説明

フレーム部材

【課題】
他の部材に組み付ける際に位置合わせの目安となる手段を有して連結又は固定作業を容易化することができると共に、ボルトやネジ以外の接合部材を用いて他の部材と連結又は固定することができて使い勝手が良く、さらに、屈曲又は分断用の溝を設けた部位の強度低下を防止しうるフレーム部材を提供する。
【解決手段】
細長の板状部材における長さ方向の複数箇所に孔部が設けられると共に、上記各孔部の間にはそれぞれ幅方向に沿って溝部が形成され、上記板状部材において上記各溝部により区画された夫々の部位には、幅方向の端縁部に沿って目盛が付されている。
また、上記板状部材において上記各溝部により区画された夫々の部位には、上記孔部の他に釘による固定を可能にしうる小孔部が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はフレーム部材に係り、特に、ロボットコンテストに出場するロボットや、模型等を製作する場合に使用しうるフレーム部材に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ロボコンと称され、ロボットに各種競技を行わせるロボットコンテストが実施されることが多い。
上記ロボコンで使用されるロボットは、出場する学生等が自ら設計して製作するものであり、種々の資材が使用される。
【0003】
上記資材の一種として、従来、特許文献1や、特許文献2に記載されたような金属製の連結部材が存在する。
上記連結部材は、金属材を細長板状に成すと共に所定間隔毎に多数の孔部を穿設し、各孔部の間には短手方向に屈曲若しくは分断用の溝部を刻設せしめた構成を有している。
【特許文献1】実用新案公報 平2−4708号
【特許文献2】実用新案公報 平4−25199号
【0004】
また、図7に示すように、実際に形成された上記連結部材30には、長さ方向に一定間隔で孔部31,32が設けられると共に、各孔部31,32の間に幅方向に沿って溝部33が設けられ、さらに、幅方向の両側の端縁部において上記溝部33と対応する位置には切込み34が設けられている。
【0005】
上記連結部材30は、上記溝部33の位置で折って適宜な長さに分断したり、上記溝部33の位置で屈曲させることにより変形しうるように、又、上記孔部31,32にボルトやネジを挿通することにより他の部材に対し連結又は固定しうるように構成されているが、他の部材に組み付ける場合に位置合わせの目安となるものが存在しないことから、上記連結作業や固定作業がしにくく使い勝手が劣るという不具合がある。
【0006】
また、上記の孔部31,32はボルトやネジにより連結又は固定しうるようなサイズ及び形状に形成されていることから、ボルトやネジを装着不能な他の部材に対しては連結又は固定できないという不具合もある。
【0007】
また、上記のように、幅方向の両側の端縁部において上記溝部33と対応する位置に切込み34が設けられた上記連結部材30にあっては、上記切込み34を設けることにより上記溝部33を設けた部位の強度が低下することから、上記連結部材30を上記溝部33の位置で屈曲した場合に安易に折れ、意に反した長さに分断され、使用不能となってしまうという不具合もあった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで本発明の課題は、他の部材に組み付ける際に位置合わせの目安となる手段を有して連結又は固定作業を容易化することができると共に、ボルトやネジ以外の接合部材を用いて他の部材と連結又は固定することができて使い勝手が良く、さらに、屈曲又は分断用の溝を設けた部位の強度低下を防止しうるフレーム部材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、請求項1記載の本発明に係るフレーム部材は、細長の板状部材における長さ方向の複数箇所に孔部が設けられると共に、上記各孔部の間にはそれぞれ幅方向に沿って溝部が形成され、上記板状部材において上記各溝部により区画された夫々の部位には、幅方向の端縁部に沿って目盛が付されていることを特徴とするものである。
【0010】
即ち、請求項1記載の本発明に係るフレーム部材にあっては、細長の板状部材における長さ方向の複数箇所に設けられた孔部を用いて他の部材に対し連結又は固定することができる。即ち、上記孔部にボルト、ネジ、リベット等を挿通して他の部材に対し連結又は固定することができる。
また、上記各孔部の間にそれぞれ幅方向に沿って形成された溝部を用いて上記板状部材を変形したり、適宜な長さに分断して使用することができる。即ち、上記板状部材を上記溝部の位置で屈曲させれば容易に変形することができ、又、上記溝部の位置で繰り返し複数回屈曲させれば上記板状部材を容易に分断することができる。
