説明

フロースルーアッセイ用の流体取扱システム

流体を移送するための流体取扱システムが開示されている。流体取扱システムは、閉鎖分析システムの一部として、流体を分配および/または回収するための複数の移送ユニットを備えている。複数の移送ユニットは、一体型アレイ形式で組み立てられたときに、独立しておよび/または集合的に機能することができる。流体取扱システムを製造し、使用する方法も開示されている。流体取扱システムは、移送ユニットのサブアレイを、同じ流体ヘッド内に組み込まれた移送ユニットの別のサブアレイの位置とは無関係に垂直方向にシフトさせることができる。したがって、流体取扱システムは、アレイ形式にあるマルチポート流体供給および回収を容易にする。さらに、検出表面にアライメントされた流体取扱システムは、ラベルフリー検出アッセイを分析システムで行うことを可能にする。

【発明の詳細な説明】
【関連出願の説明】
【0001】
本出願は、ここに引用する、2006年6月30日に出願された、「フロースルーアッセイ用の流体取扱システム」と題する米国仮特許出願第60/817724号の恩恵を主張するものである。
【技術分野】
【0002】
本発明は、広く、流体を移送するための流体取扱システムに関し、より詳しくは、マイクロチャンネルデバイス内で流体を分配し回収する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
ラベルフリーのハイスループット・スクリーニングのための計測器が、市販されており、薬剤発見スクリーニングシステムとして用いられている。このシステムにはマイクロプレートが用いられ、そのうちのいくつかでは、検出表面を、その検出表面での屈折率変化による生体分子の相互作用の検出に利用している。流体と光学分析が基板に統合されたために、マイクロプレートの使用がますます発展してきた。マルチウェルプレートの各開放ウェルが、液相または固相のサンプルを収容できるのが特徴である。しかしながら、各ウェルは、サンプル材料を開放ウェルの形式へと滴下する分注システムによって充填しなければならない。これらの開放システムにおけるフリーラベル検出の主な使用は、親和性分析に加えてカイネティクス(オンおよびオフの速度)に焦点を当てているので、カイネティクス条件を精密に確立する閉鎖システムの方法を開発する必要がある。流体を、マイクロプレートデバイス内の別個の流動チャンネルのアレイにフロースルー様式で分配しながら、生化学相互作用のカイネティクスを研究するのに使用するためのデバイスが必要とされている。
【0004】
マイクロプレートに亘り流体流を統合する上での特別な問題の1つは、マイクロプレートの開放システム、より詳しくは、ウェルの開放アレイである。典型的なマルチウェルプレート・アッセイは、流体がそこに充填されるかまたはそこから吸引される検出表面の上にある流体貯留部を持つ開放システムに依存している。したがって、プレートに行われるアッセイの数は限られている。その上、今日の業界におけるマルチウェルプレートは、流動場を利用も制御もしていない。その開放システムにより、空気および/または気泡がウェル内の液体と接触することができ、これによって、流動を可能にする任意の方法または技法が妨害される。ウェル内に残留するどの気泡または空気も、流体流を妨害し、分析結果を一貫性がなくばらつきのあるものにし得る。したがって、気泡を含まない一定の流体流を確実にするために、分配システムを通る流体の流れをモニタし、調節することが有益であろう。さらに、一定の流体流は、様々なカイネティクスアッセイを可能にするであろう。
【0005】
マルチチャンネルデバイスを通る流体の流れが確実に妨害されないようにするために、閉鎖システムを形成できる流体分配システムが必要とされている。マイクロメートルサイズの特徴構造のアライメントは特に難しいと実証されているが、分析システムにおいてマルチチャンネルデバイスを微細に位置決めしながら、マルチチャンネルデバイスのポートにアライメントされる供給管を備えた流体分配システムが製造されれば有益であろう。供給管は、アライメントされたときに、流体の連続流を多数のポート中に入れ、デバイスの各チャンネルに通すことができるであろう。さらに、閉鎖システムは、どのような漏れも最小にするために十分にきついシールを形成しながら、テスト中に流体消費における総消費量を減少させるのに十分に小さいであろう。
【0006】
その上、フロースルーデバイスの使用において検出表面を統合するために、研究および産業の他の分野に用いられているような典型的なフローセルでは、液体流を検出区域に載せたり外したりするように横にシフトさせるために、層流の非有形(non-tangible)界面を利用してきた。この複雑さは、今日の業界に用いられているようなマルチウェルプレートなどのハイスループット・デバイスの使用において、あまりにも複雑すぎている。この技術は、2種類以上の流体間のクロストークまたは混合を含む問題に直面しており、セル内の流体の流量における任意の乱流によってさらに複雑になるであろう。現在のバイオテクノロジーに用いられているような流体分配システムは、これらのフラストレーションを緩和することができないでおり、したがって、一貫したハイスループットのカイネティクス分析を達成する上での困難を克服していない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
