フロアマット
【課題】バッキング層で吸収させる周波数域を広範囲で調整することが可能なフロアマットを提供すること。
【解決手段】バッキング層10とタフト層30とからなるフロアマット1であって、バッキング層10は、シート状のバッキング12と、スパイク11と、バッキング12とスパイク11とを貫通する貫通孔15とを有することを特徴とするフロアマット1とした。
【解決手段】バッキング層10とタフト層30とからなるフロアマット1であって、バッキング層10は、シート状のバッキング12と、スパイク11と、バッキング12とスパイク11とを貫通する貫通孔15とを有することを特徴とするフロアマット1とした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フロアマットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のフロアマットは、設置場所の汚れ防止や装飾のために使用されることを主な目的としていた。ところが最近では、吸音性を高めて騒音を低減させることを目的としたフロアマットが製造されるようになってきた。
例えば、走行中の車内の静粛性を確保するために、自動車の車内のフロアマットに、タイヤからの騒音、エンジン音、風切り音、また車内で発生した音などを吸収させている。
【0003】
このようなフロアマットの一例として、バッキング層と、内側繊維基材と、パイル糸(タフト層)が打ち込まれた表面繊維基材(タフト層)とが積層されたカーペット(フロアマット)について説明する。本例のバッキング層及び内側繊維基材には、多数の貫通孔が形成されている。
パイルの外部から進入した音は、内側繊維基材及びバッキング層を通過する過程で、貫通孔の側壁に繰り返し衝突する。その結果、進入した音が減衰することによって騒音を低減させることができる。(特許文献1)
【特許文献1】特開2006−223433号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、このような構造を備えたフロアマットでは、吸収できる周波数域に制限があった。特に、バッキングの厚さで貫通孔の長さが限定されていたため、長い波長を有する音、すなわち、低周波の音を効率的に吸収させることができなかった。このため、バッキング層で吸収させる周波数域を広範囲で調整することができなかった。
【0005】
そこで本発明は、バッキング層で吸収させる周波数域を広範囲で調整することが可能なフロアマットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のフロアマットは、バッキング層とタフト層とからなるフロアマットであって、前記バッキング層は、シート状のバッキングと、突起部と、前記バッキングと前記突起部とを貫通する貫通孔とを有することを特徴とする。
このような構造を備えることによって、前記貫通孔の長さを前記突起部の高さ分長くすることができるので、前記貫通孔の内部で音が従来より多く衝突できるので効率的に音を減衰できる。また特に長い波長を有する音、すなわち、低い周波数域の音を前記貫通孔の内部で反響させやすくし、減衰させて吸収することができる。したがって、前記貫通孔で吸収させる周波数域の範囲を広げることができるので、前記バッキングで吸収させる周波数域を広範囲で調整することが可能なフロアマットを提供することができる。
【0007】
1つの前記突起部に複数の前記貫通孔が設けられていることが好ましい。
これにより、1つの前記突起部あたりの吸音量を増大させることができるので、より騒音を低減させたフロアマットを提供することができる。
【0008】
前記突起部の径方向における前記貫通孔の断面形状が円形であることが好ましい。
これにより、前記貫通孔の内部で音が反響しやすくなるので、音を減衰させて吸収することができる。したがって、騒音を低減させたフロアマットを提供することができる。
また、前記貫通孔を容易な方法によって形成することができるので、製造工程の短縮と製造コストの低減に効果的である。
【0009】
前記突起部の径方向における前記貫通孔の断面形状が多角形であることが好ましい。
これにより、前記貫通孔内の音を側壁で乱反射させて減衰させることができるので、騒音を効果的に低減させたフロアマットを提供することができる。
【0010】
1つの前記突起部に複数の前記切り込みが形成されており、前記突起部の先端が尖った形状であることが好ましい。
これにより、前記突起部の先端に大きな力がかかり、前記フロアマットと床部との間の摩擦力が増大するので、前記床部から滑りにくくしたフロアマットを提供することができる。
【0011】
前記バッキングに複数の前記突起部が設けられており、一部の前記突起部にのみ前記貫通孔が形成されていることが好ましい。
これにより、前記貫通孔のない前記突起部によって前記フロアマットの支持強度を確保することができるので、より安定して設置することが可能なフロアマットを提供することができる。
【0012】
前記バッキングに複数の前記突起部が設けられており、前記突起部の径方向における前記貫通孔の断面積が異なる複数の前記貫通孔を設けていることが好ましい。
前記貫通孔ごとに進入する音の周波数域を異ならせることができるので、効果的に騒音を低減させたフロアマットを提供することができる。
【0013】
前記バッキングに前記バッキングのみを貫通する孔が設けられていることが好ましい。
これにより、長さの異なる前記貫通孔が混在することとなり、前記貫通孔ごとに進入する音の周波数を異ならせることができるので、より効果的に騒音を低減させたフロアマットを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照しながら本発明に係るフロアマットについて説明する。なお、以下の図面においては、各部材を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。