また、上記各溝部により区画された夫々の部位における幅方向の端縁部に沿って付された目盛は、上記板状部材を他の部材に対し連結又は固定する場合に、位置合わせの目安とすることができる。
【0011】
また、請求項2記載の本発明に係るフレーム部材は、上記板状部材が金属により形成されていることを特徴とする。
【0012】
即ち、請求項2記載の本発明に係るフレーム部材にあっては、上記板状部材を変形した状態で使用でき、かつ、適宜な長さに容易に分断しうるように、上記板上部材を金属製としたものである。
【0013】
また、請求項3記載の本発明に係るフレーム部材は、上記板状部材において上記各溝部により区画された夫々の部位には、上記孔部の他に釘による固定を可能にしうる小孔部が設けられていることを特徴とする。
【0014】
即ち、請求項3記載の本発明に係るフレーム部材にあっては、上記板状部材をボルトやネジ等を用いて連結又は固定するのが困難な他の部材に対しては、上記小孔部に釘を挿通して連結又は固定しうるように形成されている。
【0015】
また、請求項4記載の本発明に係るフレーム部材は、上記小孔部は上記孔部を挟むように2箇所に形成され、上記2箇所の小孔部は上記板状部材の幅方向両縁部に位置するように互いに上記孔部を挟んで対角位置に配置されていることを特徴とする。
【0016】
即ち、請求項4記載の本発明に係るフレーム部材にあっては、他の部材に対し釘を用いて効率的かつ安定的に固定しうるように上記小孔部が配置されている。即ち、上記孔部を挟んだ2箇所の対角位置を釘で固定すれば、釘を無駄なく使用して、固定状態を安定させることができる。
【0017】
また、請求項5記載の本発明に係るフレーム部材は、上記溝部の両端部は上記板状部材の幅方向の両端縁部から離間して配置され、上記板状部材の幅方向の両端縁部で上記溝部と対応する位置は切込等が存在しない平坦状に形成されていることを特徴とする。
【0018】
即ち、請求項5記載の本発明に係るフレーム部材にあっては、上記板状部材の幅方向の両端縁部で上記溝部と対応する位置に切込等が存在すると強度が低下し安易に折れてしまう恐れがあるので、それを避けるために、上記溝部の両端部は上記板状部材の幅方向の両端縁部から離間して配置し、上記板状部材の幅方向の両端縁部において上記溝部と対応する位置を平坦状にしたものである。
【0019】
また、請求項6記載の本発明に係るフレーム部材は、上記孔部は丸孔部と長孔部とにより構成され、上記丸孔部と長孔部は上記板状部材の長さ方向に交互に配置されていることを特徴とする。
【0020】
即ち、請求項6記載の本発明に係るフレーム部材にあっては、上記板状部材を他の部材と連結又は固定する場合に、寸法上の誤差があって位置が不正確であってもその誤差を吸収しうるように、又、連結又は固定した状態でも互いの位置を若干変位しうるように、上記丸孔部の他に上記長孔部が設けられている。
【0021】
また、請求項7記載の本発明に係るフレーム部材は、上記板状部材の幅寸法は10mmに、長さ寸法は200mmに、厚み寸法は0.4mmに、隣接する上記溝部間の距離寸法は10mmに、上記丸孔部の直径は3.2mmに、上記長孔部の幅寸法と長さ寸法は夫々3.2mmと6.4mmに、上記目盛の間隔は2.5mmにそれぞれ設定されていることを特徴とする。
【0022】
即ち、請求項7記載の本発明に係るフレーム部材にあっては、ロボットや模型等を製作する場合に使い勝手が良好になるように、上記各部位の寸法がそれぞれ最適な値に設定されている。
【発明の効果】
【0023】
請求項1記載の本発明に係るフレーム部材は、細長の板状部材における長さ方向の複数箇所に孔部が設けられると共に、上記各孔部の間にはそれぞれ幅方向に沿って溝部が形成されていることから、上記孔部を用いて上記板状部材を他の部材に連結又は固定することができると共に、上記溝部の位置で上記板状部材を折って適宜な長さに分断したり、屈曲させて変形した状態で使用することができる。
また、上記板状部材において上記各溝部により区画された夫々の部位には、幅方向の端縁部に沿って目盛が付されていることから、上記板状部材を他の部材に連結又は固定する場合に、上記目盛を目安にして位置を調整することができる。従って、連結又は固定作業が容易化する。
【0024】
また、請求項2記載の本発明に係るフレーム部材は、上記板状部材が金属により形成されていることから、上記板状部材を上記溝部の位置で割って分断した状態で使用するのみでなく、上記溝部の位置で屈曲した状態での使用も可能になる。従って、上記板状部材の使用態様が拡大し、使い勝手が向上する。
【0025】