現在業界で用いられているウェルのアレイへのサンプル供給は、数多くの利点を提示しているが、それでも、その改良が望ましい。したがって、マルチウェルプレート・アッセイの脈絡の中で、改善されたサンプル供給技法が当該技術分野において必要とされている。さらに、ラベル非依存性検出(label independent detection)(LID)に用いられるデバイスおよび類似の設計または動作の他の計測器を含む、マルチウェルフロースループレートおよび/またはマルチチャンネルデバイスとの流体供給システムの統合に対処する必要があるであろう。精密なカイネティクス測定のための所望の分析システムを達成するために、流体分配システムは、マイクロチャンネルデバイスと流体分配システムの分配ユニットとの間の接続を形成および/または封止して、閉鎖システムを形成することができるであろう。したがって、そのような進歩は、マルチチャンネルプレートに亘り流体流を組み込むために流体取扱システムを使用する方法を開発する労力に役立つであろう。マルチチャンネル形式の流動チャンネルおよび別個のポートのアレイにフロースルー様式で流体を分配する改良方法は、さらに、チャンネルから流体を除去し、それでもまだ、検出表面に亘り一定の流量を維持するための回収管を備えた閉鎖システムを開発する必要がある。そのような改良によって、外部源からの汚染がなくなり、ハイスループットのカイネティクス研究が可能になるであろう。その上、ハイスループット流体供給システムの自動化によって、薬剤発見のための化学的または生物学的分析体のスクリーニングが容易になるであろう。さらに、マルチチャンネルのマルチポート流体供給は、マルチチャンネルデバイス内の多数の検出区域に亘る結合および解離の運動速度の急速の定量分析にとって都合よい。本発明は、これらの必要性を満たし、関連する利点をさらに提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
フロースルーアッセイのための流体取扱システムが開示されている。この流体取扱システムは、それぞれが一組の移送ユニットを備えた1つ以上のサブアレイを含む移送ユニットのアレイ、および第1組の移送ユニットを支持する第1のプレートと第2組の移送ユニットを支持する第2のプレートを有し、第1のプレートは、第2組の移送ユニットとは無関係に第1組の移送ユニットを動かすことができる。第2のプレートは、第2組の移送ユニットを動かすことができる。一組の移送ユニットおよび貯留部と連通した流体ポンピングシステムにより、流体を、移送ユニットを通る指向性流動に向けることができる。各移送ユニットをポンピングシステムに接続するための手段は、少なくとも1つの移送ユニットが、流体ポンピングシステムに接続された分配チップであり、少なくとも1つの移送ユニットが、回収貯留部または回収システムに接続された回収チップであるように、管、シリンジ、または貯蔵管を含むどのようなタイプの接続も含む。さらに、移送ユニットは、その内部に通路が形成された、任意の材料の構造、金属管、プラスチック製可撓性部品のものであっても、または単に、流体を移送できる一組のピンを備えてもよい。
【0009】
本発明のある実施の形態は、垂直方向に同時にまたは交互に交換される第1のサブアレイおよび第2のサブアレイ内で同期化される分配チップを含む。したがって、回収チップを固定プレート内に固定することが好ましく、これにより、移送ユニットおよびチップの全てをアライメントするための参照位置を提供できる。
【0010】
本発明の分析システムは、アレイ形式の複数の分配チップであって、各々がそのアレイ形式内に結合回収チップを有する分配チップ、そのアレイ形式を形成する支持網状構造、および互いに独立した分配チップまたは回収チップを移動させるための1つ以上の手段を備えている。この移動手段は、移送ユニットをアレイ内、および移送ユニットの垂直の向きまたは長さ内で位置決めできる任意の機械式または電気式レバー、ネジまたはセンサを含んでもよい。電動デバイスが、精密な位置決めのために主ネジまたは他の手段を駆動させてもよい。機械式、電気式センサまたはレーザを、同様に、移送ユニットの位置決めおよび移動のために利用することもできる。
【0011】
複数の移送ユニットが、各移送ユニットが、X軸、Y軸およびZ軸方向にアライメントするように構成された1つ以上の調整位置を有するように配置され、これら複数の移送ユニットは、マイクロチャンネルデバイスを囲むための封止インターフェースも提供する。この封止インターフェースは、接続中に流体取扱システムまたはマイクロチャンネルデバイスへの損傷を防ぎながら、マイクロチャンネルデバイスへの剛性または半剛性封鎖を形成するのに都合よい。
【0012】
流体取扱システムはさらに、X軸およびY軸方向に固定された1つ以上の調整位置を備え、ここで、分配チップが、垂直方向で同時にまたは交互に交換するための第1の配置/サブアレイ(第1のプレートシステム)および第2の配置/サブアレイ(第2のプレートシステム)内に同期化されており、回収チップは、固定プレートにより固定されている。しかしながら、回収チップを可動性プレートにより配列することも可能である。本発明のある態様は、移送管を調節し、分析インターフェースアセンブリ内での移送ユニットの動きを物理的に制限するための第1の配置または第2の配置の2枚のプレートの間に配置されたスプリングを備えている。固定プレートは、Z軸の面内にアライメントするために分配チップおよび回収チップの参照位置を提供するために有益である。さらに、固定プレートは、他の移送ユニットの位置を定義する働きをする。
【0013】