【0015】
図1は、本発明のフロアマット1の模式平面図で、バッキング層10側から見たものである。図2は、フロアマット1のA−A’模式断面図である。図3は、スパイク11の模式拡大斜視図である。
【0016】
フロアマット1は、バッキング層10とタフト層30とが積層された構造を有しており、バッキング層10を床部90側に設置して使用する。本実施形態のフロアマット1は、自動車、航空機、船舶などの輸送機器、あるいは家屋などあらゆる場所に設置することができる。
【0017】
図2に示すように、タフト層30は、基布層31と、パイル32とからなる。
基布層31は通気性を有しており、パイル32を縫い込むための基材として使用する。パイル32は、人に踏まれた場合や、物品が設置された際の衝撃を緩和するためのものである。パイル32は、基布層31の面に対して略鉛直方向に起立した状態で基布層31に縫い込まれている。
図1及び図2に示すように、バッキング層10は、シート状のバッキング12、複数のスパイク(突起部)11、及び貫通孔15からなる。
そして、タフト層30の基布層31がバッキング層10のバッキング12に貼り合わされている。
【0018】
スパイク11は、バッキング12のタフト層30と反対側(床部90側)に設けられている。スパイク11は、フロアマット1を支持するとともに、床部90との滑りを防止するためのものである。フロアマット1を床部90に設置すると、スパイク11がフロアマット1を支持して、バッキング12と床部90との間に空間50が形成される(図2)。
【0019】
スパイク11は、バッキング12と一体で形成してもよいし、別体で形成したものをバッキング12に取り付けたものであってもよい。また、図1では、スパイク11が等間隔の格子点状に配置されているが、スパイク11の配置例はこれに限られない。そして、図1〜図3ではスパイク11が円錐台状に形成されているが、これに限られない。
【0020】
そして、スパイク11には貫通孔15が形成されており、バッキング12からスパイク11の先端面までを貫通している。
図1〜図3では、スパイク11が円形のパイプ状である。スパイク11及び貫通孔15は円錐台状に形成されている。スパイク11の径方向におけるスパイク11及び貫通孔15の断面形状は、同心の円形である。
【0021】
タフト層30の外側から貫通孔15の内部に進入した音は、貫通孔15の側壁及び床部90に衝突して貫通孔15内で反響する。そして、側壁への衝突を繰り返すと音が減衰して吸収される。
【0022】
このような構成を有するフロアマット1は、以下の効果を得ることができる。
スパイク11に形成された貫通孔15は、バッキング12のみを貫通する孔よりも長くすることができるので、長い波長を有する音、すなわち、低い周波数域の音を貫通孔15の内部に進入させて、反響させることができる。これにより、貫通孔15の内部の音を減衰させて吸収することができる。したがって、貫通孔15で吸収することができる周波数域の範囲を広げ、バッキング12で吸収させる周波数域を広範囲で調整することができる。
【0023】
貫通孔15の形状が円錐台状、すなわち、スパイク11の径方向における貫通孔15の断面形状を円形にすることで、音が貫通孔15の内部で反響しやすくなるので、音を減衰させて吸収することができる。したがって、騒音を低減させることができる。
また、貫通孔15を容易な方法によって形成することができるので、製造工程の短縮と製造コストの低減に効果的である。
そして、フロアマット1の製造に際して特別な素材を必要とせず、現状の製造ラインを流用することが可能であるので、開発コスト及び製造コストを抑制することができる。
【0024】
また、設置場所に応じてスパイク11の高さを変更してもよい。図4は、スパイク11の高さを異ならせたフロアマットを示す模式断面図である。図4(a)のフロアマット1は、スパイク11aが高さh1で形成されている。一方、図4(b)のフロアマット1では、スパイク11bが高さh2(h1<h2)で形成されている。これらの貫通孔15a,15bの長さを比較すると、スパイク11bに形成された貫通孔15bが、スパイク11aに形成された貫通孔15aよりもh2−h1だけ長くなっている。
【0025】
例えば、低い周波数域の騒音が少ない場所であれば、スパイク11を低くした図4(a)のフロアマット1を設置し、低い周波数域の騒音が多い場所であれば、スパイク11を高くした図4(b)のフロアマット1を設置する。このようにして、設置環境に応じてスパイク11の高さを変えることによって、貫通孔15で吸収させる周波数域を調整して、より効果的に騒音を低減させることができる。
【0026】
また、図4(c)に示すように、1枚のバッキング12上に高さが異なるスパイク11a,11bを混在させてもよい。この場合は、高いスパイク11bがフロアマット1を支持して、短いスパイク11aの先端は開放端となっている。
このように長さが異なる貫通孔15a,15bが混在していると、貫通孔15a,15bごとに進入する音の周波数域が異なるので、バッキング層で吸収する周波数域を広げることができる。
なお、スパイクの高さは3種類以上であってもよく、吸収したい周波数域に合わせて任意に組み合わせられる。
【0027】
また、先端が開放端となっている短いスパイク11aはスパイク状である必要はなく、貫通孔15aが形成できる厚みがあればよい。例えば図16に示すように、バッキング12のみを貫通する孔114を設けても同様の効果を得ることができる。
