を解して流動性を高めることができて、ブリッジングを防止することができ、これにより、フレキシブルコンテナの放出口からの内容物の放出をスムーズに行わせることができて、工場設備のサイクルタイムに支障が出る虞を未然に防止して、稼働率の向上化を図ることができるフレキシブルコンテナ内容物のブリッジング防止装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明は、上記課題を解決するために、請求項1に係る発明に対応して、ホッパ上端部に設けた投入管の周りに、上端部に所要径の開口部を備えた支持架台を設けて、フレキシブルコンテナの放出口を、上記開口部を通して上記投入管へ接続できるようにし、更に、上記支持架台上の周方向所要間隔の複数個所に、上記投入管に放出口を接続するフレキシブルコンテナの本体部の底部を受けることができるようにしてある当て板を配置して、該各当て板を内周側端部を中心として起伏作動できるようにしてなる構成とする。
【0021】
又、上記請求項1に係る構成における複数の当て板を、支持架台の上側にて開口部を中心とする周方向等間隔個所に放射方向に配置すると共に、該各当て板を同期して上下方向へ回動させて起伏作動できるようにした構成とする。
【0022】
更に、上記構成にて支持架台の上側における開口部を中心とする周方向等間隔位置に配置して同期して起伏作動できるようにしてなる複数の当て板からなる組を、周方向に所要角度ずらして複数組設けるようにした構成とする。
【0023】
上記各構成における当て板の同期した起伏作動を、予め設定した所定のサイクル回数に達するまで自動的に繰り返させるための制御装置を備えるようにした構成とする。
【0024】
上記構成において、当て板の外周側端部に油圧シリンダを連結して、該油圧シリンダの伸縮作動により上記当て板を上下方向へ回動させて起伏作動できるようにし、且つ制御装置を、上記油圧シリンダの伸長作動による当て板の上方への回動時に、油圧シリンダが伸長側ストロークエンドに達すると、油圧シリンダの短縮作動を行わせると共に、その後の油圧シリンダの伸縮作動を停止させる機能を備えてなるものとした構成とする。
【発明の効果】
【0025】
本発明のフレキシブルコンテナ内容物のブリッジング防止装置によれば、以下の如き優れた効果を発揮する。
(1)ホッパ上端部に設けた投入管の周りに、上端部に所要径の開口部を備えた支持架台を設けて、フレキシブルコンテナの放出口を、上記開口部を通して上記投入管へ接続できるようにし、更に、上記支持架台上の周方向所要間隔の複数個所に、上記投入管に放出口を接続するフレキシブルコンテナの本体部の底部を受けることができるようにしてある当て板を配置して、該各当て板を内周側端部を中心として起伏作動できるようにしてなる構成としてあるので、上記ホッパの投入管に放出口を接続するフレキシブルコンテナの底部を、上記起伏作動させる当て板を下方から押し当てることで変形させることができる。このため、フレキシブルコンテナの内底部の中央付近に位置する内容物であっても、フレキシブルコンテナの底部越しに直接的に力を作用させることができることから、該内容物が圧密状態とされていても、その圧密状態を解して該内容物に空気を含ませて流動性を高めることができる。これにより、上記フレキシブルコンテナの内容物を放出口よりホッパの投入管側へ放出させるときに、上記内容物がブリッジングを形成する虞を未然に防止できるため、フレキシブルコンテナの放出口からの内容物の放出をスムーズに行わせることができて、工場設備のサイクルタイムに支障が出る虞を未然に防止して、稼働率の向上化を図ることができる。
(2)複数の当て板を、支持架台の上側にて開口部を中心とする周方向等間隔個所に放射方向に配置すると共に、該各当て板を同期して上下方向へ回動させて起伏作動できるようにした構成とすることにより、フレキシブルコンテナの底部を、周方向に均等に分散した複数個所にて同時に上方へ回動させる各当て板の間で、挟むようにして変形させることができるため、フレキシブルコンテナの内底部に存在する内容物に対し、揉みほぐすよう力を作用させることができて、圧密状態の内容物をより効率よく解して流動性を高めることができる。
(3)支持架台の上側における開口部を中心とする周方向等間隔位置に配置して同期して起伏作動できるようにしてなる複数の当て板からなる組を、周方向に所要角度ずらして複数組設けるようにした構成とすることにより、上記複数組の当て板を組ごとに異なるタイミングで起伏させるようにすることで、フレキシブルコンテナの内底部に存在する内容物に対し、異なる方向から順次揉みほぐすよう力を作用させることができて、圧密状態の内容物を更に効率よく解して流動性を高めることができる。
(4)当て板の同期した起伏作動を、予め設定した所定のサイクル回数に達するまで自動的に繰り返させるための制御装置を備えるようにした構成とすることにより、フレキシブルコンテナの放出口からホッパの投入管へ内容物を放出させるときに、ブリッジングの発生を防止するためのフレキシブルコンテナの内底部に存在する内容物の揉みほぐし操作を自動運転することが可能となる。