複数の移送ユニットは、各分配管の対が、流体の除去のための1つ以上の回収管と連通するように、流体供給のための分配管の対のアレイを備えている。分配管および回収管は、平面のX軸および/またはY軸方向の交互の列に取り付けられる。したがって、マイクロチャンネルデバイスのチャンネルと接続(interfacing)されたとき、流体取扱システムは、流体の指向性流動を継続する回収管に、マイクロチャンネルデバイスのチャンネルを介して接続された少なくとも2つの流動場を持つ少なくとも2つの分配管を提供する。
【0014】
アレイが、移送ユニットの少なくとも第1のサブアレイおよび移送ユニットの少なくとも第2のサブアレイを含むような移送ユニットのアレイを提供し、移送ユニットの第1のサブアレイを、移送ユニットの第2のサブアレイの位置に関係なく垂直方向にシフトさせる各工程を有してなる流体の移送方法も開示されている。ある方法はさらに、貯蔵源から流体を引き出す工程を含む。別の方法は、分配チップのサブアレイを介して流体を第1の方向(例えば、下方)に供給し、回収チップのサブアレイを通して流体を第2の方向(例えば、上方)に引き出す各工程を含む。
【0015】
本発明の流体分配システムの他の利点は、流体取扱システムを、アレイ形式を有するマイクロチャンネルデバイスで接続する工程を含む方法であって、上述した流体取扱システムを提供し、流体を1つ以上の貯留部から分配チップ中に引き出し、流体取扱システムの複数の移送ユニットをマイクロチャンネルデバイスの複数のチャンネルと位置合せし、一定量の流体をチャンネル中に制御された速度で供給する各工程を含み、位置合せ工程が、分配チップおよび回収チップが複数のチャンネルを封止するような閉鎖システムを提供する工程を含む方法により明らかになるであろう。流体取扱システムおよびマイクロチャンネルデバイスのある実施の形態の現行の矩形のフットプリントは、その下に形成されるマイクロメートルサイズの流動チャンバにアクセスするマルチポート封止インターフェースを含む。マイクロチャンネルデバイスの平面形状により、多数のチャンネルへの流体の同時かつ連続した供給およびそこからの除去が可能になる。本発明の流体分配システムは、マイクロチャンネルデバイスと共に含まれる光学センサの有無にかかわらず、化学的および生物学的検体のスクリーニングのために都合よい。さらに、マルチポート流体供給システムは、薬剤発見プロセスにおけるカイネティクスの都合の良い分析を促進させる。
【0016】
本発明は、添付の図面と共に読んだときに以下の詳細な説明から最もよく理解される。様々な特徴構造は、必ずしも、一定の縮尺で描かれていないことを強調しておく。実際、寸法は、議論を明白にするために、任意の増加または減少されているであろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】流体取扱システムの実施の形態の正面図
【図2】マルチチャンネルデバイスと連通したある実施の形態における複数の移送ユニットの側面斜視図
【図3】分析システムの実施の形態の部分的な側面斜視図
【図4】本発明の実施の形態におけるマルチチャンネルデバイスと接続された一対の移送ユニットの拡大側面図
【図5】閉鎖システムの実施の形態における1つの移送ユニットの別の拡大断面図
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下の詳細な説明において、制限ではなく説明を目的として、本発明を完全に理解するために、特定の詳細を開示した例示の実施の形態が述べられている。しかしながら、本発明は、ここに開示された特定の詳細から逸脱する他の実施の形態で実施してもよいことが当業者には明らかであろう。他には、よく知られたデバイスおよび方法の詳細な説明は、本発明の説明を分かりにくくしないように省かれているであろう。
【0019】
本発明のある実施の形態によれば、流体取扱システム100の外観が図1に示されている。流体取扱システム100は、矩形アレイ形式に配置された多数の移送ユニット122を含む流体ヘッド112を備えている。図2に示されたようなアレイは、流体ヘッド112などの単一体アレイ内に移送ユニット122を備えている。図示されているように、流体ヘッドは、搭載フレーム104に配置されており、互いに垂直なX軸、Y軸およびZ軸方向に移動できる。したがって、複数の移送ユニット122は、X軸、Y軸およびZ軸方向でマイクロチャンネルデバイスの多数のチャンネルとアライメントされるように構成された位置に配置され、調整されている。可撓性接続管108は、個々の移送ユニット122を流体ポンピングシステム103や回収貯留部105と接続するための手段として働く。接続管108は、各移送ユニットをそれぞれ、分配チップ117または回収チップ119として割り当てる。流体ポンピングシステム103は、流体取扱システム100内の通路または流動場131(図4参照)を通る制御された速度での流体供給を可能にする。ある態様において、流動場131は、各個々の移送ユニット内にあり、その方向性は、システムを通る流体のポンピング方向による。電動ポンプ103のモータカウントまたは回転数に応じて、1回の一定量当たりで(例えば、時間間隔または流量期間)、制御された容積の流体が、複数の移送ユニット122を通して供給することができる。テスト流動およびサンプル流動の参照を簡素化するために、2つの移送ユニット122が、分配ユニット/管117として利用され、流体ポンピングシステム103に直接接続されて、マルチチャンネルデバイスの各チャンネル中への2つの指向性の流動場131が確立される。この実施の形態において、1つの回収ユニット/管119が各チャンネルから流体を除去する。しかしながら、複数の回収管119を利用してもよい。