図16は、バッキングのみを貫通する孔を有するフロアマットを示す模式断面図である。図16のフロアマット101は、タフト層30、及びバッキング層110からなる。バッキング層110は、バッキング12、複数のスパイク11、貫通孔15、及び孔114からなる。孔114は、バッキング12を貫通して形成されており、隣り合うスパイク11の間に設けられている。
このフロアマット101を床部90に設置すると、バッキング12と床部90との間に空間50が形成される。なお、図17では、バッキング12の外端部を傾斜面91に当接させているが、外端部を床部90に当接させることで空間50を密閉させるようにしてもよい。このとき、孔114と空間50とが連通しており、簡易的なレゾネータ160が構成される。そして、レゾネータ160によって騒音を吸収することができる。
【0028】
また、一部のスパイク11にのみ貫通孔15が形成されていてもよい。図5は、貫通孔15を有していないスパイク11が混在した例を示す模式断面図である。このような構成を有することで、スパイク11の強度を向上させながら、騒音を吸収することができる。
【0029】
また、スパイク11の径方向の断面積が異なる複数の貫通孔を設けてもよい。図6は、断面積が異なる貫通孔15を有するフロアマットを示す模式拡大断面図である。図6のフロアマット1では、スパイク11p、11q、11r及びそれぞれのスパイクに形成された貫通孔15p、15q、15rが示されている。なお、図6の貫通孔の断面積S1〜S3は、スパイクの先端における開口面積を示している。貫通孔15pの断面積はS1、貫通孔15qの断面積はS2(S1<S2)、及び貫通孔15rの断面積はS3(S3<S1<S2)である。
【0030】
最も大きな断面積S2を有する貫通孔15qでは、長い波長域(低い周波数域)の音を貫通孔の内部に進入させやすくなる。その一方、貫通孔15p、15rの順で断面積が小さくなると、短い波長域(高い周波数域)の音の比率が高くなる。
このように、断面積を異ならせた複数の貫通孔15p、15q、15rを設けることで、広範囲の周波数域における吸音効果を高めることができるので、効果的に騒音を低減させることができる。
【0031】
また、貫通孔15はその他の形状であってもよい。図7及び図8は、貫通孔15のその他の形状を示す模式拡大斜視図である。
【0032】
図7に示す例では、スパイク11が三角形のパイプ状である。貫通孔15は三角錘台状に形成されており、スパイク11の径方向の断面形状は三角形である。貫通孔15は、3つの平面からなる側壁が構成されている。
これにより、貫通孔15の内部に進入した音を側壁と床部とで乱反射させて減衰させることができるので、騒音を効果的に低減させることができる。
【0033】
図8に示す例では、スパイク11が四角形のパイプ状である。貫通孔15は四角錘台状に形成されており、スパイク11の径方向の断面形状は四角形である。貫通孔15は、4つの平面からなる側壁が構成されている。
これにより、貫通孔15の内部に進入した音を側壁と床部とで複雑に乱反射させて減衰させることができるので、騒音を効果的に低減させることができる。
なお、スパイク11の形状は五角形以上のパイプ状であってもよく、スパイク11の外形と貫通孔15の形状は任意に組み合わせられる。
【0034】
また、貫通孔15は径が一様な柱状に形成されていてもよい。図9は、柱状の貫通孔15を示す模式拡大斜視図である。図9では、一例として円柱状の貫通孔15が示されている。なお、図9のスパイク11は、円錐台状に形成されている。
円錐台状のスパイク11に円柱状の貫通孔15が形成されており、バッキング12に近づくにつれてスパイク11の周壁が厚くなっている。
スパイク11がこのような構造を有すると、スパイク11の強度を向上させながら、貫通孔15の吸音効果を確保することができる。よって、フロアマット1を安定して設置することができる。
【0035】
また、図10は、側壁が蛇腹状の貫通孔15を示す模式拡大断面図である。図10で示されたように、貫通孔15の側壁が蛇腹状であってもよい。貫通孔15の側壁は、スパイク11の先端側を向いたリング状のテーパー面と、バッキング12側を向いたリング状のテーパー面とが交互に配置されている。
これにより、貫通孔15の側壁の形状が複雑になるので、貫通孔15の内部に進入した音は複雑に乱反射される。したがって、貫通孔15内の音を容易に減衰させて、騒音を効果的に低減させることができる。
【0036】
また、1つのスパイク11に複数の貫通孔15が形成されていてもよい。図11及び図12は、複数の貫通孔15を有するスパイク11の一例を示す模式拡大斜視図である。図11では、スパイク11に、円錐台状の貫通孔15が3つ形成されている。
1つのスパイク11に複数の貫通孔15を形成することで、1つのスパイク11あたりの吸音量を増大させることができるので、騒音をより低減させることができる。
なお、1つのスパイク11に形成される貫通孔15は3つでなくてもよく、2つでもよいし4つ以上でもよい。また、貫通孔15の形状は円柱状でなくてもよい。
【0037】
図12では、スパイク11の径方向の断面形状が円形の貫通孔を、十字型の仕切り部16によって区画した例が示されている。仕切り部16で区画されることで、いちょう型の断面形状を有する4つの貫通孔15がスパイク11の周方向に等間隔に形成されている。
このような貫通孔15では、側壁に2つの平面を有しているので、音を貫通孔15の内部で乱反射させて騒音を効果的に低減させることができる。
【0038】
また、スパイク11の先端に切り込みが形成されていてもよい。図13は、切り込みを有するスパイクの一例を示す模式拡大斜視図である。図13のスパイク11は、スパイク11の先端からバッキング12に向かって切り込み17が4ヶ所で形成されている。切り込み17は、スパイク11の周壁から貫通孔15まで達しており、スパイク11の高さ方向には、スパイク11の先端からスパイク11の1/4から1/2程度の長さとなっている。
