説明

フレキシブル太陽電池の損傷検査方法、及びその検査装置

【課題】フレキシブル太陽電池のフレキシブル化や構造最適化において、その電気的性能に影響を及ぼす機械的負荷による損傷の度合いを理解することが可能な、新規な検査方法及び検査装置を提供する。
【解決手段】フレキシブル太陽電池セルの長さ方向の中心部においてアコースティック・エミッション(AE)センサを配置し、フレキシブル太陽電池セルを引張試験機に設置して長さ方向に引張り、その際に生じた損傷に起因して発生したアコースティック・エミッション(AE)をAEセンサで検知してアコースティック・エミッション(AE)信号に変換する。次いで、AE信号に基づいた電気的特性の変化を認識し、フレキシブル太陽電池の損傷に起因した電気的特性変化を検査する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フレキシブル太陽電池の損傷検査方法、及びその検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、環境問題を背景に、軽量、柔軟、省資源などの利点を有する有機薄膜や金属箔などのフィルム状基板を用いたフレキシブル太陽電池の開発が進められており、その柔軟性を生かした、折りたたみ可能な携帯用電源、非常時のテント用電源、人工衛星用電源などへの応用が広がっている。
【0003】
上記フレキシブル太陽電池の柔軟性を評価するには、その性能劣化の原因となる損傷のモードや発生過程を同定することが重要となる。非特許文献1には、フレキシブル太陽電池を1cm程度の小面積の太陽電池セルを作製し、この試験片に対して曲げひずみを負荷することにより、フレキシブル太陽電池の電気的性能に対する曲げひずみの影響を調査している。しかしながら、この方法では、性能劣化の原因となる損傷モードの発生過程や同定は十分に行われていない。
【0004】
一方、フレキシブル太陽電池のフレキシブル化や構造最適化には、機械的負荷による損傷過程及びそれら損傷の電気的性能に対する影響の理解が必要不可欠である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】R. Jones, T. Jhonson, W. Jordan, S. Wagner, J. Yang and S. Guha, Proc. 29th IEEE photovoltaic Specialists Conference, pp. 1214-1217 (2002)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、フレキシブル太陽電池のフレキシブル化や構造最適化において、その電気的性能に影響を及ぼす機械的負荷による損傷の度合いを理解することが可能な、新規な検査方法及び検査装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成すべく、本発明は、フレキシブル太陽電池の損傷を検査する方法であって、
前記フレキシブル太陽電池又は前記フレキシブル太陽電池のセルを準備するステップと、
前記フレキシブル太陽電池又は前記フレキシブル太陽電池のセルの長さ方向における中心部においてアコースティック・エミッション(AE)センサを配置するステップと、
前記フレキシブル太陽電池又は前記フレキシブル太陽電池のセルを引張試験機に設置して長さ方向に引張り、その際に生じた損傷に起因して発生したアコースティック・エミッション(AE)を、前記AEセンサで検知してアコースティック・エミッション(AE)信号に変換するステップと、
を具えることを特徴とする、フレキシブル太陽電池の損傷検査方法に関する。
【0008】
また、本発明は、フレキシブル太陽電池の損傷を検査する装置であって、
前記フレキシブル太陽電池又は前記フレキシブル太陽電池のセルを長さ方向に引張って、前記試験片に損傷を生ぜしめるための引張試験機と、
前記フレキシブル太陽電池又は前記フレキシブル太陽電池のセルの前記損傷に起因して発生したアコースティック・エミッション(AE)を検知し、アコースティック・エミッション(AE)信号に変換するための、前記フレキシブル太陽電池又は前記フレキシブル太陽電池のセルの長さ方向における中心部に配置してなるアコースティック・エミッション(AE)センサと、