【0020】
分配チップ117および回収チップ119は、案内プレート113によってアレイ形式に固定される。案内プレート113は、案内プレート113の高さ(h)がマイクロチャンネルデバイスまたはウェルプレートアセンブリを覆うように各移送ユニット/管122の支持網状構造113として内部が空洞になっている。したがって、案内プレート113は、マイクロチャンネルデバイスまたはウェルプレートの光学分析に干渉するかもしれないどのような迷光も除去するのに役立つ。さらに、案内プレート113の下側にあるアライメントピン114が、マイクロチャンネルデバイスまたはウェルプレートの案内軸受け筒とアライメントされるように反対の角部に対角線上に配置されている。案内プレート113が移送管122をマイクロチャンネルデバイスの各チャンネルとアライメントするときに、各分配チップ117および各回収チップ119が共同して、閉鎖分析システムを形成するようにマイクロチャンネルデバイスを囲むための封止インターフェースを提供する。
【0021】
ある態様において(図2)、封止インターフェース201は、マイクロチャンネルデバイス228の入口および出口ポート224を封止する移送ユニット222の先細チップ225を含む。ある態様におけるマイクロチャンネルデバイス228は、基板の底壁とカバーまたは封止インターフェース201の上側表面との間に多数のマイクロメートルサイズの流動チャンバ/チャンネルを含んでいる。蓋(すなわち、コーニング社により製造されているRobolid(商標))、カバー、または封止インターフェースは、同時流動が各チャンバまたはチャンネル内でアッセイできるように、別個の入口および出口ポート、各々1つ、各々2つ、もしくは2つの入口と1つの出口、またはその逆の様々な組合せを含んでよい。その蓋は、標準のマイクロウェルプレートに使用するためのなどの別個のカバーであっても、または閉鎖システムへの閉鎖部として働く一体型封止インターフェースであってもよい。封止インターフェース201は、漏れ防止性であるが、流体が分析表面229に亘り流動するように任意のアライメント欠陥を直すのに十分に可撓性である。その上、マイクロチャンネルデバイス228は、流体チップ225が、アライメントされたそれぞれのポート224中に挿入されるときに、デバイス228を固定し、このデバイスのどのような望ましくない動きも防ぐために、ステージ226に挿入される。
【0022】
図1に戻ると、各分配ユニット117と流体ポンピングシステム103との間の接続管108により、流体の流動場131への移送が容易になる。そのシステムから流体を除去するために、各回収チップと排出マニホールド102との間の別の接続管138が利用される。ある態様において、排出マニホールド102は、重力を利用して、排液チューブ148を介して流体を回収貯留部105中に排出させる。しかしながら、別の態様において、真空を利用して、流体をシステムから除去してもよい。さらなる制限ではなく、説明のみ目的で、各移送ユニットを流体取扱システム100に接続するためのいくつかの手段108/138/148は、可撓性または剛性管、シリンジ、および/または貯蔵管または貯留部を含んでもよい。
【0023】
ある実施の形態において(図2および3)、流体取扱システムは、互いに隣接した96対の分配チップ217と、96の別個の回収チップ219の、288個の移送ユニットを有する。各別個の回収チップ219は、各対の分配チップ217と三つ組を形成する。標準的な96ウェルプレートにおいて、各ウェル間の中心から中心の間隔は約9mmである。384のウェルプレートにおいて、各ウェル間の中心から中心の間隔は約4.5mmである。しかしながら、調節のできる流体取扱システムと共同して利用して、様々な寸法の、またはいくつのウェルを有するウェルプレートを収容してもよい。図4に示された移送チップ122/222をよく見ると、先細回収チップ424により流体を除去する回収管219に表面429を横切りマイクロチャンネルデバイスを通して流体の2つの流れを提供するように、マルチチャンネルデバイス228のチャンネル439中に流体を供給する各分配チップ217が示されている。先細回収チップ424の部分438は、封止インターフェース401としっかりと係合して、分析システム400を囲んでいる。流体取扱システムの各移送ユニット222の周りのシール444は、封止インターフェースに寄与しており、Oリングシール、シリコーン、供給管またはエラストマータイプの材料を含む当該技術分野において公知のどのようなシールから構成しても差し支えない。その結果、封止インターフェースの全体が、流体ヘッドに付着する連続シート427であってもよく、液密シールのため並びに交差汚染を防ぐための除去を容易にするための、流体取扱システムへの可撓性アセンブリのためのシリコーンなどの材料から構成されていてもよい。マイクロチャンネルデバイスにより位置決めされるときに、流体取扱システムのシールおよび/または連続封止シートは、移送ユニットの各チャンネルとの位置合せおよびアライメントに役立つ。したがって、数多くの流体が、封止インターフェースから漏れずに、連続フロースルーアッセイにおける流体取扱システムを通して分配される。
【0024】