切り込み17を有することによって、切り込み17の対向する内面で音を反射させてより効果的に騒音を低減させることができる。
なお、図13では、4ヶ所の切り込み17が形成されているが、任意の数に変更してもよい。
【0039】
図14は、切り込みを有するスパイクの一例を示す模式拡大斜視図である。図14では、V字型の切り込み18がスパイク11の周方向に連続して形成され、スパイク11の先端が尖った形状となっている。切り込み18は、スパイク11の周壁から貫通孔15まで達している。
このようにスパイク11の先端を尖らせることで、スパイク11の先端に大きな力がかかり、図2で示したフロアマット1と床部90との間の摩擦力が増大するので、床部90から滑りにくくすることができる。このようなフロアマット1を、例えば、自動車の運転席に設置すれば、フロアマットがアクセルやブレーキなどに干渉せず、確実な操作を実現し、安全性を向上させることができる。
また、このような切り込み18を有する場合にも、切り込み18の対向する内面18aで音を反射させてより効果的に騒音を低減させることができる。
【0040】
図15は、カーペット上に設置したフロアマットを示す模式断面図である。図15では、床部90に設置されたカーペット80にフロアマット1を重ねて設置した状態が示されている。
カーペット80にはパイル82が設けられており、フロアマット1は、スパイク11をパイル82に食い込ませて設置されている。このとき、一部のパイル82が貫通孔15に嵌まることもある。
このように、カーペット80とフロアマット1とを重ねると、フロアマット1による吸音と、カーペット80による吸音とを連続して行い、騒音をより低減させることができる。
また、フロアマット1をカーペット80で確実に固定することができるので、例えば、自動車にフロアマット1を設置すれば、フロアマット1がアクセルやブレーキなどに干渉せず、確実な操作を実現し、安全性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明のフロアマット1の模式平面図である。
【図2】フロアマット1のA−A’ 模式断面図である。
【図3】スパイク11の模式拡大斜視図である。
【図4】スパイク11の高さを異ならせたフロアマットを示す模式断面図である。
【図5】貫通孔15を有していないスパイク11が混在した例を示す模式断面図である。
【図6】断面積が異なる貫通孔15を有するフロアマットを示す模式拡大断面図である。
【図7】貫通孔15のその他の例を示す模式拡大斜視図である。
【図8】貫通孔15のその他の例を示す模式拡大斜視図である。
【図9】貫通孔15のその他の例を示す模式拡大斜視図である。
【図10】貫通孔15のその他の例を示す模式拡大斜視図である。
【図11】複数の貫通孔15を有するスパイク11の一例を示す模式拡大斜視図である。
【図12】複数の貫通孔15を有するスパイク11の一例を示す模式拡大斜視図である。
【図13】切り込みを有するスパイクの一例を示す模式拡大斜視図である。
【図14】切り込みを有するスパイクの一例を示す模式拡大斜視図である。
【図15】カーペット上に設置したフロアマットを示す模式断面図である。
【図16】バッキングのみを貫通する孔を有するフロアマットを示す模式断面図である。
【符号の説明】
【0042】
1,101…フロアマット、10,110…バッキング層、11,11a,11b…スパイク、12…バッキング、15,15a,15b,15p,15q,15r…貫通孔、16…仕切り部、17,18…切り込み、30,80…タフト層、31…基布層、32,82…パイル、50…空間、60,160…レゾネータ、90…床部、91…傾斜面、114…孔
【技術分野】
【0001】
本発明は、フロアマットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のフロアマットは、設置場所の汚れ防止や装飾のために使用されることを主な目的としていた。ところが最近では、吸音性を高めて騒音を低減させることを目的としたフロアマットが製造されるようになってきた。
例えば、走行中の車内の静粛性を確保するために、自動車の車内のフロアマットに、タイヤからの騒音、エンジン音、風切り音、また車内で発生した音などを吸収させている。
【0003】
このようなフロアマットの一例として、バッキング層と、内側繊維基材と、パイル糸(タフト層)が打ち込まれた表面繊維基材(タフト層)とが積層されたカーペット(フロアマット)について説明する。本例のバッキング層及び内側繊維基材には、多数の貫通孔が形成されている。
パイルの外部から進入した音は、内側繊維基材及びバッキング層を通過する過程で、貫通孔の側壁に繰り返し衝突する。その結果、進入した音が減衰することによって騒音を低減させることができる。(特許文献1)
【特許文献1】特開2006−223433号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、このような構造を備えたフロアマットでは、吸収できる周波数域に制限があった。特に、バッキングの厚さで貫通孔の長さが限定されていたため、長い波長を有する音、すなわち、低周波の音を効率的に吸収させることができなかった。このため、バッキング層で吸収させる周波数域を広範囲で調整することができなかった。
【0005】
そこで本発明は、バッキング層で吸収させる周波数域を広範囲で調整することが可能なフロアマットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のフロアマットは、バッキング層とタフト層とからなるフロアマットであって、前記バッキング層は、シート状のバッキングと、突起部と、前記バッキングと前記突起部とを貫通する貫通孔とを有することを特徴とする。