また、請求項3記載の本発明に係るフレーム部材は、上記板状部材において上記各溝部により区画された夫々の部位には、上記孔部の他に釘による固定を可能にしうる小孔部が設けられていることから、上記板状部材は上記孔部においてボルトや木ネジ等を用いて固定するのみでなく、上記小孔部において釘を用いて固定することも可能になる。従って、他の部材に対する上記板状部材の接合手段が増大するので、使い勝手が向上する。
【0026】
また、請求項4記載の本発明に係るフレーム部材は、上記小孔部は上記孔部を挟むように2箇所に形成され、上記2箇所の小孔部は上記板状部材の幅方向両端部に位置するように互いに上記孔部を挟んで対角位置に配置されていることから、他の部材に対し上記板状部材を接合するために上記小孔部において釘を用いて固定する場合に、2本の釘で上記板状部材を効率的に確実且つ堅固に固定することができる。従って、他の部材に対する上記板状部材の固定状態が安定し、組み立てたロボット等の作動中に上記板状部材の位置がずれたり外れたりする不具合の発生を防止することができる。
【0027】
また、請求項5記載の本発明に係るフレーム部材は、上記溝部の両端部が上記板状部材の幅方向の両端縁部から離間して配置され、上記板状部材の幅方向の両端縁部で上記溝部と対応する位置は切込等が存在しない平坦状に形成されていることから、上記板状部材において上記溝部が形成された部位の強度低下を防止することができる。従って、例えば、上記板状部材を上記溝部の位置で屈曲した状態で使用する場合に、上記板状部材が上記溝部の位置で安易に割れ、意に反して分断してしまうような不具合がない。
【0028】
また、請求項6記載の本発明に係るフレーム部材は、上記孔部は丸孔部と長孔部とにより構成され、上記丸孔部と長孔部は上記板状部材の長さ方向に交互に配置されていることから、上記板状部材を他の部材に連結又は固定する場合に、位置が正確な場合は上記丸孔部を用いて連結又は固定することができると共に、位置が不正確又は変位する可能性がある場合は上記長孔部を用いて連結又は固定することにより上記位置ずれを吸収して対応することができる。従って、上記板状部材を他の部材に連結又は固定する場合の自由度が増し使い勝手が向上する。
【0029】
また、請求項7記載の本発明に係るフレーム部材は、上記板状部材の幅寸法は10mmに、長さ寸法は200mmに、厚み寸法は0.4mmに、隣接する上記溝部間の距離寸法は10mmに、上記丸孔部の直径は3.2mmに、上記長孔部の幅寸法と長さ寸法は夫々3.2mmと6.4mmに、上記目盛の間隔は2.5mmにそれぞれ設定されていることから、上記板状部材を他の部材に連結又は固定する場合に上記各寸法が適度で取り扱いやすい。従って、使い勝手が良好である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態について説明する。
本実施の形態に係るフレーム部材11は、図1に示すように、細長の板状部材12における長さ方向の複数箇所に孔部13が設けられると共に、上記各孔部13の間にはそれぞれ幅方向に沿って溝部14が形成され、上記板状部材12において上記各溝部14により区画された夫々の部位には、幅方向の端縁部に沿って目盛15が付されている。
また、上記板状部材12は金属により形成されている。
また、上記板状部材12において上記各溝部14により区画された夫々の部位には、図1に示すように、上記孔部13の他に釘による固定を可能にしうる小孔部16が設けられている。
また、上記小孔部16は、図1に示すように、上記孔部13を挟むように2箇所に形成され、上記2箇所の小孔部16は上記板状部材12の幅方向両縁部に位置するように互いに上記孔部13を挟んで対角位置に配置されている。
また、図1に示すように、上記溝部14の両端部は上記板状部材12の幅方向の両端縁部から離間して配置され、上記板状部材12の幅方向の両端縁部で上記溝部14と対応する位置は切込等が存在しない平坦状に形成されている。
また、図1に示すように、上記孔部13は丸孔部17と長孔部18とにより構成され、上記丸孔部17と長孔部18は上記板状部材12の長さ方向に交互に配置されている。
また、上記板状部材12の幅寸法は10mmに、長さ寸法は200mmに、厚み寸法は0.4mmに、隣接する上記溝部14間の距離寸法は10mmに、上記丸孔部17の直径は3.2mmに、上記長孔部18の幅寸法と長さ寸法は夫々3.2mmと6.4mmに、上記目盛15の間隔は2.5mmにそれぞれ設定されている。
【実施例1】
【0031】
図1〜図6は実施例に係るフレーム部材11を示したものである。
本実施例に係るフレーム部材11は、図1に示すように、アルミ製の板状部材12により形成されている。
【0032】
上記板状部材12は細長く形成され、幅寸法は10mmに、長さ寸法は200mmに、厚み寸法は0.4mmにそれぞれ設定されている。
【0033】