(5)当て板の外周側端部に油圧シリンダを連結して、該油圧シリンダの伸縮作動により上記当て板を上下方向へ回動させて起伏作動できるようにし、且つ制御装置を、上記油圧シリンダの伸長作動による当て板の上方への回動時に、油圧シリンダが伸長側ストロークエンドに達すると、油圧シリンダの短縮作動を行わせると共に、その後の油圧シリンダの伸縮作動を停止させる機能を備えてなるものとした構成とすることにより、フレキシブルコンテナ内に圧密された内容物が存在しているときには、当て板を上方へ回動させるときに抵抗が生じて油圧シリンダの伸長作動が抑制されるようになることから、該油圧シリンダが伸長側ストロークエンドに達する場合には、上記フレキシブルコンテナ内の内容物が圧密状態となっていないか、又は、フレキシブルコンテナより内容物が放出されてしまい、ほぼ空になっているものと判断できるため、その後、当て板の起伏作動を行わせることによる無駄を省くことが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面を参照して説明する。
【0027】
図1(イ)(ロ)乃至図5は本発明のフレキシブルコンテナ内容物のブリッジング防止装置の実施の一形態を示すもので、図11に示したと同様に、ホッパ28の上端部に、投入管29が備えられて、ホイスト等の荷役装置18により吊り下げ支持されるフレキシブルコンテナ1の放出口4を投入管29に接続させるようにしてある構成において、上記投入管29を取り囲むように、投入台31を上端部に有する投入部カバー30を配置して上記ホッパ28の上端面に固定するようにしてある構成に代えて、上記投入管29を取り囲むように、筒形形状として中央に開口部43を有する支持天板42を上端に備えた支持架台39を上記投入部カバー30と同様に配置して、該支持架台39の下端を上記ホッパ28の上端面に固定すると共に、該支持架台39の支持天板42上に、上記フレキシブルコンテナ1の本体部2の底部2aに接触させるようにする複数個の当て板40a,40bを、放射状に(図では周方向に90度間隔で4個)配置して、該各当て板40a,40bの内周側端部(開口部43側の端部)を開口部43の縁部にそれぞれ回動自在に取り付け、180度の角度で相対向する当て板40a同士と40b同士をそれぞれ1組とするようにした構成とする。これにより、上記相対する1組の当て板40aと1組の当て板40bの上側に、フレキシブルコンテナ1の本体部2を載置し、放出口4を、ホッパ28の投入管29に接続した状態にして、一対の当て板40a同士、40b同士を、それぞれ同期して内周側端部を中心に上下方向へ回動させることにより、上記各当て板40a同士、40b同士が同期して上方へ回動するときに、各当て板40a同士、40b同士の間にて、上記フレキシブルコンテナ1の本体部2の底部2aを、放出口4を中心とする180度対向する位置の下方側から挟むように押し上げて変形させて、フレキシブルコンテナ1の本体部4の内底部の中央部付近、すなわち、放出口4の付近に位置する内容物を、フレキシブルコンテナ1の本体部2の底部2a越しに直接的に揉みほぐすことができるようにする。
【0028】
詳述すると、上記支持架台39は、所要の高さ寸法を有する角筒型として下端をホッパ28の上端面における投入管29を取り囲む位置に固定した投入管カバー部41と、外径を上記投入管カバー部41の対角線寸法と同様の寸法とすると共に、中央部に上記投入管29の外径よりもやや大きい内径の開口部43を備えたリング状として、下面所要個所を上記投入管カバー部41の上端に一体に取り付けた支持天板42とからなる構成としてある。更に、上記投入管カバー部41には、図11に示した投入部カバー30と同様に、開閉蓋36付きの点検口35を備えて、上記支持天板42の開口部43を通してフレキシブルコンテナ1の放出口4を上方より挿入して、該放出口4を上記投入管29に接続できるようにすると共に、該投入管29に上記放出口4を接続した後、該放出口4の縛り紐6を解くことができるようにしてある。
【0029】
上記投入管29に放出口4を接続したフレキシブルコンテナ1の上記放出口4位置を中心として180度対向位置にて対をなすようにしてある上記2組の当て板40a,40bは、それぞれ上記支持天板42上にて、投入口カバー部41の対角線方向に沿わせて、開口部43の近傍位置より、支持天板42の外周側へ所要寸法突出するよう配置して、内周側端部(開口部43側の端部)を、上記支持天板42の開口部43の周縁部上側面に設置してあるブラケット44に、枢軸45を介しそれぞれ支持させて、各当て板40a,40bが、上記枢軸45を中心に上下方向に回転自在となるようにしてある。
【0030】
更に、上記各当て板40a,40bの外周側端部には、下面側(反フレキシブルコンテナ1接触面側)にブラケット状の連結部46を設け、一方、上記投入管カバー部41の各角部の外側位置には支持台47を取り付けて、該支持台47上にブラケット48を介してヘッド側端部を回転自在に支持させてなる油圧シリンダ49a,49bのロッド側端部を、上記連結部46にピン50を介して回転自在に接続し、上記各油圧シリンダ49a,49bを伸縮作動させることにより、上記各当て板40a,40bを、支持天板42の上方にて、開口部43側端部の枢軸45を中心に上下方向へ回動させることができるようにしてある。なお、上記各油圧シリンダ49a,49bは、油圧回路を内蔵した小型のパッケージのものを使用することが、高出力を得ると共に、装置全体の小型化を図る上では望ましい。又、上記各油圧シリンダ49a,49bと、各当て板40a,40bは、符号に同じアルファベットの添え字が付してあるもの同士がそれぞれ対応している。
【0031】