このような構造を備えることによって、前記貫通孔の長さを前記突起部の高さ分長くすることができるので、前記貫通孔の内部で音が従来より多く衝突できるので効率的に音を減衰できる。また特に長い波長を有する音、すなわち、低い周波数域の音を前記貫通孔の内部で反響させやすくし、減衰させて吸収することができる。したがって、前記貫通孔で吸収させる周波数域の範囲を広げることができるので、前記バッキングで吸収させる周波数域を広範囲で調整することが可能なフロアマットを提供することができる。
【0007】
1つの前記突起部に複数の前記貫通孔が設けられていることが好ましい。
これにより、1つの前記突起部あたりの吸音量を増大させることができるので、より騒音を低減させたフロアマットを提供することができる。
【0008】
前記突起部の径方向における前記貫通孔の断面形状が円形であることが好ましい。
これにより、前記貫通孔の内部で音が反響しやすくなるので、音を減衰させて吸収することができる。したがって、騒音を低減させたフロアマットを提供することができる。
また、前記貫通孔を容易な方法によって形成することができるので、製造工程の短縮と製造コストの低減に効果的である。
【0009】
前記突起部の径方向における前記貫通孔の断面形状が多角形であることが好ましい。
これにより、前記貫通孔内の音を側壁で乱反射させて減衰させることができるので、騒音を効果的に低減させたフロアマットを提供することができる。
【0010】
1つの前記突起部に複数の前記切り込みが形成されており、前記突起部の先端が尖った形状であることが好ましい。
これにより、前記突起部の先端に大きな力がかかり、前記フロアマットと床部との間の摩擦力が増大するので、前記床部から滑りにくくしたフロアマットを提供することができる。
【0011】
前記バッキングに複数の前記突起部が設けられており、一部の前記突起部にのみ前記貫通孔が形成されていることが好ましい。
これにより、前記貫通孔のない前記突起部によって前記フロアマットの支持強度を確保することができるので、より安定して設置することが可能なフロアマットを提供することができる。
【0012】
前記バッキングに複数の前記突起部が設けられており、前記突起部の径方向における前記貫通孔の断面積が異なる複数の前記貫通孔を設けていることが好ましい。
前記貫通孔ごとに進入する音の周波数域を異ならせることができるので、効果的に騒音を低減させたフロアマットを提供することができる。
【0013】
前記バッキングに前記バッキングのみを貫通する孔が設けられていることが好ましい。
これにより、長さの異なる前記貫通孔が混在することとなり、前記貫通孔ごとに進入する音の周波数を異ならせることができるので、より効果的に騒音を低減させたフロアマットを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照しながら本発明に係るフロアマットについて説明する。なお、以下の図面においては、各部材を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。
【0015】
図1は、本発明のフロアマット1の模式平面図で、バッキング層10側から見たものである。図2は、フロアマット1のA−A’模式断面図である。図3は、スパイク11の模式拡大斜視図である。
【0016】
フロアマット1は、バッキング層10とタフト層30とが積層された構造を有しており、バッキング層10を床部90側に設置して使用する。本実施形態のフロアマット1は、自動車、航空機、船舶などの輸送機器、あるいは家屋などあらゆる場所に設置することができる。
【0017】
図2に示すように、タフト層30は、基布層31と、パイル32とからなる。
基布層31は通気性を有しており、パイル32を縫い込むための基材として使用する。パイル32は、人に踏まれた場合や、物品が設置された際の衝撃を緩和するためのものである。パイル32は、基布層31の面に対して略鉛直方向に起立した状態で基布層31に縫い込まれている。
図1及び図2に示すように、バッキング層10は、シート状のバッキング12、複数のスパイク(突起部)11、及び貫通孔15からなる。
そして、タフト層30の基布層31がバッキング層10のバッキング12に貼り合わされている。
【0018】
スパイク11は、バッキング12のタフト層30と反対側(床部90側)に設けられている。スパイク11は、フロアマット1を支持するとともに、床部90との滑りを防止するためのものである。フロアマット1を床部90に設置すると、スパイク11がフロアマット1を支持して、バッキング12と床部90との間に空間50が形成される(図2)。
【0019】
スパイク11は、バッキング12と一体で形成してもよいし、別体で形成したものをバッキング12に取り付けたものであってもよい。また、図1では、スパイク11が等間隔の格子点状に配置されているが、スパイク11の配置例はこれに限られない。そして、図1〜図3ではスパイク11が円錐台状に形成されているが、これに限られない。
【0020】
そして、スパイク11には貫通孔15が形成されており、バッキング12からスパイク11の先端面までを貫通している。
図1〜図3では、スパイク11が円形のパイプ状である。スパイク11及び貫通孔15は円錐台状に形成されている。スパイク11の径方向におけるスパイク11及び貫通孔15の断面形状は、同心の円形である。
【0021】
タフト層30の外側から貫通孔15の内部に進入した音は、貫通孔15の側壁及び床部90に衝突して貫通孔15内で反響する。そして、側壁への衝突を繰り返すと音が減衰して吸収される。
【0022】
このような構成を有するフロアマット1は、以下の効果を得ることができる。