閉鎖分析システム500を形成するために、マイクロチャンネルデバイス429により封止された回収管219を含む、封止インターフェース401の拡大断面が図5に示されている。流体取扱システムの流動場556が分析チャンネル439と流体連通している。この実施の形態において、回収チップ519がチャンネル439から流体を除去しているので、2つの分配ユニットがチャンネル439の反対側に配置されている(分配ユニット217が図4に示されている)。さらに、エラストマーインターフェース427内に一体に形成されたシール444が、流体が閉鎖システムから漏れないことを確実にしている。閉鎖システムの追加の特徴としては、プレート428をプレート429に固定するための付着部位554が挙げられる。空間554から漏れ出る任意の余計な接着剤は、チャンネル439を妨げないように、流出区域553により捕捉される。閉鎖システムにおける流体の漏れのための様々な潜在的な部位を封止するための他の追加の特徴は、さらに制限なく含まれる。
【0025】
さらに、どの実施の形態においても、多数の移送ユニット122/222の調整位置は、アレイ形式でX軸、Y軸、およびZ軸方向にアライメントされるように構成されている。ある実施の形態における搭載フレーム104は、個々の電動ステージ/プレート110/116/121を固定するためのブラケット123を備えたメインフレーム本体である。プレートの各方向の移動を制御するために、個々のモータ106を使用することができるが、図示した実施の形態は、それぞれ、分配ユニット217の個々の群または対AおよびBに対応する、プレート[サブアレイ]の動きを制御する2つのモータAおよび2つのモータBを備えている。ある実施の形態において、2つのモータ106が第1の電動ヨークプレートA(110)にアクセスし、2つの追加のモータ106が第2の電動ヨークプレートB(116)を制御し、その各ヨーク/支持プレートは、各独立したヨークプレートに関連する特定の移送管122がそれぞれのモードで移動できるように、互いに無関係に動作される。独立した支持プレート、ヨークプレートAおよびBは、移送ユニットのサブアレイを支持する。ある態様において、これらのモードは、回収チップが固定プレート121内で固定されている間、Z軸方向の同時または交互の交換のために第1の配列/サブ例(110)および第2の配列/サブアレイ(116)で同期化された分配チップを含む。各ヨークプレートAおよびBに関連する移送ユニット/管122の個々の組の独立した動きにより、移送ユニット間並びに供給源プレート内に貯蔵された溶液による流体の汚染が防がれる。主ネジ111は、モータ106と共に、プレートB(116)をZ軸方向に移動させる。多数の分配管117が、ヨークプレートA(110)およびB(116)により位置決めされて、各端部またはチップで供給源プレート107に交互にアクセスする。プレートA(110)は、電動プレートAに接続された96個の管/ユニットを有するのが示されており、別の96個のユニットは電動プレートB(116)により位置決めされている。排出または回収ユニット119は、移送ユニット122の全てのための参照位置121を提供する固定された排出管プレート121に留められている。光学式または機械式センサによって参照/ホーム位置121を利用する制限スイッチ129に加え、モータAおよびBが排出プレート121に取り付けられている。伸張されたピンは光学式センサを始動させて、移送ユニット122、分配チップ117および回収チップ119をZ面のホーム位置121にアライメントする。この実施の形態における管は、長さが約12インチ(約30cm)と対称であるので、ホーム位置121により、管122が全て、同じZ軸位置でアライメントされたチップと同じ高さにあることが確実になる。
【0026】
また、A管電動プレート110をZ軸方向にさらに下方に伸張させるための伸張部(またはより長い主ネジ)115が、本発明の実施の形態に示されている。ある態様において、伸張部115は、どの電動プレートにも組み込むことのできる主ネジナットである。その上、排出または回収管119を収容する固定プレート121は、電動化できる。したがって、全てのチップは、供給源プレート107、マイクロチャンネルデバイス228、代わりの回収貯留部、または他の表面と共にインターフェース101に伸張するであろう。さらに、分配チップ117および回収チップ119は、マイクロチャンネルデバイスの数多くの変種にインターフェースを提供する、貯留部107または様々な表面と接続するために、集合的におよび/または個々に機能するであろう。流体ヘッド112は、各々が個々にまたは協働して制御された、圧縮および/または伸張構成部材519を持つ端部チップ519を含めることのできる分配管117および/または回収管119を有していてもよい。そのような構成部材は、移送ユニットがマイクロチャンネルデバイス429と円滑に接続するためのスプリング系を含んでいてもよい。圧縮および/または伸張構成部材519は、各分配チップまたは回収チップ424と一体化していてもよい。
【0027】