更に又、上記支持天板42の上面に取り付けてあるブラケット44の取付位置の直ぐ外周側位置には、上記開口部43を全周に亘って取り囲む漏斗状のフレキシブルコンテナ1用の受け台51が設けてあり、上記各当て板40a,40bを下方に回動させるときには、上記受け台51の内周面に沿う傾斜姿勢で止まるように、上記各油圧シリンダ49a,49bの短縮側のストロークエンドが設定してある。
【0032】
上記各油圧シリンダ49a,49bには、伸長側(前進側)及び短縮側(後退側)のストロークエンドを各々検出するための伸長側及び短縮側の各リミットスイッチ52,53が設けてある。ところで、各油圧シリンダ49a,49bを伸長、短縮作動させて各当て板40a,40bを上下方向に回動させると、該各油圧シリンダ49a,49bのロッド側端部が連結されている各当て板40a,40bの外周側端部の連結部46が、該各当て板40a,40bの内周側端部をブラケット44に支持させている枢軸45を中心とする回転軌跡を通るようになり、このため、上記各油圧シリンダ40a,40bは、伸縮作動状態に応じて角度姿勢が変化させられることとなる。このことに鑑み、上記リミットスイッチ52,53としては、たとえば、図3(イ)(ロ)に示す如く、油圧シリンダ49a,49bの角度姿勢の変化に伴う、該油圧シリンダ49a,49bの中間部所要位置と、上記支持架台39の上端部となる支持天板42の外周部との相対的な距離の変化に基づいて、上記各油圧シリンダ49a,49bの伸長側及び短縮側の各ストロークエンドを検出するものを用いるようにしてある。すなわち、上記伸長側リミットスイッチ52は、図3(イ)に示す如く、上記油圧シリンダ49a,49bの中間部所要位置としてのシリンダ部54のロッド側端部と、支持天板42の外周部所要位置に油圧シリンダ49a,49bの配置に合せて外周側へ張り出すよう設けられた支持台55上の取付部材56との間に介在させるように設けて、位置固定されている上記取付部材56に対して、上記油圧シリンダ49a,49bのシリンダ部54のロッド側端部が所定距離まで近接したことを検出することにより、上記油圧シリンダ49a,49bの伸長側ストロークエンドを検出できるようにしてある。又、短縮側リミットスイッチ53は、図3(ロ)に示す如く、上記伸長側リミットスイッチ52と同様に、油圧シリンダ49a,49bのシリンダ部54のロッド側端部と、支持天板42の外周部所要位置に外周側へ張り出すよう設けられた別の支持台55上の取付部材56との間に介在させるように設けて、位置固定されている上記取付部材56より、油圧シリンダ49a,49bのシリンダ部54のロッド側端部が所定距離まで離隔したことを検出することにより、上記油圧シリンダ49a,49bの短縮側ストロークエンドを検出できるようにしてある。
【0033】
なお、上記各当て板40a,40bは、上記油圧シリンダ49a,49bの作動によりフレキシブルコンテナ1の本体部2の底部2aへ押し当てても、該フレキシブルコンテナ1側に損傷を生じさせる虞が生じないようにするために、フレキシブルコンテナ1との接触面を、幅方向の中央部が突出し、且つ該幅方向の中央部から両側部へ向けて滑らかに後退する湾曲形状としてある。又、フレキシブルコンテナ1との接触面と内周側端面及び外周側端面も滑らかにつながるようにしてある。図2において、32は図11に示したエア噴射管32と同様に、先端部に上下方向に回転可能なエア噴射口33を備えたエア噴射管であり、支持架台39の外部から投入管カバー部41を通して投入管29の内側まで挿入するよう配置してある。その他、図11に示したものと同一のものには同一符号が付してある。
【0034】
更に、本発明では、上記各油圧シリンダ49a,49bの伸長側及び短縮側の各リミットスイッチ52,53からの信号を入力できるようにしてあると共に、上記各油圧シリンダ49a,49bの伸縮作動を制御して、各当て板40a,40bの作動を制御するための制御装置(制御盤)57を備えた構成としてある。
【0035】
上記制御装置57は、たとえば、図1(イ)に示す如く、操作電源スイッチ58と、自動運転と手動運転の切り替えを行う運転切替スイッチ59と、上記支持架台39上における支持天板42の開口部43の周囲に配置されている2組の当て板40a,40bのうち、一方の当て板40aの組のみを起伏作動させるパターン、上記一方の当て板40aの組とは周方向に90度ずれた配置とされている他方の当て板40bの組のみを起伏作動させるパターン、上記2組の当て板40aの組と40bの組を同期して起伏作動させるパターン、2組の当て板40aの組と40bの組を交互に起伏作動させるパターンの4種の作動パターンのうち、いずれの作動パターンで各当て板40a,49bの作動を行わせるかを設定するための作動パターン設定部60と、上記運転切替スイッチ59で自動運転を選択した場合に、各当て板40a,40bの起伏作動のサイクルを自動的に繰り返させる回数を設定するためのサイクル回数設定部61と、油圧シリンダ49a,49bの伸長作動により当て板40a,40bを上方へ回動させて、該各当て板40a,40bを、上側に載置されるフレキシブルコンテナ1の底部へ押し付けるように運転するための押し運転スイッチ62と、当て板40a,40bを下方へ回動させて初期状態へ戻すよう運転するための戻し運転スイッチ63とを備えた構成としてある。更に、図示してはいないが、油圧シリンダ49a,49bの伸長動作の開始と共に起動され、該油圧シリンダ49a,49bの伸長作動による当て板40a,40bの押し運転の継続時間を設定するための押し運転タイマと、油圧シリンダ49a,49bの短縮作動の開始と共に起動され、該油圧シリンダ49a,49bの短縮作動による当て板40a,40bの戻し運転の継続時間を設定するための戻し運転タイマを備えてなる構成としてあり、図4に示す如きフローにしたがった自動運転、あるいは、図5に示す如きフローにしたがった手動運転を行うことができるようにしてある。