また、図1に示すように、上記板状部材12おける長さ方向の複数箇所には孔部13が設けられている。
【0034】
図1に示すように、上記孔部13は丸孔部17と長孔部18とにより構成されている。
【0035】
上記丸孔部17の直径は3.2mmに、上記長孔部18の幅寸法と長さ寸法は夫々3.2mmと6.4mmに設定されている。
【0036】
図1に示すように、上記丸孔部17と長孔部18は上記板状部材12の長さ方向に交互に配置されている。
【0037】
また、図1に示すように、上記板状部材12において、上記各孔部13の間にはそれぞれ幅方向に沿って溝部14が形成されている。
【0038】
上記板状部材12において、隣接する上記溝部14間の距離寸法は10mmに設定されている。
【0039】
上記溝部14の両端部は、図1に示すように、上記板状部材12の幅方向の両端縁部から離間して配置されている。
【0040】
図1に示すように、上記板状部材12の幅方向の両端縁部で上記溝部14と対応する位置は切込等が存在しない平坦状に形成されている。
【0041】
また、図1に示すように、上記板状部材12において上記各溝部14により区画された夫々の部位には、幅方向の端縁部に沿って目盛15が付されている。
【0042】
上記目盛15の間隔は2.5mmに設定されている。
【0043】
また、図1に示すように、上記板状部材12において、上記各溝部14により区画された夫々の部位には、上記孔部13の他に釘による固定を可能にしうる小孔部16が設けられている。
即ち、上記小孔部16の直径は釘の軸部の外径より僅かに大きく設定されている。
【0044】
図1に示すように、上記小孔部16は上記長孔部18及び丸孔部17とからなる孔部13を挟むように2箇所に形成され、上記2箇所の小孔部16は上記板状部材12の幅方向両縁部に位置するように互いに上記孔部13を挟んで対角位置に配置されている。
【0045】
次に、上記実施例の作用について説明する。
本実施例に係るフレーム部材11は、ロボットや模型等を製作するための資材として使用される。即ち、本実施例では、図6に示すように、車輪23付きの移動ロボット22においてショベル24を支持するためのアームとして使用されている。
なお、製作するロボットや模型の種類及び構造は自由であり、また、上記フレーム部材11を使用する部位も自由であり、本実施例に限定されるものではない。
【0046】
上記フレーム部材11を用いてロボットや模型を製作する場合、他の部材と連結又は固定する必要があるが、他の部材と連結又は固定する場合は、上記板状部材12おける長さ方向の複数箇所に設けられた上記孔部13を使用する。
即ち、上記孔部13にボルト、ネジ等の接合具を挿通して連結又は固定することができる。
【0047】
また、上記フレーム部材11は、長過ぎる場合は、分断して適宜な長さに短縮する必要がある。
その場合は、上記各孔部13の間にそれぞれ幅方向に沿って形成された上記溝部14を利用する。
即ち、上記板状部材12がアルミにより形成されていることから、上記溝部14の位置で上記板状部材12を繰り返し複数回屈曲させれば、上記板状部材12は容易に分断する。
【0048】
また、上記フレーム部材11は、使用する際に、向きを変えるように変形しなければならない場合もある。
その場合も、上記各孔部13の間にそれぞれ幅方向に沿って形成された上記溝部14を利用する。
即ち、上記板状部材12がアルミにより形成されていることから、上記溝部14の位置で上記板状部材12を回屈曲させれば、上記板状部材12は容易に変形する。
【0049】
また、上記フレーム部材11は、使用する際に、ボルトやネジを使用できない部材に固定しなければならぬ場合がある。
その場合は、上記板状部材12において、上記各溝部14により区画された夫々の部位に設けられた上記小孔部16を使用する。
即ち、図5に示すように、上記小孔部16において釘21を打つことに他の部材20bに固定することができる。
【0050】
なお、上記小孔部16は上記孔部13を挟むように2箇所に形成され、上記2箇所の小孔部16は上記板状部材12の幅方向両縁部に位置するように互いに上記孔部13を挟んで対角位置に配置されていることから、上記小孔部13を挟んで上記板状部材12の幅方向両縁部が釘21により固定されることになるので、固定状態が安定する。
【0051】
また、上記フレーム部材11を他の部材と連結する場合に、上記のように上記孔部13を使用するが、その際、寸法上の誤差から、上記フレーム部材11と他の部材の連結位置が合わない場合がある。また、上記フレーム部材11を他の部材に対し位置を固定せず、若干変位しうるように自由度を持たせたい場合がある。このような場合は、上記孔部13として丸孔部17と長孔部18とが設けられているので、図4に示すように、そのうちの長孔部18を使用する。