スパイク11に形成された貫通孔15は、バッキング12のみを貫通する孔よりも長くすることができるので、長い波長を有する音、すなわち、低い周波数域の音を貫通孔15の内部に進入させて、反響させることができる。これにより、貫通孔15の内部の音を減衰させて吸収することができる。したがって、貫通孔15で吸収することができる周波数域の範囲を広げ、バッキング12で吸収させる周波数域を広範囲で調整することができる。
【0023】
貫通孔15の形状が円錐台状、すなわち、スパイク11の径方向における貫通孔15の断面形状を円形にすることで、音が貫通孔15の内部で反響しやすくなるので、音を減衰させて吸収することができる。したがって、騒音を低減させることができる。
また、貫通孔15を容易な方法によって形成することができるので、製造工程の短縮と製造コストの低減に効果的である。
そして、フロアマット1の製造に際して特別な素材を必要とせず、現状の製造ラインを流用することが可能であるので、開発コスト及び製造コストを抑制することができる。
【0024】
また、設置場所に応じてスパイク11の高さを変更してもよい。図4は、スパイク11の高さを異ならせたフロアマットを示す模式断面図である。図4(a)のフロアマット1は、スパイク11aが高さh1で形成されている。一方、図4(b)のフロアマット1では、スパイク11bが高さh2(h1<h2)で形成されている。これらの貫通孔15a,15bの長さを比較すると、スパイク11bに形成された貫通孔15bが、スパイク11aに形成された貫通孔15aよりもh2−h1だけ長くなっている。
【0025】
例えば、低い周波数域の騒音が少ない場所であれば、スパイク11を低くした図4(a)のフロアマット1を設置し、低い周波数域の騒音が多い場所であれば、スパイク11を高くした図4(b)のフロアマット1を設置する。このようにして、設置環境に応じてスパイク11の高さを変えることによって、貫通孔15で吸収させる周波数域を調整して、より効果的に騒音を低減させることができる。
【0026】
また、図4(c)に示すように、1枚のバッキング12上に高さが異なるスパイク11a,11bを混在させてもよい。この場合は、高いスパイク11bがフロアマット1を支持して、短いスパイク11aの先端は開放端となっている。
このように長さが異なる貫通孔15a,15bが混在していると、貫通孔15a,15bごとに進入する音の周波数域が異なるので、バッキング層で吸収する周波数域を広げることができる。
なお、スパイクの高さは3種類以上であってもよく、吸収したい周波数域に合わせて任意に組み合わせられる。
【0027】
また、先端が開放端となっている短いスパイク11aはスパイク状である必要はなく、貫通孔15aが形成できる厚みがあればよい。例えば図16に示すように、バッキング12のみを貫通する孔114を設けても同様の効果を得ることができる。
図16は、バッキングのみを貫通する孔を有するフロアマットを示す模式断面図である。図16のフロアマット101は、タフト層30、及びバッキング層110からなる。バッキング層110は、バッキング12、複数のスパイク11、貫通孔15、及び孔114からなる。孔114は、バッキング12を貫通して形成されており、隣り合うスパイク11の間に設けられている。
このフロアマット101を床部90に設置すると、バッキング12と床部90との間に空間50が形成される。なお、図17では、バッキング12の外端部を傾斜面91に当接させているが、外端部を床部90に当接させることで空間50を密閉させるようにしてもよい。このとき、孔114と空間50とが連通しており、簡易的なレゾネータ160が構成される。そして、レゾネータ160によって騒音を吸収することができる。
【0028】
また、一部のスパイク11にのみ貫通孔15が形成されていてもよい。図5は、貫通孔15を有していないスパイク11が混在した例を示す模式断面図である。このような構成を有することで、スパイク11の強度を向上させながら、騒音を吸収することができる。
【0029】
また、スパイク11の径方向の断面積が異なる複数の貫通孔を設けてもよい。図6は、断面積が異なる貫通孔15を有するフロアマットを示す模式拡大断面図である。図6のフロアマット1では、スパイク11p、11q、11r及びそれぞれのスパイクに形成された貫通孔15p、15q、15rが示されている。なお、図6の貫通孔の断面積S1〜S3は、スパイクの先端における開口面積を示している。貫通孔15pの断面積はS1、貫通孔15qの断面積はS2(S1<S2)、及び貫通孔15rの断面積はS3(S3<S1<S2)である。
【0030】
最も大きな断面積S2を有する貫通孔15qでは、長い波長域(低い周波数域)の音を貫通孔の内部に進入させやすくなる。その一方、貫通孔15p、15rの順で断面積が小さくなると、短い波長域(高い周波数域)の音の比率が高くなる。
このように、断面積を異ならせた複数の貫通孔15p、15q、15rを設けることで、広範囲の周波数域における吸音効果を高めることができるので、効果的に騒音を低減させることができる。
【0031】
また、貫通孔15はその他の形状であってもよい。図7及び図8は、貫通孔15のその他の形状を示す模式拡大斜視図である。
【0032】
図7に示す例では、スパイク11が三角形のパイプ状である。貫通孔15は三角錘台状に形成されており、スパイク11の径方向の断面形状は三角形である。貫通孔15は、3つの平面からなる側壁が構成されている。
これにより、貫通孔15の内部に進入した音を側壁と床部とで乱反射させて減衰させることができるので、騒音を効果的に低減させることができる。
【0033】
図8に示す例では、スパイク11が四角形のパイプ状である。貫通孔15は四角錘台状に形成されており、スパイク11の径方向の断面形状は四角形である。貫通孔15は、4つの平面からなる側壁が構成されている。
これにより、貫通孔15の内部に進入した音を側壁と床部とで複雑に乱反射させて減衰させることができるので、騒音を効果的に低減させることができる。