【0036】
すなわち、自動運転を行う場合は、図1(ロ)及び図2に一点鎖線で示す如く、廃棄物等の粉粒体としての内容物を収納して所定形状に膨らませてあるフレキシブルコンテナ1を、荷役装置18にて吊って搬入した後、ホッパ28上に設けてある支持架台39の上側へ下降させて、該フレキシブルコンテナ1の本体部2の底部2aが、上記支持架台39上に設けてある各当て板40a,40bの上側に受けられるようにしてから、フレキシブルコンテナ1の放出口4を投入管29に接続し、その後、上記放出口4の縛り紐6を解いて、該放出口4よりフレキシブルコンテナ1の内容物をホッパ28の投入管29へ放出(投入)させる際に、図4にフローを示す如く、先ず、作業者が、制御装置57の操作電源スイッチ58を入れた(ステップA1)後、運転切替スイッチ59を、自動運転を選択して切り替える(ステップA2)。次に、フレキシブルコンテナ1は、表面を触ると、内容物が圧密されていない状態のときには、ふわふわと比較的柔らかい感触が得られるのに対し、内容物が圧密されて締まっている場合には、固い表面感触となることから、作業者が上記搬入されたフレキシブルコンテナ1を実際に触ったときの感触を基に、該フレキシブルコンテナ1内にて内容物が締まって固くなっている領域の位置や大きさ等を判断し、その判断結果に応じて、作動パターン設定部60にて、上述した当て板40a,40bの4種の作動パターンのうちのいずれかの作動パターンを選択して設定する(ステップA3)。
ここでは、たとえば、2組の当て板40aの組と40bの組を交互に起伏作動させるパターンを選択するものとして説明する。更に、作業者は、フレキシブルコンテナ1の感触から圧密の度合、すなわち、内容物がどの程度締まって固くなっているかを判断して、サイクル回数設定部61にて、当て板40a,40bの起伏作動を繰り返させるサイクル回数を、たとえば、3回として設定するようにする(ステップA4)。なお、搬入されるフレキシブルコンテナ1の内容物が予め分かっていて、どの程度圧密され易い性状であるか、又、該内容物がフレキシブルコンテナ1内に詰められて貯蔵されていた経過期間等に基づいて、上記内容物の圧密が生じている範囲やその固さ等の圧密状態が推定できるときには、該推定される圧密状態に応じて、上記ステップA3及びA4にて起伏作動の作動パターン及びサイクル回数を設定するようにしてもよい。
【0037】
その後、作業者が、押し運転スイッチ62を入れる(ステップA5)と、制御装置57は、先ず、一方の組の当て板40aにそれぞれ取り付けてある各油圧シリンダ49aに対して伸長作動指令を与えて伸長作動を開始させると同時に、押し運転タイマを起動させるようにしてある(ステップA6)。なお、上記押し運転タイマは、上記各油圧シリンダ49aを伸長作動させるときに、上記当て板40aに対するフレキシブルコンテナ1からの抵抗(負荷)が小さい場合には上記各油圧シリンダ49aが伸長側のストロークエンドに達することができるような時間に予め設定されている。これにより、上記押し運転タイマが作動している間は、上記各油圧シリンダ49aの伸長作動により、図1(ロ)に二点鎖線で示す如く、支持天板42の開口部43を中心とする180度対向位置に配置されている上記2枚の当て板40aが、同期して上方へ回動させられて、上記フレキシブルコンテナ1の本体部2の底部2aに対して下方から押し付けられ、該フレキシブルコンテナ1の底部2aは、放出口4の近傍位置から放射方向に延びるよう配置してある上記2枚の当て板40aの間に挟まれて変形させられるようになる。このために、該フレキシブルコンテナ1の内底部付近に位置する内容物は、中心部付近に位置するものであっても、圧密状態が崩されて、空気が混入される(エアレーションされる)ようになることから、流動性が向上させられるようになる。なお、上記フレキシブルコンテナ1の内底部に圧密された内容物が存在しているときには、上記2枚の当て板40aを上方へ回動させてフレキシブルコンテナ1の本体部2の底部2aに押し付けるときに、各当て板40aの作動に対して大きな抵抗が生じるようになるため、上記各油圧シリンダ49aは、伸長作動速度が遅くなる。そのため、上記押し運転タイマが設定時間に達しても、伸長側ストロークエンドに達しない。
【0038】
上記押し運転タイマが設定時間に達すると、制御装置57より上記各油圧シリンダ49aに対し伸長作動の停止指令が発せられて伸長作動が停止させられる(ステップA7)。
【0039】