を具えることを特徴とする、フレキシブル太陽電池の損傷検査装置に関する。
【0009】
本発明によれば、フレキシブル太陽電池又はフレキシブル太陽電池のセルを引張試験機に取り付けるようにしている。したがって、フレキシブル太陽電池又はフレキシブル太陽電池のセルに対しては引張試験機によって大きな引張ひずみを与えることができるようになり、これによってフレキシブル太陽電池又はフレキシブル太陽電池のセルに対して損傷を与えることができるようになる。一方、上述のようにして発生した損傷からは、弾性波、すなわち、アコースティック・エミッション(AE)が発生するようになる。
【0010】
一方、フレキシブル太陽電池又はフレキシブル太陽電池のセルには、特にその中央部にアコースティック・エミッション(AE)センサが配置されているので、上述のAEはAEセンサによって検知され、アコースティック・エミッション(AE)信号に変換される。したがって、このAE信号を調べることによって、上記試験片に生じた損傷の大きさ、度合いを大まかに知ることができる。
【0011】
また、上述のようにして試験片の損傷を調べると同時に、例えば試験片に対して、ランプ光、例えばXeランプ光などを照射することによって、試験片の電気的特性の変化を調べる。すると、上述のように、試験片には損傷が生じているので、このような損傷の発生に伴って、上記電気的特性が変化するようになる。したがって、上記試験片の損傷に基づいた電気的特性の変化を知ることができるようになる。
【0012】
なお、本発明の一例においては、試験片の、引張試験機の固定部材に相当する両端位置において、一対の追加のAEセンサを配置することができる。このような追加のAEセンサは、上述した試験片の中央部に配置したAEセンサと同様に、試験片内に生じた損傷に伴って発生したAEを検知するように機能させ、いわゆるAEセンサを多チャンネル化させて、上記損傷に伴って発生するAEの発生位置を検知するようにすることもできる。発生位置の検知は、発生したAEの各AEセンサへの到達時間差を測定し、これに音速を乗じることによって、各AEセンサからAEの発生位置までの距離を同定することができるので、これを利用することによって行うことができる。
【0013】
しかしながら、いわゆるガードセンサとして機能させ、フレキシブル太陽電池又はフレキシブル太陽電池のセルと引張試験機の固定部材との間に発生した摩擦に基づくAEを検知し、これに基づくAE信号をノイズ信号として除去するように機能させることもできる。なお、固定部材において発生したAEの検知は、上述したAEの発生位置の検知方法に基づいて行うことができる。
【0014】
具体的には、フレキシブル太陽電池又はフレキシブル太陽電池のセルと引張試験機の固定部材との間に摩擦が生じると、これに伴うAEは当該箇所に設けたAEセンサによって直ちに検知されるが、試験片の中央部に配置したAEセンサでは遅延して検知されることになる。したがって、上記摩擦に伴って発生するAEは簡単に識別することができ、信号処理によって簡単に除去することができる。この結果、試験片に生じた損傷に基づくAEのみを正確に検知することができるようになる。このため、試験片の損傷に基づいた電気的特性の変化を正確に知ることができるようになる。
【0015】
特開2002−343992号公報には、AE法を利用して太陽電池内の内部割れを検査する方法が開示されている。しかしながら、この方法は、既に内部欠陥が存在している太陽電池を湾曲させてその内部欠陥を顕在化させ、その際に発生するAEを検知し、上記太陽電池内に内部割れがあるか否かを検査するに過ぎない。また、当該公報では、太陽電池セルを対象としており、本発明のようにフレキシブルな太陽電池を対象としていない。
【0016】
一方、本発明は、上述したように、故意にフレキシブル太陽電池又はフレキシブル太陽電池のセルに損傷を与え、どの程度の損傷によってフレキシブル太陽電池の電気的特性が変化するかを検査するものである。すなわち、フレキシブル太陽電池のフレキシブル化や構造最適化において許容される機械的な負荷及びそれに伴う損傷の度合いを調べるものであって、フレキシブル太陽電池を設計する際の指針を得るものである。
【0017】
したがって、本発明と上記公報に記載の技術とは、互いの構成及び作用効果は全く異なるものである。
【0018】