使用にあたり、流体取扱システムは、ハイスループット・スクリーニングのためにアレイ形式でマルチチャンネルデバイスと接続することができる。記載された流体取扱システムは、複数の移送ユニットが、個々の回収チップに対応する分配チップの対を含むように提供される。最初に位置決めされるときに、流体ヘッドは、分配ユニットを、多数の貯留部を含むであろう供給源プレート中に伸張させる。流体は、供給源プレートの貯留部から引き抜かれ、各分配ユニット中に入れられる。次いで、複数の移送ユニットが、マイクロチャンネルデバイス内のチャンネルのアレイに位置決めされ、X、YおよびZ平面軸にアライメントされる。各チャンネルは2つの分配チップおよび1つの回収チップと接続される。分配チップは入口ポートとアライメントされ、回収チップは出口ポートとアライメントされて、閉鎖されたマルチチャンネルシステムから利益を得るためにフロースルー形式でいくつかのアッセイを行えるように、マルチチャンネルデバイスの入力側にアクセスする。次いで、一定量の流体が流体ポンピングシステムによって制御された速度でチャンネル中に供給される。流体取扱システムおよびマイクロチャンネルデバイスを含む閉鎖システムは、チャンネルにより分配チップおよび回収チップが密に封止されている状態で漏れが防がれている。様々な速度の流れが、流体ポンピングシステムに応じて各チャンネル内に取り入れられるであろう。分配管から、マイクロチャンネルデバイスの2つの入口ポート中へ、チャンネルを横切り、個々の出口ポートを通って、回収管に流体が連続的に流れることにより、生化学アッセイの急速な定量カイネティクス分析が促進される。さらに、各流動場または流路の間の流れの速度を等しく維持することによって、分析の精度が保証される。
【0028】
ポンピングシステム103は1つ以上のポンプを備えていてもよい。2つの分配ユニットが用いられるある実施の形態において、そのシステム内に2つのポンプが組み込まれている。そのシステム自体は、水、緩衝液、またはサンプル溶液を、供給源プレートから直接ではなく、ポンピングシステムの背後から吸い込むことのできる自己洗浄機構を含む。しかしながら、バッキング流体が、管内に残留しているかもしれない任意の残留物をも洗い流すために通常用いられ、さらに、生じるかもしれない圧縮問題を減少させるために用いられる。例えば、ある実施の形態において、バルブシステム(例えば、制御逆止め弁を含む三方弁)が、移送ラインまたは管内のどのような残留/捕捉空気をも除去し、流体を供給源プレートから管中に引き出すことができる。例えば、バッキング流体と別の溶液との間の気泡は、管内の2つの別個の流体の間に間隔を提供するほど十分に小さい(管のサイズおよび管内に形成される表面張力により最小にされるので)。さもなければ、別の流体が中心を通って引き抜かれている間に、管の内壁の摩擦が1つの流体を壁に保持し、流体の汚染に関する追加の問題が生じてしまう。さらに、管自体のサイズにより、十分な表面張力が生じて、同じ管内の2つの流体溶液間にある領域を画成し、これにより、残留空気/気泡が、管の最も上の部分に引き出され、流量を妨げるのが防がれる。したがって、バッキング流体を使用してこのシステムを準備することによって、このシステム内の残留空気が除去され、同じ時に同じ管内に様々な溶液が収容され、分割されるであろう。記載された工程を利用するため、または管内の流体流の方向を交互にするために、ポンピングシステムの数多くの変種が構成されるであろう。
【0029】
ある実施の形態の分析システム300において、分配管217を備えた二重分配チップ225が、垂直に配置されており、プレートAの分配ユニット217およびプレートBの分配ユニット217が、流体を供給源プレートから引き出し、流体をマルチチャンネルデバイス中に分配するときに同時に動作されるように、同期化される。しかしながら、プレートAおよびプレートBの分配ユニット217またはチップ225は、プレートAのチップのみが供給源プレート中に延在するか、またはプレートBのチップのみがそうするように、交互の交換様式で動作されてもよい。したがって、様々な異なる流体を引き出すために、多数の供給源プレートを利用することができる。次いで、マルチチャンネルデバイスの平らな表面に接続するときに、流体分配チップAおよび/またはBは、1つのチャンネルを隣る流体の個々の流れまたは異なる流体の二重の流れを開始してよい。ある実施の形態において、移送ユニット/管222の全ては、それぞれのプレートを通して突出し、案内プレート113によりチップ225で固定される。前述したように、案内プレートは、管を位置決めする上でちょうど十分な防護を提供するように、実質的に空洞になっている。しかしながら、案内プレート113は、マルチチャンネルプレートアセンブリ228を被覆して、任意の迷光が閉鎖分析システムと干渉するのを実質的になくすことができる。
【0030】
あるいは、流体貯留部は、流体取扱システムとは別個の個々の供給源プレートでなくてもよい。その代わり、流体貯留部は、分配ユニットの流路が分配ユニットを充填し、テストのための流動場を開始するために一方向性であるように、流体取扱システムと一体化されていてもよい。したがって、流体は、管の一端を通して流入し、チップを通して連続的に流出する。しかしながら、システムのキャパシタンスのために、流体の供給は、供給源プレートを利用して、流体を管中に引き出すときほど瞬時ではないのが明らかである。流体を引き出すことは、空気が流体取扱移送ユニットを汚染するのを防ぐ。
【0031】
別の態様において、各移送ユニット222は、流体ポンピングシステムに接続されていてよい。ある流体ポンピングシステムは、流体をマイクロチャンネルデバイス中への指向性流路内に割り当て、一方で、別の第2の流体ポンピングシステムまたは真空システムが、流体を、回収チップを通して回収管の流路から排出マニホールドおよび回収貯留部へと除去する。
【0032】