その後、上記制御装置57は、上記のように油圧シリンダ49aの伸長作動を停止させた後、所定のインターバル、たとえば、1秒程度のインターバルを挟んで、上記油圧シリンダ49aに対し短縮作動指令を与えて、短縮作動を開始させると同時に、戻し運転タイマを起動させるようにしてある(ステップA8)。なお、上記戻し運転タイマは、上記押し運転タイマと同様の時間に予め設定してあるものとする。これにより、上記戻し運転タイマが作動している間は、油圧シリンダ49aの短縮作動が行われて、当て板40aがそれぞれ下方へ回動されて、初期状態へ戻されるようになることから、上記各当て板40aの間に挟まれて変形させられていたフレキシブルコンテナ1の本体部2の底部2aは、内容物の重みにより再び初期状態と同様に膨らむようになる。その後、戻し運転タイマが設定時間に達した時点か、あるいは、上記ステップA7にて、上記各油圧シリンダ49aを伸長作動させるときに、フレキシブルコンテナ1内の圧密状態の内容物より上記各当て板40aに作用する抵抗によって上記各油圧シリンダ49aが伸長側ストロークエンドに達する以前に停止させられていたことに伴い、戻し運転タイマの設定時間以内に短縮側リミットスイッチ53により油圧シリンダ49aが短縮側ストロークエンドに達したことが検出された場合は、該短縮側リミットスイッチ53より検出信号が入力された時点で、制御装置57は、油圧シリンダ49aに対し短縮作動の停止指令を発して短縮作動を停止させるようにしてある(ステップA9)。
【0040】
しかる後、上記と同様に1秒程度のインターバルをおいた後、制御装置57は、他方の組の当て板40bにそれぞれ取り付けてある各油圧シリンダ49bに対して、上記一方の組の当て板40aに取り付けてある各油圧シリンダ49aに対してステップA6乃至A9で行ったのと同様に、先ず、上記油圧シリンダ49bに対して伸長作動指令を与えると共に、押し運転タイマを起動させて、該押し運転タイマの設定時間に達するまで、各当て板49bを上方へ回動させる(ステップA10)。これにより、該各当て板40bが、フレキシブルコンテナ1の本体部2の底部2aに対し下方から押し付けられて、上記一方の組の当て板40aとは周方向に90度ずれた方向からフレキシブルコンテナ1の底部2aが挟まれて変形させられるようになるため、該フレキシブルコンテナ1の内底部に存在している圧密状態の内容物は、その圧密状態が崩され、空気が混入させられて流動性が向上させられるようになる。次いで、上記押し運転タイマの設定時間に達した時点で、各油圧シリンダ49bへ伸長作動の停止指令を発して該油圧シリンダ49bの伸長作動を停止させるようにする(ステップA11)。
【0041】
その後、制御装置57は、上記と同様に1秒程度のインターバルをおいた後、各油圧シリンダ49bに対して短縮作動指令を与えると共に、戻し運転タイマを起動させて(ステップA12)、上記各当て板40bを下方へ回動させて初期状態へ戻すようにし、これにより、上記ステップA10、A11にて当て板40bを押し当てて変形させたフレキシブルコンテナ1の本体部2の底部2aを元の形状へ戻すようにし、上記戻し運転タイマが設定時間に達した時点、あるいは、上記各油圧シリンダ49bに取り付けてある短縮側リミットスイッチ53より短縮側ストロークエンドの検出信号が入力される時点で、制御装置57は油圧シリンダ49bへ短縮作動の停止指令を発して作動を停止させるようにしてある(ステップA13)。
【0042】
その後、制御装置57では、上記各当て板40aと40bの起伏作動が、上記サイクル回数設定部61にて予め設定された既定のサイクル回数に達しているか否かを判断して、該既定のサイクル回数に達していない場合には、1秒程度のインターバルをおいた後、ステップA6へ戻って、該ステップA6からステップA13までの各操作を、上記既定のサイクル回数に達するまで、すなわち3回繰り返させるようにしてある。これにより、上記2組の当て板40aと40bにより、フレキシブルコンテナ1の内底部に存在する内容物は、該フレキシブルコンテナ1の底部越しに90度異なる方向から交互に揉み解されるようになることから、たとえ、フレキシブルコンテナ内に収納されて貯蔵されている間に圧密されて固く締まった状態になっていたとしても、圧密状態が崩されて内部に空気が混入されるようになるため、流動性が高められるようになる。このため、フレキシブルコンテナ1内の内容物が放出口4からホッパ28の投入管29へ放出されるときにブリッジングが発生することは未然に防止されるようになる。
【0043】
上記各当て板40a,40bの交互の起伏作動を既定のサイクル回数繰り返した後は、制御装置57は、各油圧シリンダ49a,49bを、それぞれの短縮側リミットスイッチ53より短縮側ストロークエンドの検出信号が入力されるようになるまで短縮作動させて(ステップA14)、作業を終了する。
【0044】
なお、上記ステップA6及びステップA10において、各油圧シリンダ49a,49bを伸長作動させて当て板40a,40bをフレキシブルコンテナ1の本体部2の底部2aに押し当てながら上方へ回動させて、該フレキシブルコンテナ1の底部を変形させる際、フレキシブルコンテナ1内に存在する内容物が、放出口4より容易に放出し得るような流動性が高い状態か、あるいは、内容物が既に放出口4より放出されていて、フレキシブルコンテナ1内が空になっているときには、上記当て板40a,40bの押し作動に対する抵抗はほとんど生じなくなることから、各油圧シリンダ49a,49bの伸長作動速度が低下せず、よって、押し運転タイマの設定時間内に、各油圧シリンダ49a,49bが伸長側ストロークエンドに達して、それぞれの伸長側リミットスイッチ52によって検出されるようになる。この場合、その後の各当て板40a,40bの起伏作動によるフレキシブルコンテナ1の本体部2の底部2aを揉む操作は不要になる。