なお、スパイク11の形状は五角形以上のパイプ状であってもよく、スパイク11の外形と貫通孔15の形状は任意に組み合わせられる。
【0034】
また、貫通孔15は径が一様な柱状に形成されていてもよい。図9は、柱状の貫通孔15を示す模式拡大斜視図である。図9では、一例として円柱状の貫通孔15が示されている。なお、図9のスパイク11は、円錐台状に形成されている。
円錐台状のスパイク11に円柱状の貫通孔15が形成されており、バッキング12に近づくにつれてスパイク11の周壁が厚くなっている。
スパイク11がこのような構造を有すると、スパイク11の強度を向上させながら、貫通孔15の吸音効果を確保することができる。よって、フロアマット1を安定して設置することができる。
【0035】
また、図10は、側壁が蛇腹状の貫通孔15を示す模式拡大断面図である。図10で示されたように、貫通孔15の側壁が蛇腹状であってもよい。貫通孔15の側壁は、スパイク11の先端側を向いたリング状のテーパー面と、バッキング12側を向いたリング状のテーパー面とが交互に配置されている。
これにより、貫通孔15の側壁の形状が複雑になるので、貫通孔15の内部に進入した音は複雑に乱反射される。したがって、貫通孔15内の音を容易に減衰させて、騒音を効果的に低減させることができる。
【0036】
また、1つのスパイク11に複数の貫通孔15が形成されていてもよい。図11及び図12は、複数の貫通孔15を有するスパイク11の一例を示す模式拡大斜視図である。図11では、スパイク11に、円錐台状の貫通孔15が3つ形成されている。
1つのスパイク11に複数の貫通孔15を形成することで、1つのスパイク11あたりの吸音量を増大させることができるので、騒音をより低減させることができる。
なお、1つのスパイク11に形成される貫通孔15は3つでなくてもよく、2つでもよいし4つ以上でもよい。また、貫通孔15の形状は円柱状でなくてもよい。
【0037】
図12では、スパイク11の径方向の断面形状が円形の貫通孔を、十字型の仕切り部16によって区画した例が示されている。仕切り部16で区画されることで、いちょう型の断面形状を有する4つの貫通孔15がスパイク11の周方向に等間隔に形成されている。
このような貫通孔15では、側壁に2つの平面を有しているので、音を貫通孔15の内部で乱反射させて騒音を効果的に低減させることができる。
【0038】
また、スパイク11の先端に切り込みが形成されていてもよい。図13は、切り込みを有するスパイクの一例を示す模式拡大斜視図である。図13のスパイク11は、スパイク11の先端からバッキング12に向かって切り込み17が4ヶ所で形成されている。切り込み17は、スパイク11の周壁から貫通孔15まで達しており、スパイク11の高さ方向には、スパイク11の先端からスパイク11の1/4から1/2程度の長さとなっている。
切り込み17を有することによって、切り込み17の対向する内面で音を反射させてより効果的に騒音を低減させることができる。
なお、図13では、4ヶ所の切り込み17が形成されているが、任意の数に変更してもよい。
【0039】
図14は、切り込みを有するスパイクの一例を示す模式拡大斜視図である。図14では、V字型の切り込み18がスパイク11の周方向に連続して形成され、スパイク11の先端が尖った形状となっている。切り込み18は、スパイク11の周壁から貫通孔15まで達している。
このようにスパイク11の先端を尖らせることで、スパイク11の先端に大きな力がかかり、図2で示したフロアマット1と床部90との間の摩擦力が増大するので、床部90から滑りにくくすることができる。このようなフロアマット1を、例えば、自動車の運転席に設置すれば、フロアマットがアクセルやブレーキなどに干渉せず、確実な操作を実現し、安全性を向上させることができる。
また、このような切り込み18を有する場合にも、切り込み18の対向する内面18aで音を反射させてより効果的に騒音を低減させることができる。
【0040】
図15は、カーペット上に設置したフロアマットを示す模式断面図である。図15では、床部90に設置されたカーペット80にフロアマット1を重ねて設置した状態が示されている。
カーペット80にはパイル82が設けられており、フロアマット1は、スパイク11をパイル82に食い込ませて設置されている。このとき、一部のパイル82が貫通孔15に嵌まることもある。
このように、カーペット80とフロアマット1とを重ねると、フロアマット1による吸音と、カーペット80による吸音とを連続して行い、騒音をより低減させることができる。
また、フロアマット1をカーペット80で確実に固定することができるので、例えば、自動車にフロアマット1を設置すれば、フロアマット1がアクセルやブレーキなどに干渉せず、確実な操作を実現し、安全性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明のフロアマット1の模式平面図である。
【図2】フロアマット1のA−A’ 模式断面図である。
【図3】スパイク11の模式拡大斜視図である。
【図4】スパイク11の高さを異ならせたフロアマットを示す模式断面図である。
【図5】貫通孔15を有していないスパイク11が混在した例を示す模式断面図である。
【図6】断面積が異なる貫通孔15を有するフロアマットを示す模式拡大断面図である。
【図7】貫通孔15のその他の例を示す模式拡大斜視図である。
【図8】貫通孔15のその他の例を示す模式拡大斜視図である。
【図9】貫通孔15のその他の例を示す模式拡大斜視図である。
【図10】貫通孔15のその他の例を示す模式拡大斜視図である。
【図11】複数の貫通孔15を有するスパイク11の一例を示す模式拡大斜視図である。