補足として、ラベル非依存性検出(LID)を流体取扱システムと組み合わせて使用することは、気相、液相、または固相のサンプル中の様々な化合物および物質を特定するのに都合よいことが実証された。本発明の流体取扱システムを利用することによって、検出表面のアレイに亘る連続流体流により、精密親和性研究を含む、本当のカイネティクス形式における化学、生化学および細胞系の結合相互作用が容易になる。同じセンサを横切る2種類の流体の流れは、分析において、振動、流体流中の乱流、温度、および圧力の要因がゼロになるようにこれらの分析測定を行う効率的な様式である。したがって、流体取扱システムは、バイオテクノロジーに現在使用されているようなLIDプレートおよびシステムの使用を可能にする新規の相互作用インターフェースを提供する。連続流は、多様なカイネティクス測定を可能にし、さらに、ハイスループット形式での混合および/または効率的な流体交換に対処する。その上、個々の流体移送ユニットへの流体の出入りの同時制御により、移送ユニット間の汚染を防ぐための制御可能な対処法が可能になり、さらに、閉鎖分析システム内の制御が可能になる。
【0033】
先に示したように、本発明の流体取扱システムは、三次元のマイクロチャンネルデバイスと相互接続するための三次元フォーマットを提供する。しかしながら、流体ヘッドは、搭載システム内で可動化されたら、より大きな利点を示すであろう。搭載フレーム自体を可動化することによってさえ、移動範囲がより広くなり、移送ユニットが、任意の三次元方向で多種多様な分析表面、デバイス、および/または器具と接続することができるであろう。
【0034】
流体取扱システムは、当業者によく知られた数多くの許容される製造方法のいずれにより製造されてもよい。ある態様において、移送ユニットは、金属部品の剛性構造システムに取り付けられた鋼製管である。しかしながら、高分子またはガラス材料などの生物学用途および化学用途に用いられるような様々な材料が、そのシステムの部品間の接続を提供するため、または現在用いられている鋼製移送ユニットアセンブリを置き換えるために、有益であろう。流体を収容するためにプラスチックまたはガラス材料を使用する場合、そのような材料は、分析テスト用の流体の貯蔵を支持するための構造を維持するのに十分に剛性であるが、マイクロデバイスと接続するのに柔軟でなければならない。金属または鋼などの剛性材料を使用する場合、バネ式システムが、分析表面に損傷を与えずにマイクロチャンネルデバイスと係合するための流体ヘッドの柔軟性を提供する。さらに、移送管およびチップは、最小から最大の容積潜在性を収容するための任意の所望の構造のものであってよい。したがって、1つの移送ユニット内に2つの通路を形成することを含んでさえも、任意のサイズの管直径を含んでもよい。それゆえ、流体の2つ以上の流れが、移送ユニット内に含まれて差し支えなく、現在用いられているように、必ずしも別個の入口ポートを有するものではない改良マイクロチャンネルデバイス中への流体流を容易にするであろう。しかしながら、フロースルー流路は、チップがその端部で流体を移送できる場合には、必要ないであろう。
【0035】
連続液体フロースルーアッセイは本発明の流体取扱システムによりものであるが、この流体取扱システム内に様々な多数の流体を含ませてもよいことが優れている。サンプルが液体である場合、流体は、各移送ユニット内の流路の直径を適切に流動するための粘度を有するべきである。その粘度は、移送ユニットと接続管を通る、またはマイクロチャンネルデバイスのチャンネルを通る流体の連続流を妨げるべきではない。その上、粘性流体は、空気や気泡を含まないべきである。しかしながら、制限するものではなく、流体取扱システムは、ガス状流体流を提供してもよい。それゆえ、先に示したように、分析システムは、連続液体またはガス状フロースルーアッセイに使用するのに都合よい。
【0036】
例示したように、本発明の様々な実施の形態は、業界基準な開放ウェルマイクロプレートに現在用いられている開放分配システムより優れたいくつかの改良を提供する。改良流体取扱システムは、流体サンプルのハイスループット分析用のマイクロチャンネルデバイス/プレートへの供給を向上させる。したがって、流体取扱システムとは別個は、マイクロチャンネルデバイスの中へおよび/またはそこから外への各移送ユニット内に流動場を生成するために、多数の流体およびサンプル溶液を収容する。マイクロチャンネルデバイスの平面構造は、流体取扱システムとの接続に相補的である。ラベル非依存性検出(LID)用途および類似の設計または動作の他の計測のために検出表面に利用されているように、この流体取扱システムは、マイクロデバイス内で同時に行えるフロースルーアッセイの量および精度を劇的に改善する。アレイ形式の流体供給におけるこのような改善は、閉鎖システム内のハイスループット測定を容易にし、さらに、閉鎖システムを形成する封止インターフェースを提供する。微小寸法は、特定のマイクロデバイスに特異的なチャンネルのアレイとアライメントするように各移送ユニットを複雑に間隔をおかせる。したがって、流体取扱システムは、マイクロウェルプレート、マイクロチャンネルまたはマルチチャンバデバイスを含むマイクロデバイスの様々な実施の形態を収容するであろう。チャンネルまたはウェルの断面寸法が、流動場を形成するためにどこに分配ユニットおよび回収ユニットを配置すべきかを定義するので、流体取扱システムは、管がマイクロデバイスと係合し、インターフェースを封止できる限り、任意の数の分配管および/または回収管を含んでいてもよい。その結果、フロースルー通路は、結合および解離の速度(konおよびkoff速度)などの様々なカイネティクス速度の測定に影響を与える。これらの測定は、今では、封止された分析システムにおいてよりよい精度を有する。