なお、本発明において、フレキシブル太陽電池がセルに分割できないような種類のものであり、フレキシブル太陽電池が引張試験機が許容する範囲の大きさを超えていないような場合は、フレキシブル太陽電池自体を引張試験機に直接取り付けて試験に供するが、フレキシブル太陽電池がセルに分割でき、フレキシブル太陽電池が引張試験機が許容する範囲の大きさを超えていたりするような場合は、上記フレキシブル太陽電池をセルに切断し、得られたフレキシブル太陽電池セルを試験に供する。
【0019】
また、本発明におけるフレキシブル太陽電池は、汎用のアモルファスシリコンを用いた太陽電池の他に、色素増感型の有機太陽電池などあらゆる種類のフレキシブル太陽電池であってもよい。
【発明の効果】
【0020】
以上説明したように、本発明によれば、フレキシブル太陽電池のフレキシブル化や構造最適化において、その電気的性能に影響を及ぼす機械的負荷による損傷の度合いを理解することが可能な、新規な検査方法及び検査装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明で使用するフレキシブル太陽電池セルの一例を示す平面図である。
【図2】図1に示すフレキシブル太陽電池セルの単位構造を示す概略構成図である。
【図3】本発明の検査装置における一例の概略構成及びこれを用いた検査方法を説明するための図である。
【図4】実施例における開放電圧(Voc)とアコースティック・エミッション信号(AE信号)との関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の詳細、並びにその他の特徴及び利点について、実施の形態に基づいて説明する。
【0023】
図1は、本発明で使用するフレキシブル太陽電池セルの一例を示す平面図であり、図2は、図1に示すフレキシブル太陽電池セルの単位構造を示す概略構成図である。
【0024】
図1に示すフレキシブル太陽電池10は、例えば長さ約112mm、幅約11mmであって、図2に示すように、例えば厚さ約18μmの高分子薄膜からなる基板11上に、順次に厚さ約0.2μmの裏面電極層12、厚さ約1μmのpin接合を有するアモルファスSi光吸収層13、厚さ約0.1μmの透明電極層14及び厚さ約15μm、幅0.5mmのストリップ状のグリッド電極15が形成されてなる。また、基板11側及び透明電極14、グリッド電極15側には、例えば厚さ125μmのPETフィルムからなる保護膜16,17が設けられている。
【0025】
上述のようにしてフレキシブル太陽電池セル10を準備した後は、このセル10を用いることによって本発明の検査方法を実施する。
【0026】
なお、本実施形態では、フレキシブル太陽電池セル10を用いているが、フレキシブル太陽電池がセルに分割できないような種類のものであり、フレキシブル太陽電池が引張試験機が許容する範囲の大きさを超えていないような場合は、フレキシブル太陽電池自体を引張試験機に直接取り付けて試験に供する。
【0027】
図3は、本発明の検査装置の概略構成及びこれを用いた検査方法を説明するための図である。
【0028】
図3に示す検査装置30は、引張試験機31を有しており、この引張試験機31の両端に設けられた固定部材である一対のチャック32によってフレキシブル太陽電池セル10の端部を挟持し、フレキシブル太陽電池セル10をその長さ方向において引張試験機31に設置及び固定する。なお、引張試験機31は、下側のチャック32に外部負荷が作用して試験片20を下方に引張るようにして構成され、上側のチャック32は固定されて、ロードセル33が接続されるようにして構成されている。
【0029】
また、フレキシブル太陽電池セル10の中心部にはアコースティック・エミッション(AE)センサ35が取り付けられ、フレキシブル太陽電池セル10のチャック32で挟持された両端部には、追加の一対のAEセンサ36が取り付けられている。これらのAEセンサ35,36には、それぞれ増幅器41〜43が取り付けられ、AEセンサ35、36によって検知したアコースティック・エミッション(AE)から変換されたアコースティック・エミッション(AE)信号を増幅して、解析器45及びパーソナルコンピュータ(PC)46に送信し、以下に示すような解析に供するようになっている。
【0030】