そのために、上記制御装置57は、図4に二点鎖線で示す如く、上記ステップA6の後に、該ステップA6にて各油圧シリンダ49aを伸長作動させるときに、押し運転タイマの設定時間内に伸長側リミットスイッチ52より伸長側ストロークエンドの検出信号が入力されたか否かを判断するステップA15を設けると共に、同様に、上記ステップA10の後に、該ステップA10にて油圧シリンダ49bを伸長作動させるときに、押し運転タイマの設定時間内に、伸長側リミットスイッチ52より検出信号が入力されたか否かを判断するステップA16を設けて、該各ステップA15及びA16にて、それぞれの油圧シリンダ49a,49bの伸長側リミットスイッチ52から検出信号の入力がなされたと判断された場合には、たとえ上記各当て板40a,40bの起伏作動の回数が予めサイクル回数設定部61にて設定してある既定のサイクル回数に達していなくても、ステップA14へ進んで、すべての油圧シリンダ49a,49bを短縮作動させて操作を終了させるさせるようにしてもよい。
【0045】
一方、手動運転を行う場合は、図5に示す如く、先ず、作業者が、操作電源スイッチ58を入れた(ステップB1)後、制御装置57の運転切替スイッチ59を手動運転側に切り替える(ステップB2)。次に、自動運転の場合と同様に、作業者が搬入されたフレキシブルコンテナ1を実際に触った感触を基に、あるいは、搬入されるフレキシブルコンテナ1の内容物が予め分かっていて、該内容物がフレキシブルコンテナ1内に詰められてからの経過(貯蔵)期間等から、圧密状態が推定できるときには、該推定される圧密状態に応じて、作動パターン設定部60にて、当て板40aの組のみの起伏作動、当て板40bの組のみ起伏作動、当て板40aと40bの組を同期して起伏作動、当て板40aと40bの組を交互に起伏作動の4種の作動パターンのうちのいずれかの作動パターンを選択して設定する(ステップB3)。ここでは、たとえば、一方の当て板40aの組のみ起伏作動させるパターンを選択するものとして説明する。
【0046】
次いで、作業者が押し運転スイッチ62を入れると、制御装置57は、該押し運転スイッチ62が継続して入れられている間、各油圧シリンダ49aへ伸長作動指令を与えて伸長作動させて(ステップB4)、各当て板40aを上方へ回動させる。これにより、上記自動運転時におけるステップA6で行ったのと同様に、上方へ回動される該各当て板40aにより、フレキシブルコンテナ1の本体部2の底部2aを、放出口4を中心とする180度対向位置の下方から挟むように変形させて、該フレキシブルコンテナ1の内底部に存在する内容物を、フレキシブルコンテナ1の底部2a越しに揉みほぐすことができるため、該内容物は、圧密状態であったとしても、その圧密状態が崩されて流動性が高められる。
【0047】
その後、作業者が押し運転スイッチ62を離すか、あるいは、各油圧シリンダ49aが伸長側ストロークエンドに達して伸長側リミットスイッチ52により検出されるようになると、制御装置57は、上記油圧シリンダ49aに伸長作動の停止指令を与えて、伸長作動を停止させるようにする(ステップB5)。
【0048】
次に、作業者が戻し運転スイッチ63を入れると、制御装置57は、該戻し運転スイッチ63が継続して入れられている間、各油圧シリンダ49aへ短縮作動指令を与えて短縮作動させて(ステップB6)、各当て板40aを下方へ回動させるようにする。これにより、上記フレキシブルコンテナ1の底部2aの変形が元に戻されるようになる。
【0049】
その後、作業者が戻し運転スイッチ63を離すか、あるいは、油圧シリンダ49aが短縮側ストロークエンドに達して短縮側リミットスイッチ53により検出されるようになると、制御装置57は、上記油圧シリンダ49aに短縮作動の停止指令を与えて、短縮作動を停止させるようにする(ステップB7)。
【0050】
その後は、作業者が、フレキシブルコンテナ1内の内容物の圧密状態を、上記各当て板40aを上方へ回動させてフレキシブルコンテナ1の底部2aに押し付けて該フレキシブルコンテナ1を変形させるときの各油圧シリンダ49aの伸長作動速度や、フレキシブルコンテナ1からの内容物の放出状況を適宜判断し、必要に応じて、上記ステップB4からステップB7までの操作を繰り返してから作業を終了するようにしてある。
【0051】
なお、上記自動運転あるいは手動運転によりフレキシブルコンテナ1の内容物を、放出口4を通してホッパ28の投入管29へ放出させた後、フレキシブルコンテナ1の内部が負圧になっていて、該フレキシブルコンテナ1が径方向に収縮し、このために生じた皺に内容物が付着して放出されずに残留している場合には、図11に示した装置と同様に、エア噴射管32のエア噴射口33を上方に向けて、該エア噴射口33より圧縮空気を噴射して、上記径方向に縮んだフレキシブルコンテナ1を膨張させて、該フレキシブルコンテナ1の内面に付着して残留している内容物を離脱させて、放出口4から放出させるようにする。
【0052】