【図12】複数の貫通孔15を有するスパイク11の一例を示す模式拡大斜視図である。
【図13】切り込みを有するスパイクの一例を示す模式拡大斜視図である。
【図14】切り込みを有するスパイクの一例を示す模式拡大斜視図である。
【図15】カーペット上に設置したフロアマットを示す模式断面図である。
【図16】バッキングのみを貫通する孔を有するフロアマットを示す模式断面図である。
【符号の説明】
【0042】
1,101…フロアマット、10,110…バッキング層、11,11a,11b…スパイク、12…バッキング、15,15a,15b,15p,15q,15r…貫通孔、16…仕切り部、17,18…切り込み、30,80…タフト層、31…基布層、32,82…パイル、50…空間、60,160…レゾネータ、90…床部、91…傾斜面、114…孔
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッキング層とタフト層とからなるフロアマットであって、
前記バッキング層は、シート状のバッキングと、突起部と、前記バッキングと前記突起部とを貫通する貫通孔とを有することを特徴とするフロアマット。
【請求項2】
1つの前記突起部に複数の前記貫通孔が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のフロアマット。
【請求項3】
前記突起部の径方向における前記貫通孔の断面形状が円形であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のフロアマット。
【請求項4】
前記突起部の径方向における前記貫通孔の断面形状が多角形であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のフロアマット。
【請求項5】
前記突起部の先端に切り込みが設けられていることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載のフロアマット。
【請求項6】
1つの前記突起部に複数の前記切り込みが形成されており、前記突起部の先端が尖った形状であることを特徴とする請求項5に記載のフロアマット。
【請求項7】
前記バッキングに複数の前記突起部が設けられており、一部の前記突起部にのみ前記貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項6の何れか1項に記載のフロアマット。
【請求項8】
前記バッキングに複数の前記突起部が設けられており、前記突起部の径方向における前記貫通孔の断面積が異なる複数の前記貫通孔を設けたことを特徴とする請求項1から請求項7の何れか1項に記載のフロアマット。
【請求項9】
前記バッキングに前記バッキングのみを貫通する孔が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項8の何れか1項に記載のフロアマット。
【請求項1】
バッキング層とタフト層とからなるフロアマットであって、
前記バッキング層は、シート状のバッキングと、突起部と、前記バッキングと前記突起部とを貫通する貫通孔とを有することを特徴とするフロアマット。
【請求項2】
1つの前記突起部に複数の前記貫通孔が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のフロアマット。
【請求項3】
前記突起部の径方向における前記貫通孔の断面形状が円形であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のフロアマット。
【請求項4】
前記突起部の径方向における前記貫通孔の断面形状が多角形であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のフロアマット。
【請求項5】
前記突起部の先端に切り込みが設けられていることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載のフロアマット。
【請求項6】
1つの前記突起部に複数の前記切り込みが形成されており、前記突起部の先端が尖った形状であることを特徴とする請求項5に記載のフロアマット。
【請求項7】
前記バッキングに複数の前記突起部が設けられており、一部の前記突起部にのみ前記貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項6の何れか1項に記載のフロアマット。
【請求項8】
前記バッキングに複数の前記突起部が設けられており、前記突起部の径方向における前記貫通孔の断面積が異なる複数の前記貫通孔を設けたことを特徴とする請求項1から請求項7の何れか1項に記載のフロアマット。
【請求項9】
前記バッキングに前記バッキングのみを貫通する孔が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項8の何れか1項に記載のフロアマット。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2010−58550(P2010−58550A)
【公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−223684(P2008−223684)
【出願日】平成20年9月1日(2008.9.1)
【出願人】(504136889)株式会社ファルテック (57)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年9月1日(2008.9.1)
【出願人】(504136889)株式会社ファルテック (57)
【Fターム(参考)】
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