さらに、フレキシブル太陽電池セル10の中心部から約100mm離間した位置には、Xeランプ48が配置され、引張試験機31による試験片20の下方への引張と同時にXeランプ48から光が照射され、試験片20の太陽電池としての電気的特性を調べることができるように構成されている。
【0031】
図3に示す検査装置30では、フレキシブル太陽電池セル10の中心部に取り付けられたAEセンサ35及び両端部に取り付けられたAEセンサ36によってマルチチャネル化し、フレキシブル太陽電池セル10に生じたひずみによる割れなどの損傷の発生場所を検知するように構成することもできるが、AEセンサ36をいわゆるガードセンサとして機能させ、フレキシブル太陽電池セル10と引張試験機31のチャック32との間に発生した摩擦に基づくAEを検知し、これに基づくAE信号をノイズ信号として除去するように機能させることもできる。
【0032】
なお、後者の場合は、フレキシブル太陽電池セル10に生じた本来的な損傷に起因したAE(信号)のみを検出することができるので、損傷とAE(信号)との相関関係の信頼性が増大する。
【0033】
AEセンサ36をノイズ除去センサとして機能させるには、以下のようにして行う。本発明の検査方法を実施するに際しては、引張試験機31によってフレキシブル太陽電池セル10を下方に引張り、フレキシブル太陽電池セル10に対してひずみによる割れなどの損傷を生ぜしめる。この際、フレキシブル太陽電池セル10と引張試験機31のチャック32との間には摩擦が生じ、これに伴ってAEが発生するようになる。このAEは、近傍に位置するAEセンサ36では直ちに検知されるものの、フレキシブル太陽電池セル10の中央部に配置したAEセンサ35では遅延して検知されることになる。
【0034】
したがって、上記摩擦に伴って発生するAEは簡単に識別することができ、解析器45及びPC46における信号処理によって簡単に除去することができる。この結果、フレキシブル太陽電池セル10に生じた損傷に基づくAEのみを正確に検知することができるようになる。
【0035】
また、AEセンサを多チャンネル化させて、上記損傷に伴って発生するAEの発生位置を検知する場合も上記同様であり、発生したAEのAEセンサ35及び36への到達時間差を測定し、これに音速を乗じることによって、AEセンサ35及び36からAEの発生位置までの距離を同定することができるので、これを利用することによってAEの発生位置を同定することができる。
【0036】
なお、AEセンサを取り付ける際には、引張試験機31による引張に伴って生じるひずみによる割れなどの損傷、及びこれに起因したAE計測への影響を抑えるため、さらには引張変形によるAEセンサの試験片からの逸脱を抑えるため、弾性接着剤を用いることが好ましい。
【実施例】
【0037】
次に、上述した検査方法及び検査装置に基づく実際の検査結果を示す。
図1に示すフレキシブル太陽電池10を図3に示す引張試験機31に設置固定した。その後、引張試験機31を0.1mm/分の速度で下方に引張り、この間に発生するひずみによる割れなどの損傷に起因したAEをAEセンサ35で検知し、AE信号に変換するとともに、解析器45及びPC46に送信した。また、フレキシブル太陽電池セル10及びチャック32間で発生した摩擦に起因したAEをAEセンサ36で検知してAE信号に変換するとともに、AE信号ノイズとして解析器45及びPC46に送信し、上記AE信号から除去することによって高精度のAE信号を得た。
【0038】
なお、AEセンサ35,36は、広帯域型AEセンサ(NF社製、AE−900M)を用いた。1000±50(W/m)の放射強度の光をフレキシブル太陽電池セル10に照射し、その開放電圧(Voc)を調べた。
【0039】
図4は、開放電圧(Voc)とAE信号との関係を示すグラフである。なお、横軸は時間を表す。
【0040】
図4から明らかなように、検査開始当初は、開放電圧(Voc)は時間とともにわずかに上昇するが、AE信号の出現とともに急激に劣化していることが分かる。すなわち、フレキシブル太陽電池セル10内にひずみによる割れなどの損傷が出現すると同時に開放電圧(Voc)が急激に減少していることが分かる。したがって、図4から、フレキシブル太陽電池セル10に生じた損傷と開放電圧(Voc)との相関が確認され、フレキシブル太陽電池セル10の損傷がその電気的特性の変化の変化に大きな影響を及ぼしていることが確認された。