このように、本発明のフレキシブルコンテナ内容物のブリッジング防止装置によれば、上記図4に示したフローに従う自動運転、あるいは、図5に示したフローに従う手動運転を行うことにより、いずれの場合にも、フレキシブルコンテナ1の本体部2の底部2aを、起伏作動される当て板40a,40bにより放出口4を中心とする180度対向位置より挟むように変形させたり、あるいは、上記各当て板40aの組及び40bの組を同期して起伏作動させる場合には、90度間隔の4方向より上記各当て板40a,40bを同時に押し付けて挟むよう変形させることができる。これにより、該フレキシブルコンテナ1の内底部に圧密された内容物が存在する場合であっても、該圧密された内容物をフレキシブルコンテナ1の底部2a越しに直接的に揉みほぐし、該内容物に空気を含ませて流動性を高めることができることから、フレキシブルコンテナ1の内容物を放出口4よりホッパ28の投入管29へ放出(投入)させるときに、ブリッジング(アーチング)が発生する虞を未然に防止することができて、内容物の放出をスムーズに行わせることができる。したがって、工場設備のサイクルタイムに支障を来たす虞を未然に防止できることから、稼働率の向上化を図ることが可能になる。
【0053】
なお、本発明は上記実施の形態のみに限定されるものではなく、上記実施の形態においては、自動運転を行う場合は、当て板40aの組と当て板40bの組を交互に起伏作動させる作動パターンで運転する場合を、又、手動運転を行う場合は、当て板40aの組のみを起伏作動させる作動パターンで運転する場合をそれぞれ説明したが、それぞれ別の作動パターンを選択できることは勿論である。
【0054】
当て板40a,40bとしては、フレキシブルコンテナ1の放出口を中心とする180度位置にて同期して起伏作動させるようにしてある当て板40aの組と40bの組を、周方向に90度ずらして2組設けるものとして示したが、1組あるいは周方向に等間隔に配置されるよう3組以上設けるようにしてもよい。又、同期して起伏作動させる当て板を、周方向に120度間隔の3枚一組としたり、更に多数枚の当て板を1組としてもよく、この3枚以上の当て板の組を、周方向に所要の角度間隔をずらして複数組設けるようにしてもよい。
【0055】
当て板40a,40bを起伏作動させるための駆動装置としては、高出力を得ると共に小型化を図る点からは油圧回路を内蔵した小型パッケージの油圧シリンダを用いることが好ましいが、上記各当て板40a,40bを上下方向に回動させることができると共に、該各当て板40a,40bを上方へ回動させて、フレキシブルコンテナ1の内底部に圧密された内容物が存在している場合であっても、該フレキシブルコンテナ1の底部を挟むように変形させて、上記内容物の圧密状態を崩すことができるような力を作用させることができれば、油圧シリンダ以外の駆動装置を用いるようにしてもよい。又、支持架台39上にて各当て板40a,40bを起伏作動させることができ、且つ該各当て板40a,40bの上側に載置するフレキシブルコンテナ1と干渉しないようにすれば、当て板40a,40bを起伏作動させるための駆動装置の配置は自在に設定してよい。
【0056】
伸長側リミットスイッチ52及び短縮側リミットスイッチ53は、各油圧シリンダ49a,49bの伸長側及び短縮側のストロークエンドをそれぞれ検出できれば、図3(イ)(ロ)に示した如く、油圧シリンダ49a,49bの伸縮作動に伴う角度姿勢の変化から伸長側又は短縮側のストロークエンドを検出する形式以外のいかなる検出形式のものを用いてもよい。
【0057】
図4に示した自動運転のフローにおいて、ステップA6及びA10の後に、該各ステップA6及びA10にて、押し運転タイマの設定時間内に油圧シリンダ49a,49bの伸長側ストロークエンドが検出されるときに、その後の操作をキャンセルさせるためのステップA15及びA16を設ける場合は、ステップA4における各当て板40a,40bの起伏作動を行わせるサイクル回数の設定操作を省略して、上記ステップA6,A10にて、各油圧シリンダ49a,49bの伸長側ストロークエンドが、押し運転タイマの設定時間内に検出されるようになるまで、各当て板40a,40bの起伏作動のサイクルを繰り返させるようにしてもよい。
【0058】
制御装置57は、少なくとも図4に示したフローに沿った自動運転、及び、図5に示したフローに沿った手動運転を行わせることができるようにしてあれば、各スイッチ58,59,62,63や作動パターン設定部60、サイクル回数設定部61の配置やその他のスイッチ、機能等を備えるようにしてもよい。
【0059】
内容物として、煤塵や燃え殻等の廃棄物以外のいかなる粉粒体を内容物として収納しているフレキシブルコンテナから該内容物を放出させる場合にも適用できること、その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明のフレキシブルコンテナ内容物のブリッジング防止装置の実施の一形態の概要を示すもので、(イ)は平面図、(ロ)は(イ)のA−A方向矢視図である。
【図2】図1の装置を装着してなるホッパ全体を示す概略側面図である。
【図3】図1の装置の油圧シリンダに装備する伸長側及び短縮側の各リミットスイッチを示すもので、(イ)は図1(イ)のB方向矢視拡大図、(ロ)は図1(イ)のC方向矢視拡大図である。
【図4】図1の装置を自動運転する場合のフローを示す図である。
【図5】図1の装置を手動運転する場合のフローを示す図である。
【図6】フレキシブルコンテナの一例を示すもので、(イ)は内容物を貯蔵している状態を示す概略図、(ロ)は内容物を放出した時の状態を示す概略図である。
【図7】フレキシブルコンテナの内容物のブリッジングを防止するために従来提案されている装置の一例を示す概要図である。
【図8】フレキシブルコンテナの内容物のブリッジングを防止するために従来提案されている装置の他の例を示す概要図である。