【0037】
本発明の実施の形態は、例示目的のみを意図したものであり、制限を意図したものではない。本発明のデバイスの他の実施の形態は、流路内の流体を分配および/または回収するための追加の移送ユニットを含んでもよい。例示目的のためであって、さらなる制限のためではなく、ロボット操作を用いるための流体取扱システムの標準化寸法または特徴が、マイクロプレート技術に用いられるような現行の計測および方法の利用を可能にするのに有益であろう。したがって、移送ユニットのより大きいかより小さい三次元アレイ形式を利用して、多数のアレイ形式にある任意の数のチャンネルまたはウェルを収容してもよい。その上、本発明の実施の形態を、業界で用いられている任意のマルチチャンネルデバイスを収容するためのサイズおよび形状をとるように改良してもよい。例えば、流体取扱システム内の移送ユニットの任意の多角形または円形のアレイ形式を構成して、類似の設計のフロープレートまたはデバイスとの封止インターフェースを提供してもよい。他の生物学的用途はさらに、細胞増殖および微生物学的チャンバを持つ栄養培地または通気開放機構を提供するために追加の移送ユニットを含んでもよい。本発明をこれまで記載してきたので、この開示の恩恵を受けた当業者によって、それを様々な様式で変更してもよいことが明らかであろう。そのような変更は、本発明の精神および範囲から逸脱したものとみなされず、以下の特許請求の範囲およびそれらの法律的同等物の範囲内に含まれることが意図されている、そのような変更は、当業者にとって明白であろう。
【符号の説明】
【0038】
100 流体取扱システム
103 流体ポンピングシステム
117,217 分配チップ
119,219,519 回収チップ
122,222 移送ユニット
201,401 封止インターフェース
228,429 マイクロチャンネルデバイス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フロースルーアッセイ用の流体取扱システムであって、
各々が一組の移送ユニットを有する1つ以上のサブアレイを含む移送ユニットのアレイ、および
第1組の移送ユニットを支持する第1のプレートおよび第2組の移送ユニットを支持する第2のプレート、
を備え、前記第1のプレートが、前記第2組の移送ユニットとは無関係に前記第1組の移送ユニットを移動させられることを特徴とする流体取扱システム。
【請求項2】
前記第2のプレートが前記第2組の移送ユニットを移動させられることを特徴とする請求項1記載の流体取扱システム。
【請求項3】
前記第1のプレートおよび前記第2のプレートが、前記第1と第2の移送ユニットの組の各々を少なくとも1つの平面方向にアライメントするように構成された支持体を有することを特徴とする請求項1記載の流体取扱システム。
【請求項4】
流れを前記移送ユニットに出入りするように方向付けるために少なくとも一組の移送ユニットに接続できる1つ以上の流体ポンピングシステムをさらに含むことを特徴とする請求項1記載の流体取扱システム。
【請求項5】
前記1つ以上の流体ポンピングシステムが、1つ以上の貯留部および前記移送ユニットのアレイと連通しており、該貯留部が、閉鎖分析システムにおいて流体を供給または除去できることを特徴とする請求項4記載の流体取扱システム。
【請求項6】
前記第1組の移送ユニットが分配チップであり、前記第2組の移送ユニットが回収チップであることを特徴とする請求項1記載の流体取扱システム。
【請求項7】
前記分配チップが、同時または交互の交換のために第1のサブアレイおよび第2のサブアレイ内で同期化され、前記回収チップが固定されることを特徴とする請求項6記載の流体取扱システム。
【請求項8】
前記分配チップが液体供給のための組で配置され、前記組の各々が、流体除去のために1つ以上の回収チップに対応しており、前記分配チップおよび前記回収チップが、前記アレイにおいて交互の列に組み込まれていることを特徴とする請求項7記載の流体取扱システム。
【請求項9】
前記分配チップの各々および前記回収チップの各々と共に含まれる少なくとも1つのシールをさらに備え、該シールが、マイクロチャンネルデバイスを囲むための封止インターフェースを画成することを特徴とする請求項1記載の流体取扱システム。
【請求項10】
流体を移送する方法において、
移送ユニットのアレイを提供する工程であって、該アレイが、移送ユニットの少なくとも第1のサブアレイおよび移送ユニットの少なくとも第2のサブアレイを含むものである工程、および
前記移送ユニットの第2のサブアレイの位置とは無関係に、前記移送ユニットの第1のサブアレイを垂直方向にシフトする工程、
を有してなる方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2009−543055(P2009−543055A)
【公表日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−518270(P2009−518270)
【出願日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際出願番号】PCT/US2007/015045
【国際公開番号】WO2008/005292
【国際公開日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願人】(397068274)コーニング インコーポレイテッド (1,222)
【Fターム(参考)】