【0041】
なお、上述した結果から、開放電圧(Voc)以外のその他の電気的特性についても、フレキシブル太陽電池セル10からのAE信号、すなわち損傷に対して大きな影響を受けることが当然に予想されるものである。さらに、開放電圧の低下以前にもAE信号が検出されていることから、AE計測は開放電圧計測よりも損傷を高感度に捕えることができることが分かる。
【0042】
以上、本発明を上記具体例に基づいて詳細に説明したが、本発明は上記具体例に限定されるものではなく、本発明の範疇を逸脱しない限りにおいてあらゆる変形や変更が可能である。
【符号の説明】
【0043】
10 フレキシブル太陽電池
11 基板
12 裏面電極層
13 アモルファスSi光吸収層
14 透明電極層
15 グリッド電極
16、17 保護膜
30 検査装置
31 引張試験機
32 チャック
33 ロードセル
35,36 アコースティック・エミッション(AE)センサ
41,42,43 増幅器
45 解析器
46 パーソナルコンピュータ
48 Xeランプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレキシブル太陽電池の損傷を検査する方法であって、
前記フレキシブル太陽電池又は前記フレキシブル太陽電池のセルを準備するステップと、
前記フレキシブル太陽電池又は前記フレキシブル太陽電池のセルの長さ方向における中心部においてアコースティック・エミッション(AE)センサを配置するステップと、
前記フレキシブル太陽電池又は前記フレキシブル太陽電池のセルを引張試験機に設置して長さ方向に引張り、その際に生じた損傷に起因して発生したアコースティック・エミッション(AE)を、前記AEセンサで検知してアコースティック・エミッション(AE)信号に変換するステップと、
を具えることを特徴とする、フレキシブル太陽電池の損傷検査方法。
【請求項2】
前記試験片の、前記引張試験機の固定部材に相当する両端位置において、一対の追加のAEセンサを配置するステップを具えることを特徴とする、請求項1に記載のフレキシブル太陽電池の損傷検査方法。
【請求項3】
前記一対の追加のAEセンサによって、前記試験片と前記固定部材との間に発生した摩擦に基づく追加のAEを検知し、この追加のAEをノイズ信号として除去するステップを具えることを特徴とする、請求項2に記載のフレキシブル太陽電池の損傷検査方法。
【請求項4】
フレキシブル太陽電池の損傷を検査する装置であって、
前記フレキシブル太陽電池又は前記フレキシブル太陽電池のセルを長さ方向に引張って、前記試験片に損傷を生ぜしめるための引張試験機と、
前記フレキシブル太陽電池又は前記フレキシブル太陽電池のセルの前記損傷に起因して発生したアコースティック・エミッション(AE)を検知し、アコースティック・エミッション(AE)信号に変換するための、前記フレキシブル太陽電池又は前記フレキシブル太陽電池のセルの長さ方向における中心部に配置してなるアコースティック・エミッション(AE)センサと、
を具えることを特徴とする、フレキシブル太陽電池の損傷検査装置。
【請求項5】
前記試験片の、前記引張試験機の固定部材に相当する両端位置において、一対の追加のAEセンサを具えることを特徴とする、請求項4に記載のフレキシブル太陽電池の損傷検査装置。
【請求項6】
前記一対の追加のAEセンサは、前記試験片と前記固定部材との間に発生した摩擦に基づく追加のAEを検知し、この追加のAEをノイズ信号として除去するように構成したことを特徴とする、請求項5に記載のフレキシブル太陽電池の損傷検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−42440(P2012−42440A)
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−186689(P2010−186689)
【出願日】平成22年8月23日(2010.8.23)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成22年3月9日 社団法人 日本機械学会関東支部発行の「日本機械学会 関東支部 第16期 総会講演会 講演論文集」に発表
【出願人】(305027401)公立大学法人首都大学東京 (385)
【Fターム(参考)】