即ち、上記長孔部18に接合部材19を挿通して他の部材20aと連結した場合、上記接合部材19は上記長孔部18の長さ方向に移動させることができるので、上記フレーム部材11は他の部材20aにより位置を拘束されず、若干変位することができる。
【0052】
また、上記フレーム部材11を他の部材と連結する場合に、位置合わせが煩雑な場合がある。その場合は、上記板状部材12において上記各溝部14により区画された夫々の部位には、幅方向の端縁部に沿って目盛15が付されているので、その目盛15を目安として利用することにより、位置合わせを容易に行うことができる。
【0053】
また、上記板状部材12の幅方向の両端縁部で上記溝部14と対応する位置は切込等が存在しない平坦状に形成されていることから、上記溝部14の形成部位の強度が低下せず、安易に折れることがない。
【0054】
また、上記板状部材12の幅寸法は10mmに、長さ寸法は200mmに、厚み寸法は0.4mmに、隣接する上記溝部14間の距離寸法は10mmに、上記丸孔部17の直径は3.2mmに、上記長孔部18の幅寸法と長さ寸法は夫々3.2mmと6.4mmに、上記目盛15の間隔は2.5mmにそれぞれ設定されており、これら寸法値はそれぞれ最適に設定されていることから、ロボット等を製作する場合に取り扱いやすく、使い勝手を良好にする。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明のフレーム部材は、ロボットや模型等を製作する場合に使用する資材に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】実施例に係るフレーム部材の平面図である。
【図2】図1のA−A線における断面図である。
【図3】図1のB−B線における断面図である。
【図4】実施例に係るフレーム部材を他の部材と連結した状態の斜視図である。
【図5】実施例に係るフレーム部材を他の部材に釘により固定した状態の斜視図である。
【図6】実施例に係るフレーム部材を用いて製作したロボットの斜視図である。
【図7】従来の連結部材の斜視図である。
【符号の説明】
【0057】
11 フレーム部材
12 板状部材
13 孔部
14 溝部
15 目盛
16 小孔部
17 丸孔部
18 長孔部
19 接合部材
20a,20b 他の部材
21 釘
22 ロボット
23 車輪
24 ショベル
30 連結部材
31 孔部
32 孔部
33 溝部
34 切込み

【特許請求の範囲】
【請求項1】
細長の板状部材における長さ方向の複数箇所に孔部が設けられると共に、上記各孔部の間にはそれぞれ幅方向に沿って溝部が形成され、上記板状部材において上記各溝部により区画された夫々の部位には、幅方向の端縁部に沿って目盛が付されていることを特徴とするフレーム部材。
【請求項2】
上記板状部材は金属により形成されていることを特徴とする請求項1記載のフレーム部材。
【請求項3】
上記板状部材において上記各溝部により区画された夫々の部位には、上記孔部の他に釘による固定を可能にしうる小孔部が設けられていることを特徴とする請求項1〜2記載のフレーム部材。
【請求項4】
上記小孔部は上記孔部を長さ方向において挟むように2箇所に形成され、上記2箇所の小孔部は上記板状部材の幅方向両縁部に位置するように互いに上記孔部を挟んで対角位置に配置されていることを特徴とする請求項3記載のフレーム部材。
【請求項5】
上記溝部の両端部は上記板状部材の幅方向の両端縁部から離間して配置され、上記板状部材の幅方向の両端縁部で上記溝部と対応する位置は切込等が存在しない平坦状に形成されていることを特徴とする請求項1〜4記載のフレーム部材。
【請求項6】
上記孔部は丸孔部と長孔部とにより構成され、上記丸孔部と長孔部は上記板状部材の長さ方向に交互に配置されていることを特徴とする請求項1〜5記載のフレーム部材。
【請求項7】
上記板状部材の幅寸法は10mmに、長さ寸法は200mmに、厚み寸法は0.4mmに、隣接する上記溝部間の距離寸法は10mmに、上記丸孔部の直径は3.2mmに、上記長孔部の幅寸法と長さ寸法は夫々3.2mmと6.4mmに、上記目盛の間隔は2.5mmにそれぞれ設定されていることを特徴とする請求項6記載のフレーム部材。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2007−29658(P2007−29658A)
【公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−221382(P2005−221382)
【出願日】平成17年7月29日(2005.7.29)
【出願人】(000129264)株式会社キクイチ (10)
【Fターム(参考)】