【図9】フレキシブルコンテナの内容物を円滑に排出させるために従来提案されている装置の一例を示すもので、(イ)は概略平面図、(ロ)は切断概略側面図である。
【図10】フレキシブルコンテナの内容物を円滑に排出させるために従来提案されている装置の他の例を示すもので、(イ)は概略平面図、(ロ)は切断概略側面図である。
【図11】本出願人が従来提案しているフレキシブルコンテナからホッパへの粉状物投入装置を示す概要図である。
【符号の説明】
【0061】
1 フレキシブルコンテナ
2 本体部
2a 底面
4 放出口
28 ホッパ
29 投入管
39 支持架台
40a,40b 当て板
43 開口部
49a,49b 油圧シリンダ
57 制御装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホッパ上端部に設けた投入管の周りに、上端部に所要径の開口部を備えた支持架台を設けて、フレキシブルコンテナの放出口を、上記開口部を通して上記投入管へ接続できるようにし、更に、上記支持架台上の周方向所要間隔の複数個所に、上記投入管に放出口を接続するフレキシブルコンテナの本体部の底部を受けることができるようにしてある当て板を配置して、該各当て板を内周側端部を中心として起伏作動できるようにしてなる構成を有することを特徴とするフレキシブルコンテナ内容物のブリッジング防止装置。
【請求項2】
複数の当て板を、支持架台の上側にて開口部を中心とする周方向等間隔個所に放射方向に配置すると共に、該各当て板を同期して上下方向へ回動させて起伏作動できるようにした請求項1記載のフレキシブルコンテナ内容物のブリッジング防止装置。
【請求項3】
支持架台の上側における開口部を中心とする周方向等間隔位置に配置して同期して起伏作動できるようにしてなる複数の当て板からなる組を、周方向に所要角度ずらして複数組設けるようにした請求項2記載のフレキシブルコンテナ内容物のブリッジング防止装置。
【請求項4】
当て板の同期した起伏作動を、予め設定した所定のサイクル回数に達するまで自動的に繰り返させるための制御装置を備えるようにした請求項2又は3記載のフレキシブルコンテナ内容物のブリッジング防止装置。
【請求項5】
当て板の外周側端部に油圧シリンダを連結して、該油圧シリンダの伸縮作動により上記当て板を上下方向へ回動させて起伏作動できるようにし、且つ制御装置を、上記油圧シリンダの伸長作動による当て板の上方への回動時に、油圧シリンダが伸長側ストロークエンドに達すると、油圧シリンダの短縮作動を行わせると共に、その後の油圧シリンダの伸縮作動を停止させる機能を備えてなるものとした請求項4記載のフレキシブルコンテナ内容物のブリッジング防止装置。
【請求項1】
ホッパ上端部に設けた投入管の周りに、上端部に所要径の開口部を備えた支持架台を設けて、フレキシブルコンテナの放出口を、上記開口部を通して上記投入管へ接続できるようにし、更に、上記支持架台上の周方向所要間隔の複数個所に、上記投入管に放出口を接続するフレキシブルコンテナの本体部の底部を受けることができるようにしてある当て板を配置して、該各当て板を内周側端部を中心として起伏作動できるようにしてなる構成を有することを特徴とするフレキシブルコンテナ内容物のブリッジング防止装置。
【請求項2】
複数の当て板を、支持架台の上側にて開口部を中心とする周方向等間隔個所に放射方向に配置すると共に、該各当て板を同期して上下方向へ回動させて起伏作動できるようにした請求項1記載のフレキシブルコンテナ内容物のブリッジング防止装置。
【請求項3】
支持架台の上側における開口部を中心とする周方向等間隔位置に配置して同期して起伏作動できるようにしてなる複数の当て板からなる組を、周方向に所要角度ずらして複数組設けるようにした請求項2記載のフレキシブルコンテナ内容物のブリッジング防止装置。
【請求項4】
当て板の同期した起伏作動を、予め設定した所定のサイクル回数に達するまで自動的に繰り返させるための制御装置を備えるようにした請求項2又は3記載のフレキシブルコンテナ内容物のブリッジング防止装置。
【請求項5】
当て板の外周側端部に油圧シリンダを連結して、該油圧シリンダの伸縮作動により上記当て板を上下方向へ回動させて起伏作動できるようにし、且つ制御装置を、上記油圧シリンダの伸長作動による当て板の上方への回動時に、油圧シリンダが伸長側ストロークエンドに達すると、油圧シリンダの短縮作動を行わせると共に、その後の油圧シリンダの伸縮作動を停止させる機能を備えてなるものとした請求項4記載のフレキシブルコンテナ内容物のブリッジング防止装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2006−103787(P2006−103787A)
【公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−296100(P2004−296100)
【出願日】平成16年10月8日(2004.10.8)
【出願人】(000198293)石川島建機株式会社 (96)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年10月8日(2004.10.8)
【出願人】(000198293)石川島建機株式会社 (96)
【Fターム(参考)】
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